JPH1033667A - 中空糸型流体処理装置 - Google Patents

中空糸型流体処理装置

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JPH1033667A
JPH1033667A JP19434796A JP19434796A JPH1033667A JP H1033667 A JPH1033667 A JP H1033667A JP 19434796 A JP19434796 A JP 19434796A JP 19434796 A JP19434796 A JP 19434796A JP H1033667 A JPH1033667 A JP H1033667A
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JP
Japan
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hollow fiber
fiber membrane
blood
inner cylinder
fluid treatment
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JP19434796A
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English (en)
Inventor
Kojiro Ohara
康次郎 大原
Yoshiki Kuroaki
良樹 黒明
Takumi Yoda
巧 依田
Takehiko Okamoto
健彦 岡本
Soichi Tanaka
操一 田中
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体を中空糸へ偏流なく供給することができ
る中空糸型流体処理装置を提供する。 【解決手段】 中空糸膜を筒状または環状に配置した流
体処理装置内部に、流体を該中空糸膜に連続的に供給す
る液流発生手段を配した中空糸型流体処理装置におい
て、該液流発生手段を配した液流発生部と該中空糸膜外
部空間との間に、連通孔を有する内筒を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は膜を利用した流体処
理装置に関する。この種の装置は、一般に、人工肺、血
液透析装置、血漿分離器、加湿器などに用いられるが、
ここでは便宜上、血液を処理するための血液処理装置の
一例である人工肺を代表例として説明する。
【0002】
【従来の技術】人工肺は、生体肺の持つ機能の中で、血
液に酸素を添加し、二酸化炭素を除去するガス交換機能
を代行するものであって、開心術の補助手段として研究
・開発されており、現在気泡型人工肺と膜型人工肺が実
用化されている。
【0003】膜型人工肺は、膜を隔てて静脈血とガスと
を接触させて、静脈血の酸素濃度を高くすると同時に、
ガス中へ炭酸ガスを放出させるもので、気泡型人工肺に
比べて、より生体肺に近く、血液損傷が少ない、プライ
ミングボリウムが小さいなどの利点を有しており、臨床
的に頻繁に用いられるようになっている。
【0004】現在使用されている膜型人工肺は、ポリオ
レフィンなどの疎水性高分子からなる多孔質中空糸膜
や、シリコンなどの気体透過性の高い均質中空糸膜を用
いて、中空糸膜を介して血液と気体を接触させ、その間
でガス交換を行わせるものであり、内部潅流型と外部潅
流型の2つの方式がある。内部潅流型は、中空糸の中空
部に血液を流し、中空糸の外部にガスを流す方式であ
り、例えば、特開昭59−57661号公報明細書、特
開昭62−106770号公報明細書などにその具体例
が開示されている。一方、外部潅流型は、その逆に、中
空糸の中空部にガスを流し、外部に血液を流す方式であ
り、例えば、特開昭59−57963号公報明細書、特
開昭60−28806号公報明細書などにその例を見る
ことができる。最近では、凝血による中空部の閉塞を避
ける点から、中空糸の外部に血液を流す外部潅流型が多
く使用されている。
【0005】さらに、現在では、人工肺に遠心ポンプな
どの血液ポンプを組み合わせた装置や一体型にした装置
など、効率のよいものが指向されており、装置やシステ
ムの小型化の検討がなされている(例えば、特開平5−
64662号、特開平5−177117号公報明細書な
ど)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】人工肺と遠心ポンプと
が一体になった一体型の装置は、小型で操作性に優れる
ので、患者の近くに設置して遠隔操作を行うことができ
る。しかしながら、外部潅流型人工肺において、遠心ポ
ンプのまわりに中空糸膜を配しただけでは、遠心ポンプ
で発生した遠心力による血液の流れが集約されず、偏流
(チャネリング)を生じやすくなる。偏流により血液の
流れが停留した部分では、血栓形成などの問題が生じ、
圧力損失の増大、血液に対する損傷の点はもちろん、性
能の低下や、血栓の飛散など2次的問題が生じるなど、
患者の近くに置いて遠隔操作するのに問題が生じてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
について詳細に検討を重ね、偏流は、主として遠心ポン
プで発生した遠心力による血液の流れが中空糸膜間の隙
間から分散し集約できないこと、および中空糸膜自体が
血液の流れの抵抗になり、血液の流れを集約できないこ
とに起因することを突き止め、遠心ポンプで生じた血液
の流れを収束させ、かつ中空糸膜に均一に分配させるこ
とにより、上記問題が解決されることをつきとめ、本発
明に至った。
【0008】すなわち、本発明は、中空糸膜を筒状また
は環状に配置した流体処理装置内部に、流体を該中空糸
膜に連続的に供給する液流発生手段を配した中空糸型流
体処理装置において、該液流発生手段を配した液流発生
部と該中空糸膜外部空間との間に、連通孔を有する内筒
を設けたことを特徴とする中空糸型流体処理装置であ
る。
【0009】本発明の中空糸型流体処理装置は、本質的
に、中空糸膜を筒状または環状に配置して形成されたガ
ス交換部と、該中空糸膜に流体を連続的に供給する液流
発生手段を配した液流発生部と、ガス交換部における中
空糸膜外部空間と液流発生部とを連通する連通孔を有す
る内筒から構成される。
【0010】本発明において、中空糸膜は筒状または環
状に配置される。図1に示した中空糸型流体処理装置の
一例である人工肺では、中空糸膜を環状に配したものが
例示されており、環状のものを長手方向に長くしたもの
が筒状である。本発明における筒状または環状とは、完
全な円形だけでなく、例えば楕円状など多少変形された
形状のものも含まれる。中空糸膜の配列は、例えば、特
開平5−177117号公報明細書の図3に示されるよ
うに、筒状または環状の中心軸方向に各中空糸を1列に
配置した配列、同公報明細書の図5に示されるように、
互い違いに配置した配列、本発明の図1に示されるよう
に、簾状に構成したものなど種々のものがあるが、これ
らに限定されない。
【0011】中空糸膜に流体を連続的に供給する液流発
生手段としては、流体を連続的に供給できるものであれ
ばよく、マグネチックカップリング型の遠心ポンプ、回
転軸がモ−タ−などの駆動部に固定された遠心ポンプ、
摩擦ポンプ、バイオポンプのようなコ−ンタイプの遠心
ポンプなどを例示することができる。
【0012】本発明の中空糸型流体処理装置は、ガス交
換部における中空糸膜外部空間と液流発生部とを連通す
る連通孔を有する内筒を設けたことに大きな特徴を有し
ており、かかる連通孔を内筒に適宜配置することによ
り、血液などの流体は、偏流を生じることなく、液流発
生手段から中空糸膜へ均一に分配される。
【0013】連通孔の形状はとくに限定されるものでは
ないが、流体が血液の場合には、円形や楕円状の角張ら
ない形状のものが血液の損傷が少ないので好ましく、楕
円状のように細長い形状を有する連通孔の場合、連通孔
の長手方向と中空糸の軸方向とが交差する方向に配置し
た方が効果があり、好ましい。
【0014】連通孔の総面積をSとし、内筒の流体接触
総面積をStとした場合、S/Stが0.005未満の
場合および0.3よりも大きい場合は、流体を均一に分
配する効果が減少する傾向にあるので、0.005≦S
/St≦0.3の関係にあるのが好ましい。
【0015】連通孔の個数は、あまり少なかったり、ま
たあまり多くても流体を均一に分配する効果が減少する
ことがあるので、連通孔の個数をNとした場合、1≦N
≦12であるのが好ましい。以下、本発明の中空糸型流
体処理装置を図によりさらに具体的に説明する。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の中空糸型流体処
理装置の一例である人工肺の断面図であり、図2はA−
A断面図である。図において、1は円筒状のハウジング
であり、2は血液入口を有する血液入口ポ−ト、3は血
液出口を有する血液出口ポ−トである。4は環状に配置
された中空糸膜であり、中空糸端部はエポキシ樹脂等の
ポッテイング材で接着して上部隔壁5および下部隔壁6
を形成し、該中空糸はその両端が開口するように、支持
固定される。中空糸膜4は筒状または環状に配置され、
中空糸膜外部空間とガス交換部7を構成する。
【0017】8はガス入口を有するガス入口ポ−ト、9
はガス出口を有するガス出口ポ−トであり、ガスとして
は通常酸素が使用される。中空糸膜外部から供給された
血液中の二酸化炭素はガス交換部7において、中空糸膜
内部を流れる酸素と膜を介してガス交換し、血液は酸素
を添加されて患者の体内へ戻される。
【0018】中空糸膜の素材としては、ガス透過性のあ
るものであればとくに限定されず、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペンテン−1な
どのポリオレフィン系樹脂や、ポリテトラフルオロエチ
レン、ポリスルホン、シリコンゴムなどの樹脂で、酸素
ガス透過性の高いものが用いられる。なかでも、ポリオ
レフィン系樹脂からなる中空糸膜は膜厚を薄くしても、
簾状に形成した際に中空糸の圧潰や変形が少なく、好適
である。中空糸膜は、多孔質膜でも均質膜でもよい。
【0019】中空糸膜の外径は通常50〜2000μ
m、膜厚は3〜500μmである。外径や膜厚があまり
小さいと、簾状に成形する際や芯に巻き付ける際に、糸
折れや糸割れが発生しやすく、反対にこれより大きい
と、装置のコンパクト性が実現しにくい。好ましくは、
中空糸膜の外径は100〜500μm、膜厚は6〜10
0μmである。
【0020】外部潅流型人工肺において、中空糸膜は、
内筒に回巻して、外筒内に収容されるが、図1のよう
に、平行に配列された1本または複数本の中空糸の束を
縦糸で簾状に形成された1枚の中空糸シ−トを内筒上に
連続的に巻き付けても、あるいは、2枚の簾状中空糸を
上部と下部の中空糸が交互に角度を持つように重ねた状
態で内筒に巻き付けても、あるいは1本または複数本の
中空糸を内筒が芯となるようにして中空糸が交互に角度
を持つように直接巻き付けてもよい。この場合には、隣
接する中空糸を交差させることができ、血液の偏流がよ
り改善される。
【0021】中空糸を簾状に形成するには、縦糸で中空
糸を編組しても、あるいは縦糸を中空糸に接着してもよ
いが、とくに中空糸を縦糸で編組する方法は簾状シ−ト
の作製が容易であり好ましい。人工肺のように、医療用
に用いる場合には、縦糸や接着剤が血液に損傷を与えな
いものを選択する必要がある。中空糸を縦糸で簾状に編
組するにはどのような編み方を用いても構わないが、鎖
編みのように、中空糸を1本ずつ縦糸で固定すると強固
に固定できるので好ましい。
【0022】中空糸を簾状に形成するための縦糸はとく
に限定されないが、例えばポリエステル、ポリアミド、
ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリアクリレ−ト、ポリビニルアルコ−
ルなどのように、細手でも強度の大きな糸が用いられ
る。なかでも、マルチフィラメントからなる10〜15
0デニ−ル、好ましくは25〜75デニ−ルのポリエス
テルやポリアミドのヤ−ンは適度な柔らかさと機械的強
度を兼ね備えているため、簾状に加工する際に中空糸を
傷つけることが少なく、好ましく用いられる。医療用途
に用いる場合には、縦糸への油剤の使用はできるだけ避
けるべきであるが、簾状に成形する際などにやむをえず
使用する場合には、安全性が確認されているもの、もし
くは洗浄除去が可能な油剤を用いる必要がある。
【0023】中空糸を交互に角度をもたせた状態で直接
内筒に巻き付ける場合は、内筒と中空糸のクリアランス
を維持するための外筒を内筒上に複数個取り付けるか、
あるいは内筒表面に突起物を設けることが好ましい。こ
のように、各中空糸を縦糸で固定すると、中空糸シ−ト
を内筒に回巻した際、あるいは使用時に血液による中空
糸のずれを防止することができ、常に隣接する中空糸間
の隙間を一定に保つことができるので、偏流をほぼ完全
に防止することができる。1本または複数本の中空糸の
束を縦糸で簾状に形成した中空糸シ−トが巻回してなる
積層体と中空糸膜外部空間でガス交換部を構成する。
【0024】簾状に形成された中空糸シ−トは内筒に回
巻されて積層体を形成し、ハウジングと中空糸シ−トの
積層体との間に、血液流路を維持した状態でハウジング
内に収納される。中空糸シ−トの積層体を収納したハウ
ジングは、中空糸の開口端を粘度の高い樹脂で目詰めし
た後、または中空糸の開口端をヒ−トシ−ルや圧潰によ
り閉塞した後、遠心接着機に装着されて、その両端部に
エポキシ樹脂、ポリウレタン、シリコ−ン等を注入して
所定の硬化を行い、次いで硬化した樹脂の外端部を切断
して中空糸を開口させる。
【0025】本発明において、液流発生手段は、血液を
遠心力により供給するためのインペラ−10と、該イン
ペラ−と連結し、外部駆動装置の磁力により回転を生じ
る駆動部分11とから構成される。液流発生手段として
は、上述したように、マグネチックカップリング型の遠
心ポンプ、回転軸がモ−タ−などの駆動部に固定された
遠心ポンプ、摩擦ポンプ、バイオポンプのようなコ−ン
タイプの遠心ポンプなどを使用することができる。イン
ペラ−が配された部分およびその外部空間で液流発生部
を構成する。
【0026】具体的には、内筒内部に円形状の台座に複
数個の羽根を台座の中心から一定の間隔で放射状に立設
してなる羽根車と、内筒下部に隔離された外部駆動装置
により回転する駆動部とがシャフトにより連結されてお
り、内筒下部の隔壁を貫通しているシャフト周囲は、シ
−ル方式により隔離されている。シ−ル方式はとくに限
定されるものではなく、通常Vリング、Oリングの他
に、オイルシ−ル、メカニカルシ−ルあるいはこれらの
変形方式が用いられる。液流発生手段としては、遠心ポ
ンプなど以外に軸流ポンプを用いることもできる。
【0027】本発明の中空糸型流体処理装置には、ガス
交換部における中空糸膜外部空間と液流発生部とを連通
する連通孔を有する内筒が設けられる。図1及び図2に
おいて、13は内筒であり、該内筒に、中空糸膜外部空
間と液流発生部とを連通する孔14が設けられる。孔の
形状は、前述したように、円形や楕円状のような血液を
損傷しない形状のものが好ましい。孔は内筒の円周に沿
って設けられるが、一列に設けても、複数列に設けても
よい。
【0028】ハウジングの上端は、血液の入口ポ−ト2
を有する上部ヘッドカバ−15で覆われており、ハウジ
ング下端は、中空糸の内部空間と連通するガスの出口を
有する下部ヘッドカバ−16で覆われている。人工肺で
は、上記下部ヘッドカバ−16は必ずしも設ける必要は
ない。この場合には、ガスは隔壁に埋め込まれた中空糸
の端部開口から直接大気に放出される。
【0029】上記の人工肺においては、熱交換器及び/
または貯血槽を一体化させることもできる。図3は、熱
交換器を内臓した人工肺の断面図であり、内筒の周辺に
沿って伝熱管を有する熱交換器18が収容された例であ
る。伝熱管は、中空糸膜と同心状に内筒に回巻されてお
り、その両端は円筒状のハウジングの両端を閉塞する隔
壁に埋積させて該隔壁で支持され、開口している。該開
口にはそれぞれパイプが接続されていてハウジングの端
部に温水の流入口20及び流出口21が設けられる。
【0030】図4は貯血槽を内蔵した人工肺の断面図で
あり、円筒状ハウジングの外周に、該ハウジングの外壁
との間でハウジングの上部に設けられた開口から流出し
た血液が貯留する貯血槽19が設けられている。該貯血
槽の上部には、血液の流出口が設けられる。また、熱交
換器を内蔵した人工肺と貯血槽を内蔵した人工肺を組合
わせて、血液の流れる方向に、熱交換器−ガス交換部−
貯血槽となるように構成することもできる。また、貯血
槽内にコイル状の伝熱管を収納し、貯血槽上部の血液流
出口と円筒状ハウジングの上端の血液入口部を連結さ
せ、貯血槽−熱交換器−ガス交換部の順に配列させても
よい。
【0031】本発明の装置は、人工肺に止まらず、他の
多くの流体処理装置として用いられる。例えば、中空糸
を介して、異なる2種類の液体間での物質移動を行わせ
る透析や中空糸膜を介して異なる2種類の気体間で物質
移動を行わせるガス分離にその用途例を示すことができ
る。透析の場合には、2種類の液体を中空糸の内部また
は外部のどちらに流しても構わないが、被透析物質を含
む液体を中空糸外部に流すことが好ましい。また、ガス
分離の場合には、2種類の気体を中空糸の内部または外
部のどちらに流しても構わない。中空糸により気体また
は液体に含まれる特定の物質を分離する液体または気体
の濾過、濃縮では、液体または気体は、中空糸の内部ま
たは外部のどちらに流しても構わない。
【0032】
【実施例】
実施例1〜15 ポリ−4−メチルペンテン−1を膜素材とし、外表面に
0.5μmの緻密層を有する、外径255μm、内径2
05μmの中空糸膜を1本ずつ、長さ方向の中空糸密度
が21本/cmとなるように配列し、縦糸として30デ
ニ−ル12フィラメントのポリエステル糸を用いて、縦
糸密度が1本/cmとなるように中空糸膜を簾状に鎖編
みし、簾状中空糸膜シ−トを作製した。
【0033】直径5mmの丸孔からなる連通孔を均等に
3ケ所設けたポリカ−ボネ−ト製の内筒(巻き付け部径
43mm)に該中空糸膜シ−トを回巻して積層体とし、
膜面積0.8m2 (中空糸シ−ト幅22mm)のガス交
換部を構成し、内径60mmのポリカ−ボネ−ト製のハ
ウジングに収容した。中空糸膜の両端は開口するように
積層体の両端部をエポキシ樹脂でハウジングと内筒の間
に固定した。内筒と積層体、及びハウジングと積層体と
のクリアランスはいずれも3mmとした。
【0034】内筒内部に、ポリカ−ボネ−ト製の直径7
0mm、6枚羽根、セミクロ−スタイプの遠心ポンプを
挿入し、ハウジング下端には、血液流路と隔離された空
間にマグネットを配した回転体を設置し、該回転体と遠
心ポンプの羽根車をステンレススチ−ルのシャフトによ
り連結し、液流発生手段とした。
【0035】図1に示すような中空糸型処理装置を作製
し、37℃に加温された牛血液を用いて、酸素流量と血
液流量の比が1.0になるように血液と純酸素を流し、
人工肺性能評価基準案(日本人工臓器協会)に従って性
能評価を行った。圧力損失が低く、かつ単位膜面積当た
りの最大血液流量が大きいものを、高い性能を有する人
工肺として評価した。なお、表1〜3において、孔径は
丸孔の直径である。結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】実施例16〜43 実施例1と同じ中空糸膜シ−トを用いて、内筒の孔の形
状を変え、実施例1〜15と同様の実験を行った。孔の
開口面積は全ての人工肺で2.4cm2 とした。なお、
表2の孔の個数において、例えば6(3*2)の表示
は、3個の丸孔を上下に2列配し、全部で6個の丸孔と
したことを意味する。結果を表2及び表3に示す。
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】実施例44〜46 実施例1と同じ中空糸シ−トを用いて、内筒の孔の面積
を変え、実施例1〜15と同様の実験を行った。表4の
孔径において、例えば0.2*1*3軸の表示は、短軸
径が0.2cmで長軸径が1cmの4方の角を面取りし
た長方形状の孔を、長軸が内筒の軸方向になるように3
個配されていることを意味し、0.2*1*3円周は、
短軸径が0.2cmで長軸径が1cmの4方の角を面取
りした長方形状の孔を、長軸が内筒の円周方向になるよ
うに3個配されていることを意味する。結果を表4に示
す。なお、内筒を設けない例を比較例1として示した。
【0041】
【表4】
【0042】
【発明の効果】本発明により、偏流のない中空糸型流体
処理装置を提供することができる。本発明の中空糸型流
体処理装置は、小型で操作性に優れるので、例えば遠心
ポンプと一体化した人工肺として、患者の近くに設置し
て遠隔操作を行うことができ、極めて実用性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中空糸型流体処理装置の一例の断面図
である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】本発明の中空糸型流体処理装置に熱交換器を設
けた例の断面図である。
【図4】本発明の中空糸型流体処理装置に貯血槽を設け
た例の断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 血液入口ポ−ト 3 血液出口ポ−ト 4 中空糸膜 5 上部隔壁 6 下部隔壁 7 ガス交換部 8 ガス入口ポ−ト 9 ガス出口ポ−ト 10 インペラ− 11 駆動部 12 液流発生部 13 内筒 14 連通孔 15 上部ヘッドカバ− 16 下部ヘッドカバ− 17 Oリング 18 熱交換器 19 貯血槽 20 温水入口 21 温水出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 健彦 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内 (72)発明者 田中 操一 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空糸膜を筒状または環状に配置した流
    体処理装置内部に、流体を該中空糸膜に連続的に供給す
    る液流発生手段を配した中空糸型流体処理装置におい
    て、該液流発生手段を配した液流発生部と該中空糸膜外
    部空間との間に、連通孔を有する内筒を設けたことを特
    徴とする中空糸型流体処理装置。
  2. 【請求項2】 該連通孔の総面積Sと、該内筒の流体接
    触総面積Stの関係が0. 005≦S/St≦0. 3で
    ある請求項1記載の中空糸型流体処理装置。
  3. 【請求項3】 該連通孔の個数Nが1≦N≦12である
    請求項1又は2記載の中空糸型流体処理装置。
JP19434796A 1996-07-24 1996-07-24 中空糸型流体処理装置 Pending JPH1033667A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008536647A (ja) * 2005-04-21 2008-09-11 ユニバーシティー オブ ピッツバーグ オブ ザ コモンウェルス システム オブ ハイヤー エデュケーション 身体補助用呼吸補助人工肺
CN109224164A (zh) * 2018-11-26 2019-01-18 江苏美思康医疗科技有限公司 一种集成离心泵的膜式氧合器
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