JPH1068269A - 連窓サッシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 引き違い窓部と嵌め殺し窓部を有する連窓サ
ッシにおいて、その引き違い枠部の見付け寸法が同一で
見付け寸法の異なるサッシ枠を簡単に枠組みできるよう
にする。 【解決手段】 左縦枠３と右縦枠４に上枠１、下枠２を
突き当て連結してサッシ枠５とし、サッシ枠５の見付け
寸法を簡単に調整可能とする。縦中骨８と縦アタッチメ
ント９に上枠アタッチメント６と下枠アタッチメント７
を突き当て連結して補助枠１０とし、補助枠１０の見付
け寸法を簡単に調整可能とする。この補助枠１０をサッ
シ枠５の左縦枠３寄りに取付けて嵌め殺し枠部１１と引
き違い枠部１２を有するサッシ枠とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、嵌め殺し窓部と引
き違い窓部を有する連窓サッシに関する。

【０００２】

【従来の技術】実公平５−２６２１９号公報に示す連窓
サッシが知られている。この連窓サッシはサッシ枠を構
成する上枠と下枠とに亘って縦中骨を連結して嵌め殺し
用枠部と障子用枠部を形成し、その嵌め殺し用枠部にパ
ネルを装着して嵌め殺し窓部とし、障子用枠部に障子組
込用枠を取付けると共に、障子を装着して引違い窓部と
してある。

【０００３】一方、既設サッシを新設サッシに改装する
ことが行われている。通常の新設サッシの障子見付け寸
法は所定寸法に設定されているから新設サッシの見付け
寸法も所定寸法に設定される。前述の既設サッシは鉄製
枠を用いたもの等であって、その見付け寸法は不揃いで
あり、既設サッシを新設サッシに改装する際に所定寸法
の新設サッシの見付け寸法が既設サッシの取付開口部の
見付け寸法より小さい場合がある。

【０００４】このような場合には、新設サッシの上枠、
下枠を既設サッシの取付開口部の見付け寸法に合せて長
くし、前述のように上枠と下枠とに亘って縦中骨を連結
して障子見付け寸法に合致した見付け寸法の障子用枠部
を形成すると共に、残りの部分を嵌め殺し用枠部とする
ことが考えられる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前述の連窓サッシであ
ると、見付け寸法の調整が大変面倒であるから、前記し
た改装サッシの場合のように見付け寸法が種々異なる連
窓サッシには適さない。

【０００６】そこで、本発明は前述の課題を解決できる
ようにした連窓サッシを提供すること目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】第１の発明は、上枠と下
枠の長手方向両端部に左縦枠と右縦枠をそれぞれ突き当
て連結したサッシ枠と、上枠アタッチメントと下枠アタ
ッチメントの長手方向両端部に縦中骨と縦アタッチメン
トをそれぞれ突き当て連結した補助枠を備え、この補助
枠をサッシ枠における左右一方寄りに取付けてサッシ枠
内に嵌め殺し枠部と引き違い枠部を形成し、その嵌め殺
し枠部にパネルを装着して嵌め殺し窓部とすると共に、
引き違い枠部に障子を取付けて引き違い窓部としたこと
を特徴とする連窓サッシである。

【０００８】第２の発明は、第１の発明における上枠ア
タッチメントと上枠内面との間を気密する上横気密材
と、下枠アタッチメントと下枠との間を気密する下横気
密材と、縦アタッチメントと左右一方の縦枠との間を気
密する縦気密材をそれぞれ設け、前記下枠アタッチメン
トと縦中骨との連結部を気密する下部気密片を下枠内面
に圧接して気密し、前記縦中骨の上端部と上枠内面との
間に隙間を形成し、この隙間を弾性ブロックで気密した
連窓サッシである。

【０００９】

【作 用】第１の発明によれば、上枠、下枠の長手方
向端部を切断して切り詰め加工することでサッシ枠の見
付け寸法を調整できるし、上枠アタッチメント、下枠ア
タッチメントの長手方向端部を切断して切り詰め加工す
ることで補助枠の見付け寸法を調整できる。

【００１０】これによって、サッシ枠の見付け寸法、補
助枠の見付け寸法を簡単に調整でき同一の見付け寸法の
引き違い枠部を有しながら見付け寸法の異なるサッシ枠
を簡単に枠組みできる。

【００１１】第２の発明によれば、上横気密材で上枠と
上枠アタッチメントとの間を気密できるし、下横気密材
で下枠と下枠アタッチメントとの間を気密でき、縦気密
材で縦枠と縦アタッチメントとの間を気密できる。しか
も下部気密片で縦中骨と下枠との間を気密できるし、弾
性ブロックで縦中骨と上枠との間を気密できる。

【００１２】また、縦中骨の熱伸びを弾性ブロックで吸
収するので、縦中骨が熱伸びにより弯曲変形しない。

【００１３】

【発明の実施の形態】図１に示すように、上枠１、下枠
２、左縦枠３、右縦枠４を方形枠組みしてサッシ枠５と
してある。上枠アタッチメント６と下枠アタッチメント
７と縦中骨８と縦アタッチメント９を方形枠組みして補
助枠１０としてある。補助枠１０をサッシ枠５の左縦枠
３寄りに取付けてサッシ枠５内に嵌め殺し枠部１１と引
き違い枠部１２を形成している。前記引き違い枠部１２
には内障子１３と外障子１４が引き違いに装着されて引
き違い窓部とし、嵌め殺し枠部１１にガラスやパネル板
などのパネル１５を装着して嵌め殺し窓部としてある。

【００１４】前記上枠１は図２に示すように、中空形状
で内面２０に室内側垂下片２１、内上レール２２、外上
レール２３、室外側垂下片２４を一体的に有した本体２
５と、この本体２５の室内側部（室内側垂下片２１）に
室内側に向けて一体的に設けた躯体取付片２６を備え、
改装用の上枠としてある。

【００１５】前記下枠２は図２に示すように、中空形状
で段階形状の内面３０に室内側立上り片３１、内下レー
ル３２、外下レール３３、室外側立上り片３４を有する
本体３５と、この本体３５の室内側面（室内側立上り片
３１）に室内側に向けて一体的に設けた躯体取付片３６
を備え、改装用の下枠としてある。

【００１６】前記左縦枠３は図３に示すように、面外方
向に向う縦板４０に室内側内向片４１、中間内向片４
２、室外側内向片４３を一体的に設けた本体４４と、こ
の本体４４の室内側面（室内側内向片４１）に室内側に
向けて一体的に設けた躯体取付片４５とを備え、改装用
の縦枠としてある。右縦枠４も同様な断面形状としてあ
る。

【００１７】前記上枠１と左縦枠３、右縦枠４は図４に
示すように、上枠１の長手方向両端部を直角に切断し、
左縦枠３、右縦枠４の各内向片の上部寄りを切断除去
し、上枠１の長手方向端面を縦板４０の上部寄りに突き
当ててビス２７で連結してある。

【００１８】前記下枠２と左縦枠３、右縦枠４は図４に
示すように、下枠２の長手方向両端部を直角に切断し、
左縦枠３、右縦枠４の各内向片の下部寄りを切断して除
去し、下枠２の長手方向端面を縦板４０の下部寄りに突
き当ててビス３７で連結してある。

【００１９】このようであるから、上枠１、下枠２の長
手方向端部を切断して切り詰め加工することでサッシ枠
５の見付け寸法を調整できる。

【００２０】前記上枠アタッチメント６は図２に示すよ
うに、面外方向に向う横板５０に室内側上向片５１と室
外側上向片５２を一体的に設けた上枠嵌合部５３と、そ
の横板５０に設けた室内側鉤形片５４と、室外側縦板５
５とを備え、横板５０にビスホール５６が形成してある
と共に、押縁５７が取付けられて室外側縦板５５とによ
ってパネル取付用溝５８を形成している。

【００２１】前記下枠アタッチメント７は図２に示すよ
うに、パネル取付用溝６０を有する横板６１に室内側下
向片６２と室外側下向片６３を一体的に設けた略断面下
向コ字状となっている。

【００２２】前記縦中骨８は図３に示すように、面外方
向に向う縦板７０の面内方向一側面７０ａに室内側内向
片７１、中間内向片７２、室外側内向片７３を一体的に
設けた引違い枠部１２の縦枠を構成する一側縦枠部７４
と、前記縦板７０の面内方向他側面７０ｂに室内寄りコ
字状片７５と室外側鉤片７６を一体的に設けてパネル取
付用溝７８と中空部７７を有する嵌め殺し枠部１０の縦
枠を構成する他側縦枠部７９より成る。

【００２３】前記縦アタッチメント９は図３に示すよう
に、面外方向に向う縦板８０に室内側外向片８１、中間
外向片８２、室外側外向片８３を一体的に設け、その縦
板８０に室外側内向片８４を設けると共に、押縁８５を
取付けてパネル用溝８６を有している。

【００２４】図５に示すように、前記上枠アタッチメン
ト６の長手方向両端部及び下枠アタッチメント７の長手
方向両端部を直角に切断し、図５と図６に示すように縦
中骨８の室内寄りコ字状片７５、室外側鉤片７６の上下
寄り部分をそれぞれ切断して除去し、縦板７０の面内方
向他側面７０ｂに上枠アタッチメント６、下枠アタッチ
メント７の一端面を上部気密片２８、下部気密片３８を
介して押しつけ、横板５０、横板６１よりビス２９，３
９をビスホール７５ａに螺合して連結する。

【００２５】図５，図７，図８に示すように、縦アタッ
チメント９の鉤片８４の上下寄り部分をそれぞれ切断し
て除去し、縦板８０に上枠アタッチメント６、下枠アタ
ッチメント７の他端面を上部気密片２８、下部気密片３
８を介して押しつけ、縦板８０よりビス２９，３９をビ
スホール５６，６１ａに螺合して連結する。

【００２６】このようであるから、上枠アタッチメント
６、下枠アタッチメント７の長手方向端部を切断して切
り詰め加工することで補助枠１０（嵌め殺し枠部１１）
の見付け寸法を簡単に調整できる。

【００２７】また、上枠アタッチメント６、下枠アタッ
チメント７と縦中骨８を連結するビス２９，３９は上下
方向に向けて螺合してあるので、補助枠１０をサッシ枠
５に取付けた状態では前記ビス２９，３９が見えないか
ら、見栄えが良い。

【００２８】なお、前記ビス２９，３９は縦中骨８、縦
アタッチメント９の縦板７０，８０より上枠アタッチメ
ント６、下枠アタッチメント７に螺合しても良い。この
ようにすれば、上部気密片２８、下部気密片３８が縦板
７０，８０に強く圧接するので、連結部の気密性が向上
する。

【００２９】前記補助枠１０を前述のように枠組みした
後に、図９に示すように上枠アタッチメント６をビス５
９で上枠１に固着し、下枠アタッチメント７をビス６４
で下枠２に固着する。この後に上枠１、下枠２に左右縦
枠３，４をビス２７，３７で連結すると共に、左縦枠３
と縦枠アタッチメント９をビス６５で連結する。

【００３０】前記上枠アタッチメント６は図２に示すよ
うに上枠嵌合部５３が上枠１の内上レール２２と外上レ
ール２３との間に嵌合し、室外側上向片５２に装着した
上横気密材９０が上枠１の内面２０に圧接し、上枠アタ
ッチメント６と上枠１の内面２０との間を気密する。

【００３１】前記上枠１の内上レール２２、外上レール
２３における縦中骨取付部は図９に示すように縦中骨８
の見付け寸法よりも若干大きな寸法で切欠きされ、この
切欠部２２ａ，２３ａに縦中骨８の上部が嵌まり込むよ
うにしてある。

【００３２】前記縦中骨８の下部（縦板７０の下端面）
は図５に示すように下枠２の内面３０とほぼ同一形状の
階段形状に切断している。前記下枠２の内下レール３
２、外下レール３３、室外側立上り片３４の縦中骨取付
部には図４に示すように切欠部３２ａ，３３ａ，３４ａ
が形成してある。前記下部気密片３８の下面形状は下枠
２の内面３０とほぼ同一形状で、かつ縦中骨８の縦板７
０下端面よりも若干下方に突出している。

【００３３】このようであるから、縦中骨８を下枠２に
取付けることで下部気密片３８が下枠２の内面３０に圧
接して縦中骨８と下枠２との連結部を気密している。

【００３４】前記縦中骨８の縦板７０の上端面は図５と
図６に示すように直線状で、上枠アタッチメント６の室
内側立上り片５１、室外側立上り片５２、室外側縦板５
５の縦中骨８寄りに切欠部５１ａ，５２ａ，５５ａが形
成してある。この各切欠部５１ａ，５２ａ，５５ａと前
記縦板７０の上端面とに亘って弾性材により製作した気
密ブロック９１が取付けてある。

【００３５】この気密ブロック９１は図２に示すように
上横気密材９０と連続し、かつ上枠１の内面２０に圧接
して縦中骨８上部との間を気密していると共に、縦中骨
８が熱伸びした時に気密ブロック９１が圧縮変形して縦
中骨８の熱伸びを吸収して弯曲変形しないようにしてあ
る。

【００３６】前記縦アタッチメント９の下部（縦板８０
の下端面）は下枠２の内面３０と同一の階段形状とな
り、縦アタッチメント９の上部（縦板８の上部）には図
７に示すように上枠１の内上レール２２に嵌まり込む内
切欠溝９２と外上レール２３に嵌まり込む外切欠溝９３
が形成してある。

【００３７】下枠アタッチメント７は図２に示すように
室内側下向片６２が下枠２の内面３０に当接し、室外側
下向片６３が外下レール３３に係止して下枠２に支持さ
れる。下枠アタッチメント７の室内側面（室内側垂下片
６２）と下枠２の室内側立上り片３１との間に下横気密
材９４が介在されて下枠アタッチメント６の室内側面と
下枠２の室内側立上り片３１との間を気密している。

【００３８】縦アタッチメント９の各外向片が図３に示
すように左縦枠３の縦板４０に当接して面内方向左右の
位置決めをし、縦アタッチメント９の室内側外向片８１
と左縦枠３の室内側内向片４１との間に縦気密材９５が
介在されて両者間を気密している。この縦気密材９５と
前記下横気密材９４は連続している。

【００３９】前記上枠１の躯体取付片２６は図２に示す
ように既設上枠１００に連結され、下枠２の躯体取付片
３６は既設下枠１０１に連結され、右縦枠４の躯体取付
片４５は図３に示すように既設縦枠１０２に連結してあ
る。左縦枠３の躯体取付片４５も同様である。

【００４０】

【発明の効果】第１の発明によれば、上枠、下枠の長手
方向端部を切断して切り詰め加工することでサッシ枠の
見付け寸法を調整できるし、上枠アタッチメント、下枠
アタッチメントの長手方向端部を切断して切り詰め加工
することで補助枠の見付け寸法を調整できる。

【００４１】これによって、サッシ枠の見付け寸法、補
助枠の見付け寸法を簡単に調整でき同一の見付け寸法の
引き違い枠部を有しながら見付け寸法の異なるサッシ枠
を簡単に枠組みできる。したがって改装サッシの場合に
既設サッシの見付け寸法に応じたサッシ枠の見付け寸法
とすると共に、引き違い枠部の見付け寸法を所定の見付
け寸法の障子を取付けできる寸法とすることができ、既
設サッシの見付け寸法が異なっても所定の見付け寸法の
障子取付けた引き違い窓部と嵌め殺し窓部を有する連窓
サッシとすることが可能である。

【００４２】第２の発明によれば、上横気密材で上枠と
上枠アタッチメントとの間を気密できるし、下横気密材
で下枠と下枠アタッチメントとの間を気密でき、縦気密
材で縦枠と縦アタッチメントとの間を気密できる。しか
も下部気密片で縦中骨と下枠との間を気密できるし、弾
性ブロックで縦中骨と上枠との間を気密できる。

【００４３】これにより、サッシ枠と補助枠との連結部
を気密できる。

【００４４】また、縦中骨が熱伸びした時には弾性ブロ
ックが弾性圧縮変形して熱伸びを吸収するので、縦中骨
が熱伸びによる弯曲変形を防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態を示す連窓サッシの正面図
である。

【図２】図１のＡ−Ａ断面図である。

【図３】図１のＢ−Ｂ断面図である。

【図４】サッシ枠の分解斜視図である。

【図５】補助枠の分解斜視図である。

【図６】上枠アタッチメントと竪中骨上部の分解斜視図
である。

【図７】上枠アタッチメントと縦アタッチメント上部の
分解斜視図である。

【図８】下枠アタッチメントと縦アタッチメント下部の
分解斜視図である。

【図９】枠組みの説明図である。

【符号の説明】

１…上枠、２…下枠、３…左縦枠、４…右縦枠、５…サ
ッシ枠、６…上枠アタッチメント、７…下枠アタッチメ
ント、８…縦中骨、９…縦アタッチメント、１０…補助
枠、１１…嵌め殺し枠部、１２…引き違い枠部、３８…
下部気密片、９０…上横気密材、９１…弾性ブロック、
９４…下横気密材、９５…縦気密材。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上枠と下枠の長手方向両端部に左縦枠と
   右縦枠をそれぞれ突き当て連結したサッシ枠と、 上枠アタッチメントと下枠アタッチメントの長手方向両
   端部に縦中骨と縦アタッチメントをそれぞれ突き当て連
   結した補助枠を備え、 この補助枠をサッシ枠における左右一方寄りに取付けて
   サッシ枠内に嵌め殺し枠部と引き違い枠部を形成し、そ
   の嵌め殺し枠部にパネルを装着して嵌め殺し窓部とする
   と共に、引き違い枠部に障子を取付けて引き違い窓部と
   したことを特徴とする連窓サッシ。
2. 【請求項２】 上枠アタッチメントと上枠内面との間を
   気密する上横気密材と、下枠アタッチメントと下枠との
   間を気密する下横気密材と、縦アタッチメントと左右一
   方の縦枠との間を気密する縦気密材をそれぞれ設け、 前記下枠アタッチメントと縦中骨との連結部を気密する
   下部気密片を下枠内面に圧接して気密し、 前記縦中骨の上端部と上枠内面との間に隙間を形成し、
   この隙間を弾性ブロックで気密した請求項１記載の連窓
   サッシ。