JPH1033591A

JPH1033591A - 使い捨ておむつ

Info

Publication number: JPH1033591A
Application number: JP8189443A
Authority: JP
Inventors: Riyuuichi Noushiro; 隆一納城; Haruzo Toida; 治三樋田; Hiroki Minowa; 浩樹箕輪; Shigeto Yanagihara; 茂人柳原
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1996-07-18
Filing date: 1996-07-18
Publication date: 1998-02-10

Abstract

(57)【要約】【課題】ファスニングテープとして機械的ファスナー
を有する使い捨ておむつにおいて、該ファスニングテー
プが締結力に優れ、着用者の誤操作やいたずらによって
は容易に外れることがない使い捨ておむつを提供するこ
と。【解決手段】液透過性のトップシート２と、液不透過
性のバックシート３と、両シート間に介在された液保持
性の吸収体４とを具備してなり、背側部Ｂの左右両側縁
部Ｂ１，Ｂ２に機械的ファスナーの凸部材１１を有する
おむつ止着用のファスニングテープ１０が配されてお
り、上記ファスニングテープ１０は、基端部が上記背側
部Ｂの左右両側縁部Ｂ１，Ｂ２に固着されている巾広の
テープ本体１２と、該テープ本体１２に固着された上記
凸部材１１とからなり、上記凸部材１１は、上記テープ
本体１２の左右両側縁部のそれぞれに配されて、左右一
対の止着部を形成している、使い捨ておむつ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、機械的ファスナー
を有するおむつ止着用のファスニングテープを具備する
展開型の使い捨ておむつに関し、更に詳しくは、着用者
の誤操作などでファスニングテープが外れることがな
い、ファスニングテープの締結力に優れた使い捨ておむ
つに関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明の解決しようとする課題】従来よ
り、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシ
ートと、両シート間に介在された液保持性の吸収体とを
具備してなり、背側部の左右両側縁部におむつ止着用の
ファスニングテープが配されており、該ファスニングテ
ープが機械的ファスナーの凸部材を用いて形成されてい
る展開型の使い捨ておむつは、広く用いられている。そ
して、従来の機械的ファスナーの凸部材を用いて形成さ
れているファスニングテープは、その一面全面に凸部材
を固着して形成されていた。

【０００３】しかし、このような従来のファスニングテ
ープは幼児等の装着者の弱い力によっても外れるもので
あったため、着用者の誤操作やいたずらによってファス
ニングテープが外れてしまい、おむつが緩んだり外れた
りして***物が漏れてしまうという問題があった。ま
た、かかる問題があることにより、母親などの着用者に
付き添う者において、着用時にファスニングテープが外
れていないか否かを頻繁に確認する必要が生じ、安心感
に乏しいという問題もあった。

【０００４】従って、本発明の目的は、ファスニングテ
ープとして機械的ファスナーを有する使い捨ておむつに
おいて、該ファスニングテープが締結力に優れ、着用者
の誤操作やいたずらによっては容易に外れることがない
使い捨ておむつを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解消すべく鋭意検討した結果、巾広のテープ本体の左
右両側縁部にそれぞれ凸部材を配して、左右一対の止着
部を設けてなるファスニングテープを具備する使い捨て
おむつが上記目的を達成しうることを知見した。

【０００６】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、液透過性のトップシートと、液不透過性のバック
シートと、両シート間に介在された液保持性の吸収体と
を具備してなり、背側部の左右両側縁部に機械的ファス
ナーの凸部材を有するおむつ止着用のファスニングテー
プが配されている展開型の使い捨ておむつにおいて、上
記ファスニングテープは、基端部が上記背側部の左右両
側縁部に固着されている巾広のテープ本体と、該テープ
本体に固着された上記凸部材とからなり、上記凸部材
は、上記テープ本体の左右両側縁部のそれぞれに配され
て、左右一対の止着部を形成している、ことを特徴とす
る使い捨ておむつを提供するものである。

【０００７】また、本発明は、上記テープ本体は、その
巾が２〜７ｃｍである上記使い捨ておむつを提供するも
のである。また、本発明は、一対の上記止着部の間隔
は、１〜６ｃｍである上記使い捨ておむつを提供するも
のである。また、本発明は、上記テープ本体は、柔軟性
素材により形成されている上記使い捨ておむつを提供す
るものである。また、本発明は、上記テープ本体は、伸
縮弾性部材により形成されている上記使い捨ておむつを
提供するものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の使い捨ておむつに
ついて、図面を参照して更に詳細に説明する。ここで、
図１は、本発明の使い捨ておむつの一形態を示す斜視図
であり、図２は、図１に示す形態の使い捨ておむつにお
けるファスニングテープの拡大平面図である。図３は、
図１に示す形態のファスニングテープを引き剥がす態様
を示す拡大斜視図である。

【０００９】図１に示す形態の使い捨ておむつ１は、液
透過性のトップシート２と、液不透過性のバックシート
３と、両シート間に介在された液保持性の吸収体４とを
具備してなり、背側部Ｂの左右両側縁部Ｂ１、Ｂ２に機
械的ファスナーの凸部材１１を有するおむつ止着用のフ
ァスニングテープ１０が配されている展開型の使い捨て
おむつである。

【００１０】更に詳細に説明すると、本形態の使い捨て
おむつ１は、図１に示すように、吸収体４が股下領域が
縊れた砂時計状に湾曲形成され、トップシート２及びバ
ックシート３も吸収体４の形状に即して股下領域が上述
の如く湾曲形成されており、該吸収体４は、トップシー
ト２及びバックシート３により挟持・固定されている。
また、上記吸収体４の周縁部におけるウエスト部５とレ
ッグ部６とには、おむつを着用した際に、着用者にウエ
スト部５とレッグ部６とをフィットさせるための弾性伸
縮部材７がトップシート２とバックシート３とにより固
定されて設けられている。このような構成は、従来の展
開型の使い捨ておむつと同じである。

【００１１】また、上記ファスニングテープ１０は、そ
れぞれ、バックシート３側に貼着されており、非使用時
においては、機械的ファスナーの凸部材１１が、上記ト
ップシート２と剥離自在に締結されている。また、おむ
つの腹側部の上記バックシート３上には、該ファスニン
グテープ１０を剥離自在に締結させるためのランディン
グテープ８が設けられている。

【００１２】次に、上記使い捨ておむつ１を構成する各
部材の形成材料について説明する。上記トップシート２
としては、***物を吸収体へ透過させる液透過性シート
で肌着に近い感触を有したものが好ましく、このような
液透過性シートとしては、例えば、織布、不織布、多孔
性フィルム等が好ましく挙げられる。また、トップシー
ト２の周縁にシリコン系油剤、パラフィンワックス等の
疎水性化合物を塗布する方法や、予めアルキルリン酸エ
ステルのような親水性化合物を全体に塗布し、周縁を温
水で洗浄する方法により、撥水処理を施し、周縁におけ
る尿等の滲みによる漏れを防止することができる。

【００１３】また、上記バックシート３としては、熱可
塑性樹脂にフィラーを加えて延伸した液不透過性かつ蒸
気透過性のフィルムシート、または繊維集合体が用いら
れる。

【００１４】また、上記吸収体４としては、解繊パルプ
を主材とした高分子吸水ポリマーを併用したものが好ま
しい。該高分子吸水ポリマーは、上記吸収体４の上層、
中層、下層のいずれに存在させてもよく、また、パルプ
と混合したものであってもよい。また、該高分子吸水ポ
リマーは自重の２０倍以上の液体を吸収して保持し得る
保持性能を有し、ゲル化する性質を有する粒子状のもの
が好ましく、このような高分子吸水ポリマーとしては、
例えば、デンプン−アクリル酸（塩）グラフト共重合
体、デンプン−アクリロニトリル共重合体のケン化物、
ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物、アク
リル酸（塩）重合体などが好ましく挙げられる。

【００１５】また、上記弾性伸縮部材７としては、糸ゴ
ム、平ゴム、フィルムタイプの弾性材あるいはフィルム
状の発泡ポリウレタン等が好ましく挙げられ、５０％伸
長時の応力が４０〜１５０グラムのものが好ましい。

【００１６】上記ファスニングテープ１０を構成する機
械的ファスナーの凸部材１１としては、「マジックテー
プ」（登録商標、ベルクロ社製）、「クイックロン」
（登録商標、ＹＫＫ社製）、「マジクロス」（登録商
標、カネボウベルタッチ社製）等、鍵状やキノコ形状な
どの凸状の係合部材１１ａ（図２参照）が多数付設され
てなるシート等の公知の（市販の）メカニカルホックテ
ープの凸部材を特に制限なく用いることができる。ま
た、上記ランディングテープ８は、機械的ファスナーの
凹部材からなっており、該凹部材としては、不織布等の
繊維シートの他、トリコット編物生地、たとえばフロン
ト糸５０デニール、１８フィラメントバック糸２０デニ
ール、１フィラメントの構成糸を用いて、フロント３針
飛びで編んだ２６ゲージ／インチの編物等が用いられ
る。

【００１７】而して、本形態の使い捨ておむつ１におい
ては、図１及び２に示すように、上記ファスニングテー
プ１０は、基端部１２ａが上記背側部Ｂの左右両側縁部
Ｂ１、Ｂ２に固着されている巾広のテープ本体１２と、
該テープ本体１２に固着された上記凸部材１１とからな
り、上記凸部材１１は、上記テープ本体１２の左右両側
縁部１２ｃ、１２ｄのそれぞれに配されて、左右一対の
止着部２０を形成している。

【００１８】更に詳述すると、上記凸部材１１は、細帯
状であり、上記テープ本体１２の一面１２ｅ側（上記ト
ップシート２側）において、左右両側縁部１２ｃ、１２
ｄにそれぞれ一つづつ固着されている。また、上記凸部
材１１は、上記テープ本体１２の先端部１２ｂを余して
固着されており、これにより、上記テープ本体１２の先
端部１２ｂに摘み部１３を形成している。

【００１９】また、上記テープ本体１２は、その巾Ｗが
２〜７ｃｍであるのが好ましく、３〜５ｃｍであるのが
更に好ましい。上記テープ本体１２の巾Ｗが２ｃｍ未満
であると、装着時にファスニングテープ１０の付け根付
近がよれてオムツの装着安定性が悪化し、また、７ｃｍ
を超えると、ファスニングテープ１０の操作性が悪化す
るので好ましくない。

【００２０】また、左右両止着部２０間の間隔ｄは、１
〜６ｃｍであるのが好ましく、２〜５ｃｍであるのが更
に好ましい。上記間隔ｄが、１未満であると、ファスニ
ングテープ１０を外す時に止着部に剪断力がかかりにく
くなり、６を超えると、ファスニングテープ１０の操作
性が悪化するので好ましくない。

【００２１】上記止着部２０の巾Ｗ’と長さＬとは、各
止着部２０のランディングテープ８に対するＴ剥離力の
合計が３０ｇ〜１０００ｇ（好ましくは、１５０ｇ〜３
００ｇ）となる範囲で自由に設定できる。上記Ｔ剥離力
が３０ｇ未満となると係合力不足のためランディングテ
ープ８により止着部２０がはずれる場合が発生し、１０
００ｇを超えると係合力が強すぎるためにテープの操作
性が悪化するので好ましくない。

【００２２】また、上記テープ本体１２は、柔軟性素材
や、伸縮弾性部材により形成されているのが好ましい。
この際用いることができる上記柔軟性素材としては、各
種の不織布、織物、編み物等が挙げられ、上記伸縮弾性
部材としては、ポリウレタン、変性ポリエステル、天然
ゴム、合成ゴム等、伸縮性を有する素材からなるフィル
ムや不織布等が挙げられる。尚、本形態においては、ス
パンレース不織布により形成されている。

【００２３】本形態の使い捨ておむつ１は、通常の展開
型の使い捨ておむつと同様に使用することができる。そ
して、上記ファスニングテープ１０は、通常のファスニ
ングテープの取り扱いと同様にしてテープの端部中央近
傍１０ａをもって外そうとした場合、図３に示すよう
に、上記両止着部２０に巾方向中央（図３の矢印方向）
に向けての力がかかるため、上記止着部２０全体に高い
剪断力がかかり、乳幼児の誤操作やいたずら程度の力で
は外しにくくなされている。また、スムーズに剥がす場
合には、上記摘み部１３全体をもって両方の止着部２０
にほぼ均等にファスニングテープ１０の長手方向に向け
ての力がかかるように引き剥がすことにより、スムーズ
にファスニングテープ１０を引き剥がすことができる。

【００２４】また、本形態の使い捨ておむつ１は、常法
に従って上記凸部材１１を上記テープ本体１２における
図２に示す箇所に貼り付けて形成したファスニングテー
プ１０を用い、通常の使い捨ておむつと同様にして製造
することができる。

【００２５】尚、本発明の使い捨ておむつは、上述の形
態には制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種
々変更が可能である。例えば、上述の形態においては、
上記凸部材１１を左右両側縁部において一つづつ配した
て止着部２０を形成したものを例示して説明したが、そ
れぞれ、複数個配して上記止着部２０を形成することも
できる。従って、止着部２０の形状も、上述の形態の如
き長方形状のみならず、円形状等の形状とすることもで
きる。

【００２６】

【発明の効果】本発明の使い捨ておむつは、ファスニン
グテープとして機械的ファスナーを有する使い捨ておむ
つにおいて、該ファスニングテープが締結力に優れ、着
用者の誤操作やいたずらによっては容易に外れることが
ないものである。更に詳述すると、本発明の使い捨てお
むつは、乳幼児などの力によっては、ファスニングテー
プが容易に外れることがないため、おむつが緩んだり外
れたりして漏れることがなく、更には、おむつの装着状
態を確認する必要がないので、母親などの付き添う者の
安心感も高いものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の使い捨ておむつの一形態を示
す斜視図である。

【図２】図２は、図１に示す形態の使い捨ておむつにお
けるファスニングテープの拡大平面図である。

【図３】図３は、図１に示す形態のファスニングテープ
を引き剥がす態様を示す拡大斜視図である。

【符号の説明】

１使い捨ておむつ２トップシート３バックシート４吸収体５ウエスト部６レッグ部７弾性伸縮部材８ランディングテープ１０ファスニングテープ１１凸部材１１ａ係合部材１２テープ本体１２ａ基端部１２ｂ先端部１２ｃ側縁部１２ｄ側縁部１３摘み部２０止着部Ａ腹側部Ｂ背側部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者柳原茂人栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会社研究所内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】液透過性のトップシートと、液不透過性
のバックシートと、両シート間に介在された液保持性の
吸収体とを具備してなり、背側部の左右両側縁部に機械
的ファスナーの凸部材を有するおむつ止着用のファスニ
ングテープが配されている展開型の使い捨ておむつにお
いて、上記ファスニングテープは、基端部が上記背側部の左右
両側縁部に固着されている巾広のテープ本体と、該テー
プ本体に固着された上記凸部材とからなり、上記凸部材は、上記テープ本体の左右両側縁部のそれぞ
れに配されて、左右一対の止着部を形成している、ことを特徴とする使い捨ておむつ。
【請求項２】上記テープ本体は、その巾が２〜７ｃｍ
であることを特徴とする請求項１記載の使い捨ておむ
つ。
【請求項３】一対の上記止着部の間隔は、１〜６ｃｍ
であることを特徴とする請求項１記載の使い捨ておむ
つ。
【請求項４】上記テープ本体は、柔軟性素材により形
成されていることを特徴とする請求項１記載の使い捨て
おむつ。
【請求項５】上記テープ本体は、伸縮弾性部材により
形成されていることを特徴とする請求項１記載の使い捨
ておむつ。