JPH1054285A - 空燃比センサの劣化判定装置 - Google Patents

空燃比センサの劣化判定装置

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JPH1054285A
JPH1054285A JP8211785A JP21178596A JPH1054285A JP H1054285 A JPH1054285 A JP H1054285A JP 8211785 A JP8211785 A JP 8211785A JP 21178596 A JP21178596 A JP 21178596A JP H1054285 A JPH1054285 A JP H1054285A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 理論空然比を含む広範囲の空然比を連続的に
検出可能な空然比センサを用いた空然比制御装置におい
て、ストイキ以外の制御領域におけるセンサ特性に依存
することなく、早期に劣化が検出可能な空然比センサの
劣化判定装置を提供する。 【解決手段】 排気系に設けた空燃比センサと、該空燃
比センサの出力と目標空燃比に相当する目標出力との偏
差に基づいて、機関に供給する混合気の空燃比が該目標
空燃比となるように燃料噴射量をフィードバック制御す
る空燃比フィードバック制御手段と、該空燃比フィード
バック制御手段による空燃比フィードバック制御の実行
中において、燃料噴射補正量の変動量ΔFTを所定期間
の間積算することにより変動量積算値ΣΔFTを算出す
る変動量積算値算出手段と、該変動量積算値算出手段に
より算出された変動量積算値ΣΔFTが所定値を越えた
時に、前記空燃比センサが劣化していると判定する劣化
判定手段と、を備えた空然比センサの劣化判定装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関(エンジ
ン)において、吸入空気量に応じて適量の燃料を供給す
ることにより、空気と燃料との混合比(空燃比:A/
F)を所望の値に制御する空燃比制御装置に用いられる
空燃比センサの劣化判定装置に関する。より詳細には、
本発明は、空燃比フィードバック制御を行うために排気
浄化触媒の上流側に設けられ、空燃比をリニアに検出可
能な空燃比センサ(A/Fセンサ)の劣化を判定する装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車用エンジンにおいて
は、排気ガス浄化対策として、排気ガス中の未燃成分
(HC,CO)の酸化と窒素酸化物(NOX)の還元と
を同時に促進する三元触媒が利用されている。そのよう
な三元触媒による酸化・還元能力を高めるためには、エ
ンジンの燃焼状態を示す空燃比(A/F)を理論空燃比
近傍(ウィンドウ)に制御する必要がある。そのため、
エンジンにおける燃料噴射制御においては、排気ガス中
の残留酸素濃度に基づき空燃比が理論空燃比よりもリッ
チかリーンかを感知するO2センサ(酸素濃度センサ)
(図1参照)を設け、そのセンサ出力に基づいて燃料量
を補正する空燃比フィードバック制御が行われている。
【0003】一方、近年においては、三元触媒が常に一
定の安定した浄化性能を発揮しうるように空燃比を制御
する内燃機関も開発されている。三元触媒は、通過する
排気ガスの空燃比がリーン状態にあるときに排気ガス中
の酸素を吸着し、通過する排気ガスの空然比がリッチ状
態にあるときに吸着した酸素を放出するO2ストレージ
作用を行うが、このような三元触媒のO2ストレージ能
力は有限なものである。従って、O2ストレージ能力を
効果的に利用するためには、排気ガスの空然比が次にリ
ッチ状態またはリーン状態のいずれとなってもよいよう
に、触媒中に貯蔵されている酸素の量を所定量(例え
ば、最大酸素貯蔵量の半分)に維持することが肝要であ
り、そのように維持されていれば、常に一定のO2吸着
・放出作用が可能となり、結果として触媒による一定の
酸化・還元能力が常に得られる。
【0004】このように触媒の浄化性能を維持すべくO
2ストレージ量を一定に制御する内燃機関においては、
理論空然比を含む広範囲の空燃比をリニアに検出可能な
空燃比センサ(A/Fセンサ)(図2参照)が用いら
れ、比例及び積分動作(PI動作)によるフィードバッ
ク制御(F/B制御)が行われる。すなわち、 次回燃料噴射補正量=KP*(今回の燃料差)+KS*Σ
(これまでの燃料差) ただし、燃料差=(実際に筒内で燃焼せしめられた燃料
量)−(吸入空気をストイキとする目標筒内燃料量) 実際に燃焼せしめられた燃料量=空気量検出値/空燃比
検出値 KP=比例項ゲイン KS=積分項ゲイン なる演算により、フィードバック制御による燃料噴射補
正量が算出される。
【0005】上記した燃料噴射補正量の演算式からわか
るように、その比例項は、O2センサによるフィードバ
ック制御と同様に、空燃比をストイキ(理論空然比)に
維持すべく作用する成分であり、積分項は、定常偏差
(オフセット)を消去するように作用する成分である。
すなわち、この積分項の作用により、触媒におけるO2
ストレージ量が一定に維持される結果となる。例えば、
急加速等でリーンガスが発生した場合には、かかる積分
項の作用により、リッチガスが発生せしめられ、リーン
ガス発生の効果が相殺される。
【0006】上述したように、A/Fセンサの出力電圧
に基づく空燃比フィードバック制御においては、その出
力電圧と目標電圧(ストイキ相当電圧)との偏差が大き
いほど燃料噴射補正量が大きくなるように制御されるた
め、A/Fセンサが排気ガスの熱や燃料、潤滑油中に含
まれる鉛、燐などの被毒の作用により劣化してくると、
A/Fセンサの応答性(実際の空然比変化に追従する速
さ)が低下し、所望の空燃比フィードバック制御を達成
することが困難となる。
【0007】そこで、空然比センサの劣化を検出する従
来の装置として、例えば特開平5−106486号公報
に記載された空然比センサの劣化判定装置がある。この
劣化判定装置では、理論空然比を含む広範囲の空然比を
連続的に検出可能な空然比センサの出力に基づき、目標
空然比を理論空然比(ストイキ)に設定した時と理論空
然比と異なる空然比(リーン空然比)に設定した時にそ
れぞれ空然比センサの出力に基づくフィードバック補正
量を学習する共に、これらの学習値の相違に基づいて空
然比センサの劣化を判定するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の空然比センサの
劣化判定装置では、2つの異なる目標空然比(ストイキ
及びそれ以外)の制御時にそれぞれフィードバック補正
量を学習し、その学習値を比較する必要があるため、空
然比センサの劣化判定に時間を要する。更に、空燃比セ
ンサの劣化が判定できるのは、ストイキ制御及びリーン
制御の両方を実施する空燃比制御システムに限定され、
空燃比を常に1つの目標空然比(例えば、理論空燃比)
に制御するシステムには適用できない。また、この劣化
判定装置は、空燃比センサ劣化時にはリーン(ストイキ
以外の空然比)制御時の出力バラツキが大きいことを利
用して判定を行っているために、判定が特定の制御領域
でのセンサ特性の劣化・バラツキに依存し、安定した判
定結果を得ることが困難である。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、理論空然比を含む広
範囲の空然比を連続的に検出可能な空然比センサを用い
た空然比制御装置において、ストイキ以外の制御領域に
おけるセンサ特性に依存することなく、早期に劣化が検
出可能な空然比センサの劣化判定装置を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による空然比セン
サの劣化判定装置は、排気系に設けた理論空燃比を含む
広範囲の空燃比を連続的に検出可能な空燃比センサと、
該空燃比センサの出力と目標空燃比に相当する目標出力
との偏差に基づいて、機関に供給する混合気の空燃比が
該目標空燃比となるように燃料噴射量をフィードバック
制御する空燃比フィードバック制御手段と、該空燃比フ
ィードバック制御手段による空燃比フィードバック制御
の実行中において、燃料噴射補正量の変動量ΔFTを所
定期間の間積算することにより変動量積算値ΣΔFTを
算出する変動量積算値算出手段と、該変動量積算値算出
手段により算出された変動量積算値ΣΔFTが所定値を
越えた時に、前記空燃比センサが劣化していると判定す
る劣化判定手段と、を備えており、そのことにより上記
目的が達成される。
【0011】また、本発明による空然比センサの劣化判
定装置は、排気系に設けた理論空燃比を含む広範囲の空
燃比を連続的に検出可能な空燃比センサと、該空燃比セ
ンサの出力と目標空燃比に相当する目標出力との偏差に
基づいて、機関に供給する混合気の空燃比が該目標空燃
比となるように燃料噴射量をフィードバック制御する空
燃比フィードバック制御手段と、該空燃比フィードバッ
ク制御手段による空燃比フィードバック制御の実行中に
おいて、前記空燃比センサの出力の絶対値または空燃比
センサの出力と前記目標出力との偏差を所定期間の間積
算することにより出力積算値ΣVを算出する出力積算値
算出手段と、該出力積算値算出手段により算出された該
出力積算値ΣVが所定値を越えた時に、該空燃比センサ
が劣化していると判定する劣化判定手段と、を備えてお
り、そのことにより上記目的が達成される。
【0012】また、本発明による空然比センサの劣化判
定装置は、排気系に設けた理論空燃比を含む広範囲の空
燃比を連続的に検出可能な空燃比センサと、該空燃比セ
ンサの出力と目標空燃比に相当する目標出力との偏差に
基づいて、機関に供給する混合気の空燃比が該目標空燃
比となるように燃料噴射量をフィードバック制御する空
燃比フィードバック制御手段と、該空燃比フィードバッ
ク制御手段による空燃比フィードバック制御の実行中に
おいて、前記空燃比センサの出力の変動量ΔVを所定期
間の間積算することにより変動量積算値ΣΔVを算出す
る変動量積算値算出手段と、該変動量積算値算出手段に
より算出された該変動量積算値ΣΔVが所定値を越えた
時に、前記空燃比センサが劣化していると判定する劣化
判定手段と、を備えており、そのことにより上記目的が
達成される。
【0013】また、本発明による空然比センサの劣化判
定装置は、排気系に設けた理論空燃比を含む広範囲の空
燃比を連続的に検出可能な空燃比センサと、該空燃比セ
ンサの出力と目標空燃比に相当する目標出力との偏差に
基づいて、機関に供給する混合気の空燃比が該目標空燃
比となるように燃料噴射量をフィードバック制御する空
燃比フィードバック制御手段と、該空燃比フィードバッ
ク制御手段による空燃比フィードバック制御の実行中に
おいて、燃料噴射補正量の変動量ΔFTと該空燃比セン
サの出力の変動量ΔVとをそれぞれ所定期間の間積算す
ることにより、対応する変動量積算値ΣΔFT及びΣΔ
Vを算出する変動量積算値算出手段と、該変動量積算値
算出手段により算出された該変動量積算値ΣΔFTとΣ
ΔVとの比に基づいて、前記空燃比センサの劣化の有無
を判定する劣化判定手段と、を備えており、そのことに
より上記目的が達成される。
【0014】また、本発明による空然比センサの劣化判
定装置は、排気系に設けた理論空燃比を含む広範囲の空
燃比を連続的に検出可能な空燃比センサと、該空燃比セ
ンサの出力と目標空燃比に相当する目標出力との偏差に
基づいて、機関に供給する混合気の空燃比が該目標空燃
比となるように燃料噴射量をフィードバック制御する空
燃比フィードバック制御手段と、該空燃比フィードバッ
ク制御手段による空燃比フィードバック制御の実行中に
おいて、該空燃比センサの出力Vと空燃比センサの出力
の変動量ΔVとを所定期間の間積算することにより、出
力積算値ΣV及び変動量積算値ΣΔVを算出する出力積
算値及び変動量積算値算出手段と、該出力積算値及び変
動量積算値算出手段により算出された該出力積算値ΣV
と該変動量積算値ΣΔVとの比に基づいて、前記空燃比
センサの劣化の有無を判定する劣化判定手段と、を備え
ており、そのことにより上記目的が達成される。
【0015】本発明の一つの実施形態において、前記空
然比センサの劣化判定装置は、好ましくは、前記空燃比
フィードバック制御手段による空燃比フィードバック制
御の実行中における燃料噴射補正量の変動量ΔFTと前
記空燃比センサの出力の変動量ΔVとを前記所定期間の
間積算することにより、対応する変動量積算値ΣΔFT
及びΣΔVを算出する変動量積算値算出手段を更に備え
ており、前記劣化判定手段は、前記出力積算値ΣVと変
動量積算値ΣΔVとの比及び前記変動量積算値ΣΔFT
とΣΔVとの比に基づいて、前記空燃比センサの劣化の
有無を判定する。
【0016】本発明の他の実施形態による前記空然比セ
ンサの劣化判定装置において、前記劣化判定手段は、好
ましくは、前記出力積算値ΣVと変動量積算値ΣΔVと
の比と、前記変動量積算値ΣΔFTとΣΔVとの比との
積に基づいて、前記空燃比センサの劣化の有無を判定す
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しながら
本発明の実施形態について説明する。
【0018】まず、本発明による空然比センサの劣化判
定装置を適用する内燃機関システムの一例について概略
的に説明する。図3は、本発明の劣化判定装置によって
判定を行う空燃比センサ及び空燃比制御装置を備えた電
子制御式内燃機関100の全体概要を示している。
【0019】エンジンの燃焼に必要な空気は、エアクリ
ーナ2でろ過され、スロットルボデー4を通ってサージ
タンク(インテークマニホルド)6で各気筒の吸気管7
に分配される。なお、その吸入空気流量は、スロットル
ボデー4に設けられたスロットル弁5により調節される
とともに、エアフローメータ40により計測される。ま
た、吸入空気温度は、吸気温センサ43により検出され
る。さらに、吸気管圧力は、バキュームセンサ41によ
って検出される。
【0020】また、スロットル弁5の開度は、スロット
ル開度センサ42により検出される。また、スロットル
弁5が全閉状態のときには、アイドルスイッチ52がオ
ンとなり、その出力であるスロットル全閉信号がアクテ
ィブとなる。また、スロットル弁5をバイパスするアイ
ドルアジャスト通路8には、アイドル時の空気流量を調
節するためのアイドル回転速度制御弁(ISCV)66
が設けられている。
【0021】一方、燃料タンク10に貯蔵された燃料
は、燃料ポンプ11によりくみ上げられ、燃料配管12
を径て燃料噴射弁60により吸気管7に噴射される。
【0022】吸気管7では、空気と燃料とが混合され、
その混合気は、吸気弁24を介してエンジン本体すなわ
ち気筒(シリンダ)20の燃焼室21に吸入される。燃
焼室21において、混合気は、ピストン23により圧縮
された後、点火されて爆発・燃焼し、動力を発生する。
そのような点火は、点火信号を受けたイグナイタ62
が、点火コイル63の1次電流の通電及び遮断を制御
し、その2次電流が、点火ディストリビュータ64を介
してスパークプラグ65に供給されることによりなされ
る。
【0023】なお、点火ディストリビュータ64には、
その軸が例えばクランク角(CA)に換算して720゜
CAごとに基準位置検出用パルスを発生させる基準位置
検出センサ50、及び30゜CAごとに位置検出用パル
スを発生させるクランク角センサ51が設けられてい
る。なお、実際の車速は、車速を表す出力パルスを発生
させる車速センサ53によって検出される。また、エン
ジン本体(気筒)20は、冷却水通路22に導かれた冷
却水により冷却され、その冷却水温度は、水温センサ4
4によって検出される。
【0024】燃焼した混合気は、排気ガスとして排気弁
26を介して排気マニホルド30に放出され、次いで排
気管34に導かれる。なお、排気管34には、排気ガス
中の酸素濃度に基づき空燃比をリニアに検出するA/F
センサ45が設けられている。さらにそれより下流の排
気系には、触媒コンバータ38が設けられており、その
触媒コンバータ38には、排気ガス中の未燃成分(H
C,CO)の酸化と窒素酸化物(NOX)の還元とを同
時に促進する三元触媒が収容されている。こうして触媒
コンバータ38において浄化された排気ガスが大気中に
排出される。
【0025】また、このエンジンは、A/Fセンサ45
による空燃比フィードバック制御の目標制御中心を変動
させるべくサブ空燃比フィードバック制御を実施するエ
ンジンであり、触媒コンバータ38より下流の排気系に
は、O2センサ46が設けられている。本発明において
は、O2センサ46は必須ではないが、O2センサ46が
設けられているほうが好ましい。
【0026】エンジン電子制御ユニット(エンジンEC
U)70は、燃料噴射制御(空燃比制御)、点火時期制
御、アイドル回転速度制御などに加え、A/Fセンサの
応答特性の劣化判定を実行するマイクロコンピュータシ
ステムであり、そのハードウェア構成は、図4のブロッ
ク図に示される。リードオンリメモリ(ROM)73に
格納されたプログラム及び各種のマップに従って、中央
処理装置(CPU)71は、各種センサ及びスイッチか
らの信号をA/D変換回路75又は入力インタフェース
回路76を介して入力し、その入力信号に基づいて演算
処理を実行し、その演算結果に基づき駆動制御回路77
a〜77dを介して各種アクチュエータ用制御信号を出
力する。ランダムアクセスメモリ(RAM)74は、そ
の演算・制御処理過程における一時的なデータ記憶場所
として使用される。また、バックアップRAM79は、
バッテリ(図示せず)に直接接続されることにより電力
の供給を受け、イグニションスイッチがオフの状態にお
いても保持されるべきデータ(例えば、各種の学習値)
を格納するために使用される。また、これらのECU内
の各構成要素は、アドレスバス、データバス、及びコン
トロールバスからなるシステムバス72によって接続さ
れている。
【0027】以上のようなハードウェア構成を有する内
燃機関(エンジン)において実行されるECU70のエ
ンジン制御処理について、以下、説明する。
【0028】点火時期制御は、クランク角センサ51か
ら得られるエンジン回転速度及びその他のセンサからの
信号により、エンジンの状態を総合的に判定し、最適な
点火時期を決定し、駆動制御回路77bを介してイグナ
イタ62に点火信号を送るものである。
【0029】また、アイドル回転速度制御は、アイドル
スイッチ52からのスロットル全閉信号及び車速センサ
53からの車速信号によってアイドル状態を検出すると
ともに、水温センサ44からのエンジン冷却水温度等に
よって決められる目標回転速度と実際のエンジン回転速
度とを比較し、その差に応じて目標回転速度となるよう
に制御量を決定し、駆動制御回路77cを介してISC
V66を制御して空気量を調節することにより、最適な
アイドル回転速度を維持するものである。
【0030】以下では、本発明を適用する空燃比制御
(燃料噴射制御)システム及び本発明によるA/Fセン
サの応答特性の劣化の検出について詳細に説明するため
に、関連する処理ルーチンの手順を順次示す。
【0031】図5は、筒内空気量推定及び目標筒内燃料
量算出ルーチンの処理手順を示すフローチャートであ
る。本ルーチンは、所定のクランク角ごとに実行され
る。まず、本ルーチンの前回までの走行により得られて
いる筒内空気量MCi及び目標筒内燃料量FCRiを更新
する。すなわち、第i(i=0,1,…,n−1)回前
のMCi及びFCRiを、第“i+1”回前のMCi+I
びFCRi+1とする(ステップ102)。これは、図6
に示されるように、過去n回分の筒内空気量MCi及び
目標筒内燃料量FCRiのデータをRAM74内に記憶
し、今回新たにMC0及びFCR0を算出するためであ
る。
【0032】次いで、バキュームセンサ41、クランク
角センサ51、及びスロットル開度センサ42からの出
力に基づいて、現在の吸気管圧力PM、エンジン回転速
度NE、及びスロットル開度TAを求める(ステップ1
04)。次いで、これらのPM、NE、及びTAのデー
タより、筒内に供給される空気量MC0を推定する(ス
テップ106)。なお、一般に、筒内空気量は、吸気管
圧力PM及びエンジン回転速度NEから推定可能である
が、本実施例では、スロットル開度TAの値の変化より
過渡状態を検出し、過渡状態においても精密な空気量が
算出されるようにしている。
【0033】次いで、筒内空気量MC0及び理論空燃比
(ストイキ)AFTに基づき、 FCR0←MC0/AFT なる演算を実行して、混合気をストイキとするために筒
内に供給されるべき目標燃料量FCR0を算出する(ス
テップ108)。このようにして算出された筒内空気量
MC0及び目標筒内燃料量FCR0は、今回得られた最新
のデータとして、図6に示されるような形式でRAM7
4内に記憶される。
【0034】次に、空然比フィードバック制御ルーチン
及び燃料噴射ルーチンを説明する。図7は、空燃比フィ
ードバック制御ルーチンの処理手順を示すフローチャー
トである。このルーチンは、所定のクランク角ごとに実
行される。まず、フィードバック制御を実行すべき条件
が成立するか否かを判定する(ステップ112)。例え
ば、冷却水温が所定値以下の時、機械始動中、始動後増
量中、暖機増量中、A/Fセンサ45の出力信号変化が
ない時、燃料カット中等は、フィードバック制御条件不
成立となり、その他の場合は条件成立となる。条件不成
立のときには、フィードバック制御による燃料噴射補正
量FTを0とし(スッテプ124)、本ルーチンを終了
する。
【0035】フィードバック制御条件成立時には、本ル
ーチンの前回までの走行により得られている燃料量差
(実際に筒内で燃焼せしめられた燃料量と目標筒内燃料
量との差)FD1を更新する。すなわち、第i(i=
0,1,・・・,m−1)回前のFDiを第“i+1”
回前のFDi+1とする(ステップ114)。これは、過
去m回分の燃料量差FDiのデータをRAM74内に記
憶し、今回新たに燃料量差FD0を算出するためであ
る。
【0036】次いで、A/Fセンサ45の出力電圧VA
Fを検出する(ステップ116)。次に、この出力電圧
VAFに基づき図2の特性図を参照することにより、現
在の空燃比ABFを決定する。(ステップ118)。な
お、図2の特性図は、マップ化されてROM73にあら
かじめ格納されている。
【0037】次に、筒内空気量推定及び目標筒内燃料算
出ルーチンにより既に算出されている筒内空気量MCn
及び目標筒内燃料量FCRn(図6参照)に基づき、 FD0 ← MCn/ABF−FCRn なる演算により、実際に筒内で燃焼せしめられた燃料量
と目標筒内燃料量との差を求める(ステップ120)。
なお、このようにn回前の筒内空気量MCn及び目標筒
内燃料量FCRnを採用する理由は、現在A/Fセンサ
により検出されている空燃比と実際の燃焼との時間差を
考慮したためである。換言すれば、過去n回分の筒内空
気量MCi及び目標筒内燃料量FCRiを記憶しておく必
要があるのは、そのような時間差のためである。
【0038】次いで、 FT ← KP*FD0+Ks*ΣFDi なる演算により、比例・積分制御(PI制御)による燃
料噴射補正量FTが決定される(ステップ122)。な
お、右辺第1項はPI制御の比例項であり、KPは比例
項ゲインである。また、右辺第2項はPI制御の積分項
であり、Ksは積分項ゲインである。
【0039】図8は、燃料噴射制御ルーチンの処理手順
を示すフローチャートである。このルーチンは、所定の
クランク角ごとに実行される。最初に、前述した筒内空
気量推定及び目標筒内燃料量算出ルーチンにおいて算出
された目標筒内燃料量FCR0、及び空燃比フィードバ
ック制御ルーチンにおいて算出された燃料噴射補正量F
Tに基づき、 FI ← FCR0*α+FT+β なる演算を実行して、燃料噴出量FIを決定する(ステ
ップ142)。なお、α及びβは、他の運転状態パラメ
ータによって定まる乗算補正係数補正量及び加算補正量
である。例えば、αには、吸気温センサ43、水温セン
サ44等の各センサからの信号に基づく基本的な補正が
含まれ、また、βには、燃料の壁面付着量(過渡運転状
態において吸気管圧力の変化に伴い変化する)の変化に
基づく補正が含まれている。最後に、求められた燃料噴
出量FIを燃料噴射弁60の駆動制御回路77aにセッ
トする(ステップ144)。
【0040】以上、触媒上流側に設けたA/Fセンサの
出力によってフィードバック制御を行う場合について説
明したが、触媒下流側に設けたO2センサによるサブ空
然比フィードバック制御を行うこともできる。その場
合、触媒下流側のO2センサ出力に基づいて、触媒上流
側のA/Fセンサの出力電圧VAFを以下のように補正
する。
【0041】VAF ← VAF+DV この場合、上記で補正されたVAFの値を用いてその積
算値を算出することになる。
【0042】さて、本発明は、A/Fセンサ出力と目標
空燃比とのズレ量から燃料噴射量を補正し空燃比を目標
値に制御する空燃比フィードバック制御システムにおい
て、A/Fセンサの応答特性の劣化を判定する装置を提
供するものである。まず、その原理について説明する。
【0043】図9(a)及び(b)は、現実に測定され
るA/Fセンサ出力電圧VAF(実線)と実際のA/F
に応じて本来出力されるべきA/Fセンサ出力電圧(実
A/F相当電圧)(破線)との関係を模式的に示してい
る。図9(a)はA/Fセンサが正常な応答特性(高応
答特性)を有する場合を示しており、正常な応答特性を
有するA/Fセンサ(高応答A/Fセンサ)の出力VA
Fは、実A/F相当電圧にほぼ従った出力となる。図9
(b)はA/Fセンサが劣化した応答特性(低応答特
性)を有する場合の一例を示している。劣化した応答特
性を有するA/Fセンサ(低応答A/Fセンサ)の出力
VAF’は、実A/F相当電圧に対する追従性が悪くな
り、例えば、図9(b)に示されるように、高応答A/
Fセンサの出力VAFと比較して出力波形の位相が遅れ
ることになる。なお、図9(a)では、A/Fセンサ出
力電圧VAFと目標電圧(ストイキ相当電圧)VAFT
との偏差を振幅VPで表わしている。
【0044】空燃比フィードバック制御では、出力電圧
VAFと、理論空然比に対応する目標電圧VAFTとの
偏差(即ち、VAFTを中心としたVAFの振幅VP)
が大きいほど燃料噴射補正量を大きくするように制御さ
れる。例えば、筒内空気量MC0及び理論空然比AFT
に基づき算出された目標筒内燃料量FCR0に、吸気温
などによる補正を加えた基本燃料量を基準とし、この基
本噴射量に対して、実際の排気ガスの空燃比をA/Fセ
ンサにより計測し、理論空燃比からのずれに応じたフィ
ードバック補正を加える。
【0045】図10(a)及び(b)は、燃料噴射量に
対するフィードバック補正の一例を示しており、図10
(b)の燃料噴射補正量FTは、上述の基本噴射量に対
するフィードバック補正分に相当する。高応答A/Fセ
ンサの場合には、実A/F相当電圧をほぼ正確に反映す
る出力VAFに基づいてフィードバック補正が行われる
のに対し、低応答A/Fセンサの場合には、劣化した応
答特性、例えば実A/F相当電圧よりも位相の遅れた出
力VAF’に基づいてフィードバック補正が行われるこ
とになる。
【0046】図10(a)に示されるように、時刻t0
からのフィードバック制御をみると、実A/F相当電圧
にほぼ従う高応答A/Fセンサの出力VAFは、リッチ
側から徐々に増加し(振幅は減少)、理論空然比VAF
Tを横断して(振幅ゼロ)さらにリーン側に変化してい
る(振幅増加)。そして、高応答A/Fセンサの出力V
AFは、時刻t1をすぎた後、再び減少している(振幅
減少)。このとき、図10(b)に示されるように、燃
料噴射補正量FTは、所定の補正量に達した後、再び増
加する。
【0047】一方、低応答A/Fセンサの出力VAF’
は、応答が遅いため、高応答A/Fセンサの出力がすで
にリッチ側から理論空然比VAFTを横切ってリーン側
に転じていても、依然としてリーン側で単調増加してい
る(振幅減少)(図10(a)の時間t0〜t1)。従っ
て、図10(b)に示されるように、本来ならば(即
ち、A/Fセンサの応答特性が劣化せず、実A/F相当
電圧が正しく反映されていれば)燃料噴射補正量を増加
させるべきであるにもかかわらず、燃料噴射補正量F
T’は、適正な補正量を超過してそのまま減少し続ける
ことになる。 従って、このような空燃比制御システム
において、用いるA/Fセンサの応答特性が低下して、
フィードバック系が想定するセンサ応答特性を外れた場
合、基本噴射量に対して過度に補正が加えられることに
なる。例えば、図10(b)に示されるように、低応答
A/Fセンサを用いた場合の時刻t0からt1の間の燃料
噴射補正量の変動量ΔFT’は、高応答A/Fセンサを
用いた場合の燃料噴射補正量の変動量ΔFTに比較して
大きな値となっている。
【0048】このため、フィードバック制御における空
燃比の目標値への収束性が悪化し、目標空燃比よりも過
度にリッチな状態と過度にリーンな状態とをくりかえす
ことになる。この時、単位時間(所定時間間隔)当たり
の燃料噴射補正量が大きく変動し、A/Fセンサの出力
VAFの変動も大きくなる。従って、燃料噴射補正量、
あるいはA/Fセンサ出力に関連する変動量を所定時間
にわたって積算した値は、正常な高応答A/Fセンサに
比べて大きくなるため、このような量を用いてA/Fセ
ンサの劣化を明確に判定することができる。
【0049】以下の記載では、燃料噴射補正量として、
基本噴射量に対する補正の割合を表わす燃料噴射量補正
率(%)を用いることにし、図11(a)及び(b)を
用いてより具体的に説明する。図11(a)はA/Fセ
ンサ出力の一例を示し、図11(b)は、上記のような
フィードバック制御による対応する燃料噴射量補正率
(%)を示している。低応答特性のA/Fセンサに対し
て燃料噴射量補正率FTの変動量ΔFTmを一定時間毎
に算出して積算して得られる積算値S1=ΣΔFTmは、
正常な応答特性を有するA/Fセンサを用いた場合より
も大きな値になる。尚、図11(b)では、一定時間間
隔を65msとした例において、ΔFT1及びΔFT2
示している。
【0050】また、A/Fセンサの応答特性の劣化を示
す指標として、A/Fセンサ出力の絶対値を一定時間毎
に算出して積算した値、A/Fセンサの出力と目標空然
比に相当する目標出力との偏差を一定時間毎に算出して
積算した値、あるいはA/Fセンサ出力の変動量を一定
時間毎に算出して積算した値を用いることもできる。例
えば、図11(a)に示すように、一定時間毎に算出し
たA/Fセンサ出力と理論空然比に相当する目標出力V
AFTとの偏差Vnを所定時間間隔にわたって積算した
値S2=ΣVm、あるいは、一定時間毎に算出したA/F
センサ出力の変動量ΔVnを所定時間間隔にわたって積
算した値S3=ΣΔVnも、応答特性の劣化したA/Fセ
ンサにおいては、正常な応答特性をもったA/Fセンサ
を用いた場合に比べて大きくなる。従って、これらの値
が所定値を越えた場合に、A/Fセンサの特性が劣化し
たと判断して、A/Fセンサの異常を検出することがで
きる。
【0051】また、A/Fセンサの応答特性の劣化に伴
う追従性の低下に着目した場合、所定時間間隔(期間)
における燃料噴射量補正率の変動量を、同じ所定期間に
おけるセンサ出力変動量で割った値Pは、A/Fセンサ
の応答特性が劣化するほど大きな値となる。例えば、図
10(a)に示すように、低応答A/Fセンサを用いた
場合の時刻t0から時刻t1の間のA/Fセンサ出力の変
動量ΔV’は、高応答A/Fセンサを用いた場合の時刻
0から時刻t1の間のA/Fセンサ出力の変動量ΔVに
比較して小さくなっている。従って、先に図10(b)
を用いて説明した、応答特性の劣化したA/Fセンサを
用いた場合の時刻t0から時刻t1の間の燃料噴射補正量
の変動量ΔFT’の積算値ΣΔFT’を対応する変動量
ΔV’の積算値ΣΔV’で割った値P’は、高応答A/
Fセンサを用いた場合の燃料噴射補正量の変動量ΔFT
の積算値ΣΔFTを対応する変動量Vの積算値ΣΔVで
割った値Pよりも大きくなる。このようなA/Fセンサ
の応答特性とP=ΣΔFT/ΣΔV(P’=ΣΔFT’
/ΣΔV’)との関係を図12に模式的に示す。従っ
て、値P=ΣΔFT/ΣΔV(=S1/S3)が所定の値
を越えた場合にはセンサの応答特性が低下したものと判
断され、A/Fセンサの異常を検出できる。
【0052】また、A/Fセンサの出力波形の幾何学的
特徴に注目すると、センサ出力の積算値及びセンサ出力
変動量の積算値とを用いてA/Fセンサの応答特性の劣
化を判定できる。図13(a)及び(b)に示すよう
に、A/Fセンサ出力変動量の積算値S3=ΣΔVnは、
A/Fセンサ出力の変動周波数及び出力振幅の両方に比
例する。一方、A/Fセンサ出力と理論空然比に相当す
る出力との偏差Vmの積算値S2=ΣVmは、出力振幅に
ほぼ比例するが変動周波数への依存は小さい。従って、
A/Fセンサ出力と理論空然比に相当する出力との偏差
mの積算値S2をA/Fセンサ出力の変動量積算値S3
で割った値Q=S2/S3=ΣVm/ΣΔVは、A/F
センサ出力振幅の影響が取り除かれA/Fセンサ出力の
変動周波数に逆比例する。すなわち、この値Q=ΣV
/ΣΔVnは変動周期T(T’)に比例する。
【0053】図13(a)及び(b)からもわかるよう
に、A/Fセンサ出力の変動周期はセンサの持つ応答特
性に依存するため、値Q=ΣVm/ΣΔVn、即ちA/F
センサの出力積算値/出力変動積算値は、A/Fセンサ
の応答特性の低下に従って大きな値となる。この関係を
図14に模式的に示す。従って、この値Q=ΣVm/Σ
ΔVnが所定の値を越えた場合にはA/Fセンサの応答
特性が劣化したと判断し、A/Fセンサの異常を判定で
きる。
【0054】また、上述の値P及びQは、互いに独立し
てA/Fセンサの応答特性と相関を持っており、これら
を乗じた下記の式(1)で表わされる積Rによってさら
に明確な相関を得ることが可能である。
【0055】 R=PQ=(ΣΔFTm/ΣΔVn)・(ΣVm/ΣΔVn) =(ΣΔFTm・ΣVm)/(ΣΔVn2 ・・・・・・(1) 従って、積Rが所定値を越えた場合にはA/Fセンサの
応答特性が劣化したと判断し、A/Fセンサの異常を判
定できる。
【0056】更に、上記で求めた値のうちのいずれか一
つまたはこれらの組み合わせによってA/Fセンサ出力
の特性劣化を判定でき、更に、A/Fセンサ出力の特性
劣化に起因する空燃比制御性能の低下とその結果生ずる
排気エミッションの悪化を早期に検出及び防止すること
が可能となる。
【0057】以下、上記で説明した各値S1、S2
3、P、Q及びRを用いたA/Fセンサ出力の応答特
性劣化の判定を、対応するフローチャートに従ってより
詳細に説明する。以下の各実施例で説明する処理は、エ
ンジンECU70(図3)に含まれるCPU71(図
4)を用いて行う。図4を参照しながら既に詳述したよ
うに、各部品やシステム及び各種センサはA/D変換回
路75あるいは入力インターフェース76を介してCP
U71に連結されており、これらから与えられる必要な
信号に基づいて、以下の処理及び判定が行われる。ま
た、処理に必要なデータや測定値はRAM74に蓄積さ
れて用いられる。以下の各実施例によるA/Fセンサ出
力の劣化(異常)判定ルーチンは、所定のクロックに基
づいて実行され、所定の周期で繰り返される。
【0058】(実施例1)実施例1においては、上述の
燃料噴射量補正率の変動量ΔFTの積算S1=ΣΔFT
を用いてA/Fセンサの応答特性の劣化を判定する場合
について説明する。図15は、実施例1によるA/Fセ
ンサ出力の劣化判定(異常検出)ルーチンを示すフロー
チャートである。
【0059】図15に示されるように、まずステップ2
01において、A/Fセンサの異常検出を実行すべき前
提条件、たとえば、車速が所定範囲内にあること、エン
ジン回転数が所定範囲内にあること、フィードバック制
御が実行中であること、他の部品やシステムの異常によ
る誤検出のおそれが無いこと等が成立するかどうかのチ
ェックを行う。これらの前提条件のチェックは、各セン
サなどからの入力信号を検出することによって行われ
る。異常検出を実行するべき条件が成立中であれば次の
ステップ202に進む。前提条件が不成立であれば、前
回までの処理の値ΣΔFTをクリア(ステップ210)
した後、異常検出処理のルーチンから抜け出す。
【0060】燃料噴射量補正率の変動量ΔFTは、所定
の時間間隔T1秒毎に算出される。この時間間隔T1は、
燃料噴射量補正率の変動量の精度を確保するため、十分
短い時間である事が必要である。ステップ202では、
異常検出処理のルーチン周期(所定のクロックタイミン
グ)が、燃料噴射量補正率の変動を算出すべき所定の時
間間隔T1秒毎のタイミングにあるかどうかのチェック
を行う。チェックの結果、現在のルーチン周期が時間間
隔T1のタイミングでない時には、何の処理も実行せず
に異常検出処理のルーチンから抜け出す。チェックの結
果、異常検出処理のルーチン周期がT1毎のタイミング
にあると判定された時は、次のステップ203に進む。
【0061】尚、異常検出処理のルーチン周期が燃料噴
射量補正率の変動を算出すべき時間間隔T1秒毎のタイ
ミングに等しく設定されている場合には、ステップ20
2は不要となる。ただし、異常検出処理のルーチン周期
は燃料噴射量補正率の変動量ΔFTを算出すべき時間間
隔T1以下であることが必要である。
【0062】ステップ203では、ステップ201にお
いて異常検出処理の実行のための前提条件が不成立の状
態から成立の状態に移行したと確認された後、T2秒以
上経過しているかどうかをチェックする。燃料噴射量補
正率の変動量ΔFTを時間間隔T1毎に算出するにあた
り、前提条件(ステップ201)が成立している場合の
燃料噴射量補正率の値のみを用いることにより、正確な
算出データを得ることができる。更に、前提条件が不成
立の状態である時の影響を除いて燃料噴射量補正率の変
動量ΔFTの積算データの精度を確保するために、前提
条件成立後T2秒以上経過してから燃料噴射量補正率の
変動量ΔFTの積算を実行することが望ましい。また、
2は少なくとも燃料噴射量補正率の変動量ΔFTを積
算すべき時間周期T1以上とするのが望ましい(即ち、
1≦T2)。前提条件成立後の経過時間がT2秒未満の
場合には、ステップ209の処理を実行(現在の燃料噴
射補正率FTを記憶)し、異常検出処理ルーチンから抜
け出す。前提条件成立後の経過時間がT2秒以上の場合
には、次のステップ204に進む。
【0063】ステップ204では、これまでの処理にお
いてステップ209で記憶していたT1秒前の燃料噴射
量補正率の値(FTm-1とする)と現在の燃料噴射量補
正率の値(FTmとする)との差の絶対値ΔFTm=|F
m−FTm-1|を算出し、前回までの積算値(ΔFT
m-1迄の積算値)に加算し、積算値ΣΔFTを更新す
る。ステップ201〜203が成立した後、初めてステ
ップ204の処理を実行する場合は、「前回までの積算
値」として初期値(=0)を用いる(ステップ201不
成立時の処理)。
【0064】ステップ205では、ステップ204で実
行した「積算」処理の実行回数mをカウントする。これ
までに積算が実行された回数をmとすると、m×T1
燃料噴射量補正率変動量の積算が行われた時間(これま
での積算実行時間)Tsとなる。積算を実行すべき回数
をM(後述のステップ206において判断される)とす
ると、M×T1が燃料噴射量補正率変動量の積算を行な
うべき所定の時間間隔(積算実行時間)TΣとなる。あ
るいは、ステップ203の条件(T2以上経過)が成立
した後の継続時間Tcontを計測することにより、この所
定の時間間隔を管理してもよい。フィードバック補正に
よる燃料噴射量補正率の変動周期に比べて十分に長い時
間に渡って積算が実行されるように、積算実行回数M
(積算実行時間TΣ)、あるいは、ステップ203の条
件が成立した後に継続すべき継続時間TΣ’を設定す
る。
【0065】ステップ206では、ステップ205でカ
ウントされた積算実行回数の積算値mが、上述の所定の
積算実行回数M以上であるかどうかのチェックを行う。
あるいは、積算実行回数mの代わりに継続時間Tcont
よって積算実行時間TΣを管理する場合は、ステップ2
06ではステップ203の条件成立後の継続時間Tcont
が所定の積算実行時間TΣ’以上であるかどうかのチェ
ックを行う。
【0066】ここで、燃料噴射量補正率変動量の積算実
行時間TΣは必ずしも連続した時間間隔である必要は無
い。例えば、燃料噴射量補正率変動量の積算実行時間T
sが所定の値TΣに達する前にステップ201の条件が
不成立となった場合、燃料噴射量補正率変動量ΔFTの
積算値ΣΔFTや積算実行時間Ts(積算実行回数m、
あるいはステップ203の条件成立後の継続時間
cont)をクリアせずに記憶しておき、ステップ201
〜203における条件が再び成立した後に、これらの処
理を再開し、燃料噴射量補正率変動量ΔFTの積算処理
や、積算実行回数mあるいはステップ203の条件成立
後の継続時間Tcontのカウントを続行しても良い。尚、
このような再開・継続処理については後に詳述する。ス
テップ206の条件が成立した時(所定時間間隔TΣ
対する積算が実行された後)はステップ207に進む。
ステップ206の条件が不成立時はステップ209の処
理のみを実行(現在の燃料噴射補正率FTを記憶)して
異常検出処理ルーチンから抜け出す。
【0067】ステップ207においては、それまでに積
算された燃料噴射量補正率変動量の積算値ΣΔFTが、
あらかじめ設定した所定の判定値ΣΔFT(th)を越
えたかどうかをチェックする。ΣΔFTが判定値ΣΔF
T(th)を越えていない場合はA/Fセンサの特性は
正常であると判断し(ステップ208b)、越えている
場合にはA/Fセンサの特性が劣化したとして異常と判
断する(ステップ208a)。A/Fセンサが異常であ
ると判断された場合には、インスツルメントパネル内の
異常警告表示を点灯する等の処理をおこなう。
【0068】(実施例2)実施例2においては、上述の
A/Fセンサ出力と理論空然比に相当する出力との偏差
(A/Fセンサ出力の絶対値V)の積算値S2=ΣVを
用いてA/Fセンサの応答特性の劣化を判定する場合に
ついて説明する。図16は、実施例2によるA/Fセン
サ出力の劣化判定(異常検出)ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【0069】図16に示されるように、まずステップ3
01において、A/Fセンサの異常検出を実行すべき前
提条件、たとえば、車速が所定範囲内にあること、エン
ジン回転数が所定範囲内にあること、フィードバック制
御が実行中であること、他の部品やシステムの異常によ
る誤検出のおそれが無いこと等が成立するかどうかのチ
ェックを行う。これらの前提条件のチェックは、各セン
サなどからの入力信号を検出することによって行われ
る。異常検出を実行するべき前提条件が成立中であれば
次のステップ302に進む。前提条件が不成立であれ
ば、前回までの処理の値ΣVをクリア(ステップ31
0)した後、異常検出処理のルーチンから抜け出す。
【0070】A/Fセンサ出力の絶対値は、所定の時間
間隔T1秒毎に算出される。この時間間隔T1は、出力積
算値ΣVの精度を確保するため、A/Fセンサ出力の変
動周期に比べて十分に短い時間である事が必要である。
出力ステップ302では、異常検出処理のルーチン周期
(所定のクロックタイミング)が、A/Fセンサ出力の
絶対値Vを算出すべき所定の時間間隔T1秒毎のタイミ
ングにあるかどうかのチェックを行う。チェックの結
果、現在のルーチン周期が時間間隔T1のタイミングで
ない時には、何の処理も実行せずに異常検出処理のルー
チンから抜け出す。チェックの結果、異常検出処理のル
ーチン周期がT1秒毎のタイミングにあると判定された
時は、次のステップ303に進む。
【0071】尚、異常検出処理のルーチン周期がA/F
センサ出力の絶対値Vを算出すべき時間間隔T1秒毎の
タイミングに等しく設定されている場合には、ステップ
302は不要となる。ただし、異常検出処理のルーチン
周期はA/Fセンサ出力の絶対値Vを算出すべき時間間
隔T1以下であることが必要である。
【0072】ステップ303では、ステップ301にお
いて異常検出処理実行のための前提条件が不成立の状態
から成立の状態に移行したと確認された後、T2秒以上
経過しているかどうかをチェックする。前提条件が不成
立の状態である時の影響を除いてA/Fセンサ出力絶対
値Vの積算データの精度を確保するために、前提条件成
立後T2秒以上経過してからA/Fセンサ出力絶対値V
の積算を実行することが望ましい。また、T2は少なく
ともA/Fセンサの出力の絶対値Vを積算すべき時間周
期T1以上とするのが望ましい(即ち、T1≦T2)。前
提条件成立後の経過時間がT2秒未満の場合には、異常
検出処理ルーチンから抜け出す。前提条件成立後の経過
時間がT2秒以上の場合には、次のステップ304に進
む。
【0073】ステップ304では、現在のA/Fセンサ
出力の絶対値Vを算出し、前回までの積算値ΣVに加え
て積算値を更新する。この積算処理において、理論空燃
比におけるA/Fセンサ出力がゼロでない場合、例え
ば、理論空燃比におけるA/Fセンサ出力に一定のオフ
セットを設けている場合等にはこのオフセット値を除い
て積算を行う。また、空燃比の制御目標が理論空燃比で
はない場合には、目標空燃比からのズレ量の絶対値を積
算する等とする。尚、ステップ301〜303が成立し
た後、初めてステップ304の処理を実行する場合は、
「前回までの積算値」として初期値(=0)を用いる
(ステップ301不成立時の処理)。
【0074】ステップ305では、ステップ304で実
行した「積算」処理の実行回数mをカウントする。これ
までに積算が実行された回数をmとすると、m×T1
A/Fセンサ出力の絶対値Vの積算が行われた時間(こ
れまでの積算実行時間)Tsとなる。積算を実行すべき
回数をM(後述のステップ306において判断される)
とすると、M×T1がA/Fセンサ出力の絶対値Vの積
算を行なうべき所定の時間間隔(積算実行時間)TΣ
なる。あるいは、ステップ303の条件(T2以上経
過)が成立した後の継続時間Tcontを計測することによ
り、この所定の時間間隔を管理してもよい。フィードバ
ック補正によるA/Fセンサ出力の変動周期に比べて十
分に長い時間に渡って積算が実行されるように、積算実
行回数M(積算実行時間TΣ)、あるいは、ステップ3
03の条件が成立した後に継続すべき継続時間TΣ’を
設定する。
【0075】ステップ306では、ステップ305でカ
ウントされた積算実行回数の積算値mが、上述の所定の
積算実行回数M以上であるかどうかのチェックを行う。
あるいは、積算実行回数mの代わりに継続時間Tcont
よって積算実行時間TΣを管理する場合は、ステップ3
06ではステップ303の条件成立後の継続時間Tcont
が所定の積算実行時間TΣ’以上であるかどうかのチェ
ックを行う。
【0076】ここで、A/Fセンサ出力の絶対値Vの積
算実行時間TΣは必ずしも連続した時間間隔である必要
は無い。例えば、A/Fセンサ出力の絶対値Vの積算実
行時間Tsが所定の値TΣに達する前にステップ301
の条件が不成立となった場合、A/Fセンサ出力の絶対
値Vの積算値ΣVや積算実行時間Ts(積算実行回数
m、あるいはステップ303の条件成立後の継続時間T
cont)をクリアせずに記憶しておき、ステップ301〜
303における条件が再び成立した後に、これらの処理
を再開し、A/Fセンサ出力の絶対値Vの積算処理や、
積算実行回数mあるいはステップ303の条件成立後の
継続時間Tcontのカウントを続行しても良い。ステップ
306の条件が成立した時(所定時間間隔TΣに対する
積算が実行された後)はステップ307に進む。ステッ
プ306の条件が不成立時には異常検出処理ルーチンか
ら抜け出す。
【0077】ステップ307においては、それまでに積
算されたA/Fセンサ出力の絶対値Vの積算値ΣVが、
あらかじめ設定した所定の判定値ΣV(th)を越えた
かどうかをチェックする。ΣVが判定値ΣV(th)を
越えていない場合はA/Fセンサの特性は正常であると
判断し(ステップ308b)、越えている場合にはA/
Fセンサの特性が劣化したとして異常と判断する(ステ
ップ308a)。A/Fセンサが異常であると判断され
た場合には、インスツルメントパネル内の異常警告表示
を点灯する等の処理をおこなう。
【0078】尚、本実施例においては、T1秒前のA/
Fセンサ出力との差ΔVや、T1秒前の燃料噴射量補正
率との差ΔFTを算出する必要がないため、他の実施例
のように、異常検出ルーチンを抜け出す前に現在のA/
Fセンサの出力を記憶しておく必要がない。
【0079】(実施例3)実施例3においては、上述の
A/Fセンサ出力の変動量ΔVの積算S3=ΣΔVを用
いてA/Fセンサの応答特性の劣化を判定する場合につ
いて説明する。図17は、実施例3によるA/Fセンサ
出力の劣化判定(異常検出)ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【0080】図17に示されるように、まずステップ4
01において、A/Fセンサの異常検出を実行すべき前
提条件、たとえば、車速が所定範囲内にあること、エン
ジン回転数が所定範囲内にあること、フィードバック制
御が実行中であること、他の部品やシステムの異常によ
る誤検出のおそれが無いこと等が成立するかどうかのチ
ェックを行う。これらの前提条件のチェックは、各セン
サなどからの入力信号を検出することによって行われ
る。異常検出を実行すべき前提条件が成立中であれば次
のステップ402に進む。前提条件が不成立であれば、
前回までの処理の値ΣΔVをクリア(ステップ410)
した後、異常検出処理のルーチンから抜け出す。
【0081】A/Fセンサ出力の変動ΔVは、所定の時
間間隔T1秒毎に算出される。この時間間隔T1は、変動
量積算値ΣΔVの精度を確保するため、A/Fセンサ出
力の変動周期に比べて十分に短い時間である事が必要で
ある。ステップ402では、異常検出処理のルーチン周
期(所定のクロックタイミング)が、A/Fセンサ出力
の変動ΔVを算出すべき所定の時間間隔T1秒毎のタイ
ミングにあるかどうかのチェックを行う。チェックの結
果、現在のルーチン周期が時間間隔T1のタイミングで
ない時には、何の処理も実行せずに異常検出処理のルー
チンから抜け出す。チェックの結果、異常検出処理のル
ーチン周期がT1秒毎のタイミングにあると判定された
時は、次のステップ403に進む。
【0082】尚、異常検出処理のルーチン周期がA/F
センサ出力の変動ΔVを算出すべき時間間隔T1秒毎の
タイミングに等しく設定されている場合には、ステップ
402は不要となる。ただし、異常検出処理のルーチン
周期はA/Fセンサ出力の変動ΔVを算出すべき時間間
隔T1以下であることが必要である。
【0083】ステップ403では、ステップ401にお
いて異常検出処理実行のための前提条件が不成立の状態
から成立の状態に移行したと確認された後、T2秒以上
経過しているかどうかをチェックする。前提条件が不成
立の状態である時の影響を除いてA/Fセンサ出力の変
動ΔVの積算データの精度を確保するために、前提条件
成立後T2秒以上経過してからA/Fセンサ出力の変動
ΔVの積算を実行することが望ましい。また、T2は少
なくともA/Fセンサの出力の変動ΔVを積算すべき時
間周期T1以上とするのが望ましい(即ち、T1
2)。前提条件成立後の経過時間がT2秒未満の場合に
は、ステップ409の処理を実行(現在のA/Fセンサ
の出力を記憶)し、異常検出処理ルーチンから抜け出
す。前提条件成立後の経過時間がT2秒以上の場合に
は、次のステップ404に進む。
【0084】ステップ404では、これまでの処理にお
いてステップ409で記憶していたT1秒前のA/Fセ
ンサ出力(Vm-1とする)と現在のA/Fセンサ出力
(Vmとする)との差の絶対値ΔVm=|Vm−Vm-1|を
算出し、前回までの積算値(ΔVm-1迄の積算値)に加
算し、積算値ΣΔVを更新する。ステップ401〜40
3が成立した後、初めてステップ404の処理を実行す
る場合は、「前回までの積算値」として初期値(=0)
を用いる(ステップ401不成立時の処理)。
【0085】ステップ405では、ステップ404で実
行した「積算」処理の実行回数mをカウントする。これ
までに積算が実行された回数をmとすると、m×T1
A/Fセンサ出力の変動ΔVの積算が行われた時間(こ
れまでの積算実行時間)Tsとなる。積算を実行すべき
回数をM(後述のステップ406において判断される)
とすると、M×T1がA/Fセンサ出力の変動ΔVの積
算を行なうべき所定の時間間隔(積算実行時間)TΣ
なる。あるいは、ステップ403の条件(T2以上経
過)が成立した後の継続時間Tcontを計測することによ
り、この所定の時間間隔を管理してもよい。フィードバ
ック補正によるA/Fセンサ出力の変動周期に比べて十
分に長い時間に渡って積算が実行されるように、積算実
行回数M(積算実行時間TΣ)、あるいはステップ40
3の条件が成立した後に継続すべき継続時間TΣ’を設
定する。
【0086】ステップ406では、ステップ405でカ
ウントされた積算実行回数の積算値mが、上述の所定の
積算実行回数M以上であるかどうかのチェックを行う。
あるいは、積算実行回数mの代わりに継続時間Tcont
よって積算実行時間TΣを管理する場合は、ステップ4
06ではステップ403の条件成立後の継続時間Tcont
が所定の積算実行時間TΣ’以上であるかどうかのチェ
ックを行う。
【0087】ここで、A/Fセンサ出力の変動ΔVの積
算実行時間TΣは必ずしも連続した時間間隔である必要
は無い。例えば、A/Fセンサ出力の変動ΔVの積算実
行時間Tsが所定の値TΣに達する前にステップ401
の条件が不成立となった場合、A/Fセンサ出力の変動
ΔVの積算値ΣΔVや積算実行時間Ts(積算実行回数
m、あるいはステップ403の条件成立後の継続時間T
cont)をクリアせずに記憶しておき、ステップ401〜
403における条件が再び成立した後に、これらの処理
を再開し、A/Fセンサ出力の変動ΔVの積算や、積算
実行回数mあるいはステップ403の条件成立後の継続
時間Tcontのカウントを続行しても良い。ステップ40
6の条件が成立した時(所定時間間隔TΣに対する積算
が実行された後)はステップ407に進む。ステップ4
06の条件が不成立時はステップ409の処理のみを実
行(現在のA/Fセンサ出力を記憶)して異常検出処理
ルーチンから抜け出す。
【0088】ステップ407においては、それまでに積
算されたA/Fセンサ出力の変動量ΣΔVが、あらかじ
め設定した所定の判定値ΣΔV(th)を越えたかどう
かをチェックする。ΣΔVが判定値ΣΔV(th)を越
えていない場合はA/Fセンサの特性は正常であると判
断し(ステップ408b)、越えている場合にはA/F
センサの特性が劣化したとして異常と判断する(ステッ
プ408a)。A/Fセンサが異常であると判断された
場合には、インスツルメントパネル内の異常警告表示を
点灯する等の処理をおこなう。
【0089】(実施例4)実施例4においては、上述の
燃料噴射量補正率の変動ΔFTの積算S1=ΣΔFT及
びA/Fセンサ出力の変動量ΔVの積算S3=ΣΔVを
用いてA/Fセンサの応答特性の劣化を判定する場合に
ついて説明する。図18は、実施例4によるA/Fセン
サ出力の劣化判定(異常検出)ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【0090】図18に示されるように、まずステップ5
01において、A/Fセンサの異常検出を実行すべき前
提条件、たとえば、車速が所定範囲内にあること、エン
ジン回転数が所定範囲内にあること、フィードバック制
御が実行中であること、他の部品やシステムの異常によ
る誤検出のおそれが無いこと等が成立するかどうかのチ
ェックを行う。これらの前提条件のチェックは、各セン
サなどからの入力信号を検出することによって行われ
る。異常検出を実行するべき前提条件が成立中であれば
次のステップ502に進む。前提条件が不成立であれ
ば、前回までの処理の値ΣΔFT及びΣΔVをクリア
(ステップ513)した後、異常検出処理のルーチンか
ら抜け出す。
【0091】燃料噴射量補正率の変動ΔFT及びA/F
センサ出力の変動ΔVは、所定の時間間隔T1秒毎に算
出される。この時間間隔T1は、燃料噴射量補正率の変
動ΔFT及びA/Fセンサ出力の変動ΔVの積算値の精
度を確保するため、A/Fセンサ出力の変動周期に比べ
て十分に短い時間である事が必要である。ステップ50
2では、異常検出処理のルーチン周期(所定のクロック
タイミング)が、燃料噴射量補正率の変動ΔFT及びA
/Fセンサ出力の変動ΔVを算出すべき所定の時間間隔
1秒毎のタイミングにあるかどうかのチェックを行
う。チェックの結果、現在のルーチン周期が時間間隔T
1のタイミングでない時には、何の処理も実行せずに異
常検出処理のルーチンから抜け出す。チェックの結果、
異常検出処理のルーチン周期がT1秒毎のタイミングに
あると判定された時は、次のステップ503に進む。
【0092】尚、異常検出処理のルーチン周期が燃料噴
射量補正率の変動ΔFT及びA/Fセンサ出力の変動Δ
Vを算出すべき時間間隔T1秒毎のタイミングに等しく
設定されている場合には、ステップ502は不要とな
る。ただし、異常検出処理のルーチン周期は燃料噴射量
補正率の変動ΔFT及びA/Fセンサ出力の変動ΔVを
算出すべき時間間隔T1以下であることが必要である。
【0093】ステップ503では、ステップ501にお
いて異常検出処理実行のための前提条件が不成立の状態
から成立の状態に移行したと確認された後、T2秒以上
経過しているかどうかをチェックする。前提条件が不成
立の状態である時の影響を除き、燃料噴射量補正率の変
動ΔFTの積算データ及びA/Fセンサ出力の変動ΔV
の積算データの精度を確保するために、前提条件成立後
2秒以上経過してから燃料噴射量補正率の変動ΔFT
及びA/Fセンサ出力の変動ΔVの積算を実行すること
が望ましい。また、T2は、少なくとも燃料噴射量補正
率の変動ΔFT及びA/Fセンサの出力の変動ΔVを積
算すべき時間周期T1以上とするのが望ましい(即ち、
1≦T2)。前提条件成立後の経過時間がT2秒未満の
場合には、ステップ511の処理(現在の燃料噴射量補
正率の記憶)及びステップ512の処理(現在のA/F
センサの出力の記憶)を実行し、異常検出処理ルーチン
から抜け出す。前提条件成立後の経過時間がT2秒以上
の場合には、次のステップ504に進む。
【0094】ステップ504では、これまでの処理にお
いてステップ511で記憶していたT1秒前の燃料噴射
量補正率の値(FTm-1とする)と現在の燃料噴射量補
正率の値(FTmとする)との差の絶対値ΔFTm=|F
m−FTm-1|を算出し、前回までの積算値(ΔFT
m-1迄の積算値)に加算することにより、積算値Σ△F
Tを更新する。ステップ501〜503が成立した後、
初めてステップ504の処理を実行する場合は、「前回
までの積算値」として初期値(=0)を用いる(ステッ
プ501不成立時の処理)。
【0095】ステップ505では、これまでの処理にお
いてステップ512で記憶していたT1秒前のA/Fセ
ンサ出力(Vm-1とする)と現在のA/Fセンサ出力
(Vmとする)との差の絶対値ΔVm=|Vm−Vm-1|を
算出し、前回までの積算値(ΔVm-1迄の積算値)に加
算し、積算値ΣΔVを更新する。ステップ501〜50
3が成立した後、初めてステップ505の処理を実行す
る場合は、「前回までの積算値」として初期値(=0)
を用いる(ステップ501不成立時の処理)。
【0096】ステップ506では、ステップ504及び
505で実行した「積算」処理の実行回数mをカウント
する。これまでに積算が実行された回数をmとすると、
m×T1が燃料噴射量補正率の変動ΔFT及びA/Fセ
ンサ出力の変動ΔVの積算が行われた時間(これまでの
積算実行時間)Tsとなる。積算を実行すべき回数をM
(後述のステップ507において判断される)とする
と、M×T1が燃料噴射量補正率の変動ΔFT及びA/
Fセンサ出力の変動ΔVの積算を行なうべき所定の時間
間隔(積算実行時間)TΣとなる。あるいは、ステップ
503の条件(T2以上経過)が成立した後の継続時間
contを計測することにより、この所定の時間間隔を管
理してもよい。フィードバック補正による燃料噴射量補
正率の変動周期及びA/Fセンサ出力の変動周期に比べ
て十分に長い時間に渡って積算が実行されるように、積
算実行回数M(積算実行時間TΣ)、あるいはステップ
503の条件が成立した後に継続すべき継続時間TΣ
を設定する。
【0097】ステップ507では、ステップ506でカ
ウントされた積算実行回数の積算値mが、上述の所定の
積算実行回数M以上であるかどうかのチェックを行う。
あるいは、積算実行回数mの代わりに継続時間Tcont
よって積算実行時間TΣを管理する場合は、ステップ5
07ではステップ503の条件成立後の継続時間Tcont
が所定の積算実行時間TΣ’以上であるかどうかのチェ
ックを行う。ここで、燃料噴射量補正率の変動ΔFT及
びA/Fセンサ出力の変動ΔVの積算実行時間TΣは、
必ずしも連続した時間間隔である必要は無い。例えば、
燃料噴射量補正率の変動ΔFT及びA/Fセンサ出力の
変動ΔVの積算実行時間Tsが所定の値TΣに達する前
にステップ501の条件が不成立となった場合、燃料噴
射量補正率の変動ΔFTの積算値ΣΔFT、A/Fセン
サ出力の変動ΔVの積算値ΣΔV、積算実行時間T
s(積算実行回数m、あるいはステップ503の条件成
立後の継続時間Tcont)などをクリアせずに記憶してお
く。そして、ステップ501〜503における条件が再
び成立した後に、これらの処理を再開し、燃料噴射量補
正率の変動ΔFT及びA/Fセンサ出力の変動ΔVの積
算や、積算実行回数mあるいはステップ503の条件成
立後の継続時間Tcontのカウントを続行しても良い。ス
テップ506の条件が成立した時(所定時間間隔TΣ
対するそれぞれの積算処理が実行された後)はステップ
508に進む。ステップ507の条件が不成立の時はス
テップ511の処理(現在の燃料噴射量補正率FTを記
憶)及び512の処理(現在のA/Fセンサ出力を記
憶)のみを実行して異常検出処理ルーチンから抜け出
す。
【0098】ステップ508では、それまでの処理によ
って得られた積算された燃料噴射量補正率変動量ΣΔF
Tと積算されたA/Fセンサ出力の変動量ΣΔVとの比
P=ΣΔFT/ΣΔVを算出する。
【0099】ステップ509においては、ステップ50
8で求めた比P=ΣΔFT/ΣΔVが、あらかじめ設定
した所定の判定値Pthを越えたかどうかをチェックす
る。比Pが判定値Pthを越えていない場合はA/Fセン
サの特性は正常であると判断し(ステップ510b)、
越えている場合にはA/Fセンサの特性が劣化したとし
て異常と判断する(ステップ510a)。A/Fセンサ
が異常であると判断された場合には、インスツルメント
パネル内の異常警告表示を点灯する等の処理をおこな
う。
【0100】尚、比P=ΣΔFT/ΣΔVを所定の判定
値Pthと比較する際には、あらかじめ正常な特性を持っ
たA/Fセンサにおける比ΣΔFT/ΣΔVの標準値P
0を求めておき、その標準値P0に対する測定値Pの比率
が所定の判定値を越えたかどうかをチェックする等とし
ても良い。
【0101】(実施例5)実施例5においては、上述の
A/Fセンサ出力の絶対値Vの積算S2=ΣV及びA/
Fセンサ出力の変動量ΔVの積算S3=ΣΔVを用いて
A/Fセンサの応答特性の劣化を判定する場合について
説明する。図19は、実施例5によるA/Fセンサ出力
の劣化判定(異常検出)ルーチンを示すフローチャート
である。
【0102】図19に示されるように、まずステップ6
01において、A/Fセンサの異常検出を実行すべき前
提条件、たとえば、車速が所定範囲内にあること、エン
ジン回転数が所定範囲内にあること、フィードバック制
御が実行中であること、他の部品やシステムの異常によ
る誤検出のおそれが無いこと等が成立するかどうかのチ
ェックを行う。これらの前提条件のチェックは、各セン
サなどからの入力信号を検出することによって行われ
る。異常検出を実行するべき前提条件が成立中であれば
次のステップ602に進む。前提条件が不成立であれ
ば、前回までの処理の値ΣV及びΣΔVをクリア(ステ
ップ612)した後、異常検出処理のルーチンから抜け
出す。
【0103】A/Fセンサ出力の絶対値V及びA/Fセ
ンサ出力の変動ΔVは、所定の時間間隔T1秒毎に算出
される。この時間間隔T1は、出力積算値ΣVの精度を
確保するため、A/Fセンサ出力の変動周期に比べて十
分に短い時間である事が必要である。ステップ602で
は、異常検出処理のルーチン周期(所定のクロックタイ
ミング)が、A/Fセンサ出力の絶対値V及びA/Fセ
ンサ出力の変動ΔVを算出すべき所定の時間間隔T1
毎のタイミングにあるかどうかのチェックを行う。チェ
ックの結果、現在のルーチン周期が時間間隔T1のタイ
ミングでない時には、何の処理も実行せずに異常検出処
理のルーチンから抜け出す。チェックの結果、異常検出
処理のルーチン周期がT1秒毎のタイミングにあると判
定された時は、次のステップ603に進む。
【0104】尚、異常検出処理のルーチン周期がA/F
センサ出力の絶対値V及びA/Fセンサ出力の変動ΔV
を算出すべき時間間隔T1秒毎のタイミングに等しく設
定されている場合には、ステップ602は不要となる。
ただし、異常検出処理のルーチン周期はA/Fセンサ出
力の絶対値V及びA/Fセンサ出力の変動ΔVを算出す
べき時間間隔T1以下であることが必要である。
【0105】ステップ603では、ステップ601にお
いて異常検出処理実行のための前提条件が不成立の状態
から成立の状態に移行したと確認された後、T2秒以上
経過しているかどうかをチェックする。前提条件が不成
立の状態である時の影響を除き、A/Fセンサ出力の絶
対値Vの積算データ及びA/Fセンサ出力の変動ΔVの
積算データの精度を確保するために、前提条件成立後T
2秒以上経過してからA/Fセンサ出力の絶対値V及び
A/Fセンサ出力の変動ΔVの積算を実行することが望
ましい。また、T2は、少なくともA/Fセンサ出力の
絶対値V及びA/Fセンサの出力の変動ΔVを積算すべ
き時間周期T1以上とするのが望ましい(即ち、T1≦T
2)。前提条件成立後の経過時間がT2秒未満の場合に
は、ステップ611の処理(現在のA/Fセンサの出力
の記憶)を実行し、異常検出処理ルーチンから抜け出
す。前提条件成立後の経過時間がT2秒以上の場合に
は、次のステップ604に進む。
【0106】ステップ604では、現在のA/Fセンサ
出力の絶対値Vを算出し、前回までの積算値ΣVに加え
て積算値を更新する。この積算処理において、理論空燃
比におけるA/Fセンサ出力がゼロでない場合、例え
ば、理論空燃比におけるA/Fセンサ出力に一定のオフ
セットを設けている場合等にはこのオフセット値を除い
て積算を行う。また、空燃比の制御目標が理論空燃比で
はない場合には、目標空燃比からのズレ量の絶対値を積
算する等とする。尚、ステップ601〜603が成立し
た後、初めてステップ604の処理を実行する場合は、
「前回までの積算値」として初期値(=0)を用いる
(ステップ601不成立時の処理)。
【0107】ステップ605では、これまでの処理にお
いてステップ611で記憶していたT1秒前のA/Fセ
ンサ出力(Vm-1とする)と現在のA/Fセンサ出力
(Vmとする)との差の絶対値ΔVm=|Vm−Vm-1|を
算出し、前回までの積算値(ΔVm-1迄の積算値)に加
算し、積算値ΣΔVを更新する。ステップ601〜60
3が成立した後、初めてステップ605の処理を実行す
る場合は、「前回までの積算値」として初期値(=0)
を用いる(ステップ601不成立時の処理)。
【0108】ステップ606では、ステップ604及び
605で実行した「積算」処理の実行回数mをカウント
する。これまでに積算が実行された回数をmとすると、
m×T1がA/Fセンサ出力の絶対値V及びA/Fセン
サ出力の変動ΔVの積算が行われた時間(これまでの積
算実行時間)Tsとなる。積算を実行すべき回数をM
(後述のステップ607において判断される)とする
と、M×T1がA/Fセンサ出力の絶対値V及びA/F
センサ出力の変動ΔVの積算を行なうべき所定の時間間
隔(積算実行時間)TΣとなる。あるいは、ステップ6
03の条件(T2以上経過)が成立した後の継続時間T
contを計測することにより、この所定の時間間隔を管理
してもよい。フィードバック補正によるA/Fセンサ出
力の変動周期に比べて十分に長い時間に渡って積算が実
行されるように、積算実行回数M(積算実行時間
Σ)、あるいはステップ603の条件が成立した後に
継続すべき継続時間TΣ’を設定する。
【0109】ステップ607では、ステップ606でカ
ウントされた積算実行回数の積算値mが、上述の所定の
積算実行回数M以上であるかどうかのチェックを行う。
あるいは、積算実行回数mの代わりに継続時間Tcont
よって積算実行時間TΣを管理する場合は、ステップ6
07ではステップ603の条件成立後の継続時間Tcont
が所定の積算実行時間TΣ’以上であるかどうかのチェ
ックを行う。ここで、A/Fセンサ出力の絶対値V及び
A/Fセンサ出力の変動ΔVの積算実行時間TΣは、必
ずしも連続した時間間隔である必要は無い。例えば、A
/Fセンサ出力の絶対値V及びA/Fセンサ出力の変動
ΔVの積算実行時間Tsが所定の値TΣに達する前にス
テップ601の条件が不成立となった場合、A/Fセン
サ出力の絶対値Vの積算値ΣV、A/Fセンサ出力の変
動ΔVの積算値ΣΔV、積算実行時間Ts(積算実行回
数m、あるいはステップ603の条件成立後の継続時間
cont)などをクリアせずに記憶しておく。そして、ス
テップ601〜603における条件が再び成立した後
に、これらの処理を再開し、A/Fセンサ出力の絶対値
V及びA/Fセンサ出力の変動ΔVの積算や、積算実行
回数mあるいはステップ603の条件成立後の継続時間
contのカウントを続行しても良い。ステップ607の
条件が成立した時(所定時間間隔TΣに対するそれぞれ
の積算処理が実行された後)はステップ608に進む。
ステップ607の条件が不成立の時はステップ611の
処理(現在のA/Fセンサ出力を記憶)のみを実行して
異常検出処理ルーチンから抜け出す。
【0110】ステップ608では、それまでの処理によ
って得られた積算されたA/Fセンサ出力の絶対値ΣV
と積算されたA/Fセンサ出力の変動量ΣΔVとの比Q
=ΣV/ΣΔVを算出する。
【0111】ステップ609においては、ステップ60
8で求めた比Q=ΣV/ΣΔVが、あらかじめ設定した
所定の判定値Qthを越えたかどうかをチェックする。比
Qが判定値Qthを越えていない場合はA/Fセンサの特
性は正常であると判断し(ステップ610b)、越えて
いる場合にはA/Fセンサの特性が劣化したとして異常
と判断する(ステップ610a)。A/Fセンサが異常
であると判断された場合には、インスツルメントパネル
内の異常警告表示を点灯する等の処理をおこなう。
【0112】尚、比Q=ΣV/ΣΔVを所定の判定値Q
thと比較する際には、あらかじめ正常な特性を持ったA
/Fセンサにおける比ΣV/ΣΔVの標準値Q0を求め
ておき、その標準値Q0に対する測定値Qの比率が所定
の判定値を越えたかどうかをチェックする等としても良
い。
【0113】(実施例6)実施例6においては、上述の
燃料噴射量補正率の変動ΔFTの積算S1=ΣΔFT、
A/Fセンサ出力の絶対値Vの積算S2=ΣV、及びA
/Fセンサ出力の変動量ΔVの積算S3=ΣΔVを用い
てA/Fセンサの応答特性の劣化を判定する場合につい
て説明する。図20は、実施例6によるA/Fセンサ出
力の劣化判定(異常検出)ルーチンを示すフローチャー
トである。
【0114】図20に示されるように、まずステップ7
01において、A/Fセンサの異常検出を実行すべき前
提条件、たとえば、車速が所定範囲内にあること、エン
ジン回転数が所定範囲内にあること、フィードバック制
御が実行中であること、他の部品やシステムの異常によ
る誤検出のおそれが無いこと等が成立するかどうかのチ
ェックを行う。これらの前提条件のチェックは、各セン
サなどからの入力信号を検出することによって行われ
る。異常検出を実行するべき前提条件が成立中であれば
次のステップ702に進む。前提条件が不成立であれ
ば、前回までの処理の値ΣΔFT、ΣV及びΣΔVをク
リア(ステップ714)した後、異常検出処理のルーチ
ンから抜け出す。
【0115】燃料噴射量補正率の変動ΔFT、A/Fセ
ンサ出力の絶対値V及びA/Fセンサ出力の変動ΔV
は、所定の時間間隔T1秒毎に算出される。この時間間
隔T1は、出力積算値ΣVの精度を確保するため、A/
Fセンサ出力の変動周期に比べて十分に短い時間である
事が必要である。ステップ702では、異常検出処理の
ルーチン周期(所定のクロックタイミング)が、燃料噴
射量補正率の変動ΔFT、A/Fセンサ出力の絶対値V
及びA/Fセンサ出力の変動ΔVを算出すべき所定の時
間間隔T1秒毎のタイミングにあるかどうかのチェック
を行う。チェックの結果、現在のルーチン周期が時間間
隔T1のタイミングでない時には、何の処理も実行せず
に異常検出処理のルーチンから抜け出す。チェックの結
果、異常検出処理のルーチン周期がT1秒毎のタイミン
グにあると判定された時は、次のステップ703に進
む。
【0116】尚、異常検出処理のルーチン周期が燃料噴
射量補正率の変動ΔFT、A/Fセンサ出力の絶対値V
及びA/Fセンサ出力の変動ΔVを算出すべき時間間隔
1秒毎のタイミングに等しく設定されている場合に
は、ステップ702は不要となる。ただし、異常検出処
理のルーチン周期はA/Fセンサ出力の絶対値V及びA
/Fセンサ出力の変動ΔVを算出すべき時間間隔T1
下であることが必要である。
【0117】ステップ703では、ステップ701にお
いて異常検出処理実行のための前提条件が不成立の状態
から成立の状態に移行したと確認された後、T2秒以上
経過しているかどうかをチェックする。前提条件が不成
立の状態である時の影響を除き、燃料噴射量補正率の変
動ΔFTの積算データ、A/Fセンサ出力の絶対値Vの
積算データ及びA/Fセンサ出力の変動ΔVの積算デー
タの精度を確保するために、前提条件成立後T2秒以上
経過してから燃料噴射量補正率の変動ΔFT、A/Fセ
ンサ出力の絶対値V及びA/Fセンサ出力の変動ΔVの
積算を実行することが望ましい。また、T2は、少なく
とも燃料噴射量補正率の変動ΔFT、A/Fセンサ出力
の絶対値V及びA/Fセンサの出力の変動ΔVを積算す
べき時間周期T1以上とするのが望ましい(即ち、T1
2)。前提条件成立後の経過時間がT2秒未満の場合に
は、ステップ712の処理(現在のA/Fセンサの出力
の記憶)及びステップ713の処理(現在の燃料噴射量
補正率の記憶)のみを実行し、異常検出処理ルーチンか
ら抜け出す。前提条件成立後の経過時間がT2秒以上の
場合には、次のステップ704に進む。
【0118】ステップ704では、現在のA/Fセンサ
出力の絶対値Vを算出し、前回までの積算値ΣVに加え
て積算値を更新する。この積算処理において、理論空燃
比におけるA/Fセンサ出力がゼロでない場合、例え
ば、理論空燃比におけるA/Fセンサ出力に一定のオフ
セットを設けている場合等にはこのオフセット値を除い
て積算を行う。また、空燃比の制御目標が理論空燃比で
はない場合には、目標空燃比からのズレ量の絶対値を積
算する等とする。尚、ステップ701〜703が成立し
た後、初めてステップ704の処理を実行する場合は、
「前回までの積算値」として初期値(=0)を用いる
(ステップ701不成立時の処理)。
【0119】ステップ705では、これまでの処理にお
いてステップ712で記憶していたT1秒前のA/Fセ
ンサ出力(Vm-1とする)と現在のA/Fセンサ出力
(Vmとする)との差の絶対値ΔVm=|Vm−Vm-1|を
算出し、前回までの積算値(ΔVm-1迄の積算値)に加
算し、積算値ΣΔVを更新する。ステップ701〜70
3が成立した後、初めてステップ705の処理を実行す
る場合は、「前回までの積算値」として初期値(=0)
を用いる(ステップ701不成立時の処理)。
【0120】ステップ706では、これまでの処理にお
いてステップ713で記憶していたT1秒前の燃料噴射
量補正率の値(FTm-1とする)と現在の燃料噴射量補
正率の値(FTmとする)との差の絶対値ΔFTm=|F
m−FTm-1|を算出し、前回までの積算値(ΔFT
m-1迄の積算値)に加算することにより、積算値ΣΔF
Tを更新する。ステップ701〜703が成立した後、
初めてステップ706の処理を実行する場合は、「前回
までの積算値」として初期値(=0)を用いる(ステッ
プ701不成立時の処理)。
【0121】ステップ707では、ステップ704〜7
06で実行した「積算」処理の実行回数mをカウントす
る。これまでに積算が実行された回数をmとすると、m
×T1が燃料噴射量補正率の変動ΔFT、A/Fセンサ
出力の絶対値V及びA/Fセンサ出力の変動ΔVの積算
が行われた時間(これまでの積算実行時間)Tsとな
る。積算を実行すべき回数をM(後述のステップ707
において判断される)とすると、M×T1が燃料噴射量
補正率の変動ΔFT、A/Fセンサ出力の絶対値V及び
A/Fセンサ出力の変動ΔVの積算を行なうべき所定の
時間間隔(積算実行時間)TΣとなる。あるいは、ステ
ップ703の条件(T2以上経過)が成立した後の継続
時間Tcontを計測することにより、この所定の時間間隔
を管理してもよい。フィードバック補正による燃料噴射
量補正率の変動周期及びA/Fセンサ出力の変動周期に
比べて十分に長い時間に渡って積算が実行されるよう
に、積算実行回数M(積算実行時間TΣ)、あるいはス
テップ703の条件が成立した後に継続すべき継続時間
Σ’を設定する。
【0122】ステップ708では、ステップ707でカ
ウントされた積算実行回数の積算値mが、上述の所定の
積算実行回数M以上であるかどうかのチェックを行う。
あるいは、積算実行回数mの代わりに継続時間Tcont
よって積算実行時間TΣを管理する場合は、ステップ7
08ではステップ703の条件成立後の継続時間Tcont
が所定の積算実行時間TΣ’以上であるかどうかのチェ
ックを行う。ここで、燃料噴射量補正率の変動ΔFT、
A/Fセンサ出力の絶対値V及びA/Fセンサ出力の変
動ΔVの積算実行時間TΣは、必ずしも連続した時間間
隔である必要は無い。例えば、燃料噴射量補正率の変動
ΔFT、A/Fセンサ出力の絶対値V及びA/Fセンサ
出力の変動ΔVの積算実行時間Tsが所定の値TΣに達
する前にステップ701の条件が不成立となった場合、
燃料噴射量補正率の変動ΔFTの積算値ΣΔFT、A/
Fセンサ出力の絶対値Vの積算値ΣV、A/Fセンサ出
力の変動ΔVの積算値ΣΔV、積算実行時間Ts(積算
実行回数m、あるいはステップ703の条件成立後の継
続時間Tcont)などをクリアせずに記憶しておく。そし
て、ステップ701〜703における条件が再び成立し
た後に、これらの処理を再開し、燃料噴射量補正率の変
動ΔFT、A/Fセンサ出力の絶対値V及びA/Fセン
サ出力の変動ΔVの積算や、積算実行回数mあるいはス
テップ703の条件成立後の継続時間Tcontのカウント
を続行しても良い。ステップ708の条件が成立した時
(所定時間間隔TΣに対するそれぞれの積算処理が実行
された後)はステップ709に進む。ステップ708の
条件が不成立の時はステップ712の処理(現在のA/
Fセンサ出力を記憶)及びステップ713の処理(現在
の燃料噴射量補正率を記憶)のみを実行して異常検出処
理ルーチンから抜け出す。
【0123】ステップ709では、それまでの処理によ
って得られた積算されたA/Fセンサ出力の絶対値ΣV
と積算されたA/Fセンサ出力の変動量ΣΔVとの比Q
=ΣV/ΣΔVと、及び積算された燃料噴射量補正率の
変動ΣΔFTと積算されたA/Fセンサ出力の変動量Σ
ΔVとの比P=ΣΔFT/ΣΔVとを算出する。
【0124】ステップ710においては、ステップ70
8で求めた比Q=ΣV/ΣΔVと比P=ΣΔFT/ΣΔ
Vとの積R=PQを求める。そして、積Rがあらかじめ
設定した所定の判定値Rthを越えたかどうかをチェック
する。積Rが判定値Rthを越えていない場合はA/Fセ
ンサの特性は正常であると判断し(ステップ711
b)、越えている場合にはA/Fセンサの特性が劣化し
たとして異常と判断する(ステップ711a)。A/F
センサが異常であると判断された場合には、インスツル
メントパネル内の異常警告表示を点灯する等の処理をお
こなう。
【0125】尚、積R=(ΣΔFT・ΣV)/(ΣΔ
V)2を所定の判定値Rthと比較する際には、あらかじ
め正常な特性を持ったA/Fセンサにおける積(ΣΔF
T・ΣV)/(ΣΔV)2の標準値R0を求めておき、そ
の標準値R0に対する測定値Rの比率が所定の判定値を
越えたかどうかをチェックする等としても良い。
【0126】(実施例7)実施例7においては、実施例
1と同様に、燃料噴射量の変動量ΔFTの積算S1=Σ
ΔFTを用いてA/Fセンサの応答特性の劣化を判定す
る場合を説明する。本実施例においては、積算実行時間
Σが必ずしも連続した時間間隔ではない場合の適用に
ついて、燃料噴射量補正率の変動量ΔFTを用いたA/
Fセンサ出力の応答特性の劣化判定を例として説明す
る。他の実施例の場合についても同様にして適用でき
る。
【0127】図21は、実施例7によるA/Fセンサ出
力の劣化判定(異常検出)ルーチンを示すフローチャー
トである。
【0128】図21に示されるように、まずステップ8
01において、A/Fセンサの異常検出を実行すべき前
提条件、たとえば、車速が所定範囲内にあること、エン
ジン回転数が所定範囲内にあること、フィードバック制
御が実行中であること、他の部品やシステムの異常によ
る誤検出のおそれが無いこと等が成立するかどうかのチ
ェックを行う。これらの前提条件のチェックは、各セン
サなどからの入力信号を検出することによって行われ
る。異常検出を実行するべき条件が成立中であれば次の
ステップ802に進む。前提条件が不成立であれば、前
回までの処理の値ΣΔFTをクリア(ステップ814)
した後、異常検出処理のルーチンから抜け出す。
【0129】燃料噴射量補正率の変動量ΔFTは、所定
の時間間隔T1秒毎に算出される。この時間間隔T1は、
燃料噴射量補正率の変動量の精度を確保するため、十分
に短い時間である事が必要である。ステップ802で
は、異常検出処理のルーチン周期(所定のクロックタイ
ミング)が、燃料噴射量補正率の変動を算出すべき所定
の時間間隔T1秒毎のタイミングにあるかどうかのチェ
ックを行う。チェックの結果、現在のルーチン周期が時
間間隔T1のタイミングでない時には、何の処理も実行
せずに異常検出処理のルーチンから抜け出す。チェック
の結果、異常検出処理のルーチン周期がT1秒毎のタイ
ミングにあると判定された時は、次のステップ803に
進む。
【0130】尚、異常検出処理のルーチン周期が燃料噴
射量補正率の変動を算出すべき時間間隔T1秒毎のタイ
ミングに等しく設定されている場合には、ステップ80
2は不要となる。ただし、異常検出処理のルーチン周期
は燃料噴射量補正率変動を算出すべき時間間隔T1以下
であることが必要である。
【0131】ステップ803では、ステップ801にお
いて異常検出処理実行のための前提条件が不成立の状態
から成立の状態に移行したと確認された後、T2秒以上
経過しているかどうかをチェックする。燃料噴射量補正
率の変動量ΔFTを時間間隔T1秒毎に算出するにあた
り、前提条件(ステップ801)が成立している場合の
燃料噴射量補正率の値のみを用いることにより、正確な
算出データを得ることができる。更に、前提条件が不成
立の状態である時の影響を除いて燃料噴射量補正率の変
動量ΔFTの積算データの精度を確保するために、前提
条件成立後T2秒以上経過してから燃料噴射量補正率の
変動量ΔFTの積算を実行することが望ましい。また、
2は少なくとも燃料噴射量補正率の変動量ΔFTを積
算すべき時間周期T1以上とするのが望ましい(即ち、
1≦T2)。前提条件成立後の経過時間がT2秒未満の
場合には、ステップ813の処理を実行(現在の燃料噴
射補正率FTを記憶)し、異常検出処理ルーチンから抜
け出す。前提条件成立後の経過時間がT2秒以上の場合
には、次のステップ804に進む。
【0132】ステップ804では、これまでの処理にお
いてステップ813で記憶していたT1秒前の燃料噴射
量補正率の値(FTm-1とする)と現在の燃料噴射量補
正率の値(FTmとする)との差の絶対値ΔFTm=|F
m−FTm-1|を算出し、前回までの積算値(ΔFT
m-1迄の積算値)に加算し、積算値ΣΔFTを更新す
る。ステップ801〜803が成立した後、初めてステ
ップ804の処理を実行する場合は、「前回までの積算
値」として初期値(=0)を用いる(ステップ801不
成立時の処理)。
【0133】ステップ805では、ステップ803の条
件(即ち、ステップ801における前提条件成立後の経
過時間がT2秒以上)が成立してからの継続時間t1を計
測する。
【0134】ステップ806においては、継続時間t1
が所定の時間T3に到達しているかどうかが判断され
る。継続時間t1が所定の時間T3に到達していない場
合、ステップ813の処理(現在の燃料噴射量補正率の
記憶)のみが実行され、ステップ801に戻って異常検
出ルーチンが繰り返される。即ち、継続時間t1が所定
の時間T3に到達するまでの間、ΔFTの算出を実行
し、積算値ΣΔFTを更新する(ステップ801〜80
5)。ステップ806において継続時間t1が所定の時
間T3に到達したと判断されると、ステップ807に進
む。
【0135】ステップ807においては、それまでに得
られた積算値ΣΔFT、即ちT3秒分の積算値ΣΔFT
を、前回のT3秒分の積算値ΣΔFTに加算し、Σ(Σ
ΔFT)の値を更新する。ステップ807において、T
3秒分の積算値ΣΔFTが初めて算出された場合には、
「前回のT3秒分の積算値」は、初期値として0を用い
る。
【0136】ステップ808においては、カウンタを用
いてステップ807の実行回数をカウントし、カウント
数C1をインクリメントする。そして、ステップ809
において、ステップ805で計測された時間t1をクリ
アする。
【0137】ステップ810においては、カウンタのカ
ウント数C1が、所定の値N以上であるかどうかが判断
される。カウント数C1が所定の値Nに到達していない
場合、ステップ813の処理(現在の燃料噴射量補正率
の記憶)のみが実行され、ステップ801に戻って異常
検出ルーチンが繰り返される。即ち、カウンタのカウン
ト数C1が所定の値Nになるまでの間、T3秒分のΣΔF
Tの積算(即ち、Σ(ΣΔFT))を繰り返す(ステッ
プ801〜809)。ステップ810においてカウンタ
のカウント数C1が所定の値Nに達した場合、ステップ
811に進む。
【0138】ステップ811においては、それまでに得
られた積算値Σ(ΣΔFT)、即ち、T3×C1秒分のΔ
FTの積算値を、あらかじめ設定した所定の判定値Σ
(ΣΔFT)thと比較する。Σ(ΣΔFT)が判定値Σ
(ΣΔFT)thを越えていない場合はA/Fセンサの特
性は正常であると判断し(ステップ812b)、越えて
いる場合にはA/Fセンサの特性が劣化したとして異常
と判断する(ステップ812a)。A/Fセンサが異常
であると判断された場合には、インスツルメントパネル
内の異常警告表示を点灯する等の処理をおこなう。
【0139】この実施例において、カウンタのカウント
数C1が所定の値Nに達する前にステップ801の前提
条件が不成立となった場合には、その時点(その時点で
はt1<T3)で積算途中であったT3秒間の積算値ΣΔ
FTはステップ814でクリアされるが、それまでに実
行されたT3秒間の積算値の積算結果Σ(ΣΔFT)は
そのまま記憶されている。従って、再びステップ801
の前提条件が成立した時点から「T3秒間の積算」を続
行し、カウンタのカウント数C1が所定の値Nに達する
までΣΔFTの積算を行うことにより、C1回×T3秒=
Σだけの時間にわたって燃料噴射量補正率の変動量の
積算が実行される。
【0140】この実施例の場合は、所定の積算実行時間
Σに対してT3を短く設定することにより、ステップ
801の前提条件が成立・不成立を繰り返した場合にも
効率よく燃料噴射量補正率の変動量の積算をTΣにわた
って実施することが可能であり、A/Fセンサの異常を
早期に検出することが可能となる。
【0141】この実施例7の方法以外の方法でも、断続
的に燃料噴射量補正率の変動量の積算を実行することに
よりA/Fセンサの異常を早期に検出可能である。
【0142】また、本実施例で説明した、所定の積算実
行時間TΣに至るまで断続的に積算を実行する処理は、
他の実施例においても同様にして行うことができる。例
えば、実施例2に応用する場合、ステップ301〜ステ
ップ306(図16参照)を、実施例7におけるステッ
プ801〜810の処理に対応するステップに置き換え
ることによって実行できる。
【0143】以上、本発明によるA/Fセンサの劣化判
定装置を各実施例によって説明したが、本発明はこれら
に限られるものではない。例えば、上記の各実施例によ
る判定装置を個別に実施するだけでなく、実施例1〜6
で説明した判定方法を2つ以上組み合わせてA/Fセン
サの劣化を判定してもよい。また、劣化を判定すべきA
/Fセンサのタイプや応答特性の劣化の程度に応じて、
各実施例による判定方法を組み合わせた劣化判定装置を
構成してもよい。
【0144】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、理論空
然比を含む広範囲の空然比を連続的に検出可能な空然比
センサ(A/Fセンサ)を用いた空然比制御装置におい
て、ストイキ以外の制御領域におけるセンサ特性に依存
することなく、早期に劣化が検出可能な空然比センサの
劣化判定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】空燃比とO2センサ出力電圧との関係を示す特
性図である。
【図2】空燃比とA/Fセンサ出力電圧との関係を示す
特性図である。
【図3】本発明の一実施形態によるA/Fセンサの劣化
判定装置を適用するA/Fセンサを用いた空燃比制御装
置を備えた電子制御式内燃機関の一例を示す全体概要図
である。
【図4】図3に示す電子制御式内燃機関におけるエンジ
ンECUのハードウェア構成の一例を示すブロック図で
ある。
【図5】筒内空気量推定及び目標筒内燃料量算出ルーチ
ンの処理手順を示すフローチャートである。
【図6】推定された筒内空気量及び算出された目標筒内
燃料量の記憶状態を説明するための図である。
【図7】空然比フィードバック制御ルーチンの処理手順
を示すフローチャートである。
【図8】燃料噴射制御ルーチンの処理手順を示すフロー
チャートである。
【図9】測定されるA/Fセンサ出力電圧VAF(実
線)と実際のA/Fに応じて本来出力されるべきA/F
センサ出力電圧(実A/F相当電圧)(破線)との関係
を、A/Fセンサが(a)正常な応答特性を有する場合
と、(b)劣化した応答特性を有する場合とについて示
す図である。
【図10】(a)は高応答及び低応答A/Fセンサの出
力の一例を示す図であり、(b)は燃料噴射量に対する
フィードバック補正の一例を示す図である。
【図11】(a)は、A/Fセンサ出力の一例を示し、
(b)はフィードバック制御による燃料噴射量補正率を
示す図である。
【図12】A/Fセンサの応答特性と、燃料噴射補正量
FTとA/Fセンサ出力の変動量Vとの比との関係を模
式的に示す図である。
【図13】(a)は高応答A/Fセンサの出力特性を示
す図であり、(b)は低応答A/Fセンサの出力特性を
示す図である。
【図14】A/Fセンサの応答特性と、A/Fセンサ出
力の絶対値Vの積算と変動ΔVの積算との比との関係を
模式的に示す図である。
【図15】本発明の1つの実施例による、A/Fセンサ
出力の劣化判定を示すフローチャートである。
【図16】本発明の他の実施例による、A/Fセンサ出
力の劣化判定を示すフローチャートである。
【図17】本発明のもう1つの実施例による、A/Fセ
ンサ出力の劣化判定を示すフローチャートである。
【図18】本発明のもう1つの実施例による、A/Fセ
ンサ出力の劣化判定を示すフローチャートである。
【図19】本発明のもう1つの実施例による、A/Fセ
ンサ出力の劣化判定を示すフローチャートである。
【図20】本発明のもう1つの実施例による、A/Fセ
ンサ出力の劣化判定を示すフローチャートである。
【図21】本発明のもう1つの実施例による、A/Fセ
ンサ出力の劣化判定を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2…エアクリーナ 4…スロットルボデー 5…スロットル弁 6…サージタンク(インテークマニホルド) 7…吸気管 8…アイドルアジャスト通路 10…燃料タンク 11…燃料ポンプ 12…燃料配管 20…エンジン本体(気筒) 21…燃焼室 22…冷却水通路 23…ピストン 24…吸気弁 26…排気弁 30…排気マニホルド 34…排気管 38…触媒コンバータ 40…エアフローメータ 41…バキュームセンサ 42…スロットル開度センサ 43…吸気温センサ 44…水温センサ 45…A/Fセンサ 46…O2センサ 50…基準位置検出センサ 51…クランク角センサ 52…アイドルスイッチ 53…車速センサ 60…燃料噴射弁 62…イグナイタ 63…点火コイル 64…点火ディストリビュータ 65…スパークプラグ 66…アイドル回転速度制御弁(ISCV) 68…アラームランプ 70…エンジンECU 71…CPU 72…システムバス 73…ROM 74…RAM 75…A/D変換回路 76…入力インタフェース回路 77a,77b、77c,77d…駆動制御回路 79…バックアップRAM
【手続補正書】
【提出日】平成9年6月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 45/00 368 F02D 45/00 368H G01N 27/26 361 G01N 27/26 361D

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気系に設けた理論空燃比を含む広範囲
    の空燃比を連続的に検出可能な空燃比センサと、 該空燃比センサの出力と目標空燃比に相当する目標出力
    との偏差に基づいて、機関に供給する混合気の空燃比が
    該目標空燃比となるように燃料噴射量をフィードバック
    制御する空燃比フィードバック制御手段と、 該空燃比フィードバック制御手段による空燃比フィード
    バック制御の実行中において、燃料噴射補正量の変動量
    ΔFTを所定期間の間積算することにより変動量積算値
    ΣΔFTを算出する変動量積算値算出手段と、 該変動量積算値算出手段により算出された変動量積算値
    ΣΔFTが所定値を越えた時に、前記空燃比センサが劣
    化していると判定する劣化判定手段と、 を備えた空然比センサの劣化判定装置。
  2. 【請求項2】 排気系に設けた理論空燃比を含む広範囲
    の空燃比を連続的に検出可能な空燃比センサと、 該空燃比センサの出力と目標空燃比に相当する目標出力
    との偏差に基づいて、機関に供給する混合気の空燃比が
    該目標空燃比となるように燃料噴射量をフィードバック
    制御する空燃比フィードバック制御手段と、 該空燃比フィードバック制御手段による空燃比フィード
    バック制御の実行中において、前記空燃比センサの出力
    の絶対値または空燃比センサの出力と前記目標出力との
    偏差を所定期間の間積算することにより出力積算値ΣV
    を算出する出力積算値算出手段と、 該出力積算値算出手段により算出された該出力積算値Σ
    Vが所定値を越えた時に、該空燃比センサが劣化してい
    ると判定する劣化判定手段と、 を備えた空然比センサの劣化判定装置。
  3. 【請求項3】 排気系に設けた理論空燃比を含む広範囲
    の空燃比を連続的に検出可能な空燃比センサと、 該空燃比センサの出力と目標空燃比に相当する目標出力
    との偏差に基づいて、機関に供給する混合気の空燃比が
    該目標空燃比となるように燃料噴射量をフィードバック
    制御する空燃比フィードバック制御手段と、 該空燃比フィードバック制御手段による空燃比フィード
    バック制御の実行中において、前記空燃比センサの出力
    の変動量ΔVを所定期間の間積算することにより変動量
    積算値ΣΔVを算出する変動量積算値算出手段と、 該変動量積算値算出手段により算出された該変動量積算
    値ΣΔVが所定値を越えた時に、前記空燃比センサが劣
    化していると判定する劣化判定手段と、 を備えた空然比センサの劣化判定装置。
  4. 【請求項4】 排気系に設けた理論空燃比を含む広範囲
    の空燃比を連続的に検出可能な空燃比センサと、 該空燃比センサの出力と目標空燃比に相当する目標出力
    との偏差に基づいて、機関に供給する混合気の空燃比が
    該目標空燃比となるように燃料噴射量をフィードバック
    制御する空燃比フィードバック制御手段と、 該空燃比フィードバック制御手段による空燃比フィード
    バック制御の実行中において、燃料噴射補正量の変動量
    ΔFTと該空燃比センサの出力の変動量ΔVとをそれぞ
    れ所定期間の間積算することにより、対応する変動量積
    算値ΣΔFT及びΣΔVを算出する変動量積算値算出手
    段と、 該変動量積算値算出手段により算出された該変動量積算
    値ΣΔFTとΣΔVとの比に基づいて、前記空燃比セン
    サの劣化の有無を判定する劣化判定手段と、 を備えた空然比センサの劣化判定装置。
  5. 【請求項5】 排気系に設けた理論空燃比を含む広範囲
    の空燃比を連続的に検出可能な空燃比センサと、 該空燃比センサの出力と目標空燃比に相当する目標出力
    との偏差に基づいて、機関に供給する混合気の空燃比が
    該目標空燃比となるように燃料噴射量をフィードバック
    制御する空燃比フィードバック制御手段と、 該空燃比フィードバック制御手段による空燃比フィード
    バック制御の実行中において、該空燃比センサの出力V
    と空燃比センサの出力の変動量ΔVとを所定期間の間積
    算することにより、出力積算値ΣV及び変動量積算値Σ
    ΔVを算出する出力積算値及び変動量積算値算出手段
    と、 該出力積算値及び変動量積算値算出手段により算出され
    た該出力積算値ΣVと該変動量積算値ΣΔVとの比に基
    づいて、前記空燃比センサの劣化の有無を判定する劣化
    判定手段と、 を備えた空然比センサの劣化判定装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の空然比センサの劣化判
    定装置において、 前記空燃比フィードバック制御手段による空燃比フィー
    ドバック制御の実行中における燃料噴射補正量の変動量
    ΔFTと前記空燃比センサの出力の変動量ΔVとを前記
    所定期間の間積算することにより、対応する変動量積算
    値ΣΔFT及びΣΔVを算出する変動量積算値算出手段
    を更に備え、 前記劣化判定手段は、前記出力積算値ΣVと変動量積算
    値ΣΔVとの比及び前記変動量積算値ΣΔFTとΣΔV
    との比に基づいて、前記空燃比センサの劣化の有無を判
    定する、 空然比センサの劣化判定装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の空然比センサの劣化判
    定装置において、前記劣化判定手段は、前記出力積算値
    ΣVと変動量積算値ΣΔVとの比と、前記変動量積算値
    ΣΔFTとΣΔVとの比との積に基づいて、前記空燃比
    センサの劣化の有無を判定する、空然比センサの劣化判
    定装置。
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