JPH1048789A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

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JPH1048789A
JPH1048789A JP8220572A JP22057296A JPH1048789A JP H1048789 A JPH1048789 A JP H1048789A JP 8220572 A JP8220572 A JP 8220572A JP 22057296 A JP22057296 A JP 22057296A JP H1048789 A JPH1048789 A JP H1048789A
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JP
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carbon atoms
atom
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heterocyclic
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JP8220572A
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English (en)
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Hiroyuki Seki
裕之 関
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 地球環境保全に優れた素材を使用して、取り
扱いの優れた処理工程において、処理後の感光材料の汚
れが少なく、又、画像保存性に優れた処理方法を提供す
る。 【解決手段】 発色還元剤を含有するハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料を、実質的に発色現像主薬を含有しない
アルカリ性溶液で処理した後、下記一般式(I)で表さ
れるモノアミン化合物の第二鉄錯塩または一般式(II)
で表される化合物の第二鉄錯塩を含有する漂白定着液で
処理するハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。 一般式(I) 一般式(II)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料(以下、単に感光材料と記すこともあ
る)の処理方法に関するものであり、特に、発色還元剤
を含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料を、実質的
に発色現像主薬を含有しないアルカリ性溶液で処理した
後、漂白定着液で処理する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にハロゲン化銀カラー写真感光材料
の処理の基本は発色現像工程と脱銀工程である。脱銀工
程においては漂白剤と称される酸化剤の作用により、発
色現像工程で生じた銀が酸化され、定着剤と称される銀
イオンの可溶化剤によって感光材料から溶解除去され
る。
【0003】上記脱銀工程に用いられる漂白剤として
は、有機酸の鉄(III) 錯塩、その中でもエチレンジアミ
ン-N,N,N',N'- 四酢酸(以下EDTAと記す)の鉄(II
I) 錯塩が古くから用いられ、又、処理の迅速化、処理
液の廃液成分の低減化などの観点から、1,3-プロパンジ
アミン-N,N,N',N'- 四酢酸(以下1,3-PDTAと記す)
の鉄(III) 錯塩も広く用いられてきている。ところが、
近年の地球環境保全に対する意識の高まりから、上記の
ような自然界における生分解性が低く、更に有害な重金
属イオンを可溶化する傾向にあるキレート剤の排出には
強い関心が集まり、その代替物の開発が求められ、例え
ば特開平4-313752号公報、特開平5-265159号公報、特開
平6-161065号公報等に、生分解性に優れたキレート剤の
幾つかが記載されている。
【0004】一方で、ミニラボと呼ばれる小規模店頭処
理ラボの普及に伴い、出来るだけコンパクトな自動現像
機で出来るだけ短時間に処理する事は、引き続き強く求
められている。その点では、脱銀工程においては銀を酸
化する漂白剤と銀イオンを可溶化する定着剤とが同一浴
に共存する処理液、つまり漂白定着液により脱銀工程を
行う方が有利である。しかしながら、生分解性に優れた
キレート剤の鉄(III) 錯塩を漂白剤とする漂白定着液で
長期間処理を続けると、処理後の感光材料に汚れが付着
したり、処理後に経時した感光材料の画像部やステイン
等の変色し易くなる傾向にあることが見られた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、地球環境保全の点で優れ、ユーザーメリットがより
大きな処理工程で、汚れが発生しにくく処理後の経時安
定性に優れたハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
対して種々の検討を行ったところ、以下の処理方法で課
題を達成するに至った。即ち、 (1)発色還元剤を含有するハロゲン化銀カラー写真感
光材料を、実質的に発色現像主薬を含有しないアルカリ
性溶液で処理した後、下記一般式(I)で表されるモノ
アミン化合物の第二鉄錯塩または一般式(II)で表され
る化合物の第二鉄錯塩から選ばれた少なくとも1種を含
有する漂白定着液で処理することを特徴とするハロゲン
化銀カラー写真感光材料の処理方法。 一般式(I)
【0007】
【化7】
【0008】(式中、R1 は、水素原子、脂肪族炭化水
素基、アリール基またはヘテロ環基を表す。L1 および
2 はそれぞれアルキレン基を表す。M1 およびM2
それぞれ水素原子またはカチオンを表す。) 一般式(II)
【0009】
【化8】
【0010】(式中、R21、R22、R23およびR24は、
それぞれ水素原子、脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘ
テロ環基、ヒドロキシ基またはカルボキシ基を表す。t
およびuは、それぞれ0または1を表す。Wは炭素原子
を含む二価の連結基を表す。M21、M22、M23およびM
24は、それぞれ水素原子またはカチオンを表す。) (2)(1)項において、該漂白定着液中に下記一般式
(A)〜(E)で表される化合物から選ばれた少なくと
も1種を含有する事を特徴とする、ハロゲン化銀カラー
写真感光材料の処理方法。 一般式(A)
【0011】
【化9】
【0012】(式中、Qa1は5または6員の複素環を形
成するのに必要な非金属原子群を表わす。尚、この複素
環は炭素芳香環または複素芳香環と縮合していてもよ
い。La1は、単結合、二価の脂肪族基、二価の芳香族炭
化水素基、二価の複素環基又はこれらの組合せた連結基
を表わす。Ra1はカルボン酸もしくはその塩、スルホン
酸もしくはその塩、ホスホン酸もしくはその塩、アミノ
基またはアンモニウム塩を表わす。qは1〜3の整数を
表わし、Ma1は水素原子またはカチオンを表わす。) 一般式(B)
【0013】
【化10】
【0014】(式中Qb1は、炭素原子、窒素原子、酸素
原子、硫黄原子またはセレン原子により構成される5ま
たは6員のメソイオン環を表わし、Xb1 -は−O- 、−
- または−N- b1を表わす。Rb1は脂肪族基、芳香
族炭化水素基または複素環基を表わす。) 一般式(C) LC1−(AC1−LC2r −AC2−LC3 (式中、LC1及びLC3は同一でも異なっていてもよく各
々脂肪族基、芳香族炭化水素基、複素環基を表し、LC2
は二価の脂肪族基、二価の芳香族炭化水素基、二価の複
素環連結基またはそれらを組み合わせた連結基を表す。
C1及びAC2はそれぞれ−S−、−O−、−NR
C20 −、−CO−、−SO2 −またはそれらを組み合わ
せた基を表す。rは1〜10の整数を表す。ただし、L
C1及びLC3の少なくとも1つは−SO3 C1、−PO3
C2C3、−NRC1(RC2)、−N+ C3(RC4)(R
C5)・XC1 -、−SO2 NRC6(RC7)、−NRC8SO
2 C9、−CONRC10 (RC11 )、−NRC12 COR
C13 、−SO2 C14 、−PO(−NR
C15 (RC16 ))2 、−NRC17 CONR
C18 (RC19 )、−COOMC4または複素環基で置換さ
れているものとする。MC1、MC2、MC3及びMC4は同一
でも異なっていてもよく各々水素原子または対カチオン
を表す。MC1〜MC20 は同一でも異なってもよく各々水
素原子、脂肪族基または芳香族炭化水素基を表し、XC1
-は対アニオンを表す。ただしAC1及びAC2の少なくと
も1つは−S−を表す。) 一般式(D)
【0015】
【化11】
【0016】(式中、Xd 及びYd は脂肪族基、芳香族
炭化水素基、複素環基、−N(Rd1)Rd2、−N
(Rd3) N(Rd4) Rd5、−ORd6、又は−SRd7を表
わす。尚、Xd とYd は環を形成してもよいが、エノー
ル化することはない。ただし、Xd 及びYd のうち少な
くとも一つはカルボン酸もしくはその塩、スルホン酸も
しくはその塩、ホスホン酸もしくはその塩、アミノ基ま
たはアンモニウム基、水酸基の少なくとも1つで置換さ
れているものとする。Rd1、Rd2、Rd3、Rd4及びRd5
は水素原子、脂肪族基、芳香族炭化水素基又は複素環基
を表し、Rd6及びRd7は水素原子、カチオン、脂肪族
基、芳香族炭化水素基又は複素環基を表わす。) 一般式(E) RSO2 SM (式中Rは脂肪族基、アリール基又は複素環基を表し、
Mは水素原子又はカチオンを表す。) (3)該漂白定着液のアンモニウムイオン濃度が0〜
0.1モル/リットル以下である事を特徴とする、
(1)または(2)項に記載のハロゲン化銀カラー写真
感光材料の処理方法。 (4)該漂白定着液の亜硫酸塩の濃度が0〜0.05モ
ル/リットル以下である事を特徴とする、(1)、
(2)または(3)項に記載のハロゲン化銀カラー写真
感光材料の処理方法。 (5)該ハロゲン化銀カラー写真感光材料が含有する発
色還元剤の少なくとも1種が下記一般式(CH)で表さ
れることを特徴とする、(1)、(2)、(3)または
(4)項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処
理方法。 一般式(CH)
【0017】
【化12】
【0018】(式中R11はアリール基又はヘテロ環基で
あり、R12はアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アリール基又はヘテロ環基である。Xは−SO
2 −、−CO−、−COCO−、−CO−O−、−CO
−N(R13) −、−COCO−O−、−COCO−N
(R13)−又は−SO2 −N(R13)−である。ここで
13は水素原子又はR12で述べた基である。)
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な構成につ
いて詳細に説明する。本発明においては、発色還元剤を
含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料を、実質的に
発色現像主薬を含有しないアルカリ性溶液で処理するこ
とを「アクチベーター処理」と定義し、その処理に用い
られる実質的に発色用現像主薬を含まない処理液のこと
を「アクチベーター液」と言う。本発明において「アク
チベーター液」は、従来のハロゲン化銀カラー写真感光
材料の発色現像液に使用されているようなp−フェニレ
ンジアミン系発色現像主薬や前記のような発色還元剤を
実質的に含まないことが特徴であり、その他の成分(ア
ルカリ、ハロゲンやキレート化剤等)を含んでも良い。
又、処理安定性を維持するためには還元剤は含まれない
ことが好ましい場合があり、補助現像主薬、ヒドロキシ
アミン類や亜硫酸塩などが実質的に含まれないことが好
ましい。ここで、実質的に含有しないとは、それぞれ好
ましくは0.5mmol/リットル以下、より好ましく
は0.1mmol/リットル以下である。特に、全く含
有しない場合が好ましい。本発明に用いられるアルカリ
性溶液(水溶液)のpHは、好ましくは9〜14であ
り、特に好ましくは10〜13である。
【0020】アクチベーター液に含有される成分として
は、まずpHを9〜14に維持するためのアルカリ剤が
あげられる。好ましいアルカリ剤としては、水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどのアルカ
リ金属水酸化物、炭酸カリウム、炭酸ナトリム、炭酸水
素カリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属炭
酸塩、燐酸三カリウム、燐酸三ナトリム、燐酸二カリウ
ム、燐酸二ナトリウムなどのアルカリ金属燐酸塩、ホウ
酸ナトリウム、ホウ酸カリウムなどのアルカリ金属ホウ
酸塩、スルホサリチル酸ナトリウムなどのアルカリ金属
スルホサリチル酸塩があげられる。アクチベーター液
は、所望するpH領域において十分なpH緩衝能を有す
ることが好ましく、このためには、アルカリ金属水酸化
物と、0.05〜0.5モル/リットルの炭酸塩、燐酸塩、
ホウ酸塩、スルホサリチル酸塩を併用してpHを調整す
ることが好ましい。
【0021】アクチベーター液には、カルシウムイオ
ン、マグネシウムイオン、鉄(II)または鉄(III)イオ
ンなどの沈澱を防止するために、エチレンジアミン四酢
酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルイ
ミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミンテトラ
メチレンホスホン酸、ニトリロトリメチレンホスホン
酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン
酸、無水ポリマレイン酸、エチレンジアミン二コハク
酸、タイロンなどの金属イオン隠蔽剤を、1種または目
的に応じて2種以上含有させることが好ましい。
【0022】アクチベーター液にはカブリを防止するた
めに、塩化カリウム、塩化ナトリウム、臭化カリウム、
臭化ナトリムなどのアルカリ金属ハロゲン化物を含有さ
せることが好ましい。これらのハロゲン化物の濃度は、
通常、0.0001〜0.2モル/リットルの範囲であるこ
とが好ましい。
【0023】アクチベーター液は、二酸化炭素を吸収し
てpHが低下することを防止するために、空気との接触
を少なくして処理に供せられることが好ましく、具体的
には、処理タンクまたは補充タンクにおける空気との接
触面積を、可能な限り小さくすることが好ましい。この
ための手段としては、処理タンクや補充タンクの形状
を、特開昭63−148944号、特開平2−2301
46号などに記載のスリットと称せられる開口面積の狭
い形状にしたり、該タンク内のアクチベーター液の表面
にプラスチック製の浮き蓋や、流動パラフィンなどのア
クチベーター液よりも比重が小さく高沸点の液体を浮か
べて、開口面積を減少させることが好ましい。
【0024】アクチベーター液で処理するに際し、現像
反応を促進させるために、アクチベーター液は常に攪拌
されていることが好ましい。特に、特開昭62−183
460号に記載された噴流攪拌方法を用いて、感光材料
の乳剤面にアクチベーター液の噴流を衝突させる方法が
最も有効である。また、処理タンク内に空気や窒素ガス
を発泡させて循環流を発生させる方法も用いられるが、
この場合、使用する空気や窒素ガスは、予めアルカリ性
の溶液中を通過させるなどの処置をして、二酸化炭素を
除去しておくことが好ましい。
【0025】アクチベーター液での処理は、20〜80
℃の範囲で、5〜120秒の時間で行うのが好ましい
が、現像反応の安定性を向上させる上から、特には30
〜60℃、10〜60秒で行うことが好ましく、更には
35〜50℃、10〜30秒で行うことが好ましい。ア
クチベーター液は、補充しながら継続的に使用されるこ
とが好ましい。この場合のアクチベーター液の補充量
は、感光材料1m2 あたり5〜100mlが好ましく、
特には10〜50mlが好ましい。
【0026】まず一般式(I)で表される化合物につい
て詳細に説明する。尚、以下で述べる炭素数とは、置換
基部分を除いた炭素数である。
【0027】R1 で表される脂肪族炭化水素基は、直
鎖、分岐または環状のアルキル基(好ましくは炭素数1
〜12、より好ましくは1〜10、更に好ましくは1〜
8)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜12、より
好ましくは2〜10、更に好ましくは2〜7)、アルキ
ニル基(好ましくは炭素数2〜12、より好ましくは2
〜10、更に好ましくは2〜7)であり、置換基を有し
ていてもよい。
【0028】置換基としては例えばアリール基(好まし
くは炭素数6〜12、より好ましくは炭素数6〜10、
特に好ましくは炭素数6〜8であり、例えばフェニル、
p−メチルフェニルなどが挙げられる。)、アルコキシ
基(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1
〜6、特に好ましくは炭素数1〜4であり、例えばメト
キシ、エトキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ
基(好ましくは炭素数6〜12、より好ましくは炭素数
6〜10、特に好ましくは炭素数6〜8であり、例えば
フェニルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ま
しくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数2〜1
0、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばアセチ
ルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好
ましくは炭素数2〜12、より好ましくは炭素数2〜1
0、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばメトキ
シカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基
(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数2
〜10、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばア
セトキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ま
しくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数2〜6、
特に好ましくは炭素数2〜4であり、例えばアセチルア
ミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ま
しくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6、
特に好ましくは炭素数1〜4であり、例えばメタンスル
ホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基
(好ましくは炭素数0〜10、より好ましくは炭素数0
〜6、特に好ましくは炭素数0〜4であり、例えばスル
ファモイル、メチルスルファモイルなどが挙げられ
る。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜10、
より好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1
〜4であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル
などが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭
素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6、特に好まし
くは炭素数1〜4であり、例えばメチルチオ、エチルチ
オなどが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭
素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6、特に好まし
くは炭素数1〜4であり、例えばメタンスルホニルなど
が挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数
1〜8、より好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは
炭素数1〜4であり、例えばメタンスルフィニルなどが
挙げられる。)、ヒドロキシ基、ハロゲン原子(例えば
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シア
ノ基、スルホ基、カルボキシ基、ニトロ基、ヘテロ環基
(例えばイミダゾリル、ピリジル)などが挙げられる。
これらの置換基は更に置換されてもよい。また、置換基
が二つ以上ある場合は、同じでも異なってもよい。
【0029】R1 で表される脂肪族炭化水素基の置換基
として好ましくは、アルコキシ基、カルボキシ基、ヒド
ロキシ基、スルホ基であり、より好ましくは、カルボキ
シ基、ヒドロキシ基である。R1 で表される脂肪族炭化
水素基として好ましくはアルキル基であり、より好まし
くは鎖状アルキル基であり、更に好ましくはメチル、エ
チル、カルボキシメチル、1−カルボキシエチル、2−
カルボキシエチル、1,2−ジカルボキシエチル、1−
カルボキシ−2−ヒドロキシエチル、2−カルボキシ−
2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、2−メ
トキシエチル、2−スルホエチル、1−カルボキシプロ
ピル、1−カルボキシブチル、1,3−ジカルボキシプ
ロピル、1−カルボキシ−2−(4−イミダゾリル)エ
チル、1−カルボキシ−2−フェニルエチル、1−カル
ボキシ−3−メチルチオプロピル、2−カルバモイル−
1−カルボキシエチル、4−イミダゾリルメチルであ
り、特に好ましくはメチル、カルボキシメチル、1−カ
ルボキシエチル、2−カルボキシエチル、1,2−ジカ
ルボキシエチル、1−カルボキシ−2−ヒドロキシエチ
ル、2−カルボキシ−2−ヒドロキシエチル、2−ヒド
ロキシエチル、1−カルボキシプロピル、1−カルボキ
シブチル、1,3−ジカルボキシプロピル、1−カルボ
キシ−2−フェニルエチル、1−カルボキシ−3−メチ
ルチオプロピルである。
【0030】R1 で表されるアリール基としては、好ま
しくは炭素数6〜20の単環または二環のアリール基
(例えばフェニル、ナフチル等)であり、より好ましく
は炭素数6〜15のフェニル基、更に好ましくは6〜1
0のフェニル基である。R1 で表されるアリール基は置
換基を有してもよく、置換基としては、R1 で表される
脂肪族炭化水素の置換基として挙げたものの他、アルキ
ル基(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数
1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4であり、例えばメ
チル、エチルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好
ましくは炭素数2〜8、より好ましくは炭素数2〜6、
特に好ましくは炭素数2〜4であり、例えばビニル、ア
リルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは
炭素数2〜8、より好ましくは炭素数2〜6、特に好ま
しくは炭素数2〜4であり、例えばプロパルギルなどが
挙げられる。)等が挙げられる。
【0031】R1 で表されるアリール基の置換基として
好ましくは、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ
基、スルホ基であり、より好ましくはアルキル基、カル
ボキシ基、ヒドロキシ基である。R1 で表されるアリー
ル基の具体例としては、2−カルボキシフェニル、2−
カルボキシメトキシフェニルなどが挙げられる。
【0032】R1 で表されるヘテロ環基は、N、Oまた
はS原子の少なくとも一つを含む3ないし10員の飽和
もしくは不飽和のヘテロ環であり、これらは単環であっ
てもよいし、更に他の環と縮合環を形成してもよい。ヘ
テロ環基として好ましくは、5ないし6員の芳香族ヘテ
ロ環基であり、より好ましくは窒素原子を含む5ないし
6員の芳香族ヘテロ環基であり、更に好ましくは窒素原
子を1ないし2原子含む5ないし6員の芳香族ヘテロ環
基である。ヘテロ環基の具体例としては、例えばピロリ
ジニル、ピペリジル、ピペラジニル、イミダゾリル、ピ
ラゾリル、ピリジル、キノリルなどが挙げられ、好まし
くはイミダゾリル、ピリジルである。
【0033】R1 で表されるヘテロ環基は置換基を有し
てもよく、置換基としては、R1 で表される脂肪族炭化
水素の置換基として挙げたものの他、アルキル基(好ま
しくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6、特
に好ましくは炭素数1〜4であり、例えばメチル、エチ
ルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭
素数2〜8、より好ましくは炭素数2〜6、特に好まし
くは炭素数2〜4であり、例えばビニル、アリルなどが
挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜
8、より好ましくは炭素数2〜6、特に好ましくは炭素
数2〜4であり、例えばプロパルギルなどが挙げられ
る。)等が挙げられる。
【0034】R1 で表されるヘテロ環基の置換基として
好ましくは、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ
基、スルホ基であり、より好ましくはアルキル基、カル
ボキシ基、ヒドロキシ基である。R1 としては水素原
子、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、より好まし
くは水素原子、メチル、エチル、1−カルボキシエチ
ル、2−カルボキシエチル、ヒドロキシエチル、2−カ
ルボキシ−2−ヒドロキシエチルであり、特に好ましく
は水素原子である。
【0035】L1 およびL2 で表されるアルキレン基
は、同一または互いに異なっていてもよく、直鎖状、分
岐状または環状であってもよい。また、置換基を有して
もよく、置換基としては例えばR1 で表される脂肪族炭
化水素の置換基として挙げたものの他、アルケニル基
(好ましくは炭素数2〜8、より好ましくは炭素数2〜
6、特に好ましくは炭素数2〜4であり、例えばビニ
ル、アリルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ま
しくは炭素数2〜8、より好ましくは炭素数2〜6、特
に好ましくは炭素数2〜4であり、例えばプロパルギル
などが挙げられる。)等が挙げられる。L1 およびL2
で表されるアルキレン基の置換基として好ましくは、ア
リール基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシ
基、スルホ基であり、より好ましくはアリール基、カル
ボキシ基、ヒドロキシ基である。L1 およびL2 で表さ
れるアルキレン基として好ましくは、アルキレン基部分
の炭素数が1〜6であり、より好ましくは炭素数1〜4
であり、更に好ましくは置換または無置換のメチレン、
エチレンである。
【0036】アルキレン基の好ましい具体例としては、
例えばメチレン、エチレン、トリメチレン、メチルメチ
レン、エチルメチレン、n−プロピルメチレン、n−ブ
チルメチレン、1,2−シクロヘキシレン、1−カルボ
キシメチレン、カルボキシメチルメチレン、カルボキシ
エチルメチレン、ヒドロキシメチルメチレン、2−ヒド
ロキシエチルメチレン、カルバモイルメチルメチレン、
フェニルメチレン、ベンジルメチレン、4−イミダゾリ
ルメチルメチレン、2−メチルチオエチルメチレン挙げ
られ、より好ましくはメチレン、エチレン、メチルメチ
レン、エチルメチレン、n−プロピルメチレン、n−ブ
チルメチレン、1−カルボキシメチレン、カルボキシメ
チルメチレン、カルボキシエチルメチレン、ヒドロキシ
メチルメチレン、ベンジルメチレン、4−イミダゾリル
メチルメチレン、2−メチルチオエチルメチレン挙げら
れ、更に好ましくはメチレン、エチレン、メチルメチレ
ン、エチルメチレン、n−プロピルメチレン、n−ブチ
ルメチレン、1−カルボキシメチレン、カルボキシメチ
ルメチレン、ヒドロキシメチルメチレン、ベンジルメチ
レンである。
【0037】M1 およびM2 で表されるカチオンは、有
機または無機のカチオンを表し、例えばアルカリ金属
(Li+ 、Na+ 、K+ 、Cs+ など)、アルカリ土類
金属(Mg2+、Ca2+など)、アンモニウム(アンモニ
ウム、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウ
ム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニ
ウム、テトラブチルアンモニウム、1,2−エタンジア
ンモニウムなど)、ピリジニウム、イミダゾリウム、ホ
スホニウム(テトラブチルホスホニウムなど)などが挙
げられる。M1 、M2 として好ましくは、アルカリ金
属、アンモニウムであり、より好ましくは、Na+ 、K
+ 、NH4 + である。一般式(I)で表される化合物の
うち、好ましくは一般式(I−a)で表される化合物で
ある。 一般式(I−a)
【0038】
【化13】
【0039】(式中、L1 およびM1 は、それぞれ一般
式(I)におけるそれらと同義であり、また好ましい範
囲も同様である。Ma1およびMa2は、一般式(I)にお
けるM2 と同義である。) 一般式(I−a)においてより好ましくは、L1 が置換
または無置換のメチレン、エチレンであり、M1
a1、Ma2が水素原子、アルカリ金属、アンモニウムの
いずれかの場合であり、更に好ましくは、L1 が置換ま
たは無置換のメチレンであり、M1 、Ma1、Ma2が水素
原子、アルカリ金属、アンモニウムのいずれかの場合で
あり、特に好ましくは、L1 が置換基を含めた総炭素数
が1〜10の置換または無置換のメチレンであり、
1 、Ma1、Ma2が水素原子、Na+ 、K+ 、NH4 +
のいずれかの場合である。
【0040】次に一般式(II)で表される化合物につい
て詳細に説明する。R21、R22、R23およびR24で表さ
れる脂肪族炭化水素基、アリール基およびヘテロ環基
は、一般式(I)におけるR1 で表される脂肪族炭化水
素基、アリール基、ヘテロ環基と同義であり、また好ま
しい範囲も同様である。R21、R22、R23、R24として
好ましくは、水素原子またはヒドロキシ基であり、水素
原子がより好ましい。tおよびuは、それぞれ0または
1を表し、好ましくは1である。
【0041】Wで表される二価の連結基は、好ましくは
下記一般式(W)で表すことができる。 一般式(W) −(W1 −D)v −(W2 )w −
【0042】式中、W1 およびW2 は同じであっても異
なっていてもよく、炭素数2〜8の直鎖または分岐のア
ルキレン基(例えばエチレン、プロピレン、トリメチレ
ン)、炭素数5〜10のシクロアルキレン基(例えば
1,2−シクロヘキシレン)、炭素数6〜10のアリー
レン基(例えばo−フェニレン)、炭素数7〜10のア
ラルキレン基(例えばo−キシレニル)、二価の含窒素
ヘテロ環基、またはカルボニル基を表す。二価の含窒素
ヘテロ環基としては、ヘテロ原子が窒素である5または
6員のものが好ましく、イミダゾリル基の如き隣合った
炭素原子にてW1およびW2 と連結しているものが好ま
しい。Dは−O−、−S−、−N(Rw )−を表す。Rw
は水素原子またはカルボキシル基、ホスホノ基、ヒド
ロキシ基またはスルホ基で置換されてもよい炭素数1〜
8のアルキル基(例えばメチル)もしくは炭素数6〜1
0のアリール基(例えばフェニル)を表す。W1 および
2 としては炭素数2〜4のアルキレン基が好ましい。
【0043】vは0〜3の整数を表し、vが2または3
のときにはW1 −Dは同じであっても異なっていてもよ
い。vは0〜2が好ましく、0または1が更に好まし
く、0が特に好ましい。wは1〜3の整数を表し、wが
2または3のときにはW2 は同じでも異なってもよい。
wは好ましくは1または2である。Wとして例えば以下
のものが挙げられる。
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】Wとしてより好ましくは、エチレン、プロ
ピレン、トリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン
であり、エチレン、トリメチレンが特に好ましい。
21、M22、M23、M24は、それぞれ水素原子またはカ
チオンを表し、これらは一般式(I)におけるM1 、M
2 と同義である。一般式(II)で表される化合物のう
ち、R22、R24が水素原子であり、t、uが1のものが
好ましく、より好ましくはR21、R22、R23、R24が水
素原子であり、t、uが1のものである。一般式(II)
で表される化合物のうち更に好ましくは、R21、R22
23、R24が水素原子、t、uが1、Wがエチレン、M
21、M22、M23、M24が水素原子、Na+ 、K+ 、NH
4 + から選ばれたもの、及びR21、R22、R23、R24
水素原子、t、uが1、Wがトリメチレン、M21
22、M23、M24が水素原子、Na+ 、K+ 、NH4 +
から選ばれたものである。
【0047】なお、一般式(I)または(II)で表され
る化合物が分子中に不斉炭素を有する場合、少なくとも
一つの不斉炭素がL体であることが好ましい。更に二つ
以上不斉炭素を有する場合、不斉炭素部のL体構造が多
いほど好ましい。以下に一般式(I)または(II)で表
される化合物の具体例を挙げるが本発明はこれらに限定
されるものではない。尚、化合物中にLと記載されたも
のは、記載部分の不斉炭素部分がL体であることを示
し、記載のないものはD,L混合体であることを示す。
【0048】
【化16】
【0049】
【化17】
【0050】
【化18】
【0051】
【化19】
【0052】
【化20】
【0053】
【化21】
【0054】
【化22】
【0055】
【化23】
【0056】
【化24】
【0057】
【化25】
【0058】
【化26】
【0059】
【化27】
【0060】
【化28】
【0061】
【化29】
【0062】
【化30】
【0063】
【化31】
【0064】上記の化合物は、カルボキシ基の水素原子
がカチオンになったものでもよい。その場合のカチオン
としては、一般式(I)におけるM1 、M2 で表される
カチオンで定義されたものと同義である。
【0065】本発明の一般式(I)で表される化合物
は、例えば“ジャーナル オブ インオーガニック ア
ンド ニュークリアー ケミストリー”第35巻523
頁(1973年)(Journal of Inorg
anic and Nuclear Chemistr
y Vol.35,523(1973))、スイス特許
第561504号、ドイツ特許第3912551A1
号、同3939755A1号、同3939756A1
号、特開平5−265159号、同6−59422号
(例示化合物I−42、I−43、I−46、I−5
2、I−53のL体合成法が合成例1、2、3、4、6
に記載されている。)、同6−95319号(例示化合
物I−8、I−11、I−37、I−38、I−40の
L体合成法が合成例2〜6に記載されている)、同6−
161054号、同6−161065号等の記載の方法
に準じて合成できる。
【0066】また、一般式(II)で表される化合物は、
例えば特開昭63−199295号、特開平3−173
857号、“ブレティン オブ ザ ケミカル ソサィ
エティー オブ ジャパン”第46巻884頁(197
3年)(Bulletinof Chemical S
ociety of Japan Vol.46,84
4(1973))、“インオルガニック ケミストリ
ー”第7巻2405頁(1968年)(Inorgan
ic Chemistry Vol.7,2405(1
968))(例示化合物II−15のL,L体の合成法が
記載されている。)等の記載の方法に準じて合成でき
る。
【0067】本発明において一般式(I)又は(II)で
表される化合物の鉄(III) 錯塩は、予め鉄(III) 錯塩と
して取り出したものを添加してもよいし、あるいは溶液
中で、一般式(I)又は(II)で表される化合物と鉄(I
II) 塩(例えば硝酸鉄(III)、塩化第二鉄、臭化鉄等)
と共存させて、処理液中で錯形成をさせてもよい。又、
本発明における一般式(I)又は(II)で表される化合
物は単独で用いても、2種類以上を併用して用いてもよ
い。本発明において一般式(I)又は(II)で表される
化合物は、鉄(III) イオンの錯形成に必要とする量(例
えば、鉄(III) イオンに対して0.5モル、等倍モル、
2倍モル等の量)よりもやや過剰にしてもよく、過剰に
するときは通常0.01〜15モル%の範囲で過剰にす
ることが好ましい。
【0068】本発明の漂白定着液に含有される有機酸鉄
(III)錯塩はアルカリ金属塩又はアンモニウム塩として
用いてもよい。アルカリ金属塩としてはリチウム塩、ナ
トリウム塩、カリウム塩等、アンモニウム塩としては、
アンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩等を挙げ
ることが出来るが、本発明においては漂白定着液中のア
ンモニウムイオン濃度は0〜0.4モル/リットルが好
ましく、特に0〜0.1モル/リットルが好ましい。
【0069】本発明において、漂白剤としては一般式
(I)又は(II)で表される化合物の鉄(III) 錯塩以外
に、例えばエチレンジアミン−N,N,N’,N’−四
酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、trans-1,2−シ
クロヘキサンジアミン四酢酸、グリコールエーテルジア
ミン四酢酸、1,3−プロパンジアミン−N,N,
N’,N’−四酢酸といった公知の化合物の鉄(III) 錯
塩や、赤血塩、過硫酸塩、過酸化水素、臭素酸塩といっ
た無機の酸化剤も併用できるが、本発明においては、環
境保全、取り扱い上の安全性等の点から、全漂白剤のう
ち、一般式(I)又は(II)で表される化合物が70〜
100モル%であることが好ましく、さらには80〜1
00モル%、特に100モル%で使用されることが好ま
しい。
【0070】本発明において一般式(I)又は(II)で
表される化合物の鉄(III) 錯塩の漂白定着液中の濃度
は、0.003〜3.00モル/リットルの範囲が適当
であり、0.02〜2.00モル/リットルの範囲が好
ましく、より好ましくは0.05〜1.00モル/リッ
トルの範囲であり、特には0.08〜0.5モル/リッ
トルの範囲が好ましいが、上述したような無機酸化剤を
併用する場合には鉄(III)錯塩の総濃度としては0.0
05〜0.030モル/リットルの範囲が好ましい。
【0071】尚、本発明においては、前記一般式(I)
又は(II)で表される化合物はキレート剤として他の処
理浴(例えば、現像液、アクチベーター液、水洗水、リ
ンス液、安定化工程)に含有させても良い。
【0072】漂白定着液にはpH緩衝剤を含有させるこ
とが好ましく、特にグリコール酸、コハク酸、マレイン
酸、マロン酸、グルタル酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石
酸等、pKa2.0〜5.0を持つ有機酸の使用が好ま
しい。本発明におけるpKaは酸解離定数の逆数の対数
を表し、イオン強度0.1モル/リットル、25℃で求
められた値を示す。pKa2.0〜5.5の有機酸の具
体例としては、特開平3−107147号公報第5頁右
下欄第2行目〜第6頁左上欄第10行目に記載されてい
る化合物が挙げられる。又、それら有機酸の中でも臭気
の少ない有機酸を含有させることが好ましく、特にはグ
リコール酸、マロン酸、コハク酸、クエン酸が好まし
い。これらの緩衝剤の濃度としては0〜3モル/リット
ルの範囲が好ましく、特には0.1〜1.5モル/リッ
トルの範囲が好ましい。
【0073】本発明においては、漂白定着液の補充剤
は、液体であっても固体(粉剤、顆粒、錠剤)であって
もよく、顆粒、錠剤においてはバインダーとしての用途
も兼ねて、ポリエチレングリコール系界面活性剤の使用
が好ましい。写真処理剤を固形化するには、特開平4−
29136号公報、同4−85535号公報、同4−8
5536号公報、同4−88533号公報、同4−85
534号公報、同4−172341号公報に記載されて
いるように、濃厚液又は微粉ないし粒状写真処理剤と水
溶性バインダーを混練し、成形するか、仮成形した写真
処理剤の表面に水溶性バインダーを噴霧したりすること
により、被覆層を形成する等、任意の手段が採用でき
る。錠剤処理剤の製造方法は、例えば、特開昭51−6
1837号公報、同54−155038号公報、同52
−88025号公報、英国特許1213808号公報に
記載される一般的な方法で製造でき、さらに顆粒処理剤
は、例えば、特開平2−109042号公報、同2−1
09043号公報、同3−39735号公報及び同3−
39739号公報等に記載される一般的な方法で製造で
きる。更にまた粉末処理剤は、例えば、特開昭54−1
33332号公報、英国特許725892号公報、同7
29862号公報及びドイツ特許3733861号公報
等に記載されるが如き一般的な方法で製造できる。
【0074】本発明において、アクチベーター液、漂白
定着液、リンス液の補充剤は、使用状態に調液された完
成液、水で希釈して使用するための濃縮液、水に溶解し
て使用するための懸濁液、ペースト、粉体、顆粒、錠剤
などの各種の形態で供給することができる。上記のう
ち、懸濁液とは、溶解していない成分を懸濁状態で含有
させた液であり、懸濁状態を安定化するために、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
アニオン界面活性剤、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、グリセリン、分子量300〜6000
のポリエチレングリコールなどを分散剤として添加する
ことが好ましい。また、ペーストとは懸濁液よりも更に
粘性の高い半固体の処理液状態を指しており、例えば公
表特許公報昭57−500485号に記載されたもので
ある。
【0075】上記の各種形態の処理剤を収納する容器
は、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
ナフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンとナイロ
ンの複合材などを加工して製造される。これらの容器
は、環境保護の観点から、単一素材で軽量に製造するこ
とが望ましく、具体的には延伸加工により薄層化するこ
とが好ましい。
【0076】収納容器からの処理剤の取り出し方法は、
マニュアルで開栓しても良いし、自動現像機に自動開栓
手段を設けて実施してもよい。容器からの取り出しに際
しては、容器内に水を噴射して洗い流すとともに、容器
内の洗浄を兼ねる方法が好ましい。このような機構は自
動現像機に設けることが好ましい。
【0077】漂白定着液の補充剤を液体で構成する場
合、1液でも、あるいは異なる成分から成る複数液でも
構わないが、補充剤の保管スペースや調液時の操作性の
面から、1液又は2液が好ましく、特には1液が好まし
い。この時、補充剤の比重が補充液の比重に対して1.
0〜5倍の範囲であることが好ましく、特には1.5〜
3倍の範囲が好ましい。
【0078】又、本発明に用いられる漂白定着液のpH
は、3.0〜8.0が適当であり、pH4.0〜7.0
の範囲が特に好ましい。このようなpHにするのに、本
発明においては前述した有機酸をバッファー剤として添
加することが好ましい。尚、pH調整用に使用するアル
カリ剤としては、アンモニア水、水酸化カリウム、水酸
化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等が好ま
しい。本発明の漂白定着液を上記pHに調整するには、
上記のアルカリ剤と、公知の酸(無機酸、有機酸)を使
用することが出来る。
【0079】これらの本発明の漂白能を有する液での処
理は、発色現像後に直ちに行なうことが好ましいが、反
転処理の場合には調整浴(漂白促進浴であってもよ
い。)等を介して行なうことが一般である。これらの調
整浴には、後述の画像安定剤を含有してもよい。本発明
において漂白能を有する液には漂白剤の他に特開平3−
144446号公報の(12)ページに記載の公知の再
ハロゲン化剤、pH緩衝剤及び公知の添加剤、アミノポ
リカルボン酸類、有機ホスホン酸類等が使用でき、再ハ
ロゲン化剤としては臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭
化アンモニウム、塩化カリウム等を用いることが好まし
く、その含有量としては、漂白能を有する液1リットル
当り0.1〜1.5モルが好ましく、0.1〜1.0モ
ルがより好ましく、0.1〜0.8以下が特に好まし
い。
【0080】本発明において漂白定着液には、硝酸化合
物、例えば硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム等を用い
ることが好ましい。本発明においては、漂白能を有する
液1リットル中の硝酸化合物濃度は0〜0.3モルが好
ましく、0〜0.2モルがより好ましい。通常はステン
レスの腐食を防止するために、硝酸アンモニウムや硝酸
ナトリウムなどの硝酸化合物を添加するが、本発明にお
いては、硝酸化合物は少なくても腐食が起こりにくく脱
銀も良好である。
【0081】本発明における漂白定着液の補充量は感光
材料1m2あたり10〜500mlが好ましく、より好ま
しくは20〜300mlである。又、本発明における漂
白定着処理工程の処理時間は、10秒〜3分が好まし
く、特に好ましくは20秒〜1分の範囲である。そし
て、アクチベーター以降感光工程前までの各処理工程の
処理時間の合計は、30秒〜15分が好ましく、更に好
ましくは1分〜3分である。また、処理温度は25℃〜50
℃、好ましくは35℃〜45℃である。好ましい温度範囲に
おいては、処理速度が向上する。
【0082】本発明の漂白定着液は、処理に際し、エア
レーションを実施することが写真性能をきわめて安定に
保持するので特に好ましい。エアレーションには当業界
で公知の手段が使用でき、漂白能を有する処理液中へ
の、空気の吹き込みやエゼクターを利用した空気の吸収
などが実施できる。空気の吹き込みに際しては、微細な
ポアを有する散気管を通じて、液中に空気を放出させる
ことが好ましい。このような散気管は、活性汚泥処理に
おける曝気槽等に、広く使用されている。エアレーショ
ンに関しては、イーストマン・コダック社発行のZ−1
21、ユージング・プロセス・C−41第3版(198
2年)、BL−1〜BL−2頁に記載の事項を利用でき
る。本発明の漂白能を有する処理液を用いた処理に於い
ては、攪拌が強化されていることが好ましく、その実施
には特開平3−33847号公報の第8頁、右上欄、第
6行〜左下欄、第2行に記載の内容が、そのまま利用で
きる。
【0083】また、本発明において、漂白定着液の前浴
には、各種漂白促進剤を添加することができる。このよ
うな漂白促進剤については、例えば、米国特許第3,8
93,858号明細書、ドイツ特許第1,290,82
1号明細書、英国特許第1,138,842号明細書、
特開昭53−95630号公報、リサーチ・ディスクロ
ージャー第17129号(1978年7月号)に記載の
メルカプト基またはジスルフィド基を有する化合物、特
開昭50−140129号公報に記載のチアゾリジン誘
導体、米国特許第3,706,561号明細書に記載の
チオ尿素誘導体、特開昭58−16235号公報に記載
の沃化物、ドイツ特許第2,748,430号明細書に
記載のポリエチレンオキサイド類、特公昭45−883
6号公報に記載のポリアミン化合物などを用いることが
できる。更に、米国特許第4,552,834 号に記載の化合物
も好ましい。これらの漂白促進剤は感光材料中に添加し
てもよい。
【0084】漂白定着液には、さらに、各種の蛍光増白
剤や消泡剤あるいは界面活性剤、ポリビニルピロリド
ン、メタノール等の有機溶剤を含有させることができ
る。また、漂白定着液には液のpHを一定に保つため
に、緩衝剤を添加するのも好ましい。例えば、リン酸
塩、あるいはイミダゾール、1−メチル−イミダゾー
ル、2−メチル−イミダゾール、1−エチル−イミダゾ
ールのようなイミダゾール類、トリエタノールアミン、
N−アリルモルホリン、N−ベンゾイルピペラジン等が
あげられる。
【0085】本発明においては漂白定着液を用いた処理
工程の前後に、漂白及び/又は定着工程が存在しても構
わない。その具体的な態様を以下に挙げるが、これらに
限定されるものではない。 1.漂白定着 2.漂白−漂白定着 3.漂白定着−定着 4.漂白−漂白定着−定着 5.漂白−定着−漂白定着 6.漂白定着−漂白 尚、これらの処理の間には任意、水洗工程をもうけても
よい。
【0086】本発明の処理方法の各処理工程において
は、攪拌ができるだけ強化されていることが好ましい。
攪拌強化の具体的な方法としては、特開昭 62-183460号
や特開平3-33847 号公報の第8頁、右上欄6行目〜左下
欄2行目に記載の感光材料の乳剤面に処理液の噴流を衝
突させる方法や、特開昭 62-183461号の回転手段を用い
て攪拌効果を上げる方法、更には液中に設けられたワイ
パーブレードと乳剤面を接触させながら感光材料を移動
させ、乳剤表面を乱流化することによってより攪拌効果
を向上させる方法、処理液全体の循環流量を増加させる
方法が挙げられる。このような攪拌向上手段はいずれに
おいても有効である。攪拌の向上は乳剤膜中への処理剤
組成物の供給を速め、結果として処理速度を高めるもの
と考えられる。
【0087】また、本発明の漂白定着液は、処理に使用
後のオーバーフロー液を回収し、成分を添加して組成を
修正した後、再利用することが出来る。このような使用
方法は、通常、再生と呼ばれるが、本発明はこのような
再生も好ましくできる。再生の詳細に関しては、富士写
真フイルム株式会社発行の富士フイルム・プロセシング
マニュアル、フジカラーネガティブフィルム、CN−1
6処理(1990年8月改訂)第39頁〜40頁に記載
の事項が適用できる。
【0088】漂白定着液の再生に関しては、前述のエア
レーションの他、「写真工学の基礎−銀塩写真編−」
(日本写真学会編、コロナ社発行、1979年)等に記
載の方法が使用できる。具体的には電解再生の他、臭素
酸や亜鉛素酸、臭素、臭素プレカーサー、過硫酸塩、過
酸化水素、触媒を利用した過酸化水素、亜臭素酸、オゾ
ン等による漂白液の再生方法が挙げられる。電解による
再生においては、陰極及び陽極を同一漂白定着浴に入れ
たり、或いは隔膜を用いて陽極槽と陰極槽を別浴にして
再生してりするほか、やはり隔膜を用いて漂白液と現像
液及び/又は定着液を同時に再生処理したりすることが
できる。漂白定着液の再生は、蓄積する銀イオンを電解
還元することでおこなわれる。その他、蓄積するハロゲ
ンイオンを陰イオン交換樹脂により除去することも、定
着性能を保つ上で好ましい。本発明の漂白能を有する液
は、保存の際に酸素透過速度が1cc/m2.day.atm以上の
密閉容器に入れておくことが好ましい。
【0089】本発明の漂白定着液においては、1,2−
ベンゾイソチアゾリン−3−オン又はその誘導体の少な
くとも1種を含有することが好ましい。これら化合物の
具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではな
い。
【0090】1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オ
ン、2−メチル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−
オン、2−エチル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3
−オン、2−(n−プロピル)−1,2−ベンゾイソチ
アゾリン−3−オン、2−(n−ブチル)−1,2−ベ
ンゾイソチアゾリン−3−オン、2−(sec−ブチ
ル)−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、2−
(t−ブチル)−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−
オン、2−メトキシ−1,2−ベンゾイソチアゾリン−
3−オン、2−エトキシ−1,2−ベンゾイソチアゾリ
ン−3−オン、2−(n−プロピルオキシ)−1,2−
ベンゾイソチアゾリン−3−オン、2−(n−ブチルオ
キシ)1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、5−
クロロ−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、5
−メチル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、
6−エトキシ−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オ
ン、6−シアノ−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−
オン、5−ニトロ−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3
−オン。
【0091】これらの化合物の好ましい添加量として
は、漂白定着液1リットル当たり0.001〜1gが好
ましく、更には0.01〜0.5gが好ましく、特には
0.02〜0.2gが好ましい。これらの化合物は塩の
形で添加してもよく、2種以上を併用しても構わない。
【0092】漂白能を有する液の補充液には、基本的に
以下の式で算出される各成分の濃度を含有させる。これ
により、母液中の濃度を一定に維持することができる。 CR =CT ×(V1 +V2 )/V1 +CPR :補充液中の成分の濃度 CT :母液(処理タンク液)中の成分の濃度 CP :処理中に消費された成分の濃度 V1 :1m2の感光材料に対する漂白定着補充液の補充量
(ml) V2 :1m2の感光材料による前浴からの持ち込み量(m
l)
【0093】本発明の感光材料に用いられる自動現像機
は、特開昭 60-191257号、同 60-191258号、同 60-1912
59号に記載の感光材料搬送手段を有していることが好ま
しい。前記の特開昭 60-191257号に記載のとおり、この
ような搬送手段は前浴から後浴への処理液の持込みを著
しく削減でき、処理液の性能劣化を防止する効果が高
い。このような効果は各工程における処理時間の短縮
や、処理液補充量の低減に特に有効である。
【0094】漂白定着工程には、各種の銀回収装置をイ
ンラインやオフラインで設置して銀を回収することが好
ましい。インラインで設置することにより、液中の銀濃
度を低減して処理できる結果、補充量を減少させること
ができる。また、オフラインで銀回収して残液を補充量
として再利用することも好ましい。漂白定着拘泥や水
洗、安定化工程及びリンス工程は複数の処理タンクで構
成することができ、各タンクはカスケード配管して多段
向流方式にすることが好ましい。
【0095】水洗、安定化工程及びリンス工程は、特開
平4-125558号, 第12頁右下欄6行目〜第13頁右下欄第16
行に記載の内容を好ましく適用することができる。特に
安定液にはホルムアルデヒドに代わって欧州特許公開公
報第504609号、同519190号に記載のアゾメチルアミン類
や特開平4-362943号に記載のN-メチロールアゾール類を
使用することや、マゼンタカプラーを二当量化してホル
ムアルデヒドなどの画像安定化剤を含まない界面活性剤
の液にすることが、作業環境の保全の観点から好まし
い。
【0096】処理液には、補充液を調液するのに用いら
れる調液水から、或いは感光材料からの溶出成分とし
て、カルシウムイオンやマグネシウムイオン、ナトリウ
ムイオン、カリウムイオン等の各種のイオン成分が存在
するが、本発明においては、水洗、リンス及び安定化工
程の最終浴中のナトリウムイオン濃度が0〜100mg /リ
ットルの範囲が好ましく、特には0〜50mg/リットルが
好ましい。
【0097】水洗、リンスおよび安定液の補充量は、感
光材料1m2 あたり50〜1000mlが好ましく、特に
は100〜500mlが、水洗、リンスまたは安定化機能
の確保と環境保全のための廃液減少の両面から好ましい
範囲である。このような補充量で行なう処理において
は、バクテリアや黴の繁殖防止のために、チアベンダゾ
ール、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3オン、5−ク
ロロ−2−メチルイソチアゾリン−3−オンのような公
知の防黴剤やゲンタマイシンのような抗生物質、イオン
交換樹脂等によって脱イオン処理した水を用いることが
好ましい。脱イオン水と防菌剤や抗生物質は、併用する
ことがより効果的である。また、水洗、リンスまたは安
定液タンク内の液は、特開平3−46652号、同3−
53246号、同3−121448号、同3−1260
30号に記載の逆浸透膜処理を行なって補充量を減少さ
せることも好ましく、この場合の逆浸透膜は、低圧逆浸
透膜であることが好ましい。
【0098】本発明における処理においては、発明協会
公開技報、公技番号94−4992号に開示された処理
液の蒸発補正を実施することが特に好ましい。特に第2
頁の(式−1)に基づいて、現像機設置環境の温度及び
湿度情報を用いて補正する方法が好ましい。蒸発補正に
使用する水は、水洗の補充タンクから採取することが好
ましく、その場合は水洗補充水として脱イオン水を用い
ることが好ましい。
【0099】本発明の漂白定着液には、定着剤として、
チオ硫酸ナトリウムやチオ硫酸アンモニウムの他、公知
の他の定着剤、例えば、メソイオン系化合物、チオ尿素
類、多量の沃化物等が挙げられる。これらについては、
特開昭60−61749号、同60−147735号、
同64−21444号、特開平1−201659号、同
1−210951号、同2−44355号、米国特許第
4,378,424号等に記載されている。例えば、チ
オ硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カ
リウム、チオ硫酸グアニジン、チオシアン酸アンモニウ
ム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、
イミダゾール等が挙げられる。なかでもチオ硫酸塩やメ
ソイオン類が好ましい。迅速な定着性の観点からはチオ
硫酸アンモニウムが好ましいが、前述したように環境問
題上、本発明においては自然界に排出される窒素原子の
低減が望まれることから、チオ硫酸ナトリウムやメソイ
オン類が更に好ましい。
【0100】更には、二種類以上の定着剤を併用する事
で、更に迅速な定着を行うこともできる。例えば、チオ
硫酸ナトリウムやチオ硫酸アンモニウムに加えて、前記
チオシアン酸アンモニウム、イミダゾール、チオ尿素、
を併用するのも好ましく、この場合、第二の定着剤はチ
オ硫酸ナトリウムやチオ硫酸アンモニウムに対し0.0
1〜100モル%の範囲で添加するのが好ましい。定着
剤の量は漂白定着液1リットル当り0.1〜3.0モ
ル、好ましくは0.5〜2.0モルである。本発明にお
いては、漂白定着液中に前記一般式(A)又は(B)又
は(C)又は(D)又は(E)で表される化合物を含有
することが好ましい。
【0101】次に本発明で用いられる定着剤である一般
式(A)〜(E)で表される化合物について詳細に説明
する。本願明細書において、脂肪族基、芳香族炭化水素
基、複素環基は、別段の断りがないかぎり、以下の通り
である。脂肪族基とは、置換もしくは無置換の、直鎖、
分岐もしくは環状のアルキル基、置換もしくは無置換の
アルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基を表
わす。二価の脂肪族基とは、これらの脂肪族基の二価の
もので、置換もしくは無置換の直鎖、分岐もしくは環状
のアルキレン基、置換もしくは無置換のアルケニレン
基、置換もしくは無置換のアルキニレン基を表わす。脂
肪族基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、イソプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、
ヘキシル基、オクチル基、ビニル基、プロペニル基、ブ
テニル基、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基とは、置換もしくは無置換の、単環で
あっても更に芳香環や複素環と縮環していてもよいアリ
ール基を表わす。二価の芳香族炭化水素基とは、置換も
しくは無置換の、単環であっても更に芳香環や複素環と
縮環していてもよいアリーレン基を表わす。芳香族炭化
水素基としては、フェニル基、2−クロロフェニル基、
3−メトキシフェニル基、ナフチル基などが挙げられ
る。複素環基とは、ヘテロ原子として、窒素原子、酸素
原子または硫黄原子を少なくとも一つ有する、3〜10
員環の、飽和もしくは不飽和の、置換もしくは無置換
の、単環であっても更に芳香環や複素環と縮環していて
もよい、複素環基を表わす。複素環としては、ピロール
環、イミダゾール環、ピラゾール環、ピリジン環、ピラ
ジン環、ピリミジン環、トリアゾール環、チアジアゾー
ル環、オキサジアゾール環、キノキサリン環、テトラゾ
ール環、チアゾール環、オキサゾール環等が挙げられ
る。
【0102】また、本明細書における各基は別段の断り
の無いかぎり置換されていてもよく、それらが有しても
よい置換基としては、例えば、アルキル基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリ
ール基、アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド
基、ウレイド基、ウレタン基、アリールオキシ基、スル
ファモイル基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリ
ールチオ基、スルホニル基、スルフィニル基、アシル
基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、スルホ
基、カルボキシ基、ホスホノ基、アリールオキシカルボ
ニル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、ニ
トロ基、ヒドロキサム酸基、複素環基等が挙げられる。
【0103】一般式(A)中、Qa1は好ましくは炭素原
子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子及びセレン原子の少
なくとも一種の原子から構成される5又は6員の複素環
を形成するのに必要な非金属原子群を表わす。尚、この
複素環は炭素芳香環または複素芳香環で縮合していても
よい。複素環としては例えばテトラゾール環、トリアゾ
ール環、イミダゾール環、チアジアゾール環、オキサジ
アゾール環、セレナジアゾール環、オキサゾール環、チ
アゾール環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール
環、ベンズイミダゾール環、ピリミジン環、トリアザイ
ンデン環、テトラアザインデン環、ペンタアザインデン
環等があげられる。Ra1はカルボン酸またはその塩(例
えばナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、カル
シウム塩)、スルホン酸またはその塩(例えばナトリウ
ム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、マグネシウム塩、
カルシウム塩)、ホスホン酸またはその塩(例えばナト
リウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩)、置換もしく
は無置換のアミノ基(例えば無置換アミノ、ジメチルア
ミノ、ジエチルアミノ、メチルアミノ、ビスメトキシエ
チルアミノ)、置換もしくは無置換のアンモニウム基
(例えばトリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニ
ウム、ジメチルベンジルアンモニウム)を表わす。La1
は単結合、二価の脂肪族基、二価の芳香族炭化水素基、
二価の複素環基又はこれらの組合せた連結基を表わす。
a1は好ましくは炭素数1〜10のアルキレン基(例え
ばメチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプ
ロピレン、2−ヒドロキシプロピレン、ヘキシレン、オ
クチレン)、炭素数2〜10のアルケニレン基(例えば
ビニレン、プロペニレン、ブテニレン)、炭素数7〜1
2のアラルキレン基(例えばフェネチレン)、炭素数6
〜12のアリーレン基(例えばフェニレン、2−クロロ
フェニレン、3−メトキシフェニレン、ナフチレン)、
炭素数1〜10の複素環基(例えばピリジル、チエニ
ル、フリル、トリアゾリル、イミダゾリル)の二価のも
の、単結合およびこれらの基を任意に組合せた基であっ
てもよいし、−CO−、−SO2 −、−NR202−、−
O−または−S−を任意に組合せたものでもよい。ここ
でR202 は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基(例え
ばメチル、エチル、ブチル、ヘキシル)、炭素数7〜1
0のアラルキル基(例えばベンジル、フェネチル)、炭
素数6〜10のアリール基(例えばフェニル、4−メチ
ルフェニル)を表わす。
【0104】Ma1は水素原子またはカチオン(例えば、
ナトリウム原子、カリウム原子のようなアルカリ金属原
子、マグネシウム原子、カルシウム原子のようなアルカ
リ土類金属原子、アンモニウム基、トリエチルアンモニ
ウム基のようなアンモニウム基)を表わす。また一般式
(A)で表わされる複素環およびRa1はニトロ基、ハロ
ゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子)、メルカプト
基、シアノ基、それぞれ置換もしくは無置換のアルキル
基(例えば、メチル、エチル、プロピル、t−ブチル、
シアノエチル)、アリール基(例えばフェニル、4−メ
タンスルホンアミドフェニル、4−メチルフェニル、
3,4−ジクロルフェニル、ナフチル)、アルケニル基
(例えばアリル)、アラルキル基(例えばベンジル、4
−メチルベンジル、フェネチル)、スルホニル基(例え
ばメタンスルホニル、エタンスルホニル、p−トルエン
スルホニル)、カルバモイル基(例えば無置換カルバモ
イル、メチルカルバモイル、フェニルカルバモイル)、
スルファモイル基(例えば無置換スルファモイル、メチ
ルスルファモイル、フェニルスルファモイル)、カルボ
ンアミド基(例えばアセトアミド、ベンズアミド)、ス
ルホンアミド基(例えばメタンスルホンアミド、ベンゼ
ンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド)、ア
シルオキシ基(例えばアセチルオキシ、ベンゾイルオキ
シ)、スルホニルオキシ基(例えばメタンスルホニルオ
キシ)、ウレイド基(例えば無置換ウレイド、メチルウ
レイド、エチルウレイド、フェニルウレイド)、アシル
基(例えばアセチル、ベンゾイル)、オキシカルボニル
基(例えばメチキシカルボニル、フェノキシカルボニ
ル)、オキシカルボニルアミノ基(例えばメトキシカル
ボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、2−エチ
ルヘキシルオキシカルボニルアミノ)、ヒドロキシル基
などで置換されていてもよい。
【0105】qは1〜3の整数を表わすが、qが2また
は3を表わすときは各々のRa1は同じであっても異って
いてもよい。一般式(A)中、好ましくはQa1はテトラ
ゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、オキサジ
アゾール環、トリアザインデン環、テトラアザインデン
環、ペンタアザインデン環を表わし、Ra1はカルボン酸
またはその塩、スルホン酸またはその塩から選ばれる基
の1つまたは2つで置換された炭素数1〜6のアルキル
基を表わし、qは1または2を表わす。一般式(A)で
表わされる化合物の中で、より好ましい化合物としては
一般式(A−1)で表わされる化合物があげられる。 一般式(A−1)
【0106】
【化32】
【0107】式中、Ma1及びRa1は前記一般式(A)の
それぞれと同義である。T及びUはC−Ra2またはNを
表わし、Ra2は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ
基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アラルキル
基、アリール基、カルボンアミド基、スルホンアミド
基、ウレイド基又はRa1を表わす。ただしRa2がRa1
表わすときは一般式(A)のRa1と同じであっても異っ
ていてもよい。次に一般式(A−1)について詳細に説
明する。T及びUはC−Ra2またはNを表わし、Ra2
水素原子、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原
子)、ヒドロキシ基、ニトロ基、アルキル基(例えばメ
チル、エチル、メトキシエチル、n−ブチル、2−エチ
ルヘキシル)、アルケニル基(例えばアリル)、アラル
キル基(例えば、ベンジル、4−メチルベンジル、フェ
ネチル、4−メトキシベンジル)、アリール基(例え
ば、フェニル、ナフチル、4−メタンスルホンアミドフ
ェニル、4−メチルフェニル)、カルボンアミド基(例
えば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ、メトキシプ
ロピオニルアミノ)、スルホンアミド基(例えば、メタ
ンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p−トル
エンスルホンアミド)、ウレイド基(例えば、無置換の
ウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイド)、また
はRa1を表わす。ただしRa2がRa1を表わすときは、一
般式(A)のRa1と同じであっても異っていてもよい。
一般式(A−1)中、好ましくはT=U=NまたはT=
U=C−Ra2を表わし、Ra2は水素原子、炭素数1〜4
のアルキル基を表わし、Ra1はカルボン酸またはその
塩、スルホン酸またはその塩から選ばれる基の1つまた
は2つで置換された炭素数1〜4のアルキル基を表わ
す。以下に本発明の一般式(A)の化合物の具体例を示
すが本発明はこれに限定されるものではない。
【0108】
【化33】
【0109】
【化34】
【0110】本発明で用いられる一般式(A)の化合物
は、ベリヒテ・デア・ドイツチェン・ヘミツシェン・ゲ
ゼルシャフト(Berichte der Deutschen Chemischen Ge
sellschaft) 28、77(1895)、特開昭60−6
1749号、同60−147735号、ベリヒテ・デア
・ドイツチェン・ヘミツシェン・ゲゼルシャフト(Beri
chte der Deutschen Chemischen Gesellschaft) 22、
568(1889)、同29、2483(1896)、
ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアティ(J.Che
m.Soc.)1932、1806、ジャーナル・オブ・ジ・
アメリカン・ケミカル・ソサイアティ(J.Am.Chem.So
c.) 71、4000(1949)、アドバンシイズ・イ
ン・ヘテロサイクリック・ケミストリー(Advances in H
eterocyclic Chemistry)9、165(1968)、オー
ガニック・シンセシス(Organic Synthesis)IV、569
(1963)、ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサイアティ(J.Am.Chem.Soc.) 45、23
90(1923)、ヘミシェ・ベリヒテ(Chemische Be
richte) 9、465(1876)に記載されている方法
に準じて合成できる。
【0111】次に一般式(B)について詳細に説明す
る。一般式(B)中、Qb1は、炭素原子、窒素原子、酸
素原子、硫黄原子またはセレン原子により構成される5
または6員のメソイオン環を表わし、Xb1 -は−O-
−S- または−N- b1を表わす。Rb1は脂肪族基、芳
香族炭化水素基、または複素環基を表わす。本発明の一
般式(B)で表わされるメソイオン化合物とはW.Bake
r とW.D.Ollis がクオータリー・レビュー(Ouart.R
ev.)11、15(1957)、アドバンシイズ・イン・
ヘテロサイクリック・ケミストリー(Advances in Heter
ocyclic Chemistry)19、1(1976)で定義してい
る化合物群であり「5または6員の複素環状化合物で、
一つの共有結合構造式または極性構造式では満足に表示
することができず、また環を構成するすべての原子に関
連したπ電子の六偶子を有する化合物で環は部分的正電
荷を帯び、環外原子または原子団上の等しい負電荷とつ
り合いをたもっている」ものを表わす。Qb1で表わされ
るメソイオン環としては、イミダゾリウム環、ピラゾリ
ウム環、オキサゾリウム環、チアゾリウム環、トリアゾ
リウム環、テトラゾリウム環、チアジアゾリウム環、オ
キサジアゾリウム環、チアトリアゾリウム環、オキサト
リアゾリウム環などがあげられる。
【0112】Rb1は置換もしくは無置換の脂肪族基(例
えばメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソ
プロピル、n−オクチル、カルボキシメチル、ジメチル
アミノエチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキ
シル、シクロペンチル、プロペニル、2−メチルプロペ
ニル、プロパルギル、ブチニル、1−メチルプロパルギ
ル、ベンジル、4−メトキシベンジル)、置換もしくは
無置換の芳香族基(例えばフェニル、ナフチル、4−メ
チルフェニル、3−メトキシフェニル、4−エトキシカ
ルボニルフェニル)、置換又は無置換の複素環基(例え
ばピリジル、イミダゾリル、モルホリノ、トリアゾリ
ル、テトラゾリル、チエニル)を表わす。また、Mで表
わされるメソイオン環は一般式(A)で説明した置換基
で置換されていてもよい。さらに一般式(B)で表わさ
れる化合物は、塩(例えば酢酸塩、硝酸塩、サリチル酸
塩、塩酸塩、ヨウ素酸塩、臭素酸塩)を形成してもよ
い。一般式(B)中好ましくはXb1 -は−S- を表わ
す。本発明で用いられる一般式(B)のメソイオン化合
物の中でより好ましくは以下の一般式(B−1)があげ
られる。 一般式(B−1)
【0113】
【化35】
【0114】式中、Xb2はNまたはC−Rb3を表わし、
b1はO、S、NまたはN−Rb4を表わし、Z301
N、N−Rb5またはC−Rb6を表わす。Rb2、Rb3、R
b4、Rb5およびRb6は脂肪族基、芳香族基、複素環基、
アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイ
ド基、スルファモイルアミノ基、アシル基またはカルバ
モイル基を表わす。ただし、Rb3およびRb6は水素原子
であってもよい。また、Rb2とRb3、Rb2とRb5、Rb2
とRb6、Rb4とRb5およびRb4とRb6は環を形成しても
よい。上記一般式(B−1)で示される化合物について
詳細に説明する。Rb2、Rb3、Rb4、Rb5およびRb6
脂肪族基、芳香族基、複素環基、アミノ基、アシルアミ
ノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、スルファモイル
アミノ基、アシル基及びカルバモイル基は置換されてい
てもよい。一般式(B−1)中好ましくはXb2はN、C
−Rb3を表わし、Yb1はN−Rb4またはS、Oを表わ
し、Zb1はNまたはC−Rb6を表わし、Rb2、Rb3また
はRb6は置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしく
は無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキ
ニル基または置換もしくは無置換の複素環基を表わす。
ただしRb3およびRb6は、水素原子であってもよい。R
b4は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは
無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニ
ル基、置換もしくは無置換の複素環基、置換もしくは無
置換のアミノ基が好ましい。一般式(B−1)中、より
好ましくはXb2はNを表わし、Yb1はN−Rb4を表わ
し、Zb1はC−Rb6を表わす。Rb2およびRb4は炭素数
1〜6のアルキル基を表わし、Rb6は水素原子または炭
素数1〜6のアルキル基を表わす。ただしRb2、Rb4
よびRb6のうち少なくとも1つのアルキル基は少なくと
も1つのカルボン酸基、スルホン酸基、アミノ基、ホス
ホノ基で置換されているものがより好ましい。以下に本
発明の一般式(B)の化合物の具体例を示すが、本発明
はこれに限定されるものではない。
【0115】
【化36】
【0116】
【化37】
【0117】
【化38】
【0118】本発明の前記一般式(B)で表わされる化
合物は、特開平1−201659号、同4−14375
5号等に記載の方法で合成できる。次に一般式(C)に
ついて詳細に説明する。LC1及びLC3は置換もしくは無
置換の炭素数1〜10の脂肪族基(例えば、メチル、エ
チル、プロピル、ヘキシル、イソプロピル、カルボキシ
エチル、ベンジル、フェネチル、ビニル、プロペニル、
1−メチルビニル)、置換もしくは無置換の炭素数6〜
12の芳香族基(例えば、フェニル、4−メチルフェニ
ル、3−メトキシフェニル)、または置換もしくは無置
換の炭素数1〜10の複素環基(例えば、ピリジル、フ
リル、チエニル、イミダゾリル)を表わし、LC2は置換
もしくは無置換の炭素数1〜12の二価の脂肪族基(例
えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチ
レン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、1−メチルエ
チレン、1−ヒドロキシトリメチレン、1,2−キシリ
レン)、置換もしくは無置換の炭素数6〜12の二価の
芳香族基(例えば、フェニレン、ナフチレン)、置換も
しくは無置換の炭素数1〜10の二価の複素環連結基
(例えば
【0119】
【化39】
【0120】AC1及びBC1は−S−、−O−、−NR
C20 −、−CO−、−CS−、−SO2 −またはそれら
を任意に組合せた基を表わし、任意に組合せた基として
は例えば−CONRC21 −、−NRC22 CO−、−NR
C23 CONRC24 −、−COO−、−OCO−、−SO
2 NRC25 −、−NRC26 SO2 −、−NRC27 CON
C28 −等があげられる。rは1〜10の整数を表わ
す。ただし、LC1及びLC3の少なくとも1つは−SO3
C1、−PO3 C2C3、−NRC1(RC2)(塩酸塩、
酢酸塩などの塩の形でもよく、例えば無置換アミノ、メ
チルアミノ、ジメチルアミノ、N−メチル−N−ヒドロ
キシエチルアミノ、N−エチル−N−カルボキシエチル
アミノ)、−N+ C3(RC4)(RC5)・XC1 -(例え
ば、トリメチルアンモニオクロリド)、−SO2 NRC6
(RC7)(例えば、無置換スルファモイル、ジメチルス
ルファモイル)、−NRC8SO2 C9(例えば、メタン
スルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド)、−CON
C10(RC11 )(例えば、無置換カルバモイル、N−
メチルカルバモイル、N,N−ビス(ヒドロキシエチ
ル)カルバモイル)、−NRC12 CORC13 (例えば、
ホルムアミド、アセトアミド、4−メチルベンゾイルア
ミノ)、−SO2 14(例えば、メタンスルホニル、4
−クロルフェニルスルホニル)、−PO(−NR
C15 (RC16 2 (例えば、無置換ホスホンアミド、テ
トラメチルホスホンアミド)、−NRC17 CONRC18
(RC19 )(例えば、無置換ウレイド、N,N−ジメチ
ルウレイド)、複素環基(例えば、ピリジル、イミダゾ
リル、チエニル、テトラヒドロフラニル)−COOMC4
で置換されているものとする。
【0121】MC1、MC2、MC3及びMC4は水素原子また
は対カチオン(例えば、ナトリウム原子、カリウム原子
のようなアルカリ金属原子、マグネシウム原子、カルシ
ウム原子のようなアルカリ土類金属原子、アンモニウ
ム、トリエチルアンモニウムのようなアンモニウム基)
を表わす。RC1〜RC28 は水素原子、置換もしくは無置
換の炭素数1〜12の脂肪族基(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、ヘキシル、イソプロピル、ベンジル、フ
ェネチル、ビニル、プロペニル、1−メチルビニル)、
置換もしくは無置換の炭素数6〜12の芳香族基(例え
ば、フェニル、4−メチルフェニル、3−メトキシフェ
ニル)を表わし、X- は対アニオン(例えば、塩素イオ
ン、臭素イオンのようなハロゲンイオン、硝酸イオン、
硫酸イオン、酢酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオ
ン)を表わす。LC1、LC2、LC3、RC1〜RC28 の各基
が置換基を有する場合、その置換基としては炭素数1〜
4の低級アルキル基(例えばメチル、エチル)、炭素数
6〜10のアリール基(例えば、フェニル、4−メチル
フェニル)、炭素数7〜10のアラルキル基(例えばベ
ンジル)、炭素数2〜4のアルケニル基(例えば、プロ
ペニル)、炭素数1〜4のアルコキシ基(例えば、メト
キシ基、エトキシ基)、ハロゲン原子(例えば、塩素原
子、臭素原子)、シアノ基、ニトロ基、カルボン酸基
(塩の形でもよい)、ヒドロキシ基等があげられる。
尚、rが2以上の時は、AC1及びLC2は先にあげた基の
任意の組合せでよい。また、AC1、BC1の少なくとも1
つは−S−を表わす。
【0122】一般式(C)中好ましくはLC1及びLC3
少なくとも一方は−SO3 C1、−PO3 C2C3、−
NRC1(RC2)、−N+ C3(RC4)(RC5)・
C1 -、複素環基−COOMC4で置換された炭素数1〜
6のアルキル基を表わし、LC2は炭素数1〜6のアルキ
レン基を表わす。AC1及びBC1は−S−、−O−または
−NRC20 −を表わし、RC1、RC2、RC3、RC4、RC5
及びRC20 は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基
を表わし、rは1〜6の整数を表わす。一般式(C)
中、より好ましくはLC1及びLC3は−SO3 C1、−P
3 C2C3−COOMC4で置換された炭素数1〜4の
アルキル基であり、AC1及びBC1は−S−を表わし、r
は1〜3の整数を表わす。以下に本発明の一般式(C)
の化合物の具体例を示すが本発明はこれに限定されるも
のではない。
【0123】
【化40】
【0124】
【化41】
【0125】本発明の前記一般式(C)で表わされる化
合物は、特開平2−44355号、欧州特許公開458
277号等に記載の方法で合成できる。次に一般式
(D)について詳細に説明する。一般式(D)中、
d 、Yd 、Rd1、Rd2、Rd3、Rd4、Rd5、Rd6及び
d7で表される脂肪族基、芳香族基及び複素環基として
はそれぞれ以下の例があげられる。すなわち、置換もし
くは無置換の炭素数1〜10のアルキル基(例えば、メ
チル、エチル、プロピル、ヘキシル、イソプロピル、カ
ルボキシエチル、スルホエチル、アミノエチル、ジメチ
ルアミノエチル、ホスホノプロピル、カルボキシメチ
ル、ヒドロキシエチル)、置換もしくは無置換の炭素数
2〜10のアルケニル基(例えば、ビニル、プロペニ
ル、1−メチルビニル)、置換もしくは無置換の炭素数
7〜12のアラルキル基(例えば、ベンジル、フェネチ
ル、3−カルボキシフェニルメチル、4−スルホフェニ
ルエチル)、置換もしくは無置換の炭素数6〜12のア
リール基(例えば、フェニル、ナフチル、4−カルボキ
シフェニル、3−スルホフェニル)、置換もしくは無置
換の炭素数1〜10の複素環基(例えば、ピリジル、フ
リル、チエニル、イミダゾリル、ピロリル、ピラゾリ
ル、ピリミジニル、キノリル、ピペリジル、ピロリジル
のような5ないし6員環が好ましい)を表す。
【0126】また、このアルキル基、アルケニル基、ア
ラルキル基、アリール基及び複素環基は置換されていて
もよい。置換基として例えば、アルキル基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、アシルアミノ基、ウレイド
基、ウレタン基、スルホニルアミノ基、スルファモイル
基、カルバモイル基、スルホニル基、スルフィニル基、
アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、アシル基、アシルオキシ基、ハロゲン原子、シア
ノ基、ニトロ基等が挙げられる。これらの基はさらに置
換されていてもよい。置換基が2つ以上あるときは同じ
であっても異なっていてもよい。一般式(D)におい
て、Xd とYd は環を形成してもよいが、エノール化す
ることはない。Xd とYd とで形成される環としては、
例えばイミダゾリン−2−チオン環、イミダゾリジン−
2−チオン環、チアゾリン−2−チオン環、チアゾリジ
ン−2−チオン環、オキサゾリン−2−チオン環、オキ
サゾリジン−2−チオン環、ピロリジン−2−チオン
環、またはそれぞれのベンゾ縮環体が挙げられる。
【0127】ただし、一般式(D)においてXd 及びY
d のうち少なくとも一つはカルボン酸もしくはその塩
(例えば、アルカリ金属塩、アンモニウム塩)、スルホ
ン酸もしくはその塩(例えば、アルカリ金属塩、アンモ
ニウム塩)、ホスホン酸もしくはその塩(例えば、アル
カリ金属塩、アンモニウム塩)、アミノ基(例えば、無
置換アミノ、ジメチルアミノ、メチルアミノ、ジメチル
アミノの塩酸塩)またはアンモニウム(例えば、トリメ
チルアンモニウム、ジメチルベンジルアンモニウム)、
水酸基の少なくとも1つで置換されているものとする。
一般式(D)中、Rd6及びRd7で表されるカチオンは、
水素原子、アルカリ金属、アンモニウム等を表す。一般
式(D)中、好ましくは本発明においては、Xd とYd
は環を形成しない方が好ましい。またXd 及びYd は、
好ましくはカルボン酸またはその塩、スルホン酸または
その塩、ホスホン酸もしくはその塩、アミノ基またはア
ンモニウム基、水酸基から選ばれる基の少なくとも一つ
または二つで置換された炭素数1〜10のアルキル基、
炭素数1〜10の複素環基、炭素数0〜10の−N(R
d1)Rd2、炭素数0〜10の−N(Rd3) N(Rd4) R
d5、炭素数0〜10の−ORd6を表す。Rd1、Rd2、R
d3、Rd4、Rd5及びRd6は水素原子、アルキル基を表
す。一般式(D)中、より好ましくはXd 及びYd はカ
ルボン酸またはその塩、スルホン酸またはその塩から選
ばれる基の少なくとも一つまたは二つで置換された炭素
数1〜6のアルキル基、炭素数0〜6の−N(Rd1) R
d2、炭素数0〜6の−N(Rd3) N(Rd4) Rd5、炭素
数0〜6の−ORd6を表す。Rd1、Rd2、Rd3、Rd4
d5及びRd6は水素原子、アルキル基を表す。以下に本
発明の一般式(D)の化合物の具体例を示すが、本発明
はこれに限定されるものではない。
【0128】
【化42】
【0129】
【化43】
【0130】
【化44】
【0131】
【化45】
【0132】本発明の一般式(D)で表される化合物は
公知の方法、例えばジャーナル・オブ・オーガニック・
ケミストリー(J.Org.Chem.)24,470
−473(1959)、ジャーナル・オブ・ヘテロサイ
クリック・ケミストリー(J.Heterocycl.
Chem.)4,605−609(1967)、「薬
誌」82,36−45(1962)、特公昭39−26
203号、特開昭63−229449号、OLS−2,
043,944号を参考にして合成できる。
【0133】次に本発明の一般式 (E) について詳細に
説明する。一般式 (E) 中、Rで表される脂肪族基は、
好ましくは炭素数1〜30のものであって、特に炭素数
1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、アルケ
ニル基、アルキニル基、アラルキル基である。アルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基として
は例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−
ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサ
デシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ペンテ
ニル基、プロパルギル基、3−ペンチニル基、ベンジル
基等である。
【0134】一般式 (E) 中、Rで表されるアリール基
は、好ましくは炭素数6〜30のものであって、特に炭
素数6〜20の単環または縮環のアリール基であり、例
えばフェニル基、ナフチル基等である。
【0135】一般式(E)中、Rで表される複素環基
は、窒素原子、酸素原子および硫黄原子のうち少なくと
も一つを含む3〜10員環の飽和もしくは不飽和の複素
環基である。これらは単環状であってもよいし、さらに
他の芳香環と縮合環を形成してもよい。複素環基として
は、好ましくは5〜6員環の芳香族複素環基であり、例
えばピリジル基、イミダゾリル基、キノリル基、ベンズ
イミダゾリル基、ピリミジル基、ピラゾリル基、イソキ
ノリエル基、チアゾリル基、チェニル基、フリル基、ベ
ンズチアゾリル基等である。
【0136】また、一般式 (E) 中、Rで表される各基
は置換されていてもよい。置換基としては以下のものが
挙げられる。
【0137】ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子等)、アルキル基(例えば、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、t−ブチ
ル基、n−オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基等)、アルケニル基(例えば、アリル基、2−ブ
テニル基、3−ペンテニル基等)、アルキニル基、(例
えば、プロパルギル基、3−ペンチニル基等)、アラル
キル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基等)、アリ
ール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、4−メチル
フェニル基等)、ヘテロ環基(例えば、ピリジル基、フ
リル基、イミダゾリル基、ピペリジル基、モルホリノ基
等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ
基、ブトキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェ
ノキシ基、2−ナフチルオキシ基等)、アミノ基(例え
ば、無置換アミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ
基、アニリノ基等)、アシルアミノ基(例えば、アセチ
ルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等)、ウレイド基(例
えば、無置換ウレイド基、N−メチルウレイド基、N−
フェニルウレイド基等)、ウレタン基(例えば、メトキ
シカルボニルアミノ基、フェノキシカルボニルアミノ基
等)、スルホニルアミノ基(例えば、メチルスルホニル
アミノ基、フェニルスルホニルアミノ基等)、スルファ
モイル基(例えば、無置換スルファモイル基、N,N−
ジメチルスルファモイル基、N−フェニルスルファモイ
ル基等)、カルバモイル基(例えば、無置換カルバモイ
ル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N−フェニル
カルバモイル基等)、スルホニル基(例えば、メシル
基、トシル基等)、スルフィニル基(例えば、メチルス
ルフィニル基、フェニルスルフィニル基等)、アルキル
オキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、
エトキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル
基(例えば、フェノキシカルボニル基等)、アシル基
(例えば、アセチル基、ベンゾイル基、ホルミル基、ピ
バロイル基等)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ
基、ベンゾイルオキシ基等)、リン酸アミド基(例え
ば、N,N−ジエチルリン酸アミド基等)、アルキルチ
オ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基等)、アリ
ールチオ基(例えば、フェニルチオ基等)、シアノ基、
スルホ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、メルカプト
基、ホスホノ基、ニトロ基、スルフィノ基、アンモニオ
基(例えばトリメチルアンモニオ基等)、ホスホニオ
基、ヒドラジノ基等である。これらの基は更に置換され
ていてもよい。また置換基が二つ以上あるときは同じで
も異なっていてもよい。好ましい置換基としては、無置
換のアミノ基、カルボキシ基、ハロゲン原子、アルキル
基、チオスルホニル基、アンモニオ基、ヒドロキシ基、
アリール基が挙げられる。
【0138】一般式(E)中、Mで表されるカチオン基
としてはアルカリ金属イオン(例えば、ナトリウムイオ
ン、カリウムイオン、リチウムイオン、セシウムイオ
ン)、アルカリ土類金属イオン(例えば、カルシウムイ
オン、マグネシウムイオン)、アンモニウム基(例え
ば、無置換アンモニウム基、メチルアンモニウム基、ト
リメチルアンモニウム基、テトラメチルアンモニウム
基、ジメチルベンジルアンモニウム基)、グアニジウム
基等があげられる。
【0139】一般式(E)においてより好ましくは、R
は脂肪族基、複素環基であり、Mは水素原子、アルカリ
金属イオンまたはアンモニウム基を表す。一般式(E)
においてより好ましくは、Rは炭素数1〜6の脂肪族基
を表し、Mはナトリウムイオン、カリウムイオンまたは
無置換アンモニウム基を表す。一般式(E)において最
も好ましくは、Rは炭素数1〜6のアルキル基を表し、
Mはナトリウムイオン、カリウムイオンを表す。
【0140】以下に本発明の一般式(E)で表される化
合物の具体例を示すが、本発明の化合物はこれに限定さ
れるものではない。
【0141】
【化46】
【0142】
【化47】
【0143】
【化48】
【0144】
【化49】
【0145】
【化50】
【0146】
【化51】
【0147】
【化52】
【0148】
【化53】
【0149】
【化54】
【0150】一般式(E)で表される化合物はスルホニ
ルクロリド化合物とアルカリ金属硫化物、硫化アンモニ
ウム等の硫化物との反応やスルフィン酸化合物と単体硫
黄との反応によって合成でき、古くから知られている。
例えばジャーナル・オブ・アナリティカル・ケミストリ
ー(J. Anal. Chem. USSR) 、20巻、1701(1950)、ドイツ
特許第840,693 号(1952)等を参考にして合成できる。
【0151】本発明の一般式(A)〜(E)の化合物が
漂白定着浴で使用される量は1×10-5〜10モル/リ
ットルが適当であり、1×10-3〜3モル/リットルが
好ましい。ここで、処理する感光材料中のハロゲン化銀
乳剤のハロゲン組成が沃臭化銀(沃素≧2モル%以上)
の場合には0.5〜2モル/リットルで用いるのが好ま
しく、またハロゲン組成が臭化銀、塩臭化銀または高塩
化銀(塩化銀≧80モル%以上)の場合には、0.3〜
1モル/リットルで用いるのが好ましい。直接タンク液
内に添加されてもよいし、補充液に添加された状態で供
給されてもよい。また前浴からの持ち込みであってもよ
い。本発明において、定着剤として本発明の化合物以外
に、既知の定着剤を本発明の効果を奏する範囲(例えば
モル比で1/10以下)において併用してもよい。定着
剤としてはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオ尿素類多
量の沃化物塩等をあげることができる。一般式(A)〜
(E)の化合物のうち一般式(A),(B)および
(D)が好ましく、一般式(A−1)、(B−1)およ
び(D)がより好ましい。
【0152】又、本発明における漂白定着液は、下記一
般式(a)又は(b)で表される化合物の少なくとも1
種を含むことが好ましい。 一般式(a)
【0153】
【化55】
【0154】(式中、Qはヘテロ環を形成するのに必要
な非金属原子群を表す。pは0又は1を表す。Ma は水
素原子又はカチオンを表す。) 一般式(b)
【0155】
【化56】
【0156】(式中、Qb は環構造を形成するのに必要
な非金属原子群を表す。Xb は、酸素原子、硫黄原子ま
たはN−Rb (Rb は、水素原子、脂肪族炭化水素基、
アリール基またはヘテロ環基を表す。)を表す。Mb
水素原子又はカチオンを表す。)
【0157】先ず一般式(a)で表される化合物につい
て詳細に説明する。尚、以下に述べる炭素数とは、置換
基部分を除いた炭素数である。
【0158】Qで形成されるヘテロ環残基は、N、O、
又はS原子の少なくとも1つを含む3ないし10員の飽
和もしくは不飽和のヘテロ環残基であり、これらは単環
であってもよいし、更に他の環と縮合環を形成してもよ
い。
【0159】ヘテロ環残基として好ましくは、5ないし
6員の芳香族ヘテロ環残基であり、より好ましくは窒素
原子を含む5ないし6員の芳香族ヘテロ環残基であり、
更に好ましくは窒素原子を1ないし2原子含む5ないし
6員の芳香族へテロ環残基である。
【0160】ヘテロ環残基の具体例としては、例えば2
−ピロリジニル、3−ピロリジニル、2−ピペリジニ
ル、3−ピペリジル、4−ピペリジル、2−ピペラジニ
ル、2−モルフォリニル、3−モルフォリニル、2−チ
エニル、2−フリル、3−フリル、2−ピロリル、3−
ピロリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、3−
ピラゾリル、4−ピラゾリル、2−ピリジル、3−ピリ
ジル、4−ピリジル、2−ピラジニル、3−ピリダジニ
ル、4−ピリダジニル、3−(1,2,4−トリアゾリ
ル)、4−(1,2,3−トリアゾリル)、2−(1,
3,5−トリアジニル)、3−(1,2,4−トリアジ
ニル)、5−(1,2,4−トリアジニル)、6−
(1,2,4−トリアジニル)、2−インドリル、3−
インドリル、4−インドリル、5−インドリル、6−イ
ンドリル、7−インドリル、3−インダゾリル、4−イ
ンダゾリル、5−インダゾリル、6−インダゾリル、7
−インダゾリル、2−プリニル、6−プリニル、8−プ
リニル、2−(1,3,4−チアジアゾリル)、2−
(1,3,4−オキサジアゾリル)、2−キノリル、3
−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、6−キノリ
ル、7−キノリル、8−キノリル、1−フタラジニル、
5−フタラジニル、6−フタラジニル、2−ナフチリジ
ニル、3−ナフチリジニル、4−ナフチリジニル、2−
キノキサリニル、5−キノキサリニル、6−キノキサリ
ニル、2−キナゾリニル、4−キナゾリニル、5−キナ
ゾリニル、6−キナゾリニル、7−キナゾリニル、8−
キナゾリニル、3−シンノリニル、4−シンノリニル、
5−シンノリニル、6−シンノリニル、7−シンノリニ
ル、8−シンノリニル、2−プテリジニル、4−プテリ
ジニル、6−プテリジニル、7−プテリジニル、1−ア
クリジニル、2−アクリジニル、3−アクリジニル、4
−アクリジニル、9−アクリジニル、2−(1,10−
フェナントロリニル)、3−(1,10−フェナントロ
リニル)、4−(1,10−フェナントロリニル)、5
−(1,10−フェナントロリニル)、1−フェナジニ
ル、2−フェナジニル、5−テトラゾリル、2−チアゾ
リル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−オキサゾ
リル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、2−チア
ゾリジル、4−チアゾリジル、5−チアゾリジニルなど
が挙げられる。
【0161】ヘテロ環残基として好ましくは、2−ピロ
リル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、3−ピラ
ゾリル、2−ピリジル、2−ピラジニル、3−ピリダジ
ニル、3−(1,2,4−トリアゾリル)、4−(1,
2,3−トリアゾリル)、2−(1,3,5−トリアジ
ニル)、3−(1,2,4−トリアジニル)、5−
(1,2,4−トリアジニル)、6−(1,2,4−ト
リアジニル)、2−インドリル、3−インダゾリル、7
−インダゾリル、2−プリニル、6−プリニル、8−プ
リニル、2−(1,3,4−チアジアゾリル)、2−
(1,3,4−オキサジアゾリル)、2−キノリル、8
−キノリル、1−フタラジニル、2−キノキサリニル、
5−キノキサリニル、2−キナゾリニル、4−キナゾリ
ニル、8−キナゾリニル、3−シンノリニル、8−シン
ノリニル、2−(1,10−フェナントロリニル)、5
−テトラゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、2
−オキサゾリル、4−オキサゾリルであり、より好まし
くは、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、3−ピラ
ゾリル、2−ピリジル、2−ピラジニル、2−インドリ
ル、3−インダゾリル、7−インダゾリル、2−(1,
3,4−チアジアゾリル)、2−(1,3,4−オキサ
ジアゾリル)、2−キノリル、8−キノリル、2−チア
ゾリル、4−チアゾリル、2−オキサゾリル、4−オキ
サゾリルであり、更に好ましくは、2−イミダゾリル、
4−イミダゾリル、2−ピリジル、2−キノリル、8−
キノリルであり、特に好ましくは、2−イミダゾリル、
4−イミダゾリル、2−ピリジル、2−キノリルであ
り、2−ピリジルが最も好ましい。
【0162】ヘテロ環残基は、(CH2 P CO2 Ma
の他に置換基を有してもよく、置換基としては、例えば
アルキル基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましく
は炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜3のアルキ
ル基であり、例えばメチル、エチル等が挙げられ
る。)、アラルキル基(好ましくは炭素数7〜20、よ
り好ましくは炭素数7〜15、特に好ましくは炭素数7
〜11のアラルキル基であり、例えばフェニルメチル、
フェニルエチル等が挙げられる。)、アルケニル基(好
ましくは炭素数2〜12、より好ましくは炭素数2〜
6、特に好ましくは炭素数2〜4のアルケニル基であ
り、例えばアリル等があげられる。)、アルキニル基
(好ましくは炭素数2〜12、より好ましくは炭素数2
〜6、特に好ましくは炭素数2〜4のアルキニル基であ
り、例えばプロパルギル等が挙げられる。)、アリール
基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数
6〜15、特に好ましくは炭素数6〜10のアリール基
であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル等が挙げ
られる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜20、よ
り好ましくは炭素数0〜10、特に好ましくは炭素数0
〜6のアミノ基であり、例えばアミノ、メチルアミノ、
ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等が挙げられる。)、
アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜8、より好ましく
は炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4のアルコ
キシ基であり、例えばメトキシ、エトキシ等が挙げられ
る。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜1
2、より好ましくは炭素数6〜10、特に好ましくは炭
素数6〜8のアリールオキシ基であり、例えばフェニル
オキシ等が挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素
数1〜12、より好ましくは炭素数2〜10、特に好ま
しくは炭素数2〜8のアシル基であり、例えばアセチル
等が挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好まし
くは炭素数2〜12、より好ましくは炭素数2〜10、
特に好ましくは炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基
であり、例えばメトキシカルボニル等が挙げられ
る。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数1〜12、
より好ましくは炭素数2〜10、特に好ましくは炭素数
2〜8のアシルオキシ基であり、例えばアセトキシ等が
挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数1
〜10、より好ましくは炭素数2〜6、特に好ましくは
炭素数2〜4のアシルアミノ基であり、例えばアセチル
アミノ等が挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ま
しくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6、
特に好ましくは炭素数1〜4のスルホニルアミノ基であ
り、例えばメタンスルホニルアミノ等が挙げあられ
る。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜1
0、より好ましくは炭素数0〜6、特に好ましくは炭素
数0〜4のスルファモイル基であり、例えばスルファモ
イル、メチルスルファモイル等が挙げられる。)、カル
バモイル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましく
は炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4のカルバ
モイル基であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモ
イル等が挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは
炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6、特に好ま
しくは炭素数1〜4のアルキルチオ基であり、例えばメ
チルチオ、エチルチオ等が挙げられる。)、アリールチ
オ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素
数6〜10、特に好ましくは炭素数6〜8のアリールチ
オ基、例えばフェニルチオ等が挙げられる。)、スルホ
ニル基(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素
数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4のスルホニル基
であり、例えばメタンスルホニル等が挙げられる。)、
スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜8、より好まし
くは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4のスル
フィニル基であり、例えばメタンスルフィニル等が挙げ
られる。)、ウレイド基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子
(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原
子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ
基、ヒドロキサム酸基、メルカプト基、ヘテロ環基(例
えばイミダゾリル、ピリジル)等が挙げられる。
【0163】これらの置換基は更に置換されてもよい。
又、置換基が二つ以上ある場合は、同じでも異なっても
よい。置換基として好ましくは、アルキル基、アミノ
基、アルコキシ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、ハ
ロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、メルカプト基であ
り、より好ましくは、アルキル基、アミノ基、アルコキ
シ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子で
あり、更に好ましくは、アミノ基、カルボキシル基、ヒ
ドロキシ基であり、特に好ましくは、カルボキシル基で
ある。
【0164】pは、0又は1を表し、好ましくは0であ
る。Ma で表されるカチオンは、有機及び無機のカチオ
ンであり、例えばアルカリ金属イオン(例えばLi +
Na + 、K+ 、Cs + 等)、アルカリ土類金属イオン
(例えばCa2+ 、Mg2+ 等)、アンモニウム(例えばア
ンモニウム、テトラエチルアンモニウム)、ピリジニウ
ム、ホスホニウム(例えばテトラブチルホスホニウム、
テトラフェニルホスホニウム等)等が挙げられる。
【0165】一般式(a)で表される化合物のうち、好
ましくは下記一般式(a−a)で表される化合物であ
る。 一般式(a−a)
【0166】
【化57】
【0167】(式中、p及びMa は一般式(a)のそれ
らと同義であり、Q1 は含窒素ヘテロ環を形成するのに
必要な非金属原子群を表す。)
【0168】Q1 で形成される含窒素ヘテロ環残基は、
窒素原子を少なくとも一つを含む3ないし10員の飽和
もしくは不飽和のヘテロ環残基であり、これらは単環で
あってもよいし、更に他の環との縮合環を形成してもよ
い。
【0169】含窒素ヘテロ環残基として好ましくは、5
ないし6員の含窒素芳香族ヘテロ環残基であり、より好
ましくは窒素原子を1ないし2原子含む5ないし6員の
含窒素芳香族へテロ環残基である。
【0170】含窒素ヘテロ環残基の具体例としては、例
えば2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、2−ピペリ
ジニル、3−ピペリジル、4−ピペリジル、2−ピペラ
ジニル、2−モルフォリニル、3−モルフォリニル、2
−ピロリル、3−ピロリル、2−イミダゾリル、4−イ
ミダゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、2−ピ
リジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピラジニ
ル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、3−(1,
2,4−トリアゾリル)、4−(1,2,3−トリアゾ
リル)、2−(1,3,5−トリアジニル)、3−
(1,2,4−トリアジニル)、5−(1,2,4−ト
リアジニル)、6−(1,2,4−トリアジニル)、2
−インドリル、3−インドリル、4−インドリル、5−
インドリル、6−インドリル、7−インドリル、3−イ
ンダゾリル、4−インダゾリル、5−インダゾリル、6
−インダゾリル、7−インダゾリル、2−プリニル、6
−プリニル、8−プリニル、2−(1,3,4−チアジ
アゾリル)、2−(1,3,4−オキサジアゾリル)、
2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノ
リル、6−キノリル、7−キノリル、8−キノリル、1
−フタラジニル、5−フタラジニル、6−フタラジニ
ル、2−ナフチリジニル、3−ナフチリジニル、4−ナ
フチリジニル、2−キノキサリニル、5−キノキサリニ
ル、6−キノキサリニル、2−キナゾリニル、4−キナ
ゾリニル、5−キナゾリニル、6−キナゾリニル、7−
キナゾリニル、8−キナゾリニル、3−シンノリニル、
4−シンノリニル、5−シンノリニル、6−シンノリニ
ル、7−シンノリニル、8−シンノリニル、2−プテリ
ジニル、4−プテリジニル、6−プテリジニル、7−プ
テリジニル、1−アクリジニル、2−アクリジニル、3
−アクリジニル、4−アクリジニル、9−アクリジニ
ル、2−(1,10−フェナントロリニル)、3−
(1,10−フェナントロリニル)、4−(1,10−
フェナントロリニル)、5−(1,10−フェナントロ
リニル)、1−フェナジニル、2−フェナジニル、5−
テトラゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−
チアゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5
−オキサゾリル、2−チアゾリジル、4−チアゾリジ
ル、5−チアゾリジニルなどが挙げられ、好ましくは、
2−ピロリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、
3−ピラゾリル、2−ピリジル、2−ピラジニル、3−
ピリダジニル、3−(1,2,4−トリアゾリル)、4
−(1,2,3−トリアゾリル)、2−(1,3,5−
トリアジニル)、3−(1,2,4−トリアジニル)、
5−(1,2,4−トリアジニル)、6−(1,2,4
−トリアジニル)、2−インドリル、3−インダゾリ
ル、7−インダゾリル、2−プリニル、6−プリニル、
8−プリニル、2−(1,3,4−チアジアゾリル)、
2−(1,3,4−オキサジアゾリル)、2−キノリ
ル、8−キノリル、1−フタラジニル、2−キノキサリ
ニル、5−キノキサリニル、2−キナゾリニル、4−キ
ナゾリニル、8−キナゾリニル、3−シンノリニル、8
−シンノリニル、2−(1,10−フェナントロリニ
ル)、5−テトラゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾ
リル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリルであり、よ
り好ましくは、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、
3−ピラゾリル、2−ピリジル、2−ピラジニル、2−
インドリル、3−インダゾリル、7−インダゾリル、2
−(1,3,4−チアジアゾリル)、2−(1,3,4
−オキサジアゾリル)、2−キノリル、8−キノリル、
2−チアゾリル、4−チアゾリル、2−オキサゾリル、
4−オキサゾリルであり、更に好ましくは、2−イミダ
ゾリル、4−イミダゾリル、2−ピリジル、2−キノリ
ル、8−キノリルであり、特に好ましくは、2−イミダ
ゾリル、4−イミダゾリル、2−ピリジル、2−キノリ
ルであり、2−ピリジルが最も好ましい。
【0171】含窒素ヘテロ環残基は、(CH2 P CO
2 Maの他に置換基を有してもよく、置換基としては、
一般式(a)におけるQで形成されるヘテロ環基の置換
基として挙げたものを適用でき、又好ましい置換基も同
様である。
【0172】p及びMa は一般式(a)のそれらと同義
であり、好ましい範囲も同様である。又、一般式(a−
a)で表される化合物のうち、好ましくは下記一般式
(a−b)で表される化合物である。 一般式(a−b)
【0173】
【化58】
【0174】(式中、Ma は一般式(a)のそれと同義
である。Q2 は5又は6員の含窒素ヘテロ環基であり、
アルキル基、アミノ基、アルコキシ基、カルボキシル
基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ
基、又はメルカプト基で置換されていてもよい。)
【0175】一般式(a−b)で表される化合物のう
ち、より好ましくは下記一般式(a−c)で表される化
合物である。 一般式(a−c)
【0176】
【化59】
【0177】(式中、Ma は一般式(a)のそれと同義
である。Q3 はピリジン環又はイミダゾール環を形成す
るのに必要な原子群を表し、アルキル基、アミノ基、ア
ルコキシ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、ハロゲン
原子、シアノ基、ニトロ基、又はメルカプト基で置換さ
れていてもよい。)
【0178】以下に一般式(a)で表される化合物の具
体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0179】
【化60】
【0180】
【化61】
【0181】
【化62】
【0182】
【化63】
【0183】
【化64】
【0184】
【化65】
【0185】上記化合物はアンモニウム塩、アルカリ金
属塩等の形で使用してもよい。上記一般式(a)で表さ
れる化合物は、Organic SynthesesC
ollective Volume 3,740頁等に
記載の方法に準じて合成でき、また市販品を利用するこ
ともできる。上記例示化合物の中で好ましいものとして
は(a−6)、(a−7)、(a−8)、(a−1
3)、(a−14)、(a−20)、(a−22)、
(a−29)、(a−49)が挙げられ、特に(a−
7)が好ましい。
【0186】次に、一般式(b)で表される化合物につ
いて詳細に説明する。Qb で形成される環構造は、C、
N、O、又はS原子の少なくとも1つを含む4ないし1
0員の飽和または不飽和環であり、これらは単環であっ
てもよいし、更に他の環と縮合環を形成してもよい。Q
b で形成される環構造として好ましくは、5ないし7員
の不飽和環であり、より好ましくは5または6員の不飽
和環である。
【0187】Qb で形成される環構造の具体例として
は、シクロブタン、シクロブテン、シクロペンタン、シ
クロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シク
ロヘプタン、シクロヘプテン、シクロペンタジエン、
1,3−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジ
エン、1,3−シクロヘプタジエン、1,5−シクロヘ
プタジエン、1,3,5−シクロヘプタトリエン、2H
−ピラン、4H−ピラン、2H−クロメン、4H−クロ
メン、2H−ピロール、3H−ピロール、2−ピロリ
ン、3−ピラゾリン、3H−インドール、4H−キノリ
ジン、2H−フロ〔3,2−b〕ピラン、2,3−ジヒ
ドロフラン、2,5−ジヒドロフラン、3,4−ジヒド
ロ−2H−ピラン、5,6−ジヒドロ−2H−ピラン、
5H−チオフェン、1,2−ジヒドロピリジン、1,4
−ジヒドロピリジン、2H−チオピラン、4H−チオピ
ラン、3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、5,6−
ジヒドロ−2H−チオピランなどが挙げられ、好ましく
はシクロペンテン、シクロヘキセン、2H−ピラン、4
H−ピラン、2H−クロメン、4H−クロメン、1,2
−ジヒドロピリジン、1,4−ジヒドロピリジンであ
り、より好ましくは2H−ピラン、4H−ピラン、1,
2−ジヒドロピリジン、1,4−ジヒドロピリジンであ
り、更に好ましくは2H−ピラン、4H−ピランであ
り、特に好ましくは4H−ピランである。Qb で形成さ
れる環は、置換基を有してもよく、置換基としては例え
ばアルキル基(好ましくは炭素数1〜8、より好ましく
は炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4であり、
例えばメチル、エチルなどが挙げられる。)、アルケニ
ル基(好ましくは炭素数2〜8、より好ましくは炭素数
2〜6、特に好ましくは炭素数2〜4であり、例えばビ
ニル、アリルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好
ましくは炭素数2〜8、より好ましくは炭素数2〜6、
特に好ましくは炭素数2〜4であり、例えばプロパルギ
ルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素
数6〜12、より好ましくは炭素数6〜10、特に好ま
しくは炭素数6〜8であり、例えばフェニル、p−メチ
ルフェニルなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ま
しくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6、特
に好ましくは炭素数1〜4であり、例えばメトキシ、エ
トキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ま
しくは炭素数6〜12、より好ましくは炭素数6〜1
0、特に好ましくは炭素数6〜8であり、例えばフェニ
ルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ましくは
炭素数1〜12、より好ましくは炭素数2〜10、特に
好ましくは炭素数2〜8であり、例えばアセチルなどが
挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは
炭素数2〜12、より好ましくは炭素数2〜10、特に
好ましくは炭素数2〜8であり、例えばメトキシカルボ
ニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましく
は炭素数1〜12、より好ましくは炭素数2〜10、特
に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばアセトキシな
どが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素
数1〜10、より好ましくは炭素数2〜6、特に好まし
くは炭素数2〜4であり、例えばアセチルアミノなどが
挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素
数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6、特に好まし
くは炭素数1〜4であり、例えばメタンスルホニルアミ
ノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましく
は炭素数0〜10、より好ましくは炭素数0〜6、特に
好ましくは炭素数0〜4であり、例えばスルファモイ
ル、メチルスルファモイルなどが挙げられる。)、カル
バモイル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましく
は炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4であり、
例えばカルバモイル、メチルカルバモイルなどが挙げら
れる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜8、
より好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1
〜4であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げ
られる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜8、
より好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1
〜4であり、例えばメタンスルホニルなどが挙げられ
る。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜8、よ
り好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜
4であり、例えばメタンスルフィニルなどが挙げられ
る。)、ヒドロキシ基、ハロゲン原子(例えばフッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ス
ルホ基、カルボキシ基、ニトロ基、ヘテロ環基(例えば
イミダゾリル、ピリジル)などが挙げられる。これらの
置換基は更に置換されてもよい。また、置換基が二つ以
上ある場合は、同じでも異なってもよい。置換基として
は好ましくは、置換または無置換のアルキル基、ヒドキ
シ基、カルボキシ基であり、より好ましくはメチル基、
エチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、
カルボキシ基である。
【0188】Xb は、酸素原子、硫黄原子またはN−R
b (Rb は、水素原子、脂肪族炭化水素基、アリール基
またはヘテロ環基を表す。)を表す。Rb で表される脂
肪族炭化水素基は、直鎖、分岐または環状のアルキル基
(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは1〜1
0、更に好ましくは1〜8)、アルケニル基(好ましく
は炭素数2〜12、より好ましくは2〜10、更に好ま
しくは2〜7)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜
12、より好ましくは2〜10、更に好ましくは2〜
7)であり、置換基を有していてもよい。
【0189】置換基としては例えばQb で形成される環
が有してもよい置換基として挙げた例が適用できる。R
b で表される脂肪族炭化水素基の置換基として好ましく
は、アルコキシ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、スル
ホ基であり、より好ましくは、カルボキシ基、ヒドロキ
シ基である。Rb で表される脂肪族炭化水素基として好
ましくはアルキル基であり、より好ましくは鎖状アルキ
ル基であり、更に好ましくはメチル、エチル、カルボキ
シメチル、1−カルボキシエチル、2−カルボキシエチ
ル、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、メトキ
シメチル、スルホメチル、特に好ましくはメチル、エチ
ル、ヒドロキシメチルである。
【0190】Rb で表されるアリール基としては、好ま
しくは炭素数6〜20の単環または二環のアリール基
(例えばフェニル、ナフチル等)であり、より好ましく
は炭素数6〜15のフェニル基、更に好ましくは6〜1
0のフェニル基である。Rb で表されるアリール基は置
換基を有してもよく、置換基としては例えばQb で形成
される環が有してもよい置換基として挙げた例が適用で
きる。Rb で表されるアリール基の置換基として好まし
くは、アルキル基、アルコキシ基、カルボキシ基、ヒド
ロキシ基、スルホ基であり、より好ましくは、アルキル
基、アルコキシ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基であ
る。
【0191】Rb で表されるアリール基の具体例として
は、フェニル、4−メチルフェニル、2−カルボキシフ
ェニル、4−カルボキシフェニル、4−メトキシフェニ
ルなどが挙げられる。
【0192】Rb で表されるヘテロ環基は、N、Oまた
はS原子の少なくとも一つを含む3ないし10員の飽和
もしくは不飽和のヘテロ環であり、これらは単環であっ
てもよいし、更に他の環と縮合環を形成してもよい。ヘ
テロ環基として好ましくは、5ないし6員のヘテロ環基
であり、より好ましくは窒素原子を含む5ないし6員の
ヘテロ環基であり、更に好ましくは窒素原子を1ないし
2原子含む5ないし6員のヘテロ環基である。ヘテロ環
基の具体例としては、例えばチエニル、フリル、ピラニ
ル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソチアゾ
リル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、
1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリ
ル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,3,4−チア
ジアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピ
リダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H−
インドリル、インドリル、1H−インダゾリル、プリニ
ル、4H−キノリジニル、イソキノリル、キノリル、フ
タラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾ
リニル、シンノリニル、プテリジニル、カルバゾリル、
イソクロマニル、クロマニル、ピロリニル、イミダゾリ
ジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニ
ル、ピペリジル、ピペラジニル、インドリニル、イソイ
ンドリニル、キヌクリジニル、モルホリニル、テトラゾ
リル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサゾリル、ベン
ズチアゾリル、ベンズトリアゾリルなどが挙げられ、好
ましくはモルホリル、ピロリジニル、ピペリジル、イミ
ダゾリル、ピリジルである。
【0193】Rb で表されるヘテロ環基は置換基を有し
てもよく、置換基としては例えばQb で形成される環が
有してもよい置換基として挙げた例が適用できる。Rb
で表されるヘテロ基の置換基として好ましくは、アルキ
ル基、アルコキシ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、ス
ルホ基であり、より好ましくは、アルキル基、アルコキ
シ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基である。Xb として
好ましくは酸素原子または硫黄原子であり、より好まし
くは酸素原子である。
【0194】Mb で表されるカチオンは、有機または無
機のカチオンを表し、例えばアルカリ金属(Li+ 、N
+ 、K+ 、Cs+ など)、アルカリ土類金属(M
2+、Ca2+など)、アンモニウム(アンモニウム、ト
リメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、テト
ラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テ
トラブチルアンモニウム、1,2−エタンジアンモニウ
ムなど)、ピリジニウム、イミダゾリウム、ホスホニウ
ム(テトラブチルホスホニウムなど)などが挙げられ
る。Mb として好ましくは、水素原子、アルカリ金属、
アンモニウムであり、より好ましくは、水素原子であ
る。
【0195】一般式(b)で表される化合物のうち、好
ましくは一般式(b−a)で表される化合物である。 一般式(b−a)
【0196】
【化66】
【0197】(式中、Xb 、Mb は、それぞれ一般式
(b)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲
も同様である。Qb1は環構造を形成するのに必要な非金
属原子群を表す。Rb1は、水素原子、カルボキシ基、脂
肪族炭化水素基、アリール基またはヘテロ環基を表
す。) Qb1で形成される環構造は、C、N、O、又はS原子の
少なくとも1つを含む4ないし10員の不飽和環であ
り、これらは単環であってもよいし、更に他の環と縮合
環を形成してもよい。Qb で形成される環構造として好
ましくは、5ないし7員の不飽和環であり、より好まし
くは5または6員の不飽和環である。
【0198】Qb1で形成される環構造の具体例として
は、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、
シクロヘプテン、シクロペンタジエン、1,3−シクロ
ヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、1,3−
シクロヘプタジエン、1,5−シクロヘプタジエン、
1,3,5−シクロヘプタトリエン、2H−ピラン、4
H−ピラン、2H−クロメン、4H−クロメン、2H−
ピロール、3H−ピロール、2−ピロリン、3−ピラゾ
リン、3H−インドール、4H−キノリジン、2H−フ
ロ〔3,2−b〕ピラン、2,3−ジヒドロフラン、
2,5−ジヒドロフラン、3,4−ジヒドロ−2H−ピ
ラン、5,6−ジヒドロ−2H−ピラン、5H−チオフ
ェン、1,2−ジヒドロピリジン、1,4−ジヒドロピ
リジン、2H−チオピラン、4H−チオピラン、3,4
−ジヒドロ−2H−チオピラン、5,6−ジヒドロ−2
H−チオピランなどが挙げられ、好ましくはシクロペン
テン、シクロヘキセン、2H−ピラン、4H−ピラン、
2H−クロメン、4H−クロメン、1,2−ジヒドロピ
リジン、1,4−ジヒドロピリジンであり、より好まし
くは2H−ピラン、4H−ピラン、1,2−ジヒドロピ
リジン、1,4−ジヒドロピリジンであり、更に好まし
くは2H−ピラン、4H−ピランであり、特に好ましく
は4H−ピランである。Qb1で形成される環は、置換基
を有してもよい。置換基としては例えばQb で形成され
る環の置換基として挙げたものが適用できる。
【0199】Rb1で表される脂肪族炭化水素基、アリー
ル基およびヘテロ環基は、一般式(b)におけるRb
それらと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
b1としては水素原子、炭素数1〜8のアルキル基が好
ましく、より好ましくは水素原子、メチル、エチル、1
−カルボキシエチル、2−カルボキシエチル、ヒドロキ
シメチル、2−ヒドロキシエチルであり、特に好ましく
は水素原子、メチル、エチル、ヒドロキシメチルであ
る。
【0200】一般式(b−a)で表される化合物のう
ち、好ましくは一般式(b−b)で表される化合物であ
る。 一般式(b−b)
【0201】
【化67】
【0202】(式中、Xb 、Mb 、Rb1は、それぞれ一
般式(b−a)におけるそれらと同義であり、また好ま
しい範囲も同様である。Rb2、Rb3は、一般式(b−
a)におけるRb1と同義であり、また好ましい範囲も同
様である。また、Rb2とRb3は、連結して環を形成して
もよい。Yb は、酸素原子、硫黄原子、SO、SO2
N−Ry (Ry は、一般式(b)におけるRb と同義で
あり、また好ましい範囲も同様である。)を表し、好ま
しくは、酸素原子、硫黄原子、N−Ry であり、より好
ましくは酸素原子である。)
【0203】一般式(b−b)で表される化合物のう
ち、より好ましくは一般式(b−c)で表される化合物
である。 一般式(b−c)
【0204】
【化68】
【0205】(式中、Mb 、Rb1、Rb2、Rb3は、それ
ぞれ一般式(b−b)におけるそれらと同義であり、ま
た好ましい範囲も同様である。) 一般式(b)で表される化合物のうち、好ましくは総炭
素数4ないし20のものであり、より好ましくは5ない
し14のものである。
【0206】
【化69】
【0207】
【化70】
【0208】
【化71】
【0209】
【化72】
【0210】
【化73】
【0211】
【化74】
【0212】
【化75】
【0213】
【化76】
【0214】
【化77】
【0215】
【化78】
【0216】尚、上記化合物は、可能な場合にはその共
役異性体であってもよい。本発明の一般式(b)で表さ
れる化合物は、市販のものを用いてもよく、また例えば
“ジャーナル オブ ザィ アメリカン ケミカル ソ
サイエティー”第67巻2276頁(1945年)(J
ournal of the American Ch
emical Society Vol.67,227
6(1945))、同第68巻2744頁(1946
年)、同第69巻2908頁(1947年)等の記載の
方法に準じて合成できる。
【0217】上記例示化合物の中で好ましいものとして
は(b−1)、(b−2)、(b−3)、(b−5)、
(b−21)、(b−39)、(b−40)、(b−4
1)、(b−42)、(b−43)が挙げられ、より好
ましくは(b−2)、(b−3)、(b−5)である。
【0218】本発明において、一般式(a)又は(b)
で表される化合物は、漂白定着処理液1リットル当た
り、0.001〜0.3モル含有することが好ましく、
0.005〜0.2モルが更に好ましく、0.01〜
0.15モルが特に好ましい。尚、本発明に於いては、
一般式(a)又は(b)で表される化合物は単独で用い
ても、2種以上を併用してもよい。
【0219】ついで、本発明に用いられる発色還元剤に
ついて説明する。一般にハロゲン化銀カラー写真感光材
料に用いられる発色還元剤は、直接又は他の電子伝達剤
を介してハロゲン化銀カラー写真感光材料を像様に還元
し、露光量に応じた発色様還元剤の酸化体を生成する。
この酸化体は更に発色剤(カプラー)と反応して色素を
生成する。この通常のカラー写真系においては、現像液
中に発色還元剤が含有されており、現像処理過程で感光
材料に発色用還元剤が浸透し、現像が進行する。即ちこ
の発色還元剤は空気酸化を受けて分解しやい為、現像処
理過程において常に新鮮な形で供給される。ところが、
本発明に用いられる発色還元剤は感光材料中に含有され
るため、現像処理前後における保存安定性に優れ、かつ
現像処理過程においては高い現像活性を呈するという一
見矛盾する特徴を備えている必要がある。つまり、通常
の写真感光材料処理に用いられる発色還元剤をそのまま
用いることは(保存安定性の点で)できず、また保存安
定性を満足させる目的で酸化還元電位を挙げる設計を施
した発色還元剤は処理時に十分な現像活性を発現するこ
とが出来ない。この問題を解決する1つの方法として、
発色処理過程で離脱可能な基を現像活性のある化合物に
導入したものを発色還元剤として用いるという手段があ
る。この発色還元剤は下記一般式(d−1)で表すこと
が出来る。
【0220】 一般式(d−1) (L)n −D 一般式(d−1)においてはLは現像処理過程で離脱可
能な電子吸引性基であり、Dは現像活性を有する化合物
HnDからn個の水素原子を除いた化合物残基であり、
nは1〜3の整数である。
【0221】一般式(d−1)で示される発色還元剤は
下記一般式(d−2)で示される構造であることが好ま
しい。 一般式(d−2) L12 N−(NH)p −(X=Y)q −Z 一般式(d−2)においてL1 およびL2 は水素原子ま
たは発色現像処理過程で離脱可能な電子吸引性基であ
り、L1 およびL2 が同時に水素原子であることはな
く、XおよびYは独立にメチンまたはアゾメチンを表
し、Zは水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基または−
NHL3 を表し、L3 は電子吸引性基を表し、pは0ま
たは1の整数を表し、qは1〜3の整数を表し、L1
2 、X、YおよびZのうちの任意の二つが連結して環
を形成してもよい。
【0222】一般式(d−2)で示される発色還元剤の
好ましい範囲について詳述する。一般式(d−2)にお
いてL1 およびL2 で表される電子吸引性基としてはア
シル基、スルフィニル基、スルホニル基およびホスホリ
ル基が好ましく、特に好ましいものはアシル基およびス
ルホニル基である。L1 およびL2 は発色現像処理過程
において離脱するが、一般式(d−2)で示される現像
薬が酸化されてから離脱してもよく、また酸化される前
に離脱してもよい。もっとも未露光部においては現像は
進まない方が好ましいという観点から(カブリ抑制)、
また現像処理過程で生じた現像活性種が未反応のまま感
光材料中に残留し、これが着色物を生じることを防止す
る観点から(ステイン抑制)、本発明に用いられる現像
薬は塩基性条件下において像様にハロゲン化銀を現像
し、その際生じた現像薬酸化体がカプラーをカップリン
グしてからL1 およびL2 が離脱、色素を生成する機構
が好ましい。L1 およびL2 の離脱の形態はアニオンま
たはラジカルとして離脱してもよいし、現像液中の求核
種または塩基(水、水酸化物イオン、過酸化水素、亜硫
酸イオン、ヒドロキシルアミン等)の作用によって離脱
してもよく、特に後者の場合、現像液中に積極的に求核
種を添加することによってL1 またはL2 の離脱を促進
したり、銀現像を促進する化合物(特に好ましくは過酸
化水素)を添加した場合これの求核性を利用してL1
たはL2 の離脱を促進することができる。
【0223】一般式(d−2)において(X=Y)q
炭素原子または窒素原子によるπ電子共役系を表し、特
にXとYが連結して環を形成していることが好ましく、
qは2または3が好ましく、含まれる窒素原子の数は0
〜3が好ましい。(X=Y)q が環を形成していると
き、環員数は5または6が好ましく、環の構成原子とし
てヘテロ原子が含まれていてもよく、このとき好ましい
ヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子およびイオウ原子で
あり、特に好ましくは窒素原子である。また(X=Y)
q 縮合環を有していてもよく、縮合環としてはベンゼン
環が好ましい。pが0のときL12 Nに結合するXは
炭素原子または窒素原子のいずれであってもよいが、p
が1のときNHに結合するXは炭素原子であることが好
ましい。
【0224】一般式(d−2)においてpが0のときZ
としてはヒドロキシル基、アミノ基またはNHL3 が好
ましく、pが1のときZとしては水素原子またはNHL
3 が好ましい。ZがNHL3 で表されるとき、L3 とし
てはアシル基、スルフィニル基、スルホニル基およびホ
スホリル基が好ましく、特に好ましいものはアシル基お
よびスルホニル基である。
【0225】一般式(d−2)で示される発色還元剤は
高沸点有機溶媒に溶解して分散塗布する方法、いわゆる
オイルプロテクト方式によって感光材料中に導入するの
が好ましい。従って高沸点有機溶媒に溶解しやすく、か
つ感光材料中に安定保持する目的で、当発色還元剤は一
般にバラスト基と呼ばれる比較的大きな親油性基を有し
ていることが好ましい。従ってこのバラスト基には1個
以上のある程度の大きさの直鎖または分岐のアルキル基
が含まれていることが好ましく、これらのアルキル基の
炭素原子の総数は3〜32が好ましく、さらに好ましく
は6〜22であり、特に好ましくは8〜18である。バ
ラスト基の置換位置はL1 、L2 、(X=Y)またはZ
上のいずれでもよいが、L1 またはL2 上が好ましい。
【0226】一般式(d−2)で示される発色還元剤
は、用いる現像処理液のpHに対応した好ましいpKa
(酸解離定数)を付与するため、形成色素の吸収波長、
1 またはL2 の離脱速度、カプラーとのカップリング
速度または酸化電位を目的の範囲に調節するため置換基
を有していてもよい。置換基の例としては、ハロゲン原
子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、
スルホ基、アシル基、アシルアミノ基、カルバモイル
基、スルホニル基、スルホニルアミノ基、スルファモイ
ル基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ヘテロ
環残基およびアリールオキシ基を挙げることができる。
【0227】本発明においては、上記一般式(d−2)
で表される発色還元剤のうち、特に好ましいものは、下
記一般式(CH)で表される。 一般式(CH)
【0228】
【化79】
【0229】(式中R11はアリール基又はヘテロ環基で
あり、R12はアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アリール基又はヘテロ環基である。Xは−SO2
−CO−、−COCO−、−CO−O−、−CO−N
(R13) −、−COCO−O−、−COCO−N
(R13)−又は−SO2 −N(R13)−である。ここで
13は水素原子又はR12で述べた基である。)
【0230】本発明に用いられる一般式(CH)で表さ
れる発色用還元剤はアルカリ溶液中、露光されたハロゲ
ン化銀と直接反応し酸化されるか、もしくは露光された
ハロゲン化銀によって酸化された補助現像主薬と酸化還
元反応し酸化されることを特徴とする化合物であり、そ
の酸化体が色素形成カプラーと反応して、色素を形成す
ることを特徴とする化合物である。以下に一般式(C
H)で表される発色用還元剤の構造について詳しく説明
する。
【0231】一般式(CH)において、R11は置換基を
有してもよいアリール基またはヘテロ環基を示す。R11
のアリール基としては、好ましくは炭素数6ないし14
のもので、例えばフェニルやナフチルが挙げられる。R
11のヘテロ環基としては、好ましくは窒素、酸素、硫
黄、セレンのうち少なくとも一つを含有する飽和または
不飽和の5員環、6員環または7員環のものである。こ
れらにベンゼン環またはヘテロ環が縮合していてもよ
い。R11のヘテロ環の例としては、フラニル、チエニ
ル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、トリア
ゾリル、ピロリジニル、ベンズオキサゾリル、ベンゾチ
アゾリル、ピリジル、ピリダジル、ピリミジニル、ピラ
ジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、
フタラジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、プリニ
ル、プテリジニル、アゼピニル、ベンゾオキセピニル等
が挙げられる。
【0232】R11の有する置換基としては、アルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ
環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキ
シ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ
基、アシルオキシ基、アシルチオ基、アルコキシカルボ
ニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、カ
ルバモイルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、ア
リールスルホニルオキシ基、アミノ基、アルキルアミノ
基、アリールアミノ基、アミド基、アルコキシカルボニ
ルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、ウレ
イド基、スルホンアミド基、スルファモイルアミノ基、
アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカ
ルボニル基、カルバモイル基、アシルカルバモイル基、
カルバモイルカルバモイル基、スルホニルカルバモイル
基、スルファモイルカルバモイル基、アルキルスルホニ
ル基、アリールスルホニル基、アルキルスルフィニル
基、アリールスルフィニル基、アルコキシスルホニル
基、アリールオキシスルホニル基、スルファモイル基、
アシルスルファモイル基、カルバモイルスルファモイル
基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル
基、スルホ基、ホスホノ基、ヒドロキシル基、メルカプ
ト基、イミド基、アゾ基等が挙げられる。R12は置換基
を有してもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アリール基またはヘテロ環基を表す。
【0233】R12のアルキル基としては、好ましくは炭
素数1ないし16の直鎖、分岐または環状のもので、例
えばメチル、エチル、ヘキシル、ドデシル、2−オクチ
ル、t−ブチル、シクロペンチル、シクロオクチル等が
挙げられる。R12のアルケニル基としては、好ましくは
炭素数2ないし16の鎖状または環状のもので、例え
ば、ビニル、1−オクテニル、シクロヘキセニルが挙げ
られる。R12のアルキニル基としては、好ましくは炭素
数2ないし16のもので、例えば1−ブチニル、フェニ
ルエチニル等が挙げられる。R12のアリール基及びヘテ
ロ環基としては、R11で述べたものが挙げられる。R12
の有する置換基としてはR11の置換基で述べたものが挙
げられる。Xとしては−SO2 −、−CO−、−COC
O−、−CO−O−、−CON(R13)−、−COCO
−O−、−COCO−N(R13)−または−SO2 −N
(R13)−が挙げられる。ここでR13は水素原子または
12で述べた基である。これらの基の中で−CO−、−
CON(R13)−、−CO−O−が好ましく、発色性が
特に優れるという点で−CON(R13)−が特に好まし
い。一般式(CH)で表わされる化合物の中でも一般式
(CH2)および(CH3)で表わされる化合物が好ま
しく、一般式(CH4)および(CH5)で表わされる
化合物がより好ましく、一般式(CH6)および(CH
7)で表わされる化合物が更に好ましい。一般式(CH
2)、一般式(CH3)
【0234】
【化80】
【0235】式中、Z1 はアシル基、カルバモイル基、
アルコキシカルボニル基またはアリールオキシカルボニ
ル基を表し、Z2 は、カルバモイル基、アルコキシカル
ボニル基またはアリールオキシカルボニル基を表し、X
1 、X2 、X3 、X4 、X5は水素原子または置換基を
表す。但し、X1 、X3 、X5 のハメットの置換基定数
σp値とX2 、X4 のハメットの置換基定数σm値の和
は0.80以上3.80以下である。R3 はヘテロ環基
を表す。 一般式(CH4)、一般式(CH5)
【0236】
【化81】
【0237】式中、R1 、R2 は水素原子または置換基
を表し、X1 、X2 、X3 、X4 、X5 は水素原子また
は置換基を表す。但し、X1 、X3 、X5 のハメット置
換基定数σp値とX2 、X4 のハメット置換基定数σm
の和は0.80以上3.80以下である。R3 はヘテロ
環基を表す。 一般式(CH6)、(CH7)
【0238】
【化82】
【0239】式中、R4 、R5 は水素原子または置換基
を表し、X6 、X7 、X8 、X9 、X10は水素原子、シ
アノ基、スルホニル基、スルフィニル基、スルファモイ
ル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリ
ールオキシカルボニル基、アシル基、トリフルオロメチ
ル基、ハロゲン原子、アシルオキシ基、アシルチオ基ま
たはヘテロ環基を表す。但し、X6 、X8 、X10のハメ
ットの置換基定数σp値とX7 、X9 のハメットの置換
基定数σm値の和は1.20以上、3.80以下であ
る。Q1 はCとともに含窒素の5〜8員環のヘテロ環を
形成するのに必要な非金属原子群を表す。以下に一般式
(CH2)ないし(CH7)で表わされる化合物につい
て詳しく説明する。
【0240】一般式(CH2)および一般式(CH3)
においてZ1 はアシル基、カルバモイル基、アルコキシ
カルボニル基、またはアリールオキシカルボニル基を表
し、Z2 はカルバモイル基、アルコキシカルボニル基ま
たは、アリールオキシカルボニル基を表す。このアシル
基としては、炭素数1〜50のアシル基が好ましく、よ
り好ましくは炭素数は2〜40である。具体的な例とし
ては、アセチル基、2−メチルプロパノイル基、シクロ
ヘキシルカルボニル基、n−オクタノイル基、2−ヘキ
シルデカノイル基、ドデカノイル基、クロロアセチル
基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基、4−ドデ
シルオキシベンゾイル基、2−ヒドロキシメチルベンゾ
イル基、3−(N−ヒドロキシ−N−メチルアミノカル
ボニル)プロパノイル基が挙げられる。Z1 、Z2 がカ
ルバモイル基である場合に関しては一般式(CH6)〜
(CH7)で詳述する。アルコキシカルボニル基、アリ
ールオキシカルボニル基としては炭素数2〜50のアル
コキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基が好
ましく、より好ましくは炭素数は2〜40である。具体
的な例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカル
ボニル基、イソブチルオキシカルボニル基、シクロヘキ
シルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル
基、ベンジルオキシカルボニル基、フェノキシカルボニ
ル基、4−オクチルオキシフェノキシカルボニル基、2
−ヒドロキシメチルフェノキシカルボニル基、2−ドデ
シルオキシフェノキシカルボニル基などが挙げられる。
【0241】X1 、X2 、X3 、X4 、X5 は水素原子
または置換基を表す。ここで置換基の例としては、炭素
数1〜50の直鎖または分岐、鎖状または環状のアルキ
ル基(例えば、トリフルオロメチル、メチル、エチル、
プロピル、ヘプタフルオロプロピル、イソプロピル、ブ
チル、t−ブチル、t−ペンチル、シクロペンチル、シ
クロヘキシル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシ
ル等)、炭素数2〜50の直鎖または分岐、鎖状または
環状のアルケニル基(例えばビニル、1−メチルビニ
ル、シクロヘキセン−1−イル等)、総炭素数2〜50
のアルキニル基(例えば、エチニル、1−プロピニル
等)、炭素数6〜50のアリール基(例えば、フェニ
ル、ナフチル、アントリル等)、炭素数1〜50のアシ
ルオキシ基(例えば、アセトキシ、テトラデカノイルオ
キシ、ベンゾイルオキシ等)、炭素数1〜50のカルバ
モイルオキシ基(例えば、N,N−ジメチルカルバモイ
ルオキシ等)、炭素数1〜50のカルボンアミド基(例
えば、ホルムアミド、N−メチルアセトアミド、アセト
アミド、N−メチルホルムアミド、ベンツアミド等)、
炭素数1〜50のスルホンアミド基(例えば、メタンス
ルホンアミド、ドデカンスルホンアミド、ベンゼンスル
ホンアミド、p−トルエンスルホンアミド等)、炭素数
1〜50のカルバモイル基(例えば、N−メチルカルバ
モイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メシルカ
ルバモイル等)、炭素数0〜50のスルファモイル基
(例えば、N−ブチルスルファモイル、N,N−ジエチ
ルスルファモイル、N−メチル−N−(4−メトキシフ
ェニル)スルファモイル等)、炭素数1〜50のアルコ
キシ基(例えば、メトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、オクチルオキシ、t−オクチルオキシ、ドデシルオ
キシ、2−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)エ
トキシ等)、炭素数6〜50のアリールオキシ基(例え
ば、フェノキシ、4−メトキシフェノキシ、ナフトキシ
等)、炭素数7〜50のアリールオキシカルボニル基
(例えば、フェノキシカルボニル、ナフトキシカルボニ
ル等)、
【0242】炭素数2〜50のアルコキシカルボニル基
(例えば、メトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニ
ル等)、炭素数1〜50のN−アシルスルファモイル基
(例えば、N−テトラデカノイルスルファモイル、N−
ベンゾイルスルファモイル等)、炭素数1〜50のアル
キルスルホニル基(例えば、メタンスルホニル、オクチ
ルスルホニル、2−メトキシエチルスルホニル、2−ヘ
キシルデシルスルホニル等)、炭素数6〜50のアリー
ルスルホニル基(例えば、ベンゼンスルホニル、p−ト
ルエンスルホニル、4−フェニルスルホニルフェニルス
ルホニル等)、炭素数2〜50のアルコキシカルボニル
アミノ基(例えば、エトキシカルボニルアミノ等)、炭
素数7〜50のアリールオキシカルボニルアミノ基(例
えば、フェノキシカルボニルアミノ、ナフトキシカルボ
ニルアミノ等)、炭素数0〜50のアミノ基(例えばア
ミノ、メチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピル
アミノ、アニリノ、モルホリノ等)、シアノ基、ニトロ
基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、スルホ基、メルカ
プト基等)、炭素数1〜50のアルキルスルフィニル基
(例えば、メタンスルフィニル、オクタンスルフィニル
等)、炭素数6〜50のアリールスルフィニル基(例え
ば、ベンゼンスルフィニル、4−クロロフェニルスルフ
ィニル、p−トルエンスルフィニル等)、炭素数1〜5
0のアルキルチオ基(例えば、メチルチオ、オクチルチ
オ、シクロヘキシルチオ等)、炭素数6〜50のアリー
ルチオ基(例えば、フェニルチオ、ナフチルチオ等)、
炭素数1〜50のウレイド基(例えば、3−メチルウレ
イド、3,3−ジメチルウレイド、1,3−ジフェニル
ウレイド等)、炭素数2〜50のヘテロ環基(ヘテロ原
子としては例えば、窒素、酸素およびイオウ等を少なく
とも1個以上含み、3ないし12員環の単環、縮合環
で、例えば、2−フリル、2−ピラニル、2−ピリジ
ル、2−チエニル、2−イミダゾリル、モルホリノ、2
−キノリル、2−ベンツイミダゾリル、2−ベンゾチア
ゾリル、2−ベンゾオキサゾリル等)、炭素数1〜50
のアシル基(例えば、アセチル、ベンゾイル、トリフル
オロアセチル等)、炭素数0〜50のスルファモイルア
ミノ基(例えば、N−ブチルスルファモイルアミノ、N
−フェニルスルファモイルアミノ等)、炭素数3〜50
のシリル基(例えば、トリメチルシリル、ジメチル−t
−ブチルシリル、トリフェニルシリル等)、ハロゲン原
子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)が挙
げられる。上記の置換基はさらに置換基を有していても
よく、その置換基の例としてはここで挙げた置換基が挙
げられる。またX1 、X2 、X3 、X4 、X5 は互いに
結合して縮合環を形成しても良い。縮合環としては5〜
7員環が好ましく、5〜6員環が更に好ましい。
【0243】置換基の炭素数に関しては50以下が好ま
しいが、より好ましくは42以下であり、最も好ましく
は34以下である。また、1以上が好ましい。一般式
(CH2)、(CH3)におけるX1 、X2 、X3 、X
4 、X5 に関しては、X1 、X3 、X5 のハメットの置
換基定数のσp値とX2 、X4 のハメットの置換基定数
σm値の和は0.80以上、3.80以下である。ま
た、一般式(VI)におけるX6 、X7 、X8 、X9 、X
10は水素原子、シアノ基、スルホニル基、スルフィニル
基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルコキシカ
ルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、
トリフルオロメチル基、ハロゲン原子、アシルオキシ
基、アシルチオ基またはヘテロ環基を表し、これらはさ
らに置換基を有していても良く、互いに結合して縮合環
を形成しても良い。これらの具体例についてはX1 、X
2 、X3 、X4 、X5 で述べたものと同様である。但し
一般式(VI)においては、X6 、X8 、X10のハメット
の置換基定数σp値とX7 、X9 のハメットの置換基定
数σm値の和は1.20以上、3.80以下であり、
1.50以上、3.80以下が好ましく、更に好ましく
は1.70以上、3.80以下である。ここで、σp値
とσm値の総和が、0.80に満たないと発色性が十分
でないなどの問題があり、また逆に3.80をこえる
と、化合物自体の合成・入手が困難となる。
【0244】なお、ハメットの置換基定数σp、σmに
ついては、例えば稲本直樹著「ハメット則−構造と反応
性−」(丸善)、「新実験化学講座14・有機化合物の
合成と反応V」2605頁(日本化学会編、丸善)、仲
矢忠雄著「理論有機化学解説」217頁(東京化学同
人)、ケミカル・レビュー(91巻)、165〜195
頁(1991年)等の成書に詳しく解説されている。一
般式(CH4)、(CH5)におけるR1 、R2 、(C
H6)、(CH7)におけるR4 、R5 は水素原子また
は置換基を表し、置換基の具体例としてはX1 、X2
3 、X4 、X5 について述べたものと同じ意味を表す
が、好ましくは水素原子または炭素数1〜50の置換も
しくは無置換のアルキル基、炭素数6〜50の置換もし
くは無置換のアリール基、炭素数1〜50の置換もしく
は無置換のヘテロ環基であり、さらに好ましくはR1
2 の少なくとも一方およびR4 、R5 の少なくとも一
方は水素原子である。
【0245】一般式(CH3)、(CH5)においてR
1 はヘテロ環基を表す。ここで好ましいヘテロ環基は炭
素数1〜50のヘテロ環基であり、ヘテロ原子としては
例えば窒素、酸素およびイオウ原子等を少なくとも一個
以上を含み、飽和または不飽和の3ないし12員環(好
ましくは3〜8員環)の単環または縮合環であり、ヘテ
ロ環の具体例としてはフラン、ピラン、ピリジン、チオ
フェン、イミダゾール、キノリン、ベンツイミダゾー
ル、ベンゾチアゾール、ベンツオキサゾール、ピリミジ
ン、ピラジン、1,2,4−チアジアゾール、ピロー
ル、オキサゾール、チアゾール、キナゾリン、イソチア
ゾール、ピリダジン、インドール、ピラゾール、トリア
ゾール、キノキサリンなどが挙げられる。これらのヘテ
ロ環基は置換基を有していても良く、一個以上の電子吸
引性の基を有しているものが好ましい。ここで電子吸引
性の基とはハメットのσp値で正の値を有しているもの
を意味する。本発明の発色用還元剤を感光材料に内蔵さ
せる場合には、Z1 、Z2 、R1 〜R5 、X1 〜X10
少なくとも1つの基にバラスト基(発色用還元剤を、
(高沸点有機溶媒に)易溶化し、かつ、不動化するため
の炭素数5〜50、好ましくは8〜40の基)を有して
いることが好ましい。つぎに本発明で用いられる新規な
発色用還元剤を具体的に示すが、本発明の範囲はこれら
具体例に限定されるものではない。
【0246】
【化83】
【0247】
【化84】
【0248】
【化85】
【0249】
【化86】
【0250】
【化87】
【0251】
【化88】
【0252】
【化89】
【0253】
【化90】
【0254】
【化91】
【0255】
【化92】
【0256】
【化93】
【0257】
【化94】
【0258】
【化95】
【0259】
【化96】
【0260】
【化97】
【0261】
【化98】
【0262】
【化99】
【0263】
【化100】
【0264】本発明に好ましく使用される感光材料に含
有されるカプラーとしては、以下の一般式(1)〜(1
2)に記載するような構造の化合物がある。これらはそ
れぞれ一般に活性メチレン、ピラゾロン、ピラゾロアゾ
ール、フェノール、ナフトール、ピロロトリアゾールと
総称される化合物であり、当該分野で公知の化合物であ
る。
【0265】
【化101】
【0266】
【化102】
【0267】
【化103】
【0268】一般式(1)〜(4)は活性メチレン系カ
プラーと称されるカプラーを表し、式中R14は置換基を
有しても良いアシル基、シアノ基、ニトロ基、アリール
基、ヘテロ環残基、アルコキシカルボニル基、アリール
オキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル
基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基であ
る。一般式(1)〜(3)において、R15は置換基を有
しても良いアルキル基、アリール基またはヘテロ環残基
である。一般式(4)においてR16は置換基を有しても
良いアリール基またはヘテロ環残基である。R14
15、R16が有しても良い置換基としては、前述のX1
〜X5 の例として述べたものが挙げられる。
【0269】一般式(1)〜(4)において、Yは水素
原子または発色用還元剤の酸化体とのカップリング反応
により脱離可能な基である。Yの例として、ヘテロ環基
(ヘテロ原子としては窒素、酸素、イオウ等を少なくと
も一個含み、飽和または不飽和の5〜7員環の単環もし
くは縮合環であり、例としては、スクシンイミド、マレ
インイミド、フタルイミド、ジグリコールイミド、ピロ
ール、ピラゾール、イミダゾール、1,2,4−トリア
ゾール、テトラゾール、インドール、ベンゾピラゾー
ル、ベンツイミダゾール、ベンゾトリアゾール、イミダ
ゾリン−2,4−ジオン、オキサゾリジン−2,4−ジ
オン、チアゾリジン−2,4−ジオン、イミダゾリジン
−2−オン、オキサゾリン−2−オン、チアゾリン−2
−オン、ベンツイミダゾリン−2−オン、ベンゾオキサ
ゾリン−2−オン、ベンゾチアゾリン−2−オン、2−
ピロリン−5−オン、2−イミダゾリン−5−オン、イ
ンドリン−2,3−ジオン、2,6−ジオキシプリン、
パラバン酸、1,2,4−トリアゾリジン−3,5−ジ
オン、2−ピリドン、4−ピリドン、2−ピリミドン、
6−ピリダゾン、2−ピラゾン、2−アミノ−1,3,
4−チアゾリジン、2−イミノ−1,3,4−チアゾリ
ジン−4−オン等)、ハロゲン原子(例えば、塩素原
子、臭素原子等)、アリールオキシ基(例えば、フェノ
キシ、1−ナフトキシ等)、ヘテロ環オキシ基(例え
ば、ピリジルオキシ、ピラゾリルオキシ等)、アシルオ
キシ基(例えば、アセトキシ、ベンゾイルオキシ等)、
アルコキシ基(例えば、メトキシ、ドデシルオキシ
等)、カルバモイルオキシ基(例えば、N,N−ジエチ
ルカルバモイルオキシ、モルホリノカルボニルオキシ
等)、アリールオキシカルボニルオキシ基(例えば、フ
ェノキシカルボニルオキシ等)、アルコキシカルボニル
オキシ基(例えば、メトキシカルボニルオキシ、エトキ
シカルボニルオキシ等)、アリールチオ基(例えば、フ
ェニルチオ、ナフチルチオ等)、ヘテロ環チオ基(例え
ば、テトラゾリルチオ、1,3,4−チアジアゾリルチ
オ、1,3,4−オキサジアゾリルチオ、ベンツイミダ
ゾリルチオ等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチ
オ、オクチルチオ、ヘキサデシルチオ等)、アルキルス
ルホニルオキシ基(例えば、メタンスルホニルオキシ
等)、アリールスルホニルオキシ基(例えば、ベンゼン
スルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ等)、カ
ルボンアミド基(例えば、アセタミド、トリフルオロア
セタミド等)、スルホンアミド基(例えば、メタンスル
ホンアミド、ベンゼンスルホンアミド等)、アルキルス
ルホニル基(例えば、メタンスルホニル等)、アリール
スルホニル基(例えば、ベンゼンスルホニル等)、アル
キルスルフィニル基(例えば、メタンスルフィニル
等)、アリールスルフィニル基(例えば、ベンゼンスル
フィニル等)、アリールアゾ基(例えば、フェニルア
ゾ、ナフチルアゾ等)、カルバモイルアミノ基(例え
ば、N−メチルカルバモイルアミノ等)などである。
【0270】Yは置換基により置換されていても良く、
Yを置換する置換基の例としてはX1 〜X5 で述べたも
のが挙げられる。Yは好ましくはハロゲン原子、アリー
ルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、アリ
ールオキシカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニル
オキシ基、カルバモイルオキシ基である。一般式(1)
〜(4)において、R14とR15、R14とR16は互いに結
合して環を形成しても良い。一般式(5)は5−ピラゾ
ロン系カプラーと称されるカプラーを表し、式中R17
アルキル基、アリール基、アシル基またはカルバモイル
基を表す。R18はフェニル基または1個以上のハロゲン
原子、アルキル基、シアノ基、アルコキシ基、アルコキ
シカルボニル基またはアシルアミノ基が置換したフェニ
ル基を表す。
【0271】一般式(5)で表される5−ピラゾロン系
カプラーの中でもR17がアリール基またはアシル基、R
18が1個以上のハロゲン原子が置換したフェニル基のも
のが好ましい。これらの好ましい基について詳しく述べ
ると、R17はフェニル基、2−クロロフェニル基、2−
メトキシフェニル基、2−クロロ−5−テトラデカンア
ミドフェニル基、2−クロロ−5−(3−オクタデセニ
ル−1−スクシンイミド)フェニル基、2−クロロ−5
−オクタデシルスルホンアミドフェニル基または2−ク
ロロ−5−〔2−(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフ
ェノキシ)テトラデカンアミド〕フェニル基等のアリー
ル基またはアセチル基、2−(2,4−ジ−t−ペンチ
ルフェノキシ)ブタノイル基、ベンゾイル基、3−
(2,4−ジ−t−アミルフェノキシアセトアミド)ベ
ンゾイル基等のアシル基であり、これらの基はさらに置
換基を有しても良く、それらは炭素原子、酸素原子、窒
素原子またはイオウ原子で連結する有機置換基またはハ
ロゲン原子である。Yについては前述したものと同じ意
味である。
【0272】R18は2,4,6−トリクロロフェニル
基、2,5−ジクロロフェニル基、2−クロロフェニル
基等の置換フェニル基が好ましい。一般式(6)はピラ
ゾロアゾール系カプラーと称されるカプラーを表し、式
中、R19は水素原子または置換基を表す。Q3 は窒素原
子を2〜4個含む5員のアゾール環を形成するのに必要
な非金属原子群を表し、該アゾール環は置換基(縮合環
を含む)を有しても良い。一般式(6)で表されるピラ
ゾロアゾール系カプラーの中でも、発色色素の分光吸収
特性の点で、米国特許第4,500,630号に記載の
イミダゾ〔1,2−b〕ピラゾール類、米国特許第4,
500,654号に記載のピラゾロ〔1,5−b〕−
1,2,4−トリアゾール類、米国特許第3,725,
067号に記載のピラゾロ〔5,1−c〕−1,2,4
−トリアゾール類が好ましい。
【0273】置換基R19、Q3 で表されるアゾール環の
置換基の詳細については、例えば、米国特許第4,54
0,654号明細書中の第2カラム第41行〜第8カラ
ム第27行に記載されている。好ましくは特開昭61−
65245号に記載されているような分岐アルキル基が
ピラゾロトリアゾール基の2、3または6位に直結した
ピラゾロアゾールカプラー、特開昭61−65245号
に記載されている分子内にスルホンアミド基を含んだピ
ラゾロアゾールカプラー、特開昭61−147254号
に記載されているアルコキシフェニルスルホンアミドバ
ラスト基を持つピラゾロアゾールカプラー、特開昭62
−209457号もしくは同63−307453号に記
載されている6位にアルコキシ基やアリールオキシ基を
持つピラゾロトリアゾールカプラー、および特開平2−
201443号に記載されている分子内にカルボンアミ
ド基を持つピラゾロトリアゾールカプラーである。Yに
関しては前述したものと同じ意味を表す。
【0274】一般式(7)、(8)はそれぞれフェノー
ル系カプラー、ナフトール系カプラーと称されるカプラ
ーであり、式中、R20は水素原子または−CONR22
23、−SO2 NR2223、−NHCOR22、−NHCO
NR2223、−NHSO2 NR2223から選ばれる基を
表す。R22、R23は水素原子または置換基を表す。一般
式(7)、(8)において、R21は置換基を表し、1は
0〜2から選ばれる整数、mは0〜4から選ばれる整数
を表す。1、mが2以上の時にはR21はそれぞれ異なっ
ていても良い。R21〜R23の置換基としては前記一般式
(II)や(IV)のX1 〜X5 の例として述べたものが挙
げられる。Yに関しては前述のものと同じ意味を表す。
一般式(7)で表されるフェノール系カプラーの好まし
い例としては、米国特許第2,369,929号、同第
2,801,171号、同第2,772,162号、同
第2,895,826号、同第3,772,002号等
に記載の2−アシルアミノ−5−アルキルフェノール
系、米国特許第2,772,162号、同第3,75
8,308号、同第4,126,396号、同第4,3
34,011号、同第4,327,173号、***特許
公開第3,329,729号、特開昭59−16695
6号等に記載の2,5−ジアシルアミノフェノール系、
米国特許第3,446,622号、同第4,333,9
99号、同第4,451,559号、同第4,427,
767号等に記載の2−フェニルウレイド−5−アシル
アミノフェノール系を挙げることができる。Yに関して
は前述したものと同じである。
【0275】一般式(8)で表されるナフトールカプラ
ーの好ましい例としては、米国特許第2,474,29
3号、同第4,052,212号、同第4,146,3
96号、同第4,282,233号、同第4,296,
200号等に記載の2−カルバモイル−1−ナフトール
系および米国特許第4,690,889号等に記載の2
−カルバモイル−5−アミド−1−ナフトール系等を挙
げることができる。Yに関しては前述したものと同じで
ある。一般式(9)〜(12)はピロロトリアゾールと
称されるカプラーであり、R32、R33、R34は水素原子
または置換基を表す。Yについては前述したとおりであ
る。R32、R33、R34の置換基としては、前記X1 〜X
5 の例として述べたものが挙げられる。一般式(9)〜
(12)で表されるピロロトリアゾール系カプラーの好
ましい例としては、欧州特許第488,248A1号、
同第491,197A1号、同第545,300号に記
載のR32、R33の少なくとも一方が電子吸引性基である
カプラーが挙げられる。Yに関しては前述したものと同
じである。その他、縮環フェノール、イミダゾール、ピ
ロール、3−ヒドロキシピリジン、前記以外の活性メチ
レン、活性メチン、5,5−縮環複素環、5,6−縮環
複素環といった構造を有するカプラーが使用できる。
【0276】縮環フェノール系カプラーとしては米国特
許第4,327,173号、同第4,564,586
号、同第4,904,575号等に記載のカプラーを使
用できる。イミダゾール系カプラーとしては、米国特許
第4,818,672号、同第5,051,347号等
に記載のカプラーが使用できる。3−ヒドロキシピリジ
ン系カプラーとしては特開平1−315736号等に記
載のカプラーが使用できる。
【0277】活性メチレン、活性メチン系カプラーとし
ては米国特許第5,104,783号、同第5,16
2,196号等に記載のカプラーが使用できる。5,5
−縮環複素環系カプラーとしては、米国特許第5,16
4,289号に記載のピロロピラゾール系カプラー、特
開平4−174429号に記載のピロロイミダゾール系
カプラー等が使用できる。5,6−縮環複素環系カプラ
ーとしては、米国特許第4,950,585号に記載の
ピラゾロピリミジン系カプラー、特開平4−20473
0号に記載のピロロトリアジン系カプラー、欧州特許第
556,700号に記載のカプラー等が使用できる。
【0278】本発明には前述のカプラー以外に、***特
許第3,819,051A号、同第3,823,049
号、米国特許第4,840,883号、同第5,02
4,930号、同第5,051,347号、同第4,4
81,268号、欧州特許第304,856A2号、同
第329,036号、同第354,549A2号、同第
374,781A2号、同第379,110A2号、同
第386,930A1号、特開昭63−141055
号、同64−32260号、同64−32261号、特
開平2−297547号、同2−44340号、同2−
110555号、同3−7938号、同3−16044
0号、同3−172839号、同4−172447号、
同4−179949号、同4−182645号、同4−
184437号、同4−188138号、同4−188
139号、同4−194847号、同4−204532
号、同4−204731号、同4−204732号等に
記載されているカプラーも使用できる。本発明に使用で
きるカプラーの具体例を以下に示すが、本発明はもちろ
んこれによって限定されるわけではない。
【0279】
【化104】
【0280】
【化105】
【0281】
【化106】
【0282】
【化107】
【0283】
【化108】
【0284】
【化109】
【0285】
【化110】
【0286】
【化111】
【0287】
【化112】
【0288】
【化113】
【0289】
【化114】
【0290】
【化115】
【0291】
【化116】
【0292】
【化117】
【0293】
【化118】
【0294】
【化119】
【0295】本発明において発色用還元剤は十分な発色
濃度を得るために、発色層1層当たり0.01〜10m
mol/m2 使用することが好ましい。更に好ましい使
用量は0.05〜5mmol/m2 であり、特に好まし
い使用量は0.1〜1mmol/m2 である。本発明の
発色用還元剤が使用される発色層のカプラーの好ましい
使用量は発色用還元剤に対してモル換算で0.05〜2
0倍で、更に好ましくは0.1〜10倍、特に好ましく
は0.2〜5倍である。本発明のカラー感光材料は、基
本的には支持体に少なくとも1層の親水性コロイド層か
らなる写真構成層を塗布して成り、この写真構成層のい
ずれかに感光性ハロゲン化銀、色素形成用カプラー、発
色用還元剤を含有する。本発明に用いる色素形成カプラ
ー、発色用還元剤は、同一層に添加することが最も一般
的な態様であるが、反応可能な状態であれば分割して別
層に添加することができる。これらの成分は、感光材料
中のハロゲン化銀乳剤層又はその隣接層に添加されるこ
とが好ましく、特にハロゲン化銀乳剤層にともに添加す
ることが好ましい。
【0296】本発明の発色用還元剤、及びカプラーは種
々の公知分散方法により感光材料に導入でき、高沸点有
機溶媒(必要に応じて低沸点有機溶媒を併用)に溶解
し、ゼラチン水溶液に乳化分散してハロゲン化銀乳剤に
添加する水中油滴分散法が好ましい。本発明に用い得る
高沸点有機溶媒は、融点が100℃以下、沸点が140
℃以上の水と非混和性の化合物で、発色用還元剤、及び
カプラーの良溶媒であれば使用できる。高沸点有機溶媒
の融点は好ましくは80℃以下である。高沸点有機溶媒
の沸点は、好ましくは160℃以上であり、より好まし
くは170℃以上である。これらの高沸点有機溶媒の詳
細については、特開昭62−215272号公開明細書
の第137頁右下欄〜144頁右上欄に記載されてい
る。本発明において、高沸点有機溶媒を使用する際に高
沸点有機溶媒の使用量はいかなる量であっても良いが、
好ましくは発色用還元剤に対して、重量比で高沸点有機
溶媒/発色用還元剤比が20以下が好ましく、0.02
〜5が更に好ましく、0.2〜4が特に好ましい。また
本発明には公知のポリマー分散法を用いても良い。ポリ
マー分散法の一つとしてのラテックス分散法の工程、効
果、含浸用のラテックスの具体例は、米国特許4,19
9,363号、***特許出願第(OLS)2,541,
274号、同第2,541,230号、特公昭53−4
1091号及び、欧州特許公開第029104号等に記
載されており、また、より好ましい方法として水不溶性
かつ有機溶媒可溶性ポリマーによる分散法についてPC
T国際公開番号WO88/00723号明細書に記載さ
れている。
【0297】本発明の発色用還元剤を含有する親油性微
粒子の平均粒子サイズは特に限定されないが発色性の観
点で0.05〜0.3μmにすることが好ましい。また
0.05〜0.2μmが更に好ましい。一般的に親油性
微粒子の平均粒子サイズを小さくするためには、界面活
性剤の種類の選択、界面活性剤の使用量を増やすこと、
親水性コロイド溶液の粘度を上げること、親油性有機層
の粘度を低沸点有機溶媒の併用などで低下させること、
あるいは乳化装置の撹拌羽根の回転を上げる等の剪断力
を強くしたり、乳化時間を長くすること等によって達成
される。親油性微粒子の粒子サイズは例えば英国コール
ター社製ナノサイザー等の装置によって測定できる。
【0298】本発明において発色用還元剤と色素形成カ
プラーから生成する色素が拡散性色素である場合、感光
材料中に媒染剤を添加することが好ましい。本発明をこ
の様な形態に適応した場合、アルカリに浸漬して発色さ
せる必要が無くなり、そのため処理後の画像安定性が著
しく改良される。本発明の媒染剤はいずれの層に用いて
も良いが、本発明の発色用還元剤が含有されている層に
添加すると、発色用還元剤の安定性が悪化するために、
本発明の発色用還元剤を含まない層に用いることが好ま
しい。更に、発色用還元剤とカプラーから生成する色素
は処理中膨潤したゼラチン膜中を拡散して媒染剤に染色
する。その為、良好な鮮鋭度を得るためには拡散距離が
短い方が好ましい。従って、媒染剤が添加される層は発
色用還元剤が含有されている層の隣接層に添加すること
が好ましい。またこの場合、本発明の発色用還元剤と、
本発明のカプラーから生成する色素は水溶性色素である
ので、処理液中に流出してしまう可能性がある。従っ
て、これを阻止するために媒染剤が添加される層は発色
用還元剤が含有されている層に対して、支持体と反対側
にあることが好ましい。ただし、特開平7−16833
5に記載されているようなバリアー層を媒染剤を添加す
る層に対して支持体と反対側に設ける場合には、媒染剤
が添加される層が発色用還元剤が含有されている層に対
して支持体と同じ側にあるのも好ましい。
【0299】また、本発明の媒染剤は複数の層に添加さ
れてもよく、特に、発色用還元剤が含有されている層が
複数である場合にはそれぞれの隣接層に、媒染剤を添加
することも好ましい。また拡散性色素を形成するカプラ
ーは本発明の発色用還元剤とカップリングして形成され
る拡散性色素が媒染剤まで到達するものであれば如何な
るカプラーでも良いが、形成される拡散性色素がpKa
(酸解離定数)12以下の解離基を1つ以上持つことが
好ましく、pKa8以下の解離基を1つ以上持つことが
更に好ましく、pKa6以下の解離基を持つことが特に
好ましい。形成される拡散性色素の分子量は200以上
2000以下が好ましい。さらに(形成される色素の分
子量/pKa12以下の解離基の数)は100以上20
00以下が好ましく、100以上1000以下であるこ
とが更に好ましい。ここでpKaの値はジメチルホルム
アミド:水=1:1を溶媒として測定した値を用いる。
【0300】拡散性色素を形成するカプラーは本発明の
発色用還元剤とカップリングして形成される拡散性色素
の溶解度が25℃でpH11のアルカリ溶液に1×10
-6モル/リットル以上溶けることが好ましく、1×10
-5モル/リットル以上溶けることが更に好ましく、1×
10-4モル/リットル以上溶けることが特に好ましい。
また拡散性色素を形成するカプラーは本発明の発色用還
元剤とカップリングして形成される拡散性色素の拡散定
数が25℃、pH11のアルカリ溶液中、10-4モル/
リットルの濃度で溶かしたときに1×10-82 /s-1
以上であることが好ましく、1×10-72 /s-1以上
であることが更に好ましく、1×10-62 /s-1以上
であることが特に好ましい。本発明で用いることの出来
る媒染剤は通常使用される媒染剤の中から任意に選ぶこ
とが出来るが、それらの中でも特にポリマー媒染剤が好
ましい。ここでポリマー媒染剤とは、3級アミノ基を有
するポリマー、含窒素複素環部分を有するポリマー、及
びこれらの4級カチオン基を含むポリマー等である。
【0301】3級イミダゾール基を有するビニルモノマ
ー単位を含むホモポリマーやコポリマーの具体例として
は、米国特許第4,282,305号、同第4,11
5,124号、同第3,148,061号、特開昭60
−118834号、同60−122941号、同62−
244043号、同62−244036号等に記載され
ている。4級イミダゾリウム塩を有するビニルモノマー
単位を含むホモポリマーやコポリマーの好ましい具体例
としては、英国特許第2,056,101号、同第2,
093,041号、同第1,594,961号、米国特
許第4,124,386号、同第4,115,124
号、同第4,450,224号、特開昭48−2832
5号等に記載されている。その他、4級アンモニウム塩
を有するビニルモノマー単位を有するホモポリマーやコ
ポリマーの好ましい具体例としては、米国特許第3,7
09,690号、同第3,898,088号、同第3,
958,995号、特開昭60−57836号、同60
−60643号、同60−122940号、同60−1
22942号、同60−235134号等に記載されて
いる。
【0302】その他、米国特許第2,548,564
号、同第2,484,430号、同第3,148,16
1号、同第3,756,814号明細書等に開示されて
いるビニルピリジンポリマー、およびビニルピリジニウ
ムカチオンポリマー;米国特許第3,625,694
号、同第3,859,096号、同第4,128,53
8号、英国特許第1,277,453号明細書等に開示
されているゼラチン等と架橋可能なポリマー媒染剤;米
国特許3,958,995号、同第2,721,852
号、同第2,798,063号、特開昭54−1152
28号、同54−145529号、同54−26027
号明細書等に開示されている水性ゾル型媒染剤;米国特
許第3,898,088号明細書に開示されている水不
溶性媒染剤;米国特許第4,168,976号(特開昭
54−137333号)明細書等に開示の染料と共有結
合を行うことのできる反応性媒染剤;更に米国特許第
3,709,690号、同第3,788,855号、同
第3,642,482号、同第3,488,706号、
同第3,557,066号、同第3,271,147
号、特開昭50−71332号、同53−30328
号、同52−155528号、同53−125号、同5
3−1024号明細書に開示してある媒染剤を挙げるこ
とができる。その他、米国特許第2,675,316
号、同第2,882,156号明細書に記載の媒染剤も
挙げることができる。
【0303】本発明のポリマー媒染剤の分子量は1,0
00〜1,000,000が適当であり、特に10,0
00〜200,000が好ましい。上記のポリマー媒染
剤は通常親水性コロイドと混合されて用いられる。親水
性コロイドとしては親水性コロイド、高吸湿性ポリマー
あるいはそれらの両方が使用できるが、ゼラチンが最も
代表的である。ポリマー媒染剤と親水性コロイドの混合
比、及びポリマー媒染剤の塗布量は、媒染されるべき色
素の量、ポリマー媒染剤の種類や組成、さらに用いられ
る画像形成過程などに応じて、当業者が容易に定めるこ
とができるが、媒染剤/親水性コロイド比が20/80
〜80/20(重量比)、媒染剤塗布量は0.2〜15
g/m2 が適当であり、好ましくは0.5〜8g/m2
で使用するのが好ましい。本発明では感光材料中に補助
現像主薬およびその前駆体を用いることが好ましく、こ
れら化合物について以下に説明する。本発明で用いられ
る補助現像主薬とは、ハロゲン化銀粒子の現像過程にお
いて、発色用還元剤からハロゲン化銀への電子移動を促
進する作用を有する化合物であり、好ましくは露光され
たハロゲン化銀粒子を現像し、かつその酸化体が発色用
還元剤を酸化すること(以後クロス酸化と呼ぶ)ができ
る化合物である。本発明で用いられる補助現像主薬は、
好ましくはピラゾリドン類、ジヒドロキシベンゼン類、
レダクトン類またはアミノフェノール類が用いられ、特
に好ましくはピラゾリドン類が用いられる。親水性コロ
イド層中でのこれら化合物の拡散性は低い方が好まし
く、例えば水への溶解度(25℃)が、好ましくは0.
1%以下、更に好ましくは0.05%以下、特に好まし
くは0.01%以下である。本発明で用いられる補助現
像主薬の前駆体は、感材材料中では安定に存在するが、
一旦処理液で処理されると迅速に上記補助現像主薬を放
出する化合物であり、この化合物を使用する場合にも親
水性コロイド層中での拡散性が低い方が好ましい。例え
ば水への溶解度(25℃)が好ましくは0.1%以下、
更に好ましくは0.05%以下、特に好ましくは0.0
1%以下である。前駆体から放出される補助現像主薬の
溶解度は特に制限されないが、補助現像主薬自体も溶解
度が低い方が好ましい。補助現像主薬またはその前駆体
を具体的に示すが、本発明に用いられる化合物はこれら
具体例に限定されるものではない。
【0304】
【化120】
【0305】
【化121】
【0306】これら化合物は感光層、中間層、下塗り
層、保護層のどの層に添加してもよいが、補助現像主薬
を含有する場合、好ましくは非感光層に添加して使用さ
れる。これら化合物を感光材料に含有させる方法として
は、メタノール等の水混和性の有機溶媒に溶解し、直接
親水性コロイド層に添加する方法、界面活性剤を共存さ
せて、水溶液あるいはコロイド分散物にして添加する方
法、実質上水と非混和性の溶媒やオイルに溶解した後、
水または親水性コロイドに分散したものを添加する方法
または固体微粒子分散体の状態で添加する方法等がとら
れ、従来の公知の方法が単独または併用して適用でき
る。固体微粒子分散物の調製方法としては、詳しくは特
開平2−235044号の20頁に記載されている。感
光材料中への添加量は、発色用還元剤に対し1mole
%〜200mole%、好ましくは5mole%〜10
0mole%、より好ましくは10mole%〜50m
ole%である。
【0307】本発明に使用する支持体には、ガラス、
紙、プラスチックフィルムなど写真乳剤層を塗布できる
透過型または反射型支持体ならいかなる支持体も使用で
きる。本発明に使用するプラスチックフィルムには、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、三酢酸セルロースあるいは硝酸セルロースなどのポ
リエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリカーボ
ネート、ポリスチレンフィルム等を用いることができ
る。本発明に使用しうる「反射型支持体」とは、反射性
を高めてハロゲン化銀乳剤層に形成された色素画像を鮮
明にするものをいい、このような反射型支持体には、支
持体上に酸化チタン、酸化亜鉛、酸化カルシウム、硫酸
カルシウム等の光反射物質を分散含有する疎水性樹脂を
被覆したものや、光反射性物質を分散含有する疎水性樹
脂そのものを支持体として用いたものが含まれる。例え
ばポリエチレン被覆紙、ポリエステル被覆紙、ポリプロ
ピレン系合成紙、反射層を併設した、或いは反射性物質
を併用する支持体、例えばガラス板、ポリエチレンテレ
フタレート、三酢酸セルロース或いは硝酸セルロースな
どのポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリ
カーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、塩化ビ
ニル樹脂がある。ポリエステル被覆紙については、特に
欧州特許EP0,507,489号に記載されているポ
リエチレンテレフタレートを主成分とするポリエステル
被覆紙が好ましく用いられる。
【0308】本発明に使用する反射性支持体は、耐水性
樹脂層で両面を被覆された紙支持体で耐水性樹脂の少な
くとも一方が白色顔料微粒子を含有するものが好まし
い。この白色顔料粒子は12重量%以上の密度で含有さ
れていることが好ましく、より好ましくは14重量%以
上である。光反射性白色顔料としては、界面活性剤の存
在下に白色顔料を十分に混練するのがよく、また顔料粒
子の表面を2〜4価のアルコールで処理したものが好ま
しい。本発明においては、第二種拡散反射性の表面をも
つ支持体が好ましく用いうる。第二種拡散反射性とは、
鏡面を有する表面に凹凸を与えて微細な異なった方向を
向く鏡面に分割して、得た拡散反射性のことをいう。第
二種拡散反射性の表面の凹凸は、中心面に対する三次元
平均粗さが0.1〜2μm、好ましくは0.1〜1.2
μmである。このような支持体の詳細については、特開
平2−239244号に記載されている。
【0309】イエロー、マゼンタ、シアンの3原色を用
いて色度図上の広範囲の色を得るためには、少なくとも
3層のそれぞれ異なるスペクトル領域に感光性を持つハ
ロゲン化銀乳剤層が組み合わせて用いられる。たとえば
前記の支持体上に青感層、緑感層、赤感層の3層や、緑
感層、赤感層、赤外感層の3層などが組み合わせて塗布
される。各感光層は通常のカラー感光材料で知られてい
る種々の配列順序を採ることができる。またこれらの各
感光層は必要に応じて2層以上に分割してもよい。感光
材料には、前記の感光層と保護層、下塗り層、中間層、
アンチハレーション層、バック層等の種々の非感光層か
らなる写真構成層を設けることができる。更に色分離性
を改良するために種々のフィルター染料を写真構成層に
添加することもできる。
【0310】本発明に係わる感光材料に用いることので
きる結合剤又は保護コロイドとしては、ゼラチンを用い
ることが有利であるが、それ以外の親水性コロイドを単
独あるいはゼラチンとともに用いることができる。ゼラ
チンのカルシウム含有量は800ppm以下が好まし
く、200ppm以下がより好ましく、ゼラチンの鉄含
有量は5ppm以下が好ましく、3ppm以下がより好
ましい。また親水性コロイド層中に繁殖して画像を劣化
させる各種の黴や細菌を防ぐために、特開昭63−27
1247号公報に記載のような防黴剤を添加するのが好
ましい。
【0311】本発明の感光材料をプリンター露光する
際、米国特許第4,880,726号に記載のバンドス
トップフィルターを用いることが好ましい。これによっ
て光混色が取り除かれ、色再現性が著しく向上する。
【0312】本発明の感光材料は、通常のネガプリンタ
ーを用いたプリントシステムに使用される以外に、ガス
レーザー、発光ダイオード、半導体レーザー、半導体レ
ーザーあるいは半導体レーザーを励起光源に用いた固体
レーザーと非線形光学結晶を組合せた第二高調波発生光
源(SHG) 、等の単色高密度光を用いたデジタル走査露光
に好ましく使用される。システムをコンパクトで、安価
なものにするために半導体レーザー、半導体レーザーあ
るいは固体レーザーと非線形光学結晶を組合せた第二高
調波発生光源(SHG) を使用することが好ましい。特にコ
ンパクトで、安価、更に寿命が長く安定性が高い装置を
設計するためには半導体レーザーの使用が好ましく、露
光光源の少なくとも一つは半導体レーザーを使用するこ
とが望ましい。
【0313】このような走査露光光源を使用する場合、
本発明の感光材料の分光感度極大は使用する走査露光用
光源の波長により任意に設定することが出来る。半導体
レーザーを励起光源に用いた固体レーザーあるいは半導
体レーザーと非線形光学結晶を組合せて得られるSHG 光
源では、レーザーの発振波長を半分にできるので、青色
光、緑色光が得られる。従って、感光材料の分光感度極
大は通常の青、緑、赤の3つの領域に持たせることが可
能である。装置を安価で安定性の高い、コンパクトなも
のにするために光源として半導体レーザーを使用するた
めには、少なくとも2層が670nm以上に分光感度極大
を有していることが好ましい。これは、入手可能な安価
で、安定なIII −V族系半導体レーザーの発光波長域が
現在赤から赤外領域にしかないためである。しかしなが
ら実験室レベルでは、緑や青域のII−VI族系半導体レー
ザーの発振が確認されており、半導体レーザーの製造技
術が発達すればこれらの半導体レーザーを安価に安定に
使用することができるであろうことは十分に予想され
る。このような場合は、少なくとも2層が670nm以上
に分光感度極大を有する必要性は小さくなる。
【0314】このような走査露光においては、感光材料
中のハロゲン化銀が露光される時間とは、ある微小面積
を露光するのに要する時間となる。この微小面積として
はそれぞれのディジタルデータから光量を制御する最小
単位を一般的に使用し、画素と称している。したがっ
て、この画素の大きさで画素当たりの露光時間は変わっ
てくる。この画素の大きさは、画素密度に依存し現実的
な範囲としては、50〜2000dpi である。露光時間
はこの画素密度を400dpi とした場合の画素サイズを
露光する時間として定義すると好ましい露光時間として
は10-4秒以下、更に好ましくは10-6秒以下である。
【0315】本発明に用いるハロゲン化銀粒子は臭化
銀、塩化銀、沃化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、沃臭化銀、
塩沃臭化銀である。それ以外の銀塩、例えばロダン銀、
硫化銀、セレン化銀、炭酸銀、リン酸銀、有機酸銀が別
粒子として、あるいはハロゲン化銀粒子の一部分として
含まれていてもよい。現像・脱銀(漂白、定着および漂
白定着)工程の迅速化が望まれるときには塩化銀含有量
が90モル%以上の、いわゆる高塩化銀粒子が望まし
い。また適度に現像を抑制させる場合には沃化銀を含有
することが好ましい。好ましい沃化銀含量は目的の感光
材料によって異なる。
【0316】本発明で使用する高塩化銀乳剤においては
臭化銀局在相を層状もしくは非層状にハロゲン化銀粒子
内部および/または表面に有する構造のものが好まし
い。上記局在相のハロゲン組成は、臭化銀含有率におい
て少なくとも10モル%のものが好ましく、20モル%
を越えるものがより好ましい。また、現像処理液の補充
量を低減する目的でハロゲン化銀乳剤の塩化銀含有率を
更に高めることも有効である。この様な場合にはその塩
化銀含有率が98モル%〜100モル%であるような、
ほぼ純塩化銀の乳剤も好ましく用いられる。
【0317】本発明のハロゲン化銀乳剤はその粒子中
に、ハロゲン組成に関して分布あるいは構造を有するこ
とが好ましい。その典型的なものは特公昭43−131
62号、特開昭61−215540号、特開昭60−2
22845号、特開昭60−143331号、特開昭6
1−75337号、特開昭60−222844号に開示
されている。
【0318】本発明に用いるハロゲン化銀粒子は双晶面
を含まない正常晶でも、日本写真学会編、「写真工業の
基礎、銀塩写真編」(コロナ社)、163ページ(昭和
54年)に解説されているような例、平行な双晶面を2
つ以上含む平行多重双晶、非平行な双晶面を2つ以上含
む非平行多重双晶などから目的に応じて選んで用いるこ
とができる。また形状の異なる粒子を混合させる例は米
国特許第4,865,964号に開示されている。正常
晶の場合には(100)面からなる立方体、(111)
面からなる八面体、特公昭55−42737号、特開昭
60−222842号に開示されている(110)面か
らなる12面体粒子を用いることができる。さらに、
ournal of Imaging Science
30巻247ページ(1986年)に報告されている
ような(hlm)面を有する粒子を目的に応じて選んで
用いることができる。(100)面と(111)面が一
つの粒子に共存する14面体粒子、(100)面と(1
10)面が共存する粒子、あるいは(111)面と(1
10)面が共存する粒子など、2つの面あるいは多数の
面が共存する粒子も目的に応じて選んで用いることがで
きる。
【0319】投影面積の円相当直径を粒子厚みで割った
値をアスペクト比と呼び、平板状粒子の形状を規定して
いる。アスペクト比が1より大きい平板状粒子を本発明
に使用できる。粒子の全投影面積の80%以上の平均ア
スペクト比として、1以上100未満が望ましい。より
好ましくは2以上20未満であり、特に好ましくは3以
上10未満である。平板粒子の形状として三角形、六角
形、円形などを選ぶことができる。米国特許第4,79
7,354号に記載されているような六辺の長さがほぼ
等しい正六角形は好ましい形態である。
【0320】平板粒子の粒子サイズとして投影面積の円
相当直径を用いることが多いが、米国特許第4,74
8,106号に記載されているような平均直径が0.6
ミクロン以下の粒子は高画質化にとって好ましい。ま
た、米国特許4,775,617号に記載されているよ
うな粒子サイズ分布の狭い乳剤も好ましい。平板粒子の
形状として粒子厚みを0.5ミクロン以下、より好まし
くは0.3ミクロン以下にするのは鮮鋭度を高める上で
好ましい。さらに粒子厚みの変動係数が30%以下の厚
みの均一性が高い乳剤も好ましい。さらに特開昭63−
163451号に記載されている粒子の厚みと双晶面の
面間距離を規定した粒子も好ましいものである。
【0321】転位線を全く含まない粒子、数本の転位を
含む粒子あるいは多数の転位を含む粒子を目的に応じて
選ぶことは好ましい。また粒子の結晶方位の特定の方向
に対して直線的に導入された転位あるいは曲った転位を
選ぶこともできるし、粒子全体に渡って導入する、ある
いは粒子の特定の部分にのみ導入する、例えば粒子のフ
リンジ部に限定して転位を導入する、などの中から選ぶ
ことができる。転位線の導入は平板粒子の場合だけでな
く正常晶粒子、あるいはジャガイモ状粒子に代表される
不定型粒子の場合にも好ましい。
【0322】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤は欧州特
許第96,727B1号、同64,412B1号などに
開示されているような粒子に丸みをつける処理、あるい
は***特許第2,306,447C2号、特開昭60−
221320号に開示されているような表面の改質を行
ってもよい。粒子表面が平坦な構造が一般的であるが、
意図して凹凸を形成することは場合によって好ましい。
特開昭58−106532号、特開昭60−22132
0号、あるいは米国特許第4,643,966号に記載
されている。
【0323】本発明に用いる乳剤の粒子サイズは電子顕
微鏡を用いた投影面積の円相当直径、投影面積と粒子厚
みから算出する粒子体積の球相当直径あるいはコールタ
ーカウンター法による体積の球相当直径などにより評価
できる。球相当直径として0.01ミクロン以下の超微
粒子から、10ミクロンを越える粗大粒子に至る広範囲
のなかから選んで用いることができる。好ましくは0.
1ミクロン以上3ミクロン以下の粒子を感光性ハロゲン
化銀粒子として用いることである。
【0324】本発明に用いる乳剤は粒子サイズ分布の広
い、いわゆる多分散乳剤でも、サイズ分布の狭い単分散
乳剤でも目的に応じて選んで用いることができる。サイ
ズ分布を表わす尺度として粒子の投影面積円相当直径あ
るいは体積の球相当直径の変動係数を用いる場合があ
る。単分散乳剤を用いる場合、変動係数が25%以下、
より好ましくは20%以下、さらに好ましくは15%以
下のサイズ分布の乳剤を用いるのがよい。
【0325】また感光材料が目標とする階調を満足させ
るために、実質的に同一の感色性を有する乳剤層におい
て粒子サイズの異なる2種以上の単分散ハロゲン化銀乳
剤を同一層に混合または別層に重層塗布することができ
る。さらに2種類以上の多分散ハロゲン化銀乳剤あるい
は単分散乳剤と多分散乳剤との組合わせを混合あるいは
重層して使用することもできる。
【0326】本発明の乳剤の調製時に用いられる保護コ
ロイドとして、及びその他の親水性コロイド層のバイン
ダーとしては、ゼラチンを用いるのが有利であるが、そ
れ以外の親水性コロイドも用いることができる。
【0327】例えばゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高
分子とのグラフトポリマー、アルブミン、カゼイン等の
蛋白質;ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、セルロース硫酸エステル類等の如きセル
ロース誘導体、アルギン酸ソーダ、澱粉誘導体などの糖
誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール
部分アセタール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリア
クリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポ
リビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾール等の単一
あるいは共重合体の如き多種の合成親水性高分子物質を
用いることができる。
【0328】ゼラチンとしては石炭処理ゼラチンのほ
か、酸処理ゼラチンやBull.Soc.Sci.Ph
oto.Japan.No.16.P30(1966)
に記載されたような酵素処理ゼラチンを用いてもよく、
また、ゼラチンの加水分解物や酵素分解物も用いること
ができる。特開平1−158426号に記載の低分子量
ゼラチンを用いることは平板状粒子の調製に好ましい。
【0329】ハロゲン化銀乳剤調製時、例えば粒子形成
時、脱塩工程、化学増感時、塗布前に金属イオンの塩を
存在させることは目的に応じて好ましい。粒子にドープ
する場合には粒子形成時、粒子表面の修飾あるいは化学
増感剤として用いる時は粒子形成後、化学増感終了前に
添加することが好ましい。粒子全体にドープする場合と
粒子のコアー部のみ、あるいはシェル部のみ、あるいは
エピタシャル部分にのみ、あるいは基盤粒子にのみドー
プする方法も選べる。Mg、Ca、Sr、Ba、Al、
Sc、Y、La、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、C
u、Zn、Ga、Ru、Rh、Pd、Re、Os、I
r、Pt、Au、Cd、Hg、Tl、In、Sn、P
b、Biなどを用いることができる。これらの金属はア
ンモニウム塩、酢酸塩、硝酸塩、硫酸塩、燐酸塩、水酸
塩あるいは6配位錯塩、4配位錯塩など粒子形成時に溶
解させることができる塩の形であれば添加できる。例え
ばCdBr2 、CdCl2 、Cd(NO3 2 、Pb
(NO3 2 、Pb(CH3 COO)2 、K3 〔Fe
(CN)6 〕、(NH4 4 〔Fe(CN)6 〕、K3
IrCl6 、(NH4 3 RhCl6 、K4 Ru(C
N)6 などがあげられる。配位化合物のリガンドとして
好ましくはハロゲン、H2 O、シアノ、シアネート、チ
オシアネート、ニトロシル、チオニトロシル、オキソ、
カルボニルのなかから選ぶことができる。これらは金属
化合物を1種類のみ用いてもよいが2種あるいは3種以
上を組み合せて用いてよい。
【0330】米国特許第3,772,031号に記載さ
れているようなカルコゲン化合物を乳剤調製中に添加す
る方法も有用な場合がある。S、Se、Te以外にもシ
アン塩、チオシアン塩、セレノシアン酸、炭酸塩、リン
酸塩、酢酸塩を存在させてもよい。
【0331】本発明に用いるハロゲン化銀粒子は硫黄増
感、セレン増感、テルル増感(これら3種はカルコゲン
増感と総称される。)、貴金属増感、又は還元増感の少
なくとも1つをハロゲン化銀乳剤の製造工程の任意の工
程で施こすことができる。2種以上の増感法を組み合せ
ることは好ましい。どの工程で化学増感するかによって
種々のタイプの乳剤を調製することができる。粒子の内
部に化学増感核をうめ込むタイプ、粒子表面から浅い位
置にうめ込むタイプ、あるいは表面に化学増感核を作る
タイプがある。本発明に用いる乳剤は目的に応じて化学
増感核の場所を選ぶことができる。
【0332】硫黄増感においては、不安定イオウ化合物
を用い、具体的には、チオ硫酸塩(例えば、ハイポ)、
チオ尿素類(例えば、ジフェニルチオ尿素、トリエチル
チオ尿素、アリルチオ尿素等)、ローダニン類、メルカ
プト類、チオアミド類、チオヒダントイン類、4−オキ
ソ−オキサゾリジン−2−チオン類、ジあるいはポリス
ルフィド類、ポリチオン酸塩および元素状イオウなど公
知の硫黄含有化合物を用いることができる。硫黄増感は
貴金属増感と組み合せて用いられる場合が多い。
【0333】セレン増感においては、公知の不安定セレ
ン化合物を用い、例えば、米国特許第3,297,44
6号、同3,297,447号等に記載のセレン化合物
を用いることができ、具体的には、コロイド状金属セレ
ニウム、セレノ尿素類(例えば、N,N−ジメチルセレ
ノ尿素、テトラメチルセレノ尿素等)、セレノケトン類
(例えば、セレノアセトン)、セレノアミド類(例え
ば、セレノアセトアミド)、セレノカルボン酸およびエ
ステル類、イソセレノシアネート類、セレナイド類(例
えば、ジエチルセレナイド、トリフェニルフォスフィン
セレナイド)、セレノフォスフェート類(例えば、トリ
−p−トリルセレノフォスフェート)等のセレン化合物
を用いることができる。セレン増感は硫黄増感あるいは
貴金属増感あるいはその両方と組み合せて用いた方が好
ましい場合がある。
【0334】本発明で用いられるテルル増感剤として
は、カナダ特許第800,958号、英国特許第1,2
95,462号、同1,396,696号、特願平2−
333819号、同3−131598号等に記載の化合
物を用いることができる。
【0335】貴金属増感においては、金、白金、パラジ
ウム、イリジウム等の貴金属塩を用いることができ、中
でも特に金増感、パラジウム増感および両者の併用が好
ましい。金増感の場合には、塩化金酸、カリウムクロロ
オーレート、カリウムオーリチオシアネート、硫化金、
金セレナイド等の公知の化合物を用いることができる。
パラジウム化合物はパラジウム2価塩または4価の塩を
意味する。好ましいパラジウム化合物は、R2 PdX6
またはR2 PdX4 で表わされる。ここでRは水素原
子、アルカリ金属原子またはアンモニウム基を表わす。
Xはハロゲン原子を表わし塩素、臭素またはヨウ素原子
を表わす。ハロゲン化銀乳剤を粒子形成中、粒子形成後
でかつ化学増感前あるいは化学増感中、あるいは化学増
感後に還元増感することは好ましい。
【0336】いわゆる化学増感助剤の存在下に化学増感
することもできる。有用な化学増感助剤には、アザイン
デン、アザピリダジン、アザピリミジンのごとき、化学
増感の過程でカブリを抑制し、且つ感度を増大するもの
として知られた化合物が用いられる。
【0337】乳剤の製造工程中に銀に対する酸化剤を用
いることが好ましい。銀に対する酸化剤とは、金属銀に
作用して銀イオンに変換せしめる作用を有する化合物を
いう。特にハロゲン化銀粒子の形成過程および化学増感
過程において副生するきわめて微小な銀粒子を、銀イオ
ンに変換せしめる化合物が有効である。
【0338】前述の還元増感と銀に対する酸化剤を併用
するのは好ましい態様である。本発明に用いられる写真
乳剤には、感光材料の製造工程、保存中あるいは写真処
理中のカブリを防止し、あるいは写真性能を安定化させ
る目的で、種々の化合物を含有させることができる。す
なわちチアゾール類、例えばベンゾチアゾリウム塩、ニ
トロイミダゾール類、ニトロベンズイミダゾール類、ク
ロロベンズイミダゾール類、ブロモベンズイミダゾール
類、メルカプトチアゾール類、メルカプトベンゾチアゾ
ール類、メルカプトベンズイミダゾール類、メルカプト
チアジアゾール類、アミノトリアゾール類、ベンゾトリ
アゾール類、ニトロベンゾトリアゾール類、メルカプト
テトラゾール類(1−フェニル−5−メルカプトテトラ
ゾール、1−(5−メチルウレイドフェニル)−5−メ
ルカプトテトラゾールなど)など;メルカプトピリミジ
ン類;メルカプトトリアジン類;たとえばオキサドリン
チオンのようなチオケト化合物;アザインデン類、たと
えばトリアザインデン類、テトラアザインデン類(特
に、4−ヒドロキシ−6−メチル(1,3,3a,7)
テトラアザインデン)、ペンタアザインデン類などのよ
うなカブリ防止剤または安定剤として知られた、多くの
化合物を加えることができる。
【0339】本発明に用いられる写真乳剤は、メチン色
素類その他によって分光増感されることが好ましい。用
いられる色素には、シアニン色素、メロシアニン色素、
複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラ
ーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素およ
びヘミオキソノール色素が包含される。特に有用な色素
は、シアニン色素、メロシアニン色素、および複合メロ
シアニン色素に属する色素である。これらの色素類に
は、塩基性異節環核としてシアニン色素類に通常利用さ
れる核のいずれをも適用できる。
【0340】本発明に用いられる感光材料には、前記の
種々の添加剤が用いられるが、それ以外にも目的に応じ
て種々の添加剤を用いることができる。これらの添加剤
は、より詳しくはリサーチディスクロージャーItem
17643(1978年12月)、同Item 18
716(1979年11月)および同Item 307
105(1989年11月)に記載されており、その該
当個所を後掲の表にまとめて示した。
【0341】
【表1】
【0342】本発明の感光材料の全塗布銀量は、銀換算
で1m2 当たり0.003〜12gで使用するのが好ま
しい。カラーネガフィルム等の透過材料の場合には好ま
しくは1〜12gで、更に好ましくは3〜10gであ
る。またカラーペーパー等の反射材料では0.003〜
1gが迅速処理や低補充化の点で好ましく、その場合各
層の添加量は、1つの感光層につき0.001〜0.4
gが好ましい。特に本発明の感光材料を補力処理する場
合には0.003g〜0.3gが好ましく、更に好まし
くは0.01〜0.1g、特に好ましくは0.015〜
0.05gである。この場合1つの感光層につき0.0
01〜0.1gが好ましく、更に好ましくは0.003
g〜0.03gである。
【0343】本発明では、それぞれの感光層の塗布銀量
が1m2 当たり0.001g未満だと銀塩の溶解が進
み、十分な発色濃度が得られず、また補力処理する場合
0.1gを越える場合にDminの増加や気泡が生じ、
鑑賞に耐え難くなりやすい。
【0344】本発明の感光材料の全ゼラチン量は、1m
2 当たり1.0〜30gであり、好ましくは2.0〜2
0gである。pH12のアルカリ液を用いた本感光材料
の膨潤において、その飽和膨潤膜厚(最大膨潤膜厚の9
0%)の1/2の膨潤膜厚に到達する時間は、15秒以
下が好ましく、更に10秒以下が好ましい。また膨潤率
((最大膨潤膜厚−膜厚)/膜厚×100)は、50〜
300%が好ましく、特に100〜200%が好まし
い。
【0345】本発明の処理方法は各種感光材料に適用す
ることができる。例えばカラーネガフィルム、カラーネ
ガペーパー、カラー反転ペーパー、オートポジペーパ
ー、カラー反転フィルム、映画用ネガフィルム、映画用
ポジフィルム、レントゲンフィルム、リスフィルムなど
の製版用フィルム、黒白ネガフィルム等を挙げることが
できる。中でも、カラーネガフィルムやカラーネガペー
パーへの適用が好ましい。
【0346】なおカラーネガ及びカラー反転フィルムに
おいては、特に支持体上に磁気記録層を有するものが好
ましい。
【0347】つぎに、本発明で処理されるに好ましい磁
気記録層を有する感光材料について説明する。
【0348】磁気記録層は磁性体粒子をバインダー中に
分散した水性もしくは有機溶媒系塗布液を支持体上に塗
設したものであり、磁性体粒子には、γFe2O3 などの強
磁性酸化鉄、Co被着γFe2O3 、Co被着マグネタイト、Co
含有マグネタイト、強磁性二酸化クロム、強磁性金属、
強磁性合金、六方晶系のBaフェライト、Srフェライト、
Pbフェライト、Caフェライトなどが使用される。中でも
Co被着γFe2O3 などのCo被着強磁性酸化鉄が好ましい。
【0349】形状としては針状、米粒状、球状、立方体
状、板状等いずれでもよい。比表面積では SBET で20m2
/g以上が好ましく、30m2/g以上が特に好ましい。強磁性
体の飽和磁化(σs)は、好ましくは 3.0×104 〜 3.0×
105A/mであり、特に好ましくは4.0 ×104 〜2.5 ×105A
/mである。強磁性体粒子には、シリカおよび/またはア
ルミナや有機素材による表面処理を施してもよい。さら
に、磁性体粒子は特開平6-161032に記載された如くその
表面にシランカップリング剤又はチタンカップリング剤
で処理されてもよい。又特開平4-259911、同5-81652 号
に記載の表面に無機、有機物を被覆した磁性体粒子も使
用できる。
【0350】磁性粒子に用いられるバインダーには、特
開平4-219569に記載の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放
射線硬化性樹脂、反応型樹脂、酸、アルカリ又は生分解
性ポリマー、天然物重合体(セルロース誘導体,糖誘導
体など)およびそれらの混合物を使用することができ
る。上記樹脂のガラス転位温度Tgは -40℃〜 300℃、重
量平均分子量は 0.2万〜 100万である。例えばビニル系
共重合体、セルロースジアセテート、セルローストリア
セテート、セルロースアセテートプロピオネート、セル
ロースアセテートブチレート、セルローストリプロピオ
ネートなどのセルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビ
ニルアセタール樹脂を挙げることができ、ゼラチンも好
ましい。特にセルロースジ(トリ)アセテートが好まし
い。バインダーは、エポキシ系、アジリジン系、イソシ
アネート系の架橋剤を添加して硬化処理することができ
る。イソシアネート系の架橋剤としては、トリレンジイ
ソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート、などのイソシアネート類、これらの
イソシアネート類とポリアルコールとの反応生成物(例
えば、トリレンジイソシアナート3molとトリメチロール
プロパン1molの反応生成物)、及びこれらのイソシアネ
ート類の縮合により生成したポリイソシアネートなどが
あげられ、例えば特開平6-59357 に記載されている。
【0351】前述の磁性体を上記バインダ−中に分散す
る方法は、特開平6-35092 に記載されている方法のよう
に、ニーダー、ピン型ミル、アニュラー型ミルが好まし
く併用も好ましい。特開平5-088283に記載の分散剤や、
その他の公知の分散剤が使用できる。
【0352】磁気記録層の厚みは 0.1μm〜10μm、好
ましくは 0.2μm〜 5μm、より好ましくは 0.3μm〜
3μmである。磁性体粒子とバインダーの重量比は好ま
しくは 0.5:100〜60:100からなり、より好ましくは1:10
0 〜30:100である。磁性体粒子の塗布量は 0.005〜 3g/
m2、好ましくは0.01〜 2g/m2、さらに好ましくは0.02〜
0.5g/m2である。本発明に用いられる磁気記録層は、写
真用支持体の裏面に塗布又は印刷によって全面またはス
トライプ状に設けることができる。磁気記録層を塗布す
る方法としてはエアードクター、ブレード、エアナイ
フ、スクイズ、含浸、リバースロール、トランスファー
ロール、グラビヤ、キス、キャスト、スプレイ、ディッ
プ、バー、エクストリュージョン等が利用でき、特開平
5-341436等に記載の塗布液が好ましい。
【0353】磁気記録層には、潤滑性向上、カール調
節、帯電防止、接着防止、ヘッド研磨などの機能を合せ
持たせてもよいし、別の機能性層を設けて、これらの機
能を付与させてもよく、粒子の少なくとも1種以上がモ
ース硬度が5以上の非球形無機粒子の研磨剤が好まし
い。非球形無機粒子の組成としては、酸化アルミニウ
ム、酸化クロム、二酸化珪素、二酸化チタン、シリコン
カーバイト等の酸化物、炭化珪素、炭化チタン等の炭化
物、ダイアモンド等の微粉末が好ましい。これらの研磨
剤は、その表面をシランカップリング剤又はチタンカッ
プリング剤で処理されてもよい。これらの粒子は磁気記
録層に添加してもよく、また磁気記録層上にオーバーコ
ート(例えば保護層,潤滑剤層)しても良い。この時使
用するバインダーは前述のものが使用でき、好ましくは
磁気記録層のバインダーと同じものがよい。磁気記録層
を有する感材については、US 5,336,589、同 5,250,40
4、同 5,229,259、同 5,215,874、EP 466,130に記載さ
れている。
【0354】以下、本発明において好ましい処理機につ
いて説明する。処理槽での写真処理液と空気との接触面
積は、以下に定義する開口率で表わすことができる。即
ち、 開口率=〔処理液と空気との接触面積(cm2) 〕÷〔処理
液の容量(cm3) 〕 本発明においては、上記の開口率は、0.1 以下であるこ
とが好ましく、より好ましくは 0.001〜0.05である。こ
のように開口率を低減させる方法としては、処理槽の写
真処理液面に浮き蓋等の遮蔽物を設けるほかに、特開平
1-82033号に記載された可動蓋を用いる方法、特開昭 6
3-216050号に記載されたスリット現像処理方法を挙げる
ことができる。また、流動パラフィンのような処理液面
を覆う液体や低酸化性及び/又は非酸化性気体を処理液
面に接触させる方法も挙げられる。開口率を低減させる
ことは、アクチベーターのみならず、後続の諸工程、例
えば、漂白定着、定着、水洗、安定化などの全ての工程
において適用することが好ましい。
【0355】又、本発明の処理に用いる処理機において
は、処理タンクの中において、感光材料の進行方向に対
して直交するタンク断面の気液界面における厚みをWと
してとき、0.1≦W≦2cmの範囲が好ましく、特には
0.3≦W≦1cmの範囲が好ましい。このように、気液
界面におけるタンク断面積の厚みを小さくすることによ
り、処理液が空気に接触する面積を小さくし、処理液の
劣化を防止することができる。前記の条件を満たす処理
機の好適な態様としては、感光材料を処理する処理液が
貯留され且つV次状に形成された処理槽(処理タンク)
と、処理槽のない壁面の一部に形成させ且つ感光材料を
案内すると共に感光材料の搬送経路を構成するガイド部
と、処理槽内に配置されて感光材料を搬送経路に沿って
搬送する搬送手段とを有した感光材料装置や処理槽がス
リット状処理路を形成している、例えば、特開平2-6755
2 号公報に記載の感光材料処理装置等が挙げられる。
【0356】又、本発明においては、処理部のタンク容
量をVml、感光材料の処理部の入り口から出口のパス長
をLcmとしたとき、V/L≦25で有ることが好ましく、
特にはV/L≦20の範囲がより好ましい。尚、ここで言
うタンク容量(V)は感光材料の通過する部分の処理タ
ンクの容量を意味し、循環系の液調節、温度調節、エア
レーション等の為のサブタンクの容量は除外する。Lは
処理部のパス長を意味し、感光材料が該処理液に接触し
てから、処理液から排出されるまでのパス長を意味す
る。タンク容量(V)は、50〜5000mlの範囲であること
が好ましく、特には100 〜3000mlの範囲が好ましい。
又、パス長(L)は、処理液の種類や処理に要する時間
により異なるが、一般的には2〜200cm が好ましく、更
には4〜150cm で有ることが好ましい。
【0357】本発明の処理方法に使用しうる好適な感光
材料処理装置の一実施態様の断面図を図1に示す。図1
に示すように、本実施態様に好適な感光材料処理装置10
は処理液量を低減して簡易に処理するためにスリット状
処理経路12を設けている。ここで用いられるスリット状
経路12とは、感光材料が通過する処理タンク内の通路を
感光材料の進行方向に対して直角に切断した断面が、横
幅(感光材料の幅方向)に対して厚みの薄いいわゆるス
リット型であること意味する。なお、このスリット型の
形状は長方形であっても長円形であってもよい。また、
処理タンク中において、処理タンク底部において処理経
路が形成する曲率をRとしたとき、直径10≦R≦70mmで
あることが好ましく、更に、直径20≦R≦50mmであるこ
とが好ましい。Rが大きいと処理装置が大きくなり、小
さいと感光材料の搬送不良が発生するおそれがある。
【0358】この処理経路12のパス長は処理液の種類や
処理に要する時間(処理液中の浸漬時間)に合わせて決
定される。スリット状の処理経路12は感光材料処理装置
の全ての処理槽に設けてもよく、一部の処理槽に設け、
他の処理槽は従来と同様の処理槽とすることもできる。
この感光材料処理装置10においては、全ての処理槽にス
リット状の処理経路12が設けてあり、処理時間に応じた
パス長を有する現像槽(カラー現像槽、アクチベーター
槽)14、漂白定着槽16に隣接して配置され、現像槽14に
て現像処理された感光材料は一対の搬送ローラー18によ
り次の処理タンクである漂白定着槽16に送り出される。
さらに、漂白定着槽16に隣接して、4つのリンス槽20が
それぞれ配置された構造となっている。そして、現像槽
12内には現像液が貯蔵され、漂白定着槽14内には漂白定
着液が貯留され、4つのリンス槽16内にはそれぞれリン
ス液が貯留されている。又、最後のリンス槽(4)20 の開
放端側には乾燥ゾーン21が配置されており、この乾燥フ
ァンにリンス槽20内から出てきた感光材料が挿入されて
乾燥されることになる。
【0359】本発明においては、処理機における感光材
料の搬送速度は毎分0.1m〜5mであることが好ましく、毎
分0.2m〜3mの範囲がより好ましく、特に毎分0.3m〜1.5m
であることが好ましい。本発明における好適な処理機に
適用される感光材料の搬送方法には特には制限はなく、
公知の搬送方法、例えば、一対の搬送ローラーのニップ
圧力で感光材料を搬送するローラー型搬送方法、ドラム
の回転により狭い空隙に待たされた処理液中に感光材料
を挿入、搬送、送り出すドラム処理方法、いわゆるリー
ダートレーラー搬送方式等を目的に応じて選択すること
ができる。
【0360】
【実施例】以下、実施例を持って本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0361】(実施例1) (感光材料の作製)ポリエチレンで両面ラミネートした
紙支持体表面に、コロナ放電処理を施した後、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウムを含むゼラチン層下塗り
層を設け、更に種々の写真構成層を塗布して以下に示す
層構成の多層カラー印画紙を作製した。これを試料(1
01)とする。塗布液は下記のように調製した。
【0362】第一層塗布液の調製 イエロー発色用カプラー(ExY−1)27.8gと発
色用還元剤(CH−32)20.5gを溶媒(Solv
−4)52gおよび酢酸エチル73ccに溶解し、この
溶液を10%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムお
よびクエン酸を含む12%ゼラチン水溶液420ccに
乳化分散させて乳化物Dを調製した。
【0363】一方、塩臭化銀乳剤D(立方体、平均粒子
サイズ0.88μmの大サイズ乳剤と0.70μmの小
サイズ乳剤との3:7混合物(銀モル比)。粒子サイズ
分布の変動係数は、それぞれ0.08と0.10、各サ
イズ乳剤とも臭化銀0.3モル%を、塩化銀を基体とす
る粒子表面の一部に局在含有させた)を調製した。この
乳剤には下記に示す青感性増感色素−1、2、3が銀1
モル当たり大サイズ乳剤に対してはそれぞれ1.4×1
-4モル、また小サイズ乳剤に対しては、それぞれ1.
7×10-4モル添加されている。また、この乳剤の化学
熟成は硫黄増感剤と金増感剤が添加して最適に行なわれ
た。前記の乳化分散物Dとこの塩臭化銀乳剤Dとを混合
溶解し、第一層塗布液を調製した。
【0364】
【化122】
【0365】第三層と第五層用の塗布液も第一層塗布液
と同様に以下の方法で調製した。即ち、第三層用塩臭化
銀乳剤E(立方体、平均粒子サイズ0.50μmの大サ
イズ乳剤と0.41μmの小サイズ乳剤との1:4混合
物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動係数は、それぞ
れ0.09と0.11、各サイズ乳剤とも臭化銀0.8
モル%を、塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含
有させた)を調製した。この乳剤には下記に示す緑感性
増感色素−1を銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対して
は3.0×10-4モル、小サイズ乳剤に対しては3.6
×10-4モル、また緑感性増感色素−2を銀1モル当た
り、大サイズ乳剤に対しては4.0×10-5モル、小サ
イズ乳剤に対しては7.0×10-5モル添加されてい
る。また、緑感性増感色素−3を銀1モル当たり、大サ
イズ乳剤に対しては2.0×10-4モル、また小サイズ
乳剤に対しては2.8×10-4モル添加されている。こ
の塩臭化銀乳剤Eと乳化物Dと同様にして調製したマゼ
ンタ発色用カプラー(ExM−1)及び発色還元剤(C
H−32)を含有する乳化物Eとを混合溶解し、第三層
塗布液を調製した。
【0366】
【化123】
【0367】第五層用塩臭化銀乳剤F(立方体、平均粒
子サイズ0.50μmの大サイズ乳剤と0.41μmの
小サイズ乳剤との1:4混合物(銀モル比)。粒子サイ
ズ分布の変動係数は、それぞれ0.09と0.11、各
サイズ乳剤とも臭化銀0.8モル%を、塩化銀を基体と
する粒子表面の一部に局在含有させた)を調製した。こ
の乳剤には下記に示す赤感性増感色素−1を銀1モル当
たり、大サイズ乳剤に対しては5.0×10-5モル、小
サイズ乳剤に対しては6.0×10-5モル、また赤感性
増感色素−2を銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対して
は5.0×10-5モル、小サイズ乳剤に対しては6.0
×10-5モル添加されている。
【0368】
【化124】
【0369】更に、A−2化合物を第5層に銀1モル当
たり2.6×10-3モル添加した。この塩臭化銀乳剤F
と、乳化物Dと同様にして調製したシアン発色用カプラ
ー(ExC−1)及び発色還元剤(CH−16)を含有
する乳化物Fとを混合溶解し、第5層塗布液を調製し
た。
【0370】
【化125】
【0371】
【化126】
【0372】第二層、第六層および第七層も後で示す組
成になるように調製した。また第二層および第四層の中
間層に補助現像主薬(ETA−6)を微粒子固体分散の
状態でそれぞれ1.4×10-4モル添加した。溶媒、色
像安定剤、紫外線吸収剤、混色防止剤、界面活性剤等
は、実施例1と同様の化合物を使用した。各層のゼラチ
ン硬化剤としては、1−オキシ−3,5−ジクロロ−s
−トリアジンナトリウム塩を用いた。また、各層にCp
d−4とCpd−5をそれぞれ全量が、25mg/m2
および50mg/m2 となるように添加した。
【0373】また青感性乳剤層、緑感性乳剤層、赤感性
乳剤層に対し、1−(5−メチルウレイドフェニル)−
5−メルカプトテトラゾールをそれぞれハロゲン化銀1
モル当たり8.5×10-5モル、9.0×10-4モル、
2.5×10-4モル添加した。また青感性乳剤層と緑感
性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラザインデンをそれぞれハロゲン化
銀1モル当たり、1×10-4モルと2×10-4モル添加
した。またイラジエーション防止のために、乳剤層に下
記の染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加した。
【0374】
【化127】
【0375】(層構成)以下に各層の組成を示す。数字
は塗布量(g/m2 )を表す。ハロゲン化銀乳剤、銀換
算塗布量を表す。
【0376】
【表2】
【0377】
【表3】
【0378】
【化128】
【0379】
【化129】
【0380】
【化130】
【0381】上記試料(101)に対し、発色用還元剤
(CH−32)及び(CH−16)を(CH−61)に
等モル置き換えし、更にExY−1、ExM−1及びE
xC−1をそれぞれ下記のExY−2、ExM−2及び
ExC−2に等モル置き換えする以外は試料(101)
と同様に試料(102)を作製した。又、発色用還元剤
を含有しない試料(100)は、上記試料(101)に
対して第一層、第三層、第五層の添加物CH−32及び
CH−16をそれぞれ削除する以外は試料(101)と
同様に作製した。
【0382】
【化131】
【0383】上記方法で処理した試料(100)を幅1
2.7cmに裁断し、像様露光と、センシトメトリー用3色
分解フィルターの階調露光とを与えた。露光した試料
(100)は下記に示す処理を1日当たり1m2 ずつ1
ヶ月間、毎日処理を行った。尚、このときセンシトメト
リー用の露光品は毎日の先頭と最後に処理し、後は像様
露光品を処理した。又、処理は前記図1に示した感光材
料処理装置にそった処理機を用いた。処理工程及び処理
液組成を以下に示す。
【0384】 (処理工程) 処理工程 時間 温度 補充量* タンク容量 開口率 カラー現像 30秒 40℃ 45ml 2.0リットル 0.003 漂白定着 30秒 40℃ 30ml 1.5リットル 0.005 リンス(1) 15秒 40℃ − 1.0リットル 0.007 リンス(2) 15秒 40℃ − 1.0リットル 0.007 リンス(3) 15秒 40℃ − 1.0リットル 0.007 リンス(4) 15秒 40℃ 150ml 1.0リットル 0.007 乾燥 30秒 80℃ *感光材料1m2 当たりの補充量 リンスは(4) から(1) への向流方式である。又、次浴へ
の持ち込み量は感光材料1m2 当たり25ミリリットル
であった。クロスオーバーの時間は何れも3秒であり、
この時間は前工程の処理時間に包含される。
【0385】 (カラー現像液) タンク液 補充液 陽イオン交換水 800ml 800ml ジメチルポリシロキサン系界面活性剤 (シリコーンKF351A/ 信越化学工業製) 0.1g 0.1g エチレンジアミン-N,N,-N'N'- 四酢酸 4.0g 4.0g 4,5-ジヒドロキシベンゼン-1,3- ジスルホン酸ナトリウム 0.5g 0.5g トリエタノールアミン 12.0g 12.0g 塩化カリウム 12.0g − 臭化カリウム 45mg − トリアジニル-4,4- ジアミノ スチルベン系蛍光増白剤 (ハッコールOW-10EX/昭和化学工業製) 1.0g 3.0g 亜流酸ナトリウム 0.1g 0.1g ジナトリウム-N,N- ビス(スルホナート エチル)ヒドロキシルアミン 8.0g 15.0g トリイソプロピルナフタレン (β)スルホン酸ナトリウム 0.1g 0.1g N-エチル-N(β- メタンスルホンアミド エチル)-3- メチル-4- アミノアニリン ・3/2 硫酸・一水塩 5.0g 18.0g 炭酸カリウム 27.0g 27.0g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃/KOH又は硫酸にて) 10.15 12.6
【0386】 (漂白定着剤) タンク液 補充液 水 700ml 700ml 表4に記載のキレート剤 0.17モル 0.35モル 硝酸鉄(III) ・九水塩 0.15モル 0.33モル チオ硫酸アンモニウム(750g/リットル) 200ml 330ml 亜硫酸アンモニウム 35.0g 80.0g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃/ 硫酸又はアンモニア水にて) 7.00 6.00
【0387】 (リンス) タンク液と補充液は共通 塩素化イソシアヌール酸ナトリウム 0.02g 脱イオン水(導電率5μs/cm以下) 1000ml pH 6.5
【0388】ついで、試料(101)及び(102)そ
れぞれに対して、カラー現像液を用いたカラー現像工程
の変わりにアクチベーター液を用いて下記アクチベータ
ー処理を行う以外は試料(100)と同様に処理、評価
を行った。
【0389】 処理工程 時間 温度 補充量* タンク容量 開口率 アクチベータ 30秒 40℃ 45ml 2.0リットル 0.003
【0390】 (アクチベーター液) タンク液 補充液 水 800ml 800ml リン酸三カリウム 20.0g 25.0g 塩化カリウム 10.0g 12.0g ヒドロキシエチリデン-1,1- ジホスホン酸(30%溶液) 2.0ml 3.0ml 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃/KOH又は硫酸にて) 12.00 12.7
【0391】上記方法で処理した試料(100)〜(1
02)それぞれに対し、感光材料の汚れを目視で評価し
た。又、処理開始時の最初のセンシトメトリー露光品と
最後に処理したセンシトメトリー品に対して、富士写真
フイルム(株)製濃度計FSD103を用いて、イエローの最
小濃度(Dmin(B))及びシアンの最大濃度(Dmax(R))
を測定した。上記方法で濃度を測定した試料を、下記条
件で保存し、保存後のそれぞれの濃度を測定して、その
変化ΔDmin(B)及びΔDmax(R)を下記により求め、更
に、処理開始時のサンプルでの経時変化と処理終了時の
サンプルでの経時変化から、処理進行時に伴うその変化
(ΔRun )を求めた。結果を表4に示す。
【0392】(保存条件):100℃、3週間の強制条
件下 ΔDmin(B)=(保存後に測定したDmin(B))−(保存前
に測定したDmin(B)) ΔDmax(R)=(保存前に測定したDmax(R))−(保存後
に測定したDmax(R)) ΔRun(B) =(最後の処理品でのΔDmin(B))−(最初
の処理品でのΔDmin(B)) ΔRun(R) =(最後の処理品でのΔDmax(R))−(最初
の処理品でのΔDmax(R))
【0393】
【表4】
【0394】表4に示したように、本発明においては処
理後の感光材料の汚れが少なく、又、イエロー最小濃度
の経時変化及びシアン最大濃度の経時変化、さらには処
理の進行に伴う経時変化に対して、いずれも著しく優れ
ていることが判る。なお経時前はシアン最大濃度2.6
0である。
【0395】(実施例2)本願実施例1において、処理
液を下記のものに代える以外は実施例1と同様にアクチ
ベーター処理及び評価を行った。その結果を表5に示
す。
【0396】
【表5】
【0397】 (アクチベーター液) タンク液 補充液 水 800ml 800ml 5−スルホサリチル酸ナトリウム 20.0g 25.0g 塩化カリウム 10.0g 12.0g 本発明化合物(I−52) 5.0g 8.0g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃/KOH又は硫酸にて) 12.00 12.7
【0398】 (漂白定着剤) タンク液 補充液 水 700ml 700ml 表5に記載のキレート剤 0.17モル 0.35モル 硝酸鉄(III) ・九水塩 0.15モル 0.33モル 表5に記載の定着剤 1.5モル 3.2モル 亜硫酸アンモニウム 35.0g 80.0g 臭化アンモニウム 10.0g 25.0g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃/ 硫酸又はアンモニア水にて) 6.00 5.50
【0399】 (リンス) タンク液と補充液は共通 クエン酸 5.0g 5-クロロ-2- メチル-4- イソチアゾリン-3オン 0.02g 脱イオン水(導電率5μs/cm以下) 1000ml pH 6.0
【0400】表5に示したように、本発明においては本
発明においては処理後の感光材料の汚れが少なく、又、
イエロー最小濃度の経時変化及びシアン最大濃度の経時
変化、さらには処理の進行に伴う経時変化に対して、い
ずれも優れていることが判る。
【0401】(実施例3)本願実施例2において、漂白
定着液を下記のものに代える以外は実施例2と同様に処
理及び評価を行った。その結果を表6に示す。
【0402】
【表6】
【0403】 (漂白定着剤) タンク液 補充液 水 700ml 700ml 本発明キレート剤(II−15) 0.17モル 0.35モル 硝酸鉄(III) ・九水塩 0.15モル 0.33モル 定着剤(表6に記載) 1.5モル 3.2モル 亜硫酸塩(表6に記載) 表6に記載 タンク液×2 臭化ナトリウム 10.0g 25.0g グリコール酸 8.0g 10.0g 1,2-ベンゾイソチアゾリン-3- オン 0.1g 0.3g 水を加えて 1000ml 1000ml pH 5.50 5.00 (25℃/ 硫酸又はアンモニア水或いはNaOH)
【0404】表6に示したように、本発明においては処
理後の感光材料のイエロー最小濃度の経時変化及びシア
ン最大濃度の経時変化のいずれも優れていることが判
る。
【0405】(実施例4)本願実施例1において、試料
(101)に含有させる発色還元剤(CHー16)を
(CH−1)に等モル置き換えた試料(103)を作成
し、漂白定着液を下記のものに代える以外は実施例2と
同様に処理及び評価を行った。その結果を同様に、イエ
ロー最小濃度の経時変化及びシアン最大濃度の経時変化
ともに優れた性能が得られた。
【0406】 (漂白定着剤) タンク液 補充液 水 700ml 700ml 本発明キレート剤(I−55) 0.15モル 0.30モル 硝酸鉄(III) ・九水塩 0.12モル 0.25モル 本発明化合物(D−1) 1.5モル 3.2モル 2,6-ピリジンジカルボン酸 2.0g 4.0g コウジ酸 0.5g 1.0g 臭化ナトリウム 5.0g 10.0g 水を加えて 1000ml 1000ml pH 5.00 4.00 (25℃/ 硝酸又はKOH )
【0407】
【発明の効果】本発明の処理方法によれば、地球環境保
全に優れた素材を使用して、取り扱いに優れた処理工程
において、処理後の感光材料の汚れが少なく、又、イエ
ロー最小濃度の経時変化及びシアン最大濃度の経時変
化、さらには処理の進行に伴う経時変化に対して、いず
れも優れている効果が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理方法に用いるのに好適な、スリッ
ト状処理経路を有する、現像槽(又はアクチベーター
槽)、漂白定着槽、4つのリンス槽を備えた感光材料処
理機を示す概略断面図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発色還元剤を含有するハロゲン化銀カラ
    ー写真感光材料を、実質的に発色現像主薬を含有しない
    アルカリ性溶液で処理した後、下記一般式(I)で表さ
    れるモノアミン化合物の第二鉄錯塩または一般式(II)
    で表される化合物の第二鉄錯塩から選ばれた少なくとも
    1種を含有する漂白定着液で処理することを特徴とする
    ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は、水素原子、脂肪族炭化水素基、アリー
    ル基またはヘテロ環基を表す。L1 およびL2 はそれぞ
    れアルキレン基を表す。M1 およびM2 はそれぞれ水素
    原子またはカチオンを表す。) 一般式(II) 【化2】 (式中、R21、R22、R23およびR24は、それぞれ水素
    原子、脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテロ環基、ヒ
    ドロキシ基またはカルボキシ基を表す。tおよびuは、
    それぞれ0または1を表す。Wは炭素原子を含む二価の
    連結基を表す。M21、M22、M23およびM24は、それぞ
    れ水素原子またはカチオンを表す。)
  2. 【請求項2】 請求項1において、該漂白定着液中に下
    記一般式(A)〜(E)で表される化合物から選ばれた
    少なくとも1種を含有する事を特徴とする、ハロゲン化
    銀カラー写真感光材料の処理方法。 一般式(A) 【化3】 (式中、Qa1は5または6員の複素環を形成するのに必
    要な非金属原子群を表わす。尚、この複素環は炭素芳香
    環または複素芳香環と縮合していてもよい。La1は、単
    結合、二価の脂肪族基、二価の芳香族炭化水素基、二価
    の複素環基又はこれらの組合せた連結基を表わす。Ra1
    はカルボン酸もしくはその塩、スルホン酸もしくはその
    塩、ホスホン酸もしくはその塩、アミノ基またはアンモ
    ニウム塩を表わす。qは1〜3の整数を表わし、Ma1
    水素原子またはカチオンを表わす。) 一般式(B) 【化4】 (式中Qb1は、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原
    子またはセレン原子により構成される5または6員のメ
    ソイオン環を表わし、Xb1 -は−O- 、−S- または−
    - b1を表わす。Rb1は脂肪族基、芳香族炭化水素基
    または複素環基を表わす。) 一般式(C) LC1−(AC1−LC2r −AC2−LC3 (式中、LC1及びLC3は同一でも異なっていてもよく各
    々脂肪族基、芳香族炭化水素基、複素環基を表し、LC2
    は二価の脂肪族基、二価の芳香族炭化水素基、二価の複
    素環連結基またはそれらを組み合わせた連結基を表す。
    C1及びAC2はそれぞれ−S−、−O−、−NR
    C20 −、−CO−、−SO2 −またはそれらを組み合わ
    せた基を表す。rは1〜10の整数を表す。ただし、L
    C1及びLC3の少なくとも1つは−SO3 C1、−PO3
    C2C3、−NRC1(RC2)、−N+ C3(RC4)(R
    C5)・XC1 -、−SO2 NRC6(RC7)、−NRC8SO
    2 C9、−CONRC10 (RC11 )、−NRC12 COR
    C13 、−SO2 C14 、−PO(−NR
    C15 (RC16 ))2 、−NRC17 CONR
    C18 (RC19 )、−COOMC4または複素環基で置換さ
    れているものとする。MC1、MC2、MC3及びMC4は同一
    でも異なっていてもよく各々水素原子または対カチオン
    を表す。MC1〜MC20 は同一でも異なってもよく各々水
    素原子、脂肪族基または芳香族炭化水素基を表し、XC1
    -は対アニオンを表す。ただしAC1及びAC2の少なくと
    も1つは−S−を表す。) 一般式(D) 【化5】 (式中、Xd 及びYd は脂肪族基、芳香族炭化水素基、
    複素環基、−N(Rd1)Rd2、−N(Rd3) N(Rd4)
    d5、−ORd6、又は−SRd7を表わす。尚、Xd とY
    d は環を形成してもよいが、エノール化することはな
    い。ただし、Xd 及びYd のうち少なくとも一つはカル
    ボン酸もしくはその塩、スルホン酸もしくはその塩、ホ
    スホン酸もしくはその塩、アミノ基またはアンモニウム
    基、水酸基の少なくとも1つで置換されているものとす
    る。Rd1、Rd2、Rd3、Rd4及びRd5は水素原子、脂肪
    族基、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、Rd6及び
    d7は水素原子、カチオン、脂肪族基、芳香族炭化水素
    基又は複素環基を表わす。) 一般式(E) RSO2 SM (式中Rは脂肪族基、アリール基又は複素環基を表し、
    Mは水素原子又はカチオンを表す。)
  3. 【請求項3】 該漂白定着液のアンモニウムイオン濃度
    が0〜0.1モル/リットル以下である事を特徴とす
    る、請求項1または2に記載のハロゲン化銀カラー写真
    感光材料の処理方法。
  4. 【請求項4】 該漂白定着液の亜硫酸塩の濃度が0〜
    0.05モル/リットル以下である事を特徴とする、請
    求項1、2または3に記載のハロゲン化銀カラー写真感
    光材料の処理方法。
  5. 【請求項5】 該ハロゲン化銀カラー写真感光材料が含
    有する発色還元剤の少なくとも1種が下記一般式(C
    H)で表されることを特徴とする、請求項1、2、3ま
    たは4に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理
    方法。 一般式(CH) 【化6】 (式中R11はアリール基又はヘテロ環基であり、R12
    アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基
    又はヘテロ環基である。Xは−SO2 −、−CO−、−
    COCO−、−CO−O−、−CO−N(R13) −、−
    COCO−O−、−COCO−N(R13)−又は−SO
    2 −N(R13)−である。ここでR13は水素原子又はR
    12で述べた基である。)
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