JPH1077358A - 半導電性発泡体 - Google Patents

半導電性発泡体

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JPH1077358A
JPH1077358A JP24867796A JP24867796A JPH1077358A JP H1077358 A JPH1077358 A JP H1077358A JP 24867796 A JP24867796 A JP 24867796A JP 24867796 A JP24867796 A JP 24867796A JP H1077358 A JPH1077358 A JP H1077358A
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roll
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剛史 大石
Koichiro Maeda
耕一郎 前田
Naoki Tanahashi
直樹 棚橋
Haruhiko Takahashi
治彦 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気抵抗率のバラツキが小さく、転写性、感
光体汚染性及び耐圧縮性において優れた特性を有する半
導電性発泡体及び半導電性発泡ロールを提供する。 【解決手段】 アクリロニトリル−ブタジエン共重合体
ゴム50重量部及びケッチェンブラックEC4重量部を
添加し、混練し、さらにエポキシ基含有アクリルゴム5
0重量部を添加し、同様に混練した後、イソシアヌル酸
0.36重量部及びオクタデシルトリメチルアンモニウ
ムブロマイド1.08重量部を添加し、混練しエポキシ
基含有アクリルゴムの架橋を行った。次に、ジクミルパ
ーオキサイド0.8重量部、p,p’−オキシビス(ベ
ンゼンスルホニル・ヒドラジド)4重量部を添加し、混
練し、チューブ状に押出成形し、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体の加硫及び発泡を行い、半導電性発泡
体を得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導電性発泡体及
び半導電性発泡ロールに関する。さらに詳しくは、トナ
ーを用いて印刷または複写を行う電子写真印刷機または
電子写真複写機に使用する半導電性発泡体及び半導電性
発泡ロールに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機または電子写真印刷機な
どの電子写真装置は、感光ドラム外周面を一様に帯電さ
せ、次いで感光ドラムの外周面に印刷パターンまたは複
写パターンを露光することにより静電潜像を形成し、こ
の静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成(現
像)して、このトナー像を複写用紙または印刷用紙に転
写することにより印刷または複写する機能を有するもの
である。
【0003】発泡ロールは電子写真装置において、感光
体ドラム外周面を一様に帯電させるための帯電ロールと
して、感光体ドラム外周面の静電潜像をトナー像に現像
するための現像ロールとして、現像ロールにトナーを供
給するための供給ロールとして、現像ロールに担持した
トナーの量を規制するための現像ブレード、またはトナ
ー像を紙やOHPシートに転写するための転写ロールな
どとして使用されている。
【0004】電子写真機に用いる発泡ロールとしては、
ポリウレタンフォームからなるロールが知られている。
発泡ロールとして、ウレタンゴム、シリコンゴム、天然
ゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴ
ムなどを用いたものが知られている。
【0005】電子写真機に用いるロールは、その電気抵
抗率が10の5乗〜10の11乗Ω・cm程度の範囲に
ある中抵抗領域(半導電性領域)のものであることが要
求される。従来の発泡ロールにおいては電気抵抗率を調
整するために導電性付与粒子の配合量を制御するだけで
あった。高抵抗領域または低抵抗領域においては、導電
性付与粒子の配合量に対する電気抵抗率の変化率が小さ
いのでバラツキなく調製できる。しかし、電子写真機に
用いるロールは、その電気抵抗率が10の5乗〜10の
11乗Ω・cm程度の範囲にある中抵抗領域(半導電性
領域)のものであることが要求される。中抵抗領域で
は、導電性付与粒子の量の変化に対する電気抵抗率の変
化率が大きいので、導電性付与粒子の量を制御するだけ
では、電気抵抗率のバラツキ(ロール内における電気抵
抗率の分布及び発泡ロールのロット毎の電気抵抗率のバ
ラツキ)が大きくなる。また電気抵抗率を低くするため
に導電性付与粒子を多く配合するとロールの硬度が大き
くなり、硬度の調整と電気抵抗率の調整とが困難にな
る。そのため、従来の発泡ロールでは、転写性、感光体
汚染性及び耐圧縮性において満足できる特性が得られて
いなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電気
抵抗率のバラツキが小さく、転写性、感光体汚染性及び
耐圧縮性において優れた特性を有する半導電性発泡体及
び半導電性発泡ロールを提供することにある。
【0007】
【発明を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、高分子弾性体
(a)と高分子弾性体(b)と導電性付与粒子(c)と
を含有し、該導電性付与粒子(c)を高分子弾性体
(b)よりも高分子弾性体(a)の方に多く分散させた
発泡体を用いることにより、電気抵抗率のバラツキが小
さくなり、転写性、感光体汚染性及び耐圧縮性において
実用上十分な特性を有する半導電性発泡ロールを得るこ
とができることを見いだし、この知見に基づいて本発明
を完成するに至った。
【0008】かくして、本発明によれば、(1) 高分
子弾性体(a)と高分子弾性体(b)と導電性付与粒子
(c)とを含有し、導電性付与粒子が、高分子弾性体
(b)よりも高分子弾性体(a)の方に多く分散してい
ることを特徴とする半導電性発泡体が提供される。
【0009】本発明半導電性発泡体の好適な態様として
以下のものが提供される。(2) 導電性付与粒子に対
する親和力が、高分子弾性体(a)の方が高分子弾性体
(b)よりも大きいことを特徴とする前記(1)の半導
電性発泡体。(3) 高分子弾性体(a)の架橋反応
と、高分子弾性体(b)の架橋反応とが異なることを特
徴とする前記(1)または(2)のいずれかの半導電性
発泡体。
【0010】本発明によれば、(4) 高分子弾性体
(a)と導電性付与粒子(c)とを混練してマスターバ
ッチを得、このマスターバッチと高分子弾性体(b)と
を混練しながら、高分子弾性体(b)を架橋し、次に高
分子弾性体(a)を架橋しながら発泡成形することを特
徴とする半導電性発泡体の製法が提供される。
【0011】本発明によれば、(5)導電性芯材と、該
芯材の外周面を被覆する発泡体層とを備え、該発泡体層
が前記(1)、(2)又は(3)のいずれかの発泡体か
らなることを特徴とする半導電性発泡ロールが提供され
る。
【0012】本発明によれば、(6) 高分子弾性体
(a)と導電性付与粒子(c)とを混練してマスターバ
ッチを得、このマスターバッチと高分子弾性体(b)と
を混練しながら高分子弾性体(b)を架橋し、次に高分
子弾性体(a)を架橋しながら発泡成形して発泡体を
得、この発泡体に導電性芯材を取り付けることを特徴と
する半導電性発泡体ロールの製法が提供される。
【0013】本発明によれば、(7) 前記(5)の半
導電性発泡ロール、導電性剛性体からなる芯及び該芯の
外周面に積層してなるゴム層からなり、芯とロール外周
面との間の電気抵抗率が10の5乗〜10の11乗Ω・
cmであり、ゴム層外周面の十点平均表面粗さが10μ
m以下である現像用ゴムロール及び外周面が一様に帯電
し且つ露光することにより該帯電が除電される感光体ド
ラムからなり、半導電性発泡ロール、現像用ゴムロール
及び感光体ドラムはそれぞれ回転することができ、半導
電性発泡ロールと現像用ゴムロールとが接触して設置さ
れ、現像用ゴムロールと感光体ドラムとが接触して設置
されてなる現像装置が提供される。また、本発明によれ
ば、(8) 前記(5)の半導電性発泡ロール、外周面
が一様に帯電し且つ露光することにより該帯電が除電さ
れる感光体ドラムからなり、半導電性発泡ロール及び感
光体ドラムはそれぞれ回転することができ、半導電性発
泡ロールと感光体ドラムとが接触してまたは被転写物が
通過可能な間隔を開けて設置されてなる転写装置が提供
される。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の半導電性発泡体は、高分
子弾性体(a)と高分子弾性体(b)と導電性付与粒子
(c)とを含有する組成物からなる発泡体である。
【0015】高分子弾性体(a)は、高分子弾性体
(b)よりも導電性付与粒子との親和力が強いものを選
択することが好ましい。親和力の差により、高分子弾性
体(a)及び高分子弾性体(b)に導電性付与粒子
(c)を配合し、混練したときに、自然に高分子弾性体
(a)に導電性付与粒子が多く遍在するようになるから
である。導電性付与粒子との親和力の強弱は相対的なも
のであるので、同じ高分子弾性体(1)を用いた場合で
も、他の高分子弾性体(2)の種類により、高分子弾性
体(1)が高分子弾性体(a)としてあるいは高分子弾
性体(b)として発泡体を構成することがある。
【0016】高分子弾性体(a)は、高分子弾性体
(b)の架橋反応と異なる反応で架橋されることが好ま
しい。従って、高分子弾性体(a)の架橋点となる官能
基と、高分子弾性体(b)の架橋点となる官能基とは異
なるものであることが好ましい。架橋点となる官能基と
しては、炭素−炭素不飽和結合、カルボキシル基、エポ
キシ基、水酸基、アミノ基、ハロゲン基、イソシアナー
ト基などが挙げられる。具体的には、高分子弾性体
(a)が硫黄や過酸化物により架橋できる炭素炭素不飽
和結合を有するものと、高分子弾性体(b)が硫黄及び
過酸化物以外の架橋剤で架橋できるエポキシ基、カルボ
キシル基またはハロゲン基を有するものとの組合せが好
適である。
【0017】高分子弾性体(a)としては、アクリロニ
トリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−イソ
プレン共重合体、アクリロニトリル−イソプレン−ブタ
ジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリ
ブタジエン、ポリイソプレン、天然ゴム、クロロプレン
ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、分子鎖
中に不飽和結合を有するブチルゴム及びこれらの部分水
素付加物が挙げられる。これらの中で、アクリロニトリ
ル−ブタジエン共重合体またはポリブタジエンが好まし
い。なお、低硬度の発泡体を所望する場合には、液状ゴ
ムを全高分子弾性体の,通常、10重量%以下配合する
とよい。
【0018】高分子弾性体(b)としては、エピクロロ
ヒドリンゴム、架橋点となる官能基含有のアクリルゴ
ム、架橋点となる官能基含有のエチレン−アクリル酸エ
ステルゴム、エピクロロヒドリン共重合ゴム、エポキシ
化ジエンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、クロ
ロスルホン化ポリエチレンゴム、エチレン−プロピレン
ゴム、ブチルゴム、弗素ゴム、シリコーンなどが挙げら
れる。これらの中で、電子写真装置用として好適な特性
が得られるので、特にエポキシ基含有アクリルゴム、エ
ピクロロヒドリンゴム及びエピクロロヒドリン−エチレ
ンオキサイド共重合ゴムが好ましい。
【0019】高分子弾性体(a)と高分子弾性体(b)
との比率は、重量基準で、通常20/80〜80/2
0、好ましくは30/70〜70/30である。高分子
弾性体(a)の比率が小さいときには、電気抵抗率のば
らつきが大きくなる傾向になり、(a)の比率が大きい
ときには、所望の柔軟性が得られ難くなる。
【0020】導電性付与粒子(c)は、発泡体を形成す
る材料に分散させることにより発泡体の電気抵抗率を低
下させるものである。導電性付与粒子の電気抵抗率は、
通常、10の5乗Ω・cm以下、好ましくは10の4乗
Ω・cm以下のものが用いられる。導電性付与粒子とし
ては、アセチレンブラック、コンダクティブファーネス
ブラック、スーパーコンダクティブファーネスブラッ
ク、エクストラコンダクティブファーネスブラック、コ
ンダクティブチャンネルブラック、高温熱処理したファ
ーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチャンブラ
ックEC(ケッチェンブラックインターナショナル社
製)、ケッチェンブラックEC−60(ケッチェンブラ
ックインターナショナル社製)などの高導電性カーボン
ブラック;HAF、ISAF、SAF、SRF、MA
F、FEFなどの低導電性カーボンブラック;グラファ
イト;銅粉、銀粉、アルミニウム粉、ニッケル粉などの
金属粉;AlドープZnO、SnO2(酸化アンチモン
ドープ)被属TiO2、SnO2(酸化アンチモンドー
プ)被属SnO2、SnO2被属TiO2、K2O・nTiO
2/SnO2Sb26、SnO2(酸化アンチモンドー
プ)被属複合酸化物などを挙げることができる。導電性
付与粒子の粒径は、通常、0.01〜100μmであ
る。これら導電性付与粒子は単独でまたは2種以上を組
み合わせて用いることができる。2種を組み合わせて用
いる場合には、電気抵抗率が10の0乗Ω・cm以下の
高導電性付与粒子と電気抵抗率が10の1乗〜10の1
0乗Ω・cmの低導電性付与粒子、特に電気抵抗率が5
×10の−1乗Ω・cm以下の高導電性カーボンブラッ
クと電気抵抗率が10の1乗〜10の5乗Ω・cmの低
導電性カーボンブラックまたは低導電性金属酸化物とを
組み合わせて用いることが電気抵抗率の制御を良好に行
うために好ましい。
【0021】導電性付与粒子の量は、前記の電気抵抗率
に調整するために適宜選択できる。具体的には、高分子
弾性体(a)100重量部に対して、通常、1〜100
重量部、好ましくは3〜80重量部である。導電性付与
粒子の量が少ないと、発泡体を所望の電気抵抗率に低下
させることが困難になり、多いと電気抵抗率が低下しす
ぎ、また発泡体の硬度が高くなりやすい。
【0022】導電性付与粒子は、高分子弾性体(b)よ
りも高分子弾性体(a)の方に多く分散している。高分
子弾性体(b)に分散している導電性付与粒子の重量に
対して高分子弾性体(a)に分散している導電性付与粒
子の重量は、通常、2倍以上、好ましくは5倍以上であ
る。導電性付与粒子が高分子弾性体(b)よりも高分子
弾性体(a)の方に多く遍在することにより、高分子弾
性体(a)部分は導電性付与粒子の量により変動しにく
い低抵抗領域の電気抵抗率を有し、高分子弾性体(b)
部分は導電性付与粒子の量により変動しにくい高抵抗領
域の電気抵抗率を有する。低電気抵抗率部分と高電気抵
抗率部分とが海島構造などのようなミクロドメイン構造
を形成することにより発泡体全体としては中抵抗領域の
電気抵抗率を有することとなり、しかも、導電性付与粒
子の量により変動を受けない安定した電気抵抗率の発泡
体が得られる。
【0023】本発明の半導電性発泡体は、その平均セル
径が、通常、10〜200μm、好ましくは50〜15
0μmである。セル径が大きくなると、トナーの目詰ま
りなどを生じて感光体カブリ等の画像形成不良を生じ
る。セル径は小さくなると、硬度が高くなり印字濃度が
低下するなどの不具合が生じる。
【0024】本発明の半導電性発泡体は、その密度が、
通常、0.1〜0.4g/cm3、好ましくは0.12
〜0.3g/cm3である。密度が小さいと、トナーの
目詰まりを生じて画像形成不良を起こす。密度が大きい
とロールの回転負荷が大きくなる。
【0025】半導電性発泡体は、そのアスカー硬度F
が、通常、30〜90度、好ましくは40〜85度であ
る。またそのアスカー硬度Cが、通常、0.1〜50
度、好ましくは0.5〜40度である。アスカー硬度F
及びアスカー硬度Cが小さいと、耐久性が低下し、アス
カー硬度F及びアスカー硬度Cが大きいとロールの回転
負荷が大きくなる。また硬度Fと硬度Cとをこの範囲内
にすることによりトナーのかきとりの効率が良くなりゴ
ーストの発生、印字濃度の低下などの不具合が解消され
る。
【0026】半導電性発泡体は、その電気抵抗率が、通
常、10の3乗〜10の13乗Ω・cm、好ましくは1
0の5乗〜10の11乗Ω・cmである。電気抵抗率
は、導電性付与粒子の量及び、高分子弾性体(a)及び
高分子弾性体(b)の比率を制御することにより調整で
きる。
【0027】本発明の半導電性発泡体は、その製法によ
って特に限定されない。通常、高分子弾性体(a)に導
電性付与粒子を分散させた後、高分子弾性体(b)を混
練し、発泡する方法が採られる。
【0028】高分子弾性体(a)、高分子弾性体(b)
及び導電性付与粒子を混練または分散するには、通常、
ロール、押出機、バンバリーミキサー等の混練機を用い
て行ってもよいし、高分子弾性体(a)または高分子弾
性体(b)を重合して得る際に得られるラテックスまた
はスラリーを混合して共凝固する方法で行ってもよい。
【0029】半導電性発泡体を電子写真装置のロールや
ブレードに使用するために、適度な硬度が要求される。
この硬度に調整するために、高分子弾性体(a)及び高
分子弾性体(b)を架橋する。架橋の好適な方法として
は、高分子弾性体(a)と導電性付与粒子(c)とを混
練してマスターバッチを得、このマスターバッチと高分
子弾性体(b)とを混練しながら、高分子弾性体(b)
を架橋し、次に高分子弾性体(a)を発泡させる方法が
挙げられる。なお、電子写真装置に適用できるようにす
るために、高分子弾性体(a)を発泡させるときに高分
子弾性体(a)を架橋することが好ましい。
【0030】高分子弾性体(a)または高分子弾性体
(b)を架橋及び発泡させる方法は特に限定されない
が、後記の架橋剤を配合したものを加熱するか、高周波
を照射して発熱させるかして行う。発泡及び架橋を均一
にしかも、発泡セルの大きさを細かく且つ均一にするた
めに高周波照射による方法が好ましい。
【0031】高分子弾性体(b)を架橋するときに用い
る好適な架橋剤は、高分子弾性体(b)の種類に応じて
適宜選択する。例えば、高分子弾性体(b)が、エピク
ロロヒドリンゴムである場合には、エチレンジアミン、
ヘキサメチレンジアミン等やこれらの塩などのようなポ
リアミン類;2−メルカプトイミダゾリン、4−メチル
−2−メルカプトイミダゾリン、5−エチル−4−ブチ
ル−2−メルカプトイミダゾリンなどのような2−メル
カプトイミダゾリン類;2−メルカプトピリミジン類;
1,3,5−トリチオシアヌール酸、2−ブチルアミノ
−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンなどのような
メルカプトトリアジン類、チオウレア、ジブチルチオウ
レア、トリエチルチオウレアなどのようなチオウレア類
などを挙げることができる。
【0032】高分子弾性体(b)が、エポキシ基含有ゴ
ムである場合には、イソシアヌル酸、オクタデシルトリ
メチルアンモニウムブロマイド、ジフェニルウレア、ヘ
キサメチレンテトラミン、p,p’−ジアミンジフェニ
ルメタン、アンモニウムベンゾエートなどの有機カルボ
ン酸アンモニウム;ヘキサメチレンジアミンカルバメー
ト;N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサジア
ミン;4,4’−メチレンビス−(2−クロロアミリ
ン);等のアミン化合物、トルイレンジイソシアナー
ト、ジフェニルメタンジイソシアナート、ナフチレン−
1,5−ジイソシアナートなどのポリイソシアナート化
合物を挙げることができる。
【0033】高分子弾性体(b)がアクリルゴム及びエ
チレン−アクリル酸エステルゴムの場合には、トリエチ
レンテトラミン、トリエチルトリメチレントリアミン、
ヘキサメチレンジアミンカルバメートなどのアミン化合
物が挙げられる。
【0034】高分子弾性体(b)がクロロプレンゴムで
ある場合には、酸化亜鉛、酸化マグネシウムなどを挙げ
ることができ、架橋促進剤として2−メルカプトイミダ
ゾリンなどを併用することができる。
【0035】高分子弾性体(b)がウレタンゴムの場合
には、ビスマレイミド、ビスシトラコンアミドなどが挙
げられる。
【0036】高分子弾性体(b)がクロロスルホン化ポ
リエチレンゴムである場合には、酸化マグネシウム、一
酸化鉛、三塩化マレイン酸鉛、アビエチン酸、水素添加
ロジンなどが挙げられる。
【0037】高分子弾性体(b)がブチルゴムである場
合には、p−ベンゾキノンジオキシム、ベンゾイルキノ
ンジオキシムなどのキノン系架橋剤または樹脂架橋剤な
どをあげることができる。
【0038】高分子弾性体(b)がフッ素ゴムである場
合には、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、エチレ
ンジアミンカルバメートなどが挙げられる。
【0039】高分子弾性体(b)を架橋するための架橋
剤の量は、高分子弾性体(b)の種類及び架橋剤の種類
により異なるが、高分子弾性体(b)100重量部に対
して、通常、1〜15重量部、好ましくは2〜10重量
部である。架橋剤は単独でまたは複数組み合わせて使用
することができる。高分子弾性体(b)が複数種の組合
せからなる混合物である場合には高分子弾性体の種類に
応じた複数種の架橋剤を使用することが好ましい。
【0040】高分子弾性体(a)を架橋するときに用い
る好適な架橋剤としては、硫黄;テトラメチルチウラム
ジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド等の
チウラム;ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペル
オキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド、クメンヒ
ドロペルオキシドなどの有機過酸化物などが挙げられ
る。
【0041】高分子弾性体(a)を架橋するときに用い
る架橋剤の量は、高分子弾性体(a)の種類及び架橋剤
の種類により異なるが、高分子弾性体(a)100重量
部に対して、通常、0.5〜15重量部、好ましくは1
〜10重量部である。
【0042】また、本発明の半導電性発泡体には、必要
に応じて、架橋促進剤、架橋促進助剤、老化防止剤、分
散剤などを配合することができる。
【0043】本発明の半導電性発泡体は、後記の半導電
性ロールの発泡体層に使用される他に、現像ロールに担
持されるトナーの量を規制するために用いる現像ブレー
ドに使用できる。
【0044】本発明の半導電性発泡ロールは、導電性芯
材と、該芯材の外周面を被覆する発泡体層とを備え、該
発泡体層が前記半導電性発泡体からなるものである。
【0045】本発明の半導電性発泡ロールにおいて、芯
材は導電性剛性体、具体的には、銅、鉄、ステンレス
鋼、アルミニウム、ニッケルなどの金属で形成されてい
る。芯材は通常、端から端までが同一外径の円柱形状を
なしているものを用いるが、発泡ロールが他のロールに
接触することによる、他のロールまたは発泡ロールの端
部の摩耗を少なくするために芯材の端部の外径を芯材の
軸方向中央部よりも小さくすることが好ましい。芯材の
外周面は発泡体層との接着力を高めるために、表面粗さ
を大きくすることが好ましい。
【0046】半導電性発泡ロールの外周面には、電気抵
抗率の調整のためまたは表面粗さあるいは摩擦抵抗の調
整のために樹脂などを被覆することができる。
【0047】また、芯とロール外周面との間の電気抵抗
率が103〜1011Ω・cm、好ましくは104〜1010
Ω・cmである。
【0048】本発明の半導電性発泡ロールの製法は特に
限定されないが、高分子弾性体(a)と導電性付与粒子
(c)とを混練してマスターバッチを得、このマスター
バッチと高分子弾性体(b)とを混練しながら高分子弾
性体(b)を架橋し、次に高分子弾性体(a)を架橋し
ながら発泡成形して発泡体を得、この発泡体に導電性芯
材を取り付ける方法が好適である。
【0049】発泡体と芯材との接合は、前記発泡体を研
削し、芯材に接着することにより容易に行うことができ
る。芯材の外径は発泡体の芯材を取り付ける部分の内径
に比べ大きい方が芯材と発泡体との接合力が強くなるの
で、接合部が破壊され、ロールが芯材に対して滑って回
転しなくなり且つ画像不良を生起することが防げるので
好ましい。
【0050】本発明の半導電性発泡ロールは、その発泡
体層の外周面の摩擦抵抗、表面粗さ、表面電気抵抗率ま
たは硬度を調整するために、ポリウレタンなどの樹脂を
被覆し、または紫外線等を照射することができる。
【0051】本発明の半導電性発泡ロールは、感光体ド
ラム外周面を一様に帯電させるための帯電ロール5とし
て、感光体ドラム外周面の静電潜像をトナー像に現像す
るための現像ロール6として、現像ロールにトナーを供
給するための供給ロール8として、またはトナー像を紙
やOHPシートに転写するための転写ロール7などとし
て使用することができる。特に供給ロールまたは転写ロ
ールに好適に使用できる。
【0052】図1は本発明の現像装置又は転写装置を示
す図である。本発明の現像装置は、前記半導電性発泡ロ
ール(以下、供給発泡ロールという。)、現像ロール及
び感光体ドラムを有するものである。感光体ドラムは、
帯電ロールなどの帯電装置と接触させることにより外周
面が一様に帯電し且つ露光することにより該帯電が除電
されるものである。
【0053】供給発泡ロール、現像ロール及び感光体ド
ラムはそれぞれ回転することができるよう固定されてい
る。供給発泡ロールと現像ロールとは接触するように固
定されている。また、現像ロールと感光体ドラムとが接
触するようにして固定されている。なお、供給発泡ロー
ル、感光体ドラム及び現像ロールをそれぞれ回転させる
ための駆動装置が、通常、備えられている(図示せ
ず。)。
【0054】感光体ドラムの回転方向と現像ロールの回
転方向は、通常、逆回転方向になるように(接触面では
同方向に擦り合うように)する。供給発泡ロールの回転
方向と現像ロールの回転方向は、通常、同じ回転方向に
なるように(接触面では逆方向に擦り合うように)す
る。周速度は、トナーが感光体に十分付着するように、
また後述の転写装置で転写しなかった残存トナーを現像
ロールで清掃する効率を高めるために感光体ドラムの周
速度に対して1.5〜3倍の周速度で現像ロールを回転
させることが好ましい。また現像ロールの周速度に対し
て0.4〜0.9倍の周速度で供給発泡ロールを回転さ
せることが好ましい。
【0055】供給発泡ロール、感光体ドラム及び現像ロ
ールには、通常、電圧が印加されている。感光体ドラム
及び現像ロールに印加される電圧は、感光体ドラムの表
面電位(Vc)と現像ロールの表面電位(Vd)との関
係が、(Vc−Vd)の絶対値が50ボルト以上になる
ようにする。印加電圧を上記条件に設定することによ
り、現像と清掃とを同時に効率よく行うことができる。
【0056】現像ロールには、通常、現像ロール表面に
付着されるトナーの層厚及び帯電状態を制御するための
現像ブレードが現像ロールに当接されている。現像ブレ
ード及び供給発泡ロールには、通常、電圧が印加されて
いる。現像ブレード及び供給発泡ロールに印加される電
圧は、現像ブレードの表面電位(Vb)、供給発泡ロー
ルの表面電位(Vs)、現像ロールの表面電位(Vd)
との関係が、数1で表されるようにする。トナーの帯電
が均一になり、トナーの供給が効率よく行うことができ
る。
【0057】
【数1】
【0058】現像ロールによって感光体ドラムに付着さ
れたトナーは転写装置により紙または樹脂シート等にト
ナー像が転写される。転写装置としては、転写ロール、
転写ベルト、コロナ放電転写装置などが挙げられる。
【0059】本発明の現像装置に用いる現像ロールの十
点平均粗さ(Rz1)は10μm以下、好ましくは2〜
9μmである。Rz1はより小さい方が好ましいが、R
1を0に近づけることは困難であるので、下限は通常
0.3μm程度となる。
【0060】さらに本発明に用いる現像ロールの円周方
向の十点平均粗さ(Rz2)/軸方向の十点平均粗さ
(Rz1)の比が0.9〜1.2であることが好まし
い。Rz2/Rz1の比が大きくなると印字濃度が高くな
るがハーフトーン(印字のドット再現性)が低下する。
逆にRz2/Rz1の比が小さくなる印字濃度及び印字の
ドット再現性が低下する。なお、十点平均粗さ(Rz1
及びRz2)はゴムロール面の断面曲線から基準長さだ
け抜き取った部分の中で最も高い山から5番目までの山
の高さの平均値と最も深い谷から5番目までの谷の深さ
の平均値との差をμmの単位で表した値である。
【0061】現像ロールのゴム層の電気抵抗率は、通
常、106〜1011Ω・cm、好ましくは106〜1010
Ω・cmである。電気抵抗率をこの範囲にすることによ
り、トナーの帯電が高く均一となり、良好な印字濃度が
得られ、またドット再現性も良くなる。
【0062】現像ロールのゴム層の材料はゴム弾性を有
するものである。ゴム弾性を有する材料としては、スチ
レン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン
ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−
プロピレン−ジエンゴム、エピクロロヒドリンゴム、ブ
チルゴム、アクリルゴムなどを挙げることができる。こ
れらのうち、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、エピ
クロロヒドリンゴムはゴム層の電気抵抗率が均一で、ト
ナーの帯電が均一にできるので、カブリなどの画像不良
を生じにくいので好ましい。
【0063】本発明の転写装置は、前記半導電性発泡ロ
ール(以下、転写発泡ロールという。)及び感光体ドラ
ムからなり、転写発泡ロール及び感光体ドラムはそれぞ
れ回転することができ且つ接触してまたは被転写物が通
過可能な間隔を開けて設置されてなるものである。転写
装置は、現像装置により静電潜像を現像して得られたト
ナー像を、紙またはOHPシートなどの被転写物に写し
とるための装置である。
【0064】転写発泡ローラには、通常、電圧が印加さ
れている。転写発泡ロールと感光体ドラムとの接触部の
ニップ長さは、被転写物が通過しやすくするためにま
た、転写が良好に行われるようにするために、通常、
0.01〜10mm、好ましくは0.05〜5mmにす
る。
【0065】本発明の現像装置または転写装置に適用で
きるトナーは特に制限されないが、好適には球形の非磁
性一成分トナーを用いる。球形トナーは体積平均粒径
(dv)が3〜15μm、好ましくは5〜10μmのも
のである。好適な球形トナーは上記体積平均粒径を備
え、さらに体積平均粒径(dv)と個数平均粒径(d
n)の比(dv/dn)が1〜1.4であり、粒子の絶
対最大長を直径とした円の面積(Sc)を粒子の実質投
影面積(Sr)で割った値(Sc/Sr)が1〜1.3
である。さらに好適に適用できる球形トナーはBET法
による比表面積(A)[m2/g]、個数平均粒径(d
n)[μm]及び真比重(D)の積(A×dn×D)が
5〜10の範囲に入るもので、帯電量(Q)[μc/
g]の絶対値と比表面積(A)の比(|Q|/A)が4
0〜150のものである。球形トナーは、通常、重合法
により得ることができる。球形トナーとしては、均一の
重合体からなるものであってもよいし、低ガラス転移温
度の重合体からなるコアと、高ガラス転移温度の重合体
からなるシェルとからなるコア−シェル型のものであっ
てもよい。また、球形トナーには、カラー印刷に対応す
るために、黒色以外に、各色の顔料を配合することがで
きる。
【0066】
【実施例】実施例により本発明をさらに詳細に説明す
る。本実施例において行った評価試験方法は以下のとお
りである。
【0067】[転写残り]2000枚の連続印刷を行っ
た後、黒ベタ部の感光体ドラム上の転写残り(転写しき
れなかったトナー)を粘着テープで剥し取り、そのテー
プを白紙に張り付け、これの反射率を白色度計で測定
し、粘着テープだけを白紙に張り付けたものの反射率と
の差を求めた。 ○・・・差が15%未満 △・・・差が15%以上20%未満 ×・・・20%以上
【0068】[転写ムラ]2000枚の連続印刷を行っ
た後、黒ベタ部の印字濃度をマクベス濃度計を用いて測
定し、10点の印字濃度の最小値から最大値までの幅で
評価した。
【0069】[感光体汚染]転写発泡ロールを荷重50
0gfとなるように感光体ドラムと接触させ45℃、8
0%RHの環境下に3週間放置した後、感光体汚染の有
無を肉眼で確認した。 ○・・・3週間経過時に汚染認められない。 △・・・2週間経過後〜3週間経過前にスジ状の汚染認
められた。 ×・・・2週間経過前に汚染認められた。
【0070】[耐圧縮性]転写発泡ロールが変形率20
%になるように転写発泡ロールを感光体ドラムに接触さ
せ45℃、80%RHの環境下に3週間放置し、ロール
の圧縮永久歪率を求めた。 ○・・・圧縮永久歪率が10%未満 △・・・圧縮永久歪率が10%以上20%未満 ×・・・圧縮永久歪率が20%以上
【0071】実施例1 アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム50重量部
及びケッチェンブラックEC(ケッチェンブラックイン
ターナショナル社製導電性カーボン)4重量部を添加
し、バンバリーミキサーを用いて混練し、さらにエポキ
シ基含有アクリルゴム50重量部を添加し、同様に混練
した後、イソシアヌル酸0.36重量部及びオクタデシ
ルトリメチルアンモニウムブロマイド1.08重量部を
添加しバンバリーミキサーを用いて150℃に加熱し1
0分間混練しエポキシ基含有アクリルゴムの架橋を行っ
た。次に、ジクミルパーオキサイド0.8重量部、p,
p’−オキシビス(ベンゼンスルホニル・ヒドラジド)
(三協化成社製:「セルマイク S」)4重量部を添加
し、混練し、内径約6mm、外径約15mmのチューブ
状に押出成形し、マイクロ波連続加硫装置(UHF.C
V)を用いて、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体
の加硫及び発泡を行い、半導電性発泡体を得た。UH
F.CVはUHF加熱部と二次加熱部(熱風炉HAV)
とから構成され、UHF加熱部では温度180℃、UH
F周波数915MHz、出力0.3kw、通過時間2.
5分の条件で、二次加熱部では温度200℃、通過時間
5分の条件で行った。
【0072】外径6mm、長さ280mmのステンレス
鋼製の芯材に接着剤を塗布した後、前記発泡体のチュー
ブ腔に芯材を挿入し、次いで、120℃の環境下に30
分間放置して、発泡体と芯材とを接合し、発泡体の外周
面を研磨して、外径15mm、長さ250mmの半導電
性発泡ロールを得た。
【0073】この半導電性発泡ロールを図1に示す電子
写真装置の転写ロールとして取り付けて前記の評価を行
った。その結果を表1に示す。
【0074】実施例2 表1に示す配合処方に代え且つマイクロ波連続加硫装置
の代わりに熱風炉HAV連続加硫装置を用いて、温度2
20℃、通過時間5分の条件で行った他は実施例1と同
様にして半導電性発泡体及び半導電性発泡ロールを得
た。この半導電性発泡ロールの評価結果を表1に示す。
【0075】実施例3 表1に示す配合処方にした他は実施例1と同様にして発
泡体及び発泡ロールを得た。次に、ガラス転移温度40
℃のポリウレタン樹脂の水分散液(固形分20%)80
重量%と酸化錫20重量%とをボールミルポットを用い
て混合分散させた液に、前記発泡ロールを浸漬し、乾燥
して、約50μmの内側被膜を発泡ロール外周面に形成
し、さらにガラス転移温度72℃のポリウレタン樹脂の
水分散液(固形分20%)に、前記被膜を形成した発泡
ロールを浸漬し、乾燥して、約15μmの外側被膜を発
泡ロール外周面に形成し、最後に150℃の環境下に3
0分間放置して半導電性発泡ロールを得た。この半導電
性発泡ロールの評価結果を表1に示す。
【0076】実施例4 表1に示す配合処方に代えた他は実施例3と同様にして
半導電性発泡体及び半導電性発泡ロールを得た。この半
導電性発泡ロールの評価結果を表1に示す。
【0077】
【表1】
【0078】比較例1及び2 表2に示す配合処方に代えた他は実施例4と同様の方法
で発泡ロールを得た。これらの評価結果を表1に示す。
【0079】
【表2】
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、電気抵抗率のバラツキ
が小さく、転写性、感光体汚染性及び耐圧縮性において
実用十分な特性を有する半導電性発泡体及び半導電性発
泡ロールを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電子写真装置を示す図。
【符号の説明】
4:感光体ドラム 5:帯電ロール 6:現像ロール 7:転写ロール 8:供給ロール 9:現像ブレード
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 21:00 (72)発明者 高橋 治彦 神奈川県川崎市川崎区夜光1−2−1 日 本ゼオン株式会社総合開発センター内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子弾性体(a)と高分子弾性体
    (b)と導電性付与粒子(c)とを含有し、導電性付与
    粒子が、高分子弾性体(b)よりも高分子弾性体(a)
    の方に多く分散していることを特徴とする半導電性発泡
    体。
  2. 【請求項2】 導電性付与粒子に対する親和力が、高分
    子弾性体(a)の方が高分子弾性体(b)よりも大きい
    ことを特徴とする請求項1記載の半導電性発泡体。
  3. 【請求項3】 高分子弾性体(a)の架橋反応と、高分
    子弾性体(b)の架橋反応とが異なることを特徴とする
    請求項1記載の半導電性発泡体。
  4. 【請求項4】 高分子弾性体(a)と導電性付与粒子
    (c)とを混練してマスターバッチを得、このマスター
    バッチと高分子弾性体(b)とを混練しながら、高分子
    弾性体(b)を架橋し、次に高分子弾性体(a)を架橋
    しながら発泡成形することを特徴とする半導電性発泡体
    の製法。
  5. 【請求項5】 導電性芯材と、該芯材の外周面を被覆す
    る発泡体層とを備え、該発泡体層が請求項1、2又は3
    記載のいずれかの発泡体からなることを特徴とする半導
    電性発泡ロール。
  6. 【請求項6】 高分子弾性体(a)と導電性付与粒子
    (c)とを混練してマスターバッチを得、このマスター
    バッチと高分子弾性体(b)とを混練しながら高分子弾
    性体(b)を架橋し、次に高分子弾性体(a)を架橋し
    ながら発泡成形して発泡体を得、この発泡体に導電性芯
    材を取り付けることを特徴とする半導電性発泡体ロール
    の製法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の半導電性発泡ロール、 導電性剛性体からなる芯及び該芯の外周面に積層してな
    るゴム層からなり、芯とロール外周面との間の電気抵抗
    率が105〜1011Ω・cmであり、ゴム層外周面の十
    点平均表面粗さが10μm以下である現像用ゴムロール
    及び外周面が一様に帯電し且つ露光することにより該帯
    電が除電される感光体ドラムからなり、 半導電性発泡ロール、現像用ゴムロール及び感光体ドラ
    ムはそれぞれ回転することができ、半導電性発泡ロール
    と現像用ゴムロールとが接触して設置され、現像用ゴム
    ロールと感光体ドラムとが接触して設置されてなる現像
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の半導電性発泡ロール、外
    周面が一様に帯電し且つ露光することにより該帯電が除
    電される感光体ドラムからなり、 半導電性発泡ロール及び感光体ドラムはそれぞれ回転す
    ることができ、半導電性発泡ロールと感光体ドラムとが
    接触してまたは被転写物が通過可能に間隔を開けて設置
    されてなる転写装置。
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