JPH10302358A - クランピング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 円盤状記録媒体のクランピング動作を簡略化
して、円盤状記録媒体の位置決め動作の信頼性の向上を
図るとともに、装置全体を小型化する。 【解決手段】 ＣＤ３の中心穴３ａに係合するセンタリ
ング部材９が設けられるとともにこのセンタリング部材
９の一端部の外周部にこの一端部に向かって外径が次第
に小とされた挿入用ガイド部２１が形成されたクランピ
ング部材８と、ＣＤ３の中心穴３ａに臨んでクランピン
グ部材８のセンタリング部材９が挿入される挿入凹部１
２が設けられたターンテーブル７とを備えて構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、円盤状記録媒体を
回転自在に保持するために用いられるクランピング装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】円盤状記録媒体としては、レーザ光によ
り情報信号が再生される、直径が１２０ｍｍ或いは８０
ｍｍに形成された光ディスクがある。そして、この光デ
ィスクから情報信号を再生する光ディスクプレーヤは、
光ディスクが装填された際、光ディスクを回転自在に保
持するクランピング装置を備えている。

【０００３】従来のクランピング装置について、図８を
参照して説明する。図８に示すように、このクランピン
グ装置１０１は、光ディスク３（以下、ＣＤ３と称す
る。）が載置されるターンテーブル１０２と、このター
ンテーブル１０２を回転自在に支持する回転軸１０３
と、ＣＤ３の中心穴３ａに係合するセンターリング１０
４と、ターンテーブル１０２上に載置されたＣＤ３を保
持するクランピングプーリ１０５とを備えている。

【０００４】ターンテーブル１０２は、有底筒状に形成
されており、一端部に回転軸１０３が挿通される軸穴１
０７ａを有するボス部１０７が設けられている。また、
このターンテーブル１０２には、他端部にＣＤ３が載置
されるディスク載置板１０８が設けられている。このデ
ィスク載置板１０８には、主面上に、ＣＤ３が載置され
る環状のディスク載置部１０９が形成されている。

【０００５】回転軸１０３は、ターンテーブル１０２の
ボス部１０７に挿通されて、ターンテーブル１０２を支
持している。この回転軸１０３は、図示しないスピンド
ルモータによって回転駆動される。

【０００６】センターリング１０４は、円筒状に形成さ
れており、中心部に回転軸１０３に支持されるボス部１
１０が設けられている。このセンターリング１０４は、
ボス部１１０に回転軸１０３が挿通されるとともに、ボ
ス部１１０の外周部に回転軸１０３の軸線方向に付勢す
るコイルばね１１１が設けられて、ターンテーブル１０
２上に移動自在に配設されている。

【０００７】また、このセンターリング１０４は、クラ
ンピングプーリ１０５に臨む一端部側に、この一端部に
向かって外径が次第に小とされた挿入用ガイド部１１２
が形成されている。このセンターリング１０４は、挿入
用ガイド部１１２を介してＣＤ３の中心穴３ａに挿入さ
れて、ＣＤ３の中心穴３ａを保持する。

【０００８】クランピングプーリ１０５は、ターンテー
ブル１０２に対して接離自在に設けられており、ターン
テーブル１０２に対向する位置に、ＣＤ３を支持するデ
ィスク支持部１１３が形成されている。また、このクラ
ンピングプーリ１０５には、中央部に、センターリング
１０４が挿入される開口部１１４が設けられている。さ
らに、このクランピングプーリ１０５は、回転軸の軸線
方向に付勢する圧縮コイルばね１１５が設けられてお
り、この圧縮コイルばね１１５の弾性力によってターン
テーブル１０２側に付勢される。

【０００９】以上のように構成されたクランピング装置
１０１は、光ディスクプレーヤにＣＤ３が装填された際
に、ＣＤ３が図８中矢印Ｃ方向に移動されて、ＣＤ３の
中心穴３ａがターンテーブル１０２の中央部に対向する
位置に移動される。このクランピング装置１０１は、Ｃ
Ｄ３の中心穴３ａに対してターンテーブル１０２が図８
中矢印Ｄ方向に上昇動作するとともに、クランピングプ
ーリ１０５が下降動作することによって、ＣＤ３の中心
穴３ａにセンターリング１０４の外周部が係合されて、
ＣＤ３の中心穴３ａを回転自在に保持する。

【００１０】そして、このクランピング装置１０１は、
光ディスクプレーヤにＣＤ３が装填された際、ＣＤ３の
中心穴３ａを回転自在に保持するクランピング動作と、
ＣＤ３の中心穴３ａによって回転中心を芯だしして位置
決めするセンタリング動作を同時に行っている。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】上述したクランピング
装置１０１は、光ディスクプレーヤにＣＤ３が装填され
た際、ＣＤ３の中心穴３ａがターンテーブル１０２の中
央部に臨む位置に移動されるとともに、このＣＤ３の中
心穴３ａに対してターンテーブル１０２が回転軸１０３
の軸線方向に移動される、或いはＣＤ３がターンテーブ
ル１０２の回転軸１０３の軸線方向に移動されている。

【００１２】すなわち、このクランピング装置１０１
は、ＣＤ３がローディングされる際、ＣＤ３が、ターン
テーブル１０２の回転軸１０３の軸線方向に直交する方
向と、回転軸１０３の軸線方向との２方向にそれぞれ移
動されていた。このため、このクランピング装置１０１
は、ターンテーブル１０２等の移動機構が複雑であり、
小型化する上で不都合であった。

【００１３】また、従来のクランピング装置１０１は、
ＣＤ３がローディングされる際、ＣＤ３のクランピング
動作とセンタリング動作とが同時に行われているため、
センタリングが不完全な状態でＣＤ３がクランプされて
いまう不都合が発生するおそれがあった。

【００１４】そこで、本発明は、円盤状記録媒体のクラ
ンピング動作を簡略化して、円盤状記録媒体の位置決め
動作の信頼性の向上を図るとともに、装置全体を小型化
することができるクランピング装置を提供することを目
的とする。

【００１５】

【課題を達成するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明に係るクランピング装置は、円盤状記録媒
体の中心穴に係合する係合凸部が設けられるとともに、
この係合凸部の一端部の外周部に、この一端部に向かっ
て外径が次第に小とされた挿入用ガイド部が形成された
クランピング部材を備える。また、このクランピング装
置は、円盤状記録媒体が載置される載置面に、円盤状記
録媒体の中心穴に臨んで、クランピング部材の係合凸部
が挿入される挿入凹部が設けられたターンテーブルを備
える。

【００１６】また、クランピング部材には、回転軸が挿
入される軸穴が設けられる。

【００１７】以上のように構成したクランピング装置
は、円盤状記録媒体の中心穴にクランピング部材の係合
凸部の挿入用ガイド部が挿入されることによって、円盤
状記録媒体の回転中心を位置決めする。そして、このク
ランピング装置は、円盤状記録媒体を保持する際、円盤
状記録媒体の中心穴がクランピング部材の係合凸部に保
持されるとともに、この係合凸部がターンテーブルの挿
入凹部に挿入される。すなわち、このクランピング部材
によれば、円盤状記録媒体がクランピング部材側に保持
されるため、クランピング動作の簡略化が図られる。

【００１８】また、クランピング装置は、円盤状記録媒
体の中心穴にクランピング部材の係合凸部が係合するこ
とによって、円盤状記録媒体の回転中心を位置決めを行
うとともに、クランピング部材の軸穴に回転軸が挿入さ
れることによって、円盤状記録媒体の回転中心を位置決
めを行う。したがって、このクランピング装置は、円盤
状記録媒体の回転中心の位置決めを２回行うため、円盤
状記録媒体の位置決め動作の信頼性の向上が図られる。

【００１９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
について、光ディスクプレーヤに設けられて、光ディス
クを保持するために適用されるクランピング装置を図面
を参照して説明する。なお、このクランピング装置は、
直径が１２０ｍｍ或いは８０ｍｍに形成されるととも
に、中心穴３ａの直径が１５ｍｍに形成された光ディス
ク３（以下、ＣＤ３と称する。）を保持するために用い
られる。

【００２０】また、このクランピング装置は、ＣＤ３に
限定されるものでなく、中心穴４ａの直径が１５ｍｍに
形成された複数の光ディスクが積層されて構成される多
層型光ディスク４（以下、ＤＶＤ４と称する。）を保持
するために用いられて好適であることは勿論である。

【００２１】図１に示すように、実施の形態のクランピ
ング装置１は、ＣＤ３が載置されるターンテーブル７
と、ＣＤ３の中心穴３ａを保持するクランピング部材８
と、ＣＤ３の回転中心を位置決めするセンタリング部材
９とを備えている。

【００２２】ターンテーブル７は、図１に示すように、
ＣＤ３が載置されるディスク載置部１１と、センタリン
グ部材９が挿入される有底筒状の挿入凹部１２と、図示
しないスピンドルモータの回転軸１０に回転自在に支持
されるボス部１３とを有している。

【００２３】また、このターンテーブル７のボス部１３
は、図１に示すように、軸穴１３ａに回転軸１０が貫通
されており、センタリング部材９側に所定長さだけ突出
されている。

【００２４】また、このターンテーブル７の挿入凹部１
２内には、ボス部１３の外周部に環状のマグネット１４
が固定されて設けられており、このマグネット１４の磁
力によってターンテーブル７がセンタリング部材９を吸
着する。

【００２５】クランピング部材８は、ターンテーブル７
に対して接離自在に設けられており、ターンテーブル７
のディスク載置部１１に対向する位置に、ＣＤ３を支持
するディスク支持部１６が設けられている。このクラン
ピング部材８には、ディスク支持部１６の中央部に、セ
ンタリング部材９を回転自在に支持する支持穴１７が設
けられている。

【００２６】そして、このクランピング部材８は、回転
軸１０の軸線に一致して設けられた図示しない移動軸に
支持されており、この移動軸によって、ターンテーブル
７に対して接離動作される。

【００２７】センタリング部材９は、弾性を有する例え
ばプラスチック等の樹脂材料によって有底筒状に形成さ
れており、外周部の外径が、ＣＤ３の中心孔３ａの直径
よりやや大とされるとともに、ターンテーブル７の挿入
凹部１２の内径よりやや小とされている。

【００２８】そして、このセンタリング部材９は、一端
部がクランピング部材８のディスク支持部１６から突出
した状態で、クランピング部材８の支持穴１７に外周部
が回動自在に支持されている。また、このセンタリング
部材９は、開口端部側の外周部にフランジ部１８が一体
に突出形成されており、このフランジ部１８を介してク
ランピング部材８の支持穴１７に係合されて、軸線方向
に脱落することが防止されている。

【００２９】さらに、このセンタリング部材９には、内
周部に、回転軸１０の軸線方向に弾性力を付勢する圧縮
コイルばね１９が配設されている。この圧縮コイルばね
１９は、一端部がセンタリング部材９の内周部に当接さ
れるとともに、他端部がクランピング部材８に当接され
ている。したがって、センタリング部材９は、圧縮コイ
ルばね１９の弾性力によって、ターンテーブル７側に付
勢されている。

【００３０】また、このセンタリング部材９には、図１
に示すように、ターンテーブル７側に臨む一端部側の外
周部に、この一端部側に向かって外径が次第に小とされ
た挿入用ガイド部２１が形成されている。なお、この挿
入用ガイド部２１は、センタリング部材９の外周部を面
取りすることによりテーパ形状に形成されたが、例えば
断面円弧状に形成されてもよい。

【００３１】さらに、このセンタリング部材９には、図
１に示すように、一端部の中央部に、回転軸１０が挿入
される軸穴２２ａを有する芯だし用ボス部２２が一体に
突出形成されている。また、この芯だし用ボス部２２
は、外径が、ターンテーブル７に設けられたマグネット
１４の内径よりやや小とされるとともに、軸穴２２ａの
直径が、回転軸１０の直径よりやや大とされている。

【００３２】すなわち、このセンタリング部材９によれ
ば、ターンテーブル７との間にＣＤ３を保持する際、マ
グネット１４の内周部に芯だし用ボス部２２が挿入され
るとともに、この芯だし用ボス部２２の軸穴２２ａに回
転軸１０が挿入されることによって、保持されるＣＤ３
の回転中心が芯だしされて位置決めされる。

【００３３】また、このセンタリング部材９の一端部側
の内周部には、例えば金属板等の磁性を有する磁性材２
３が、ターンテーブル７に設けられたマグネット１４に
対向する位置に設けられている。このセンタリング部材
９の一端部には、磁性材２３の主面をマグネット１４に
臨ませる複数の小孔２４が設けられている。

【００３４】そして、センタリング部材９は、ＣＤ３を
保持する際に、ターンテーブル７のマグネット１４の磁
力によってこのマグネット１４に磁性材２３が吸着され
るとともに、圧縮コイルばね１９の弾性力によってター
ンテーブル７側に付勢されるため、ＣＤ３を確実に保持
することができる。

【００３５】以上のように構成されたクランピング装置
１について、ＣＤ３をクランプする動作を図１、図２及
び図３を参照して説明する。

【００３６】まず、このクランピング装置１は、図１に
示すように、光ディスクプレーヤにＣＤ３が装填された
際に、ＣＤ３が図１中矢印Ａ方向に移動されて、ＣＤ３
の中心穴３ａがターンテーブル７の中央部と対向する位
置に移動されることによって、ＣＤ３のセンタリング動
作及びクランピング動作が開始する。

【００３７】図２に示すように、クランピング装置１
は、センタリング部材９の挿入用ガイド部２１の一部
が、ＣＤ３の中心穴３ａに挿入されることによって、Ｃ
Ｄ３のセンタリング動作が行われる。

【００３８】そして、図３に示すように、クランピング
装置１は、センタリング部材９が図３中矢印Ｂ方向であ
るターンテーブル７側に向かって移動することによっ
て、センタリング部材９の外周部にＣＤ３の中心孔３ａ
が係合されるとともに、ターンテーブル７の挿入凹部１
２内にセンタリング部材９の挿入用ガイド部２１が挿入
される。

【００３９】また、センタリング部材９は、芯だし用ボ
ス部２２が、ターンテーブル７のマグネット１４の内周
部に挿入されるとともに、この芯だし用ボス部２２の軸
穴２２ａに回転軸１０が挿入されることによって、ＣＤ
３のセンタリング動作が行われる。

【００４０】そして、このクランピング装置１は、ＣＤ
３のクランピング動作を完了した後に、センタリング部
材９側の磁性材２３とターンテーブル７側のマグネット
１４とが磁力により吸着して、これらセンタリング部材
９とターンテーブル７とが一体的に回転可能とされて、
ＣＤ３を回転自在に保持するクランピング動作を完了す
る。

【００４１】すなわち、このクランピング装置１によれ
ば、ＣＤ３をクランプする際に、ＣＤ３のセンタリング
動作が２回行われるため、ＣＤ３の回転中心が確実に位
置決めされる。また、このクランピング装置１によれ
ば、ＣＤ３のセンタリング動作が完了した後に、ＣＤ３
のクランピング動作が完了するため、センタリングが不
完全な状態でクランプされるセンタリング不良が確実に
防止される。

【００４２】上述したように、実施の形態のクランピン
グ装置１は、ＣＤ３の中心穴３ａに係合するセンタリン
グ部材９と、このセンタリング部材９が挿入される挿入
凹部１２が設けられたターンテーブル７とを備えること
によって、ＣＤ３或いはターンテーブル７が回転軸１０
の軸線方向に移動するクランピング動作が簡略化される
ため、装置全体を小型化することができる。

【００４３】また、このクランピング装置１によれば、
ＣＤ３のセンタリング動作を２回行うとともに、センタ
リング動作の完了後にＣＤ３のチャッキング動作が完了
するため、ＣＤ３のセンタリング不良を確実に防止する
ことが可能とされて、ＣＤ３のセンタリング動作の信頼
性を向上することができる。

【００４４】なお、上述したクランピング装置１は、ク
ランピング部材８とセンタリング部材９とが別体に構成
されたが、これらの部材が一体に形成された他のクラン
ピング部材を備える構成とされてもよい。他のクランピ
ング部材の一例について、図４及び図５を参照して説明
する。

【００４５】図４及び図５に示すように、クランピング
部材２６は、樹脂材料によって形成されており、ＣＤ３
を支持する円板状のディスク支持部２７と、ＣＤ３の中
心穴３ａに係合する略円筒状の係合部２８とを有してい
る。係合部２８には、ディスク支持部２７の中央部に一
体に形成されており、外径がＣＤ３の中心穴３ａの直径
より小とされている。

【００４６】また、この係合部２８には、ＣＤ３の中心
穴３ａに臨む一端部の外周部に、ＣＤ３を保持するため
の弾性を有する複数の係合片２９が、放射状にそれぞれ
一体に形成されている。

【００４７】これら係合片２９は、図５に示すように、
略矩形板状に形成されており、一端部が係合部２８の外
周部に一体に形成されており、他端部がディスク支持部
２７側に向かうように傾斜されている。すなわち、図５
に示すように、係合部２８は、係合片２９によって、他
端部に向かって外径が次第に大とされており、係合片２
９にＣＤ３の中心穴３ａが係合されて保持される。

【００４８】なお、ディスク支持部２７の主面には、各
係合片２９に対向する位置に、射出成形した際に成形金
型から離型するために、離型用開口部３０が設けられて
いる。

【００４９】ところで、上述したクランピング装置１
は、中心穴３ａの直径が１５ｍｍに形成されたＣＤ３、
ＤＶＤ４等の外形寸法が同一の光ディスクのみに適用さ
れるが、中心穴の直径が異なる他の仕様の円盤状記録媒
体を保持するためにも適用可能な他のクランピング装置
２について、図６及び図７を参照して説明する。

【００５０】このクランピング装置２は、ＣＤ３、ＤＶ
Ｄ４を保持するために用いられるとともに、中心穴５ａ
の直径が１１ｍｍに形成された光磁気ディスク５（以
下、ＭＤ５と称する。）を保持するためにも用いられ
る。このＭＤ５は、図６に示すように、中心穴５ａに、
磁性を有する金属板５ｂが固定されて設けられるととも
に、カートリッジ本体６内に回転自在に設けられてい
る。また、このカートリッジ本体６には、ＭＤ５の中心
穴５ａに対向する位置に、テーブル進入用開口部６ａが
設けられている。

【００５１】図６に示すように、このクランピング装置
２は、ＣＤ３及びＭＤ５が載置されるターンテーブル３
７と、ＣＤ３及びＭＤ５の中心穴３ａ、５ａを保持する
クランピング部材３８と、このクランピング部材３８を
支持する支持板３９と、クランピング部材３８を移動す
る移動軸４０とを備えている。

【００５２】ターンテーブル３７は、図６及び図７に示
すように、ＣＤ３及びＭＤ５が載置される環状のディス
ク載置部４１と、クランピング部材３８の後述する係合
部５１が挿入される環状の挿入凹部４２と、ＭＤ５の中
心穴５ａに係合する略円筒状の係合部４３と、図示しな
いスピンドルモータの回転軸４４に支持されるボス部４
５とを有している。

【００５３】ディスク載置部４１は、ターンテーブル３
７の外周部に設けられており、ＣＤ３の中心穴３ａの外
周部、及びＭＤ５のカートリッジ本体６が載置される。
挿入凹部４２は、ディスク載置部４１の内周側に隣接し
て設けられている。

【００５４】係合部４３は、挿入凹部４２の内周側に設
けられており、ディスク載置部４１からクランピング部
材３８側に所定量突出して形成されている。また、この
係合部４３は、外径がＭＤ５の中心穴５ａの直径よりや
や大に形成されており、クランピング部材３８に臨む一
端部に、この一端部に向かって外径が次第に小とされる
挿入用ガイド部４６が形成されている。

【００５５】さらに、この係合部４３の外周部には、図
７に示すように、ＭＤ５の中心穴５ａの径方向に付勢す
る係合爪４３ａが弾性変位自在に設けられている。した
がって、係合部４３は、係合爪４３ａによって、ＭＤ５
の中心穴５ａを確実に保持する。

【００５６】ボス部４５は、軸穴４５ａを有しており、
この軸穴４５ａに挿通された回転軸４４に固定されて支
持されている。また、このボス部４５の外周部には、Ｍ
Ｄ５の中心穴５ａの金属板５ｂを吸着するための環状の
マグネット４７と、このマグネット４７の磁束を収束さ
せる環状のヨーク板４８とが重ねられた状態で埋設され
ている。

【００５７】クランピング部材３８は、図６に示すよう
に、ターンテーブル３７に対して接離自在に設けられて
おり、ターンテーブル３７のディスク載置部４１に対向
する位置に、ＣＤ３を支持するディスク支持部５０が形
成されている。このクランピング部材３８には、ディス
ク支持部５０の中央部に、ＣＤ３の中心穴３ａに係合す
る略円筒状の係合部５１が一体に形成されている。

【００５８】この係合部５１は、外径がＣＤ３の中心穴
３ａの直径よりやや大に形成されており、ターンテーブ
ル３７に臨む一端部に、この一端部に向かって外径が次
第に小とされる挿入用ガイド部５２が形成されている。
また、この係合部５１には、ターンテーブル３７に臨む
一端部に、この一端部に向かって内径が次第に大とされ
る挿入用ガイド部５３が形成されている。

【００５９】また、この係合部５１の他端部には、ター
ンテーブル３７に設けられたマグネット４７に対向する
位置に、磁性を有する金属板５４が設けられている。し
たがって、クランピング部材３８は、ターンテーブル３
７との間にＣＤ３を保持した際に、ターンテーブル３７
のマグネット４７に金属板５４が吸着されることによっ
て、ターンテーブル３７側に付勢されるため、ＣＤ３を
確実に保持することができる。

【００６０】支持板３９は、クランピング部材３８の他
端部を支持しており、移動軸４０が挿通される軸穴３９
ａが設けられている。移動軸４０は、一端部にフランジ
部４０ａが形成されており、このフランジ部４０ａが支
持板３９の軸穴３９ａに係合されて、支持板３９を支持
している。

【００６１】以上のように構成されたクランピング装置
２について、ＣＤ３及びＭＤ５をクランプする動作を図
６を参照して説明する。

【００６２】このクランピング装置２は、図６に示すよ
うに、光ディスクプレーヤにＣＤ３が装填された場合、
クランピング部材３８の挿入用ガイド部５２の一部がＣ
Ｄ３の中心穴３ａに挿入されることによって、ＣＤ３の
センタリング動作を行う。

【００６３】そして、このクランピング装置２は、移動
軸４０を介してクランピング部材３８がターンテーブル
側に向かって移動することによって、クランピング部材
３８の係合部５１の外周部にＣＤ３の中心穴３ａが係合
されるとともに、この係合部５１の挿入用ガイド部５２
がターンテーブル３７の挿入凹部４２内に挿入されて、
ＣＤ３を回転自在に保持するクランピング動作を完了す
る。また、クランピング部材３８は、金属板５４がター
ンテーブル３７のマグネット４７に吸着されるため、Ｃ
Ｄ３を確実に保持する。

【００６４】また、クランピング装置２は、光ディスク
プレーヤにＭＤ５が装填された際、ターンテーブル３７
の係合部４３に形成された挿入用ガイド部４６の一部が
ＭＤ５の中心穴５ａに挿入されることによって、ＭＤ５
のセンタリング動作を行う。

【００６５】そして、このクランピング装置２は、ＭＤ
５の中心穴５ａにターンテーブル３７の係合部４３が係
合されるとともに、ターンテーブル３７のマグネット４
７にＭＤ５の金属板５ｂが吸着されることによって、Ｍ
Ｄ５の回転自在に保持するクランピング動作が完了す
る。

【００６６】すなわち、このクランピング装置２は、ク
ランピング部材３８の係合部５１にＣＤ３の中心穴３ａ
を保持するとともに、ターンテーブル３７の係合部４３
にＭＤ５の中心穴５ａを保持する。

【００６７】上述したように、クランピング装置２は、
ＣＤ３を保持する係合部５１が形成されたクランピング
部材３８と、ＭＤ５を保持する係合部４３が形成された
ターンテーブル３７とを備えることによって、中心穴の
直径が異なるＣＤ３とＭＤ５を選択的に保持することが
できる。

【００６８】また、このクランピング装置２によれば、
ＣＤ３及びＭＤ５を保持するターンテーブルを各々別体
に有するクランピング機構を備える必要がないため、装
置全体を小型化することができる。

【００６９】なお、本実施の形態に係るクランピング装
置１、２は、装置全体の小型化が図られるため、例えば
携帯型光ディスクプレーヤ等の小型光ディスクプレーヤ
に適用して好適である。また、このプランピング装置
１、２は、保持される光ディスクとして、ＣＤ３、ＤＶ
Ｄ４、ＭＤ５のみに限定されるものでなく、中心穴の直
径が互いに異なる複数種の円盤状記録媒体に適用されて
よい。

【００７０】

【発明の効果】上述したように本発明に係るクランピン
グ装置によれば、円盤状記録媒体の中心穴に係合する係
合凸部が設けられるとともにこの係合凸部の一端部の外
周部に挿入用ガイド部が形成されたクランピング部材
と、このクランピング部材の係合凸部が挿入される挿入
凹部が設けられたターンテーブルと備えることによっ
て、クランピング部材側に円盤状記録媒体が保持される
ため、円盤状記録媒体のクランピング動作が簡略化され
て、装置全体を小型化することができる。

【００７１】また、本発明に係るクランピング装置によ
れば、クランピング部材に回転軸が挿入される軸穴が設
けられたことによって、円盤状記録媒体の中心穴の位置
決めが２回行われるため、回転中心の位置決め動作の信
頼性を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る実施の形態のクランピング装置を
示す縦断面図である。

【図２】上記クランピング装置が光ディスクを保持する
状態を示す縦断面図である。

【図３】上記クランピング装置が光ディスクの保持を完
了した状態を示す縦断面図である。

【図４】上記クランピング装置を構成する他のクランピ
ング部材の一例を示す平面図である。

【図５】上記他のクランピング部材を示す縦断面図であ
る。

【図６】他のクランピング装置の一例を示す縦断面図で
ある。

【図７】上記クランピング装置を構成するターンテーブ
ルを示す平面図である。

【図８】従来のクランピング装置を示す縦断面図であ
る。

【符号の説明】

１ クランピング装置、３，４ 光ディスク、３ａ，４
ａ 中心穴、７ ターンテーブル、８ クランピング部
材、９ センタリング部材、１０ 回転軸、１１ ディ
スク載置部、１２ 挿入凹部、２１ 挿入用ガイド部

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 円盤状記録媒体が載置される載置面を有
   し、載置された円盤状記録媒体を回転するターンテーブ
   ルと、 上記ターンテーブルを回転自在に支持する回転軸と、 上記ターンテーブルの載置面に対向する位置に、上記タ
   ーンテーブルに対して接離自在に設けられて、上記ター
   ンテーブルに載置された円盤状記録媒体を保持するクラ
   ンピング部材とを備え、 上記クランピング部材には、円盤状記録媒体の中心穴に
   係合する係合凸部が設けられるとともに、この係合凸部
   の一端部の外周部に、この一端部に向かって外径が次第
   に小とされた挿入用ガイド部が形成され、 上記ターンテーブルには、円盤状記録媒体が載置される
   載置面に、円盤状記録媒体の中心穴に臨んで、上記クラ
   ンピング部材の係合凸部が挿入される挿入凹部が設けら
   れたことを特徴とするクランピング装置。
2. 【請求項２】 上記クランピング部材には、上記回転軸
   が挿入される軸穴が設けられたことを特徴とする請求項
   １に記載のクランピング装置。
3. 【請求項３】 上記クランピング部材の係合凸部には、
   円盤状記録媒体の径方向に付勢する付勢片が設けられた
   ことを特徴とする請求項１に記載のクランピング装置。
4. 【請求項４】 上記ターンテーブルには、上記円盤状記
   録媒体の中心穴の直径と異なる直径の中心穴を有する仕
   様が異なる円盤状記録媒体の中心穴に係合する更に他の
   係合凸部が設けられたことを特徴とする請求項１に記載
   のクランピング装置。
5. 【請求項５】 上記クランピング部材と上記ターンテー
   ブルには、対向する位置に、マグネットと磁性材がそれ
   ぞれ設けられたことを特徴とする請求項１に記載のクラ
   ンピング装置。
6. 【請求項６】 上記クランピング部材には、上記回転軸
   の軸線方向に付勢する弾性部材が設けられたことを特徴
   とする請求項１に記載のクランピング装置。