JPH10502547A - 管閉塞補綴術 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、人間及び／又は動物の体内における流体搬送管を可逆的に塞ぐための管閉塞装置に関する。一実施例において、管閉塞装置は、少なくとも管の周りを部分的に取り囲む細長い部材と、管に圧力を加えることにより、流体が管を通って流れるのを防止するために、細長い部材に張力を加えるために、細長い部材に接続された手段を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】 管閉塞補綴術 発明の背景 本発明は、体内の流体を搬送する管を塞ぐための装置及び方法に関する。特に 、本発明は、尿の制御の問題を抱えた患者に、尿の自己制御を回復させるように 尿動を塞ぐ装置及び方法に関する。 尿が自己制御不能は、様々な神経の病気や、外科処置や、脊髄の損傷等の痛ま しい後遺症として、しばしば見られる。尿の制御の問題を抱えた患者に、尿の自 己制御を回復させるために、様々な尿道閉塞装置の改良の努力が続けられている 。 特に、尿道を閉塞させるために、以前から液圧括約筋又はカフ(cuffs)を用い た装置がよく用いられていた。例えば、 Timm，G.W.，Merrill，D.E．and Bradly，W.E．”Intermittent Occlusion Sy stem”，IEEE Transactions On Bio-Medical Engineering，BME-17:352，1970． Timm，G.W.，”An Implantable Incontinence Device”，J.Biomechanics，4: 213-219，1971． 米国特許 No．3,744,063；発行日 １９７３年７月１０日 米国特許 No．3,863,622；発行日 １９７５年２月４日 米国特許 No．4,571,749；発行日 １９８６年２月２５日 米国特許 No．4,731,083；発行日 １９８８年３月１５日 米国特許 No．4,784,660；発行日 １９８８年１１月１５日 参照。 液圧括約筋又はカフの１つの特有の問題点は、これらはしばしば尿動に均一な 圧力を加えないことである。カフ又は括約筋がふくらむと、しばしば不均一なよ うに折り重なり又はその形状を変化させ、それゆえ、尿道に不均一な閉塞力を与 える。このことは、あまり使いすぎると、尿道のただれや尿道組織のすり減りを もたらす。 尿の自己制御不能の他の処置として、尿道と膀胱との間の角度を外科的に調整 することが試みられている。この角度は、しばしば尿道膀胱分岐角度と呼ばれる 。もちろん、この処置の問題点は、外科手術の効果はたやすくは変更できないこ と及び手術をするための訓練された医学的専門家を必要とすることである。 本発明は、現存する尿道閉塞装置及び方法に対して実質的な改良を提供する。 発明の概要 本発明は体内の流体搬送管を可逆的に閉塞させるための閉塞装置及び方法に関 する。 本発明は、人間及び／又は動物の体内の流体搬送管における流体の流れを制御 するため及び／又は閉塞させるために、いろいろに応用することができる。その 応用には、糞便の自己制御不能、陰茎からの静脈流及びそれのよる陰萎、胆管流 、男性及び女性の生殖力、血管中の血液の流れ等の制御が含まれる。本発明は、 体内のほとんどの管に関して用いることができる。多くの応用例において、本発 明は流体の流れを止める又は阻止することが求められているように、管を塞ぐで あろう。他の応用例においては、本発明は管の中を流れる流体の量を制御するで あろう。 本発明の一実施例は、患者の尿道を可逆的に塞ぐ閉塞装置及び方法に関する。 好適な一実施例において、尿道閉塞装置及び方法は、少なくとも尿道を部分的 に取り囲む細長い部材を含む。細長い部材に張力を加えるための手段が前記細長 い部材に接続されており、そこから流体が流出することを防止するために尿道に 閉塞力が加えられる。 一実施例では、細長い部材は、尿道の周りに環を形成するように、実質的に尿 道の周囲の部分を取り囲む。細長い部材に張力が加えられると、環の直径が小さ くなり、尿道を閉塞させる半径方向に内向きの力が働く。 他の実施例では、細長い部材は、尿道の周囲を部分的に取り囲むにすぎない。 細長い部材に張力が加えられると、尿道の角度を変えることによって尿道を塞ぐ ように、細長い部材は少なくともその部分に尿道に横方向の曲げ力を働かせる。 本発明の一実施例において、細長い部材は可撓性のさやで部分的に覆われてい る。さやは、細長い部材を尿道から保護する。好ましくは、さやは、細長い部材 に張力を加えてもほとんど又は全く折れ曲がらない材料で出来ている。 本発明の好適な実施例において、さやは、膨張したポリテトラフルオロエチレ ン（膨張したＰＴＦＥ）で作られている。 一実施例において、細長い部材は、実質的に非圧縮性の管の内部に、部分的に 摺動可能に配置されている。さやは、少なくともさやの一端がすぐ近くの管に付 着していても差し支えない。もし、細長い部材が尿道に対して環を形成するなら ば、さやの両端が管に接続されていても差し支えない。従って、細長い部材に張 力が加えられたり又は引張られると、さやの長さか短くなり、それにより尿道に 閉塞力が働く。 一実施例では、プーリー及びばねを組立品が、細長い部材に張力を与えるため に用いられている。ある実施例では、プーリー組立品は手動であり、他の実施例 では、プーリーはモーターで駆動される。 一実施例では、プーリー組立品は共通の軸に対して回転動作するように支持さ れた２つのプーリーを含む。２つのプーリーは、システムにおけるたるみを除去 し、動作中に偶然に起こり得る過度の力又は抵抗を吸収し、装置をより円滑に動 作させるための衝撃吸収体として機能するコイルばねにより連結されている。さ らに、ばねは細長い部材に張力を加え続け、それによって、尿道の周りに所定の 閉塞力を発生させる。 他の実施例では、本発明は、圧力センサーから受信された入力信号に応じて、 細長い部材の張力を制御する電子制御装置に対して、膀胱の外側を代表する腹部 圧力を入力信号として供給する腹部圧力センサーを用いた、尿道閉塞力を働かせ るための電気−機械的装置及び方法に適する。 本発明の好適な実施例は、患者の体内に全体を埋め込むことができる。 他の実施例では、埋め込み可能な装置は、患者の皮膚を突き抜ける管、ワイヤ ー又はその他の外部制御機構を必要としない。 本発明の一実施例の有利点は、液圧カフ又は括約筋機構を用いないことである 。その結果、尿道閉塞の際に、尿道の周りに対してより均一な半径方向の力を加 えることができる。 本発明を特徴付けるこれらの、また、その他いろいろな新規な特徴及び有利点 は、添付したそして出願の一部をなす請求の範囲において特に指摘されている。 しかしながら、本発明、本発明を用いることにより得られる有利点及び目的をよ り良く理解するためには、発明の好適な実施例として描かれ、また記載された、 さらに出願の一部をなす図面及び付随する記載事項を参照すべきである。 図面の簡単な説明 図面において、同じ参照番号及び文字は、一般的に各図を通して相当する部分 を表す。 図１は、本発明の原理による尿道閉塞装置の一実施例を表す部分断面側部立面 図。 図２は、図１に示す実施例の閉塞装置を尿道を閉塞させるように動作させた側 部立面図である。 図３は、図１及び図２に示す実施例の分解斜視図である。 図４は、駆動モーターを含む本発明の他の実施例の概略図である。 図５Ａ、Ｂは、細長い部材の末端が尿道の一方の側の骨に係合され、細長い部 材が尿道の他方の側の骨に取付けられた外軸さや部材(outer sleeve member)の 内部で摺動可能である、尿道閉塞装置のさらに別の実施例の概略図である。 図６Ａ、Ｂは、図５Ａ、Ｂに示した実施例の尿道への作用を示す概略図である 。 図７は、自動操作のための制御装置及び圧力センサーを含む尿道閉塞装置のさ らに別の実施例を示す概略図である。 好適な実施例の詳細な説明 以上述べたように、本発明の装置及び方法は、流体を搬送するために用いられ る人体及び動物の体内の幾つかの異なった管に関連して用いられるであろう。以 下は、本発明の幾つかの応用例である。しかしながら、本発明が用いられるであ ろう応用例の数は決してこの一覧に限定されるものではない。本発明は、糞便の 自己制御又は玉の動きの制御、陰茎からの静脈の流れ及びそれによる陰萎の制御 、胆管の流れの制御、精管における流体の流れ及びそれによる男性の精殖能力の 制御、輸卵管における流体の制御及びそれによる女性の精殖能力の制御、血管の 研究等のための血管中の血液の流れの制御等に用いられるであろう。 上記応用例は、本発明の多くの応用例のほんの一部にすぎない。尿道の閉塞及 びそれによる自己制御のための応用例を特に考慮に入れて、本発明を説明する。 尿道は、１つの内腔(lumen)又は通路だけでしか示されていないことを認識され るべきである。しかしながら、陰茎からの静脈の流れの制御等に応用した場合に は、本発明により複数の内腔が閉塞されるであろう。 本発明の好適な実施例の尿道閉塞装置及び方法は、全体的に体内に埋め込み可 能に設計されている。装置は、皮膚を突き抜ける管又はワイヤーあるいはその他 の電気的−機械的接続を有していない。従って、好適な実施例において、このシ ステムを操作するためにいかなる外部装置も必要としない。しかしながら、装置 に動力を供給し続けるためあるいは装置に動力を供給するための体内に埋め込ま れた電池を充電するために、一組のコイルが使用される。好ましくは、完全な装 置は、現存する内視鏡やその他の微小侵入技術を用いて挿入可能であるべきであ る。 好適な実施例において、尿道閉塞装置は複数の材料で形成され、人体に適合す る幾何学的構成を有している。一実施例において、用いられた材料は、チタン、 ステンレス鋼、体内に埋め込み可能な等級のプラスチックを含み、装置の寸法は 、１×３×５ｃｍである。この好適な実施例において、体液及び／又は体の組織 と接触する表面の全ては、例えば耐毒性及び耐熱性テストU.S.P.クラス６の要求 に適合する。さらに、角及び縁は丸く、表面は体の構造に対して非磨耗性である 。好適な実施例の尿道閉塞装置は、また、移動の機会を最小限にするように軽量 である。一実施例では、重量は１００グラムである。 好適な実施例において、尿道装置の操作は、手先及び知力的な器用さをほとん ど要求することができないユーザーによっても、容易に理解され、また、容易に 制御される。起動及び／又は停止は、傷つけられていない皮膚を通して達成され る。尿道装置の起動／停止機構は、ユーザーにより容易に握られる大きさである ベきである。他の実施例において、起動／停止装置は、電磁的に制御可能であり 、又は１組のコイル又はラジオ周波数（ＲＦ）信号等のその他のワイヤレス手段 により制御される。さらに、他の実施例では、体外から加圧アルゴリズムを変形 することもできる。 好適な実施例において、尿道に加えられる閉塞力は、尿の漏れを防止するには 充分であるが、尿道の蘇生を損なうほどには大きくすべきではない。好ましくは 、起動状態において、水柱１００ｃｍの圧力で１０分間を超えるべきではない。 さらに、尿道装置は、開放すなわち停止状態において、尿の流れを妨げるべきで はない。 尿道装置の他の実施例は、膀胱内部の高い圧力により自動的に圧力が開放され うる。好適な一実施例において、（通常の放出圧力と見積もられている）水柱１ ２０ｃｍ以上の膀胱内圧力を生じる排尿筋収縮（膀胱筋収縮）は、尿道閉塞装置 における腹部圧力センサにより検出される尿道に対する圧力の開放をもたらす。 好ましくは、非操作型尿道装置が、自己制御できない状態にある患者にあらか じめ埋め込まれたままにされるべきである。この装置は体の組織に影響を及ぼす べきではなく、尿道装置の材料は患者に対して埋め込み可能な品質及び非アレル ギー性であるべきである。この機構は、咳、緊張やその他の腹部圧力の突然の上 昇中における漏れを防止することが好ましい。このシステムの好適な実施例は、 制御装置に対して圧力情報をフィードバックさせるための腹部空腔内に配置され たセンサを含む。このセンサは、排尿筋を収縮させることなく、膀胱内圧力を増 加させる原因となる腹部内圧力（すなわち膀胱圧力）を検出する。尿道括約筋の 収縮性が損なわれた状態でこれが起こると、尿の自己制御不能が起こる。センサ は、また、排尿筋の動作に関連する神経の刺激を検出し、尿道装置に適当な応答 をさせる。 好ましくは、尿道装置を長期間使用するためには、このシステムにおいて用い られる材料は、体液及び組織との接触により劣化してはならない。この好適な実 施例において、このシステムにおいて得られる最大起動圧力は決まっているので 、装置の取り扱いをユーザーの手腕にゆだねるべきではない。 特に、本発明の好適な実施例を図１〜３に示す。装置全体を参照番号４０で表 す。尿道装置４０は、回転軸を定める軸部材４１に対して回転動作するように支 持されたプーリー４２を含む。部材４４は、ガイドプーリー４３上及びプーリー ４２の周りに伸びている。部材４４は、第１端４４ａが固定部材４６を介して尿 道装置４０のハウジング４５に接続されている。部材４４の反対側の端部４４ｂ は、プーリー４２に形成された溝中において、プーリー４２に固定されている。 一実施例では、部材４４はプーリー４２に直接取付けられ、又は一部分をプーリ ー４２に巻きつけた後取付けられている。さらに他の実施例では、部材４４は１ 回又は２回以上プーリー４２の周りに完全に巻きつけられている。 コイルばね４８は、プーリー４２に対して同軸に取付けられている。コイルば ね４８の第１端４８ａは、プーリー４２に固定され、第２端４８ｂは軸４１に対 して回転可能な大径プーリー５０に固定されている。コイルばね５３により付勢 されたピン５２は、プーリー４２が時計方向に所定距離回転すると、ピン５４と 一直線上に揃う。ピン５４は摺動可能にハウジング部分４５ａに取付けられてお り、ピン５４の端部に取付けられたプッシュボタン５５を有する。図示された実 施例において、ハウジング部分４５ａは、固定部材４７によりハウジングの残り の部分に取付けられている。ピン５２がピン５４と一直線上に揃うと、ピン５２ はピン５４を軸方向に付勢し、ピン５４が摺動可能に設けられているハウジング ４５ａの穴の中に突出する。プッシュボタン５５は、ピン５４をピン５２に向か って軸方向に逆向に押すために用いることができ、ピン５２はハウジング４５ａ の穴から押出される。それにより、プーリー４２はばね４８の張力により反時計 方向に回転される。 ケーブル等のような可撓性の細長い部材５８は、軸方向に非圧縮性の中空の管 ６０の内部に摺動可能なように配置されている。ケーブル５８は、ケーブル５８ の第１の端部に力を作用させ、ケーブル５８の第２の末端部の動きに応じて第１ の先端部を動かすように、その縦軸方向に沿って、実質的に非弾性であることが 好ましい。ケーブル５８の末端部分は、尿道６４を取り囲むように配置される環 ６２を形成するように、管６０の開放端６１から突出して環を形成し、管６０の 端６１に取付けられている。ケーブル５８の末端部分は、さや６３で囲まれてお り、その内部を摺動可能である。さや６３の両端部は、管６０の端６１に取付け られている。さや６３は尿道をケーブル５８から保護し、ケーブル５８が引張ら れた時に尿道に対して力を加える。好適な実施例において、さや６３は膨張ＰＴ ＦＥで作られている。 管６０は、プーリー４２，５０を収納するハウジング４５に取付けられ、ハウ ジング４５から突出している。ケーブル５８の先端はプーリー５０に取付けられ ている。図に示す実施例では、ケーブル５８の先端はシリンダー部材６６に取付 けられている。シリンダー部材６６は、プーリー５０の溝６７において、止めね じ６８により取付けられている。 ハウジング４５は生体に適合する比較的硬い材料で作られているが、ハウジン グの上面は弾性を有する可撓性膜７０を含む。全体的に図２に示すように、部材 ４４を変位させるために力を加えると、内側に変形する。この力は、ユーザーが 可撓性膜７０の近くの自分の皮膚を手で押さえることによってのみ加えられるこ とが判るであろう。 図２に示すように、膜７０を押し下げると、部材４４がプーリー４２を回転さ せるように変移し、逆にプーリー４２はプーリー４２，５０を連結するコイルば ね４８によりプーリー５０を回転させる。プーリー５０の回転はケーブル部材５ ８に張力をもたらす。このことは、図２に示すように、ケーブル４８及びさや６ ３により形成された環６２の大きさの連続的減少をもたらし、それにより、尿の 通路６５を閉じ、漏れを防止するように尿道６４に閉塞力を加える。 図示された実施例において、可撓性膜７０が充分に押されると、プーリー４２ は、ばねにより付勢されたピン５２をピン５４と同軸上に一直線に揃うように回 転させ、ばねにより付勢されたピン５２は、ピン５４が摺動可能に設けられたハ ウジング部分４５ａの軸穴にはまり込む。従って、こうなると、プーリー４２， ５０は作動状態にロックされ、ケーブル５８に張力を与え続け、尿道６４を塞ぎ 続ける。ケーブル５８の張力を解除するためには、プッシュボタン５５をハウジ ング５４側から押すだけでよい。そうすると、ピン５４は、ピン５２をハウジン グ部分４５ａの穴から押出し、プーリー４２は自由に回転することができ、ケー ブル５８に加えられていた張力を開放又は減少させる。従って、環６２は拡大さ れ、尿道６４はもはや塞さがれない。 図４は本発明の他の実施例であり、モーター１００が設けられている。モータ ー１００は、モーター１００の駆動軸１０４に取付けられたプーリー１０２を含 む。プーリー１０２は、プーリー４２を回転させるために、プーリー４２に結合 されている。図示された実施例では、プーリー１０２は、駆動プーリー１０２と プーリー４２に固定された細長い部材１０６により結合されている。細長い部材 １０６をガイドするために、ガイドプーリー１０８が示されている。駆動モータ ー１００は、電線１１０により駆動モーター１００に接続された電源により電力 が供給されていることが判るであろう。モーター１００を用いることにより、ケ ーブル部材５８に張力を変化を与えることができる。さらに、モーター１００は 、装置を起動状態に維持するためのブレーキ機構を含むことが好ましい。駆動モ ーターは、所定の条件で手動により起動され、又は自動的に起動される。 図５Ａ，Ｂに示す本発明の他の実施例では、ケーブル部材５８及びさや６３は 、それらの末端部が尿道６４の一方の側にある体内の恥骨構造１０９に取付けら れている。さや６３の先端部は、管６０の先端に結合されている。管６０は、尿 道の反対側にある恥骨構造１０９に取付けられている。従って、この実施例では 、尿道に対して環を形成する必要はない。ケーブル部材５８に張力を加える、す なわち引張ることにより、ケーブル部材５８及びさや６３は、恥骨構造１０９と 協同して尿道６４を塞ぐ。ケーブル５８とさや６３の組合わせは、横方向の曲げ 力を尿道に加えるので、尿道は曲がるか又はねじまがり、それによって塞がれる 。このことは、尿道６４及び膀胱７１が描かれている図６Ａ，Ｂにおいて詳しく 示されている。図６Ａでは、尿道装置は、弛められた又は停止した状態を表し、 図６Ｂでは、尿道装置が起動され又は閉じた状態を示している。 図７に示す本発明のさらに別の実施例は、腹部圧力センサ１２２及び電源１２ ４に電気的に接続された制御装置１２０を含む。制御装置１２０は体内に埋め込 まれ、モーター１００に電流を供給するための配線１１０により尿道閉塞装置４ ０のモーター１００に接続されている。圧力センサ１２２は、腹部内の圧力を検 出し、検出された圧力を表す信号を出力するために、膀胱のすぐ隣の空間に配置 されている。圧力センサ１２２により所定の圧力が検出されると、尿道閉塞装置 ４０は、所定のアルゴリズム又はあらかじめプログラムされたロジックに従って 、 制御装置１２０により起動される。アルゴリズムは、腹部内の圧力が水柱約２０ ｃｍの膀胱圧力よりも小さくなると、ケーブルの張力を弛めるように準備する。 腹部内圧力が水柱２０ｃｍを超えると、最大閉塞圧力水柱１００ｃｍが得られる まで、張力は比例的に加えられる。腹部内圧力が低下するように、ケーブルの張 力が再び開放される。従って、ケーブルは、殆どに時間を弛められた状態にあり 、そのため、尿道のただれの危険性はさらに少なくなる。 電源１２４は、電池又は外部から供給された電力を含む。制御装置１２０は、 適当な電線によりＡＣコンセントに差込み可能なアダプター／充電器を含むいろ いろな周辺機器に相互に接続可能なインターフェースを含む。相互接続は、一組 の変圧コイル又はその他の適当な方法により行われる。この相互接続は、また、 所定のアルゴリズムの外部からのリセット及び／又は変更を行うことができる。 １組の変圧コイルのような相互接続方法の使用は、好ましいことに、皮膚を突き 抜けて伸びるワイヤーあるいはその他の物理的な接続体を使用することなく、イ ンターフェースを完了させることを可能にする。この実施例は、好ましくは、尿 道閉塞装置４０の埋め込み前に又は埋め込み後に、異なったパラメータの設定や 機能等をたやすくプログラムすることができるプログラムロジックを含むことが 判るであろう。 上記開示には、本発明の原理による様々な実施例の多数の特徴及び有利点が、 発明の詳細な構成及び機能と共に述べられているけれでも、この開示は例示にす ぎず、発明の原理内において、添付した請求の範囲に表現された語句の広く一般 的な意味によって示された全範囲にまで、特に形状、大きさ、部品の配列の内容 を細部にわたって変更してもよいことが理解されるであろう。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年６月１０日 【補正内容】 （原英文明細書、第２頁全文差し替え補正、特許法第１８４条の４第１項の規定 による明細書の翻訳文第２頁第２行の「もちろん」から第２２行の「加えられる と、」まで） もちろん、この処置の問題点は、外科手術の効果はたやすくは変更できないこと 及び手術をするための訓練された医学的専門家を必要とすることである。 本発明は、現存する尿道閉塞装置及び方法に対して実質的な改良を提供する。 国際公開番号ＷＯ８４／０１０９８号は、不注意による尿の流出を制御し、又 は停止することができない患者に、自己制御を維持させるための、人工の括約筋 システムを開示している。この括約筋システムは、尿道を取り囲むための膨張可 能なカフを用いている。尿道は、流体と共に、カフの膨張により塞がれる。 Ｒｅｉｍｅｌｓへの米国特許番号４，１１８，８０５号は、管を塞ぐための人 工の括約筋を開示している。この括約筋は、管を取り囲むように構成された環状 の端部を有する細長い部材を含む。環状部分に管を圧縮させ、それにより流体の 管からの流出を防止するために、細長い部材に段階的に張力を加えるために、ラ ッチ及び爪機構が用いられている。 発明の概要 本発明は体内の流体搬送管を可逆的に閉塞させるための閉塞装置及び方法に関 する。 本発明は、人間及び／又は動物の体内の流体搬送管における流体の流れを制御 するため及び／又は閉塞させるために、いろいろに応用することができる。その 応用には、糞便の自己制御不能、陰茎からの静脈流及びそれのよる陰萎、胆管流 、男性及び女性の生殖力、血管中の血液の流れ等の制御が含まれる。本発明は、 体内のほとんどの管に関して用いることができる。多くの応用例において、本発 明は流体の流れを止める又は阻止することが求められているように、管を塞ぐで あろう。他の応用例においては、本発明は管の中を流れる流体の量を制御するで あろう。 本発明の一実施例は、患者の尿道を可逆的に塞ぐ閉塞装置及び方法に関する。 好適な一実施例において、尿道閉塞装置及び方法は、少なくとも尿道を部分的 に取り囲む細長い部材を含む。細長い部材に張力を加えるための手段が前記細長 い部材に接続されており、そこから流体が流出することを防止するために尿道に 閉塞力が加えられる。 一実施例では、細長い部材は、尿道の周りに環を形成するように、実質的に尿 道の周囲の部分を取り囲む。細長い部材に張力が加えられると、 （原英文明細書、第４頁全文差し替え補正、特許法第１８４条の４第１項の規定 による明細書の翻訳文第３頁第１６行の「さらに」から第４頁第８行の「を表す 」まで） ・・・さらに、ばねは細長い部材に張力を加え続け、それによって、尿道の周り に所定の閉塞力を発生させる。 他の実施例では、本発明は、圧力センサーから受信された入力信号に応じて、 細長い部材の張力を制御する電子制御装置に対して、膀胱の外側を代表する腹部 圧力を入力信号として供給する腹部圧力センサーを用いた、尿道閉塞力を働かせ るための電気−機械的装置及び方法に適する。 本発明の好適な実施例は、患者の体内に全体を埋め込むことができる。 他の実施例では、埋め込み可能な装置は、患者の皮膚を突き抜ける管、ワイヤ ー又はその他の外部制御機構を必要としない。 本発明の一実施例の有利点は、液圧カフ又は括約筋機構を用いないことである 。その結果、尿道閉塞の際に、尿道の周りに対してより均一な半径方向の力を加 えることができる。 図面の簡単な説明 図面において、同じ参照番号及び文字は、一般的に各図を通して相当する部分 を表す。 【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年８月３０日 【補正内容】 請求の範囲 １． 体内の流体搬送管を可逆的に塞ぐ閉塞装置であって、閉塞装置は張力装置 （４２）に接続された細長い部材（５８）を含み、細長い部材（５８）は、管を 少なくとも部分的に取り囲むための少なくとも部分的な環（６２）を形成する末 端部分を含み、張力装置（４２）は、細長い部材（５８）の末端部分が管を塞ぐ ように、細長い部材に張力を加えるための手段を含み、 張力手段（４２）は、細長い部材の末端部分が管に制御された閉塞力を加える ように、細長い部材（５８）中の張力を制御する張力制御手段（４８）を含み、 張力制御手段（４８）は、管に過度の閉塞力が加えられないようにするために、 管の膨張又は収縮に応じて、細長い部材（５８）の末端部により定められる少な くとも部分的な環（６２）を膨張又は収縮させることを特徴とする改良。 ２． 前記細長い部材の前記末端部分はさや（６３）により囲まれ、前記さや（ ６３）は、細長い部材に張力が加えられた時に、管を押しつけるように取付けら れている請求項１の閉塞装置。 ３． 細長い部材の中央部近傍は、非圧縮性の管（６０）を摺動可能に貫通し、 細長い部材の末端部分は管（６０）を越えて伸びている請求項１の閉塞装置。 ４． 前記張力制御機構（４８）は一定の力のばねを具備する請求項１の閉塞装 置。 ５． 一定の力のばねはコイルばねを具備する請求項４の閉塞装置。 ６． 前記張力装置は、前記張力装置（４２）を起動及び停止させるための手段 を含み、前記起動及び停止させるための手段は、体の外側から張力装置（４２） を起動及び停止させることが可能である請求項１の閉塞装置。 ７． 張力装置と接続された腹部圧力センサをさらに具備し、張力制御機構は腹 部圧力センサにより検出された腹部圧力記録に応じて張力機構によりケーブルに 加えられる張力を調節する請求項１の閉塞装置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)， ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，Ｃ Ｈ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ， ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，Ｍ Ｎ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＴ， ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 少なくとも管の周りを部分的に取り囲む細長い部材；及び 細長い部材に張力を加えるために細長い部材に接続され、それにより、流体が 通過するのを防止するために、管に圧力を加える手段 を具備する体内の流体搬送管を可逆的に塞ぐ閉塞装置。 ２． 尿道の周囲の少なくとも一部分を細長い部材で取り囲み；及び 尿道を塞ぐように細長い部材に張力を加える ステップを具備する体内の流体搬送管における流体の流れ制御方法。 ３． 糞便の自己制御のための請求項２の方法。 ４． 陰茎からの静脈流の制御のための請求項２の方法。 ５． 胆管の流体の流れの制御のための請求項２の方法。 ６． 精管における流体を制御し、それにより男性の生殖力を制御するための請 求項２の方法。 ７． 輸卵管おける流体を制御し、それにより女性の生殖力を制御するための請 求項２の方法。 ８． 血管中の血液を制御する請求項２の方法。 ９． 少なくとも尿道の周りの一部分を取り囲む細長い部材；及び 細長い部材に張力を加えるために細長い部材に接続され、それにより、流体が 通過するのを防止するために、尿道に圧力を加える手段 を具備する患者の尿道を可逆的に塞ぐための尿道閉塞装置。 １０． 腹部内の圧力を決定するためのセンサをさらに含み、前記ケーブルに張 力を加える手段は腹部内の圧力の変化に応じてケーブルの張力を調節する請求項 ９の尿道閉塞装置。 １１． 前記細長い部材は、尿道の周りに環を形成している請求項９の尿道閉塞 装置。 １２． 前記細長い部材は、さやのすぐ近くの末端部分がさやにより部分的に囲 まれ、さやは、細長い部材が引張られたときに、尿道に対して力を加える請求項 ９の尿道閉塞装置。 １３． 細長い部材の一端は、前記張力を加える手段に結合され、細長い部材の すぐ近くの端部は非圧縮性の管を通って摺動可能に延び、細長い部材の末端部分 は管を超えて延びている請求項１２の尿道閉塞装置。 １４． 前記張力を加える手段は、一定の力のばねを含む請求項１２の尿道閉塞 装置。 １５． 前記張力を加える手段は、ねじりばねを含む請求項１２の尿道閉塞装置 。 １６． 前記張力を加える手段は、前記張力を加える手段を起動及び停止させる 手段を含み、前記起動及び停止させる手段は体外から操作可能である請求項９の 尿道閉塞装置。 １７． 前記張力を加える手段は、膀胱内圧力が１２０ｃｍ水を超えると、尿道 への圧力を開放するように細長い部材に加えられた圧力を調節する請求項１０の 尿道閉塞装置。 １８． 摺動可能に細長い部材の末端部を取り囲む生体に適合するさやをさらに 具備する請求項９の尿道閉塞装置。 １９． 尿道の周りに環を形成するように、尿道の周りを取り囲む細長い部材； 環の直径を変化させるように細長い部材に張力を加えるために、前記細長い部 材に結合された張力手段；及び 尿道閉塞装置の起動及び停止のために張力手段に結合された起動手段 を具備する尿道閉塞装置。 ２０． 起動手段は手動で操作される請求項１９の装置。 ２１． 起動手段は自動的に操作される請求項１９の装置。 ２２． 尿道閉塞装置は、人体に内部に埋め込まれるように構成及び配置されて いる請求項１９の装置。 ２３． 細長い部材により、少なくとも尿道の周りの一部分を取り囲み；及び 尿道を塞ぐように、細長い部材に張力を加える ステップを具備する自己制御不能を制御する装置。 ２４． 腹部内の圧力を検出し、検出した圧力に基づいて細長い部材の張力を調 節するステップをさらに具備する請求項２３の方法。 ２５． 少なくとも尿道の周りの一部分を取り囲むケーブル； 膀胱内圧力を検出するための膀胱内圧力センサ；及び 膀胱内圧力センサにより検出された膀胱内圧力に応じて、ケーブルに加える張 力を制御する電磁的張力制御装置 を具備する装置。