JPH1043209A - 歯科用材料 - Google Patents

歯科用材料

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JPH1043209A
JPH1043209A JP9123256A JP12325697A JPH1043209A JP H1043209 A JPH1043209 A JP H1043209A JP 9123256 A JP9123256 A JP 9123256A JP 12325697 A JP12325697 A JP 12325697A JP H1043209 A JPH1043209 A JP H1043209A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期にわたって耐磨耗性、曲げ強さ等の機械
的強度、耐変色性、耐着色性、審美性を維持することが
でき、曲げ弾性率、衝撃強さ等において優れており、安
価であって、CAD/CAMシステムによる加工にも適
した歯科用材料を提供する。 【解決手段】 人工歯、インレー、アンレー、クラウ
ン、クラウンブリッジ等の形状やCAD/CAMに適し
たブロック形状に成型され、焼結されてなる多孔質セラ
ミックスにレジンを含浸させてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、歯科用材料に関
するものである。さらに詳しくは、この発明は、人工
歯、インレー、アンレー、クラウン、クラウンブリッジ
等として有用な歯科用複合材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】歯科用材料には、一般に、機械的強度や
機械加工性が良好で安価であり、審美性に優れ、生体為
害性がなく、生体親和性がある等各種の要件を満たすこ
とが必要とされる。今日、歯科用材料として、レジン、
レジンに無機物を分散させた複合材料、陶材、アマルガ
ムや、貴金属、卑金属等の合金等各種のものが開発され
利用されている。
【0003】歯科用のレジンとしては、一般にメチルメ
タクリレートを中心とするメタクリレート系の共重合体
からなるものが種々開発され利用されている。これらは
安価であって、審美性に優れ、耐変色性や耐衝撃性に優
れるものの、耐磨耗性、曲げ強さ等の機械的強度が小さ
い。食物の咀嚼時等における咬合力は、人によって差は
あるものの平均すると78kgあるといわれており、こ
の咬合力が歯の先端にかかるとその応力は莫大なものに
なる。こういったことからレジンを歯科用材料として用
いた場合、長期にわたる咀嚼による磨耗が大きく、ま
た、咬合による形態の変形が起こり易い等の欠点があ
る。
【0004】前記レジンの欠点を克服するものとして、
メタクリレート系の共重合体レジンに無機物を混練・分
散させた複合材料(コンポジットレジン)が開発されて
いる。これは、前歯部において必要とされる良好な審美
性を持ち、咬合に充分耐えうることのできる機械的強度
が要求される臼歯部においても、レジンのみのものに比
べ機械的強度が向上することから、好ましいものであ
る。コンポジットレジンの機械的強度、曲げ強さ等の物
理的性質を向上させ、天然歯に似た物理的性質に近づけ
るためには、レジン中に無機物を均一に分散させるとと
もに充填率を高めることが必要である。粒子径の大きな
ものは充填率を高めることはできるが、口腔内に人工
歯、インレー、アンレー、クラウン、クラウンブリッジ
等として装着した場合、コンポジットレジンの表面が粗
く、結果的には滑沢な表面が得られないため、舌触り等
の感触において違和感が残る。さらに長期間に亘る使用
によりレジン表面部から無機物が欠落し、欠落部に歯垢
等がたまると、それが着色したりして一層審美性が低下
することにもなる。これに対し、粒子径の小さいもので
は、粒子径の大きいものに比べ、同体積における無機物
の総表面積は大きくなり、無機物のレジン中への分散に
際して粘度上昇が伴い、充填率を高めることには限界が
あるとともに、人工歯の製造時や臨床でインレー、アン
レー、クラウン、クラウンブリッジ等にするために成型
したり、切削加工したりする際の取り扱い性や操作性等
に難がある。また、超微粉末を用いると、粒子表面の弱
い電荷やファンデルワールス力等により微粒子が凝集し
易くレジン中での均一な分散性を得ることが難しく、凝
集したものでは、凝集粒内に空隙が生ずることから、こ
れもまた人工歯の製造時や、臨床で、インレー、アンレ
ー、クラウン、クラウンブリッジ等にするために成型し
たり、切削加工したりする際の取り扱い性や操作性等に
難があり、また凝集したために表面が粗く、舌触り等の
感触において違和感が残る。レジン中に充填する粒子と
して粗大粒子と微細粒子といった粒子径の異なった組合
せ、いわゆる粗大粒子間の間隙に微細粒子を介在させる
ことで前記の欠点を改善しようとする試みも行われてい
るが、均一な分散を得ること、高充填率を得ること等の
面で未だ満足できるものが得られるまでには至っていな
い。こういったことから、未だ、コンポジットレジンに
おいて長期的に満足のできる機械的強度、耐変色性、耐
着色性のあるものが得られていない。
【0005】陶材は、古くから使用されているセラミッ
クス系歯科用材料であり、耐磨耗性および曲げ強さがあ
り、審美性、耐変色性、耐着色性等に優れており、生体
為害性がなく、口腔内において無刺激性で、長期間使用
しても材質的変化が起こらない安定した歯科用材料であ
る。しかしながらレジンやコンポジットレジンに比べ高
価であり、しかも弾性がなく脆いので衝撃力に弱く、ひ
び割れや破壊を起こしやすいという欠点を持つ。また、
陶材を作製する際、焼成による収縮が大きく、所定の形
状に精密に焼成することが困難である。通常研磨・整形
して使用することになるが、修正研磨時における熱応力
によって微小クラックが誘発され、食物の咀嚼運動によ
る日々の咬合圧を繰り返し受けることおよび硬いものを
噛んだりすることで前記微小クラックは成長し、疲労破
折したり、咬合時の荷重が過大な場合、破折したりす
る。また、陶材を陶歯として義歯に用いる場合は、陶歯
と床または支台となるレジンとの接着性がないことか
ら、陶歯にピンや維持孔等の機械的保持手段を設けて、
陶材とレジンとを一体化しているが、これらの保持手段
は応力の集中を受けやすく、取付け方が悪いと周辺部の
レジンに亀裂を発生させたり、口腔内装着後に陶歯の破
折を引き起こしたりすることになる。また、陶歯のレジ
ン義歯床からの脱落も起こしやすくなる。このため、陶
歯を用いた良好な義歯の製作には熟練を要し、コスト高
となっている。
【0006】この他に諸物理的性質を満たすアマルガム
や、貴金属、卑金属等の金属材料は、金属光沢を有する
ことから審美性に劣り、敬遠されがちであり、また、口
腔内において溶出し毒性を示すものもあり人体に及ぼす
悪影響が懸念される。
【0007】これら歯科材料を人工歯、インレー、アン
レー、クラウン、クラウンブリッジ等として歯科治療に
使用する場合は、種々の機械・器具を用い、少なくとも
50〜100μm程度の精度の加工を行うことが必要に
なる。このような精度の加工を手作業で行うことができ
るようになるまでには、相当の熟練を要するものであ
り、かかる精度を常に維持することは容易なことではな
い。そして、かかる加工を高効率で行うことは困難であ
って、コスト高の一因にもになっている。熟練者の確保
が困難となっていること、加工を精度よく短時間で行う
こと、およびコストを削減すること等を目的として、歯
科加工用データーの入力から加工、設計、歯科用材料の
切削・仕上げ加工までをCAD/CAMシステムを利用
して一貫して行おうとする試みがなされており、CAD
/CAMシステムにより適した歯科用材料の開発が希求
されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記のよ
うな実情に鑑み従来のレジン、コンポジットレジン、陶
材、金属材料等の歯科用材料の前記したような欠点を解
消した歯科用材料を開発すべく鋭意研究した結果創案さ
れたものであり、長期にわたって耐磨耗性、曲げ強さ等
の機械的強度、耐変色性、耐着色性、審美性を維持する
ことができ、曲げ弾性率、衝撃強さ等において優れた安
価な歯科用材料を提供すること、加えてCAD/CAM
システムにも適した歯科用材料を提供することを目的と
している。この発明の目的、およびこのほかの目的、作
用並びに効果は以下の詳細な説明および図面の記載から
も明らかとなるものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、多孔質セラ
ミックスの連通孔にレジンを含浸させることによって達
成されたものである。より具体的には、人工歯、インレ
ー、アンレー、クラウン、クラウンブリッジ等の形状や
CAD/CAMに適したブロック形状に成型され、焼結
されてなる多孔質セラミックスにレジンを含浸させた複
合材料とすることで達成されたものである。すなわち、
この発明の歯科用材料は、多孔質セラミックスにレジン
が含浸されてなることを特徴とする。多孔質セラミック
スが、少なくとも網目形成酸化物から形成されてなるも
のであることが好ましく、多孔質セラミックスが、網目
形成酸化物に、中間酸化物、網目修飾酸化物を併用した
ものから形成されてなるものであることがさらに好まし
い。多孔質セラミックスの見掛け気孔率としては0.5
〜70%であることが好ましい。そして、多孔質セラミ
ックスの表面にカップリング処理がなされてなることが
好ましい。より具体的には、例えば、多孔質セラミック
スの表面にシランカップリング剤、チタネート系カップ
リング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤のうち
から選択された少なくとも1つのカップリング剤によっ
てカップリング処理がなされてなることが好ましい。レ
ジンとしては、少なくともエチレン性2重結合を含有す
るモノマーおよび/またはオリゴマーの重合体を有する
ものであることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】網目形成酸化物としてはSiO2
を中心に、B23 、P25 、Al23、ZrO
2 、Sb25 等を用いることが好ましい。そして、中
間酸化物としてはAl23 、ZrO2 、BeO、Ti
2 等を、網目修飾酸化物としてはCaO、Na2 O、
2 O、MgO、Li2 O、CsO2 、BaO、La2
3 、Y 23 、ZnO等を用途に応じて適宜選択し、
組み合わせて使用する。とりわけ、アルミノケイ酸塩系
2 O−Al23 −SiO2 、K2 O−Na2 O−A
23 −SiO2 、ホウケイ酸塩系Na2 O−B2
3 −SiO2 、アルミノホウケイ酸塩系Na2 O−Al
23 −B23 −SiO2 の組合せが、多孔質のセラ
ミックスを作製するのに好ましい。上記の組合せの場合
の成分比率は、成分はSiO2 を中心に、アルミノケイ
酸塩系K2 O−Al23 −SiO2 においては、Si
2 を40〜80重量%、K2 Oを1〜30重量%、A
23 を5〜30重量%とし、K2 O−Na2 O−A
23 −SiO2 においては、SiO2 を40〜80
重量%、K2 Oを1〜30重量%、Na2 Oを1〜10
重量%、Al23 を5〜30重量%とする。ホウケイ
酸塩系Na2 O−B23 −SiO2 においては、Si
2 を60〜95重量%、Na2 Oを0.1〜10重量
%、B23 を1〜30重量%とする。アルミノホウケ
イ酸塩系Na2 O−Al23 −B23 −SiO2
おいては、SiO2 を60〜90重量%、Na2 Oを
0.1〜15重量%、Al23を1〜25重量%、B2
3 を1〜20重量%とする。なお、上記割合となる
ようにするために、長石を一部利用してもよいことはい
うまでもない。また、結晶からなるセラミックスや結晶
を含むセラミックスであってもよい。例えば、上記の成
分を組み合わせたものに熱処理を加えて結晶を析出させ
た粉末を使用し、多孔質セラミックスを作製してもよ
い。これらの素材の微粉末の粒子径としてはレジンの含
浸可能な気孔分布を得るため、その平均粒径は3.0〜
50μmが好ましい。より好ましくは5〜30μmの範
囲である。平均粒径が3.0μm未満では、多孔質セラ
ミックスの気孔率が低下し、連通孔が減少したり連通孔
の口径が微細となり、レジンが含浸しにくくなったり、
弾性の低下を引き起こしたりする一因となる等の点から
好ましくない。ただし、平均粒径が3.0μm未満のも
のであっても、例えば、使用するバインダー、成型圧、
焼結温度、焼結時間等を適宜選択することで多孔質セラ
ミックスを形成したり、後述するようなレジン用の化合
物のうち低粘度のものを採用したりすれば、得られる歯
科用材料の物理的性質のうち弾性率の低下を若干引き起
こす可能性はあるものの、表面性状等の特性に優れるこ
とから、平均粒径3.0μm未満のものも歯科用材料と
しては使用が可能である。平均粒径が50μmを超える
とレジン含浸後の表面性状の悪化や耐磨耗性が低下し好
ましくない。このように粒子径の相違によって、その物
理的性質や性状等に多少の違いが生ずるものの、粒子径
は耐磨耗性、曲げ強さ等の機械的強度、耐変色性、耐着
色性、審美性に支障のない範囲で適宜選択することが可
能である。例えば、多孔質セラミックスを作製する粉末
の平均粒径が50μmを超えるものであっても、粒子径
が150μm以下のものを多く含む構成となっていれ
ば、使用するバインダー、成型圧、焼結温度、焼結時間
等を適宜選択することでほぼ良好な連通孔を有する多孔
質セラミックスを形成することができる。そして、該多
孔質セラミックスの連通孔に後述するようなレジン用の
化合物を浸透させて重合させれば、表面性状は若干劣る
ものの弾性率等は歯科用陶材と比較しても優位といえる
ほど良好であり、またレジン用化合物も高粘度のものを
浸透させることができる等といった利点があることか
ら、このような構成のものも使用することができる。
【0011】また、これらの素材微粉末に、Fe2
3 、CeO2 、MnO2 等の微粉末を微量添加すること
で、天然歯または陶歯に似た色調を再現させることがで
きる。珪石やカオリンの微粉末の微量添加により焼成後
のセラミックスの曲げ強さを増加させることができる。
また、珪石の微粒子は焼成時の形状を維持することに寄
与することになり、カオリンの微粒子は素材微粉末の可
塑性を増大して成型を容易にするのに寄与することにな
る。
【0012】これらの素材微粉末の内から適宜選択し、
バインダーを均一に分散させ、金型等を用いて人工歯、
インレー、アンレー、クラウン、クラウンブリッジ等の
形状や、CAD/CAM用のブロック形状等所定の形状
に成型する。もちろん、バインダーを使用しないで素材
微粉末のみで所定形状に成型することも素材微粉末およ
び/または成型圧等によっては可能である。バインダー
としては、水、粘土、燐酸塩、天然の澱粉、蛋白、海藻
(アルギン酸)、糖、天然ゴム、瀝青、天然廃液(パル
プ、糖密)、この他にもポリエチレン等の熱可塑性レジ
ン、エポキシ、ウレタン等の熱硬化性レジン、合成ゴム
や昇華性の炭化水素化合物(多環式化合物)等が使用で
きるが、これに限られるものではない。前記バインダー
を用途に応じ、1種ないしは2種以上を混合し使用す
る。バインダーを素材微粉末に均一に分散させるために
は、バインダーを適度な液体状態として使用することが
必要となるが、バインダーの液粘度が高いものは分散し
にくくなることから、バインダーの液粘度を下げる必要
があり、これは、バインダーを溶媒に希釈することによ
って行う。溶媒としてはアルコール類、ケトン類、エー
テル類、シクロアルカン類が使用できる。バインダーと
溶媒のバインダー混合液は焼成することにより揮散し、
連通孔を有する多孔質セラミックスを形成することにな
る。
【0013】そして、所定の形状に成型した後、焼成し
多孔質セラミックスを得る。焼成温度、焼成時間は焼成
しようとする素材、連通孔を形成することのできる気孔
率等に応じ相違する。この多孔質セラミックスの見掛け
気孔率は0.5〜70%が好ましい。0.5%未満で
は、弾性がなくなるとともに連通孔を形成することがで
きなくなり、70%を超えると、強度が不十分であり形
状の保持が困難となり好ましくない。見掛け気孔率が1
5〜55%であると、連通孔が多く気孔分布も安定し、
曲げ弾性率や曲げ強度のバランスがとれることから望ま
しい。焼成は真空焼成、大気焼成いずれも採用でき、焼
成により、バインダーを昇華、蒸発または燃焼させて揮
散させるとともに微粉末を焼結させる。なお、多孔質体
を得るために、焼成後、ガラス質の部分を強酸処理して
溶出させ多孔質体とすることも可能であるが、セラミッ
クスのブロックが大きい場合、独立孔が残り易く、連通
孔を形成し難く、また、強酸処理に長時間を要すること
から、前記方法が好ましいが採用できないものではな
い。
【0014】前記した多孔質セラミックスの連通孔の表
面に、シランカップリング剤、チタネート系カップリン
グ剤、ジルコアルミネート系カップリング剤を用いてカ
ップリング処理することが好ましい。シランカップリン
グ剤としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシ
シラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキ
シシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジメチルトリ
メトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、β−(メ
タ)アクリロイルオキシエチルトリメトキシシラン、γ
−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシ
シラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリ
エトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、p−
ビニルフェニルトリメトキシシラン、β−(3,4エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−
グリシジルオキシトリメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシジルオキシトリエトキシシラ
ン、γ−クロロトリメトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、
ジメチルジクロロシラン等を採用することができる。
【0015】チタネート系カップリング剤としては、イ
ソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロ
ピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソ
プロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタ
ネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファ
イト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシル
ホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリル
オキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホ
スファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフ
ェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチ
ルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロ
ピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタ
クリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソ
ステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ
(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピル
トリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N
−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、ジクミル
フェニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロ
イルエチレンチタネートを採用することができる。
【0016】ジルコアルミネート系カップリング剤とし
ては、アルコール系キャブコモドやグリコール系キャブ
コモドを採用することができる。
【0017】これらのカップリング剤は単独または2種
以上を組み合わせて使用する。カップリング剤の反応機
構は未だ全てが充分に解明されているとは言えないが、
例えば、前記カップリング剤のうちシランカップリング
剤を用いる場合には、シランカップリング剤のアルコキ
シ基(CH3 O)が、溶媒としての水または溶媒に吸収
された水により加水分解され、メタノールが脱離してシ
ラノール基(SiOH)となり、これが多孔質セラミッ
クス表面に存在する水分によって加水分解されて生成し
たシラノール基と縮合反応を起こし結合するといわれて
いる。一方、メタクリロイル基は、レジンとの接着性を
改善することになり、レジン含浸セラミックスの曲げ強
度や曲げ弾性率を良好にするため好ましい。また、カッ
プリング剤はレジンの含浸性やぬれ性を改善することが
でき、カップリング処理のないときに比べ、多孔質セラ
ミックスの微細孔へのレジンの浸入を補助し、浸入時間
の短縮や良好な含浸を与えることができることから好ま
しい。なお、必ずしもカップリング剤の使用を必要とす
るものではないことはいうまでもない。
【0018】カップリング剤を溶媒に均一に分散させ
て、溶液とし、カップリング剤を多孔質セラミックスの
連通孔に浸透させる。シランカップリング剤の希釈溶媒
としては、より低濃度でシランアルコキシルと水を相溶
できるものが好ましく、アルコール類、エーテル類が使
用できる。水に溶解したシラノール基は不安定であり、
経時変化により縮合反応を起こすことから、シランカッ
プリング剤、溶媒の混合時と同一の分散状態でシランカ
ップリング剤、溶媒を安定して保存させることが必要で
あり、また、シランカップリング剤と多孔質セラミック
スの表面との縮合反応を安定して行わせることが必要で
あり、そのため、酸性成分を添加することが望ましい。
添加する酸性成分としては、酢酸、燐酸、ギ酸、塩酸、
硫酸等が使用できる。その際、PHは、4.0〜6.0
の弱酸性域とすることがシランカップリング剤が溶媒中
で安定するために好ましい。カップリング剤混合時から
処理までが短時間であれば、酸性成分でのpHの調整は
必ずしも必要としない。チタネート系カップリング剤や
ジルコアルミネート系カップリング剤の希釈溶媒として
は、アルコール類、エーテル類が使用できる。カップリ
ング剤の使用量は特に限定はされないが、多孔質セラミ
ックス100重量部に対して好ましくは0.1〜200
重量部、さらに好ましくは0.5〜100重量部用い
る。また、希釈溶媒中のカップリング剤の濃度は、これ
も特に限定はされないが、多孔質セラミックスの連通孔
の細孔部へ十分に浸透させるため、より低粘度であるこ
とが好ましい。カップリング剤の溶液を、効率よく多孔
質セラミックスの連通孔の細部にまで浸入させ、多孔質
セラミックスとカップリング剤とを縮合反応させるため
に、超音波中および/または減圧下においてカップリン
グ剤の溶液中に多孔質セラミックスを浸漬処理すること
が好ましい。反応温度は室温〜120℃程度が好まし
く、反応時間は溶液濃度にもよるが通常24時間未満で
完了する。
【0019】多孔質セラミックスに含浸するレジンとし
ては、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メ
タ)アクリル酸エステル、プロピオン酸ビニル、ブチレ
ン、プロピレン、アクリロニトリル、スチレン等の熱可
塑性樹脂系、メラミン、フェノール、エポキシ、ウレタ
ン等の熱硬化樹脂系や、これらをそれぞれの系の中で2
種、または3種以上混合する系が採用できる。このう
ち、エチレン性の二重結合を少なくとも1個以上含有す
る重合の可能な化合物が好ましい。これはこれらが低粘
度で、重合後に軟化または膨潤しにくく、耐水性、耐ア
ルカリ性、耐薬品性を有し、重合時間が短く、特に人工
歯、インレー、アンレー、クラウン、クラウンブリッジ
に成型後、合着剤を介して義歯床、支台や天然歯との接
着に優れているためである。エチレン性の二重結合を1
個含有する化合物としては、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチ
ル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリフルオロ
エチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシ
ル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル
(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレー
ト、アルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、
メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、
メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート
等が採用できる。
【0020】エチレン性の二重結合を2個含有する化合
物としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブ
タンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタン
ジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−
(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリプロ
ポキシフェニル)プロパン、ビス(4−(メタ)アクリ
ロキシポリエトキシフェニル)メタン、2,2−ビス
(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロ
パン、ビス(メタ)アクリロキシエチルヒドロキシイソ
シアヌレート、2,6−ビス[2′−(メタ)アクリロ
キシエチル]ウレタンカプロン酸メチル、2,2−ビス
[p−(2−(メタ)アクリロキシアルキレンオキシ)
フェニル]プロパン、3,9−ビス(2−(メタ)アク
リロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,1
0−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレートが採用でき
る。また、分子中にウレタン結合を有する(メタ)アク
リレート、例えば、ジ−2−(メタ)アクリロキシエチ
ル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジカルバメ
ート等も採用できることはいうまでもない。エチレン性
の二重結合を3個含有する化合物としては、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールメタン
トリ(メタ)アクリレートが採用できる。また、エチレ
ン性の二重結合を4個以上含有する化合物としては、
1,3,5−トリス[1,3−ビス((メタ)アクリロ
イルオキシ)−2−プロポキシカルボニルアミノヘキサ
ン]−1,3,5−(1H,3H,5H)トリアジン−
2,4,6−トリオンが採用できる。
【0021】これらのレジン用の化合物は、モノマーお
よび/またはオリゴマーの液体状態のものを1種、また
は2種以上組み合わせてもよく、その組合せ、配合割合
は、人工歯、インレー、アンレー、クラウン、クラウン
ブリッジの用途に応じ、適宜決定できる。
【0022】そして、これらのレジン用の化合物は、重
合触媒等を用いて重合させる。重合触媒等としては、加
熱重合型開始剤、化学重合型開始剤、光重合型開始剤等
の重合開始剤を単独または2種以上を併用することがで
きる。加熱重合型開始剤としては、ベンゾイルパーオキ
サイド、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、
ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、
ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオ
キシカーボネイト等の過酸化物、2,2−アゾビスイソ
ブチロニトリル、2,2−アゾビス2−メチルブチロニ
トリル、2,2−アゾビス2−メチルヘプトニトリル、
1,1−アゾビス1−シクロヘキサンカルボニトリル、
ジメチル−2,2−アゾビスイソブチレート、2,2−
アゾビス−(2−アミノプロパン)ジハイドライド、
2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、4,
4−アゾビス−4−シアノ吉草酸、2,2−アゾビス−
2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ系化合物が採
用できる。
【0023】化学重合型の開始剤としては、過酸化物と
三級アミンや有機金属化合物、ピリミジントリオン酸誘
導体と4級アンモニウムクロライドの組合せ等が採用で
きる。
【0024】光重合型開始剤としては、増感剤と還元剤
との組合せが一般的に使用される。増感剤としては、カ
ンファーキノン、ベンジル、ジアセチル、ベンジルジメ
チルケタール、ベンジルジエチルケタール、ベンジルジ
(2−メトキシエチル)ケタール、4,4−ジメチルベ
ンジルジメチルケタール、アントラキノン、2−クロロ
アントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、1−
ヒドロキシアントラキノン、1−メチルアントラキノ
ン、2−エチルアントラキノン、1−ブロモアントラキ
ノン、チオキサントン、2−イソプロピルチオキサント
ン、2−ニトロチオキサントン、2−メチルチオキサン
トン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエ
チルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサ
ントン、2−クロロ−7−トリフルオロメチルチオキサ
ントン、チオキサントン−10,10−ジオキシド、チ
オキサントン−10−オキサイド、ベンゾインメチルエ
ーテル、ベンゾインエチルエーテル、イソプロピルエー
テル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾフェノ
ン、ビス(4−ジメチルアミノフェノン)ケトン、4,
4−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、アシド基を含
む化合物等が採用でき、これらの化合物を1種、または
2種以上組み合わせてもよく、用途に応じ化合物および
その割合を任意に選択する。還元剤としては、3級アミ
ン等が一般に使用される。3級アミンとしては、ジメチ
ルアミノエチルメタクリレート、トリエタノールアミ
ン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチル
アミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イ
ソアミルが採用される。その他には、ベンゾイルパーオ
キサイド、有機金属化合物、スルフィン酸誘導体等が使
用される。光重合型開始剤を単独または2種以上併用す
る場合は、紫外線若しくは可視光線等の活性光線を照射
することにより重合反応が達せられる。光源としては、
超高圧、高圧、中圧および低圧の各種水銀灯、ケミカル
ランプ、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、蛍
光ランプ、タングステンランプ、キセノンランプ、アル
ゴンイオンレーザー等を使用することができる。
【0025】重合開始剤の添加量は、開始剤の能力に応
じ0.001〜20重量%までの範囲で適宜決定する。
【0026】これら重合触媒を含むモノマー/またはオ
リゴマーを液体状態で多孔質セラミックスの連通孔に浸
透させる。浸透は、超音波中および/または減圧下で浸
透させることが好ましい。浸透後は常温・常圧、常温・
加圧、加温・加圧、加温・常圧のいずれかの条件下にお
いて、重合触媒を含むモノマー/またはオリゴマーを密
閉容器中で重合させ、レジンが含浸された複合材料を得
る。なお、必要に応じ着色剤、重合禁止剤、酸化安定
剤、紫外線吸収剤、顔料、染料をレジン用の化合物の液
に添加することができる。
【0027】この発明の歯科用材料は、例えば、以下の
ようにして製造することができる。ここにおいて、多孔
質セラミックスは、シランカップリング処理されるもの
とする。図1に示されるように、(a)粒子径サイズが
調整されたセラミックス微粉末、バインダー等の原料を
混合する(混合工程)。次いで、(b)型枠を用い所定
の型に成型する(成型工程)。そして、(c)成型型枠
から取り出し、焼成炉中において真空焼結させ、所定温
度にてバインダーを揮散させて連通孔を有する多孔質セ
ラミックスを得る(焼成工程)。(d)得られた多孔質
セラミックスをシランカップリング剤を分散させた溶液
中に浸漬し、密閉容器中で、超音波中および/または減
圧下にて、多孔質セラミックスの連通孔にシランカップ
リング剤を浸透させカップリング処理する(カップリン
グ処理工程)。そして、(e)カップリング処理された
多孔質セラミックスを乾燥させる(乾燥工程)。次い
で、(f)カップリング処理された多孔質セラミックス
をモノマーおよび/またはオリゴマーと重合開始剤等か
らなる混合液中に浸漬し、密閉容器中で減圧し、カップ
リング処理された多孔質セラミックスの連通孔に混合液
を浸透させる(浸透工程)。(g)多孔質セラミックス
を混合液から取り出し、モノマーおよび/またはオリゴ
マーを重合させ(重合工程)、レジンが含浸された製品
を得る。
【0028】
【実施例】以下、実施例を示し、さらに詳しくこの発明
について説明する。もちろんこの発明は以下の実施例に
よって限定されるものではない。
【0029】(実施例1) <多孔質セラミックス原料の調整>網目形成酸化物とし
てSiO2 を67重量部、中間酸化物としてAl23
を20重量部、網目修飾酸化物としてK2 Oを6重量
部、Na2 Oを6重量部を用いたアルミノケイ酸塩系の
セラミックスにMgO、CaO、Fe23 、TiO
2 、珪石、カオリンを微量含むものを熔融してセラミッ
クスを製造し、これをボールミルによって粉砕し、粗粉
末を得、該粗粉末をふるい分けし、平均粒径7μmで、
粒度0.5〜40μmのセラミックス粉末を得たものを
使用したものであり、バインダーとして昇華性の炭化水
素化合物50重量部と、溶媒としてシクロヘキサン50
重量部からなるバインダー混合液を用い、前記のセラミ
ックス粉末100重量部に対し、前記バインダー混合液
40重量部を、セラミックス粉末とバインダー混合液と
が均一に混合されるようにシクロヘキサンを添加しなが
ら攪拌・混合し、次いで、常温においてシクロヘキサン
を揮発させ混合粉末を得た。 <多孔質セラミックスの焼成>前記混合粉末を、CAD
/CAM用ブロック型を用いて成型した。成型されたブ
ロックを真空焼成炉にて約50HPaの減圧下、104
0℃で10分間焼成し、見掛け気孔率35%の多孔質セ
ラミックスブロックを得た。見掛け気孔率は後述の測定
方法によるものである。 <カップリング処理>多孔質セラミックスブロック10
重量部を、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン1重量部を含むエタノール溶媒中に浸漬し、60分
間超音波を作用させて、連通孔の微細孔にまで処理液を
浸透させた。次いで、カップリング処理液から多孔質セ
ラミックスブロックを取り出し、100℃で1時間維持
し、エチルアルコールおよび余分な水分を蒸発させた。
そして、120℃で2時間カップリング処理を行なわ
せ、カップリング処理済多孔質セラミックスブロックを
得た。 <レジンの浸透、重合>化合物Iが39重量部、化合物
IIが15重量部、NPGが30重量部、化合物IVが
16重量部、アゾ触媒Mが0.5重量部からなる混合液
を調整し、該混合液中に、前記カップリング処理済多孔
質セラミックスブロックを浸漬し、6時間超音波を作用
させて、連通孔の微細孔にまで混合液を浸透させた。次
いで、これを常温常圧下で重合させ、レジン含浸セラミ
ックスを得た。ここにおいて、化合物Iは、ジ−2−メ
タクリロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメ
チレンジカルバメート、化合物IIは、1,3,5−ト
リス[1,3−ビス(メタクリロキシ)−2−プロポキ
シカルボニルアミノヘキサン]−1,3,5−(1H,
3H,5H)トリアジン−2,4,6−トリオン、NP
Gは、ネオペンチルグリコール、化合物IVは、トリフ
ルオロエチルメタクリレート、アゾ触媒Mは、2,2−
アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を意味する。得
られたレジン含浸セラミックスを、6.5×2.0×2
4mmに切り出し、表面を酸化チタンでバフ研磨し、水
中に1日浸漬したものを試験片とし、以下に示す試験方
法に基づき物理的性質(曲げ強さ、曲げ弾性率、衝撃強
さ、磨耗量)、色調変化(耐着色性、耐変色性)の試験
を行った。結果は表1に示す通りである。
【0030】1)含浸状態は試験片を肉眼により観察
し、色ムラのないものを良好とし、色ムラのあるものを
不良とした。 2)曲げ強さおよび曲げ弾性率は、オートグラフ(SH
IMAZU社製)を使用し、クロスヘッドスピード1m
m/min、支点間距離20mmで三点曲げ試験を行う
ことで測定した。 3)衝撃強さは、ダインスタッド衝撃試験器(東洋精機
製作所製)を使用し、2.5kg・cmのエネルギー
で、打撃部は直径6mmロッド銅を用いることを条件と
して測定した。 4)耐磨耗性は、磨耗試験器(東京技研社製)を使用
し、対磨耗材料を硬質レジン(ジーシー・デュラデント
前歯)を用い、100000回後の磨耗量を測定した。 5)耐着色性は、0.2%濃度の塩基性フクシン水溶液
を100℃に煮沸した中に、試験片を60分間浸漬し、
未試験片と試験片との色差を肉眼で判定した。色差の小
さい場合を3、色差がある場合を2、色差が大きい場合
を1で表す。 6)耐変色性は、試作サーマルサイクル試験器を用い、
試験片を4℃の冷水と60℃の温水に交互に30秒間づ
つ浸漬を繰り返し、2000回後の試験片と未試験片と
の色差を肉眼で判定した。色差の小さい場合を3、色差
がある場合を2、色差が大きい場合を1で表す。なお、
見掛け気孔率の測定は、以下の方法によるものである。
すなわち、多孔質セラミックスブロックを水中に浸し、
減圧下で泡が完全に放出しなくなるまでこれを行い、6
0分間、超音波を作用させ微細孔まで水を浸透させる。
超音波作用後、水中から取り出し24時間放置後、水中
での重量を測定する(重量A)。表面に付着している余
分な水を拭き取り、表乾重量を測定する(重量B)。次
にこれを乾燥機内で乾燥させ、乾燥重量を測定する(重
量C)。これらの重量A、B、Cにより以下の式から見
掛け気孔率を算出した。 見掛け気孔率(%)=(B−C)/(B−A)×100
【0031】(実施例2、3)実施例1において、セラ
ミックス粉末100重量部に対するバインダー混合液の
量を30重量部、または、25重量部にし、それ以外は
実施例1と同様にしてレジン含浸セラミックスを得、実
施例1と同一な試験を行った。得られた結果は表1の実
施例2、3に示す通りである。
【0032】(実施例4)実施例1において、アゾ触媒
Mに代え、ベンゾイルパーオキサイド(B.P.O)を
0.5重量部用い、それ以外は実施例1と同様にしてレ
ジン含浸セラミックスを得、実施例1と同一な試験を行
った。得られた結果は表1の実施例4に示す通りであ
る。
【0033】(実施例5)実施例1において、化合物I
を43重量部、化合物IIを10重量部、NPGを35
重量部、化合物IVを12重量部用い、それ以外は実施
例1と同様にしてレジン含浸セラミックスを得、実施例
1と同一な試験を行った。得られた結果は表1の実施例
5に示す通りである。
【0034】
【表1】
【0035】(実施例6)実施例1において、化合物I
を43重量部、化合物IIに代え芳香族多官能モノマー
である2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−メタ
クリロキシプロポキシ)フェニル]プロパン(化合物I
II)を10重量部、NPGを35重量部、化合物IV
を12重量部用い、それ以外は実施例1と同様にしてレ
ジン含浸セラミックスを得、実施例1と同一な試験を行
った。得られた結果は表2の実施例6に示す通りであ
る。
【0036】(実施例7)実施例1において、化合物I
を50重量部、NPGを20重量部、化合物IVを10
重量部、化合物IIに代えメチルメタクリレート(MM
A)を20重量部用い、それ以外は実施例1と同様にし
てレジン含浸セラミックスを得、実施例1と同一な試験
を行った。得られた結果は表2の実施例7に示す通りで
ある。
【0037】(実施例8)表2の実施例8に示す組成の
セラミックス粉末(平均粒径7μm、粒度0.5〜40
μm)100重量部と、実施例1と同一のバインダー混
合液40重量部を混合した混合粉末を用いて、実施例1
と同一型によって成型し、50HPaの減圧下、110
0℃で10分間焼成し、見掛け気孔率が35%の多孔質
セラミックスブロックを得た。カップリング処理を実施
例1と同様に行った後、表2の実施例8に示す配合比の
混合液中に多孔質セラミックスブロックを浸漬し、3時
間超音波を作用させ、次いで、実施例1と同様に常温常
圧下で重合させ、レジン含浸セラミックスを得た。得ら
れたレジン含浸セラミックスについて実施例1と同一な
試験を行った。得られた結果は表2の実施例8に示す通
りである。
【0038】(実施例9)実施例8と同一の混合粉末を
用い、該混合粉末を実施例1と同一型によって成型し、
50HPaの減圧下、1100℃で10分間焼成し、見
掛け気孔率が35%の多孔質セラミックスブロックを得
た。カップリング処理を実施例1と同様に行った後、表
2の実施例9に示す配合比の混合液中にカップリング処
理済多孔質セラミックスブロックを浸漬し、3時間超音
波を作用させ、次いで、実施例1と同様に常温常圧下で
重合させ、レジン含浸セラミックスを得た。得られたレ
ジン含浸セラミックスについて実施例1と同一な試験を
行った。得られた結果は表2の実施例9に示す通りであ
る。
【0039】
【表2】
【0040】(実施例10)表3の実施例10に示すよ
うに長石を88重量部、網目形成酸化物としてSiO2
を微量、中間酸化物としてAl23 を5重量部、網目
修飾酸化物としてK2 Oを10重量部を用いたアルミノ
ケイ酸塩系セラミックスにNa2 O、TiO2 、Ca
O、MgOを微量含むものを熔融してセラミックスを製
造し、これをボールミルによって粉砕し、粗粉末を得、
該粗粉末をふるい分けし、平均粒径40μmで、粒度1
20μm以下のセラミックス粉末を得た。該セラミック
ス粉末100重量部と、実施例1と同一のバインダー混
合液40重量部を混合した混合粉末を用いて、実施例1
と同一型によって成型し、50HPaの減圧下、770
℃で10分間焼成し、見掛け気孔率が33%の多孔質セ
ラミックスブロックを得た。カップリング処理を実施例
1と同様に行った後、表2の実施例9に示す配合比の混
合液中に多孔質セラミックスブロックを浸漬し、3時間
超音波を作用させ、次いで、実施例1と同様に常温常圧
下で重合させ、レジン含浸セラミックスを得た。得られ
たレジン含浸セラミックスについて実施例1と同一な試
験を行った。得られた結果は表3の実施例10に示す通
りである。
【0041】(実施例11)表3の実施例10において
得られたセラミックスを700℃で熱処理を加え、結晶
を析出させた。これをボールミルによって粉砕し、粗粉
末を得、該粗粉末をふるい分けし、平均粒径40μm
で、粒度120μm以下のセラミックス粉末を得た。該
セラミックス粉末100重量部と、実施例1と同一のバ
インダー混合液40重量部を混合した混合粉末を用い
て、実施例1と同一型によって成型し、50HPaの減
圧下、770℃で10分間焼成し、見掛け気孔率が30
%の多孔質セラミックスブロックを得た。カップリング
処理を実施例1と同様に行った後、表2の実施例9に示
す配合比の混合液中に多孔質セラミックスブロックを浸
漬し、3時間超音波を作用させ、次いで、実施例1と同
様に常温常圧下で重合させ、レジン含浸セラミックスを
得た。得られたレジン含浸セラミックスについて実施例
1と同一な試験を行った。得られた結果は表3の実施例
11に示す通りである。
【0042】
【表3】
【0043】(比較例1)実施例1のセラミックス粉末
のみを用い、1300℃で15分間焼成し溶融状態にし
て気孔をなくしたものであり、実施例1と同一な試験を
行った。得られた結果は表4の比較例1に示されるよう
に、曲げ弾性率は大きく、脆く衝撃強さがなく、曲げ強
さにおいても実施例に比べはるかに劣るものである。
【0044】(比較例2)実施例1において得られた多
孔質セラミックスブロックについて、カップリング処理
のみを行い、実施例1におけると同一な試験を行った。
得られた結果を表4の比較例2に示す。該多孔質セラミ
ックスブロックは、曲げ弾性率はあるものの、曲げ強
さ、衝撃強さは非常に低く、耐磨耗性試験では全てが磨
耗した。これは、セラミックス粒子間の結合が弱く、か
つ一部のみの結合であることによる。そして、耐着色
性、耐変色性にも劣るものである。
【0045】(比較例3)実施例1において得られた多
孔質セラミックスブロックについて、実施例1と同様に
カップリング処理した後、実施例1と同一の混合液を超
音波を利用しないでそのまま含浸・重合させたものであ
り、浸漬時間、重合条件は実施例1と同一としたもので
あるが、十分に混合液が含浸しておらず、表面のみが含
浸している状態である。得られたセラミックス複合材料
について実施例1と同一な試験を行った。得られた結果
は表4の比較例3に示す通りである。得られたセラミッ
クス複合材料は実施例1に比べ、曲げ強さが劣るもので
ある。
【0046】(比較例4)実施例1と同一の混合粉末
を、50HPaの減圧下、焼成温度1180℃で10分
間焼成し、セラミックスブロックを得た。得られたセラ
ミックスブロックについて、実施例4と同一の混合液を
用い、それ以外は実施例1と同様にしてセラミックス複
合材料を得、実施例1と同一な試験を行った。得られた
結果は表4の比較例4に示す通りである。実施例1に比
べ見掛け気孔率が小さいため、曲げ弾性率が大きく、脆
く、衝撃強さがない。曲げ強さにおいても実施例1に比
べ劣るものである。
【0047】
【表4】
【0048】
【発明の効果】この発明は、以上詳しく説明したように
構成されているので、以下に記載されるような効果を奏
する。この発明によれば、多孔質セラミックスの連通孔
にレジンを含浸させることによって、無機材料の充填率
を高くすることができることから、長期にわたって耐磨
耗性、曲げ強さ等の機械的強度、耐変色性、耐着色性、
審美性を維持することができ、また、セラミックス中の
応力が緩和されるため、曲げ弾性率、衝撃強さ等におい
て優れた歯科用材料を提供すること、加えてCAD/C
AMシステムにも適した歯科用材料を提供することがで
きる。また、この発明によれば、耐磨耗性、曲げ強さ等
の機械的強度、耐変色性、耐着色性、曲げ弾性率、衝撃
強さ等といった特性は、セラミックス用素材原料、充填
率、レジンの種類等を変えることにより種々設定するこ
とができるので、人工歯、インレー、アンレー、クラウ
ン、クラウンブリッジやCAD/CAM用のブロック等
が必要とする特性のものを容易にかつ安価に提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の歯科用材料の製造方法の一例を示す
工程図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質セラミックスにレジンが含浸され
    てなることを特徴とする歯科用材料。
  2. 【請求項2】 多孔質セラミックスが、少なくとも網目
    形成酸化物から形成されてなるものであることを特徴と
    する請求項1記載の歯科用材料。
  3. 【請求項3】 多孔質セラミックスが、網目形成酸化物
    に、中間酸化物、網目修飾酸化物を併用したものから形
    成されてなるものであることを特徴とする請求項2記載
    の歯科用材料。
  4. 【請求項4】 多孔質セラミックスの見掛け気孔率が
    0.5〜70%であることを特徴とする請求項1、2ま
    たは3記載の歯科用材料。
  5. 【請求項5】 多孔質セラミックスの表面にカップリン
    グ処理がなされてなることを特徴とする請求項1、2、
    3または4記載の歯科用材料。
  6. 【請求項6】 多孔質セラミックスの表面にシランカッ
    プリング剤、チタネート系カップリング剤、ジルコアル
    ミネート系カップリング剤のうちから選択された少なく
    とも1つのカップリング剤によってカップリング処理が
    なされてなることを特徴とする請求項1、2、3または
    4記載の歯科用材料。
  7. 【請求項7】 レジンが、少なくともエチレン性2重結
    合を含有するモノマーおよび/またはオリゴマーの重合
    体を有するものであることを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5または6記載の歯科用材料。
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