JPH1091880A - ホームセキュリティーシステム - Google Patents

ホームセキュリティーシステム

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Publication number
JPH1091880A
JPH1091880A JP9267984A JP26798497A JPH1091880A JP H1091880 A JPH1091880 A JP H1091880A JP 9267984 A JP9267984 A JP 9267984A JP 26798497 A JP26798497 A JP 26798497A JP H1091880 A JPH1091880 A JP H1091880A
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abnormality
house
image
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terminal device
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JP9267984A
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Inventor
Takahiro Ishikawa
隆弘 石川
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Tokyu Community Corp
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Tokyu Community Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 集合住宅の建屋内においてなんらかの異常が
発生した場合、その内容及び発生場所を各戸の居住者に
対して視覚的に自動報知する。 【構成】 監視装置(18)には、感知器(2)からの
信号に基づいて異常内容及びその発生場所を識別する識
別手段と、前記異常内容及びその発生場所により決定さ
れる異常発生時表示画像の生成に必要な情報を予め記憶
させた記憶手段と、異常発生が検出されるのに応答し
て、前記識別手段による識別結果に対応する異常発生時
表示画像を前記記憶手段からの情報に基いて生成し、こ
れを前記各戸用端末装置(3)へと自動的に送出して画
像表示器(7)に映し出す異常発生時内部自動通報手段
と、が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、無人管理方式の集合
住宅向けに好適なホームセキュリティーシステムに係
り、特に、建屋内に分散配置された感知器からの信号に
基いて何らかの異常が検知された場合、直ちにその内容
(例えば、火災、ガス漏れ、水漏れ、不審者侵入等)及
びその発生場所(例えば、何号室、玄関ホール等)を各
戸の居住者に対して視覚的に自動報知すると共に、警備
員等の到着によりその後の経過情報(調査中、誤報確
認、延焼中確認、事故復旧確認等)が得られた場合に
は、直ちにそれらの情報についても各戸の居住者に対し
て視覚的に自動報知できるようにしたホームセキュリテ
ィーシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、無人管理方式の集合住宅における
ホームセキュリティーシステムとしては、種々の感知器
(例えば、火災感知器、ガス漏感知器、水漏感知器、不
審者侵入感知器等々)を建屋内適所(例えば、各戸の室
内、廊下、玄関等)に分散配置する一方、管理人室には
それら感知器からの信号に基いて建屋内の状況を常時監
視する監視装置を配置し、感知器からの信号に基いて何
らかの異常発生が監視装置にて検出されると、各階毎に
設置されたベルやブザー等を直ちに鳴動させてその旨を
居住者に対して自動的に報知すると同時に、管理会社、
警備会社等の契約外部機関に自動的に通報するものが知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来システムにあっては、いずれかの感知器の作動
に応答して単にベルやブザーを鳴動させるだけであるか
ら、一体どのような種別の異常がどのような場所で発生
したかを各戸の居住者は発生初期の段階では知るすべも
なく、そのため警備員等が到着して異常内容及びその発
生場所が判明し、その後、警備員等による館内一斉放送
が行われるまでの間、各戸の居住者は避難すべきかも判
らずに不安の中で過ごさねばならない。殊に、この種の
システムが適用される集合住宅は各戸毎に密閉された空
間となっているため、留守宅等で火災、ガス漏、水漏
れ、不審者侵入等の異常が発生しても、その周囲(隣
室、上下室等)の住民には気付き難いことが多く、これ
がために適切な対処或いは避難等の時期を逸する虞れも
ある。
【0004】尚、感知器の作動と共にその種別をも報知
する装置としては、ホームセキュリティー端末等と称さ
れる各戸用端末装置が従来より知られているが、これは
本来一戸建住宅用に設計されたものであり、仮にこのよ
うな各戸用端末装置を集合住宅の各戸に取り付けたとし
ても、その監視区域は各戸の専有領域に限られ、隣接住
戸の火災等には用をなさない。
【0005】この発明は、従来の無人管理方式の集合住
宅用ホームセキュリティーシステムにおける上述の問題
点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、感知器からの信号に基いて集合住宅内の異常発生が
検知された場合、直ちにその異常内容及び発生場所を各
戸の居住者に対して視覚的に自動報知可能な集合住宅用
ホームセキュリティーシステムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この出願の第1の発明
は、集合住宅に適用されるホームセキュリティーシステ
ムであって、前記集合住宅の建屋内に適宜に分散配置さ
れて所定の異常状態を感知する複数の感知器と、前記複
数の感知器からの信号に基いて前記集合住宅の建屋内の
状況を監視する監視装置と、前記集合住宅の各戸毎に設
置されてそれぞれ前記監視装置と結ばれた各戸用端末装
置と、を有し、前記監視装置には、前記複数の感知器か
らの信号に基づいて異常内容及びその発生場所を識別す
る識別手段と、前記異常内容及びその発生場所により決
定される異常発生時表示画像の生成に必要な情報を予め
記憶させた記憶手段と、前記複数の感知器からの信号に
基づいて異常発生が検出されるのに応答して、前記識別
手段による識別結果に対応する異常発生時表示画像を前
記記憶手段からの情報に基いて生成し、これを前記各戸
用端末装置へと自動的に送出する異常発生時内部自動通
報手段と、が設けられており、前記各戸用端末装置に
は、前記監視装置から送出されてくる異常発生時表示画
像を表示する画像表示器が設けられており、それによ
り、前記集合住宅の建屋内において何らかの異常が発生
した場合、その内容及び場所を各戸の居住者に対して視
覚的に自動報知することを特徴とするものである。
【0007】ここで、『集合住宅』の語は、所謂『一戸
建住宅』との対比のために使用されたものであり、その
ため所謂マンション、テラスハウス等々を広く含む他、
それが一戸建住宅でない限り店舗併用住宅等の一部非居
住区域のあるものをも含まれる。
【0008】『集合住宅の建屋内』とは、一般的には、
各住戸、共同廊下、玄関ホール、共同トイレ、地下駐車
場、各階を結ぶ階段等のように当該集合住宅の建物内を
意味するものであるが、この発明の性質上、それが当該
集合住宅のセキュリティーに結び付く限り、屋外物置倉
庫に設置される火災感知器、不審者侵入検知用に屋外設
置される感知器等のように、当該集合住宅の敷地内の屋
外領域を積極的に排除する意図ではない。
【0009】また、『適宜に分散配置されて所定の異常
状態を感知する複数の感知器』とは、所定の異常状態
(例えば、火災、ガス漏れ、水漏れ、不審者侵入等)を
感知する1若しくは2以上の種別の感知器が全体として
複数存在するの意であり、その内訳としては種々の形態
が考えられる。例えば、感知器の種類は1種類(例え
ば、火災感知器のみ)とされ、それが適宜に分散配置さ
れている場合、或いは感知器の種類は4種類(例えば、
火災、ガス漏れ、水漏れ、不審者侵入の各感知器)とさ
れ、そのうち火災、ガス漏れ、水漏れ感知器については
各住戸に設置すべく複数存在する一方、不審者侵入感知
器についてだけは玄関ホールに1個だけ存在する場合
等、様々な形態が考えられる。いずれにしても、本発明
は『異常発生場所』の報知を要件の一つとする以上、1
若しくは2以上の種別の感知器が全体として複数存在し
なければ用をなさず、『複数の感知器』とはこの意味で
用いられている。尚、一般的には、『感知器』とは例え
ば火災感知器等のようにそれ自体で能動的に異常状態を
感知するものであるが、この発明では老人、身障者等の
居住する住戸用の非常用押しボタン等のように、人間の
操作を待って何らかの異常を受動的に感知するものも含
めて考えている。
【0010】『複数の感知器からの信号に基いて前記集
合住宅の建屋内の状況を監視する監視装置』とは、複数
の感知器のそれぞれと監視装置とを複数本の専用信号線
でパラレルに結んで感知器からの信号を監視装置が直接
に受信する場合は勿論のこと、各住戸毎に設けられた所
定の中継用伝送端末装置と監視装置とを伝送線にて結
び、当該住戸内に設けられた複数の感知器(火災、ガス
漏れ、水漏れ、不審者侵入の各感知器等)からの信号を
前記中継用伝送端末装置を経由させてシリアル伝送によ
り監視装置が間接的に受信する場合も含まれる。尚、監
視装置の外観形状については種々の形態が考えられ、一
般的には1個若しくは数個の専用矩形筐体に収められる
であろうが、実質的に監視装置としての機能を備える限
り、外観上は例えばキーボード、ディスプレイ、モデム
等からなるパーソナルコンピュータそのものであっても
よいことは言うまでもない。
【0011】『集合住宅の各戸毎に設置されてそれぞれ
前記監視装置と結ばれた各戸用端末装置』とは、先ず第
1には、各戸用端末装置は、集合住宅の各戸毎に配置さ
れるものであることを意味している。もっとも、『各戸
毎に』の意味するところは、従来システムの非常ベルや
非常ブザー等のような精々各階毎にしか設けられていな
い一括報知手段との対比において理解されるべきであ
り、各住戸の全てに漏れなく設置することを絶対的に要
求するものではない。一般に、この種のシステムのコス
トは当該集合住宅居住者の個々に負担させるのが通例で
あるから、居住者によっては各戸用端末の設置を拒絶す
る者もあろうし、またコスト低減のために隣接住戸の一
戸おきに配置する場合もあろう。従って、『各戸毎に』
の意味するところは、このような場合を広く含めて解す
るべきである。
【0012】次に第2には、各戸用端末装置は、後述す
る画像伝送のために、監視装置と結ばれるものであるこ
とを意味している。各戸用端末装置と監視装置とをどの
ように結ぶかに関しては、各戸用端末装置として本シス
テムのために新たに設計されたものを採用するか、或い
は何らかの既存の装置(家庭用TV受信機、来客応対用
画面を有する各戸用ホームセキュリティー端末装置等)
を流用するかにより様々な形態が考えられる。各戸用端
末装置として本システムのために新たに設計されたもの
の採用が可能である場合には、各戸用端末装置と監視装
置との間における画像伝送方式として、様々な方式(例
えば、有線伝送とするか無線伝送とするか、アナログ伝
送とするかデジタル伝送とするか、変調方式、伝送フォ
ーマットはどのようにするか等)を任意に採用すること
ができ、これら伝送方式のそれぞれに適した伝送媒体
(電波、同軸ケーブル、光ファイバケーブル等)により
各戸用端末装置と監視装置とは結ばれる。
【0013】これに対して、各戸用端末装置として何ら
かの既存の装置(家庭用TV受信機、来客応対用画面を
有する各戸用ホームセキュリティー端末装置等)を流用
する場合には、各戸用端末装置と監視装置との間におけ
る画像伝送方式は、その流用される装置の構成により制
約を受けることとなる。
【0014】例えば、各戸用端末装置として家庭用TV
受信機(CATV用も含む)が流用される場合、画像伝
送方式は当該TV受信機の再生方式により決定され、各
戸の家庭用TV受信機と監視装置とはアンテナ線を流れ
るTV信号(RFコンポジットビデオ信号)の伝送に用
いられる同軸ケーブルにより結ばれるであろう。このと
き、TV共聴システムの採用された集合住宅の場合に
は、当該共聴システムを構成するRF視聴ケーブルを利
用することにより、各住戸に至る配線費用を低減するこ
とができる。すなわち、この種の集合住宅の場合には、
共同アンテナにて受信されたTV信号をRF視聴ケーブ
ル(TV信号用同軸ケーブル)の主幹線より幾つかの枝
線に分岐した後、各住戸のTV信号受信端子へと供給す
るため、監視装置からTV信号の形態で出力される画像
信号を上述のRF視聴ケーブル主幹線或いは枝線へと供
給することとすれば、所要配線距離を著しく節減でき
る。このとき、現在の放送関連法規を考慮すると、他の
公衆放送への介入を避ける観点より、RF視聴ケーブル
への画像信号供給はTV放送の空きチャンネルを利用す
るのが好ましいと考えられる。
【0015】また、各戸用端末装置として家庭用TV受
信機を使用した場合、当該住戸の居住者に対して緊急画
像が到来したことを報知する方法としては、幾つかのも
のが考えられる。第1の方法としては、既存の火災報知
ベルやブザーを併用し、それらが鳴動したならば、各住
戸のTV受信機の指定されたチャンネルを視聴するよう
に予め居住者に対して通知しておくことが考えられる。
第2の方法としては、最近のTV受信機の幾つかに備え
られている緊急時自動受信機能(地震、その他の緊急放
送受信用)を利用し、監視装置から送出される画像信号
にその起動用コードを含めることが考えられる。第3の
方法としては、TV受信機とは別に、専用の緊急画像到
来報知器を各住戸に備え、これを管理装置から送出され
る画像信号に含ませた所定の起動用コードにより作動さ
せることが考えられる。その際、起動用コードに緊急度
レベルを設定しておき、緊急度に応じた到来報知を行え
ば、各居住者を徒に不安がらせることがないと考えられ
る。
【0016】一方、各戸用端末装置として来客応対用画
面を有する各戸用ホームセキュリティー端末装置が流用
される場合、画像伝送方式は当該ホームセキュリティー
端末装置における画像再生方式により決定され、各戸用
ホームセキュリティー端末装置と監視装置とは共同玄関
と各住戸との間で採用される画像伝送方式に使用される
2芯ツイスト線或いは同軸ケーブルにより結ばれるであ
ろう。このとき、共同玄関から各住戸の端末装置へ至る
既設ラインを利用することにより、各住戸に至る配線費
用を低減することができる。すなわち、この種の共同玄
関応対システムの採用された集合住宅の場合、共同玄関
に設置されたTVカメラからの信号は、一般的には、管
理人室を経由して各住戸の端末装置へと伝送されるた
め、監視装置から所要の信号形態で出力される画像信号
を上述の伝送ラインへと供給することとすれば、所要配
線距離を著しく節減できる。尚、ここで、『共同玄関』
とは、広く来訪者を一括して待ち受ける場所の意味であ
り、必ずしも、当該集合住宅の建物内にある玄関ホール
等を指すものではなく、ドア、フェンス、或いは壁越し
に来客者を待受ける場合も含まれる。いずれにしても、
来訪者はテレビカメラにて撮影され、その映像はホーム
セキュリティー端末を介して各住戸の居住者に届けられ
る。テレビカメラにて撮影された映像は、一般的には、
アナログ信号のままで管理人室に設置された中継装置へ
と送られ、ここでデジタル信号に変換された後、各住戸
に設置されたホームセキュリティー端末装置へと動画若
しくは静止画として送られる。また、このようにして、
各戸用端末装置として、来客応対用画面付きのホームセ
キュリティー端末装置を流用した場合、緊急画像が到来
したことの報知は、当該端末装置に従来より備え付けら
れている来客報知用ブザーやチャイムをそのまま流用
し、それらのブザーやチャイムの起動用信号を監視装置
からの画像信号に付加すればよいと考えられる。
【0017】前記監視装置には、識別手段と、記憶手段
と、異常発生時内部自動通報手段とが設けられる。識別
手段の定義の中で、『異常内容を識別する』とは、一般
的には、火災、ガス漏れ、水漏れ、不審者侵入等の複数
の異常種別の中のいずれに該当するかを判別することで
あるが、勿論、感知器の種別が火災に限られる場合に
は、火災発生と即座に認識することも本発明では『識
別』の意味に含めて考えている。また、異常内容及びそ
の発生場所の識別手法としては種々のもの考えられる。
例えば、各感知器からの信号を専用信号線によりパラレ
ルに監視装置へと供給するのであれば、いずれの信号線
に発生信号が到来するかにより直ちに異常内容及びその
発生場所を識別できるし、各感知器からの信号を各住戸
に設けられた中継用端末装置を経由してシリアルに監視
装置へと伝送するのであれば、それらシリアルに伝送さ
れる発生信号に付加される異常種別コード及び室番号コ
ード等により直ちに異常内容及びその発生場所を識別す
ることができるであろう。尚、『発生場所』をどのよう
な単位で特定するかについては任意に選択されるシステ
ムの設計事項であるが、この種の集合住宅におけるセキ
ュリティーの必要性を考慮すれば、一例としては、各住
戸の室番号、各階の廊下、階段、玄関ホール等の程度の
広さにて特定することが考えられる。
【0018】記憶手段の定義にあるように、『異常発生
時表示画像』は異常内容(例えば、火災、ガス漏れ、水
漏れ、不審者侵入等)及びその発生場所(何号室、階
段、何階の廊下、玄関ホール等)により決定されるもの
であり、一般的に言えば、それら異常内容とその発生場
所との組み合わせ数に対応する多数の異常発生時表示画
像が必要とされる。もっとも、それらの異常発生時表示
画像の全てを画像データとして予め記憶させておくこと
は必ずしも不要であると考えられる。例えば、各異常内
容に対応する固定画面とその発生場所毎に変化する可変
画面とを用意しておき、それらの組み合わせにより必要
な異常発生時表示画像を生成することが考えられる。
【0019】記憶手段の定義に言う『異常発生時表示画
像の生成に必要な情報』とは、異常発生時表示画像の全
てを画像データとして予め記憶させておく場合と、上記
の固定画面と可変画面とに対応する画像データを記憶さ
せておく場合との双方を含むものである。記憶手段の物
理的な形態としては、半導体記憶装置、ハードディス
ク、光ディスク等々のように種々の形態を採用すること
ができる。半導体記憶装置を使用する場合、監視装置に
対して着脱が可能な記憶装置(例えば、メモリカード
等)を採用すれば、この記憶装置を取り替えるだけで、
個々の集合住宅の仕様(室数、階数、感知器の種類等)
に適合したシステムを直ちに構築することができる。
【0020】異常発生時内部自動通報手段の定義の中
で、異常発生時表示画像を各戸用端末装置へと自動的に
送出する態様には各戸用端末装置の構成に応じて種々の
ものが考えられる。尚、ここで言う『送出』には、画像
情報伝送のために必要な様々な信号処理(アナログ/デ
ジタルの別、信号変調処理、フォーマット処理等)を含
ものと解するべきである。
【0021】各戸用端末装置には、前記監視装置から送
出されてくる異常発生時表示画像を表示する画像表示器
が設けられる。各戸用端末装置として専用の装置を新た
に設計する場合、画像表示器としては任意の形態を有す
るCRT表示器や液晶表示器等の任意の表示器を採用す
ることができる。また、各戸用端末装置として家庭用T
V受信機や来客応対用端末装置を流用する場合には、そ
れらに付随する画像表示器がそのまま使用される。尚、
各戸用端末装置には、当然に、監視装置からの画像信号
を受信再生して画像表示器に映し出すための受信再生回
路等が組み込まれていることは言うまでもない。
【0022】
【作用】この出願の発明によれば、集合住宅内に適宜に
分散配置された複数の感知器からの信号に基づいて何ら
かの異常が識別されると、直ちに各住戸に設置された各
戸用端末装置の画面上には、その異常内容及びその発生
場所を示す画像が自動的に表示される。
【0023】
【実施例】以下に、本発明の好適な一実施例を添付図面
を参照して詳細に説明する。先ず、この出願の請求項1
の発明に包含される第1実施例を図1〜図8を参照して
説明する。
【0024】先ず、第1実施例におけるレイアウト図を
図1に示す。同図に示されるように、この第1実施例
は、本発明システムを多層階のビル型マンションに適用
したものである。
【0025】この集合住宅1の各住戸には、それぞれ所
定の異常状態を感知する1若しくは2以上の種別の感知
器2(例えば、火災感知器、ガス漏れ感知器、水漏れ感
知器、不審者侵入感知器、老人や身障者等のための非常
用押ボタン等)が適宜の位置に取り付けられている。そ
れらの取り付け位置としては、火災感知器の場合にはそ
の種別(熱感知型、煙感知型等)を考慮して決定され、
またガス漏れ感知器については台所等のようにガス漏れ
発生が予測される場所を考慮して決定され、また水漏れ
感知器についても台所、風呂場等のように水漏れ発生が
予測される場所を考慮して決定され、さらに不審者侵入
感知器については窓枠等のような外部からの侵入が可能
な箇所を考慮して決定される。尚、図1では、それら種
々の感知器を一種類の感知器(例えば、火災感知器)2
にて代表して示していることに注意されたい。また、図
1においては、各住戸の間仕切り等は一切省略されてお
り、集合住宅1の建物外形線と各階層間の区切り線のみ
が一点鎖線にて示されていることに注意されたい。
【0026】それら各住戸内に取り付けられた1若しく
は2以上の種別の感知器2は、各住戸毎に設けられた各
戸用端末装置3にそれぞれ専用の信号線でパラレルに接
続されている。特に、この実施例の各戸用端末装置3
は、互いに隣接する中継器部分3aと画像表示器部分3
bとから構成されている。
【0027】各戸用端末装置3の正面から見た外観の一
例を図2に示す。同図に示されるように、各戸用端末端
末装置3は左右に隣接配置された中継器部分3aと画像
表示器部分3bとを有する。中継器部分3aの正面パネ
ルには、管理人室との連絡等に用いられるインタフォン
の受話器4、老人や身障者等の緊急時連絡に好適な比較
的大径の非常用押ボタン2d、火災感知器2a,ガス漏
れ感知器2b,水漏れ感知器2c,不審者侵入感知器
(図示せず)の作動にそれぞれ応答して、その旨を当該
住戸の居住者に知らせるための表示ランプ5a,5b,
5c,5d、その際に同時に鳴動するブザー6とが設け
られている。また、画像表示器部分3bの正面パネルに
は、後に詳細に説明するように、監視装置から送られて
くる異常発生時表示画像及び経過情報表示画像を表示さ
せるための画像表示器(CRT表示器、液晶表示器等)
7が設けられている。
【0028】各戸用端末装置3のハードウェア構成の一
例を図3に示す。同図に示されるように、この実施例の
各戸用端末装置のハードウェアは、装置全体を統括制御
するためのMPU(マイクロプロセッサユニット)8
と、各種の制御用のシステムプログラムを内蔵させたR
OM9と、各種のワーキングエリア等として使用される
RAM10と、画像表示器7及びその制御用のCRTコ
ントローラ等を含む表示部11と、管理人室との連絡の
際等に用いられるインタフォン回路12と、前述の非常
用押ボタン2dの他に各種のファンクションスイッチ等
を含む操作部13と、ブザー6及びその駆動回路等を含
む警報出力部14と、後述する監視装置とのシリアル伝
送のための伝送制御部15と、前述した各種の感知器2
a〜2cからの信号を処理するためのセンサインタフェ
ース16とから構成されている。これらのシステム構成
要素の動作については、後述するフローチャート説明に
より明らかにされる。
【0029】図1に戻って、各住戸のそれぞれに設けら
れた各戸用端末装置3は、図中実線にて示される伝送ケ
ーブル17により、例えば管理人室等に設置された監視
装置18と結ばれている。尚、図1に示されている監視
装置18は矩形の筐体を有する良く知られた監視盤と同
様な形態を有するが、これはあくまでも一例に過ぎない
ものであり、その他任意の形態を採り得ることは前述の
通りである。また、図ではインタフォン設備,表示装
置、操作部等は省力して示されている。さらに、この発
明のシステムは基本的には無人管理方式の集合住宅を対
象としているため、管理人室といってもそこに管理人が
常駐していることを想定してはいない。
【0030】監視装置18のハードウェア構成の一例を
図5に示す。同図に示されるように、この実施例の監視
装置18は、装置全体を統括制御するためのマイクロプ
ロセッサ19と、各種の制御用システムプログラムや後
述する画像生成用情報等を格納させたROM20と、各
種のワーキングエリア等として使用されるRAM21
と、例えば各戸用端末2への画像を同時に表示するCR
T表示器や異常種別を知らせるの表示ランプ等を含む表
示部22と、各住戸の各戸用端末装置2等との連絡のた
めの受話器23aを備えたインタフォン回路23と、各
種のファンクションスイッチやキーボード等を含む操作
部24と、いずれかの感知器の作動に応答して鳴動され
るブザー等を含む警報出力部25と、各戸用端末装置2
との間でシリアル伝送を行うための伝送制御部26と、
電話回線を介して予め決められた外部通報先(例えば、
マンション管理会社の中央指令室、警備会社の中央指令
室等)へと異常通報を行ったり、或いはその後予め決め
られた外部発信元(例えば、マンション管理会社の中央
指令室、警備会社の中央指令室、現場の警備員の携帯電
話等)から経過情報が送られてきた場合にそれを受信す
るため等に用いられるモデム27とから構成されてい
る。これらのシステム構成要素の動作については、後述
するフローチャート説明により明らかにされる。
【0031】次に、以上の構成よりなる第1実施例装置
の動作を、図4、図6、図7にそれぞれ示されるフロー
チャート、及び、図8、図9に示される画面説明図を参
照して系統的に説明する。
【0032】先ず、各戸用端末装置の制御プログラムの
構成の一例を図4のフローチャートにより説明する。各
戸用端末装置3ではいずれかの感知器(センサ)が作動
又は作動復帰することをそれらからの信号に基づいて常
時監視している。この状態において、いずれかの感知器
2からの信号に変化があるとプログラムが割り込みによ
り実行され、各センサの状態読込処理(ステップ40
1)、変化センサの種別認識処理(ステップ402)、
時刻認識処理(ステップ403)、及び室番号認識処理
(ステップ404)が順次に実行される。ここで、変化
センサの種別認識処理(ステップ402)では、例えば
センサインタフェース16のいずれの端子に供給された
センサ信号が変化したかに基づいて変化センサの種別認
識が行われる。また、時刻認識処理(ステップ403)
では、例えば、RAM10のワーキングエリアの所定領
域にて常時生成している時刻データを読込むことにより
現在時刻の認識が行われる。さらに、室番号認識処理
(ステップ404)では、予めシステムの据付時等にR
OM9或いはRAM10に記憶させた当該住戸の室番号
データを読み出すことにより室番号の認識が行われる。
【0033】次いで、センサの変化種別の判定が行われ
(ステップ405)、変化種別が“作動”と判定された
場合には、当該住戸において何らかの異常が発生したも
のとの認識が行われ、その後、センサ種別コード、時刻
データ、室番号コード、作動コードがそれぞれシリアル
伝送により管理人室等に設置された監視装置18へと送
られる。これに対して、センサの変化種別が“復旧”と
判定された場合には、当該住戸において何らかの異常が
復旧したものとの認識が行われ、その後、センサ種別コ
ード、時刻データ、室番号コード、復旧コードがそれぞ
れシリアル伝送により管理人室等に設置された監視装置
18へと送られる。
【0034】次いで、室内警報処理が実行されると、ブ
ザー6の鳴動及び該当する表示ランプ5a〜5dの点灯
或いは点滅等により当該住戸の居住者に対しても、異常
の発生及びその種別(火災、ガス漏れ、水漏れ、不審者
侵入等の別)が報知される(ステップ408)。もっと
も、本発明システム主眼とするところは、自己の居住領
域における火災等の異常を報知させるものではないか
ら、この段階までの処理は信号送出処理部分を除き、本
発明と直接的に関連するものではない。
【0035】次に、監視装置18の制御プログラムの構
成の一例を図6及び図7のフローチャートにより説明す
る。監視装置18では、いずれかの各戸用端末装置3か
ら何らかの信号が伝送されてくるのを常時待機してい
る。この状態において、いずれかの各戸用端末装置3か
ら何らか情報が到来すると、図示のプログラムが割り込
み処理により実行される。先ず、受信データはRAM2
1の受信用バッファ領域に記憶され(ステップ60
1)、続いて、そのデータに含まれるセンサ種別コー
ド、時刻データ、室番号コード、作動コード又は復旧コ
ードに基づいて、変化センサの種別認識処理(ステップ
602)、センサの変化種別認識処理(ステップ60
3)、時刻認識処理(ステップ604)及び室番号認識
処理(ステップ605)が順次に実行され、その後、画
像生成処理への以降が行われる。尚、ここで、時刻認識
処理(ステップ602)は当該監視装置18のRAM2
1にて生成された時刻データにて行なうこともできる。
この場合、各戸用端末装置3側から時刻データを受けと
る必要はない。
【0036】画像生成処理が開始されると、先ず最初
に、ROM20に記憶された情報に基いて報知用基本画
面の選択が行なわれる(ステップ606)。異常発生時
の報知用画面の一例を図8(a)に示す。同図に示され
るように、この画面においては、『時』、『分』、『室
番号』及び『警報種別』の部分が空欄とされている。続
いて、報知用画面の編集が行われると(ステップ60
7)、これらの空欄部分には前述の処理にて認識された
時刻、室番号、異常種別に対応してROM20に記憶さ
れた可変画像が当て嵌められ、最終的に異常発生時報知
用画面が例えば、(『06』時『43』分『0602』
号室より『火災』警報が発生しました。ご近所の方は特
にご注意下さい。ただ今、警備員が向かっておりま
す。)の如く自動的に生成される。異常復旧時の報知用
画面(経過情報表示画面に相当する)の一例を図8
(b)に示す。同図に示されるように、この画面におい
ても、『時』、『分』、『室番号』及び『警報種別』の
部分が空欄とされている。続いて、報知用画面の編集が
行われると(ステップ607)、これらの空欄部分にも
前述の処理にて認識された時刻、室番号、異常種別に対
応してROM20に記憶された可変画像が当て嵌めら
れ、最終的に異常復旧時報知用画面が例えば、(『06
02』号室の『火災』警報は『07』時『35』分に復
旧しました。)の如く自動的に生成されることとなる。
【0037】その後、生成された異常発生時報知用画面
又は異常復旧時報知用画面に相当する画像データは、伝
送ケーブル17を経由して全ての各戸用端末装置3へと
一斉にシリアル伝送される(ステップ608)。する
と、図4のフローチャートに戻って、各戸用端末装置3
ではその画像データの受信が検出されて割り込み処理が
実行され、受信された画像データの記憶処理(ステップ
409)及び画面表示処理(ステップ410)が実行さ
れ、最終的に、各戸用端末装置3の画像表示器7には異
常発生時報知用画像又は異常復旧時報知用画像が表示さ
れ、その後、ブザー鳴動処理(ステップ411)の実行
と共に、緊急画像の到来が当該住戸の居住者に対してブ
ザー鳴動により報知される。従って、各戸の居住者は、
自室に居ながらにして、集合住宅のどこでどの様な異常
がいつ発生したか、或いはいつ復旧したかを速やかに察
知することができ、特に、発生時の表示画像には異常内
容及びその発生場所が明示されていることから、これら
の情報に基いて避難の必要性等を即座に判断することが
できる。
【0038】図6のフローチャートに戻って、報知用画
像データを各戸用端末装置3へと送信した後、監視装置
18は予め決められた外部通報先へと電話回線を使用し
て、その集合住宅の物件コード、室番号、センサ種別、
発生/復旧の別、及び時刻を自動通報し、その後、予め
決められた発信元よりその後の経過情報が送られてくる
のを待機する(ステップ609)。外部通報先として例
えばマンション管理会社、警備会社の中央指令室等が設
定されている場合、その後、警備会社から警備員が当該
集合住宅へと所定時間以内に急行され、異常発生内容の
確認が行われる。こうして得られるその後の経過情報
(例えば、『調査中』、『誤報確認』、『復旧作業中』
等)は最終的にマンション管理会社、警備会社の中央指
令室等へと送られ、次いで、これらの中央指令室から当
該集合住宅の監視装置に対して経過情報の送信が電話回
線を介して行われる。このとき、経過情報の送信には、
予め決められた発信元であることを示すパスワードが付
加される。すると、図7のフローチャートに移って、パ
スワードの照合の後(ステップ701、702NO、7
03NO)、所定時間内にパスワードの照合一致が確認
された場合に限り(ステップ704YES)、当該デー
タの受信記憶が行われる(ステップ705)。従って、
所謂間違い電話或いは外部の何者かが監視装置18にデ
ータを送信しても、そのようなデータにより各戸の居住
者に対して誤った報知処理等が行われることはない。も
っとも、そのような誤りの虞れなのい専用回線が使用さ
れればパスワードを使用せずともよい。
【0039】次いで、監視装置18の側では、当該受信
されたデータが定型的な経過情報を示すコードである
か、或いは非定型的な経過情報を示す画像データである
かの判定を行う(ステップ706)。この実施例では、
定型的な経過情報である『調査中』、『誤報確認』、
『復旧作業中』等に対しては、それらに対応する画像デ
ータを予めROM20内に格納しており、これによりそ
れらの画像データを所定のコードにて指定することによ
り、各戸用端末装置へ該当する経過情報画像の表示を可
能とする一方、それ以外の非定型的な経過情報(例え
ば、『〜へ避難して下さい。』等)については、外部発
信元から送られてくる画像データをそのまま各戸用端末
装置3へと転送して各戸用端末装置へ経過情報画像の表
示を可能としている。そのため、受信されたデータが画
像データであるとの判定が行われると(ステップ706
YES)、当該画像データはそのまま各戸用端末装置3
へと転送されるのに対し(ステップ710)、経過情報
を示すコードであるとの判定が行われると(ステップ7
06NO)、前述の場合と同様にして、報知用基本画面
選択処理(ステップ707)、報知用画面編集処理(ス
テップ708)を経て報知用画像データの生成が行われ
(ステップ709)、こうして得られた画像データは各
戸用端末装置3へと送出される(ステップ709)。
【0040】以後、図4に戻って、受信画像データ記憶
処理(ステップ409)、画面表示処理(ステップ41
0)が行われる結果、各戸用端末装置3の画像表示器7
には指定された経過情報画像が表示されることになる。
【0041】誤報確認時の報知用画面の一例を図9
(a)に示す。同図に示されるように、この画面におい
ては、『室番号』及び『警報種別』の部分が空欄とされ
ている。続いて、報知用画面の編集が行われると(ステ
ップ707)、これらの空欄部分には受信されたデータ
に含まれる室番号、異常種別が当て嵌められ、最終的に
誤報確認時の経過情報表示画面が例えば、(『060
2』号室の『火災』警報はその後の調査の結果、“誤
報”と判明しました。ご安心下さい。)の如く自動的に
生成される。現在調査中の報知用画面の一例を図9
(b)に示す。同図に示されるように、この画面におい
ても、『室番号』及び『警報種別』の部分が空欄とされ
ている。続いて、報知用画面の編集が行われると(ステ
ップ707)、これらの空欄部分には受信されたデータ
に含まれる室番号、異常種別が当て嵌められ、最終的に
現在調査中時の経過情報表示画面が例えば、(『060
2』号室の『ガス漏れ』警報は警備員が現地に到着して
“現在調査中”です。)の如く自動的に生成される。従
って、各住戸の居住者は自室に居ながらにして、異常発
生後の経過情報を時々刻々に得ることができ、それらの
情報に基いて必要に応じて適切なる対応を採ることがで
きる。
【0042】次に、この出願の請求項2、請求項3,及
び請求項4の発明に包含される第2実施例を図10〜図
14を参照して説明する。尚、この第2実施例は、前述
の請求項1に記載の発明にも包含されるものであること
を念のため付言する。この第2実施例の特徴は、前述の
各戸用端末装置として家庭用TV受信機を流用すると共
に、監視装置から各戸のTV受信機への画像送出を当該
集合住宅のTV共聴システムを利用して行い、さらに別
途各戸に緊急画像到来報知器を備え付けたことにある。
【0043】先ず、第2実施例におけるレイアウト図を
図1に示す。尚、同図において、前記第1実施例と同一
構成部分については同符号を付して説明は省略する。こ
の第2実施例の場合、各住戸に設けられた感知器2から
の信号はそれぞれ当該住戸に設置された中継装置28に
供給されている。この中継装置28の機能は、前述の第
1実施例の各戸用端末装置3の中継器部分3aと同様で
ある。従って、各感知器2からの信号は、中継装置28
からシリアル信号として監視装置18aへと送信され
る。
【0044】監視装置18aのハードウェア構成の一例
を図13に示す。同図に示されるように、この監視装置
18aには、前述の第1実施例の監視装置18の構成に
加え、新たにRF変調器29が付加されている。RF変
調器29は、監視装置にて生成された報知用画像データ
をコンポジットビデオ信号に変換すると共に、これをR
F帯域にて変調をかけることにより、家庭用TV受信機
にて再生可能な信号に変換するものである。尚、この種
のRF変調器の詳細については、ビデオテープ再生装
置、ビデオディスク再生装置等の分野において周知であ
り、当業者には容易に理解されるであろう。尚、現在の
放送関連法規を考慮すると、他の公衆放送への介入を避
ける観点より、RF視聴ケーブルへの画像信号供給はT
V放送の空きチャンネルを利用するのが好ましいと考え
られる。
【0045】このRF変調器からの信号は、当該集合住
宅の共同受信アンテナ30から各住戸のTV受信端子へ
至るRF視聴ケーブル31に送出される。これをさらに
具体的に説明すると、図10に示されるように、当該集
合住宅の屋上に設けられた共同受信アンテナ30からの
RF視聴ケーブル主幹線31aは、監視装置18aが設
置された管理人室の近傍を経由したのち、各階枝線31
b,31b…に分岐されて、各階住戸のTV受信端子
(図示せず)へと配線されている。監視装置18aの近
傍におけるRF視聴ケーブル主幹線31aの途中にはジ
ョイントボックス32が設けられており、このジョイン
トボックス32内において、RF視聴ケーブル主幹線3
1aと監視装置18aからの同軸ケーブル33とが結ば
れている。そのため、監視装置18aからの報知用画像
に相当するRF信号は、同軸ケーブル33,RF視聴ケ
ーブル主幹線31a,各階枝線31bを順に経由して、
各階住戸のTV受信端子(図示せず)へと供給され、最
終的に当該住戸のTV受信機34の画面上に映し出され
ることとなる(図11参照)。
【0046】図11に示されているように、各階住戸に
設置される家庭用TV受信機34は、この例では、その
台座を構成する緊急画像到来報知器35の上に載置され
ている。緊急画像到来報知器35の前面パネルには、緊
急度の『高』、『中』、『低』にそれぞれ対応する3個
の表示ランプ35a,35b,35cが設けられるほ
か、さらにその横には緊急画像の到来を報知するブザー
35dが設けられている。図12に示されるように、こ
れらの表示ランプ35a〜35c及びブザー35dは、
ドライバ36a〜36dにより駆動されるようになって
おり、復調回路37及びデコーダ38を介してRFテレ
ビ信号から取り出された報知レベルコードの解読内容に
より選択的(ブザー35dについてはいずれかのランプ
の点灯と同時)に作動するようなされている。尚、39
はTV受信機34に内蔵されたチューナである。
【0047】一方、この第2実施例の監視装置18aの
動作内容は、基本的には図6のフローチャートに示され
る第1実施例の監視装置18のそれと同様ではあるが、
報知用画面情報をTV受信機用の信号に変換して出力す
る点、及び報知レベルコードを付加して送出する点で、
図6のフローチャートとは若干の相違を有する。図7の
フローチャートは、この相違する点のみを取り出して示
すものであり、図において、報知用画面の編集が完了し
た後(ステップ607)、報知用画面の意味する緊急度
(例えば、火災、ガス漏れは緊急度『高』、水漏れは緊
急度『中』等)に応じて報知レベルコードの生成が行わ
れ(ステップ608a)、その後、こうして得られた報
知レベルコードは報知用画像データと共にTV受信機用
信号に変換され、RF変調器29から出力される(ステ
ップ608)。以後、図6のフローチャートと同様にし
て、外部通報処理が行われる(ステップ609)。
【0048】この第2実施例によれば、集合住宅内にお
いてなんらかの異常が感知されると、各住戸の家庭用T
V受信機34の空チャンネルにはその異常内容およびそ
の発生場所に相当する画像信号が到来し、同時に、緊急
画像到来感知器35が作動してその緊急度に応じた表示
ランプ35a〜35cの点灯(或いは点滅)及びブザー
35aの鳴動が行われて、居住者に対して当該TV空キ
ャンネルを見るように促される。この状態にて、居住者
がTV受信機34をスイッチオンするか、或いは現在見
ているチャンネルを指定された空チャンネルに切り替え
ると、図11に示されるように、当該TV受信機の画面
上には、発生した異常の内容(火災、ガス漏れ、水漏
れ、不審者の侵入、非常押ボタンの作動)、発生時刻
(何時何分等)、及びその発生場所(何号室等)に対応
する画像が表示され、その後第1実施例と同様に経過情
報に対応する画像についても表示されるのである。特
に、この第2実施例の場合、既存の家庭用TV受信機3
4を流用していることに加え、画像伝送媒体としてTV
共聴システムを構成するRF視聴ケーブル31を流用し
ているため、既存の集合住宅に低コストに採用すること
ができる利点がある。
【0049】尚、緊急画像到来感知器35の外観形状は
任意であり、上記の実施例のように台座型の他、TV受
信機とは分離してその左右近傍に配置する等が考えられ
る。
【0050】最後に、この出願の請求項5、及び請求項
6の発明に包含される第3実施例を図15を参照して説
明する。尚、この第3実施例も、前述の請求項1に記載
の発明にも包含されるものであることを念のため付言す
る。第1実施例と同一構成部分には同符号を付して説明
は省略する。
【0051】この第3実施例の特徴は、各戸用端末装置
41として、共同玄関の来訪者と画面を通して応対可能
なもの(一般には、『ホームセキュリティー端末』等と
称される)を流用すると共に、監視装置18bから各戸
用端末装置41への画像信号伝送媒体としては、当該来
訪者応対システムの画像伝送用ラインを流用したことに
ある。同図において、各戸用端末装置41は第1実施例
の各戸用端末装置3と同様に、中継機部分41aと画像
表示器部分41bとから構成されており、それらのハー
ドウェア及びソフトウェア構成も、第1実施例の各戸用
端末装置3の中継機部分3aと画像表示器部分3bと同
様に構成されている。
【0052】来訪者応対用の共同玄関に設置された玄関
用端末装置40内には、来訪者を撮影するためのTVカ
メラが内蔵されており、この内蔵TVカメラの映像信号
はケーブル42を経由して管理人室に設置された監視装
置18bへと導入されている。このケーブル42のレイ
アウトは、この種の来訪者応対システムにおいて標準的
なものであり、既存のものをそのまま流用して構成する
ことができる。監視装置18cでは、TVカメラからの
映像をデジタル化した後、これをケーブル43を経由し
て各戸用端末装置41の画像表示器部分41bへとシリ
アル伝送により供給する。このケーブル43のレイアウ
トについても、この種の来訪者応対システムにおいて標
準的なものであり、既存のものをそのまま流用して構成
することができる。監視装置18bのハードウェア構成
及びソフトウェア構成は、第1実施例における監視装置
18のそれとほぼ同様であり、当業者であれば第1実施
例の説明に基いて容易に実施できるであろう。
【0053】この第3実施例によれば、集合住宅内にお
いてなんらかの異常が感知されると、各住戸のホームセ
キュリティー端末装置41の画像表示器部分41bの画
面上には、その異常内容およびその発生場所に相当する
画像信号が到来し、同時に、当該端末装置に備えられた
来訪者対応システムのブザーやチャイムにより居住者に
対してその旨が報知される。この状態にて、居住者がス
イッチオンする等により画面を表示オンさせると、当該
画面上には、発生した異常の内容(火災、ガス漏れ、水
漏れ、不審者の侵入、非常押ボタンの作動)、発生時刻
(何時何分等)、及びその発生場所(何号室等)に対応
する画像が表示され、その後第1実施例と同様に経過情
報に対応する画像についても表示されるのである。ま
た、この第3実施例では、各戸用端末装置41として、
共同玄関の来訪者と画面を通して応対可能なもの(一般
には、『ホームセキュリティー端末』等と称される)を
流用すると共に、監視装置18bから各戸用端末装置4
1への画像信号伝送媒体としては、当該来訪者応対シス
テムの画像伝送用ラインを流用しているため、この種の
来訪者応対システムを備えた既設の集合住宅に低コスト
に採用できるという利点がある。
【0054】尚、以上説明した第1、第2、第3実施例
では、報知用画面として静止画を想定したが、勿論動画
を表示させてもよいことは勿論であり、また静止画や動
画とともに音声説明を行うなどの適宜な変更は本発明の
設計事項の範囲であると考えられる。
【0055】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明
によれば、集合住宅内に適宜に分散配置された複数の感
知器からの信号に基づいて何らかの異常が識別される
と、直ちに各住戸に設置された各戸用端末装置の画面上
には、その異常内容及びその発生場所を示す画像が自動
的に表示されるため、各住戸の居住者は自室に居ながら
しにして、集合住宅内で発生している異常状態を確実に
認識し、これに基いて必要な対応措置を即座にとること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のレイアウト図である。
【図2】第1実施例の各戸用端末装置の外観図である。
【図3】第1実施例の各戸用端末装置のハードウェア構
成を示すブロック図である。
【図4】第1実施例の各戸用端末装置の動作フローチャ
ートである。
【図5】第1実施例の監視装置のブロック図である。
【図6】第1実施例の監視装置の動作フローチャートで
ある。
【図7】第1実施例の監視装置の動作フローチャートで
ある。
【図8】報知用基本画面の例を示す図である。
【図9】報知用基本画面の例を示す図である。
【図10】第2実施例のレイアウト図である。
【図11】第2実施例の緊急画像到来報知器の外観図で
ある。
【図12】第2実施例の緊急画像到来報知器のブロック
図である。
【図13】第2実施例の監視装置のブロック図である。
【図14】第2実施例の監視装置の要部フローチャート
である。
【図15】第3実施例のレイアウト図である。
【符号の説明】
1 集合住宅 2 感知器 3 各戸用端末装置 7 画像表示器 18 監視装置 30 共同受信アンテナ 31 RF視聴ケーブル 34 TV受信機 35 緊急画像到来報知器 40 玄関用端末装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集合住宅に適用されるホームセキュリテ
    ィーシステムであって、 前記集合住宅の建屋内に適宜に分散配置されて所定の異
    常状態を感知する複数の感知器と、 前記複数の感知器からの信号に基いて前記集合住宅の建
    屋内の状況を監視する監視装置と、 前記集合住宅の各戸毎に設置されてそれぞれ前記監視装
    置と結ばれた各戸用端末装置と、を有し、 前記監視装置には、 前記複数の感知器からの信号に基づいて異常内容及びそ
    の発生場所を識別する識別手段と、 前記異常内容及びその発生場所により決定される異常発
    生時表示画像の生成に必要な情報を予め記憶させた記憶
    手段と、 前記複数の感知器からの信号に基づいて異常発生が検出
    されるのに応答して、前記識別手段による識別結果に対
    応する異常発生時表示画像を前記記憶手段からの情報に
    基いて生成し、これを前記各戸用端末装置へと自動的に
    送出する異常発生時内部自動通報手段と、が設けられて
    おり、 前記各戸用端末装置には、 前記監視装置から送出されてくる異常発生時表示画像を
    表示する画像表示器が設けられており、 それにより、前記集合住宅の建屋内において何らかの異
    常が発生した場合、その内容及び場所を各戸の居住者に
    対して視覚的に自動報知することを特徴とするホームセ
    キュリティーシステム。
  2. 【請求項2】 TV共聴システムを有する集合住宅に適
    用されるホームセキュリティーシステムであって、 前記集合住宅の建屋内に適宜に分散配置されて所定の異
    常状態を感知する複数の感知器と、 前記複数の感知器からの信号に基いて前記集合住宅の建
    屋内の状況を監視する監視装置と、 前記集合住宅の各戸毎に設置されて前記TV共聴システ
    ムに繋がれたTV受信機と、を有し、 前記監視装置には、 前記複数の感知器からの信号に基づいて異常内容及びそ
    の発生場所を識別する識別手段と、 前記異常内容及びその発生場所により決定される異常発
    生時表示画像の生成に必要な情報を予め記憶させた記憶
    手段と、 前記複数の感知器からの信号に基づいて異常発生が検出
    されるのに応答して、 前記識別手段による識別結果に対応する異常発生時表示
    画像を前記記憶手段からの情報に基いて生成し、これを
    前記TV共聴システムを構成するRF視聴ケーブルへと
    自動的に送出する異常発生時内部自動通報手段と、が設
    けられており、 それにより、前記集合住宅の建屋内において何らかの異
    常が発生した場合、その内容及び場所に対応する画像を
    各戸のTV受信機の画面に映し出すことを特徴とするホ
    ームセキュリティーシステム。
  3. 【請求項3】 前記TV共聴システムを構成するRF視
    聴ケーブルへの画像送出は、TV放送の空きチャンネル
    を利用して行われることを特徴とする請求項2に記載の
    ホームセキュリティーシステム。
  4. 【請求項4】 前記集合住宅の各戸には、当該戸のTV
    受信機に前記異常発生時表示画像が到来したことを聴覚
    的に若しくは視覚的に知らせる緊急画像到来報知器が配
    置されていることを特徴とする請求項2に記載のホーム
    セキュリティーシステム。
  5. 【請求項5】 各戸に居ながらにして共同玄関の来訪者
    と画面にて応対可能としたリモート応対システムを有す
    る集合住宅に適用されるホームセキュリティーシステム
    であって、 前記集合住宅の建屋内に適宜に分散配置されて所定の異
    常状態を感知する複数の感知器と、 前記複数の感知器からの信号に基いて前記集合住宅の建
    屋内の状況を監視する監視装置と、 前記集合住宅の各戸毎に設置されかつ来訪者応対用の画
    像表示器を有する来訪者応対用端末装置と、を有し、 前記監視装置には、 前記複数の感知器からの信号に基づいて異常内容及びそ
    の発生場所を識別する識別手段と、 前記異常内容及びその発生場所により決定される異常発
    生時表示画像の生成に必要な情報を予め記憶させた記憶
    手段と、 前記複数の感知器からの信号に基づいて異常発生が検出
    されるのに応答して、前記識別手段による識別結果に対
    応する異常発生時表示画像を前記記憶手段からの情報に
    基いて生成し、これを前記リモート応対システムを構成
    する各戸の来訪者応対用端末装置へ至る画像信号ケーブ
    ルへと自動的に送出する異常発生時内部自動通報手段
    と、が設けられており、 それにより、前記集合住宅の建屋内において何らかの異
    常が発生した場合、その内容及び場所に対応する画像を
    各戸の来訪者応対用端末装置の画像表示器の画面に映し
    出すことを特徴とするホームセキュリティーシステム。
  6. 【請求項6】 前記各戸の来訪者応対用端末装置の来訪
    警告用発音器は、当該戸の来訪者応対用端末装置に前記
    異常発生時表示情報が到来したときに警告音を発するこ
    とを特徴とする請求項5に記載のホームセキュリティー
    システム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007104078A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Saxa Inc ドアホン連動型ホームセキュリティシステム
JP2009105773A (ja) * 2007-10-24 2009-05-14 Panasonic Electric Works Co Ltd インターホンシステム
JP2020042511A (ja) * 2018-09-10 2020-03-19 ホーチキ株式会社 防災システム

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