JPH0647398A - 有機性汚水の処理方法 - Google Patents

有機性汚水の処理方法

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JPH0647398A
JPH0647398A JP22353392A JP22353392A JPH0647398A JP H0647398 A JPH0647398 A JP H0647398A JP 22353392 A JP22353392 A JP 22353392A JP 22353392 A JP22353392 A JP 22353392A JP H0647398 A JPH0647398 A JP H0647398A
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  • Water Treatment By Sorption (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 膜処理工程が1段で極めて速やかに硝化脱窒
素処理ができ、運転コストがかからない、かつ処理中に
処理槽の発泡が殆ど起こらない有機性汚水の処理方法を
提供すること。 【構成】 有機性汚水のSSを除去した分離水を、少な
くとも脱窒素菌を固定化した立体的網目状粒状物の固定
床と硝化菌を固定化した立体的網目状粒状物の好気性浸
漬固定床にこの順に通水すること、好ましくは、前記好
気性浸漬固定床からの流出水に無機凝集剤または無機凝
集剤と粉末活性炭を添加した後、膜分離すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、し尿、浄化槽汚泥など
の有機性汚水を独特なプロセスにより、著しく高速に浄
化処理し、常に安定した良好な高度処理水を得る新規方
法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】有機性汚水を処理する従来の最も進歩し
た方法は、図4に示されるシステム構成をとっている。
以下にし尿処理を例に挙げて説明する。該システムで
は、し尿汚水42は硝化脱窒素処理槽43でアンモニア
窒素成分を処理分解し、硝化脱窒素処理水をUF膜
(1)を備えた固液分離槽44でSSを分離し、ろ過水
をNaOHでpH4に調節し、これに無機凝集剤(Fe
Cl3溶液)を添加してCOD成分を凝集沈殿させ、沈
殿物をUF膜(2)を備えた固液分離槽45でSSを分
離し、ろ過水中のCOD成分を活性炭吸着塔46で完全
に吸着除去する。各工程からの余剰汚泥47(この一部
は槽43に還流して硝化脱窒素処理に使用する)、や凝
集汚泥48は系外に排出して処理する。これら処理に
は、膜として限外ろ過膜(UF膜)が使われることか
ら、UF膜分離活性汚泥方式と呼ばれている。しかし、
前記最新のUF膜分離方式を技術評価した結果、次のよ
うな欠点が認められた。
【0003】すなわち、 無希釈生物学的な硝化脱窒素工程の所要滞留日数
は、10〜12日ほどの長時間を要するので、処理槽の
建設費、設置面積が大きい。 この生物学的脱窒素工程の曝気のための空気供給量
が大きく、エアレーション動力コストが高い。 生物学的硝化脱窒素工程の発泡が激しく、消泡剤の
添加が必要になる。 活性汚泥の分離と高度処理の凝集汚泥の分離の2つ
の工程に各々、UF膜が必要になるので、膜の設備コス
トと膜分離のためのポンプ動力が大きい。 以上のように、従来技術の最新の方式として知られてい
るUF膜分離活性汚泥処理は多くの重大欠点をかかえて
おり、該処理方法はユーザーにとって理想的な処理方法
とは到底言えるものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新概念によ
って従来方式の欠点を完全に解決できる新方式を提供す
ることを目的としている。具体的には、 1.生物学的硝化脱窒素処理工程の所要滞留日数が2日
間ですむ新方式を確立し、建設コスト、設置スペースを
大きく削減する。 2.生物処理のエアレーション動力を従来方式の1/2
〜1/3にする。 3.生物処理槽の発泡が殆ど起きないようにする。 4.UF膜を1段で適用すればすむようにする。そして
膜の建設費、膜分離動力コストを削減する。 以上を課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は本発明の有機
性汚水の処理方法によって達成される。すなわち、有機
性汚水のSSを除去した分離水を、少なくとも脱窒素菌
を固定化した立体的網目状粒状物の固定床と硝化菌を固
定化した立体的網目状粒状物の好気性浸漬固定床にこの
順に通水することを特徴とする有機性汚水の処理方法で
ある。また、有機性汚水のSSを除去した分離水を、上
記脱窒素菌固定化した固定床と硝化菌を固定化した好気
性浸漬固定床に導びき、該工程からの流出水に無機凝集
剤または無機凝集剤と粉末活性炭を添加した後、膜分離
すること有機性汚水の処理方法によって達成される。
【0006】本発明は、し尿系汚水など有機性汚水中の
SSをあらかじめ固液分離し、その分離水を原分離水と
して硝化菌、脱窒素菌を高濃度に固定化した立体的網目
状粒状物の浸漬固定床に供給することによって、極めて
高速に硝化脱窒素が行え、エアレーション動力も少な
く、発泡もほとんどないことを見出して完成されたもの
である。従来、し尿のような濃厚有機性汚水を無希釈で
粒状ろ材の浸漬生物ろ床を用いて浄化するという発想自
体存在しなかったものである。なお、上記固液分離する
手段としては、凝集分離、膜分離および遠心分離など諸
種の手段を使用することができる。
【0007】また立体的網目状粒状物としてはろ材の空
隙率が90%以上が好ましい。空隙率の大きなろ材は、
高濃度に微生物を担持せしめ得る他、高濃度に微生物が
存在してもなお原水中のSS成分をろ過除去する優れた
能力を有する。本発明に好ましく用いられる立体網目状
粒状ろ材としては例えばポリウレタンフォームの角型粒
状物が挙げられる。ポリウレタンフォームろ材はウレタ
ン樹脂を連続気泡を造る発泡法で発泡して作製して、角
型に切断して使用する。ろ材のサイズは、10〜30m
m、好ましくは15〜20mmであり、その素材の比重
は0.9〜1.2、穴径は2〜4mmの範囲のものが望
ましい。また、1cm長さ当たりの穴の数は、5〜20
個が好ましい。
【0008】本発明では既に述べたように有機性汚水は
あらかじめ固液分離し、その分離水を処理槽で生物学的
処理する。この生物学的処理する処理槽のとり得る主た
る構成例3例について以下に説明する。脱窒素菌を固定
化した立体的網目状粒状物の固定床を固定床Aとし、硝
化菌を固定化した立体的網目状粒状物の好気性浸漬固定
床を固定床Cとする。
【0009】最も単純で機能的な構成例は、図2に示し
た構成の処理槽で図2によりその構成を説明する。図2
において、1槽で構成された処理槽X内には、微生物を
その表面及び内部に固定化した立体的網目状粒状物のろ
材が充填されて固定床を構成している。固定床の中間部
には、空気の供給部20が設けてある。しかして、有機
性汚水のSSを除去した分離水W(原分離水Wという)
を固定床の中間部から供給し、下向流で充填層内を流下
させる。固定床内の中間部から下方の固定床Aには脱窒
素菌が立体的網目状粒状物からなるろ材に固定化されて
充填されており、中間部から上方の固定床CにはNH3
−Nを硝化する硝化菌が立体的網目状粒状物からなるろ
材に固定化されて充填されて、共に高濃度に存在してい
る。
【0010】供給部20からの空気等の酸素を含有する
ガスの気泡群は、この固定床Cを通過し硝化菌に酸素を
与える。固定床A内には溶存酸素は殆ど存在しない。脱
窒素された被処理水は固定床Aの底部から流出水21と
して配管で処理槽Xの上部に供給される。該配管の途中
には処理水タンク22が設置されていて、固定床Aの底
部からの流出水21は一旦原分離水Wと共に処理水タン
ク22に貯蔵され、一部は循環水23として固定床Cの
上部にポンプ24によって供給される。処理水タンク2
2の処理水流出管25からの流出水(最終処理水)は循
環水23と固定床の中間部で加えられた原分離水Wとの
混合水であるが、この処理槽内を循環している間に最終
処理水は十分に清澄な水となる。処理水流出管25は最
終処理水を系外に取り出す流出管である。
【0011】次に、1槽構成の槽を中仕切りLで縦割り
にした(あるいは近接して設置された2槽構成の処理槽
としても同じ効果が得られる)、本発明の有機性汚水の
処理に用いる処理槽Yの構成について説明する。ここで
は処理槽Yの構成を、原分離水Wに含まれるBODの除
去を強化した好ましい構成として図3に示して説明す
る。
【0012】BODの除去を強化するための構成は、処
理槽Yの固定床Aと固定床Cの間(固定床Cの下部でも
よい)に固定床B(残留BOD除去部)を設ける構成で
ある。もし、固定床Bがないと、脱窒素反応悪化時に固
定床C(硝化部)にBODが多量に流入することになる
ので、固定床Cにおける優先微生物が硝化菌でなくな
り、BOD資化菌に変わってしまうというトラブルを招
き易いからである。
【0013】図3において、本発明の処理槽Yは、槽内
に中仕切り壁Lを隔てて固定床Aと固定床Cを設け、ま
た固定床Cの中間にグレーチングDを設けて、固定床C
のグレーチングD以下の領域を固定床Bとしている。固
定床Aには立体的網目状粒状物からなり脱窒素菌が固定
化されたろ材が充填されており、生物学的な脱窒素と原
水SSのろ過を行う領域を構成している。固定床Cには
立体的網目状粒状物からなり硝化菌が固定化されたろ材
が充填されており、生物学的な硝化とSSの高度なろ過
を行う領域を構成している。また、固定床Bには立体的
網目状粒状物からなりBOD資化菌固定化されたろ材が
充填されており、残留BOD除去とSSの高度なろ過を
行う領域を構成している。
【0014】原分離水Wは原分離水供給管26を経て処
理槽Yの固定床Aに流入し、固定床Aを下向流として通
ってその下部の脱窒素水流出部27から固定床Bに入
り、固定床Bを上向流として通水して、固定床Cに入り
固定床Cを通水し、循環硝化水流入部28から再び固定
床Aに流入する。また固定床Cを上向流として通った循
環水の一部は処理水30として処理水流出管29から流
出する。
【0015】処理槽Yの上部には、固定床Aの上部を覆
って固定床Aの充填ろ材の流出を防止するためのグレー
チング(格子)31が、また固定床Cの上部を覆って固
定床Bの充填ろ材の流出を防止するためのグレーチング
(格子)32がそれぞれ張設されている。また処理槽Y
の下部にはそれぞれ、固定床Aの下部にその固定床Aを
空洗するための散気管33が、固定床Cの下部にはその
固定床Cに保持されている微生物に酸素を供給するため
の散気管34が設けられている。散気管34に送る酸素
含有ガスはブロア35からガス供給管36を経て送ら
れ、散気部材33には空気供給管37を経てブロア38
から空気を供給する。
【0016】また、固定床Aおよび固定床Bと固定床C
を洗浄する時、洗浄水の供給は処理槽Y上部の洗浄水供
給管39から行ない、洗浄水の排水は処理槽Yの上部の
弁41を備えた洗浄排水管40から行う。
【0017】この処理槽Yの構成によると、もし固定床
Aの脱窒素部で脱窒素反応が不十分になり、BODの除
去が悪化しても残留BOD除去部Eにおいて好気的に速
やかにBODが除去されるので、硝化部(固定床Bのグ
レーチングDの上部)にはBODが流入することがな
く、硝化反応が阻害されることがなくなるという大きな
効果を生じる。
【0018】さらに、1槽構成の処理槽Zを中仕切りM
およびNで縦割りにした(あるいは近接して設置された
3槽構成の処理槽としても同じ効果が得られる)、本発
明の有機性汚水の処理に用いる処理槽Zの構成について
説明する。この処理槽Zの構成は、原分離水Wに含まれ
るBODの除去を完全にした構成である。以下に処理槽
Zの構成を図1に従って説明する。
【0019】図1において、本発明の処理槽Zは、槽内
に中仕切り壁Mと中仕切り壁Nとを隔てて固定床A、固
定床Bと固定床Cを設けている。固定床Aには立体的網
目状粒状物からなり脱窒素菌が固定化されたろ材が充填
されており、生物学的な脱窒素と原水SSのろ過を行う
領域を構成している。固定床Bには立体的網目状粒状物
からなりBOD資化菌が固定化されたろ材が充填されて
おり、残留BOD除去とSSの高度なろ過を行う領域を
構成している。固定床Cには立体的網目状粒状物からな
り硝化菌が固定化されたろ材が充填されており、生物学
的な硝化とSSの高度なろ過を行う領域を構成してい
る。
【0020】固定床A、固定床Bおよび固定床Cの下部
にはそれぞれ散気管16、17および18が設けられ、
散気管17および18には常時酸素含有ガス7がブロア
19から送気されている。洗浄時には弁Vも開き酸素含
有ガス7を増量して大量のガスを散気管16、17およ
び18からそれぞれ固定床A、固定床Bおよび固定床C
に送気して空洗する。
【0021】原分離水Wは処理槽Zの固定床Aに流入
し、やはり固定床Aの上部から流入する循環硝化水6と
共に固定床Aを下向流として通水して嫌気的に脱窒素反
応を行い、固定床Aの下部の脱窒素水流出部4から固定
床Bに入り、固定床Bを上向流として通水して好気的に
脱窒素水中のBOD成分を除去し、その上部から流出水
8として固定床Cに入り固定床Cを下向流として通水
し、固定床C内で好気的に硝化反応を行ってアンモニア
性窒素成分の硝化を行う。固定床Cの下部からの流出水
9の一部は循環硝化水6として再び固定床Aに流入しこ
こでアンモニア性窒素成分は窒素ガスとなり系外に排出
される。また固定床Cを上向流として通った循環水の一
部は次工程で凝集剤で処理され膜分離工程13を経て処
理水流出管から処理水14として流出する。
【0022】本発明は 固定床に充填するろ材として、立体的網目状の粒状
物からなるろ材を特定して用い、この特定ろ材に硝化
菌、脱窒素菌などを従来より著しく高濃度(4〜5倍)
に固定することおよび、 脱窒素領域と硝化領域の間に残留BOD除去部を設
けることが重要なポイントである。 (作用)本発明の実施態様を図1を参照しながら説明す
る。しかしながら本発明は以下の説明によって制限され
ることはない。有機性汚水1にカチオン系または両性系
の高分子凝集剤3を添加し、粗大フロックを形成させた
後、固液分離部2に配備されたウエッジワイヤスクリー
ンで固液分離すると、SS含量として100mg/リッ
トル以下の清澄な分離水Wが得られる。なお、固液分離
の手段としては遠心分離法でも構わないが、所要動力が
少なくSS除去率も凝集分離法の方が高率である。固液
分離部からは分離汚泥5が排出されスクリュウプレスな
どの脱水機(図示されていない)で脱水される。
【0023】固液分離部2からの分離水Wは、まず脱窒
素菌を固定化した立体網目状粒状ろ材が充填された浸漬
生物ろ床である固定床Aの上部に流入し、後述される固
定床Cからの循環硝化水6と共に下向流で固定床A内を
流下し、その過程で高速に脱窒素される。
【0024】固定床Aからの流出水は、SSが除去さ
れ、BOD、NOX −Nが減少し、NH3 −Nを高濃度
に含む水質になっているので、残留BODを好気的に除
去するため、BOD資化菌を立体網目状粒状ろ材の表面
および内部に固定化した固定床Bに供給し、酸素含有ガ
スによりエアレーションしながら被処理水を接触させる
と、残留BODが高度に除去され、固定床Bからの流出
水8はBODが10mg/リットル以下となる。
【0025】つぎに流出水8を、硝化菌を高濃度に固定
化した立体網目状粒状ろ材が充填された固定床Cに供給
し、流過させると、著しい高速度(硝化速度100mg
/リットル・時間)でNH3 −NがNOX −Nに硝化さ
れる。(固定床Bで一部硝化が進むこともある)
【0026】しかして、硝化菌が固定化された固定床C
からの流出水9の一部を前記循環硝化水6として固定床
Aに還流し、残部の流出水にFeCl3 などの無機凝縮
剤11またはこれらと粉末活性炭12を添加しUFまた
はMF膜により膜分離すると、SS、BOD、COD、
色度、リン、全窒素のすべてが高度に除去された処理水
14が得られる。膜分離工程13から分離された凝集分
離汚泥15が排出され、有機性汚水1と共に固液分離さ
れる。
【0027】なおCODおよび色の除去が要求されない
場合は、無機凝縮剤11と粉末活性炭12の添加と膜分
離工程13を省略し、固定床Cからの処理水9を放流水
とすることができる。このようなケースとしては、し尿
のBOD、SS、T−N(全窒素)を除去し、下水道管
に放流する場合がこれにあたる。また、膜分離工程13
としては、チューブラ型、中空糸型のどちらの膜モジュ
ールを適用してもよい。
【0028】本発明において、特に注目されることは、
生物処理槽Z(固定床A、B、Cの全体を含む槽)の水
面にほとんど発泡が認められないことであり、その原因
を検討した結果、硝化菌、脱窒素菌、BOD資化菌が立
体網目状粒状ろ材に固定されており、水中に浮遊した状
態の微生物が従来の活性汚泥法の場合に比べ1/100
程度になるので、泡沫安定化作用が小さく、泡が消え易
いからであることが判った。また、本発明の硝化反応の
タイプは通常NO2 −N型になり、その結果エアレーシ
ョン動力を少なくできるので好ましい。
【0029】
【実施例】図1に示した本発明のフローに従ってし尿1
キロリットル/日スケールの処理を行った。以下にこの
処理の態様により本発明の処理の実施態様を説明するが
この説明が本発明を制限するものではない。
【0030】(実施例1) 装置の構成 固液分離部2に使用する凝集分離用スクリーンは、目開
き1mm目の傾斜ウエッジワイヤスクリーンである。 固定床Cから固定床Aに還流する循環硝化水6の循環比: 15倍 固定床に充填するろ材: 10×25×25mm角状ポリウレタンフォーム 膜分離装置: 孔径0.1μmのMF中空糸膜モジュール 装置の運転条件 原水滞留日数 脱窒素部(固定床A)に滞留する日数 0.7日 残留BOD除去部(固定床B)に滞留する日数 0.3日 硝化部(固定床C)に滞留する日数 1.0日 −−−−−−−−−−−−−−−− 合計滞留日数 2.0日 高度処理用無機凝集剤注入量 FeCl3 2500mg/リットル NaOH (pH4に調整するに要する添加量) 粉末活性炭注入量 500mg/リットル 以上の装置構成と運転条件により、6ヶ月の連続運転を
行った結果、表1のような水質の高度処理水を得た。
【0031】
【表1】
【0032】なお、固定床A、B、およびCの洗浄は散
気管16、17および18の空気量を増加させ、激しく
空気洗浄を行うことで容易に行え、洗浄によって排出さ
れたSSは膜分離工程13で分離した。上記、表1に示
したような高濃度の汚濁成分を含んだし尿を僅か滞留日
数2日間で高度に浄化された処理水にできることが確認
された。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、次のような極めて優れ
た効果が得られ、従来技術の最新の方式として知られて
いるUF膜分離活性汚泥処理のもつ諸欠点を完全に克服
できる。 1) 処理装置の所要面積が従来方式の凡そ1/5〜1
/6になり、大幅な建設比削減と省スペースが可能にな
る。 2) 生物処理(硝化部とBOD除去部)のエアレーシ
ョンに必要な動力が従来の1/3に削減できる。従来方
式では、し尿1キロリットルあたり約900Nm3 の空
気を曝気する必要があるが、本発明の方式ではし尿1キ
ロリットルあたり約300Nm3 の空気を供給すればよ
い。この理由は空気泡がポリウレタンフォームろ材を充
填したろ床のろ材の間を通過してゆく時間が長く、酸素
吸収率が向上するからであると思われる。 3) 生物処理槽における、被処理水の発泡がほとんど
ないという驚くべき効果が得られる(従来方式の最大の
問題点の一つが生物処理槽における被処理水の示す激し
い発泡である。)。 4) 膜処理工程が1段でよい(高度処理部で膜を設置
するだけでよい)ので、膜処理の設備コストおよびラン
ニングコストが1/2に減少する。 5) 粒状活性炭吸着塔が不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のBOD資化菌を保持する固定床を含む
構成からなる処理槽による、有機性汚水処理のフロー図
【図2】本発明の最も単純な固定床構成からなる処理槽
による、有機性汚水処理のフロー図
【図3】本発明のBOD資化菌を保持する固定床を含む
構成からなる別の処理槽による、有機性汚水処理のフロ
ー図
【図4】最新の従来方式であるUF膜分離活性汚泥方式
によるし尿系汚水処理のフロー図
【符号の説明】
1 し尿系汚水 27 脱窒素水流出部 2 固液分離部 28 循環硝化水流入部 3 高分子凝集剤 29 処理水流出管 4 流出水(1) 30 処理水 5 分離汚泥 31 グレーチング 6 循環硝化水 32 グレーチング 7 酸素含有ガス 33 空洗散気管 8 流出水(2) 34 散気管 9 流出水(3) 35 ブロア 11 無機凝集剤 36 ガス供給管 12 粉末活性炭 37 空気供給管 13 膜分離工程 38 ブロア 14 処理水 39 洗浄水供給管 15 凝集分離汚泥 40 洗浄排水管 16 散気管 41 弁 17 散気管 42 し尿汚水 18 散気管 43 硝化脱窒素処理
槽 19 ブロア 44 固液分離槽 20 空気供給部 45 固液分離槽 21 流出水 46 活性炭吸着塔 22 処理タンク 47 余剰汚泥 23 循環水 48 凝集汚泥 24 循環ポンプ 49 返送汚泥 25 処理水流出管 A 固定床 26 分離水供給管 B 固定床 C 固定床 D グレーチング L 中仕切り M 中仕切り N 中仕切り V 弁 W 原分離水 X 処理槽 Y 処理槽 Z 生物処理槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 3/06 3/10 A 9/00 A 7446−4D 11/00 B 7824−4D 11/02 7824−4D

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機性汚水のSSを除去した分離水を、
    少なくとも脱窒素菌を固定化した立体的網目状粒状物の
    固定床と硝化菌を固定化した立体的網目状粒状物の好気
    性浸漬固定床にこの順に通水することを特徴とする有機
    性汚水の処理方法。
  2. 【請求項2】 有機性汚水のSSを除去した分離水を、
    上記請求項1に記載の脱窒素菌固定化した固定床と硝化
    菌を固定化した好気性浸漬固定床に導びき、該工程から
    の流出水に無機凝集剤または無機凝集剤と粉末活性炭を
    添加した後、膜分離することを特徴とする有機性汚水の
    処理方法。
JP22353392A 1992-07-31 1992-07-31 し尿、浄化槽汚泥の無希釈高度処理方法 Expired - Lifetime JP2584392B2 (ja)

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