JPH10304846A - 水中油型乳化調味料及びこれを用いた生地調製法 - Google Patents

水中油型乳化調味料及びこれを用いた生地調製法

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JPH10304846A
JPH10304846A JP9119118A JP11911897A JPH10304846A JP H10304846 A JPH10304846 A JP H10304846A JP 9119118 A JP9119118 A JP 9119118A JP 11911897 A JP11911897 A JP 11911897A JP H10304846 A JPH10304846 A JP H10304846A
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oil
water
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weight
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Mitsuharu Tanaka
光治 田中
Yoshifumi Okumura
佳史 奥村
Shinichi Numano
新一 沼野
Satoshi Kawade
智 川出
Hiroshige Kono
博繁 河野
Toru Nezu
亨 根津
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Adeka Corp
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Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】各種の生地に組み入れて焼成したり、蒸した
り、フライするなどの加熱処理したとき、調味料が沈降
することなく、また口当たりを損ねることのない水中油
型乳化調味料を提供する。 【解決手段】油脂20〜60重量%、調味料5〜10重
量%、エタノール2〜10重量%、加熱半変性処理卵黄
又は酵素処理卵黄4〜15重量%、デキストリン10〜
20重量%及び水とからなる水中油型乳化調味料であ
る。また、上記の水中油型乳化調味料を生地に練り込ん
だり、生地の上にトッピングしたり、生地に層状又はう
ず巻き状に配置させる生地の調製法である。調味料はチ
ーズ、ナッツ粉末ないし顆粒、果肉細片、味噌などであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製菓、製パン、水
産物練り製品、畜産物練り製品などの生地に練り込んだ
り、生地にトッピングしたり、生地中に層状またはうず
巻き状に配置するのに適した水中油型乳化調味料に関す
る。また本発明は該水中油型乳化調味料を配合した生地
の調製方法に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】調味料を
入れた菓子類、パン類、水産物練り製品、畜産物練り製
品は数多く生産されている。例えば、レーズン入りパ
ン、チーズ入り食パン、コーヒー粉末入りロールパン、
フルーツ細片を入れたフルーツケーキ、ナッツ入りケー
キ、チ−ズ入りカマボコ、或はゴボウやニンジンを入れ
たさつま揚げなどで、多数多様の調味料が多種多様の風
味食品を作り出している。
【0003】これらの各種風味食品は、その層内にフル
ーツの果肉細片、ダイスカットされたチーズ、或はアー
モンド、ピーナッツ、ヘーゼルナッツなどのナッツ類の
刻み又は顆粒、野菜類のカット細片などの調味料をある
程度均一になる様に配するのが通例であり、使用する調
味料は粉末、顆粒、細片状などの状態のものが使用され
ていた。これら食品の層内に分散させた調味料は、必ず
しもその食品のテクスチャーと一致せず、したがって調
味料の使用によって、風味のバラエティ化にはなるもの
の、食感は異質の固形の調味料が分散している感触であ
り、必ずしも満足できるものではなかつた。例えば、果
実、果汁のペースト、ジャム、チーズ、カレー、ポター
ジュ、卵、牛乳、糖類、香辛料糖の各種調味料を固形脂
と練り合せたのち低温でミートチョツパーにてスティッ
ク状に成形した固形成形物を生地中に加えて製造した食
品が提案されている(特開平7−236432号公報)
が、この食品も食したときの食感の異質さは解決されて
いない。本発明は、菓子、パン、練り製品などの食品の
内層に均一に配することができ、またゲル状で焼け残
り、異質の食感を与えることのない水中油型乳化調味料
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、油脂
20〜60重量%、調味料5〜10重量%、エタノール
2〜10重量%、加熱半変性処理卵黄又は酵素処理卵黄
4〜15重量%、デキストリン10〜20重量%及び水
とからなることを特徴とする水中油型乳化調味料であ
る。更に本発明は、上記の水中油型乳化調味料を生地に
練り込むことを特徴とする生地調製方法である。また本
発明は、上記の水中油型乳化調味料を生地の上にトッピ
ングすることを特徴とする生地調製法である。また本発
明は上記の水中油型乳化調味料を生地に層状又はうず巻
き状に配置させることを特徴とする生地の調製法であ
る。また本発明は上記の水中油型乳化調味料を配合した
生地である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の水中油型乳化調味料は、
油脂20〜60重量%、調味料5〜10重量%、エタノ
ール2〜10重量%、加熱半変性処理卵黄又は酵素処理
卵黄4〜15重量%、デキストリン10〜20重量%及
び水とからなる。本発明で用いる油脂は大豆油、ナタネ
油、コーン油、綿実油、パーム油、ヤシ油、パーム核
油、魚油、ラード、乳脂等の動植物性油脂及びそれらの
硬化油、分別油又はエステル交換油など適宜に使用する
ことができ、また、固体脂と液体油などと混合した配合
油も使用できる。油脂の水中油型調味料中に占める割合
は20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%であ
る。20重量%未満では生地との混合性が低下し、60
重量%を越えると焼成などの加熱処理後の焼残り性がな
くなる。
【0006】本発明で用いる調味料はチーズ、カレー、
ゴマ、ナッツ、トマト、トウバンジャン、キムチ、サル
サ、ヨーグルト、わさび、しょう油、味噌、或はイチ
ゴ、メロン、オレンジ等の果肉や果肉のペースト、或は
トマトやにんじんなどの野菜ペーストなどで、固形或は
粘稠液の形態のものである。この調味料のうち固形の調
味料は粉末状、顆粒状又はダイスカット或はスライスし
た細片状の形状にして用いる。調味料の水中油型調味料
中に占める割合は5〜10重量%であり、調味料の種類
によって、また消費者の好みによって適宜に変える。一
般にはサルサやキムチなどの刺激的なものは少なめに、
チーズ、ナッツなどは多めに用いる。5重量%未満では
香味が少なく、10重量%を越えると香味のバランスが
崩れ好ましくない。
【0007】本発明において、エタノールの水中油型調
味料中に占める割合は2〜10重量%、好ましくは4〜
7重量%用いる。本発明ではブランデーやラム酒、その
他の製菓用の洋酒などエタノールを含むものも使用でき
る。このエタノールは、保存料として作用すると共に後
述するように調味料の沈降防止、更には焼成等の加熱処
理時に気化してゲル形成能促進の作用をする。2重量%
未満では焼残りが乏しくなり、10重量%を越えると焼
成などの加熱処理でアルコールが抜け切れず、アルコー
ル臭が残り好ましくない。
【0008】本発明で用いる加熱半変性処理卵黄又は酵
素処理卵黄は乳化剤として作用する。加熱半変性処理卵
黄は、卵黄液を65℃以上70℃未満の温度、好ましく
は66〜68℃の温度に加熱したものである。65℃未
満の加熱では半変性の状態にしにくく、70℃以上の温
度で加熱すると変性が進みすぎ、卵黄は完全に凝固する
ため、半変性状態にならず好ましくない。加熱保持時間
は5分間以上必要で、好ましくは5〜30分間である
(特願平7−343357号)。酵素処理卵黄は、豚の
膵臓から抽出したトリプシン、植物を起源とするパパイ
ン、ブロメライン、ペプシンなどを用いて部分加水分解
した卵黄や、卵黄に豚の膵液や蛇毒中のフォスフォリパ
ーゼA−2、または細菌などのフォスフォリパーゼA−
1を作用させて加水分解し、発生した脂肪酸をアセトン
で除去し、精製したものである。加熱半変性処理卵黄又
は酵素処理卵黄の水中油型調味料中に占める割合は4〜
15重量%、好ましくは6〜10重量%である。4重量
%未満では乳化が不安定であり、15重量%を越えると
卵臭が強くなり、調味料とのバランスを崩す。
【0009】本発明で用いるデキストリンはでん粉を加
水分解したもので、固形分の還元糖量(DE)40以下
のものである。デキストリンの水中油型調味料中に占め
る割合は10〜20重量%、好ましくは12〜18重量
%である。10重量%未満では焼成後の焼残りに乏し
く、しっとりした食感が保てない。、20重量%を越え
ると乳化不安定になる。また、本発明は、必要に応じて
更にゲル化剤を配合することができる。このゲル化剤は
ゼラチン、寒天、タマリンド、グアーガム、キサンタン
ガム、アルギン酸ソーダなどである。ゲル化剤の水中油
型調味料中に占める割合は1〜3重量%、好ましくは1
〜2重量%である。
【0010】本発明の生地練り込み用水中油型乳化調味
料は、水にデキストリン、調味料、加熱半変性処理卵黄
又は酵素処理卵黄、エタノールを加えて水相を調製し、
この水相に撹拌しながら油脂を加えて乳化させて調製す
る。エタノールは水中油型の乳化が終了した後に添加し
てもよく、その方が乳化安定性から好ましい。また、エ
タノールは水で希釈して使用してもよい。このエタノー
ルの希釈は、エタノール50〜75重量%に対し水50
〜25重量%がよく、好ましくはエタノール60〜75
重量%、水40〜25重量%である。調味料がチーズな
どの場合は燐酸塩を用いて溶融して使用してもよいし、
ダイス状にカットしたものを固形のまま乳化後に混合し
てもよい。ゴマやナッツなどの場合はミルで粉砕しペー
スト状にして使用してもよい。トマトピューレや味噌な
どの場合はそのまま使用できる。また、しょう油や各種
ソースは水と一緒に加えてもよい。
【0011】本発明の水中油型乳化調味料は、生地に練
り込んだり、生地にトッピングしたり、生地内に配置し
て使用する。この生地としては、ケーキ生地、クッキー
生地、シュー生地、パン生地、魚肉などの水産物のすり
身生地、畜肉など畜産物のすり身生地などが対象とされ
る。本発明の水中油型乳化調味料を生地に練り込んむに
は、常法で調製した生地に水中油型乳化調味料を加えて
混合する。また、本発明の水中油型乳化調味料を生地に
トッピングするには、常法で調製した生地を型枠に流し
込み、この生地の表面全体に或は模様状に部分的に水中
油型乳化調味料を乗せることにより行なう。更に、水中
油型乳化調味料を生地にのせ、巻きあげることによりス
イスロールの形状に配置してもよい。また、本発明の生
地練り込み用水中油型乳化調味料を、次のようにして層
状或いはうず巻き状に生地に配置してもよい。すなわ
ち、常法で調製した生地と水中油型乳化調味料とを交互
に型枠に流し込んで層構造を形成させる。或は、生地と
水中油型乳化調味料とを別々の絞り袋に入れ、これを並
べて同時に渦巻き状に動かしながら絞り出すことによっ
て渦巻き状にすることができる。このように本発明の水
中油型乳化調味料を入れた生地は、焼成したり、蒸した
り、フライするなどの加熱処理して製品にする。
【0012】本発明の生地練り込み用水中油型乳化調味
料はエタノールを含有している。エタノールは調味料に
保存性を付与する。また、このエタノールを含有してい
る水中油型乳化調味料をケーキなどの生地に練り込んだ
ものは、この生地を調製し、焼成などの加熱処理したと
き、加熱処理中に該調味料中のエタノールが蒸発し、水
中油型乳化物の沈降を防ぐので、水中油型調味料を生地
中のほぼ希望の位置に分散させることができる。しかし
て、従来、アルコール濃度の高い水中油型乳化物は、安
定に保つことがむずかしく、保存安定性が低いとされて
いたが、本発明においては、加熱半変性処理卵黄又は酵
素処理卵黄を乳化剤として使用したので、本発明の水中
油型乳化調味料は、粉末状、顆粒状、細片状の固形調味
料或はペースト状調味料を多く含有しているにもかかわ
らず、乳化状態は安定である。また、従来の卵黄を乳化
剤に用いたのでは、エタノールによって卵黄がアルコー
ル変性され乳化能が低下するが、加熱半変性処理卵黄又
は酵素処理卵黄を用いることによって、このエタノール
によるアルコール変性を防ぐことができ、水中油型乳化
調味料の流通時、保管時の乳化安定性を確保することが
出来る。
【0013】本発明では、上記の水中油型乳化調味料を
生地に練り込んだり、トッピングしたり、生地内に配置
させ、その後焼成などの加熱処理して製品にする。この
加熱処理で乳化物中のエタノールは気化し、この気化し
たエタノールと、熱の存在下で、調味料と油脂とデキス
トリンと加熱半変性処理卵黄または酵素処理卵黄と水と
が相互に作用してゲルを形成し、やわらかくて粘稠性の
あるガム状のテクスチャーになり、生地内層中にある程
度均一に分散する。この結果、分散した調味料のテクス
チャーに異質感が無くなり、抵抗のない口当たりと風味
のバラエティ化が創出できる。そして、調味料がペース
ト状のときは、生地調製品に本発明の水中油型乳化調味
料を練り込んでも一時的には従来のように生地全体が練
り込んだものの色合いや風味にはなるが、焼成などの加
熱処理後は上記した如く層内にゲルがかったペースト状
態で点在するようになる。
【0014】また、スポンジケーキのような比重の軽い
生地の場合は、生地に練り込まずに生地調製後型に流し
込んでから本発明の水中油型乳化調味料をトッピングし
てもよい。この場合は、本発明の水中油型乳化調味料
が、焼成などの加熱処理中にゲルがかったペースト状態
で適度に沈み、上記と同様な効果が得られる。また、バ
ターケーキのような比重の重い生地の場合生地と本発明
の水中油型乳化調味料を交互に層状に折り込んでもよ
い。この場合は、本発明の水中油型乳化調味料は焼成な
どの加熱処理中に層状に沈降することなくほぼ均一にゲ
ルがかったペースト状態でケーキ内層に点在し、上記と
同様な効果が得られる。本発明品は調味料が水とエタノ
ールと油とデキストリンからなる水中油型に乳化される
ため、生地の粘度は低くマヨネーズ状であるため、例え
ば、バターケーキやスポンジケーキの様な液種と呼ばれ
る生地においても、ケーキ生地の粘度を調製することな
く軽い感じのフワーとしたケーキ内層に好みの調味料を
点在させることができる。
【0015】
【実施例及び比較例】次に実施例により本発明を具体的
に説明する。なお、%は重量%である。 実施例1 大豆サラダ油40%、カマンベールチーズ8%、デキス
トリン15%、第二リン酸ソーダ0.1%、酵素処理卵
黄8.0%、エタノール水(エタノール60%、水40
%)9.0%、及び水19.9%の組成の水中油型乳化
物を次の手順で調製した。先ず、水にリン酸ソーダとチ
ーズを入れ、加温撹拌しチーズを溶解したのち、デキス
トリン、酵素処理卵黄、エタノール水を入れて水相を調
製した。この水相に大豆サラダ油を撹拌しながら加えて
予備乳化し、コロイドミル(クリアランス0.3mm、
3000rpm)で均質化処理して、ペースト状の水中
油型乳化調味料を得た。一方、薄力粉100部、砂糖1
00部、全卵150部、ベーキングパウダー1部、水2
5部、起泡性油脂(ジェノワーズ 旭電化社製)8部、
及びサラダ油18部の組成割合で常法によりスポンジケ
ーキの生地を調製した。この生地をケーキ型に流し込
み、その上部に上記ペースト状水中油型乳化調味料を絞
り、その後180℃で30分焼成した。焼成されたケー
キは、チーズ味の水中油型調味料がケーキ内層上部(表
面から1〜3cm以内)にしっとりとしたゲル状にな
り、沈降することなくほどよくとどまり、ケーキの食感
も美味なものとなった。
【0016】実施例2.ナタネ硬化油(融点36℃、ヨ
ウ素価70)30%、加熱半変性卵黄8%、にんじんペ
ースト8%、デキストリン12%、ゼラチン2%、卵白
粉末1%、上白糖3%、水30%、エタノール6%の組
成の水中油型乳化調味料を次の手順で調製した。すなわ
ち、まず水に加熱半変性卵黄、にんじんペースト、デキ
ストリン、ゼラチン、卵白粉末及び上白糖を加熱溶解分
散させて水相を調製した。この水相に加熱融解したナタ
ネ硬化油を、50℃で加え、予備乳化し、次いでエタノ
ールを加えてホモジナイザー(100Kg/cm2)で
均質化し、水中油型乳化調味料を得た。一方、タラ冷凍
すり身を解凍し、雷かい機で雷かいし、塩を加え塩ずり
を行う。次いで澱粉などの副原料と一緒に上記水中油型
乳化調味料を練り込み、成形後蒸してにんじん入りかま
ぼこを製造した。にんじんのペーストがかまぼこと同じ
ような粘着性のあるゲル状で分散し、良好な食感と風味
が得られた。
【0017】実施例3.大豆サラダ油40%、カマンベ
ールチーズ10%、デキストリン15%、酵素処理卵黄
8.0%、エタノール水(エタノール60%、水40
%)9.0%、及び水18.0%の組成の水中油型乳化
物を次の手順で調製した。先ず、カマンベールチーズを
ミートチョッパーで粉砕し、デキストリンと混合してソ
ボロ状のカマンベールチーズを調製した。これとは別に
水に酵素処理卵黄及びエタノール水を加えて水相を調製
した。この水相に大豆サラダ油を撹拌しながら加えて予
備乳化し、コロイドミル(クリアランス0.3mm、3
000rpm)で均質化処理して水中油型乳化物を調製
し、次いで上記のソボロ状カマンベールチーズを添加混
合して水中油型乳化調味料を得た。一方、薄力粉100
部、砂糖100部、全卵150部、ベーキングパウダー
1部、水25部、起泡性油脂(ジェノワーズ 旭電化社
製)8部、及びサラダ油18部の組成割合で常法により
スポンジケーキの生地を調製した。この生地と上記ソボ
ロ状カマンベールチーズ入り水中油型乳化調味料を、交
互にケーキ枠に流し込み、その後180℃で30分焼成
した。焼成されたケーキは、ソボロ状のカマンベールチ
ーズが層状に沈降することなくほぼ均一にケーキ内層に
分散し、程よくチーズが軟化し、チーズ風味の良好なス
ポンジケーキが得られた。
【0018】
【発明の効果】本発明の水中油型乳化調味料は、果肉の
細片、ナッツ類の粉末ないし顆粒、ピューレ、チーズ、
味噌などの調味料、及びエタノールが配合されているに
もかかわらず、乳化安定性がよく、流通時、保管時の乳
化の安定を確保できる。この水中油型乳化調味料を、パ
ン、菓子、水産物・畜産物の練り製品などの生地に練り
込んだり、生地にトッピングしたり、層状や渦巻き状に
組入れて焼成したり、蒸したり、フライするなど加熱処
理したとき、従来のこの種の調味料を使用した場合の如
く内層に調味料が沈降したり、固くなって異質の食感に
なったりすることがない。すなわち、本発明の水中油型
乳化調味料を生地に組入れ、その後加熱すると、水中油
型乳化調味料がネットリとしたゲル状になって、やわら
かくて粘稠性のあるテクスチャーになり、生地内層中に
ある程度均一に分散する。この結果、分散した調味料の
テクスチャーに異質感が無くなり、抵抗のない口当たり
と風味のバラエティ化の効果がでる。また、カットした
とき断面が美麗な製品を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A21D 13/08 A21D 13/08 A23L 1/325 101 A23L 1/325 101D (72)発明者 川出 智 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 (72)発明者 河野 博繁 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 (72)発明者 根津 亨 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油脂20〜60重量%、調味料5〜10重
    量%、エタノール2〜10重量%、加熱半変性処理卵黄
    又は酵素処理卵黄4〜15重量%、デキストリン10〜
    20重量%及び水とからなることを特徴とする水中油型
    乳化調味料。
  2. 【請求項2】請求項1記載の水中油型乳化調味料を生地
    に練り込むことを特徴とする生地調製方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の水中油型乳化調味料を生地
    の上にトッピングすることを特徴とする生地調製法。
  4. 【請求項4】請求項1記載の水中油型乳化調味料を生地
    に層状又はうず巻き状に配置させることを特徴とする生
    地の調製法。
  5. 【請求項5】請求項1記載の水中油型乳化調味料を配合
    した生地。
JP9119118A 1997-05-09 1997-05-09 水中油型乳化調味料及びこれを用いた生地調製法 Pending JPH10304846A (ja)

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Cited By (4)

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