JPH1045920A - 熱可塑性有機樹脂とオルガノポリシロキサンからなるマスターバッチの製造方法 - Google Patents

熱可塑性有機樹脂とオルガノポリシロキサンからなるマスターバッチの製造方法

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JPH1045920A
JPH1045920A JP21672296A JP21672296A JPH1045920A JP H1045920 A JPH1045920 A JP H1045920A JP 21672296 A JP21672296 A JP 21672296A JP 21672296 A JP21672296 A JP 21672296A JP H1045920 A JPH1045920 A JP H1045920A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性有機樹脂中に高粘度のオルガノポリ
シロキサンが微細に分散してなる、熱可塑性有機樹脂と
オルガノポリシロキサンからなるマスターバッチの製造
方法を提供する。 【解決手段】 下記2工程からなることを特徴とする、
(A)熱可塑性有機樹脂と(B)25℃における粘度が
10万センチストークス以上であるオルガノポリシロキ
サンからなるマスターバッチの製造方法。 (1)(A)成分と(B)成分とを(A)成分が溶融し
ない温度条件下で混合する工程。 (2)(1)工程で得られた(A)成分と(B)成分か
らなる混合物を、(A)成分の溶融温度以上の加熱条件
下で溶融混練する工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱可塑性有機樹脂と
オルガノポリシロキサンからなるマスターバッチの製造
方法に関し、詳しくは熱可塑性有機樹脂中に高粘度のオ
ルガノポリシロキサンが微細に分散してなる、熱可塑性
有機樹脂とオルガノポリシロキサンからなるマスターバ
ッチの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】潤滑性,成形性,難燃性等の特性が改良
された熱可塑性有機樹脂組成物には、通常、オルガノポ
リシロキサンが数千ppm〜数%添加配合されている。
このような熱可塑性有機樹脂組成物に使用されるオルガ
ノポリシロキサンとしては、特に、25℃における粘度
が10万センチストークス以上の高粘度のものが潤滑性
等の特性付与の点から好ましいことが知られている。こ
のような熱可塑性有機樹脂組成物を製造するにあたって
オルガノポリシロキサンを熱可塑性有機樹脂に添加配合
する方法としては、オルガノポリシロキサンが低粘度で
ある場合には熱可塑性有機樹脂の溶融混練時に直接添加
配合することが容易であるため、混練機への定量供給が
行われる。一方、オルガノポリシロキサンが高粘度であ
る場合には、溶融した熱可塑性有機樹脂中に高粘度のオ
ルガノポリシロキサンを定量的に供給、混合する方法が
提案されている(例えば特公昭64−9172号公報参
照)ものの、微量の定量供給を行うことが困難であるた
め添加量が限定されるという欠点があった。このため、
予め高粘度のオルガノポリシロキサンを高濃度に配合し
た熱可塑性有機樹脂組成物のマスターバッチを作成して
これをペレット化したものを、熱可塑性有機樹脂中に添
加配合して溶融混練する方法が行われている。このマス
ターバッチは、一般に、加熱したニーダーミキサーやバ
ンバリーミキサー中で熱可塑性有機樹脂を溶融し、次い
でこれにオルガノポリシロキサンを配合、混練して製造
される。しかし、この方法で得られたマスターバッチ
は、オルガノポリシロキサンが熱可塑性有機樹脂中に十
分に分散しておらず、そのためこのマスターバッチを添
加配合した熱可塑性有機樹脂組成物は、オルガノポリシ
ロキサンの配合による特性の向上が十分見られないとい
う問題点があった。また混練押出機を用いて、溶融した
熱可塑性有機樹脂にオルガノポリシロキサンを添加混合
してマスターバッチを連続的に製造する方法も知られて
いる。しかしこの方法では、オルガノポリシロキサンを
添加した直後に混合トルク(電力値)が増加して生産性
が低下したり、急激な混合トルクの上昇に伴い混練物の
温度が上昇して熱可塑性有機樹脂の種類によっては分解
反応が起きることがあるという問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは鋭意検討
した結果、未溶融の熱可塑性有機樹脂と高粘度のオルガ
ノポリシロキサンとを混合し、次いでこれらを溶融混練
することにより、上記問題点が解消することを見出し、
本発明に到達した。即ち、本発明の目的は、熱可塑性有
機樹脂中に高粘度のオルガノポリシロキサンが微細に分
散してなる、熱可塑性有機樹脂とオルガノポリシロキサ
ンからなるマスターバッチの製造方法を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段およびその作用】本発明
は、下記2工程からなることを特徴とする、(A)熱可
塑性有機樹脂と(B)25℃における粘度が10万セン
チストークス以上であるオルガノポリシロキサンからな
るマスターバッチの製造方法に関する。 (1)(A)成分と(B)成分とを(A)成分が溶融し
ない温度条件下で混合する工程。 (2)(1)工程で得られた(A)成分と(B)成分か
らなる混合物を、(A)成分の溶融温度以上の加熱条件
下で溶融混練する工程。
【0005】本発明に使用される(A)成分の熱可塑性
有機樹脂としては、ポリエチレン(PE)樹脂,低密度
ポリエチレン(LDPE)樹脂,高密度ポリエチレン樹
脂,超高分子量ポリエチレン(UHMPE)樹脂,ポリ
プロピレン(PP)樹脂,エチレン−(メタ)アクリル
酸エステル共重合体樹脂などのポリオレフィン系樹脂;
ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂,ポリスチレン(PS)
樹脂,高衝撃性ポリスチレン(HIPS)樹脂,アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)共重合樹
脂,アクリロニトリル−スチレン(AS)共重合樹脂,
アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン(AAS)
共重合樹脂,アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴ
ム−スチレン(AES)共重合樹脂,ポリメチルメタア
クリレート(PMMA)樹脂などのアクリル樹脂;ポリ
塩化ビニリデン(PVDC)樹脂,ポリビニルアルコー
ル樹脂,ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂,
ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂,ポリアミ
ド(ナイロン、PA)樹脂,ポリアセタール(ポリオキ
シメチレン、POM)樹脂,ポリカーボネート(PC)
樹脂,変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)樹
脂,ポリ酢酸ビニル(PVAC)樹脂,ポリサルフォン
(PSU)樹脂,ポリエーテルサルフォン(PES)樹
脂,ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂,ポリ
アリレート(PAR)樹脂,ポリアミドイミド(PA
I)樹脂,ポリエーテルイミド(PEI)樹脂,ポリエ
ーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂,ポリイミド
(PI)樹脂,液晶ポリエステル(LCP)樹脂,ポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂およびこれら
の共重合体が例示される。本成分としては、これらの有
機樹脂を単独で使用してもよく、また2種類以上の混合
物を使用してもよい。また、上記した有機樹脂の他に
も、スチレン系,オレフィン系,エステル系,ウレタン
系,アミド系,フッ素系,塩化ビニル系などの熱可塑性
エラストマーが例示される。このような本成分の形状
は、通常、ペレット状または粉状である。
【0006】(A)成分は、上記熱可塑性有機樹脂にフ
ィラーや各種添加剤を配合したものであってもよい。フ
ィラーとしては、ガラス繊維,炭素繊維,ガラスクロ
ス,炭酸カルシウム,マイカ,タルクが例示される。各
種添加剤としては、例えば、強度改良剤,酸化防止剤,
紫外線吸収剤,耐光安定剤,耐熱安定剤,可塑剤,発泡
剤,結晶核剤,滑剤,帯電防止剤,導電性付与剤,顔料
や染料などの着色剤,相溶化剤,架橋剤,難燃剤,防カ
ビ剤,低収縮剤,増粘剤,離型剤,防曇剤,ブルーイン
グ剤,シランカップリング剤が挙げられる。
【0007】本発明に使用される(B)成分のオルガノ
ポリシロキサンは、25℃における粘度が10万センチ
ストークス以上のものであればよい。好ましくは50万
センチストークス以上であり、より好ましくは100万
センチストークス以上である。通常、100万センチス
トークスもしくはガム状のオルガノポリシロキサンが使
用される。これは、10万センチストークス未満である
と本発明の効果が発現しないためである。このような高
粘度のオルガノポリシロキサンは、通常、直鎖状の分子
構造を有するが、一部に式:RSiO3/2(式中、Rは
一価有機基である。)で示されるシロキサン単位や式:
SiO4/2で示されるシロキサン単位を有するものであ
ってもよい。ケイ素原子に結合した有機基としては、ア
ルキル基,アルケニル基,アリール基などの置換もしく
は非置換の一価炭化水素基が一般的であるが、これ以外
にも水酸基,アルコキシ基,水素原子,アミノ基,カル
ボキシル基,エポキシ基が例示される。このような本成
分のオルガノポリシロキサンとしては、トリメチルシロ
キシ基封鎖ジメチルポリシロキサン,トリメチルシロキ
シ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン
共重合体,トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサ
ン・メチルフェニルシロキサン共重合体,シラノール基
封鎖ジメチルポリシロキサン,シラノール基封鎖ジメチ
ルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体,シラ
ノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロ
キサン共重合体が例示される。
【0008】本発明の製造方法における上記(A)成分
と(B)成分の配合割合は、95〜20重量%:5〜8
0重量%の範囲であるのが好ましく、より好ましくは8
0〜40重量%:20〜60重量%の範囲である。これ
は、(B)成分が5重量%未満であるとマスターバッチ
としての付加価値が低くなり、80重量%を越えると得
られたマスターバッチの粘着性が高くなってペレット化
が困難となるためである。
【0009】本発明の製造方法では、(1)工程として
上記(A)成分と(B)成分とを、(A)成分が溶融し
ない温度条件下で混合する。即ち、ペレット状あるいは
粉状の(A)成分が溶融されずに(B)成分と混合され
る。混合温度は(A)成分の溶融温度を越えない温度で
あればよく、50℃〜200℃の範囲であるのが好まし
い。通常は溶融温度より10℃以上低い温度であるが、
30℃以上低い温度であってもよい。尚、この工程の前
に予め(A)成分を、溶融しない程度に加熱しておくの
が好ましい。このときの加熱温度は、前記した混合温度
と同じ温度であるのが好ましい。混合装置としては、例
えば、ヘンシェルミキサー,バンバリーミキサー,ブラ
ベンダー,プラスチーコーダー,加圧ニーダー,一軸混
練押出機,二軸混練押出機が挙げられる。この段階で
は、(A)成分の熱可塑性有機樹脂が(B)成分のオル
ガノポリシロキサン中に分散した状態であるため、混合
装置の混合トルクは(B)成分と同等もしくはこれに近
い値となる。
【0010】次に(2)工程として、上記(1)工程で
得られた(A)成分と(B)成分からなる混合物を、
(A)成分の溶融温度以上の加熱条件下で溶融混練す
る。通常は、溶融温度より5℃以上高い温度条件下であ
る。混練機としては、例えば、バンバリーミキサー,ニ
ーダーミキサー,一軸混練押出機,二軸混練押出機が挙
げられる。この段階では、(A)成分の熱可塑性有機樹
脂が溶融してこれが(B)成分のオルガノポリシロキサ
ンと混練されることにより、(A)成分中に(B)成分
が分散した状態になる。これらを均一に混練した後、冷
却することによりマスターバッチを得ることができる。
尚、マスターバッチをペレット状に成形する場合には、
通常、ペレタイザーが使用される。
【0011】本発明の製造方法は、上記(1)工程と
(2)工程からなることを特徴とするが、これらの2工
程を同一混練押出機で連続的に行うのが生産性の観点か
ら好ましい。この場合、混練押出機の原料供給口に溶融
温度以下の(A)成分と(B)成分を定量供給し、混練
押出機中で未溶融の(A)成分が(B)成分と混合され
るように、供給口の温度を(A)成分の溶融温度以下に
調整する。そして供給口に続くバレル部の温度を(A)
成分の溶融温度以上になるように調整する。この連続的
混合混練工程では、(B)成分のオルガノポリシロキサ
ンの供給を、高粘度液体を連続的に定量供給できるギヤ
ポンプで行うのが好ましい。
【0012】以上のような本発明の製造方法によれば、
熱可塑性有機樹脂中に高粘度のオルガノポリシロキサン
が微細に分散してなるマスターバッチを製造することが
できる。このマスターバッチは、熱可塑性有機樹脂組成
物の配合成分として好適に使用される。さらに同一混練
押出機を用いて連続的に製造する場合には、混合トルク
の増加が小さいために生産性がよく、かつ混合トルク上
昇に伴う混練物の温度上昇が抑えられるという利点を有
する。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例にて説明する。実施例
中、粘度は25℃における測定値である。尚、使用した
2軸スクリュー混練押出機[東芝機械(株)製;商品名
TEM48]は、バレル部が12等分され、そのL/D
(長さ/口径)は48であり、ダイは4.5mm穴を6
個有するものであった。またこれは混練能力を上げたス
クリュー配列を有し、第1バレル部,第3バレル部,第
12バレル部のみが送り用スクリュー配列であり、他の
バレル部は全て混練スクリュー配列となっていた。
【0014】
【実施例1】原料ホッパーを取り付けた2軸スクリュー
混練押出機の第1バレル部を100℃にし、この第1バ
レル部にホッパーからペレット状のポリプロピレン樹脂
(メルトインデックス値:12g/10分,溶融温度:
170℃)を24kg/hrの速度で定量供給した。ま
た第3バレル部に、粘度約2,000万cStの両末端
トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンを1
6kg/hrの速度でギヤポンプを用いて定量供給し
た。第1バレル部,第2バレル部,第3バレル部を10
0℃にし、第4バレル部から210±4℃となるように
バレル温度を調整した。なお、第3バレル部ではポリプ
ロピレン樹脂ペレットがオルガノポリシロキサン中に分
散していることを確認した。このようにポリプロピレン
樹脂とオルガノポリシロキサンを溶融混練して、混練押
出機のダイから押出された混練物を室温で放冷してマス
ターバッチを得た。得られたマスターバッチ中のオルガ
ノポリシロキサンの分散粒子の大きさを電子顕微鏡を用
いて測定した。尚、混練押出機の回転数を100rp
m、200rpmと変化させてこのときの混合トルク
(電力値)も測定した。これらの結果を表1に示した。
【0015】
【実施例2】2軸スクリュー混練押出機の第1バレル部
に、粘度約2,000万cStの両末端トリメチルシロ
キシ基封鎖ジメチルポリシロキサンを15kg/hrの
速度でギヤポンプを用いて定量供給し、第3バレル部に
ペレット状のポリエチレン樹脂(メルトインデックス
値:4g/10分,溶融温度:112℃)を18kg/
hrの速度で定量供給した。第1バレル部,第2バレル
部,第3バレル部を100℃にし、第4バレル部から2
20±4℃となるようにバレル温度を調整した。なお、
第3バレル部ではポリエチレン樹脂ペレットがオルガノ
ポリシロキサン中に分散していることを確認した。この
ようにポリエチレン樹脂とオルガノポリシロキサンを溶
融混練して、混練押出機のダイから押出された混練物を
室温で放冷してマスターバッチを得た。得られたマスタ
ーバッチ中のオルガノポリシロキサンの分散粒子の大き
さを電子顕微鏡を用いて測定した。尚、混練押出機の回
転数は100rpmであり、このときの混合トルクも測
定した。これらの結果を表1に示した。
【0016】
【比較例1】原料ホッパーを取り付けた2軸スクリュー
混練押出機の第1バレル部を150℃とし、第2バレル
部からは210℃になるように調整した。第1バレル部
に、ホッパーから実施例1で使用したのと同一のポリプ
ロピレン樹脂ペレットを、24kg/hrの速度で定量
供給した。また第3バレル部に、粘度約2,000万c
Stの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシ
ロキサンを16kg/hrの速度でギヤポンプを用いて
定量供給した。なお、第3バレル部ではポリプロピレン
樹脂は溶融していた。このようにポリプロピレン樹脂と
オルガノポリシロキサンを溶融混練して、混練押出機の
ダイから押出された混練物を室温で放冷してマスターバ
ッチを得た。得られたマスターバッチ中のオルガノポリ
シロキサンの分散粒子の大きさを電子顕微鏡を用いて測
定した。尚、混練押出機の回転数を100rpm、20
0rpmと変化させてこのときの混合トルクも測定し
た。これらの結果を表1に示した。
【0017】
【比較例2】原料ホッパーを取り付けた2軸スクリュー
混練押出機の第1バレル部を150℃とし、第2バレル
部からは220℃になるように調整した。第1バレル部
に、ホッパーから実施例2で使用したのと同一のポリエ
チレン樹脂ペレットを18kg/hrの速度で定量供給
した。また第3バレル部に、粘度約2,000万cSt
の両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキ
サンを15kg/hrの速度でギヤポンプを用いて定量
供給した。なお、第3バレル部ではポリエチレン樹脂は
溶融していた。このようにポリエチレン樹脂とオルガノ
ポリシロキサンを溶融混練して、混練押出機のダイから
押出された混練物を室温で放冷してマスターバッチを得
た。得られたマスターバッチ中のオルガノポリシロキサ
ンの分散粒子の大きさを電子顕微鏡を用いて測定した。
尚、混練押出機の回転数は100rpmであり、このと
きの混合トルクも測定した。これらの結果を表1に示し
た。
【0018】
【比較例3】実施例1で使用したのと同一のポリプロピ
レン樹脂ペレット3.75kgと粘度約2,000万cS
tの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロ
キサン1.5kgを、220℃に加熱した4.3Lのバン
バリーミキサ[神戸製鋼所(株)製、OOC型]に投入
して、回転数62.5rpmで10分間混合した。さら
に回転数125rpmで20分間混合した後、取り出し
て冷却してマスターバッチを得た。このようにして得ら
れたマスターバッチ中のオルガノポリシロキサンの分散
粒子の大きさを電子顕微鏡を用いて測定した。その結果
を表1に示した。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明の熱可塑性有機樹脂と高粘度のオ
ルガノポリシロキサンからなるマスターバッチの製造方
法は、(1)(A)成分と(B)成分とを(A)成分が
溶融しない温度条件下で混合する工程と、(2)(1)
工程で得られた(A)成分と(B)成分からなる混合物
を(A)成分の溶融温度以上の加熱条件下で溶融混練す
る工程からなることを特徴とするものであり、これによ
り熱可塑性有機樹脂中に高粘度のオルガノポリシロキサ
ンが微細に分散してなるマスターバッチを効率よく製造
することができるという利点を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 101:12 C08L 23:12 83:04 (72)発明者 中村 昭宏 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内 (72)発明者 別所 正明 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社千葉工場 内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記2工程からなることを特徴とする、
    (A)熱可塑性有機樹脂と(B)25℃における粘度が
    10万センチストークス以上であるオルガノポリシロキ
    サンからなるマスターバッチの製造方法。 (1)(A)成分と(B)成分とを(A)成分が溶融し
    ない温度条件下で混合する工程。 (2)(1)工程で得られた(A)成分と(B)成分か
    らなる混合物を、(A)成分の溶融温度以上の加熱条件
    下で溶融混練する工程。
  2. 【請求項2】 (A)成分がペレット状または粉状であ
    る請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 (1)工程を50〜200℃の加熱条件
    下で行うことを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 (A)成分の配合割合が95〜20重量
    %であり、(B)成分の配合割合が5〜80重量%であ
    る請求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 (A)成分がポリオレフィン系樹脂であ
    る請求項1記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 (B)成分が、25℃における粘度が5
    0万センチストークス以上のオルガノポリシロキサンで
    ある請求項1記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 同一混練押出機で連続的に製造すること
    を特徴とする請求項1記載の製造方法。
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