JPH1066044A - テレビ会議システム - Google Patents

テレビ会議システム

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JPH1066044A
JPH1066044A JP8213772A JP21377296A JPH1066044A JP H1066044 A JPH1066044 A JP H1066044A JP 8213772 A JP8213772 A JP 8213772A JP 21377296 A JP21377296 A JP 21377296A JP H1066044 A JPH1066044 A JP H1066044A
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JP
Japan
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speaker
image
camera
unit
still image
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JP8213772A
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Inventor
Kiyoshi Kitamura
清 北村
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、テレビ会議システムに関し、新
しい話者の音声と表示される人物の時間的ずれをほぼな
くし、スムーズな会議進行を行うことのできるテレビ会
議システムの提供を課題とする。 【解決手段】 カメラを移動させて話者の画像を撮影す
るテレビ会議システムにおいて、話者検出部と、カメラ
移動部と、表示部と、画像制御部と、参加者の静止画像
を記憶する画像記憶部とを備え、話者検出部が話者を検
出した後、その検出された話者の方向にカメラ移動部が
カメラを移動させるまでの間、前記画像制御部が、前記
画像記憶部に記憶されたその話者の静止画像を表示部に
表示させ、その話者の方向にカメラの移動が完了したと
きカメラによって撮影された画像を表示部に表示させる
こと特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、テレビ会議シス
テムに関し、特に発言者を検出したときの画像の切替え
をスムーズに行うテレビ会議システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高速の通信網の整備により、テレ
ビ会議システムの需要が高まってきており、それに伴っ
て様々な要望がユーザーから挙げられ、システムの改善
がされている。従来のテレビ会議システムでは、一台の
カメラで数人の出席者を撮影するようなシステムがあ
る。このようなシステムでは、カメラを回転させて常に
発言者にカメラが向くように制御している。
【0003】この場合、発言者の音声をマイクで検出し
た後に、その話者の方向にカメラを回転させるようにし
ているので、カメラの回転に時間がかかる場合には、モ
ニター画面を見ている者には、発言者の音声が聞こえ始
めてから数秒間経過した後にようやく発言者の画像が表
示されることになる。すなわち、しばらくの間、モニタ
ー画面の画像と音声とが一致しない状態が生じることに
なる。
【0004】従来は、カメラが回転中もそのまま撮影さ
れる画像を取り込む方法が主流であったが、この場合
は、符号化器の特性のために表示される画像の解像度が
低下していた。また、この解像度の低下を押さえるため
に、カメラを回転させる直前の画像を記憶し、カメラの
回転中はその記憶された画像を静止画像として表示して
おき、新しい発言者の方向にカメラの回転が完了したと
きに、カメラからの動画像に切り換えるようにしてい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、カメラからの
画像をそのまま表示しつづける場合も、カメラの回転中
に静止画像を表示する場合も、どちらも新しい発言者の
音声と表示される画像との時間的ずれが発生し、テレビ
会議のスムーズさに欠けるという問題点があった。
【0006】全員が同一室内で参加して行う会議では、
誰かが発言すると、他の者は、発言者の方に顔を向けて
話を聞くのが通常であり、従来のテレビ会議システムの
ように発言者の音声と表示される画像が異なるという点
に違和感を感じる者が多い。
【0007】そこで、この発明は以上のような点を考慮
してなされたものであり、発言者とモニタ画面に表示さ
れる画像との時間のずれをできるだけ少なくして、会議
をよりスムーズに進行させることのできるテレビ会議シ
ステムを提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、カメラを移
動させて話者の画像を撮影するテレビ会議システムにお
いて、話者検出部と、カメラ移動部と、表示部と、画像
制御部と、参加者の静止画像を記憶する画像記憶部とを
備え、話者検出部が話者を検出した後、その検出された
話者の方向にカメラ移動部がカメラを移動させるまでの
間、前記画像制御部が、前記画像記憶部に記憶されたそ
の話者の静止画像を表示部に表示させ、その話者の方向
にカメラの移動が完了したときカメラによって撮影され
た画像を表示部に表示させること特徴とするテレビ会議
システムを提供するものである。
【0009】ここで、前記画像制御部が、テレビ会議開
始前に、参加者の静止画像を画像記憶部に記憶するよう
にしてもよい。また、これに加えて、前記話者検出部が
話者を検出したとき、前記画像制御部がそれまで撮影し
ていた参加者の静止画像を取り込み、前記画像記憶部に
記憶されたその参加者の静止画像を更新するようにして
もよい。
【0010】さらに、複数の遠隔地におけるカメラ映像
を相互に伝送する多地点会議装置を備え、前記多地点会
議装置が参加者の静止画像を記憶する画像記憶部を有し
て、一の地点の話者が変化したことを検出した場合に、
一の地点のカメラが変化後の話者の方向に移動が完了す
るまで、多地点会議装置が、前記画像記憶部に記憶され
ていた前記変化後の話者についての静止画像を他の地点
へ伝送するようにしてもよい。
【0011】また、この発明は、カメラの移動方向を検
出する方向検出部と、前記話者検出部から得られる話者
情報と、前記方向検出部から得られるカメラ方向情報と
から、カメラからの映像もしくは、前記話者検出部によ
って検出された話者の静止画像のどちらか一方を選択す
る画像選択部と、前記画像選択部によって選択された画
像及び音声を送信する送信部をさらに備え、前記表示部
が前記画像選択部によって選択された画像を表示すると
ともに、前記話者検出部が話者を検出したとき、前記画
像選択部が前記静止画像記憶部に記憶されたその話者の
静止画像を選択し、カメラ移動部がカメラを前記話者の
方向まで移動させた後、前記画像選択部がカメラからの
映像を選択することを特徴とするテレビ会議システムを
提供するものである。
【0012】さらに、この発明は、画像、音声等の情報
を受信する受信部と、画像及び音声を送信すると共に、
前記話者検出部が話者を検出したとき、この話者の情報
を送信し、カメラ移動部がカメラを前記話者の方向まで
移動させたとき、カメラの移動が完了したことを示す情
報を送信する送信部と、カメラからの映像もしくは画像
記憶部に記憶された静止画像のどちらか一方を選択する
画像選択部とをさらに備え、前記受信部が話者の情報を
受信したとき、前記画像選択部が前記画像記憶部に記憶
されたその話者の静止画像を選択し、前記受信部がカメ
ラの移動が完了したことを示す情報を受信したとき、前
記画像選択部がカメラからの映像を選択し、前記表示部
が選択された画像を表示することを特徴とするテレビ会
議システムを提供するものである。
【0013】ここで、話者検出部は、マイク等から入力
された音声の有無及びその大小を検出するものであり、
マイク,コンパレータ及び論理回路により構成できる。
【0014】表示部は、CRT,LCD,PDPなど種
々のものを用いることができ、多地点間を通したテレビ
会議システムなどでは、複数のカメラによる映像が一画
面上に表示できるように分割表示してもよい。また、最
新の話者のみを一画面上に表示するようにしてもよい。
【0015】画像記憶部は、RAM等の書き替え可能な
メモリが用いられ、テレビ会議に参加する人数分の静止
画像を記憶できる容量を備える。カメラ移動部は、たと
えば、モータ等によって回転可能なテーブルであって、
基準方向から任意の角度で停止制御できる機構を備え
る。カメラは、そのテーブルの上に固定され、会議に参
加した全員を撮影できるように回転制御されることが好
ましい。
【0016】方向検出部は、現在カメラが基準方向から
何度回転したかを検出し、その回転角度をカメラ方向情
報として出力するものであり、コンパレータ等の論理回
路を用いて構成される。画像選択部は、2入力のうち、
どちらか一方を制御信号に基づいて出力する回路、すな
わちセレクタを用いることができる。
【0017】カメラの移動、静止画像の記憶及び表示部
への画像の表示等の処理については、CPU,ROM,
RAM,タイマー,I/Oコントローラ等からなる、い
わゆるマイクロコンピュータによって実現できる。
【0018】なお、通常のテレビ会議システムと同様
に、この発明においても、音声と画像を通信することに
よって遠隔地の会議室どおしを接続するものであり、会
議出席者の座席位置にそれぞれマイクが設置され、音声
を出力するスピーカ、出席者の画像を撮影するカメラ及
びカメラで撮影した画像を表示するモニタテレビがそれ
ぞれの会議室内に設置される。マイク、スピーカ、カメ
ラ及びモニタテレビを含み、音声、画像、各種制御信号
を伝送するための装置をテレビ会議端末と呼ぶ。テレビ
会議端末は、各会議室に設置される。
【0019】また、テレビ会議システムは、別室、別建
物又は遠隔地の2つの会議室間で実施されるものでも、
あるいは、3つ以上の会議室間で実施されるものであっ
てもよい。
【0020】3つ以上の会議室間で実施される場合に
は、通常、多地点テレビ会議装置(MCL)を備えて、
システム構成上、このMCUを経由して各会議室内のテ
レビ会議端末を接続する構成をとることが望ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態に基
づいてこの発明を詳述する。なお、これによってこの発
明が限定されるものではない。
【0022】図1に、この発明の基本的概念の説明図を
示す。図1(a)はテレビ会議システムにおける会議の
配置図の一例を示す。一般のテレビ会議システムでは、
人物を撮影する一台のカメラと、モニタテレビ及びスピ
ーカからなるテレビ会議端末が複数の会議出席者(A〜
F)の前に配置され、各会議出席者の座席にはマイクが
配置される。一台のカメラは、旋回台の上に置かれ、全
出席者の映像を撮影できるようにするために水平方向に
回転させられる。
【0023】このカメラの回転は手動でも可能である
が、通常マイクから拾った話者の音声を検出して、その
話者の方向にカメラを回転し、常に話者の映像をモニタ
テレビに表示するように制御される。このような会議の
配置図については、前記した従来におけるテレビ会議シ
ステムでも同様である。
【0024】図1(b)に、カメラが人物Aから人物E
に移動する場合に、モニタテレビに表示される画像の説
明図を示す。図1(b)の(i)は前記した従来におけ
る表示画面例を示しており、(ii)は本発明の表示画
面の一例を示している。ここで、従来の場合、話者Eを
認識した後カメラが話者Eの方向へ移動完了するまで
は、人物Aの静止画像A’が表示され、移動完了後に話
者Eの動画像を表示する。したがってカメラの移動中
は、数秒間ではあるが現在の発言者(話者E)とは異な
る人物Aがモニタテレビに表示されることになり、テレ
ビ会議に参加している者にとっては違和感がある。
【0025】これに対して、この発明では、テレビ会議
端末内に備えられたメモリに会議出席者の静止画像を記
憶しておき、図1(b)の(ii)に示すように、カメ
ラの移動中は、予め記憶された話者Eの静止画像E’を
表示するようにし、カメラの移動完了後は、カメラによ
る話者Eの動画像を表示するようにする。これによっ
て、この発明は、スピーカから聞こえてくる音声を発し
た人物と、モニタテレビに表示される人物とを一致させ
ることができるので、より自然な会議進行が可能とな
る。
【0026】ところで、テレビ会議システムは、図1
(a)に示された配置の会議室が複数設けられ各会議室
に配置されたテレビ会議端末どおしが通信回線で接続さ
れた構成となっている。そして、複数の会議室は、別の
建物又は遠隔地等、担当距離が離れた位置にある場合が
多く、ある会議室の出席者は、モニタテレビを通して他
の会議室の出席者、特に話者を見ることになる。
【0027】図2に、この発明のテレビ会議システムに
おける一実施例の構成ブロック図を示す。この実施例
は、2つの会議室を利用して行われるテレビ会議システ
ムの構成を示したものであり、一つの会議室内に設置さ
れるテレビ会議端末の送信側の構成と、もう一方の会議
室内に設置されるテレビ会議端末の受信側の構成を示し
たものである。
【0028】この図2の実施例では、「静止画像記憶
部」を送信側のテレビ会議端末に設けたことを特徴とす
る。図2において、送信側と受信側とは専用のあるいは
公衆の通信回線を通して接続され、送信側のカメラで撮
影された映像が、通信回線を通して受信側のモニタテレ
ビ上に表示される。なお、3つ以上の会議室を接続した
形態のテレビ会議システムも考えられるが、図2のシス
テム構成を複数個用いることによって容易に構成でき
る。
【0029】図2の送信側において、A/D変換部22
は、1台のカメラ21によって取り込まれた映像信号を
アナログ/デジタル変換するものであり、静止画像記憶
部23は、A/D変換後の映像データを静止画像として
記憶するメモリであり、セレクタ24は、出力を切り替
えるロジック回路であり、符号化・多重化部25は、映
像データを符号化及び多重化することによって所定の伝
送フォーマットに変換するロジック回路である。通信回
線33を通して伝送されるデータには、映像、マイクか
ら入力された音声、さらに各種制御信号が多重化され
る。
【0030】図2の受信側において、分離化・復合化部
30は、通信回線33を通して伝送されたデータを分離
化及び復合化することによって映像信号のみを取り出す
ものであり、D/A変換部31は、デジタル/アナログ
変換によってアナログの映像信号を生成するものであ
り、表示部32は、伝送されてきた映像を表示するモニ
タテレビである。
【0031】また、旋回台制御部27は、カメラを任意
の方向に回転させるものであり、話者検出部29は、マ
イク28から入力される音声信号を検知するものであ
る。システム制御部26は、CPU,ROM,RAM,
タイマー等からなるいわゆるマイクロコンピュータから
なり、静止画像記憶部23、セレクタ24、旋回台制御
部27及び話者検出部29の動作を監視・制御するもの
である。マイク28は、各出席者の座席の位置に出席者
分用意されるが、それぞれのマイクから入力された音声
信号1は話者検出部29に入力される。話者検出部29
では、入力された音声信号のうち最大の大きさをもつ音
声信号はどのマイク28からのものかを常時比較し、最
大の音声信号が入力されたマイク28を識別するための
信号、すなわち最大話者検出信号2をシステム制御部2
6へ出力する。
【0032】旋回台制御部27は、システム制御部26
から出力されるカメラ方向制御信号6を受けて、その制
御信号6で示される方向にカメラを向けるために所定量
だけカメラ旋回台を回転させる。ここで、カメラ方向制
御信号6は、たとえば、所定の基準位置からの回転角度
に対応する信号である。また、旋回台制御部27から
は、現在のカメラの回転角度情報7がシステム制御部2
6に出力される。
【0033】静止画像記憶部23において、各マイク2
8の位置と対応づけられた画像、すなわち、各マイク2
8の前に座った出席者の静止画像がそれぞれ所定のメモ
リ領域に記憶される。
【0034】静止画像を記憶する場合には、システム制
御部26から最大話者バンク指示信号3及びメモリライ
ト信号4が静止画像記憶部23に出力され、そのときに
A/D変換部22から出力されている映像データが最大
話者バンク指示信号3によって指示されるメモリの領域
に記憶される。
【0035】記憶された静止画像を読み出す場合には、
システム制御部26から最大話者バンク指示信号3及び
メモリリード信号4が静止画像記憶部23に出力され、
最大話者バンク指示信号3によって指示されたメモリ領
域内の映像データが読み出される。
【0036】セレクタ24は、システム制御部26から
の動画像−静止画像切替信号5によって制御され、A/
D変換部22からの映像データか又は、静止画像記憶部
23からの静止画像のデータかどちらか一方を符号化・
多重化部25に送る。静止画像記憶部23に記憶される
出席者全員の静止画像は、たとえば会議の始まる前に、
予めカメラを移動させて撮影しておけばよい。
【0037】図3に、この図2における実施例の送信側
の動作のフローチャートを示す。たとえば、現在、図1
に示した“A”の位置の方向にカメラが向いていて
“A”の位置の人物の画像が取り込まれ、取り込まれた
映像信号がA/D変換された後、符号化・多重化部25
を経て通信回線33に伝送されているものとする。
【0038】以下では、“E”の位置の出席者が発言し
たものとして図3の動作フローを説明するが、これに限
定されるものではなく、話者及びカメラの回転方向等に
ついては任意の出席者でよい。
【0039】ステップS1において、“E”の位置の出
席者が発言すると“E”の位置のマイクから音声が入力
される。入力された音声信号は話者検出部29に送ら
れ、話者検出部29は、入力されている音声信号の大き
さを比較して現在の最大話者は誰であるかを検出する
(ステップ2)。そして話者検出部29は、最大話者に
相当する「最大話者検出信号2」をシステム制御部26
に送出する。
【0040】ステップS3において、システム制御部2
6は、最大話者が変化したかどうかを判断し、変化して
いない場合はステップS2へ戻り、そうでない場合は、
ステップS4へ進む。
【0041】ステップS4において、表示する画像を静
止画像に切り替えるために、システム制御部26は、静
止画像記憶部23へ最大話者バンク指示信号3を送り、
さらにメモリリード信号4を出力して変化後の最大話者
の静止画像を読み出す(ステップS5)。すなわち、
“E”の出席者が発言した場合であって“E”が最大話
者と認識されたときは、静止画像記憶部23に記憶され
た“E”の出席者の静止画像が読み出される。
【0042】そして、システム制御部26は、読み出さ
れた静止画像を出力するために、セレクタ24へ「動画
像−静止画像切替信号5」を与える。この信号5を受け
たセレクタ24は、静止画像記憶部23と符号化・多重
化部25とが接続されるように経路を切り替える(ステ
ップS6)。これによって、静止画像記憶部23から読
み出された“E”の静止画像が通信回線33を通して受
信側へ伝送され、受信側のモニタテレビ32に表示され
る。
【0043】ところで、ステップS1における話者の音
声入力から、ステップS6における静止画像への切替え
は、数十msec程度の時間内に処理される。したがっ
て、受信側でモニタテレビを見ている人にとっては、新
しい話者“E”の音声が聞こえてからその話者“E”の
静止画像を見るまでの時間遅れはせいぜい数百msec
程度であるため、違和感なく会議を進行させることがで
きる。
【0044】次にステップS7において、カメラを新し
い最大話者“E”の方向に向けるために、システム制御
部26は、旋回台制御部27へ「カメラ方向制御信号
6」を与える。この信号を受けて、旋回台制御部27
は、カメラを座席“A”の方向から座席“E”の方向へ
回転させる。そして回転中における基準方向からのカメ
ラの角度と、「カメラ方向制御信号6」によって与えら
れた最大話者“E”の角度情報とが一致すると(ステッ
プS8)、旋回台制御部27はカメラの回転を停止さ
せ、「カメラの角度情報7」をシステム制御部26に転
送する。
【0045】カメラが新しい最大話者“E”の方向に向
いたので、この後、システム制御部26は、セレクタ2
4に対し「動画像−静止画像切替信号5」を送り、セレ
クタ24はA/D変換部22と符号化・多重化部25と
が接続されるように経路を切り替える(ステップS
9)。これにより、カメラ21によって撮影された映像
をA/D変換した後の動画像が、符号化・多重化部25
を通して受信側に伝送され、受信側の出席者は新しい話
者“E”の動画像を見ることができるようになる。
【0046】一方、図示していないが、新しい話者
“E”の音声信号も符号化・多重化部25を通して受信
側に伝送され、受信側のスピーカから出力される。この
話者“E”の音声の出力と話者“E”の静止画像の出力
の時間的ずれは、数百msec程度である。以上が、こ
の発明の画像切替え動作の一実施例であるが、新しい別
の話者の音声信号を検出した後、すぐにその話者の静止
画像を受信側に転送しているので、話者の音声とモニタ
テレビに表示される人物の画像をほぼ一致させることが
できる。したがって、違和感なくより自然な形で会議を
進行することができる。
【0047】なお、図2における実施例の構成では、送
信側のテレビ会議端末に、静止画像を記憶する静止画像
記憶部23及びセレクタ24を設けていることを特徴と
するが、受信側のテレビ会議端末は、従来用いられてい
るものを利用することが可能である。
【0048】図4に、この発明のテレビ会議システムに
おいて、図2とは別の構成からなる実施例の構成ブロッ
ク図を示す。ここで図2と主として異なる点は、静止画
像記憶部23及びセレクタ24を送信側でなく、受信側
に配置した点である。
【0049】図2に示した構成では、動画像から静止画
像、又は静止画像から動画像へ切り替える際に、急な変
化を伴った画像が符号化されて転送されるため、符号化
の特性上、受信側で復号した画像の解像度が多少落ちて
しまう。
【0050】これに対して、図4のように受信側に静止
画記憶部23及びセレクタ24を設ける構成では符号
化,復号化の後に画像を切り替えるため、画像の解像度
は落ちることがないという特徴がある。
【0051】図4において、図2と同じ構成要素は同じ
番号で示している。送信側のシステム制御部26は、図
2と異なり、符号化・多重化部25に対して、「最大話
者バンク指示信号」と「動画像−静止画像切替信号」を
与える。そしてこれらの信号は、A/D変換後の映像信
号と共に符号化・多重化部25で多重化されて、受信側
へ伝送される。したがって、送信側において、話者検出
及びカメラの回転中であるか否かにかかわらず常にカメ
ラ21によって撮影された映像信号が受信側へ送られる
ことになる。
【0052】受信側では、分離・復号化部30におい
て、伝送されてきた信号から、「動画像−静止画像切替
信号」と「最大話者バンク指示信号」とが分離され、受
信側のシステム制御部34へ送出される。
【0053】また、受信側では、「動画像−静止画像切
替信号」によって、静止画像への切替が指示された場合
には、「最大話者バンク指示信号」及びメモリリード又
はライト信号が静止画像記憶部23に与えられ、分離・
復号化部30で分離された映像信号の記憶又は読み出し
が行われる。
【0054】さらに、「動画像−静止画像切替信号」が
セレクタ24に与えられ、分離・復号化部30からの動
画像又は静止画像記憶部23から読み出された静止画像
のどちから一方がD/A変換部31へ出力される。
【0055】また、図2と同様に、受信側の静止画像記
憶部23には、会議の出席者全員の静止画像が記憶され
るが、たとえば、送信側で会議が始まる前にカメラ21
で全員の映像を撮影し、その映像を受信側に伝送して静
止画像記憶部23に記憶しておけばよい。
【0056】以下に、図4の構成を持つ一実施例の処理
を説明する。まずカメラ21から取込まれた映像信号は
A/D変換器22でA/D変換後、符号化・多重化部2
5へ送られ、さらに通信回線33を通して受信側へ伝送
される。このとき話者の音声入力があった場合、前記実
施例と同様に、話者検出部29によって最大話者が検出
され、システム制御部26において最大話者が変化した
かどうかが判断される。
【0057】システム制御部26は、最大話者が変化し
たと判断した場合には、「最大話者バンク指示信号」及
び「動画像−静止画像切替信号」を符号化・多重化部2
5へ送信する。ここで、「動画像−静止画像切替信号」
には、静止画像に切替えることを示す情報が含まれる。
符号化・多重化部25は、「最大話者バンク指示信号」
及び「動画像−静止画像切替信号」をA/D変換部22
からの映像信号と多重化して受信側へ伝送する。
【0058】受信側では、分離・復号化30において、
伝送されてきた多重化信号から「最大話者バンク指示信
号」及び「動画像−静止画像切替信号」を分離する。そ
して、「最大話者バンク指示信号」は静止画像記憶部2
3に与えられ、送信側で検出された最大話者に対応する
静止画像が記憶されているアドレスが指定される。
【0059】また、「最大話者バンク指示信号」及び
「動画像−静止画像切替信号」は、受信側のシステム制
御部34にも与えられる。この後、システム制御部34
が、メモリリード信号を静止画像記憶部23に対して出
力すると、指定されたアドレスの静止画像が静止画像記
憶部23から読み出される。
【0060】一方、「動画像−静止画像切替信号」はセ
レクタ24に与えられ、静止画像記憶部23とD/A変
換部31との経路が接続される。したがって静止画像記
憶部23から読み出された最大話者の静止画像がD/A
変換部31を通して表示部32に表示される。このと
き、図示していないが話者の音声も符号化・多重化部2
5及び分離・復号化部30を通して受信側へ送られ、受
信側のスピーカから出力される。
【0061】すなわち、受信側では、スピーカから出力
される音声と表示部32に表示される話者の静止画像と
が、ほとんど時間遅れなしで出力されるため、会議の進
行に違和感がない。
【0062】また、送信側において、システム制御部2
6は、旋回台制御部27に対してカメラ方向制御信号を
与え、旋回台制御部27は、最大話者の方向へカメラ2
1を回転させる。そして旋回台制御部27は、その最大
話者に対する所定の位置までカメラ21を回転させた
後、システム制御部26へカメラの角度情報を送る。
【0063】システム制御部26は、この角度情報を監
視することによってカメラの回転が完了したことを知る
と、符号化・多重化部25に動画像へ切替えるための
「動画像−静止画像切替信号」を与える。符号化・多重
化部25は、この「動画像−静止画像切替信号」を通信
回線33を通して受信側に伝送すると、分離・復号化部
30はこの「動画像−静止画像切替信号」を分離してセ
レクタ24に与える。この後、セレクタ24が、分離・
復号化部30とD/A変換部31との経路を接続し、伝
送されてきた最大話者の動画像が表示部32のモニタテ
レビに表示される。
【0064】すなわち、カメラの移動が完了したとき
に、受信側のモニタテレビに表示される画像が静止画像
から動画像へ切り替えられる。以上が図4における実施
例の動作であるが、図2に示した実施例と同様に、受信
側で話者の音声と画像の表示との不一致時間をほとんど
なくすことができるので、会議の進行がスムーズにでき
る。さらに、図4における実施例では、前記したように
画像切替時における画像の解像度の低下が防止できる。
【0065】なお、図4に示した「動画像−静止画像切
替信号」及び「最大話者バンク指示信号」は、テレビ会
議システムに関する勧告H.221フレームフォーマッ
トの中の低速データ(LSD)の領域に多重することが
できる。
【0066】次に図5に、送信側のテレビ会議端末に、
静止画像記憶部23がある場合の静止画像記憶方式の実
施例について示す。図5(a)において、会議出席者の
座席位置“A”から“F”は固定され、カメラの可動限
界である左端を基準として各座席に設置されたマイクの
方向までの回転角度a,b等が予め設定されているもの
とする。すなわち、送信側のシステム制御部26の中の
メモリに、予め各座席位置に対するカメラの角度情報が
記憶される。
【0067】図5(b)に、静止画像の記憶手順を示
す。会議開始前あるいは開始直後に、出席者全員の静止
画像を撮影するために、カメラを可動限界である左端か
ら右端までパーニングする。パーニングは、システム制
御部26が旋回台制御部27にカメラ方向制御信号を与
えることによって行われる。
【0068】パーニング中、システム制御部26は、旋
回台制御部27から送られてくるカメラの角度情報を監
視し、この情報と記憶された座席位置の角度情報とを比
較し、一致した瞬間に、カメラから入力しA/D変換さ
れた映像データを静止画像記憶部23に書き込む。この
ようにすれば、自動的に出席者全員の静止画像を得るこ
とができる。
【0069】図6に、受信側のテレビ会議端末に、静止
画像記憶部23がある場合の静止画像記憶方式の実施例
について示す。この場合、図5に示したものと異なり、
図6(a)のように各座席の位置で一旦カメラを停止さ
せることが特徴である。図5に示したのと同様に、カメ
ラを停止させることなくパーニングした場合、送信側か
ら送られる画像データは符号化されているため、移動中
の画像を静止画像として受信側の静止画像記憶部23に
記憶すると、符号化器の特性上解像度の低い画像しか再
生できない。
【0070】図6(b)に静止画像の記憶手順を示す。
図5の実施例と同様に、送信側のシステム制御部26の
中のメモリに、予め各座席位置に対するカメラの角度情
報を記憶しておく。送信側において、カメラをパーニン
グしているとき、システム制御部26は、旋回台制御部
27から送られてくるカメラの角度情報を監視し、この
情報と記憶された座席位置の角度情報とを比較する。一
致した場合には、旋回台制御部27に対してカメラの回
転を停止させる制御信号を送り、カメラを各座席位置の
方向で一時停止させる。
【0071】たとえば2秒程度停止させて画像の解像度
が高くなったときのカメラ画像を静止画像として取り込
む指示を、送信側から受信側へ転送する。この指示は、
「最大話者バンク指示信号」及び「動画像−静止画像切
替信号」を利用して行うことができる。受信側では、上
記のような指示が転送されたときに、通信回線を通して
伝送されてきている映像データを静止画像記憶部23の
所定の位置に記憶すればよい。このようにすれば、図5
の実施例の場合に比べて、解像度の高い静止画像を得る
ことができる。
【0072】図7に、図5で示した静止画像記憶方式を
実現する一実施例の具体的構成を示す。ここで、その構
成の主要部は、出席者の座席数すなわちマイクの個数分
だけの比較回路52(A,B,……N)と、比較回路5
2の出力の論理和をとるOR回路53と、書き込み又は
読み出しの制御をするためのAND回路54と反転回路
55とからなる。静止画像記憶部23は、出席者数分だ
けのバンクを持つフレームメモリを利用することができ
る。そして、AND回路54の出力はフレームメモリの
ライトイネーブルとして与えられ、反転回路55の出力
はフレームメモリのリードイネーブルとして与えられ
る。
【0073】また、フレームメモリの記憶信号位置を示
すために、たとえば、図に示すようにアドレス発生回路
51から下位アドレスが与えられ、システム制御部26
から出力されるバンク切り替え用アドレスによって上位
アドレスが与えられる。
【0074】以下、フレームメモリへの静止画像の書き
込み動作について説明する。システム制御部26は、カ
メラの可動限界範囲内でカメラを左端から右端まで回転
させるように、旋回台制御部27へ「カメラ方向制御信
号」を与える。このとき、旋回台制御部27からは、現
在の「カメラの角度情報」が出力されるが、このカメラ
の角度情報と、システム制御部26から出力される各出
席者の座席位置に対する角度情報とが各比較回路52に
与えられる。
【0075】たとえば、比較回路A52aには、システ
ム制御部26から可動限界の左端から座席位置Aまでの
角度情報が与えられて、カメラの角度情報と比較され
る。そして比較回路のうち角度情報が一致するものが一
つでもあれば、OR回路53及びAND回路54を通っ
てライトイネーブル信号がフレームメモリ23に入力さ
れ、A/D変換器22を経由した映像データがフレーム
メモリ23に記憶される。以上のようにして、カメラを
左端から右端までパーニングすることによって、順次座
席AからNまでの静止画像がフレームメモリ23に記憶
される。
【0076】図8に、異なる話者が検出されるごとに、
静止画像を更新する場合の実施例を示す。
【0077】上記に示した実施例では、出席者の静止画
像は、会議の始まる前あるいは始まった直後に予め記憶
しておくものとしていた。通常、テレビ会議では、固定
された座席で出席者の上体もほとんど移動することがな
いため、一度静止画像として取り込んだものを常時使っ
ても特に問題はないが、都合により出席者が交代したと
きなどより現実に近い静止画像を利用した方がよい場合
もある。そこで、異なる話者がしゃべり始めたとき、そ
れまで撮影していた出席者の静止画像を新たに静止画像
記憶部に記憶するようにする。
【0078】たとえば、図8に示すように、現在の話者
が“A”であり、“A”の動画像を撮影していたとす
る。この状態で、話者が“E”に変化したとすると
“E”の音声信号が話者検出部29で検出され、“E”
に対する最大話者検出信号がシステム制御部26に入力
される。このとき、システム制御部26は、“A”に対
する「最大話者バンク指示信号」と、メモリライト信号
(Hレベル信号)を出力し、A/D変換部22から出力
されている“A”の静止画像を静止画像記憶部23へ書
き込ませる。すなわち“A”の静止画像を更新する。
【0079】そして、“A”の静止画像の書き込み終了
後、システム制御部26は、“E”に対する「最大話者
バンク指示信号」を出力すると共にメモリリード信号
(Lレベル信号)を出力し、さらにセレクタ24に、静
止画像に切り替えるための「動画像−静止画像切替信
号」を与える。これによって新しい話者“E”の静止画
像を表示させる。この後、図3のステップS7以降と同
様にカメラを移動させ、“E”の位置までカメラが回転
したときに“E”の動画像の表示に切り替える。このよ
うに、話者が変化するごとに、変化直前の話者について
記憶されていた静止画像が更新されるので、出席者に変
化のあった場合でも、容易に違和感のない静止画像の表
示が可能である。
【0080】図9に、多地点テレビ会議装置(MCU)
を用いたテレビ会議システムの場合の実施例を示す。図
9(a)は、システムの構成ブロック図を示し、図9
(b)は、話者が変化した場合の表示画面の遷移例を示
している。MCUは、複数の地点のテレビ会議端末と接
続され、各地点から送られてくる画像データを他の地点
へ伝送する、いわゆる多重化通信制御装置である。
【0081】この実施例では、MCUに、静止画像記憶
部を備えることを特徴とする。また、各地点のテレビ会
議端末からの「動画像−静止画像切替信号」と「最大話
者バンク指示信号」を利用して、MCUは、各地点から
送られてくる画像の書き込み又は読み出しと、伝送制御
を行う。図9の実施例では、4つの地点のテレビ会議端
末がMCUによって接続されている場合を示すが、接続
されるテレビ会議端末の数はこれに限るものではなく一
般に複数個であればよい。
【0082】以下に、話者が変化した場合の表示画面の
遷移について説明する。まず、図9(b)に示すよう
に、現在の話者が地点2の出席者Aであったとする。こ
のとき、地点2のテレビ会議端末からは、地点2の出席
者Aの動画像がMCUへ伝送され、MCUから他の地点
1,3,4のテレビ会議端末へ伝送される。そして、各
地点のモニタテレビが分割表示ができるものである場合
には、図9(b)に示すように地点2の表示部分には出
席者Aの動画像が表示される。あるいは、一画面表示の
場合は、画面全体に出席者Aの動画像が表示される。
【0083】この状態のとき、話者が地点2の出席者C
に変化したとする。地点2のテレビ会議端末は、異なる
話者を検出したことにより、「動画像−静止画像切替信
号」と「最大話者バンク指示信号」を、MCUに伝送す
る。すなわち、MCUに対して、地点2における話者が
変化したので、地点2の表示を新しい話者Cの静止画像
に切替えるよう指示を与える。MCUでは、これらの信
号を受けて、内部の静止画像記憶部から予め記憶されて
いる地点2の出席者Cの静止画像を読み出して、各地点
のテレビ会議端末に伝送する。これにより、すべての地
点のテレビモニタには、地点2の新しい話者Cの静止画
像が表示される。
【0084】また、地点2のテレビ会議端末において
は、直前の話者Aから新しい話者Cの方向にカメラを移
動させる。カメラの移動が完了した場合、地点2のテレ
ビ会議端末から「動画像−静止画像切替信号」と出席者
Cの動画像がMCUに伝送される。
【0085】MCUでは、この信号等を受けて、各地点
へ伝送する画像を地点2の出席者Cの静止画像から動画
像へ切り替える。したがって、この後は、図9(b)に
示すようにすべての地点のモニタテレビには地点2の出
席者Cの動画像が表示されることになる。
【0086】さらに、この状態から地点4の話者が出席
者Bに変化したとすると、同様の処理によって、地点4
の表示は出席者Bの静止画像に変化し、地点4のカメラ
が出席者Bの方向に移動完了した後に出席者Bの動画像
に切り替えられる。4分割表示の場合は、地点2の表示
は、地点2の話者Cの動画像のままであるが、一画面表
示の場合は、最新の話者である地点4の話者Bが最終的
に表示されることになる。
【0087】図10に、この発明において、MCUを含
むテレビ会議システムの一実施例の詳細な構成ブロック
図を示す。ここでは、図9に示したように、4つの地点
を接続したテレビ会議システムの構成例を示す。
【0088】図10における各地点1〜4のテレビ会議
端末の送信例の構成は図4に示したものと同様であり、
各地点1〜4の受信側の構成は図2に示したものと同様
である。すなわち、各地点のテレビ会議端末には、静止
画像を記憶するメモリ及びそのメモリへの読み書きを行
う処理は必要ない。MCU40において、分離・復号化
部41は、図2と図4と同様に、送信側から伝送されて
きた多重化信号及び映像データを分離及び復号化するも
のである。
【0089】また、MCU40は、静止画像記憶部42
及びセレクタ43を備え、システム制御部44からのメ
モリハード又はメモリライト信号と、最大話者バンク指
示信号とによって、静止画像記憶部42へ静止画像の書
込みと読出しの制御が行われる。また、セレクタ43に
対して「動画像−静止画像切替信号」が与えられ、動画
像又は静止画像の出力切替を行うが、この処理は図4で
示したものと同様である。
【0090】この実施例では、4つの地点を結んだテレ
ビ会議が行われるので、分離・復号化部41,静止画像
記憶部42,セレクタ43については、各地点ごとに必
要となり、静止画像記憶部42への静止画像の書き込み
又は読出しは、各地点ごとに別々の最大話者バンク指示
信号、動画像−静止画像切替信号及びメモリリード・ラ
イト信号によって制御される。また、多重化・符号化部
45は、図2,図4と同様の処理を行うものであるが、
マトリックススイッチ(SW)を備えて、4つの地点か
ら伝送される映像データ(動画像又は静止画像)を合成
して各地点に伝送するように制御を行う。
【0091】なお、静止画像記憶部42へ、各地点の出
席者全員の静止画像を予め記憶しておくのは図4で示し
た実施例と同様の処理で行うことができる。すなわち、
会議開始時に、各地点ごとに、カメラを各マイクの位置
に移動させながら、それぞれの位置の静止画像を、MC
U内の各地点ごとの静止画像記憶部42に記憶する。
【0092】図9に示したように、地点2において話者
が“A”から“C”に変化した場合の処理について、以
下に説明する。まず、地点2の送信側のマイクからの音
声信号を検出する話者検出部29は、マイクCの位置に
いる出席者を最大話者として検出し、最大話者検出信号
を地点2のシステム制御部26に送出する。
【0093】これを受けた地点2のシステム制御部26
は、話者Cを示す「最大話者バンク指示信号」と、静止
画像への切替えを要求する「動画像−静止画像切替信
号」とを、MCU40へ符号化・多重化部25を通して
伝送する。MCU40では、この2つの信号は分離・復
号化部41で分離された後、システム制御部44へ送ら
れる。また、話者Cを示す「最大話者バンク指示信号」
は、MCU内の地点2に対する静止画像記憶部42へも
送られる。次に、システム制御部44は、メモリリード
信号を地点2の静止画像記憶部42へ与え、地点2の最
大話者Cの静止画像を読み出す。
【0094】また、「動画像−静止画像切替信号」は、
静止画像への切替を要求する信号としてセレクタ43へ
与えられ、静止画像記憶部42から読み出された地点2
の最大話者Cの静止画像が、多重化・符号化部45のマ
トリックススイッチに送られる。さらに、マトリックス
スイッチによる合成、及び画像の多重化・符号化が行わ
れて、各地点のテレビ会議端末へ伝送される。そして、
各地点のテレビ会議端末では、地点2の表示として、話
者Cの静止画像が表示される。また、このとき、地点2
の話者Cの音声は、多重化されて各地点に伝送され、静
止画像の表示と共にスピーカから出力される。
【0095】一方、地点2では、出席者Aから話者Cの
方向にカメラを移動させるために、地点2のシステム制
御部26は、旋回台制御部27にカメラ方向制御信号を
与える。さらに、旋回台制御部27によってカメラが話
者Cの方向に移動させられたことを、地点2のシステム
制御部26がカメラ角度情報によって確認する。その
後、システム制御部26は、動画像に切り替えることを
示す「動画像−静止画像切替信号」を、地点2の符号化
・多重化部25へ送る。この「動画像−静止画像切替信
号」は、さらに通信回線を経由してMCU40へ伝送さ
れる。
【0096】MCU40では、地点2用の分離・復号化
部によって「動画像−静止画像切替信号」が分離され
て、地点2用のセレクタ43に与えられ、セレクタ43
は動画像を出力するように経路を切り替える。そして、
地点2用の分離・復号化部41から出力される地点2の
話者Cの動画像が、MCUの多重化・符号化部45へ与
えられる。
【0097】図9に示す分割表示をする場合には、地点
2の表示領域に話者Cの動画像が他の地点の画像と合成
されて、各地点へ伝送される。すなわち、各地点のモニ
タテレビにおいて、地点2の表示領域に表示される画像
が話者Cの静止画像から動画像に切り替えられる。MC
U内部に各地点ごとに静止画像記憶部を設けているの
で、以上の処理は、各地点ごとに個別に実行できる。
【0098】たとえば、地点2と地点4で同時に話者が
変化した場合でも、それぞれの地点ごとにまず静止画像
を表示し、それぞれの地点ごとにカメラの移動が完了し
た後に、動画像に切り替えることができる。
【0099】以上のように、MCUを利用した多地点型
のテレビ会議システムでも、話者が変化したときに、新
しい話者の音声の出力とその話者の静止画像の表示をほ
ぼ同時に実行できるので、違和感なくスムーズに会議を
進行することができる。
【0100】また、前記したように、MCUのみに会議
参加者全員の静止画像を記憶する静止画像記憶部を設け
るようにすれば、各地点のテレビ会議端末には静止画像
を記憶するためのメモリを搭載する必要はなく、従来用
いられているテレビ会議端末のハードウェア構成を利用
することが可能である。
【0101】
【発明の効果】この発明によれば、異なる話者が検出さ
れた後、ただちにその話者の静止画像を表示させるよう
にするので、音声と表示される人物の画像をほぼ一致さ
せることができ、違和感なく自然な会議進行が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基本的概念の説明図である。
【図2】この発明のテレビ会議システムの一実施例の構
成ブロック図である。
【図3】この発明の一実施例における送信側の動作フロ
ーチャートである。
【図4】この発明のテレビ会議システムの他の実施例の
構成ブロック図である。
【図5】この発明において、送信側のテレビ会議端末に
静止画像記憶部がある場合の静止画像記憶方式の説明図
である。
【図6】この発明において、受信側のテレビ会議端末に
静止画像記憶部がある場合の静止画像記憶方式の説明図
である。
【図7】この発明において、図5に示した静止画像記憶
方式を実現する一実施例の具体的構成ブロック図であ
る。
【図8】この発明において、静止画像を更新する場合の
静止画記憶方式の説明図である。
【図9】この発明のMCUを利用した多地点テレビ会議
システムの構成例の説明図である。
【図10】この発明においてMCUに静止画像記憶部を
備えた場合の構成ブロック図である。
【符号の説明】
21 カメラ 22 A/D変換部 23 静止画像記憶部 24 セレクタ 25 符号化・多重化部 26 システム制御部 27 旋回台制御部 28 マイク 29 話者検出部 30 分離・復号化部 31 D/A変換部 32 表示部 33 通信回線 34 受信側システム制御部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カメラを移動させて話者の画像を撮影す
    るテレビ会議システムにおいて、 話者検出部と、カメラ移動部と、表示部と、画像制御部
    と、 参加者の静止画像を記憶する画像記憶部とを備え、 話者検出部が話者を検出した後、その検出された話者の
    方向にカメラ移動部がカメラを移動させるまでの間、前
    記画像制御部が、前記画像記憶部に記憶されたその話者
    の静止画像を表示部に表示させ、その話者の方向にカメ
    ラの移動が完了したときカメラによって撮影された画像
    を表示部に表示させること特徴とするテレビ会議システ
    ム。
  2. 【請求項2】 前記画像制御部が、テレビ会議開始前
    に、参加者の静止画像を画像記憶部に記憶することを特
    徴とする請求項1記載のテレビ会議システム。
  3. 【請求項3】 前記話者検出部が話者を検出したとき、
    前記画像制御部がそれまで撮影していた参加者の静止画
    像を取り込み、 前記画像記憶部に記憶されたその参加者の静止画像を更
    新することを特徴とする請求項1又は2記載のテレビ会
    議システム。
  4. 【請求項4】 複数の遠隔地におけるカメラ映像を相互
    に伝送する多地点会議装置を備え、 前記多地点会議装置が参加者の静止画像を記憶する画像
    記憶部を有して、一の地点の話者が変化したことを検出
    した場合に、一の地点のカメラが変化後の話者の方向に
    移動が完了するまで、多地点会議装置が、前記画像記憶
    部に記憶されていた前記変化後の話者についての静止画
    像を他の地点へ伝送することを特徴とする請求項1記載
    のテレビ会議システム。
  5. 【請求項5】 カメラの移動方向を検出する方向検出部
    と、 前記話者検出部から得られる話者情報と、前記方向検出
    部から得られるカメラ方向情報とから、カメラからの映
    像もしくは、前記話者検出部によって検出された話者の
    静止画像のどちらか一方を選択する画像選択部と、 前記画像選択部によって選択された画像及び音声を送信
    する送信部をさらに備え、 前記表示部が前記画像選択部によって選択された画像を
    表示するとともに、 前記話者検出部が話者を検出したとき、前記画像選択部
    が前記静止画像記憶部に記憶されたその話者の静止画像
    を選択し、カメラ移動部がカメラを前記話者の方向まで
    移動させた後、前記画像選択部がカメラからの映像を選
    択することを特徴とする請求項1記載のテレビ会議シス
    テム。
  6. 【請求項6】 画像、音声等の情報を受信する受信部
    と、 画像及び音声を送信すると共に、前記話者検出部が話者
    を検出したとき、この話者の情報を送信し、カメラ移動
    部がカメラを前記話者の方向まで移動させたとき、カメ
    ラの移動が完了したことを示す情報を送信する送信部
    と、 カメラからの映像もしくは画像記憶部に記憶された静止
    画像のどちらか一方を選択する画像選択部とをさらに備
    え、 前記受信部が話者の情報を受信したとき、前記画像選択
    部が前記画像記憶部に記憶されたその話者の静止画像を
    選択し、前記受信部がカメラの移動が完了したことを示
    す情報を受信したとき、前記画像選択部がカメラからの
    映像を選択し、前記表示部が選択された画像を表示する
    ことを特徴とする請求項1記載のテレビ会議システム。
JP8213772A 1996-08-13 1996-08-13 テレビ会議システム Withdrawn JPH1066044A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012034119A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 Brother Ind Ltd 端末装置および処理方法
JP2015043507A (ja) * 2013-08-26 2015-03-05 株式会社リコー 情報処理装置、通信システムおよびプログラム

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