JPH1048981A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH1048981A
JPH1048981A JP20162496A JP20162496A JPH1048981A JP H1048981 A JPH1048981 A JP H1048981A JP 20162496 A JP20162496 A JP 20162496A JP 20162496 A JP20162496 A JP 20162496A JP H1048981 A JPH1048981 A JP H1048981A
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roller
heating roller
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隆 木村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小サイズの記録体を多数枚通過することによっ
て生じる非通過部温度上昇を改善でき、ホットオフセッ
トの発生、加熱ローラの劣化等が生じず、高品質の記録
画像が得られ、昇温時間に影響を与えにくく、非通過部
温度上昇改善のために稼働部を有することがない低コス
トの、非通過部温度上昇改善手段を有する定着装置を提
供すること。 【解決手段】加熱ローラ(2)と、加熱ローラ(2)に
圧接する加圧ローラ(4)とを有し、両ローラ(2、
4)間に記録体(P)を通過させることにより、録体
(P)上のトナー像(T)を加熱定着する定着装置にお
いて、加圧ローラ(4)の小サイズの記録体が通過しな
い非通過部を冷却する加圧ローラ冷却手段(9)を有す
る定着装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真複写機の、
プリンター、FAX等の画像形成装置に用いられるトナ
ー像の定着装置に関する。
【従来の技術】紙やフィルムなどの記録体の上に形成し
たトナー画像を定着する方法としては、一般に熱により
トナーを溶融して、定着する加熱定着方式が用いられて
いる。加熱定着方式の中でも、熱効率が高く、安全であ
るなどの理由で、熱ローラ方式が最も広く使われてい
る。これは例えば、2つのローラを互いに圧接し、その
うちの少なくとも一方のローラを加熱し、この定着ロー
ラ対の圧接部分であるニップ部で未定着トナーを加熱
し、記録体に定着させる方式である。2つのローラのう
ち一方を加熱する場合、加熱する方のローラを加熱ロー
ラとよび、他方のローラを加圧ローラと呼ぶ。加熱ロー
ラの内部には、ハロゲンランプの熱源が、加熱ローラの
軸方向に内装されている。熱源としては他にセラミック
スヒータ等によるものが知られている。加熱ローラの外
側表面には温度センサーが取り付けられており、ニップ
部の温度が定着に適した温度に維持されるように、熱源
への電力供給が制御されている。従来、このような加熱
定着装置においては、定着すべき記録体のサイズが大小
異なる場合、定着ローラ対の軸方向の温度分布を均一に
することが困難であった。すなわち小サイズの記録体が
通過する領域(以下通過部という)では、記録体及び記
録体上の未定着トナーの加熱のために熱が消費される
が、小サイズの記録体が通過しない領域(以下非通過部
という)では記録体により熱が奪われないので、加熱ロ
ーラの熱は蓄熱し、この非通過部の温度が、所定温度に
維持管理される通過部のニップ部の温度よりも高くなっ
てしまう、いわゆる非通過部温度上昇が発生する。その
ため小サイズ記録体を連続通紙した後、大サイズ記録体
を通紙した場合、例えばB5サイズ用紙を連続通紙した
後、A4サイズの用紙を通紙する場合、大サイズの記録
体に定着ムラやしわが発生したり、未定着トナー像の非
通過部に対応した部分のトナーが溶けすぎて加熱ローラ
に付着し記録体の表面を汚す、いわゆるホットオフセッ
ト等の問題が生じていた。また、非通過部Bの温度が高
くなりすぎると、非通過部と通過部で加熱ローラに大き
な温度差が生じ、高温部と低温部での熱膨張の違いか
ら、加熱ローラに歪みが生じ、劣化するという問題点も
ある。特に、加熱ローラの中でも、ガラスやセラミック
スのパイプ表面に発熱抵抗体を形成した表面発熱ローラ
は、定着ローラの表面を直接加熱するため、可熱効率が
良い点、加熱ローラの低熱容量化ができ、昇温時間の短
縮化が可能で、そのため未使用時には加熱ローラへの通
電をオフにでき、省エネルギーであるという点で優れた
定着方式であるが、この表面発熱ローラの場合には、非
通過部温度上昇による熱膨張の違いから、通過部と非通
過部で加熱ローラ及び加圧ローラの径が互いに異なって
しまい、加熱ローラが破損してしまうという不具合も生
じる。定着ローラ対の軸方向の温度分布を均一にして、
これら問題点や不具合を解決する手段としては、特開平
4−51799公報、特開平6−11983号公報、特
開平5−281877号公報、特開平6−250540
号公報、特開平3−139682号公報、特開平5−1
81382号公報などがあり、しかしそれぞれに問題点
や不具合がある。
【発明が解決しようとする課題】以下、上記各公報とそ
の不具合、問題点について概説する。 特開平4−51799号公報 定着装置の非通過部を選択的に冷却する冷却手段を設
け、定着装置の温度分布を冷却手段により均一にするも
のである。具体的には、ファンとダクトにより、通紙中
にのみ非通過部に選択的に風を送り、非通過部の温度上
昇を防止する。しかしながら、これはトナー画像が形成
されている側にある加熱ローラに送風しているため、送
風によってトナーが飛ばされ、画像品質が劣化してしま
う虞れが多々ある。加熱ローラを直接冷却しているの
で、端部のみを冷却しようとしても、定着を行なう中央
部の温度まで低下させてしまい易い。そのため加熱した
熱が、有効に用いられず、熱効率が低下し、消費電力が
増大するという不具合もある。 特開平6−11983号公報 紙サイズに応じて放熱部材を加熱ローラの端部に当接
し、放熱により非通過部温度上昇を防止するものであ
る。具体的には、ローラ状の放熱部材を、小サイズ紙通
紙時の非通過部に配置し、非通過部の温度が上昇したと
きに、放熱部材を加熱ローラに当接して、上昇した熱を
放熱することにより、加熱ローラの軸方向の温度分布を
均一にする。しかしながら、放熱部材を加熱ローラに圧
接、離脱するための可動部が必要となり、長時間の使用
に対して故障、破損が生じやすいという不具合がある。
また、加熱ローラ表面と直接接触するため、表面に傷が
付きやすい。特に、この構成において加熱ローラとして
ガラスや、セラミックスなどの割れやすい材料を用いた
場合には、長期的な接触時の衝撃により加熱ローラその
ものが破損してしまうという問題点がある。 特開平5−281877号公報 加熱ローラ内部に2つ以上の発熱体を設け、紙幅に応じ
てこれら発熱体を制御するものである。詳しくは、加熱
ローラの軸方向に発熱分布が異なる2つの発熱体を、加
熱ローラ内部に設け、定着手段の表面温度や記録材の幅
に応じて、発熱体を適宜選択して、駆動することによっ
て、非通過部温度上昇を防止する。しかし、加熱ローラ
内部に2つ以上の発熱体を入れた場合、加熱ローラを小
径化することが困難であるという問題が生じる。特に、
使用する紙サイズが多種である場合、例えば、A3用機
でA4、B4、B5サイズの記録紙やさらには、ハガキ
等にトナー像を定着する場合は、何れの記録紙でも非通
過部温度上昇を解決し、加熱ローラの表面温度を精度良
く均一化するには、その分の発熱分布が異なる発熱体を
用いる必要があり、加熱ローラ内部に設けた場合、加熱
ローラを大径化しないと配置できないので、装置が大型
化してしまう、その構造が複雑になってしまい、コスト
が高くなるという不具合もある。 特開平6−250540号公報 加熱体と無端ベルト上のフィルムを介して圧接する加圧
ローラの一部に、加圧ローラと接して設けられた熱伝達
部材、あるいは非接触で設けられた熱伝達手段を設け、
加圧ローラに蓄熱する熱を均一にして、温度ムラをなく
し、通過部と非通過部との温度差をなくすものである。
一般に加圧ローラは冷えた状態より、温まった状態の方
が記録紙が温まって、溶融したトナーが浸透しやすく、
定着性が上がる。しかしながら、ただ単に、熱伝導部材
を当接したのでは、非通過部ばかりでなく、通過部の熱
も奪うことになり、定着性の低下が生じる。また、加熱
ローラ昇温時、加熱した熱は、加圧ローラへも伝熱す
る。そのため単に加圧ローラの伝熱部材を設けただけで
は、加圧ローラから、伝熱部材に放熱され、加熱ローラ
の温度上昇が遅くなるという問題点がある。 特開平3−139682号公報 加熱ローラの周囲を覆うカバーの外側に、空気流を生じ
させる空冷手段を設け、加熱ローラへの送風を可変にし
たものである。一般に未定着のトナー画像が形成された
記録紙は、加熱ローラ側がトナー画像面となるように搬
送され、表面温度が一定に管理されている加熱ローラの
熱で、定着されるよう構成されている。本公報記載の技
術では、熱ローラ(加熱ローラ)側に送風しているため
に、その空気流によって、未定着の画像が、吹き飛ばさ
れ、画像品質が劣化してしまうという不具合が生じる。 特開平5−181382号公報 送風手段及び放熱窓によって、加熱ローラに送風する空
気量を可変可能としたものである。しかしながら、その
送風量が変えられるとはいっても、加熱ローラに送風を
行なっているため、画像の乱れの発生は否めない。本発
明は、これら従来技術の不具合、問題点を鑑みてなされ
たものであり、小サイズの記録体を多数枚通過すること
によって生じる非通過部温度上昇を改善し、ホットオフ
セットの発生、加熱ローラの劣化等が生じない定着装置
を提供する。ガラスやセラミックス等の表面に発熱抵抗
体を設けた加熱ローラの場合に生じる非通過部温度上昇
による加熱ローラの破損が発生しない定着装置を提供す
る。非通過部温度上昇が起ることにより、加熱ローラの
通過部と非通過部の径に違いが生じて、小サイズでない
通常のサイズあるいは最大通紙幅の記録体をニップ部に
通過したときに、通過部と非通過部との紙搬送速度の差
によって、記録体にしわが発生して劣悪な画像となるの
を防いだ、高品質の記録画像が得られる定着装置を提供
する。昇温時間に影響を与えにくい非通過部温度上昇改
善手段を有し、非通過部温度上昇改善のために稼働部を
有することがなく、また、特別な装置を必要としない低
コストの定着装置を提供する。
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
加熱ローラと、この加熱ローラに圧接する加圧ローラと
を有し、上記両ローラ間に記録体を通過させることによ
り、上記記録体上のトナー像を加熱定着する定着装置に
おいて、上記加圧ローラの小サイズの記録体が通過しな
い非通過部を冷却する加圧ローラ冷却手段を有すること
を特徴とする。請求項2記載の発明は、加熱ローラと、
この加熱ローラに圧接する加圧ローラとを有し、上記両
ローラ間に記録体を通過させることにより、上記記録体
上のトナー像を加熱定着する定着装置において、上記加
圧ローラの非通過部を冷却する加圧ローラ冷却手段と、
上記加圧ローラ冷却手段の作動タイミングを制御する制
御手段とを有することを特徴とする。請求項3記載の発
明は、請求項2記載の定着装置において、上記制御手段
が、上記記録体の大きさを検知する記録体検知手段を含
むことを特徴とする。請求項4記載の発明は、請求項2
記載の定着装置において、上記制御手段が、上記非通過
部の温度を検知する温度検知手段を含むことを特徴とす
る。請求項5記載の発明は、請求項1又は2又は3又は
4記載の定着装置において、上記加圧ローラ冷却手段
が、上記非通過部への送風量を他部への送風量よりも多
くした送風装置であることを特徴とする。請求項6記載
の発明は、請求項1又は2又は3又は4記載の定着装置
において、上記加圧ローラ冷却手段が、上記加圧ローラ
に対向し上記非通過部において上記加圧ローラに近接す
る吸熱手段であることを特徴とする。請求項7記載の発
明は、請求項1又は2又は3又は4記載の定着装置にお
いて、上記加圧ローラ冷却手段が、送風装置と、上記加
圧ローラに対向し上記非通過部において上記加圧ローラ
に近接する吸熱手段とからなることを特徴とする。請求
項8記載の発明は、請求項6又は7記載の定着装置にお
いて、上記吸熱手段が、上記非通過部に対向する部分の
厚さが他の部分の厚さよりも厚く設定されていることを
特徴とする。請求項9記載の発明は、請求項1又は2又
は3又は4又は5又は6又は7又は8記載の定着装置に
おいて、上記加熱ローラが、その表層、あるいは表面近
傍の内層に熱源を有することを特徴とする。
【作用】本発明によれば、加圧ローラを冷却するための
冷却手段を設けたので、加圧ローラの非通過部温度が大
きく上昇するのを押さえ、加圧ローラと接触する加熱ロ
ーラの非通過部部温度上昇を低減する。加圧ローラの非
通過部を中心に冷却することによって、加圧ローラ中央
部の温度低下がなくなり、通紙中に加熱ローラの中央部
温度が大きく低下することがない。加圧ローラと加圧ロ
ーラを覆う吸熱手段としてのカバーとの距離を加圧ロー
ラの通過部と非通過部とで変えることにより、加圧ロー
ラの加圧ローラからの放熱量が変わり、加熱ローラの非
通過部温度上昇によって生じる加圧ローラの非通過部の
温度上昇が押さえられる。
【実施例】図1、図2に示すように本発明の第1の実施
例は、内部に熱源1を有する加熱ローラ2と、加熱ロー
ラ2に圧接され、加熱ローラ2と加圧ローラ4との接触
部であるニップ部3を形成する加圧ローラ4と、トナー
像Tを転写された記録体としての転写紙Pをニップ部3
に案内するための案内部材5を支持し、両ローラ2、4
を覆うように設置され、加圧ローラを冷却するための空
気を取り入れる取入口と取り入れた空気を排出する排出
口とを有するカバー6と、加熱ローラ2の表面温度を設
定された温度に保つため加熱ローラ2表面の温度を検知
する、加熱ローラ2に接するように設けられた第1のセ
ンサ7と、加圧ローラ4に接するように設けられた温度
検知手段としての第2のセンサ8と、上記取入口に設け
られ、加圧ローラ4を冷却するための加圧ローラ冷却手
段としての送風装置9とを有している。定着ローラ対を
なす両ローラ2、4は、定着ローラ対の長さに対し比較
的小さいサイズの記録体(以下、小サイズ紙という)を
通紙した場合、これが通過する領域である通過部A、通
過しない領域である非通過部Bとを有することとなる。
非通過部Bは、転写紙Pが中央基準でニップ部3を通過
するとき(図2(a))はローラの両端部に、転写紙P
が端部基準でニップ部3を通過するとき(図2(b))
は基準となる端部とは逆の端部に位置することとなる。
第1のセンサ7は加熱ローラ2の通過部Aの上部に接す
るように、非通過部Bの温度を検知する温度検知手段と
しての第2のセンサ8は加圧ローラ4の非通過部Bの下
部に接するようにそれぞれ設けられ、それらの接した部
分の温度を検知する。第1のセンサ7の数は1つに限ら
れず、様々なサイズの転写紙による通過部Aの温度を確
実に検知するため、複数設けられてもよい。第2のセン
サ8の数も同様、1つに限られず、様々なサイズの転写
紙による非通過部Bの温度を確実に検知するため、複数
設けられてもよい。熱源1は、ハロゲンランプからな
り、加熱ローラ2の軸方向に加熱ローラ2の全長とほぼ
等しい長さで配設されており、第1のセンサ7の検知値
に応じて、加熱ローラ2を均一に加熱する。加圧ローラ
4は、図示しない圧接機構によって、加熱ローラ2に対
し接離自在に構成されている。加熱ローラ2は、本実施
例ではAlを基材として採用しているが、他にSUSな
どの金属を基材とすることもできる。基材の表面にはこ
れにトナーが密着するのを防止するのを目的として、離
型層が設けられている。離型層の材料としては、テフロ
ンが用いられているが他にもPFAチューブ等を用いる
ことができる。離型層の形成方法には、加熱ローラに直
接コートする方法や、チューブ状になったものを高温加
熱して、加熱ローラに収縮、密着させる方法などがあ
る。加熱ローラの厚さは、薄いほど熱容量が小さくな
り、その分、昇温時間が速くなり好ましいが、薄すぎる
と加圧ローラとの圧接力によって、たわみが生じ、転写
紙のしわの発生、定着性のばらつきなどの不具合が生じ
るため、最適な厚さを選択する必要がある。加圧ローラ
4は、本実施例ではSUSを芯棒として採用としている
が、他に鉄、Al、真鍮などの金属を芯棒とすることも
できる。芯棒にはシリコンゴムの弾性体層を形成してい
る。弾性体層としては定着に必要なニップ幅を確保する
ための加圧力を低減するため、発砲シリコンゴムなどの
比較的柔らかい材料を用いてもよい。弾性体層の表面に
は、離型性を持たせるための離型層、あるいは絶縁材料
であるシリコンゴムが摩擦などによって帯電し、その静
電気力や、放電の発生などによって未定着のトナー画像
が乱れるのを防ぐための導電層として、カーボンなどの
導電性材料を含量したテフロン層を設けても良い。加圧
ローラ4の加熱ローラ2への圧接力としては、必要なニ
ップ幅が確保できる加圧力があれば良く、モノクロPP
C、レーザープリンタ、PPFの場合、通常1Kgf〜
20Kgf程度である。加圧ローラ4とカバー6の底部
との間には、加圧ローラ4を冷却するための通風路が形
成されている。通風路に風を送る冷却手段としての送風
装置9は、加圧ローラ4と平行に設けられた軸を中心に
回転する複数の羽根を有する、加圧ローラ4と軸方向に
ほぼ同じ長さのファンからなる。送風装置9は、小サイ
ズ紙を連続通紙したときに高温となる非通過部Bに対す
る空気流量が通過部Aよりも多くなるように、加圧ロー
ラ4の軸方向にわたって送風量を可変にすべく、羽根の
大きさが軸方向で変化している。軸方向にわたる送風量
を変化させる構成としては、他に、空気流を遮蔽した
り、その方向を変更させたりする風量制御板を設けたも
の、空気取入口や排出口の大きさを変化させた構成、軸
方向に複数の送風装置を設けた構成などが挙げられる。
複数の送風装置を設けた構成では、非通過部Bのみを選
択的に冷却することができる。送風装置9の作動タイミ
ングは、定着装置に送られるべき転写紙Pの枚数及び大
きさを検知する記録体検知手段と第2のセンサ8とを有
する制御手段により決定される。記録体検知手段は、操
作者からの指令や、転写紙へトナー像を転写する際の転
写紙の大きさを検知し、選択する制御部(図示せず)が
これを兼ねているが、転写紙の大きさを検知するには定
着装置にセンサなどを設置してもよい。制御手段は記録
体検知手段、第2のセンサ8の何れか一方を備えるもの
でもよい。このような構成により、通過部の加圧ローラ
の温度低下を少なくして、非通過部温度上昇を効果的に
低減することが出来る。加圧ローラ4の通過部Aを選択
的に冷却出来るという点で、加圧ローラ4の転写紙搬送
方向に空気流を発生することが好ましいが、流路の工夫
を行なうなどによって、軸方向に流すことも出来る。冷
却手段として本実施例では送風装置9を用いているが、
加圧ローラ4を積極的に冷却するものであれば、他にペ
ルチェ素子などを用いてもよい。コスト面では送風装置
による冷却が好ましい。送風装置9は空気の取入側に限
らず、排出側に設けてもよい。送風による冷却では、空
気の取入口及び排出口の大きさ、形状を適宜設定し、空
気をスムーズに流すことによって空気流による異音の発
生を低減することが出来る。PPC、レーザープリンタ
やPPF等に用いられている画像形成装置では、周知の
帯電、露光、現像、転写という電子写真プロセスによ
り、転写紙Pの表面にトナー像Tが形成される。トナー
像Tが形成された転写紙Pは図1中矢印C方向に搬送さ
れ、案内部材5によって定着部すなわちニップ部3に案
内され、そこで加熱ローラ2の熱によって、トナー像T
が加熱定着される。その後トナー像Tが加熱定着された
転写紙Pは、定着装置から排出される。定着工程では、
転写紙Pによって加熱ローラ2の熱エネルギが奪われ、
それによって、加熱ローラ2の温度が低下するため、第
1のセンサ7がこれを検知し、熱源1が駆動され加熱ロ
ーラ2の温度は設定温度にまで加熱される。小サイズ紙
を連続印字した場合、通過部Bのみ加熱ローラ2の熱エ
ネルギが奪われる。加熱ローラ2の温度検知は、加熱ロ
ーラの通過部Aで行なうため、温度が低下すると、熱源
1を駆動して加熱ローラ2の温度を設定温度まで上昇さ
せる。非通過部Bでも同様に加熱されるため、非通過部
Bでは温度低下がないにもかかわらず、加熱することに
よって、非通過部Bの温度は設定温度より上がってしま
う。このとき、本発明者らの実験から、加圧ローラ4で
も非通過部Bの温度が通過部Aより高くなることがわか
った。加熱ローラ2の熱容量は小さいため、しばらく時
間をおけば比較的早く非通過部温度上昇は解消される
が、加圧ローラ4の熱容量は大きく、弾性体層の材料で
あるシリコンゴムの熱伝導率は低いため、加圧ローラ4
側の非通過部Bの温度はなかなか下がらない。従って、
その後再度加熱ローラ2を回転させると、加熱ローラ2
の非通過部Bは高温の加圧ローラ4と接触するため、ま
たすぐに熱くなってしまう。本実施例では、小サイズ紙
の連続通紙と判断された時点及び非通過部Bの温度を検
知して所定温度以上であると判断された時点で、送風装
置9を駆動することによって、加圧ローラ4の少なくと
も非通過部Bが冷却される。そのため、加圧ローラ4の
非通過部Bが通過部Aより非常に熱くなるという現象が
なくなり、この加圧ローラ4と接する加熱ローラ2の非
通過部温度上昇が押さえられる。 実験例1 本実施例の構成で、以下に示すようなA3記録紙用の定
着装置を作成し、それにB5幅の転写紙を連続通紙した
ときの非通過部Bの温度上昇を測定した。比較例1とし
て、送風装置9を設けない場合での測定も行なった。 加熱ローラのサイズ:幅335mm、径30mm、熱さ0.6mm 加熱ローラ材料 :アルミニウム 熱源 :ハロゲンランプ 熱源供給電力 :1000W 加圧ローラ :径30mm、芯材=鉄、弾性体層=シリコンゴム 冷却手段 :ファンによる吸い出し 記録紙 :リコータイプ6200紙 記録紙送り速度 :90mm/s 加熱ローラ設定温度:180℃ 加熱ローラ2側の本実施例における非通過部温度上昇
と、比較例1の送風装置を設けない場合における非通過
部温度上昇とを比較する。図3において、aは第1のセ
ンサ7で測定した通過部Aの温度を示す。b、cは第2
のセンサ8で測定した加圧ローラ4の非通過部Bの温度
上昇特性を示しており、bは送風装置を有する場合の、
cは送風装置を有していない場合の特性である。図3に
示したように、本実施例により、小サイズ紙を連続通紙
した場合の非通過部温度上昇は軽減され、通過部Aの温
度との差が小さくなることがわかる。また、この本実施
例の定着装置を用いて、B5サイズ紙を50枚連続通紙
した直後に、トナー画像を形成したA4サイズ紙を通紙
して、その定着画像を評価した結果、本実施例の場合に
は、良好な定着画像が得られたのに対して、比較例1で
は、非通過部Bでオフセットが生じ、また転写紙Pにし
わの発生が確認され、劣悪な画像となった。また、室温
から加熱ローラ設定温度までの昇温時間を比較したとこ
ろ、送風装置9を連続通紙中にだけ動作させることによ
り、比較例1と同じ時間で昇温することが出来た。ま
た、空気流量を通過部Aでは少なく、非通過部Bでは多
くする、すなわち冷却能力を非通過部Bでは大きく、通
過部Aでは小さくする、あるいは、非通過部Bのみを選
択的に冷却することによって、通過部Aの温度が大きく
低下することがないため、第1のセンサ7により温度検
知を行ない、温度をコントロールしている通過部Aの温
度は、送風装置9を用いない場合と同じになり、連続通
紙中の消費電力に影響はない。図4に加熱ローラ自体が
蓄熱層を持つ加熱ローラ10の3つの例を示す。図4
(a)に示す加熱ローラ10は、基材10aの表面に発
熱抵抗体10bを形成し、その上に、トナーとの離型性
を向上するとともに、他の部材と発熱体との接触で発熱
体が損傷するのを防ぎ、また発熱抵抗体を電気的に絶縁
する目的で、テフロンの耐熱樹脂層10cが形成された
ものであり、図4(b)に示す加熱ローラ10は、パイ
プ状の基材10aの内面に、発熱抵抗体10bを形成
し、基材10aの表面には、前述の耐熱樹脂層10cを
形成して構成したものである。そして、図4(c)に示
す加熱ローラ10は、それ自体が発熱する材料からなる
ローラ10dの表面に、耐熱樹脂層10cを形成して構
成したものである。ローラ21dは導電性繊維で形成さ
れるが、カーボン分散したセラミックス、いわゆる自己
発熱セラミックスで形成してもよい。基材10aの材料
としては、ガラスが用いられているが、これに限らず、
セラミックス、あるいはAl、SUSなどの金属を用い
てもよい。ただし、金属を用いる場合には、発熱抵抗体
との電気的絶縁のためにSiO2、ポリイミドなどの樹
脂材料等による絶縁層を表層に設ける必要がある。加熱
ローラ10としては、図示していないが、その他に、基
材10aそのものが発熱体となっているものがある。こ
の発熱体としては、例えば、セラミックス中に導電性材
料を分散したもの、導電性繊維を筒状に形成したものな
どがあげられる。これら加熱ローラ10は、ハロゲンラ
ンプ等を用いた加熱ローラ2に比べ、熱源と加熱ローラ
10とが一体となっているので、加熱ローラ10の加熱
効率が良く、さらに熱源が定着が行なわれる加熱ローラ
10表面近傍を直接加熱するため、加熱効率が良く、消
費電力の低減が図れるという点、基材10aを薄くする
ことで、熱容量が小さくなり昇温時間が短くなり、PP
C、レーザープリンタ、PPF等の印字までのいわゆる
ウェイトタイムが短くなるという点できわめて優れた定
着方式である。基材10aにガラスを用いた場合には、
ガラス自体のコストが安いという長所もある。待機時に
は、加熱ローラ10への電力供給を停止、あるいはわず
かに供給して低い温度を維持することができる。再印字
時のユーザーの待ち時間は、定着温度までの加熱立ち上
がり時間を通常30秒以内、好ましくは15秒以内に短
くするのが望ましい。そのためには、加熱ローラの熱さ
をAl、SUS、ガラスを基材とした場合には、1mm
以下、セラミックスの場合にはその加工限界ぎりぎり
(通常1〜2mm)まで薄くする必要がある。しかし一
方では、これら熱容量を小さくした加熱ローラの場合に
は、高速機に用いた場合、その厚さが薄いために、横方
向の熱の移動が起こりにくく、非通過部温度上昇が発生
しやすいという不具合も有している。中でもガラスやセ
ラミックスを基材として用いた場合には、熱伝導率が悪
いため、さらに非通過部温度上昇が大きくなりやすいと
いう不具合もある。加熱ローラ10として、これら表面
又は表面近傍に熱源を有する発熱ローラを用いた場合
に、特に効果的に上述した不具合を解消することが出来
る。 実験例2 加熱ローラ10を用いた構成で以下に示すようなA3用
定着装置を作成し、それにA4幅の転写紙Pを連続通紙
したときの非通過部の温度上昇を測定した。比較例2と
して、加熱ローラ10を用い、送風装置9を有しない場
合での測定も行なった。 加熱ローラ構成 :図4(a) 熱源供給電力 :700W 加熱ローラのサイズ:幅335mm、径30mm、厚さ0.6mm、加熱部の長 さ305mm 加熱ローラ材料 :ガラス 加圧ローラ :径30mm、芯材=鉄、弾性体層=シリコンゴム 冷却手段 :ファンによる吸い出し 記録紙 :リコータイプ6200紙 記録紙送り速度 :90mm/s 加熱ローラ設定温度:180℃ 加熱ローラ10側の本実施例における非通過部温度上昇
と、比較例2の送風装置を有しない場合における非通過
部温度上昇とを比較する。図5において、aは第1のセ
ンサ7で測定した通過部Aの温度を示す。b、cは第2
のセンサ8で測定した加圧ローラ4の非通過部Bの温度
上昇特性を示しており、bは送風装置を有する場合の、
cは送風装置を有していない場合の特性である。図5に
示すように、本発明により小サイズ紙を連続通紙した場
合の非通過部温度上昇は軽減し、通過部Aの温度との差
が飛躍的に小さくなり、大きく改善されていることがわ
かる。また、この本実施例の定着装置を用いて、B5サ
イズ紙を50枚連続通紙した直後に、トナー画像を形成
したA4サイズ紙を通紙して、その定着画像を評価した
結果、本実施例の場合には、良好な定着画像が得られた
のに対して、比較例2では、非通過部でオフセットが生
じ、また記録紙にしわの発生が確認され、劣悪な画像と
なった。室温から加熱ローラ設定温度までの昇温時間を
比較したところ、送風装置9を連続通紙中にだけ動作さ
せることにより、比較例2と同じ時間で昇温することが
出来た。また、空気流の量を通過部Aでは少なく、非通
過部Bでは多くする、すなわち冷却能力を非通過部Bで
は大きく、通過部Aでは小さくする、あるいは、非通過
部Bのみを選択的に冷却することによって、通過部Aの
温度が大きく低下することがないため、第1のセンサ7
により温度検知を行ない、温度をコントロールしている
通過部Aは、送風装置9を用いない場合と同じになり、
連続通紙中の消費電力に影響はない。図6(a)、
(b)に、本発明の第2の実施例を示す。この実施例
は、カバー11が吸熱手段を兼ねている。第1の実施例
におけるカバー6の空気取入口と排出口、及び送風装置
を有しておらず、加圧ローラ冷却手段が、加圧ローラ4
に対向し非通過部Bにおいて加圧ローラ4に近接する吸
熱手段であること、すなわち、カバー11が冷却手段と
しての吸熱手段を兼ねている点で第1の実施例と相違し
ている。図6(a)、図6(b)はそれぞれ、給紙装置
が、中央基準の場合、端部基準の場合を示している。加
熱ローラは図4(a)に示すものを採用している。他の
構成は第1の実施例と重複しているので符号を附すに留
めて説明を省略する。加圧ローラ4とカバー11との距
離は、加圧ローラ4の通過部Aと非通過部Bとに対応す
る部分で異なる。非通過部Bでは近接しており、通過部
Aではそれより大きな間隔を有している。非通過部Bで
は加圧ローラ4の熱がカバー11に放熱されやすく、通
過部Aでは放熱されにくい。一般に、加圧ローラが冷え
た状態で定着されるより、温まった状態で定着される方
が、定着性、加熱ローラの定着時消費電力の点では優れ
ている。これは、加圧ローラが温まっていることで、記
録紙は加熱ローラばかりでなく、加圧ローラからも熱が
供給され、記録紙自体が温まりやすくなるために、溶融
したトナーが、より記録紙に浸透し、定着性が向上する
こと、加熱ローラの温度低下が少なくなり、再加熱のた
めの電力が低減できることによる。本実施例では、通過
部Aの加圧ローラ4の温度低下を少なくし、トナー像定
着性の確保、加熱ローラ10の消費電力の低減をはか
り、非通過部Bでは非通過部温度上昇により生じた余分
な熱を奪って、加圧ローラ4の非通過部温度上昇を低減
したので、それと接する加熱ローラ10の非通過部温度
上昇を低減することができる。通過部Aと非通過部Bに
おける加圧ローラ4とカバー11との距離は、それぞれ
10mm、5mmに設定されているが、それぞれ、10
mm以上、1mm以上10mm未満で設定することがで
きる。非通過部Bではあまり近すぎると、加圧ローラ4
と接触して加圧ローラ4を傷つけてしまうおそれがあ
る。カバー11内部の温度を均一化するために、カバー
11内面にAl膜などの高熱伝導性の層を設けてもよ
い。これにより、非通過部Bに対応する位置のカバーが
高温となって吸熱効果が低下するのが防げると共に、異
常に高温となって、ユーザの安全性が損なわれることを
防ぐことができる。加圧ローラ4の温度が特に高いとこ
ろでは、より近接させ、やや低いところでは比較的距離
を離すというというように、加圧ローラ4の微妙な温度
上昇の傾向に応じてその距離を変えることも考えられ
る。 実験例3 カバー11を用いた本実施例の構成で以下に示すような
A3用定着装置を作成し、それにA4幅の記録紙を連続
通紙したときの非通過部Bの温度上昇を測定した。比較
例3として、距離を12mmで一定にした場合、すなわ
ち吸熱手段を有しない場合での測定も行なった。 加熱ローラ構成 :図4(a) 熱源供給電力 :700W 加熱ローラのサイズ :幅335mm、径30mm、厚さ0.6mm、加熱 部の長さ305mm 加熱ローラ材料 :ガラス 加圧ローラ :径30mm、芯材=鉄、弾性体層=シリコンゴム 加圧ローラとカバー間距離:中央部=12mm、端部(加圧ローラ両端からそれ ぞれ30mmの間)=2mm 記録紙 :リコータイプ6200紙 記録紙送り速度 :90mm/s 加熱ローラ設定温度 :180℃ 加熱ローラ10側の本実施例における非通過部温度上昇
と、比較例3の加圧ローラ4とカバー6との距離を12
mmで一定にした時の非通過部温度上昇とを比較する。
図7において、aは第1のセンサ7で測定した通過部A
の温度を示す。b、cは第2のセンサ8で測定した加圧
ローラ4の非通過部Bの温度上昇特性を示しており、b
は吸熱手段としてのカバーを有する場合の、cは吸熱手
段としてのカバーを有していない場合の特性である。図
7に示すように、本実施例により、小サイズ紙を連続通
紙した場合の非通過部温度上昇は軽減し、通過部Aの温
度との差が飛躍的に小さくなり、大きく改善されている
ことがわかる。また、加圧ローラ4とカバー6との距離
を2mmで一定にしたものとも比較すると、非通過部温
度上昇に関しては、ほぼ同じ効果が得られるものの、昇
温時間を比較すると本実施例の方が、早いことがわかっ
た。小サイズ紙連続通紙中の消費電力も、本実施例の方
が少なかった。また、この本実施例の定着装置を用い
て、A4サイズ紙を50枚連続通紙した直後に、トナー
画像を形成したA3サイズ紙を通紙して、その定着画像
を評価した結果、本実施例の場合には、良好な定着画像
が得られたのに対して、比較例3では、非通過部Bでオ
フセットが生じ、また記録紙にしわの発生が確認され、
劣悪な画像となった。図8(a)、(b)に示す吸熱手
段としてのカバー12は加圧ローラ軸方向に肉厚が異な
っている。図8(a)、図8(b)はそれぞれ、給紙位
置が中央基準の場合、端部基準の場合を示している。カ
バー12の非通過部Bに対向する部分の厚さを厚く、そ
の他の部分の厚さを薄くすることによって、通過部Aと
非通過部Bとに対向するそれぞれの部分でカバー12の
有する熱容量が異なっている。これは加圧ローラ4の軸
方向の温度を一定温度にするためには、非通過部Bの方
がより大きな熱量を必要とすることに適っている。カバ
ー12を用いることにより、非通過部Bで加圧ローラ4
の熱が、通過部Aより多くカバーに放熱されても、非通
過部Bの熱容量が大きいため非通過部Bに対向する部分
のカバー12の部分は温まりにくく、カバー12と加圧
ローラ4との温度差が大きい状態を長く保つことが出来
るため、加圧ローラ4の非通過部Bの放熱効果が長く持
続することが出来、それによって、加熱ローラ2の非通
過部温度上昇を長く低下しておくことが出来る。従っ
て、小サイズ紙を多数枚印字したときでも、非通過部B
の加圧ローラ4の温度低下を少なくし、定着性の確保、
加熱ローラ2の消費電力の低減をはかり、非通過部Bで
は非通過部温度上昇により生じた余分な熱を奪って、加
圧ローラ4の非通過部温度上昇を低減することによっ
て、それと接する加熱ローラ2の非通過部温度上昇を低
減することが出来る。カバー12の非通過部Bに対向す
る部分の厚さは、10mmに設定されている。この厚さ
は出来るだけ厚い方がより温まりにくく、好ましいが、
あまり厚すぎると、定着装置全体が大きくなってしまう
ため、7〜20mmの範囲で形成される。 実験例4 カバー12を用いた構成で以下に示すようなA3用定着
装置を作成し、それにA4幅の記録紙を連続通紙したと
きの非通過部の温度上昇を測定した。 加熱ローラ構成 :図4(a) 熱源供給電力 :700W 加熱ローラのサイズ :幅335mm、径30mm、厚さ0.6mm、加熱 部の長さ305mm 加熱ローラ材料 :ガラス 加圧ローラ :径30mm、芯材=鉄、弾性体層=シリコンゴム 加圧ローラとカバー間距離:中央部=12mm、端部(加圧ローラ両端からそれ ぞれ30mmの間)=2mm 記録紙 :リコータイプ6200紙 記録紙送り速度 :90mm/s 加熱ローラ設定温度 :180℃ この構成で、A4サイズの紙を連続100枚通紙して
も、加熱ローラ2の非通過部温度上昇は、20℃以下に
保持することが出来、また、この直後に、トナー画像を
形成したA3サイズ紙を通紙して、その定着画像を評価
した結果、オフセットや記録紙のしわもなく、良好な定
着画像が得られた。加圧ローラ冷却手段は、説明の都合
上、実施例1では送風装置のみ、実施例2では吸熱手段
のみとしているが、非通過部温度上昇をより効果的に抑
制するため、加圧ローラ冷却手段として両者を同時に用
いることは可能であるし、記録体検知手段や温度検知手
段の具体的な配置位置も含め、これらの組合わせは適宜
選択可能である。
【発明の効果】本発明によれば、加圧ローラを冷却する
ための冷却手段を設けたので、加圧ローラの非通過部温
度が大きく上昇するのが押さえられ、加圧ローラと接触
する加熱ローラの非通過部部温度上昇が低減できた。こ
れにより、小サイズ紙を連続通紙した後に、それより大
きな記録体を通紙しても、ホットオフセットが生じず、
また、記録体にしわが発生することもなく、高画質の記
録画像を得ることができた。加圧ローラの非通過部部を
中心に冷却することによって、加圧ローラ中央部の温度
低下がなくなり、通紙中に加熱ローラの中央部温度が大
きく低下することがなく、設定温度を維持するための消
費電力が低減できた。また、非通過部温度上昇が生じる
ときだけ、冷却手段を作動させることが出来るため、昇
温時間に影響を与えず、昇温時間の短縮化がはかれた。
加圧ローラと加圧ローラを覆う吸熱手段としてのカバー
との距離を加圧ローラの通過部と非通過部とで変えるこ
とにより、加圧ローラの加圧ローラからの放熱量が変わ
り、加熱ローラの非通過部温度上昇によって生じる加圧
ローラの非通過部の温度上昇が押さえられ、しかも、非
通過部温度上昇によるホットオフセットの発生や、記録
体のしわの発生がなく高画質の記録画像を得ることがで
きたばかりでなく、通過部が冷却されることがなく、適
度に温まっており、加熱ローラの温度検知は、加熱ロー
ラの通過部である中央部近傍で行なわれるため、定着時
の加熱ローラへの供給電力を少なくすることが出来る。
加圧ローラとカバーとの距離を一定にしたときに比べ、
加熱ローラから加圧ローラへ移動する熱量が少なくなる
ため、昇温時間が長くなることなく、非通過部温度上昇
の解決と、昇温時間の短縮の両方を達成することができ
る。非通過部に対向する部分の吸熱手段手段をの厚さを
厚くしたので、加圧ローラの非通過部の温度を奪う能力
が大きくなり、小サイズ紙を連続通紙する枚数を多くし
ても、非通過部温度上昇を低減することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、加圧ローラ冷却手段として送風装置
を用いた場合の第1の実施例を示す定着装置の概略側面
図である。
【図2】本発明の第1の実施例における通過部、非通過
部を示すための概略図である。
【図3】本発明の、送風装置を有する第1の実施例を用
いた転写装置と、送風装置を有していない転写装置と
の、加熱ローラ各部の温度上昇のようすを比較するため
の図である。
【図4】本発明の第1の実施例において、図1に示した
加熱ローラとは異なる構成の加熱ローラの構造を示す断
面図である。
【図5】本発明の、第1の実施例において加熱ローラが
図4に示すものである場合の転写装置と、送風装置を有
していない転写装置との、加熱ローラ各部の温度上昇の
ようすを比較するための図である。
【図6】本発明の、加圧ローラ冷却手段として吸熱手段
を用いた場合の第2の実施例を示す定着装置の概略図で
ある。
【図7】図6に示した加圧ローラ冷却手段を有する定着
装置と、この加圧ローラ冷却手段を有していない定着装
置との、加熱ローラ各部の温度上昇のようすを比較する
ための図である。
【図8】本発明の、加圧ローラ冷却手段として加圧ロー
ラの非通過部に対向する部分の吸熱手段の厚さが他の部
分よりも厚いものを用いた場合の第2の実施例を示す定
着装置の概略図である。
【符号の説明】
1 熱源 2、10 加熱ローラ 4 加圧ローラ 8 温度検知手段 9 送風装置 11、12 吸熱装置 A 通過部 B 非通過部 P 記録体 T トナー像
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年7月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 定着装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真複写機の、
プリンター、FAX等の画像形成装置に用いられるトナ
ー像の定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】紙やフィルムなどの記録体の上に形成し
たトナー画像を定着する方法としては、一般に熱により
トナーを溶融して、定着する加熱定着方式が用いられて
いる。加熱定着方式の中でも、熱効率が高く、安全であ
るなどの理由で、熱ローラ方式が最も広く使われてい
る。これは例えば、2つのローラを互いに圧接し、その
うちの少なくとも一方のローラを加熱し、この定着ロー
ラ対の圧接部分であるニップ部で未定着トナーを加熱
し、記録体に定着させる方式である。
【0003】2つのローラのうち一方を加熱する場合、
加熱する方のローラを加熱ローラとよび、他方のローラ
を加圧ローラと呼ぶ。加熱ローラの内部には、ハロゲン
ランプの熱源が、加熱ローラの軸方向に内装されてい
る。熱源としては他にセラミックスヒータ等によるもの
が知られている。加熱ローラの外側表面には温度センサ
ーが取り付けられており、ニップ部の温度が定着に適し
た温度に維持されるように、熱源への電力供給が制御さ
れている。
【0004】従来、このような加熱定着装置において
は、定着すべき記録体のサイズが大小異なる場合、定着
ローラ対の軸方向の温度分布を均一にすることが困難で
あった。すなわち小サイズの記録体が通過する領域(以
下通過部という)では、記録体及び記録体上の未定着ト
ナーの加熱のために熱が消費されるが、小サイズの記録
体が通過しない領域(以下非通過部という)では記録体
により熱が奪われないので、加熱ローラの熱は蓄熱し、
この非通過部の温度が、所定温度に維持管理される通過
部のニップ部の温度よりも高くなってしまう、いわゆる
非通過部温度上昇が発生する。
【0005】そのため小サイズ記録体を連続通紙した
後、大サイズ記録体を通紙した場合、例えばB5サイズ
用紙を連続通紙した後、A4サイズの用紙を通紙する場
合、大サイズの記録体に定着ムラやしわが発生したり、
未定着トナー像の非通過部に対応した部分のトナーが溶
けすぎて加熱ローラに付着し記録体の表面を汚す、いわ
ゆるホットオフセット等の問題が生じていた。また、非
通過部Bの温度が高くなりすぎると、非通過部と通過部
で加熱ローラに大きな温度差が生じ、高温部と低温部で
の熱膨張の違いから、加熱ローラに歪みが生じ、劣化す
るという問題点もある。
【0006】特に、加熱ローラの中でも、ガラスやセラ
ミックスのパイプ表面に発熱抵抗体を形成した表面発熱
ローラは、定着ローラの表面を直接加熱するため、可熱
効率が良い点、加熱ローラの低熱容量化ができ、昇温時
間の短縮化が可能で、そのため未使用時には加熱ローラ
への通電をオフにでき、省エネルギーであるという点で
優れた定着方式であるが、この表面発熱ローラの場合に
は、非通過部温度上昇による熱膨張の違いから、通過部
と非通過部で加熱ローラ及び加圧ローラの径が互いに異
なってしまい、加熱ローラが破損してしまうという不具
合も生じる。
【0007】定着ローラ対の軸方向の温度分布を均一に
して、これら問題点や不具合を解決する手段としては、
特開平4−51799公報、特開平6−11983号公
報、特開平5−281877号公報、特開平6−250
540号公報、特開平3−139682号公報、特開平
5−181382号公報などがあり、しかしそれぞれに
問題点や不具合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以下、上記各公報とそ
の不具合、問題点について概説する。
【0009】特開平4−51799号公報 定着装置の非通過部を選択的に冷却する冷却手段を設
け、定着装置の温度分布を冷却手段により均一にするも
のである。具体的には、ファンとダクトにより、通紙中
にのみ非通過部に選択的に風を送り、非通過部の温度上
昇を防止する。しかしながら、これはトナー画像が形成
されている側にある加熱ローラに送風しているため、送
風によってトナーが飛ばされ、画像品質が劣化してしま
う虞れが多々ある。加熱ローラを直接冷却しているの
で、端部のみを冷却しようとしても、定着を行なう中央
部の温度まで低下させてしまい易い。そのため加熱した
熱が、有効に用いられず、熱効率が低下し、消費電力が
増大するという不具合もある。
【0010】特開平6−11983号公報 紙サイズに応じて放熱部材を加熱ローラの端部に当接
し、放熱により非通過部温度上昇を防止するものであ
る。具体的には、ローラ状の放熱部材を、小サイズ紙通
紙時の非通過部に配置し、非通過部の温度が上昇したと
きに、放熱部材を加熱ローラに当接して、上昇した熱を
放熱することにより、加熱ローラの軸方向の温度分布を
均一にする。しかしながら、放熱部材を加熱ローラに圧
接、離脱するための可動部が必要となり、長時間の使用
に対して故障、破損が生じやすいという不具合がある。
また、加熱ローラ表面と直接接触するため、表面に傷が
付きやすい。特に、この構成において加熱ローラとして
ガラスや、セラミックスなどの割れやすい材料を用いた
場合には、長期的な接触時の衝撃により加熱ローラその
ものが破損してしまうという問題点がある。
【0011】特開平5−281877号公報 加熱ローラ内部に2つ以上の発熱体を設け、紙幅に応じ
てこれら発熱体を制御するものである。詳しくは、加熱
ローラの軸方向に発熱分布が異なる2つの発熱体を、加
熱ローラ内部に設け、定着手段の表面温度や記録材の幅
に応じて、発熱体を適宜選択して、駆動することによっ
て、非通過部温度上昇を防止する。しかし、加熱ローラ
内部に2つ以上の発熱体を入れた場合、加熱ローラを小
径化することが困難であるという問題が生じる。特に、
使用する紙サイズが多種である場合、例えば、A3用機
でA4、B4、B5サイズの記録紙やさらには、ハガキ
等にトナー像を定着する場合は、何れの記録紙でも非通
過部温度上昇を解決し、加熱ローラの表面温度を精度良
く均一化するには、その分の発熱分布が異なる発熱体を
用いる必要があり、加熱ローラ内部に設けた場合、加熱
ローラを大径化しないと配置できないので、装置が大型
化してしまう、その構造が複雑になってしまい、コスト
が高くなるという不具合もある。
【0012】特開平6−250540号公報 加熱体と無端ベルト上のフィルムを介して圧接する加圧
ローラの一部に、加圧ローラと接して設けられた熱伝達
部材、あるいは非接触で設けられた熱伝達手段を設け、
加圧ローラに蓄熱する熱を均一にして、温度ムラをなく
し、通過部と非通過部との温度差をなくすものである。
一般に加圧ローラは冷えた状態より、温まった状態の方
が記録紙が温まって、溶融したトナーが浸透しやすく、
定着性が上がる。しかしながら、ただ単に、熱伝導部材
を当接したのでは、非通過部ばかりでなく、通過部の熱
も奪うことになり、定着性の低下が生じる。また、加熱
ローラ昇温時、加熱した熱は、加圧ローラへも伝熱す
る。そのため単に加圧ローラの伝熱部材を設けただけで
は、加圧ローラから、伝熱部材に放熱され、加熱ローラ
の温度上昇が遅くなるという問題点がある。
【0013】特開平3−139682号公報 加熱ローラの周囲を覆うカバーの外側に、空気流を生じ
させる空冷手段を設け、加熱ローラへの送風を可変にし
たものである。一般に未定着のトナー画像が形成された
記録紙は、加熱ローラ側がトナー画像面となるように搬
送され、表面温度が一定に管理されている加熱ローラの
熱で、定着されるよう構成されている。本公報記載の技
術では、熱ローラ(加熱ローラ)側に送風しているため
に、その空気流によって、未定着の画像が、吹き飛ばさ
れ、画像品質が劣化してしまうという不具合が生じる。
【0014】特開平5−181382号公報 送風手段及び放熱窓によって、加熱ローラに送風する空
気量を可変可能としたものである。しかしながら、その
送風量が変えられるとはいっても、加熱ローラに送風を
行なっているため、画像の乱れの発生は否めない。
【0015】本発明は、これら従来技術の不具合、問題
点を鑑みてなされたものであり、小サイズの記録体を多
数枚通過することによって生じる非通過部温度上昇を改
善し、ホットオフセットの発生、加熱ローラの劣化等が
生じない定着装置を提供する。ガラスやセラミックス等
の表面に発熱抵抗体を設けた加熱ローラの場合に生じる
非通過部温度上昇による加熱ローラの破損が発生しない
定着装置を提供する。非通過部温度上昇が起ることによ
り、加熱ローラの通過部と非通過部の径に違いが生じ
て、小サイズでない通常のサイズあるいは最大通紙幅の
記録体をニップ部に通過したときに、通過部と非通過部
との紙搬送速度の差によって、記録体にしわが発生して
劣悪な画像となるのを防いだ、高品質の記録画像が得ら
れる定着装置を提供する。昇温時間に影響を与えにくい
非通過部温度上昇改善手段を有し、非通過部温度上昇改
善のために稼働部を有することがなく、また、特別な装
置を必要としない低コストの定着装置を提供する。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
加熱ローラと、この加熱ローラに圧接する加圧ローラと
を有し、上記両ローラ間に記録体を通過させることによ
り、上記記録体上のトナー像を加熱定着する定着装置に
おいて、上記加圧ローラの小サイズの記録体が通過しな
い非通過部を冷却する加圧ローラ冷却手段を有すること
を特徴とする。
【0017】請求項2記載の発明は、加熱ローラと、こ
の加熱ローラに圧接する加圧ローラとを有し、上記両ロ
ーラ間に記録体を通過させることにより、上記記録体上
のトナー像を加熱定着する定着装置において、上記加圧
ローラの非通過部を冷却する加圧ローラ冷却手段と、上
記加圧ローラ冷却手段の作動タイミングを制御する制御
手段とを有することを特徴とする。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項2記載の定
着装置において、上記制御手段が、上記記録体の大きさ
を検知する記録体検知手段を含むことを特徴とする。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項2記載の定
着装置において、上記制御手段が、上記非通過部の温度
を検知する温度検知手段を含むことを特徴とする。
【0020】請求項5記載の発明は、請求項1又は2又
は3又は4記載の定着装置において、上記加圧ローラ冷
却手段が、上記非通過部への送風量を他部への送風量よ
りも多くした送風装置であることを特徴とする。
【0021】請求項6記載の発明は、請求項1又は2又
は3又は4記載の定着装置において、上記加圧ローラ冷
却手段が、上記加圧ローラに対向し上記非通過部におい
て上記加圧ローラに近接する吸熱手段であることを特徴
とする。
【0022】請求項7記載の発明は、請求項1又は2又
は3又は4記載の定着装置において、上記加圧ローラ冷
却手段が、送風装置と、上記加圧ローラに対向し上記非
通過部において上記加圧ローラに近接する吸熱手段とか
らなることを特徴とする。
【0023】請求項8記載の発明は、請求項6又は7記
載の定着装置において、上記吸熱手段が、上記非通過部
に対向する部分の厚さが他の部分の厚さよりも厚く設定
されていることを特徴とする。
【0024】請求項9記載の発明は、請求項1又は2又
は3又は4又は5又は6又は7又は8記載の定着装置に
おいて、上記加熱ローラが、その表層、あるいは表面近
傍の内層に熱源を有することを特徴とする。
【0025】
【作用】本発明によれば、加圧ローラを冷却するための
冷却手段を設けたので、加圧ローラの非通過部温度が大
きく上昇するのを押さえ、加圧ローラと接触する加熱ロ
ーラの非通過部部温度上昇を低減する。加圧ローラの非
通過部を中心に冷却することによって、加圧ローラ中央
部の温度低下がなくなり、通紙中に加熱ローラの中央部
温度が大きく低下することがない。加圧ローラと加圧ロ
ーラを覆う吸熱手段としてのカバーとの距離を加圧ロー
ラの通過部と非通過部とで変えることにより、加圧ロー
ラの加圧ローラからの放熱量が変わり、加熱ローラの非
通過部温度上昇によって生じる加圧ローラの非通過部の
温度上昇が押さえられる。
【0026】
【実施例】図1、図2に示すように本発明の第1の実施
例は、内部に熱源1を有する加熱ローラ2と、加熱ロー
ラ2に圧接され、加熱ローラ2と加圧ローラ4との接触
部であるニップ部3を形成する加圧ローラ4と、トナー
像Tを転写された記録体としての転写紙Pをニップ部3
に案内するための案内部材5を支持し、両ローラ2、4
を覆うように設置され、加圧ローラを冷却するための空
気を取り入れる取入口と取り入れた空気を排出する排出
口とを有するカバー6と、加熱ローラ2の表面温度を設
定された温度に保つため加熱ローラ2表面の温度を検知
する、加熱ローラ2に接するように設けられた第1のセ
ンサ7と、加圧ローラ4に接するように設けられた温度
検知手段としての第2のセンサ8と、上記取入口に設け
られ、加圧ローラ4を冷却するための加圧ローラ冷却手
段としての送風装置9とを有している。
【0027】定着ローラ対をなす両ローラ2、4は、定
着ローラ対の長さに対し比較的小さいサイズの記録体
(以下、小サイズ紙という)を通紙した場合、これが通
過する領域である通過部A、通過しない領域である非通
過部Bとを有することとなる。非通過部Bは、転写紙P
が中央基準でニップ部3を通過するとき(図2(a))
はローラの両端部に、転写紙Pが端部基準でニップ部3
を通過するとき(図2(b))は基準となる端部とは逆
の端部に位置することとなる。第1のセンサ7は加熱ロ
ーラ2の通過部Aの上部に接するように、非通過部Bの
温度を検知する温度検知手段としての第2のセンサ8は
加圧ローラ4の非通過部Bの下部に接するようにそれぞ
れ設けられ、それらの接した部分の温度を検知する。第
1のセンサ7の数は1つに限られず、様々なサイズの転
写紙による通過部Aの温度を確実に検知するため、複数
設けられてもよい。第2のセンサ8の数も同様、1つに
限られず、様々なサイズの転写紙による非通過部Bの温
度を確実に検知するため、複数設けられてもよい。
【0028】熱源1は、ハロゲンランプからなり、加熱
ローラ2の軸方向に加熱ローラ2の全長とほぼ等しい長
さで配設されており、第1のセンサ7の検知値に応じ
て、加熱ローラ2を均一に加熱する。加圧ローラ4は、
図示しない圧接機構によって、加熱ローラ2に対し接離
自在に構成されている。
【0029】加熱ローラ2は、本実施例ではAlを基材
として採用しているが、他にSUSなどの金属を基材と
することもできる。基材の表面にはこれにトナーが密着
するのを防止するのを目的として、離型層が設けられて
いる。離型層の材料としては、テフロンが用いられてい
るが他にもPFAチューブ等を用いることができる。
【0030】離型層の形成方法には、加熱ローラに直接
コートする方法や、チューブ状になったものを高温加熱
して、加熱ローラに収縮、密着させる方法などがある。
加熱ローラの厚さは、薄いほど熱容量が小さくなり、そ
の分、昇温時間が速くなり好ましいが、薄すぎると加圧
ローラとの圧接力によって、たわみが生じ、転写紙のし
わの発生、定着性のばらつきなどの不具合が生じるた
め、最適な厚さを選択する必要がある。
【0031】加圧ローラ4は、本実施例ではSUSを芯
棒として採用としているが、他に鉄、Al、真鍮などの
金属を芯棒とすることもできる。芯棒にはシリコンゴム
の弾性体層を形成している。弾性体層としては定着に必
要なニップ幅を確保するための加圧力を低減するため、
発砲シリコンゴムなどの比較的柔らかい材料を用いても
よい。弾性体層の表面には、離型性を持たせるための離
型層、あるいは絶縁材料であるシリコンゴムが摩擦など
によって帯電し、その静電気力や、放電の発生などによ
って未定着のトナー画像が乱れるのを防ぐための導電層
として、カーボンなどの導電性材料を含量したテフロン
層を設けても良い。
【0032】加圧ローラ4の加熱ローラ2への圧接力と
しては、必要なニップ幅が確保できる加圧力があれば良
く、モノクロPPC、レーザープリンタ、PPFの場
合、通常1Kgf〜20Kgf程度である。
【0033】加圧ローラ4とカバー6の底部との間に
は、加圧ローラ4を冷却するための通風路が形成されて
いる。通風路に風を送る冷却手段としての送風装置9
は、加圧ローラ4と平行に設けられた軸を中心に回転す
る複数の羽根を有する、加圧ローラ4と軸方向にほぼ同
じ長さのファンからなる。送風装置9は、小サイズ紙を
連続通紙したときに高温となる非通過部Bに対する空気
流量が通過部Aよりも多くなるように、加圧ローラ4の
軸方向にわたって送風量を可変にすべく、羽根の大きさ
が軸方向で変化している。軸方向にわたる送風量を変化
させる構成としては、他に、空気流を遮蔽したり、その
方向を変更させたりする風量制御板を設けたもの、空気
取入口や排出口の大きさを変化させた構成、軸方向に複
数の送風装置を設けた構成などが挙げられる。複数の送
風装置を設けた構成では、非通過部Bのみを選択的に冷
却することができる。
【0034】送風装置9の作動タイミングは、定着装置
に送られるべき転写紙Pの枚数及び大きさを検知する記
録体検知手段と第2のセンサ8とを有する制御手段によ
り決定される。記録体検知手段は、操作者からの指令
や、転写紙へトナー像を転写する際の転写紙の大きさを
検知し、選択する制御部(図示せず)がこれを兼ねてい
るが、転写紙の大きさを検知するには定着装置にセンサ
などを設置してもよい。制御手段は記録体検知手段、第
2のセンサ8の何れか一方を備えるものでもよい。この
ような構成により、通過部の加圧ローラの温度低下を少
なくして、非通過部温度上昇を効果的に低減することが
出来る。
【0035】加圧ローラ4の通過部Aを選択的に冷却出
来るという点で、加圧ローラ4の転写紙搬送方向に空気
流を発生することが好ましいが、流路の工夫を行なうな
どによって、軸方向に流すことも出来る。冷却手段とし
て本実施例では送風装置9を用いているが、加圧ローラ
4を積極的に冷却するものであれば、他にペルチェ素子
などを用いてもよい。コスト面では送風装置による冷却
が好ましい。送風装置9は空気の取入側に限らず、排出
側に設けてもよい。送風による冷却では、空気の取入口
及び排出口の大きさ、形状を適宜設定し、空気をスムー
ズに流すことによって空気流による異音の発生を低減す
ることが出来る。
【0036】PPC、レーザープリンタやPPF等に用
いられている画像形成装置では、周知の帯電、露光、現
像、転写という電子写真プロセスにより、転写紙Pの表
面にトナー像Tが形成される。トナー像Tが形成された
転写紙Pは図1中矢印C方向に搬送され、案内部材5に
よって定着部すなわちニップ部3に案内され、そこで加
熱ローラ2の熱によって、トナー像Tが加熱定着され
る。その後トナー像Tが加熱定着された転写紙Pは、定
着装置から排出される。定着工程では、転写紙Pによっ
て加熱ローラ2の熱エネルギが奪われ、それによって、
加熱ローラ2の温度が低下するため、第1のセンサ7が
これを検知し、熱源1が駆動され加熱ローラ2の温度は
設定温度にまで加熱される。
【0037】小サイズ紙を連続印字した場合、通過部B
のみ加熱ローラ2の熱エネルギが奪われる。加熱ローラ
2の温度検知は、加熱ローラの通過部Aで行なうため、
温度が低下すると、熱源1を駆動して加熱ローラ2の温
度を設定温度まで上昇させる。非通過部Bでも同様に加
熱されるため、非通過部Bでは温度低下がないにもかか
わらず、加熱することによって、非通過部Bの温度は設
定温度より上がってしまう。このとき、本発明者らの実
験から、加圧ローラ4でも非通過部Bの温度が通過部A
より高くなることがわかった。
【0038】加熱ローラ2の熱容量は小さいため、しば
らく時間をおけば比較的早く非通過部温度上昇は解消さ
れるが、加圧ローラ4の熱容量は大きく、弾性体層の材
料であるシリコンゴムの熱伝導率は低いため、加圧ロー
ラ4側の非通過部Bの温度はなかなか下がらない。従っ
て、その後再度加熱ローラ2を回転させると、加熱ロー
ラ2の非通過部Bは高温の加圧ローラ4と接触するた
め、またすぐに熱くなってしまう。
【0039】本実施例では、小サイズ紙の連続通紙と判
断された時点及び非通過部Bの温度を検知して所定温度
以上であると判断された時点で、送風装置9を駆動する
ことによって、加圧ローラ4の少なくとも非通過部Bが
冷却される。そのため、加圧ローラ4の非通過部Bが通
過部Aより非常に熱くなるという現象がなくなり、この
加圧ローラ4と接する加熱ローラ2の非通過部温度上昇
が押さえられる。
【0040】実験例1 本実施例の構成で、以下に示すようなA3記録紙用の定
着装置を作成し、それにB5幅の転写紙を連続通紙した
ときの非通過部Bの温度上昇を測定した。比較例1とし
て、送風装置9を設けない場合での測定も行なった。
【0041】 加熱ローラのサイズ:幅335mm、径30mm、熱さ0.6mm 加熱ローラ材料 :アルミニウム 熱源 :ハロゲンランプ 熱源供給電力 :1000W 加圧ローラ :径30mm、芯材=鉄、弾性体層=シリコンゴム 冷却手段 :ファンによる吸い出し 記録紙 :リコータイプ6200紙 記録紙送り速度 :90mm/s 加熱ローラ設定温度:180℃ 加熱ローラ2側の本実施例における非通過部温度上昇
と、比較例1の送風装置を設けない場合における非通過
部温度上昇とを比較する。図3において、aは第1のセ
ンサ7で測定した通過部Aの温度を示す。b、cは第2
のセンサ8で測定した加圧ローラ4の非通過部Bの温度
上昇特性を示しており、bは送風装置を有する場合の、
cは送風装置を有していない場合の特性である。図3に
示したように、本実施例により、小サイズ紙を連続通紙
した場合の非通過部温度上昇は軽減され、通過部Aの温
度との差が小さくなることがわかる。
【0042】また、この本実施例の定着装置を用いて、
B5サイズ紙を50枚連続通紙した直後に、トナー画像
を形成したA4サイズ紙を通紙して、その定着画像を評
価した結果、本実施例の場合には、良好な定着画像が得
られたのに対して、比較例1では、非通過部Bでオフセ
ットが生じ、また転写紙Pにしわの発生が確認され、劣
悪な画像となった。また、室温から加熱ローラ設定温度
までの昇温時間を比較したところ、送風装置9を連続通
紙中にだけ動作させることにより、比較例1と同じ時間
で昇温することが出来た。
【0043】また、空気流量を通過部Aでは少なく、非
通過部Bでは多くする、すなわち冷却能力を非通過部B
では大きく、通過部Aでは小さくする、あるいは、非通
過部Bのみを選択的に冷却することによって、通過部A
の温度が大きく低下することがないため、第1のセンサ
7により温度検知を行ない、温度をコントロールしてい
る通過部Aの温度は、送風装置9を用いない場合と同じ
になり、連続通紙中の消費電力に影響はない。
【0044】図4に加熱ローラ自体が蓄熱層を持つ加熱
ローラ10の3つの例を示す。図4(a)に示す加熱ロ
ーラ10は、基材10aの表面に発熱抵抗体10bを形
成し、その上に、トナーとの離型性を向上するととも
に、他の部材と発熱体との接触で発熱体が損傷するのを
防ぎ、また発熱抵抗体を電気的に絶縁する目的で、テフ
ロンの耐熱樹脂層10cが形成されたものであり、図4
(b)に示す加熱ローラ10は、パイプ状の基材10a
の内面に、発熱抵抗体10bを形成し、基材10aの表
面には、前述の耐熱樹脂層10cを形成して構成したも
のである。そして、図4(c)に示す加熱ローラ10
は、それ自体が発熱する材料からなるローラ10dの表
面に、耐熱樹脂層10cを形成して構成したものであ
る。
【0045】ローラ21dは導電性繊維で形成される
が、カーボン分散したセラミックス、いわゆる自己発熱
セラミックスで形成してもよい。基材10aの材料とし
ては、ガラスが用いられているが、これに限らず、セラ
ミックス、あるいはAl、SUSなどの金属を用いても
よい。ただし、金属を用いる場合には、発熱抵抗体との
電気的絶縁のためにSiO2、ポリイミドなどの樹脂材
料等による絶縁層を表層に設ける必要がある。
【0046】加熱ローラ10としては、図示していない
が、その他に、基材10aそのものが発熱体となってい
るものがある。この発熱体としては、例えば、セラミッ
クス中に導電性材料を分散したもの、導電性繊維を筒状
に形成したものなどがあげられる。これら加熱ローラ1
0は、ハロゲンランプ等を用いた加熱ローラ2に比べ、
熱源と加熱ローラ10とが一体となっているので、加熱
ローラ10の加熱効率が良く、さらに熱源が定着が行な
われる加熱ローラ10表面近傍を直接加熱するため、加
熱効率が良く、消費電力の低減が図れるという点、基材
10aを薄くすることで、熱容量が小さくなり昇温時間
が短くなり、PPC、レーザープリンタ、PPF等の印
字までのいわゆるウェイトタイムが短くなるという点で
きわめて優れた定着方式である。
【0047】基材10aにガラスを用いた場合には、ガ
ラス自体のコストが安いという長所もある。待機時に
は、加熱ローラ10への電力供給を停止、あるいはわず
かに供給して低い温度を維持することができる。再印字
時のユーザーの待ち時間は、定着温度までの加熱立ち上
がり時間を通常30秒以内、好ましくは15秒以内に短
くするのが望ましい。そのためには、加熱ローラの熱さ
をAl、SUS、ガラスを基材とした場合には、1mm
以下、セラミックスの場合にはその加工限界ぎりぎり
(通常1〜2mm)まで薄くする必要がある。
【0048】しかし一方では、これら熱容量を小さくし
た加熱ローラの場合には、高速機に用いた場合、その厚
さが薄いために、横方向の熱の移動が起こりにくく、非
通過部温度上昇が発生しやすいという不具合も有してい
る。中でもガラスやセラミックスを基材として用いた場
合には、熱伝導率が悪いため、さらに非通過部温度上昇
が大きくなりやすいという不具合もある。加熱ローラ1
0として、これら表面又は表面近傍に熱源を有する発熱
ローラを用いた場合に、特に効果的に上述した不具合を
解消することが出来る。
【0049】実験例2 加熱ローラ10を用いた構成で以下に示すようなA3用
定着装置を作成し、それにA4幅の転写紙Pを連続通紙
したときの非通過部の温度上昇を測定した。比較例2と
して、加熱ローラ10を用い、送風装置9を有しない場
合での測定も行なった。
【0050】 加熱ローラ構成 :図4(a) 熱源供給電力 :700W 加熱ローラのサイズ:幅335mm、径30mm、厚さ0.6mm、加熱部の長 さ305mm 加熱ローラ材料 :ガラス 加圧ローラ :径30mm、芯材=鉄、弾性体層=シリコンゴム 冷却手段 :ファンによる吸い出し 記録紙 :リコータイプ6200紙 記録紙送り速度 :90mm/s 加熱ローラ設定温度:180℃ 加熱ローラ10側の本実施例における非通過部温度上昇
と、比較例2の送風装置を有しない場合における非通過
部温度上昇とを比較する。図5において、aは第1のセ
ンサ7で測定した通過部Aの温度を示す。b、cは第2
のセンサ8で測定した加圧ローラ4の非通過部Bの温度
上昇特性を示しており、bは送風装置を有する場合の、
cは送風装置を有していない場合の特性である。図5に
示すように、本発明により小サイズ紙を連続通紙した場
合の非通過部温度上昇は軽減し、通過部Aの温度との差
が飛躍的に小さくなり、大きく改善されていることがわ
かる。
【0051】また、この本実施例の定着装置を用いて、
B5サイズ紙を50枚連続通紙した直後に、トナー画像
を形成したA4サイズ紙を通紙して、その定着画像を評
価した結果、本実施例の場合には、良好な定着画像が得
られたのに対して、比較例2では、非通過部でオフセッ
トが生じ、また記録紙にしわの発生が確認され、劣悪な
画像となった。
【0052】室温から加熱ローラ設定温度までの昇温時
間を比較したところ、送風装置9を連続通紙中にだけ動
作させることにより、比較例2と同じ時間で昇温するこ
とが出来た。また、空気流の量を通過部Aでは少なく、
非通過部Bでは多くする、すなわち冷却能力を非通過部
Bでは大きく、通過部Aでは小さくする、あるいは、非
通過部Bのみを選択的に冷却することによって、通過部
Aの温度が大きく低下することがないため、第1のセン
サ7により温度検知を行ない、温度をコントロールして
いる通過部Aは、送風装置9を用いない場合と同じにな
り、連続通紙中の消費電力に影響はない。
【0053】図6(a)、(b)に、本発明の第2の実
施例を示す。この実施例は、カバー11が吸熱手段を兼
ねている。第1の実施例におけるカバー6の空気取入口
と排出口、及び送風装置を有しておらず、加圧ローラ冷
却手段が、加圧ローラ4に対向し非通過部Bにおいて加
圧ローラ4に近接する吸熱手段であること、すなわち、
カバー11が冷却手段としての吸熱手段を兼ねている点
で第1の実施例と相違している。図6(a)、図6
(b)はそれぞれ、給紙装置が、中央基準の場合、端部
基準の場合を示している。加熱ローラは図4(a)に示
すものを採用している。他の構成は第1の実施例と重複
しているので符号を附すに留めて説明を省略する。
【0054】加圧ローラ4とカバー11との距離は、加
圧ローラ4の通過部Aと非通過部Bとに対応する部分で
異なる。非通過部Bでは近接しており、通過部Aではそ
れより大きな間隔を有している。非通過部Bでは加圧ロ
ーラ4の熱がカバー11に放熱されやすく、通過部Aで
は放熱されにくい。
【0055】一般に、加圧ローラが冷えた状態で定着さ
れるより、温まった状態で定着される方が、定着性、加
熱ローラの定着時消費電力の点では優れている。これ
は、加圧ローラが温まっていることで、記録紙は加熱ロ
ーラばかりでなく、加圧ローラからも熱が供給され、記
録紙自体が温まりやすくなるために、溶融したトナー
が、より記録紙に浸透し、定着性が向上すること、加熱
ローラの温度低下が少なくなり、再加熱のための電力が
低減できることによる。
【0056】本実施例では、通過部Aの加圧ローラ4の
温度低下を少なくし、トナー像定着性の確保、加熱ロー
ラ10の消費電力の低減をはかり、非通過部Bでは非通
過部温度上昇により生じた余分な熱を奪って、加圧ロー
ラ4の非通過部温度上昇を低減したので、それと接する
加熱ローラ10の非通過部温度上昇を低減することがで
きる。
【0057】通過部Aと非通過部Bにおける加圧ローラ
4とカバー11との距離は、それぞれ10mm、5mm
に設定されているが、それぞれ、10mm以上、1mm
以上10mm未満で設定することができる。非通過部B
ではあまり近すぎると、加圧ローラ4と接触して加圧ロ
ーラ4を傷つけてしまうおそれがある。
【0058】カバー11内部の温度を均一化するため
に、カバー11内面にAl膜などの高熱伝導性の層を設
けてもよい。これにより、非通過部Bに対応する位置の
カバーが高温となって吸熱効果が低下するのが防げると
共に、異常に高温となって、ユーザの安全性が損なわれ
ることを防ぐことができる。加圧ローラ4の温度が特に
高いところでは、より近接させ、やや低いところでは比
較的距離を離すというというように、加圧ローラ4の微
妙な温度上昇の傾向に応じてその距離を変えることも考
えられる。
【0059】実験例3 カバー11を用いた本実施例の構成で以下に示すような
A3用定着装置を作成し、それにA4幅の記録紙を連続
通紙したときの非通過部Bの温度上昇を測定した。比較
例3として、距離を12mmで一定にした場合、すなわ
ち吸熱手段を有しない場合での測定も行なった。
【0060】 加熱ローラ構成 :図4(a) 熱源供給電力 :700W 加熱ローラのサイズ :幅335mm、径30mm、厚さ0.6mm、加熱 部の長さ305mm 加熱ローラ材料 :ガラス 加圧ローラ :径30mm、芯材=鉄、弾性体層=シリコンゴム 加圧ローラとカバー間距離:中央部=12mm、端部(加圧ローラ両端からそれ ぞれ30mmの間)=2mm 記録紙 :リコータイプ6200紙 記録紙送り速度 :90mm/s 加熱ローラ設定温度 :180℃ 加熱ローラ10側の本実施例における非通過部温度上昇
と、比較例3の加圧ローラ4とカバー6との距離を12
mmで一定にした時の非通過部温度上昇とを比較する。
図7において、aは第1のセンサ7で測定した通過部A
の温度を示す。b、cは第2のセンサ8で測定した加圧
ローラ4の非通過部Bの温度上昇特性を示しており、b
は吸熱手段としてのカバーを有する場合の、cは吸熱手
段としてのカバーを有していない場合の特性である。図
7に示すように、本実施例により、小サイズ紙を連続通
紙した場合の非通過部温度上昇は軽減し、通過部Aの温
度との差が飛躍的に小さくなり、大きく改善されている
ことがわかる。また、加圧ローラ4とカバー6との距離
を2mmで一定にしたものとも比較すると、非通過部温
度上昇に関しては、ほぼ同じ効果が得られるものの、昇
温時間を比較すると本実施例の方が、早いことがわかっ
た。小サイズ紙連続通紙中の消費電力も、本実施例の方
が少なかった。
【0061】また、この本実施例の定着装置を用いて、
A4サイズ紙を50枚連続通紙した直後に、トナー画像
を形成したA3サイズ紙を通紙して、その定着画像を評
価した結果、本実施例の場合には、良好な定着画像が得
られたのに対して、比較例3では、非通過部Bでオフセ
ットが生じ、また記録紙にしわの発生が確認され、劣悪
な画像となった。
【0062】図8(a)、(b)に示す吸熱手段として
のカバー12は加圧ローラ軸方向に肉厚が異なってい
る。図8(a)、図8(b)はそれぞれ、給紙位置が中
央基準の場合、端部基準の場合を示している。カバー1
2の非通過部Bに対向する部分の厚さを厚く、その他の
部分の厚さを薄くすることによって、通過部Aと非通過
部Bとに対向するそれぞれの部分でカバー12の有する
熱容量が異なっている。これは加圧ローラ4の軸方向の
温度を一定温度にするためには、非通過部Bの方がより
大きな熱量を必要とすることに適っている。
【0063】カバー12を用いることにより、非通過部
Bで加圧ローラ4の熱が、通過部Aより多くカバーに放
熱されても、非通過部Bの熱容量が大きいため非通過部
Bに対向する部分のカバー12の部分は温まりにくく、
カバー12と加圧ローラ4との温度差が大きい状態を長
く保つことが出来るため、加圧ローラ4の非通過部Bの
放熱効果が長く持続することが出来、それによって、加
熱ローラ2の非通過部温度上昇を長く低下しておくこと
が出来る。
【0064】従って、小サイズ紙を多数枚印字したとき
でも、非通過部Bの加圧ローラ4の温度低下を少なく
し、定着性の確保、加熱ローラ2の消費電力の低減をは
かり、非通過部Bでは非通過部温度上昇により生じた余
分な熱を奪って、加圧ローラ4の非通過部温度上昇を低
減することによって、それと接する加熱ローラ2の非通
過部温度上昇を低減することが出来る。
【0065】カバー12の非通過部Bに対向する部分の
厚さは、10mmに設定されている。この厚さは出来る
だけ厚い方がより温まりにくく、好ましいが、あまり厚
すぎると、定着装置全体が大きくなってしまうため、7
〜20mmの範囲で形成される。
【0066】実験例4 カバー12を用いた構成で以下に示すようなA3用定着
装置を作成し、それにA4幅の記録紙を連続通紙したと
きの非通過部の温度上昇を測定した。
【0067】 加熱ローラ構成 :図4(a) 熱源供給電力 :700W 加熱ローラのサイズ :幅335mm、径30mm、厚さ0.6mm、加熱 部の長さ305mm 加熱ローラ材料 :ガラス 加圧ローラ :径30mm、芯材=鉄、弾性体層=シリコンゴム 加圧ローラとカバー間距離:中央部=12mm、端部(加圧ローラ両端からそれ ぞれ30mmの間)=2mm 記録紙 :リコータイプ6200紙 記録紙送り速度 :90mm/s 加熱ローラ設定温度 :180℃ この構成で、A4サイズの紙を連続100枚通紙して
も、加熱ローラ2の非通過部温度上昇は、20℃以下に
保持することが出来、また、この直後に、トナー画像を
形成したA3サイズ紙を通紙して、その定着画像を評価
した結果、オフセットや記録紙のしわもなく、良好な定
着画像が得られた。
【0068】加圧ローラ冷却手段は、説明の都合上、実
施例1では送風装置のみ、実施例2では吸熱手段のみと
しているが、非通過部温度上昇をより効果的に抑制する
ため、加圧ローラ冷却手段として両者を同時に用いるこ
とは可能であるし、記録体検知手段や温度検知手段の具
体的な配置位置も含め、これらの組合わせは適宜選択可
能である。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、加圧ローラを冷却する
ための冷却手段を設けたので、加圧ローラの非通過部温
度が大きく上昇するのが押さえられ、加圧ローラと接触
する加熱ローラの非通過部部温度上昇が低減できた。こ
れにより、小サイズ紙を連続通紙した後に、それより大
きな記録体を通紙しても、ホットオフセットが生じず、
また、記録体にしわが発生することもなく、高画質の記
録画像を得ることができた。
【0070】加圧ローラの非通過部部を中心に冷却する
ことによって、加圧ローラ中央部の温度低下がなくな
り、通紙中に加熱ローラの中央部温度が大きく低下する
ことがなく、設定温度を維持するための消費電力が低減
できた。また、非通過部温度上昇が生じるときだけ、冷
却手段を作動させることが出来るため、昇温時間に影響
を与えず、昇温時間の短縮化がはかれた。
【0071】加圧ローラと加圧ローラを覆う吸熱手段と
してのカバーとの距離を加圧ローラの通過部と非通過部
とで変えることにより、加圧ローラの加圧ローラからの
放熱量が変わり、加熱ローラの非通過部温度上昇によっ
て生じる加圧ローラの非通過部の温度上昇が押さえら
れ、しかも、非通過部温度上昇によるホットオフセット
の発生や、記録体のしわの発生がなく高画質の記録画像
を得ることができたばかりでなく、通過部が冷却される
ことがなく、適度に温まっており、加熱ローラの温度検
知は、加熱ローラの通過部である中央部近傍で行なわれ
るため、定着時の加熱ローラへの供給電力を少なくする
ことが出来る。
【0072】加圧ローラとカバーとの距離を一定にした
ときに比べ、加熱ローラから加圧ローラへ移動する熱量
が少なくなるため、昇温時間が長くなることなく、非通
過部温度上昇の解決と、昇温時間の短縮の両方を達成す
ることができる。非通過部に対向する部分の吸熱手段手
段をの厚さを厚くしたので、加圧ローラの非通過部の温
度を奪う能力が大きくなり、小サイズ紙を連続通紙する
枚数を多くしても、非通過部温度上昇を低減することが
出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、加圧ローラ冷却手段として送風装置
を用いた場合の第1の実施例を示す定着装置の概略側面
図である。
【図2】本発明の第1の実施例における通過部、非通過
部を示すための概略図である。
【図3】本発明の、送風装置を有する第1の実施例を用
いた転写装置と、送風装置を有していない転写装置と
の、加熱ローラ各部の温度上昇のようすを比較するため
の図である。
【図4】本発明の第1の実施例において、図1に示した
加熱ローラとは異なる構成の加熱ローラの構造を示す断
面図である。
【図5】本発明の、第1の実施例において加熱ローラが
図4に示すものである場合の転写装置と、送風装置を有
していない転写装置との、加熱ローラ各部の温度上昇の
ようすを比較するための図である。
【図6】本発明の、加圧ローラ冷却手段として吸熱手段
を用いた場合の第2の実施例を示す定着装置の概略図で
ある。
【図7】図6に示した加圧ローラ冷却手段を有する定着
装置と、この加圧ローラ冷却手段を有していない定着装
置との、加熱ローラ各部の温度上昇のようすを比較する
ための図である。
【図8】本発明の、加圧ローラ冷却手段として加圧ロー
ラの非通過部に対向する部分の吸熱手段の厚さが他の部
分よりも厚いものを用いた場合の第2の実施例を示す定
着装置の概略図である。
【符号の説明】 1 熱源 2、10 加熱ローラ 4 加圧ローラ 8 温度検知手段 9 送風装置 11、12 吸熱装置 A 通過部 B 非通過部 P 記録体 T トナー像

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱ローラと、この加熱ローラに圧接する
    加圧ローラとを有し、上記両ローラ間に記録体を通過さ
    せることにより、上記記録体上のトナー像を加熱定着す
    る定着装置において、上記加圧ローラの小サイズの記録
    体が通過しない非通過部を冷却する加圧ローラ冷却手段
    を有することを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】加熱ローラと、この加熱ローラに圧接する
    加圧ローラとを有し、上記両ローラ間に記録体を通過さ
    せることにより、上記記録体上のトナー像を加熱定着す
    る定着装置において、上記加圧ローラの非通過部を冷却
    する加圧ローラ冷却手段と、上記加圧ローラ冷却手段の
    作動タイミングを制御する制御手段とを有することを特
    徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の定着装置において、上記制
    御手段は、上記記録体の大きさを検知する記録体検知手
    段を含むことを特徴とする定着装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載の定着装置において、上記制
    御手段は、上記非通過部の温度を検知する温度検知手段
    を含むことを特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】請求項1又は2又は3又は4記載の定着装
    置において、上記加圧ローラ冷却手段は、上記非通過部
    への送風量を他部への送風量よりも多くした送風装置で
    あることを特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の定着装置において、上記加
    圧ローラ冷却手段は、上記加圧ローラに対向し上記非通
    過部において上記加圧ローラに近接する吸熱手段である
    ことを特徴とする記載の定着装置。
  7. 【請求項7】請求項1又は2又は3又は4記載の定着装
    置において、上記加圧ローラ冷却手段は、送風装置と、
    上記加圧ローラに対向し上記非通過部において上記加圧
    ローラに近接する吸熱手段とからなることを特徴とする
    定着装置。
  8. 【請求項8】請求項6又は7記載の定着装置において、
    上記吸熱手段は、上記非通過部に対向する部分の厚さが
    他の部分の厚さよりも厚く設定されていることを特徴と
    する定着装置。
  9. 【請求項9】請求項1又は2又は3又は4又は5又は6
    又は7又は8記載の定着装置において、上記加熱ローラ
    は、その表層、あるいは表面近傍の内層に熱源を有する
    ことを特徴とする定着装置。
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