JPH1036471A - 両性ポリウレタン樹脂水分散体の製造方法 - Google Patents

両性ポリウレタン樹脂水分散体の製造方法

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JPH1036471A
JPH1036471A JP8200024A JP20002496A JPH1036471A JP H1036471 A JPH1036471 A JP H1036471A JP 8200024 A JP8200024 A JP 8200024A JP 20002496 A JP20002496 A JP 20002496A JP H1036471 A JPH1036471 A JP H1036471A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な工程により両性ポリウレタン水分散液を
得ることが出来る製造方法を提供すること。 【解決手段】ポリオール化合物、ポリイソシアネート化
合物、及び2個以上の活性水素とカルボキシル基を有す
る化合物を、イソシアネート基(NCO)過剰にて反応
させてイソシアネート基含有プレポリマーとし、次いで
2個以上の活性水素と第3級アミノ基を有する化合物を
反応させた後、水に分散する。カルボキシル基を有する
化合物と第3級アミノ基を有する化合物を順序を入れ換
えて反応させても同様の効果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般にポリウレタ
ンエマルジョンと称され、コーティング材、接着剤、バ
インダー、サイジング剤、繊維処理剤等として使用でき
るポリウレタン樹脂水分散体の製造方法に関するもので
る。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン樹脂は、各種基材への密着
性、耐摩耗性、柔軟性、強靱性等に優れた樹脂であり、
塗料として使用した場合は肉厚感、高級感も得られるこ
とから、従来より建築用塗料、木材用塗料、バイク・自
動車用塗料のベース、接着剤、バインダー、繊維処理
剤、又はこれらの改質剤として幅広く使用されている
が、近年、環境への影響等を考慮して溶剤規制が強化さ
れ、ポリウレタン塗料、接着剤も、溶剤系から水系への
切換が必要となっている。
【0003】このような水系のポリウレタン樹脂のう
ち、アニオン基、カチオン基の双方を有する両性タイプ
の水系ポリウレタン樹脂としては、特公昭52−403
56号公報、特公昭53−7480号公報、特公昭53
−29358号公報に記載の技術がある。これらは、い
ずれもポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、
及び必要な場合には鎖延長剤をNCO過剰で反応させて
NCO基を有するプレポリマーとし、これをポリアルキ
レンポリアミンをアミノ基過剰の当量比にて反応させ、
NH基を残存させたポリウレタン−ウレアをベースと
し、それぞれ、以下の処理を行うことを特徴としてい
る。 ・特公昭52−40356号公報記載の発明は、合成時
に鎖延長剤としてハロヒドリン基を有する化合物を使用
したベースとなるポリウレタンーウレアにサルトン、ラ
クトン、モノハロゲン化カルボン酸ソーダを反応させて
両性化するか、又はアクリル系単量体を反応させた後加
水分解して両性化する。 ・特公昭53−7480号公報記載の発明は、モノハロ
ゲン化カルボン酸ソーダを反応させて両性化するか、又
はアクリル系単量体を反応させたのち加水分解して両性
化した後、水と混合する。 ・特公昭53−29358号公報記載の発明は、過剰の
アミノ基の一部に1個のNCO基とブロックイソシアネ
ート基を有する化合物を反応させ、さらにサルトン、ラ
クトン、モノハロゲン化カルボン酸ソーダを反応させて
両性化するか、又はアクリル系単量体を反応させた後加
水分解して両性化し、水に分散する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のように
公知技術は工程が複雑である。本発明は、簡単な工程に
より両性ポリウレタン水分散液を得ることが出来る製造
方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、両性ポリウレタン水系樹脂の製造方法であって、ポ
リオール化合物、ポリイソシアネート化合物、及び2個
以上の活性水素とカルボキシル基を有する化合物を、イ
ソシアネート基(NCO)過剰にて反応させてイソシア
ネート基含有プレポリマーとし、次いで2個以上の活性
水素と第3級アミノ基を有する化合物を反応させた後、
水に分散する両性ポリウレタン水分散液の製造方法に関
するものである。
【0006】また請求項2に記載の発明は、請求項1同
様、両性ポリウレタン水系樹脂の製造方法であって、ポ
リオール化合物、ポリイソシアネート化合物、及び2個
以上の活性水素と第3級アミノ基を有するを、NCO過
剰にて反応させてNCO含有プレポリマーとし、次いで
2個以上の活性水素とカルボキシル基を有する化合物を
反応させた後、水に分散するポリウレタン水分散体の製
造方法に関するものである。すなわち、請求項2に記載
の発明は、請求項1記載の発明のカルボキシル基含有化
合物と第3級アミノ基含有化合物の反応順序を入れ換え
たものである。カルボキシル基を有する化合物と第3級
アミノ基を有する化合物を同時にポリオール化合物、ポ
リイソシアネート化合物と共に反応させようとするとカ
ルボキシル基と第3級アミノ基が先に塩を形成して反応
系に不溶となり、OH基があってもイソシアネート化合
物との反応が起こらない。2個以上の活性水素とカルボ
キシル基を有する化合物、2個以上の活性水素と第3級
アミノ基を有する化合物の一方を反応させたのち他方を
反応させることにより両性ポリウレタンを得ることが出
来る。
【0007】上記方法により、従来よりも簡易かつ安全
に両性ポリウレタンを合成することが可能となった。
【0008】特に、請求項1記載の発明においては、前
記イソシアネート基含有プレポリマー中のカルボキシル
基を第3級アミンにて中和した後に、2個以上の活性水
素と第3級アミノ基を有する化合物を反応させることが
好ましい。カルボキシル基を有する化合物は既にポリウ
レタン重合体の鎖中に組み込まれており、中和反応の速
度が低下しているが、カルボキシル基を第3級アミンに
て中和した後に2個以上の活性水素と第3級アミノ基を
有する化合物を反応させることにより、反応速度、反応
率共に改善される。さらに、水分散液を皮膜化する場
合、中和に使用した第3級アミンが揮散し、ポリウレタ
ン分子鎖に組み込まれた第3級アミノ基とカルボキシル
基が結合してイオン架橋を形成することにより特性が向
上する。
【0009】本発明においては、前記イソシアネート基
含有プレポリマーと2個以上の活性水素と第3級アミノ
基又はカルボキシル基を有する化合物を、なおNCO基
過剰にて反応させ、得られたNCO基含有重合体を脂肪
族ポリアミンを含む水に分散させることが好ましい。N
COと活性水素の比を実質的に1として反応させると、
水分散前のポリウレタンの重合度が高くなる結果、粘度
が高くなって攪拌に大きな力が必要となり、溶剤を使用
する場合には、使用する溶剤量が多く必要となる。そこ
で、当量比をNCO過剰にして重合度を抑制し、水中で
重合体を分散しつつポリアミンと反応させることが好ま
しい。水もNCOと反応するが、脂肪族のNH基、NH
2 基は水よりも遙にNCOとの反応速度が速く、水中に
てウレア結合を生成して重合が進行する。
【0010】また、本発明において、NCO基含有プレ
ポリマーマーを合成する場合に、鎖延長剤を使用するこ
とが好ましく、最終的な製品として得られるポリウレタ
ン−ウレア樹脂の諸特性を調整することが可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の両性ポリウレタン樹脂水
分散液の製造方法は、ポリオール化合物、ポリイソシア
ネート化合物、及び2個以上の活性水素とカルボキシル
基を有する化合物を、イソシアネート基(NCO)過剰
にて反応させてイソシアネート基含有プレポリマーと
し、次いで2個以上の活性水素と第3級アミノ基を有す
る化合物を反応させた後、水に分散するポリウレタン水
分散液とするか、又は、ポリオール化合物、ポリイソシ
アネート化合物、及び2個以上の活性水素と第3級アミ
ノ基を有するを、イソシアネート基(NCO)過剰にて
反応させてイソシアネート基含有プレポリマーとし、次
いで2個以上の活性水素とカルボキシル基を有する化合
物を反応させた後、水に分散するポリウレタン水分散液
とするものである。ものである。
【0012】〔ポリオール化合物〕本発明に使用するポ
リオール化合物は、ポリウレタン工業において一般的に
知られているものはすべて使用可能であり、本発明に使
用するポリオール成分は、一般にポリウレタンの製造に
使用されるものは使用することが出来る。このようなポ
リオール類としては、ポリエステルポリオール、ポリエ
ーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール等があ
り、ポリエステルポリオールとしては、コハク酸、グル
タル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マレ
イン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸等のジカル
ボン酸の1種以上と、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグ
リコール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカ
ンジオール、ジエチレングリコール、スピログリコー
ル、トリメチロールプロパン等の多価アルコールの1種
以上を縮重合させて得られるものや、ラクトン類の開環
重合により得られるものが例示でき、ポリエーテルポリ
オールとしては、水や上記のポリエステルポリオールの
合成に使用する多価アルコールの他、ビスフェノール−
A等のフェノール類、又は第1級、第2級アミン類にエ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、オキセタ
ン、テトラヒドロフラン等の環状エーテルを開環付加重
合させて得られるものが使用でき、ポリオキシエチレン
ポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオ
キシテトラメチレンポリオール,ビスフェノールAにプ
ロピレンオキサイド又はエチレンオキサイドの少なくと
も一方を開環付加重合させたもの(共重合体の場合は、
ブロック共重合体、ランダム共重合体のいずれでもよ
い。)等が例示できる。ポリオールとしては、これ以外
にも、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリ
オール、ポリオレフィンポリオール、ポリアクリル酸エ
ステル系ポリオールを単独で、又は混合して使用するこ
とができる。
【0013】〔ポリイソシアネート化合物〕本発明にお
いて使用する有機ポリイソシアネート化合物としてはジ
イソシアネート化合物の使用が好ましく、その具体例と
しては、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキ
サメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネー
ト類、水素添加4,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メ
チルシクロヘキシレンジイソシアネート、イソフォロン
ジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ナフタ
レンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートが挙
げられる。これらのうち、経時的変色性を考慮すべき用
途に使用するものについては脂肪族、または脂環式ジイ
ソシアネートを単独或いは混合して使用することが好ま
しく、さらに価格を考慮すると、1,6−ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネートの
使用が特に好ましい。
【0014】〔鎖延長剤〕本発明において、上記の分子
内に少なくとも2つの活性水素を有する低分子化合物よ
りなる鎖長延長剤としては、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレ
ングリコール、1,6−ヘキサンジオール、スピログリ
コール、ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、キ
シリレングリコール等のグリコール類、トリメチロール
プロパン、グリセリン等のトリオール等に代表される低
分子ポリオールや、メチレン(ビス−o−クロルアニリ
ン)等のアミン類が例示できる。
【0015】〔2個以上の活性水素とカルボキシル基を
有する化合物〕本発明において使用する分子内に2個以
上の活性水素とカルボキシル基を有する化合物として
は、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン
酸、カルボキシル基含有ポリカプロラクトンジオール等
が例示できる。
【0016】〔2個以上の活性水素と第3級アミノ基を
有する化合物〕本発明において使用する分子内に2個以
上の活性水素と第3級アミノ基を含有する化合物として
は、n−メチルジエタノールアミン、n−ブチルジエタ
ノールアミン等のn−アルキルジアルカノールアミン類
が代表例である。
【0017】ポリオール化合物、ポリイソシアネート化
合物、鎖延長剤、2個以上の活性水素とカルボキシル基
を有する化合物、2個以上の活性水素と第3級アミノ基
を有する化合物のいずれの成分としても、3以上の多官
能性の化合物を使用してもよく、かかる多官能性の化合
物の使用によりポリウレタン−ウレア重合体に架橋が生
じて耐熱性等の特性が改良される。
【0018】本発明において、ポリウレタンを合成する
際に必要に応じて溶剤を使用することは自由であり、原
料と生成するポリウレタンの双方を溶解する有機溶剤の
使用が特に好ましい。好適な有機溶剤としては、N−メ
チルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド等のアミド類、アセトン、メチルエチルケトン
等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、その他セロ
ソルブアセテートやセロソルブエーテル等が例示でき
る。
【0019】触媒 本発明の重合工程においては、ポリウレタンの分野で周
知の重合触媒を使用することが出来、第3級アミン触
媒、有機金属触媒が知られており、第3級アミン触媒と
しては、〔2,2,2〕ジアザビシクロオクタン(DA
BCO)、テトラメチレンジアミン、N−メチルモルフ
ォリン、ジアザビシクロウンデセン(DBU)等が例示
でき、また、有機金属触媒としてはジブチルチン(錫)
ジラウレート等が例示できる。
【0020】本発明において、請求項5に記載の脂肪族
ポリアミンとしては、エチレンジアミン、プロピレンジ
アミン、ピペラジン、ジエチレントリアミン等が例示で
きる。
【0021】本発明により得られた水分散体には、添加
剤としてシランカップリング剤を添加して他の基材との
接着性を改善することは可能である。また、他に保存安
定性を付与するために種々の添加剤を加えることも自由
であり、保護コロイド剤、抗菌剤・防かび剤等が挙げら
れる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (実施例) 〔ポリウレタン樹脂分散液の合成例〕攪拌装置、温度
計、窒素導入管、及び還流冷却器を備えたガラス製4つ
口フラスコに、イソフォロンジイソシアネート(IPD
I)100g、ポリオキシテトラメチレングリコール
(PTMG、分子量2000)225g、及びジメチロ
ールプロピオン酸(DMPA)18gを入れ、溶剤とし
て酢酸エチル30g、触媒としてジブチルチンジラウレ
ート0.02gを加え、オイルバスを使用して80℃に
加熱、維持して4時間反応させた。その後70℃に温度
を下げ、N−メチルジエタノールアミン(NMDEA)
8g並びに酢酸エチル30gを追加して添加し、さらに
2時間反応させ、NCO基の残存したポリウレタンプレ
ポリマーの溶液を得た。このNCO基の残存したプレポ
リマーを、トリエチルアミン12gを含む水600g中
に分散させ、50℃にて3時間鎖延長反応を行って高分
子量化させた。得られた水分散液より酢酸エチルを回収
し、実質的に有機溶剤を含まないポリウレタン樹脂の水
分散液を得た。
【0023】(比較例1)N−メチルジエタノールアミ
ンを反応させない以外は、実施例と同様の方法により樹
脂分散液を作成した。
【0024】(比較例2)攪拌装置、温度計、窒素導入
管、及び還流冷却器を備えたガラス製4つ口フラスコ
に、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)100
g、ポリオキシテトラメチレングリコール(PTMG、
分子量2000)225g、及びN−メチルジエタノー
ルアミン16gを入れ、溶剤として酢酸エチル30g、
触媒としてジブチルチンジラウレート0.02gを加
え、オイルバスを使用して80℃に加熱、維持して4時
間反応させ、NCO基の残存したポリウレタンプレポリ
マーの溶液を得た。このNCO基の残存したプレポリマ
ーを6Nの塩酸20gを含む水600g中に分散させ、
50℃にて3時間鎖延長反応を行って高分子量化させポ
リウレタン樹脂の水分散液を得た。こうして得られた液
より酢酸エチルを回収して、実質的に有機溶剤を含まな
い樹脂分散液をとした。
【0025】〔性能評価方法〕 (皮膜吸水率及びトルエン吸収率の測定)〔ポリウレタ
ン樹脂分散液の合成例〕において得られたポリウレタン
樹脂分散液を、10cm×10cmのポリエチレン製の
型に、固形分として5gに相当する量を流し込み、50
℃にて48時間乾燥して厚さが約0.5mmのフィルム
を作成した。このフィルムを2cm×2cmに切断し、
50℃にて水、トルエンにそれぞれ浸漬し、5日後の重
量増加を測定し、吸水率、トルエン吸収率を求めた。
【0026】(密着性試験)よく洗浄した鋼板上に5m
ilのアプリケーターを使用して樹脂分散液を塗布し、
100℃にて30分間乾燥して試験塗膜を作成した。こ
の塗膜を1mm間隔の格子状にカットして1mm角の正
方形を100コ作成し、この正方形部分にセロハンテー
プを貼り付け、勢いよく剥離した。剥離後、欠損せずに
残された正方形を計数し、密着性の評価を行った。
【0027】(防蝕性試験)よく洗浄した鋼板上に5m
ilのアプリケーターを使用して樹脂分散液を塗布し、
100℃にて30分間乾燥して試験塗膜を作成した。こ
の塗膜にカッターを使用してX状の傷を付け、35℃に
て5%NaCl水溶液を噴霧し、72時間後の錆の発生
状況を目視にて観察し、評価結果を以下のように表示し
た。 ○:錆は傷の部分のみに発生し、他の部分には広がって
いない。 ×:傷口から発生した錆が、他の部分に広がっている。
【0028】(耐熱黄変性試験)よく洗浄した鋼板上に
5milのアプリケーターを使用して樹脂分散液を塗布
し、100℃にて30分間乾燥して試験塗膜を作成し
た。この塗膜サンプルをさらに150℃にて1時間熱処
理し、加熱処理後の塗膜の変色の様子を目視にて観察し
て以下のように表示した。 ○:塗膜の変色は認められない。 ×:塗膜は黄色く着色した。
【0029】〔評価結果〕上記の評価結果を表1に示し
た。
【0030】
【表1】
【0031】この結果より、本発明の製造方法によりえ
られたポリウレタン樹脂水分散液は吸水率、トルエン吸
収率が小さく、密着性、防蝕性、耐熱黄変性においても
優れたものであることが明らかである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両性ポリウレタン樹の脂水分散体の製造
    方法であって、ポリオール化合物、ポリイソシアネート
    化合物、及び2個以上の活性水素とカルボキシル基を有
    する化合物を、イソシアネート基過剰にて反応させてイ
    ソシアネート基含有プレポリマーとし、次いで2個以上
    の活性水素と第3級アミノ基を有する化合物を反応させ
    た後、水に分散することを特徴とする両性ポリウレタン
    水分散体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記イソシアネート基含有プレポリマー
    中のカルボキシル基を第3級アミンにて中和した後に、
    2個以上の活性水素と第3級アミノ基を有する化合物を
    反応させることを特徴とする請求項1記載の両性ポリウ
    レタン水分散体の製造方法。
  3. 【請求項3】 両性ポリウレタン樹脂水分散体の製造方
    法であって、ポリオール化合物、ポリイソシアネート化
    合物、及び2個以上の活性水素と第3級アミノ基を有す
    る化合物を、イソシアネート基過剰にて反応させてイソ
    シアネート基含有プレポリマーとし、次いで2個以上の
    活性水素とカルボキシル基を有する化合物を反応させた
    後、水に分散することを特徴とする両性ポリウレタン水
    分散体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記イソシアネート基含有プレポリマー
    と2個以上の活性水素と第3級アミノ基又はカルボキシ
    ル基を有する化合物をNCO基過剰にて反応させ、得ら
    れたNCO基含有重合体を脂肪族ポリアミンを含む水に
    分散させることを特徴とする請求項1又は3に記載の両
    性ポリウレタン水分散体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記イソシアネート基含有プレポリマー
    と2個以上の活性水素と第3級アミノ基又はカルボキシ
    ル基を有する化合物、及び鎖延長剤をNCO基過剰にて
    反応させ、得られたNCO基含有重合体を脂肪族ポリア
    ミンを含む水に分散させることを特徴とする請求項1又
    は3に記載の両性ポリウレタン水分散体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記2個以上の活性水素と第3級アミノ
    基又はカルボキシル基を有する化合物をN/COOHを
    当量比がほぼ1/1となるように反応させることを特徴
    とする請求項1又は3に記載の両性ポリウレタン水分散
    体の製造方法。
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