【発明の詳細な説明】
ロイコトリエンアンタゴニストとしてのインドールカルバメート類
発明の背景
本発明は、N−o−トリルスルホニルベンズアミド化合物、このような化合物
を含んで成る医薬組成物およびロイコトリエンD4のアンタゴニストとしてのこ
のような化合物の使用法に関する。本発明の化合物は、炎症性疾患の治療に有用
である。
アラキドン酸(AA)が、哺乳類において2つの異なる経路によって代謝され
ることは、公知である。シクロオキシゲナーゼ酵素によるアラキドン酸の代謝は
、プロスタグランジン類およびトロンボキサン類の産生に帰する。AA代謝の他
の経路は、リポオキシゲナーゼ酵素を必要とし、ロイコトリエン類と呼ばれる多
数の酸化生成物の産生に帰する。後者は、LT命名法により命名され、リポオキ
シゲナーゼ代謝経路の最も顕著な生成物の一つが、ロイコトリエンD4である。
ロイコトリエン類は、炎症性反応に参与し、化学走性活性を示し、リソソーム酵
素放出を刺激し、即時型過敏症反応の重要な因子として作用する。例えば、LT
D4は、ヒトの気管支の強力な気管支収縮物質である。
喘息、慢性関節リウマチ、変形性関節症、気管支炎、慢性閉塞性気道疾患、乾
癬、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、ショックおよび他の炎症性疾患の症
状を予防する、取り除く、または改善するための薬物療法への合理的なアプロー
チは、これらの症状のメディエーターの放出を遮断するか又はそれらの作用を拮
抗するかのいずれかに焦点を当てる必要があることを、ロイコトリエン類の生物
学的活性は示している。従って、ロイコトリエン類の生物学的作用を阻害する化
合物は、このような上記で明確にした症状を治療するのに価値があると考えられ
る。
発明の概要
本発明は、下記一般式の化合物または薬学的に許容することのできるその塩に
関する
[ここで、R1は、CHO、CH2F、CHF2もしくはCONR3R4であり、こ
こで、R3およびR4は、水素、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル
、(C2−C6)アルキニル、(C6−C10)アリール、(C6−C10)アリール(
C1−C6)アルキル、((C1−C6)アルキル)2アミノ(C1−C6)アルキル
、ピリジニルおよびCHR5R6から成る群からそれぞれ独立に選ばれ、ここで、
R5およびR6は、それぞれ独立に(C1−C6)アルキルもしくは(C6−C10)
アリールであり;
または、R3およびR4は、それらが結合している窒素と共に、モルホリニル、
ピロリジニルもしくは下記一般式の基を形成することができ
{ここで、破線は、任意の二重結合を表し;
nは、0、1もしくは2であり;
X、YおよびZは、それぞれ独立にCH、O、SもしくはNであり;そして
R7、R8、R9、R10およびRH11は、水素、(C1−C6)アルキル、(C2−
C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C6−C10)アリール、(C6−
C10)アリール(C1−C6)アルキル、((C1−C6)アルキル)2アミノ(C1
−C6)アルキル、ピリジニル、CHR5R6から成る群からそれぞれ独立に選ば
れ、ここで、R5およびR6は、それぞれ独立に(C1−C6)アルキルもしくは(
C6−C10)アリール;または1個から5個のハロによって任意に置換されたベ
ンズヒドリルである};
R2は、下記一般式の基
または下記一般式の基である
{ここで、Xは、O、NHもしくはCH2であり;そして
R12は、(C3−C7)シクロアルキルもしくは下記一般式の基であり
(ここで、破線は、任意の二重結合を表し;nは、0もしくは1であり;mは、
0、1もしくは2であり;pは、0、1もしくは2であり;QおよびR3は、両
方ともCHであるか又は両方ともCH2であり;
但し、QおよびR3が両方ともCHである場合、破線は、二重結合を表す);
そして、但し、nが1もしくは2である場合、3個の可変因子X、YおよびZの
内2個のみが、O、SまたはNであることができる}]。
本明細書で用いる場合の゛アルキル゛とは、特に断らない限り、直鎖、分枝鎖も
しくは環式部分又はその組み合わせを有し、1個から3個のハロによって任意に
置換された、飽和した一価の炭化水素基が含まれる。
本明細書で用いる場合の゛アリール゛とは、特に断らない限り、フルオロ、クロ
ロ、トリフルオロメチル、(C1−C6)アルコキシ、(C6−C10)アリールオ
キシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシおよび(C1−C6)アルキル
から成る群から選ばれる1個から3個の置換基により任意に置換された、フェニ
ルまたはナフチルのような、1個の水素の除去により芳香族炭化水素から誘導さ
れた有機基が含まれる。
一般式Iの好ましい化合物としては、R1が、CONR3R4{ここで、R3およ
びR4は、それぞれ独立に、(C1−C6)アルキル、(C6−C10)アリールおよ
び(C6−C10)アリール(C1−C6)アルキルから選ばれる}であるものが挙
げられる。
一般式Iの他の好ましい化合物としては、XがOであり、R12がシクロペンチ
ルであるものが挙げられる。
一般式Iの他の好ましい化合物としては、R1が、CONR3R4{ここで、R3
およびR4は、それぞれ独立に、(C1−C6)アルキル、(C6−C10)アリール
および(C6−C10)アリール(C1−C6)アルキルから選ばれ;XがCH2であ
り、R12がシクロペンチルである}であるものが挙げられる。
一般式Iの特に好ましい化合物としては、以下のものが挙げられる:
4−[1−ホルミル−5−(シクロペンチルオキシカルボニル)アミノ−1H
−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−N−o−トリルスルホニルベ
ンズアミド;
4−[1−(ヒドロキシカルバモイル)−5−(シクロペンチルオキシカルボ
ニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−N−o−
トリルスルホニルベンズアミド;
4−[1−((2−カルボキシエチル)カルバモイル)−5−(シクロペンチ
ルオキシカルボニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メト
キシ−N−o−トリルスルホニルベンズアミド;
4−[1−((2−テトラゾリルエチル)カルバモイル)−5−(シクロペン
チルオキシカルボニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メ
トキシ−N−o−トリルスルホニルベンズアミド;
4−[1−(メチルフェニルカルバモイル)−5−(シクロペンチルオキシカ
ルボニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−N−
o−トリルスルホニルベンズアミド;
4−[1−(ジフェニルカルバモイル)−5−(シクロペンチルオキシカルボ
ニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−N−o−
トリルスルホニルベンズアミド;
4−[1−カルバモイル-5−(シクロペンチルオキシカルボニル)アミノ−
1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−N−o−トリルスルホニ
ルベンズアミド;および
4−[1−(ピロリジン−カルボニル)−5−(シクロペンチルオキシカルボ
ニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−N−o−
トリルスルホニルベンズアミド。
また、本発明は、ロイコトリエンD4受容体を遮断する量の一般式Iで表され
る化合物および薬学的に許容することのできる担体を含む、(a)喘息、慢性関
節リウマチ、変形性関節症、気管支炎、慢性閉塞性気道疾患、乾癬、アレルギー
性鼻炎、アトピー性皮膚炎、ショックおよび他の炎症性疾患から成る群から選ば
れる症状を治療または(b)ヒトを含む哺乳類のロイコトリエンD4受容体を遮
断するための医薬組成物に関する。
また、本発明は、ヒトを含む哺乳類に、喘息、慢性関節リウマチ、変形性関節
症、気管支炎、慢性閉塞性気道疾患、乾癬、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚
炎、ショックおよび他の炎症性疾患から成る群から選ばれる症状を治療するのに
効果的な量の一般式Iで表される化合物を投与することを含む、この哺乳類にお
けるこのような症状を治療する方法に関する。
また、本発明は、ヒトを含む哺乳類に、ロイコトリエンD4受容体を遮断する
量の一般式Iで表される化合物を投与することを含む、この哺乳類におけるロイ
コトリエンD4受容体を遮断する方法に関する。
発明の詳細な説明
以下の反応模式図は、本発明の化合物の調製を具体的に説明する。特に断らな
い限り、反応模式図および後に続く考察におけるR3、R4およびR12は、上記の
通りに定義される。
模式図1の反応1において、一般式XIの化合物は、約−10℃から約0℃の
温度、好ましくは約0℃で塩化メチレンのような極性非プロトン性溶媒中のXI
およびトリエチルアミンの溶液とトルエンのような非プロトン性溶媒中のホスゲ
ンの溶液とを反応させることにより、R3およびR4が上記で定義した通りである
一般式Xの相当する4−[1−(R3R4カルバモイル)−1H−インドール−3
−イルメチル]−安息香酸メチルエステル化合物に変換する。反応混合物を室温
に温め、約30分から約1.5時間、好ましくは約1時間攪拌する。このように
形成した反応混合物に、R3およびR4が上記で定義した通りである一般式NHR3
R4の化合物を加え、その結果できた反応混合物を、更に約10時間から約14
時間、好ましくは約12時間攪拌する。
塩化メチレンのような極性非プロトン性溶媒中のXIおよび4−ジメチルアミ
ノピリジンの溶液とR3が上記で定義した通りである一般式R3NCOの化合物と
を反応させることにより、一般式XIの化合物を、R3が上記で定義した通りで
ありR4が水素である一般式Xの相当する4−[1−(R3R4カルバモイル)−
1H−インドール−3−イルメチル]−安息香酸メチルエステル化合物に変換す
る。その結果できた反応混合物を、室温で約16時間から約20時間、好ましく
は約18時間撹拌する。
塩化メチレンのような極性非プロトン性溶媒中のXIとクロロスルホニルイソ
シアン酸塩とを反応させることにより、一般式XIの化合物を、R3およびR4が
両方とも水素である一般式Xの相当する4−[(1−R3R4カルバモイル)−1
H−インドール−3−イルメチル]−安息香酸化合物に変換する。反応混合物を
、室温で約4日間から約6日間、好ましくは約5日間攪拌する。
模式図1の反応2において、一般式Xの4−[5−ニトロ−1H−インドール
−3−イルメチル]−安息香酸メチルエステル化合物は、炭素担持10%パラジ
ウムのような触媒ならびに1:1の混合比のテトラヒドロフランおよびメタノー
ルの存在下でXを水素化することにより、一般式IXの相当する4−[5−(シ
クロペンチルオキシカルボニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]
−安息香酸メチルエステル化合物に変換する。塩化メチレンのような極性非プロ
トン性溶媒中のこのように形成した相当するアミンおよびN−メチルモルホリン
の溶液に、シクロペンチルクロロホルマートを加える。その結果できた反応混合
物を、室温で約10分間から約20分間、好ましくは約15分間撹拌し、酸、好
ましくは塩酸で処理する。
模式図1の反応3において、一般式IXの安息香酸メチルエステル化合物は、
(a)ピリジンの存在下でIXと沃化リチウムとを約10時間から約14時間、
好ましくは約12時間加熱還流するか又は(b)2:2:1の混合比のテトラヒ
ドロフラン、メタノールおよび水の存在下、IXを水酸化リチウム一水塩で処理
することにより、一般式VIIIの相当する安息香酸化合物に変換する。
2:2:1の混合比のテトラヒドロフラン、メタノールおよび水の存在下、I
Xを水酸化リチウム一水塩で処理することにより、一般式IXの安息香酸メチル
エステルを、R3が上記で定義した通りでありR4が水素であるか又はR3および
R4が両方とも水素である一般式VIIIの相当する安息香酸化合物に変換する
。反応混合物を、室温で約10時間から約14時間、好ましくは約12時間攪拌
する。
模式図1の反応4において、一般式VIIIの安息香酸化合物は、塩化メチレ
ンのような極性非プロトン性溶媒中のVIII4−ジメチルアミノピリジンおよ
び1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩
の溶液とo−トリルスルホンアミドとを反応させることにより、一般式IIの相
当するN−o−トリルスルホニルベンズアミド化合物に変換する。その結果でき
た反応混合物を、室温で、約10時間から約14時間、好ましくは約12時間撹
拌する。
模式図2の反応1において、一般式XIの化合物は、エタノールのような極性
プロトン性溶媒中でXIと塩化錫(II)二水塩とを反応させることにより、一
般式XIVの相当する4−[5−(R12オキシカルボニル)アミノ]−1H−イ
ンドール−3−イルメチル]−安息香酸メチルエステル化合物に変換する。反応
混合物を、約20時間から約28時間、好ましくは約24時間加熱還流する。塩
化メチレンのような極性非プロトン性溶媒中のこのように形成した相当するアミ
ンおよびN−メチルモルホリンの溶液に、R12が上記で定義した通りである一般
式R12OCOClの化合物を加える。その結果できた反応混合物を、室温で、約
30分間から約1.5時間、好ましくは約1時間攪拌する。
模式図2の反応2において、一般式XIVの安息香酸メチルエステルは、2:
2:1の混合比のテトラヒドロフラン、メタノールおよび水の存在下、XIVを
水酸化リチウム一水塩で処理することにより、一般式XIIIの相当する安息香
酸化合物に変換する。反応混合物を、室温で約10時間から約14時間、好まし
くは約12時間撹拌する。
模式図2の反応3において、一般式XIIIの安息香酸化合物は、約−10℃
から約10℃の温度、好ましくは約0℃で、ジメチルホルムアミドのような極性
非プロトン性溶媒中のXIIIの溶液とジメチルホルムアミドのような極性非プ
ロトン性溶媒中の水素化ナトリウムの溶液とを反応させることにより、一般式X
IIの相当する4−[1−(R3R4カルバモイル)−1H−インドール−3−イ
ルメチル]−安息香酸化合物に変換する。反応混合物を、約10分間から約30
分間、好ましくは約20分間攪拌した後、R3およびR4が定義した通りである一
般式R3R4NCOClの化合物を加え、その結果できた反応混合物を、更に約3
0分間から約1.5時間、好ましくは約1時間撹拌する。
模式図2の反応4において、一般式XIIの安息香酸化合物は、模式図1の反
応4で上述した手法により一般式IIIの相当するN−o−トリルスルホニルベ
ンズアミド化合物に変換する。
模式図3の反応1において、一般式XIの化合物は、ジメチルホルムアミドの
ような極性非プロトン性溶媒中でXIを水素化ナトリウムで処理することにより
、一般式XVIIの相当する4−(1−ジフルオロメチル−1H−インドール−
3−イルメチル)−安息香酸メチルエステル化合物に変換する。反応混合物を、
室温で、約10分間から約30分間、好ましくは約20分間攪拌する。次いで、
約3分間から約7分間、好ましくは約5分間、フレオンを反応混合物に吹き込み
、その結果できた反応混合物を水で反応停止させる。
模式図3の反応2において、一般式XVIIIの4−[5−ニトロ−1H−イ
ンドール−3−イルメチル]−安息香酸メチルエステル化合物を、模式図1の反
応2で上述した手法により、一般式XVIIの相当する4−[5−(シクロペン
チルオキシカルボニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−安息香
酸メチルエステル化合物に変換する。
模式図3の反応3において、一般式XVIIの安息香酸メチルエステル化合物
を、模式図2の反応2で上述した手法により、一般式XVIの相当する安息香酸
化合物に変換する。
模式図3の反応4において、一般式XVIの安息香酸化合物を、模式図1の反
応4で上述した手法により、一般式XVの相当するN−o−トリルスルホニルベ
ンズアミド化合物に変換する。
模式図3の反応5において、一般式XVの4−(1−ジフルオロメチル−1H
−インドール−3−イルメチル)−N−o−トリルスルホニルベンズアミド化合
物は、クロロホルムのような極性非プロトン性溶媒中のVIの溶液をエーテル中
の塩酸の溶液で処理することにより、一般式IVの相当する4−(1−ホルミル
−1H−インドール−3−イルメチル)−N−o−トリルスルホニルベンズアミ
ド化合物に変換する。その結果できた反応混合物を、室温で、約3時間から約5
時間、好ましくは約4時間攪拌する。
模式図4の反応1において、一般式XXVの化合物は、炭素担持10%パラジ
ウムのような触媒、蟻酸および、ジメチルホルムアミドのような極性非プロトン
性溶媒の存在下でXXVを水素化することにより、一般式XXIVの相当するカ
ルボン酸化合物に変換する。
模式図4の反応2において、一般式XXIVのカルボン酸化合物は、塩化メチ
レンのような極性非プロトン性溶媒中でXXIVと4−ジメチルアミノピリジン
、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、ト
リエチルアミンおよび4,4,4−トリフルオロ−2−メチルブチルアミン塩酸
塩とを反応させることにより、一般式XXIIIの相当する4−[5−(4,4
,4−トリフルオロ−2−メチル−ブチルカルバモイル)−1H−インドール−
3−イルメチル]−安息香酸メチルエステル化合物に変換する。反応混合物を、
室温で約10時間から約14時間、好ましくは約12時間攪拌する。
模式図4の反応3において、一般式XXIIIの安息香酸メチルエステル化合
物を、模式図2の反応2で上述した手法により、一般式XXIIの相当する安息
香酸化合物に変換する。
模式図4の反応4において、一般式XXIIの安息香酸化合物は、テトラヒド
ロフランのような非プロトン性溶媒中のXXII、トリフェニルホスフィンおよ
びベンジルアルコールの溶液とアゾニカルボン酸ジエチルとを約−10℃から約
10℃の温度、好ましくは約0℃で反応させることにより、一般式XXIの相当
する安息香酸ベンジルエステル化合物に変換する。反応混合物を室温に温め、約
10時間から約14時間、好ましくは約12時間撹拌する。
模式図4の反応5において、一般式XXIの安息香酸ベンジルエステル化合物
を、模式図2の反応3で上述した手法により、一般式XXの相当する4−[1−
(R3R4カルバモイル)−1H−インドール−3−イルメチル]−安息香酸ベン
ジルエステル化合物に変換する。
模式図4の反応6において、一般式XXの安息香酸ベンジルエステル化合物を
、炭素担持10%パラジウムのような触媒ならびにテトラヒドロフランおよび酢
酸エチルの混合物の存在下でXXを水素化することにより、一般式XIXの相当
する安息香酸化合物に変換する。
模式図4の反応7において、一般式XIXの安息香酸化合物を、模式図1の反
応4で上述した手法により、一般式Vの相当するN−o−トリルスルホニルベン
ズアミド化合物に変換する。
一般式Iの化合物及びその薬学的に許容することのできる塩(本発明の化合物
)は、ロイコトリエンD4の選択的アンタゴニストとして有用である、即ち、哺
乳類のロイコトリエンD4受容体を遮断する能力を有し、従って、苦しんでいる
哺乳類における前述の障害および疾患の治療に治療薬として機能することができ
る。
本発明の化合物は、ロイコトリエンD4のアンタゴニストであると考えられ、
従って、ロイコトリエンD4受容体を遮断することによりその治療が達成される
か又は容易になる種々の臨床症状の治療に価値がある。このような症状としては
、喘息、慢性関節リウマチ、変形性関節症、気管支炎、慢性閉塞性気道疾患、乾
癬、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、ショックおよび他の炎症性疾患が挙
げられる。従って、これらの化合物は、ヒトを含む哺乳類における前述の臨床症
状のいずれかの制御および/または治療のためのロイコトリエンD4の選択的ア
ンタ
ゴニストとしての治療用途に容易に適合する。
本発明の化合物は、ロイコトリエンD4の選択的アンタゴニストとしての臨床
用途に容易に適合する。ロイコトリエンD4受容体を遮断する本化合物または薬
学的に許容することのできるその塩の能力は、以下のインビトロのカルシウム起
動測定法により示すことができる。U−937細胞を、50%のRPMI 16
40、50%のエチレングリコールジメチルエーテルおよび5%の熱失活FBS
、2mMの1−グルタミン、100単位/100μgのペン/ストロップ(Pen/
Strop)ならびに20mMの4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジン−
エタンスルホン酸(pH=7.4)中で生育させる。実験の2日から4日前に、
U−937細胞を、ケミカルメディエーターに応答して化学走性およびリソソー
ム酵素放出を引き起こすことが報告されている処理である、1.3%メチルスル
ホキシドと共にインキュベートする(ケイ(Kay)等,Infect.Immun.,41,1166,(198
3)参照)。U−937細胞は、メチルスルホキシド処理によりヒトの単球様細胞
系への機能的分化を誘発すると考えられる。この細胞を、50%のRPMI16
40、50%のエチレングリコールジメチルエーテルおよび10%の熱失活FB
S、2mlのグルタミン、100単位/100μgのペン/ストレップ(Pen/St
rep)、20mMの4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジン−エタンス
ルホン酸(pH=7.4)ならびに1.3%メチルスルホキシド中に3−8x1
05細胞/mlの濃度で接種し、37℃で撹拌培養で閉鎖系で生育させる。
分化したU−937細胞を、2、3または4日目に1000rpmで5分間の
遠心分離により回収する。クレブス−リンガー−ヘンスレイト(Krebs-Ringer-H
ensleit)緩衝溶液で三回洗浄した後、細胞(6−12x107)を、15mlの
緩衝液(118mMの塩化ナトリウム、4.6mMの塩化カリウム、1.1mM
の塩化マグネシウム、1mMの塩化カルシウム、5mMの4−(2−ヒドロキシ
エチル)−1−ピペラジン−エタンスルホン酸、24.9mMの炭酸水素ナトリ
ウム、1mMのリン酸水素カリウム、11.1mMのD−グルコースおよび0.
1%ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、pH=7.4)に再懸濁する。緩
衝液に加える前に、この細胞懸濁液に、50μlのフラ(fura)−2/AM[モ
レキュラー プローブス カタログ(Molecular Probes Catalog)#F−122
1、50μg/バイアル、50μlのシリル化等級のメチルスルホキシド(ピア
ス(Pierce)社)に溶解]を含有する10mlのクレブス−リンガー−ヘンスレ
イト緩衝液を加える。細胞混合物を、次いで、37℃で30分間インキュベート
する。インキュベーションの最後に、25mlの温めたクレブス−リンガー−ヘ
ンスレイト緩衝液(37℃)を加え、細胞懸濁液を1000rpmで5分間遠心
分離する。上澄を捨て、細胞を、新たな温クレブス−リンガー−ヘンスレイト緩
衝液に再懸濁する。細胞懸濁液を37℃で更に15分間インキュベートして細胞
内フラ−2エステルの加水分解を完了させる。次いで、25mlの冷クレブス−
リンガー−ヘンスレイト緩衝液を加え、試料を1000rpmで5分間遠心分離
する。細胞を、1x107細胞/mlの最終濃度で冷クレブス−リンガー−ヘン
スレイト緩衝液に再懸濁し、蛍光測定に用いるまで4℃で保存する。
SLM−AMINCOイオン クォンティテーション ソフトウェア(Ion Qu
antitation Software)(バージョン3.5)を用い、SLM DMX−100
TM蛍光分光計により、[Ca2+]i応答を測定する。装置の準備をするに当た
り、1.8mlの温クレブス−リンガー−ヘンスレイト緩衝液および0.1ml
のフラー2を加えたU−937細胞懸濁液を、磁気撹拌棒がついたキュベットチ
ャンバーに入れる。カルシウム ソフトウェア内で、集積化を、0.9秒および
チャンネルAのゲインを100にセットし、チャンネルAが約4.5−5.0x
104を読み取るように周波数を調整する(チャンネルBは、それ自体自動的に
変化する)。各実験の初めに、Rmax(1.8mlの温クレブス−リンガー−ヘ
ンスレイト緩衝液および0.1mlのフラ−2を加えた細胞を入れたキュベット
に、10μlの10%トリトン(Triton)X−100を加えることにより)続いて
Rmin(Rmaxキュベットに10mMのエチレンビス(オキシエチレンニトリロ)
四酢酸を加えることにより)を測定する。これらの値は、2つの励起波長におけ
るフラー2放出の強さの比(380nmに対する340nmの比)から[Ca2+
]i濃度を測定するためにソフトウェアによって使われる。チャンネルAの周波
数をセットし、次いで、RmaxおよびRmin2を測定した後、機械は、[Ca2+]
i値を得る準備ができている。1.8mlの温クレブス−リンガー−ヘンスレイ
ト緩衝液および0.1mlの細胞懸濁液(2x106細胞)を入れたキュベット
を、温めたキュベットホルダーに移す。次いで、チャンバーを閉じ、シャッター
を開ける。ソフトウェアは、0から20秒までに[Ca2+]iシグナルを得始め
た。特別な出入り口を介した薬物またはメチルスルホキシド賦形剤(2μl)の
注入後、シグナルを尚も記録しながらインキュベーションを180秒間継続する
。きっかり200秒で、アゴニスト(メチルスルホキシドに溶解、2−6μl)
を、同じ出入り口を通じてキュベットに注入し、シグナルを更に100秒間記録
する(合計運転時間=5分)。[Ca2+]i値を、ソフトウェア(3.5バージ
ョン)により決定する。
モルモットの肺膜上の特異的受容体部位をめぐり放射線標識LTD4と競合す
る一般式Iの化合物の能力は、チェング(Cheng)等,Biochemlcal and Biophysica
l Research Communication,118,1,20-26(1984)により述べられた通りに調査
することができる。
一般式Iの化合物をインビボで評価するために、エアロゾル化抗原が誘発する
気道閉塞測定法により調査する。
雄性ハートレイ(Hartley)モルモット(300−250グラム)を、抗原感
染の48−72時間前に、0.375mg/kgの精製したモルモット抗−オバ
ルブミンIgG1の皮下注射により受動的に免疫感作する。ピリルアミノ(5m
g/kg)およびプロプラノロール(2mg/kg)を、感染の30分前に皮下
的に投与する。試験化合物を、水および2%ツィーン(Tween)−80中の懸濁液
としてアーガイル(Argyle)供給チューブを用いて感染前1時間または2時間の
いずれかに胃に投与する。
モルモット(5匹/試験投与量 + 5匹の対照)を、次いで、トリ−Rエアボ
ーム(Tri-R Airbome)感染装置(モデルA42)に移す。オボアルブミン(O
A、0.01−0.03%収率)を0.9%生理的食塩水に溶解し、ガラスのノ
ブライザー−ベンチュリ(nobulizer-venturi)ユニットに入れ、エアゾールを
5分間発生する(主たる気流量計を10にセット)。これの後に8分の霧の消失
が続く(真空流量を7.0にセット)。
取り出した後、動物を、約2mlのペントバルビタール ナトリウムの注射に
より屠殺する。注射の1分から2分以内に動物は死ぬ。死んだ後、剣状突起にナ
イフを入れることにより動物の胸腔を開けて肺を虚脱させる。次いで、肺を取り
出し、心臓を切り取り、気管を縛る。肺およびアンカーを生理的食塩水中に沈め
た場合、20グラムのアンカーに対して働く上昇力を測定することにより、肺の
中の空気だまりの空気の容量を測定する。たまった気体の容量は、動物の体重を
標準化し、切除した肺の気体の容量(ELGV)としてml/kgで表す。
試験化合物の効力は、対照群の平均ELGVより低い薬物処置群の平均ELG
Vを減少させるその能力により判定する。対数線形回帰
ELGV=傾き・log(投与量)+切片
を、群に分けた平均データに対して実施し、ED50を、対照群のELGVの5
0%未満の減少をもたらすのに必要な投与量として算定する。
ELGV50%=((対照ELGV−2)/2)+2)
データは、ED50としてか又は、所定の試験薬物投与量での対照ELGVに対す
る減少%としてのいずれかで報告する。
減少%=(対照のELGV−試験薬物ELGV)/(対照のELGV−2)
上記で述べた種々の症状の治療には、本発明の化合物を、単独でまたは、好ま
しくは、薬学的に許容することのできる担体もしくは希釈剤と組み合わせて、標
準製薬慣習による医薬組成物としてのいずれかで患者に投与することができる。
このような投与は、1回量または複数回量で行うことができる。経口的に、非経
口的に、吸入により、および局所的にを含む種々の従来の投与経路を介して化合
物を投与することができる。本化合物を経口的に投与する場合、用量の範囲は、
通常、平均成人患者で1回または分割用量で約0.5から約50mg/kg/日
、好ましくは約2から約20mg/kg/日である。非経口投与が所望であれば
、有効量は、通常、約0.5から約50mg/kg/日である。鼻内または吸入
器投与には、投薬物を、通常、1日1から4回、約100から約1,000μg
/用量の量で与える0.1から1%(w/v)溶液として処方する。また、一般
式Iの化合物は、通常、患部に1日当たり2または3回適用する約0.5から約
1%の濃度の軟膏剤またはクリーム剤として局所的に投与することもできる。用
量は、種、年齢、体重および個々の患者の応答、患者の症状の重篤度、投与する
特定の化合物の効力、選択した医薬処方物の型、ならびに投与を行う期間および
間隔に
より必然的に変化することから、ある場合には、これらの制限から外れた用量を
用いることが必要であるかもしれない。
本発明の化合物は、錠剤、散剤、トローチ剤(lozenges)、トローチ剤(troches
)、ハードキャンディー剤、スプレー剤、クリーム剤、膏薬剤、坐剤、ゼリー剤
、ゲル剤、パスタ剤、ローション剤、軟膏剤、シロップもしくはカプセル剤、水
性液剤もしくは懸濁剤、注射用液剤、エリキシル剤等の形態のような種々の異な
る剤形で投与することができる。このような担体としては、固形希釈剤もしくは
賦形剤、滅菌水性媒体および種々の非毒性有機溶媒等が挙げられる。通常、本発
明の治療に効果的な化合物は、このような剤形中に約5.0から約70重量%の
範囲の濃度水準で存在する。
経口投与には、デンプン(好ましくはトウモロコシ、バレイショもしくはタピ
オカデンプン)、アルギン酸および特定の複合珪酸塩類のような種々の崩壊剤、
ならびにポリビニルピロリドン、白糖、ゼラチンおよびアラビアゴムのような顆
粒化結合剤と共に、微結晶セルロース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、
燐酸二カルシウムおよびグリシンのような種々の医薬品添加物を含有する錠剤を
用いることができる。更には、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリ
ウムおよびタルクのような滑沢剤は、しばしば、錠剤化目的には非常に有用であ
る。また、同様の型の固形組成物は、ゼラチンカプセル剤の賦形剤として用いる
こともでき;また、これに関連する好ましい材料としては、ラクトースまたは乳
糖および高分子量ポリエチレングリコール類が挙げられる。経口投与用に水性懸
濁剤および/またはエリキシル剤を所望である場合、水、エタノール、プロピレ
ングリコール、グリセリン及びそれらの種々の組み合わせのような希釈剤と共に
、種々の甘味剤または着香剤、着色剤または染料、ならびに、そのように所望で
あれば、乳化剤および/または懸濁化剤と有効成分とを組み合わせることができ
る。
非経口投与(筋肉内、腹腔内、皮下および静脈用途)には、通常、有効成分の
滅菌注射用液剤を調製する。ゴマもしくは落花生油のいずれか、または水性プロ
ピレングリコール中の本発明の治療用化合物の液剤を用いることができる。水性
液剤は、必要に応じて適切に調整および緩衝化(好ましくは8を超えるpH)す
べきであり、液体希釈剤は、初めに等張にすべきである。これらの水性液剤は、
静脈注射目的に適している。油性液剤は、関節内、筋肉内および皮下注射目的に
適している。滅菌条件下でのこれら全ての液剤の調製は、当業者等に周知の標準
製薬技術により容易に達成される。
更に、本発明の化合物を局所的に投与することも可能であり、これは、標準製
薬慣習により、クリーム剤、ゼリー剤、ゲル剤、パスタ剤、軟膏剤等によって行
うことが好ましい。
本発明を以下の実施例および調製例により具体的に説明するが、本発明は、こ
れらの特定の細部に制限されるものではない。
実施例1
4−[1−(ベンズヒドリル−カルバモイル)−5−(シクロペンチルオキシ カルボニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−N −o−トリルスルホニルベンズアミド(一般式II:R3=H;R4=CH(CH 5)2)
0℃の塩化メチレン(30ml)中の4−[5−ニトロ−1H−インドール−
3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸メチルエステル(0.50グラム、
1.47ミリモル)およびトリエチルアミン(0.62ml、4.41ミリモル
)の溶液に、トルエン中のホスゲン(トルエン中の1.9M、1.5ml、2.
9ミリモル)の溶液を加えた。溶液を室温に温め、1時間攪拌した。これに、ア
ミノジフェニルメタン塩酸塩(0.65グラム、2.94ミリモル)を加え、そ
の結果できた溶液を室温で12時間攪拌した。溶液を真空で濃縮し、粗製物質を
メタノールと共にこねた。その結果できた淡黄色固形物を濾過により集めて4−
[1−(ベンズヒドリル−カルバモイル)−5−ニトロ−1H−インドール−3
−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸メチルエステル(.672グラム、8
3%収率)を得た。
1:1のテトラヒドロフラン:メタノール(30ml)中の4−[1−(ベン
ズヒドリル−カルバモイル)−5−ニトロ−1H−インドール−3−イルメチル
]−3−メトキシ−安息香酸メチルエステル(0.63グラム、1.15ミリモ
ル)の溶液に、炭素担持10%パラジウム(0.40グラム)を加えた。その結
果できた混合物を30psiで2.5時間水素化した。溶液をセライトを介し
て濾過し、濾液を濃縮して粗生成物を得た。シリカゲル上のクロマトグラフィー
(70%酢酸エチル/ヘキサン類)により相当するアミン(0.556グラム、
93%収率)を得た。
塩化メチレン(30ml)中のこのように形成したアミン(0.53グラム、
1.02ミリモル)およびN−メチルモルホリン(0.11ml、1.02ミリ
モル)の溶液に、シクロペンチルクロロ蟻酸塩(0.15グラム、1.02ミリ
モル)を加えた。その結果できた溶液を室温で15分間攪拌し、次いで、1Mの
塩酸(水性)で処理した。混合物を塩化メチレンで抽出し、合わせた有機相を硫
酸マグネシウム上で乾燥した。真空での濃縮により、4−[1−(ベンズヒドリ
ル−カルバモイル)−5−(シクロペンチルオキシカルボニル)アミノ−1H−
インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸メチルエステル(0.
616グラム、96%収率)を得た。
2:2:1の比率のテトラヒドロフラン:メタノール:水(30ml)中の4
−[1−(ベンズヒドリル−カルバモイル)−5−(シクロペンチルオキシカル
ボニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香
酸メチルエステル(0.58グラム、0.92ミリモル)の溶液に、水酸化リチ
ウム一水塩(0.19グラム、4.50ミリモル)を加えた。その結果できた溶
液を室温で12時間撹拌し、次いで、真空で濃縮した。粗生成物を1Mの塩酸(
水性)で処理し、その結果できた沈殿物を濾過により集めて4−[1−(ベンズ
ヒドリル−カルバモイル)−5−(シクロペンチルオキシカルボニル)アミノ−
1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸(0.514グ
ラム、91%収率)を得た。
塩化メチレン(30ml)中の4−[1−(ベンズヒドリル−カルバモイル)
−5−(シクロペンチルオキシカルボニル)アミノ−1H−インドール−3−イ
ルメチル]−3−メトキシ−安息香酸(0.50グラム、0.81ミリモル)、
4−ジメチルアミノピリジン(.015グラム、1.21ミリモル)および1−
[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(ED
C)(0.23g、1.21ミリモル)の溶液に、o−トリルスルホンアミド(
0.14g、0.81ミリモル)を加えた。その結果できた溶液を室温で12時
間攪
拌した。溶液を塩化メチレンで希釈し、1Mの塩酸(水性)で洗浄した。有機相
を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃縮した。シリカゲル上のクロマトグラフィー
(2%メタノール/塩化メチレン)、続いて湿性エーテルからの再結晶化により
、標記化合物(0.455グラム、73%収率)を得た。融点=253−254
℃。C44H42N4O7Sから算定した理論値:C,68.55;H,5.49;N,7.27. 測定値:C,69.
21;H,5.54; N,7.14. C44H42N4O7S から算定した HRMS: 770.2774. 測定値
:770.2736.
実施例2−10
実施例1と同様の手法を用い、一般式NHR3R4の適切な化合物と必須の4−
[1−(クロロカルボニル)−5−ニトロ−1H−インドール−3−イルメチル
]−3−メトキシ−安息香酸メチルエステル中間物質との反応により、以下の一
般式IIの化合物を得た。
実施例11
4−[1−(ジメチルカルバモイル)−5−(シクロペンチルオキシカルボニ ル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−N−o−ト リルスルホニルベンズアミド(一般式III:R3=CH3;R4=CH3;R12= シクロペンチル)
エタノール(50ml)中の4−[5−ニトロ−1H−インドール−3−イル
メチル]−3−メトキシ−安息香酸メチルエステル(0.82グラム、2.41
ミリモル)の溶液に、塩化錫(II)二水塩(2.70グラム、12.05ミリ
モル)を加え、その結果できた混合物を24時間加熱還流した。溶液を冷まし、
次いで、真空で濃縮した。粗生成物を2Mの水酸化ナトリウムで処理し、塩化メ
チレンで抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃縮した。
シリカゲル上のクロマトグラフィー(40%酢酸エチル/ヘキサン類→2%メタ
ノール/塩化メチレン)により、相当するアミン(0.618グラム、83%収
率)を得た。
塩化メチレン(30ml)中のこのように形成したアミン(0.618グラム
、2.00ミリモル)およびN−メチルモルホリン(0.22ml、2.00ミ
リモル)の溶液に、シクロペンチルクロロ蟻酸塩(0.30グラム、2.0ミリ
モル)を加えた。その結果できた溶液を室温で1時間攪拌した。次いで、溶液を
塩化メチレンで希釈し、1Mの塩酸(水性)で洗浄した。有機相を硫酸マグネシ
ウム上で乾燥し、真空で濃縮した。シリカゲル上のクロマトグラフィー(1:1
の酢酸エチル:ヘキサン類)により、4−[5−(シクロペンチルオキシカルボ
ニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸
メチルエステル(0.822グラム、97%収率)を得た。
2:2:1の比率のメタノール:テトラヒドロフラン:水(30ml)中の4
−[5−(シクロペンチルオキシカルボニル)アミノ−1H−インドール−3−
イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸メチルエステル(0.82グラム、1.
95ミリモル)の溶液に、水酸化リチウム一水塩(0.41グラム、0.73ミ
リモル)を加えた。その結果できた溶液を室温で12時間撹拌した。溶液を濃縮
し、粗生成物を1Mの塩酸(水性)で処理した。生成物を濾過により集めた。シ
リカゲル上のクロマトグラフィー(1:1のヘキサン類:酢酸エチル→5%メタ
ノール/塩化メチレン)により、4−[5−(シクロペンチルオキシカルボニル
)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸(0
.735グラム、92%収率)を得た。
0℃で、ジメチルホルムアミド(5ml)中の水素化ナトリウム(鉱油中の6
0重量%、0.037グラム、0.77ミリモル)のスラリーに、ジメチルホル
ムアミド(5ml)中の4−[5−(シクロペンチルオキシカルボニル)アミノ
−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸(0.15グ
ラム、0.37ミリモル)の溶液を加えた。その結果できた溶液を0℃で20分
間攪拌し、次いで、塩化ジメチルカルバモイル(0.071ml、0.77ミリ
モル)を加えた。溶液を室温に温め、1時間攪拌した。1Mの水酸化ナトリウム
(水性)の添加により反応を停止し、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた
有機相を1Mの塩酸(水性)で洗浄し、取っておいた。水相を1Mの塩酸(水性
)で酸性にし、酢酸エチルで抽出した。すべての有機相を合わせ、硫酸マグネシ
ウム上で乾燥し、濃縮した。シリカゲル上のクロマトグラフィー(2%メタノー
ル/塩化メチレン)により、4−[1−(ジメチルカルバモイル)−5−(シク
ロペンチルオキシカルボニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−
3−メトキシ−安息香酸(0.16グラム、89%収率)を得た。
塩化メチレン(15ml)中の4−[1−(ジメチルカルバモイル)−5−(
シクロペンチルオキシカルボニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル
]−3−メトキシ−安息香酸(0.16グラム、0.33ミリモル)、4−ジメ
チルアミノピリジン(0.060グラム、0.50ミリモル)および1−[3−
(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(1,2−ジ
クロロエタン)(0.096グラム、0.50ミリモル)の溶液に、o−トリル
スルホンアミド(0.059グラム、0.34ミリモル)を加えた。その結果で
きた溶液を室温で12時間攪拌した。溶液を塩化メチレンで希釈し、1Mの塩酸
(水性)で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃縮した。シリカ
ゲル上のクロマトグラフィー(塩化メチレン→2%メタノール/塩化メチレン)
、続いて湿性エーテルからの再結晶化により、標記化合物(0.094グラム、
45%収率)を得た。融点=152−153℃。C33H36N4O7Sから算定したHRMS:
632.2305.測定値:632.2348.
実施例12−20
実施例11と同様の手法を用い、一般式R12OCOClの適切な化合物と必須
の4−[5−アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−安
息香酸メテルエステル中間物質との反応および、一般式R3R4NCOClの適切
な化合物と必須の4−[5−(シクロペンチルオキシカルボニル)アミノ−1H
−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸中間物質との反応に
より、一般式IIIの化合物を得た。
実施例21
4−[1−(4−フルオロ−フェニルカルバモイル)−5−(シクロペンチル オキシカルボニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキ シ−N−o−トリルスルホニルベンズアミド(一般式II:R3=4−フルオロフ ェニル;R4=水素)
塩化メチレン(60ml)中の4−[5−ニトロ−1H−インドール−3−イ
ルメチル]−3−メトキシ−安息香酸メチルエステル(1.30グラム、3.8
2ミリモル)および4−ジメチルアミノピリジン(0.58ml、4.77ミリ
モル)の撹拌溶液に、4−フルオロフェニルイソシアナート(0.70ml、5
.73ミリモル)を加えた。その結果できた溶液を、室温で18時間撹拌し、次
いで、塩化メチレンで希釈した。溶液を、1Mの塩酸、水および食塩水で洗浄し
、次いで、硫酸マグネシウム上で乾燥した。真空での濃縮、続いてジエチルエー
テ
ル中でこねることにより、4−[1−(4−フルオロ−フェニルカルバモイル)
−5−ニトロ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸
メチルエステル(1.60グラム、88%収率)を得た。
1:1の比率のテトラヒドロフラン:酢酸エチル(200ml)中の4−[1
−(4−フルオロ−フェニルカルバモイル)−5−ニトロ−1H−インドール−
3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸メチルエステル(1.50グラム、
3.14ミリモル)の溶液に、炭素担持10%パラジウム(1.50グラム)を
加え、その結果できた混合物を30psiで室温で1時間水素化した。混合物を
セライトを介して濾過し、濾液を真空で濃縮して粗生成物を得た。酢酸エチル/
ヘキサン類中でこねることにより、相当するアミン(1.20グラム、86%収
率)を得た。
塩化メチレン(10ml)中のこのように形成したアミン(1.17グラム、
2.61ミリモル)およびN−メチルモルホリン(0.60ml、5.23ミリ
モル)の溶液に、シクロペンチルクロロ蟻酸塩(0.39グラム、2.61ミリ
モル)を加えた。溶液を室温で18時間撹拌し、次いで、酢酸エチルで希釈した
。その結果できた溶液を、1Mの塩酸(水性)、5%炭酸水素ナトリウム(水性
)、水、および食塩水で洗浄し、次いで、硫酸マグネシウム上で乾燥した。真空
での濃縮、続いて酢酸エチル/ヘキサン類からの再結晶化により、4−[1−(
4−フルオロ−フェニルカルバモイル)−5−(シクロペンチルオキシカルボニ
ル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸メ
チルエステル(1.35グラム、92%収率)を得た。
1:1:1の比率のテトラヒドロフラン:メタノール:水(30ml)中の4
−[1−(4−フルオロ−フェニルカルバモイル)−5−(シクロペンチルオキ
シカルボニル)−アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ
−安息香酸メチルエステル(1.30グラム、2.32ミリモル)の溶液に、水
酸化リチウム一水塩(0.20、4.64ミリモル)を加え、その結果できた溶
液を室温で22時間攪拌した。反応混合物を、1Mの塩酸(水性)で酸性にし、
クロロホルムで抽出した。合わせた有機相を水および食塩水で洗浄し、次いで、
硫酸マグネシウム上で乾燥した。真空での濃縮により4−[1−(4−フルオロ
−フェニルカルバモイル)−5−(シクロペンチルオキシカルボニル)−アミノ
−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸(1.20グ
ラム、95%収率)を得た。
塩化メチレン(40ml)中の4−[1−(4−フルオロ−フェニルカルバモ
イル)−5−(シクロペンチルオキシカルボニル)−アミノ−1H−インドール
−3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸(1.28グラム、2.35ミリ
モル)、o−トリルスルホンアミド(0.44グラム、2.58ミリモル)、お
よび4−ジメチルアミノピリジン(0.34グラム、2.82ミリモル)の攪拌
懸濁液に、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミ
ド塩酸塩(0.54グラム、2.82ミリモル)を加えた。混合物を室温で18
時間攪拌し、次いで、塩化メチレンで希釈した。溶液を、1Mの塩酸(水性)、
水および食塩水で洗浄し、次いで、硫酸マグネシウム上で乾燥した。真空での濃
縮、続いてシリカゲル上のクロマトグラフィー(1:19のメタノール:塩化メ
チレン)により1.3グラムの標記化合物を泡状物質として得た。塩化メチレン
中でこねることにより更に精製して標記化合物(0.810グラム、49%収率
)を得た。融点=230℃(分解)。C37H35N4SO7F・2水から算定した理論値: C,6
0.48,H,5.35; N,7.62.測定値:C,59.75; H,5.22; N,7.57.
実施例22−26
実施例21と同様の手法を用い、一般式R3NCOの適切な化合物と必須の4
−[5−ニトロ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香
酸メチルエステル中間物質との反応により、以下のR4が水素である一般式II
の化合物を得た。
実施例27
4−[1−(カルバモイル)−5−(シクロペンチルオキシカルボニル)アミ ノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−N−o−トリルスル ホニルベンズアミド
塩化メチレン(150ml)中の4−[5−ニトロ−1H−インドール−3−
イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸メチルエステル(5.04グラム、14
.80ミリモル)の溶液に、クロロスルホニルイソシアナート(1.3ml、1
4.80ミリモル)を加え、その結果できた溶液を、室温で5日間攪拌した。次
いで、溶液を真空で濃縮し、粗生成物を6:1の比率のアセトン:水(180m
l)に溶解した。この溶液のpHを、2Mの水酸化ナトリウム(水性)の添加に
より約8に調整した。その結果できた混合物を室温で45分間撹拌した。反応物
を水(300ml)で希釈し、その結果できた懸濁液を30分間攪拌した。濾過
、続いてこの固形物をメタノール中でこねることにより、4−[1−カルバモイ
ル−5−ニトロ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香
酸メチルエステル(1.75グラム)を得た。濾液を濃縮し、粗製物質をシリカ
ゲル上でクロマトグラフィー(2.5%メタノール/塩化メチレン)にかけるこ
とにより、更なる4−[1−カルバモイル−5−ニトロ−1H−インドール−3
−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸メチルエステル(0.36グラム、全
体で37%の収率)を得た。
4:1の比率のテトラヒドロフラン:酢酸エチル(250ml)中の4−[1
−カルバモイル−5−ニトロ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メト
キシ−安息香酸メチルエステル(1.99グラム、5.19ミリモル)の溶液に
、炭素担持10%パラジウム(1.5グラム)を加え、その結果できた混合物を
35psiで室温で3.5時間水素化した。混合物をセライトを介して濾過し、
濾液を真空で濃縮した。4:1の比率の塩化メチレン:メタノールからの再結晶
化により、相当するアミン(0.727グラム)を得た。母液を濃縮し、粗製物
質をシリカゲル上でクロマトグラフィー(5%メタノール/塩化メチレン)にか
けることにより、更なるアミン(0.446グラム、全体で64%)を得た。
塩化メチレン(40ml)中のこのように形成したアミン(1.16グラム、
3.28ミリモル)およびN−メチルモルホリン(.072ml、6.56ミリ
モル)の溶液に、シクロペンチルクロロ蟻酸塩(0.68グラム、4.59ミリ
モル)を加えた。その結果できた溶液を室温で3日間撹拌し、次いで、塩化メチ
レンで希釈した。その結果できた溶液を、1Mの塩酸(水性)、水、および食塩
水で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウム上で乾燥した。合わせた水性洗浄液は、懸
濁液であり、引き続く濾過により、4−[1−カルバモイル−5−(シクロペン
チルオキシカルボニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メ
トキシ−安息香酸メチルエステル(1.05グラム)を得た。有機相を、真空で
濃縮し、続いてシリカゲル上のクロマトグラフィー(25%酢酸エチル/塩化メ
チレン)にかけることにより、更なる4−[1−カルバモイル−5−(シクロペ
ンチルオキシカルボニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−
メトキシ−安息香酸メチルエステル(0.118グラム、全体で76%の収率)
を得た。
6:1の比率のテトラヒドロフラン: 水(70ml)中の4−[1−カルバ
モイル−5−(シクロペンチルオキシカルボニル)アミノ−1H−インドール−
3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸メチルエステル(1.15グラム、
2.47ミリモル)の溶液に、水酸化リチウム一水塩(0.21、4.94ミリ
モル)を加え、その結果できた溶液を室温で46時間攪拌した。反応混合物を、
真空で15mlの容量に濃縮し、次いで、水(300ml)で希釈した。水溶液
を、1Mの塩酸(水性)の添加により酸性にし、その結果できた沈殿物を濾過に
より集めて4−[1−カルバモイル−5−(シクロペンチルオキシカルボニル)
アミノ
−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸(1.04グ
ラム、93%収率)を得た。
塩化メチレン(50ml)中の4−[1−カルバモイル−5−(シクロペンチ
ルオキシカルボニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メト
キシ−安息香酸(1.03グラム、2.28ミリモル)、o−トリルスルホンア
ミド(0.39グラム、2.28ミリモル)、および4−ジメチルアミノピリジ
ン(0.42グラム、3.42ミリモル)の懸濁液に、1−[3−(ジメチルア
ミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.66グラム、3.4
2ミリモル)を加えた。反応物を室温で4日間攪拌し、次いで、塩化メチレン(
700ml)で希釈した。この溶液を、1Mの塩酸(水性)、水および食塩水で
洗浄し、次いで、硫酸ナトリウム上で乾燥した。真空での濃縮、続いてシリカゲ
ル上のクロマトグラフィー(10%メタノール/塩化メチレン)により標記化合
物(0.90グラム、65%収率)を得た。C31H32N4O7Naから算定したHRMS: 627
.1904.測定値:611.1924.
実施例28
4−(1−ジフルオロメチル−5−(シクロペンチルオキシカルボニル)アミ ノ−1H−インドール−3−イルメチル−3−メトキシ−N−o−トリルスルホ ニルベンズアミド
ジメチルホルムアミド(5ml)中の4−[5−ニトロ−1H−インドール−
3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸メチルエステル(0.15グラム、
0.44ミリモル)の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中の60重量%、.01
9グラム、0.48ミリモル)を加えた。室温で20分撹拌後、フレオンを、約
5分間反応混合物に吹き込んだ。この反応は、深紅色/茶色から明るい緑色/黄
色への色の変化を伴った。水の添加により反応を停止し、溶液を酢酸エチルで抽
出した。合わせた有機相を水および食塩水で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウム上
で乾燥した。真空での濃縮、続いてシリカゲル上のクロマトグラフィー(塩化メ
チレン)により4−[1−ジフルオロメチル−5−ニトロ−1H−インドール−
3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸メチルエステル(0.128グラム
、75%収率)を得た。
テトラヒドロフラン(50ml)中の4−[1−ジフルオロメチル−5−ニト
ロ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸メチルエス
テル(0.39グラム、1.00ミリモル)の溶液に、炭素担持10%パラジウ
ム(0.20グラム)を加えた。その結果できた溶液を、40psiで室温で4
時間水素化した。混合物をセライトを介して濾過し、テトラヒドロフランで洗浄
した。濾液を真空で濃縮して粗生成物を泡状物質として得た。シリカゲル上のク
ロマトグラフィー(5%メタノール/塩化メチレン)により、相当するアミン(
0.15グラム、42%収率)を得た。
0℃の塩化メチレン(8ml)中のこのように形成したアミン(0.15グラ
ム、0.42ミリモル)およびN−メチルモルホリン(0.14ml、1.26
ミリモル)の溶液に、シクロペンチルクロロ蟻酸塩(0.058ml、0.47
ミリモル)を加えた。その結果できた溶液を室温に温め、12間攪拌した。反応
混合物を水で処理し、塩化メチレンで抽出した。合わせた有機相を、1Mの塩酸
(水性)および食塩水で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウム上で乾燥した。真空で
の濃縮し、続いてクロマトグラフィー(10%酢酸エチル/塩化メチレン)によ
り、4−[1−ジフルオロメチル−5−(シクロペンチルオキシカルボニル)ア
ミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸メチルエ
ステル(0.185グラム、95%収率)を得た。
5:5:2の比率のメタノール:テトラヒドロフラン: 水(24ml)中の
4−[1−ジフルオロメチル−5−(シクロペンチルオキシカルボニル)アミノ
−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸メチルエステ
ル(0.40グラム、0.84ミリモル)の溶液に、水酸化リチウム一水塩(0
.18グラム、4.18ミリモル)を加えた。その結果できた溶液を室温で24
時間攪拌した。反応混合物を、次いで、1Mの塩酸(水性)で酸性にし、酢酸エ
チルで抽出した。合わせた有機相を、水および食塩水で洗浄し、次いで、硫酸ナ
トリウム上で乾燥した。真空での濃縮により、4−[1−ジフルオロメチル−5
−(シクロペンチルオキシカルボニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメ
チル]−3−メトキシ−安息香酸を白色固形物(0.40グラム、100%収率
)として得た。酢酸エチル/ヘキサン類からの再結晶化により、分析用試料を得
た。
塩化メチレン(100ml)中の4−[1−ジフルオロメチル−5−(シクロ
ペンチルオキシカルボニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3
−メトキシ−安息香酸(1.10グラム、2.37ミリモル)、4−ジメチルア
ミノピリジン(0.44グラム、3.63ミリモル)および1−[3−(ジメチ
ルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(1,2−ジクロロエ
タン)(0.70グラム、3.64ミリモル)の溶液に、o−トリルスルホンア
ミド(0.41グラム、2.42ミリモル)を加えた。その結果できた溶液を室
温で16時間撹拌した。溶液を塩化メチレンで希釈し、1Mの塩酸(水性)およ
び食塩水で洗浄した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮した。シリカ
ゲル上のクロマトグラフィー(5%メタノール/塩化メチレン)により4−[1
−ジフルオロメチル−5−(シクロペンチルオキシカルボニル)−アミノ−1H
−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−N−o−トリルスルホニルベ
ンズアミド(1.10グラム、76%収率)を得た。C31H31N3O6F2S から算定し
たHRMS: 611.1902.測定値:611.1924.
実施例29
4−[1−ホルミル−5−(シクロペンチルオキシカルボニル)アミノ−1H −インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−N−o−トリルスルホニルベ ンズアミド
クロロホルム(5ml)中の4−[1−ジフルオロメチル−5−(シクロペン
チルオキシカルボニル)アミノ−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メ
トキシ−N−o−トリルスルホニルベンズアミド(0.10グラム、0.16ミ
リモル)の溶液に、塩酸(エーテル中の1M、0.16ml、0.16ミリモル
)の溶液を加えた。その結果できた溶液を室温で4時間攪拌し、次いで、真空で
濃縮した。シリカゲル上のクロマトグラフィー(5%メタノール/塩化メチレン
)により標記化合物(0.92グラム、96%収率)を得た。融点=145℃(
分解)。C31H31N3O7から算定したHRMS: 590.1961. 測定値:590.1914.
実施例30
4−[1−ジエチルカルバモイル−5−(4,4,4−トリフルオロ−2−メ チル−ブチルカルバモイル)−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メト キシ−N−o−トリルスルホニルベンズアミド(一般式V:R3=C2H5;R4= C2H5)
ジメチルホルムアミド(40ml)および蟻酸(2ml)中の4−[5−ベン
ズオキシカルボニル−1H−インドール−3−イルメチル]−3−メトキシ−安
息香酸メチルエステル(3.46グラム、8.06ミリモル)の溶液に、炭素担
持10%パラジウム(1.5グラム)を加えた。その結果できた混合物を、30
psiで1.5時間水素化した。混合物をセライトを介して濾過し、濾液を酢酸
エチルで希釈した。この溶液を、1Mの塩酸(水性)で数回洗浄した。次いで、
有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃縮した。塩化メチレンからの再結晶化
により、3−(2−メトキシ−4−メトキシカルボニル−ベンジル)−1H−イ
ンドール−5−カルボン酸(1.97グラム、73%収率)を得た。
塩化メチレン(50ml)中の3−(2−メトキシ−4−メトキシカルボニル
−ベンジル)−1H−インドール−5−カルボン酸(1.7グラム、5.00ミ
リモル)の溶液に、4−ジメチルアミノピリジン(0.67グラム、5.50ミ
リモル)、1,2−ジクロロエタン(1.06グラム、5.50ミリモル)、ト
リエチルアミン(0.73ml、5.25ミリモル)および4,4,4−トリフ
ルオロ−2−メチルブチルアミン塩酸塩(0.93グラム、5.25ミリモル)
を加えた。その結果できた溶液を室温で12時間撹拌し、次いで、塩化メチレン
で希釈した。溶液を1Mの塩酸(水性)で洗浄し、次いで、有機相を硫酸マグネ
シウム上で乾燥した。真空での濃縮、続いて2:1の比率のエーテル:ヘキサン
類中で粗生成物をこねることにより、3−メトキシ−4−[5−(4,4,4−
トリフルオロ−2−メチル−ブチルカルバモイル)−1H−インドール−3−イ
ルメチル]−安息香酸メチルエステル(1.88グラム、82%収率)を得た。
2:2:1の比率のメタノール:テトラヒドロフラン:水(30ml)中の3
−メトキシ−4−[5−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチル−ブチルカル
バモイル)−1H−インドール−3−イルメチル]−安息香酸メチルエステル(
1.80グラム、3.90ミリモル)の溶液に、水酸化リチウム一水塩(0.8
2グラム、19.50ミリモル)を加えた。その結果できた溶液を室温で48時
間撹拌し、次いで、真空で濃縮した。その結果できた粗生成物を1Mの塩酸(水
性)
で処理し、その結果できた沈殿物を濾過により集めて3−メトキシ−4−[5−
(4,4,4−トリフルオロ−2−メチル−ブチルカルバモイル)−1H−イン
ドール−3−イルメチル]−安息香酸(1.74グラム、99%収率)を得た。
0℃で、テトラヒドロフラン(50ml)中の3−メトキシ−4−[5−(4
,4,4−トリフルオロ−2−メチル−ブチルカルバモイル)−1H−インドー
ル−3−イルメチル]−安息香酸(1.54グラム、3.43ミリモル)、トリ
フェニルホスフィン(1.26グラム、4.8ミリモル)およびベンジルアルコ
ール(0.50ml、4.8ミリモル)の溶液に、アゾ二カルボン酸ジエチル(
0.65ml、4.1ミリモル)を加えた。次いで、反応物を室温に温め、12
時間撹拌した。真空での濃縮、続いてシリカゲル上のクロマトグラフィー(1:
1のヘキサン類:酢酸エチル)により、不純物が存在する3−メトキシ−4−[
5−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチル−ブチルカルバモイル)−1H−
インドール−3−イルメチル]−安息香酸ベンジルエステルを得た。この生成物
を冷エーテルに溶解し、濾過した。濾液を濃縮し、残った黄色泡状物質を、シリ
カゲル上のクロマトグラフィー(1:1のシクロヘキサン:酢酸エチル)にかけ
て3−メトキシ−4−[5−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチル−ブチル
カルバモイル)−1H−インドール−3−イルメチル]−安息香酸ベンジルエス
テル(1.56グラム、87%収率)を得た。
0℃で、ジメチルホルムアミド(3ml)中の水素化ナトリウム(鉱油中の6
0重量%、0.035グラム、0.72ミリモル)のスラリーに、3−メトキシ
−4−[5−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチル−ブチルカルバモイル)
−1H−インドール−3−イルメチル]−安息香酸ベンジルエステル(0.35
グラム、0.65ミリモル)を加えた。その結果できた溶液を0℃で15分間攪
拌し、次いで、塩化ジエチルカルバミル(0.082ml、0.65ミリモル)
を加えた。溶液を室温に温め、12時間撹拌した。溶液を酢酸エチルで希釈し、
1Mの塩酸(水性)で洗浄した。有機相を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空
で濃縮した。シリカゲル上のクロマトグラフィー(30%酢酸エチル/ヘキサン
類)により、1−インドール−ジエチルアミド類似体(0.316グラム、76
%収率)を得た。
酢酸エチル(30ml)中のウレイド化合物(0.30グラム、0.47ミリ
モル)の溶液に、炭素担持10%パラジウム(0.20グラム)を加えた。混合
物を30psiで2時間水素化し、次いで、セライトを介して濾過し、真空で濃
縮した。シリカゲル上のクロマトグラフィー(エーテル→5%メタノール/塩化
メチレン)により、4−[1−ジエチルカルバモイル−5−(4,4,4−トリ
フルオロ−2−メチル−ブチルカルバモイル)−1H−インドール−3−イルメ
チル]−3−メトキシ−安息香酸(0.197グラム、76%収率)を得た。
塩化メチレン(15ml)中の4−[1−ジエチルカルバモイル−5−(4,
4,4−トリフルオロ−2−メチル−ブチルカルバモイル)−1H−インドール
−3−イルメチル]−3−メトキシ−安息香酸(0.12グラム、0.22ミリ
モル)、4−ジメチルアミノピリジン(0.040グラム、0.33ミリモル)
および1,2−ジクロロエタン(0.063グラム、0.33ミリモル)の溶液
に、o−トリルスルホンアミド(0.038グラム、0.22ミリモル)を加え
た。その結果できた溶液を室温で12時間攪拌した。次いで、反応混合物を塩化
メチレンで希釈し、1Mの塩酸(水性)で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム
上で乾燥し、真空で濃縮した。湿性エーテルからの再結晶化により、標記化合物
(0.115グラム、75%収率)を得た。融点=153−154℃。C35H39N4
O6SF3から算定した理論値:C,59.92;H,5.60;N,7.99. 測定値: C,60.18;H,5.68
;N,8.41.
実施例31−32
実施例29と同様の手法を用い、一般式R3R4NCOClの適切な化合物と必
須の4−[5−(4,4,4−トリフルオロ−2−メチル−ブチルカルバモイル
)−1H−インドール−3−イルメチル−安息香酸中間物質との反応により、一
般式Vの化合物を得た。
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 FI
A61K 31/535 ABF A61K 31/535 ABF
ABM ABM
ACF ACF
C07D 401/12 209 C07D 401/12 209