JPH106533A - プリント装置および該装置の制御方法 - Google Patents

プリント装置および該装置の制御方法

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JPH106533A
JPH106533A JP16443796A JP16443796A JPH106533A JP H106533 A JPH106533 A JP H106533A JP 16443796 A JP16443796 A JP 16443796A JP 16443796 A JP16443796 A JP 16443796A JP H106533 A JPH106533 A JP H106533A
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JP
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print
printing
ink
print head
head
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JP16443796A
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English (en)
Inventor
Isao Ebisawa
功 海老沢
Hisao Yaegashi
尚雄 八重樫
Atsushi Arai
篤 新井
Hidehiko Kanda
英彦 神田
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント媒体に対しヘッドを相対的に往復走
査し、当該往復走査の過程で前記吐出口よりインクを吐
出してプリントを行うプリント装置であって、構成の異
なる複数のヘッドの交換装着を可能としたプリント装置
において、用いるヘッドの構成によらず往復走査時での
インク着弾位置のずれを防止する。 【解決手段】 複数の吐出口から単一色(例えばブラッ
クBK)のインクを吐出するべく構成されたプリントヘ
ッドと複数色のインクを吐出するべく構成されたプリン
トヘッドとを選択的に装着可能とした構成において、装
着された前記プリントヘッドの種類を判別する判別手段
(ステップS1)と、当該判別に応じて往復走査時にお
けるプリントヘッドのインクの吐出タイミングをヘッド
の構成に合わせて設定する設定手段(ステップSB1〜
SB15、SC1〜SC13)とを具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、文字、画像等の入
力情報を紙、布、プラスチックフィルム等適宜のプリン
ト媒体上に形成するためのプリント手段、いわゆる記録
ヘッドを有するプリント装置に関し、特に該プリント装
置において所謂往復印字を実施する際の往路と復路とで
の印字のズレに対しての自動補正に係り、画像形成の安
定性の向上を図ったものである。
【0002】
【従来の技術】プリント(記録)技術の分野、特にイン
クジェット記録技術の分野において、近年、装置の小型
化やメンテナンスフリーの要請から、プリントヘッドと
インクタンクとを一体化したカートリッジ形態のインク
ジェットユニットが用いられるようになってきている。
このインクジェットユニットは、プリント装置に備えら
れた走査キャリッジに対して着脱自在とされ、インクタ
ンク内のインクが終了すると、新しいインクジェットユ
ニットを操作者が簡単に交換できるようになっている。
【0003】しかしながら、最近では特にカラー画像形
成の要求が高まり、上記のようなインクジェトユニッ卜
によってカラー化の要求を満足する構成としては、例え
ば、各色毎に別体としたインクジェットユニットを走査
方向に沿ってキャリッジ上に並置し、これをプリント媒
体に対しスキャンさせることによりカラー画像の形成を
行うもの、あるいはカラー記録に用いるイエロー、マゼ
ンタおよびシアンのインクを収容するインクタンクとこ
れらのインクを吐出するヘッドとを並列に並ペて一体化
したカラーインクジニットユニットと、ブラックのみ単
独のインクジェットユニッ卜とをキャリッジ上に配置
し、これをプリント媒体に対しスキャンさせることによ
りカラー画像の形成を行うもの、などがある。
【0004】ところで、記録ヘッドをプリント媒体に対
し往復動するキャリッジ上に搭載し、その往路と復路と
の双方での画像形成(所謂往復印字)を行う記録装置に
おいては、往路印字時と復路印字時とで生じうる印字ズ
レの補正に関しては、従来より多くの提案がなされてい
る。
【0005】例えば、特公平1−45424号(株式会
社PFU)では、正逆両方向印字を行うプリンタにおい
て、印字ズレ調整時間指示信号と印字開始ドット位置指
示信号とに基づき印字タイミングを制御する手段が提案
されている。
【0006】また、特公平4−74192号(セイコー
エプソン株式会社)では、電源投入時に印字部を往復さ
せ、その通路上に設けた指標を通過した時の位置信号を
検出してズレを演算し、これに基づいて印字タイミング
信号の遅延時間を調整して印字位置を自動的に調整する
技術が提案されている。
【0007】また、特開昭62−279957号(アル
プス電気株式会社)や特開昭63−94856号(沖電
気工業株式会社)では、補正値を入力させてバックアッ
プメモリに格納し、印字時にこの補正値を読みとって調
整時間を調整することで、DIPスイッチ等の機械的な
部品を不要とする提案がなされている。
【0008】特開平1−215565号(株式会社日立
製作所)では、印字モードの個々の印字速度に対して補
正できるようにする提案がなされている。
【0009】これらのように往復印字での印字ズレ補正
については種々の提案がなされているが、従来の提案に
おいては、単一の記録ヘッドが装置本体に固定的に載置
されたものを前提としているので、一旦調整を行えば印
字ズレ補正を実施することができるものである。しかし
ながら、複数のヘッドないしカートリッジが同一本体上
で交換可能な方式が採用されたものに関しては、各ヘッ
ド毎にそれぞれの印字位置ズレの補正を設定する必要性
がある。すなわち、ヘッドを交換するたびに補正を行う
手法に関しては、上記従来例では何らの解決策も提示さ
れていないのである。
【0010】また更に、プリント媒体に対してプリント
ヘッドを離隔/近接可能とし、プリント媒体の厚みによ
らず最適なギャップを保持できるようにするための機構
(所謂紙間調整機構)を採用したときに、紙間矩離の設
定値によって往路印字時と復路印字時とでインク滴の着
弾位置がズレてしまい、画像を劣化させることが本発明
者らの実験研究によりわかったが、そのような機構を備
えた記録装置に関しての往復印字ズレの解決手段の提案
はこれまでなされていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題に
対し、同一プリント装置上に複数のプリントヘッドが交
換可能であり、またプリントヘッドとプリント媒体との
間隙を切り替え可能な構成を採用した際に、往復印字を
おこなっても印字ズレを最小限に抑えられるようにする
ことを目的とする。
【0012】例えば、BK(ブラック)のヘッドカート
リッジと、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シア
ン)およびBK(ブラック)の各色を一体型としたカラ
ーヘッドカートリッジとを交換可能とし、プリント装置
本体に着脱可能にした構成では、複数種類のプリントヘ
ッドでプリント動作が行われうるので、往路印字時と復
路印字時とでの印字ズレ補正をヘッドカートリッジが交
換される毎に実施するのが好ましい。また、プリント媒
体に対するヘッドの間隙(以下ヘッドギャップとも言
う)の設定を変更する毎に印字ズレ補正をするのが好ま
しい。従来のプリント装置では記録ヘッドを据置式とし
たものが多いため、ヘッドを交換する必要が生じた際や
ヘッドの紙間距離を変更した際には、その都度操作者等
に煩雑な調整の作業を強いることになり、誤操作を招く
ことにもなる。
【0013】よって本発明は、このような異なる複数の
ヘッドの交換を可能とした構成ないしはヘッドギャップ
調整機構を採用した構成において、ヘッドの情報やヘッ
ドギャップの設定を自動的に検出して往路印字時と復路
印字時とで吐出タイミングを制御し、印字ズレを補正す
ることにより、操作者に煩雑な調整を強いることなく常
に高品位な画像を形成することができるようにすること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、インクを吐出するための吐出口を有す
る複数種類のプリントヘッドを使用可能で、プリント媒
体に対し前記プリントヘッドを相対的に往復走査し、当
該往復走査の過程で前記吐出口よりインクを吐出してプ
リントを行うプリント装置において、装着された前記プ
リントヘッドの種類を判別する判別手段と、当該判別に
応じて前記往復走査時における前記プリントヘッドのイ
ンクの吐出タイミングを設定する設定手段とを具える。
【0015】また、本発明は、インクを吐出するための
吐出口を有する複数種類のプリントヘッドを使用可能
で、プリント媒体に対し前記プリントヘッドを相対的に
往復走査し、当該往復走査の過程で前記吐出口よりイン
クを吐出してプリントを行うプリント装置の制御方法に
おいて、使用する前記プリントヘッドの種類を判別また
は設定する工程と、当該判別または設定に応じて前記往
復走査時における前記プリントヘッドのインクの吐出タ
イミングを設定する工程とを具える。
【0016】上記プリント装置または制御方法におい
て、種類の異なる前記プリントヘッドを選択的に着脱可
能に支持する支持手段を有するものとすることができ
る。
【0017】また、前記判別手段または工程では、前記
プリントヘッドに設けられた自らの種類を提示するため
の情報提示手段に基づいて、前記支持手段への装着時に
その種類を判別するものとすることができる。
【0018】また、前記プリントヘッドに対する電気信
号の授受を可能とするべく、前記プリントヘッドおよび
前記支持手段には前記装着時に相互接続される電気的コ
ンタクト部が設けられ、前記判別手段または工程では当
該相互接続時に前記電気的コンタクト部を介して得られ
る電気的情報に基づいて前記プリントヘッドの種類を判
別するものとすることができる。
【0019】さらに、前記支持手段に装着可能な複数種
類のプリントヘッドは、複数の吐出口から単一色のイン
クを吐出するべく構成されたプリントヘッド、および複
数色のインクを吐出するべく構成されたプリントヘッド
とすることができる。
【0020】また、前記設定手段または工程ではさら
に、前記複数種類のプリントヘッドのそれぞれに対し複
数用意されたプリントモードであって、前記往復走査時
の移動速度を変更してプリントを行う当該複数のプリン
トモード毎に、前記吐出タイミングを設定するものとす
ることができる。
【0021】加えて、前記プリント媒体と前記プリント
ヘッドとの距離を切り替える切り替え手段をさらに具
え、前記設定手段または工程ではさらに、当該切り替え
に応じて前記往復走査時における前記プリントヘッドの
インクの吐出タイミングを設定するものとすることがで
きる。
【0022】また、前記複数種類のヘッド毎に設定され
る第1の吐出タイミング制御情報と、前記距離の設定条
件に基づいて設定される第2の吐出タイミング制御情報
と、前記プリントモードのに基づいて設定される第3の
吐出タイミング制御情報とをそれぞれ記憶し、前記設定
手段または工程では、前記判別された種類、プリントモ
ードおよび前記切り替えられた距離に応じて、前記第1
ないし第3の制御情報を組み合わせた設定を行うように
することができる。
【0023】また、本発明は、プリント媒体に対し吐出
口を有するプリントヘッドを相対的に往復走査し、当該
往復走査の過程で前記吐出口よりインクを吐出してプリ
ントを行うプリント装置において、前記プリント媒体と
前記プリントヘッドとの距離を切り替える切り替え手段
と、切り替えを検知する手段と、当該切り替え検知結果
に応じて前記往復走査時における前記プリントヘッドの
インクの吐出タイミングを設定する設定手段とを具え
る。
【0024】さらに、本発明は、プリント媒体に対し吐
出口を有するプリントヘッドを相対的に往復走査し、当
該往復走査の過程で前記吐出口よりインクを吐出してプ
リントを行うプリント装置の制御方法において、前記プ
リント媒体と前記プリントヘッドとの距離を切り替える
切り替え工程と、当該切り替えに応じて前記往復走査時
における前記プリントヘッドのインクの吐出タイミング
を設定する設定工程とを具える。
【0025】以上において、前記プリントヘッドは、前
記吐出口からインクを吐出するために利用されるエネル
ギを発生するべく設けられたエネルギ発生素子として、
インクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気
熱変換素子を有するものとすることができる。
【0026】なお、本明細書において「記録」および
「印字」とは、文字,図形等有意の情報を形成する場合
のみならず、広く画像,模様,パターン等を媒体上に形
成(プリント)する場合も言うものとする。
【0027】また、「プリント媒体」とは、一般的な記
録装置で用いられている紙のみならず、広く布,プラス
チックフィルム,金属板等、ヘッドによって吐出される
インクを受容可能なものも言うものとするが、以下の実
施例においてはかかるプリント媒体を象徴的に「紙」と
言うこともあるものとする。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を詳
細に説明する。
【0029】(第1例)図1は本発明の第1の実施形態
によるインクジェット記録装置の概略構成例を示す斜視
図である。この記録装置1は、概して給紙部2と、送紙
部30、34、36および37と、排紙部41と、キャ
リッジ部5および50と、クリーニング部6、60およ
び61とから構成されている。
【0030】キャリッジ部50には、ヘッドカートリッ
ジが搭載されたときにヘッドカートリッジと電気的接続
を行うためのコンタクト部が設けられている。この電気
的コンタクト部は、フレキシブルケーブル56の端部に
設けられ、フレキシブルケーブル56の他端部は不図示
の本体内電気基板に取り付けられている。キャリッジ5
0は、記録紙の搬送方向(副走査方向)に交差する方向
(例えば直交する方向)に設けられたガイド軸81に沿
って往復駆動され、その過程でヘッドカートリッジ7の
吐出口よりインクを吐出することにより印字が行われ
る。
【0031】クリーニング部6は、図2に示すヘッドカ
ートリッジ7が本体に搭載されたとき等にクリーニング
を行うべく所要の吸引圧力(負圧)を作用させるための
ポンプ60と、ヘッドカートリッジの吐出口ないしはそ
の内方の液路が乾燥しないようにするとともに外部から
の塵埃付着を防止するためのキャップ61とを有してい
る。またヘッドの吐出口が形成された面(フェイス面)
に付着した塵埃や吸引動作実施後に付着したインク滴を
除去するワイピング動作を行う弾性体でできたブレード
が備えられている。このブレードは、インクとの反応性
がなく、さらにヘッドのフェイス面へのダメージを最小
限にする材料、例えば非加水分解性のウレタンゴムやH
NBR等で形成されるのが好ましい。
【0032】図2は図1の記録装置に搭載されるBKヘ
ッドカートリッジ(以下、単にBKヘッドともいう)7
の外観を説明するための図であり、同図(a)は背面
図、同図(b)は同図(a)の矢印4B方向から見た正
面図であってフェイス面を示す図、同図(c)および
(d)は、それぞれ同図(a)の矢印4Cおよび矢印4
D方向から見た側面図である。
【0033】BKヘッドカートリッジ7は、吐出部70
とインクタンク73とが一体に構成された交換容易なも
のであり、装着操作時に装置本体側のキャリッジに設け
られたガイドアーム513を受容するガイド74、キャ
リッジへの突き当てないし位置決めを行うための凸部7
6、角穴77a、丸穴77b、凹部731、およびキャ
リッジ側の電気的コンタクト部と接続されるコンタクト
面が設けられた切り欠き部79等を有している。アルミ
ニウム等のベースプレート72によって支持された吐出
部70は、ヒータ等によりインクに熱を与えることが可
能な手段を有していて、この熱によりインクに膜沸騰を
生じさせ、この膜沸騰現象による気泡の成長または収縮
によって生じる圧力変化によって吐出口からインクを吐
出してプリント媒体に画像を形成するものである。
【0034】図3は本例で用いたヘッドの吐出部の概要
を示す。同図において、700は基板であり、電気配線
パターン、吐出ヒータ701およびヘッド温度調整用の
サブヒータ702等が形成された所謂ヒータボードを担
持している。705はヒータボードに接合された天板で
あり、吐出ヒータ701に対応して設けられた液路、そ
の液路の一端に連通してインクを供給する共通液室70
3、その共通液室にインクを供給するための供給路70
4、およびプリント媒体に対向する面に液路の他端を開
口させるための吐出口70等を有している。而して吐出
ヒータ701上での発泡に応じてインクは吐出口70よ
り図の矢印方向に吐出され、これに応じて共通液室70
3から液路内にインクがリフィルされる。
【0035】かかる構成のBKヘッド7は、具体的には
例えば128個の吐出口を有していて、インク吐出量は
約90ng/ドッ卜(1ng=1×10-9g)、駆動周
波数は10KHzであるように設計することができる。
また、インクには所謂普通紙にも印字品位が良好である
ような組成のものを用いる。そのようなインクの組成と
しては、例えば、 BK染料 3部 グリセリン 5部 エチレングリコール 5部 尿素 5部 イソプロピルアルコール 3部 PH調整剤 微量 水 残部 とすることができるが、これに限られず、使用するプリ
ント媒体等に応じて適宜の組成のものを用い得るのは言
うまでもない。
【0036】図4はキャリッジ部5の構成を詳細に説明
する分解斜視図である。図中のヘッドホルダ51には、
ヘッドカートリッジを取り付けないし固定を確実に行う
ためのガイドアーム513と、ヘッドギャップを設定す
るための部材であるポジションガイド515と、その部
材を操作するためのギャップ設定切替えレバー514と
が設けられている。また、ヘッドとの電気的接続を行う
ための接点群が設けられたコンタクト面503を有して
いて、不図示の装置本体制御部とフレキシプル基板56
を介して接続されている。
【0037】図5はキャリッジ部5へのBKヘッドカー
トリッジ7または後述するカラーヘッドカートリッジ1
01の取付態様を示す斜視図であり、これらヘッドカー
トリッジ7または101をキャリッジ部5へ取り付ける
ことで同時に電気的コンタク卜も得られるようになって
いる。
【0038】図6は、カラーヘッドカートリッジ101
(以下、カラーヘッドとも言う)の構成の概略を説明す
る図である。カラーヘッド101には、インクタンク装
着部110および111を備えている。同図(a)、
(b)および(c)に示すように、カラーヘッド101
は、一対の側板およびこれら一対の側板を連結する背板
とを有する筐体103と、その筐体103との間でイン
クタンクの収納空間を構成する表板113と、これら各
板で囲まれた空間部を2つの領域に分割する中板104
とを備えており、当該分割された空間がカラーインクタ
ンクの装着部110とおよびブラックインクタンクの装
着部111となっている。
【0039】カラーヘッド101の底部には、インクタ
ンク内のインクを、吐出口群を有する吐出部120B
K,120C,120M,120Yへのインク供給管1
06(Y,M,C,BK)内に導入するためのインク導
出管107(図ではイエロー用の107Yおよびシアン
用の107Cのみを示している)が設けられている。カ
ラーインクタンクおよびブラックインクタンクが装着さ
れる装着部110、111側に配された導出管107の
筐体内部の開口部には、フィルタ109(Y,M,C,
BK)が備えられており、インクタンクのインク供給口
内に挿入できるように適切に長さが定められて装着部1
10および111の内方に突出している。
【0040】なお、図6(c)に示されるように表板1
13の装着部111に対向した位置には切り欠き部11
2が設けられている。ここにはブラックインクが収容さ
れたブラックインクタンクに備えられたリブのみが挿入
可能となっており、イエロー、マゼンタ、シアンのイン
クを収容したカラーインクタンクとの間で誤挿入を生じ
させないように設計されているものである。このような
構成のカラーヘッド101の装着部111にはブラック
インクを収容したインクタンクが、また装着部110に
はイエロー,マゼンタ,シアンインクを収容したカラー
インクタンクがそれぞれ装着される。
【0041】図7(a)、(b)、(c)および(d)
は、ブラックインクを収容したBKインクタンク201
の概略構成であり、それぞれ一部を破断して示す側面
図、正面図、底面部および上部側断面図である。図中の
201はインクタンク、202はインク収容用の筐体、
203は蓋部材であり、大気連通用開口205を備えて
いる。204はタンク着脱を行う際に利用される摘み部
204aを有した上部部材である。そして、インクタン
クの底部には、カラーヘッド101の導出管107(こ
の場合BK用のもの)が挿入されるインク供給用開口2
08とその周囲に突設されたリブ215、インク供給用
開口208とリブ215とを連絡する傾斜部214aお
よび214bを有している。206はウレタン等の材質
で形成された多孔質のインク収容体、207はインク導
出部材であり、インクの保持が可能な繊維束状の材料で
形成されている。また、209はインク導出部材207
をタンク内に支持するための支持部材である。
【0042】図8(a)、(b)、(c)および(d)
は、カラーインクタンクを説明するための概略構成図で
ある。本例においてはイエロー(Y),マゼンタ
(M),シアン(C)のインクを収容したカラーインク
タンク321は、これらのインクを各別に収容したイン
クタンクユニットを一体化して構成されるが、基本的に
は図7について説明したブラックインクタンクと同様な
構成をしているものである。
【0043】すなわち図中の321はインクタンク、3
22はインク収容用の筐体、323は蓋部材であり、大
気連通用開口325を備えている。324はタンク着脱
を行う際に利用される摘み部324aを有した上部部材
である。そして、インクタンクの底部には、カラーヘッ
ド101の導出管107(この場合Y,M,C用のも
の)が挿入されるインク供給用開口328とその周囲に
突設されたリブ335、インク供給用開口328とリブ
335とを連絡する傾斜部334aおよび334bを有
している。326はウレタン等の材質で形成された多孔
質のインク収容体、327はインク導出部材であり、イ
ンクの保持が可能な繊維束状の材料で形成されている。
また、329はインク導出部材327をタンク内に支持
するための支持部材であり、その内面の一部には、イン
クタンクの内部と外部とを連通するスリッ卜がそれぞれ
に設けられている。なお336および337は各色部の
仕切り部材である。
【0044】インクの組成は、ブラックインクには一般
に使用されるいわゆる普通紙に対して印字品位が優れた
ものを使用し、テキスト等の文字品位は濃く、かつ鮮明
感の良いものを採用した。また、カラーインクについて
は、インク同士が隣り合ってもその境界の画像部分にに
じみが生じにくいようなインクを採用した。各カラーイ
ンクの組成の例としては次のようなものであるが、前述
と同様これに限られないのは勿論である。
【0045】 <Yインク> <Mインク> Y染料 2部 M染料 3部 チオジグリコール 7部 チオジグリコール 7部 グリセリン 7部 グリセリン 7部 尿素 7部 尿素 7部 界面活性剤 1部 界面活性剤 1部 PH調整剤 微量 PH調整剤 微量 水 残部 水 残部 <Cインク> C染料 4部 チオジグリコール 7部 グリセリン 7部 尿素 7部 界面活性剤 1部 PH調整剤 微量 水 残部 また、カラーヘッドカートリッジ101には、ブラック
の吐出口列と3種類のカラー(Y,M,C)の吐出口列
とが一直線上に配置された構成になっている。具体的に
は、ブラックについては例えば64個の吐出口群を有し
ており、インク滴の吐出量が約90ng/ドット、カラ
ーインクについてはイエロー、マゼンタ、シアンとも例
えば各24個の吐出口群を有していて、インク滴の吐出
量が約40ng/ドットとなるように設計することがで
きる。また、各色の吐出口群間では、約8吐出口相当の
距離が設けられている。なお印字駆動周波数は、6KH
zとすることができる。
【0046】図9はインクタンク321がカラーヘッド
カートリッジ101の表板113の上部114に対し、
筐体の一部をガイド部として回動装着される状態を、図
10(a)および(b)はヘッドカートリッジの交換動
作を示す概略図であり、BKヘッドカー卜ッリジ7とカ
ラーヘッドカートリッジ101の交換も実施できる。
【0047】以上説明した記録装置は、ブラックヘッド
カートリッジ7とカラーヘッドカートリッジ101とを
本体上で任意所望に交換可能であり、各ヘッドカートリ
ッジ7、101毎にそれぞれヘッドのタイプが記録装置
の本体上で検知ができる構成になっている。
【0048】なお、以上では2種類のヘッドカートリッ
ジを交換可能とした場合を例にとって説明をしたが、こ
れに限定されるものではない。更に言えば、例えばブラ
ック用のヘッドであっても2種類以上の検知ができるよ
うになし、染科系インクを用いたヘッドカートリッジと
顔料系インクを用いたヘッドカートリッジとの認識を可
能としてもよい。インクの種類が異なると記録ヘッドか
ら吐出されるインク滴の速度や大きさ等が異なり、記録
用紙上での印字ズレが生じてしまうから、これを防ぐ上
で有効である。
【0049】本願の目的とするところは、複数のヘッド
の種類を判別し、それぞれに往路印字と復路印字とでの
吐出タイミングを設定する制御を最適化することであ
る。このためにまず、BKヘッドカートリッジ7または
カラーヘッドカートリッジ101が記録装置に装着され
た際には、キャリッジ部5上のコンタクト部とヘッドの
PCB(配線ボード)との電気的な接続によってヘッド
自身が有しているID(固有の情報)を検知し、記録装
置本体内でヘッドの種類を判別する。而して当該判別情
報により各種類のヘッド毎に固有に設定された往路印字
時と復路印字時との吐出タイミング制御に関する情報が
設定される。
【0050】例えば、まずBKヘッドカートリッジ7を
検知した際には、第1の吐出タイミング制御が選択され
るようにする。BKヘッドは、前述したように128個
の吐出口を有しており、しかも高速印字が可能なように
設計されていて、1秒間に10万発以上の吐出が可能な
ものであり、10KHzの印字速度でキャリッジ駆動さ
れる。従って、BKヘッドカートリッジ7を検知したと
きには、128吐出口で10KHzのキャリッジスピー
ドで印字を行っても往路印字と復路印字とでズレが生し
ないように吐出タイミングを設定するのが強く望まし
い。
【0051】印字ズレの補正手段としては、例えば図1
1または図12に示すように、1種のヘッドに対して往
路印字と復路印字とでの吐出タイミングの条件を種々変
更して検査パターンをプリントし(「1」〜「6」また
は「1」〜「5」)、ズレのない適切な画像パターン
(「OK」で示すもの)に比較して同等の検査パターン
が得られたときの吐出タイミング条件をそのヘッドにつ
いての最適な吐出タイミング制御条件となし、ヘッドの
種類と、それぞれの最適な吐出タイミング条件(または
補正条件)と、またはさらに後述する印字モードとをテ
ーブル化して記録装置本体の不揮発性メモリに記憶させ
ておく。そしてヘッドが装着されたときにヘッドが提示
するIDに基づいてテーブルから吐出タイミング制御条
件(または補正条件)を読み取り、これを設定すればよ
い。
【0052】なお、検査パターン図11または図12に
示したものに限られず、往路印字時と復路印字時とでの
印字ズレの状態から適切な吐出タイミング制御条件を見
出し得るものであればいかなるものであってもよいのは
言うまでもない。
【0053】また、印字ズレ補正の手段に関しても、本
体内に設置してある不揮発性メモリに吐出タイミング設
定情報として記憶させておくものに限られることはな
い。例えば、ヘッド自体に自らの最適な制御条件を装置
に対して提示する手段を設け、装置側が当該ヘッドの装
着時にこれを読み取って設定するものであってもよい。
あるいはまた、装置側に光学的な読み取り手段を設け、
ヘッド交換時等適宜のタイミングで種々の条件下で検査
パターンをプリントし、光学的な読み取り手段でこれを
走査し、ズレのない検査パターンを検出してそのときの
吐出タイミング条件をそのヘッドについての最適な吐出
タイミング制御条件として設定するようにすることもで
きる。
【0054】図13は、往路印字時と復路印字時とでの
印字ズレの発生態様を説明するために、BKヘッド7が
記録媒体上を主走査方向に移動するときの着弾について
示した概要図である。
【0055】図中のAはキャリッジの移動方向のベクト
ル、Bは記録ヘッドから吐出されるインク滴の吐出速度
ベクトルである。Lは記録ヘッドと被記録媒体である印
字用紙との距離である。従って、往路での実際のインク
滴の飛翔方向はベクトルAとベクトルBとの合成であ
り、ベクトルCの方向に飛翔したインク滴が用紙に着弾
するものである。一方、復路でのインク滴は、ベクトル
Aの方向とは逆の−A方向のベクトルとベクトルBとの
合成であるD方同のベクトルで実際に飛翔する。すなわ
ち、往路でのインク滴の着弾点FDと復路でのインク滴
の着弾点RDとの距離が印字ズレLDとして発生するも
のであるので、この印字ズレがなくなるように吐出タイ
ミングが制御されるよう、例えば上述した不揮発性メモ
リの記憶内容に基づいて適切な設定を行う。
【0056】図14は、往路印字時と復路印字時とで吐
出タイミングを適切に制御した状態で印字を行った際の
インク滴の着弾状態を示すもので、往路印字時での着弾
点FDと復路印字時での着弾点RDとが合致している。
【0057】次に、カラーヘッド101を搭載して印字
を行うと、本例の場合前述したように6KHzの駆動周
波数で印字がおこなわれる。このとき、BKヘッドカー
トリッジ7の場合と同じく10KHzの駆動周波数に吐
出制御手段を設定すると、キャリッジスピードが異なる
ため往路印字時と復路印字時とで印字ズレが発生してし
まう。
【0058】図15(a),(b)および(c)は、印
字速度が異なるときの印字ズレの状態を示すものであ
り、印字速度によって往路印字時の着弾点FD1、FD
2およびFD3と復路印字時の着弾点RD1、RD2お
よびRD3とがずれることから、着弾点間のズレ量はL
D1、LD2およびLD3のように異なっている。
【0059】更に、本例ではBKヘッドカートリッジ7
とカラーヘッドカートリッジ101とでは吐出口数や長
さが異なることから、記録装置本体上でのヘッドと記録
媒体との距離等の条件がBKヘッドカートリッジと異な
るので、単にヘッド移動速度のみの影響で往路印字時と
復路印字時とでの印字ズレが発生するものではない。従
って、BKヘッドカートリッジとカラーヘッドカートリ
ッジとでそれぞれ適切な吐出タイミングを設定するのが
強く望ましいのである。すなわち、BKヘッドカートリ
ッジを用いる場合とカラーヘッドを用いる場合とで仮に
ヘッドギャップを等しくし、かつBKヘッドカートリッ
ジについて好適な吐出タイミングを設定したとき、カラ
ーヘッドカートリッジを用いてプリントを行うと記録紙
上ではインク滴の着弾点がFD2とRD2、またはFD
3とRD3のようにずれ、印字ズレが生じてしまうこと
がわかった。
【0060】このため、カラーヘッドカートリッジ10
1についてもこれに対応した往復印字でのズレ補正をヘ
ッド固有に実施し、BKヘッドカートリッジの場合と同
様に例えば記録本体内に設置してある不揮発性メモリに
補正量を書き込んでおくことで、用いるヘッドに合わせ
た適切な吐出タイミングの設定を自動的に行うことが可
能となる。
【0061】また、BKヘッドカートリッジ7を使用す
る際、例えば 1.第1の高品位モード(HQ):10KHz駆動 2.第2の高品位モード(SHQ):5KHz駆動 3.超高品位モード(Fine):10KHz駆動/多
パス印字 4.高速、モード(HS):13KHz駆動(50%デ
ューティ間引き印字) 5.エコノミーモード(Eco):13KHz駆動(3
1%デューティ間引き印字) のような印字モードを5種類有しており、印字モードの
設定は例えば記録装置上のキー操作や、ホスト装置等か
ら受信した印字データのコマンドによっても設定できる
ようになっている場合には、キャリッジのスピードが異
なることで前述したように往路印字時と復路印字時とで
ズレが生じる。そこで、それぞれの印字モードでの駆動
速度に対応した往復印字でのズレ補正を実施し、例えば
記録本体内に設置してある不揮発性メモリに補正量を書
き込んでおき、記録装置上の設定切り替えやホストコン
ピュータ側のプリンタドライバ(例えば、Microsoft 社
のWindows(商標))等によって上述したような
種々の印字モードからの選択がなされた際に、不揮発性
メモリ内にある条件を基に操作者が選択した印字モード
に対応した往路印字と復路印字での吐出タイミング制御
条件を自動的に選択し実施するようにすればよい。
【0062】なおこの場合、第1の高品位モードと第3
の超高品位モードに関してはヘッドスピードが等しいた
め、往路と復路の吐出タイミング制御条件は同一として
も良い。また同様に、第4の高速モードと第5のエコノ
ミーモードについてもも同一制御条件としても良い。
【0063】次に、カラーヘッド101を使用する際に
は、 1.高品位モード(HQ):6KHz駆動/1パス印字 2.超高品位モード(Fine):6KHz駆動/多パ
ス印字 3.高速モード(HS):9KHz駆動(50%デュー
ティ間引き印字) が選択可能になっている場合にも同様にすればよい。
【0064】図16は、以上のようにBKヘッドカート
リッジとカラーヘッドカートリッジとを選択的に使用可
能で、かつそれぞれの場合について複数の印字モードを
選択可能とした構成にあって、往路印字時と復路印字時
とで吐出タイミング制御を適切に選択設定するための手
順の一例を示す。
【0065】本手順は印字信号の入力に応じて起動さ
れ、まず搭載されているヘッドの種類を識別(ステップ
S1)した後、印字モードを検出することで予め調整さ
れた往路印字と復路印字の吐出タイミング設定条件を適
切に設定する。すなわち、BKヘッドカートリッジの装
着が検出された場合には片方向印字(往路または復路の
みでの印字)を行うのか否かを判定し(ステップS
3)、肯定判定であればそれに対応した吐出タイミング
制御条件を設定する(ステップS5)。一方否定判定で
あれば各種印字モードを判定し(ステップSB1〜SB
4)、判定された印字モードに応じた制御条件BK1〜
BK5を設定する(ステップSB11〜SB15)。
【0066】またカラーヘッドカートリッジ101の装
着が検出された場合も同様に、片方向印字を行うのか否
かを判定し(ステップS7)、肯定判定であればそれに
対応した吐出タイミング制御条件を設定し(ステップS
9)、一方否定判定であれば各種印字モードを判定(ス
テップSC1,SC2)した後、判定された印字モード
に応じた制御条件C1〜C3を設定する(ステップSC
11〜SC13)。
【0067】以上のようにヘッドカートリッジの種類や
印字モードに応じた適切な制御条件を設定した後に印字
動作を開始することで、常に安定した高品位な画像を得
ることができるようになる。
【0068】本例は、往復印字が可能な記録装置であっ
て、主走査方向に沿って設定された交換位置上で、支持
手段たるキャリッジ上の所定の位置にヘッドまたはヘッ
ドカートリッジを着脱自在とした記録装置において、複
数種のヘッドまたはヘッドカートリッジが交換可能であ
り、ヘッドがキャリッジに搭載された際に前述した電気
的コンタク卜面同士が当接することで、ヘッドが自らの
種類を提示するために有しているID(個別認識ナンバ
情報)を検出し、これによって識別されたヘッド種類に
応じた往路印字時と復路印字時とでの吐出タイミング制
御を設定するものである。なお、IDの提示手段として
はヘッドカートリッジに付されたDIPスイッチやIC
素子、あるいは磁気テープとし、装置本体においてその
内容を電気的あるいは磁気的に読み取ることができるよ
うにすることもできるし、凹凸部等機械的な形態として
本体側でこれを機械的、光学的、あるいは電気的に読み
取るようにすることもできるが、上例のようにコンタク
ト面同士の相互接続に応じた電気的コンタクトに基づい
てID情報の提示ないし判別を可能とする構成は、ヘッ
ドおよび支持手段側の構成の簡略化や寸法低減等の面か
ら好ましいものである。
【0069】なお、本例においては、プリントヘッドの
種類として吐出口群の配列範囲等が異なるブラック(単
一色)ヘッドとカラーヘッドとの互換を可能とした装置
について説明したが、本発明に係るヘッドの種類とは、
それら色ないし構成の相違のみならず、同一の吐出タイ
ミングを設定した場合には上述の如き印字ずれが生じる
ようなものを言うものとする。例えば、色または構成が
同一であっても、インク組成等が異なるために吐出条件
が異なりこれによって上述の如き印字ずれが生じるよう
な種類のヘッドを用いる場合にも本発明は有効に適用で
きるのである。
【0070】また、それらヘッドを選択的に装着できる
ようにする場合のみならず、予めそれらヘッドが同時に
装着される場合でも、印字に際していずれのヘッドを使
用するのかを判別し、その判別に応じて適切な吐出タイ
ミングを設定できるようにすることが好ましく、本発明
はそのような場合にも対応できるものである。
【0071】ところで、上例の装置は、記録ヘッドと記
録媒体である印字用紙との間の距離を切り替えられる機
構を有しているため、当該切り替え位置と同期して記録
装置本体がヘッド位置を検出し、自動的に往路印字と復
路印字との吐出タイミング制御を設定することができる
ものである。そのためには、例えば上述した切り替えレ
バー514の操作に応動するスイッチ等を設け、その作
動に応じ図16と同様の手順にて最適の吐出条件が設定
されるようにすればよい。これによれば、記録ヘッド毎
に固有に設定された情報とヘッドギャップ検出情報と印
字モード情報とを認識し、自動的に最適な吐出タイミン
グが設定されるようになるので、操作者に対しては何の
調整も強いることなく常に高品位の画像が得られるよう
になる。なお、かかる態様については第2例において詳
述する。
【0072】図17は図16の手順ないしはヘッドギャ
ップに応じた吐出タイミング制御を行うための記録装置
の制御系の概略樺成を示すブロック図である。図におい
て、1105はメインコントローラであり、プリント装
置全体の動作を制御するとともに、ホストコンピュータ
1102より送られてくるプリントデータを受信して印
刷イメージに展開し、紙等のプリント媒体に印刷する等
の制御を行っている。このメインコントローラ1105
は、マイクロプロセッサ形態のCPU等を具備し、その
CPUの制御プログラム(図16につき前述した処理手
順に対応したプログラム等)や各種吐出条件その他所要
の固定データを記憶しているROM1107、CPUの
ワークエリアとして使用され各種データを一時的に保存
するためのRAM1108等に接続されている。
【0073】1113はプリント媒体である記録用紙等
を搬送するためのラインフィードモータ、1111はヘ
ッドを搭載するキャリッジ50を走査するためのキャリ
ッジモータである。1110および1112はモータド
ライバであり、それぞれメインコントローラ1105よ
りの制御信号を入力し、対応するモータを適時回転駆動
している。1106はヘッドドライバであり、RAM1
108に記憶されているプリントデータに従ってプリン
トヘッド1109を駆動してプリント動作を行わせる。
【0074】1120および1122は、それぞれ、ヘ
ッドカートリッジに設けられたID情報提示手段および
キャリッジ50に設けられたID情報読み取り手段であ
り、これらはそれぞれコンタクト部78および503に
一体であってもよい。また、1130はキャリッジに設
けられたギャップ調整機構に応動するギャップ情報提示
手段である。これらID情報およびギャップ情報はメイ
ンコントローラ1105に伝達され、上述したような制
御が行われる。
【0075】(第2例)以上の第1例では、記録装置本
体に複数のヘッドまたはヘッドカートリッジを装着した
ときに、往路印字と復路印字とでの印字ズレ補正制御に
ついてヘッドの種類等に合わせて最適の条件を設定する
態様について述べたが、第2例では、記録ヘッドと記録
媒体である印字用紙との間の距離を切り替えた際に発生
する印字ズレ補正について特に詳細に説明する。
【0076】BKヘッドカートリッジ7を装着した際に
は、前述したように、所謂普通紙を用いたときに印字品
位が良好なインクを採用しているため、記録媒体上では
インクの浸透性が劣るものである。これは、印字デュー
ティが低いテキストを印字するとき等では問題がない
が、例えばグラフをプリントする等、高デューティ印字
を行うと、記録媒体である印字用紙がインク水分によっ
て伸ぴてしまう所謂コックリングが発生する。
【0077】コックリングが発生すると印字用紙が浮き
上がり、印字動作中の記録ヘッド吐出面が印字用紙と擦
れて用紙を汚してしまい、画像品位を著しく低下させて
しまう問題がある。
【0078】そこで操作者は、本例装置を使用する場
合、記録ヘッドが印字用紙によって擦過されないように
記録ヘッドポジションを変更し、記録ヘッドを記録媒体
の被記録面から遠ざけて使用することができる。
【0079】また、印字対象である記録媒体が葉書等の
ように厚みのあるものであったり、封筒等のように複数
枚が重ねられているようものに関しても、操作者は、本
例装置を使用する場合、記録ヘッドが記録媒体によって
擦過されないように記録ヘッドを記録媒体の被記録面か
ら遠ざけて使用することができる。
【0080】図18は、記録ヘッドと記録媒体である印
字用紙との距離を変更したときに吐出されたインク滴の
着弾位置が異なってくる態様を説明する図である。
【0081】第1ポジションでの紙間距離はL11であ
り、往復印字での着弾点ズレ量はLD11である。ま
た、第2ポジションでの紙間距離L12のときはズレ量
はLD12、第3ポジションでの紙間距離L13のとき
には、着弾点ズレ量はLD13となる。
【0082】この図から明らかなように、ヘッドギャッ
プが変わってしまえば印字ズレは容易に発生するのであ
って、一つのヘッドポジションに対応して適切な吐出タ
イミングを設定したとしても、他のポジションについて
同じタイミングで吐出駆動を行えば印字品位は当然のご
とく低下することになる。
【0083】本例では、特にヘッドポジションの設定に
連動して吐出タイミングを制御させることで往復印字で
のズレをなくすものである。
【0084】図19は、キャリッジ部5の構成を詳細に
説明する分解斜視図である。図中のギャップ設定レバー
(以下紙間レバーとも言う)514は、回動自在なもの
であり、当該回動各ポジション毎に記録ヘッドと被記録
媒体との距離が変更される。ポジションガイド515
は、紙間レバー514の回動位置を固定するためのガイ
ド部材である。ヘッドホルダ51の上面には、紙間レバ
ー514に連動してその回動位置すなわちヘッドポジシ
ョンを自動検知するための電極516a、516bおよ
び516cが配線してある。各電極には異なった抵抗値
を示す抵抗体R1、R2およびR3が設けられていて、
紙間レバー514の回動位置に応動して対応する電極配
線が導通し、これによってそれぞれを判別できるように
なっている。各々の電極516a〜516cは、フレキ
シブル基板56を介して記録装置本体のコントローラに
接続されている。
【0085】図20(a)および(b)は、紙間レバー
514とその回動ポジション検知電極配線516とを詳
細に説明する図である。
【0086】まず、同図(a)は、ヘッドホルダ51の
上部に構成された3個の電極516の平面図である。紙
間ポジションは、具体的には本例では3段階あり、51
6aは第1のポジションを、516bは第2ポジション
を、516cは第3のポジションを検知する電極であ
り、それぞれには、R1、R2、R3の異なった抵抗体
が設置してある。電極516は、通常開放状態となって
いて、紙間レバー514を合わせることで導通するよう
な構成となっている。
【0087】同図(b)は、ヘッドホルダ51を正面か
ら見た状態で説明しやすくした概略図である。紙間レバ
ー514には、金属等の導電部材520が設置してあ
り、図では電極516bと導電部材520とが接触して
導通状態となっており、これによって電極516bの抵
抗体の抵抗値R2または電流値を検出してレバーポジシ
ョンすなわちヘッドギャップ量を検知可能な状態を示し
ている。なお、各電極には、コントローラ側から微小電
流を周期的に供給し、導通状態がが検知できるようにす
る。
【0088】本例では、記録ヘッド固有の情報として図
11または図12で説明したような往路印字と復路印字
とのズレ補正を行わせるための印字テストパターン等に
基づく吐出タイミング制御条件とともに、ヘッドギャッ
プの切り替え位置、さらには印字モードとに対応して調
整すべき吐出タイミング制御条件を例えば不揮発性のメ
モリに記憶させておくことで、操作者がどの状態で印字
動作を指令しても往路印字時と復路印字時とでのズレが
発生することなく、常に安定した高品位の画像が得られ
るようになる。
【0089】図21は、かかるヘッドギャップ量に対応
した吐出タイミング調整をも含めて往路印字時と復路印
字時とで吐出タイミング制御を適切に選択設定するため
の手順の一例を示す。
【0090】本手順も印字信号の入力に応じて起動さ
れ、まず搭載されているヘッドの種類を識別(ステップ
S21)した後、ヘッドギャップ(紙間ポジション)を
検出することで予め調整された往路印字と復路印字の吐
出タイミング設定条件を適切に設定する。すなわち、B
Kヘッドカートリッジの装着が検出された場合には設定
されている紙間ポジションが“1”か否かを判定し(ス
テップS2B1)、肯定判定であればさらに選択されて
いる印字モードをも勘案して吐出タイミング制御条件を
設定する(ステップS2B11)。一方否定判定であれ
ば設定されている紙間ポジションが“2”か否かを判定
し(ステップS2B2)、当該判定を経て設定されてい
る紙間ポジション(“2”または“3”)に対応しかつ
選択されている印字モードに対応した吐出タイミング制
御条件を設定する(ステップS2B12,S2B1
3)。
【0091】またカラーヘッドカートリッジ101の装
着が検出された場合も同様に、設定されている紙間ポジ
ションの判定(ステップS2C1,S2C2)を経て、
設定されている紙間ポジション(“1”、“2”または
“3”)に対応しかつ選択されている印字モードに対応
した吐出タイミング制御条件を設定する(ステップS2
C1〜S2B13)。
【0092】以上のようにヘッドカートリッジの種類や
印字モードのみならず、ヘッドギャップにも対応した適
切な制御条件を設定した後に印字動作を開始すること
で、常に安定した高品位な画像を得ることができるよう
になる。
【0093】(第3例)上述の第2例では、ヘッド種毎
に用意された紙間ポジションの設定と印字モードとに対
する吐出タイミング制御を予め設定しておき、各条件を
検知した際に、例えば不揮発性メモリ内に記憶してあっ
た往復印字ズレ補正テープルを参照して適切なものを決
定していた。
【0094】第3例では、ヘッド種、紙間ポジションお
よび印字モードの3つの設定条件を各別に例えば不揮発
性メモリ内に記憶させておき、記録条件に基づいた最適
値を記録装置本体内のCPU(演算処理素子)を含むメ
インコントローラで決定できるようにした態様について
述べる。
【0095】記録ヘッドには、ID(個別認識ナンバー
情報)があるので、該情報に基づき往復印字での印字ズ
レ補正を行うために、ヘッド種類に対応させた第1の吐
出タイミング制御条件を不揮発性メモリ内に記憶させて
おく。また、記録ヘッドの紙間ポジションの設定(例え
ば3段階)に対して往復印字ズレ補正を行うために、紙
間ポジション設定に対応させた第2の吐出タイミング制
御条件を不揮発性メモリ内に記憶させておく。さらに、
記録ヘッドの移動スピードに対応した印字モードの設定
による印字ズレ補正を行うために、印字モードに対応さ
せた第3の吐出タイミング制御条件を不揮発性メモリ内
に記憶させておく。
【0096】ここで、それぞれの吐出タイミング条件設
定は、図11や図12で説明をしたような、往路印字と
復路印字とでのズレ補正用印字パターン等を用いて調整
を行なってもよいし、設計的な数値に基づいた理論的計
算を実施して吐出タイミングを求めても良く、またそれ
らに限定されるものでもない。
【0097】図22は本例での吐出タイミング制御に関
する説明図である。記録ヘッドのIDは図2に示したヘ
ッドのコンタクト面78と図20のヘッドホルダのコン
タクト面503とが接触したときに情報が得られる。ま
た、記録ヘッドの紙間ポジションは、図19および図2
0に示したように紙間ボジションレバーの設定がどこで
あるかで判別できる。また、印字モードは、図1の記録
装置上のキー操作、または印字コマンドやプリンタドラ
イバ(例えばWindows(商標)等のOS上での印
字モード設定)等の情報から決定される。
【0098】而して、各条件毎に設定された吐出タイミ
ング制御条件は、不揮発性メモリ801に記憶されてい
るとすると、操作者が印字を指令するときの設定条件に
基づいて、CPU802で、各設定条件から現在の記録
すべき状態を認識して、往印字と復印字での印字ズレ補
正量を決定することができる。当該決定された情報に基
づき、コントローラ803を通してヘッド駆動が行われ
る。
【0099】このように各条件に対応して、吐出タイミ
ング制御を実施することで、様々な状況下でも、常に往
復印字時の印字ズレを最小限にとどめ、高品位な画像を
得ることができるようになる。
【0100】(その他)本発明は、機械的エネルギや熱
エネルギをインク吐出のために利用されるエネルギとし
て用いる種々の形態のインクジェット方式に適用するこ
とができるが、その中でも、熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式のプリ
ントヘッド、プリンタにおいて優れた効果をもたらすも
のである。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細
化が達成できるからである。
【0101】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、プリントヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせ
て、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(イ
ンク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡
の成長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)
を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆
動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収
縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)
の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆
動信号としては、米国特許第4463359号明細書,
同第4345262号明細書に記載されているようなも
のが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関
する発明の米国特許第4313124号明細書に記載さ
れている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うこ
とができる。
【0102】プリントヘッドの構成としては、上述の各
明細書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変
換体の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書,米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基いた構成と
しても本発明の効果は有効である。すなわち、プリント
ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によ
れば記録を確実に効率よく行うことができるようになる
からである。
【0103】また、本発明のプリンタの構成として、プ
リントヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付
加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ま
しいものである。これらを具体的に挙げれば、プリント
ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手
段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の
加熱素子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予
備加熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を
挙げることができる。
【0104】また、搭載されるプリントヘッドの種類な
いし個数についても、例えば単色のインクに対応して1
個のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする
複数のインクに対応して複数個数設けられるものであっ
てもよい。すなわち、例えばプリンタの記録モードとし
ては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、プ
リントヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせ
によるかいずれでもよいが、異なる色の複色カラー、ま
たは混色によるフルカラーの各記録モードの少なくとも
一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0105】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0106】さらに加えて、本発明を適用できるインク
ジェットプリンタの形態としては、コンピュータ等の情
報処理機器の画像出力端末として用いられるものの他、
リーダ等と組合せた複写装置、さらには送受信機能を有
するファクシミリ装置の形態をとるもの等であってもよ
い。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
異なる複数のヘッドの交換を可能とした構成ないしはヘ
ッドギャップ調整機構を採用した構成において、ヘッド
の情報やヘッドギャップの設定を自動的に検出して往路
印字時と復路印字時とで吐出タイミングを制御し、印字
ズレを補正することにより、操作者に煩雑な調整を強い
ることなく常に高品位な画像を形成することができるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるインクジェット
記録装置の概略構成例を示す斜視図である。
【図2】図1の装置に搭載されるBKヘッドカートリッ
ジの外観を説明するための図であり、(a)は背面図、
(b)は同図(a)の矢印4B方向から見た正面図、
(c)および(d)は、それぞれ同図(a)の矢印4C
および矢印4D方向から見た側面図である。
【図3】図1の例で用いたヘッドの吐出部の概要を示す
斜視図である。
【図4】図1の例で用いたキャリッジ部の構成を詳細に
説明する分解斜視図である。
【図5】キャリッジ部へのBKヘッドカートリッジまた
はカラーヘッドカートリッジの取付態様を示す斜視図で
ある。
【図6】(a)ないし(e)は図1の例で用いたカラー
ヘッドカートリッジの構成の概略を説明する図である。
【図7】(a)、(b)、(c)および(d)は、ブラ
ックインクを収容したBKインクタンクの概略構成であ
り、それぞれ一部を破断して示す側面図、正面図、底面
部および上部側断面図である。
【図8】(a)ないし(d)は、カラーインクタンクを
説明するための概略構成図である。
【図9】図8のインクタンクがカラーヘッドカートリッ
ジに対し装着されるときの状態を示す説明図である。
【図10】(a)および(b)はヘッドカートリッジの
交換動作を示す概略図である。
【図11】印字ズレの補正を行うための検査パターンの
例を示す説明図である。
【図12】印字ズレの補正を行うための検査パターンの
他の例を示す説明図である。
【図13】往路印字時と復路印字時とでの印字ズレの発
生態様を説明するための説明図である。
【図14】往路印字時と復路印字時とで吐出タイミング
を適切に制御した状態で印字を行った際のインク滴の着
弾状態を示す説明図である。
【図15】(a)、(b)および(c)は、印字速度が
異なるときの印字ズレの状態を示す説明図である。
【図16】本発明の第1例に係り、BKヘッドカートリ
ッジとカラーヘッドカートリッジとを選択的に使用可能
で、かつそれぞれの場合について複数の印字モードを選
択可能とした構成にあって、往路印字時と復路印字時と
で吐出タイミング制御を適切に選択設定するための手順
の一例を示すフローチャートである。
【図17】吐出タイミング制御を行うためのプリント装
置の制御系の概略樺成を示すブロック図である。
【図18】プリントヘッドとプリント媒体紙との距離を
変更したときに吐出されたインク滴の着弾位置が異なっ
てくる態様を説明するための説明図である。
【図19】本発明の第2例に係るキャリッジ部の構成を
詳細に説明する分解斜視図である。
【図20】(a)および(b)は、それぞれ、本発明の
第2例に係る紙間レバーとその回動ポジション検知電極
配線とを詳細に説明する模式的平面図および正面図であ
る。
【図21】本発明の第2例に係り、ヘッドギャップ量に
対応した吐出タイミング調整をも含めて往路印字時と復
路印字時とで吐出タイミング制御を適切に選択設定する
ための手順の一例を示すフローチャートである。
【図22】本発明の第3例での吐出タイミング制御を説
明するための説明図である。
【符号の説明】
1 プリント装置 2 給紙部 5 キャリッジ部 7 ブラックヘッドカートリッジ 30〜37 搬送部 41 排紙部 50 キャリッジ 51 ヘッドホルダ 70 ノズル部 72 ベースプレート 73 インクタンク 74 ガイド 78 ヘッドコンタク卜面 101 カラーヘッド 110 BKタンク装着部 111 カラータンク装着部 120 ヘッド部 201 ブラックインクタンク 321 カラーインクタンク 322 インク収容用の笛体 336,337 仕切部材 503 キャリッジコンタク卜面 513 ガイドアーム 514 紙間ポジション設定レバー 515 ポジションガイド 516 紙間ポジションの検出電極 520 導電部材 701 吐出ヒータ 710 吐出されたインク滴 801 記録装置内の不揮発性メモリ 802 CPU 803 コントローラ 1005 メインコントローラ 1108 RAM 1113 キャリッジモータ A 記録ヘッドの移動速度ベクトル A1,A2,A3 記録ヘッドの移動速度ベクトル B インク滴の速度ベクトル B1,B2,B3 インク滴の速度ベクトル C 往路印字のベクトルAとBとの合成ベクトル C1,C2,C3 往路印字のベクトルA1,A2,A
3とベクトルB1,B2,B3との合成ベクトル D 復路印字のベクトル(−A)とBとの合成ベクトル D1,D2,D3 復路印字のベクトル−A1,−A
2,−A3とベクトルB1,B2,B3との合成ベクト
ル FD 往路印字での印字用紙上での着弾点 RD 復路印字での印字用紙上での着弾点 FD1,FD2,FD3 往路印字での印字用紙上での
着弾点 RD1,RD2,RD3 復路印字での印字用紙上での
着弾点 L,L11〜L13 ヘッドと印字用紙との距離 LD,LD1〜LD3,LD11〜LD13 往路印字
と復路印字でのズレ量
フロントページの続き (72)発明者 神田 英彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するための吐出口を有する
    複数種類のプリントヘッドを使用可能で、プリント媒体
    に対し前記プリントヘッドを相対的に往復走査し、当該
    往復走査の過程で前記吐出口よりインクを吐出してプリ
    ントを行うプリント装置において、 使用する前記プリントヘッドの種類を判別する判別手段
    と、 当該判別に応じて前記往復走査時における前記プリント
    ヘッドのインクの吐出タイミングを設定する設定手段と
    を具えたことを特徴とするプリント装置。
  2. 【請求項2】 種類の異なる前記プリントヘッドを選択
    的に着脱可能に支持する支持手段をさらに具えたことを
    特徴とする請求項1に記載のプリント装置。
  3. 【請求項3】 前記判別手段は、前記プリントヘッドに
    設けられた自らの種類を提示するための情報提示手段に
    基づいて、前記支持手段への装着時にその種類を判別す
    ることを特徴とする請求項2に記載のプリント装置。
  4. 【請求項4】 前記プリントヘッドに対する電気信号の
    授受を可能とするべく、前記プリントヘッドおよび前記
    支持手段には前記装着時に相互接続される電気的コンタ
    クト部が設けられ、前記判別手段は当該相互接続時に前
    記電気的コンタクト部を介して得られる電気的情報に基
    づいて前記プリントヘッドの種類を判別することを特徴
    とする請求項3に記載のプリント装置。
  5. 【請求項5】 前記支持手段に装着可能な複数種類のプ
    リントヘッドは、複数の吐出口から単一色のインクを吐
    出するべく構成されたプリントヘッド、および複数色の
    インクを吐出するべく構成されたプリントヘッドである
    ことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の
    プリント装置。
  6. 【請求項6】 前記設定手段はさらに、前記複数種類の
    プリントヘッドのそれぞれに対し複数用意されたプリン
    トモードであって、前記往復走査時の移動速度を変更し
    てプリントを行う当該複数のプリントモード毎に、前記
    吐出タイミングを設定することを特徴とする請求項1な
    いし5のいずれかに記載のプリント装置。
  7. 【請求項7】 前記プリント媒体と前記プリントヘッド
    との距離を切り替える切り替え手段をさらに具え、前記
    設定手段はさらに、当該切り替えに応じて前記往復走査
    時における前記プリントヘッドのインクの吐出タイミン
    グを設定することを特徴とする請求項1ないし6のいず
    れかに記載のプリント装置。
  8. 【請求項8】 前記設定手段は、前記複数種類のヘッド
    毎に設定される第1の吐出タイミング制御情報と、前記
    距離の設定条件に基づいて設定される第2の吐出タイミ
    ング制御情報と、前記プリントモードのに基づいて設定
    される第3の吐出タイミング制御情報とをそれぞれ記憶
    する記憶手段を具え、前記判別された種類、プリントモ
    ードおよび前記切り替えられた距離に応じて、前記第1
    ないし第3の制御情報を組み合わせた設定を行うことを
    特徴とする請求項7に記載のプリント装置。
  9. 【請求項9】 プリント媒体に対し吐出口を有するプリ
    ントヘッドを相対的に往復走査し、当該往復走査の過程
    で前記吐出口よりインクを吐出してプリントを行うプリ
    ント装置において、 前記プリント媒体と前記プリントヘッドとの距離を切り
    替える切り替え手段と、 当該切り替えに応じて前記往復走査時における前記プリ
    ントヘッドのインクの吐出タイミングを設定する設定手
    段とを具えたことを特徴とするプリント装置。
  10. 【請求項10】 前記プリントヘッドは、前記吐出口か
    らインクを吐出するために利用されるエネルギを発生す
    るべく設けられたエネルギ発生素子として、インクに膜
    沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変換素子
    を有することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか
    に記載のプリント装置。
  11. 【請求項11】 インクを吐出するための吐出口を有す
    る複数種類のプリントヘッドを使用可能で、プリント媒
    体に対し前記プリントヘッドを相対的に往復走査し、当
    該往復走査の過程で前記吐出口よりインクを吐出してプ
    リントを行うプリント装置の制御方法において、 使用する前記プリントヘッドの種類を判別または設定す
    る工程と、 当該判別または設定に応じて前記往復走査時における前
    記プリントヘッドのインクの吐出タイミングを設定する
    工程とを具えたことを特徴とするプリント装置の制御方
    法。
  12. 【請求項12】 前記プリント装置は、種類の異なる前
    記プリントヘッドを選択的に着脱可能に支持する支持手
    段を有することを特徴とする請求項11に記載のプリン
    ト装置の制御方法。
  13. 【請求項13】 前記判別工程では、前記プリントヘッ
    ドに設けられた自らの種類を提示するための情報提示手
    段に基づいて、前記支持手段への装着時にその種類を判
    別することを特徴とする請求項12に記載のプリント装
    置の制御方法。
  14. 【請求項14】 前記プリントヘッドに対する電気信号
    の授受を可能とするべく、前記プリントヘッドおよび前
    記支持手段には前記装着時に相互接続される電気的コン
    タクト部が設けられ、前記判別工程では当該相互接続時
    に前記電気的コンタクト部を介して得られる電気的情報
    に基づいて前記プリントヘッドの種類を判別することを
    特徴とする請求項13に記載のプリント装置の制御方
    法。
  15. 【請求項15】 前記支持手段に装着可能な複数種類の
    プリントヘッドは、複数の吐出口から単一色のインクを
    吐出するべく構成されたプリントヘッド、および複数色
    のインクを吐出するべく構成されたプリントヘッドであ
    ることを特徴とする請求項12ないし14のいずれかに
    記載のプリント装置の制御方法。
  16. 【請求項16】 前記設定工程ではさらに、前記複数種
    類のプリントヘッドのそれぞれに対し複数用意されたプ
    リントモードであって、前記往復走査時の移動速度を変
    更してプリントを行う当該複数のプリントモード毎に、
    前記吐出タイミングを設定することを特徴とする請求項
    11ないし15のいずれかに記載のプリント装置の制御
    方法。
  17. 【請求項17】 前記プリント媒体と前記プリントヘッ
    ドとの距離を切り替える切り替え手段をさらに具え、前
    記設定工程ではさらに、当該切り替えに応じて前記往復
    走査時における前記プリントヘッドのインクの吐出タイ
    ミングを設定することを特徴とする請求項11ないし1
    6のいずれかに記載のプリント装置の制御方法。
  18. 【請求項18】 前記複数種類のヘッド毎に設定される
    第1の吐出タイミング制御情報と、前記距離の設定条件
    に基づいて設定される第2の吐出タイミング制御情報
    と、前記プリントモードのに基づいて設定される第3の
    吐出タイミング制御情報とをそれぞれ記憶し、前記設定
    工程では、前記判別された種類、プリントモードおよび
    前記切り替えられた距離に応じて、前記第1ないし第3
    の制御情報を組み合わせた設定を行うことを特徴とする
    請求項17に記載のプリント装置の制御方法。
  19. 【請求項19】 プリント媒体に対し吐出口を有するプ
    リントヘッドを相対的に往復走査し、当該往復走査の過
    程で前記吐出口よりインクを吐出してプリントを行うプ
    リント装置の制御方法において、 前記プリント媒体と前記プリントヘッドとの距離を切り
    替える切り替え工程と、切り替えを検知する手段と、 当該切り替え検知結果に応じて前記往復走査時における
    前記プリントヘッドのインクの吐出タイミングを設定す
    る設定工程とを具えたことを特徴とするプリント装置の
    制御方法。
  20. 【請求項20】 前記プリントヘッドは、前記吐出口か
    らインクを吐出するために利用されるエネルギを発生す
    るべく設けられたエネルギ発生素子として、インクに膜
    沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変換素子
    を有することを特徴とする請求項11ないし19のいず
    れかに記載のプリント装置の制御方法。
JP16443796A 1996-06-25 1996-06-25 プリント装置および該装置の制御方法 Pending JPH106533A (ja)

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