JPH10290546A - 回転電機のコギング防止構造 - Google Patents

回転電機のコギング防止構造

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JPH10290546A
JPH10290546A JP7902797A JP7902797A JPH10290546A JP H10290546 A JPH10290546 A JP H10290546A JP 7902797 A JP7902797 A JP 7902797A JP 7902797 A JP7902797 A JP 7902797A JP H10290546 A JPH10290546 A JP H10290546A
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JP
Japan
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cogging
electric machine
rotor
slot
rotating electric
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JP7902797A
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English (en)
Inventor
Terumi Toufun
照実 藤墳
Nobuyuki Matsui
信行 松井
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Publication date
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  • Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構造でコストアップを生じず、かつモ
ータの出力損失を最小限に抑えて、コギングの発生を防
止する。 【解決手段】 ロータ3には外周面に一定間隔で磁極が
形成されている。ステータコア41には、ロータ3の外
周面に近接対向する歯形43が周方向へ一定間隔で複数
形成され、各歯形43にはそれぞれ励磁コイル42が巻
回されている。歯形43間に形成された各スロット44
は、その開口が磁性材の蓋片6で覆ってある。これによ
り、ステータコア41内周面の凹凸が実質的に解消され
てコギングの発生が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はモータや発電機等の
回転電機のコギング防止構造に関し、特に、回転電機の
効率低下を最小限に抑えつつ、コギングの発生を有効に
防止するコギング防止構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、産業機器のあらゆる分野で小型モ
ータが使用されつつあり、パワーエレクトロニクスの進
展を背景に、長寿命のブラシレスDCモータ等が注目さ
れている。このようなブラシレスDCモータのうち、ス
テータの内周面等に一定間隔で多数の歯形を形成して、
これら歯形に励磁コイルを巻回し、各励磁コイルへの通
電を切り換えることにより永久磁石製のロータを回転駆
動するものがある。この種のモータにおいては、励磁コ
イルに通電していない状態で、モータ出力軸にトルクむ
ら、すなわちコギングが生じることが知られている。こ
れは、ステータの歯形の存在によって、ロータ回転方向
におけるステータとの間の磁気抵抗が変化し、通常複数
ある各磁気安定点でロータが静止しようとするからであ
る。
【0003】一方、このようなブラシレスDCモータを
荷役運搬車等の補助動力として使用する場合には、モー
タ出力を従来に比して増大させる必要があり、強力な希
土類磁石をロータの磁石材として使用することが考えら
れる。しかし、ロータの磁力を上げると、これに伴って
コギングも増大することから、何らかの原因でモータへ
の通電が停止すると、荷役運搬車等を手動で動かすこと
が困難となる。
【0004】従来、ブラシレスDCモータのコギングを
低減するための構造は種々提案されており、例えば、ロ
ータ外周面における磁極の着磁を、スキュー着磁あるい
は正弦波着磁として、歯形の存在による磁気抵抗の急変
を抑えることが行われている(以上第1従来例)。ま
た、特開平8−99538号公報には、ステータに閉ス
ロットコアを使用してロータに対向する周面に歯形が生
じないようにするとともに、ロータの磁極数とステータ
のスロット数との比を非整数倍にして、コギングの低減
を図ったものが示されている(以上第2従来例)。さら
に、特開平7−143714号公報では、モータ回転時
のトルクリップルを抑えるために、磁性材製の筒体を、
その外周が全ての歯形の先端に接するようにステータコ
ア内に嵌着して、歯形とこれら歯形間の間隙による磁気
抵抗変化の影響を軽減したものが示されている(以上第
3従来例)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記第1従来
例では、スキュー着磁等が通常の着磁に比して製造に手
間取るため、コストアップが避けられないという問題が
ある。また、第2従来例も、閉スロットコアの製造や、
磁極数とスロット数の比の調整等に手間取り、製造設計
コストが増大するという問題点がある。第3従来例で
は、比較的広幅の筒体をステータコアの内周全周に嵌着
するため、ロータ回転時に筒体の周面に渦電流が生じ
て、モータ損失が増大する(発明者の実験ではこれに起
因して15%程度の効率低下を生じる)という問題があ
る。
【0006】そこで、本発明はこのような課題を解決す
るもので、簡易な構造でコストアップを生じず、かつモ
ータの損失も最小限に抑えることができる回転電機のコ
ギング防止構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本第1発明では、周面に一定間隔で磁極が形成され
たロータ(3)と、前記ロータ(3)の周面に近接対向
する歯形(43)を周方向へ一定間隔で複数形成したコ
ア体(41)を有し当該コア体(41)の各歯形(4
3)にそれぞれ励磁コイル(42)を巻回したステータ
(4)とを具備する回転電機において、前記歯形(4
3)間に形成された各スロット(44)に、隣り合う歯
形(43)の先端面(43a)間に連なる面を有する磁
性材の連結部材(6,7,8,9,10)を設けてい
る。
【0008】本第1発明においては、磁性材の連結部材
を設けたことにより、コア体内周面の凹凸が実質的に解
消される。したがって、ロータ周面の磁極に対する磁気
抵抗は周方向においてほぼ均一となり、これにより、コ
ギングの発生が防止される。本第1発明は、第1従来例
で説明したスキュー着磁や第2従来例で説明した閉スロ
ットコア等が不要であり、連結部材を設けるだけである
から、構造簡易で低コストである。また、連結部材は各
スロットにのみ設けてあるから、たとえ連結部材に渦電
流を生じても、第3従来例のようなコア体の内周全周を
覆う筒体を設けるのに比して、渦電流によるモータの出
力損失を最小限に抑えることができる。
【0009】本第2発明では、上記各スロット(44)
の開口を磁性材の蓋片(6,10)で覆って上記連結部
材とする。本第2発明によれば、本第1発明の作用効果
に加えて、蓋片により上記連結部材を簡易に実現するこ
とができる。これら蓋片は基端において連結して一体物
とすることができ、このようにすれば製造組付けがさら
に簡易化される。
【0010】本第3発明では、スロット(44)の開口
に臨む上記各歯形(43)の先端部側縁に、上記蓋片
(10)の側縁を係止する係止部(431)を形成す
る。本第3発明によれば、本第2発明の作用効果に加え
て、コア体の歯形に形成した係止部によって蓋片を係止
し保持できるから、回転電機のハウジングに蓋片を保持
するための保持部等を特に設ける必要はなく、ハウジン
グの成形コストを低減することができる。
【0011】本第4発明では、上記係止部(431)
は、ロータ(3)の回転中心へ向けて延びる歯形(4
3)の先端部側縁を一定幅で切り欠いて形成され、当該
係止部(431)に、ステータ(4)の内周に沿って湾
曲する円弧状の上記蓋片(10)の側縁を、ステータ
(4)の厚み方向から挿入し係止する。本第4発明によ
れば、本第3発明の作用効果に加えて、係止部を簡易に
形成することができる。
【0012】本第5発明では、励磁コイル(42)を巻
回した磁性材のコイルボビン(7)を各歯形(43)に
装着し、隣り合うコイルボビン(7)の内端フランジ
(71)を各スロット(44)の開口で互いに接するよ
うに位置させて上記連結部材とする。本第5発明によれ
ば、本第1発明の作用効果に加えて、予め励磁コイルを
巻回したコイルボビンを各歯形に装着することにより、
回転電機の組付けの手間が軽減される。
【0013】本第6発明では、磁性粉を混入した樹脂材
により筒体(8)を成形して、当該筒体(8)内に励磁
コイル(42)を封入し、各歯形(43)に装着した筒
体(8)の内端面(8a)を各スロット(44)の開口
で互いに接するように位置させて上記連結部材とする。
本第6発明によれば、本第1発明の作用効果に加えて、
コイルボビンを使用するのに比して、励磁コイルをより
簡易に保持することができるる。
【0014】本第7発明では、磁性粉を混入した樹脂材
を前記スロット(44)内に充填して充填層(9)とな
し、前記充填層(9)の内周面(9a)を隣り合う歯形
(43)の先端面(43a)間に連続させて前記連結部
材とする。本第7発明によれば、本第1発明の作用効果
に加えて、連結部材を樹脂材の射出成形等により簡易に
実現することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)図1には本発明を適用したブラシレス
DCモータの全体縦断面図を示す。モータはフロントハ
ウジング1とリヤハウジング2を有し、これらハウジン
グ1,2により形成された空間内にロータ3とステータ
4が位置している。図2にはリヤハウジング2を取り去
った状態でのモータの部分断面正面図を示す。フロント
ハウジング1はリヤハウジング2と同形の円形で、これ
らハウジング1,2の外周は全周が一定厚の壁部11,
21となっている(図1)。コア体たるステータコア4
1は珪素鋼板等のリング状磁性鋼板を多数積層したもの
で、その外周部は各ハウジング1,2の壁部11,21
により前後から挟持されるとともに、壁部11,21の
段付き面11a,21aで位置決めされている。両ハウ
ジング1,2は、外周部の周方向複数箇所に設けた取付
穴12,22とこれに一致させたステータコア41の貫
通穴411内にボルトを挿通して互いに締結される。
【0016】ステータコア41の内周部には図2に示す
ように、周方向へ一定間隔をおいて矩形の歯形43が多
数形成されており、各歯形43の周囲にそれぞれ励磁コ
イル42が巻回されている。各歯形43の先端面43a
は、ロータ3中心を中心とする円周上の円弧面となって
いる。ロータ3は円板状の本体部31を有し、この本体
部31の中心から前後方向へシャフト33,34が突出
して、これらシャフト33,34が、フロントおよびリ
ヤの各ハウジング1,2の中心厚肉部13,23に配設
したベアリング51,52により回転自在に支持されて
いる。ロータ本体部31の外周にはリング状の磁石32
が嵌着されている。ロータ磁石32はNdFeB等の希
土類磁石で、その外周面には周方向へ一定間隔で磁極が
形成されており、この外周面はステータコア41の歯形
43の先端面43aに近接対向している。
【0017】歯形43間には励磁コイル42が位置する
スロット44が形成され、これらスロット44は内方へ
向けて開放している(図2)。そして、各スロット44
の開口を連結部材としての蓋片6で覆ってある。蓋片6
はステータコア41と同材の珪素鋼板等の軟磁性材より
なり、その板面は円弧状に湾曲して、隣り合う歯形43
の先端面43aと同一円周上でこれらに連なっている。
各蓋片6は図1に示すように、励磁コイル42の内周面
に沿ってスロット44の開口を前後(図の左右)方向へ
横切り、その先端61がリヤハウジング2の内面外周に
形成された突壁24に係止されるとともに、その基端6
2は直角に屈曲してフロントハウジング1の内面外周に
接している。各蓋片6の直角に屈曲した基端62は、図
3、図4に示すように、互いに一体に連続して一定幅の
リング板63となっており、このリング板63の周方向
の複数位置からそれぞれ上記蓋片6が突出している。こ
のような蓋片6を成形するには、板材をプレスで打ち抜
いて、図5に示すように、リング板63の内周にステー
タ4の各スロット44の位置に対応して、スロット44
の幅と同幅で所定長の蓋片6を多数突出形成し、その
後、プレスにて各蓋片6を直角に屈曲させる。なお、各
蓋片6の先端61部は、スロット44開口部への挿入を
容易にするために先細としてあり、板面でスロット44
の開口を覆った各蓋板61は、図1に示すように、フロ
ントハウジング1の内面外周に形成された段付き面1a
とリヤハウジング2の上記突壁24とによって位置決め
され保持されている。
【0018】このような構造のブラシレスDCモータに
おいては、歯形43間に形成されたスロット44の開口
がステータコア41と同材の蓋片6で覆われ、かつ各蓋
片6の板面は隣り合う歯形43の先端面と同一曲率でこ
れらに連なっているから、ロータ磁石32に対向するス
テータコア41内周面の凹凸は実質的に解消される。し
たがって、ロータ磁石32の外周面に形成された磁極に
対する磁気抵抗は周方向においてほぼ均一となり、これ
により、コギングの発生が効果的に防止される。本実施
形態では、複数の蓋片6をその基端62にてリング板6
3として互いに一体に連結しているから、これら蓋片6
をプレスで同時に成形でき、製造が簡易である。しか
も、全ての蓋片6をそれぞれ対応するスロット44の開
口部に同時に挿入できるから組付けの手間も軽減でき
る。なお、モータ回転時に各蓋片6に渦電流が生じるお
それはあるが、蓋片6は歯形43の先端面43aを覆う
ことなくスロット44の開口にのみ設けてあるから、第
3従来例で説明したようなステータコアの内周全周を覆
う広幅の筒体を設けるのに比して、渦電流によるモータ
の出力損失を最小限に抑えることができる。
【0019】(第2実施形態)図6は他の構造の蓋片1
0を使用したステータコア41の一部拡大正面図を示
し、図7には図6のVII −VII 線に沿った断面図を示
す。図において、ステータコイル42はコイルボビン7
に巻回されてそれぞれステータコア41内周の歯形43
の周囲に装着されている。歯形43間に形成されたスロ
ット44の開口はそれぞれ蓋片10で覆ってあり、コイ
ルボビン7は蓋片10によって歯形43からの脱落を阻
止されている。上記各蓋片10は第1実施形態における
蓋片6と同様に珪素鋼板等の軟磁性材で構成されてい
る。蓋片10は図8に示すように平面視が略長方形の板
体で、全体が図9に示すように円弧状に湾曲している。
そして、蓋片10の長手方向の一端には中央に、押圧用
治具を当てて位置決めするための半円形凹所101が形
成されている。
【0020】上記蓋片10の幅方向の両側縁102,1
03はそれぞれ、図10に示すように、隣り合う各歯形
43の、スロット44開口に臨む先端部側縁に形成され
た係止部431に係合して保持されている。この係止部
431の詳細を図11に示す。係止部431はロータ3
の回転中心方向へ突出する上記歯形43の先端部側縁を
一定幅Wで切り欠いたもので、この係止部431に、湾
曲した所定厚の蓋片10の側縁103を、ステータコア
41の厚み方向(図11の紙面垂直方向)から押圧し挿
入する。この状態で、係止部431は蓋片10の側縁1
03に対して、図11の白矢印で示す脱落方向へdの重
なり代を有しているから、蓋片10は脱落することなく
確実に保持される。
【0021】このようにして、各蓋片10は係止部43
1により保持されてスロット44開口を覆い、コイルボ
ビン7を位置決めする。この状態で、蓋片10の円弧状
に湾曲する板面は、隣り合う歯形43の先端面43aと
同一円周上で同一曲率でこれらに連らなり、第1実施形
態と同様にロータ磁石32(図2参照)に対向するステ
ータコア41内周面の凹凸が実質的に解消されて、コギ
ングの発生が効果的に防止される。本実施形態では、各
蓋片10を歯形43に形成した係止部431で保持して
いるから、第1実施形態のようなフロントハウジング1
の段付き面1a(図1参照)やリヤハウジング2の突壁
24は不要であり、ハウジング構造の簡素化によるコス
ト低減が実現される。なお、係止部は既に説明した形状
に限られるものではなく、蓋片10の側縁102,10
3を脱落することなく係止できる形状であれば良い。例
えば、図12に示すように、蓋片10の両側縁102,
103を斜めに湾曲させる一方、歯形43の先端部側縁
に、これら側縁102,103を受け入れるように傾斜
させた切り欠きを形成して係止部432とすることがで
きる。
【0022】(第3実施形態)図13にはコギング防止
構造の他の例を示し、図はステータコア内周部の拡大断
面図である。ステータコア41の内周部に形成された各
歯形43には、その外周とほぼ同形の内周を有する連結
部材としてのコイルボビン7がそれぞれ装着してあり、
これらコイルボビン7にそれぞれ励磁コイル42が巻回
されている。各コイルボビン7は鉄等の軟磁性材で構成
され、その内端フランジ71は、装着された歯形43の
先端面43aに連なるとともに、隣り合うコイルボビン
7の内端フランジ71が互いに接して、歯形43間のス
ロット44開口を覆っている。このようなコイルボビン
7を設けたことにより、ロータ磁石32(図1参照)に
対向するステータコア41内周面の凹凸は実質的に解消
され、ロータ磁石32の外周面に形成された磁極に対す
る磁気抵抗が周方向においてほぼ均一となる。これによ
り、上記第1実施形態と同様の効果を奏して、コギング
の発生が防止される。なお、歯形先端面43aの曲率が
小さい場合には、コイルボビン7の内端フランジ71を
曲面とせず図示のように平板状に成形しても十分な効果
が得られる。
【0023】(第4実施形態)図14にはコギング防止
構造のさらに他の例における、ステータコア内周部の拡
大断面図を示す。図において、各歯形43にはその外周
とほぼ同形の内周を有する連結部材としての筒体8がそ
れぞれ装着してある。各筒体8は鉄粉等の軟磁性粉を混
入した樹脂材を型成形したもので、その内周部には励磁
コイル42が封入されている。各筒体8の内端面8aは
歯形43の先端面43aと同曲率で湾曲してこれら先端
面43aに連なる曲面に成形され、かつ隣り合う筒体8
の内端面8aは互いに接している。このような構造によ
り、ロータ磁石32(図1参照)に対向するステータコ
ア41内周面の凹凸が実質的に解消され、ロータ磁石3
2の外周面に形成された磁極に対する磁気抵抗が周方向
においてほぼ均一となって、コギングの発生が防止され
る。なお、筒体8の樹脂材に混入する磁性粉の割合は多
い方がコギングの防止には効果があるが、磁性粉の割合
が多くなると筒体8の機械的強度は低下するので、両者
の兼ね合いで混入割合を決定する。
【0024】(第5実施形態)図15にはコギング防止
構造のさらに他の例における、ステータコア内周部の拡
大断面図を示す。図において、励磁コイル42はステー
タコア41の各歯形43に直接巻回してあり、歯形43
間のスロット44には、第3実施形態におけると同様の
軟磁性粉を混入した樹脂材が射出成形等により充填され
て、連結部材としての充填層9となっている。充填層9
の内周面9aは歯形43の先端面43aと同曲率で湾曲
してこれら先端面43aに連続する曲面に成形されてい
る。これにより、ロータ磁石32(図1参照)に対向す
るステータコア41内周面の凹凸が実質的に解消され、
ロータ磁石32の外周面に形成された磁極に対する磁気
抵抗が周方向においてほぼ均一となって、コギングの発
生が防止される。
【0025】(その他の実施形態)上記各実施形態で
は、インナロータ式のモータについて説明したが、本発
明はアウタロータ式のモータにも適用することができ
る。また、ブラシレスDCモータに限られず、ステータ
に歯形を有する例えばステッピングモータ等にも適用す
ることができる。さらにモータに限らず、発電機への適
用も可能である。
【0026】
【発明の効果】以上のように、本発明の回転電機のコギ
ング防止構造は、構造簡易で低コストであり、しかもモ
ータの損失を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における、ブラシレスD
Cモータの全体縦断面図で、図2のI −I 線に沿った断
面図である。
【図2】リヤハウジングを取り去った状態でのブラシレ
スDCモータの部分断面正面図である。
【図3】リング板で連結された蓋片の全体側面図であ
る。
【図4】リング板で連結された蓋片の全体正面図で、図
3のA矢視図である。
【図5】製造過程における蓋片の正面図である。
【図6】本発明の第2実施形態における、ステータの一
部拡大正面図である。
【図7】図7のVII −VII 線に沿った断面図である。
【図8】蓋片の平面図である。
【図9】蓋片の端面図である。
【図10】ステータコアの一部拡大正面図である。
【図11】図10のA部拡大図である。
【図12】係止部の他の例を示すステータコアの一部拡
大正面図である。
【図13】本発明の第3実施形態における、ステータコ
アの一部拡大断面図である。
【図14】本発明の第4実施形態における、ステータコ
アの一部拡大断面図である。
【図15】本発明の第5実施形態における、ステータコ
アの一部拡大断面図である。
【符号の説明】
1…フロントハウジング、2…リヤハウジング、3…ロ
ータ、32…ロータ磁石、4…ステータ、41…ステー
タコア、42…励磁コイル、43…歯形、43a…先端
面、431…係止部、432…係止部、44…スロッ
ト、6…蓋片(連結部材)、7…コイルボビン(連結部
材)、71…内端フランジ、8…筒体(連結部材)、8
a…内端面、9…充填層(連結部材)、9a…内周面、
10…蓋片(連結部材)。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周面に一定間隔で磁極が形成されたロー
    タと、前記ロータの周面に近接対向する歯形を周方向へ
    一定間隔で複数形成したコア体を有し当該コア体の各歯
    形にそれぞれ励磁コイルを巻回したステータとを具備す
    る回転電機において、前記歯形間に形成された各スロッ
    トに、隣り合う歯形の先端面間に連なる面を有する磁性
    材の連結部材を設けたことを特徴とする回転電機のコギ
    ング防止構造。
  2. 【請求項2】 前記各スロットの開口を磁性材の蓋片で
    覆って前記連結部材としたことを特徴とする請求項1に
    記載の回転電機のコギング防止構造。
  3. 【請求項3】 前記スロットの開口に臨む前記各歯形の
    先端部側縁に、前記蓋片の側縁を係止する係止部を形成
    したことを特徴とする請求項2に記載の回転電機のコギ
    ング防止構造。
  4. 【請求項4】 前記係止部は、前記ロータの回転中心へ
    向けて延びる前記歯形の先端部側縁を一定幅で切り欠い
    て形成され、当該係止部に、前記ステータの内周に沿っ
    て湾曲する円弧状の前記蓋片の側縁を、ステータの厚み
    方向から挿入し係止するようにしたことを特徴とする請
    求項3に記載の回転電機のコギング防止構造。
  5. 【請求項5】 前記励磁コイルを巻回した磁性材のコイ
    ルボビンを前記各歯形に装着し、隣り合うコイルボビン
    の内端フランジを前記各スロットの開口で互いに接する
    ように位置させて前記連結部材としたことを特徴とする
    請求項1に記載の回転電機のコギング防止構造。
  6. 【請求項6】 磁性粉を混入した樹脂材により筒体を成
    形して、当該筒体内に前記励磁コイルを封入し、前記各
    歯形に装着した前記筒体の内端面を前記各スロットの開
    口で互いに接するように位置させて前記連結部材とした
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機のコギング
    防止構造。
  7. 【請求項7】 磁性粉を混入した樹脂材を前記スロット
    内に充填して充填層となし、前記充填層の内周面を隣り
    合う歯形の先端面間に連続させて前記連結部材としたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の回転電機のコギング防
    止構造。
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