JPH10307676A - ペン型入力装置 - Google Patents

ペン型入力装置

Info

Publication number
JPH10307676A
JPH10307676A JP9131592A JP13159297A JPH10307676A JP H10307676 A JPH10307676 A JP H10307676A JP 9131592 A JP9131592 A JP 9131592A JP 13159297 A JP13159297 A JP 13159297A JP H10307676 A JPH10307676 A JP H10307676A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acceleration
speed
pen
coordinate system
pen tip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9131592A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3776206B2 (ja
Inventor
Mitsuru Shingyouchi
充 新行内
Yasuhiro Sato
康弘 佐藤
Takao Inoue
隆夫 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP13159297A priority Critical patent/JP3776206B2/ja
Publication of JPH10307676A publication Critical patent/JPH10307676A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3776206B2 publication Critical patent/JP3776206B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Position Input By Displaying (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】小型の入力装置が求められている。そこで、ペ
ン型入力装置で正確に筆記入力できるようにする。 【解決手段】座標変換演算部60は筆記中の回転角度を
基に加速度センサを用いて検出したペン軸座標系の加速
度を重力座標系の加速度に変換する。速度演算部62は
座標変換後の加速度を積分して速度を算出する。速度ゼ
ロ検出部64はペン先部が筆記面と接触している際の加
速度信号の高周波数成分を基にペン先部の停止状態を検
出する。速度補正部65はペン先部が停止状態であるこ
とを検出した際における重力座標系における速度をゼロ
にする。移動量演算部66は重力座標系における速度を
基に装置の移動方向及び移動距離を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は図形及び文字を入
力するペン型入力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ装置等の入力装置としては
キーボード、マウス、デジタイザ、ライトペン及びタブ
レット等が用いられている。コンピュータ装置の小型化
に伴い、携帯端末装置のニーズが高まり利用者も年々増
加している。そこで、小型の入力装置が求められるよう
になった。
【0003】キーボードの小型化にはヒューマンインタ
ーフェイスの点で限界があり、携帯端末装置の入力装置
としては実用性が低い。また、マウスはポインティング
デバイスとしては小型化が可能であるが、図形及び文字
等の入力には適さない。
【0004】このため、携帯端末装置の入力装置として
はタブレットとペンを用いたペン型の入力装置が多く採
用されている。このタブレットを用いたペン型の入力装
置をさらに小型化しようとした場合にはタブレットの大
きさが問題となる。そこで、例えば特開平7-84716号公
報に掲載されたデータ入力装置、特開平7-200127号公
報に掲載された手書き入力装置及び特開平6-67799号公
報に掲載されたペン型のコンピュータ入力装置のような
タブレットレスの入力装置が開発された。特開平7-847
16号公報に掲載されたデータ入力装置は互いに直角に配
置された振動ジャイロからの極性及び振幅を示す信号を
基に装置の移動方向及び移動量を検出している。さら
に、特開平7-200127号公報に掲載された手書き入力装
置は2個の加速度センサからの信号を基に装置の移動方
向及び移動距離を求めている。また、特開平6-67799号
公報に掲載されたペン型のコンピュータ入力装置は、ジ
ャイロと2個の加速度センサを有し、ジャイロを用いて
ペン軸のローテーションを計算し、計算したローテーシ
ョンと2個の加速度センサからの信号を基に装置の移動
方向及び移動距離を求めている。
【0005】また、ペン軸と直交する平面上で直交する
2方向の加速度を検出する加速度センサを2組備えた装
置として、例えば特開平6-230886号公報に掲載された
ペンシル型入力装置では、2組の加速度センサの出力を
積分した後、加速度センサの取付け位置の影響を補正
し、ペン先部の移動方向及び移動量を検出している。
【0006】また、ペン型入力装置に関するものでな
く、例えばゲーム機に利用され、人体頭部の移動速度、
位置、姿勢等を検出するものであるが、特開平7-29424
0号公報に掲載された位置センサは、X軸方向,Y軸方
向及びZ軸方向の加速度を検出する加速度センサとX軸
周り,Y軸周り及びZ軸周りの角速度を検出するジャイ
ロを備え、これらが検出した加速度及び角速度基にスト
ラップダウン方式の演算を行って、頭部の移動速度、位
置、姿勢及び向きを検出している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
7-84716号公報に掲載されたデータ入力装置は手首の回
転動作を検出して移動方向及び移動距離を入力するもの
なので、図形等の入力には適さない。
【0008】さらに、特開平7-200127号公報に掲載さ
れた手書き入力装置では、装置の傾斜に対する補正手段
がないため、装置がダイナミックな傾斜を伴う場合には
補正することができない。通常の筆記動作では装置のダ
イナミックな傾斜を伴うので、検出結果が不正確になる
場合がある。
【0009】また、特開平6-67799号公報に掲載された
ペン型のコンピュータ入力装置では、ペン軸のローテー
ションを計算しているが、装置がダイナミックな傾斜を
伴う場合には補正することができない。
【0010】また、特開平6-230886号公報に掲載され
たペンシル型入力装置では、加速度の積分を行なった後
に補正をしているが、補正前の加速度を積分することに
より、誤差に検出が困難になり、正確な補正ができな
い。また、ペン先部における加速度の検出成分がペン軸
の傾斜により変化することを考慮していない。
【0011】また、特開平7-294240号公報に掲載され
た位置センサは、頭部の移動速度、位置、姿勢及び向き
を空間的に検出するものなので、複雑な演算処理を採用
しているが、ペン型入力装置では装置の小型化が要求さ
れているため、簡単な演算処理で正確に筆記面上の移動
方向及び移動距離を検出しなければならない。
【0012】また、ペン型入力装置において3個の加速
度センサをペン先部に設けることは困難であり、加速度
センサの取付け位置がペン先部から離れている場合、加
速度センサがペン軸の傾斜運動による成分を拾ってしま
う場合がある。このペン軸の傾斜運動による成分は大き
く、検出精度に大きな影響を与えていた。
【0013】また、加速度センサを用いて検出した加速
度を基に筆記軌跡を検出するには積分演算処理を2回行
なわなければならず、2回の積分演算処理による誤差が
累積していた。特に測定時間が長くなるとその累積誤差
が大きくなっていた。
【0014】この発明はかかる短所を解消するためにな
されたものであり、筆記入力を簡単な構成で正確に検出
する小型なペン型入力装置を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明に係るペン型入
力装置は、複数の加速度センサを有し、各加速度センサ
が出力した加速度を示す信号を基に装置の移動方向及び
距離を検出するペン型入力装置において、速度ゼロ検出
部と速度補正部を有し、速度ゼロ検出部はペン先部が筆
記面と接触している状態における各加速度センサからの
加速度信号の高周波数成分を検出してペン先部が停止状
態であるか否かを検出し、加速度補正部はペン先部が停
止状態であることを検出すると、その検出した際におけ
る加速度を基に求めた速度がゼロになるようにその速度
を補正して、補正した速度を基に装置の移動方向及び距
離を検出し、累積誤差が発生することを防止する。
【0016】また、ペン型入力装置は、3個の加速度セ
ンサと3個のジャイロと演算部を有し、3個の加速度セ
ンサはそれぞれペン座標系(Xs,Ys,Zs)のXs軸方
向,Ys軸方向及びZs軸方向の加速度を示す信号を出力
し、3個のジャイロはそれぞれXs軸周り,Ys軸周り及
びZs軸周りの回転角速度を示す信号を出力し、演算部
は初期回転角度演算部と筆記中回転角度演算部と座標変
換演算部と速度演算部と速度ゼロ検出部と速度補正部と
移動量演算部を備え、初期回転角度演算部は静止状態に
おいて加速度センサを用いて検出したペン軸座標系(X
s,Ys,Zs)における加速度を基に装置の初期回転角
度を算出し、筆記中回転角度演算部は初期回転角度演算
部が算出した初期回転角度とジャイロを用いて検出した
回転角速度を基に筆記中の回転角度を算出し、座標変換
演算部は筆記中回転角度演算部が算出した筆記中の回転
角度を基に各加速度センサを用いて検出したペン軸座標
系(Xs,Ys,Zs)における加速度を重力座標系(X
g,Yg,Zg)における加速度に変換し、速度演算部は
座標変換演算部が変換して得た重力座標系(Xg,Yg,
Zg)における加速度を積分して、重力座標系(Xg,Y
g,Zg)における速度を算出し、速度ゼロ検出部はペン
先部が筆記面と接触している際の各加速度センサ及び各
ジャイロからの信号の高周波数成分を検出して、ペン先
部が停止しているか否かを検出し、速度補正部は速度ゼ
ロ検出部がペン先部が停止状態であることを検出する
と、その検出した際における速度演算部が算出した重力
座標系(Xg,Yg,Zg)における速度がゼロになるよ
うに速度演算部が算出した重力座標系(Xg,Yg,Z
g)における速度を補正し、移動量演算部は重力座標系
(Xg,Yg,Zg)における各軸方向の速度を基に装置
の移動方向及び移動距離を算出して、ペン軸の傾斜によ
る影響を除去するとともに速度の累積誤差が発生するこ
とを防止する。
【0017】さらに、上記演算部は角加速度演算部と加
速度補正部を備え、角加速度演算部は3個のジャイロを
用いて検出した回転角速度から回転角加速度を求め、加
速度補正部は3個のジャイロを用いて検出した回転角速
度、角加速度演算部が算出した回転角加速度及び各加速
度センサの取付位置を基に3個の加速度センサを用いて
検出した加速度のペン先部を中心とした傾斜運動による
加速度成分を算出し、算出した傾斜運動による加速度成
分を基に加速度センサの取付け位置におけるペン軸座標
系(Xs,Ys,Zs)の加速度を補正してペン先部にお
けるペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)の加速度を求め、
座標変換演算部は筆記中の回転角度を基に加速度補正部
が補正して求めたペン先部のペン軸座標系(Xs,Ys,
Zs)による加速度を重力座標系(Xg,Yg,Zg)によ
る加速度に変換して、加速度センサの取付け位置がペン
先部と離れていることに起因するペン軸の傾斜運動の影
響を除去する。
【0018】また、上記速度ゼロ検出部は重力座標系
(Xg,Yg,Zg)による加速度が予め定めた閾値以下
の状態が予め定めた一定時間以上続いたことを検出する
と、ペン先部が停止状態であると判断して、簡単な構成
で停止状態を検出する。
【0019】また、上記速度ゼロ検出部は重力座標系
(Xg,Yg,Zg)による加速度と重力座標系(Xg,Y
g,Zg)による加速度を時間で微分した値とがともに予
め定めた閾値以下であることを検出すると、ペン先部が
停止状態であると判断して、簡単な構成で正確に停止状
態を検出する。
【0020】また、上記速度ゼロ検出部は加速度センサ
を用いて検出した加速度の大きさと重力加速度の大きさ
の差が予め定めた閾値以下の状態が予め定めた一定時間
以上続いたことを検出すると、ペン先部が停止状態であ
ると判断する。
【0021】また、上記速度ゼロ検出部は加速度センサ
を用いて検出した加速度の大きさと重力加速度の大きさ
の差が予め定めた閾値以下であり、且つ、加速度センサ
を用いて検出したペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)によ
る加速度を時間で微分した値が予め定めた閾値以下であ
ることを検出すると、ペン先部が停止状態であると判断
して、正確且つ迅速に停止状態を検出する。
【0022】また、上記速度ゼロ検出部はペン先部が筆
記面と接触しているときにペン先部が停止状態であるか
否かを判断して、空中を移動中の場合と停止状態の場合
とを誤検出することを防止する。
【0023】また、上記速度ゼロ検出部は各加速度セン
サの加速度信号から高周波数成分を検出しない状態が継
続した時間を予め定めた時間間隔と比較し、継続時間が
予め定めた時間間隔より短い場合はペン先部が停止状態
であると判断し、継続時間が予め定めた時間間隔以上の
場合はペン先部が長い時間停止している状態かそれとも
空中を移動中の状態であると判断して、迅速にペン先部
が停止状態であることを検出するとともに、別途にセン
サ等を設けなくともペン先部が筆記面と接触しているか
否かを検出する。
【0024】また、上記速度補正部は速度ゼロ検出部が
ペン先部の停止状態を検出すると、その停止状態を検出
した際における重力座標系(Xg,Yg,Zg)の加速度
を積分演算して求めた速度をゼロにリセットして、速度
の累積誤差が発生することを防止する。
【0025】また、上記速度補正部は速度ゼロ検出部が
ペン先部の停止状態を検出すると、その停止状態を検出
した際における重力座標系(Xg,Yg,Zg)の加速度
を積分演算して求めた速度がゼロになるように前回停止
状態を検出してから今回停止状態を検出するまでの重力
座標系(Xg,Yg,Zg)の速度を補正して、さらに正
確に速度の誤差発生を防止する。
【0026】また、上記速度補正部は速度ゼロ検出部が
ペン先部の停止状態を検出すると、その停止状態を検出
した際における重力座標系(Xg,Yg,Zg)の加速度
を積分演算して求めた速度をゼロにするとともに、重力
座標系(Xg,Yg,Zg)の加速度変化及び速度変化が
連続するようにスプライン補間による補正をして、ペン
先部の軌跡を正確に検出できるようにする。
【0027】また、上記速度補正部は速度ゼロ検出部が
ペン先部の停止状態を検出すると、その停止状態を検出
した際における重力座標系(Xg,Yg,Zg)の加速度
を積分演算して求めた速度をゼロにする補正量を算出
し、算出した補正量を基に次ぎに停止状態であることを
検出するまでの重力座標系(Xg,Yg,Zg)の速度を
補正する。
【0028】また、上記速度補正部は速度ゼロ検出部が
ペン先部の停止状態を検出すると、その停止状態を検出
した際における重力座標系(Xg,Yg,Zg)の加速度
を積分演算して求めた速度がゼロになるように初期回転
角度を補正して、速度検出の累積誤差をなくすととも
に、ペン型入力装置の回転角度の検出誤差もなくす。
【0029】また、上記速度補正部は速度ゼロ検出部が
ペン先部の停止状態を検出すると、その停止状態を検出
した際における重力座標系(Xg,Yg,Zg)の加速度
を積分演算して求めた速度がゼロになるように補正量を
算出し、算出した補正量を基に次ぎに停止状態であるこ
とを検出するまでの筆記中の回転角度を補正する。
【0030】
【発明の実施の形態】この発明のペン型入力装置は、コ
ンピュータ装置等に文字、記号及び図形等を入力するも
のある。ペン型入力装置は、静止状態において加速度セ
ンサを用いて検出したペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)
における加速度を基に装置の初期回転角度を算出し、算
出した初期回転角度とジャイロを用いて検出した回転角
速度を基に筆記中の回転角度を算出し、算出した筆記中
の回転角度を基に各加速度センサを用いて検出したペン
軸座標系(Xs,Ys,Zs)における加速度を重力加速
度方向に伸びる軸をZg軸にした重力座標系(Xg,Y
g,Zg)における加速度に変換し、変換した加速度を基
にペン先部の移動方向及び移動距離を算出して、正確に
筆跡の検出を行なうものである。
【0031】ここで、上記処理には積分処理が含まれ、
誤差を生じる場合がある。また、ペン軸の回転角度の検
出誤差が生じ、重力加速度の成分を正確に除去できない
場合もある。そこでこれらの影響をなくし、正確な移動
量及び移動距離の算出を行なう。
【0032】ペン型入力装置は、例えば3個の加速度セ
ンサと3個のジャイロと感圧センサと演算部を有する。
3個の加速度センサはそれぞれペン軸座標系(Xs,Y
s,Zs)のXs軸方向,Ys軸方向及びZs軸方向の加速
度を示す信号を出力する。3個のジャイロはそれぞれペ
ン軸座標系(Xs,Ys,Zs)のXs軸周り,Ys軸周り
及びZs軸周りの回転角速度を示す信号を出力する。感
圧センサは、例えばペン先部に加わる筆記面からの圧力
を検出する。
【0033】演算部は、例えばAD変換器とハイパスフ
ィルタ(以後「HPF」という。)とローパスフィルタ
(以後「LPF」という。)と静止判別部と初期回転角
度演算部と回転角度変化演算部と筆記中回転角度演算部
と角加速度演算部と加速度補正部と座標変換演算部と重
力加速度除去部と速度演算部と高周波判別部と速度ゼロ
検出部と速度補正部と移動量演算部を備える。AD変換
器は加速度センサ、ジャイロ及び感圧センサからのアナ
ログ信号をデジタル変換する。HPFは加速度センサ及
びジャイロからの信号のうちペン先部と筆記面との摩擦
により発生する高周波数成分を抽出する。LPFは加速
度センサ及びジャイロからの信号のうちペン先部の移動
により発生する低周波数成分を抽出する。静止判別部
は、例えば各加速度センサ及び各ジャイロからの信号を
基に静止状態か否かを判別する。
【0034】初期回転角度演算部は静止状態において加
速度センサを用いて検出したペン軸座標系(Xs,Ys,
Zs)における加速度を基に装置の初期回転角度を算出
する。回転角度変化演算部はジャイロを用いて検出した
Xs軸周り,Ys軸周り及びZs軸周りの回転角速度を基
に筆記中の回転角度の変化を算出する。筆記中回転角度
演算部は初期傾回転角度演算部が算出した初期回転角度
と回転角度変化演算部が算出した回転角度の変化を基に
筆記中の回転角度を算出する。角加速度演算部は3個の
ジャイロを用いて検出した回転角速度から回転角加速度
を求める。加速度補正部は3個のジャイロを用いて検出
した回転角速度、角加速度演算部が算出した回転角加速
度及び各加速度センサの取付位置を基に3個の加速度セ
ンサを用いて検出した加速度のペン先部を中心とした傾
斜運動による加速度成分を算出し、算出した傾斜運動に
よる加速度成分を基に加速度センサの取付け位置におけ
るペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)の加速度を補正して
ペン先部におけるペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)の加
速度を算出する。座標変換演算部は筆記中の回転角度を
基に加速度補正部が補正して求めたペン先部のペン軸座
標系(Xs,Ys,Zs)による加速度を重力座標系(X
g,Yg,Zg)による加速度に変換する。重力加速度除
去部は座標変換演算部が変換して得た重力座標系(X
g,Yg,Zg)における加速度から重力加速度成分を除
去する。速度演算部は重力加速度除去部が重力加速度成
分を除去して得た加速度を積分して、重力座標系(X
g,Yg,Zg)における速度を算出する。
【0035】高周波判別部はHPFを介して入力した加
速度信号及び回転角速度信号のいずれかにペン先部と筆
記面との摩擦による高周波数成分が含まれているか否か
を判別する。速度ゼロ検出部は感圧センサを用いたペン
先部に対する筆記面からの圧力及び高周波判別部の判別
結果を基にペン先部が移動を停止したか否かを検出す
る。例えば高周波判別部がHPFを介して入力した加速
度信号及び回転角速度信号のいずれにもペン先部と筆記
面との摩擦による高周波数成分が含まれていないと判別
する場合として、ペン先部が筆記面上で移動を停止して
いる場合とペン先部が空中にある場合がある。この両者
を判別できないと、ペン先部が筆記面上で移動を停止し
ているか否かを正確に検出することができない。そこ
で、速度ゼロ検出部は、高周波判別部がHPFを介して
入力した加速度信号及び回転角速度信号のいずれにもペ
ン先部と筆記面との摩擦による高周波数成分が含まれて
いないと判別した場合であって、かつ、感圧センサから
の信号を用いてペン先部に対する筆記面からの圧力を検
出したときを筆記軌跡の「曲がり角」等でペン先部が筆
記面上で移動を停止している状態(停止状態)であると
判別する。
【0036】速度補正部は速度ゼロ検出部がペン先部が
筆記面上で停止状態であることを検出すると、その検出
した際における速度演算部が算出した速度がゼロになる
ように速度演算部が算出した重力座標系(Xg,Yg,Z
g)における速度を補正する。ここで、速度演算部が算
出した重力座標系(Xg,Yg,Zg)における速度がゼ
ロになるように補正する方法としては、例えば静止状態
を検出した方向の速度をゼロにリセットし、ゼロにリセ
ットしたことによって生じた誤差分を重力座標系(X
g,Yg,Zg)における速度から引いたり、静止状態を
検出した際の速度がゼロになるように前回静止状態を検
出してから今回静止状態を検出するまでの重力座標系に
おける速度を補正したりする。また、速度補正部は静止
状態を検出した方向の速度がゼロになるように初期回転
角度を補正しても良い。
【0037】移動量演算部は重力座標系(Xg,Yg,Z
g)における各軸方向の速度を基に装置の移動方向及び
移動距離を算出して、装置の筆跡を正確に検出する。
【0038】
【実施例】図1はこの発明の一実施例のペン型入力装置
1の構成図である。以下の説明では、図2に示すように
ペン先部8を原点としペン軸9をZs軸とした座標系を
ペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)といい、ペン軸9と直
交する2軸をXs軸及びYs軸として説明する。また、重
力加速度方向に伸びる軸をZg軸とする座標系を重力座
標系(Xg,Yg,Zg)といい、Zg軸と直交する2軸を
Xg軸及びYg軸という。さらに、筆記面とXg軸及びYg
軸が成す面とは一致しているものとする。
【0039】図に示すように、ペン型入力装置1は加速
度センサ2a,2b,2c、ジャイロ3a,3b,3
c、感圧センサ4、処理部5、記憶部6及び電源部7を
有する。加速度センサ2a,2b,2cは、それぞれX
s軸に平行なXsa軸方向,Ys軸に平行なYsa軸方向及び
Zs軸方向に向けて設けられ、Xsa軸方向,Ysa軸方向
及びZsa軸方向の加速度(Axs,Ays,Azs)を示す信
号を出力する。加速度センサ2a,2b,2cは、小型
且つ高感度で加速度検出に対する直線性が良好なもので
あれば良く、ピエゾ抵抗方式のもの、圧電方式のもの又
は静電容量方式のもののいずれでも良い。ジャイロ3
a,3b,3cはそれぞれXs軸及びXsa軸に平行なXs
b軸周り,Ys軸及びYsa軸に平行なYsb軸周り及びZs
軸周りの回転角速度(ωxs,ωys,ωzs)を示す信号を
出力する。ジャイロ3a,3b,3cはスケールファク
タ(回転運動検出の正確さ)とドリフトレート(出力オ
フセットの安定度)が良好で小型なものであれば良く、
回転ジャイロ、振動ジャイロ又は光学式ジャイロ等のい
ずれでも良い。感圧センサ4は、例えばペン先部8に取
り付けられ、ペン先部8に加わる筆記面からの圧力の検
出信号を出力する。
【0040】処理部5は、図3に示すように入力部5a
と演算部5bを備える。入力部5aは、AD変換器51
a〜51gとHPF52a〜52fとLPF53a〜5
3fを備える。AD変換器51a〜51gは、それぞれ
加速度センサ2a,2b,2c、ジャイロ3a,3b,
3c及び感圧センサ4からのアナログ信号をデジタル信
号に変換する。HPF52a〜52fは、例えばほぼ10
Hz程度のカット負不周波数でペン先部8と筆記面との摩
擦力により生じる加速度センサ2a,2b,2c及びジ
ャイロ3a,3b,3cからの信号の高周波成分を抽出
する。LPF53a〜53fはペン先部8と筆記面との
摩擦力により生じる加速度センサ2a,2b,2c及び
ジャイロ3a,3b,3cからの信号の高周波成分を遮
断する。これは、ペン先部8と筆記面との摩擦により加
速度センサ2a,2b,2c及びジャイロ3a,3b,
3cからの信号に高周波成分が発生するからである。
【0041】演算部5bは、静止判別部54と初期回転
角度演算部55と回転角度変化演算部56と筆記中回転
角度演算部57と角加速度演算部58と加速度補正部5
9と座標変換演算部60と重力加速度除去部61と速度
演算部62と高周波判別部63と速度ゼロ検出部64と
速度補正部65と移動量演算部66を備える。静止判別
部54は加速度センサ2a,2b,2c及びジャイロ3
a,3b,3cからの信号を基に静止中か否かを判別す
る。初期回転角度演算部55は、筆記開始の際に各加速
度センサ2a,2b,2cを用いて検出したペン軸座標
系(Xs,Ys,Zs)の加速度Axso,Ayso,Azsoを基
に初期回転角度(φo,θo,Ψo)を算出する。回転角
度変化演算部56はジャイロ3a,3b,3cが検出し
た回転角速度(ωxs,ωys,ωzs)を基に回転角度の変
化(dφ/dt,dθ/dt,dΨ/dt)を算出す
る。筆記中回転角度演算部57は初期回転角度演算部5
5が算出した初期回転角度(φo,θo,Ψo)と回転角
度変化演算部56が算出した回転角度の変化(dφ/d
t,dθ/dt,dΨ/dt)を基に筆記中の回転角度
(φ,θ,Ψ)を算出する。
【0042】角加速度演算部58は3個のジャイロ3
a,3b,3cを用いて検出した回転角速度(ωxs,ω
ys,ωzs)から回転角加速度(dωxs/dt,dωys/
dt,dωzs/dt)を算出する。加速度補正部59は
3個のジャイロ3a,3b,3cを用いて検出した回転
角速度(ωxs,ωys,ωzs)、角加速度演算部58が算
出した回転角加速度(dωxs/dt,dωys/dt,d
ωzs/dt)及び各加速度センサ2a,2b,2cの取
付位置を基に、3個の加速度センサ2a,2b,2cを
用いて検出した加速度(Axs,Ays,Azs)のペン先部
8を中心とした傾斜運動による加速度成分を算出する。
加速度補正部59は、算出した傾斜運動による加速度成
分を基に3個の加速度センサ2a,2b,2cを用いて
検出したペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)の加速度(Ax
s,Ays,Azs)を補正して、ペン先部8におけるペン
軸座標系(Xs,Ys,Zs)の加速度(Axos,Ayos,
Azos)を算出する。
【0043】座標変換演算部60は筆記中回転角度演算
部57が算出した筆記中における回転角度(φ,θ,
Ψ)を用いて、加速度センサ2a,2b,2cを用いて
検出したペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)における加速
度(Axos,Ayos,Azos)を重力座標系(Xg,Yg,
Zg)における加速度(Axog,Ayog,Azog)変換す
る。重力加速度除去部61は、重力座標系(Xg,Yg,
Zg)における加速度(Axog,Ayog,Azog)から重力
加速度gの成分を除去し、重力加速度gによる影響を除
去する。速度演算部62は、重力加速度除去部61が重
力加速度gの成分を除去した後の重力座標系(Xg,Y
g,Zg)における各軸方向の加速度(Axog,Ayog,A
zog)を積分して、重力座標系(Xg,Yg,Zg)におけ
る各軸方向の速度(Vxog,Vyog,Vzog)を算出す
る。
【0044】ここで、上記構成のペン型入力装置1にお
けるペン先部8の移動方向及び移動量算出について説明
する。
【0045】最初に初期回転角度演算部55が、加速度
センサ2a,2b,2cを用いて検出した加速度(Axs
o,Ayso,Azso)を基に初期回転角度(φo,θo,Ψ
o)を算出する場合について説明する。静止状態におい
て各加速度センサ2a,2b,2cを用いて検出した加
速度(Axso,Ayso,Azso)と初期回転角度(φo,θ
o,Ψo)との間には、次ぎの関係が成り立つ。
【0046】
【数1】
【0047】上記式から静止状態における初期回転角度
φo,θoの絶対値が求まる。ここで、静止状態か否か
は、静止判別部55が加速度センサ2a,2b,2c及
びジャイロ3a,3b,3cの出力信号の時間変化を監
視することにより判別する。また、初期回転角度Ψoは
初期値をゼロにリセットする。
【0048】ここで、2つの未知数φo,θoに対して3
本の方程式が立てられるので、重力加速度gについても
未知数として取り扱うことができ、重力加速度gの値を
定義しなくともφo,θoの絶対値を算出することができ
る。また、重力加速度gの値を演算し、演算した重力加
速度gの値をモニタし、この値が大きく変動した場合に
は警告等を発するようにしても良い。
【0049】次ぎに、回転角度変化演算部56が筆記中
の回転角度の変化(dφ/dt,dθ/dt,dΨ/d
t)を算出する場合について説明する。
【0050】ジャイロ3a,3b,3cで検出した回転
角速度(ωxs,ωys,ωzs)を基に回転角度の変化(d
φ/dt,dθ/dt,dΨ/dt)を算出する微分方
程式は、次式で表すことができる。
【0051】
【数2】
【0052】次ぎに、筆記中回転角度演算部57は、上
記のようにして初期回転角度演算部56が算出した初期
回転角度(φo,θo,Ψo)と回転角度変化演算部56
が算出した筆記中の回転角度変化(dφ/dt,dθ/
dt,dΨ/dt)を基に、次式を用いて筆記中の回転
角度(φ,θ,Ψ)を算出する。
【0053】
【数3】
【0054】次ぎに、上記のようにして得た筆記中の回
転角度(φ,θ,Ψ)を基に各加速度センサ2a,2
b,2cの出力を用いて検出したペン軸座標系(Xs,
Ys,Zs)の加速度(Axs,Ays,Azs)を重力座標系
(Xg,Yg,Zg)の加速度(Axg,Ayg,Azg)に変
換する場合について説明する。
【0055】筆記中の回転角度(φ,θ,Ψ)を基にペ
ン軸座標系(Xs,Ys,Zs)から重力座標系(Xg,Y
g,Zg)に変換する際に用いる座標変換行列invE
(φ,θ,Ψ)は次式で表すことができる。ここで、in
vE(φ,θ,Ψ)は行列E(φ,θ,Ψ)の逆行列を
表すものとする。
【0056】
【数4】
【0057】ペン先座標系(Xs,Ys,Zs)でのXs軸
方向,Ys軸方向及びZs軸方向の各加速度センサ2a,
2b,2cの取付座標をそれぞれ(Xas,Yas,Za
s),(Xbs,Ybs,Zbs),(Xcs,Ycs,Zcs)と
し、重力加速度gを考慮して上記座標変換行列invE
(φ,θ,Ψ)を用いると、各加速度センサ2a,2
b,2cから得られる加速度(Axs,Ays,Azs)から
重力座標系(Xg,Yg,Zg)のペン先部8の加速度(A
xog,Ayog,Azog)を求める式は、次式のようにな
る。
【0058】
【数5】
【0059】上記式の括弧内の第2項及び第3項はジャ
イロ3a,3b,3cを用いて検出した回転角速度(ω
xs,ωys,ωzs)と回転角速度(ωxs,ωys,ωzs)か
ら得た回転角加速度(dωxs/dt,dωys/dt,d
ωzs/dt)の関数であるので、加速度補正部58は上
記式の括弧内の第2項及び第3項を算出して、加速度セ
ンサ2a,2b,2cからの信号を基に検出した加速度
(Axs,Ays,Azs)を補正して、括弧内で表すペン先
部8におけるペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)での加速
度を得る。重力加速度除去部62は、さらに、上記式か
ら重力加速度成分を除去する。
【0060】高周波判別部63はHPF52a〜52f
を介して入力した加速度(Axh,Ayh,Azh)及び回転
角速度(ωxs,ωys,ωzs)のいずれかにペン先部8と
筆記面との摩擦による高周波数成分が含まれているか否
かを判別する。ここで、加速度(Axh,Ayh,Azh)
は、それぞれ加速度センサ2a,2b,2cを用いて検
出した加速度(Axos,Ayos,Azos)の高周波数成分
であるとする。例えば高周波判別部63は、HPF52
a〜52fを介して入力した加速度(Axh,Ayh,Az
h)をそれぞれ予めノイズレベルを基に定めた閾値と比
較して、いずれの信号も高周波数成分を含んでいないと
きを停止状態又はペン先部8が空中にある状態とする。
ここで、高周波判別部63は、HPF52a〜52fを
介して入力した加速度(Axh,Ayh,Azh)を直交した
ベクトルとして、ベクトルの大きさ√(Axh2+Ayh2
Azh2)に対して包絡線を算出し、閾値と比較するよう
にしても良い。
【0061】速度ゼロ検出部64は感圧センサ4を用い
たペン先部8に対する筆記面からの圧力及び高周波判別
部63の判別結果を基にペン先部8が移動を停止したか
否かを検出する。例えば速度ゼロ検出部64は、高周波
判別部63がHPF52a〜52fを介して入力した加
速度(Axh,Ayh,Azh)及び回転角速度(ωxs,ωy
s,ωzs)のいずれにもペン先部8と筆記面との摩擦に
よる高周波数成分が含まれていないと判別した場合であ
って、かつ、感圧センサ4を用いてペン先部8に対する
筆記面からの圧力を検出したときをペン先部8が筆記面
上で移動を停止している停止状態であると判別する。例
えば図4に示すように実際に文字「る」を描いた場合、
ペン先部8が停止した場所A1,A2,A3,A4におい
て、高周波判別部63はHPF52a〜52fを介して
入力した加速度(Axos,Ayos,Azos)及び回転角速
度(ωxs,ωys,ωzs)のいずれにもペン先部8と筆記
面との摩擦による高周波数成分が含まれていないと判別
する。図5に高周波判別部63に入力した信号Bの例を
示す。図中B1はペン先部8が空中を移動中の信号を示
し、B2,B3はペン先部8が筆記面上で静止している際
の信号を示す。上記のようにペン先部8が筆記面に接触
しているか否かを検出することにより、速度ゼロ検出部
64は筆記面上を静止しているか否かを検出する。
【0062】速度補正部65は、速度ゼロ検出部64が
停止状態であることを検出すると、その検出した際にお
ける速度演算部62が算出した速度と筆記中回転角度演
算部57が算出した筆記中の回転角度(φ,θ,Ψ)を
基に速度演算部63が算出した重力座標系(Xg,Yg,
Zg)における速度をゼロに補正する。移動量演算部6
6は速度補正部65が必要に応じて補正した後の重力座
標系(Xg,Yg,Zg)でのペン先部8の速度(Vxog,
Vyog,Vzog)を積分して、ペン先部8の軌跡(Xog,
Yog,Zog)を求める。
【0063】上記構成のペン型入力装置1の動作を、図
6のフローチャートを参照して説明する。
【0064】加速度センサ2a,2b,2c及びジャイ
ロ3a,3b,3cはそれぞれXsa軸方向,Ysa軸方
向,Zs軸方向の加速度Axs,Ays,Aza及びXsb軸周
り,Ysb軸周り,Zs軸周りの回転角速度(ωxs,ωy
s,ωzs)を示す信号を出力する。AD変換器51a〜
51fは、各加速度センサ2a,2b,2c及びジャイ
ロ3a,3b,3cを用いて検出した加速度(Axs,A
ys,Azs)及び回転角速度(ωxs,ωys,ωzs)をデジ
タル変換する。HPF52a〜51fは各加速度センサ
2a,2b,2c及びジャイロ3a,3b,3cからの
信号をデジタル変換して得た加速度(Axs,Ays,Az
s)及び回転角速度(ωxs,ωys,ωzs)から高周波数
成分を抽出する。
【0065】予め定めた一定周期のサンプリングタイミ
ングになると、静止判別部54は、AD変換器51a〜
51fからデジタル変換後の加速度(Axs,Ays,Az
s)及び回転角速度(ωxs,ωys,ωzs)を読み出し
(ステップS1)、例えば読み出した加速度(Axs,A
ys,Azs)及び回転角速度(ωxs,ωys,ωzs)の時間
変化を観察し変化が無くなったときを静止状態と判別
し、変化が発生しているときを筆記中と判別する。
【0066】静止判別部54が静止状態と判別すると
(ステップS2)、初期回転角度演算部55は、既に説
明したように加速度センサ2a,2b,2cを用いて検
出した加速度(Axso,Ayso,Azso)を基にして初期
回転角度(φo,θo,Ψo)を算出する(ステップS
3)。
【0067】その後、加速度センサ2a,2b,2c及
びジャイロ3a,3b,3cから加速度信号及び回転角
速度信号を読み出し(ステップS4)、回転角度変化演
算部56は、ジャイロ3a,3b,3cを用いて検出し
た回転角速度(ωxs,ωys,ωzs)を基に回転角度の変
化(dφ/dt,dθ/dt,dΨ/dt)を求める
(ステップS5)。筆記中回転角度演算部57は、既に
説明したように初期回転角度(φo,θo,Ψo)と回転
角度の変化(dφ/dt,dθ/dt,dΨ/dt)を
基にφ=φo+Σ(dφ/dt)、θ=θo+Σ(dθ
/dt)、Ψ=Ψo+Σ(dΨ/dt)を計算して、筆
記中の回転角度(φ,θ,Ψ)を算出する(ステップS
6)。
【0068】角加速度演算部58はジャイロ3a,3
b,3cを用いて検出した回転角速度(ωxs,ωys,ω
zs)を基に回転角加速度(dωxs/dt,dωys/d
t,dωzs/dt)を算出する(ステップS7)。加速
度補正部60は回転角速度(ωxs,ωys,ωzs)及び回
転角加速度(dωxs/dt,dωys/dt,dωzs/d
t)を基に、既に説明したように加速度センサ2a,2
b,2cを用いて検出した加速度(Axs,Ays,Azs)
を補正して、ペン先部8におけるペン軸座標系(Xs,
Ys,Zs)での加速度(Axos,Ayos,Azos)を算出
する(ステップS8)。このように加速度センサ2a,
2b,2cを用いて検出した加速度(Axs,Ays,Az
s)を基にペン先部8におけるペン軸座標系(Xs,Y
s,Zs)での加速度(Axos,Ayos,Azos)を算出す
るので、加速度センサ2a,2b,2cの取付位置がペ
ン先部8から離れていることによるペン軸9の傾斜運動
の影響をなくすことができる。
【0069】座標変換演算部60は、筆記中回転角度演
算部57が算出した筆記中のペン軸9の回転角度(φ,
θ,Ψ)を用いて、加速度補正部59が算出したペン先
部8におけるペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)での加速
度(Axos,Ayos,Azos)を重力座標系(Xg,Yg,
Zg)におけるペン先部8の加速度(Axog,Ayog,Az
og)に変換する(ステップS9)。このように、ペン軸
座標系(Xs,Ys,Zs)での加速度(Axos,Ayos,
Azos)を重力座標系(Xg,Yg,Zg)における加速度
(Axog,Ayog,Azog)に変換するので、ペン軸9の
傾斜による影響を除去することができる。重力加速度除
去部61は、重力座標系(Xg,Yg,Zg)におけるペ
ン先部8の加速度(Axog,Ayog,Azog)から重力加
速度gの成分を除去し、重力加速度gによる影響を除去
する(ステップS10)。速度演算部62は重力加速度
除去部61が重力加速度を除去した後の重力座標系(X
g,Yg,Zg)におけるペン先部8の加速度(Axog,A
yog,Azog)を積分してペン先部8の速度(Vxog,Vy
og,Vzog)を算出する(ステップS11)。
【0070】速度補正部65は、既に説明したようにし
て速度ゼロ検出部64がペン先部8の停止状態を検出す
ると(ステップS12)、ペン先部8の速度がゼロにな
るように速度演算部62が算出した重力座標系(Xg,
Yg,Zg)における速度(Vxog,Vyog,Vzog)を補
正する(ステップS13)。これにより、累積誤差によ
り筆記検出誤差が発生することを防止できる。上記速度
補正部65による補正のさらに具体的な方法については
後に説明する。移動量演算部66は上記のようにして求
めた重力座標系(Xg,Yg,Zg)の速度(Vxog,Vyo
g,Vzog)を基に移動方向及び移動量(Xog,Yog,Z
og)を算出して(ステップS14)、ペン先部8の軌跡
を求め、入力処理が終了するまで上記動作を繰り返す
(ステップS15)。
【0071】次ぎに、上記速度補正部65による補正の
さらに具体的な方法について説明する。
【0072】上記速度補正部65は、速度ゼロ検出部6
4がペン先部8の停止状態を検出すると、速度演算部6
2が積分演算して求めたペン軸座標系(Xs,Ys,Z
s)の各軸方向の速度をゼロにリセットして、停止状態
における速度をゼロにする。これは、例えば図7(a)
に示すように理想的な速度変化C1に対して補正を行な
わない場合は、積分による累積誤差によりドリフトが生
じ、速度変化C2の波形が右下がりになる。これに対し
て、図中E1〜E4で示す停止状態における速度をゼロに
補正することにより、図7(b)に示すように理想的な
速度変化C1と誤差の少ない速度変化C3を求めることが
できる。このように、停止状態であることを検出した際
の速度をゼロにリセットするだけでドリフトが低減で
き、理想的なペン先部8の速度波形を得ることができ
る。このように簡単な補正をすることにより、処理速度
を速めることができる。したがって、ペン先部8の停止
状態を的確に検出でき、且つ、S/N比及びオフセット
の良好な加速度センサを用いて加速度を検出した場合に
有効な補正である。
【0073】また、上記速度補正部65は、速度ゼロ検
出部64がペン先部8の停止状態を検出すると、速度演
算部62が積分演算して求めたペン軸座標系(Xs,Y
s,Zs)の各軸方向の速度がゼロになるように前回停止
状態を検出してから今回停止状態を検出するまでの重力
座標系(Xg,Yg,Zg)の速度を補正するようにして
も良い。例えば図中点線で囲んだ速度差Fを速度演算部
62の計算結果から差し引くことにより補正を行なう。
この場合、前回停止状態を検出してから今回停止状態を
検出するまでの重力座標系(Xg,Yg,Zg)の速度を
記憶部7で記憶する必要があるが、図7(c)に示すよ
うに補正を行なった部分に段のないさらに正確なペン先
部8の速度波形C4を得ることができる。また、演算が
簡単なので迅速な補正を行なうことができる。ここで、
ペン先部8の停止時刻からの時間差で重み付けするよう
にしても良い。
【0074】さらに、上記速度補正部65は、速度ゼロ
検出部64がペン先部8の停止状態を検出すると、その
停止状態を検出した際における重力座標系(Xg,Yg,
Zg)の加速度を積分演算して求めた速度をゼロにする
とともに、重力座標系(Xg,Yg,Zg)の加速度変化
及び速度変化が連続するようにスプライン補間による補
正をするようにしても良い。
【0075】また、上記速度補正部65は、速度ゼロ検
出部64がペン先部8の停止状態を検出すると、その停
止状態を検出した際における重力座標系(Xg,Yg,Z
g)の加速度を積分演算して求めた速度をゼロにする補
正量を算出し、算出した補正量を基に次ぎに停止状態で
あることを検出するまでの重力座標系(Xg,Yg,Z
g)の速度を補正するようにしても良い。例えば既に説
明したようにペン先部8の停止を検出した際の速度をゼ
ロにすると同時に、速度誤差と時間積分からそれ以後の
補正量を速度誤差を積分時間で割ることにより算出す
る。速度誤差を積分時間で割った値は、既に説明した速
度誤差Fに相当する。
【0076】さらに、図8に示すように演算部5bが静
止判別部54、初期回転角度演算部55、回転角度変化
演算部56、筆記中回転角度演算部57、角加速度演算
部58、加速度補正部59、座標変換演算部60、重力
加速度除去部61、速度演算部62、高周波判別部6
3、速度ゼロ検出部64、補正判別部67、速度補正部
65及び移動量演算部66を備えるようにしても良い。
補正判別部67は速度ゼロ検出部64がペン先部8の停
止状態を検出すると、その停止状態を検出した際におけ
る重力座標系(Xg,Yg,Zg)の加速度を積分演算し
て求めた速度が予め定めた閾値以下になっているか否か
を調べ、速度を補正する必要が有るか否かを調べる。速
度補正部65は、補正判別部67が速度を補正する必要
が有ると判別すると、その停止状態を検出した際におけ
る重力座標系(Xg,Yg,Zg)の加速度を積分演算し
て求めた速度がゼロになるように初期回転角度(φo,
θo,Ψo)を補正する。これにより、ペン軸9の傾斜も
補正することができ、さらに正確に重力座標系(Xg,
Yg,Zg)における加速度を算出することができる。
【0077】また、速度補正部65は、初期回転角度
(φo,θo,Ψo)を補正する代わりに筆記中の回転角
度(φ,θ,Ψ)を補正するようにしても良い。筆記中
の回転角度を補正することにより、筆記中のペン軸9の
傾きをさらに正確に補正できるようになり、さらに正確
に重力座標系(Xg,Yg,Zg)における加速度を算出
することができる。
【0078】また、上記実施例ではいずれも速度ゼロ検
出部64は、加速度センサ2a,2b,2c及びジャイ
ロ3a,3b,3cからの信号の高周波数成分並びに感
圧センサ4からの信号を基にペン先部8の停止状態を検
出したが、重力座標系(Xg,Yg,Zg)の加速度(Ax
og,Ayog,Azog)が予め定めた閾値以下の状態が予め
定めた時間以上続いたことを検出すると停止状態である
と判断するようにしても良い。入力部5aは、図9に示
すようにAD変換器51a〜51fとLPF53a〜5
3fを有する。演算部5bは、静止判別部54、初期回
転角度演算部55、回転角度変化演算部56、筆記中回
転角度演算部57、角加速度演算部58、加速度補正部
59、座標変換演算部60、重力加速度除去部61、速
度演算部62、速度ゼロ検出部64、速度補正部65及
び移動量演算部66を備える。速度ゼロ検出部64は、
重力座標系(Xg,Yg,Zg)の加速度(Axog,Ayo
g,Azog)がそれぞれ予め定めた閾値以下の状態が、例
えば0.05秒以上続いたことを検出すると停止状態である
と判断する。ここで、上記0.05秒の値はLPFのカット
オフ周波数に依存する。また、閾値の値はノイズレベル
から定める。この場合、停止状態の検出は遅れるが、感
圧センサ4などを用いる必要がなく装置を小型化でき
る。
【0079】また、ペン型入力装置1は、例えば図10
に示すように演算部5bに静止判別部54、初期回転角
度演算部55、回転角度変化演算部56、筆記中回転角
度演算部57、角加速度演算部58、加速度補正部5
9、座標変換演算部60、重力加速度除去部61、速度
演算部62、微分演算部68、速度ゼロ検出部64、速
度補正部65a及び移動量演算部66を備えるようにし
ても良い。微分演算部68は座標変換演算部60が座標
変換して得た重力座標系(Xg,Yg,Zg)による加速
度(Axog,Ayog,Azog)を微分する。速度ゼロ検出
部64cは座標変換演算部60が座標変換して得た重力
座標系(Xg,Yg,Zg)による加速度(Axog,Ayo
g,Azog)と微分演算部68が重力座標系(Xg,Yg,
Zg)による加速度を時間で微分した値とがともに予め
定めた閾値以下であることを検出すると、ペン先部8が
停止状態であると判断する。この場合一定時間を経過す
るのを待つ必要がなく、停止状態の検出を迅速に行なう
ことができる。
【0080】また、ペン型入力装置1は、例えば図11
に示すように演算部5bにAD変換器51a〜51f、
LPF53a〜53f、静止判別部54、初期回転角度
演算部55、回転角度変化演算部56、筆記中回転角度
演算部57、角加速度演算部58、加速度補正部59、
座標変換演算部60、重力加速度除去部61、速度演算
部62、速度ゼロ検出部64、速度補正部65及び移動
量演算部66を備えるようにしても良い。速度ゼロ検出
部64は、加速度補正部59が補正した後のペン軸座標
系(Xs,Ys,Zs)の加速度(Axos,Ayos,Azos)
の大きさ√(Axos2+Ayos2+Azos2)と重力加速度g
の大きさの差が予め定めた閾値以下の状態が予め定めた
一定時間以上続いたことを検出すると、ペン先部8が停
止状態であると判断する。この場合、座標変換前に静止
状態か否かを判別するので、静止状態の場合は座標変換
処理などを省略することもでき、処理を迅速に行なうこ
とができる。
【0081】また、速度ゼロ検出部64は、加速度補正
部59が補正した後のペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)
の加速度(Axos,Ayos,Azos)の大きさ√(Axos2
+Ayos2+Azos2)と重力加速度gの大きさの差が予め
定めた閾値以下であり、且つ、加速度補正部59が補正
した後のペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)の加速度(Ax
os,Ayos,Azos)を時間で微分した値が予め定めた閾
値以下であることを検出すると、ペン先部8が停止状態
であると判断するようにしても良い。
【0082】さらに、上記速度ゼロ検出部64は、感圧
センサ4等を用いてペン先部8が筆記面と接触している
ときにペン先部8が停止状態であるか否かを判断する要
にして、ペン先部8が空中にある場合を除くようにして
も良い。
【0083】さらに、速度ゼロ検出部64は、各加速度
センサ2a,2b,2cからの加速度信号の高周波数成
分を検出しない状態が継続した時間間隔を予め定めた時
間間隔と比較し、継続時間間隔が予め定めた時間間隔よ
り短い場合はペン先部が停止状態であると判断する。こ
れにより、速度がゼロであり、且つ、加速度がゼロでな
い状態を迅速に検出できるようになる。また、速度ゼロ
検出部64は、継続時間間隔が予め定めた時間間隔以上
の場合はペン先部8が長い時間停止している状態かそれ
とも空中を移動中であると判断して、速度及び加速度が
ともにゼロである状態(長期間の停止状態)を検出す
る。これにより、ペン先部8の停止状態を迅速に検出す
ることができるとともに、感圧センサ4等を用いずとも
ペン先部8が空中にある状態を検出できる。
【0084】なお、上記実施例ではオイラー方式による
座標変換を採用したペン型入力装置1について説明した
が、ストラップダウン方式を採用したペン型入力装置で
あっても良い。ストラップダウン方式を採用したペン型
入力装置は、静止状態において加速度センサ2a,2
b,2cを用いて検出したペン軸座標系(Xs,Ys,Z
s)における加速度を基に装置の初期回転角度を算出
し、算出した初期回転角度とジャイロ3a,3b,3c
を用いて検出した回転角速度を基に筆記中の回転角度を
算出し、算出した筆記中の回転角度を基に各加速度セン
サ2a,2b,2cを用いて検出したペン軸座標系(X
s,Ys,Zs)における加速度を重力座標系(Xg,Y
g,Zg)における加速度に変換する。
【0085】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、ペン先
部が筆記面と接触している状態における各加速度センサ
からの加速度信号の高周波数成分を検出してペン先部が
停止状態であるか否かを検出し、ペン先部が停止状態で
あることを検出すると、その検出した際における加速度
を基に求めた速度がゼロになるようにその速度を補正し
て、補正した速度を基に装置の移動方向及び距離を検出
するので、累積誤差が発生することを防止することがで
きる。
【0086】また、静止状態において加速度センサを用
いて検出したペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)における
加速度を基に装置の初期回転角度を算出し、算出した初
期回転角度とジャイロを用いて検出した回転角速度を基
に筆記中の回転角度を算出し、算出した筆記中の回転角
度を基に各加速度センサを用いて検出したペン軸座標系
(Xs,Ys,Zs)における加速度を重力座標系(Xg,
Yg,Zg)における加速度に変換し、変換して得た重力
座標系(Xg,Yg,Zg)における加速度を積分して、
重力座標系(Xg,Yg,Zg)における速度を算出し、
ペン先部が筆記面と接触している際の各加速度センサ及
び各ジャイロからの信号の高周波数成分を検出して、ペ
ン先部が停止しているか否かを検出し、ペン先部が停止
状態であることを検出すると、その検出した際における
重力座標系(Xg,Yg,Zg)の速度がゼロになるよう
に重力座標系(Xg,Yg,Zg)における速度を補正
し、重力座標系(Xg,Yg,Zg)における各軸方向の
速度を基に装置の移動方向及び移動距離を算出するの
で、ペン軸の傾斜による影響を除去するとともに速度の
累積誤差の発生を防止できる。
【0087】さらに、3個のジャイロを用いて検出した
回転角速度から回転角加速度を算出し、3個のジャイロ
を用いて検出した回転角速度、算出した回転角加速度及
び各加速度センサの取付位置を基に3個の加速度センサ
を用いて検出した加速度のペン先部を中心とした傾斜運
動による加速度成分を算出し、算出した傾斜運動による
加速度成分を基に加速度センサの取付け位置におけるペ
ン軸座標系(Xs,Ys,Zs)の加速度を補正してペン
先部におけるペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)の加速度
を求め、筆記中の回転角度を基にが補正して求めたペン
先部のペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)による加速度を
重力座標系(Xg,Yg,Zg)による加速度に変換する
ので、加速度センサの取付け位置がペン先部と離れてい
ることに起因するペン軸の傾斜運動の影響を除去する個
とができる。
【0088】また、重力座標系(Xg,Yg,Zg)によ
る加速度が予め定めた閾値以下の状態が予め定めた一定
時間以上続いたことを検出すると、ペン先部が停止状態
であると判断するので、簡単な構成で停止状態を検出す
ることができる。
【0089】また、重力座標系(Xg,Yg,Zg)によ
る加速度と重力座標系(Xg,Yg,Zg)による加速度
を時間で微分した値とがともに予め定めた閾値以下であ
ることを検出すると、ペン先部が停止状態であると判断
するので、簡単な構成で正確に停止状態を検出すること
ができるとともに停止状態検出の際に一定時間待たなく
ても良くなり迅速に停止状態を検出できるようになる。
【0090】また、加速度センサを用いて検出した加速
度の大きさと重力加速度の大きさの差が予め定めた閾値
以下の状態が予め定めた一定時間以上続いたことを検出
すると、ペン先部が停止状態であると判断するもで、さ
らに簡単な構成で停止状態を検出できる。
【0091】また、加速度センサを用いて検出した加速
度の大きさと重力加速度の大きさの差が予め定めた閾値
以下であり、且つ、加速度センサを用いて検出したペン
軸座標系(Xs,Ys,Zs)による加速度を時間で微分
した値が予め定めた閾値以下であることを検出すると、
ペン先部が停止状態であると判断するので、簡単な構成
で正確且つ迅速に停止状態を検出することができる。
【0092】また、ペン先部が筆記面と接触していると
きにペン先部が停止状態であるか否かを判断するので、
空中を移動中の場合と停止状態の場合とを誤検出するこ
とを防止することができる。
【0093】また、各加速度センサの加速度信号から高
周波数成分を検出しない状態が継続した時間を予め定め
た時間間隔と比較し、継続時間が予め定めた時間間隔よ
り短い場合はペン先部が停止状態であると判断し、継続
時間が予め定めた時間間隔以上の場合はペン先部が長い
時間停止している状態かそれとも空中を移動中の状態で
あると判断するので、迅速にペン先部が停止状態である
ことを検出するとともに、別途にセンサ等を設けなくと
もペン先部が筆記面と接触しているか否かを検出するこ
とができる。
【0094】また、ペン先部の停止状態を検出すると、
その停止状態を検出した際における重力座標系(Xg,
Yg,Zg)の加速度を積分演算して求めた速度をゼロに
リセットするので、速度の累積誤差が発生することを防
止することができる。
【0095】また、ペン先部の停止状態を検出すると、
その停止状態を検出した際における重力座標系(Xg,
Yg,Zg)の加速度を積分演算して求めた速度がゼロに
なるように前回停止状態を検出してから今回停止状態を
検出するまでの重力座標系(Xg,Yg,Zg)の速度を
補正するので、さらに正確に速度の誤差発生を防止でき
る。
【0096】また、ペン先部の停止状態を検出すると、
その停止状態を検出した際における重力座標系(Xg,
Yg,Zg)の加速度を積分演算して求めた速度をゼロに
するとともに、重力座標系(Xg,Yg,Zg)の加速度
変化及び速度変化が連続するようにスプライン補間によ
る補正を行なうので、ペン先部の軌跡を正確に検出でき
る。
【0097】また、ペン先部の停止状態を検出すると、
その停止状態を検出した際における重力座標系(Xg,
Yg,Zg)の加速度を積分演算して求めた速度をゼロに
する補正量を算出し、算出した補正量を基に次ぎに停止
状態であることを検出するまでの重力座標系(Xg,Y
g,Zg)の速度を補正するので、補正量を予め計算する
ことにより処理を早めることができる。
【0098】また、ペン先部の停止状態を検出すると、
その停止状態を検出した際における重力座標系(Xg,
Yg,Zg)の加速度を積分演算して求めた速度がゼロに
なるように初期回転角度を補正するので、速度検出の累
積誤差をなくすとともに、ペン型入力装置の回転角度の
検出誤差もなくすことができる。
【0099】また、ペン先部の停止状態を検出すると、
その停止状態を検出した際における重力座標系(Xg,
Yg,Zg)の加速度を積分演算して求めた速度がゼロに
なるように補正量を算出し、算出した補正量を基に次ぎ
に停止状態であることを検出するまでの筆記中の回転角
度を補正するので、速度検出の累積誤差をなくすととも
に、筆記中のペン型入力装置の回転角度の検出誤差もな
くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す構成図である。
【図2】座標系の説明図である。
【図3】演算部の構成図である。
【図4】ペン先部の停止点を示す説明図である。
【図5】加速度の高周波数成分の波形図である。
【図6】筆記入力動作を示すフローチャートである。
【図7】速度ずれ及びその補正した速度信号の波形図で
ある。
【図8】回転角度を補正する演算部の構成図である。
【図9】加速度を基に停止状態を判別する演算部の構成
図である。
【図10】速度及びその微分値から停止状態を判別する
演算部の構成図である。
【図11】検出加速度と重力加速度を基に停止状態を判
別する演算部の構成図である。
【符号の説明】
1 ペン型入力装置 2 加速度センサ 3 ジャイロ 4 感圧センサ 5 処理部 5a 入力部 5b 演算部 54 静止判別部 55 初期回転角度演算部 56 回転角度変化演算部 57 筆記中回転角度演算部 58 角加速度演算部 59 加速度補正部 60 座標変換演算部 61 重力加速度除去部 62 速度演算部 63 高周波判別部 64 速度ゼロ検出部 65 速度補正部 66 移動量演算部 67 補正判別部 68 微分演算部 8 ペン先部 9 ペン軸

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の加速度センサを有し、各加速度セ
    ンサが出力した加速度を示す信号を基に装置の移動方向
    及び距離を検出するペン型入力装置において、速度ゼロ
    検出部と速度補正部を有し、速度ゼロ検出部はペン先部
    が筆記面と接触している状態における各加速度センサか
    らの加速度信号の高周波数成分を検出してペン先部が停
    止状態であるか否かを検出し、加速度補正部はペン先部
    が停止状態であることを検出すると、その検出した際に
    おける加速度を基に求めた速度がゼロになるようにその
    速度を補正することを特徴とするペン型入力装置。
  2. 【請求項2】 3個の加速度センサと3個のジャイロと
    演算部を有し、3個の加速度センサはそれぞれペン軸を
    Zs軸としたペン座標系(Xs,Ys,Zs)のXs軸方
    向,Ys軸方向及びZs軸方向の加速度を示す信号を出力
    し、3個のジャイロはそれぞれXs軸周り,Ys軸周り及
    びZs軸周りの回転角速度を示す信号を出力し、演算部
    は初期回転角度演算部と筆記中回転角度演算部と座標変
    換演算部と速度演算部と速度ゼロ検出部と速度補正部と
    移動量演算部を備え、初期回転角度演算部は静止状態に
    おいて加速度センサを用いて検出したペン軸座標系(X
    s,Ys,Zs)における加速度を基に装置の初期回転角
    度を算出し、筆記中回転角度演算部は初期回転角度演算
    部が算出した初期回転角度とジャイロを用いて検出した
    回転角速度を基に筆記中の回転角度を算出し、座標変換
    演算部は筆記中回転角度演算部が算出した筆記中の回転
    角度を基に各加速度センサを用いて検出したペン軸座標
    系(Xs,Ys,Zs)における加速度を重力加速度方向
    に伸びる軸をZg軸にした重力座標系(Xg,Yg,Zg)
    における加速度に変換し、速度演算部は座標変換演算部
    が座標変換して得た重力座標系(Xg,Yg,Zg)にお
    ける加速度を積分して、重力座標系(Xg,Yg,Zg)
    における速度を算出し、速度ゼロ検出部はペン先部が筆
    記面と接触している際の各加速度センサ及び各ジャイロ
    からの信号の高周波数成分を検出して、ペン先部が停止
    しているか否かを検出し、速度補正部は速度ゼロ検出部
    がペン先部が停止状態であることを検出すると、その検
    出した際における速度演算部が算出した速度を基に重力
    座標系(Xg,Yg,Zg)における速度がゼロになるよ
    うに速度演算部が算出した重力座標系(Xg,Yg,Z
    g)における速度を補正し、移動量演算部は重力座標系
    (Xg,Yg,Zg)における各軸方向の速度を基に装置
    の移動方向及び移動距離を算出することを特徴とするペ
    ン型入力装置。
  3. 【請求項3】 上記演算部は角加速度演算部と加速度補
    正部を備え、角加速度演算部は3個のジャイロを用いて
    検出した回転角速度から回転角加速度を求め、加速度補
    正部は3個のジャイロを用いて検出した回転角速度、角
    加速度演算部が算出した回転角加速度及び各加速度セン
    サの取付位置を基に3個の加速度センサを用いて検出し
    た加速度のペン先部を中心とした傾斜運動による加速度
    成分を算出し、算出した傾斜運動による加速度成分を基
    に加速度センサの取付け位置におけるペン軸座標系(X
    s,Ys,Zs)の加速度を補正してペン先部におけるペ
    ン軸座標系(Xs,Ys,Zs)の加速度を求め、座標変
    換演算部は筆記中の回転角度を基に加速度補正部が補正
    して求めたペン先部のペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)
    による加速度を重力座標系(Xg,Yg,Zg)による加
    速度に変換する請求項1又は2記載のペン型入力装置。
  4. 【請求項4】 上記速度ゼロ検出部は重力座標系(X
    g,Yg,Zg)による加速度が予め定めた閾値以下の状
    態が予め定めた一定時間以上続いたことを検出すると、
    ペン先部が停止状態であると判断する請求項1、2又は
    3記載のペン型入力装置。
  5. 【請求項5】 上記速度ゼロ検出部は重力座標系(X
    g,Yg,Zg)による加速度と重力座標系(Xg,Yg,
    Zg)による加速度を時間で微分した値とがともに予め
    定めた閾値以下であることを検出すると、ペン先部が停
    止状態であると判断する請求項1、2又は3記載のペン
    型入力装置。
  6. 【請求項6】 上記速度ゼロ検出部は加速度センサを用
    いて検出した加速度の大きさと重力加速度の大きさの差
    が予め定めた閾値以下の状態が予め定めた一定時間以上
    続いたことを検出すると、ペン先部が停止状態であると
    判断する請求項1、2又は3記載のペン型入力装置。
  7. 【請求項7】 上記速度ゼロ検出部は加速度センサを用
    いて検出した加速度の大きさと重力加速度の大きさの差
    が予め定めた閾値以下であり、且つ、加速度センサを用
    いて検出したペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)による加
    速度を時間で微分した値が予め定めた閾値以下であるこ
    とを検出すると、ペン先部が停止状態であると判断する
    請求項1、2又は3記載のペン型入力装置。
  8. 【請求項8】 上記速度ゼロ検出部はペン先部が筆記面
    と接触しているときにペン先部が停止状態であるか否か
    を判断する請求項4乃至7のいずれかに記載のペン型入
    力装置。
  9. 【請求項9】 上記速度ゼロ検出部は各加速度センサの
    加速度信号から高周波数成分を検出しない状態の継続し
    た時間間隔を予め定めた時間間隔と比較し、継続時間間
    隔が予め定めた時間間隔より短い場合はペン先部が停止
    状態であると判断し、継続時間間隔が予め定めた時間間
    隔以上の場合はペン先部が長い時間停止している状態か
    それとも空中を移動中の状態であると判断するかを検出
    する請求項4、5又は6記載のペン型入力装置。
  10. 【請求項10】 上記速度補正部は速度ゼロ検出部がペ
    ン先部の停止状態を検出すると、その停止状態を検出し
    た際における重力座標系(Xg,Yg,Zg)の加速度を
    積分演算して求めた速度をゼロにリセットする請求項1
    乃至9のいずれかに記載のペン型入力装置。
  11. 【請求項11】 上記速度補正部は速度ゼロ検出部がペ
    ン先部の停止状態を検出すると、その停止状態を検出し
    た際における重力座標系(Xg,Yg,Zg)の加速度を
    積分演算して求めた速度がゼロになるように前回停止状
    態を検出してから今回停止状態を検出するまでの重力座
    標系(Xg,Yg,Zg)の速度を補正する請求項1乃至
    9のいずれかに記載のペン型入力装置。
  12. 【請求項12】 上記速度補正部は速度ゼロ検出部がペ
    ン先部の停止状態を検出すると、その停止状態を検出し
    た際における重力座標系(Xg,Yg,Zg)の加速度を
    積分演算して求めた速度をゼロにするとともに、重力座
    標系(Xg,Yg,Zg)の加速度変化及び速度変化が連
    続するようにスプライン補間による補正をする請求項1
    乃至9のいずれかに記載のペン型入力装置。
  13. 【請求項13】 上記速度補正部は速度ゼロ検出部がペ
    ン先部の停止状態を検出すると、その停止状態を検出し
    た際における重力座標系(Xg,Yg,Zg)の加速度を
    積分演算して求めた速度をゼロにする補正量を算出し、
    算出した補正量を基に次ぎに停止状態であることを検出
    するまでの重力座標系(Xg,Yg,Zg)の速度を補正
    する請求項1乃至9のいずれかに記載のペン型入力装
    置。
  14. 【請求項14】 上記速度補正部は速度ゼロ検出部がペ
    ン先部の停止状態を検出すると、その停止状態を検出し
    た際における重力座標系(Xg,Yg,Zg)の加速度を
    積分演算して求めた速度がゼロになるように初期回転角
    度を補正する請求項1乃至9のいずれかに記載のペン型
    入力装置。
  15. 【請求項15】 上記速度補正部は速度ゼロ検出部がペ
    ン先部の停止状態を検出すると、その停止状態を検出し
    た際における重力座標系(Xg,Yg,Zg)の加速度を
    積分演算して求めた速度がゼロになるように補正量を算
    出し、算出した補正量を基に次ぎに停止状態であること
    を検出するまでの筆記中の回転角度を補正する請求項1
    乃至9のいずれかに記載のペン型入力装置。
JP13159297A 1997-05-07 1997-05-07 ペン型入力装置 Expired - Fee Related JP3776206B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13159297A JP3776206B2 (ja) 1997-05-07 1997-05-07 ペン型入力装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13159297A JP3776206B2 (ja) 1997-05-07 1997-05-07 ペン型入力装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10307676A true JPH10307676A (ja) 1998-11-17
JP3776206B2 JP3776206B2 (ja) 2006-05-17

Family

ID=15061667

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13159297A Expired - Fee Related JP3776206B2 (ja) 1997-05-07 1997-05-07 ペン型入力装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3776206B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007509448A (ja) * 2003-10-23 2007-04-12 ヒルクレスト・ラボラトリーズ・インコーポレイテッド 加速度計を用いたユーザインタフェース装置および方法
CN101251382A (zh) * 2002-08-28 2008-08-27 索尼株式会社 电子仪器装置、信号补偿装置和信号补偿方法
US7474771B2 (en) 2003-03-17 2009-01-06 Samsung Electronics Co., Ltd. Handwriting trajectory recognition system and method
KR20100048941A (ko) * 2008-10-31 2010-05-11 소니 주식회사 입력 장치 및 방법, 그리고 프로그램
USRE43657E1 (en) 2002-08-28 2012-09-11 Sony Corporation Electronic device, signal compensation device and signal compensation method
US9946356B2 (en) 2004-04-30 2018-04-17 Interdigital Patent Holdings, Inc. 3D pointing devices with orientation compensation and improved usability
US11154776B2 (en) 2004-11-23 2021-10-26 Idhl Holdings, Inc. Semantic gaming and application transformation
US11157091B2 (en) 2004-04-30 2021-10-26 Idhl Holdings, Inc. 3D pointing devices and methods

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4730464B2 (ja) * 2002-08-28 2011-07-20 ソニー株式会社 電子機器装置、信号補償装置及び信号補償方法
CN101251382A (zh) * 2002-08-28 2008-08-27 索尼株式会社 电子仪器装置、信号补偿装置和信号补偿方法
USRE43657E1 (en) 2002-08-28 2012-09-11 Sony Corporation Electronic device, signal compensation device and signal compensation method
JP2010164571A (ja) * 2002-08-28 2010-07-29 Sony Corp 電子機器装置、信号補償装置及び信号補償方法
US7474771B2 (en) 2003-03-17 2009-01-06 Samsung Electronics Co., Ltd. Handwriting trajectory recognition system and method
JP2007509448A (ja) * 2003-10-23 2007-04-12 ヒルクレスト・ラボラトリーズ・インコーポレイテッド 加速度計を用いたユーザインタフェース装置および方法
US9946356B2 (en) 2004-04-30 2018-04-17 Interdigital Patent Holdings, Inc. 3D pointing devices with orientation compensation and improved usability
US10782792B2 (en) 2004-04-30 2020-09-22 Idhl Holdings, Inc. 3D pointing devices with orientation compensation and improved usability
US11157091B2 (en) 2004-04-30 2021-10-26 Idhl Holdings, Inc. 3D pointing devices and methods
US11154776B2 (en) 2004-11-23 2021-10-26 Idhl Holdings, Inc. Semantic gaming and application transformation
JP2010134912A (ja) * 2008-10-31 2010-06-17 Sony Corp 入力装置および方法、並びにプログラム
US8648798B2 (en) 2008-10-31 2014-02-11 Sony Corporation Input device and method and program
KR20100048941A (ko) * 2008-10-31 2010-05-11 소니 주식회사 입력 장치 및 방법, 그리고 프로그램
US9990056B2 (en) 2008-10-31 2018-06-05 Sony Corporation Input device and method and program
US10474250B2 (en) 2008-10-31 2019-11-12 Sony Corporation Input device and method and program

Also Published As

Publication number Publication date
JP3776206B2 (ja) 2006-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI474265B (zh) 移動軌跡校正方法及移動軌跡產生方法
JPH09274534A (ja) ペン型入力装置
JPH1185387A (ja) 姿勢入力装置、姿勢入力機能を備えるペン型入力装置及びそのペン型入力装置を有するペン型入力システム
JP4033929B2 (ja) ペン型入力装置
JPH09230997A (ja) ペン型入力装置
JP2009223839A (ja) ペン型入力装置及び手書き入力方法
JP3776206B2 (ja) ペン型入力装置
JP3696365B2 (ja) ペン型入力装置
JP3560418B2 (ja) ペン型入力装置
KR101546845B1 (ko) 롤 보상을 제공하기 위한 방법 및 장치
JP3710603B2 (ja) ペン型入力装置
JP3678386B2 (ja) ペン型入力装置
JP3505057B2 (ja) ペン型入力装置
JP2001100908A (ja) ペン先軌跡生成方法、ペン型入力装置及びペン装着ユニット
JP3841940B2 (ja) ペン型入力装置
JPH0667799A (ja) ペン型のコンピュータ入力装置
JP3655021B2 (ja) ペン型入力装置
JP3506878B2 (ja) ペン型入力装置
JPH10124245A (ja) ペン型入力装置
US20060055912A1 (en) Precise, no-contact, position sensing using imaging
JP3841953B2 (ja) ペン型入力装置及び文字認識方法
JP3841952B2 (ja) ペン型入力装置
JPH10293647A (ja) ペン型入力装置
JPH1195915A (ja) ペン型入力装置
JPH10160506A (ja) 角度計測装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040406

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040521

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060221

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100303

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110303

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120303

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130303

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140303

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees