JPH1068738A - 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット - Google Patents

回転速度検出装置付転がり軸受ユニット

Info

Publication number
JPH1068738A
JPH1068738A JP22671696A JP22671696A JPH1068738A JP H1068738 A JPH1068738 A JP H1068738A JP 22671696 A JP22671696 A JP 22671696A JP 22671696 A JP22671696 A JP 22671696A JP H1068738 A JPH1068738 A JP H1068738A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cover
bearing unit
hub
rolling bearing
connector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22671696A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Ouchi
英男 大内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP22671696A priority Critical patent/JPH1068738A/ja
Publication of JPH1068738A publication Critical patent/JPH1068738A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 全長を短縮して、限られた空間への設置を容
易にする。 【解決手段】 ハブ1aの内端部で内輪5aの内端面よ
りも軸方向に突出した部分を直径方向外方にかしめ広げ
て、上記内輪5aをハブ1aに固定する。カバー18a
の中央部に、ハブ1aの内端面に向け、外側部材8の直
径方向内側に凹入する凹部32を設ける。そして、コネ
クタ30をこの凹部32の一部に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係る回転速度検出
装置付転がり軸受ユニットは、自動車の車輪を懸架装置
に回転自在に支持すると共に、この車輪の回転速度を検
出する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車輪を懸架装置に対して回転自
在に支持すると共に、アンチロックブレーキシステム
(ABS)、或はトラクションコントロールシステム
(TCS)を制御すべく、この車輪の回転速度を検出す
る為の回転速度検出装置付転がり軸受ユニットとして、
従来から種々の構造のものが知られている。この様な回
転速度検出装置付転がり軸受ユニットに組み込まれる回
転速度検出装置は何れも、車輪と共に回転するトーンホ
イールと、このトーンホイールの回転速度に比例した周
波数で変化する出力信号を出すセンサとを備える。例え
ば発明協会公開技報94−16051には、図5〜6に
示す様な回転速度検出装置付転がり軸受ユニットが記載
されている。
【0003】内側部材を構成する主部であるハブ1の外
端部(外とは車両への組み付け状態で車両の幅方向外と
なる側を言い、各図の左)外周面には、車輪を固定する
為のフランジ部2を形成し、中間部外周面には、内輪軌
道3aと段部4とを形成している。又、このハブ1の外
周面には、その外周面に内輪軌道3bを形成し、上記ハ
ブ1と共に内側部材を構成する内輪5を、その外端面を
上記段部4に突き当てた状態で外嵌支持している。尚、
上記内輪軌道3aは、ハブ1の外周面に直接形成する代
りに、ハブ1とは別体の内輪(図示せず)に形成し、こ
の内輪と上記内輪5とを、ハブ1に外嵌固定する場合も
ある。
【0004】又、ハブ1の内端寄り部分には雄ねじ部6
を形成している。そして、この雄ねじ部6に螺合し更に
緊締したナット7により、上記内輪5をハブ1の外周面
の所定部分に固定して、内側部材を構成している。又、
上記ハブ1の周囲に配置された外側部材8の中間部外周
面には、この外側部材8を懸架装置に固定する為の取付
部9を設けている。又、この外側部材8の内周面には、
それぞれが上記各内輪軌道3a、3bに対向する、外輪
軌道10a、10bを形成している。そして、これら各
内輪軌道3a、3bと外輪軌道10a、10bとの間
に、それぞれ複数個ずつの転動体11、11を設けて、
上記外側部材8の内側での内側部材の回転を自在として
いる。尚、図示の例では、転動体11、11として玉を
使用しているが、重量の嵩む自動車用の転がり軸受ユニ
ットの場合には、転動体としてテーパころを使用する場
合もある。又、上記外側部材8の外端部内周面と、ハブ
の外周面との間には、シールリング12を装着して、外
側部材8の内周面と上記ハブの外周面との間に存在し、
上記複数の転動体11、11を設けた空間の外端開口部
を塞いでいる。
【0005】上記内輪5の内端部(内とは、車両への組
み付け状態で車両の幅方向中央寄りとなる側を言い、各
図の右)で上記内輪軌道3bから外れた部分には、トー
ンホイール13の基端部(図5〜6の左端部)を外嵌固
定している。このトーンホイール13は、鋼板等の磁性
金属板により全体を円環状(短円筒状)に形成されてい
る。このトーンホイール13は、互いに同心に形成され
た小径部14と大径部15とを、段部16により連続さ
せて成る。この様なトーンホイール13は、上記大径部
15を内輪5の端部外周面に外嵌し、上記段部16をこ
の内輪5の端縁部に当接させた状態で、この内輪5に支
持固定している。従って上記小径部14は、上記内輪5
と同心に支持される。そして、この小径部14に、回転
側除肉部である複数の透孔17を、円周方向に亙り等間
隔に形成して、円周方向に亙る磁気特性を交互に且つ等
間隔に変化させている。各透孔17は同形状で、軸方向
(図5〜6の左右方向)に長い矩形としている。
【0006】又、前記外側部材8の内端開口部は、ステ
ンレス鋼板、アルミニウム合金板等の金属板を絞り加工
する等により有底円筒状に造られた、カバー18により
塞いでいる。このカバー18を構成する円筒部19の内
周側に、円環状のセンサ20を包埋した、やはり円環状
の合成樹脂21を保持固定している。このセンサ20
は、永久磁石22と、鋼板等の磁性材により造られたス
テータ23と、コイル24とを備え、これら各部材2
2、23、24を上記合成樹脂21中に包埋する事によ
り、全体を円環状に構成している。
【0007】上記センサ20の構成各部材のうちの永久
磁石22は、全体を円環状(円輪状)に形成し、直径方
向に亙り着磁している。そして、この永久磁石22の内
周面を、上記トーンホイール13を構成する小径部14
の基端部で、上記透孔17を形成していない部分の外周
面に、微小隙間25を介して対向させている。又、上記
ステータ23は、断面が略J字形で全体を円環状に造ら
れている。そして、このステータ23を構成する外径側
円筒部26の端部内周面と上記永久磁石22の外周面と
を、近接若しくは当接させている。又、上記ステータ2
3を構成する内径側円筒部27の内周面を、上記トーン
ホイール13の一部で、上記複数の透孔17を形成した
部分に、やはり微小隙間25を介して対向させている。
更に、上記内径側円筒部27には、固定側除肉部である
複数の切り欠き28を、この内径側円筒部27の円周方
向に亙って、前記透孔17と等ピッチ(中心角ピッチ)
で形成している。従って、上記内径側円筒部27部分
は、櫛歯状に形成されている。
【0008】更に、上記コイル24は、非磁性材製のボ
ビン29に導線を巻回する事により円環状に形成し、上
記ステータ23を構成する外径側円筒部26の内周側部
分に配置している。このコイル24に惹起される起電力
は、カバー18の外面に突設したコネクタ30から取り
出す。
【0009】上述の様に構成される回転速度検出装置付
転がり軸受ユニットの使用時、内側部材を構成する内輪
5と共にトーンホイール13が回転すると、このトーン
ホイール13と対向するステータ23内の磁束密度が変
化し、上記コイル24に惹起される電圧が、前記ハブ1
の回転速度に比例した周波数で変化する。ステータ23
を流れる磁束の密度変化に対応して上記コイル24に惹
起される電圧が変化する原理は、従来から広く知られた
回転速度検出用センサの場合と同じである。又、トーン
ホイール13の回転に応じてステータ23に流れる磁束
の密度が変化する理由は、次の通りである。
【0010】上記トーンホイール13に設けた複数の透
孔17と、ステータ23に設けた切り欠き28とは、互
いのピッチが等しい為、トーンホイール13の回転に伴
って全周に亙り同時に対向する瞬間がある。そして、こ
れら各透孔17と各切り欠き28とが互いに対向した瞬
間には、隣り合う透孔17同士の間に存在する磁性体で
ある柱部と、やはり隣り合う切り欠き28同士の間に存
在する磁性体である舌片とが、前記微小隙間25を介し
て互いに対向する。この様にそれぞれが磁性体である柱
部と舌片とが互いに対向した状態では、上記トーンホイ
ール13とステータ23との間に、高密度の磁束が流れ
る。
【0011】これに対して、上記透孔17と切り欠き2
8との位相が半分だけずれると、上記トーンホイール1
3とステータ23との間で流れる磁束の密度が低くな
る。即ち、この状態では、トーンホイール13に設けた
透孔17が上記舌片に対向すると同時に、ステータ23
に設けた切り欠き28が上記柱部に対向する。この様に
柱部が切り欠き28に、舌片が透孔17に、それぞれ対
向した状態では、上記トーンホイール13とステータ2
3との間に比較的大きな空隙が、全周に亙って存在す
る。そして、この状態では、これら両部材13、23の
間に流れる磁束の密度が低くなる。この結果、前記コイ
ル24に惹起される電圧が、前記ハブの回転速度に比例
して変化する。前記センサ20は上述の様に作用する事
により、コイル24に惹起される出力電圧を、内側部材
の回転速度に比例した周波数で変化させる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の様に
構成され作用する従来構造の場合、回転速度検出装置付
転がり軸受ユニットの全長{ハブ1の外端面からコネク
タ30先端部(図5〜6の右端部)までの軸方向に亙る
寸法}が長くなる事が避けられない。即ち、従来構造に
よると、内輪5をハブ1の外周面の所定部分に固定する
為にナット7を使用している。そして、カバー18は、
このナット7と干渉しない様に、外側部材8の内端面よ
りも内方に突出する形状としている。この為、上記カバ
ー18を含む軸受ユニットは、上記外側部材8の内方
に、上記ナット7の軸方向寸法以上に突出する事にな
る。しかも、従来構造の場合には、センサ20の検出信
号を取り出す為のコネクタ30を、カバー18の内端面
で外側部材1の内端面よりも内方に突出した部分に、更
に内方に突出する状態で設けている為、回転速度検出装
置付転がり軸受ユニットの全長が益々長くなる。この結
果、回転速度検出装置付転がり軸受ユニットが大型化
し、限られた空間への設置が難しくなる等、自動車を設
計する上での制約を受ける。本発明の回転速度検出装置
付転がり軸受ユニットは、この様な事情に鑑みて、軸受
ユニットの全長を短縮すべく発明したものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】本発明の回転速度検出装置付転がり軸受ユ
ニットは、前述の図5〜6に示した従来の回転速度検出
装置付転がり軸受ユニットと同様に、内周面に外輪軌道
を有し使用時に回転しない外側部材と、外周面に内輪軌
道を有し使用時に回転する内側部材と、上記外輪軌道と
内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数の転動体
と、上記内側部材の一端部で上記外側部材の直径方向内
側部分に、この内側部材と同心に固定された、円周方向
に亙る特性を交互に且つ等間隔に変化させた円環状のト
ーンホイールと、上記外側部材の一端部に嵌合固定して
この外側部材の一端開口部を塞いだカバーと、このカバ
ーに保持された状態で上記トーンホイールと対向するセ
ンサと、このセンサの検出信号を取り出すべく、上記カ
バーの一部に設けられたコネクタとを備えている。
【0014】特に、本発明の回転速度検出装置付転がり
軸受ユニットに於いては、上記内側部材は、主部と、こ
の主部の一端部に外嵌された内輪とを備えており、この
内輪は、上記主部の一端でこの内輪の一端面よりも軸方
向に突出した部分を直径方向外方にかしめ広げて上記一
端面を抑え付ける事により、上記主部に固定している。
そして、上記カバーの中央部には、上記内側部材の一端
面に向け、上記外側部材の直径方向内側に凹入した凹部
を設けており、上記コネクタはこの凹部の一部に設けて
いる。
【0015】
【作用】上述の様に構成される本発明の回転速度検出装
置付転がり軸受ユニットが、車輪を懸架装置に回転自在
に支持したり、或はこの車輪の回転速度を検出する際の
作用自体は、前述した従来構造の場合と同様である。特
に、本発明の回転速度検出装置付転がり軸受ユニットの
場合には、上記カバーの中央部に上記内側部材の一端面
に向け、上記外側部材の直径方向内側に凹入した凹部を
設け、コネクタをこの凹部の一部に設けている為、この
コネクタが外側部材の端面から突出する長さを小さくし
て、回転速度検出装置付転がり軸受ユニットの短縮化を
実現できる。
【0016】
【実施の形態】図1〜2は、本発明の実施の形態の第1
例を示している。尚、本発明の回転速度検出装置付転が
り軸受ユニットの特徴は、転がり軸受ユニットの内側部
材を構成するハブ1aと内輪5aと固定部の構造、並び
にコネクタ30をその一部に設けたカバー18aの構造
にある。その他の部分の構造及び作用に就いては、前述
の図5〜6に示した従来構造と同様である為、従来構造
と同等部分には同一符号を付して、重複する説明を省
略、若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心
に説明する。
【0017】上記内側部材を構成する主部であるハブ1
aの内端部には、内輪5aを固定している。この内輪5
aは、上記ハブ1aの内端部に外嵌後、このハブ1aの
内端部で、上記内輪5aの内端面よりも軸方向内方に突
出した部分に形成された円筒部を直径方向外方にかしめ
広げて上記内端面を抑え付ける事により、上記ハブ1a
の内端部に固定している。従って、上記内輪5aにスラ
スト荷重が負荷されても、この内輪5aが脱落する事は
ない。これにより、従来構造の雄ねじ部6、ナット7
(図5〜6)が不要となる。尚、図示の例では、ハブ1
aの内端部をかしめ広げた部分が、直接内輪5aの内端
面を抑え付ける構造を示しているが、これらかしめ広げ
た部分と内輪5aの端面との間に間座を介在させる構造
を採用する事も可能である。この様な構造を採用し、間
座の形状を工夫すれば、上記かしめ広げ部分の曲率半径
を大きくでき、ハブ1aとして許容伸びが小さな高炭素
鋼材製のものを使用しても、上記かしめ広げ部分にクラ
ック等の損傷が発生しない様に加工を行なう事が容易と
なる。本発明では、これら各部材6、7が不要となる事
により、外側部材8の内端部の直径方向内側部分に空い
た空間を利用して上記コネクタ30を設置すべく、合成
樹脂の射出成形により一体成形したカバー18aの中央
部に、上記ハブ1aの一端面に向け、上記外側部材8の
直径方向内側に凹入する凹部32を設けている。そして
上記カバー18aにその一部を包埋した、円環状のセン
サ20aの検出信号を取り出す為のコネクタ30をこの
凹部32の一部に設ける事により、回転速度検出装置付
転がり軸受ユニットの短縮化を図っている。この様な構
造により、外側部材8の内端面からのコネクタ30の突
出量を小さく抑え、回転速度検出装置付転がり軸受ユニ
ットの短縮化を図る事により、この回転速度検出装置付
転がり軸受ユニットを限られた空間に設置し易くなる。
尚、図示の例では、コネクタ30の先端部(図1の右端
部)がカバー18aの直径方向外側部分に存在する内端
部よりも、更に内方に突出している。これに対して、コ
ネクタ30を上記ハブ1aの内端面中央部に存在する凹
部に対向する部分に設け、この凹部に上記コネクタ30
の一部を進入させる様に構成すれば、このコネクタ30
の先端部が上記カバー18aの内端部よりも内方に突出
しない様に構成する事も可能である。
【0018】尚、上記コネクタ30と、上記カバー18
aに保持された状態でトーンホイール13aと対向する
センサ20aとは、このセンサ20aを構成するボビン
29a内に包埋された導線により接続されている。又、
図示の例では、上記センサ20aは、それぞれの外周縁
部に切り欠き28、28を形成してこの外周縁部を櫛歯
状に形成した第一、第二のステータ34、35と、これ
ら両ステータ34、35の内周端部を着磁方向両端面
(図1の左右両端面)に突き当てた永久磁石22aと、
これら各部材34、35、22aにより周囲を囲まれた
ボビン29aに巻回されたコイル24とを備える。上記
第一、第二のステータ34、35に形成した切り欠き2
8、28は、等ピッチ且つ同位相である。勿論、これら
各切り欠き28、28のピッチと、トーンホイール13
aに形成した切り欠き31、31のピッチ(中心角ピッ
チ)とは互いに等しい。従って、本例の場合には、トー
ンホイール13aの回転に伴って、上記永久磁石22a
による磁気回路中の磁気抵抗値が2個所で同時に変化す
る。従って、トーンホイール13aをセンサ20aの外
径側に配置して、上記両ステータ34、35とトーンホ
イール13aとの相対変位速度を大きくした事と相俟っ
て、上記センサ20aの出力を大きくし、回転速度検出
の信頼性の確保を図れる。
【0019】又、図示の例では、上記カバー18aと上
記外側部材8との間に設けた1個のOリング41によ
り、上記カバー18a内に泥水等の異物が侵入する事を
防止している。即ち、上記カバー18aの内側面で、外
周縁部よりもやや軸心寄り部分には、上記センサ20a
の一部を包埋する為の凸部33を形成しており、この凸
部33の外周面に沿って、スリーブ36を添設してい
る。このスリーブ36は、ステンレス鋼板等の金属板
を、断面L字形で全体を円環状に形成して成り、円筒部
37と、この円筒部37の内端縁から直径方向外方に折
れ曲がった、外向フランジ状の鍔部38とを有する。こ
のうちの円筒部37は、上記凸部33の外周面に沿って
配設され、更にこの凸部33の先端縁(外端縁)から外
方に突出している。一方、上記鍔部38は、上記カバー
18aの外周縁部で上記凸部33よりも直径方向外方に
存在する部分の厚さ方向中央部に包埋されている。尚、
この鍔部38の外周縁は、上記カバー18aの外周縁に
までは達せず、このカバー18aの内部に包埋して、こ
れらカバー18aと鍔部38との境目から泥水等がカバ
ー18a内に進入するのを防止している。
【0020】上述の様なスリーブ36を設けたカバー1
8aを嵌合固定する、外側部材8の内端開口部内周縁に
は、面取り部39を形成している。上記カバー18aに
より外側部材8の内端開口部を塞ぐ場合には、上記スリ
ーブ36をこの外側部材8の内端部に内嵌し、上記カバ
ー18aの外側面外周寄り部分を、上記外側部材8の内
端面に当接させる。この状態で、このカバー18aの外
側面外周寄り部分と、上記円筒部37の中間部外周面
と、上記面取り部39とにより三方を囲まれる、断面形
状が三角形で全体が円環状の空間40が形成される。本
例の回転速度検出装置付転がり軸受ユニットの場合に
は、この空間40内にシールリングの一種であるOリン
グ41を、弾性的に圧縮した状態で装着している。
【0021】上述の様な位置に設けられる空間40内に
Oリング41を、弾性的に圧縮した状態で設ける為、1
本のOリング41のみで、カバー18a及び外側部材8
内に泥水等が漏れ込む事を確実に防止できる。即ち、上
記カバー18a及び外側部材8の周囲に存在する泥水等
は、上記外側部材8の内端面と上記カバー18aの外側
面外周寄り部分との間に存在する微小隙間を通じて、図
2に実線矢印イで示す様に、上記空間40の外周寄り部
分に入り込む。但し、この様にして空間40の外周寄り
部分に入り込んだ泥水等は上記Oリング41にせき止め
られて、この空間40の内周寄り部分にまでは入り込ま
ない。一方、上記スリーブ36の外周面と上記外側部材
8の内端部内周面との嵌合面に存在する微小隙間の一
端、並びに上記スリーブ36と上記カバー18aを構成
する合成樹脂との接触部分に存在する微小隙間の一端
は、何れも上記空間40の内周寄り部分に通じている。
従って、上記外側部材8とカバー18aとの間の微小隙
間から空間40の外周寄り部分に入り込んだ泥水等が、
図2に破線矢印ロ、ハに示す様に、上記外側部材の内側
にまで入り込む事はない。
【0022】次に、図3は本発明の実施の形態の第2例
を示している。本例の場合には、センサ20aとコネク
タ30を接続する導線を、第一のステータ34の外側か
らカバー18aの外側面側に取り出し、この外側面の一
部でコネクタ30と相対する位置で上記カバー18aを
貫通させる事により、このコネクタ30の端子に接続し
ている。この様に構成する事により、上記カバー18a
の凹部32付近の肉厚を薄くする事が出来、上述した第
1例の場合よりも、更に、回転速度検出装置付転がり軸
受ユニットの全長を短縮できる。
【0023】次に、図4は本発明の実施の形態の第3例
を示している。本例の場合、カバー18bの内側面側に
設けられたセンサ20bは、1個のステータ42と、上
記カバー18bの外側面中心部に設けられ、ボビン29
bに巻回されたコイル24aと、このコイル24aの直
径方向内側に設けられた永久磁石22bとから成る。上
記ステータ42は、外周縁部にトーンホイール13aと
対向する円筒部43を有する円板状に形成し、上記カバ
ー18b内に包埋している。そして、このステータ42
の円筒部43に、上記トーンホイール13aに形成した
切り欠き31、31と等ピッチの切り欠き28、28を
形成している。従って、これらトーンホイール13aと
ステータ42との間の磁気抵抗は、トーンホイール13
aの回転に伴って変化する。
【0024】又、上記カバー18bの外側面の中心部に
は円筒部44を形成し、この円筒部44内に、上記ボビ
ン29bを包埋支持している。更に、このボビン29b
の直径方向内側に挿入した上記永久磁石22bの内端面
を上記ステータ42の外側面中央部に、自身の磁力によ
り固定している。又、この永久磁石22bの外側面を、
内側部材を構成するハブ1aの内端部に形成した、凹孔
45の底面に近接させている。従って、上記永久磁石2
2bの着磁方向両端面間を流れる磁束は、何れも磁性材
により造られた、ハブ1a、内輪5a、トーンホイール
13a、ステータ42を通じて流れる。
【0025】この様に本例の場合、永久磁石22bの着
磁方向両端面間を流れる磁束は、ステータ42、トーン
ホイール13a、内輪5a、ハブ1aを通過する。そし
て、上記トーンホイール13aの回転に伴う磁束の密度
変化により上記コイル24aに、このトーンホイール1
3aの回転速度に比例した周波数で変化する電圧を惹起
させる。本例の場合には、上述の様に構成する事によ
り、上記トーンホイール13aと対向するセンサ20b
の構造が簡単になり、このセンサ20bの一端を、ハブ
1aの直径方向内側に位置させる事と相俟って、前述し
た第1〜2例の構造よりも更に、回転速度検出装置付転
がり軸受ユニットの全長を短縮できる。
【0026】又、本例の場合、上記コイル24aを上記
ハブ1aの軸心付近に配置する事により、このコイル2
4aからコネクタ30に接続する導線を直線的に配設
し、且つ短くできる。従って、回転速度検出装置付転が
り軸受ユニットの全長を短縮できる事に加え、上記導線
の節約によるコストの低廉化を図れる。加えて、本例で
は、上記コイル24aを小径にしている為、このコイル
24aを構成すべく、ボビン29bに巻回した導線の平
均径を、従来構造及び前述した第1〜2例の場合よりも
大巾に小さくできる。この為、コイル24aの抵抗を大
きくする事なく、このコイル24aの巻数を多くする事
ができて、このコイル24aに惹起されるセンサ20b
の出力電圧を大きくできる。この様に、本例の場合に
は、回転速度検出装置付転がり軸受ユニットの全長を短
縮できる事に加え、回転速度検出の安定化と、コスト低
廉化とを図れる。尚、本発明を実施する際に、トーンホ
イールとセンサとの構造は特に問わない。図示の様な磁
気式のものの他、光電式のトーンホイール及びセンサを
使用する事もできる。
【0027】
【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成され作
用するので、回転速度検出装置付転がり軸受ユニットの
全長を短縮できて、回転速度検出装置付転がり軸受ユニ
ットのコンパクト化及び軽量化を実現できる。この結
果、限られた空間への設置が可能と成り、自動車設計の
自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す部分断面図
【図2】図1のA部拡大図
【図3】本発明の実施の形態の第2例を示す部分断面図
【図4】同第3例を示す部分断面図
【図5】従来例を示す断面図
【図6】図5の右部分拡大図
【符号の説明】
1、1a ハブ 2 フランジ部 3、3a、3b 内輪軌道 4 段部 5、5a 内輪 6 雄ねじ部 7 ナット 8 外側部材 9 取付部 10、10a、10b 外輪軌道 11 転動体 12 シールリング 13、13a、13b トーンホイール 14 小径部 15、15a、15b 大径部 16 段部 17 透孔 18、18a、18b カバー 19 円筒部 20、20a、20b センサ 21 合成樹脂 22、22a、22b 永久磁石 23 ステータ 24、24a コイル 25 微小隙間 26 外径側円筒部 27 内径側円筒部 28 切り欠き 29、29a、29b ボビン 30 コネクタ 31 切り欠き 32 凹部 33 凸部 34 第一のステータ 35 第二のステータ 36 スリーブ 37 円筒部 38 鍔部 39 面取り部 40 空間 41 Oリング 42 ステータ 43 円筒部 44 円筒部 45 凹孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面に外輪軌道を有し使用時に回転し
    ない外側部材と、外周面に内輪軌道を有し使用時に回転
    する内側部材と、上記外輪軌道と内輪軌道との間に転動
    自在に設けられた複数の転動体と、上記内側部材の一端
    部で上記外側部材の直径方向内側部分に、この内側部材
    と同心に固定された、円周方向に亙る特性を交互に且つ
    等間隔に変化させた円環状のトーンホイールと、上記外
    側部材の一端部に嵌合固定してこの外側部材の一端開口
    部を塞いだカバーと、このカバーに保持された状態で上
    記トーンホイールと対向するセンサと、このセンサの検
    出信号を取り出すべく、上記カバーの一部に設けられた
    コネクタとを備えた回転速度検出装置付転がり軸受ユニ
    ットに於いて、上記内側部材は、主部と、この主部の一
    端部に外嵌された内輪とを備え、この内輪は、上記主部
    の一端でこの内輪の一端面よりも軸方向に突出した部分
    を直径方向外方にかしめ広げて上記一端面を抑え付ける
    事により、上記主部に固定されており、上記カバーの中
    央部には、上記内側部材の一端面に向け、上記外側部材
    の直径方向内側に凹入した凹部が設けられており、上記
    コネクタはこの凹部の一部に設けられている事を特徴と
    する回転速度検出装置付転がり軸受ユニット。
JP22671696A 1996-08-28 1996-08-28 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット Pending JPH1068738A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22671696A JPH1068738A (ja) 1996-08-28 1996-08-28 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22671696A JPH1068738A (ja) 1996-08-28 1996-08-28 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1068738A true JPH1068738A (ja) 1998-03-10

Family

ID=16849519

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22671696A Pending JPH1068738A (ja) 1996-08-28 1996-08-28 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1068738A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006177479A (ja) * 2004-12-24 2006-07-06 Jtekt Corp センサ付きハブユニット
JP2010060126A (ja) * 2008-08-08 2010-03-18 Jtekt Corp 転がり軸受装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006177479A (ja) * 2004-12-24 2006-07-06 Jtekt Corp センサ付きハブユニット
JP2010060126A (ja) * 2008-08-08 2010-03-18 Jtekt Corp 転がり軸受装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3189624B2 (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JP3312531B2 (ja) 回転速度検出装置付ハブユニット
US5899573A (en) Rolling bearing unit with rotating speed detection device
JPH08240221A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JPH08184602A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
US5760576A (en) Rolling bearing unit with rotational speed sensor having a pair of annular magnets
JPH08114615A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
US5744720A (en) Rolling bearing unit with rotating speed detector
US6209389B1 (en) Rolling bearing unit with rotating speed detector
JP3687160B2 (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JPH1068738A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
US5851074A (en) Rolling bearing unit with rotating speed detector
JP3653885B2 (ja) 回転速度検出装置用エンコーダの着磁装置
JPH08303452A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JP3700202B2 (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JP2004218841A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JP3635700B2 (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JPH0961443A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JP3704736B2 (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JPH08226438A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JP3675006B2 (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JPH08194008A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JP2003043055A (ja) 回転速度検出装置付ハブユニット
JPH09171030A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JPH08101226A (ja) 回転速度検出装置付軸受ユニット

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20040928

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20041102

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041122

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050517