JPH10735A - 金属蒸着フィルム - Google Patents

金属蒸着フィルム

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JPH10735A
JPH10735A JP17598696A JP17598696A JPH10735A JP H10735 A JPH10735 A JP H10735A JP 17598696 A JP17598696 A JP 17598696A JP 17598696 A JP17598696 A JP 17598696A JP H10735 A JPH10735 A JP H10735A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業性よく、また、環境衛生的な問題が無
く、低コストで成形品に金属加飾を施すことができ、ま
た、一定した外観を有し、金属腐食が起きにくい成形品
を得ることができる、金属蒸着フィルムを提供するこ
と。 【構成】 厚みが20μm以上で、かつ、光線透過率が85
%以上のアクリルフィルム、フッ素フィルムまたはこれ
らの複合フィルムのいずれかから選択されたベースフィ
ルムの片面に、少なくとも金属蒸着層、接着層が順次形
成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、たとえばホイー
ルキャップ、センターオーナメントなどの自動車部品
に、金属光沢を施す際に用いる金属蒸着フィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ホイールキャップ、センターオー
ナメントなどに金属光沢を施すには、これらの成形品に
直接金属蒸着を施した後、金属蒸着を保護するために、
透明な艶塗料を塗装によりコーティングしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、金属蒸着およ
び塗装は作業性が悪く、また、塗装は環境衛生的に問題
がある。
【0004】また、塗装は厚みのばらつきが大きく、一
定した外観が得にくい問題がある。塗装の厚みのばらつ
きを少なくするためには、透明な艶塗料を薄膜に何層も
塗り重ねる必要があり、コスト高になる。
【0005】さらに、塗装面には細かな凹凸があるこ
と、また、金属蒸着層と艶塗料との密着性が乏しいこと
などが原因で、経時的に塗装が剥がれやすく、塗装の剥
がれた部分から金属腐食が起きる問題がある。
【0006】この発明は上記の欠点を解決し、作業性よ
く、また、環境衛生的な問題が無く、低コストで成形品
に金属加飾を施すことができ、また、一定した外観を有
し、金属腐食が起きにくい成形品を得ることができる、
金属蒸着フィルムを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために、この発明の金属蒸着フィルムは、厚みが20
μm以上で、かつ、光線透過率が85%以上のアクリルフ
ィルム、フッ素フィルムまたはこれらの複合フィルムの
いずれかから選択されたベースフィルムの片面に、少な
くとも金属蒸着層、接着層が順次形成された構成とし
た。また、金属蒸着層が、ベースフィルムの片面に部分
的に形成された構成にしてもよい。また、ベースフィル
ムが、厚みが300μm以下のアクリルフィルムである構
成にしてもよい。また、ベースフィルムが、厚みが80μ
m以下のフッ素フィルムである構成にしてもよい。ま
た、ベースフィルムと金属蒸着層との間にアンカー層が
形成された構成にしてもよい。また、アンカー層が熱硬
化性樹脂からなる構成にしてもよい。また、アンカー層
が熱硬化性樹脂からなり、アニーリング処理されたもの
である構成にしてもよい。また、接着層が熱吸収作用を
有する構成にしてもよい。また、金属蒸着層と接着層と
の間に、熱吸収作用を有するアンカー層が形成された構
成にしてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1〜
3は、それぞれ、この発明の金属蒸着フィルムを用いた
樹脂成形品の一実施例を示す模式断面図である。図4〜
7は、それぞれ、この発明の金属蒸着フィルムを用いイ
ンサート成形を行う一工程を示す模式断面説明図であ
る。図8は、この発明の金属蒸着フィルムを用いた3次
曲面を有する樹脂成形品の一実施例を示す模式断面図で
ある。図中、1はベースフィルム、2は金属蒸着層、3
は接着層、4および5はアンカー層、6は樹脂成形品、
7は金属蒸着フィルム、11は金型、12は加熱手段、
13は凹部、14は樹脂射出口、15はキャビティ、1
6は成形樹脂を示している。
【0009】この発明の金属蒸着フィルム7は、ベース
フィルム1の片面に、金属蒸着層2、接着層3を順次形
成したものであり(図1参照)、また、それぞれの層間
の密着性を高めるために、アンカー層4、5などを形成
したものもある(図2、3参照)。また、金属蒸着フィ
ルム7は、樹脂成形品6などの成形の際に、成形時の熱
圧により、樹脂成形品6の表面に貼り付けて用いるもの
である。
【0010】ベースフィルム1としては、厚みが20μm
以上のアクリルフィルム、フッ素フィルムまたはこれら
の複合フィルムのいずれかを用いる。金属蒸着フィルム
7を樹脂成形品6の表面に貼り付けた際に、ベースフィ
ルムは、樹脂成形品6の表面となり、その下の金属蒸着
層2を保護する機能が要求される。ベースフィルム1が
薄膜であると、傷付きやすく、傷付いた部分から金属蒸
着層2の金属腐食が起きる問題がある。このような理由
から、ベースフィルム1の厚みを20μm以上とするもの
である。
【0011】また、ベースフィルム1は、光線透過率が
85%以上のフィルムを用いる。金属蒸着フィルム7を樹
脂成形品6の表面に貼り付けた際に、樹脂成形品6を表
面側から見ると、ベースフィルム1を通して金属蒸着層
2を見ることができる。ベースフィルム1の光線透過率
が低いと、表面から見たときに、金属蒸着層2の呈する
金属光沢が充分に発揮されないので、光線透過率が85%
以上のフィルムを用いる。ところで、ベースフィルム1
は、厚みが厚いほどその下の金属蒸着層2を保護する機
能が高まるが、その光線透過率は減少する。光線透過率
が85%以上の条件を満たすベースフィルムの厚みは、フ
ィルムの種類により異なる。具体的には、アクリルフィ
ルムの場合は300μm以下、フッ素フィルムの場合は80
μm以下のものを用いるとよい。また、複合フィルムと
しては、フッ素フィルム:アクリルフィルムの厚みがそ
れぞれ5μm:45μmである複合フィルム、また、10μ
m:45μm、5μm:75μm、10μm:75μmである複
合フィルムなどを、光線透過率が85%以上の条件を満た
すベースフィルムとして用いることができる。
【0012】アクリルフィルムとしては、主成分がアク
リル酸(メタクリル酸を含む)およびその誘導体である
アクリル酸エステルやアクリルアミド、ポリアクリロニ
トリル、スチレンなどの他のモノマーとのアクリル共重
合体などのフィルムを用いることができる。また、フッ
素フィルムとしては、ポリフッ化ビニリデン、3フッ化
エチレン、6フッ化プロピレン、ポリフッ化ビニル、テ
トロフロロエチレンなどのフィルムを用いることができ
る。また、アクリルフィルムとフッ素フィルムの複合フ
ィルムは、ダイレクトラミネート、ドライラミネートな
どの各種ラミネート法やヒートシール法などの積層方法
により得られる。
【0013】また、ベースフィルム1として、アクリル
フィルム、フッ素フィルムまたはこれらの複合フィルム
のいずれかを用いる理由としては、第一に、これらの透
明性が他の樹脂フィルムと比較して、はるかに優れてい
る点が挙げられる。また、ポリプロピレンフィルムやポ
リカーボネートフィルムは耐候性が劣り、ポリエステル
フィルムは延伸性が劣り、セルロース誘導体フィルム、
ポリエチレンフィルム、ポリスチレンフィルムはフィル
ム強度が劣り、ポリ塩化ビニルフィルムは可塑剤が移行
しやすい問題、廃棄上の問題などがある。アクリルフィ
ルム、フッ素フィルムまたはこれらの複合フィルムは、
他のフィルムと比較し、耐候性、延伸性、フィルム強度
などが優れ、可塑剤を含まず、廃棄しやすいなどの理由
からも、この発明のベースフィルム1として適してい
る。特に、延伸性が優れている理由から、アクリルフィ
ルム、フッ素フィルムまたはこれらの複合フィルムのい
ずれかを用いることにより、3次曲面を有する樹脂成形
品や、立ち上がりの深い樹脂成形品にもきれいに沿わせ
ることのできる蒸着フィルムが得られる(図8参照)。
【0014】ベースフィルム1の片面には、金属蒸着層
2を形成する。ところで、ベースフィルム1として用い
るフィルムのうちアクリルフィルムは、金属蒸着層2と
の密着性が低い。このため金属蒸着層2を形成する前
に、両者の密着性を高めるためのアンカー層4を形成す
るのが好ましい(図2参照)。また、複合フィルムのア
クリルフィルム側に金属蒸着層2を形成する場合も同様
に、アンカー層4を形成するのが好ましい。
【0015】アンカー層4としては、樹脂成形品6の射
出成形時の熱圧に耐え得る樹脂を用いるとよい。このよ
うな樹脂としては、ポリウレタン、メラミン、エポキ
シ、アクリルなどの熱硬化性樹脂がある。また、金属蒸
着層2との密着性を最大限にするためには、これらの熱
硬化性樹脂をベースフィルム1上で半硬化状態にしてお
いて、その上に金属蒸着層2を形成した後に、アニーリ
ング処理により硬化を促進させるのが好ましい。なお、
アニーリング処理の際には、アクリルフィルムの熱収縮
が起こらないようにするために、110℃以下の温度設定
にするとよい。
【0016】金属蒸着層2としては、表現したい金属光
沢色に応じて、アルミニウム、クロム、ニッケル、金、
銀、銅、ゲルマニウム、酸化亜鉛、酸化硅素、フッ化マ
グネシウム、酸化錫、ITOなどの金属、これらの合金
又は化合物を使用する。金属蒸着層2は、真空蒸着法、
スパッターリング法、イオンプレーティング法、鍍金法
などで形成する。
【0017】金属蒸着層2は、ベースフィルム1の全面
に設けてもよいし、部分的に設けてもよい。部分的な金
属蒸着層2を形成する場合の一例としては、金属蒸着層
2を必要としない部分に溶剤可溶性樹脂層を形成した
後、その上に全面的に金属蒸着を形成し、溶剤洗浄を行
って溶剤可溶性樹脂層と共に不要な金属蒸着を除去する
方法がある。この場合によく用いられる溶剤は、水また
は水溶液である。また、別の一例としては、全面的に金
属蒸着を形成し、次に金属蒸着を残しておきたい部分に
マスキングパターンを形成し、酸またはアルカリでエッ
チングを行い、マスキングパターンを除去する方法があ
る。
【0018】金属蒸着層2上には、金属蒸着フィルム7
を樹脂成形品6表面へ接着させるための接着層3を設け
る。接着層3としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エチレンブチルア
ルコール樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、塩化ビニ
ル・酢酸ビニル共重合体などを用いるとよい。接着層3
は、これらの接着剤を金属蒸着層2上に、オフセット印
刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印
刷法などの印刷法により形成するとよい。また、前記材
質の接着フィルムを、金属蒸着層2上に貼り付けてもよ
い。なお、金属蒸着層2と接着層3との間にアンカー層
5を設けてもよい(図3参照)。
【0019】金属蒸着フィルム7は、後記するインサー
ト成形法により樹脂成形品6に貼り付けるものである。
ところで、この際、成形樹脂を射出する前に、あらかじ
め金属蒸着フィルム7を加熱軟化させ、成形用金型の内
面形状に沿うように予備成形することがある。ところ
が、金属蒸着層2が熱を反射してしまうために、金属蒸
着フィルム7を軟化させにくい問題がある。そこで、蒸
着層2と接着層3との間のアンカー層5または接着層3
に、熱吸収作用をもたせることにより、金属蒸着フィル
ム7を軟化させやすくするのが好ましい。そのために
は、接着層3またはアンカー層5にカーボンブラック、
酸化鉄、酸化クロム、酸化銅、二酸化マンガンなどの着
色剤を混合させて、これらの層を熱吸収しやすい色に着
色する方法がある。また、これらの着色剤の粒径をコン
トロールして、樹脂バインダーの比率をできるだけ低下
させることにより、樹脂バインダーの熱放射を抑制する
のがより好ましい。
【0020】金属蒸着フィルム7は、インサート成形法
により、樹脂成形品6の成形と同時に、樹脂成形品6表
面に貼り付けるものである。そこで、インサート成形法
の一例を説明する。まず、成形用金型11内に金属蒸着
フィルム7を配置した後、金属蒸着フィルム7を加熱手
段12により加熱軟化させ(図4参照)、真空吸引によ
り金型11の凹部13(凹部のことを「キャビティ」と
いう場合もある。)に密着させる(図5参照)。その
後、成形用金型11を閉じ、キャビティ15を形成し
(図6参照)、樹脂射出口14からキャビティ15内に
溶融させた成形樹脂16を射出充満させ、樹脂を固化さ
せ、樹脂成形品6を形成するのと同時にその表面に金属
蒸着フィルム7を接着させる(図7参照)。樹脂成形品
を冷却した後、成形用金型を開いて樹脂成形品を取り出
す。なお、加熱手段12としては近赤外線ヒーター、遠
赤外線ヒーター、熱風ヒーター、超音波加熱ヒーター、
金属セラミックヒーターなどがある。
【0021】成形樹脂としては特に限定されず、たとえ
ば、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、AB
S樹脂、AS樹脂、AN樹脂などの汎用樹脂を挙げるこ
とができる。また、ポリフェニレンオキシド・ポリスチ
レン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール
系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート変性ポリフ
ェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹
脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、超高分子量ポリ
エチレン樹脂などの汎用エンジニアリング樹脂やポリス
ルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリ
フェニレンオキシド系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ
エーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステ
ル樹脂、ポリアリル系耐熱樹脂などのスーパーエンジニ
アリング樹脂を使用することもできる。さらに、ガラス
繊維や無機フィラーなどの補強材を添加した複合樹脂も
使用できる。
【0022】上記したように、この発明は自動車部品に
用いる成形品の問題を解決しようとするものであるが、
同様の金属光沢を有する物品に用いることもできる。
【0023】
【実施例】
実施例1 ・ベースフィルム メタクリル酸メチルフィルム(200μm) ・アンカー層(a) 主剤:ポリウレタン樹脂 18部 硬化剤:イソシアネート 2部 溶剤:メチルエチルケトン/トルエン(=1/1) 80部 ・金属蒸着層 アルミニウム(400オングストローム) ・アンカー層(b) バインダー:メタクリル酸メチル 20部 顔料:カーボンブラック 10部 溶剤:メチルエチルケトン/トルエン(=1/1) 70部 ・接着層 バインダー:塩素化ポリプロピレン樹脂 25部 溶剤:メチルエチルケトン/トルエン(=1/1) 75部 上記ベースフィルム上に、アンカー層(a)をグラビア
印刷法により形成し、アンカー層(a)上に、金属蒸着
層を真空蒸着法により形成し、金属蒸着層上に、アンカ
ー層(b)、接着層をグラビア印刷法により順次形成し
金属蒸着フィルムを得た。次に、ポリプロピレン樹脂を
用い、成形樹脂温度220〜250℃、金型温度40〜60℃の条
件で、インサート成形法により、金属蒸着フィルムが表
面に接着された樹脂成形品を得た。
【0024】実施例2 ・ベースフィルム ポリフッ化ビニリデンフィルム(50μm) ・金属蒸着層 アルミニウム(400オングストローム) ・接着層 バインダー:塩素化ポリプロピレン樹脂 15部 顔料:酸化鉄 10部 溶剤:メチルエチルケトン/トルエン(=1/1) 75部 上記ベースフィルム上に、金属蒸着層を真空蒸着法によ
り形成し、金属蒸着層上に、接着層をグラビア印刷法に
より形成し金属蒸着フィルムを得た。次に、ポリプロピ
レン樹脂を用い、成形樹脂温度220〜250℃、金型温度40
〜60℃の条件で、インサート成形法により、金属蒸着フ
ィルムが表面に接着された樹脂成形品を得た。
【0025】実施例3 ・ベースフィルム メタクリル酸メチルフィルム(300
μm) 実施例1のベースフィルムに替えて、上記ベースフィル
ムを用い、実施例1と同条件にて、金属蒸着フィルムが
表面に接着された樹脂成形品を得た。
【0026】実施例4 ・ベースフィルム ポリフッ化ビニリデンフィルム(80
μm) 実施例2のベースフィルムに替えて、上記ベースフィル
ムを用い、実施例2と同条件にて、金属蒸着フィルムが
表面に接着された樹脂成形品を得た。
【0027】比較例1 ・ベースフィルム メタクリル酸メチルフィルム(50μ
m) 実施例1のベースフィルムに替えて、上記ベースフィル
ムを用い、実施例1と同条件にて、金属蒸着フィルムが
表面に接着された樹脂成形品を得た。
【0028】比較例2 ・ベースフィルム ポリフッ化ビニリデンフィルム(85
μm) 実施例2のベースフィルムに替えて、上記ベースフィル
ムを用い、実施例2と同条件にて、金属蒸着フィルムが
表面に接着された樹脂成形品を得た。
【0029】実施例1のベースフィルムの光線透過率は
91%であり、樹脂成形品表面には鏡面光沢がみられ、ま
た、光沢計により、入射角60度の条件で光沢度を測定し
たところ、光沢度は100%を示した。
【0030】実施例2のベースフィルムの光線透過率は
89%であり、樹脂成形品表面には視覚的には若干の白い
曇りはあるものの、光沢度は99%を示した。
【0031】実施例3のベースフィルムの光線透過率は
90%であり、樹脂成形品表面には視覚的には鏡面光沢が
みられるものの、光沢度は95%を示し、実施例1と比較
すると、光沢が低下していることがわかる。
【0032】実施例4のベースフィルムの光線透過率は
85%であり、樹脂成形品表面は白く曇っており、光沢度
は90%を示した。
【0033】比較例1のベースフィルムの光線透過率は
80%であり、樹脂成形品表面には視覚的に鏡面光沢がみ
られず、光沢度は70%を示した。
【0034】比較例2のベースフィルムの光線透過率は
80%であり、樹脂成形品表面は、実施例4と比較し、さ
らに白く曇り、ほぼ艶消し状態であり、光沢度は70%を
示した。
【0035】
【発明の効果】この発明の金属蒸着フィルムを用いる
と、インサート成形法により樹脂成形品に金属光沢加飾
を施せるので、作業性が良く、大量生産ができる。ま
た、ベースフィルムにより金属蒸着層を保護できるの
で、塗装を必要とせず、環境衛生的な問題を解消でき
る。
【0036】また、この発明の金属蒸着フィルムを用い
て得られる樹脂成形品の表面はベースフィルムにより覆
われているので、厚みのばらつきが無く、一定した外観
が得られる。厚みのばらつきを少なくするための艶塗料
の塗り重ねの必要が無いので、低コストで高品質の成形
品が得られる。
【0037】さらに、この発明の金属蒸着フィルムを用
いて得られる樹脂成形品の表面は凹凸が無く、また、金
属蒸着層はベースフィルムにより保護されており、さら
に、金属蒸着層とベースフィルムとが強固に密着いてい
ることから、ベースフィルムが剥がれにくく、金属腐食
も起きにくい。
【0038】この発明の金属蒸着フィルムは、ベースフ
ィルムとして延伸性の優れたアクリルフィルム、フッ素
フィルムまたはこれらの複合フィルムのいずれかを用い
るので、3次曲面を有する樹脂成形品や、立ち上がりの
深い樹脂成形品にもきれいに沿わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の金属蒸着フィルムを用いた樹脂成
形品の一実施例を示す模式断面図である。
【図2】 この発明の金属蒸着フィルムを用いた樹脂成
形品の一実施例を示す模式断面図である。
【図3】 この発明の金属蒸着フィルムを用いた樹脂成
形品の一実施例を示す模式断面図である。
【図4】 この発明の金属蒸着フィルムを用いインサー
ト成形を行う一工程を示す模式断面説明図である。
【図5】 この発明の金属蒸着フィルムを用いインサー
ト成形を行う一工程を示す模式断面説明図である。
【図6】 この発明の金属蒸着フィルムを用いインサー
ト成形を行う一工程を示す模式断面説明図である。
【図7】 この発明の金属蒸着フィルムを用いインサー
ト成形を行う一工程を示す模式断面説明図である。
【図8】 この発明の金属蒸着フィルムを用いた、3次
曲面を有する樹脂成形品の一実施例を示す模式断面図で
ある。
【符号の説明】
1 ベースフィルム 2 金属蒸着層 3 接着層 4、5 アンカー層 6 樹脂成形品 7 金属蒸着フィルム 11 金型 12 加熱手段 13 凹部 14 樹脂射出口 15 キャビティ 16 成形樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 14/20 C23C 14/20 A // B60B 7/00 B60B 7/00 G

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚みが20μm以上で、かつ、光線透過率
    が85%以上のアクリルフィルム、フッ素フィルムまたは
    これらの複合フィルムのいずれかから選択されたベース
    フィルムの片面に、少なくとも金属蒸着層、接着層が順
    次形成されたことを特徴とする金属蒸着フィルム。
  2. 【請求項2】 金属蒸着層が、ベースフィルムの片面に
    部分的に形成された請求項1に記載の金属蒸着フィル
    ム。
  3. 【請求項3】 ベースフィルムが、厚みが300μm以下
    のアクリルフィルムである請求項1または2のいずれか
    に記載の金属蒸着フィルム。
  4. 【請求項4】 ベースフィルムが、厚みが80μm以下の
    フッ素フィルムである請求項1または2のいずれかに記
    載の金属蒸着フィルム。
  5. 【請求項5】 ベースフィルムと金属蒸着層との間にア
    ンカー層が形成された請求項1〜請求項4のいずれかに
    記載の金属蒸着フィルム。
  6. 【請求項6】 アンカー層が熱硬化性樹脂からなる請求
    項5に記載の金属蒸着フィルム。
  7. 【請求項7】 アンカー層が熱硬化性樹脂からなり、ア
    ニーリング処理されたものである請求項5に記載の金属
    蒸着フィルム。
  8. 【請求項8】 接着層が熱吸収作用を有する請求項1〜
    請求項7のいずれかに記載の金属蒸着フィルム。
  9. 【請求項9】 金属蒸着層と接着層との間に、熱吸収作
    用を有するアンカー層が形成された請求項1〜請求項8
    のいずれかに記載の金属蒸着フィルム。
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