JPH106696A - 柱状基材への絵柄転写方法 - Google Patents

柱状基材への絵柄転写方法

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JPH106696A
JPH106696A JP18014896A JP18014896A JPH106696A JP H106696 A JPH106696 A JP H106696A JP 18014896 A JP18014896 A JP 18014896A JP 18014896 A JP18014896 A JP 18014896A JP H106696 A JPH106696 A JP H106696A
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ionizing radiation
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cured
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columnar
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JP18014896A
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Seishi Ikemoto
精志 池本
Kiyoshi Kawai
潔 川井
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常用いられているラッピング貼合せ機を用
いて柱状基材に対して効率的かつ確実に絵柄の転写を行
うことができ、しかも表面強度にも優れた絵柄付柱状基
材を得ることのできる、柱状基材への絵柄転写方法を提
供することにある。 【解決手段】 柱状基材をその長軸方向へ搬送しつつ、
離型性を有する基材シートに絵柄層及び電離放射線の照
射により指触乾燥状態に部分硬化されている電離放射線
硬化性樹脂層が順次形成された転写シートを柱状基材と
同期する速度で搬送する過程で、前記転写シートの部分
硬化されている電離放射線硬化性樹脂層面、又は前記柱
状基材の外表面に未硬化の電離放射線硬化性樹脂を層状
に塗工し、前記未硬化の電離放射線硬化性樹脂が硬化し
ない間に転写シートを前記柱状基材の外表面に貼着し、
次いで、前記転写シート側から電離放射線を照射するこ
とにより転写シートと前記柱状基材とを硬化一体化させ
た後に、前記離型性を有する基材シートを剥離すること
により柱状基材へ絵柄を転写する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は柱状基材への絵柄の
転写方法に関し、特に、窓枠や敷居のような建材として
用いられる外表面が凹凸ないし曲面形状である柱状基材
に絵柄を転写するのに適した製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自然木、合板等の木質系基材から
なる表面形状が、凹凸ないし曲面形状である長尺物の外
表面に適宜の絵柄を施したものが、窓枠、敷居、手摺等
の建築材として、あるいは家具等の構成部材として広く
用いられている。それらの柱状基材に対して絵柄を施す
手段として、柱状基材を固定して配置しておき、熱転写
シートをその転写層側を被転写基材である柱状基材側に
向くようにして柱状基材上に重ね、加熱ロールにより転
写シート上を加熱した後、熱転写シートのみを剥離し、
転写層を柱状基材上に転写するいわゆる熱転写ラミネー
ト法、あるいは、ラッピング貼合せ機を用いる絵付け法
であって、柱状基材をその長手方向に走行させる一方、
柔軟性のある帯状のシートの片側に所望される意匠に応
じて印刷用インキを付着して、該インキを未乾燥の状態
で該シートのインキ付着面を該基材の外表面に圧接する
と共に、シートを該基材と同方向に同速度で送り、その
粘着力を利用して柱状基材の外表面にインキを転写した
のちにシートを基材より剥離するいわゆるインライン転
写法(特公平3−2666号公報等参照)等が知られて
いる。
【0003】従来の方法において、柱状基材を固定して
配置しておき、その上に熱転写シートを重ね絵柄を転写
していく熱転写ラミネート法は、一般に接着剤としてホ
ットメルト系のものを用いるために転写シートの構成が
複雑となり、また接着剤溶融のために高い熱量を必要と
することから電力消費量も大きくコスト的に高価なもの
となっていた。さらに、平板状の平坦な基材に対しては
良好な転写による絵付けが可能であるが、複雑な凹凸あ
るいは曲面を持つ基材に対して絵付けを行うことは困難
であった。
【0004】ラッピング貼合せ機を用いる絵付け法で
は、インラインで作業を行うことができ、また複雑な表
面形状を持つ柱状基材に対しても転写シートを基材に押
圧あるいは案内する押圧ロールの形状や装着位置を適宜
選択する事により良好な絵付けを行うことが出来ること
から有効な方法であるが、幾つかの不都合を有してい
る。例えば、この方法は、基本的には印刷インキが未硬
化ないしは溶剤未乾燥の間にその粘着力を利用して絵柄
転写を行うものであり、剥離用シートに絵柄を印刷後短
時間の間に転写を行うことが必要となる。そのため絵柄
の品質の検査や不良絵柄が発生したときにその除去が困
難となり不良絵柄を転写した柱状基材が製造されること
になり、不良廃品となることから柱状基材として用いら
れる天然木材等の資源の損失と共にコストの向上にな
る。また転写時に印刷インキあるいは溶剤が未硬化であ
ることから、転写時の加圧により絵柄が流動し、絵柄の
変形あるいは滲み等による不良品が発生しやすい。
【0005】そこで本発明者等は、以上の如き欠点を解
消する柱状基材への絵柄の転写方法として、特願平4−
210483号を出願した。かかる方法により、前述し
た種々の欠点は解決されたが、硬化型樹脂接着剤として
熱硬化型樹脂を用いた場合には、転写時に非常に高温と
し、しかもある一定時間加圧を施さなくてはならず、本
発明のようなラッピング用途には適していないものであ
り、また、電離放射線硬化型樹脂を用いた場合には、基
材の凹凸を埋め、しかも転写シートの絵柄層を転写可能
とするには非常に多くの未硬化の電離放射線硬化型樹脂
を塗布する必要があるが、一度に塗布可能な塗布量が限
られているので、連続的に作製される本発明のようなラ
ッピング用途には適していないものであり、また塗布量
が多くなると硬化させる電離放射線の照射能力も非常に
大きなものとする必要も生じてくるので非常に困難かつ
コストも大幅にアップするという問題が生じた。また、
ウレタン樹脂等による2液硬化型の接着剤を利用するこ
とも考えられるが、その場合には、ウレタン樹脂が軟ら
かく、表面強度が低いため、衝撃に弱く、すぐに傷が付
いてしまうものであり、またウレタン樹脂が完全に硬化
するまでには1〜3日必要とするので、転写シートを剥
離することができず、さらに転写時のラミネートする前
に乾燥も必要となるので、生産効率の非常に悪いもので
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは、通常用いられているラッピング貼合せ機(曲
面ラミネータ)を用いて柱状基材に対して効率的かつ確
実に絵柄の転写を行うことができ、しかも表面強度にも
優れた絵柄付柱状基材を得ることのできる、柱状基材へ
の絵柄転写方法を提供する事にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の柱状基材への絵柄転写方法は、外表面に凹
凸ないし曲面を有する柱状基材をその長軸方向へ搬送し
つつ、離型性を有する基材シートに、予め印刷、乾燥、
硬化させた絵柄層、及び電離放射線の照射により指触乾
燥状態に部分硬化されている電離放射線硬化性樹脂層が
順次形成された転写シートを前記柱状基材の搬送方向に
柱状基材と同期する速度で搬送する工程で、前記転写シ
ートの部分硬化されている電離放射線硬化性樹脂層面、
又は前記柱状基材の外表面に未硬化の電離放射線硬化性
樹脂を層状に塗工・形成し、前記未硬化の電離放射線硬
化性樹脂が硬化しない間に、前記転写シートをその部分
硬化されている電離放射線硬化性樹脂層側を前記柱状基
材の外表面側として前記柱状基材の外表面の表面に合致
する形状を持つ複数のロールを用いて段階的に貼着し、
次いで、前記転写シート側から電離放射線を照射するこ
とにより転写シートと前記柱状基材とを硬化一体化させ
た後に、前記離型性を有する基材シートを剥離すること
により、柱状基材の表面に絵柄層が形成されることを特
徴とするものである。こうすることにより、表面強度が
高く、耐衝撃性、耐擦傷性に優れ、かつ転写による絵付
けも確実に行え、また即乾性であり、転写シート基材も
すぐに剥離可能な生産性に優れた柱状基材の絵柄転写方
法となるものである。
【0008】また、前記未硬化の電離放射線硬化性樹脂
および/または指触乾燥状態に部分硬化されている電離
放射線硬化性樹脂層に着色剤が含有されていることを特
徴とすることにより、隠蔽性を付与することも可能であ
り、柱状基材の色調に左右されることのない美麗な転写
絵柄を得ることが可能となるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
を図面を参照しながら説明する。図1は本発明の柱状基
材への絵柄転写方法により得られた絵柄付柱状基材の積
層構成を示す拡大断面図、図2は絵柄層を柱状基材に転
写させるための転写シートの積層構成を示す拡大断面
図、図3は本発明の実施に用いられるラッピング貼合せ
機の一例を示す斜視図、図4は転写シートに電離放射線
硬化型樹脂を塗工する手段の一実施例を示す説明図、図
5は本発明の転写基材シートを剥離する状態を説明する
斜視図、図6は転写シートに電離放射線硬化型樹脂を塗
工する手段の他の実施例を示す説明図であって、1は絵
柄付柱状基材、2は柱状基材、3は電離放射線硬化性樹
脂層、4は指触乾燥状態に部分硬化されている電離放射
線硬化性樹脂層、4’は硬化状態の電離放射線硬化性樹
脂層、5は絵柄層、6は剥離層、7は硬化接着層、8は
表面保護層、10は転写基材シート、11は転写シー
ト、12はベルトコンベア、R、rは押圧ロールをそれ
ぞれ表す。
【0010】本発明の絵柄付柱状基材1の構成は、図1
に示される転写基材シート10の一方の面に剥離層6を
介して絵柄層5及び指触乾燥状態に部分硬化されている
電離放射線硬化性樹脂層4を順次積層した構成の転写シ
ート11を使用して、図2に示すように、柱状基材2の
表面に未硬化状態にて塗布された電離放射線硬化性樹脂
層3と転写シート11より転写された指触乾燥状態に部
分硬化されている電離放射線硬化性樹脂層4’からなる
硬化接着層7を介して絵柄層5、及び該絵柄層5の全面
を覆うように表面保護層8が設けられた構成からなるも
のである。ここで硬化接着層7は便宜上、未硬化状態に
て塗布された電離放射線硬化性樹脂層3と指触乾燥状態
に部分硬化されている電離放射線硬化性樹脂層4’を分
離した形状にて図示しているが、実際には一体化して硬
化しているものである。
【0011】次に、この絵柄付柱状基材1を製造する方
法としては、図3〜図5に示すような装置により行う。
この装置は公知のラッピング貼合せ機と同様のものであ
る。すなわち、図3はそのような公知のラッピング貼合
せ機の一例を示す斜視図であり、適宜の駆動手段により
駆動されるベルトコンベア12上に順次柱状基材2が載
置され、図において左方から右方に移送される。
【0012】一方、上方から転写シート11が該柱状基
材2の移送速度と同期した速度で引き出され、複数の押
圧ロールR1 〜Rn により柱状基材2の外表面に順応し
て密接される。即ち、図3に示すように、まず、押圧ロ
ールR1 により転写シート11の柱状基材2の幅方向中
央部分に位置する箇所が柱状基材2に密着され、次い
で、押圧ロールR2 により転写シート11のより側方部
分が柱状基材2の外表面形状に沿って折曲された後、押
圧ロールR3 により柱状基材2の側壁部分に密着され
る。以下、押圧ロールR4 、R5 により順次、柱状基材
の幅方向の側方に向けて転写シート11は密着される。
このように、中央部分から幅方向の側方部分に向けて順
次密着させていくことにより、柱状基材2と転写シート
11との密着面に間隙や気泡が生じるのを防止すること
ができる。柱状基材2の全長にわたり転写シート11が
密着された状態で柱状基材2は次のベルトコンベア12
aに移送される。
【0013】図4は、図3に示したラッピング貼合せ機
を本発明の柱状基材への絵柄転写方法を実施する目的で
使用する場合の一例を示している。即ち、巻き取りロー
ル20に取り付けた予め用意した転写シート11は、柱
状基材2の送り速度と同じ周速度で回転する送りロール
31、案内ロール32を経て、図において転写基材シー
ト10面を上面とし転写層を下面として圧胴33と塗工
ロール34との間に送出される。塗工ロール34はイン
キパン35内の未硬化の電離放射線硬化性樹脂40に浸
漬しており、塗工ロール34の回転によりインキパン3
5内の未硬化の電離放射線硬化性樹脂40は引き上げら
れる。引き上げられた電離放射線硬化性樹脂41は計量
ロール36で所定厚に調整された後、電離放射線硬化性
樹脂層3として転写シート11の転写層側に塗工され
る。なお、この塗工手段は一例を示しているにすぎず、
グラビアコート、リバースロールコート、コンマコー
ト、ナイフコート等の手段を適宜選択的に用いることが
できる。さらに、電離放射線硬化性樹脂層3の塗工後は
図示していないが、密着工程と剥離工程の間の任意の位
置に電離放射線照射装置が備えられていればよく、電離
放射線硬化性樹脂層3および転写シート11側の指触乾
燥状態に部分硬化されている電離放射線硬化性樹脂層
4’が十分硬化する程度に電離放射線の照射が行われる
ものである。
【0014】ここで、電離放射線硬化性樹脂層に用いら
れる樹脂は、分子中に、(メタ)アクリロイル基、(メ
タ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和
基、又はエポキシ基等のカチオン重合性官能基を有する
単量体、プレポリマー又はポリマー(以下、これらを総
称して化合物と呼称する)からなる。これら単量体、プ
レポリマー、及びポリマーは、単体で用いるか、或いは
複数種混合して用いる。尚、本明細書で(メタ)アクリ
レートとは、アクリレート又はメタアクリレートの意味
で用いる。
【0015】ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリ
マーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウ
レタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリ
レート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン
(メタ)アクリレート、ポリビニルピロリドン等が挙げ
られる。プレポリマーとしては、表面物性が良好であり
且つ伸びや可撓性が充分であり、両物性に優れるウレタ
ン(メタ)アクリレートが好ましい。上記のアクリレー
トとメタアクリレートは共用し得るが、電離放射線での
架橋硬化速度という点ではアクリレートの方が速い為、
高速度、短時間で能率よく硬化させるという目的ではア
クリレートの方が有利である。
【0016】カチオン重合性官能基を有するプレポリマ
ーとしては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラッ
ク型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂等のエポキシ系
樹脂、脂肪族系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテ
ル、ウレタン系ビニルエーテル、エステル系ビニルエー
テル等のビニルエーテル系樹脂、環状エーテル化合物、
スピロ化合物等のプレポリマーが挙げられる。
【0017】ラジカル重合性不飽和基を有する単量体の
例としては、(メタ)アクリレート化合物の単官能単量
体として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、メト
キシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メ
タ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2エチルヘキシル(メタ)アクリレート、N,N−
ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N
−ジベンジルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウ
リル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリ
レート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フ
ェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒド
ロフルフリル(メタ)アクリレート、メトキシプロピレ
ングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アク
リロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレ
ート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイド
ロゲンテレフタレート等が挙げられる。
【0018】また、ラジカル重合性不飽和基を有する多
官能単量体として、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロ
ピレングリコール(メタ)アクリレート、ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ビスフェノール−A−ジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオ
キサイドトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンポリエチレン
オキサイドトリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)
アクリロイルオキシエチルフォスフェ−ト等が挙げられ
る。
【0019】カチオン重合性官能基を有する単量体は、
上記カチオン重合性官能基を有するプレポリマーの単量
体を用いることができる。
【0020】電離放射線硬化性樹脂を紫外線又は可視光
線で硬化させる場合には、光重合開始剤を添加する。ラ
ジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合の光重合開
始剤は、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキ
サントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、
ミヒラーベンゾイルベンゾエート、ミヒラーケトン、ジ
フェニルサルファイド、ジベンジルジサルファイド、ジ
エチルオキサイト、トリフェニルビイミダゾール、イソ
プロピル−N,N−ジメチルアミノベンゾエート等を単
独又は混合して用いることができる。又、カチオン重合
性官能基を有する樹脂系の場合は、芳香族ジアゾニウム
塩、芳香族スルホニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾ
インスルホン酸エステル、フリールオキシスルホキソニ
ウムジアリルヨードシル塩等を単独又は混合物として用
いることができる。尚、これら光開始剤の添加量は一般
に、電離放射線硬化性樹脂100重量部に対して、0.
1〜10重量部程度である。
【0021】本発明において用いる電離放射線Rは、電
磁波または荷電粒子線のうち分子を重合、架橋し得るエ
ネルギー量子を有するものを意味し、可視光線、紫外線
(近紫外線、真空紫外線等)X線、電子線、イオン線等
がある。通常は紫外線や電子線が用いられる。紫外線源
としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カ
ーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライ
ドランプ灯の光源が使用できる。紫外線の波長として
は、通常1900〜3800Åの波長域が主として用い
られる。又、電子線源としては、コックロフトワルトン
型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器
型、或いは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型灯の
各種電子線加速器を用い、100〜1000KeV、好
ましくは100〜300KeVのエネルギーをもつ電子
を照射するものを使用できる。電離放射線の照射によ
り、電離放射線硬化性樹脂は架橋重合反応を起こし3次
元の高分子構造に変化する。
【0022】転写シート11の絵柄層5表面に設けられ
ている指触乾燥状態に部分硬化されている電離放射線硬
化性樹脂層4については、その表面を指で触れても樹脂
が指につかない程度にまで硬化している状態を言い、そ
の状態は電離放射線硬化性樹脂を完全硬化させるのに必
要な照射量の約1/3〜2/3の照射により得られるも
のである。また、指触乾燥状態に部分硬化されている電
離放射線硬化性樹脂層4には、暗反応を抑制し、保存時
の安定性を増大させるために、ハイドロキノン、ハイド
ロキノンモノメチルエーテル、ベンゾキノンなどの重合
禁止剤を10重量部以下の割合で添加しておくことが好
ましい。
【0023】また、電離放射線硬化性樹脂にチタン白、
カーボンブラック、黄鉛、クロムバーミリオン、カドミ
ウムレッド、紺青、群青、酸化鉄、アルミナホワイト等
の無機系顔料や、アゾ系顔料、アゾレーキ系顔料、スレ
ン系顔料、キクナドリン系顔料等の有機系顔料等の着色
剤を含有させることにより、下地となる柱状基材を隠蔽
し、柱状基材の色・柄に関係なく自由な絵柄を施すよう
にもできるし、さらには炭酸カルシウム、タルク、クレ
ー、とのこ等の体質顔料を含有させることにより電離放
射線硬化型樹脂層の厚みを感じさせ、柱状基材の木目導
管に深み感を与えることも可能となるものである。ただ
し、紫外線硬化型樹脂を使用する場合、下地を隠蔽する
ために上記着色剤を含有させると樹脂の硬化を阻害する
可能性があるので、転写シート側に積層されている指触
乾燥状態に部分硬化されている電離放射線硬化性樹脂層
4’には含有させず、転写時に塗工・形成させる電離放
射線硬化性樹脂の方に含有させておくのが良い方法であ
る。
【0024】本発明の転写シート11に用いられる転写
基材シート10は、使用する電離放射線を透過可能なも
のであればよく、硬化した電離放射線硬化性樹脂と離型
可能な材質であればよい。転写基材シート10の材質と
しては、電離放射線が紫外線の場合は、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィ
ン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビ
ニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチ
レン−ビニルアルコール共重合体、ビニロン等のビニル
系樹脂,ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート−イソフタレ
ート共重合体等のポリエステル樹脂、ポリメタアクリル
酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル酸
エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系樹脂、ナ
イロン6、ナイロン66等のポリアミド、三酢酸セルロ
ース、セロファン等のセルロース系樹脂、ポリスチレ
ン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリイミド等
の延伸フイルム又は、シートが挙げられ、紫外線の透過
性を阻害する着色料等を含まないものが好ましい。電離
放射線が電子線の場合は、電子線の透過性が高いので特
に制約はなく、上記の紫外線を透過するシートのみなら
ず、紙に至までも使用できる。従って、印刷適性、転写
時の適性を重点的にした選択が可能であり、転写基材シ
ート10の厚みは、5〜200μmのものが好ましく用
いられる。また、必要に応じて設ける剥離層としては、
ポリオレフィン樹脂、シリコン樹脂、フッ素系樹脂のよ
うな離型剤単体またはこれらを公知のビヒクルに添加し
た塗料の塗膜等を用いうる。さらに、剥離層は転写基材
シートと剥離性を有し、かつ転写終了後は転写層の表面
保護層として積層されるものであってもよく、その場合
には所望の物性を有する樹脂材料から選択して形成され
るものである。
【0025】転写基材シート10の剥離は任意の手段で
行うことができるが、図5に示すように柱状基材2の外
表面の形状に対応した複数の押圧ロールr1 〜rn を図
3に示す貼着の場合とは逆の順に配置し、柱状基材2の
側方部から順次剥離していくことにより、シートの破れ
もなく絵柄の乱れもない状態で綺麗に剥離することが出
来る。転写基材シート10を剥離後の柱状基材は表面
に、硬化接着層7および絵柄層5が転写された絵柄付柱
状基材1として、コンベア12aから取り出される。
【0026】未硬化の電離放射線硬化性樹脂40の塗工
は、上記のように転写シート面に行う代わりに柱状基材
2の外表面に対して行っても同様の目的を達成できるも
のである。その場合には、図4に示した密着装置からイ
ンキパン等の塗工手段を除去し、代わりに、図6に示す
ように柱状基材2が該密着装置に送られる直前の位置に
塗工手段を設け、柱状基材2が該塗工手段の中を通過す
るようにする。図6は塗工手段として吹き付け手段を示
しており、塗装室内60に開口している吹き付けノズル
61から未硬化の電離放射線硬化性樹脂40を柱状基材
2に対して吹き付けることにより、塗工を行う。
【0027】本発明による絵柄の転写方法により転写さ
れる柱状基材の断面形状には特に制限はなく、従来知ら
れたラッピング貼合せ機(曲面ラミネート機)によりそ
の外表面上に転写シートを貼着しうる断面形状であれば
よい。また、その材質も任意であり、鉄、アルミニウム
等の金属材、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、等の合成
樹脂材、あるいは合板、パーチクルボード、MDF等の
木質系基材、陶磁器等の窯業製品基材等、目的とする最
終製品に合わせて任意の材料を選択できる。
【0028】実施例1 厚さ25μmの延伸ポリプロピレンフィルムにアクリル
系樹脂(昭和インク製、VAGHマットメジューム)を
塗布して剥離層を形成し、その上に塩酢ビ−アクリル系
インキ(昭和インク製、化X)で木目模様絵柄層及びポ
リエステル系の紫外線硬化型樹脂をグラビア印刷機にて
順次積層したのち、ポリエステル系の紫外線硬化型樹脂
が指触乾燥状態に部分硬化するように紫外線照射を行う
ことにより転写シートを作製した。次に、通常用いられ
る曲面ラミネーター(丸仲商事製、PL−300C)の
転写シート移送経路の途中にナイフコーター手段を位置
させ、転写シートの転写層面にポリエステル系の紫外線
硬化型樹脂を接着剤として塗布(塗布量:80g/m2
した。接着剤を塗布した転写シートを希望する形状に加
工したMDF基材に曲面ラミネート(速度:20m/mi
n 、乾燥温度:60〜70℃、ラッピング温度:60〜
70℃)したのち、紫外線照射を行い接着剤としての紫
外線硬化型樹脂および指触乾燥状態に部分硬化している
紫外線硬化型樹脂を完全硬化させた。接着剤硬化後、転
写基材シートのみを剥離し、剥離後基材にウレタン系塗
料にて塗装を行うことにより天然木が有する照り感を再
現した絵柄付柱状基材が得られた。
【0029】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明による方法に
よれば、表面強度が高く、耐衝撃性、耐擦傷性に優れ、
かつ転写による絵付けも確実に行え、また即乾性であ
り、転写シート基材もすぐに剥離可能な生産性に優れた
柱状基材を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の柱状基材への絵柄転写方法により得ら
れた絵柄付柱状基材の積層構成を示す拡大断面図。
【図2】本発明の絵柄層を柱状基材に転写させるための
転写シートの積層構成を示す拡大断面図。
【図3】本発明の実施に用いられるラッピング貼合せ機
の一例を示す斜視図。
【図4】転写シートに電離放射線硬化型樹脂を塗工する
手段の一実施例を示す説明図。
【図5】本発明の転写基材シートを剥離する状態を説明
する斜視図である。
【図6】転写シートに電離放射線硬化型樹脂を塗工する
手段の他の実施例を示す説明図。
【符号の説明】
1 絵柄付柱状基材 2 柱状基材 3 電離放射線硬化性樹脂層 4 指触乾燥状態に部分硬化されている電離放射線硬
化性樹脂層 4’ 硬化状態の電離放射線硬化性樹脂層 5 絵柄層 6 剥離層 7 硬化接着層 8 表面保護
層 10 転写基材シート 11 転写シー
ト 12 ベルトコンベア Rn 、rn 押圧ロール 31 送りロール 32 案内ロー
ル 33 圧胴 34 塗工ロー
ル 35 インキパン 36 計量ロー
ル 40 未硬化の電離放射線硬化性樹脂

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外表面に凹凸ないし曲面を有する柱状基
    材をその長軸方向へ搬送しつつ、離型性を有する基材シ
    ートに、予め印刷、乾燥、硬化させた絵柄層、及び電離
    放射線の照射により指触乾燥状態に部分硬化されている
    電離放射線硬化性樹脂層が順次形成された転写シートを
    前記柱状基材の搬送方向に柱状基材と同期する速度で搬
    送する工程で、前記転写シートの部分硬化されている電
    離放射線硬化性樹脂層面、又は前記柱状基材の外表面に
    未硬化の電離放射線硬化性樹脂を層状に塗工・形成し、
    前記未硬化の電離放射線硬化性樹脂が硬化しない間に、
    前記転写シートをその部分硬化されている電離放射線硬
    化性樹脂層側を前記柱状基材の外表面側として前記柱状
    基材の外表面の表面に合致する形状を持つ複数のロール
    を用いて段階的に貼着し、次いで、前記転写シート側か
    ら電離放射線を照射することにより転写シートと前記柱
    状基材とを硬化一体化させた後に、前記離型性を有する
    基材シートを剥離することにより、柱状基材の表面に絵
    柄層が形成されることを特徴とする柱状基材への絵柄転
    写方法。
  2. 【請求項2】 前記未硬化の電離放射線硬化性樹脂およ
    び/または指触乾燥状態に部分硬化されている電離放射
    線硬化性樹脂層に着色剤が含有されていることを特徴と
    する請求項1記載の柱状基材への絵柄転写方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4667025A (en) * 1982-08-09 1987-05-19 Wakunaga Seiyaku Kabushiki Kaisha Oligonucleotide derivatives
JP2011194761A (ja) * 2010-03-23 2011-10-06 Japan Polymer-Ku Kk 表面滑り性を有する転写ラベル
JP2017061151A (ja) * 2016-09-29 2017-03-30 大日本印刷株式会社 偽造防止用媒体の製造方法
JP2018012207A (ja) * 2016-07-19 2018-01-25 信越ポリマー株式会社 加飾部材の製造方法

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