JPH10286924A - 車両用内装材及びその製造方法 - Google Patents

車両用内装材及びその製造方法

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JPH10286924A
JPH10286924A JP9110497A JP11049797A JPH10286924A JP H10286924 A JPH10286924 A JP H10286924A JP 9110497 A JP9110497 A JP 9110497A JP 11049797 A JP11049797 A JP 11049797A JP H10286924 A JPH10286924 A JP H10286924A
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JP
Japan
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glass fiber
layer
polyethylene powder
resin film
adhesive resin
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Application number
JP9110497A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Yano
勉 矢野
Masanobu Higuchi
政信 樋口
Toshinobu Nishiguchi
敏信 西口
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Inoac Corp
Original Assignee
Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬質ポリウレタンフォームからなる基材層
と、ガラス繊維層との接着性に優れる天井材等の車両用
内装材及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 硬質ポリウレタンフォームからなる基材
の両面に、ガラス繊維とポリエチレン粉末とからなるガ
ラス繊維層が設けられ、このガラス繊維層の表面に接着
性樹脂フィルムによって表面材及び裏面材が接合された
天井材等の車両用内装材を得る。ポリエチレン粉末はガ
ラス繊維を相互に接合してガラス繊維層を形成するとと
もに、このガラス繊維層を基材層に接合するものであ
る。本発明では、このポリエチレン粉末を予めコロナ放
電処理しておくことにより、特に接着剤等を使用するこ
となく、基材層とガラス繊維層との接着性を向上させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬質ポリウレタン
フォーム(以下、「硬質フォーム」という。)からなる
基材層と、ガラス繊維層との接着性に優れる天井材等の
車両用内装材及びその製造方法に関する。本発明の車両
用内装材は、剛性及び耐熱性が高く、また、その表面の
凹凸等も少なく、良好な外観を有する。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱成形可能な硬質フォーム等
からなる基材層の両面に、この基材層を補強、強化する
ためのガラス繊維層等を形成し、このガラス繊維層等の
表面に接着性樹脂フィルム層を介して表面材層及び裏面
材層を設けた天井材等の車両用内装材が提供されてい
る。この車両用内装材は、通常、基材、表面材及び裏面
材等からなる積層体を予熱した後、常温にて加圧成形す
ることによって製造されている。また、ガラス繊維を相
互に接合してガラス繊維層を形成するためのバインダ、
並びにこのガラス繊維層と基材層とを接合するための接
着剤としてポリエチレン粉末が使用されている。
【0003】ポリエチレン粉末は、硬質フォームからな
る基材の表面等へのガラス繊維の散布に続いて、このガ
ラス繊維中に均一に分散、配合されるように散布され
る。このポリエチレン粉末の散布は、通常、この粉末を
収納した容器を振動させる「ふるい装置」或いは容器中
の粉末を有溝ロールによって搬出し、これをスチールワ
イヤによりかき落とす「かき落とし」装置等を用いて行
われる。この方法によって、ポリエチレン粉末は十分均
一に散布することができるが、官能基を有さず、接着性
に乏しいポリエチレンからなる粉末では、硬質フォーム
からなる基材層とガラス繊維層とを十分な強度でもって
接合することができないことがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するものであり、硬質フォームからなる基材層
とガラス繊維層とが、実用上、十分な強度で接合された
車両用内装材及びその製造方法を提供することを課題と
する。本発明の方法では、従来の車両用内装材の構成部
材及び加工装置等をそのまま使用することができ、工程
も同じであって優れた性能の車両用内装材を容易に製造
することができる。また、溶剤型の接着剤等を必要とし
ないため、作業環境上の問題もない。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1発明の車両用内装材
は、硬質フォームからなる基材層と、該基材層に接合さ
れるガラス繊維層とを備える車両用内装材において、上
記基材層と上記ガラス繊維層とはポリエチレン粉末によ
り接合されており、且つ該ポリエチレン粉末はコロナ放
電処理されたものであることを特徴とする。
【0006】また、第2発明の車両用内装材は、裏面材
層、第1接着性樹脂フィルム層、第1ガラス繊維層、硬
質ポリウレタンフォームからなる基材層、第2ガラス繊
維層、第2接着性樹脂フィルム層及び表面材層が、この
順に積層され、接合されている車両用内装材において、
上記基材層と、上記第1ガラス繊維層及び上記第2ガラ
ス繊維層とはポリエチレン粉末により接合されており、
且つ該ポリエチレン粉末はコロナ放電処理されたもので
あることを特徴とする。
【0007】上記「硬質フォーム」としては、断熱性に
優れ、従来より車両用内装材に用いられているものをそ
のまま使用することができる。また、ポリエーテルポリ
オールを用いて得られるエーテル系フォームは加水分解
し難いため、この用途には好ましい。尚、硬質フォーム
の密度は20〜50kg/m3 、特に30〜40kg/
3 の範囲のものが用いられる。硬質フォームからなる
上記「基材層」の厚さは限定されず、4〜8mm、特に
5〜6mm程度が一般的である。
【0008】上記「ガラス繊維層」は、ガラス繊維と、
このガラス繊維を相互に接合するポリエチレン粉末によ
り構成される。ガラス繊維としては、これまで車両用内
装材に用いられているものをそのまま使用することがで
きる。このガラス繊維は30〜80mm、特に40〜6
0mm程度の長さに切断したものが用いられる。また、
第2発明における上記「第1及び第2ガラス繊維層」に
用いられるガラス繊維は同じものであってもよいし、異
なったものであってもよいが、一般に同様のものが使用
される。
【0009】上記「ポリエチレン粉末」としては、メル
トインデックスが15〜35g/10分、ビカット軟化
点が70〜90℃程度の低密度ポリエチレン等からなる
粉末を使用することができる。このポリエチレン粉末
は、低密度ポリエチレン等を溶液粉砕、常温での機械粉
砕或いは冷凍粉砕等、適宜の方法によって粉砕して得ら
れ、いずれの方法によって粉砕されたものも用いること
ができる。ポリエチレン粉末としては、特に、粒形が比
較的整っており、溶液粉砕に比べて製造が容易であり、
且つ安価である冷凍粉砕による粉末が好適である。第2
発明における上記「第1及び第2ポリエチレン粉末」も
同じものであっても異なったものであってもよいが、一
般に同様のものが使用される。
【0010】ポリエチレン粉末の粒度は特に限定されな
いが、50〜500μm、特に100〜400μm、更
には150〜350μm程度のものが好ましい。粒度が
この範囲であれば、粉末が凝集することもなく、且つガ
ラス繊維中に均一に分散させることができる。本発明
は、このポリエチレン粉末が「コロナ放電処理」された
ものであることを特徴とする。ポリエチレン粉末をコロ
ナ放電処理し、このコロナ放電処理されたポリエチレン
粉末を基材層を構成する基材の表面等に散布するための
装置、工程の一例を図1に示す。
【0011】図1において、1はポリエチレン粉末散布
装置、11はポリエチレン粉末収納容器、12は金属製
の有溝ロール、13は誘電材料によって被覆された金属
ロールからなる電極である。また、21は硬質フォーム
からなる基材、22はガラス繊維、23aはポリエチレ
ン粉末、23bはコロナ放電処理されたポリエチレン粉
末である。図1において、有溝ロール12と電極13と
の間にコロナ放電が発生している。収納容器11から有
溝ロール12の溝に充填されて容器外へ搬出されたポリ
エチレン粉末23aは、このコロナ放電を生じている空
間を通ってコロナ放電処理されたポリエチレン粉末23
bとなり、ガラス繊維22上へ落下し、散布される。
【0012】上記「裏面材層」は、目付量20〜40g
/m2 、特に25〜35g/m2 のポリエステル繊維か
らなる不織布によって形成することができる。また、上
記「表面材層」は、不織布、軟質ポリウレタンフォーム
(以下、「軟質フォーム」という。)が接合された起毛
ニット織物及び軟質フォームが接合されたポリ塩化ビニ
ルレザー等を表面材として使用し、形成することができ
る。尚、これら裏面材層及び表面材層とガラス繊維層と
は、接着性樹脂フィルム層を介して接合される。この
「接着性樹脂フィルム層」を形成する接着性樹脂フィル
ムとしてはポリオレフィン系のものが好ましく、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリ
ル酸共重合体(EAA)及びエチレン−エチルアクリレ
ート共重合体(EEA)等からなるフィルムを使用する
ことができる。また、ポリエチレン若しくはポリプロピ
レンからなるフィルムを基材として、これにEVA、E
AA等からなるフィルムを貼り合わせた3層或いは5層
の積層フィルムを用いることもできる。
【0013】第3発明の車両用内装材の製造方法は、裏
面材と第1接着性樹脂フィルムとを積層して搬送し、該
第1接着性樹脂フィルムの表面に、第1ガラス繊維とコ
ロナ放電処理された第1ポリエチレン粉末を散布し、そ
の後、上記第1ガラス繊維と上記第1ポリエチレン粉末
との混合体上に、硬質ポリウレタンフォームからなる基
材を載置し、次いで、該基材の表面に、第2ガラス繊維
とコロナ放電処理された第2ポリエチレン粉末を散布
し、その後、上記第2ガラス繊維と上記第2ポリエチレ
ン粉末との混合体上に、第2接着性樹脂フィルムを積層
して加熱前中間体とし、次いで、該加熱前中間体を加
熱、加圧し、その後、この加熱後中間体を予熱し、次い
で、この予熱後中間体の上記第2接着性樹脂フィルムの
表面に表面材を積層し、その後、加圧成形することを特
徴とする。
【0014】上記の方法によって車両用内装材である天
井材を製造する工程について以下に説明する。「裏面
材」と「第1接着性樹脂フィルム」を積層した状態でベ
ルトコンベアによって間欠的に供給する。このベルトコ
ンベアの移動速度はポリエチレン粉末の散布量等を考慮
しつつ2〜6m/分程度に調整する。例えば、ポリエチ
レン粉末の散布量が100g/m2 の場合、ベルトコン
ベアの移動速度は4m/分程度が適当である。その後、
この第1接着性樹脂フィルムの表面にガラス繊維散布装
置より「第1ガラス繊維」を散布する。この第1ガラス
繊維の散布に続いて、通常、ほとんど間隔をおかずにポ
リエチレン粉末散布装置より、コロナ放電処理された
「第1ポリエチレン粉末」を散布する。
【0015】次いで、散布された第1ガラス繊維と第1
ポリエチレン粉末との「混合体」上に、所定長さの硬質
フォームからなる「基材」を載置し、この基材の表面に
上記と同様にして「第2ガラス繊維」及びコロナ放電処
理された「第2ポリエチレン粉末」を散布する。その
後、この散布された第2ガラス繊維と第2ポリエチレン
粉末との「混合体」上に「第2接着性樹脂フィルム」を
積層し、これらを一体としてラミネータ内に導入し、
「加熱」し、「加圧」する。加熱温度は150〜190
℃、特に160〜180℃の範囲が好ましい。例えば、
ポリエチレン粉末の散布量が100g/m2 の場合、こ
の加熱温度は170℃程度が適当である。また、加圧
は、基材の厚さとラミネータの上下のベルトの間隔とに
よって調整することができ、基材が元の厚さに対して6
0〜95%、特に70〜90%程度に圧縮されるように
加圧する。
【0016】上記のようにして得られる「加熱前中間
体」を、加熱、加圧した後、基材の長さ方向の端部近傍
において切断する。このようにして得られる「加熱後中
間体」を、予熱炉に導入し、加圧成形に必要な温度にま
で「予熱」する。この予熱の温度は170〜210℃、
特に180〜200℃、また、予熱の時間は40〜80
秒、特に50〜70秒とすることが好ましい。次いで、
予熱炉から導出された「予熱後中間体」の第2接着性樹
脂フィルムの表面に「表面材」を積層し、加圧成形機の
成形型中に供給して「加圧成形」し、車両用内装材を得
る。
【0017】尚、予熱炉から導出された予熱後中間体
は、成形性が損なわれるほどに温度が低下しないうちに
加圧成形する必要があり、通常、予熱炉から導出された
後、直ちに加圧成形される。成形型の型表面の温度は、
裏打材として軟質フォームが接合された表面材を使用す
る場合等、常温〜50℃程度、例えば20〜50℃、特
に30〜40℃とすることが好ましい。また、加圧時間
は20〜60秒、特に30〜50秒とすることができ
る。
【0018】第1及び第2ガラス繊維の散布量は、60
〜140g/m2 、特に80〜120g/m2 の範囲に
おいて調整することが好ましい。この散布量が60g/
2未満では基材層の補強、強化の効果が十分ではな
い。また、散布量が140g/m2 であれば車両用内装
材は十分に強度の高いものとなる。散布量が多すぎてガ
ラス繊維層が厚くなった場合は、成形性の低下等もあ
り、好ましくない。第1及び第2ガラス繊維の散布量は
異なっていてもよいが、同程度とするのが一般的であ
る。
【0019】第1及び第2ポリエチレン粉末の散布量
は、60〜140g/m2 、特に80〜120g/m2
の範囲において調整することが好ましい。この散布量が
60g/m2 未満ではガラス繊維を相互に十分に接合す
ることができないことがある。更に、基材層とガラス繊
維層との接合強度も十分に向上しないため好ましくな
い。また、散布量が140g/m2 であればガラス繊維
相互及び基材層とガラス繊維層間の接合強度は十分に向
上する。この第1及び第2ポリエチレン粉末の散布量も
同程度とするのが一般的である。尚、このポリエチレン
粉末の散布量はガラス繊維の散布量の増減とともに変量
することが好ましく、両者の量比をできるだけ一定にす
ることが好ましい。
【0020】尚、上記の第1及び第2接着性樹脂フィル
ムとしては、前記のEVA、EAA、EEAからなるフ
ィルム及びPPとEAAとの積層フィルム等、いずれを
用いてもよいが、第1接着性樹脂フィルムとしてはEV
A等が多用される。また、第2接着性樹脂フィルムとし
てはEAA、PPとEAAとの積層フィルム等が使用さ
れることが多い。これら接着性樹脂フィルムの厚さは特
定されないが、20〜80μm、特に25〜60μm程
度が好適である。
【0021】図2は、上記のようにして得られる車両用
内装材である天井材の断面の一部である。図2におい
て、3は天井材、31は裏面材層、32aは第1ガラス
繊維層、32bは第2ガラス繊維層、33aは第1接着
性樹脂フィルム層、33bは第2接着性樹脂フィルム
層、34は基材層及び35は表面材層である。
【0022】ポリエチレンは接着性に乏しい樹脂として
知られ、通常、被着材の凹凸に樹脂が入り込んで接合さ
れる、所謂、アンカー効果による接合のみであって、被
着材との化学的な結合はほとんどない。しかし、コロナ
放電処理により、ポリエチレン粉末の表面には各種の官
能基が生成し、また、表面が粗面化される。例えば、処
理前には検出されなかったエーテル基、アルコールパー
オキサイド基、ケトン基、アルデヒド基、酸基及びエス
テル基等の官能基に相当するものが、処理後には検出さ
れている。更に、ポリエチレン粉末を酸素雰囲気下にコ
ロナ放電処理した場合、粉末表面に多数の径の大きな突
起が生成する。未処理の場合、突起の径は高々1μm程
度であったものが、処理後には径が10μmにもなる。
本発明では、コロナ放電処理によって生ずるこれらの変
化によって、アンカー効果、化学的な結合の両面におい
て、基材層とガラス繊維層との接着性が向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例によって詳
しく説明する。表1に示す構成部材を用いて、第3発明
の方法によって車両用天井材を製造した。尚、ガラス繊
維及びポリエチレン粉末の散布量等によって、ベルトコ
ンベアの移動速度は2〜6m/分、ラミネータにおける
加熱温度は160〜180℃、ラミネータの上下のベル
トの間隔は、硬質フォームが元の厚さに対して70〜9
0%程度に圧縮されるように調整した。また、予熱炉の
温度は180〜200℃、予熱時間は50〜70秒とし
た。予熱炉から取り出した中間体は、直ちに加圧成形し
た。加圧成形の温度は、表面材の種類等によって30〜
40℃、加圧時間は30〜50秒に調整した。
【0024】(1) 構成部材 1)裏面材 ポリエステル系スパンボンド不織布 2)第1接着性樹脂フィルム EVAフィルム(厚さ;25μ)
【0025】3)第1及び第2ガラス繊維層を形成するガ
ラス繊維及びポリエチレン粉末 a)ガラス繊維 グラスファイバーチョップ、2310Tex番手、Ro
ving Glassの50mm切断品 b)ポリエチレン粉末 メルトインデックス;28g/10分、ビカット軟化
点;80℃、硬度;47(ショアD)のポリエチレンか
らなる。粒度;150〜350μm 尚、このポリエチレン粉末は、コロナ放電処理機を用い
てコロナ放電処理したものである。 高周波発振器の電圧;9V 有溝ロールと電極との距離;2〜3mm
【0026】4)基材 硬質フォーム(ポリエーテル系フォーム、密度;35k
g/m3 ) 5)第2接着性樹脂フィルム EAAフィルム(厚さ;45μ) PPフィルムの両面にEAAフィルムを貼り合わせた
積層フィルム(全厚さ;45μ)
【0027】6)表面材 ポリエステル繊維からなる不織布(PET系不織布、
目付量;180〜220g/m2 ) 1.5mm厚さの軟質フォームが接合されたポリ塩化
ビニルレザー(PVCレザー) 2.0mm厚さの軟質フォームが接合されたポリエス
テル系起毛トリコットニット織物(PET系起毛ニッ
ト)
【0028】
【表1】
【0029】上記の構成部材を用い、上記の条件によっ
て製造した車両用天井材について、以下の方法に従って
その性能を評価した。評価方法は下記の通りである。 (1) 最大曲げ荷重:50×150mmの試験片を曲げ試
験装置に取り付け、試験片の上面から50mm/分の速
度で荷重を加えた場合の、たわみ−荷重のチャートから
曲げ荷重の最大値を読み取る。尚、「常温」は23℃で
測定した値であり、「熱時」は80℃で測定した値であ
る。また、「吸湿時」は温度50℃、相対湿度95%の
雰囲気に24時間晒さした後、常温で測定した値であ
る。
【0030】(2) 曲げ弾性勾配;上記(1) のたわみ−荷
重のチャートにおいて、1cmたわみ時のチャート上の
接線より曲げ弾性勾配を読み取る。この場合の常温、熱
時及び吸湿時の意味は上記(1) と同じである。 (3) 耐熱試験:縦300×横100mmの試験片を、2
00mmの間隔の立設壁を有する断面凹形の受け具に、
試験片の縦方向の中心線が受け具の中心線の位置となる
ように載置する。その後、試験片の中央に重さ200g
の金属製の丸棒を載せ、80℃の恒温槽に静置し、5時
間後の試験片中央部の垂れ下がり量を測定する。
【0031】(4) 剥離強度:JIS K 6854に準
ずる。製品の通常の部位から150×25mmの試験片
を採取し、長さ方向の両端縁において、表面材と基材と
を端部から2〜3cmの長さ剥離する。この剥離された
端縁を引張試験機の掴み具に取り付け、200mm/分
の引張速度で剥がし、その剥離状態を観察し、得られた
チャートから極大値の平均を求め(異常値は除く。)、
これを剥離強度とする。結果を表2に示す。
【0032】尚、表2には、ポリエチレン粉末がコロナ
放電処理されていないことをを除いて車両用天井材1と
同一の部材を使用し、同一の条件で製造した比較品の評
価結果を併せて示す。また、表2において、ガラス層・
基材層間とは、第2ガラス繊維層と基材層の間の剥離強
度であり、基材層・ガラス層間とは、基材層と第1ガラ
ス繊維層の間の剥離強度である。また、表面材層・ガラ
ス層間の括弧内の数値は、層間剥離ではなく表面材の凝
集破壊であることを表す。
【0033】
【表2】
【0034】表2の結果によれば、車両用天井材1〜5
では、表面材、裏面材の相違、ガラス繊維及びポリエチ
レン粉末の分散量等によって各物性に相違はあるが、い
ずれも十分に実用に供し得る性能であることが分かる。
特に、高温においても、また、高湿度雰囲気に晒した後
においても、十分な性能が維持されている。更に、車両
用天井材1と、ポリエチレン粉末がコロナ放電処理され
ていない点のみが異なる比較品とを比べてみると、製品
表面の細かな凹凸が減少傾向にある。また、剥離強度に
おいては、基材層と第1ガラス繊維層との間及び基材層
と第2ガラス繊維層との間のいずれも、車両用天井材1
では、比較品を大きく上回っていることが分かる。
【0035】
【発明の効果】第1及び第2発明によれば、硬質フォー
ムからなる基材層とガラス繊維層との接着性に優れる車
両用内装材を得ることができる。また、接着性の向上に
ともなって剛性及び耐熱性も向上し、天井材等、製品の
表面の凹凸なども少なくなり、良好な外観を有する車両
用内装材が得られる。更に、溶剤型の接着剤等を使用す
る必要がなく、作業環境上の問題もない。また、第3発
明によれば、このような優れた性能の車両用内装材を、
従来と同様の部材を用い、且つ従来と同様の装置、工程
によって容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリエチレン粉末をコロナ放電処理しつつ、散
布している様子を表す概略図である。
【図2】車両用天井材の一部断面図である。
【符号の説明】
1;ポリエチレン粉末散布装置、11;ポリエチレン粉
末収納容器、12;金属製の有溝ロール、13;誘電材
料によって被覆された金属ロールからなる電極、21;
硬質フォームからなる基材、22;ガラス繊維、23
a;ポリエチレン粉末、23b;コロナ放電処理された
ポリエチレン粉末、3;天井材、31;裏面材層、32
a;第1ガラス繊維層、32b;第2ガラス繊維層、3
3a;第1接着性樹脂フィルム層、33b;第2接着性
樹脂フィルム層、34;基材層、35;表面材層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西口 敏信 愛知県安城市今池町3丁目1番36号 株式 会社イノアックコーポレーション安城事業 所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質ポリウレタンフォームからなる基材
    層と、該基材層に接合されるガラス繊維層とを備える車
    両用内装材において、上記基材層と上記ガラス繊維層と
    はポリエチレン粉末により接合されており、且つ該ポリ
    エチレン粉末はコロナ放電処理されたものであることを
    特徴とする車両用内装材。
  2. 【請求項2】 裏面材層、第1接着性樹脂フィルム層、
    第1ガラス繊維層、硬質ポリウレタンフォームからなる
    基材層、第2ガラス繊維層、第2接着性樹脂フィルム層
    及び表面材層が、この順に積層され、接合されている車
    両用内装材において、上記基材層と、上記第1ガラス繊
    維層及び上記第2ガラス繊維層とはポリエチレン粉末に
    より接合されており、且つ該ポリエチレン粉末はコロナ
    放電処理されたものであることを特徴とする車両用内装
    材。
  3. 【請求項3】 裏面材と第1接着性樹脂フィルムとを積
    層して搬送し、該第1接着性樹脂フィルムの表面に、第
    1ガラス繊維とコロナ放電処理された第1ポリエチレン
    粉末を散布し、その後、上記第1ガラス繊維と上記第1
    ポリエチレン粉末との混合体上に、硬質ポリウレタンフ
    ォームからなる基材を載置し、次いで、該基材の表面
    に、第2ガラス繊維とコロナ放電処理された第2ポリエ
    チレン粉末を散布し、その後、上記第2ガラス繊維と上
    記第2ポリエチレン粉末との混合体上に、第2接着性樹
    脂フィルムを積層して加熱前中間体とし、次いで、該加
    熱前中間体を加熱、加圧し、その後、この加熱後中間体
    を予熱し、次いで、この予熱後中間体の上記第2接着性
    樹脂フィルムの表面に表面材を積層し、その後、加圧成
    形することを特徴とする車両用内装材の製造方法。
JP9110497A 1997-04-11 1997-04-11 車両用内装材及びその製造方法 Pending JPH10286924A (ja)

Priority Applications (1)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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