JPH10502560A - 吸収性物品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、おむつ、失禁プロテクタ又は同類物の如き、吸収性物品（１０）に関し、前記吸収性物品（１０）は基端透液性カバー層（１４）と末端不透液性カバー層（１６）との間に包被された細長い吸収体（１２）を含む。糞便が物品の前方尿吸収部域へ移動するのを防ぐために、物品（１０）の内側にわたって横方向に延びる少なくとも二つの互いに隣接したストリップ形状弾性素子（２４ａ，２４ｂ，２４ｃ．．．）を含むバリヤ手段が本発明により提案され、前記素子は物品の平坦状態に於て縦方向に予め張力を加えられ、少なくとも物品の使用状態で物品の方に向いたストリップ形状素子の縦方向縁に関して物品から外へ後方に延びる。

Description

【発明の詳細な説明】 吸収性物品 本発明は、おむつ、失禁プロテクタ又は同類物の如き、吸収性物品に関し、前 記吸収性物品は基端透液性カバー層と末端不透液性カバー層との間に包被された 細長い吸収体と、本質的に物品の前方尿吸収部域と後方糞便収容部域との間の部 域で基端カバー層に配置されて糞便が尿吸収部域へ移動するのを防ぐバリヤ手段 とを含む。 糞便が吸収性物品の後方部域から物品の前方尿吸収部域へ移動するのを防ぐた めに、また吸収性物品の内側で物品の前方部域から後方糞便収容部域へ尿が流出 する危険性を減じるために、従来、様々な手段が提案されてきた。 物品の内側に配置された横方向バリヤの各種形態が例として挙げられるが、前 記バリヤは物品の内側から上方へ突出して障害物を形成し、物品の内側で尿又は 糞便が通り抜けたり直接混ざるのを防ぐ。 例えば、ＷＯ ９２／１４４２９は吸収性使い捨て物品を示し、ここで、横方 向ベローズ状折り畳み部が物品の内側に作られて尿を折り畳み部間のポケットに 急速吸収し、またその外方縁と共に液体バリヤを形成し、尿が物品の内側に沿っ て後方糞便収容部域へ流出するのを防ぐ。これらベローズ状折り畳み部は、物品 の後方部分から前方部分の方向に見て、後方ベローズ状折り畳み部がそのすぐ前 方に位置する折り畳み部に一部重畳するような態様で、互いに一部重なり合って 位置するように配向され、それにより尿を重畳折り畳み部間のポケットに捕捉し て下層の吸収体に 導くことができる。しかし、かかるバリヤは糞便が物品の後方部分からその前方 部分へ移動するのを防ぐことができない。 本発明の目的は吸収性物品の後方部分から前方尿吸収部域への糞便の移動を効 果的に制動し停止する改良されたバリヤを達成することである。 この目的のために、冒頭で記載した物品は以下のことを特徴とする、即ち、バ リヤ手段が互いに物品の横方向に隣接して位置する少なくとも二つのストリップ 形状弾性素子を含み、前記ストリップは物品の平坦状態で縦方向に予め張力を加 えられ、少なくとも物品使用状態で、ストリップ形状素子の縦方向側縁に関して 物品から外へ後方に延出し、前記縁は物品の方に向いている。ストリップ形状素 子が弾性的であり物品の平坦状態に於て縦方向に予め張力を加えられてそれらの 自由縦方向縁が物品上で後方へ延びるように素子が配置されていることにより、 物品着用時に、ストリップ形状素子は斜め上方且つ後方へ立ち上がり、素子間の ポケットを形成し、その開口は物品の後方部分の方に向いており、それにより物 品の内側での糞便の前方移動を効果的に防ぐことができる。 好ましくは、ストリップ形状バリヤ素子は少なくとも物品の平坦状態で互いに 一部重畳する。 ストリップ形状素子はそれ自体、本発明の範囲内で多くの態様で作ることがで きる。好適実施例によると、ストリップ形状素子は内方基端カバー層にベローズ 折り畳み部の形状を有する。代わりに、ストリップ形状素子は基端カバ ー層の頂部に付与された表面層でベローズ折り畳み部の形態を有することができ る。ストリップ形状素子は基端カバー層に付与された個別ストリップから成るこ ともできる。 ストリップ形状バリヤ素子は物品にその側方縁で、例えば素子の平坦状態で膠 着することにより、適当に取り付け可能である。 ストリップ形状素子の弾性特性は、例えば弾性素子を各ストリップ形状素子の 外方自由縦方向縁に配置することにより達成でき、これにより、ストリップは、 平坦状態で物品に形成又は付与されたとき、ある量の予張力を付与され、この予 張力は、物品着用時に内方表面材料から後方傾斜位置まで幾分ストリップを引き 上げようとしてストリップ形状素子間に複数個の平行なポケットを形成し、前記 ポケットは物品の前方尿吸収部分の方に向かう糞便を効果的に遮断するバリヤを 形成する。 適当には各ストリップ形状素子は物品の細い股部域から前方湿潤部域の方へ物 品にわたって横方向に延びる。 本発明は添付図面に関して以下で詳述される。図中、 図１は本発明によるバリヤ素子を備えたおむつの平面図である。 図２は図１の２−２線に沿って取られた縦方向断面図である。 図３は図２に類似した縦方向断面図であるが、本発明によるバリヤ素子の代替 実施例を示す。 図４は本発明によるバリヤ素子の更なる実施例の縦方向断面図を示す。 図１に於て、吸収性物品１０がおむつ又は失禁プロテクタの形態で示され、前 記吸収性物品は本来周知の態様で、着用者の最も近くに位置する透液性内面層１ ４と例えばポリエチレン又はポリプロピレンから作られた不透液性外方層１６と の間に包被された細長い本質的に砂時計形状の吸収体１２を含み、前記表面層１ ４，１６は物品１０の周囲縁に沿って互いに相手へ接合される。吸収体１２は液 体吸収材料から成り、前記液体吸収材料は例えば、恐らくは超吸収性ポリマー材 料（自重の何倍もの液体を吸収可能な材料を意味する）が組み込まれた、フラッ フパルプの如き前記目的に適当な形式のものが本来知られる。 内面層１４はプラスチック材料から作ることができ、前記プラスチック材料は それだけでは液体不透過性であるが、パーホレーションにより液体透過性に作ら れ、あるいは不織材料、例えば繊維布、の如き本来液体透過性の材料から作るこ とができる。 本発明によると、内方カバー層１４上又は内に、１８で一般的に示された、バ リヤ手段が形成され、バリヤ手段の機能は、物品の後方部分２０に収容された糞 便が物品１０の前方尿吸収部域２２まで前方向に移動し又は拡がるのを防ぎ、あ るいは如何なる場合も強固に妨げることである。 図２で詳細に見ることができるように、本発明の第１実施例のバリヤ手段１８ は内方カバー層１４自体に形成された複数個の相次ぐ横方向折り畳み形成部２４ ａ，２４ｂ，２４ｃ．．．から形成でき、前記折り畳み形成部２４ａ．．．は二 重壁ストリップ状素子を形成し、前記二重壁スト リップ素子は物品の平坦状態で、物品の前方部分からその後方部分の方向に見て 、前方ストリップ状折り畳み形成部２４ａが次の折り畳み形成部２４ｂに一部重 なり、次いで折り畳み形成部２４ｂが次の折り畳み形成部２４ｃに一部重なるよ うな態様で、互いに一部重畳する。このように、ストリップ形状折り畳み形成部 ２４ａ．．．はストリップ形状バリヤ素子の、物品の方に向いた、縦方向縁に関 して物品１０から後方に外方へ延び、即ちそれらは魚鱗又は鋸歯模様で斜め後方 に指向されて位置する。物品使用時、確実に各ストリップ形状バリヤ素子２４ａ ．．．の外方縦方向縁２６が隣接下層ストリップ形状素子の幾分上方へ持ち上げ られるように、予張力付与された弾性素子２８が各ストリップ素子２４ａ．．． の外方縦方向縁２６に沿って配置され、それによりストリップ形状素子２４ａ． ．．間に開放平行ポケットが創造され、これは糞便が物品１０の前方尿吸収部域 へ前方向に拡がりそこで着用者の生殖器に接触するのを防ぐ。弾性素子２８の予 張力付与はストリップ形状バリヤ素子２４ａ．．．を使用中に幾分引き上げるの に十分な大きさに選択すべきである。弾性素子は、例えば弾性バンド、糸、フィ ルム、繊維布又は同類物から成ることができる。 ストリップ形状バリヤ素子２４ａ．．．は平坦化され、適当には吸収性物品１ ０の側方縁部域で、例えば膠着により、それらの端部分で互いに相手へ固定され 、ここで上方及び下方カバー層１４，１６が互いに相手へ固定される。折り畳み 形バリヤストリップ２４ａ．．．は主に物品の股 部域に配置されるが、僅かに物品の前方部域内にも配置できる。 本発明の範囲内で、平行なストリップ状素子から成るバリヤ手段１８を多くの 異なる態様で作ることが可能である。図３に示す如く、物品１０は内側に二つの 表面材料１４ａ，１５を有することができ、一方の外部層１４ａは図２の層１４ と同態様で折り畳まれ、前もって又は同時に置かれた第２透液性層１５の頂部に 配置される。 本発明のバリヤ手段の追加実施例（図４）によると、バリヤ手段は、例えば前 もって製造された吸収性物品の内側に幾分互いに重畳させて膠着された繊維布の 複数個の個別平行ストリップ３０から形成できる。 図３及び図４の両実施例は図２の実施例に類似した態様で弾性素子２８を備え る。ストリップ形状バリヤ素子の端部分を互いに取り付ける他の方法としては例 えば超音波溶着が想到される。バリヤ手段が個別ストリップから形成される場合 、これらは勿論、膠着の代わりに超音波溶着できる。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９６年７月１５日 【補正内容】 請求の範囲 １．おむつ、失禁プロテクタ又は同類物の如き、吸収性物品（１０）であって 、基端透液性カバー層（１４；１４ａ；１５）と末端不透液性カバー層（１６） との間に包被された細長い吸収体（１２）と、糞便が尿吸収部域（２２）へ移動 するのを防ぐために本質的に物品の前方尿吸収部域（２２）と後方糞便収容部域 （２０）との間の部域で基端カバー層に配置されたバリヤ手段（１８）とを含む 吸収性物品に於て、前記バリヤ手段（１８）は互いに物品の横方向に隣接して位 置する少なくとも二つのストリップ形状弾性素子（２４ａ，２４ｂ，２４ｃ．． ．；３０）を含み、前記ストリップは物品の平坦状態で縦方向に予め張力を加え られ、少なくとも物品使用状態で、物品の前記前方部域に関して、物品から外へ 後方に延出することを特徴とする吸収性物品。 ２．ストリップ形状素子（２４ａ，２４ｂ，２４ｃ．．．；３０）は少なくと も物品（１０）の平坦状態で互いに一部重畳することを特徴とする請求の範囲第 １項記載の物品。 ３．ストリップ形状素子（２４ａ，２４ｂ，２４ｃ．．．）は基端カバー層（ １４；１４ａ）にベローズ又は蛇腹折り形状を有することを特徴とする請求の範 囲第１項又は第２項記載の物品。 ４．ストリップ形状素子（２４ａ，２４ｂ，２４ｃ．．．）は基端カバー層（ １５）の頂部に配置された表面層（１４ａ）にベローズ又は蛇腹折りの形状を有 することを特 徴とする請求の範囲第１項又は第２項記載の物品。 ５．ストリップ形状素子は基端カバー層に配置された個別ストリップ（３０） から成ることを特徴とする請求の範囲第１項又は第２項記載の物品。 ６．ストリップ形状素子（２４ａ，２４ｂ，２４ｃ．．．；３０）はそれらの 側方限界縁で物品に取り付けられることを特徴とする請求の範囲第１項ないし第 ５項の何れか一項記載の物品。 ７．弾性素子（２８）はストリップ形状素子（２４ａ，２４ｂ，２４ｃ．．． ；３０）の、物品から離れる方に向いた、自由縦方向縁に沿って延びることを特 徴とする請求の範囲第１項ないし第６項の何れか一項記載の物品。 ８．複数個の隣接ストリップ形状素子（２４ａ，２４ｂ，２４ｃ．．．；３０ ）はストリップ素子間に一連の平行なポケットを形成することを特徴とする請求 の範囲第１項ないし第７項の何れか一項記載の物品。 ９．各ストリップ形状素子（２４ａ，２４ｂ，２４ｃ．．．；３０）は物品（ １０）の細い股部域から物品の前方湿潤部域（２２）の方へ物品にわたって横方 向に延びることを特徴とする請求の範囲第８項記載の物品。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．おむつ、失禁プロテクタ又は同類物の如き、吸収性物品（１０）であって 、基端透液性カバー層（１４；１４ａ；１５）と末端不透液性カバー層（１６） との間に包被された細長い吸収体（１２）と、糞便が尿吸収部域（２２）へ移動 するのを防ぐために本質的に物品の前方尿吸収部域（２２）と後方糞便収容部域 （２０）との間の部域で基端カバー層に配置されたバリヤ手段（１８）とを含む 吸収性物品に於て、前記バリヤ手段（１８）は互いに物品の横方向に隣接して位 置する少なくとも二つのストリップ形状弾性素子（２４ａ，２４ｂ、２４ｃ．． ．；３０）を含み、前記ストリップは物品の平坦状態で縦方向に予め張力を加え られ、少なくとも物品使用状態で、ストリップ形状素子（２４ａ，２４ｂ，２４ ｃ．．．；３０）の縦方向側縁に関して物品から外へ後方に延出し、前記縁は物 品の方に向いていることを特徴とする吸収性物品。 ２．ストリップ形状素子（２４ａ，２４ｂ，２４ｃ．．．；３０）は少なくと も物品（１０）の平坦状態で互いに一部重畳することを特徴とする請求の範囲第 １項記載の物品。 ３．ストリップ形状素子（２４ａ，２４ｂ，２４ｃ．．．）は基端カバー層（ １４；１４ａ）にベローズ又は蛇腹折り形状を有することを特徴とする請求の範 囲第１項又は第２項記載の物品。 ４．ストリップ形状素子（２４ａ，２４ｂ，２４ｃ．．．）は基端カバー層（ １５）の頂部に配置された表面層（ １４ａ）にベローズ又は蛇腹折りの形状を有することを特徴とする請求の範囲第 １項又は第２項記載の物品。 ５．ストリップ形状素子は基端カバー層に配置された個別ストリップ（３０） から成ることを特徴とする請求の範囲第１項又は第２項記載の物品。 ６．ストリップ形状素子（２４ａ，２４ｂ，２４ｃ．．．；３０）はそれらの 側方限界縁で物品に取り付けられることを特徴とする請求の範囲第１項ないし第 ５項の何れか一項記載の物品。 ７．弾性素子（２８）はストリップ形状素子（２４ａ，２４ｂ，２４ｃ．．． ；３０）の、物品から離れる方に向いた、自由縦方向縁に沿って延びることを特 徴とする請求の範囲第１項ないし第６項の何れか一項記載の物品。 ８．複数個の隣接ストリップ形状素子（２４ａ，２４ｂ，２４ｃ．．．；３０ ）はストリップ素子間に一連の平行なポケットを形成することを特徴とする請求 の範囲第１項ないし第７項の何れか一項記載の物品。 ９．各ストリップ形状素子（２４ａ，２４ｂ，２４ｃ．．．；３０）は物品（ １０）の細い股部域から物品の前方湿潤部域（２２）の方へ物品にわたって横方 向に延びることを特徴とする請求の範囲第８項記載の物品。