JPH1086018A - ねじ切り加工装置 - Google Patents

ねじ切り加工装置

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JPH1086018A
JPH1086018A JP26363296A JP26363296A JPH1086018A JP H1086018 A JPH1086018 A JP H1086018A JP 26363296 A JP26363296 A JP 26363296A JP 26363296 A JP26363296 A JP 26363296A JP H1086018 A JPH1086018 A JP H1086018A
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JP
Japan
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shaft
tap
threading
cutting
pitch
Prior art date
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Application number
JP26363296A
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English (en)
Inventor
Toshiyasu Urushibata
敏保 漆畑
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Star Micronics Co Ltd
Original Assignee
Star Micronics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置としての構成を複雑化させることなく、
且つ、高価にすることなく、材料に対するねじ切り軸の
最前進位置を正確に位置決めすることを可能にするねじ
切り加工装置を提供すること。 【解決手段】 回転制御可能な駆動モータと、駆動モー
タの回転によって回転するねじ切り軸と、ねじ切り軸の
先端に取り付けられ任意のピッチを備えワークにねじ切
り加工を施す切削用工具と、ねじ切り軸に設けられ上記
切削用工具のピッチと同じピッチで構成された螺合構造
部を備え駆動モータの回転によって回転するねじ切り軸
を所定量だけ進退させるねじ切り軸進退手段と、を具備
したもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ねじ切り加工装置
に係り、特に、複雑な構成を要せず、且つ、コストを上
昇させることなく、ワークに対して正確にねじ切り加工
(タップによる雌ねじ加工、又は、ダイスによる雄ねじ
加工)を施すことができるように工夫したものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、微小精密部品等の加工において
は、該部品に形成された下穴の底に極めて近い位置迄ね
じ切り加工を施さなければならない場合がある。ところ
が、タップ軸を駆動モータ等によって回転してねじ切り
加工を施す場合には、上記駆動モータを所定のタイミン
グで停止させても、タップ軸が所定の位置で正確に停止
しないで行き過ぎてしまう場合がある。これは、タップ
軸の慣性モーメントによる惰性が働くからである。又、
タップ軸を固定して、ワークを回転させることにより、
ねじ切り加工を施す場合もあり、その場合には、ワーク
を回転させる回転駆動系の惰性があり、同様に、タップ
軸が所定の停止位置を行き過ぎてしまうことがある。こ
のように、タップ軸が行き過ぎてしまった場合には、下
穴の底にタップ軸の最前進位置が衝突してしまい、タッ
プ軸が破損してしまうようなことがあった。これに対し
ては、そのような惰性を考慮して、所定の停止位置より
も手前で駆動系を停止させることが考えられる。しかし
ながら、その場合には、惰性による行き過ぎ量が一定で
ないために、逆に、タップ軸が下穴の底に対して、大き
く離間した位置で停止してしまうことがある。そのよう
な場合には、加工されたねじ穴の深さが大きく不足して
しまうことになり、所望の機能を得られないおそれがあ
った。このように、ワークに対するタップ軸の最前進位
置を正確に位置決めすることは極めて困難であった。
又、カムを使用して、タップ軸の回転を、正転・逆転さ
せるような構成のものもあるが、そのような場合には、
タイミングがずれてしまうことがあり、やはり、ワーク
に対するタップ軸の最前進位置を正確に位置決めするこ
とは困難であった。
【0003】そこで、従来の場合においては、ワークに
対するタップ軸の最前進位置を正確に位置決めするため
に、ねじ切り軸の回転制御と、ねじ切り軸を送る軸(い
わゆるZ軸)の送り制御とによる該二つの軸の同時制御
にて行われていた。又、例えば、自動複合加工旋盤上に
おいて、ワークの軸心に対して斜めとなるねじ切り加工
を施す場合には、ねじ切り軸の回転制御と該ねじ切り軸
を設置し、主軸と平行に且つ直交する二方向に送り駆動
制御される工具台との間のいわゆるXB 軸、ZB 軸の三
つの軸を同時に制御することにより行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成による
と次のような問題があった。既に説明したように、従来
の場合において、ワークに対するタップ軸の最前進位置
を正確に位置決めしようとすると、前記従来例における
前者の場合、タップ軸の回転制御と、タップ軸の送り軸
(いわゆるZ軸)の送り制御との間の二つの軸の同時制
御による加工を行う必要があり、或いは、前記従来例に
おける後者の場合、タップ軸の回転制御とタップ軸を直
交する二方向に送るためのいわゆるXB 軸、ZB 軸の三
つの軸を同時に制御する必要があり、そのため、装置と
しての構成が複雑化してしまうとともに、高価なものに
なってしまうという問題があった。
【0005】本発明は、このような点に基づいてなされ
たものでその目的とするところは、装置としての構成を
複雑化させることなく、且つ、高価にすることなく、ワ
ークに対するねじ切り軸の最前進位置を正確に位置決め
することを可能にするねじ切り加工装置を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべく
本願発明の請求項1によるねじ切り加工装置は、回転制
御可能な駆動モータと、上記駆動モータの回転によって
回転するねじ切り軸と、上記ねじ切り軸の先端に取り付
けられ任意のピッチを備えワークにねじ切り加工を施す
切削用工具と、上記ねじ切り軸に設けられ上記切削用工
具のピッチと同じピッチで構成された螺合構造部を備え
上記駆動モータの回転によって回転するねじ切り軸を所
定量だけ進退させるねじ切り軸進退手段と、を具備した
ことを特徴とするものである。又、請求項2によるねじ
切り加工装置は、請求項1記載のねじ切り加工装置にお
いて、螺合構造部は、ねじ切り軸に形成された雄ねじ部
と、ねじ切り軸の外周に回転を規制された状態で着脱可
能に配置されたネジブッシュに形成された雌ねじ部とか
ら構成されていて、ピッチを変更する場合には、上記ね
じ切り軸とネジブッシュを交換するようにしたことを特
徴とするものである。又、請求項3によるねじ切り加工
装置は、請求項1記載のねじ切り加工装置において、切
削用工具は切削用タップであり、センタードリル及び下
穴ドリルが併設されていてユニット化されていることを
特徴とするものである。又、請求項4によるねじ切り加
工装置は、請求項3記載のねじ切り加工装置において、
ユニット全体がワークに対して所定の角度で傾斜可能に
なっていることを特徴とするものである。
【0007】すなわち、本願発明の場合には、サーボモ
ータによって所定量だけ回転駆動することにより、ねじ
切り軸進退手段によってねじ切り軸ひいては切削用工具
の前進量が自動的に規定されることになる。よって、例
えば、切削用工具として切削用タップを使用して、ワー
クの下穴に雌ねじを加工する場合において、ワークの下
穴の底から切削用タップ迄の距離を、切削用タップのピ
ッチ(螺合構造部のピッチと同じ)で除し、それによっ
て、駆動モータの回転量を決定する。後は、その回転量
だけ回転させるように、駆動モータを制御すれば、切削
用タップを、ワークの下穴の所定位置まで正確に前進さ
せることができる。つまり、所定量のねじ切り加工を正
確に実行することが可能となる。又、これは、切削用工
具として切削用ダイスを使用して、ワークに雄ねじを加
工する場合も同様である。又、螺合構造部を、ねじ切り
軸に形成された雄ねじ部と、ねじ切り軸の外周に回転を
規制された状態で着脱可能に配置されたネジブッシュに
形成された雌ねじ部とから構成した場合には、ねじ切り
軸とネジブッシュを交換することにより、ピッチの変更
を容易に行うことができる。又、切削用工具として切削
用タップを使用した場合に、センタードリルと下穴ドリ
ルを併設して、ユニット化した場合には、そのユニット
のみによって、センタードリルによるセンターの穴加
工、下穴ドリルによる下穴の穿孔、切削用タップによる
ねじ切りを行うことができるようになる。又、その際、
ユニット全体をワークに対して所定の角度で傾斜可能に
した場合には、ワークのねじ切り加工面の傾斜に合わせ
て、ユニットの傾斜角度を設定すれば、後は、タップ軸
の回転軸のみを制御するだけで、所望のねじ切り加工を
行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図4を参照して、
本発明の第1の実施の形態を説明する。この実施の形態
は、ワーク保持手段1によってワーク3を保持した状態
で、ねじ切り加工装置5によって、ワーク3にねじ切り
加工を施す例を示すものである。尚、上記ワーク3に
は、下穴加工が予め施されているものとし、その下穴に
対して、上記ねじ切り加工装置5によって、雌ねじ加工
を施すものとする。
【0009】以下、上記ねじ切り加工装置5の構成を説
明する。まず、ベース7があり、このベース7には、タ
ップ軸ユニット9が取り付けられている。このタップ軸
ユニット9は次のような構成になっている。まず、駆動
モータとしてのタップ軸回転制御用サーボモータ11が
あり、このタップ軸回転制御用サーボモータ11には、
エンコーダ13が取り付けられている。上記タップ軸回
転制御用サーボモータ11の出力側には、減速ギアヘッ
ド15が連結されていて、この減速ギアヘッド15の出
力軸15aには、キー17及び図示しないキー溝を介し
て、ボールスプライン外筒ホルダ19が連結されてい
る。よって、上記タップ軸回転制御用サーボモータ11
が回転することにより、減速ギアヘッド15を介して、
上記ボールスプライン外筒ホルダ19が回転することに
なる。
【0010】上記ボールスプライン外筒ホルダ19の内
周側には、ボールスプライン軸21が配置されていて、
このボールスプライン軸21には、キー23を介して、
ボールスプライン外筒ホルダ19側より回転が伝達され
る。上記ボールスプライン軸21には、カップリング2
5を介して、ねじ切り軸としてのタップ軸27が連結さ
れている。すなわち、カップリング25内に、ボールス
プライン軸21の端部とタップ軸27の端部を挿入し、
そこにセットネジ29、31をねじ込むことにより、両
者を連結・固定している。上記タップ軸27は、ベース
7に固定された支持筒体33に内装されたネジブッシュ
35、軸受37によって軸支されている。
【0011】又、図2に拡大して示すように、上記タッ
プ軸27のネジブッシュ35に対応する部分には、雄ね
じ39が加工されており、一方、ネジブッシュ35側に
は、該雄ねじ39に螺合する雌ねじ41が加工されてい
る。上記タップ軸27とネジブッシュ35との螺合構造
においては、所定のピッチに設定されており、よって、
前述したタップ軸回転制御用サーボモータ11の回転数
を制御することにより、タップ軸27の送り量を正確に
設定することができるようになっている。上記所定のピ
ッチとは、後述する切削用タップのピッチと同じピッチ
である。尚、ピッチを変更する場合には、それ用の別の
タップ軸27、ネジブッシュ35に交換すればよい。ネ
ジブッシュ35の交換は、ネジブッシュ35のフランジ
部35aにねじ込まれている複数個のねじ43を外せば
よい。
【0012】又、図1に示すように、タップ軸27の先
端には、コレットチャック機構45が取り付けられてい
て、このコレットチャック機構45に切削用工具として
の切削用タップ47が着脱可能に取り付けられている。
上記コレットチャック機構45は、スリーブ45aと、
該スリーブ45a内に配置されたコレットチャック45
bと、上記スリーブ45aの外周に螺合される固定ナッ
ト45cとから構成されている。既に説明したように、
この切削用タップ47のピッチと、前記螺合構造におけ
るピッチとは同じピッチとなっている。
【0013】上記カップリング25には、検出板49が
その回転を規制された状態で取り付けられている。すな
わち、検出板49は、軸受51を介して、カップリング
25に対して、回転可能に取り付けられている。又、検
出板49は、ガイド軸53によってその回転を規制され
ており、よって、カップリング25が回転しても、検出
板49が回転することはなく、ガイド軸53に沿って、
ボールスプライン軸21、カップリング25、タップ軸
27と共に前進・後退することになる。又、タップ軸回
転制御用サーボモータ11の原点を設定する原点設定ス
イッチ55、タップ軸前進側オーバートラベル検出スイ
ッチ57、タップ軸後退側オーバートラベル検出スイッ
チ59が夫々設置されている。
【0014】以上の構成に基づいてその作用を説明す
る。まず、図3を参照して、タップ軸27の原点位置の
設定から説明する。図示しない操作盤の原点復帰釦を押
すことにより、次に示すような動作が実行され、タップ
軸27の送り方向の原点が設定される。タップ軸前進側
オーバートラベル検出スイッチ57がオンの状態、若し
くは、タップ軸27が原点位置より前進した状態にあ
り、且つ、原点設定スイッチ55がオフの場合である
が、図3中上から3番目の線図に示すように、タップ軸
制御用サーボモータ11を駆動させて、タップ軸27を
後退させる。そして、原点設定スイッチ55がオンした
後、上記タップ軸制御用サーボモータ11を減速させ
る。原点設定スイッチ55がオフになった後、Z相信号
がオンした位置を原点に設定する。
【0015】次に、タップ軸27が原点位置より前進し
た状態にあり、且つ、原点設定スイッチ55がオンの場
合であるが、図3中4番目の線図に示すように、タップ
軸制御用サーボモータ11を駆動させて、タップ軸27
を前進させる。そして、原点設定スイッチ55がオフに
なった後、タップ軸制御用サーボモータ11を逆転させ
て、タップ軸27を後退させる。原点設定スイッチ55
がオンになった後、タップ軸制御用サーボモータ11を
減速させる。そして、原点設定スイッチ55がオフにな
った後の最初のZ相信号がオンした位置を原点に設定す
る。
【0016】次に、タップ軸27が原点位置より後退し
た位置にあり、且つ、原点設定スイッチ55がオフにな
っている場合について、図3中5番目の線図に基づき説
明する。尚、タップ軸27が原点位置に位置している場
合も同様の動作となる(正常の場合にはそのような状態
になる)。まず、タップ軸制御用サーボモータ11を駆
動して、タップ軸27を後退させる。そして、タップ軸
後退側オーバートラベル検出スイッチ55がオンした
後、、タップ軸制御用サーボモータ11を逆転させて、
タップ軸27を前進させる。そて、原点設定スイッチ5
5がオンしてさらにオフした後、タップ軸制御用サーボ
モータ11を逆転させて、タップ軸27を後退させる。
そして、原点設定スイッチ55がオンした後、タップ軸
制御用サーボモータ11を減速させて、原点設定スイッ
チ55がオフした後、最初のZ相信号がオンした位置を
原点に設定する。タップ軸27が原点位置より後退した
状態にあり、且つ、タップ軸後退側オーバートラベル検
出スイッチ59がオンの場合は、タップ軸制御用サーボ
モータ11をタップ軸27が前進する方向に駆動する。
駆動した後の制御は、前記図3中5番目の線図に基づき
説明した制御と同じである。
【0017】次に、図1、図2、図4を参照して、ねじ
切り加工について説明する。すなわち、タップ軸ユニッ
ト9によるねじ切り加工を行う。まず、タップ軸27
は、前述したように、原点位置に位置している。よっ
て、その原点位置から下穴3aの底迄の距離を、タップ
軸27のピッチ(タップ軸27とネジブッシュ35とに
よる螺合部のピッチ、切削用タップ47のピッチも同
じ)で除し、その回転数だけタップ軸27を回転させ
る。それによって、下穴3aの底まで正確にねじ切り加
工を施すことができる。例えば、図4に示すように、原
点位置から下穴3aの底迄の距離が5mmであって、ピッ
チが0.4mmとする。この場合には、5/0.4=1
2.5となり、タップ軸27を12.5回だけ回転させ
ればよい。それを、タップ軸制御用サーボモータ11を
回転制御することにより実行するものである。例えば、
エンコーダ13が、1回転につき2500パルス出力す
ると仮定すると、1パルス当たりのタップ軸27の移動
量は、0.4mm×1/2500となり、0.00016
mmとなる。したがって、極めて正確な寸法によって所望
のねじ切り加工を行うことができる。
【0018】以上本実施の形態によると次のような効果
を奏することができる。まず、タップ軸27とネジブッ
シュ35とによる螺合構造を設け、該螺合構造のピッチ
を、切削用タップ47のピッチと同じものとし、且つ、
タップ軸27の回転量をタップ軸制御用サーボモータ1
1によって正確に制御するように構成したので、タップ
軸27を原点位置から所定距離だけ正確に移動させるこ
とができるようになった。よって、タップ軸27の原点
位置から下穴3aの底迄の距離を正確に割り出し、且
つ、それを上記螺合構造部のピッチで除すことにより、
タップ軸27の回転量を算出し、タップ軸制御用サーボ
モータ11を制御することによりそれだけ回転させれ
ば、タップ軸27を所定量だけ正確に送ることができ
る。それによって、下穴3aの底まで正確に且つ容易に
所望のねじ切り加工を行うことができる。又、この場合
には、ねじ切り加工を施す場合に、タップ軸制御用サー
ボモータ11の回転量のみを制御すればよいので、従来
の2軸同時制御や3軸同時制御に比べて、制御も大幅に
簡単になり、そのための構成(制御プログラムを含んだ
構成)も簡略化されることになる。そして、その分、装
置としてのコストを低減させることができる。又、ピッ
チを変更する場合には、タップ軸27と、ネジブッシュ
35のみを交換すればよく、又、その交換作業も極めて
簡単である。
【0019】次に、図5乃至図12を参照して、本発明
の第2の実施の形態を説明する。この実施の形態は、本
発明によるねじ切り加工装置を、自動旋盤に組み込んだ
例を示すものである。まず、図5を参照して、装置の全
体構成から説明する。ベッド71があり、このベッド7
1の図中左側には、主軸台テーブル73が設置されてい
る。この主軸台テーブル73には、主軸台75が、Z軸
方向(図中左右方向)に移動可能に設置されている。上
記主軸台75は、主軸77を回転可能に保持している。
又、上記主軸台75は、主軸台駆動部79によって駆動
され、それによって、上記Z軸方向(図中左右方向)に
移動するものである。
【0020】上記ベッド71上であって、上記主軸台テ
ーブル73に対向する側(図中右側)には、対向テーブ
ル81が設置されている。この対向テーブル81は、対
向テーブル駆動部83によって、既に述べたZ軸方向と
平行なZB 軸方向に移動するようになっている。上記対
向テーブル81上には、工具台テーブル85が設置され
ている。この工具台テーブル85は、工具台テーブル駆
動部87によって、上記ZB 軸方向に直交するXB 軸方
向に移動するようになっている。そして、対向テーブル
81がZB 軸方向に移動するのであるから、結局、工具
台テーブル85は、直交する二方向、すなわち、ZB 軸
方向とXB 軸方向に移動することになる。
【0021】上記工具台テーブル85上には、本体ベー
ス89が設置されている。又、上記主軸台テーブル73
と対向テーブル81との間には、ガイドブッシュ91が
設置されている。上記ガイドブッシュ91の上側には、
刃物台93が設置されており(図5中仮想線で示す)、
この刃物台93には複数個の切削バイト95が取り付け
られている。これら複数個の切削バイト95は、主軸7
7の軸心方向に対して直交する方向に摺動可能に取り付
けられており、該摺動位置決めにより、刃物選択ととも
に、該摺動方向に対して直交する方向に摺動制御できる
ように設置してなる。
【0022】又、回転工具ユニット97が設置されてい
て、この回転工具ユニット97は、主軸77の軸心方向
に対して直交する方向、すなわち、X方向に摺動可能に
設置されているとともに、上下方向にも摺動できるよう
になっている。そして、回転を固定された主軸77に把
持されたワーク76(図7、図9に示す)の軸端面に対
して、前記主軸台75によるZ軸制御と該工具ユニット
の2軸摺動制御とによる組み合わせ制御により斜面等の
加工もできるように構成されている。該加工は、後述す
る斜め穴加工の前加工として行われる。
【0023】既に述べた本体ベース89上には、ねじ切
り加工ユニツト101が取り付けられている。以下、こ
のねじ切り加工ユニット101の構成を、図6、図7、
図8を参照して説明する。まず、ベース103があり、
このベース103は、その前部に取付部105を備えて
いるとともに、後部に立設部107を備えている。又、
このベース103は、3本の固定用ねじ109、11
1、113によって、本体ベース89上に固定されるよ
うになっており、その際、固定用ねじ109による固定
位置を中心にして適当な角度だけ傾斜した状態で取付・
固定可能な構成になっている。すなわち、固定用ねじ1
01側をみると、本体ベース89側に、所定の円弧で複
数個のねじ穴115が形成されており、同様に、固定用
ねじ113側においても、本体ベース89側に、所定の
円弧で複数個のねじ穴117が形成されている。そし
て、ベース103を、固定用ねじ109による固定位置
を中心として適当な角度だけ回動させ、任意のねじ穴1
15、117を使用して、固定用ねじ111、113を
ねじ込むことにより、ベース103を任意の傾斜角度で
傾斜させた状態で、本体ベース89に固定することがで
きる。尚、この実施の形態の場合には、図7、図9に示
すように、ワーク76の先端面76aが15°の傾斜面
として加工されているので、それに合わせて、上記ねじ
切り加工ユニット101も15°傾斜角度で取付・固定
されている。その際、図7に示すように、基準面112
に角度ゲージ114を押し当てることにより、所望の角
度(15°)を得るようにしている。
【0024】上記ベース103の前部の取付部105に
は、エアー式モータースピンドルユニット127、12
9が取り付けられていて、これらエアー式モータースピ
ンドルユニット127、129には、センタードリル1
31、下穴ドリル133が夫々取り付けられている。そ
して、ワーク76の先端面76aに所望のねじ切り加工
を施す場合には、まず、上記センタードリル131によ
って、上記先端面76aにセンター穴加工を施す。次い
で、下穴ドリル133によって穿孔を施して、下穴78
(図9に示す、尚、図9ではその下穴78にねじ切り加
工が施された状態を示している)を形成するものであ
る。そして、その下穴78に対して、タップ軸ユニット
9によって、ねじ切り加工を施すことになる。尚、タッ
プ軸ユニット9の構成については、前記第1の実施の形
態の場合と同じであり、同一部分には同一符号を付して
その説明は省略する。
【0025】以上の構成に基づいて、ねじ切り加工につ
いて説明する。尚、この場合には、ワーク76の先端部
が、ガイドブッシュ91より突出していて、その先端面
76aが回転工具ユニット97によって、15°の傾斜
面として加工されている。よって、ねじ切り加工ユニッ
ト101側についても、同角度だけ傾斜した状態でセッ
トされている。まず、センタードリル131によって、
ワーク76の先端面に対して、センター穴加工が施され
る。すなわち、XB 方向、ZB 方向の二方向の制御が実
行され、それによって、センタードリル131が所定の
方向に移動制御される。次に、下穴ドリル133によっ
て下穴加工が施される。この場合にも、XB 方向、ZB
方向の二方向の制御が実行され、それによって、下穴ド
リル133が所定の方向に移動制御されることになり、
下穴78が形成されることになる。
【0026】次に、タップ軸ユニット9によるねじ切り
加工を行うことになるが、この加工に際して、ねじ切り
加工面(斜面)に対する所定の位置への移動は、駆動部
83、による2軸制御にてタップ軸ユニット9を移動す
るが、ねじ切り加工については、前記第1の実施の形態
の場合と同様である。例えば、図9に示すように、原点
位置からワーク76の下穴78の底迄の距離が5mmであ
って、ピッチが0.4mmとする。この場合には、5/
0.4=12.5となり、タップ軸27を12.5回だ
け回転させればよい。それを、タップ軸制御用サーボモ
ータ11を回転制御することにより実行するものであ
る。例えば、エンコーダ13が、1回転につき2500
パルス出力すると仮定すると、1パルス当たりのタップ
軸27の移動量は、0.4mm×1/2500となり、
0.00016mmとなる。したがって、極めて正確な寸
法によって所望のねじ切り加工を行うことができる。
【0027】次に、図10乃至図12を参照して、ねじ
切り加工ユニット101を傾斜させないで加工する場合
について説明する。すなわち、前記した場合には、ねじ
切り加工ユニット101を、ワーク76の先端面76a
の傾斜に合わせて所定角度だけ傾斜させた例を示した
が、この実施の形態の場合には、ガイドブッシュ91側
より突出しているワーク76の先端面76aが傾斜面で
はなく、平行な面として加工されている場合であり、そ
の場合には、図18乃至図12に示すように、ねじ加工
ユニット101を傾斜させることなくセットすればよ
い。尚、作用に関しては、前記傾斜させた場合と同様で
あるので、その説明は省略する。
【0028】したがって、この実施の形態の場合にも、
前記第1の実施の形態の場合と同様の効果を奏すること
ができる。又、この実施の形態の場合には、センタード
リル131、下穴ドリル133を含めて、全てがユニッ
ト化されていて、ねじ切り加工ユニット101として構
成されているので、作業効率が高いという利点がある。
又、ねじ切り加工ユニット101を任意に傾斜させてセ
ットできるので、ワーク76の単面76aが傾斜してい
るような場合にも、複雑な制御を要することなく容易に
対応することができる。
【0029】次に、図13を参照して、本発明の第3の
実施の形態を説明する。前記第1及び第2の実施の形態
においては、切削用工具として切削用タップ47を使用
した例を説明したが、図13に示すように、切削用ダイ
ス201を使用して、ワークに対して、雄ねじを加工す
る場合にも適用可能である。図13に示すように、コレ
ットチャック機構45には、切削用ダイスホルダ203
が挿入・固定されていて、該切削用ダイスホルダ203
に、固定ねじ205によって、切削用ダイス201が保
持されている。このような場合にも、前記第1、第2の
実施の形態の場合と同様に、その進退量をねじ切り軸進
退手段によって正確に制御することにより、切削用ダイ
ス201の先端を所定の位置に正確に位置させることが
できる。
【0030】尚、本発明は前記第1乃至3の実施の形態
に限定されるものではなく、図示した構成はあくまで一
例であって様々な変形が考えられる。例えば、前記第2
の実施の形態の変形として、ねじ切り加工ユニットに併
設して耐候主軸台を設置してもよい。一方、タップ軸ユ
ニットの制御軸の数もワーク側の制御軸との兼ね合いに
より相対的に移動し、ねじ切り工具がワークに対してホ
ームポジション位置に位置決めできれば任意である。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によるねじ切
り加工装置によると、複雑な構成を要することなく、且
つ、コストを上昇させることなく、ねじ切り軸を所定量
だけ正確に送ることができる装置を得ることができる。
又、螺合構造部をねじ切り軸の雄ネジ部と、その外周に
着脱可能に設けられたネジブッシュの雌ねじ部とから構
成した場合には、ねじ切り軸とネジブッシュを交換する
ことにより、ピッチの変更を容易に行うことができる。
又、切削用工具を切削用タップとして、センタードリル
及び下穴ドリルを含めてユニット化した場合には、取扱
が容易になる。又、ユニット全体を傾斜可能にした場合
には、ワークの端面の形状に合わせて、その傾斜角度を
決定し、必要なねじ切り加工を行うことができるように
なり、それによって、ねじ切り加工時には,ねじ切り軸
のみを制御すればよいことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ねじ切
り加工装置の全体構成を示すとともに、その一部を切欠
いて示す平面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図1の
一部を拡大して示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態を示す図で、タップ
軸が原点に復帰する工程を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態を示す図で、切削用
タップによってワークの下穴にねじ切り加工を施した様
子を示す断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す図で、ねじ切
り加工装置を組み込んだ自動旋盤の構成を示す平面図で
ある。
【図6】本発明の第2の実施の形態を示す図で、ねじ切
り加工装置の構成を示す斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態を示す図で、ねじ切
り加工装置の構成を示すとともに、その一部を切欠いて
示す平面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態を示す図で、ねじ切
り加工装置の構成を示す側面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態を示す図で、切削用
タップによってワークの下穴にねじ切り加工を施した様
子を示す断面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態を示す図で、ねじ
切り加工装置を組み込んだ自動旋盤の構成を示す平面図
である。
【図11】本発明の第2の実施の形態を示す図で、ねじ
切り加工装置の構成を示す斜視図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態を示す図で、ねじ
切り加工装置の構成を示すとともに、その一部を切欠い
て示す平面図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態を示す図で、切削
用ダイスをコレットチャックに取り付けた状態を示す断
面図である。
【符号の説明】
3 ワーク 5 ねじ切り加工装置 9 タップ軸ユニット 11 タップ軸回転制御用サーボモータ(駆動モータ) 27 タップ軸(ねじ切り軸) 35 ネジブッシュ 39 タップ軸に設けられた雄ねじ部 41 ネジブッシュに設けられた雌ねじ部 47 切削用タップ(切削用工具)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転制御可能な駆動モータと、上記駆動
    モータの回転によって回転するねじ切り軸と、 上記ねじ切り軸の先端に取り付けられ任意のピッチを備
    えワークにねじ切り加工を施す切削用工具と、 上記ねじ切り軸に設けられ上記切削用工具のピッチと同
    じピッチで構成された螺合構造部を備え上記駆動モータ
    の回転によって回転するねじ切り軸を所定量だけ進退さ
    せるねじ切り軸進退手段と、 を具備したことを特徴とするねじ切り加工装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のねじ切り加工装置におい
    て、上記ねじ切り軸進退手段の螺合構造部は、ねじ切り
    軸に形成された雄ねじ部と、ねじ切り軸の外周に回転を
    規制された状態で着脱可能に配置されたネジブッシュに
    形成され上記雄ねじ部に螺合する雌ねじ部とから構成さ
    れていて、ピッチを変更する場合には、上記ねじ切り軸
    とネジブッシュを交換するようにしたことを特徴とする
    ねじ切り加工装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のねじ切り加工装置におい
    て、切削用工具は切削用タップであり、センタードリル
    及び下穴ドリルが併設されていてユニット化されている
    ことを特徴とするねじ切り加工装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のねじ切り加工装置におい
    て、ユニット全体がワークに対して所定の角度で傾斜可
    能になっていることを特徴とするねじ切り加工装置。
JP26363296A 1996-09-12 1996-09-12 ねじ切り加工装置 Pending JPH1086018A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100416913B1 (ko) * 2000-11-27 2004-01-31 주식회사 아세아볼트 1차절삭가공된 피봇 스크류 반제품을 2차 절삭가공하기위한 장치
CN106001788A (zh) * 2016-06-20 2016-10-12 安庆宜源石油机械配件制造有限责任公司 一种加工螺纹装置

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