JPH1078507A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法

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JPH1078507A
JPH1078507A JP23451096A JP23451096A JPH1078507A JP H1078507 A JPH1078507 A JP H1078507A JP 23451096 A JP23451096 A JP 23451096A JP 23451096 A JP23451096 A JP 23451096A JP H1078507 A JPH1078507 A JP H1078507A
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color filter
ink
black matrix
matrix layer
transparent substrate
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JP23451096A
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English (en)
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Takehiko Matsuyama
武彦 松山
Yasuhiko Kondo
康彦 近藤
Masakazu Yamauchi
雅和 山内
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パターンの形状が優れたブラックマトリック
ス層を形成でき、かつ低コスト化を実現できるカラーフ
ィルタの製造方法を提供する。 【解決手段】 透明基板4の表面に、所定の間隔でもっ
てカラーフィルタ層1を形成する。次いで、透明基板4
の表面にブラックマトリックス層用インキ21を塗布し
て、隣合ったカラーフィルタ層1の間隙40に前記イン
キ21を充填する。さらに、透明基板4の表面のインキ
を除去して、隣合ったカラーフィルタ層1の間にブラッ
クマトリックス層2が形成されたカラーフィルタを得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスプレイ
等に用いられるカラーフィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ブラウン管等に代わる表示デバイスとし
て用いられている液晶ディスプレイは、カラーフィルタ
を用いてカラー表示を実現している。このカラーフィル
タは、例えば、図4に示すように、1画素毎にパターン
化された赤色(R) 、緑色(G) および青色(B) のカラーフ
ィルタ層1と、遮光用のブラックマトリックス層2とを
透明基板4上に形成したものである。
【0003】ブラックマトリックス層は、例えば、各色
のカラーフィルタ層の境界部および各画素の境界部に設
けられた格子状のパターンからなり、色の異なるカラー
フィルタ層間や画素間の光の漏れを防いでいる。現在、
ブラックマトリックス層には、クロム膜、酸化クロム
膜、カーボンブラック等を分散させた感光性樹脂が用い
られている。しかし、いずれもフォトリソ法によってパ
ターン化するため、寸法精度の高いパターンを形成でき
るものの、高価なフォトレジストを多量に必要とした
り、製造工程が多くかつ複雑であったり、歩留まりが低
いことなどから、カラーフィルタの製造コストが高くな
るという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで近年、凹版オフ
セット印刷等の印刷法によってカラーフィルタを製造す
ることが検討されている。印刷法によれば、顔料等で着
色したインキを透明基板に印刷し、このインキを硬化さ
せることによって各色のカラーフィルタ層やブラックマ
トリックス層が形成されることから、高価なフォトレジ
ストが不要であり、製造工程が簡単で量産性に優れてい
る。従って、印刷法は、カラーフィルタの低コスト化を
実現できる方法として有望である。
【0005】また、近年の印刷技術の改良により、高精
度の印刷が可能なオフセット印刷機やブランケットが提
供されている。このため、カラーフィルタ層について
は、エッジがシャープで、直線性に優れている等、形状
が優れたパターンを、極めて高い寸法精度でもって印刷
することが可能になっている。しかしながら、ブラック
マトリックス層については、パターンの形状が格子状で
あるため、パターンが交差する部分において線幅が太く
なり、その結果、例えば開口率が低下するなど、カラー
フィルタの画像品質に悪影響が生じるといった問題があ
った。
【0006】そこで本発明の目的は、上記の技術的課題
を解決し、パターン形状が優れたブラックマトリックス
層を形成でき、かつカラーフィルタの低コスト化を実現
できるカラーフィルタの製造方法を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のカラーフィルタ
の製造方法は、透明基板の表面にカラーフィルタ層を、
隣合う層間に間隙をもって形成し、次いで、この透明基
板の表面にブラックマトリックス層用インキを塗布し
て、このインキを前記間隙に充填した後、透明基板の表
面のインキを除去して、前記間隙内に残ったインキでブ
ラックマトリックス層を形成することを特徴とするもの
である。
【0008】上記した本発明のカラーフィルタの製造方
法によれば、ブラックマトリックス層は、隣合ったカラ
ーフィルタ層の間隙に形成されるため、ブラックマトリ
ックス層のパターンが交差する部分において、線幅が太
くなるなどの問題が生じない。従って、パターン形状に
優れたブラックマトリックス層を形成できる。また、本
発明においては、フォトリソ法を用いずにブラックマト
リックス層を形成できることから、カラーフィルタの低
コスト化を実現できる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のカラーフィルタの製造方
法を、図1を用いて説明する。まず、図1(a) に示すよ
うに、透明基板4の表面に、所定の間隔でもってカラー
フィルタ層1を形成する。次いで、図1(b) に示すよう
に、透明基板4の表面にブラックマトリックス層用イン
キ21を塗布して、隣合ったカラーフィルタ層1の間隙
40に前記インキ21を充填する。さらに、透明基板4
の表面のインキを除去することによって、図1(c) に示
すように、隣合ったカラーフィルタ層1の間にブラック
マトリックス層2が形成されたカラーフィルタが得られ
る。
【0010】以下、上記した本発明のカラーフィルタの
製造方法について、(i) カラーフィルタ層の形成、(ii)
ブラックマトリックス層用インキの塗布、および(iii)
透明基板表面のインキの除去の3つの工程に分けて、詳
細に説明する。 (i) カラーフィルタ層の形成 カラーフィルタ層の形成には、カラーフィルタの低コス
ト化を図るという観点から、印刷法を用いるのが好まし
い。この印刷法には種々の方法が採用可能であるが、印
刷精度、印刷ラインの直線性、インキ膜厚の均一性等の
観点から、凹版オフセット印刷法が特に好適に用いられ
る。そこで、凹版オフセット印刷法によるカラーフィル
タの製造方法について説明する。
【0011】凹版オフセット印刷法によるカラーフィル
タの製造方法では、凹版の凹部に充填されたカラーフィ
ルタ層用インキを、一旦ブランケットの表面に転移さ
せ、さらにこのインキを透明基板の表面に転移させるこ
とによって、カラーフィルタ層が形成される。カラーフ
ィルタ層は、通常、赤色(R) 、緑色(G) および青色(B)
の3色のパターンからなる。カラーフィルタ層のパター
ンは、例えばドットパターン、ストライプパターン等が
あげられる。カラーフィルタ層がドットパターンである
ときは、格子状のブラックマトリックス層が形成され
る。一方、カラーフィルタ層がストライプパターンであ
るときは、ストライプ状のブラックマトリックス層が形
成される。
【0012】カラーフィルタ層は、前記したように、所
定の間隔でもって形成されるが、その間隔は、ブラック
マトリックス層に要求される線幅に応じて、通常、10
〜70μmの範囲で設定される。カラーフィルタ層のパ
ターンの大きさは、カラーフィルタのサイズによって異
なるが、通常、パターンの線幅が50〜150μmとな
るように設定される。
【0013】カラーフィルタ層の印刷に用いられる凹版
の基板には、例えばソーダライムガラス、ノンアルカリ
ガラス、石英ガラス、低アルカリガラス、低膨張ガラス
等のガラス;フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ
エーテルスルホン樹脂、ポリメタクリル樹脂等の樹脂;
ステンレス、銅、低膨張合金アンバー等の金属などが用
いられる。なかでも、ソーダライムガラス等の軟質ガラ
スを用いるのが、微細なパターンを高精度で再現するう
えで好ましい。
【0014】凹版の表面に形成される凹部は、カラーフ
ィルタ層のパターンに応じて形成される。凹部の深さは
特に限定されないが、カラーフィルタ層の厚さに応じ
て、通常1〜15μm、好ましくは5〜10μmの範囲
で適宜設定される。カラーフィルタ層用インキは、バイ
ンダー樹脂と着色剤とを含むビヒクルである。バインダ
ー樹脂は、透明性、耐熱性、耐光性、耐溶剤性、耐薬品
性、透明基板に対する接着性、着色剤の分散性などの諸
特性に優れたものであるのが好ましく、例えばポリエス
テル−メラミン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、エ
ポキシ−メラミン樹脂等が使用可能である。これらの樹
脂は、単独でまたは2種以上を混合させて使用される。
また、上記樹脂中に、樹脂の硬化速度を調整することを
目的として、酸触媒などの硬化触媒を適宜配合してもよ
い。
【0015】上記着色剤は、カラーフィルタ層の所望の
色に応じて、例えばアンスラキノン系レッド顔料、ハロ
ゲン化フタロシアニン系グリーン顔料、フタロシアニン
系ブルー顔料から適宜選択して用いられる。また、カラ
ーフィルタ層の分光特性を調整することを目的として、
赤色および緑色のインキにはイソインドリン系、イソイ
ンドリノン系等のイエロー顔料を、青色のインキにはジ
オキサジン系バイオレット顔料をそれぞれ配合してもよ
い。
【0016】カラーフィルタ層用インキは、上記例示の
バインダー樹脂、着色剤および必要に応じて溶剤、体質
顔料などを配合し、3本ロール、ニーダー等の混合機に
て混合することによって調製される。かかるインキの粘
度は低粘度であるのが好ましい。具体的には、粘度が1
0〜30,000ポアズ(P)、好ましくは500〜1
0,000ポアズであるのが適当である。
【0017】カラーフィルタの印刷に用いられるブラン
ケットには、従来公知の種々のものを使用できるが、特
に表面がシリコーンゴムからなるシリコーンブランケッ
トを用いるのが、優れたパターン形状を得るという観点
から好ましい。カラーフィルタの透明基板は、波長40
0〜700nmの光に対する透過率が高いものが好まし
く、例えばノンアルカリガラス、ソーダライムガラス、
低アルカリガラス等のガラス基板や、ポリエーテル、ポ
リスルホン、ポリアリレート等のフィルムが好適に用い
られる。
【0018】透明基板上に印刷されたカラーフィルタ層
用インキは、通常、80〜300℃で10〜240分
間、好ましくは150〜250℃で80〜180分間加
熱、乾燥することによって硬化され、さらに次の工程に
供される。なお、カラーフィルタ層用インキは、次の工
程までにパターンの形状に変化が生じないのであれば、
この工程において完全に硬化させなくてもよく、例えば
半硬化の状態であってもよい。
【0019】カラーフィルタ層の印刷に、図2(a),(b)
に示すオフセット印刷機を用いたときは、印刷精度が極
めて優れたカラーフィルタ層を形成できる。図2(a),
(b) に示すオフセット印刷機において、凹版41と透明
基板4とは台盤5上に所定の間隔で保持されており、基
台51に布設されたレール54上を移動でき、かつ任意
の位置に高精度で停止できる。ブランケット3は、ブラ
ンケット胴31の両端に取り付けられたピニオンギヤ3
0と、基台51に固定された一対のラックギヤ6との噛
み合わせによって自転しつつ移動する。ブランケット胴
31は、従来のものと同様に、その軸34の両端がエア
シリンダ35の先端に回転自在に保持されている。
【0020】上記オフセット印刷機による印刷は、以下
に示すようにして行われる。まず、台盤5を移動させ
て、凹版41の中心線63と、ラックギヤ6の自転開始
位置61と自転終了位置62との中間に位置する基準位
置60とを一致させた後、自転開始位置61にてピニオ
ンギヤ30とラックギヤ6とを噛み合わせて、ブランケ
ット3を凹版41の表面に所定の圧力(ニップ圧)にて
接触させる。この状態でブランケット3を自転終了位置
62まで移動させれば、前記両ギヤの噛み合わせによっ
てブランケット3が自転しつつ移動し、凹版41の凹部
(図示せず)に充填されたインキがブランケット3の表
面に転移される(転写工程)。
【0021】次いで、透明基板4の中心線64と基準位
置60とを一致させた後、自転開始位置61にてピニオ
ンギヤ30とラックギヤ6とを噛み合わせて、ブランケ
ット3を透明基板4の表面に所定の圧力(ニップ圧)に
て接触させる。この際、前記両ギヤは転写工程の際と同
じ位置で噛み合う。この状態でブランケット3を自転終
了位置62まで移動させれば、ブランケット3が転写工
程と全く同じ回転状態で自転しつつ移動して、ブランケ
ット3の表面に転移されたインキ(図示せず)が透明基
板4の表面に転移される(印刷工程)。
【0022】上記オフセット印刷機によれば、転写工程
と印刷工程との両工程において、ラックギヤ6とピニオ
ンギヤ30とが同じ位置で噛み合うことから、転写工程
で発生する転移位置の誤差を印刷工程で発生する転移位
置の誤差によって相殺させることができ、高精度な印刷
が可能となる。具体的には、このオフセット印刷機によ
って印刷されたインキの転移位置と、当該インキに対応
する凹版の凹部の位置との誤差(印刷精度)は最大5μ
mであって、カラーフィルタに要求される印刷精度を十
分に満たしている。また、図2に示すオフセット印刷機
は、ラックギヤ6とピニオンギヤ30とを製造する際の
精度のばらつきや連続印刷中のギヤの磨耗などによる印
刷精度の劣化が原理的に発生しない。従って、10万枚
もの連続印刷を行ってもその印刷精度は十分に維持され
る。
【0023】(ii)ブラックマトリックス層用インキの塗
布 前述の工程(i) によって透明基板上にカラーフィルタ層
を形成した後、この透明基板の表面にブラックマトリッ
クス層用インキを塗布して、隣合ったカラーフィルタ層
の間隙に前記インキを充填する。ブラックマトリックス
層用インキを塗布する方法としては、例えば、(1) フレ
キソ印刷法を用いる方法、(2) スクリーン印刷法を用い
る方法、(3) スピンコート法を用いる方法、または(4)
バーコーターを用いる方法等があげられる。
【0024】ブラックマトリックス層用インキは、通
常、バインダー樹脂と着色剤とを含むビヒクルからなる
ものであって、前記バインダー樹脂には、カラーフィル
タ層用インキに用いられるバインダー樹脂と同様なもの
が使用できる。ブラックマトリックス層用インキに用い
られる着色剤としては、例えばカーボンブラック、酸化
鉄(鉄黒)、チタンブラック、硫酸鉄などのブラック顔
料があげられる。上記着色剤の配合量は、ブラックマト
リックス層の光学濃度(OD値)やインキの粘度等に応
じて適宜設定される。なお、ブラックマトリックス層の
光学濃度は、2.3以上(可視光の透過率が約0.5%
以下)、好ましくは3.0以上(可視光の透過率が0.
1%以下)であるのが適当である。
【0025】ブラックマトリックス層用インキは、カラ
ーフィルタ層の厚さに応じて、通常、透明基板の表面か
らの厚さが0.5〜5μm、好ましくは1〜3μmの範
囲となるように塗布される。ブラックマトリックス層用
インキの厚さを上記範囲に設定するには、例えば上記
(1) のフレキソ印刷では、アニロックスロール上の凹部
の深さを調整すればよい。上記(2) のスクリーン印刷で
は、スクリーン版上にのせるインキの量を調整すればよ
い。上記(3) のスピンコートでは、透明基板の回転数を
調整すればよい。上記(4) のバーコーターによる塗布で
は、透明基板と、金属棒等のバーコーターとの間に、前
記インキの膜厚に相当するスペーサーを設置すればよ
い。
【0026】透明基板上に塗布されたブラックマトリッ
クス層用インキは、通常、80〜300℃で10〜24
0分間、好ましくは150〜250℃で80〜180分
間加熱、乾燥することによって硬化され、さらに次の工
程に供される。なお、前記(i) の工程でカラーフィルタ
層用インキを完全に硬化させていない場合は、この工程
(ii)においてカラーフィルタ層およびブラックマトリッ
クス層の両方のインキが完全に硬化するように、加熱条
件を設定すればよい。
【0027】(iii) 透明基板表面のインキの除去 前述の工程(ii)によって、透明基板上にブラックマトリ
ックス層用インキを塗布した後、透明基板表面のインキ
を除去することにより、隣合ったカラーフィルタ層の間
にブラックマトリックス層が形成されたカラーフィルタ
が得られる。透明基板表面のインキを除去する方法とし
ては、例えば、(a) インキ表面を研磨して除去する、
(b) インキ表面をスライスによって除去する、または
(c) インキ表面をエッチングによって除去する等の方法
があげられる。
【0028】硬化したインキ膜を除去する程度として
は、このインキ膜で覆われていたカラーフィルタ層のパ
ターンが、所望の線幅でもって表面に現れる程度であれ
ばよい。すなわち、カラーフィルタ層を印刷法で形成し
たときには、その断面形状は、図1(c) 中に符号10に
示すように、表面部分において丸みを帯びている。従っ
て、上記インキ膜を除去する量が少なすぎると、表面に
現れているカラーフィルタ層の線幅が細くなり、カラー
フィルタの開口率が低下するおそれがある。一方、上記
インキ膜を除去する量が多くなると、カラーフィルタ層
およびブラックマトリックス層の厚さが薄くなりすぎ
て、カラーフィルタのコントラストが低下するおそれが
ある。
【0029】なお、カラーフィルタ層およびブラックマ
トリックス層の厚さは、通常、0.5〜5μm、好まし
くは1〜3μmの範囲に設定される。
【0030】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて、本発明
を説明する。以下に示す実施例および比較例において、
カラーフィルタ層用およびブラックマトリックス層用の
インキには、ポリエステル系樹脂、着色剤および溶剤を
混練したものを用いた。
【0031】前記ポリエステル系樹脂は、多塩基酸成分
として無水トリメリト酸、無水フタル酸およびアジピン
酸を用い、多価アルコール成分としてネオペンチルグリ
コールを用いて合成した。前記着色剤としては、赤色
(R) フィルタ層用インキにアンスラキノン系レッド顔料
を、緑色(G) フィルタ層用インキにハロゲン化フタロシ
アニン系グリーン顔料を、青色(B) フィルタ層用インキ
にフタロシアニン系ブルー顔料を、ブラックマトリック
ス層用インキにカーボンブラックをそれぞれ使用した。
前記溶剤には、ブチルカルビトールアセテートおよび高
級アルコール(炭素数13〜15)を使用した。
【0032】実施例1 カラーフィルタ層の印刷において、凹版には、凹部の深
さが10μmであるソーダライムガラス製のものを使用
した。ブランケットには、表面がシリコーンゴムからな
るものを使用した。また、オフセット印刷機には、図2
に示すものを使用した。
【0033】透明基板上に、赤色(R) 、緑色(G) および
青色(B) のカラーフィルタ層用インキを順に印刷した
後、平坦化処理を行わずに、230℃で3時間加熱、硬
化させて、上記の3色からなる厚さ2μmのカラーフィ
ルタ層を形成した。上記カラーフィルタ層のパターンの
形状を図3に示す。カラーフィルタ層のパターン11は
ドットパターンであって、図3に示すように、線幅wが
120μm、長さdが360μm、パターンの間隔pが
70μmであった。
【0034】次いで、上記カラーフィルタ層が形成され
た透明基板の表面に、フレキソ印刷機にてブラックマト
リックス層用インキを印刷し、隣合ったカラーフィルタ
層の間隙に前記インキを充填しつつ、透明基板の表面か
らの厚みが5μmであるインキ膜を形成した。さらに、
オーブン中にて230℃で3時間加熱して、前記インキ
を硬化させた。
【0035】次に、直径20cmの回転式研磨機(ナノ
テックマシーンズ社製の型番「TCLD−1000」)
を用いて、透明基板表面のインキを除去し、カラーフィ
ルタ層およびブラックマトリックス層の膜厚を1.2μ
mに調整して、カラーフィルタを得た。なお、粗削り用
の研磨剤には粒径3μmのα−アルミナを、仕上げ用の
研磨剤には粒径が0.1μmのα−アルミナをそれぞれ
使用した。研磨時の荷重は180kg/cm2 であっ
た。また、研磨速度は、粗削り時において、1分間で膜
厚が2μm減少するように設定し、仕上げ研磨時におい
て、1分間で膜厚が0.1μm減少するように設定し
た。
【0036】研磨後、カラーフィルタ層およびブラック
マトリックス層の表面の段差を測定し、表面の平坦性を
評価した。なお、インキの膜厚および表面の段差は、触
針式表面粗度計(テンコール社製の型番「P−10」)
を用いて測定した。上記実施例1で得られたカラーフィ
ルタにおけるブラックマトリックス層のパターン形状
は、直線性が優れているなど、極めて良好であった。ま
た、ブラックマトリックス層およびカラーフィルタ層の
表面の段差は最大0.3μmであって、平坦性が非常に
優れていた。
【0037】実施例2 上記実施例1と同様にして、透明基板上に、赤色(R) 、
緑色(G) および青色(B) のカラーフィルタ層用インキを
順に印刷した。次いで、この透明基板の表面に、スピン
コーターにてブラックマトリックス層用インキを塗布し
て、隣合ったカラーフィルタ層の間隙に前記インキを充
填しつつ、透明基板の表面からの厚みが7μmであるイ
ンキ膜を形成した。さらに、オーブン中にて230℃で
3時間加熱して、前記インキを硬化させた。
【0038】次に、薄膜用スライサーを用いて、上記透
明基板表面のインキを除去し、カラーフィルタ層および
ブラックマトリックス層の膜厚を1.5μmに調整し
て、カラーフィルタを得た。このカラーフィルタ層およ
びブラックマトリックス層の表面の段差を、実施例1と
同様にして測定した。上記実施例2で得られたカラーフ
ィルタにおけるブラックマトリックス層のパターン形状
は、実施例1と同様に、極めて良好であった。また、ブ
ラックマトリックス層およびカラーフィルタ層の表面の
段差は最大0.5μmであって、平坦性が良好であっ
た。
【0039】比較例1 透明基板の表面に形成された金属クロム膜をフォトリソ
法でパターン化して、線幅60μm、ピッチ180μm
の格子状のパターンからなる、膜厚0.1μmのブラッ
クマトリックス層を形成した。次いで、上記ブラックマ
トリックス層が形成された透明基板の表面に、赤色(R)
、緑色(G) および青色(B) のカラーフィルタ層用イン
キを順に印刷した。カラーフィルタ層用インキの印刷
は、図2に示すオフセット印刷機を用いて、実施例1と
同様にして行った。こうして形成されたカラーフィルタ
層に平坦化処理を施し、オーブンで230℃で180分
間加熱し、硬化させて、カラーフィルタを得た。
【0040】上記比較例1で得られたカラーフィルタ
は、カラーフィルタ層の印刷形状および寸法精度は実施
例1〜2と同程度で、極めて良好であった。しかし、カ
ラーフィルタ層のうち、ブラックマトリックス層に重な
っている部分の厚みがブラックマトリックス層の分だけ
薄いため、硬化時のインキの収縮率が異なり、硬化後の
表面段差が大きくなった。すなわち、カラーフィルタ層
およびブラックマトリックス層の表面の段差は最大1.
2μmであって、平坦性が実用上不適当であった。ま
た、ブラックマトリックス層の形成にフォトリソ法を用
いたため、製造コストが高いという問題もあった。
【0041】比較例2 透明基板の表面に、ブラックマトリックス層用インキを
印刷し、加熱、乾燥することにより、比較例1と同様な
ブラックマトリックス層を形成した。この印刷には、図
2に示すオフセット印刷機を用いた。また、印刷に用い
たブランケット、ブラックマトリックス層用インキは、
実施例1と同じであった。印刷用凹版は、凹部をブラッ
クマトリックス層のパターンに対応させたほかは、実施
例1で使用したものと同様であった。
【0042】次いで、ブラックマトリックス層の開口部
に、赤色(R) 、緑色(G) および青色(B) のカラーフィル
タ層用インキを順に印刷した。カラーフィルタ層用イン
キの印刷は、図2に示すオフセット印刷機を用いて、実
施例1と同様にして行った。こうして形成されたカラー
フィルタ層に平坦化処理を施し、オーブン中で230℃
で180分間加熱し、硬化させて、カラーフィルタを得
た。
【0043】上記比較例2で得られたカラーフィルタ
は、ブラックマトリックス層の交差部分でパターンの線
幅が太くなり、実施例1〜2のカラーフィルタに比べて
開口率が15%程度低下するという問題が生じた。カラ
ーフィルタ層およびブラックマトリックス層の表面の段
差は、比較例1と同程度であって、実用上不適当であっ
た。
【0044】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明によれ
ば、印刷形状に優れたブラックマトリックス層を形成で
き、かつカラーフィルタの低コスト化を実現できる。従
って、本発明のカラーフィルタの製造方法は、高画質化
および低コスト化に対応したカラーフィルタの製造方法
として好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a) 〜(c) は、本発明のカラーフィルタの
製造方法を説明する図である。
【図2】同図(a) は本発明に用いられるオフセット印刷
機の一例を示す断面図、同図(b) はその平面図である。
【図3】カラーフィルタ層のパターンを示す説明図であ
る。
【図4】カラーフィルタの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 カラーフィルタ層 2 ブラックマトリックス層 4 透明基板 40 間隙

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板の表面にカラーフィルタ層を、隣
    合う層間に間隙をもって形成し、次いで、この透明基板
    の表面にブラックマトリックス層用インキを塗布して、
    このインキを前記間隙に充填した後、透明基板の表面の
    インキを除去して、前記間隙内に残ったインキでブラッ
    クマトリックス層を形成することを特徴とするカラーフ
    ィルタの製造方法。
JP23451096A 1996-09-04 1996-09-04 カラーフィルタの製造方法 Pending JPH1078507A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006267822A (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Toppan Printing Co Ltd カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタ
JP2007226087A (ja) * 2006-02-27 2007-09-06 Seiko Instruments Inc カラーフィルタ基板とその製造方法、及びカラー液晶表示装置
JP2009229838A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルタの製造方法およびカラーフィルタ

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JP2007226087A (ja) * 2006-02-27 2007-09-06 Seiko Instruments Inc カラーフィルタ基板とその製造方法、及びカラー液晶表示装置
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