【発明の詳細な説明】
はんだ付による吸収性製品用材料の接合方法発明の分野
本発明は、使い捨て吸収性製品を構成する材料の接合を実現するための方法に
関する。特に、連続的工程で製造される赤ん坊用おむつ、失禁用製品及び生理用
ナプキンが、所望の接合によりその材料をはんだ付すること(soldering)により
効果的に保持される方法に関する。発明の背景
赤ん坊用おむつ、失禁用製品及び生理用ナプキンのような吸収性製品は典型的
には種々の材料から製造される。製造工程において該製品はそれぞれの使い捨て
吸収性製品を構成するため互いに接合されなければならない。そのため材料の接
合は一定の要求を満足しなければならない。その重要な一つは該製品が使い捨て
される少なくとも前に該製品が分離するのを防ぐに充分である接合力である。
典型的な接着剤、特に、ホットメルト接着剤がこの目的にために引き続いて用
いられている。
使い捨て吸収性製品の製造工程において起こる異なる使用形態のため、接着剤
の大きな改質が開発されておりかつ開発され続けている。別の接合方法は、材料
が互いに永続的な接合を形成するように融着させられる領域を形成することがで
きる同種のプラスチック材料の間で用いられる溶接(welding)を含む。
材料を接合する別の方法、すなわち、はんだ付が吸収性製品の分野に効果的に
用いることができる。該方法は金属の接合の技術から知られたものであるが、使
い捨て吸収性製品の分野では用いられていない。
使い捨て吸収性製品に用いられた材料を接着剤を用いて互いに接着する場合に
生じる良く知られた問題は、接着剤が透過性材料を通過して移動することができ
るということである。これは接着剤が適用される時及び適用された後に起こるか
もしれない。不透過性材料が互いに接合される場合、該製品が受ける応力及び歪
は接着剤が通過する小さな隙間を形成することができる。
使い捨て吸収性製品に用いられた接着剤は広い範囲の温度において接着性を示
すようにするため粘着性である。該接着剤は、通常、使い捨て吸収性製品に用い
られた材料の外側に望ましくない接着剤の存在を作る室温においてすら粘着性で
ある。
急速に速やかに動く機械部分に接着剤、特に、べたべたした接着剤が形成され
ることは不安定な工程の状況を導くので、製造工程中、使い捨て製品に用いられ
た材料のいかなる外側にも接着剤が付くことは好ましくない。最小限、これら状
況の発生はしばしばの清浄を要求し、機械の停止及び低下した効率を導く悲惨な
材料の破壊さえ引き起こす。
また、使い捨て吸収性製品の外側に存在するような接着剤は消費者にとっても
全く望ましくない。これら製品の使用温度、すなわちこのような製品の着用者の
体温で粘着性である接着剤が着用者の皮膚又は衣服に接触する場合、該接着剤は
、通常、衣服への残留接着剤又は着用者の皮膚への刺激を引き起こすであろう。
接着剤のこのような欠点は溶接という別の方法により解決され得る。材料の溶
接は、通常、全く同一でなければならないというわけではないが、材料の類似性
を要求する。また、溶接は、材料の溶失又はいわゆる溶接孔(welding holes)を
生じさせずに、材料の間に正確な結合を実現するためには、非常に正確な温度コ
ントロールが要求されるという不利がある。非常に厳密なコントロール又は溶接
に対して全く相入れない材料という問題は、上述の欠点を有するがため今日の接
着剤の技術を用いることを非常に減じている。
したがって、本発明の目的は、溶接に代わりかつ接着剤の固着に代わるものと
して、使い捨て吸収性製品を製造する技術において通常用いられている材料を接
合することを可能にする方法を供給することである。本発明の他の目的は、本発
明により開発された別の方法において今日の接着剤の材料の方法と同様の温度に
おいて実施することができるという、接着剤の適用温度以下での接着剤の粘着に
関連した問題を解消した、改良を供給することである。
本発明のこれら及び他の目的は、以下の本発明のさらなる説明により詳細に述
べられ得る。発明の概要
本発明は、使い捨て吸収性製品に用いられる材料の接合を供給するための接合
方法に関する。該使い捨て吸収性製品は吸収性構造部品の相対する側に位置され
た第１及び第２の最外表面を有する吸収性構造部品を含むものであり、該方法は
下記工程を含む。
−使い捨て吸収性製品に用いられる第１及び第２の材料を供給すること：
−縦方向に限定された方向に第１及び第２の材料を搬送すること：
−はんだ付により第１及び第２の材料を接合して永久接合を実現すること．
本発明のはんだ付法工程に用いられるはんだ(solder)は、２０℃において非粘
着性、好ましくは４０℃において非粘着性である。はんだ施工温度は典型的には
はんだの凝固温度以上である。
本発明の好ましい態様において、該方法はサイドフラップ（side flaps）を有
する生理用ナプキン又はパンティーライナーに用いられる材料の結合に使用され
る。生理用ナプキン又はパンティーライナーは、下着の股部分の側縁を越えて広
がるサイドフラップを有し、追加の汚れ保護のため側縁のまわりに折り畳まれ、
下着の股部分において用いられる。このようなサイドフラップは、少なくとも一
定の部分において、高速変形工程によりサイドフラップのまわりに改良取付けの
ために広げようとすることができる。
一般的に、本発明による使い捨て吸収性製品に用いられる材料は、好ましくは
、高速度、例えば少なくとも０．４ m/s、好ましくは少なくとも１．５ m/sの表
面速度で縦方向に移動される。これは、それぞれ、１分当り、少なくとも１製品
当り２０cm長さの製品１２０個、より好ましくは少なくとも１製品当り２０cm長
さの製品４５０個の生産量に換算することができる。
はんだ付によって使い捨て吸収性製品に接合される材料は、液体透過性のトッ
プシート、バックシート、好ましくは液体不透過性の材料、芯、及びトップシー
ト又はバックシートを形成する多層と同様に（任意の）芯の内部各層を含む。本
発明によるはんだ付方法からの特に有益な材料の接合は本明細書による従属請求
の範囲にみることができる。図面の簡単な説明
図１は、本発明により製造された生理用ナプキンの分解組立図であり、はんだ
を示さないが、使い捨て吸収性製品の代表例として好ましい生理用ナプキン又は
パンティーライナーの種々の要素を明示するものである。
図２は、多層吸収性構造部品を有する別の生理用ナプキンである。
図３は、サイドフラップを有するさらに別の生理用ナプキンである。
本発明によると、身体に近接して配置することにより液体を吸収するための使
い捨て製品は、はんだ付により少なくとも部分的に接合される。該製品は、典型
的には、繊維もしくはフィルム様構造部材の液体透過性基質を備えた身体に面す
る表面、液体不透過性であるが通気性である基質を備えた衣服に面する表面、及
び該身体に面する表面と該衣服に面する表面との間に置かれた吸収性構造部材を
有する。該吸収性製品は縦及び横軸を有し、特にサイドフラップ部材を含む技術
に一般的である任意の部材又は構造、及び該技術で知られた任意の種類の伸長性
又は弾性構造を包含することができる。
発明の具体的説明
生理用ナプキン又はパンティーライナーを引用にして以下に液体吸収性使い捨
て製品について説明する。しかしながら、該製品、例えば成人又は赤ん坊用おし
め又は成人失禁者用インサート(inserts)は、本発明の特徴とする構成とともに
同様に用いることができる。本発明により製造される生理用ナプキン又はパンテ
ィーライナーの３つの異なる好ましい態様が、分解組立図として図１〜３に示さ
れる。該生理用ナプキン又はパンティーライナーのそれぞれは、液体不透過性バ
ックシート（３）を覆う吸収性構造部材（４）に覆われる液体透過性トップシー
ト（２）を示す。
トップシート
該トップシート（２）は、着用者の皮膚に対してしなやかで、ソフトフィーリ
ングで、非刺激性である。また、該トップシートは、トップシートの部分または
その伸長部を通して１又は２方向に延伸されることを可能にする弾性特性を有す
ることができる。さらに、該トップシートは、液体（例えば、月経及び／又は尿
）を透過することができるように流体通過性である。好ましいトップシートは、
織布及び不織布にような材料、穿孔されて製造された熱可塑性フィルム、穿孔さ
れたプラスチックフィルム及び水素化された熱可塑性フィルムのような高分子材
料、多孔質フォーム、網状フォーム、網状熱可塑性フィルム及び熱可塑性スクリ
ムなど幅広い範囲から製造され得る。好ましい織布及び不織布材料は、天然繊維
（例えば、木質繊維又は綿繊維）、合成繊維（例えば、ポリエステル、ポリプロ
ピレン又はポリエチレン繊維のような重合体繊維）又は天然及び合成繊維の組合
わせから形成することができる。
本発明に使用される好ましいトップシートは、高弾性不織布トップシート及び
穿孔されて製造されたフィルムから選択される。該穿孔されて製造されたフィル
ムは、身体からの浸出液を通過させて吸収せず、液体を後方に通過させて着用者
の皮膚が再濡れする傾向を減じるという理由で、特に、穿孔されて製造されたフ
ィルムはトップシートとして好ましい。このようして、身体と接触する多孔フィ
ルムの表面は乾燥したままであり、これにより身体を汚すことを減少し、着用者
により快適な感触をもたせる。好ましい多孔フィルムは、米国特許第３，９２９
，１３５号、同第４，３２４，２４６号、同第４，３４２，３１４号、同第４，
４６３，０４５号及び同第５，００６，３９４号に開示されている。特に好まし
い微細に穿孔形成されたフィルムのトップシートは、米国特許第４，６０９，５
１８号及び同第４，６２９，６４３号に開示されている。本発明に好適なトップ
シートは上記特許の一つ又はそれ以上に開示されており、名称“ドライ- ウイー
ブ”（“ＤＲＩ- ＷＥＡＶＥ”）として、ザ プロクター アンド ギャンブル
カンパニー オブ シンシナチィー、オハイオ(The Procter & Gamble Compan
y of Cincinati,Ohio)から生理用ナプキン用として市販されている多孔フィルム
を含む。
液体通過手段の均一な収容を有さないトップシートばかりでなく液体通過手段
を部分だけに含むトップシートがまた本発明により期待される。典型的には、こ
のようなトップシートは、液体に対して中心部で透過性であり、かつ周辺部で不
透過性であるトップシートが結果として生じるように分配された液体通過手段を
有するであろう。
多孔フィルムトップシートの身体側表面は、身体側表面が親水性でない場合よ
りも速く液体がトップシートを通過して移動することを助けるために親水性とす
ることができる。好適な態様において、ＰＣＴ公開公報ＷＯ ９３／０９７４１
号に開示されているように界面活性剤が多孔フィルムトップシートの重合体材料
中に均一混合される。別法として、トップシートの身体側表面は米国特許第４，
９５０，２５４号に開示されているような界面活性剤で処理することにより親水
性とすることができる。
他の別法は、ＰＣＴ公開公報ＷＯ ９３／０９７４４号、同ＷＯ ９３／１１
７２５号又は同ＷＯ ９３／１１７２６号に開示されているハイブリッドトップ
シートの特に有用な態様の構造部材のような繊維及びフィルムを均質混合したい
わゆるハイブリッドトップシートと呼ばれるものである。
該トップシート（２）は、典型的には、吸収性構造部材（４）の全体を横切っ
て伸びるが、吸収性構造部材（４）と同一の広がりをもった領域の外側に伸びて
も良い。図１に示されるように、トップシート（２）をバックシート（３）に接
合するのに使用するため周辺縁部分（２０）を備えることができる。また、トッ
プシート（２）は伸びることができ、かつ図３中の５２で表わされるように好ま
しいサイドフラップの部分又は全てを形成することができる。
該トップシートに関しては、多層構造又は単一層が考えられる。多層トップシ
ートの種々の層が互いに接合される場合、該種々の層は本発明による接合方法が
用いられる。
上述したハイブリッドトップシートは多層設計になっているものであるが、第
１及び第２のトップシートの設計において他の多層トップシートが本発明による
方法により接合することが考えられる。
吸収性構造部材
吸収性構造部材は図１〜３に単一の構成要素（４）として示されている。該吸
収性構造部材は、(a)任意の第１の液体収容層、好ましくは第２の液体収容層と
ともに(b)液体貯蔵層、(c)任意の液体貯蔵層の下に横たわる繊維（“微粉”）層
及び(d)他の任意の構成成分の構成材料を含むことができる。
ａ 第１／第２の液体収容層
本発明による吸収性構造部材の一つの任意の構成成分は第１の液体収容層及び
第２の液体収容層である。該第１の液体収容層は典型的には該トップシートの下
側に位置し、それとともに液体伝達性である。該トップシートは貯蔵層に最後の
収容を行うために該第１の収容層に獲得した液体を移送する。第１の収容層を通
過する液体のこの移送は厚さ方向ばかりでなく、吸収性製品の縦及び横方向でも
起こる。また、任意であるがしかし、好ましい該第２の収容層は典型的には第１
の収容層の下に置かれ、それとともに液体伝達性である。この第２の収容層の目
的は第１の収容層から容易に液体を獲得し、下に横たわる貯蔵層に該液体を急速
に移送することである。これは下に横たわる貯蔵層の液体収容が充分に利用され
ることを助ける。
ｂ 液体貯蔵層
液体貯蔵層は液体伝達性を有し、典型的には第１又は第２の収容層の下に横た
わって置かれる。該液体貯蔵層は任意の有用な吸収性材料又はその組合わせを含
むことができる。該液体貯蔵層は、好ましくは、通常、適当な支持体と組合わせ
て、“ハイドロゲル”、“スーパーアブソーベント”、“ハイドロコロイド”材
料と呼ばれる吸収性ゲル化材料を含む。
該吸収性ゲル化材料は、多量の水性身体液を吸収することができ、さらに中圧
下で吸収された液体を保持することができる。該吸収性ゲル化材料は適当な支持
体中に均一に又は不均一に分散することができる。該適当な支持体は、これが吸
収性を備える場合、単独で使用することができる。
本発明で用いられる適当な吸収性ゲル化材料は、ほとんどしばしば、本質的に
水不溶性、わずかに架橋した、部分的に中和された、重合体ゲル化材料を含む。
この材料は水と接触してハイドロゲルを形成する。このような重合体材料は重合
性不飽和酸含有モノマーから製造することができる。本発明に使用される重合体
吸収性ゲル化材料の製造に用いるための適当な不飽和酸モノマーはＲＥ３２．６
４９として再発行された米国特許第４，６５４，０３９号に挙げられたものを含
む。好ましいモノマーはアクリル酸、メタクリル酸及び２−アクリルアミド−２
−メチルプロパンスルホン酸を含む。アクリル酸そのものは重合体ゲル化材料の
製造にために特に好ましい。
適当な支持体は、毛羽及び／又はティッシュの形でセルロース繊維にような吸
収性構造部材として通常用いられている材料を含む。適当な支持体は吸収性ゲル
化材料と一緒に用いることができるが、これらは単独で又は組合わせて用いるこ
ともできる。生理用ナプキン／パンティーライナーに関していえば、ティッシュ
又はティッシュ積層体が最も好ましい。
図２に示される本発明による製造の態様によると、吸収性構造部材（４）はテ
ィッシュの上にティッシュを折重ねて製造したティッシュ積層体の二重層（４２
）を含む。これらの層は両層が互いにはんだ付により接合することができる。
強化セルロース繊維のような改質セルロース繊維も使用することができる。合
成繊維を使用することができ、これは酢酸セルロース、ポリフッ化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、アクリル（例えば、オーロン（商標名））、ポリ酢酸ビニル、
不溶性ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド（例
えば、ナイロン）、ポリエステル、二成分繊維（コンジュゲートファイバー）、
三成分繊維、その混合物等から製造された繊維を含む。好ましくは、該繊維の表
面は親水性であるかもしくは親水性に処理される。該液体貯蔵層は再濡れ問題を
低下させるパーライト、珪藻土、バーミキュライトにような充填材を含むことが
できる。
該吸収性ゲル化材料が支持体中に不均一に分散されている場合、例えば、貯蔵
層の寸法内で一又は数方向に傾斜した収容を有することになるので、該貯蔵層は
決して局部的に均一にすることはできない。不均一収容はまた部分的に又は全体
に吸収性ゲル化材料を含んでいる支持体の積層体にも起因し得る。
ｃ 任意の繊維（“微粉”）層
本発明による吸収性構造部材に含有するための任意の構成成分は貯蔵層に隣接
した繊維層、典型的には貯蔵層の下に横たわる繊維層である。この横たわる繊維
層は、“微粉”層が吸収性構造部材の製造中貯蔵層中に吸収性ゲル化材料を置く
ための基質を備えているという理由で、典型的には、“微粉”層といわれるもの
である。実際には、該吸収性ゲル化材料はファイバー、シート又はストリップの
ような微細構造の形をしているこれらの例において、この繊維状“微粉”層は含
まれる必要はない。しかしながら、この“微粉”層はパッドの長さに沿って液体
を急速に吸い上げるというような別の液体処理能力を備えている。
ｄ 吸収性構造部材の他の任意の構成成分
本発明による吸収性構造部材は吸収性ウエブとして通常示される他の任意の構
成成分を含むことができる。例えば、強化スクリムが吸収性構造部材の各層内も
しくはその各層の間に置くことができる。このような強化スクリムは、特に吸収
性構造部材の各層間に置く場合、液体移送に対し中間遮断層を形成しないような
形状とするべきである。熱結合の結果として、通常、構造的完成が起こると仮定
した場合、強化スクリムは、通常、本発明による吸収性構造部材には要求されな
い。
本発明による吸収性構造部材に含むことができ、好ましくは第１又は第２の液
体収容層に近接して又は該部分として備えられる他の構成成分は臭気調節剤であ
る。典型的には、他の臭気調節剤とともに又はこれに加えて被覆された活性炭素
、殊に適当なゼオライト又はクレー材料が任意に該吸収性構造部材に結合される
。これら構成成分は所望の任意の形状で結合され得るが、しばしばばらばらの粒
子として含まれる。
バックシート
バックシート（３）は、第１には、該吸収性製品と接触する濡れやすい製品、
例えば、ズボン下、パンツ、パジャマ及び下着から吸収性構造部材中に吸収され
、保持された浸出液を阻止する。該バックシート（３）は、好ましくは液体（例
えば、月経及び／又は尿）に対し不透過性であり、好ましくは薄いプラスチック
から製造されるが、その他の軟質液体不透過性材料も使用することができる。こ
こ
で用いられる、“軟質”という用語は、しなやかであり、かつ人体の普通の体型
及び輪郭に容易に適合させられる材料をいう。また、該バックシートは一又は二
方向に拡張することができるような弾性特性を有することができる。
該バックシートは、典型的には、吸収性構造部材の全体を横切って伸びるが、
吸収性構造部材（４）との同延領域の外側で伸びても良い。図１に示されるよう
に、バックシート（３）をトップシート（２）に接合するのに使用するため、周
辺縁部分（３０）を備えることができる。また、該バックシートは伸びることが
でき、図３中に５４で示されるような好ましいサイドフラップの部分又は全てを
形成することができる。
該バックシートは、織布又は不織布材料、ポリエチレン又はポリプロピレンの
熱可塑性フィルムのような重合体フィルム、又はフィルム被覆不織布材料のよう
な複合材料を含むことができる。好ましくは、該バックシートは、約０．０１２
mm（０．５ミル）から約０．０５１mm（２．０ミル）の厚さを有するポリエチレ
ンフィルムである。
典型的なポリエチレンフィルムは、クロペイ コーポレーション オブ シン
シナチー，オハイオ(Clopay Corporation of Cincinnati,Ohio.)から表示Ｐ１８
- ０４０１として、及びエチル コーポレーション，ビスキーン ディビジョン
，オブ テール ホウト，インディオ(Ethyl Corporation,Visqeen Division,of
Terre Haute,Indiana）から表示ＸＰ- ３９３８５として製造されている。該バ
ックシートは、好ましくは、より布様外観を備えるためエンボス及び／又は艶消
し仕上げされる。さらに、該バックシートは、蒸気が吸収性構造部材から逃げら
れるようにする、例えば、通気性にすることができるが、浸出液が該バックシー
トを通過することを阻止する。同様に、互いに接合されている数層を含む通気性
バックシートは、本発明による接合方法が用いられ、かつ好ましく接合される。
吸収性構造部材の任意の構成成分
本発明の吸収性製品は、任意に、特別に意図された製品の使用に典型的なこれ
ら全ての構成成分を含むことができる。例えば、生理用ナプキン及びパンティー
ライナーは、しばしば及び好ましく、サイドフラップ及びパンティーの位置を改
良し、汚れ保護を遂行するために、サイドフラップ及びパンティー固着用接着剤
のような構成成分を含む。特に、サイドフラップは消費者にかなり普及するよう
になっている。該サイドフラップは別体として製造されて、本発明による方法に
より生理用ナプキンの主要部分に接合され得る。別法として、該サイドフラップ
は一体に成形され、最も好ましくは、トップシート（２）及びバックシート（３
）の横縁フラップ伸長部（５２、５４）を互いに接合することにより、トップシ
ート（２）及びバックシート（３）とともに一体に成形され得る。サイドフラッ
プの機能は、一体に成形されていようと、あるいは別体に成形された後に該製品
に接合されていようと、縦軸（１０）又は横軸（１１）に平行に一又は両方向に
伸長をかけることにより更に改良され得る。伸長性は、該サイドフラップの全て
又は一部のみを横切って備えることができ、かつ（弾性化及び伸長性のために）
該サイドフラップに弾性材料を接合し、又は伸長をかけられるべきサイドフラッ
プの部分をプリーティング又はリングローリングすることにより達成することが
できる。
該サイドフラップが図３に示されるような積層体から形成されている場合、本
発明によるはんだ付が殊に効果的にに使用され得る。典型的に使用される高速装
置のパーツの上にべたつく接着剤が作り上げられることに関連する問題が解消さ
れる。
一つの又はいくつかの弾性ストランドによる脚(leg)弾性化は吸収性製品の技
術に共通のものである。一般に、吸収性製品において全ての典型的に用いられる
構成成分は本発明の方法により製造された吸収性製品に含まれ得る。
本発明による加工工程
本発明により接合されるための少なくとも２つの材料を備える加工工程は、提
供されるべき生理用ナプキンとして上述した少なくとも２つの材料又は構造部材
の構成要素を必要とする。通常、該材料はローラー品としてかなり速い表面速度
で供給され、構造部材の構造要素が他の材料又はその後の他の構造部材の構造要
素と結合される間の加工工程中その速度が維持される。
これら製品が製造され、これにより接合加工が行われるに必要な該表面速度は
、好ましくは少なくとも０．４m/s、より好ましくは少なくとも１．５m/s であ
る。その移動は、それゆえ、典型的には本発明により製造された吸収性製品の長
さ方向に平行な長さ方向となる。
横軸（１１）に平行な移動は可能であるが、ほとんど用いられない。本発明に
よる基本工程は、本発明により供給され、搬送された少なくとも２つの材料を互
いにはんだ付により接合することである。形成された構造部材は典型的には使い
捨て吸収性製品の処理の少なくとも前に役立つために結合されなければならない
ので、該はんだ付は材料間の永久結合を供給するためにのみ有用であると考えら
れる。
それ故、該はんだ付は少なくとも０．４Ｎ／２．５cmの剥離強さに耐えるべき
である。該剥離強さは２．５cm巾の試験片において互いに結合された材料を剥離
して分離するのに要求される強さである。全試験の詳細は以下に示される。勿論
、該はんだ付強さは接合された材料の材料強度を越えることはできない。それ故
、０．４Ｎ／２．５cmに抗する試験に対する別法は内部凝集試験であり得る。該
試験において接合は剥離される。たとえ該材料が破壊されても、該はんだ付され
た接合は該試験を満足する。
はんだ付により接合する材料は、接合されるための一又は両表面にはんだを供
給すること、及びはんだ付温度以下にはんだが冷却する前に該表面が接触するよ
うに持っていくことが要求される。はんだを付けるためにはんだ付温度以上の温
度にはんだは加熱され、はんだは接着剤が塗布されると同様の又は同じ方法で付
けられる。事実、今日、接着剤を塗布するために用いられたと同様の装置が要求
される各表面にはんだ付するのに適用され得る。ランダムに又は設計された模様
に接触塗装、ロール塗装、スプレー塗装するような方法が、全て、本発明による
はんだ付に使用され得る。
該表面が共に接合されるように持ってくる場合、該はんだははんだ付温度以上
の温度で両表面に密に接触される。はんだ付温度以下に冷却後永久接合が形成さ
れる。本発明によるはんだ付の用語の意味する方法とは、金属技術においてはん
だが接触表面を横切った材料内結合(intermaterial bonds)を形成するろう付に
例えられる方法である。理論に限定される事を望まないが、はんだは、互いには
んだ付される材料の上部分子層を含む材料内接合の薄い層を形成するものと信じ
られる。
はんだを接着剤と区別するため、はんだを限定するための粘着試験を以下に説
明する。本発明をよりよく理解し、繰り返して言うために、それ故、この試験に
よるはんだから接着剤は区別され得る。
はんだ材料は、例えば通常使用される粘着剤添加物以外の接着剤材料とするこ
とができる。ホットメルト接着剤の融点と同様の融点を有する高剥離強度の別の
ワックス系材料を使用することができる。このようなはんだの一つの例は、エイ
チ．ビー．フラー カンパニー，ルーエンブルグ，ジャーマニー（H.B.Fuller C
ompany,Lueneburg,Germany）から市販されているフーラーＨＳ３５０ニュー（Fu
ller HS350 New）という表示の清浄材料である。このはんだの使用温度は約１２
０℃〜１４０℃であり、一方、ファインドレイ、ローゼンダール、ザ ネーザー
ランド．（Findley,Rosendaal,The Netherlands.）より市販される、ファインド
レイ９９０- ３７４- ビー（Findley990- 374 - b.）のような、比較ホットメル
ト接着剤の使用温度は約１３５℃〜１４５℃を有する。試験方法
本発明に関して導かれる全試験は、試験開始は除き、２１°プラスマイナス１
℃及び５０％の相対湿度の試験条件を要求する。全試験材料は該試験に先立ち少
なくとも４時間この温度及び湿度に条件付けられる。剥離強さ及び剥離力試験
該剥離強さ試験は、一方の材料が他方の材料から１８０度角で剥離される場合
の、該材料間の接合を層剥離するのに要求される力を分析する。永久接合の限定
に関して、材料を標準化し、はんだを適用することを企てるよりも、はんだ付さ
れた材料の接合の実際の試料を作製し、互いにはんだ付されている実際の材料の
間の剥離強度を分析することがもっとも感度がよいと言うことが分かっている。
該試験は、試験される試料の全巾を横切るのに等しい剥離力を適用するために充
分な最終タブを有する２．５cm巾の試験片について行われる。
はんだ付された接合を剥離するために要求される力が０．４Ｎ／２．５cmであ
るか、該接合が剥離なしに４０ｇの加重を保持するのに耐えることができる場合
、材料間のはんだ付された接合の剥離強度は十分である。
既に示したように、材料がはんだ付された接合よりもむしろ構造的に破壊され
るようになる場合、要求された０．４Ｎ／２．５cm以下の凝集強度を有する材料
ははんだ付によりすでに永久接合されたと考える。明らかに、この試験は剥離強
度の力の測定よりも実施しやすいという点で本質的に簡便である。この試験は、
材料の一方に備えられた０．４Ｎ／２．５cmよりもより強い凝集強度を有し、は
んだ付された接合が破壊されない場合に用いられ得る。したがって、一般に、と
もにはんだ付された材料の一方の破壊ははんだ付された接合が永久であることを
意味する。粘着性試験
該粘着性試験は粘着性接着剤からはんだ材料を区別するために試みられる。典
型的には、該区別は接着剤の解放表面に対してはんだ材料の解放表面を簡単に触
れることによって事実上明らかとなろう。しかしながら、該区別を決めるために
は次の試験方法が適用されなければならない。主要粘着性試験方法の工程
-供給者取扱説明書による、粘着性を分析するための試験用はんだ材料を溶解す
ること；
-該溶解された試験用はんだ材料を第１の基盤に塗布すること；
-該溶解された試験用はんだ材料の解放側面が触れないようにし、かつ清浄な空
気にのみ晒されるようにしつづけながら、該溶解された試験用はんだ材料及び基
盤を試験温度まで冷却させること；
-一定の圧力下で試験材料が触れられていない側面に第２の基盤、粘着性基盤を
適用すること；
-第１の基盤から第２の基盤を剥離するために要求された力を測定すること．
はんだ材料は試験温度においてゼロの剥離力を有するであろうが、ゼロ以上の
剥離力を有する試験片は本発明による方法に有用ではない。
該試験材料は、試験材料の製造取扱説明書による温度に加熱され／溶融される
べきである。加熱し冷却された後、硬化を受ける試験はんだには注意が払われる
べきである。試験はんだは加熱前には粘着性であるようにみえても良いが、試験
はんだが適用された後、例えば冷却後は非粘着性であることができる。
検査される該試験はんだ材料は、接着剤が適用される通常の方法と同じく基盤
に張付けられる。流れ試験方法としては、ノードソン，ルーエンブルグ，ジャー
マニー(Nordson,Lueneburg,Germany)から入手される５０mm巾ノズルを有するス
ロット コーター(slot coater)を使用することが有用であるということが分か
っている。該はんだは、塗装装置に関して少なくとも０．５m/s の第１の基盤速
度で全表面塗布の少なくとも２．５cmの巾において該試験として適用される。よ
り幅広い塗装は受け入れられるが、（例えばスプレー塗装により）塗装されるよ
り小さな巾又は小部分の巾の塗装はこの試験に関しては受け入れられない。勿論
、このような模様塗装は本発明の方法に関する特殊な応用においてはんだを適用
するのに用いられることができる。
適用されるはんだ材料の長さは、少なくとも１０試料を供給するために一連の
試験を導くのに十分な長さであるべきである。各試験試料の長さは１０cmほどに
するべきである。粘着制試験方法に使用されるはんだの量は、本発明により要望
された方法に使用されように意図されたと同じ量とすべきである。しかしながら
、試験表面が適用される試験はんだにより十分被覆されるための最小の量であり
、１０〜３０ g/m2の量が有用であるということが分かっている。
はんだが該試験に適用される第１の基盤は、２０から３０μmの間の厚さを有
するポリエチレンフィルムであるべきである。ポリエチレンフィルムに適用され
るにはあまりに高い適用温度を有するはんだは吸収性製品に関して通常全く考え
られないであろう。しかしながら、ポリエチレンフィルムが試験はんだの適用に
耐
えられない（例えばそのために燃える）ような高い温度での適用という特殊な場
合には、ポリプロピレンフィルムに置き換えることができ、また極端な場合には
ポリエチレンテレフタレートに置き換えることができる。しかしながら、使い捨
て吸収性製品に関してはあまりに高い適用温度を有するはんだは有用ではなく、
使い捨て吸収性製品の製造に有用であるティッシュ材料のはんだ付の場合を除き
、典型的な適用温度は２００℃以下が良く、通常は１５０℃以下であると考える
べきである。
はんだが基盤に適用された後、測定される温度まで冷却することができる。最
高の製造温度は室温付近、例えば約２０℃であるので、一つの臨界温度は約２０
℃であることが分かっている。本発明の目的からみて、着用者の皮膚へのはんだ
の粘着はいかなるものであっても避けるべきであるので、他の典型的な臨界温度
は使い捨て吸収性製品の着用者の体温である。はんだ材料がこの目的を達成する
ためのこの粘着性試験により非粘着性でなければならない安全限界を見込むと、
適当な上限値は４０℃以下であると考えられる。それ故、はんだの２つの品質は
、２０℃またはそれ以下で非粘着性である１つのものと４０℃またはそれ以下で
非粘着性である好ましい性質のもう１つのものに区別することができる。
該試験方法による次の工程は第２の基盤の適用である。該第２の基盤ははんだ
試験試料のすべての表面に伸ばされ、好ましくは取り扱われることができる端を
供給するために十分であるように試験表面を越えるるべきである。
理想的には、該第２の基盤は、該はんだが粘着性の欠如を示すべきである表面
を供給すべきである。しかしながら、試験標準化のためには２つの材料は限界で
あると考えられる。
一つの基盤材料は綿織布表面材である。これは、“白，１００％綿織り，形式
＃４２９- Ｗ”(white,100%cotton weave,style#429 - W)の表示の下に、ローフ
レー シッター テクニク ゲマインシャフト ミット ベシュランクテール
ハフツング，ネッターシェイム．ジャーマニー(Loeffer Sitter Technic GmbH,N
ettersheim.Germany)から入手することができる。第二の別の基盤材料は、“タ
ーコリン ポリエチレン フィルム コード ＳＴ- ４００”(Tacolin Polyeth
lene Film Code ST 400)の表示の下に、ターコ プラスチック、マンチェスター
，
グレイト ブリテイン(Taco Plastics,Manchester,Great Britain)から入手する
ことができる２５μm厚のポリエチレンフィルムである。
１０試料の各々は０．４N/cm2の圧力下はんだの解放表面に第２の基盤を適用
することにより試験される。圧力の適用は、試験表面領域のサイズに一致した重
量を使用し（最小の試験表面領域に対してこの重量は１kgであろう）、該試験表
面に本質的に伸ばすことにより導入することができる。
該試験重量の適用上、例えば重量を傾けることにより不均等な重量分布が導入
されないように注意が払われるべきである。本発明による好ましいはんだに対し
て、試験結果は４N/cm2、いやむしろ１０N/cm2までの圧縮の広い範囲を越えて変
化しない。
第２の基盤がはんだ表面に適用される圧縮は少なくとも３０秒から１分間保持
されるべきである。この重量は次いで除去され、該試料はさらに３０秒から１分
間そのままにされる。
次いで、剥離力の測定は、一表面から他表面を剥離することを試み、高感度な
標準力で要求された力を測ることによって導かれる。この測定は異なる接着剤の
強度を区別するための技術として公知のものである。ゼロ力を測定する値（すな
わち、非粘着性）を測定するための試みにより、力の測定は結果の正確性という
点で本質的な問題を作り出す。零の絶対値を測定する場合、変動は、測定ノイズ
として知られるが、強力に増幅される。それ故、はんだを識別する粘着性試験は
第２の基盤がはんだ自身の重力下で剥離される場合は満足される。
これは、試料を取り、好ましくは第１基盤の外方端のみに接触して、試験はん
だの粘着性によってのみ該はんだ自身の重力下で第２の基盤が保持されるように
して試料を折り返すことにより測定される。第２の基盤が剥離し、５秒以内、好
ましくは直ちに落ちる場合、該試験はんだは非粘着性の基準を満足する。
第２の基盤が第１の基盤に結合したままの試料は本発明に適合したはんだ材料
を満足しない。これらの試料に対しては非粘着性の値は上記に示したように測定
され得る。該２つの基盤としてポリエチレンフィルムが該試験に導入される場合
、他の力（例えば静電気力）が含まれないことを確実にするように重大な注意が
払われなければならないことは勿論である。選択的はんだ材料
特殊な表面に関しては非粘着性であるが、“その他の”表面には対しては粘着
性である選択的はんだ材料は、また本発明の方法に関して期待される。これら材
料の使用は勿論、はんだと接触されるようになる該表面（機械装置の鉄表面又は
人間の皮膚）が既述の“その他の”表面のどれでもない材料を接合するのに限定
される。
例えば、二つの層（４２）を有するものとして図２に示された吸収性構造部材
（４）は選択的はんだを使用しても良い。該吸収性構造部材（４）は該バックシ
ート（３）及び該トップシート（２）に完全に覆われているので、この状態にあ
るはんだは室温に冷却された後でさえも、例えば人間の皮膚に対し粘着性であろ
う。
はんだが粘着性であることができる一つの材料は同じはんだの別な層である。
はんだの層は接合されるべき二つの表面の各々に適用することができるので、こ
の特性は本発明に適合する。加うるに、凝固する温度以下でさえはんだ付けする
はんだの一定の粘着性は、本発明により形成された永久接合を改良するので、常
に歓迎されるであろう。
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