JPH10337584A

JPH10337584A - 汚水浄化槽

Info

Publication number: JPH10337584A
Application number: JP15053697A
Authority: JP
Inventors: Takashi Kowada; 孝小和田; Yasunori Wada; 康里和田; Yuji Koizumi; 裕二小泉; Nobuyoshi Katagai; 信義片貝; Atsushi Hibino; 淳日比野; Tsutomu Ishigaki; 力石垣
Original assignee: Hitachi Chemical Co Ltd
Current assignee: Showa Denko Materials Co Ltd
Priority date: 1997-06-09
Filing date: 1997-06-09
Publication date: 1998-12-22

Abstract

(57)【要約】【課題】槽内の配管を簡素化し、且つ、流量調整マス
を使用せず安定して循環水を移送可能な汚水浄化槽を提
供する。【解決手段】槽内を仕切壁１、２、３で仕切り、上流
側から嫌気濾床槽第１室４、嫌気濾床槽第２室５、好気
濾床槽６、処理水槽７及び消毒槽８の順に配列してな
り、前記好気濾床槽６底部又は前記処理水槽７底部から
嫌気濾床槽第１室４へ循環水及び洗浄排水を移送する横
管２３及び該横管２３に接続した移送管２０を設置して
なる汚水浄化槽５０において、前記移送管２０内部にブ
ロワ２７、３０に接続された循環用内管２１及び洗浄用
内管２２を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、し尿排水及び生活
排水を浄化する為に用いる汚水浄化槽に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から用いられている汚水浄化槽を図
４を用いて説明すると、汚水浄化槽５０の槽内を仕切壁
１、２、３にて仕切り、上流側から嫌気濾床槽第１室
４、嫌気濾床槽第２室５、好気濾床槽６及び処理水槽７
の順に配列し、前記処理水槽７の一部に消毒槽８を設け
ている。好気濾床槽６の流出部には、循環水移送管３８
の縦管（移送管２０）が設置され、好気濾床槽６の流出
水の一部（以下循環水という）を嫌気濾床槽第１室４へ
エアリフトポンプにより移送している。該移送の際に
は、循環水移送管３８の移送管２０上部に設けた流量調
整マス４０（図５参照）の三角堰４１によって流量調整
を行った後、移送するようにしている。前記循環水移送
管３８を用いて循環水を移送するのは、硝化の進行した
循環水を嫌気濾床槽第１室４に返送して脱窒を行う為で
あり、これにより安定した汚水処理を可能ならしめてい
る。

【０００３】また、好気濾床槽６は、上部にばっ気部１
６を設置し、下部に濾過部１７を設置しており、汚水浄
化槽５０を継続運転させていると前記濾過部１７が閉塞
してしまうために定期的に洗浄を行う必要がある。前記
洗浄の際に発生する洗浄排水は、ばっ気部１６と濾過部
１７の間より引き抜き、洗浄排水移送管３９を介して嫌
気濾床槽第１室４へと移送している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図４に
示す汚水浄化槽５０にあっては、循環水移送管３８及び
洗浄排水移送管３９の２本の横長配管が必要となり、汚
水浄化槽５０内の配管が複雑になるとの課題がある。更
には、循環水を移送する際に、三角堰４１を使用するた
めに、三角堰４１のＶノッチに汚泥が付着し、安定性に
欠けるとの課題もある。

【０００５】本発明は、前述した課題に鑑みなされたも
のであり、汚水浄化槽５０内の配管を簡素化し、且つ、
三角堰４１を有した流量調整マス４０を使用せずとも、
安定して循環水を移送可能な汚水浄化槽５０を提供する
ことを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、図１及び図２
に示すように、槽内を仕切壁１、２、３で仕切り、上流
側から嫌気濾床槽第１室４、嫌気濾床槽第２室５、好気
濾床槽６、処理水槽７及び消毒槽８の順に配列してな
り、前記好気濾床槽６底部又は前記処理水槽７底部から
嫌気濾床槽第１室４へ循環水及び洗浄排水を移送する横
管２３及び該横管２３に接続した移送管２０を設置して
なる汚水浄化槽５０において、前記移送管２０内部にブ
ロワ２７、３０に接続された循環用内管２１及び洗浄用
内管２２を設けたことを特徴とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明でいう循環水とは、好気濾
床槽６の流出水の一部であり、詳細には、濾過部１７を
通過した汚水のことを示す。また、洗浄排水とは、濾過
部１７の洗浄に使用した汚水のことを示している。

【０００８】本発明においては、従来循環水移送管及び
洗浄排水移送管２本の横長配管を使用していたものを、
横管２３を１本のみ使用することにより、汚水浄化槽５
０内の配管を簡素化させ、且つ、前記横管２３に接続し
た移送管２０内部に設置した循環用内管から間欠的に空
気を吐出させ、吸い上げた汚水を全量移送することによ
り、流量調整マスをも不要としている。

【０００９】

【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図１は、本発明の１実施例を示す汚水浄化槽５０の
平面図及び縦断面図であり、前記汚水浄化槽５０の槽内
を仕切壁１、２、及び３により上流側から嫌気濾床槽第
１室４、嫌気濾床槽第２室５、好気濾床槽６及び処理水
槽７の順に配列し、前記処理水槽７の一部を区切り、消
毒槽８を設けるようにしている。前記嫌気濾床槽第１室
４及び嫌気濾床槽第２室５には、濾材９及び濾材１０を
それぞれ収納してあり、好気濾床槽６には、上段にばっ
気部１６を配置し、下段に濾過部１７を配置すると共
に、ばっ気部１６の下方及び濾過部１７の下方にそれぞ
れ散気管１８、１９を設けている。尚、前記ばっ気部１
６及び濾過部１７には、プラスチック発泡体からなる粒
状担体１４、１５が充填してある。そして、好気濾床槽
６と処理水槽７とは、その底部にて連通させてあり、前
記処理水槽７の下流側上部に消毒槽８を設けている。

【００１０】図２は、本発明の要部を拡大した詳細図で
あり、主に処理水槽７の底部に付近の循環水及び洗浄排
水を吸い上げるための移送管２０を示している。前記移
送管２０には、横管２３が接続してあり、該横管２３の
出口を嫌気濾床槽第１室４に臨ませている。更に、移送
管２０の内部には、ブロワ３０に接続された循環用内管
２１及びブロワ２７に接続された洗浄用内管２２が設置
してある。

【００１１】図１及び図２を使用して汚水の処理につい
て説明すると、汚水は、流入口２４から嫌気濾床槽第１
室４に流入し、濾材９を通過する際に粗大固形物の除去
及び嫌気性微生物による有機物分解が行われる。嫌気濾
床槽第１室４を通過した汚水は、移流孔２５より嫌気濾
床槽第２室５に流入し、濾材１０を通過する際に嫌気濾
床槽第１室４と同様に有機物分解が行われる。

【００１２】嫌気濾床槽第２室５を通過した汚水は、移
流孔２６より好気濾床槽６へと流入する。該好気濾床槽
６では、その上部に設置したばっ気部１６にて、好気性
微生物処理が行われ、下部に設置した濾過部１７にて濾
過処理が行われる。ばっ気部１６での処理を詳細に述べ
ると、ばっ気部１６に充填された粒状担体１４に付着し
た好気性微生物は、図２に示すブロワ３０から散気管１
８を経由して供給される空気により、有機物分解及びア
ンモニアの硝化を行う。一方濾過部１７では、汚水浄化
槽５０の通常運転時においては、散気管１９からの空気
吐出がないために、充填された粒状担体１５が静止して
濾過層の役目を果たし、ばっ気部１６にて発生した浮遊
性の固形物を除去する。また、ばっ気部１６から濾過部
１７に流入した汚水は、好気的雰囲気を維持しているた
め、ばっ気部１６に引き続き、有機物分解及びアンモニ
アの硝化が行われる。好気濾床槽６から流出した汚水
は、処理水槽７に流入し、最終的には、消毒槽８を経て
流出口より放流される。

【００１３】次ぎに好気濾床槽６から流出した汚水の循
環について、図２を用いて説明すると、処理水槽７に
は、ブロワ３０、２７に接続された循環用内管２１及び
洗浄用内管２２が内蔵され、ブロワ３０と循環用内管２
１との接続経路にはタイマー２９に連動した電磁弁３１
を設置している。汚水浄化槽５０の通常運転において
は、電磁弁３１が閉じられ、ブロワ３０からの空気は、
散気管１８からのみ吐出されるが、タイマー２９により
定期的に電磁弁３１を開き、循環用内管２１に空気を送
りこむ。循環用内管２１から空気が吐出されると、移送
管２０がエアリフトポンプの役目をなし、循環水を吸い
上げ、横管２３を介して嫌気濾床槽第１室４へ循環水を
返送することとなる。前記タイマー２９は、予め嫌気濾
床槽第１室４への循環水返送量から、その運転時間を決
定しておくことにより、吸い上げた循環水の全量を嫌気
濾床槽第１室へ返送可能となり、流量調整マスを使用す
る必要がなくなる。

【００１４】好気濾床槽６に接された濾過部１７の洗浄
について述べると、濾過部１７は、汚水浄化槽５０を継
続運転させると、徐々に閉塞してしまうために、定期的
に逆洗と呼ばれる洗浄を行う必要がある。洗浄の開始
は、タイマー２８によりなされ、ブロワー２７がＯＮと
なると、濾過部１７の下方に設置された散気管１９へ空
気が送られ、濾過部１７に充填された粒状担体１５をバ
ブリングする。該バブリングにより、粒状担体１５に捕
捉された浮遊性の固形物は、粒状担体１５から剥離す
る。濾過部１７のバブリングと時を同じくし、ブロワ２
７からの空気は、洗浄用内管２２にも送られ、濾過部１
７から排出する浮遊性の固形物を含んだ汚水を横管２３
を経由して嫌気濾床槽第１室４へと返送する。

【００１５】本発明の他の実施例を図３を用いて説明す
ると、図３に示す汚水浄化槽５０は、全体の構成を図１
に示す汚水浄化槽５０と同じくし、移送管２０の内部に
配置される内管を変更している。先ず、汚水の循環につ
いて説明すると、ブロワ３２から排出される空気の一部
は、ばっ気部１６の底部に設置された散気管１８から吐
出して、汚水の有機物分解及びアンモニアの硝化を補助
する。また、その他の空気は、タイマー３５により制御
される電磁弁３７を通り、循環水と洗浄排水の移流を兼
ねた内管３３より吐出され、処理水槽７底部の汚水を移
送管２０及び横管２３を経由して、嫌気濾床槽第１室４
へと返送する。

【００１６】次ぎに濾過部１７の洗浄について説明する
と、タイマー３６がＯＮとなりブロワ３４から空気が排
出されると、濾過部１９の下方に設置された散気管１９
よりバブリングに使用する空気が吐出される。一方、散
気管１９へ排出されずに分岐した空気は、循環と洗浄排
水の移流を兼ねた内管３３から吐出し、バブリングによ
り濾過部１７から排出された浮遊性固形物を含む汚水
を、移送管２０及び横管２３を経由して嫌気濾床槽第１
室４へ返送する。尚、ブロワ３４を稼働させている間
は、同時にブロワ３２を稼働させても、稼働を止めても
問題はない。

【００１７】

【発明の効果】本発明においては、従来循環水移送管３
８及び洗浄排水移送管３９と２本の移送管を使用してい
たのを、横管２３の１本としたので、配管を簡素化する
ことが可能となり、更には、好気濾床槽６から排出され
る汚水を間欠的に全量移送することにより流量調整マス
４０を使用しない汚水浄化槽を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す平面図及び縦断面図であ
る。

【図２】本発明の実施例を示す要部を拡大した詳細図で
ある。

【図３】本発明の他の実施例を示す要部を拡大した詳細
図である。

【図４】従来の実施例を示す平面図及び縦断面図であ
る。

【図５】従来使用していた流量調整マスの斜視図であ
る。

【符号の説明】

１．仕切壁２．仕切壁３．仕切壁４．嫌気濾床槽
第１室５．嫌気濾床槽第２室６．好気濾床槽７．
処理水槽８．消毒槽９．濾材１０．濾材１１．多孔部材１２．多孔部材１３．多孔部材１
４．粒状担体１５．粒状担体１６．ばっ気部１
７．濾過部１８．散気管１９．散気管２０．移送
管２１．循環用内管２２．洗浄用内管２３．横管
２４．流入口２５．移流孔２６．移流孔２７．
ブロワ２８．タイマー２９．タイマー３０．ブロワ３１．電磁弁３２．ブロワ３３．循
環水と洗浄排水の移流を兼ねた内管３４．ブロワ３
５．タイマー３６．タイマー３７．電磁弁３８．循環水移送管３９．洗浄排水移送管４０．流
量調整マス４１．三角堰５０．汚水浄化槽。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者片貝信義茨城県下館市大字下江連1250番地日立化成工業株式会社結城工場内 (72)発明者日比野淳茨城県下館市大字下江連1250番地日立化成工業株式会社結城工場内 (72)発明者石垣力茨城県下館市大字下江連1250番地日立化成工業株式会社結城工場内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】槽内を仕切壁で仕切り、上流側から嫌気
濾床槽第１室、嫌気濾床槽第２室、好気濾床槽、処理水
槽及び消毒槽の順に配列してなり、前記好気濾床槽底部
又は前記処理水槽底部から嫌気濾床槽第１室へ循環水及
び洗浄排水を移送する横管及び該横管に接続した移送管
を設置してなる汚水浄化槽において、前記移送管内部に
ブロワに接続された循環用内管及び洗浄用内管を設けた
ことを特徴とする汚水浄化槽。
【請求項２】移送管内部に、ブロワに接続された循環
用内管及び洗浄用内管を兼ねた内管を設けたことを特徴
とする請求項１に記載の汚水浄化槽。