JPH1067851A - ポリイミドフィルム - Google Patents

ポリイミドフィルム

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JPH1067851A
JPH1067851A JP15925197A JP15925197A JPH1067851A JP H1067851 A JPH1067851 A JP H1067851A JP 15925197 A JP15925197 A JP 15925197A JP 15925197 A JP15925197 A JP 15925197A JP H1067851 A JPH1067851 A JP H1067851A
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浩 井上
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徹治 平野
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義和 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度と耐熱性に優れたポリイミドフィルムを
提供する。 【解決手段】 全芳香族テトラカルボン酸成分に対して
15〜85モル%のビフェニルテトラカルボン酸類と8
5〜15モル%のピロメリット酸類とからなる芳香族テ
トラカルボン酸成分と、全芳香族ジアミン成分に対して
10〜30モル%(30モル%は含まず)のフェニレン
ジアミン類と90〜70モル%(70モル%は含まず)
のジアミノジフェニルエーテル類とからなる芳香族ジア
ミン成分とから得られたポリアミック酸を支持体上に流
延、加熱して得られたポリイミドフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリイミドフィルムに
関するものである。本発明は、特に高密度記録媒体用の
ベースフィルムとして有用な粗面化ポリイミドフィルム
の製造に有利なポリイミド成分からなる芳香族ポリイミ
ドフィルムを提供する。
【0002】
【従来の技術】磁気テープなどの磁気記録媒体の非磁性
支持体(ベースフィルム)として、従来よりポリエチレ
ンテレフタレートなどのポリエステルからなるフィルム
が一般的に用いられてきたが、最近では耐熱性や強度な
どに優れた芳香族ポリイミドフィルムの使用が提案され
ている。非磁性支持体の特性として、上記のように耐熱
性や強度は非常に重要なものであるが、同時に、支持体
の表面状態が適当な状態にあることも、優れた磁気記録
媒体を得るためには重大な要件となる。すなわち磁性物
質層をベースフィルムの表面に蒸着等により形成した金
属薄膜タイプの磁気記録媒体は高密度記録が可能である
が、このように形成された磁性層はその厚さが非常に薄
いため、使用するベースフィルムの表面形態がそのまま
磁性層の表面形態となって現われる傾向がある。このた
め、ベースフィルムの表面が粗すぎると電磁変換特性が
悪くなるという問題があり、例えば出力の低下やドロッ
プアウトの増加が発生する。一方、逆に電磁変換特性を
向上させる目的でフィルム表面を鏡面のような高度に平
滑な状態ににするとすべり性が著しく低下し、テープの
走行性や耐久性が悪くなるという問題がある。
【0003】上記の理由により、テープの走行性、耐摩
耗性及び耐久性の向上のためにテープ表面に適度な凹凸
を付与する方法が種々提案されている。例えば、テープ
表面に微粒子を含んだ塗布液をコーティングする方法、
微粒子をベースフィルム中に添加してフィルム表面に微
細突起を付与する方法、ベースフィルム表面にポリマー
溶液をコーティングした後、フィルムを延伸することに
より不連続膜を形成する方法等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、強度および
耐熱性に優れ、磁気記録媒体のような高密度記録媒体の
ベースフィルムとして使用するのに適したポリイミドフ
ィルムを提供することを目的とする。本発明は、強度お
よび耐熱性に優れ、磁気記録媒体のような高密度記録媒
体のベースフィルムとして使用するのに特に適した、適
度の凹凸を有する粗面化されたポリイミドフィルムを提
供することも、その目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、全芳香族テト
ラカルボン酸成分に対して15〜85モル%のビフェニ
ルテトラカルボン酸類と85〜15モル%のピロメリッ
ト酸類とからなる芳香族テトラカルボン酸成分と、全芳
香族ジアミン成分に対して10〜30モル%(30モル
%は含まず)のフェニレンジアミン類と90〜70モル
%(70モル%は含まず)のジアミノジフェニルエーテ
ル類とからなる芳香族ジアミン成分とから得られたポリ
アミック酸を支持体上に流延、加熱して得られたポリイ
ミドフィルムにある。上記のポリイミドフィルムは、フ
ィルム表面に直径0.02〜2μmの微細突起が104
〜108 個/mm2 の範囲の数で存在する粗面化された
ポリイミドフィルムであることが好ましい。また、上記
のポリイミドフィルムにおいて、芳香族ジアミン成分
が、全芳香族ジアミン成分に対して10〜20モル%の
フェニレンジアミン類と90〜80モル%のジアミノジ
フェニルエーテル類とからなることが好ましい。
【0006】以下、本発明について、代表的な実施の態
様を示して詳しく説明する。本発明の粗面化ポリイミド
の製造法において使用される芳香族ポリアミック酸は、
全芳香族テトラカルボン酸成分に対して15〜85モル
%のビフェニルテトラカルボン酸類と85〜15モル%
のピロメリット酸類とからなる芳香族テトラカルボン酸
成分、そして全芳香族ジアミン成分に対して10〜30
モル%(30モル%は含まず)のフェニレンジアミン類
と90〜70モル%(70モル%は含まず)のジアミノ
ジフェニルエーテル類とからなる芳香族ジアミン成分
を、実質的に等モル使用し、有機極性溶媒中にて重合し
て得られる芳香族ポリアミック酸である。ビフェニルテ
トラカルボン酸類としては、ビフェニルテトラカルボン
酸、その二無水物、またはその低級アルキルエステル、
さらにそれらの混合物を挙げることができる。ビフェニ
ルテトラカルボン酸類としては、2,3',3,4'-ビフェニル
テトラカルボン酸類、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカル
ボン酸類を好適に挙げることができる。
【0007】ピロメリット酸類としては、ピロメリット
酸、その二無水物、またはその低級アルキルエステル、
さらにそれらの混合物を挙げることができる。上記芳香
族テトラカルボン酸成分には、全芳香族テトラカルボン
酸成分に対して70モル%以下、好ましくは50モル%
以下、さらに好ましくは30モル%以下、の量にて他の
芳香族テトラカルボン酸類を使用してもよい。そのよう
な他の芳香族テトラカルボン酸類の例としては、3,3',
4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2-ビス(3,4
-ジカルボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4-ジカル
ボキシフェニル)メタン、ビス(3,4-ジカルボキシフェ
ニル)エーテル、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ホ
スフィン、およびこれらのカルボン酸の無水物、低級ア
ルキルエステルなどを挙げることができる。
【0008】フェニレンジアミン類としては、1,4-ジア
ミノベンゼン(パラフェニレンジアミン)、1,3-ジアミ
ノベンゼン、1,2-ジアミノベンゼンなどを挙げることが
できる。また、ジアミノジフェニルエーテル類として
は、4,4'- ジアミノミフェニルエーテル、3,4-ジアミノ
ジフェニルエーテル、3,3'- ジアミノジフェニルエーテ
ルを好適に挙げることができる。芳香族ジアミン成分に
は、少量(30モル%以下)の他の芳香族ジアミン類を
使用してもよい。そのような他の芳香族ジアミン成分と
しては、4,4'- ジアミノジフェニルチオエーテルなどの
ジフェニルチオエーテル系ジアミン、3,3'- ジアミノベ
ンゾフェノン、4,4'- ジアミノベンゾフェノンなどのベ
ンゾフェノン系ジアミン、3,3'- ジアミノジフェニルホ
スフィン、4,4'- ジアミノジフェニルホスフィンなどの
ジフェニルホスフィン系ジアミン、3,3'- ジアミノジフ
ェニルメタン、4,4'- ジアミノジフェニルメタンなどの
ジフェニルメタン系ジアミンなどを挙げることができ
る。
【0009】重合反応は、各モノマー成分および/また
は両モノマー成分が生成するオリゴマー、または低分子
のポリアミック酸を均一に溶解する有機極性溶媒を用い
て行なう。そのような有機極性溶媒の例としては、N,N-
ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-
メチル-2- ピロリドン、N-メチルカプロラクタムなどの
アミド系溶媒、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルフ
ォスホルアミド、ジメチルスルホン、テトラメチレンス
ルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン、ピリジン、
エチレングリコールなどを挙げることができる。これら
の有機極性溶媒は、ベンゼン、トルエン、ベンゾニトリ
ル、キシレン、ソルベントナフサ、およびジオキサンの
ような他の有機溶媒と混合して使用することもできる。
各モノマー成分を重合してポリアミック酸を製造する反
応液に任意に公知の添加成分を添加することもできる。
【0010】重合反応の実施に際して、有機極性溶媒中
の全モノマーの濃度は5〜40重量%、好ましくは6〜
35重量%、特に好ましくは10〜30重量%とされ
る。芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分
との重合反応は、例えば、それぞれを実質的に等モルに
て混合し、反応温度100℃以下、好ましくは80℃以
下で約0.2〜60時間の反応を行なわせることにより
実施する。本発明のポリイミドフィルムの製造に利用さ
れるポリアミック酸溶液は、30℃で測定した回転粘度
が約0.1〜50000ポイズ、特に0.5〜3000
0ポイズ、さらに好ましくは1〜20000ポイズ程度
のものであることが、このポリアミック酸溶液を取り扱
う作業性の面から好ましい。従って、重合反応は、生成
するポリアミック酸が上記のような粘度を示す程度にま
で実施することが望ましい。
【0011】本発明のポリイミドフィルムの製造に際し
ては、たとえば、まず前述の芳香族ポリアミック酸の溶
液を、まず適当な支持体(例えば、金属、セラミック、
プラスチック製のロール、または金属ベルト、あるいは
金属薄膜テープが供給されつつあるロールまたはベル
ト)の表面上に流延して、約10〜2000μm、特に
20〜1000μm程度の均一な厚さのポリアミック酸
溶液を膜状態に形成し、次いで熱風、赤外線等の熱源を
利用して60〜160℃に加熱して、溶剤を徐々に除去
することにより、自己支持性になるまで前乾燥を行い、
該支持体より自己支持性フィルムを剥離する。剥離され
る自己支持性フィルムは、その加熱減量が10〜65重
量%の範囲にあることが好ましく、さらに15〜60重
量%の範囲にあることが特に好ましい。
【0012】ポリアミック酸溶液からポリイミドフィル
ムを製造するに際しては、ポリアミック酸溶液に任意に
公知の添加成分を添加してもよい。上記の自己支持性フ
ィルムの加熱減量とは、測定対称のフィルムを420℃
で20分間乾燥し、乾燥前の重量W1 と乾燥後の重量W
2 とから次式によって求めた値である。 加熱減量(重量%)={(W1 −W2 )/W1 }×10
【0013】次に、上記自己支持性フィルムを、フィル
ムに含まれる溶媒の除去及びアミド・酸結合のイミド結
合への転換を行うために、約100℃以上の温度で加熱
し、これにより芳香族ポリイミドフィルムを製造する。
この芳香族ポリイミドフィルムを製造する時の最高加熱
温度を該芳香族ポリイミドのガラス転移温度(Tg)以
上、好ましくはTgよりも20℃以上、さらに好ましく
は30〜200℃、とくに好ましくは50〜160℃の
温度にすることにより、生成する芳香族ポリイミドフィ
ルム表面に、目的の条件にあう微細突起を形成すること
ができる。
【0014】上記の加熱条件にて得られた芳香族ポリイ
ミドフィルム表面上に形成される微細突起の大きさの大
部分は0.02〜2μmの範囲にある。ここで言う微細
突起の大きさとは、フィルム表面を電子顕微鏡で1万倍
に拡大した場合に観察される微細突起の最大径部分の長
さを言う。
【0015】本発明の芳香族ポリイミドフィルム表面上
には、直径が0.02〜2μmの微細突起が、104
108 個/mm2 、好ましくは105 〜108 個/mm
2 の範囲の数(微細突起数)で存在することが好まし
い。微細突起数は、更に好ましくは106 〜108 個/
mm2 の範囲にある。この微細突起の数は、フィルム表
面を電子顕微鏡で1万倍に拡大した時に観察される突起
の最大径が0.02μ以上のものについて個数を数えて
得られる数値である。
【0016】芳香族ポリイミドフィルム表面上に形成さ
れる微細突起の大きさと個数は、芳香族ポリイミドフィ
ルムの組成、ガラス転移温度と最高加熱温度によって変
化する。一般的な傾向としてガラス転移温度と最高加熱
温度の差が大きくなるほど、フィルム表面上に形成され
る微細突起の大きさが上記の範囲内で大きくなり、また
その個数が増大する。さらに芳香族ジアミン成分として
4,4'- ジアミノジフェニルエーテル成分を使用した場合
に、そしてその使用量が多くなるほど、フィルム表面上
に形成される微細突起の大きさと個数が増加する傾向が
ある。また、ポリアミック酸フィルムをポリイミドフィ
ルムに変換する際における最高加熱温度が同じであって
も、昇温速度の相違により表面の微細突起の形成される
様子が異なる場合がある。また、一般的に言えば、フィ
ルム厚みが薄くなると微細突起の大きさ、個数が減少す
る傾向がある。
【0017】本発明のポリイミドフィルムの厚みは、通
常1〜100μmの範囲にあり、好ましくは2〜50μ
mの範囲にある。
【0018】
【実施例】以下の実施例における各々の物性値と特性の
評価方法は以下の通りである。 (1)ガラス転移温度(Tg):理学電気(株)製TM
A装置で引張法により求めた。 (2)微細突起数:フィルム表面を電子顕微鏡で1万倍
で観察し、突起の最大径が0.02μm以上のものにつ
いて個数を数えた。 (3)電磁変換特性:中心周波数4.5MHzで記録、
再生した場合のS/N比(相対値)を比較例14を基準
(0dB)として測定した。 A:出力が−3dBより大きい。 B:出力が−3dBより小さい。 (4)走行性:テープ走行の乱れによる画面のみだれを
観察した。 A:走行性順調で再生画面のみだれなし。 B:走行性が悪く再生画面がみだれる。 (5)耐久性:100回走行させた後の磁性面のすり傷
や出力低下をみた。 A:すり傷が殆どないか、弱いすり傷。出力低下が−3
dBより小さい。 B:強いすり傷が認められる。出力低下が−3dBより
大きい。
【0019】[参考例]内容積1リットルの円筒型重合
槽に、N,N-ジメチルアセトアミド448g、p−フェニ
レンジアミン(PPD)22.709g(0.21モ
ル)、そして4,4'- ジアミノジフェニルエーテル(4,4'
−DADE)18.022g(0.09モル)を入れ、
窒素中室温(約30℃)で撹拌した。この溶液に3,3',
4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s-BPD
A)44.133g(0.15モル)およびピロメリッ
ト酸二無水物(PMDA)32.718g(0.15モ
ル)を添加し、6時間撹拌してポリアミック酸の溶液を
得た。この溶液の対数粘度(30℃、0.5g/100
mL、N,N-ジメチルアセトアミド)は2.54であり、
回転粘度は2400ポイズ(30℃)であった。粘度は
東京計器(株)製E粘度計を使用して測定した。
【0020】上記のポリアミック酸溶液をガラス板上に
流延してポリアミック酸溶液の皮膜を形成し、その皮膜
を120℃の熱風で20分間乾燥して溶媒を留去して、
ポリアミック酸フィルムを製造した。次に、ポリアミッ
ク酸フィルムをガラス板からはがした。このフィルムの
加熱減量は34.1重量%であった。このポリアミック
酸フィルムを金属枠にとり付けて、熱風乾燥器内で20
0℃から400℃まで20分間で昇温して、厚さ35μ
mの芳香族ポリイミドフィルムを作成した。この芳香族
ポリイミドフィルムのガラス転移温度は360℃であ
り、得られた芳香族ポリイミドフィルム表面の微細突起
数は5.0×106 個/mm2 であった。
【0021】[実施例1〜3]p−フェニレンジアミン
(PPD)、4,4'- ジアミノジフェニルエーテル(4,4'
−DADE)、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物(s−BPDA)、そしてピロメリット酸二無
水物(PMDA)の使用量をそれぞれ第1表に示す使用
量に変えた以外は、参考例と同様にしてポリアミック酸
を得た。得られたポリアミック酸溶液をガラス板上に流
延してポリアミック酸溶液の皮膜を形成し、その皮膜を
120℃の熱風で20分間乾燥して溶媒を留去して、ポ
リアミック酸フィルムを形成したのち、このフィルムを
はがした。
【0022】このポリアミック酸フィルムを金属枠にと
り付けて、熱風乾燥器内で200℃から25分間で昇温
して、第1表に記載の厚さを有する芳香族ポリイミドフ
ィルムを製造した。得られた芳香族ポリイミドフィルム
の諸特性を表1に示す。
【0023】
【表1】 表1 ──────────────────────────────────── 実施例 カルボン酸 ジアミン 最高加熱 ポリイミド フィルム 微細突起数 BPDA/PMDA PPD/DADE 温度 ℃ Tg ℃ 厚 μm ×106 ──────────────────────────────────── 1 0.09/0.21 0.06/0.24 450 335 36 27 2 0.06/0.24 0.06/0.24 450 357 28 24 3 0.06/0.24 0.03/0.27 450 328 24 19 ────────────────────────────────────
【0024】注:表1において、BPDAはs−BPD
Aを表わし、DADEは、4,4'−DADEを表わ
す。
【0025】[磁気テープ支持体としての評価]実施例
1〜3のポリイミドフィルム表面に、真空蒸着により厚
さ0.2μmのCo−Cr合金層を形成して磁気テープ
とし、磁気テープの電磁変換特性、走行性および耐久性
を前記の方法により評価したところ、いずれの項目につ
いてもAの評価が得られた。
【0026】
【発明の効果】本発明の芳香族ポリイミドフィルムは、
芳香族カルボン酸成分として、それぞれ特定量のビフェ
ニルテトラカルボン酸類とピロメリット酸類とを併用し
て得られたものであり、そのような芳香族ポリイミドフ
ィルムは、優れた機械的物性、例えば高い引張強度(通
常は約20kg/mm2 以上、25kg/mm2 以上の
ものが多い)、適度な弾性率(通常は約300〜900
kg/mm2 )を有し、また優れた熱的性質、例えば、
高い二次転移温度(通常は約300℃以上)、高い熱分
解温度(通常は約400℃以上)を有するため、特に磁
気テープなどの磁気記録媒体の支持体として優れた特性
を示す。
【0027】また、本発明のポリイミドフィルムは粗面
化ポリイミドフィルムとした場合、その表面に適度な量
の微細突起を有するため、その上に磁気記録層を形成し
た場合には、記録層の表面が、ほぼ同等な適度な量の微
細突起を有するようになる。従って、磁気記録媒体用ベ
ースフィルム、特に金属薄膜磁気記録媒体用ベースフィ
ルムとして使用した場合には、得られる磁気記録媒体の
電磁変換特性が良好になり、走行性、耐久性も向上す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 79:00 B29L 7:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全芳香族テトラカルボン酸成分に対して
    15〜85モル%のビフェニルテトラカルボン酸類と8
    5〜15モル%のピロメリット酸類とからなる芳香族テ
    トラカルボン酸成分と、全芳香族ジアミン成分に対して
    10〜30モル%(30モル%は含まず)のフェニレン
    ジアミン類と90〜70モル%(70モル%は含まず)
    のジアミノジフェニルエーテル類とからなる芳香族ジア
    ミン成分とから得られたポリアミック酸を支持体上に流
    延、加熱して得られたポリイミドフィルム。
  2. 【請求項2】 フィルム表面に直径0.02〜2μmの
    微細突起が104 〜108 個/mm2 の範囲の数で存在
    する請求項1に記載のポリイミドフィルム。
  3. 【請求項3】 芳香族ジアミン成分が、全芳香族ジアミ
    ン成分に対して10〜20モル%のフェニレンジアミン
    類と90〜80モル%のジアミノジフェニルエーテル類
    とからなる請求項1及び2のうちのいずれかの項に記載
    のポリイミドフィルム。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004062873A1 (ja) * 2003-01-08 2004-07-29 Teijin Limited ポリイミドフィルムの製造法
WO2005061227A1 (ja) * 2003-12-24 2005-07-07 Teijin Limited 積層体

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