JPH10289999A - 絶縁ゲート型サイリスタ - Google Patents

絶縁ゲート型サイリスタ

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JPH10289999A
JPH10289999A JP9561397A JP9561397A JPH10289999A JP H10289999 A JPH10289999 A JP H10289999A JP 9561397 A JP9561397 A JP 9561397A JP 9561397 A JP9561397 A JP 9561397A JP H10289999 A JPH10289999 A JP H10289999A
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JP
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conductivity type
region
layer
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emitter
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JP9561397A
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Tadayoshi Iwaana
忠義 岩穴
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電気的特性を大きく劣化させることなく、工程
数を低減した、コストパフォーマンスの優れた絶縁ゲー
ト型サイリスタを提供する。 【解決手段】p+ ウェル領域を設けず、第一、第二pベ
ース領域4、6、nソース領域7とnエミッタ領域8の
拡散深さをそれぞれ同一にする。従来の絶縁ゲート型サ
イリスタに比べ、フォトリソグラフィ、不純物イオンの
注入、拡散熱処理を3工程減らすことができ、しかも、
逆バイアス安全動作領域(RBSOA)はやや低下する
が、オン電圧とターンオフ時間とのトレードオフ特性
は、むしろ改善されたものとなる。更に、第二pベース
領域6あるい第二p+ ウェル領域15を囲むnベース層
3より低抵抗のnウェル領域17を設けることにより、
オン電圧を低減し、第一pベース領域4中に高濃度のp
+ コンタクト領域16を設けることによって、ターンオ
フ耐量を向上させられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力用スイッチン
グ素子として用いられる絶縁ゲート型サイリスタに関す
る。
【0002】
【従来の技術】電力用スイッチング素子としては、制御
の容易さや、動作速度の点からMOSFET(金属−酸
化膜−半導体のゲートをもつ電界効果トランジスタ)が
多用されてきた。近年、同じくMOS型のゲートをもつ
バイポーラトランジスタである絶縁ゲートバイポーラト
ランジスタ(以下IGBTと記す)が、特に高電圧分野
で広く使用されるようになってきている。これは、IG
BTが伝導度変調作用をもつためオン電圧が低く、損失
が低減できるからである。
【0003】図15(a)はIGBTの部分断面図であ
る。この部分断面図は単位セルを表しているのであっ
て、多数の単位セルが反転、繰り返しされて半導体素子
を構成している。高比抵抗のnベース層3の一方の面側
の表面層に互いに離れたpベース領域4が形成され、さ
らに、寄生サイリスタのラッチアップを防ぐ目的で、p
ベース領域4の一部にpベース領域4より拡散深さの深
いp+ ウェル領域5が形成されている。nベース層3の
他方の面側には、n+ バッファ層2を介してpエミッタ
層1が形成されている。pベース領域4の表面層には、
nソース領域7が選択的に形成されている。そして、表
面上には、nソース領域7とnベース層3とに挟まれた
pベース領域4の表面上にゲート酸化膜9を介して多結
晶シリコンのゲート電極層10が設けられてnチャネル
横型MOSFETが構成されている。この側の表面は、
りんガラス(PSG)等の絶縁膜14で覆われ、pベー
ス領域4およびnソース領域7の表面上にカソード電極
11が共通に接触するように、また一部では、ゲート電
極13がゲート電極層10に接触するように接触孔が開
けられている。pエミッタ層1の表面上にはアノード電
極12が設けられている。ゲート電極13は必ずしもこ
の図のように、第二pベース領域6と第一pベース領域
4との間でゲート電極層10に接触する必要はなく、他
の部分で接触していてもよい。
【0004】図15(b)は図15(a)のIGBTの
シリコン基板上の絶縁膜や電極を除去した表面の各拡散
領域を示す平面図である。六角環状のnソース領域7と
その中のp+ ウェル領域5を含む六角形のpベース領域
4が、nベース層3の表面層に、均等に配置されてい
る。点線はカソード電極11が接触している部分を示し
ている。
【0005】IGBTは、MOS型のゲートをもつバイ
ポーラトランジスタであったが、更に最近、MOS型の
ゲートをもつ絶縁ゲート型サイリスタが開発されてい
る。この絶縁ゲート型サイリスタは、二重に少数キャリ
アの注入が起きるので、伝導度変調作用により、更にオ
ン電圧を低減できるものである。図16は絶縁ゲート型
サイリスタの例の部分断面図である。類似の構造は例え
ば特願平8−67545にて提案されている。この部分
断面図も単位セルを表している。この絶縁ゲート型サイ
リスタの構造は図15(a)のIGBTと良く似ている
が、ゲート電極層10の両側の構造が違っている。
【0006】すなわち、高比抵抗のnベース層3の一方
の面側の表面層に互いに離れた第一pベース領域4と第
二pベース領域6とが形成されている。第一pベース領
域4の表面層には、nソース領域7、第二pベース領域
6の表面層にはnエミッタ領域8がそれぞれ選択的に形
成されている。そして、表面上には、nソース領域7と
nエミッタ領域8とに挟まれた第一pベース領域4、n
ベース層3の表面露出部、第二pベース領域6の表面上
にゲート酸化膜9を介して多結晶シリコンのゲート電極
層10が設けられてnチャネル横型MOSFETが構成
されている。カソード電極11は、nソース領域7と第
一pベース領域4の表面に共通に接触している。nエミ
ッタ領域8の表面は絶縁膜19で覆われている。図示し
ないがゲート電極層10に接するゲート電極が設けられ
ている。図のゲート電極層10の左側は、pエミッタ層
1、nベース層3、第二pベース領域6、nエミッタ領
域8の四層からなりサイリスタ部と呼ぶことにする。ゲ
ート電極層10の右側は、pエミッタ層1、nベース層
3、第一pベース領域4、nソース領域の四層からなり
IGBT部と呼ぶことにする。
【0007】各部の寸法例としては、p+ ウェル領域5
の拡散深さは6μm、第一、第二pベース領域4、6の
拡散深さはそれぞれ2μm、18μm、nソース領域
7、nエミッタ領域8の拡散深さはそれぞれ0.3μ
m、10μmである。nソース領域7は砒素のイオン注
入により、nエミッタ領域8は燐のイオン注入により形
成され、nエミッタ領域8の拡散深さがnソース領域7
のそれより深くなるようにしている。
【0008】これはオン電圧低減のため、サイリスタ部
のnエミッタ領域8、第二pベース領域6、nベース層
3からなるnpnトランジスタの電流増幅率が大きくな
るようにしているのである。この素子のカソード電極1
1を接地し、アノード電極12に正の電圧を印加した状
態で、ゲート電極に、ある値(しきい値)以上の正の電
圧を加えると、ゲート酸化膜9の下に反転層(一部蓄積
層)のチャネルが形成され、前記横型MOSFETがオ
ンする。これにより、先ず電子がカソード電極11→n
ソース領域7→MOSFETのチャネルの経路を通って
nベース層3に供給される。この電子は、pnpトラン
ジスタ(pエミッタ層1/n+ バッファ層2およびnベ
ース層3/pベース領域4)のベース電流として働き、
よってこのpnpトランジスタが動作する。(この動作
をIGBTモードと呼ぶ。) 正孔が、pエミッタ層1
から注入され、n+ バッファ層2、nベース層3を通
り、第一pベース領域4へと流れる。その際、第二pベ
ース領域6はフローティングとなっているので、nベー
ス層3を流れる正孔電流のために次第に電位が上がって
ゆく。図16の断面図からわかるように、オン時にはn
エミッタ領域8はMOSFETのチャネル領域を通じて
nソース領域7とほぼ等電位に保たれるので、やがてn
エミッタ領域8から電子の注入が生じ、pエミッタ層
1、n+ バッファ層2およびnベース層3、第二pベー
ス領域6、nエミッタ領域8からなるサイリスタ部が動
作する。(この動作をサイリスタモードと呼ぶ。) ターンオフ時には、ゲート電極の電位を横型MOSFE
Tのしきい値以下に下げ、横型MOSFETをオフする
ことによって、nエミッタ領域8がカソード電極11か
ら電気的に分離され、よってサイリスタ部の動作が止ま
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図15と図16とを比
べるとわかるように、絶縁ゲート型サイリスタは、非常
に複雑な工程を要する構造となっている。これは特性の
最適化のため、このような構造になったものであるが、
例えばIGBTに比べると、第二pベース領域8、nエ
ミッタ領域7の形成工程が多くなっている。
【0010】この絶縁ゲート型サイリスタにおいて、更
なる低オン電圧化、ターンオフ耐量の向上等の特性改善
を図ることは重要な課題であるが、一方、特に比較的低
い定格の素子においては、このような構造の工程数の多
さがむしろ問題になることがある。例えば、電気的特性
を大きく劣化させることなく、工程数を低減できるもの
であれば、低コスト化の要求に応えるものとなる。すな
わち、特性は、素子のコストに見合った範囲で最良であ
ることが要求される。
【0011】このような問題に鑑み本発明の目的は、コ
ストパフォーマンスの優れた絶縁ゲート型サイリスタを
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題解決のため本
発明は、高比抵抗の第一導電型ベース層と、その第一導
電型ベース層の一面側の表面層に選択的に形成され、そ
の下方に第二導電型ウェル領域を持たない第一、第二の
第二導電型ベース領域と、第一の第二導電型ベース領域
の表面層に選択的に形成された第一導電型ソース領域
と、第二の第二導電型ベース領域の表面層に選択的に形
成された第一導電型エミッタ領域と、第一導電型のソー
ス領域およびエミッタ領域間に挟まれた第一の第二導電
型ベース領域の表面、第一導電型ベース層の露出部およ
び第二の第二導電型ベース領域の表面上に絶縁膜を介し
て形成されたゲート電極層と、第一の第二導電型ベース
領域の露出部と第一導電型ソース領域とに共通に接触す
る第一主電極と、第一導電型ベース層の他面側に形成さ
れた第二導電型エミッタ層と、その第二導電型エミッタ
層に接触する第二主電極と、ゲート電極僧に接触するゲ
ート電極とを備え、第二の第二導電型ベース領域および
第一導電型エミッタ領域の表面全面が絶縁膜で覆われた
絶縁ゲート型サイリスタにおいて、第一、第二の第二導
電型ベース領域の拡散深さが同じであるものとする。
【0013】そのようにすれば、第一、第二の第二導電
型ベース領域が同時に形成できるので、別々に形成する
より工程数が少なくて済む。また、高比抵抗の第一導電
型ベース層と、その第一導電型ベース層の一面側の表面
層に選択的に形成され、その下方に第二導電型ウェル領
域を持つ第一の第二導電型ベース領域と、第一導電型ベ
ース層の一面側の表面層に選択的に形成され、その下方
に第二導電型ウェル領域を持たない第二の第二導電型ベ
ース領域と、第一の第二導電型ベース領域の表面層に選
択的に形成された第一導電型ソース領域と、第二の第二
導電型ベース領域の表面層に選択的に形成された第一導
電型エミッタ領域と、第一導電型のソース領域およびエ
ミッタ領域間に挟まれた第一の第二導電型ベース領域の
表面、第一導電型ベース層の露出部および第二の第二導
電型ベース領域の表面上に絶縁膜を介して形成されたゲ
ート電極層と、第一の第二導電型ベース領域の露出部と
第一導電型ソース領域とに共通に接触する第一主電極
と、第一導電型ベース層の他面側に形成された第二導電
型エミッタ層と、その第二導電型エミッタ層に接触する
第二主電極と、ゲート電極僧に接触するゲート電極とを
備え、第二の第二導電型ベース領域および第一導電型エ
ミッタ領域の表面全面が絶縁膜で覆われた絶縁ゲート型
サイリスタにおいて、第一の第二導電型ウェル領域の拡
散深さが、第二の第二導電型ベース領域のそれよりも深
いものとする。
【0014】そのようにすれば、第二の第二導電型ベー
ス領域の拡散時間は、第一の第二導電型ウェル領域の拡
散時間内で済む。特に、前記第一導電型ソース領域の拡
散深さが、第一導電型エミッタ領域のそれと同じである
ことがよい。そのようにすれば、第一導電型ソース領域
と第一導電型エミッタ領域とが同時に形成できるので、
別々に形成するより工程数が少なくて済む。
【0015】更に、前記第二の第二導電型ベース領域の
周りに、第一導電型ベース層よりも比抵抗の低い第一導
電型ウェル領域を設けるものとする。そのようにすれ
ば、第一導電型ベース層の多数キャリアの電流は第二の
第二導電型ベース領域付近を流れ易くなる。その結果、
裏面から注入された少数キャリアはクーロン力により、
第二の第二導電型ベース領域付近を流れる割合が多くな
り、少ない電流でサイリスタモードに移行する。
【0016】そして、高比抵抗の第一導電型ベース層
と、その第一導電型ベース層の一面側の表面層に選択的
に形成された第一、第二の第二導電型ベース領域と、第
一の第二導電型ベース領域の下方に接続して形成された
第一の第二導電型ウェル領域と、第一の第二導電型ベー
ス領域の表面層に選択的に形成された第一導電型ソース
領域と、第二の第二導電型ベース領域の下方に接続して
形成された第二の第二導電型ウェル領域と、第二の第二
導電型ベース領域の表面層に選択的に形成された第一導
電型エミッタ領域と、第一導電型のソース領域およびエ
ミッタ領域間に挟まれた第一の第二導電型ベース領域の
表面、第一導電型ベース層の露出部および第二の第二導
電型ベース領域の表面上に絶縁膜を介して形成されたゲ
ート電極層と、第一の第二導電型ベース領域の露出部と
第一導電型ソース領域とに共通に接触する第一主電極
と、第一導電型ベース層の他面側に形成された第二導電
型エミッタ層と、その第二導電型エミッタ層に接触する
第二主電極と、ゲート電極僧に接触するゲート電極とを
備え、第二の第二導電型ベース領域および第一導電型エ
ミッタ領域の表面全面が絶縁膜で覆われた絶縁ゲート型
サイリスタにおいて、第一、第二の第二導電型ウェル領
域の拡散深さが同じであるものとする。
【0017】そのようにすれば、第一、第二の第二導電
型ウェル領域が同時に形成できるので、別々に形成する
より工程数が少なくて済む。特に、前記第二の第二導電
型ウェル領域の周りに、第一導電型ベース層よりも比抵
抗の低い第一導電型ウェル領域を設けることがよい。そ
のようにすれば、第一導電型ベース層の多数キャリアの
電流は第二の第二導電型ウェル領域付近を流れ易くな
る。その結果、裏面から注入された少数キャリアはクー
ロン力により、第二の第二導電型ウェル領域付近を流れ
る割合が多くなり、少ない電流でサイリスタモードに移
行する。
【0018】また、前記第一導電型ソース領域の直下、
第一の第二導電型ベース領域中に第一の第二導電型ベー
ス領域より拡散深さの浅い第二導電型コンタクト領域を
設けることがよい。そのようにすれば、第一導電型ソー
ス領域の下方を流れるキャリアによる第一の第二導電型
ベース領域中の電位差が低減され、寄生サイリスタのラ
ッチアップが起こりにくくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図16と共通の部分に同一
の符号を付した図面を参照しながら本発明の実施例を説
明する。以下の実施例では、n、pを冠した領域、層等
はそれぞれ電子、正孔を多数キャリアとする領域、層を
意味するものとし、第一導電型をn型、第二導電型をp
型とするが、これを逆にすることも可能である。
【0020】〔実施例1〕図1は、本発明第一の実施例
(以下実施例1と記す)の絶縁ゲート型サイリスタの部
分断面図である。この部分断面図は単位セルを表してい
るのであって、多数の単位セルが反転、繰り返しされて
半導体素子を構成している。図1に示した絶縁ゲート型
サイリスタの半導体基板部分の構造は、図16の絶縁ゲ
ート型サイリスタと良く似ている。
【0021】すなわち、高比抵抗のnベース層3の一方
の面側の表面層に互いに離れた第一pベース領域4と第
二pベース領域6が形成されている。nベース層3の他
方の面側には、n+ バッファ層2を介してpエミッタ層
1が形成されている。第一pベース領域4の表面層に
は、nソース領域7、第二pベース領域6の表面層には
nエミッタ領域8がそれぞれ選択的に形成されている。
そして、表面上には、nソース領域7とnエミッタ領域
8とに挟まれた第一pベース領域4、nベース層3の表
面露出部、第二pベース領域6の表面上にゲート酸化膜
9を介して多結晶シリコンのゲート電極層10が設けら
れてnチャネル横型MOSFETが構成されている。こ
の側の表面は、りんガラス(PSG)等の絶縁膜14で
覆われ、第一pベース領域4およびnソース領域7の表
面上にカソード電極11が共通に接触するように、また
一部では、ゲート電極13がゲート電極層10に接触す
るように接触孔が開けられている。nエミッタ領域8の
表面上は絶縁膜19で覆われている。pエミッタ層1の
表面上にはアノード電極12が設けられている。ゲート
電極13は必ずしもこの図のように、第二pベース領域
6と第一pベース領域4との間でゲート電極層10に接
触する必要はなく、他の部分で接触していてもよい。
【0022】図2(a)は実施例1の絶縁ゲート型サイ
リスタのゲート電極層の中央での水平断面図であり、図
1と共通の部分には同一の符号が付されている。網状の
ゲート電極層10の中に、六角形の絶縁膜19がありそ
の周りに、絶縁膜14で周囲を囲まれた六角形のカソー
ド電極11が配置された形のパターンが繰り返されてい
る。但し、図の断面ではカソード電極11が六角形であ
るが、実際には絶縁膜14を介してゲート電極層10の
上にも延長されることが多い。
【0023】図2(b)は、図1の絶縁ゲート型サイリ
スタのシリコン基板上の絶縁膜や電極を除去した表面の
各拡散領域を示す平面図である。図2(a)の六角形の
絶縁膜19の下に当たる部分には、nエミッタ領域8が
あり、その周囲を第二pベース領域6が囲んでいる。点
線はカソード電極11が接触している部分を示してい
る。カソード電極11が接触している部分には、六角環
状のnソース領域7があり、その周囲を第一pベース領
域4が囲んでいる。第一pベース領域4と第二pベース
領域6との間および二つの第一pベース領域4の間に
は、nベース層3が露出している。図2(a)のゲート
電極層10の下にあたる部分は主に、第一pベース領域
4、第二pベース領域6およびnベース層3の表面露出
部である。
【0024】なお、実施例1の絶縁ゲート型サイリスタ
は、拡散領域形成のためのマスクを変えるだけで従来の
IGBTとほぼ同じ工程で製造できる。すなわち、例え
ば1200V用素子としては、比抵抗0.02Ω・c
m、厚さ450μm のp型シリコン基板上にn+ バッフ
ァ層2として、比抵抗0.05Ω・cm、厚さ15μm
のn層、nベース層3として、比抵抗80Ω・cm、厚
さ約115μm のn層をエピタキシャル成長させたウェ
ハを用いる。第一、第二のpベース領域4、6およびp
エミッタ層1は、ホウ素イオンのイオン注入および熱拡
散により形成し、nエミッタ領域8およびnソース領域
7は、砒素イオンおよび燐イオンのイオン注入および熱
拡散により形成した。第一pベース領域4、第二pベー
ス領域6、nソース領域7およびnエミッタ領域8の端
は、半導体基板上の多結晶シリコンからなるゲート電極
層10等をマスクとして、位置ぎめされて形成され、そ
れぞれの横方向拡散により、間隔が決められている。カ
ソード電極11およびゲート電極13はAl合金のスパ
ッタリングとその後のフォトリソグラフィにより形成
し、アノード電極12は、金属基板に半田づけするため
Ti/Ni/Auの三層をスパッタリングで堆積して形
成している。また、スイッチング時間の短縮を図るため
のキャリアのライフタイム制御はヘリウムイオンの照射
でおこなった。ヘリウムイオン照射は、ライフタイムキ
ラーとなる結晶欠陥を局在化できる方法である。ヘリウ
ムイオン照射の条件としては、加速電圧24MeV、ド
ーズ量1×1011〜1×1012cm-2とし、照射後35
0〜375℃でアニールした。
【0025】各部の寸法例としては、第一、第二のpベ
ース領域4、6の拡散深さは2μm、nソース領域7、
nエミッタ領域8の拡散深さは0.3μmである。ゲー
ト電極層10の幅は、15μm、nソース領域7、nエ
ミッタ領域8の幅はそれぞれ約4μm、6μm、セルピ
ッチは約30μmである。ゲート酸化膜9の厚さは、5
0nmとした。
【0026】このように形成された絶縁ゲート型サイリ
スタの動作は、図16の従来の絶縁ゲート型サイリスタ
のところで説明したのと同じであるので繰り返さない。
ここで、図1の実施例1の絶縁ゲート型サイリスタにお
いては、第一、第二のpベース領域4、6が同時に形成
されているので、拡散深さが等しくなっている。また、
nソース領域やとnエミッタ領域8についても、同時に
形成されているので拡散深さが等しい。しかも、第一p
ベース領域4の下方のp+ ウェル領域5か形成されてい
ない。
【0027】従って、図16の従来の絶縁ゲート型サイ
リスタと比較すれば、フォトリソグラフィ、不純物イオ
ンの注入および拡散が3回、図15のIGBTに比較し
ても1回少なくて済むことになる。同じエピタキシャル
ウェハを用いて、図15に示したIGBTおよび図16
に示した従来の絶縁ゲート型サイリスタのいずれも12
00V素子を試作した。チップサイズはいずれも1cm
2 である。図3は、図1に示した実施例1の絶縁ゲート
型サイリスタと、比較例としてのIGBTおよび従来の
絶縁ゲート型サイリスタのオン電圧とターンオフ時間と
のトレードオフ特性の比較図である。横軸は、オン電
圧、たて軸は、ターンオフ時間である。オン電圧は、5
0A・cm-2の電流導通時の25℃における電位降下で
示す。また、ターンオフ時間は125℃で測定したもの
である。実施例1の素子は、IGBTに比べてはるかに
良く、従来の絶縁ゲート型サイリスタに比べても若干で
はあるが本実施例の素子のほうが良好なトレードオフ特
性を示すことがわかる。
【0028】サイリスタ部のpベース長に注目すると、
図16の従来型では、第二pベース領域とnエミッタ領
域の拡散深さの差(8μm)であったものが、本発明で
は、第二pベース領域6とnエミッタ領域8との拡散深
さの差(1.7μm)になっている。従って、本発明の
方がサイリスタ部のnpnトランジスタの電流増幅率は
大きくなり、トレードオフ特性としては、良好なものと
なっている。
【0029】図4は本実施例13の素子と、比較例とし
て先に記したIGBTおよび従来の絶縁ゲート型サイリ
スタの逆バイアス安全動作領域(以下RBSOAと記
す)を、図5に示した測定回路を用いて125℃で測定
した結果である。横軸は、アノード−カソード間電圧
(VAK)、たて軸は、電流(IAK)である。図5におい
て、被測定素子21は、並列接続された1mHのインダ
クタンス22およびフリーホイーリングダイオード23
を介して直流電源24に接続され、被測定素子21のゲ
ートは、20Ωの抵抗25を介してゲート電源26に接
続されている。
【0030】図4からもわかるように、本発明の実施例
1の素子の安全動作領域は、IGBTには及ばないが、
従来の絶縁ゲート型サイリスタに近い大きな破壊耐量を
もっていることがわかる。これは、本発明において、第
一pウェル領域をなくしたため、正孔電流に対して、n
ソース領域7直下の抵抗が大きくなったために、寄生サ
イリスタのラッチアップが生じ易くなったためである。
【0031】なお、IGBTがターンオフ耐量が大きく
なっているのは、絶縁ゲート型サイリスタの第二pベー
ス領域にあたる部分にも第一pベース領域とnソース領
域とが形成されるので、カソード電極11との接触部分
の数が多く、同じ電流密度をターンオフさせる際に、ユ
ニットセル当たりのターンオフ電流が低減しているため
である。
【0032】以上述べたように、実施例1の絶縁ゲート
型サイリスタは、従来の絶縁ゲート型サイリスタに近い
特性が得られることから、フォトリソグラフィや不純物
イオン注入の回数が少なくてすむという、工数の少ない
メリットは大きく、大量生産に適した構造である。な
お、図1のような構造をもつものとして、図2に示した
実施例1の六角パターンの他に、方形のもの、他の多角
形のもの、円形、楕円形のユニットセルのもの等様々な
パターンが考えられる。また、第二pベース領域を取り
囲むように第一pベース領域を配置することもできる。
【0033】〔実施例2〕図6は、本発明第二の実施例
(以下実施例2と記す)の絶縁ゲート型サイリスタの部
分断面図である。この例は、図1に示した実施例1の絶
縁ゲート型サイリスタの構造と良く似ている。異なって
いるのは、第一pベース領域4の中に、nソース領域7
と一部が重なるようにnソース領域7より深いp+ コン
タクト領域16が形成されている点である。但しp+
ンタクト領域16の拡散深さは第一pベース領域4より
は浅い。当然そのためのフォトリソグラフィ、不純物イ
オンの注入および拡散をおこなわなければならない。サ
イリスタ部では、nベース層3の表面層に第一pベース
領域7と同じ深さの第二pベース領域6と、nソース領
域7と同じ深さのnエミッタ領域8が形成されている。
【0034】しかし、それでも図16の従来の絶縁ゲー
ト型サイリスタと比較すれば、フォトリソグラフィ、不
純物イオンの注入および拡散が2回省かれていることに
なる。しかもp+ コンタクト領域16は拡散深さが浅い
ので、拡散熱処理は比較的短時間で済む。図4に、本実
施例2の素子のRBSOAをも示した。本実施例2の素
子の安全動作領域は、IGBTには及ばないが、従来の
絶縁ゲート型サイリスタを凌ぐほど大きくなっているこ
とがわかる。
【0035】図からわかるように、電流密度が電圧に依
存している部分と、依存していない部分がある。前者は
アバランシェ降伏電流に起因している部分であり、後者
は寄生サイリスタのラッチアップに起因している部分で
ある。そして、その電圧に依存していない部分が増大し
ている。これは、nソース領域7の直下の第一pベース
領域4中に、高濃度のp+ コンタクト領域16を設けた
ことによって、nソース領域7の下の第一pベース領域
4内の抵抗が低下し、寄生サイリスタのラッチアップが
起こり難くなったことによる。
【0036】実施例2の素子のオン電圧とターンオフ時
間とのトレードオフ特性を測定したが、実施例1とほぼ
同じ特性であり、従来の絶縁ゲート型サイリスタにも殆
ど劣らないトレードオフ特性であった。 〔実施例3〕図7は、本発明第三の実施例(以下実施例
3と記す)の絶縁ゲート型サイリスタの部分断面図であ
る。この例では、第一pベース領域4に部分的に重ね
て、第一pベース領域4より拡散深さの深い、例えば拡
散深さ6μmのp+ ウェル領域5が形成されている。し
かしなお、実施例1の絶縁ゲート型サイリスタと同様
に、第一、第二のpベース領域4、6が同時に形成され
ているので、拡散深さが等しくなっている。また、nソ
ース領域7とnエミッタ領域8についても、同時に形成
されているので拡散深さが等しい。図16の従来の絶縁
ゲート型サイリスタと比較すれば、フォトリソグラフ
ィ、不純物イオンの注入および拡散が2回省かれている
ことになる。しかも、第二pベース領域6の拡散深さは
+ ウェル領域5のそれより浅いので、拡散時間は短く
て済む。
【0037】図8は、図7に示した実施例3の絶縁ゲー
ト型サイリスタと、比較例としてのIGBTおよび従来
の絶縁ゲート型サイリスタのオン電圧とターンオフ時間
とのトレードオフ特性の比較図である。オン電圧は、5
0A・cm-2の電流導通時の25℃における電位降下で
示す。また、ターンオフ時間は125℃で測定したもの
である。
【0038】実施例3の素子は、IGBTに比べてはる
かに良く、従来の絶縁ゲート型サイリスタとほぼ同等の
トレードオフ特性を示すことがわかる。これは、本発明
の構造において、第二pベース領域6の下方に第二pウ
ェル領域がないため、第二pベース領域6付近の正孔電
流の割合いが減少し、サイリスタモードへの移行が遅く
なった反面、サイリスタ部のnpnトランジスタの電流
増幅率が増大したため、サイリスタのコンダクタンスが
大きくなったという、双方の要因によって、トレードオ
フ特性としては、従来型とほぼ同等の結果となったと考
えられる。
【0039】図9は本実施例3の素子と、比較例として
前記二素子のRBSOAを、図5に示した測定回路を用
いて125℃で測定した結果である。この図からもわか
るように、本発明の実施例3の素子の安全動作領域は、
IGBTには及ばないが、従来の絶縁ゲート型サイリス
タを凌ぐほど大きくなっていることがわかる。これは、
本発明の構造において、第二pウェル領域がないため、
第二pベース領域6付近の正孔電流の割合は少なく、n
ソース領域8直下を流れる正孔電流が減少して、ターン
オフ耐量は大きくなっているのである。
【0040】〔実施例4〕図10は、本発明第四の実施
例(以下実施例4と記す)の絶縁ゲート型サイリスタの
部分断面図である。この例では、第一pベース領域4に
部分的に重ねて、第一pベース領域4より拡散深さの深
いp+ ウェル領域5が形成されている。更に、第二pベ
ース領域6を囲む第二pベース領域6より拡散深さの深
いn+ ウェル領域17が形成されている。そしてなお、
実施例1の絶縁ゲート型サイリスタと同様に、第一、第
二のpベース領域4、6は同時に形成されているので、
拡散深さが等しくなっている。また、nソース領域7と
nエミッタ領域8についても、同時に形成されているの
で拡散深さが等しい。図16の従来の絶縁ゲート型サイ
リスタと比較すれば、フォトリソグラフィ、不純物イオ
ンの注入および拡散が1回省かれていることになる。
【0041】この例では、第二pベース領域6を囲むn
ベース層3より低抵抗のn+ ウェル領域17を設けるこ
とによって、電子電流はn+ ウェル領域17および第二
pベース領域6付近を流れやすくなる。その結果、pエ
ミッタ層1から注入された正孔は、クーロン力により第
二pベース領域6付近を流れる割合が大きくなり、少な
い電流でサイリスタモードに移行するので、トレードオ
フ特性としては、良好な結果となる。
【0042】〔実施例5〕図11は、本発明第五の実施
例(以下実施例5と記す)の絶縁ゲート型サイリスタの
部分断面図である。この例では、第一pベース領域4、
第二pベース領域6に部分的に重ねて、それぞれ第一p
ベース領域4より拡散深さの深い第一p+ウェル領域5
および第二p+ ウェル領域15が形成されている。例え
ば第一、第二p+ ウェル領域5、15の拡散深さは6μ
mである。更に、第二p+ ウェル領域15を囲む第二p
+ ウェル領域15より拡散深さの深いn+ ウェル領域1
7が形成されている。そしてなお、第一、第二のpベー
ス領域4、6は同時に形成されているので、拡散深さが
等しくなっている。また、nソース領域7とnエミッタ
領域8についても、同時に形成されているので拡散深さ
が等しい。図16の従来の絶縁ゲート型サイリスタと比
較すれば、フォトリソグラフィ、不純物イオンの注入お
よび拡散が1回省かれていることになる。
【0043】今、前に記したエピタキシャルウェハを用
い、nウェル領域17の拡散深さを7、8、9、10μ
mとし、図2と同様のパターンをもつ1200Vクラス
の実験素子を試作した。それらの実験素子について、1
25℃で測定したオン電圧、ターンオフ時間のトレード
オフ特性を図12に示した。横軸は50A・cm-2での
オン電圧、縦軸はターンオフ時間である。図からわかる
ように、n+ ウェル領域17の拡散深さが深い程、トレ
ードオフ特性が改善されている。
【0044】次にやはり実験素子について、耐圧を測定
した結果を図13に示す。横軸はn + ウェル領域17の
拡散深さ、縦軸は耐圧である。この図を見ると、n+
ェル領域17の拡散深さが深い程耐圧が低下している。
これは、第二p+ ウェル領域15とn+ ウェル領域17
との間のpn接合の電界が大きくなるためである。そし
て、拡散深さを10μmにすると、急激に劣化している
ので、耐圧の観点からは、n+ ウェル領域17の拡散深
さは、9μm以下であることが望ましい。
【0045】従って、トレードオフ特性と耐圧とから、
+ ウェル領域17の拡散深さとしては、9μmが最も
よいことがわかる。図14は、n+ ウェル領域17の拡
散深さを9μmとした実施例5の絶縁ゲート型サイリス
タと、比較例としてIGBTおよび従来の絶縁ゲート型
サイリスタのオン電圧、ターンオフ時間のトレードオフ
特性である。
【0046】本実施例5の絶縁ゲート型サイリスタは、
IGBTのみならず、従来の絶縁ゲート型サイリスタよ
り優れたトレードオフ特性を示している。これは、実施
例4で説明したように、第二pベース領域6を囲むn+
ウェル領域17を設けることによって、電子電流、正孔
電流がn+ ウェル領域17および第二pベース領域6付
近を流れやすくなり、少ない電流でサイリスタモードに
移行するのでオン電圧は低くなるのである。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、第
一、第二の第二導電型ベース領域、第一、第二の第二導
電型ウェル領域または、第一導電型ソース領域と第一導
電型エミッタ領域との拡散深さをそれぞれ同一にするこ
とで、電気的特性を大きく劣化させることなく、工程数
を低減できることを明らかにした。
【0048】また工程数は増えるが、第二の第二導電型
ウェル領域あるいベース領域の周りに、第一導電型ベー
ス層より低抵抗の第一導電型ウェル領域を設けることに
より、サイリスタモードへの移行を早めてオン電圧を低
減し、第一の第二導電型ベース領域中に高濃度の第二導
電型領域を設けることによって、寄生サイリスタのラッ
チアップが起こり難くし、ターンオフ耐量を向上させら
れることを示した。
【0049】すなわち、コストパフォーマンスに優れた
絶縁ゲート型サイリスタの実現に大きな貢献をなすもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の絶縁ゲート型サイリスタの部分断面
【図2】(a)は実施例1の絶縁ゲート型サイリスタの
ゲート電極層中央での水平断面図、(b)はそのシリコ
ン基板表面での平面図
【図3】実施例1および比較例の600V素子のオン電
圧・ターンオフ時間トレードオフ特性図
【図4】実施例1および比較例の600V素子のRBS
OA図
【図5】RBSOA測定回路図
【図6】実施例2の絶縁ゲート型サイリスタの部分断面
【図7】実施例3の絶縁ゲート型サイリスタの部分断面
【図8】実施例3および比較例の600V素子のオン電
圧・ターンオフ時間トレードオフ特性図
【図9】実施例3および比較例の600V素子のRBS
OA図
【図10】実施例4の絶縁ゲート型サイリスタの部分断
面図
【図11】実施例5の絶縁ゲート型サイリスタの部分断
面図
【図12】オン電圧・ターンオフ時間トレードオフのn
+ ウェル領域の拡散深さ依存性を示す特性図
【図13】耐圧のn+ ウェル領域拡散深さ依存性を示す
特性図
【図14】実施例5および比較例の600V素子のオン
電圧・ターンオフ時間トレードオフ特性図
【図15】(a)はIGBTの部分断面図、(b)はそ
のシリコン基板表面での平面図
【図16】従来の絶縁ゲート型サイリスタの部分断面図
【符号の説明】
1 pエミッタ層 2 n+ バッファ層 3 nベース層 4 第一pベース領域 5 p+ ウェル領域または第一p+ ウェル
領域 6 第二pベース領域 7 nソース領域 8 nエミッタ領域 9 ゲート酸化膜 10 ゲート電極層 11 カソード電極 12 アノード電極 13 ゲート電極 14 絶縁膜 15 第二p+ ウェル領域 16 p+ コンタクト領域 17 n+ ウェル領域 19 絶縁膜 21 被測定素子 22 インダクタンス 23 フリーホイーリングダイオード 24 直流電源 25 抵抗 26 ゲート電源

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高比抵抗の第一導電型ベース層と、その第
    一導電型ベース層の一面側の表面層に選択的に形成さ
    れ、その下方に第二導電型ウェル領域を持たない第一、
    第二の第二導電型ベース領域と、第一の第二導電型ベー
    ス領域の表面層に選択的に形成された第一導電型ソース
    領域と、第二の第二導電型ベース領域の表面層に選択的
    に形成された第一導電型エミッタ領域と、第一導電型の
    ソース領域およびエミッタ領域間に挟まれた第一の第二
    導電型ベース領域の表面、第一導電型ベース層の露出部
    および第二の第二導電型ベース領域の表面上に絶縁膜を
    介して形成されたゲート電極層と、第一の第二導電型ベ
    ース領域の露出部と第一導電型ソース領域とに共通に接
    触する第一主電極と、第一導電型ベース層の他面側に形
    成された第二導電型エミッタ層と、その第二導電型エミ
    ッタ層に接触する第二主電極と、ゲート電極僧に接触す
    るゲート電極とを備え、第二の第二導電型ベース領域お
    よび第一導電型エミッタ領域の表面全面が絶縁膜で覆わ
    れた絶縁ゲート型サイリスタにおいて、 第一、第二の第二導電型ベース領域の拡散深さが同じで
    あることを特徴とする絶縁ゲート型サイリスタ。
  2. 【請求項2】高比抵抗の第一導電型ベース層と、その第
    一導電型ベース層の一面側の表面層に選択的に形成さ
    れ、その下方に第二導電型ウェル領域を持つ第一の第二
    導電型ベース領域と、第一導電型ベース層の一面側の表
    面層に選択的に形成され、その下方に第二導電型ウェル
    領域を持たない第二の第二導電型ベース領域と、第一の
    第二導電型ベース領域の表面層に選択的に形成された第
    一導電型ソース領域と、第二の第二導電型ベース領域の
    表面層に選択的に形成された第一導電型エミッタ領域
    と、第一導電型のソース領域およびエミッタ領域間に挟
    まれた第一の第二導電型ベース領域の表面、第一導電型
    ベース層の露出部および第二の第二導電型ベース領域の
    表面上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極層と、第
    一の第二導電型ベース領域の露出部と第一導電型ソース
    領域とに共通に接触する第一主電極と、第一導電型ベー
    ス層の他面側に形成された第二導電型エミッタ層と、そ
    の第二導電型エミッタ層に接触する第二主電極と、ゲー
    ト電極僧に接触するゲート電極とを備え、第二の第二導
    電型ベース領域および第一導電型エミッタ領域の表面全
    面が絶縁膜で覆われた絶縁ゲート型サイリスタにおい
    て、 第一の第二導電型ウェル領域の拡散深さが、第二の第二
    導電型ベース領域のそれよりも深いことを特徴とする絶
    縁ゲート型サイリスタ。
  3. 【請求項3】前記第一導電型ソース領域の拡散深さが、
    第一導電型エミッタ領域のそれと同じであることを特徴
    とする請求項1または2に記載の絶縁ゲート型サイリス
    タ。
  4. 【請求項4】前記第二の第二導電型ベース領域の周り
    に、第一導電型ベース層よりも比抵抗の低い第一導電型
    ウェル領域を設けることを特徴とする請求項1ないし3
    のいずれかに記載の絶縁ゲート型サイリスタ。
  5. 【請求項5】高比抵抗の第一導電型ベース層と、その第
    一導電型ベース層の一面側の表面層に選択的に形成され
    た第一、第二の第二導電型ベース領域と、第一の第二導
    電型ベース領域の下方に接続して形成された第一の第二
    導電型ウェル領域と、第一の第二導電型ベース領域の表
    面層に選択的に形成された第一導電型ソース領域と、第
    二の第二導電型ベース領域の下方に接続して形成された
    第二の第二導電型ウェル領域と、第二の第二導電型ベー
    ス領域の表面層に選択的に形成された第一導電型エミッ
    タ領域と、第一導電型のソース領域およびエミッタ領域
    間に挟まれた第一の第二導電型ベース領域の表面、第一
    導電型ベース層の露出部および第二の第二導電型ベース
    領域の表面上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極層
    と、第一の第二導電型ベース領域の露出部と第一導電型
    ソース領域とに共通に接触する第一主電極と、第一導電
    型ベース層の他面側に形成された第二導電型エミッタ層
    と、その第二導電型エミッタ層に接触する第二主電極
    と、ゲート電極僧に接触するゲート電極とを備え、第二
    の第二導電型ベース領域および第一導電型エミッタ領域
    の表面全面が絶縁膜で覆われた絶縁ゲート型サイリスタ
    において、 第一、第二の第二導電型ウェル領域の拡散深さが同じで
    あることを特徴とする絶縁ゲート型サイリスタ。
  6. 【請求項6】前記第二の第二導電型ウェル領域の周り
    に、第一導電型ベース層よりも比抵抗の低い第一導電型
    ウェル領域を設けることを特徴とする請求項5に記載の
    絶縁ゲート型サイリスタ。
  7. 【請求項7】前記第一導電型ソース領域の直下、第一の
    第二導電型ベース領域中に第一の第二導電型ベース領域
    より拡散深さの浅い第二導電型コンタクト領域を設ける
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の
    絶縁ゲート型サイリスタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Cited By (3)

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