JPH1051907A - ハイブリッド車両 - Google Patents

ハイブリッド車両

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JPH1051907A
JPH1051907A JP19733496A JP19733496A JPH1051907A JP H1051907 A JPH1051907 A JP H1051907A JP 19733496 A JP19733496 A JP 19733496A JP 19733496 A JP19733496 A JP 19733496A JP H1051907 A JPH1051907 A JP H1051907A
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JP
Japan
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engine
power storage
storage device
vehicle
driving
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Application number
JP19733496A
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English (en)
Inventor
Atsushi Tabata
淳 田端
Yutaka Taga
豊 多賀
Takatsugu Ibaraki
隆次 茨木
Yushi Hata
祐志 畑
Tsuyoshi Mikami
強 三上
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/7072Electromobility specific charging systems or methods for batteries, ultracapacitors, supercapacitors or double-layer capacitors

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  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンと電動モータとを車両走行時の動力
源として備えており、エンジンにより駆動される発電機
と、電動モータに電力供給する高電圧の第1蓄電装置
と、エンジンを駆動するために必要なエンジン駆動用補
機と、エンジン駆動用補機に電力供給する低電圧の第2
蓄電装置とを有するハイブリッド車両において、発電機
を駆動するエンジンをエンジン駆動用補機によって確実
に駆動できるようにする。 【解決手段】 ステップSA1〜SA7において、第2
蓄電装置の蓄電量SOC 2 が所定値Kよりも小さい場合
は、発電機によって第1蓄電装置よりも第2蓄電装置を
優先的に充電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイブリッド車両
に係り、特に、電動モータに電力供給する車両駆動用蓄
電装置と、エンジン駆動用補機に電力供給する補機用蓄
電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(a) 燃料の燃焼によって作動するエンジンと、電気エネ
ルギーで作動する電動モータとを車両走行時の動力源と
して備えており、(b) エンジンにより駆動される発電機
と、(c) 発電機によって充電されるとともに、電動モー
タに電力供給する高電圧の車両駆動用蓄電装置と、(d)
エンジン始動用のスタータモータと、(e) スタータモー
タに電力供給する低電圧の補機用蓄電装置とを、有する
ハイブリッド車両が、例えば特開平5−328530号
公報に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
ハイブリッド車両においては、上記補機用蓄電装置の蓄
電量が不足すると、スタータモータを用いてエンジンを
始動できなくなるため、エンジンを動力源として走行で
きないばかりでなく、エンジンにより発電機を駆動して
車両駆動用蓄電装置を充電することもできなくなるた
め、電動モータを動力源とする走行も不能となる。
【0004】本発明は、以上のような事情を背景として
為されたものであり、その目的とするところは、エンジ
ンと電動モータとを車両走行時の動力源として備えてお
り、エンジンにより駆動される発電機と、エンジンを駆
動するために必要なエンジン駆動用補機と、エンジン駆
動用補機に電力供給する低電圧の補機用蓄電装置とを有
するハイブリッド車両において、発電機を駆動するエン
ジンをエンジン駆動用補機によって確実に駆動できるよ
うにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1発明は、(a) 燃料の燃焼によって作動するエン
ジンと、電気エネルギーで作動する電動モータとを車両
走行時の動力源として備えており、(b) 前記エンジンに
よって駆動される発電機と、(c) この発電機によって充
電されるとともに、前記電動モータに電力供給する高電
圧の車両駆動用蓄電装置と、(d) 前記エンジンを駆動す
るために必要なエンジン駆動用補機と、(e) 前記発電機
によって充電されるとともに、前記エンジン駆動用補機
に電力供給する低電圧の補機用蓄電装置とを、有するハ
イブリッド車両において、(f) 前記車両駆動用蓄電装置
よりも前記補機用蓄電装置を優先的に前記発電機によっ
て充電する充電制御手段を有することを特徴とする。
【0006】第2発明は、(a) 燃料の燃焼によって作動
するエンジンと、電気エネルギーで作動する電動モータ
とを車両走行時の動力源として備えており、(b) 前記エ
ンジンによって駆動される発電機と、(c) この発電機に
よって充電されるとともに、前記電動モータに電力供給
する高電圧の車両駆動用蓄電装置と、(d) 前記エンジン
を駆動するために必要なエンジン駆動用補機と、(e) 前
記エンジン駆動用補機に電力供給する低電圧の補機用蓄
電装置とを、有するハイブリッド車両において、(f) 前
記補機用蓄電装置に外部充電端子を設けたことを特徴と
する。
【0007】
【発明の効果】第1発明によれば、車両駆動用蓄電装置
よりも補機用蓄電装置が優先的に充電されることから、
発電機を駆動するエンジンをエンジン駆動用補機によっ
て確実に駆動できるようになる。
【0008】第2発明によれば、補機用蓄電装置に外部
充電端子が設けられていることから、補機用蓄電装置の
蓄電量が不足した場合は、他の車両からブースターケー
ブル等を用いて充電できるため、発電機を駆動するエン
ジンをエンジン駆動用補機によって確実に駆動できるよ
うになる。補機用蓄電装置はエンジン駆動用補機に電力
供給するものであるため、一般のエンジン車両が備えて
いる蓄電装置と同程度の電圧で良く、広く使用されてい
るエンジン車両などから容易に充電できる。
【0009】
【発明の実施の形態】ここで、本発明は、例えばクラッ
チにより動力伝達を接続、遮断することによって動力源
を切り換える切換タイプや、遊星歯車装置などの合成、
分配機構によってエンジン及び電動モータの出力を合成
したり分配したりするミックスタイプ、エンジンは専ら
発電のために発電機を回転駆動するシリーズタイプな
ど、種々のタイプのハイブリッド車両に適用され得る。
【0010】また、前記エンジン駆動用補機には、エン
ジンを始動するために必要なスタータ等の他、イグナイ
タ、ディストリビュータ、インジェクタ、EFIコンピ
ュータ等のエンジンの駆動状態を維持するために必要な
部品も含まれる。
【0011】また、高電圧の車両駆動用蓄電装置と低電
圧の補機用蓄電装置との間には、それらの間で電気エネ
ルギーの授受を可能とする電圧変換装置を設けることが
望ましい。
【0012】また、第2発明についても、前記補機用蓄
電装置は常には前記発電機によって充電されるようにす
ることが望ましい。
【0013】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、本発明の一実施例であるハイブ
リッド車両のハイブリッド駆動装置10の骨子図であ
る。
【0014】図1において、このハイブリッド駆動装置
10はFR(フロントエンジン・リヤドライブ)車両用
のもので、燃料の燃焼によって作動する内燃機関等のエ
ンジン12と、電動モータおよび発電機としての機能を
有するモータジェネレータ14と、シングルピニオン型
の遊星歯車装置16と、自動変速機18とを車両の前後
方向に沿って備えており、出力軸19から図示しないプ
ロペラシャフトや差動装置などを介して左右の駆動輪
(後輪)へ駆動力を伝達する。
【0015】遊星歯車装置16は機械的に力を合成分配
する合成分配機構で、モータジェネレータ14と共に電
気式トルコン24を構成しており、そのリングギヤ16
rは第1クラッチCE1 を介してエンジン12に連結さ
れ、サンギヤ16sはモータジェネレータ14のロータ
軸14rに連結され、キャリア16cは自動変速機18
の入力軸26に連結されている。また、サンギヤ16s
およびキャリア16cは第2クラッチCE2 によって連
結されるようになっている。
【0016】なお、エンジン12の出力は、回転変動や
トルク変動を抑制するためのフライホイール28および
スプリング、ゴム等の弾性部材によるダンパ装置30を
介して第1クラッチCE1 に伝達される。第1クラッチ
CE1 および第2クラッチCE2 は、何れも油圧アクチ
ュエータによって係合、解放される摩擦式の多板クラッ
チである。
【0017】自動変速機18は、前置式オーバードライ
ブプラネタリギヤユニットから成る副変速機20と、単
純連結3プラネタリギヤトレインから成る前進4段、後
進1段の主変速機22とを組み合わせたものである。
【0018】具体的には、副変速機20はシングルピニ
オン型の遊星歯車装置32と、油圧アクチュエータによ
って摩擦係合させられる油圧式のクラッチC0 、ブレー
キB 0 と、一方向クラッチF0 とを備えて構成されてい
る。また、主変速機22は、3組のシングルピニオン型
の遊星歯車装置34、36、38と、油圧アクチュエー
タによって摩擦係合させられる油圧式のクラッチC1 ,
2 、ブレーキB1 ,B2 ,B3 ,B4 と、一方向クラ
ッチF1 ,F2 とを備えて構成されている。そして、こ
れらのクラッチC0 〜C2 、ブレーキB0 〜B4 の係
合、解放制御により、図3に示すように前進5段、後進
1段の変速段が成立させられる。なお、上記自動変速機
18や電気式トルコン24は、中心線に対して略対称的
に構成されており、図1では中心線の下半分が省略され
ている。
【0019】図2は、ハイブリッド駆動装置10の制御
系統を説明するブロック線図で、機械的な結合関係は太
い実線で示され、電気的な結合関係は細線で示されてい
る。
【0020】図2において、電気式トルコン24は前記
モータジェネレータ14、遊星歯車装置16、第1クラ
ッチCE1 、および第2クラッチCE2 によって構成さ
れており、車両駆動手段44は駆動輪などである。
【0021】エンジン12は、ハイブリッド制御用コン
トローラ40によって燃料噴射制御用アクチュエータ4
6、スロットル制御用アクチュエータ48、点火時期制
御用アクチュエータ50、吸排気バルブ制御用アクチュ
エータ52がそれぞれ制御されることにより、その作動
状態が制御される。
【0022】モータジェネレータ14は、モータジェネ
レータ制御装置(インバータなど)54および切換スイ
ッチ55を介して高電圧の第1蓄電装置56に接続され
るようになっており、そのモータジェネレータ制御装置
54がハイブリッド制御用コントローラ40によって制
御されることにより、第1蓄電装置56から電気エネル
ギーが供給されて所定のトルクで回転駆動される回転駆
動状態と、回生制動(モータジェネレータ14自体の電
気的な制動トルク)により発電機として機能する充電状
態と、ロータ軸14rが自由回転することを許容する無
負荷状態とに切り換えられる。尚、本実施例では、第1
蓄電装置56が前記車両駆動用蓄電装置に対応してい
る。
【0023】また、第1クラッチCE1 および第2クラ
ッチCE2 は、ハイブリッド制御用コントローラ40に
より電磁弁等のクラッチ制御用アクチュエータ58を介
して油圧回路が切り換えられることにより、それぞれ係
合、解放状態が切り換えられ、エンジン12とリングギ
ヤ16rとの間、サンギヤ16sとキャリア16cとの
間が、それぞれ接続、遮断される。
【0024】また、電圧変換制御装置62は、例えばチ
ョッパ回路であり、ハイブリッド制御用コントローラ4
0の制御の下に、第1蓄電装置56の放電出力をより低
い電圧に変換して第2蓄電装置64側に供給したり、或
いは第2蓄電装置64の放電出力をより高い電圧に変換
して第1蓄電装置56側に供給する。第2蓄電装置64
は、現在広く使用されている車両の蓄電装置と同じ電
圧、例えば12Vで、外部充電端子65を備えたもので
あり、前記補機用蓄電装置に対応している。
【0025】前記切換スイッチ55は、ハイブリッド制
御用コントローラ40によって、モータジェネレータ制
御装置54と第1蓄電装置56とを接続し且つ電圧変換
制御装置62を遮断する第1接続状態と、モータジェネ
レータ制御装置54と電圧変換制御装置62とを接続し
且つ第1蓄電装置56を遮断する第2接続状態とに切り
換えられるもので、第1接続状態では、モータジェネレ
ータ14と第1蓄電装置56との間の高電圧の通電を許
容し、第1蓄電装置56からモータジェネレータ14へ
の電力供給で回転駆動状態としたり、モータジェネレー
タ14の回生制動で発生した高電圧の電気エネルギーで
第1蓄電装置56を充電したりすることができる。第2
接続状態では、モータジェネレータ14の回生制動で発
生した高電圧の電気エネルギーが電圧変換制御装置62
で低電圧に変換されることにより、前記第1蓄電装置5
6を介することなく直接第2蓄電装置64を充電でき
る。
【0026】また、補機類制御装置66は、ハイブリッ
ド制御用コントローラ40の制御の下に、第2蓄電装置
64から補機類67に電力供給することにより、その補
機類67を駆動制御する。補機類67は、前記エンジン
駆動用補機に対応しており、エンジン12を始動するた
めに必要なスタータや、エンジン12の駆動状態を維持
するために必要なイグナイタ、ディストリビュータ、イ
ンジェクタ、EFIコンピュータ等の部品から構成され
ている。前記燃料噴射制御用アクチュエータ46、スロ
ットル制御用アクチュエータ48、点火時期制御用アク
チュエータ50、吸排気バルブ制御用アクチュエータ5
2などもこの補機類67に含まれ、第2蓄電装置64か
ら電力供給される。
【0027】自動変速機18は、運転者によってシフト
レバー60が操作され、そのシフトレバー60に機械的
に連結されたマニュアルシフトバルブなどの切換えアク
チュエータ68によって油圧回路が切り換えられること
により、前進段(FWD)、ニュートラル(N)、後進
段(REV)が切り換えられる。シフトレバー60は、
「P(パーキング)」、「R(リバース)」、「N(ニ
ュートラル)」、「D(ドライブ)」、「4」、
「3」、「2」、「L」の計8つのシフトレンジを備え
ており、「R」レンジで上記後進段が成立させられ、
「N」レンジでニュートラルが成立させられ、「D」レ
ンジで前進段が成立させられる。
【0028】また、それ等のシフトポジションSH を表
す信号がシフトポジションスイッチ70からハイブリッ
ド制御用コントローラ40に供給され、「D」レンジで
は、変速用ソレノイドバルブなどの変速比制御用アクチ
ュエータ72が制御されて油圧回路が切り換えられるこ
とにより、前記クラッチC0 〜C2 、ブレーキB0 〜B
4 の係合、解放状態が切り換えられ、例えばアクセル操
作量θACおよび車速Vをパラメータとして予め定められ
た変速マップなどの変速条件に従って前進5速の変速段
が切り換えられる。
【0029】図3のクラッチ、ブレーキ、一方向クラッ
チの欄の「○」は係合、「●」はシフトレバー60がエ
ンジンブレーキレンジ、たとえば「3」、「2」、及び
「L」レンジ等の低速レンジへ操作された場合に係合、
そして、空欄は非係合を表している。
【0030】また、前進変速段の変速比は1stから5
thとなるに従って段階的に小さくなり、4thの変速
比i4 =1であり、5thの変速比i5 は、副変速機2
0の遊星歯車装置32のギヤ比をρ(=サンギヤの歯数
S /リングギヤの歯数ZR<1)とすると1/(1+
ρ)となる。図3は各変速段の変速比の一例を示したも
のである。
【0031】図4は、シフトレバー60の操作位置を示
している。図において、車両の前後方向の6つの操作位
置と車両の左右方向の2つの操作位置との組み合わせに
より、シフトレバー60を8通りの操作位置へ操作可能
に支持する図示しない支持装置によってシフトレバー6
0が支持されている。
【0032】図3の作動表に示されているように、第2
変速段(2nd)と第3変速段(3rd)との間の変速
は、第2ブレーキB2 と第3ブレーキB3 との係合・解
放状態を共に変えるクラッチツウクラッチ変速になる。
この変速を円滑に行うために、上述した油圧回路には図
5に示す回路が組み込まれている。
【0033】図5において符号90は1−2シフトバル
ブを示し、また符号91は2−3シフトバルブを示し、
さらに符号92は3−4シフトバルブを示している。こ
れらのシフトバルブ90、91、92の各ポートの各変
速段での連通状態は、それぞれのシフトバルブ90、9
1、92の下側に示している通りである。なお、その数
字は各変速段を示す。
【0034】その2−3シフトバルブ91のポートのう
ち第1変速段および第2変速段で入力ポート93に連通
するブレーキポート94に、第3ブレーキB3 が油路9
5を介して接続されている。この油路にはオリフィス9
6が介装されており、そのオリフィス96と第3ブレー
キB3 との間にダンパーバルブ97が接続されている。
このダンパーバルブ97は、第3ブレーキB3 にライン
圧が急激に供給された場合に少量の油圧を吸入して緩衝
作用を行うものである。
【0035】また符号98はB−3コントロールバルブ
であって、第3ブレーキB3 の係合圧をこのB−3コン
トロールバルブ98によって直接制御するようになって
いる。すなわち、このB−3コントロールバルブ98
は、スプール99とプランジャ100とこれらの間に介
装したスプリング101とを備えており、スプール99
によって開閉される入力ポート102に油路95が接続
され、またこの入力ポート102に選択的に連通させら
れる出力ポート103が第3ブレーキB3 に接続されて
いる。さらにこの出力ポート103は、スプール99の
先端側に形成したフィードバックポート104に接続さ
れている。
【0036】一方、前記スプリング101を配置した箇
所に開口するポート105には、2−3シフトバルブ9
1のポートのうち第3変速段以上の変速段でDレンジ圧
を出力するポート106が油路107を介して連通させ
られている。また、プランジャ100の端部側に形成し
た制御ポート108には、リニアソレノイドバルブSL
Uが接続されている。
【0037】したがって、B−3コントロールバルブ9
8は、スプリング101の弾性力とポート105に供給
される油圧とによって調圧レベルが設定され、且つ制御
ポート108に供給される信号圧が高いほどスプリング
101による弾性力が大きくなるように構成されてい
る。
【0038】さらに、図5における符号109は、2−
3タイミングバルブであって、この2−3タイミングバ
ルブ109は、小径のランドと2つの大径のランドとを
形成したスプール110と第1のプランジャ111とこ
れらの間に配置したスプリング112とスプール110
を挟んで第1のプランジャ111とは反対側に配置され
た第2のプランジャ113とを有している。
【0039】この2−3タイミングバルブ109の中間
部のポート114に油路115が接続され、また、この
油路115は2−3シフトバルブ91のポートのうち第
3変速段以上の変速段でブレーキポート94に連通させ
られるポート116に接続されている。
【0040】さらに、この油路115は途中で分岐し
て、前記小径ランドと大径ランドとの間に開口するポー
ト117にオリフィスを介して接続されている。前記中
間部のポート114に選択的に連通させられるポート1
18は油路119を介してソレノイドリレーバルブ12
0に接続されている。
【0041】そして、第1のプランジャ111の端部に
開口しているポートにリニアソレノイドバルブSLUが
接続され、また第2のプランジャ113の端部に開口す
るポートに第2ブレーキB2 がオリフィスを介して接続
されている。
【0042】前記油路107は第2ブレーキB2 に対し
て油圧を供給・排出するためのものであって、その途中
には小径オリフィス121とチェックボール付きオリフ
ィス122とが介装されている。また、この油路107
から分岐した油路123には、第2ブレーキB2 から排
圧する場合に開くチェックボールを備えた大径オリフィ
ス124が介装され、この油路123は以下に説明する
オリフィスコントロールバルブ125に接続されてい
る。
【0043】オリフィスコントロールバルブ125は第
2ブレーキB2 からの排圧速度を制御するためのバルブ
であって、そのスプール126によって開閉されるよう
に中間部に形成したポート127には第2ブレーキB2
が接続されており、このポート127より図での下側に
形成したポート128に前記油路123が接続されてい
る。
【0044】第2ブレーキB2 を接続してあるポート1
27より図での上側に形成したポート129は、ドレイ
ンポートに選択的に連通させられるポートであって、こ
のポート129には、油路130を介して前記B−3コ
ントロールバルブ98のポート131が接続されてい
る。尚、このポート131は、第3ブレーキB3 を接続
してある出力ポート103に選択的に連通させられるポ
ートである。
【0045】オリフィスコントロールバルブ125のポ
ートのうちスプール126を押圧するスプリングとは反
対側の端部に形成した制御ポート132が油路133を
介して、3−4シフトバルブ92のポート134に接続
されている。このポート134は、第3変速段以下の変
速段で第3ソレノイドバルブSL3の信号圧を出力し、
また、第4変速段以上の変速段で第4ソレノイドバルブ
SL4の信号圧を出力するポートである。これらのソレ
ノイドバルブSL3、SL4は、前記変速比制御用アク
チュエータ72の一構成要素である。
【0046】さらに、このオリフィスコントロールバル
ブ125には、前記油路115から分岐した油路135
が接続されており、この油路135を選択的にドレイン
ポートに連通させるようになっている。
【0047】なお、前記2−3シフトバルブ91におい
て第2変速段以下の変速段でDレンジ圧を出力するポー
ト136が、前記2−3タイミングバルブ109のうち
スプリング112を配置した箇所に開口するポート13
7に油路138を介して接続されている。また、3−4
シフトバルブ92のうち第3変速段以下の変速段で前記
油路107に連通させられるポート139が油路140
を介してソレノイドリレーバルブ120に接続されてい
る。
【0048】そして、図5において、符号141は第2
ブレーキB2 用のアキュムレータを示し、その背圧室に
はリニアソレノイドバルブSLNが出力する油圧に応じ
て調圧されたアキュムレータコントロール圧が供給され
ている。このアキュムレータコントロール圧は、リニア
ソレノイドバルブSLNの出力圧が低いほど高い圧力に
なるように構成されている。したがって、第2ブレーキ
2 の係合・解放の過渡的な油圧は、リニアソレノイド
バルブSLNの信号圧が低いほど高い圧力で推移するよ
うになっている。
【0049】また、符号142はC−0エキゾーストバ
ルブを示し、さらに符号143はクラッチC0 用のアキ
ュムレータを示している。C−0エキゾーストバルブ1
42は2速レンジでの第2変速段のみにおいてエンジン
ブレーキを効かせるためにクラッチC0 を係合させるよ
うに動作するものである。
【0050】したがって、上述した油圧回路によれば、
B−3コントロールバルブ98のポート131がドレイ
ンに連通していれば、第3ブレーキB3 の係合圧をB−
3コントロ−ルバルブ98によって直接調圧することが
でき、また、その調圧レベルをリニアソレノイドバルブ
SLUによって変えることができる。
【0051】また、オリフィスコントロールバルブ12
5のスプール126が、図の左半分に示す位置にあれ
ば、第2ブレーキB2 はこのオリフィスコントロールバ
ルブ125を介して排圧が可能になり、したがって第2
ブレーキB2 からのドレイン速度を制御することができ
る。
【0052】さらに、第2変速段から第3変速段への変
速は、第3ブレーキB3 を緩やかに解放すると共に第2
ブレーキB2 を緩やかに係合する所謂クラッチツウクラ
ッチ変速が行われるわけであるが、その変速に先立って
入力軸26への入力トルクを予め推定し、その入力トル
ク推定値に基づいてリニアソレノイドバルブSLUによ
り駆動される第3ブレーキB3 の解放過渡油圧を制御す
ることにより変速ショックを好適に軽減することができ
る。
【0053】ハイブリッド制御用コントローラ40は、
CPUやRAM、ROM等を有するマイクロコンピュー
タを備えて構成され、図2に示されるように、シフトポ
ジションスイッチ70、アクセル操作量センサ74、ブ
レーキスイッチ76、ブレーキ踏力センサ78、始動ス
イッチ82、エンジン回転数センサ84からそれぞれ、
シフトレバー60のシフトポジションSH 、アクセル操
作量θAC、ブレーキのON,OFF、ブレーキ踏力、始
動スイッチ82のON,OFF、エンジン回転数NE
表す信号が供給される他、エンジントルクTE 、モータ
トルクTM 、モータ回転数NM 、自動変速機18の入力
軸回転数NI 、出力軸回転数(車速Vに対応)NO 、第
1蓄電装置56の蓄電量SOC1 、第2蓄電装置64の
蓄電量SOC2 等に関する情報が、種々の検出手段など
から供給されるようになっている。エンジントルクTE
はスロットル弁開度や燃料噴射量などから求められ、モ
ータトルクTM はモータ電流などから求められ、蓄電量
SOC1 、SOC2 は充電時のモータ電流や充電効率な
どから求められる。
【0054】ハイブリッド制御用コントローラ40は、
例えば本願出願人が先に出願した特願平7−29414
8号に記載されているように、図6に示すフローチャー
トに従って図7に示す9つの運転モードの1つを選択
し、その選択したモードでエンジン12及び電気式トル
コン24を作動させる。
【0055】図6において、ステップS1ではエンジン
始動要求があったか否かを、例えばエンジン12を動力
源として走行したり、エンジン12によりモータジェネ
レータ14を回転駆動して第1蓄電装置56を充電した
りするために、エンジン12を始動すべき旨の指令があ
ったか否かを判断する。
【0056】ここで、始動要求があればステップS2で
モード9を選択する。モード9は、図7から明らかなよ
うに第1クラッチCE1 を係合(ON)し、第2クラッ
チCE2 を係合(ON)し、モータジェネレータ14に
より遊星歯車装置16を介してエンジン12を回転駆動
すると共に、燃料噴射などのエンジン始動制御を行って
エンジン12を始動する。
【0057】このモード9は、車両停止時には前記自動
変速機18をニュートラルにして行われ、モード1のよ
うに第1クラッチCE1 を解放したモータジェネレータ
14のみを動力源とする走行時には、第1クラッチCE
1 を係合すると共に走行に必要な要求出力以上の出力で
モータジェネレータ14を作動させ、その要求出力以上
の余裕出力でエンジン12を回転駆動することによって
行われる。また、車両走行時であっても、一時的に自動
変速機18をニュートラルにしてモード9を実行するこ
とも可能である。
【0058】なお、図示は省略するが、第1蓄電装置5
6の蓄電量不足(SOC1 <A)などでモータジェネレ
ータ14を使用できない場合は、第1クラッチCE1
解放(OFF)し、前記補機類67によりエンジン12
をクランキングして始動するようになっている。
【0059】一方、ステップS1の判断が否定された場
合、すなわちエンジン始動要求がない場合には、ステッ
プS3を実行することにより、制動力の要求があるか否
かを、例えばブレーキがONか否か、シフトレバー60
の操作レンジがLや2などのエンジンブレーキレンジ
(低速変速段のみで変速制御を行うと共にエンジンブレ
ーキや回生制動が作用するレンジ)で、且つアクセル操
作量θACが0か否か、或いは単にアクセル操作量θAC
0か否か、等によって判断する。
【0060】この判断が肯定された場合にはステップS
4を実行する。ステップS4では、第1蓄電装置56の
蓄電量SOC1 が予め定められた最大蓄電量B1 以上で
且つ第2蓄電装置64の蓄電量SOC2 が予め定められ
た最大蓄電量B2 以上か否かを判断し、SOC1 ≧B1
で且つSOC2 ≧B2 であればステップS5でモード8
を選択し、SOC1 <B1 またはSOC2 <B2 であれ
ばステップS6でモード6を選択する。最大蓄電量B1
は、第1蓄電装置56に電気エネルギーを充電すること
が許容される最大の蓄電量で、第1蓄電装置56の充放
電効率などに基づいて例えば80%程度の値が設定され
る。また、最大蓄電量B2 は、第2蓄電装置64に電気
エネルギーを充電することが許容される最大の蓄電量
で、第2蓄電装置64の充放電効率などに基づいて設定
される。
【0061】上記ステップS5で選択されるモード8
は、図7に示されるように第1クラッチCE1 を係合
(ON)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、モ
ータジェネレータ14を無負荷状態とし、エンジン12
を停止状態すなわちスロットル弁を閉じると共に燃料噴
射量を0とするものであり、これによりエンジン12の
引き擦り回転による制動力、すなわちエンジンブレーキ
が車両に作用させられ、運転者によるブレーキ操作が軽
減されて運転操作が容易になる。また、モータジェネレ
ータ14は無負荷状態とされ自由回転させられるため、
蓄電装置56、64の蓄電量SOC1 、SOC2 が過大
となって充放電効率等の性能を損なうことが回避され
る。
【0062】ステップS6で選択されるモード6は、図
7から明らかなように第1クラッチCE1 を解放(OF
F)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、エンジ
ン12を停止し、モータジェネレータ14を充電状態と
するもので、車両の運動エネルギーでモータジェネレー
タ14が回転駆動されることにより、図8の充電制御に
従って蓄電装置56または64を充電するとともに、そ
の車両にエンジンブレーキのような回生制動力を作用さ
せる。これにより、運転者によるブレーキ操作が軽減さ
れて運転操作が容易になる。
【0063】また、第1クラッチCE1 が解放されてエ
ンジン12が遮断されているため、そのエンジン12の
引き擦りによるエネルギー損失がないとともに、SOC
1 <B1 またはSOC2 <B2 の場合に実行されるた
め、それらの蓄電装置56、64の蓄電量SOC1 、S
OC2 が過大となって充放電効率等の性能を損なうこと
がない。
【0064】一方、ステップS3の判断が否定された場
合、すなわち制動力の要求がない場合にはステップS7
を実行し、エンジン発進が要求されているか否かを、例
えばモード3などエンジン12を動力源とする走行中の
車両停止時か否か、すなわち車速V=0か否か等によっ
て判断する。
【0065】この判断が肯定された場合には、ステップ
S8を実行する。ステップS8ではアクセルがONか否
か、すなわちアクセル操作量θACが略零の所定値より大
きいか否かを判断し、アクセルONの場合にはステップ
S9でモード5を選択し、アクセルがONでなければス
テップS10でモード7を選択する。
【0066】上記ステップS9で選択されるモード5
は、図7から明らかなように第1クラッチCE1 を係合
(ON)し、第2クラッチCE2 を解放(OFF)し、
エンジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14
の回生制動トルクを制御することにより、車両を発進さ
せるものである。
【0067】具体的に説明すると、遊星歯車装置16の
ギヤ比をρE とすると、エンジントルクTE :遊星歯車
装置16の出力トルク:モータトルクTM =1:(1+
ρE):ρE となるため、例えばギヤ比ρE を一般的な
値である0.5程度とすると、エンジントルクTE の半
分のトルクをモータジェネレータ14が分担することに
より、エンジントルクTE の約1.5倍のトルクがキャ
リア14cから出力される。
【0068】すなわち、モータジェネレータ14のトル
クの(1+ρE )/ρE 倍の高トルク発進を行うことが
できるのである。また、モータ電流を遮断してモータジ
ェネレータ14を無負荷状態とすれば、ロータ軸14r
が逆回転させられるだけでキャリア14cからの出力は
0となり、車両停止状態となる。
【0069】すなわち、この場合の遊星歯車装置16は
発進クラッチおよびトルク増幅装置として機能するので
あり、モータトルク(回生制動トルク)TM を0から徐
々に増大させて反力を大きくすることにより、エンジン
トルクTE の(1+ρE )倍の出力トルクで車両を滑ら
かに発進させることができるのである。
【0070】ここで、本実施例では、エンジン12の最
大トルクの略ρE 倍のトルク容量のモータジェネレー
タ、すなわち必要なトルクを確保しつつできるだけ小型
で小容量のモータジェネレータ14が用いられており、
装置が小型で且つ安価に構成される。
【0071】また、本実施例ではモータトルクTM の増
大に対応して、スロットル弁開度や燃料噴射量を増大さ
せてエンジン12の出力を大きくするようになってお
り、反力の増大に伴うエンジン回転数NE の低下に起因
するエンジンストール等を防止している。
【0072】ステップS10で選択されるモード7は、
図7から明らかなように第1クラッチCE1 を係合(O
N)し、第2クラッチCE2 を解放(OFF)し、エン
ジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14を無
負荷状態として電気的にニュートラルとするもので、モ
ータジェネレータ14のロータ軸14rが逆方向へ自由
回転させられることにより、自動変速機18の入力軸2
6に対する出力が零となる。これにより、モード3など
エンジン12を動力源とする走行中の車両停止時に一々
エンジン12を停止させる必要がないとともに、前記モ
ード5のエンジン発進が実質的に可能となる。
【0073】一方、ステップS7の判断が否定された場
合、すなわちエンジン発進の要求がない場合にはステッ
プS11を実行し、要求出力Pdが予め設定された第1
判定値P1以下か否かを判断する。要求出力Pdは、走
行抵抗を含む車両の走行に必要な出力で、アクセル操作
量θACやその変化速度、車速V(出力軸回転数NO )、
自動変速機18の変速段などに基づいて、予め定められ
たデータマップや演算式などにより算出される。
【0074】また、第1判定値P1はエンジン12のみ
を動力源として走行する中負荷領域とモータジェネレー
タ14のみを動力源として走行する低負荷領域の境界値
であり、エンジン12による充電時を含めたエネルギー
効率を考慮して、排出ガス量や燃料消費量などができる
だけ少なくなるように実験等によって定められている。
【0075】ステップS11の判断が肯定された場合、
すなわち要求出力Pdが第1判定値P1以下の場合に
は、ステップS12で蓄電量SOC1 が予め設定された
最低蓄電量A以上か否かを判断し、SOC1 ≧Aであれ
ばステップS13でモード1を選択する。一方、SOC
1 <AであればステップS14でモード3を選択する。
【0076】最低蓄電量Aはモータジェネレータ14を
動力源として走行する場合に第1蓄電装置56から電気
エネルギーを取り出すことが許容される最低の蓄電量で
あり、第1蓄電装置56の充放電効率などに基づいて例
えば70%程度の値が設定される。
【0077】上記モード1は、前記図7から明らかなよ
うに第1クラッチCE1 を解放(OFF)し、第2クラ
ッチCE2 を係合(ON)し、エンジン12を停止し、
モータジェネレータ14を要求出力Pdで回転駆動させ
るもので、モータジェネレータ14のみを動力源として
車両を走行させる。
【0078】この場合も、第1クラッチCE1 が解放さ
れてエンジン12が遮断されるため、前記モード6と同
様に引き擦り損失が少なく、自動変速機18を適当に変
速制御することにより効率の良いモータ駆動制御が可能
である。
【0079】また、このモード1は、要求出力Pdが第
1判定値P1以下の低負荷領域で且つ第1蓄電装置56
の蓄電量SOC1 が最低蓄電量A以上の場合に実行され
るため、エンジン12を動力源として走行する場合より
もエネルギー効率が優れていて燃費や排出ガスを低減で
きるとともに、第1蓄電装置56の蓄電量SOC1 が最
低蓄電量Aより低下して充放電効率等の性能を損なうこ
とがない。
【0080】ステップS14で選択されるモード3は、
図7から明らかなように第1クラッチCE1 および第2
クラッチCE2 を共に係合(ON)し、エンジン12を
運転状態とし、モータジェネレータ14を回生制動によ
り充電状態とするもので、エンジン12の出力で車両を
走行させながら、モータジェネレータ14によって発生
した電気エネルギーを図8の充電制御に従って蓄電装置
56または64に充電する。エンジン12は、要求出力
Pd以上の出力で運転させられ、その要求出力Pdより
大きい余裕動力分だけモータジェネレータ14で消費さ
れるように、そのモータジェネレータ14の電流制御が
行われる。
【0081】一方、前記ステップS11の判断が否定さ
れた場合、すなわち要求出力Pdが第1判定値P1より
大きい場合には、ステップS15において、要求出力P
dが第1判定値P1より大きく第2判定値P2より小さ
いか否か、すなわちP1<Pd<P2か否かを判断す
る。
【0082】第2判定値P2は、エンジン12のみを動
力源として走行する中負荷領域とエンジン12およびモ
ータジェネレータ14の両方を動力源として走行する高
負荷領域の境界値であり、エンジン12による充電時を
含めたエネルギー効率を考慮して、排出ガス量や燃料消
費量などができるだけ少なくなるように実験等によって
予め定められている。
【0083】そして、P1<Pd<P2であればステッ
プS16でSOC1 ≧Aか否かを判断し、SOC1 ≧A
の場合にはステップS17でモード2を選択し、SOC
1 <Aの場合には前記ステップS14でモード3を選択
する。
【0084】また、Pd≧P2であればステップS18
でSOC1 ≧Aか否かを判断し、SOC1 ≧Aの場合に
はステップS19でモード4を選択し、SOC1 <Aの
場合にはステップS17でモード2を選択する。
【0085】上記モード2は、前記図7から明らかなよ
うに第1クラッチCE1 および第2クラッチCE2 を共
に係合(ON)し、エンジン12を要求出力Pdで運転
し、モータジェネレータ14を無負荷状態とするもの
で、エンジン12のみを動力源として車両を走行させ
る。
【0086】また、モード4は、第1クラッチCE1
よび第2クラッチCE2 を共に係合(ON)し、エンジ
ン12を運転状態とし、モータジェネレータ14を回転
駆動するもので、エンジン12およびモータジェネレー
タ14の両方を動力源として車両を高出力走行させる。
【0087】このモード4は、要求出力Pdが第2判定
値P2以上の高負荷領域で実行されるが、エンジン12
およびモータジェネレータ14を併用しているため、エ
ンジン12およびモータジェネレータ14の何れか一方
のみを動力源として走行する場合に比較してエネルギー
効率が著しく損なわれることがなく、燃費や排出ガスを
低減できる。また、蓄電量SOC1 が最低蓄電量A以上
の場合に実行されるため、第1蓄電装置56の蓄電量S
OC1 が最低蓄電量Aより低下して充放電効率等の性能
を損なうことがない。
【0088】上記モード1〜4の運転条件についてまと
めると、蓄電量SOC1 ≧Aであれば、Pd≦P1の低
負荷領域ではステップS13でモード1を選択してモー
タジェネレータ14のみを動力源として走行し、P1<
Pd<P2の中負荷領域ではステップS17でモード2
を選択してエンジン12のみを動力源として走行し、P
2≦Pdの高負荷領域ではステップS19でモード4を
選択してエンジン12およびモータジェネレータ14の
両方を動力源として走行する。
【0089】また、SOC1 <Aの場合には、要求出力
Pdが第2判定値P2より小さい中低負荷領域でステッ
プS14のモード3を実行することにより蓄電装置56
または64を充電するが、要求出力Pdが第2判定値P
2以上の高負荷領域ではステップS17でモード2が選
択され、充電を行うことなくエンジン12により高出力
走行が行われる。
【0090】ステップS17のモード2は、P1<Pd
<P2の中負荷領域で且つSOC1≧Aの場合、或いは
Pd≧P2の高負荷領域で且つSOC1 <Aの場合に実
行されるが、中負荷領域では一般にモータジェネレータ
14よりもエンジン12の方がエネルギー効率が優れて
いるため、モータジェネレータ14を動力源として走行
する場合に比較して燃費や排出ガスを低減できる。
【0091】また、高負荷領域では、モータジェネレー
タ14およびエンジン12を併用して走行するモード4
が望ましいが、第1蓄電装置56の蓄電量SOC1 が最
低蓄電量Aより小さい場合には、上記モード2によるエ
ンジン12のみを動力源とする運転が行われることによ
り、第1蓄電装置56の蓄電量SOC1 が最低蓄電量A
よりも少なくなって充放電効率等の性能を損なうことが
回避される。
【0092】一方、第1蓄電装置56及び第2蓄電装置
64に充電が行われる前記モード3、5及び6が選択さ
れている場合に実行される制御作動を図8のフローチャ
ートに基づいて説明する。尚、本制御作動は前記充電制
御手段に対応しており、ハイブリッド制御用コントロー
ラ40により実行される。
【0093】図8において、ステップSC1では、第1
蓄電装置56の蓄電量SOC1 が検出され、ステップS
C2では、第2蓄電装置64の蓄電量SOC2 が検出さ
れる。
【0094】次に、ステップSC3では、図6の運転モ
ード判断サブルーチンで、第1蓄電装置56、第2蓄電
装置64に充電を行う前記モード3、5及び6の何れか
が選択されているか否かが判断される。
【0095】このステップSC3の判断が肯定された場
合は、ステップSC4において、第2蓄電装置64の蓄
電量SOC2 が所定値K以上であるか否かが判断され
る。所定値Kは、第2蓄電装置64に電気エネルギーを
充電することが許容される最大の蓄電量であり、前記最
大蓄電量B2 と同程度の値が設定される。この判断が否
定された場合は、ステップSC5において、切換スイッ
チ55によりモータジェネレータ制御装置54と電圧変
換制御装置62とが接続され、第2蓄電装置64に充電
が行われる。
【0096】一方、ステップSC4の判断が肯定された
場合は、ステップSC6において、第1蓄電装置56の
蓄電量SOC1 が所定値L以上であるか否かが判断され
る。所定値Lは、第1蓄電装置56に電気エネルギーを
充電することが許容される最大の蓄電量であり、前記最
大蓄電量B1 と同程度の値が設定される。この判断が否
定された場合は、ステップSC7において、切換スイッ
チ55によりモータジェネレータ制御装置54と第1蓄
電装置56とが接続され、第1蓄電装置56に充電が行
われる。
【0097】上述のように本実施例によれば、第1蓄電
装置56よりも第2蓄電装置64が優先的に充電される
ことから、第1蓄電装置56の蓄電量SOC1 が最低蓄
電量B1 より少なくなってモータジェネレータ14を作
動させることができない場合でも、補機類67によりエ
ンジン12を始動して走行したり、そのエンジン12に
よりモータジェネレータ14を回転駆動して第1蓄電装
置56を充電したりすることが可能である。尚、本実施
例のようにモータジェネレータ14を用いることなく、
常にスタータ(補機類67)を用いてエンジン12を始
動させるようにしてもよい。
【0098】また、第2蓄電装置64に外部充電端子6
5が設けられていることから、第2蓄電装置64の蓄電
量SOC2 が不足した場合は、他の車両からブースター
ケーブル等を用いて充電できるため、モータジェネレー
タ14を回転して発電させるエンジン12を補機類67
により確実に駆動できるようになる。また、補機類67
に電力供給する第2蓄電装置64は車両を駆動する程の
電力は必要とせず、一般のエンジン車両が備えている蓄
電装置と同じ12V程度の電圧で良いため、他の車両か
ら容易に充電できる。
【0099】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適
用される。
【0100】例えば、前述の実施例においては、後進1
段および前進5段の変速段を有する自動変速機18が用
いられていたが、図9に示されるように、前記副変速機
20を省略して前記主変速機22のみから成る自動変速
機80を採用し、図10に示されるように前進4段およ
び後進1段で変速制御を行うようにすることも可能であ
る。
【0101】本発明は、その主旨を逸脱しない範囲にお
いて、その他種々の態様で適用され得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるハイブリッド車両のハ
イブリッド駆動装置の構成を説明する骨子図である。
【図2】図1のハイブリッド駆動装置の制御系統を説明
するブロック線図である。
【図3】図1の自動変速機の各変速段を成立させる係合
要素の作動を説明する図である。
【図4】図2のシフトレバーの操作位置を説明する図で
ある。
【図5】図1の自動変速機の油圧回路の一部を示す図で
ある。
【図6】図1のハイブリッド駆動装置の基本的な作動を
説明するフローチャートである。
【図7】図6のフローチャートにおける各モード1〜9
の作動状態を説明する図である。
【図8】本発明の特徴となる制御作動の要部を説明する
フローチャートである。
【図9】図1の実施例とは異なるハイブリッド駆動装置
の構成を説明する骨子図である。
【図10】図9の自動変速機の各変速段を成立させる係
合要素の作動を説明する図である。
【符号の説明】
12:エンジン 14:モータジェネレータ(電動モータ、発電機) 56:第1蓄電装置(車両駆動用蓄電装置) 64:第2蓄電装置(補機用蓄電装置) 65:外部充電端子 67:補機類(エンジン駆動用補機) 40:ハイブリッド制御用コントローラ ステップSA1〜SA7:充電制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B60R 16/04 (72)発明者 畑 祐志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 三上 強 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料の燃焼によって作動するエンジン
    と、電気エネルギーで作動する電動モータとを車両走行
    時の動力源として備えており、 前記エンジンによって駆動される発電機と、 前記発電機によって充電されるとともに、前記電動モー
    タに電力供給する高電圧の車両駆動用蓄電装置と、 前記エンジンを駆動するために必要なエンジン駆動用補
    機と、 前記発電機によって充電されるとともに、前記エンジン
    駆動用補機に電力供給する低電圧の補機用蓄電装置と
    を、有するハイブリッド車両において、 前記車両駆動用蓄電装置よりも前記補機用蓄電装置を優
    先的に前記発電機によって充電する充電制御手段を有す
    ることを特徴とするハイブリッド車両。
  2. 【請求項2】 燃料の燃焼によって作動するエンジン
    と、電気エネルギーで作動する電動モータとを車両走行
    時の動力源として備えており、 前記エンジンによって駆動される発電機と、 前記発電機によって充電されるとともに、前記電動モー
    タに電力供給する高電圧の車両駆動用蓄電装置と、 前記エンジンを駆動するために必要なエンジン駆動用補
    機と、 前記エンジン駆動用補機に電力供給する低電圧の補機用
    蓄電装置とを、有するハイブリッド車両において、 前記補機用蓄電装置に外部充電端子を設けたことを特徴
    とするハイブリッド車両。
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