JP3041739B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料用の漂白能を有する処理液 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料用の漂白能を有する処理液

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JP3041739B2 JP4064898A JP6489892A JP3041739B2 JP 3041739 B2 JP3041739 B2 JP 3041739B2 JP 4064898 A JP4064898 A JP 4064898A JP 6489892 A JP6489892 A JP 6489892A JP 3041739 B2 JP3041739 B2 JP 3041739B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀カラー写
真感光材料用の漂白能を有する処理液に関し、更に詳し
くは生物分解性に優れ、漂白カブリが少なく、かつ脱銀
性に優れたハロゲン化銀カラー写真感光材料用の漂白能
を有する処理液に関する。
【0002】
【発明の背景】一般に、ハロゲン化銀カラー写真感光材
料は発色現像液、漂白液、定着液、漂白定着液、安定液
等で処理が行われる。これらの処理液の中で、漂白液及
び漂白定着液中には銀を漂白するための漂白剤が添加さ
れており、現在カラーペーパー処理、カラーネガフィル
ム処理等に最も一般的に使われているのはエチレンジア
ミン四酢酸第2鉄錯塩である。しかしながら、エチレン
ジアミン四酢酸第2鉄錯塩は、生物分解性(Biodegrada
bility)が悪く、河川や土壌中に万一流出した際には分
解せずに蓄積されたり、あるいは長期にわたり漂うこと
になり、地球環境保護の立場から好ましくない。また、
近年使われ始めた漂白剤として、例えば特開平2-103041
号、特開平2-103040号、特開昭63-250651号、明細書等
に記載される1,3-プロパンジアミン四酢酸第2鉄塩(PD
TA・Fe)が挙げられる。このPDTA・Feは銀漂白能力が優れ
迅速処理適性を有し、かつ生物分解性に優れている化合
物であるが、実用上欠点を有している。それは、発色現
像後直ちに漂白処理する際には、漂白カブリが生じるこ
とであり、これを解決するために酢酸等を用いてpHを下
げる技術が考えられるが、この様な際は臭気が問題とな
ってしまう。
【0003】また別なるPDTA・Feの問題は、PDTA・Feを用
いた漂白液に引き続き定着液で処理する際、あるいは漂
白定着液の漂白剤として用いる際には、その強い酸化力
のために定着剤であるチオ硫酸塩が分解され硫化を生じ
てしまう点にある。
【0004】また、別なる漂白剤として、特開昭61-118
752号、特開昭61-50145号、特開昭61-50150号、特開昭6
1-50147号明細書等に記載されるジエチレントリアミン
五酢酸第2鉄錯塩が知られているが、これにしても欠点
を有している。
【0005】それは該漂白剤でカラーペーパーを処理す
る際にはエッジ部に黄色汚染を生じることである。これ
は特に、低補充処理を行なった際には著しくなり、無視
し得ない問題となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、第1に、漂白カブリが発生することなく、かつ迅速
処理が可能なハロゲン化銀カラー写真感光材料用の漂白
能を有する処理液の提供にあり、第2の目的は、生物分
解性に優れ、環境適性を有したハロゲン化銀カラー写真
感光材料用の漂白能を有する処理液の提供にある。さら
に第3の目的は、硫化の生じない安定した処理を可能と
するハロゲン化銀カラー写真感光材料用の漂白能を有す
る処理液の提供にある。第4の目的は、感光材料のエッ
ジ部の黄色汚染が改良されたハロゲン化銀カラー写真感
光材料用の漂白能を有する処理液の提供にある。
【0007】この他の目的は、以下の明細文の中で、自
ら明らかとなろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記問題点を
解決すべく、鋭意研究した結果、本発明に至った。
【0009】即ち、上記本発明の目的は下記処理液
(1)、(2)又は(3)によって達成される。
【0010】(1)少なくとも下記一般式〔I〕で示さ
れる化合物の第2鉄錯塩を含有することを特徴とするハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料用の漂白能を有する処理
液。
【0011】
【化2】
【0012】式中、A1、A2、A3及びA4は、それぞれ
同一でも異なっていてもよく、水素原子、水酸基、-COO
M、-PO3M2、-CH2COOM、-CH2OH又は低級アルキル基を表
す。ただし、A1、A2、A3及びA4の少なくとも1つは
-CH2COOM、-COOM又は-PO3M2である。M、M1及びM
2は、それぞれ水素原子、アンモニウム基、ナトリウム
原子、カリウム原子、リチウム原子又は有機アンモニウ
ム基を表す。Bは水素原子又は水酸基を表わす。
【0013】(2)前記処理液中の、全カチオンに対す
るアンモニウムイオンの比率が50モル%以下であること
を特徴とする上記(1)に記載のハロゲン化銀カラー写
真感光材料用の漂白能を有する処理液。
【0014】(3)前記処理液中に下記一般式〔II〕で
示される化合物又はヒドロキシ酢酸を含有することを特
徴とする上記(1)又は(2)に記載のハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料用の漂白能を有する処理液。
【0015】一般式〔II〕 A−(COOM1)n 式中、nは2〜5の整数であり、Aは単結合又はn価の
有機基を表す。M1は水素原子、アルカリ金属原子又は
アンモニウム基を表す。n個のM1は同一でも異なって
もよい。
【0016】以下、本発明について詳説する。
【0017】一般式〔I〕において、A1、A2、A3及び
4は、それぞれ同一でも異なってもよく、水素原子、
水酸基、-COOM、-PO3M2、-CH2COOM、-CH2OH又は低級ア
ルキル基(メチル基、エチル基、イソプロピル基、n-プ
ロピル基等)を表す。ただし、A1、A2、A3及びA4
少なくとも1つは-CH2COOM、-COOM又は-PO3M2である。
M、M1及びM2は、それぞれ水素原子、アンモニウム
基、ナトリウム原子、カリウム原子、リチウム原子又は
有機アンモニウム基(例えば、トリメチルアンモニウム
基、トリエタノールアンモニウム基等)を表す。Bは水
素原子又は水酸基を表わす。
【0018】以下に、一般式〔I〕で示される化合物の
好ましい具体例を挙げる。
【0019】
【化3】
【0020】
【化4】
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】上記、一般式〔I〕で示される化合物は特
開昭63-267750号、同63-267751号、特開平2-115172号、
同2-295954号及び特開平3-56456号明細書等に記載の一
般的な合成法で合成できる。
【0024】本発明に係わる「漂白能を有する処理液」
とは、具体的には漂白液、漂白定着液、一浴現像漂白定
着液を意味している。
【0025】前記一般式〔I〕で示される化合物の第2
鉄錯塩の添加量は漂白液又は漂白定着液1l当たり0.05
〜2.0モルの範囲で含有することが好ましく、より好ま
しくは0.1〜1.5モルの範囲である。
【0026】前記一般式〔I〕で示される化合物と第2
鉄イオンのモル比率は1:1から1:3の範囲であるこ
とが好ましく、より好ましくは1:1.1から1:2.5の範
囲である。
【0027】本発明において漂白液又は漂白定着液に
は、漂白剤として上記一般式〔I〕で示される化合物の
鉄錯塩以外に下記化合物の第2鉄錯塩等を用いることが
できる。
【0028】〔A′−1〕エチレンジアミン四酢酸 〔A′−2〕トランス-1,2-シクロヘキサンジアミン四
酢酸 〔A′−3〕ジヒドロキシエチルグリシン 〔A′−4〕エチレンジアミンテトラキスメチレンホス
ホン酸 〔A′−5〕ニトリロトリスメチレンホスホン酸 〔A′−6〕ジエチレントリアミンペンタキスメチレン
ホスホン酸 〔A′−7〕ジエチレントリアミン五酢酸 〔A′−8〕エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェ
ニル酢酸 〔A′−9〕ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸 〔A′−10〕エチレンジアミンプロピオン酸 〔A′−11〕エチレンジアミンジ酢酸 〔A′−12〕ヒドロキシエチルイミノジ酢酸 〔A′−13〕ニトリロトリ酢酸 〔A′−14〕ニトリロ三プロピオン酸 〔A′−15〕トリエチレンテトラミン六酢酸 〔A′−16〕エチレンジアミン四プロピオン酸 〔A′−17〕1,3-プロピレンジアミン四酢酸 〔A′−18〕グリコールエーテルジアミン四酢酸 本発明において、漂白液、漂白定着液及び定着液には、
特開昭64-295258号明細書に記載のイミダゾール及びそ
の誘導体又は同明細書記載の一般式〔I〕〜〔IX〕で示
される化合物及びこれらの例示化合物の少なくとも一種
を含有させることにより迅速性に対して効果を奏しう
る。
【0029】上記の促進剤の他、特開昭62-123459号明
細書の第51頁から第115頁に記載の例示化合物及び特開
昭63-17445号明細書の第22頁から第25頁に記載の例示化
合物、特開昭53-95630号、同53-28426号公報記載の化合
物等も同様に用いることができる。
【0030】漂白液又は漂白定着液の温度は20〜50℃で
使用されるのがよいが、望ましくは25〜45℃である。
【0031】漂白液のpHは6.0以下が好ましく、より好
ましくは1.0以上5.5以下にすることである。漂白定着液
のpHは5.0〜9.0が好ましく、より好ましくは6.0〜8.5
である。なお、漂白液又は漂白定着液のpHはハロゲン
化銀感光材料の処理時の処理槽のpHであり、いわゆる
補充液のpHとは明確に区別されうる。
【0032】漂白液又は漂白定着液には、上記以外に臭
化アンモニウム、臭化カリウム、臭化ナトリウムの如き
ハロゲン化物、各種の蛍光増白剤、消泡剤或いは界面活
性剤を含有せしめることもできる。
【0033】漂白液又は漂白定着液の好ましい補充量は
ハロゲン化銀カラー写真感光材料1m2当たり500ml以下
であり、より好ましくは10〜400mlであり、最も好まし
くは20〜350mlであり、低補充量になればなる程、本発
明の効果がより顕著となる。
【0034】本発明においては漂白液又は漂白定着液の
活性度を高める為に処理浴中及び処理補充液貯蔵タンク
内で所望により空気の吹き込み、又は酸素の吹き込みを
行ってよく、或いは適当な酸化剤、例えば過酸化水素、
臭素酸塩、過硫酸塩等を適宜添加してもよい。
【0035】本発明に係わる定着液又は漂白定着液に用
いられる定着剤としては、チオシアン酸塩、チオ硫酸塩
が好ましく用いられる。チオシアン酸塩の含有量は少な
くとも0.1モル/l以上が好ましく、カラーネガフィル
ムを処理する場合、より好ましくは0.5モル/l以上で
あり、特に好ましくは1.0モル/l以上である。またチ
オ硫酸塩の含有量は少なくとも0.2モル/l以上が好ま
しく、カラーネガフィルムを処理する場合、より好まし
くは0.5モル/l以上である。
【0036】また本発明においては、チオシアン酸塩と
チオ硫酸塩を併用することにより、更に効果的に本発明
の目的を達成できる。
【0037】本発明に係わる定着液又は漂白定着液に
は、これら定着剤の他に各種の塩から成るpH緩衝剤を
単独或いは2種以上含むことができる。更にアルカリハ
ライド又はアンモニウムハライド、例えば臭化カリウ
ム、臭化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化アンモニウ
ム等の再ハロゲン化剤を多量に含有させることが望まし
い。
【0038】またアルキルアミン類、ポリエチレンオキ
サイド類等の通常定着液又は漂白定着液に添加すること
が知られている化合物を適宜添加することができる。
【0039】尚、本発明に係わる漂白定着液から公知の
方法で銀回収してもよい。
【0040】定着液又は漂白定着液には、特開昭64-295
258号明細書第56頁に記載の下記一般式〔FA〕で示さ
れる化合物及びこの例示化合物を添加するのが好まし
く、本発明の効果をより良好に奏するばかりか、少量の
感光材料を長時間にわたって処理する際に定着能を有す
る処理液中に発生するスラッジも極めて少ないという別
なる効果が得られる。
【0041】
【化7】
【0042】同明細書記載の一般式〔FA〕で示される
化合物は米国特許3,335,161号明細書及び米国特許3,26
0,718号明細書に記載されている如き一般的な方法で合
成できる。これら、前記一般式〔FA〕で示される化合
物はそれぞれ単独で用いてもよく、また2種以上組合せ
て用いてもよい。
【0043】また、これら一般式〔FA〕で示される化
合物の添加量は処理液1l当たり0.1〜200gの範囲で好
結果が得られる。
【0044】漂白液及び定着液による処理時間は任意で
あるが、各々3分30秒以下であることが好ましく、より
好ましくは10秒〜2分20秒、特に好ましくは20秒〜1分
20秒の範囲である。また漂白定着液による処理時間は4
分以下が好ましく、より好ましくは10秒〜2分20秒の範
囲である。
【0045】また、本発明を実施する上で、本発明の漂
白能を有する処理液中の全カチオンに対するアンモニウ
ムイオンの比率が50モル%以下である際に、本発明の目
的の効果がより良好に奏され、該比率はより好ましくは
30モル%以下、最も好ましくは10モル%以下である。
【0046】また、本発明に係わる硝酸塩は、具体的に
は硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム、硝酸カリウム、
硝酸リチウム等が挙げられる。
【0047】次に、前記一般式〔II〕で示される化合物
について詳述する。
【0048】一般式〔II〕において、Aで表されるn価
の有機基としては、アルキレン基(例えばメチレン基、
エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等)、
アルケニレン基(例えばエテニレン基等)、アルキニレ
ン基(例えばエチニレン基等)、シクロアルキレン基
(例えば1,4-シクロヘキサンジイル基等)、アリーレン
基(例えばo-フェニレン基、p-フェニレン基等)、アル
カントリイル基(例えば1,2,3-プロパントリイル基
等)、アレーントリイル基(例えば1,2,4-ベンゼントリ
イル基等)が挙げられる。
【0049】以上述べたAで表されるn価の基は置換基
(例えばヒドロキシ基、アルキル基、ハロゲン原子等)
を有するものを含む(例えば1,2-ジヒドロキシエチレ
ン、ヒドロキシエチレン、2-ヒドロキシ-1,2,3-プロパ
ントリイル、メチル-p-フェニレン、1-ヒドロキシ-2-ク
ロロエチレン、クロロメチレン、クロロエテニレン
等)。以下に、一般式〔II〕で示される化合物の好まし
い具体例を示す。
【0050】
【化8】
【0051】
【化9】
【0052】以上の例示化合物の中で特に好ましいのは
例示化合物(II−1),(II−3),(II−4),(II−
5),(II−6),(II−16),(II−18)であり、とり
わけ好ましいのは(II−5)である。
【0053】一般式〔II〕で示される化合物は、漂白能
を有する処理液1l当たり0.05〜2.0モル含有すること
が好ましいが、より好ましくは0.2〜1.0モル含有するこ
とである。
【0054】
【実施例】次に、本発明の実施例により本発明を更に詳
細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定
されるものではない。
【0055】実施例1 カラー写真感光材料(カラーペーパー)の作成 紙支持体の片面にポリエチレンを、別の面の第1層側に
酸化チタンを含有するポリエチレンをラミネートした支
持体上に以下に示す構成の各層を塗設し、多層カラー写
真感光材料を作成した。塗布液は下記のごとく調製し
た。
【0056】第1層塗布液 イエローカプラー(Y−1)26.7g、色素画像安定化剤
(ST−1)100g、(ST−2)6.67g、添加剤(H
Q−1)0.67gを高沸点溶剤(DNP)6.67gに酢酸エ
チル60mlを加え溶解し、この溶液を20%界面活性剤(S
U−1)7mlを含有する10%ゼラチン水溶液220mlに超
音波ホモジナイザーを用いて乳化分散させてイエローカ
プラー分散液を作製した。この分散液を下記条件にて作
製した青感性ハロゲン化銀乳剤(銀10g含有)と混合し
第1層塗布液を調製した。
【0057】第2層〜第7層塗布液も上記第1層塗布液
と同様に調製した。
【0058】又、硬膜剤として第2層及び第4層に(H
−1)を、第7層に(H−2)を添加した。塗布助剤と
しては、界面活性剤(SU−2)、(SU−3)を添加
し、表面張力を調整した。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【化10】
【0062】
【化11】
【0063】
【化12】
【0064】
【化13】
【0065】[青感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法]40
℃に保温した2%ゼラチン水溶液1000ml中に下記(A
液)及び(B液)をpAg=6.5、pH=3.0に制御しつつ3
0分かけて同時添加し、更に下記(C液)及び(D液)
をpAg=7.3、pH=5.5に制御しつつ180分かけて同時添
加した。
【0066】このとき、pAgの制御は特開昭59-45437号
公報記載の方法により行い、pHの制御は硫酸又は水酸
化ナトリウムの水溶液を用いて行った。
【0067】 (A液) 塩化ナトリウム 3.42g 臭化カリウム 0.03g 水を加えて 200ml (B液) 硝酸銀 10g 水を加えて 200ml (C液) 塩化ナトリウム 102.7g 臭化カリウム 1.0g 水を加えて 600ml (D液) 硝酸銀 300g 水を加えて 600ml 添加終了後、花王アトラス社製デモールNの5%水溶液
と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用いて脱塩を行った
後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径0.85μm、粒径
分布の変動係数7%、塩化銀含有率99.5モル%の単分散
立方体乳剤EMP−1を得た。
【0068】上記乳剤EMP−1に対し、下記化合物を
用い50℃にて90分化学熟成を行い、青感性ハロゲン化銀
乳剤(Em−A)を得た。
【0069】 チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モルAgX 塩化金酸 0.5mg/モルAgX 安定剤(STAB−1) 6×10-4モル/モルAgX 増感色素(BS−1) 4×10-4モル/モルAgX 〃 (BS−2) 1×10-4モル/モルAgX [緑感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法](A液)と(B
液)の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変
更する以外はEMP−1と同様にして、平均粒径0.43μ
m、粒径分布の変動係数8%、塩化銀含有率99.5モル%
の単分散立方体乳剤EMP−2を得た。
【0070】EMP−2に対し、下記化合物を用いて55
℃で120分化学熟成を行い、緑感性ハロゲン化銀乳剤
(Em−B)を得た。
【0071】 チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モルAgX 塩化金酸 1.0mg/モルAgX 安定剤(STAB−1) 6×10-4モル/モルAgX 増感色素(GS−1) 4×10-4モル/モルAgX [赤感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法](A液)と(B
液)の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変
更する以外はEMP−1と同様にして、平均粒径0.50μ
m、粒径分布の変動係数8%、塩化銀含有率99.5モル%
の単分散立方体乳剤EMP−3を得た。
【0072】EMP−3に対し、下記化合物を用いて60
℃で90分化学熟成を行い、赤感性ハロゲン化銀乳剤(E
m−C)を得た。
【0073】 チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モルAgX 塩化金酸 2.0mg/モルAg
X 安定剤(STAB−1) 6×10-4モル/モルAgX 増感色素(RS−1) 4×10-4モル/モルAgX
【0074】
【化14】
【0075】上記カラー写真感光材料(カラーペーパ
ー)を常法に従って露光後、次の処理工程と処理液を使
用して処理を行った。
【0076】 処理工程 処理温度 処理時間 補充量 (1)発色現像 39.0±0.3℃ 27秒 70ml/m2 (2)漂白定着 37.5±0.5℃ 27秒 55ml/m2 (3)安定(3槽カスケード) 30〜34℃ 90秒 248ml/m2 (4)乾 燥 60〜80℃ 30秒 発色現像液 トリエタノールアミン 10g ジエチレングリコール 6g N,N-ジエチルヒドロキシルアミン 3.6g ヒドラジノジ酢酸 5.0g 臭化カリウム 20mg 塩化カリウム 3.5g ジエチレントリアミン五酢酸 5g 亜硫酸カリウム 0.3g 発色現像主薬(3-メチル-4-アミノ-N-エチル-N-(β- メタンスルホンアミドエチル)-アニリン硫酸塩) 5.5g 炭酸カリウム 25g 炭酸水素カリウム 5g 水を加えて全量を1lとし、水酸化カリウム又は硫酸でpH10.10に調整する。 発色現像補充液 トリエタノールアミン 14.0g ジエチレングリコール 8.0g N,N-ジエチルヒドロキシルアミン 5g ヒドラジノジ酢酸 7.5g 臭化カリウム 2
mg 塩化カリウム 2.5
g ジエチレントリアミン五酢酸 7.5g 亜硫酸カリウム 0.5g 発色現像主薬(3-メチル-4-アミノ-N-エチル-N-(β- メタンスルホンアミドエチル)アニリン硫酸塩) 8g 炭酸カリウム 30g 炭酸水素カリウム 1g 水を加えて全量を1lとし、水酸化カリウム又は硫酸でpH10.40に調整する。 漂白定着液 水 600ml 有機酸第2鉄錯塩(表3及び表4記載) 0.15モル チオ硫酸塩 0.6モル 亜硫酸塩 0.15モル 例示化合物II−5 7g アンモニア水、水酸化カリウム、酢酸を適宜用いてpH7.0にし、全量を1lに 仕上げる。
【0077】ただし、表3及び表4に示す様に、漂白定
着液中のアンモニウムイオンの比率(モル%)を調整す
るために、上記添加剤のアンモニウム塩とカリウム塩を
適宜用いた。
【0078】漂白定着補充液 上記、漂白定着液中の各添加剤の濃度を1.75倍にし、p
Hを5.8にして用いた。 安定液及び補充液 オルトフェニルフェノール 0.1g ユビテックスMST(チバガイギー社製) 1.0g ZnSO4・7H2O 0.1g 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 5.0ml 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸(60%溶液) 3.
0g エチレンジアミン四酢酸 1.5
g アンモニア水又は硫酸でpH7.8とすると共に水で1lとする。
【0079】作成したカラーペーパー及び処理液を用い
て、ランニング処理を行った。
【0080】ランニング処理は自動現像機に上記の発色
現像タンク液を満たすと共に、漂白定着タンク液及び安
定タンク液を満たし、前記カラー写真感光材料を処理し
ながら3分間隔毎に上記した発色現像補充液と漂白定着
補充液と安定補充液を定量ポンプを通じて補充しながら
行った。
【0081】ランニング処理は漂白定着タンク液中に補
充された漂白定着タンク液の量が漂白定着タンク液の容
量の3倍になるまで連続処理を行った。なお1Rという
のは漂白定着タンク容量分の漂白定着補充液が補充され
ることを意味する。
【0082】処理後、カラーペーパー曝射露光部の蛍光
X線残存銀量を測定した。さらに、ランニングテスト終
了時の処理済みカラー写真感光材料のエッジ部の汚れの
状況を観察した。又、ランニング終了時の漂白定着タン
ク液の様子(硫化物の生成)の目視評価を行った。これ
らの結果を表3及び表4に示す。
【0083】表3及び表4中、硫化の発生状況の欄の記
号の意味は下記のとおりである。
【0084】◎ 硫化物は全く認められない ○ 液表面に極めて僅かに浮遊物が認められる △ 僅かに硫化物の発生が認められる × 明らかに硫化物の発生が認められる ×× 多量に硫化物の発生が認められる。
【0085】又、エッジ汚れの欄の記号の意味は下記の
とおりである。
【0086】◎ エッジ汚れが全く認められない ○ 極めて僅かにエッジ汚れが認められる △ 僅かにエッジ汚れが認められる × 明らかに問題となる程エッジ汚れが認められる ×× 著しくエッジ汚れが認められる。
【0087】
【表3】
【0088】
【表4】
【0089】表3及び表4並びに以下の表において、ED
TA・Feはエチレンジアミン四酢酸第2鉄錯塩、PDTA・Fe
は1,3-プロピレンジアミン四酢酸第2鉄錯塩、DTPA・Fe
はジエチレントリアミン五酢酸第2鉄錯塩、NTA・Fe は
ニトリロ三酢酸第2鉄錯塩、(I−1)・Feは例示化合物
(I−1)の第2鉄錯塩、(I−16)・Feは例示化合物(I−
16)の第2鉄錯塩、(I−18)・Feは例示化合物(I−18)
の第2鉄錯塩を表す。
【0090】上記表3及び表4より、本発明の有機酸の
第2鉄錯塩を用いた際には、残留銀量も少なく、エッジ
部の汚れも良好であり、漂白定着液の保存性も良好であ
ることが分かる。更に、漂白定着液中の全カチオンに対
するアンモニウムイオンの比率が50モル%以下の際に、
上記効果がより良好であり、30モル%以下の際に特に良
好となり、10モル%以下で最も良好であることが分か
る。
【0091】実施例2 以下の実施例において、ハロゲン化銀写真感光材料中の
添加量は特に記載のない限り1m2当たりのグラム数を示
す。またハロゲン化銀とコロイド銀は銀に換算して示し
た。以下の如くにして、沃臭化銀カラー写真感光材料
(カラーフィルム)を作成した。
【0092】沃臭化銀カラー写真感光材料 トリアセチルセルロースフィルム支持体(60μm)の片
面(表面)に下引加工を施し、次いで支持体をはさん
で、当該下引加工を施した面と反対側の面(裏面)に下
記に示す組成の各層を順次支持体側から形成した。
【0093】 裏面第1層 アルミナゾルAS−100(酸化アルミニウム)(日産化学工業株式会社製) 0.8g 裏面第2層 ジアセチルセルロース 100mg ステアリン酸 10mg シリカ微粒子(平均粒径0.2μm) 50mg 次いで、下引加工したトリアセチルセルロースフィルム
支持体の表面上に、下記に示す組成の各層を順次支持体
側から形成して多層カラー写真感光材料を作成した。
【0094】 第1層;ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.15g UV吸収剤(UV−1) 0.20g カラードシアンカプラー(CC−1) 0.02g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.20g 〃 (Oil−2) 0.20g ゼラチン 1.6 g 第2層;中間層 ゼラチン 1.3g 第3層;低感度赤感性乳剤層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.3μm) 0.4g 〃 (平均粒径0.4μm) 0.3g 増感色素(S−1) 3.0×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−2) 3.2×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−3) 0.3×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−1) 0.50g 〃 (C−2) 0.20g カラードシアンカプラー(CC−1) 0.07g DIR化合物(D−1) 0.006g 〃 (D−2) 0.01g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.55g ゼラチン 1.0g 第4層;高感度赤感性乳剤層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.7μm) 0.9g 増感色素(S−1) 1.7×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−2) 1.6×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−3) 0.2×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−2) 0.23g カラードシアンカプラー(CC−1) 0.03g DIR化合物(D−2) 0.0
2g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.30
g ゼラチン 1.0g 第5層;中間層 ゼラチン 0.8g 第6層;低感度緑感性乳剤層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.4μm) 0.6g 〃 (平均粒径0.3μm) 0.2g 増感色素(S−4) 6.7×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−5) 1.0×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−A) 0.20g 〃 (M−B) 0.40g カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.10g DIR化合物(D−3) 0.02g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.7g ゼラチン 1.0g 第7層;高感度緑感性乳剤層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.7μm) 0.9g 増感色素(S−6) 1.1×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−7) 2.0×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−8) 0.5×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−A) 0.5g 〃 (M−B) 0.13g カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.04g DIR化合物(D−3) 0.004g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.35g ゼラチン 1.0g 第8層;イエローフィルター層 黄色コロイド銀 0.1g 添加剤(HS−1) 0.0
7g 〃 (HS−2) 0.0
7g 〃 (SC−1) 0.12g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.15g ゼラチン 0.9g 第9層;低感度青感性乳剤層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.3μm) 0.25g 〃 (平均粒径0.4μm) 0.25g 増感色素(S−9) 5.8×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) 0.71g 〃 (Y−2) 0.30g DIR化合物(D−1) 0.003g 〃 (D−2) 0.006g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.18g ゼラチン 1.2g 第10層;高感度青感性乳剤層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.8μm) 0.5g 増感色素(S−10) 3×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−11) 1.2×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) 0.18g 〃 (Y−2) 0.20g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.05g ゼラチン 0.9g 第11層;第1保護層 沃臭化銀(平均粒径0.08μm) 0.3g 紫外線吸収剤(UV−1) 0.07g 〃 (UV−2) 0.10g 添加剤(HS−1) 0.2g 〃 (HS−2) 0.1g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.0
7g 〃 (Oil−3) 0.07
g ゼラチン 0.85g 第12層;第2保護層 化合物A 0.04g 化合物B 0.004g ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.02g メチルメタアクリレート:エチルメタアクリレート:メタアクリル酸 =3:3:4(重量比)の共重合体(平均粒径3μm) 0.13g 尚、上記の沃臭化銀カラー写真感光材料は、更に、化合
物Su−1、Su−2、粘度調整剤、硬膜剤H−1、H
−2、安定剤ST−1、カブリ防止剤AF−1、AF−
2(重量平均分子量10000のもの及び1100000のもの)、
染料AI−1、AI−2及び化合物DI−1(9.4mg/m
2)を含有する。
【0095】
【化15】
【0096】
【化16】
【0097】
【化17】
【0098】
【化18】
【0099】
【化19】
【0100】
【化20】
【0101】
【化21】
【0102】
【化22】
【0103】
【化23】
【0104】[乳剤の調製]第10層に使用した沃臭化銀
乳剤は以下の方法で調製した。
【0105】平均粒径0.33μmの単分散沃臭化銀粒子
(沃化銀含有率2モル%)を種結晶として、沃臭化銀乳
剤をダブルジェット法により調製した。
【0106】溶液〈G−1〉を温度70℃、pAg7.8、pH
7.0に保ち、よく撹拌しながら0.34モル相当の種乳
剤を添加した。
【0107】(内部高沃度相−コア相−の形成)その
後、〈H−1〉と〈S−1〉を1:1の流量比を保ちな
がら、加速された流量(終了時の流量が初期流量の3.
6倍)で86分を要して添加した。
【0108】(外部低沃度相−シェル相−の形成)続い
て、pAg10.1、pH6.0に保ちながら、〈H−2〉と〈S
−2〉を1:1の流量比で加速された流量(終了時の流
量が初期流量の5.2倍)で65分を要して添加した。
【0109】粒子形成中のpAgとpHは、臭化カリウム
水溶液と56%酢酸水溶液を用いて制御した。粒子形成後
に、常法のフロキュレーション法によって水洗処理を施
し、その後ゼラチンを加えて再分散し、40℃にてpH及
びpAgをそれぞれ5.8及び8.06に調整した。
【0110】得られた乳剤は、平均粒径0.80μm、粒径
分布の変動係数が12.4%、沃化銀含有率9.0モル%の八
面体沃臭化銀粒子を含む単分散乳剤であった。
【0111】 〈G−1〉 オセインゼラチン 100.0g 化合物−1の10重量%メタノール溶液 25.0ml 28%アンモニア水溶液 440.0ml 56%酢酸水溶液 660.0ml 水で仕上げる 5000.0ml 〈H−1〉 オセインゼラチン 82.4g 臭化カリウム 151.6g 沃化カリウム 90.
6g 水で仕上げる 103
0.5ml 〈S−1〉 硝酸銀 309.2g 28%アンモニア水溶液 当量 水で仕上げる 1030.5ml 〈H−2〉 オセインゼラチン 302.1g 臭化カリウム 770.0g 沃化カリウム 33.2g 水で仕上げる 3776.8ml 〈S−2〉 硝酸銀 1133.0g 28%アンモニア水溶液 当量 水で仕上げる 3776.8ml 化合物−1
【0112】
【化24】
【0113】同様の方法で、種結晶の平均粒径、温度、
pAg、pH、流量、添加時間及びハライド組成を変化さ
せ、平均粒径及び沃化銀含有率が異なる前記各乳剤を調
製した。
【0114】いずれも粒径分布の変動係数20%以下のコ
ア/シェル型単分散乳剤であった。各乳剤は、チオ硫酸
ナトリウム、塩化金酸及びチオシアン酸アンモニウムの
存在下にて最適な化学熟成を施し、増感色素、4-ヒドロ
キシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラザインデン、1-フェニ
ル-5-メルカプトテトラゾールを加えた。
【0115】ただし、上記沃臭化銀カラー写真感光材料
は平均沃化銀含有率が8モル%になるように調製した。
【0116】このようにして作成した感光材料を常法に
従ってウェッジ露光後、下記の処理工程に従ってランニ
ング処理を行った。ただし、ランニング処理は、漂白定
着タンク槽の容量の2倍量が補充されるまで(2R)、
連続的に行った。
【0117】 処理工程 処理時間 処理温度 補充量 (135サイズ24EX1本当たり) (1)発色現像 3分15秒 38℃ 20ml (2)漂白定着 3分15秒 38℃ 30ml (3)安定化 1分 38℃ 40ml (3槽カスケード) (4)乾 燥 1分 40〜80℃ 発色現像液 炭酸カリウム 30.0g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 亜硫酸カリウム 3.0g 臭化ナトリウム 1.3g 沃化カリウム 1.2mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5g 塩化ナトリウム 0.6g 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒドロキシルエチル)アニリン 硫酸塩 4.5g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 水酸化カリウム 1.2g 水を加えて1lとし、水酸化カリウム又は20%硫酸を用いてpH10.00に調整す る。
【0118】 発色現像補充液 炭酸カリウム 35g 炭酸水素ナトリウム 3g 亜硫酸カリウム 5g 臭化ナトリウム 0.5g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.5g 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒドロキシルエチル)アニリン 硫酸塩 6.0g 水酸化カリウム 2g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 水を加えて1lとし、水酸化カリウム又は20%硫酸を用いてpH10.12に調整す る。
【0119】 漂白定着タンク液 水 600ml 有機酸第2鉄錯塩(表5及び6記載) 0.4モル チオ硫酸塩 2.0モル 亜硫酸塩 0.15モル 例示化合物II−5 2g アンモニア水、酢酸を用いてpH7.0に調整し、全量を1lに仕上げる。
【0120】ただし、表5及び表6に示す様に、漂白定
着液中のアンモニウムイオンの比率(モル%)を調整する
ため、上記添加剤のアンモニウム塩とカリウム塩を適宜
用いた。
【0121】漂白定着補充液 上記、漂白定着タンク液中の各添加剤の濃度を1.07倍と
し、pHを6.0にして用いた。安定化液(タンク液及び補
充液) o-フェニルフェノール 0.5g ヘキサメチレンテトラミン 5.0g ジエチレングリコール 10 g
【0122】
【化25】
【0123】KOHにてpH8.0に調整し、水を加えて1
lに仕上げる。
【0124】実施例1と同様のランニング処理を行い、
処理後の残留銀量及び漂白定着液の硫化の状況の評価を
行った。
【0125】結果を表5及び表6にまとめて示す。
【0126】
【表5】
【0127】
【表6】
【0128】上記表5及び表6より、本発明の有機酸の
第2鉄錯塩を用いた際には、残留銀量も少なく、漂白定
着液の保存性も良好であることが分かる。さらに、漂白
定着液中の全カチオンに対するアンモニウムイオンの比
率が50モル%以下の際に、上記効果がより良好であり、
30モル%以下の際に特に良好となり、10モル%以下で最
も良好であることが分かる。
【0129】実施例3 処理工程を以下に示すように変更し、漂白液、定着液と
して以下に示す組成の処理液に変更する以外は実施例2
と同様の実験を行った。(1日当たりの処理ラウンド数
を0.05R(漂白液について)とした。) 処理工程 処理時間 処理温度 補充量 (135サイズ24EX1本当たり) (1)発色現像(1槽) 3分15秒 38℃ 20ml (2)漂 白( 〃 ) 45秒 38℃ 5ml (3)定 着( 〃 ) 1分30秒 38℃ 33ml (4)安定化 (3槽カスケード) 1分 38℃ 40ml (5)乾 燥(40〜80℃) 1分 漂白タンク液 水 600ml 有機酸第2鉄錯塩(表7及び表8) 0.35モル エチレンジアミン四酢酸 10g 臭化物塩 1.3モル 氷酢酸 0.8モル アンモニア水、酢酸によりpHを4.5に調整し、水を加えて1lに仕上げる。
【0130】ただし、表7及び表8に示す様に、漂白定
着液中のアンモニウムイオンの比率(モル%)を調整す
るため、上記添加剤のアンモニウム塩とカリウム塩を適
宜用いた。
【0131】漂白補充液 上記漂白タンク液中の各添加剤の濃度を1.2倍とし、pH
を3.5として用いた。
【0132】 定着液(タンク液及び補充液) チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 350ml 無水重亜硫酸ナトリウム 12g メタ重亜硫酸ナトリウム 2.5g エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム 0.5g 水を加えて1lとし、酢酸とアンモニア水を用いてpH6.5に調整する。
【0133】連続処理後、フィルム試料の未露光部のマ
ゼンタ透過濃度(緑色光濃度)を測定し、同時に曝射露
光部の残留銀量を蛍光X線法で測定した。
【0134】以上の結果を表7及び表8にまとめて示
す。
【0135】
【表7】
【0136】
【表8】
【0137】上記表7及び表8より、本発明の有機酸の
第2鉄錯塩を用いた際には、残留銀量も少なく、未露光
部のマゼンタ透過濃度の上昇も少ないことが分かる。さ
らに、漂白液中の全カチオンに対するアンモニウムイオ
ンの比率が50モル%以下の際に、上記効果がより良好で
あり、30モル%以下の際に特に良好となり、10モル%以
下で、最も良好であることが分かる。
【0138】実施例4 実施例1と同じ試料を用い、処理工程と処理液を次のよ
うに変更して処理を行った。
【0139】 処理工程 処理温度 処理時間 補充量 (1)発色現像 39.0±0.3℃ 20秒 55ml/m2 (2)漂白 37.5±0.5℃ 15秒 30ml/m2 (3)定着 37.5±0.5℃ 15秒 55ml/m2 (4)安定(3槽カスケード) 30〜34℃ 90秒 248ml/m2 (5)乾燥 60〜80℃ 30秒 発色現像液:実施例1と同じ 発色現像補充液:実施例1と同じ 漂白液 有機酸第2鉄錯塩(表9記載) 0.1モル 臭化物塩 60g 酢酸 0.4モル 水を加えて1lとし、炭酸カリウム水溶液を用いてpH4.5に調整した。
【0140】但し、表9及び表10に示す様に、漂白液中
のアンモニウムイオンの比率(モル%)を調整するた
め、上記添加剤のアンモニウム塩とカリウム塩を適宜用
いた。
【0141】漂白補充液 上記漂白液中の各添加剤の濃度を2倍にし、pHを3.0に
して用いた。
【0142】 定着液および定着補充液 チオ硫酸アンモニウム 250g メタ重亜硫酸ナトリウム 20g エチレンジアミン四酢酸
0.8g 水を加えて1lとし酢酸とアンモニア水を用いてpH6.5に調整した。
【0143】安定液および安定補充液 実施例1と同じ 実施例1と同様の評価を行った。結果を表9及び表10に
示す。
【0144】
【表9】
【0145】
【表10】
【0146】上記表9及び表10より、本発明の有機酸の
第2鉄錯塩を用いた際には、残留銀量も少なく、エッジ
部の汚れも良好で有り、漂白液の保存性も良好であるこ
とが分かる。更に、漂白液中の全カチオンに対するアン
モニウムイオンの比率が50モル%以下の際に、上記効果
がより良好であり、30モル%以下の際に特に良好とな
り、10モル%以下で最も良好であることが分かる。
【0147】実施例5 実施例3の実験No.3−30で用いた漂白液中の酢酸を同
モル量の下記表10に示す有機酸又は無機酸に変えて、他
は実施例3と同じにして実験を行った。結果を表11に示
す。
【0148】
【表11】
【0149】上記表11より、本発明の処理液中に前記一
般式〔II〕で示される化合物又はヒドロキシ酢酸を組合
せて使用する際には、臭気もなく、さらに本発明の目的
の効果が、より良好に奏することが分かる。
【0150】実施例6 実施例4の実験No.4−18で用いた漂白液中の酢酸を同
モル量の下記表12に示す有機酸又は無機酸に変えて、他
は実施例4と同様の実験を行った。結果を表12に示す。
【0151】
【表12】
【0152】上記表12より、本発明の処理液中に前記一
般式〔II〕で示される化合物を組合せて使用する際に
は、本発明の目的の効果が、より良好に奏することが分
かる。
【0153】実施例7 写真用に一般的に用いることが知られているキレート
剤、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレン
トリアミン五酢酸(DTPA)、N-ヒドロキシエチルエ
チレンジアミン三酢酸(HEDTA)、例示化合物(I−
1),(I−2),(I−3),(I−16),(I−17),(I−18)及び
(I−20)の各第2鉄錯塩について、OECD化学品テストガ
イドラインの301C修正MITI試験(I)(1981年5月12
日採択)に従って生物分解度を求めた。
【0154】この結果、本発明のキレート剤の鉄錯塩は
生物分解性が極めて良好であるのに対して、EDTA,DTPA
及びHEDTAの鉄錯塩はほとんど分解せず、地球環境保護
の立場から本発明のキレート剤は極めて好ましいもので
あることが判った。
【0155】実施例8 用いる有機酸第2鉄塩を本発明の例示化合物(I−
2)、(I−10)、(I−19)、(I−20)、(I−21)及
び(I−22)に変更する以外は実施例3と同様の実験を
行った結果、本発明の有機酸第2鉄錯塩を用いる場合に
は、実施例3と同様に残留銀量も少なく、未露光部のマ
ゼンタ透過濃度の上昇も少ないことが確認された。
【0156】
【発明の効果】本発明によれば、漂白カブリが発生する
ことなく、迅速処理が可能であり、生物分解性に優れ、
環境適性を有し、硫化の生じない安定した処理を可能と
し、感光材料のエッジ部に発生する黄色汚染が改良され
たハロゲン化銀カラー写真感光材料の漂白能を有する処
理液が提供される。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも下記一般式〔I〕で示される
    化合物の第2鉄錯塩を含有することを特徴とするハロゲ
    ン化銀カラー写真感光材料用の漂白能を有する処理液。 【化1】 〔式中、A1、A2、A3及びA4は、それぞれ同一でも異
    なっていてもよく、水素原子、水酸基、-COOM、-PO
    3M2、-CH2COOM、-CH2OH又は低級アルキル基を表す。た
    だし、A1、A2、A3及びA4の少なくとも1つは-CH2CO
    OM、-COOM又は-PO3M2である。M、M1及びM2は、それ
    ぞれ水素原子、アンモニウム基、ナトリウム原子、カリ
    ウム原子、リチウム原子又は有機アンモニウム基を表
    す。Bは水素原子又は水酸基を表わす。〕
  2. 【請求項2】 前記処理液中の、全カチオンに対するア
    ンモニウムイオンの比率が50モル%以下であることを特
    徴とする請求項1記載のハロゲン化銀カラー写真感光材
    料用の漂白能を有する処理液。
  3. 【請求項3】 前記処理液中に下記一般式〔II〕で示さ
    れる化合物又はヒドロキシ酢酸を含有することを特徴と
    する請求項1又は2記載のハロゲン化銀カラー写真感光
    材料用の漂白能を有する処理液。 一般式〔II〕 A−(COOM1)n 〔式中、nは2〜5の整数であり、Aは単結合又はn価
    の有機基を表す。Mは水素原子、アルカリ金属原子又
    はアンモニウム基を表す。n個のMは同一でも異なっ
    てもよい。〕
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