JPH1074953A - 半導体装置の作製方法 - Google Patents

半導体装置の作製方法

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JPH1074953A
JPH1074953A JP35521696A JP35521696A JPH1074953A JP H1074953 A JPH1074953 A JP H1074953A JP 35521696 A JP35521696 A JP 35521696A JP 35521696 A JP35521696 A JP 35521696A JP H1074953 A JPH1074953 A JP H1074953A
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JP
Japan
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film
wiring
electrode
forming
anodic oxide
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Application number
JP35521696A
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English (en)
Inventor
Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
Naoaki Yamaguchi
直明 山口
Yuugo Gotou
裕吾 後藤
Satoshi Teramoto
聡 寺本
Katsuteru Awane
克昶 粟根
Yoshitaka Yamamoto
良高 山元
Toshimasa Hamada
敏正 浜田
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Sharp Corp
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム配線の周囲に陽極酸化膜を形成
した場合に問題となるコンタクトの形成を容易にする。 【解決手段】 アルミニウムでなる配線または電極10
9の一部にレジストマスク113を配置した状態で陽極
酸化を行い、部分的に陽極酸化膜を形成しない状態とす
る。後の工程において、この陽極酸化膜を形成しなかっ
た部分を利用してコンタクトを形成する。このようにす
ることにより、アルミニウムを配線として利用できると
同時にコンタクトの形成も容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本明細書で開示する発明は、
薄膜トランジスタの作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、石英基板やガラス基板上に薄膜ト
ランジスタを作製する技術が研究されている。これは、
アクティブマトリクス型の液晶表示装置を作製するため
に必要とされる技術である。
【0003】アクティブマトリクス型の液晶表示装置
は、石英基板やガラス基板上に薄膜半導体を用いた薄膜
トランジスタを形成した構成を有している。この薄膜ト
ランジスタは、マトリクス状に配置された各画素電極に
出入りする電荷を制御する機能を有している。
【0004】図12にアクティブマトリクス型を有する
液晶表示装置のマトリクス領域(画素領域)に配置され
る薄膜トランジスタの作製工程を示す。
【0005】まず、ガラス基板11(または石英基板)
上に下地膜として酸化珪素膜12をプラズマCVD法や
スパッタ法によって成膜する。
【0006】次に後の薄膜トランジスタの活性層を構成
することとなる図示しない非晶質珪素膜をプラズマCV
D法や減圧熱CVD法で成膜する。そして加熱処理やレ
ーザー光の照射を行うことにより、この図示しない非晶
質珪素膜を結晶化させ、図示しない結晶性珪素膜を得
る。
【0007】さらに図示しない結晶性珪素膜をパターニ
ングすることにより、後に薄膜トランジスタの活性層と
なる島状の領域13を形成する。(図12(A))
【0008】活性層となる島状の領域13を形成した
ら、ゲイト絶縁膜として機能する酸化珪素膜14をプラ
ズマCVD法等で成膜する。
【0009】そしてゲイト電極を構成するための図示し
ないアルミニウム膜を成膜し、さらにこのアルミニウム
膜をパターニングする。こうして、ゲイト電極15を形
成する。(図12(B))
【0010】このゲイト電極15は、マトリクス状に配
置されるゲイト線から延在して設けられる。ゲイト線
は、画面サイズが大きくなるに従い数十cm以上の長さ
に延在する。従って、アルミニウムのような低抵抗を有
する材料を用いることが重要となる。
【0011】ゲイト電極15を形成したら、電解溶液中
において陽極酸化を行うことにより、陽極酸化膜16を
形成する。(図12(C))
【0012】この陽極酸化は、ゲイト電極15を陽極と
して、他方白金を陰極とすることによって行われる。
【0013】この工程で形成される陽極酸化膜は、アル
ミニウムでなるゲイト電極15の表面を機械的にあるい
は電気的に保護(絶縁)するために有効に機能する。
【0014】アルミニウムを電極とした場合、前述した
ようにその低抵抗性が活用できる。しかしその一方で、
その耐熱性の弱さが問題となる。
【0015】特に加熱が行われる工程(成膜中の加熱等
も含まれる)において、ヒロックと呼ばれる刺状あるい
は針状の突起物が形成されてしまう問題がある。このヒ
ロックやウィスカーが形成されることで、この突起物に
よって、配線間や電極間においてショートが生じてしま
う。
【0016】この問題を改善するために陽極酸化膜16
は有効に機能する。
【0017】陽極酸化膜16を成膜したら、層間絶縁膜
17として酸化珪素膜をプラズマCVD法により成膜す
る。
【0018】次にゲイト電極またはゲイト配線にコンタ
クトするコンタクトホールの形成を行う。この工程にお
いては、層間絶縁膜17と陽極酸化膜16にコンタクト
ホールを形成し、アルミニウムでなるゲイト電極15
(またはゲイト電極から延在した配線)を一部露呈させ
る必要がある。(図12(D))
【0019】この工程において、陽極酸化膜16の除去
が問題となる。陽極酸化膜16は強固であり、エッチン
グ除去することが容易ではない。(逆にこのことが、ア
ルミニウムでなる電極や配線を保護することに適してい
るともいえる)
【0020】例えば、バッファーフッ酸に代表されるフ
ッ酸系のエッチャントによって、酸化珪素膜である層間
絶縁膜17にコンタクトホール18を形成し、引き続い
て陽極酸化膜16をエッチング除去しようとすると以下
のような問題が生じる。
【0021】即ち、陽極酸化膜16がなかなか除去され
ず、陽極酸化膜16に完全にコンタクトホールが形成さ
れた頃には、アルミニウムでなる電極15がエッチング
されて大きくえぐれしまう状況になる。
【0022】これは、アルミニウムの酸化物に対するエ
ッチング速度よりアルミニウム自体に対するエッチング
速度の方が速いからである。
【0023】また別の問題として、陽極酸化膜がなかな
かエッチングされない間に層間絶縁膜17のコンタクト
ホールの側面においてサイドエッチングが進行してしま
うという問題もある。
【0024】上述した問題を解決する方法としては、ア
ルミニウムの酸化物のみを選択的にエッチングできるよ
うなエッチャントを利用することが考えられる。
【0025】このようなエッチャントとしてクロム混酸
がある。クロム混酸は、リン酸と酢酸と硝酸とを含む溶
液にクロム酸を添加した溶液である。
【0026】しかしクロム混酸によって陽極酸化膜を除
去する方法は、アルミニウム膜の表面に不動態膜が形成
されてしまうという問題がある。この不動態膜を除去す
るためには、さらにフッ酸系のエチャントを用いたエッ
チングを行う必要が生じる。しかしこれでは工程が煩雑
化してしまう。
【0027】加えて、クロム混酸はエッチングを行うこ
とによって生じる組成変化が大きく、所定のエッチング
効果を持続することが非常に困難であるという問題があ
る。このように陽極酸化膜にコンタクトホールを形成す
ることは数々の不都合を生じる。
【0028】一方、陽極酸化を行うためには、陽極酸化
工程において、対象となる全ての電極なり配線が電気的
につながっていることが必要とされる。そして、陽極酸
化が終了した後に適当な段階でこのつながった配線を分
断することが必要とされる。
【0029】しかし、この分断を行う工程においても上
述した陽極酸化膜の除去の困難性に起因する問題が生じ
る。
【0030】またこの分断の工程を独立して行う場合、
作製工程が複雑化してしまうという問題もある。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】本明細書で開示する発
明は、上述の陽極酸化膜にコンタクトホールを形成する
際における困難を解決することを課題とする。また、陽
極酸化に利用した配線の分断に際する困難を解決し、ま
た工程の複雑化を避ける技術を提供することを課題とす
る。
【0032】
【課題を解決するための手段】本明細書で開示する発明
は、電極や配線をアルミニウム膜で構成し、さらにその
表面を陽極酸化膜で覆った構成において、コンタクトホ
ールの形成に際する困難を排除した構成を提供するもの
である。
【0033】即ち、陽極酸化膜が形成される部分に予め
マスクを配置しておく。この状態で陽極酸化膜を形成す
ることにより、後にコンタクトホールが形成される部分
には選択的に陽極酸化膜を形成しないようにする。
【0034】このようにすることにより、陽極酸化膜の
除去の困難性に起因するコンタクトホールの形成の困難
を排除することができる。
【0035】また、陽極酸化後に行われる配線の分断を
この選択的に陽極酸化が行われなかった部分を用いて行
う。この分断は、分断工程において、当該配線をコンタ
クト用の配線や電極もろともエッチング除去してしまう
ことで、その部分のアルミニウム配線を除去することに
よって行われる。
【0036】このような構成を採用することで、作製工
程を煩雑化させずに課題を解決することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】即ち、図1乃至図2にその作製工
程の一例を示すように、陽極酸化可能な材料でなる配線
及び/または電極109、110の一部にマスク11
3、114を配置して陽極酸化を行う工程と、(図1
(E)) 前記マスクを配置した部分を利用して前記配線及び/ま
たは電極へのコンタクトホール208の形成と前記配線
及び/または電極の分断305を行う工程(図2(C)
〜図3)と、を有することを特徴とする。
【0038】上記構成から明らかなようにマスク113
や114を利用して選択的に陽極酸化膜を形成させず、
その領域を用いてコンタクトホール208の形成と分断
305を行う。換言すれば、選択的に陽極酸化を行わな
かった領域を利用して、コンタクト電極302の形成
と、分断305を行う。
【0039】このようにすることで、アルミニウム膜を
用いる有意性を維持しながら、陽極酸化膜に対するコン
タクトホールの形成の困難性を解決することができる。
また、配線118の分断を特に作製工程を増やさずに行
うことができる。
【0040】以下に他の発明の実施形態について示す。
即ち、図1及び図2にその作製工程の一例を示すよう
に、陽極酸化可能な材料でなる配線及び/または電極1
09、110の表面にその一部を除いて陽極酸化膜12
0、119を形成する工程(図1(E))と、前記配線
及び/または配線の一部を利用して前記配線及び/また
は電極へのコンタクト302を形成すると同時に前記配
線及び/または電極の分断305を行う工程(図2
(C)〜図3)と、を有することを特徴とする。
【0041】また、図1及び図2にその作製工程の一例
を示すように、陽極酸化可能な材料でなる膜105を形
成する工程(図1(A))と、前記膜上に陽極酸化膜1
06を形成する工程と、前記陽極酸化膜上に第1のマス
ク107、108を配置する工程と、前記マスクを利用
して所定の配線及び/または配線のパターン109、1
10を形成する工程(図1(B))と、前記第1のマス
クを除去する工程と、前記配線及び/または電極の一部
に第2のマスク113、114を配置して陽極酸化を行
う工程(図1(E))と、前記第2のマスクを配置した
部分を利用して前記配線及び/または電極へのコンタク
ト302を形成すると同時に前記配線及び/または電極
の分断305を行う工程(図2(C)〜図3)と、を有
することを特徴とする。
【0042】また、図1及び図2にその作製工程の一例
を示すように、その表面に部分的に厚さの薄い陽極酸化
膜(111、120)、(112、119)が形成され
た陽極酸化可能な材料でなるパターン117、118を
形成する工程(〜図1(E))と、前記薄い部分を利用
してコンタクト302の形成とパターン118の分断3
05とを同時に行う工程と、を有することを特徴とす
る。
【0043】また、図1及び図2にその作製工程の一例
を示すように、アルミニウムまたはアルミニウムを主成
分とする第1の配線及び/または電極109、110の
表面に複数のマスク113、114を配置する工程と、
前記第1の配線及び/または電極を陽極として陽極酸化
を行う工程(図1(E))と、前記マスクを除去する工
程と、前記第1の配線及び/または電極を覆って層間絶
縁膜206を形成する工程(図2(C))と、前記各マ
スクが配置されていた位置において前記層間絶縁膜に開
孔208、210を形成し、前記第1の配線及び/また
は電極を前記開孔部で露呈させる工程と、前記層間絶縁
膜上に金属膜211を形成する工程と、前記金属膜をパ
ターニングし前記開孔が形成された少なくとも一つの部
分208に金属膜を残存させ前記第1の配線及び/また
は電極にコンタクトする第2の配線及び/または電極3
02を形成する工程(図2(D)〜図3)と、該工程と
同時に前記開孔が形成された少なくとも他の一つの部分
210において、前記金属膜の除去と同時に前記第1の
配線及び/または配線118を除去し、当該部分におい
て前記第1の配線及び/または電極を分断305する工
程と、を有することを特徴とする。
【0044】
【実施例】
〔実施例1〕本実施例は、ガラス基板上に形成される薄
膜トランジスタの作製工程を示す。また同時に薄膜トラ
ンジスタのゲイト電極から延在した配線の作製工程と分
断工程を示す。この配線は、陽極酸化時に利用される電
流の供給線である。
【0045】図4に示すのは、アクティブマトリクス型
の液晶表示素装置の周辺駆動回路に利用される回路であ
る。この回路は、Pチャンネル型とNチャンネル型の薄
膜トランジスタとを相補型に構成したものを2段に重ね
た構成を有している。図4(B)は図4(A)に示す構
成の等価回路である。
【0046】図4において、406がNチャネル型の薄
膜トランジスタの活性層であり、407がPチャネル型
の薄膜トランジスタの活性層である。
【0047】また403が全ての薄膜トランジスタのゲ
イト電極から延在した配線である。また404が後段の
相補型回路の出力である。405が前段の相補型回路の
出力である。
【0048】図4に示すような回路においては、ゲイト
電極から延在する配線403から電流が供給されること
により陽極酸化が行われる。しかし、最終的な完成状態
においては、ゲイト電極同士を分断する箇所が必要とな
る。図4においては、この分断箇所は401と402で
示される。
【0049】図1以下に示す作製工程は、例えば図4に
示すNチャネル型の薄膜トランジスタの活性層406の
B−B’で切り取られる断面の作製工程と、同一基板上
に形成されるA−A’で切り取られる配線403の一部
分断面の作製工程である。
【0050】図1において、左側が薄膜トランジスタの
作製工程を示し、右側が図4のA−A’で切り取られる
ゲイト電極同士を接続する配線の作製工程を示す。
【0051】図1において、まずガラス基板101上に
下地膜102として酸化珪素膜を成膜する。成膜方法
は、プラズマCVD法またはスパッタ法を用いる。この
下地膜の膜厚は3000Åとする。
【0052】ガラス基板101としては、例えばコーニ
ング1737ガラス基板等で代表される無アルカリガラ
ス基板を利用することが好ましい。またガラス基板では
なく、石英基板を利用するのでもよい。
【0053】下地膜としては、固く緻密な膜質であるこ
とが望ましい。また下地膜としては、酸化窒化珪素膜を
利用するのでもよい。
【0054】下地膜102を成膜したら、後に薄膜トラ
ンジスタの活性層を構成する珪素膜の形成を行う。ここ
ではまず図示しない非晶質珪素膜を減圧熱CVD法また
はプラズマCVD法でもって1000Åの厚さに成膜す
る。
【0055】次に加熱処理を加えることにより、先の図
示しない非晶質珪素膜を結晶化させる。ここでは、加熱
処理の後にレーザー光の照射を行いその結晶性をさらに
助長させる。こうして図示しない結晶性珪素膜を得る。
【0056】次にパターニングを行うことにより、10
3で示される薄膜トランジスタの活性層を形成する。本
実施例では、結晶化の後にパターニングを行い活性層を
形成する例を示す。しかし、活性層を形成するためのパ
ターニングを非晶質珪素膜に対してまず行い、その後に
加熱処理やレーザー光の照射による結晶化を行ってもよ
い。
【0057】また加熱処理により結晶化させた結晶性珪
素膜をパターニングした後にレーザー光を照射する構成
としてもよい。
【0058】活性層103を得たら、ゲイト絶縁膜とし
て機能する酸化珪素膜104を成膜する。成膜方法はプ
ラズマCVD法を用いる。この酸化珪素膜104の膜厚
は1000Åとする。
【0059】ここではゲイト絶縁膜104として酸化珪
素膜を利用する例を示す。しかし、ゲイト絶縁膜として
酸化窒化珪素膜を用いるのでもよい。
【0060】ゲイト絶縁膜104を成膜したら、ゲイト
電極およびゲイト電極から延在した配線を形成するため
のアルミニウム膜105を成膜する。成膜方法はスパッ
タ法を用いる。このアルミニウム膜105の膜厚は50
00Åとする。
【0061】このアルミウム膜中には、スカンジウムを
0.1 重量%含有させる。これは、後の加熱が行われる工
程において、アルミニウムの異常成長によりヒロックや
ウィスカーが発生してしまうことを抑制するためであ
る。
【0062】ヒロックやウィスカーというのは、アルミ
ニウムの異常成長により、形成される針状あるいは刺状
の突起物のことである。
【0063】アルミニウム膜105を成膜したら、電解
溶液中でアルミニウム膜105を陽極とした陽極酸化を
行う。この陽極酸化工程において、極薄い陽極酸化膜1
06を形成する。(図1(A))
【0064】ここでは、電解溶液として3%の酒石酸を
含んだエチレングルコール溶液をアンモニア水で中和し
たものを用いる。陽極酸化は、アルミニウム膜105を
陽極とし、白金を陰極として、両電極間に電流を流すこ
とによって行う。
【0065】この工程で形成される陽極酸化膜106は
緻密な膜質を有している。この緻密な膜質を有する陽極
酸化膜106の膜厚は印加電圧によって概略制御するこ
とができる。
【0066】ここでは、陽極酸化膜106の膜厚を10
0Å〜150Å程度とする。後工程に依存するのである
が、この陽極酸化膜106の膜厚は極力薄い方が好まし
い。これは後の工程において、陽極酸化膜106を除去
し易くするためである。
【0067】この陽極酸化膜106は、後に形成される
レジストマスクの密着性を高める役割を有している。従
って、レジストマスクの密着性を損なわない程度に薄く
形成することが好ましい。
【0068】また後に選択的に多孔質状の陽極酸化物の
形成工程があるが、この工程において、多孔質状の陽極
酸化物の形成を防ぐ役割も有している。従って、この役
割を果たす程度の薄い膜厚とすることが好ましい。
【0069】こうして図1(A)に示す状態を得る。次
にレジストマスク107と108を形成する。この時、
陽極酸化膜106がアルミニウム膜105とレジストマ
スク107及び108との密着性を向上させる上で有効
に機能する。
【0070】そしてこのレジストマスク107及び10
8を利用してパターニングを行うことにより、109と
110で示されるアルミニウムパターンを形成する。
(図1(B))
【0071】図からは明らかでないが、109と110
で示されるパターンは、一方が他方に延在している状態
となっている。
【0072】こうして図1(B)に示す状態を得る。次
にレジストマスク107と108を専用の剥離液で除去
する。そして新たなレジストマスク113と114を形
成する。
【0073】このマスクとしては、適当な樹脂材料とレ
ジストマスクを積層した構造を利用してもよい。
【0074】レジストマスク113は、後の工程におい
てゲイト電極へのコンタクトホールが形成される部分に
形成される。また、レジストマスク114は後の工程に
おいてゲイト電極から延在した配線(陽極酸化時に陽極
酸化電流を供給するために配線)を分断する部分に配置
される。
【0075】こうして図1(C)に示す状態を得る。図
1(C)に示す状態を得たらアルミニウムでなるパター
ン109と110を陽極として再び陽極酸化を行う。こ
の陽極酸化は、3%のシュウ酸を含んだ水溶液を電解溶
液として用いて行う。
【0076】この陽極酸化工程においては、多孔質(ポ
ーラス状)の膜質を有した陽極酸化物(膜という表現は
適切ではない)115と116が形成される。
【0077】ここでは、緻密な膜質を有する陽極酸化膜
111と112が存在するために115、116で示さ
れるようにアルミニウムパターンの側面に陽極酸化膜が
形成される。
【0078】こうして図1(D)に示す状態を得る。次
に再び陽極酸化を行う。ここでは、電解溶液として3%
の酒石酸を含んだエチレングルコール溶液をアンモニア
水で中和した溶液を用いる。即ち、緻密な膜質を有する
陽極酸化膜を形成する条件で陽極酸化を行う。
【0079】ここでもアルミニウムでなるパターン10
9と110を陽極とし、白金を陰極として陽極酸化を行
う。
【0080】この陽極酸化工程においては、多孔質状の
陽極酸化物115と116の内部に電解溶液が侵入した
状態で陽極酸化が進行する。従って、上面においては緻
密な陽極酸化膜111と112の膜厚がさらに厚くなる
ように陽極酸化が行われ、また側面においては多孔質状
の陽極酸化膜115と116の内側に120や119で
示される緻密な膜質を有する陽極酸化膜が形成される。
【0081】なお、レジストマスク113と114の下
部には電解溶液が侵入できないので陽極酸化膜は形成さ
れない。従って、そこには100Å〜150Å厚程度の
緻密な膜質を有する陽極酸化膜が残存する状態となる。
【0082】ここでは、120や119で示される緻密
な膜質を有する陽極酸化膜の膜厚を1000Åとする。
この膜厚を1000Åとするには、印加電圧を70〜8
0Vとすればよい。この陽極酸化膜の膜厚は、700Å
〜1500Åから選択するのが適当である。この状態に
おいては、緻密な陽極酸化膜111と112は、それぞ
れこの工程で形成される陽極酸化膜120及び119と
一体化してしまう。こうして図1(E)に示す状態を得
る。
【0083】なお、陽極酸化時の陽極酸化電流は、配線
110から供給される。また図示しない他の薄膜トラン
ジスタ部のゲイト電極へも配線110(または他の領域
に配置された110に準ずる配線)から陽極酸化電流が
供給される。また陽極酸化用の電流を供給する配線11
0自身にも陽極酸化膜は形成される。ここでは、陽極酸
化膜が形成された後の配線110を118で示す。
【0084】図1(E)に示す状態を得たら、Nチャネ
ル型の薄膜トランジスタを作製するためにP(リン)イ
オンの注入を行う。ここでは、プラズマドーピング法で
もってPイオンの注入を行う。(図2(A))
【0085】このドーピング工程は、P(リン)が高濃
度に注入されるような条件で行う。この工程の結果、高
濃度に不純物イオンが注入された領域201と203が
自己整合的に形成される。なお、202の領域にはPイ
オンが注入されない。
【0086】次にレジストマスク113と114を専用
の剥離液で除去する。さらに燐酸、酢酸、硝酸の混酸を
用いて、多孔質状の陽極酸化膜115と116を除去す
る。
【0087】なおこの際、レジストマスク113と11
4が存在していた領域における陽極酸化膜120と11
9の一部は膜厚の薄いので、その部分がエッチングされ
てしまう場合がある。
【0088】この場合は、レジストマスク113と11
4を除去した後に再度の陽極酸化を行い、目減りするで
あろう陽極酸化膜111と112の膜厚を厚くしておけ
ばよい。
【0089】レジストマスク113と114、さらに多
孔質状の陽極酸化膜115と116とを除去することに
よって、図2(B)に示す状態を得る。
【0090】この状態において、再度Pイオンの注入を
行う。ここでは、図2(A)に示す工程におけるものよ
り、より低濃度にPイオンが注入される条件とする。即
ち、図2(A)に示す工程におけるより、より低ドーズ
量でPイオンの注入を行う。
【0091】この工程において、201や203で示さ
れる領域より、より低濃度にPイオンが注入された領域
204と205を得る。これらの領域が低濃度不純物領
域となる。またチャネル形成領域200が画定する。
(図2(B))
【0092】この工程の後、レーザー光の照射を行うこ
とにより、注入されたPイオンの活性化とPイオンの注
入によって半導体層に生じた損傷のアニールを行う。
【0093】こうして、ソース領域201、ドレイン領
域203、低濃度不純物領域204と205が自己整合
的に形成される。また同時に、チャネル形成領域202
が自己整合的に形成される。
【0094】ここで、ドレイン領域203側の低濃度不
純物領域205がLDD(ライトドープドレイン)領域
と称される領域となる。
【0095】次に層間絶縁膜206を成膜する。ここで
は、層間絶縁膜206として、プラズマCVD法で成膜
される2000Å厚の窒化珪素膜と、さらにプラズマC
VD法で成膜される酸化珪素膜の積層膜を用いる。(図
2(C))
【0096】次にコンタクトホールの形成を行う。ここ
では、ソース領域201とドレイン領域203へのコン
タクトホール207と209を形成する。また同時にゲ
イト電極117とゲイト電極117から延在した配線1
18に対して開孔208と210を形成する。ここで2
08はコンタクホールとして機能し、210は配線11
8の分断用の開孔として機能する。
【0097】このコンタクトホールの形成は、バッファ
ーフッ酸に代表されるフッ酸系のエッチャントを用いて
行う。この工程においては、まず層間絶縁膜206にコ
ンタクトホールを形成する。そして、さらに引き続い
て、極薄い陽極酸化膜に開孔を形成する。
【0098】この工程においては、陽極酸化膜の膜厚が
薄いので、フッ酸系のエッチャントを用いて層間絶縁膜
のエッチングから連続して、容易にエッチングを進行さ
せることができる。こうして、ゲイト電極117と配線
118に達する開孔を容易に形成することができる。
【0099】図2(C)に示す状態を得たら、電極また
は配線を形成するための金属膜を形成する。ここでは、
スパッタ法を用い、チタン膜とアルミニウム膜とチタン
膜との3層でなる積層膜211を成膜する。金属膜とし
ては、単層膜を利用することもできる。
【0100】こうして図2(D)に示す状態を得る。図
2(D)に示す状態を得たら、金属の積層膜211パタ
ーニングする。このパターニングにおいて、ソース電極
301とゲイト電極(またはゲイト配線)からの取り出
し電極302、さらにソース電極303が形成される。
(図3)
【0101】また、上記の電極の形成と同時に配線11
8に達する開孔210に成膜された金属の積層膜211
を下部のアルミニウムでなるパターン118と一緒に除
去する。
【0102】即ち、図2(C)の開孔210の底部に成
膜された金属膜211のエッチングに際して、金属膜2
11のエッチングが終了した状態でされらにエッチング
を進行させる。そして、アルミニウムでなる配線118
をもエッチング除去してしまう。
【0103】こうすることにより、図3に示すように、
開孔部304において、配線118を305で示される
ように分断することができる。この分断部分は、図4に
示す401や402に相当する。
【0104】本実施例に示す構成を採用した場合、アル
ミニウム電極や配線を利用する場合に必要とされる陽極
酸化膜に対する開孔の形成に際する困難を回避すること
ができる。
【0105】また、陽極酸化に利用される配線(陽極酸
化電流を供給するための配線)の分断工程を、電極や配
線のパターニング工程において同時に行うことで、工程
の煩雑化を防ぐことができる。
【0106】〔実施例2〕本実施例は、ガラス基板上に
Pチャネル型とNチャネル型の薄膜トランジスタを形成
する構成に関する。本実施例に示す構成は、アクティブ
マトリクス型の液晶表示装置の周辺駆動回路に利用する
ことができる。
【0107】図5以下に本実施例の作製工程を示す。図
において、左側にPチャネル型とNチャネル型とを同時
に作製する工程を示す。即ち、薄膜トランジスタでもっ
てCMOS回路を構成する作製工程を示す。
【0108】また、図の右側にゲイト電極の陽極酸化を
行う際に利用される陽極酸化電流供給用の配線の分断部
分の作製工程を示す。
【0109】図5以下の左側に示す薄膜トランジスタの
作製工程が図4のB−B’で切った断面の作製工程に対
応する。また図5以下の右側の作製工程が図4のA−
A’で切った断面の作製工程に対応する。
【0110】まず、ガラス基板501上に下地膜として
酸化珪素膜502を3000Åの厚さに成膜する。次に
薄膜トランジスタの活性層を構成する出発膜となる図示
しない非晶質珪素膜を1000Åの厚さに成膜する。非
晶質珪素膜の成膜は、プラズマCVD法または減圧熱C
VD法でもって行う。
【0111】図示しない非晶質珪素膜を成膜したら、加
熱処理またはレーザー光の照射を行い非晶質珪素膜を結
晶化させる。こうして図示しない結晶性珪素膜を得る。
【0112】図示しない結晶性珪素膜を得たら、パター
ニングを施すことにより、P及びNチャネル型の薄膜ト
ランジスタの活性層503と504を形成する。ここ
で、503がPチャネル型の薄膜トランジスタの活性層
となる。また、504がNチャネル型の薄膜トランジス
タの活性層となる。
【0113】活性層503と504を形成したら、ゲイ
ト絶縁膜として機能する酸化珪素膜505をプラズマC
VD法でもって1000Åの厚さに成膜する。
【0114】さらに後にゲイト電極を構成することとな
るアルミニウム膜506を5000Åの厚さにスパッタ
法でもって成膜する。このアルミニウム膜中にはヒロッ
クやウィスカーの発生を抑制するためにスカンジウムを
0.1 重量%含有させる。
【0115】さらに緻密な膜質を有する陽極酸化膜50
7を50Å〜100Åの厚さに成膜する。こうして図5
(A)に示す状態を得る。
【0116】図5(A)に示す状態を得たら、レジスト
マスク508、509、510を形成する。このレジス
トマスクは、アルミニウム膜506をパターニングしゲ
イト電極(及びそこから延在した配線)を形成するため
に利用される。
【0117】なお、緻密な膜質を有する陽極酸化膜50
7が存在することで、レジストマスク508〜510の
密着性を高めることができる。こうして図5(B)に示
す状態を得る。
【0118】次にレジストマスク508、509、51
0をマスクとして、アルミニウム膜506をパターニン
グする。こうして図5(C)に示す状態を得る。
【0119】図5(C)に示す状態において、514が
Pチャネル型の薄膜トランジスタのゲイト電極の基とな
るアルミニウム膜でなるパターンである。また、515
がNチャネル型の薄膜トランジスタのゲイト電極の基と
なるアルミニウム膜でなるパターンである。また、51
6が前記2つのパターンから延在した陽極酸化時に陽極
酸化電流を供給するための配線である。
【0120】また、511、512、513が各パター
ンの上面に残存した緻密な膜質を有する陽極酸化膜であ
る。
【0121】図5に示す構成は、例えば図4に示す回路
パターンの部分的な断面に対応させることができる。
【0122】即ち、図5の503と504で示される2
つの活性層が図4の407と406で示されるP及びN
チャネル型の薄膜トランジスタの活性層に対応する。
【0123】また、図5の右側の配線の作製工程図は、
図4のA−A’で切った断面を示すものといえる。
【0124】図5(C)に示す状態を得たら、レジスト
マスク508、509、510を除去する。そして図6
(A)に示すように新たなレジストマスク517、51
8、519を配置する。
【0125】レジストマスク517と518は、後にゲ
イト電極へのコンタクトホールが形成される位置を決め
るものである。即ち、この2つのレジストマスクが配置
された部分には後の工程において形成される緻密な膜質
を有する陽極酸化膜が形成されず、そこを利用してコン
タクトホールを形成する。
【0126】519で示されるレジストマスクは、後に
配線(図6(B)において524で示される)を分断す
るために利用される。即ち、レジストマスク519の配
置位置で配線の分断位置が決定される。
【0127】図6(A)に示す状態を得たら、次に図6
(B)に示すように多孔質状の陽極酸化物521、52
3、525を形成する。この陽極酸化時においては、配
線524を利用して陽極酸化用の電流(陽極酸化電流)
が供給される。
【0128】この陽極酸化工程においては、緻密な陽極
酸化膜511、512、513が存在するために多孔質
状の陽極酸化物は、各アルミニウムパターンの上面には
形成されない。
【0129】この陽極酸化工程を経ることによって、P
チャネル型の薄膜トランジスタのゲイト電極520、N
チャネル型の薄膜トランジスタのゲイト電極522が形
成される。
【0130】こうして図6(B)に示す状態を得る。次
に再び緻密な陽極酸化膜の形成を行う。この工程におい
ても配線524を用いて陽極酸化電流の供給が行われ
る。
【0131】この工程においては、緻密な膜質を有する
陽極酸化膜526と527が形成される。また配線52
4自身にも緻密な膜質を有する陽極酸化膜528が形成
される。
【0132】この陽極酸化膜526と527の膜厚は、
700Åとする。この陽極酸化膜526と527は、ゲ
イト電極520と522の表面を保護し、層間ショート
やクロストークの発生を抑制する機能を有している。な
お、陽極酸化膜526や527、さらに528は、51
1や512や513で示される陽極酸化膜と一体とな
る。
【0133】この陽極酸化膜は、後の加熱が行われてし
まう工程において、アルミニウムの表面を機械的に保護
し、ヒロックやウイスカーが発生してしまうことを抑制
する機能を有している。特にレーザー光の照射工程にお
いて、アルミウムの耐レーザー性を高める機能を有して
いる。(何ら処理を行わないアルミニウムパターンにレ
ーザー光を照射すると、ヒロックやウィスカーが形成さ
れてしまうのみならず、アルミニウムが溶融したり、一
部が飛散したりする)
【0134】この工程において、レジストマスク51
7、518、519が存在する部分では、この緻密な膜
質を有する陽極酸化膜は形成されない。これは、その部
分に電解溶液が侵入できないからである。こうして、図
6(C)に示す状態を得る。
【0135】図6(C)に示す状態を得たら、図7
(A)に示すようにPイオンの注入を行う。この工程に
おいて、529、531、532、534で示される領
域に高濃度にPイオンが注入される。これらの領域は、
+ 型領域となる。
【0136】なお、530、533で示される領域には
Pイオンは注入されない。
【0137】図7(A)に示すPイオンの注入が終了し
た後、多孔質状の陽極酸化物521、523、525
(図6(B)参照)を除去する。
【0138】多孔質状の陽極酸化物を除去することによ
り、図7(B)に示す状態を得る。この状態において、
再びPイオンの注入を行う。ここでは、先のPイオンの
注入に比較して低いドーズ量でもってPイオンの注入を
行う。
【0139】この工程の結果、535、537、53
8、540で示される領域(N- 型領域)が低濃度不純
物領域として形成される。
【0140】また、536と539で示される領域がチ
ャネル形成領域として画定する。なお、ゲイト電極側面
における緻密な陽極酸化膜526、527、528の膜
厚の分でオフセットゲイト領域が形成される。しかし、
本実施例においては、緻密な陽極酸化膜526、52
7、528の膜厚が1000Å程度と薄いので、図中に
おいてその存在の記載は省略してある。
【0141】図7(B)に示すPイオンの注入が終了し
た後、図7(C)に示すようにレジストマスク541を
形成する。このレジストマスクは、Nチャネル型の薄膜
トランジスタを覆う様に配置する。
【0142】図7(C)に示す状態を得たら、図8
(A)に示すようにB(ボロン)イオンの注入を行う。
このBイオンの注入を行うことによって、N- 型を有す
る低濃度不純物領域(図7(B)の535と537)の
導電型がP型に反転する。こうしてP型不純物領域54
3と545を得る。
【0143】この工程においては、Bイオンの注入条件
をN- 型を有する535と537の領域が必要となるP
型に反転するように決定する。
【0144】こうしてPチャネル型の薄膜トランジスタ
のソース領域543とドレイン領域545とが形成され
る。なお、542と546で示される領域は、単なる電
極パットとして機能する。
【0145】図8(A)に示す工程の後、レジストマス
ク541を除去する。そして、レーザー光の照射を行
う。このレーザー光の照射を行うことで、注入された不
純物イオンを活性化させる。また不純物イオンの注入に
よって損傷を受けた領域のアニールを行う。
【0146】次に図9(A)に示す層間絶縁膜542を
成膜する。ここでは層間絶縁膜542としてプラズマC
VD法で成膜された6000Å厚の酸化珪素膜を利用す
る。
【0147】層間絶縁膜542を成膜したら、543、
544、545、546、547、548、549で示
される開孔の形成を行う。(図9(A))
【0148】図9(A)に示す開孔の形成が終了した
後、さらにエッチングを進行させて、553、550、
554、555、551、556、552で示される部
分の酸化珪素膜と陽極酸化膜とを除去する。
【0149】即ち、553と554と555と556の
部分では、酸化珪素膜505の除去が行われる。
【0150】また、550と551と552の部分にお
いては、緻密な膜質を有する陽極酸化膜の除去が行われ
る。
【0151】この工程において、550と551と55
2の部分における緻密な膜質を有する陽極酸化膜は、1
00Å〜150Å程度と薄いので、酸化珪素膜505の
除去と同時に容易に除去することができる。こうして図
9(B)に示す状態を得る。
【0152】この状態において、各領域に対するコンタ
クトホールの形成が完了する。なお、549及び552
で示される開孔は、後の工程において配線524を分断
するために利用される。
【0153】次に各電極や配線を形成するための金属膜
547を成膜する。ここでは、チタン膜とアルミニウム
膜とチタン膜の3層構造を有する金属膜557を成膜す
る。各膜の成膜方法は、スパッタ法を用いる。こうし
て、図10(A)に示す状態を得る。
【0154】図10(A)に示す状態を得たら、金属膜
557をパターニングし各電極(及び/または配線)を
形成する。この工程においては、Pチャネル型の薄膜ト
ランジスタのソース電極558、ゲイト引出し電極55
9、ドレイン電極560を形成する。また同時にNチャ
ネル型の薄膜トランジスタのソース電極563、ゲイト
引出し電極562、ドレイン電極561を形成する。
【0155】またこの工程において、金属膜557のパ
ターニングと同時にエッチングをさらに進行させ、56
4で示される開孔部において、配線524を565で示
されるように分断する。
【0156】このようにして、Pチャネル型とNチャネ
ル型の薄膜トランジスタを同時に形成するとともに、こ
れら薄膜トランジスタのゲイト電極に陽極酸化用の電流
を流した配線524を必要とする箇所で分断する。
【0157】最後に350℃の水素雰囲気中において1
時間の加熱処理を行い、全体の構成を完成させる。
【0158】本実施例で示す構成においては、Nチャネ
ル型の薄膜トランジスタのみに低濃度不純物領域538
と540(図7参照)を設けている。この低濃度不純物
領域のドレイン領域側538が一般にLDD(ライトド
ープドレイン)領域と称されている。
【0159】この低濃度不純物領域は、ホットキャリア
による薄膜トランジスタの特性の劣化の抑制と、OFF
電流値を低減させる作用を有している。また、ソース/
ドレイン間の抵抗を増加させることで移動度を低下させ
る作用を有している。
【0160】一般にPチャネル型の薄膜トランジスタと
Nチャネル型の薄膜トランジスタとの特性を比較する
と、Pチャネル型の薄膜トランジスタは移動度が小さ
い。またPチャネル型の薄膜トランジスタにはホットキ
ャリアによる劣化が見られない。
【0161】従って、Nチャネル型の薄膜トランジスタ
に低濃度不純物領域を配置し、その移動度を低下させ、
またホットキャリアによる劣化を抑制することは、Pチ
ャネル型の薄膜トランジスタとNチャネル型の薄膜トラ
ンジスタとの特性の違いを是正する意味で有用なことと
なる。
【0162】特にPチャネル型の薄膜トランジスタとN
チャネル型の薄膜トランジスタとを相補型に構成する場
合、上記の構成は有用なものとなる。
【0163】〔実施例3〕本実施例は、例えば図7
(A)から(B)に至る工程において、問題となる事項
を解決する構成に関する。即ち、多孔質状の陽極酸化膜
521、523を除去する際にアルミニウムでなるパタ
ーンの上面に形成されている極薄い緻密な膜質の陽極酸
化膜が除去されてしまう問題を解決する構成に関する。
【0164】各種条件によるのであるが、図7(A)の
工程の後に多孔質状の陽極酸化物521と523(図6
(A)参照)を除去すると、緻密な膜質を有する陽極酸
化膜511や512(図6(B)参照)が除去されてし
まうことがある。
【0165】この問題の発生を防ぐには、図7(A)に
示す状態においてレジストマスク517や518を残存
させた状態とし、その状態において多孔質状の陽極酸化
物521と523(図6(A)参照)の除去すればよ
い。しかし、レジストの種類やイオン注入の条件によっ
ては、レジストマスク517や518が後に除去困難に
なる場合がある。
【0166】そこで本実施例においては、図11に示す
ような構成を採用する。図11(A)に示すのは、図6
(A)でいえば517で示されるレジストマスクが除去
された状態である。
【0167】図11(A)において、1101がゲイト
絶縁膜である。1102がアルミニウムであるゲイト電
極である。1103と1105とは一体化した緻密な膜
質を有する陽極酸化膜である。1104が多孔質状を有
する陽極酸化膜である。
【0168】図では、最初に形成される極薄い陽極酸化
膜1105と、ゲイト電極1102の側面に形成される
緻密な膜質を有する陽極酸化膜とは一体化したものとし
て示されている。
【0169】この状態において、緻密な膜質を有する陽
極酸化膜を形成する条件を利用して緻密な膜質を有する
陽極酸化膜1106をさらに加えて形成する。
【0170】陽極酸化膜1106は、多孔質状の陽極酸
化物1104の除去に当たってエッチングされるであろ
う緻密な陽極酸化膜1105の膜厚の分だけ形成する。
つまり、多孔質状の陽極酸化物1104の除去に当たっ
て目減りするであろう緻密な膜質を有する陽極酸化膜1
105の膜厚の分だけ、陽極酸化膜1106を加えて形
成する。(図11(B))
【0171】このようにすることにより、多孔質状の陽
極酸化物1104を除去した後に図11(C)に示すよ
うに緻密な陽極酸化膜1107を残存させることができ
る。即ち、アルミニウムが露呈してしまうことを防ぐこ
とができる。
【0172】〔実施例4〕本実施例は、検査工程や他の
LSIとの接続の為の端子部分に、Al以外の金属を用
いる場合に関するものである。
【0173】図13以下に本実施例の作製工程を示す。
図において、左側にPチャネル型とNチャネル型の薄膜
トランジスタを同時に作製する工程を示す。また、図の
右側にゲイト電極の端子部分の作製工程を示す。
【0174】まず、ガラス基板1301上に端子として
用いる金属膜を成膜する。金属膜は後の工程で耐熱性と
耐酸性が必要とされるので両方の特性に優れた材料を用
いなければならない。ここではTaを用いた場合につい
て説明する。Taをパターニングして端子部分1302
を形成した後、下地膜として酸化珪素膜1303を30
00Åの厚さに成膜する。次に薄膜トランジスタの活性
層を構成する出発膜となる図示しない非晶質珪素膜を5
00Åの厚さに成膜する。
【0175】図示しない非晶質珪素膜を成膜したら、加
熱処理またはレーザー光の照射を行い非晶質珪素膜を結
晶化させる。こうして図示しない結晶性珪素膜を得る。
【0176】図示しない結晶性珪素膜を得たら、パター
ニングを施すことにより、N及びPチャネル型の薄膜ト
ランジスタの活性層1304と1305を形成する。こ
こで、1304がNチャネル型の薄膜トランジスタの活
性層となる。また、1305がPチャネル型の薄膜トラ
ンジスタの活性層となる。
【0177】活性層1304と1305を形成したら、
ゲイト絶縁膜として機能する酸化珪素膜1306をプラ
ズマCVD法でもって1000Åの厚さに成膜する。こ
の後端子部の絶縁膜を一部除去する。このコンタクトホ
ールが図中の1307と1308である。以降の工程で
1307はゲイト電極と端子材料とのコンタクト部で、
1308が外部端子との接続部になる。この際、通常は
バッファードフッ酸等でエッチングするので端子部13
02の材料は耐酸性が要求される。こうして図13
(A)に示す状態を得る。
【0178】さらに後にゲイト電極を構成することとな
るアルミニウム膜1309を4000Åの厚さにスパッ
タ法でもって成膜する。このアルミニウム膜中にはヒロ
ックやウィスカーの発生を抑制するためにスカンジウム
を0.1 重量%含有させる。
【0179】さらに緻密な陽極酸化膜1310を50Å
〜100Åの厚さに成膜する。こうして図13(B)に
示す状態を得る。
【0180】図13(B)に示す状態を得たら、レジス
トマスク1311、1312、1313、1314を形
成する。このレジストマスクは、アルミニウム膜130
9をパターニングしゲイト電極を形成するために利用さ
れる。
【0181】なお、緻密な膜質を有する陽極酸化膜13
10が存在することで、レジストマスク1311〜13
14の密着性を高めることができる。
【0182】次にレジストマスク1311、1312、
1313、1314をマスクとして、アルミニウム膜1
309をパターニングする。こうして図13(C)に示
す状態を得る。
【0183】図13(C)に示す状態において、131
9がNチャネル型の薄膜トランジスタのゲイト電極の基
となるアルミニウム膜でなるパターンである。また、1
320がPチャネル型の薄膜トランジスタのゲイト電極
の基となるアルミニウム膜でなるパターンである。ま
た、1321が端子部との接続を行うゲイト配線であ
り、1322が端子部分を保護するためのパターン(後
に除去され電極としては機能しない)である。
【0184】また、1315、1316、1317、1
318が1310がパターニングされた結果残存した陽
極酸化膜である。
【0185】図13(C)に示す状態を得たら、次に図
14(A)に示すように多孔質状の陽極酸化物132
3、1324、1325、1326を形成する。この陽
極酸化工程においては、緻密な陽極酸化膜1315、1
316、1317、1318が存在することとレジスト
1311、1312、1313、1314があるために
多孔質状の陽極酸化物は、各アルミニウムパターンの上
面には形成されない。
【0186】この陽極酸化工程を経ることによって、N
チャネル型の薄膜トランジスタのゲイト電極1327、
Pチャネル型の薄膜トランジスタのゲイト電極1328
が形成される。
【0187】図14(A)に示す状態を得たら、レジス
トマスク1311〜1314を除去する。そして図14
(B)に示すように新たなレジストマスク1331、1
332、1333を配置する。
【0188】レジストマスク1331と1332は、後
にゲイト電極へのコンタクトホールが形成される位置を
決めるものである。即ち、この2つのレジストマスクが
配置された部分には後の工程において形成される緻密な
膜質を有する陽極酸化膜が形成されず、そこを利用して
コンタクトホールを形成する。
【0189】1333で示されるレジストマスクは、A
lパターン1330が陽極酸化されるのを防ぐためのも
ので、後の工程でのAlパターンの除去を容易にする。
【0190】次に再び緻密な陽極酸化膜の形成を行う。
この工程においては、緻密な膜質を有する陽極酸化膜1
334と1335と1336が形成される。この陽極酸
化膜1334、1335、1336の膜厚は、1000
Åとする。この陽極酸化膜1334、1335、133
6は、ゲイト電極1327、1328、1329の表面
を保護し、層間ショートやクロストークの発生を抑制す
る機能を有している。なお、陽極酸化膜1334、13
35、1336は、1315、1316、1317で示
される陽極酸化膜と一体となる。
【0191】また、後の加熱が行われてしまう工程にお
いて、アルミニウムの表面を機械的に保護し、ヒロック
やウイスカーが発生してしまうことを抑制する機能を有
している。特にレーザー光の照射工程において、アルミ
ウムの耐レーザー性を高める機能を有している。
【0192】この工程において、レジストマスク133
1、1332、1333が存在する部分では、この緻密
な膜質を有する陽極酸化膜は形成されない。これは、そ
の部分に電解溶液が侵入できないからである。こうし
て、図14(C)に示す状態を得る。
【0193】図14(C)に示す状態を得たら、133
1〜1333で示されるレジストマスクを除去する。そ
して図15(A)に示すようにレジストマスク1337
を形成する。このレジストマスクは、Pチャネル型の薄
膜トランジスタを覆う様に配置する。次に図15(B)
に示すようにPイオンの注入を行う。この工程におい
て、1338で示される高濃度にPイオンが注入された
領域(N+ 型領域)が形成される。
【0194】図15(B)に示すPイオンの注入が終了
した後、レジスト1337を除去し、多孔質状の陽極酸
化物1323、1324、1325、1326を除去す
る。この際、リン酸系のエッチャントで多孔質状の陽極
酸化物は除去できる。 同時に端子部を保護していた薄い
陽極酸化膜1318とAl部分1330も除去すること
ができる。
【0195】これは、Al部分1330には図14
(B)の工程において緻密な膜質を有する1000Å厚
さの陽極酸化膜が形成されなかったからである。
【0196】多孔質状の陽極酸化物を除去することによ
り、図15(C)に示すような状態を得る。この工程の
結果、1339で示される領域がオフセット領域として
形成される。
【0197】次に図16(A)に示すようにレジストマ
スク1340を形成する。このレジストマスクは、Pチ
ャネル型の薄膜トランジスタを覆う様に配置する。
【0198】図16(A)に示す状態を得たら、図16
(B)に示すようにB(ボロン)イオンの注入を行う。
このBイオンの注入を行うことによって、P型を有する
高濃度不純物領域1341が形成される。こうしてPチ
ャネル型の薄膜トランジスタのソース領域とドレイン領
域とが形成される。
【0199】図16(B)に示す工程の後、レジストマ
スク1340を除去する。そして、レーザー光の照射を
行う。このレーザー光の照射を行うことで、注入された
不純物イオンを活性化させる。また不純物イオンの注入
によって損傷を受けた領域のアニールを行う。
【0200】次に図16(C)に示す層間絶縁膜134
2を成膜する。ここでは層間絶縁膜1342としてプラ
ズマCVD法で成膜された5000Å厚の酸化珪素膜を
利用する。
【0201】層間絶縁膜1342を成膜したら、134
3、1344、1345、1346、1347、134
8、1349で示される開孔の形成を行う。この工程に
おいて、開孔が形成される部分における緻密な膜質を有
する陽極酸化膜は、100Å程度以下と薄いので、酸化
珪素膜1342の除去と同時に容易に除去することがで
きる。こうして図16(C)に示す状態を得る。
【0202】この状態において、各領域に対するコンタ
クトホールの形成が完了する。なお、1349で示され
る開孔は、端子部1302を表面に出すためのものであ
る。
【0203】次に各電極や配線を形成するための金属膜
1350を成膜する。ここでは、アルミニウム膜とチタ
ン膜の2層構造を有する金属膜を成膜する。各膜の成膜
方法は、スパッタ法を用いる。こうして、図17(A)
に示す状態を得る。
【0204】図17(A)に示す状態を得たら、金属膜
1350をパターニングし各電極(及び/または配線)
を形成する。この工程においては、Nチャネル型の薄膜
トランジスタのソース電極1351、ゲイト引出し電極
1352、ドレイン電極1353を形成する。また同時
にPチャネル型の薄膜トランジスタのソース電極135
6、ゲイト引出し電極1355、ドレイン電極1354
を形成する。
【0205】またこの工程において、端子部1302を
表面に出すように端子部上の金属膜1350も除去す
る。この結果図17(B)の状態を得る。
【0206】このようにして、Pチャネル型とNチャネ
ル型の薄膜トランジスタを同時に形成するとともに、検
査または外部のLSIとの接続用の端子部を形成するこ
とができる。端子部の構造を上記の構造にすることによ
り、はがれ等の不良を減らし、信頼性を向上させること
ができる。また、検査端子として用いる場合、プローブ
ピンに対する強度も向上するので安定した検査を行うこ
とができる。
【0207】〔実施例5〕
【0208】実施例4では端子部分をTa等の金属膜一
層のみで形成する例を示したが、端子としては、アルミ
ニウム膜とチタン膜の2層の下にTa等の金属膜が敷か
れている構造を取ることもできる。
【0209】工程としては図18に示すようにTa端子
上にAl−Tiでなる2層膜を成膜し、それをパターニ
ングすることにより、1357で示される端子部を形成
するようにすればよい。
【0210】このようにして検査または外部のLSIと
の接続用の端子部を形成することができる。
【0211】
【発明の効果】本明細書で開示する発明を利用すること
により、陽極酸化膜にコンタクトホールを形成する際に
おける困難を解決することができる。また、陽極酸化に
利用した配線の分断に際する困難を解決し、また工程の
複雑化を避けることができる。
【0212】特に本明細書に開示する発明を利用するこ
により以下の効果を得ることができる。 (1)ゲイト電極及びゲイト電極から延在した配線をア
ルミニウムで構成することができ、配線抵抗を低減する
ことができる。 (2)陽極酸化膜を形成することでアルミニウムの有す
る耐熱性の改善を解決することができる。 (3)陽極酸化膜に対するコンタクトホールの形成に際
する困難を解決することができる。 (4)陽極酸化膜(物)を形成する際に利用される陽極
酸化電流供給用の配線を分断する工程を特に特別に工程
を設けずに行うことができる。
【0213】本明細書で開示する発明が特に特徴とする
のは、上記(2)と(3)の事項を両立できることであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 薄膜トランジスタの作製工程を示す図。
【図2】 薄膜トランジスタの作製工程を示す図。
【図3】 薄膜トランジスタの作製工程を示す図。
【図4】 薄膜トランジスタで構成される回路の構成を
示す図。
【図5】 Pチャネル型とNチャネル型の薄膜トランジ
スタを同時に作製する工程を示す図。
【図6】 Pチャネル型とNチャネル型の薄膜トランジ
スタを同時に作製する工程を示す図。
【図7】 Pチャネル型とNチャネル型の薄膜トランジ
スタを同時に作製する工程を示す図。
【図8】 Pチャネル型とNチャネル型の薄膜トランジ
スタを同時に作製する工程を示す図。
【図9】 Pチャネル型とNチャネル型の薄膜トランジ
スタを同時に作製する工程を示す図。
【図10】Pチャネル型とNチャネル型の薄膜トランジ
スタを同時に作製する工程を示す図。
【図11】ゲイト電極を陽極として陽極酸化を行う工程
を示す図。
【図12】従来における薄膜トランジスタの作製工程を
示す図。
【図13】Pチャネル型とNチャネル型の薄膜トランジ
スタを同時に作製する工程を示す図。
【図14】Pチャネル型とNチャネル型の薄膜トランジ
スタを同時に作製する工程を示す図。
【図15】ゲイト電極を陽極として陽極酸化を行う工程
を示す図。
【図16】Pチャネル型とNチャネル型の薄膜トランジ
スタを同時に作製する工程を示す図。
【図17】Pチャネル型とNチャネル型の薄膜トランジ
スタを同時に作製する工程を示す図。
【図18】Pチャネル型とNチャネル型の薄膜トランジ
スタを同時に作製する工程を示す図。
【符号の説明】
101 ガラス基板(又は石英基板) 102 下地膜(酸化珪素膜) 103 活性層(結晶性珪素膜) 104 ゲイト絶縁膜(酸化珪素膜) 105 アルミニウム膜 106 緻密な膜質を有する陽極酸化膜 107、108 レジストマスク 109、110 アルミニウム膜でなるパターン 111、112 緻密な膜質を有する陽極酸化膜 113、114 レジストマスク 115、116 多孔質状の陽極酸化物 117 ゲイト電極 118 陽極酸化電流供給用の配線 119、120 緻密な膜質を有する陽極酸化膜 201 高濃度にPイオンが注入された領
域(ソース領域) 202 Pイオンが注入されなかった領域 203 高濃度にPイオンが注入された領
域(ドレイン領域) 204 低濃度不純物領域 200 チャネル形成領域 205 低濃度不純物領域(LDD領域) 206 層間絶縁膜 207 ソース領域への開孔 208 ゲイト電極への開孔 209 ドレイン領域への開孔 210 陽極酸化電流供給用の配線への開
孔 211 金属膜(チタン膜とアルミニウム
膜とチタン膜との積層膜) 301 ソース電極 302 ゲイト引出し電極 303 ドレイン電極 304 分断用開孔 305 分断部分 406 Nチャネル型の薄膜トランジスタ
の活性層 407 Pチャネル型の薄膜トランジスタ
の活性層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/78 616A 617W 627G (72)発明者 後藤 裕吾 神奈川県厚木市長谷398番地 株式会社半 導体エネルギー研究所内 (72)発明者 寺本 聡 神奈川県厚木市長谷398番地 株式会社半 導体エネルギー研究所内 (72)発明者 粟根 克昶 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 山元 良高 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 浜田 敏正 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽極酸化可能な材料でなる配線及び/また
    は電極の一部にマスクを配置して陽極酸化を行う工程
    と、 前記マスクを配置した部分を利用して前記配線及び/ま
    たは電極へのコンタクトホールの形成と前記配線及び/
    または電極の分断を行う工程と、 を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. 【請求項2】陽極酸化可能な材料でなる配線及び/また
    は電極の表面にその一部を除いて陽極酸化膜を形成する
    工程と、 前記配線及び/または配線の一部を利用して前記配線及
    び/または電極へのコンタクトを形成すると同時に前記
    配線及び/または電極の分断を行う工程と、 を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  3. 【請求項3】陽極酸化可能な材料でなる膜を形成する工
    程と、 前記膜上に陽極酸化膜を形成する工程と、 前記陽極酸化膜上に第1のマスクを配置する工程と、 前記マスクを利用して所定の配線及び/または配線のパ
    ターンを形成する工程と、 前記第1のマスクを除去する工程と、 前記配線及び/または電極の一部に第2のマスクを配置
    して陽極酸化を行う工程と、 前記第2のマスクを配置した部分を利用して前記配線及
    び/または電極へのコンタクトを形成すると同時に前記
    配線及び/または電極の分断を行う工程と、 を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  4. 【請求項4】その表面に部分的に厚さの薄い陽極酸化膜
    が形成された陽極酸化可能な材料でなるパターンを形成
    する工程と、 前記薄い部分を利用してコンタクトの形成とパターンの
    分断とを同時に行う工程と、 を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項4において、陽極酸化
    可能な材料としてアルミニウムまたはアルミニウムを主
    成分とする材料が利用されることを特徴とする半導体装
    置の作製方法。
  6. 【請求項6】請求項1乃至請求項4において、陽極酸化
    によって緻密な膜質を有する陽極酸化膜が形成されるこ
    とを特徴とする半導体装置の作製方法。
  7. 【請求項7】アルミニウムまたはアルミニウムを主成分
    とする第1の配線及び/または電極の表面に複数のマス
    クを配置する工程と、 前記第1の配線及び/または電極を陽極として陽極酸化
    を行う工程と、 前記マスクを除去する工程と、 前記第1の配線及び/または電極を覆って層間絶縁膜を
    形成する工程と、 前記各マスクが配置されていた位置において前記層間絶
    縁膜に開孔を形成し、前記第1の配線及び/または電極
    を前記開孔部で露呈させる工程と、 前記層間絶縁膜上に金属膜を形成する工程と、 前記金属膜をパターニングし前記開孔が形成された少な
    くとも一つの部分に金属膜を残存させ前記第1の配線及
    び/または電極にコンタクトする第2の配線及び/また
    は電極を形成する工程と、 該工程と同時に前記開孔が形成された少なくとも他の一
    つの部分において、前記金属膜の除去と同時に前記第1
    の配線及び/または配線を除去し、当該部分において前
    記第1の配線及び/または電極を分断する工程と、 を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  8. 【請求項8】請求項7において、マスクの下地には後の
    工程において形成される陽極酸化膜より薄い陽極酸化膜
    が形成されていることを特徴とする半導体装置の作製方
    法。
  9. 【請求項9】請求項7において、陽極酸化によって緻密
    な膜質を有する陽極酸化膜が形成されることを特徴とす
    る半導体装置の作製方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011019429A2 (en) * 2009-06-09 2011-02-17 Arizona Technology Enterprises Method of anodizing aluminum using a hard mask and semiconductor device thereof

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011019429A2 (en) * 2009-06-09 2011-02-17 Arizona Technology Enterprises Method of anodizing aluminum using a hard mask and semiconductor device thereof
WO2011019429A3 (en) * 2009-06-09 2011-04-28 Arizona Technology Enterprises Method of anodizing aluminum using a hard mask and semiconductor device thereof
US8877571B2 (en) 2009-06-09 2014-11-04 Arizona Board Of Regents, A Body Corporate Of The State Of Arizona Acting For And On Behalf Of Arizona State University Electronic display test device and related method

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