JP3526881B2 - 風味改良剤 - Google Patents

風味改良剤

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JP3526881B2 JP03607592A JP3607592A JP3526881B2 JP 3526881 B2 JP3526881 B2 JP 3526881B2 JP 03607592 A JP03607592 A JP 03607592A JP 3607592 A JP3607592 A JP 3607592A JP 3526881 B2 JP3526881 B2 JP 3526881B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は風味改良剤に関し、詳し
くは、食品に用いた場合、良好な風味を賦与する風味改
良剤に関する。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】食品が
有する風味は、食生活に豊かさ、満足感を与える上で重
要な因子のひとつであり、従来から食品の風味を向上さ
せるために多数の試みがなされてきている。他方、食品
の多くは、経時的に安定性が低下し、例えば、風味が低
下するに伴って腐敗臭や酸敗臭などの異臭が生じ、食品
の価値を著しく損なうことは日常よく経験するところで
ある。 【0003】従来より食品の風味を豊かに維持する為
に、各種食品用添加物が用いられてきており、例えば、
各種乳化剤、蛋白質、フレーバーなどが提案されてい
る。これらの中で、最近、各種乳化剤に代表される脂質
類と蛋白質の組み合わせにより、単なる混合物として利
用するもの(特開昭63−221725号)、乳化油脂組成物と
して利用するもの(特開昭57−26540 号)などが挙げら
れる。しかしながら、これらのものは、食品の風味保持
の上ではある程度初期の目的を達成するが、食品に固有
の風味発現を向上させるため、さらにそのコク味を増強
させるには、未だ十分ではない。従って、食品に添加
し、その食品に固有の風味、コク味を増強できる効果を
有し、しかも取り扱いが容易な風味改良剤が望まれてい
るのが現状である。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究の結果、本発明を完成するに至っ
た。即ち本発明は、蛋白質と脂質の配合比率が1/1〜
10/1(重量比)である、脂質と蛋白質との結合体であ
る脂質蛋白質複合体からなる風味改良剤であって、該脂
質蛋白質複合体が、脱脂粉乳、全脂粉乳、カゼイン、ホ
エー蛋白、大豆蛋白、血清蛋白、魚肉粉末、卵白粉末及
び卵黄粉末から選ばれる1種又は2種以上の蛋白質と、
大豆レシチン及び卵黄レシチンから選ばれる脂質を水に
分散させ、機械的手段及び/又は超音波処理で乳化する
ことによって得られる乳化組成物を40℃を越えない温
度範囲で脱水乾燥処理して調製されたものであることを
特徴とする風味改良剤を提供するものである。 【0005】脂質と蛋白質が強い親和力により脂質蛋白
質複合体を形成する事は従来公知であり(例えば特開昭
60−95000 号)、特に、食品分野において新しい食品素
材としていくつかの用途も見出されている(例えば特開
昭62−241511号〔食品用消泡剤〕、同62−58960 号〔揚
物用添加剤〕など)。他方、脂質蛋白質複合体は生体に
おいて、例えば脂肪球皮膜構成要素として存在する事か
ら、これら脂質蛋白質複合体を含む生体組織そのものを
食品の改質に用いる試みもなされている(特開昭58−21
6659号、同57−26540 号など)。しかしながら、脂質と
蛋白質より形成される脂質蛋白質複合体が食品に添加さ
れる事により、或いは他の食品素材と併用する事により
食品の風味が著しく向上ないしは改質される事について
は未だ報告等は認められない。 【0006】以下、本発明について詳述する。本発明に
用いられる蛋白質は水溶性蛋白質である。蛋白質として
は、乳蛋白質、植物性蛋白質、動物性蛋白質など、或い
はこれらからなる蛋白製剤、例えば、脱脂粉乳、全脂粉
乳、カゼイン、ホエー蛋白、大豆粉末、血清蛋白、魚肉
粉末、卵白粉末、卵黄粉末等から選ばれる1種又は2種
以上が挙げられる。 【0007】本発明に用いられる脂質としては、モノグ
リセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、糖脂質、リ
ン脂質等が挙げられる。モノグリセリド、ジグリセリ
ド、トリグリセリドとしては、例えば、炭素数8〜24の
飽和脂肪酸残基、不飽和脂肪酸残基を含有するものが挙
げられる。糖脂質としては、例えば、天然物由来のモノ
ガラクトシドモノグリセリド(MGMG)、モノガラクトシド
ジグリセリド(MGDG)、ジガラクトシドモノグリセリド(D
GMG)、ジガラクトシドジグリセリド(DGDG)などが挙げら
れる。リン脂質としては、植物あるいは動物起源のレシ
チンあるいはそれらを精製処理、或いは酵素分解処理し
て得られるものが挙げられる。これらの脂質の中でも好
ましくはレシチン等のリン脂質が好適である。 【0008】本発明で用いられるレシチンとは大豆、卵
黄、牛脂、なたね、ひまわり、サフラワー、綿実、とう
もろこし、アマニ、ゴム、オリーブ、米、きり、グレー
プ、アボガド、ヤシ、パーム等の動植物レシチンをい
い、特定のレシチンに限られるものではない。しかし、
価格、原料、風味の面から植物性レシチン、特に大豆レ
シチンが望ましい。近年レシチンの精製技術の進歩に伴
い、精製度合によりペースト状、粉末状、ガム状、塊状
等、様々なタイプのレシチンが開発されており、どのタ
イプのものも本発明に使用できるが、作業性を考えると
き、粉末タイプが好ましい。 【0009】本発明でいう脂質と蛋白質との結合体であ
る脂質蛋白質複合体は、レシチンと蛋白質が強い親和力
を示し、レシチン−蛋白質複合体を形成するとの知見に
基づいて、以下の方法で得られるものである。第1の方
法は、蛋白質、脂質、更に必要によりその他の成分を水
に分散させ、機械的手段及び/又は超音波処理等で乳化
することによって得られる乳化組成物を脱水乾燥処理し
て脂質蛋白質複合体を調製する方法である。ここで得ら
れる乳化組成物中には、本発明でいう脂質蛋白質複合体
が存在するが、取扱いや効果の点で脱水乾燥処理して調
製した複合体の方がより好ましい。 【0010】乳化組成物の乳化形態については、水中油
型(O/W 型)、油中水型(W/O 型)、油中水中油型(O/
W/O 型)等の多相乳化型などが挙げられるが、いずれの
形態でもよい。蛋白質と脂質からなる混合物と、水との
配合比率は1/99〜99/1(重量比)が好ましく、更に
好ましくは10/90〜50/50(重量比)である。乳化組成
物の粒子径は0.1 〜100 μが好ましく、更に好ましくは
0.5 〜10μである。蛋白質及び脂質を含有する乳化組成
物中の蛋白質と脂質の配合比率は1/1〜10/1(重量
比)である。上記比率が1/1未満では、目的とする食
品の豊かな風味の発現が十分でなく、また10/1を越え
るような蛋白質が過剰となる系では効果が頭打ちとな
る。 【0011】本発明の風味改良剤は、上記のようにして
得られた乳化組成物を脱水乾燥処理することによって得
られる。脱水乾燥処理方法としては、噴霧乾燥、減圧乾
燥、凍結乾燥、流動乾燥、気流乾燥など公知の方法を用
いることができる。但し、食品の風味に係わる処理条件
としては、高温下での処理は、黄変、炭化などの問題を
招き易いため、温度条件としては40℃を越えない範囲で
の処理が好ましい。得られる風味改良剤の形状は、粉末
状、顆粒状又はペースト状の形状が挙げられ、これは風
味改良剤の水分含量に依存する。上記形状の大きさにつ
いては、使用上の利便を考え塊状であったりすると取り
扱い上不都合であるようなものを除けば、特に限定され
るものではない。上記形状に係わる本発明の風味改良剤
の水分含有量については、20重量%以下、好ましくは12
重量%以下、更に好ましくは10重量%以下である。本発
明においては、上記凍結乾燥処理後、更に当該分野で常
用されるような粉砕処理をすることもできる。 【0012】本発明に用いることができる脂質蛋白質複
合体を得る別の方法は、例えば、特開平3−251143号に
開示されている、牛乳クリームからバターを採取する際
に副生するバターミルクを限外濾過又は等電沈澱させて
牛乳脂肪球皮膜を得る方法である。 【0013】本発明の風味改良剤が適用できる食品とし
ては、例えば冷凍擂身、擂身、竹輪、サツマアゲ、魚畜
ソーセージ、ハンバーグ、肉ダンゴ、サラダ、スープ、
乳製品、粉末スープ、乳製粉末飲料、アイスクリーム、
ソース、パン、ミートソース、コーヒー、紅茶、清涼飲
料、ココア、焼き菓子、ケーキ、クッキー、カスター
ド、ブディング、ホットケーキミックス、トマトケチャ
ップ、チョコレート、マヨネーズ、漬物、マスタード、
チーズ、ドレッシング、めん類、まんじゅう、コロッ
ケ、ドーナツ、マーガリン、ショートニング、ヨーグル
ト、味噌加工品、シャーベット、つくだ煮類、ふりか
け、調味料、たれ類、惣菜、卵製品、ギョーザ、シュー
マイ、カレー、カレールー、ピーナッツバター等が挙げ
られる。 【0014】本発明の風味改良剤の添加量は、適用でき
る食品によって異なり限定できないが、概ね適用食品に
対して0.05〜10.0重量%、好ましくは0.10〜3.0 重量%
である。さらに、食品用フレーバー、香辛料、風味油な
どの香気成分を含む食品原料と本発明の風味改良剤とを
併用する場合、食品に固有の風味をより一層際立って発
現させることができる。 【0015】 【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。尚、例中の部は重量基準である。 【0016】実施例1 ホエー蛋白(商品名ミルプローH:三栄化学(株)製)
100 gと大豆レシチン(商品名SLPホワイト:ツルレ
シチン(株)製)80gとを混練し、2リットルの水に分
散後ホモミキサーにて均質化した。得られた乳化物を0.
1Torr で減圧脱水し、固形物中の水分10.8重量%にし
た。このものを粉砕し、20メッシュの篩で篩過して本発
明の風味改良剤(以下試料−1と略記)150 gを得た。 【0017】上記の原料蛋白質であるホエー蛋白、ホエ
ー蛋白と大豆レシチンとの乳化物、及び得られた試料−
1、それぞれのゲル濾過パターンを比較した。ゲル濾過
はトヨパールHW−65を充填剤として使用し、移動媒体
として0.1 Mリン酸カリウム緩衝液(pH6.0 )を用い
た。この結果を図1に示す。図1から、試料−1が効率
良く複合体を形成していることが明らかである。 【0018】また、本発明者らは、蛋白質と脂質の複合
体化を簡易的に定量化する手法として、蛋白質と脂質が
結合することによりn−ヘキサンに抽出される脂質量が
減少することに着目した。蛋白質−脂質組成物からなる
試料2gを密栓付三角フラスコに秤量し純水15ml、n−
ヘキサンを加え、20℃で15分間攪拌し、静置後、上層
(ヘキサン層)を10ml分取し、ヘキサン留去後、固形物
重量を精秤する。得られたヘキサン可溶物重量より、 遊離脂質率(%)=(n−ヘキサン可溶物重量×1.5)/
(試料2g中の脂質重量) と定義する。上記の原料であるホエー蛋白と大豆レシチ
ンとを混練して得られた混練品、その混練品を分散後、
均質化して得られた乳化物、及び試料−1の遊離脂質率
を測定したところ表1に示す結果が得られた。 【0019】 【表1】 【0020】応用例1 下記配合及び製法に従い、ホイップクリームを製造し、
クリーム風味を比較した。 <配合> (油相) ナタネ硬化油(融点32.8℃) 20 部 ヤシ硬化油(融点34.5℃) 6 部 バター脂(融点32.4℃) 14 部 レシチン 0.28 部 (水相) 水 54.5 部 脱脂粉乳 4 部 蔗糖脂肪酸エステル(HLB 11) 0.2 部 ヘキサメタリン酸塩 0.1 部 試料−1 0.5 部 <製法>油相と水相それぞれを溶解ないし分散させて調
製後、予備乳化、高圧均質化、滅菌処理し、常法に従い
クリーム状油脂組成物を得た。この組成物1リットルに
グラニュー糖80gを混合し、クリームミキサーにてホイ
ップを行いホイップクリームを得た。 【0021】比較のために、試料−1を無添加のもの、
試料−1に代えて実施例1で用いたホエー蛋白 0.5部を
添加したもの、及び試料−1に代えて実施例1で用いた
ホエー蛋白と大豆レシチンとを混練して得られた混練品
0.5 部を添加したものを上記と同様に製造した。試料−
1を無添加のクリームを対照としてクリーム風味の官能
評価を行った。結果を表2に示す。試料−1添加品はミ
ルク風味が強く、コクのあるクリームであった。 【0022】 【表2】 【0023】注) *:風味ランクは専門パネラー20名により、 対照の方が良い 1点 対照の方がやや良い 2点 対照と同等 3点 対照よりやや良い 4点 対照より良い 5点 のランク付けの合計点数で示した。 【0024】実施例2 ミルク蛋白(商品名PL80:正栄食品(株)製)100
gを2リットルの水に分散溶解したものに、大豆レシチ
ン(商品名日清DX:日清製油(株)製)40gを添加し
ホモミキサーにて均質化した。得られた乳化物を0.1 To
rrで減圧脱水し、固形物中の水分6.5 重量%にした。こ
のものを粉砕し、20メッシュの篩で篩過して本発明の風
味改良剤(以下試料−2と略記)120 gを得た。実施例
1に従って遊離脂質率を求めたところ5.1 %であった。 【0025】応用例2 下記配合の生地配合により、常法に従い食パンを製造
し、風味評価を応用例1と同様に行った。 <配合> 強力粉 300 部 イースト 6 部 イーストフード 0.3 部 砂糖 9 部 食塩 4.5 部 脱脂粉乳 2 部 ショートニング 6 部 試料−2 0.5 部 水 216 部 比較のために、試料−2を無添加のもの、試料−2に代
えてミルク蛋白0.5 部を添加したもの、及び試料−2に
代えて実施例2の乳化物0.5 部(固形物換算)を添加し
たものを上記と同様に製造した。 【0026】試料−2を無添加の食パンを対照として、
応用例1と同様に食パン風味の官能評価を行った。結果
を表3に示す。試料−2を添加した食パンは、パンの酸
臭の発生が抑制され、パンの香ばしい香りが顕著に向上
していた。 【0027】 【表3】 【0028】実施例3 脱脂粉乳(商品名脱脂粉乳:雪印乳業(株)製)400 g
を2リットルの水に分散溶解したものを遠心分離処理
し、その上清に大豆レシチン(商品名エピクロン200 :
ルーカスマイヤー製)80gを添加しホモミキサーにて均
質化した。得られた乳化物を0.1 Torrで減圧脱水し、固
形物中の水分7.0 重量%にした。このものを粉砕し、20
メッシュの篩で篩過して本発明の風味改良剤(以下試料
−3と略記)420 gを得た。実施例1に従って遊離脂質
率を求めたところ5.8 %であった。 【0029】応用例3 下記配合及び製法に従い、コーヒーホワイトナーを製造
し、コーヒー風味の評価比較を行った。 <配合> (油相) 大豆硬化油(融点32.0℃) 25 部 グリセリン脂肪酸エステル 0.02 部 (水相) 水 71 部 脱脂粉乳 4 部 蔗糖脂肪酸エステル(HLB 14) 0.2 部 第2リン酸ナトリウム 0.02 部 試料−3 0.5 部 <製法>油相と水相それぞれを溶解ないし分散させて調
製後、予備乳化、高圧均質化、滅菌処理し、常法に従い
クリーム状油脂組成物を得た。 【0030】この合成クリームを用いてコーヒーテスト
を行った。インスタントコーヒー2gを水100 mlに溶解
して80℃に加温し、その中に合成クリーム10mlを入れて
官能評価を行った。対照として、試料−3無添加の合成
クリームを製造した。試料−3の添加により、コーヒー
の苦みが緩和され、コクのあるコーヒー風味が強調され
た。 【0031】実施例4 卵白粉末(太陽化学(株)製)400 gを2リットルの水
に分散溶解したものに、大豆レシチン(商品名日清D
X:日清製油(株)製)80gを添加しホモミキサーにて
均質化した。得られた乳化物を0.1Torrで減圧脱水し、
固形物中の水分8.6重量%にした。このものを粉砕し、2
0メッシュの篩で篩過して本発明の風味改良剤(以下試
料−4と略記)440 gを得た。実施例1に従って遊離脂
質率を求めたところ7.1 %であった。 【0032】応用例4 下記配合及び製法に従い、ドレッシングを製造し、風味
評価を比較した。 <配合> 大豆油 65 部 食酢 9.4 部 香辛料 4.6 部 蔗糖脂肪酸エステル(HLB 16) 1 部 試料−4 0.5 部 水 12 部 <製法>水に香辛料、乳化剤、食酢、試料−4を添加し
攪拌混合したものに大豆油を滴下し予備乳化する。コロ
イドミルで十分に均質化してドレッシングを得た。対照
として、試料−4無添加のドレッシングを製造した。試
料−4の添加により、香辛料風味が生かされたコクのあ
るドレッシングであった。 【0033】実施例5 大豆蛋白(商品名ソルピー1500:日清製油(株)製)20
0 gを2リットルの水に分散溶解したものに、卵黄レシ
チン(キューピー(株)製)80gを添加しホモミキサー
にて均質化した。得られた乳化物を0.1 Torrで減圧脱水
し、固形物中の水分10.1重量%にした。このものを粉砕
し、20メッシュの篩で篩過して本発明の風味改良剤( 以
下試料−5と略記)230 gを得た。実施例1に従って遊
離脂質率を求めたところ11.4%であった。 【0034】応用例5 下記配合及び製法に従い、液状コーンスープを製造し、
風味評価を比較した。 <配合> コーン 13 部 澱粉 1 部 大豆硬化油(融点32.2℃) 6 部 牛乳 5 部 粉アメ 2 部 調味料 2 部 グリセリン脂肪酸エステル 0.2部 ホワイト・ルー 2 部 試料−5 0.6部 水 68.2部 <製法>水に澱粉、粉アメ、調味料を加え溶解し、乳化
剤を溶かした油脂を加える。次に、ルー及びコーンを加
え、攪拌しながら牛乳、試料−5を添加する。得られた
予備乳化物を更に十分均質化し、殺菌、冷却して液状コ
ーンスープを製造した。対照として試料−5無添加の液
状コーンスープを製造した。試料−5の添加により、コ
ーン風味が強調されたコクのあるスープであった。 【0035】 【発明の効果】本発明の風味改良剤は、各種食品に添加
することにより、或いは他の食品素材と併用することに
より、食品の風味を著しく向上ないしは改質することが
できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】実施例1で行ったホエー蛋白、ホエー蛋白と大
豆レシチンとの乳化物、及び試料−1のゲル濾過パター
ンを示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−242638(JP,A) 特開 昭63−36773(JP,A) 特開 昭60−95000(JP,A) 特公 昭37−12401(JP,B1) 乳技協資料,Vol.28,No.3 (1978)p.2−13 J.Agric.Food.Che m.,Vol.36,No.4(1988) p.729−732 日本家政学会誌,Vol.41,No. 3(1990)p.265−272 月刊フードケミカル,Vol.1,N o.7(1995)p.95−100 ジャパンフードサイエンス,Vol. 27,No.3(1988)p.33−39 ジャパンフードサイエンス,Vol. 22,No.11(1983)p.71−76 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/03 A21D 2/26 A23C 21/00 A23D 7/00 A23L 1/39

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 蛋白質と脂質の配合比率が1/1〜10/
    1(重量比)である、脂質と蛋白質との結合体である脂
    質蛋白質複合体からなる風味改良剤であって、該脂質蛋
    白質複合体が、脱脂粉乳、全脂粉乳、カゼイン、ホエー
    蛋白、大豆蛋白、血清蛋白、魚肉粉末、卵白粉末及び卵
    黄粉末から選ばれる1種又は2種以上の蛋白質と、大豆
    レシチン及び卵黄レシチンから選ばれる脂質を水に分散
    させ、機械的手段及び/又は超音波処理で乳化すること
    によって得られる乳化組成物を40℃を越えない温度範
    囲で脱水乾燥処理して調製されたものであることを特徴
    とする風味改良剤。
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