JPH10278200A - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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Publication number
JPH10278200A
JPH10278200A JP9974597A JP9974597A JPH10278200A JP H10278200 A JPH10278200 A JP H10278200A JP 9974597 A JP9974597 A JP 9974597A JP 9974597 A JP9974597 A JP 9974597A JP H10278200 A JPH10278200 A JP H10278200A
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JP
Japan
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decorative sheet
sheet
resin
polypropylene
block copolymer
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JP9974597A
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English (en)
Inventor
Koji Shibata
浩治 柴田
Isao Ecchu
功 越中
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SANPO JUSHI KOGYO KK
Original Assignee
SANPO JUSHI KOGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンボス加工、積層加工、折り曲げ加工や断
加工などの加工適性及び使用するときの使用適性を向上
させた化粧シートを提供すること。 【解決手段】 化粧シートを、ポリプロピレン樹脂及び
アモルファスポリプロピレンとホモポリプロピレンとの
共重合樹脂の混合物のシートから構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、合板、金属板、プラス
チック成形物等に積層して住宅内装材、家具、弱電・家
電機器、事務機器等の表面化粧材として広く用いること
のできる化粧シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、合板、金属板、プラスチック成形
物等の基材の表面化粧材あるいは表面保護材として用い
られる化粧シートには、塩化ビニル樹脂シートが広く使
用されているが、塩化ビニル樹脂は燃焼時に塩酸ガスを
発生するため火災時の安全上の問題及び焼却時の環境汚
染の問題等があり、燃焼時に有害ガスを発生しないポリ
オレフィン樹脂系の化粧シートが求められている。ポリ
オレフィン樹脂系の化粧シート分野では、一般的なポリ
オレフィン樹脂であるポリプロピレン樹脂(曲げ弾性率
=600〜1400MPa)では硬すぎるため、ポリオ
レフィンとエチレンプロピレンゴムの共重合体、ポリス
チレンと水添ビニル−ブタジエンラバーの3次元ブロッ
ク共重合体、アモルファスポリプロピレン樹脂等のいず
れかの軟質熱可塑性樹脂を混合して軟質化したものを使
用していた。
【0003】しかし、ポリプロピレン樹脂及びポリオレ
フィンとエチレンプロピレンゴムとの共重合樹脂の混合
物からなる化粧シートでは、化粧シートに必要な特性で
ある耐延伸白化性を満足させるには白化防止性能が弱
く、ポリオレフィンとエチレンプロピレンゴムとの共重
合樹脂を多く配合する必要があり、シートが柔らかくな
りすぎて、化粧シートの合板等基材への積層適性が悪く
なったり、表面傷が付きやすくなったりして実用的では
なかった。
【0004】また、ポリプロピレン樹脂及びポリスチレ
ンと水添ビニル−ブタジエンラバーの3次元ブロック共
重合樹脂の混合物からなる化粧シートではラッピング加
工適性が良くVカット時もワレ、白化がなくエンボス加
工時にも問題が生じない。しかし、表面にひっかき傷が
付きやすかったり鋼板積層品の切断加工時にひげが発生
したりする問題があり実用化には不十分であった。
【0005】また、ポリプロピレン樹脂及びアモルファ
スポリプロピレン樹脂の混合物からなる化粧シートで
は、アモルファスポリプロピレン樹脂に粘着性があるた
めに多くの不具合いが生じ、化粧シートに求められる硬
さにするとべたつきが発生し、この欠点を解消するに
は、ポリプロピレン樹脂の薄膜でサンドイッチした三層
構成のものしか使用できないため特殊な製造機しか製造
できず実用的ではなかった。
【0006】さらに、化粧シートの加工工程では、化粧
シートの意匠感を向上させるためにエンボス加工(熱処
理)を施すことがあるが、オレフィン系樹脂からなる化
粧シートの場合、エンボス加工時の熱履歴によって結晶
化が進み、エンボス加工した化粧シートを合板、鋼板に
積層した後に、Vカット加工や折り曲げ加工を行った場
合、白化が発生することがある。
【0007】また、化粧シートとして一般に使用されて
いる塩化ビニル樹脂からなる化粧シートでは、意匠感の
向上、印刷面の保護、機能性の向上等を目的として基層
となるシートに印刷加工を施した後、同種の透明樹脂シ
ートを積層したり、種々の特性を持たせる目的でメチル
メタクリレート樹脂シート、エチレンビニルアルコール
樹脂シート、ポリエチレンテレフタレート樹脂シート等
を積層する。このような積層化粧シートの場合、通常の
ポリオレフィン樹脂シートが基層となる場合では成形収
縮率が大きく、同種の樹脂シートを積層した場合は問題
ないが、上記のメチルメタクリレート樹脂シート、エチ
レンビニルアルコール樹脂シート、ポリエチレンテレフ
タレート樹脂シート等を表面に積層する場合は成形収縮
率が異なりすぎることが多く、積層シートにカールが発
生して実用性のあるシートが得られない。このようなこ
とから、化粧シートとして使用するためには成形収縮率
を小さくする必要がある。
【0008】化粧シートは、化粧すべき基体表面に積層
して化粧シート積層体として使用するが、例えば、合板
に積層やラッピング加工するか、鋼板に積層した後合板
に積層したものは使用目的寸法に裁断した後、Vカッ
ト、Uカット、穴あけ加工等を行って製品に仕上げられ
る。このとき、化粧シートが柔らかすぎる場合は合板の
凹凸が化粧シート積層体表面に発生することがあり、化
粧シートが硬すぎる場合は裁断時に化粧シートに欠けが
発生したり、Vカット時に化粧シートに割れが発生する
等の問題がある。その上、エンボス加工を施した一般の
ポリオレフィン樹脂からなる化粧シートでは、引き延ば
しをともなう加工において厚みの薄い部分が極度に延ば
される現象が生ずるために意匠感に不具合が発生し、ポ
リオレフィン樹脂からなる化粧シートは引き延ばし性を
改善する必要がある。
【0009】また、合板や鋼板に積層した化粧シート積
層体では上記問題以外に一般のポリオレフィン樹脂シー
トを使用した場合、ポリオレフィン樹脂シートのねばり
の強さが化粧シート積層体の切断加工時にひげとなって
発生したり、低温衝撃強度が不足しているため鋼板積層
体の場合はプレス加工時に割れとなって発生したりす
る。このため、ポリオレフィン樹脂シートからなる化粧
シートには、軟らかさ、ねばり強さ、低温衝撃性にバラ
ンスを持たせる必要がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題点を解決し、化粧シートの要求特性、即ち化粧シート
をエンボス加工したり、合板、鋼板やプラスチック成形
物等に積層加工したり、最終目的の物品に仕上げるため
に折り曲げ加工や切断加工したりするときの加工適性及
び製造された物品が目的製品に組み込まれ使用されると
きの使用適性を向上させることを目的とし、合板や鋼板
に積層加工して住宅内装、家具、弱電機器、事務機器等
の表面化粧材として広く使用することのできるオレフィ
ン系化粧シートを提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の化粧シートは、ポリプロピレン樹脂及びア
モルファスポリプロピレンとホモポリプロピレンとのブ
ロック共重合樹脂の混合物のシートからなることを特徴
とする。
【0012】上記の構成からなる本発明の化粧シート
は、化粧シートをエンボス加工したり、合板、鋼板やプ
ラスチック成形物等に積層加工したり、最終目的の物品
に仕上げるために折り曲げ加工や切断加工したりすると
きの加工適性及び製造された物品が目的製品に組み込ま
れ使用されるときの使用適性が優れており、合板や鋼板
に積層加工して住宅内装、家具、弱電・家電機器、事務
機器等の表面化粧材として広く使用することができる。
【0013】この場合において、化粧シートは、ポリプ
ロピレン樹脂及びアモルファスポリプロピレンとホモポ
リプロピレンとのブロック共重合樹脂の合計量70重量
%以上とポリスチレンと水添ビニル−ポリイソプレンの
3次元ブロック共重合体樹脂30重量%以下との混合物
のシートから構成することができる。
【0014】上記の構成からなる化粧シートは、エンボ
ス加工、積層加工や折り曲げ加工、切断加工等の加工適
性が特に優れている上に同等の成形収縮率を有する透明
シート、特にメチルメタアクリレート樹脂シート、エチ
レンビニルアルコール樹脂シート、ポリエチレンテレフ
タレート樹脂シートなどを積層する場合でも積層シート
にカールが発生しない。
【0015】また、化粧シートは、表面にエンボス加工
を施すことができる。
【0016】上記の構成からなる化粧シートは、鋼板等
を積層後に、Vカット加工や折り曲げ加工を行ってもエ
ンボス加工時の熱履歴によって結晶化が進むことにより
白化が発生するようなことがない。
【0017】また、化粧シートは、表面に印刷加工を施
すことができる。
【0018】上記の構成からなる化粧シートは、美麗な
印刷で高い意匠性を示すものである。
【0019】また、化粧シートは、前記化粧シート表面
に該化粧シートと同等の成形収縮率を有する透明シート
を積層することができる。ここでいう同等の成型収縮率
(後に定義する測定法による)とは、成型収縮率差が±
0.8%程度以内のものをいう。
【0020】上記の構成からなる化粧シートは、成形収
縮率が同等の透明シート、例えば、本発明の請求項1又
は2記載の透明シートやメチルメタクリレート樹脂シー
ト、エチレンビニルアルコール樹脂シート、ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂シート等を積層することにより、
化粧シート表面の保護、例えば、印刷面の保護のほか、
種々の表面特性を持つことが可能になり、化粧シートの
実用性を高めることができるとともに、成形収縮率が同
等であるため、化粧シートにカールが発生することがな
い。
【0021】また、上記の化粧シートは、その使用目的
に合わせて着色剤を添加することにより種々の色付けを
行ったり、屋外又は窓際等で使用される分野では光安定
剤を添加することにより耐候性を向上させたり、風呂場
等の湿り気の多い所に使用するものは防カビ剤を添加し
たり、帯電防止を目的として帯電防止剤を添加したりす
ることが可能でなる。さらに、上記以外に他の公知の添
加剤を混合して他の機能を持たせることもできる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の化粧シートの実施
の形態を図面に基づいて説明する。
【0023】図1〜図4に、本発明の化粧シートの断面
図を示す。本発明の化粧シートは、化粧シートとして必
要な性能を有する少なくともポリプロピレン樹脂及びア
モルファスポリプロピレンとホモポリプロピレンとのブ
ロック共重合樹脂の混合物からなり、好ましくは、前記
重合体の合計量70重量%以上とポリスチレンと水添ビ
ニル−ポリイソプレンの3次元ブロック共重合体樹脂3
0重量%以下との混合物からなる化粧シート1である。
【0024】化粧シート1の構成重合体の各々の割合
は、ポリプロピレン樹脂(A)、アモルファスポリプロ
ピレンとホモポリプロピレンとのブロック共重合樹脂
(B)、ポリスチレンと水添ビニル−ポリイソプレンの
3次元ブロック共重合体樹脂(C)の混合物であり、そ
の混合比率は下記の範囲とすることが望ましい。 (混合比率) A:20〜70重量% B:20〜80重量% C: 0〜30重量%
【0025】本発明の化粧シートを構成する上記3種類
の樹脂の働きは次のとおりである。ポリプロピレン樹脂
(A)は、骨格を形成する基本樹脂であるため欠かすこ
とができない。また、アモルファスポリプロピレンとホ
モポリプロピレンとのブロック共重合樹脂(B)は、ポ
リプロピレン樹脂の軟質化、透明性の付与、加工時の白
化の改善、ヒゲの発生防止、表面硬度の向上等を目的と
している。また、ポリスチレンと水添ビニル−ポリイソ
プレンの3次元ブロック共重合体樹脂(C)は、低温特
性の改善、エンボス加工時のポリプロピレン樹脂の結晶
化防止、ポリプロピレン樹脂の軟質化、透明性の付与の
目的で混合している。本発明においては、ポリプロピレ
ン樹脂(A)及びアモルファスポリプロピレンとホモポ
リプロピレンとのブロック共重合樹脂(B)との混合物
が必須の成分であるが、前記3種類の樹脂の混合物を用
いるのが最良である。
【0026】本発明に使用するポリプロピレン樹脂
(A)は、アイソタクチックポリプロピレンであって、
ホモポリプロピレンの他エチレンとのランダム共重合体
が好ましいが、そのほかブテン、ペンテン、ヘキセン等
を一部にランダム共重合したコポリプロピレンを使用す
ることもできる。ポリプロピレン樹脂(A)のメルトイ
ンデックス(JIS K7210に準じて測定)は通常
0.1〜20のものが好ましく、曲げ弾性率(JIS
K7203に準じて測定)は400MPa〜1300M
Pa程度の樹脂が最適である。また、共重合体である場
合は共重合成分が2〜10重量%程度であるが限定され
るものではない。
【0027】また、本発明に使用するアモルファスポリ
プロピレンとホモポリプロピレンとのブロック共重合樹
脂(B)は、サーモプラスチックオレフィン(TPO)
と呼ばれる軟質オレフィンの一種であって、アモルファ
スポリプロピレンの割合が10〜50重量%であるのが
一般的である。また、樹脂(B)のメルトインデックス
(JIS K7210に準じて測定)は通常0.5〜1
0のものが好ましく、曲げ弾性率(JIS K7203
に準じて測定)は300〜1000MPa程度の樹脂が
最適である。なお、アモルファスポリプロピレンとホモ
ポリプロピレンとのブロック共重合樹脂以外のサーモプ
ラスチックオレフィン(TPO)でも、ポリプロピレン
樹脂を軟質化させることは可能であるが、白化の改善効
果が弱く多量に混合する必要があるため、表面強度が弱
くキズが付きやすくなったり、ゴムのねばりの性質が強
くなり、化粧シート合板積層体や化粧シート鋼板積層体
を切断加工するときにヒゲが発生する欠点がある。
【0028】ポリスチレンと水添ビニル−ポリイソプレ
ンの3次元ブロック共重合体樹脂(C)は、スチレン系
エラストマー(SBC)の一種であって、ポリスチレン
の割合は5〜30重量%であるのが一般的であり、メル
トインデックス(JIS K7210に準じて測定)は
通常0.1〜10のものが好ましい。スチレン系エラス
トマー(SBC)は、ソフトセグメントとしてビニル−
ポリイソプレンタイプとポリブタジエンラバーの2種が
あり、かつ、それぞれの2重結合部に水素付加したタイ
プがあって計4種類の樹脂がある。しかし、ポリプロピ
レン樹脂と混合した場合、本発明で使用するポリスチレ
ンと水添ビニル−ポリイソプレンの3次元ブロック共重
合体樹脂以外は、シートをエンボス加工するときにポリ
プロピレン樹脂の結晶化を防止する性能が小さく、エン
ボス加工品は白化が発生しシートの用途が限定される。
このため、化粧シートの構成成分としてはポリスチレン
と水添ビニル−ポリイソプレンの3次元ブロック共重合
体樹脂が最適である。
【0029】化粧シートを着色する場合に使用する顔料
は、着色しようとする色に応じて、酸化チタン、カーボ
ンブラック、ベンガラ、コバルトブルー、シアニングリ
ーン、チタンイエローなどを0.1〜20%程度の範囲
で使用する。
【0030】次に、化粧シートで耐候性が必要となる場
合は光安定剤を配合することが望ましい。光安定剤とし
ては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、シア
ノアクリレート系等の紫外線吸収剤が使用され、その配
合量は0.01〜5.0%の範囲で使用するようにす
る。さらに安定性を向上させるためにヒンダードアミ
ン、ベンゾエート系等の光安定剤及びフェノール系、フ
ォスファイト系、チオエーテル系、ハイドロタルサイト
系等のの抗酸化剤を組み合わせることができる。
【0031】さらに、浴室等のカビの発生しやすい所に
使用する化粧シートには、銀系防カビ剤等の防カビ剤、
静電気の発生を防止したい用途には帯電防止剤を付与し
て必要な機能を付与することができる。
【0032】本発明の化粧シートは、上記の樹脂の混合
物に顔料、光安定剤、酸化防止剤、防かび剤などを配合
して、溶融押し出し後冷却して成形することにより得る
ことができる。例えば、円形ダイによるインフレーショ
ン成形法、TダイによるTダイ成形法等が採用される。
【0033】本発明の化粧シートの厚さは、その用途に
より適宜定めることができるが、例えば、10〜200
μm程度の厚さに形成する。また、化粧シート表面に積
層する化粧シートと同等の成形収縮率を有する透明シー
トの厚さもその用途により適宜定められるが、例えば、
10〜200μm程度のものを使用することができる。
その構成重合体は、任意であるが、前記の化粧シートと
同様であってもよい。
【0034】
【実施例】次に、本発明の化粧シートを実施例を挙げて
説明する。
【0035】[実施例1〜3、比較例1〜10]化粧シ
ート1(図1)は、表1に示す組成の着色シート(配合
A)又は透明シート(配合B)である。
【0036】
【表1】
【0037】・化粧シート(着色シート)の製造 ノバテック(日本ポリケム社製・ポリプロピレン樹脂)
45重量部、出光TPO(出光石油化学社製・アモルフ
ァスポリプロピレンとホモポリプロピレンとのブロック
共重合樹脂)40重量部、ハイブラー(クラレ社製・ポ
リスチレンと水添ビニル−ポリイソプレンの3次元ブロ
ック共重合体樹脂)15重量部及び顔料をブレンドした
配合物(配合A)を、90mm一軸押出機を使用して加
工温度240℃、ライン速度14m/分の条件で冷却ロ
ール上に押し出しし、厚さ0.15mmの化粧シート1
を得た。
【0038】・化粧シート(透明シート)の製造 ノバテック(日本ポリケム社製・ポリプロピレン樹脂)
25重量部、出光TPO(出光石油化学社製・アモルフ
ァスポリプロピレンとホモポリプロピレンとのブロック
共重合樹脂)75重量部、ハイブラー(クラレ社製・ポ
リスチレンと水添ビニル−ポリイソプレン3次元ブロッ
ク共重合体樹脂)5重量部、紫外線吸収剤及び帯電防止
剤をブレンドした配合物(配合B)を、90mm一軸押
出機を使用して加工温度240℃、ライン速度14m/
分の条件で冷却ロール上に押し出しし、厚さ0.08m
mの化粧シート1を得た。
【0039】・エンボス加工した化粧シートの製造 以上のようにして得られた「配合A」の0.15mm厚
の化粧シート1を、ポリ塩化ビニル樹脂のエンボス加工
機を使用して加工温度190℃、ニップ圧4kg/cm
2、加工速度18m/分で凹凸0.012mmの梨地の
エンボス柄4をシート1に付し、エンボス加工した化粧
シート(図2)を得た。
【0040】・印刷した化粧シートの製造 また、「配合A」の0.15mm厚の化粧シートにグラ
ビア印刷機を使用し、ポリエステル系印刷インキを使用
して3版構成の木目柄2をライン速度45m/分で付
し、印刷した化粧シート(図3(A))を得た。エンボ
ス加工した化粧シートに同様に印刷し、エンボス加工し
た印刷化粧シート(図3(B))を得た。また、上記例
と反対面に印刷した印刷化粧シート(図3(C)、
(D))を得た。本例では、ポリエステル系印刷インキ
を使用して行ったが、若干のハロゲン化合物の混入が許
容される用途では塩素化ポリプロピレン系印刷インキ
を、「配合A」の化粧シートには若干密着性が劣ること
が許容される場合はEVA系印刷インキ、アクリル系印
刷インキ、ウレタン系印刷インキ等を使用することがで
きる。また、「配合A」の化粧シートと印刷インキとの
密着性を向上させるために、印刷加工に先だってコロナ
放電処理やアンカー処理を行うことができる。さらに、
図4に示すように、保護のために透明シート3を積層す
るときは、印刷加工面の上にプライマー処理を行って透
明シート3の接着性を向上させることができる。
【0041】・積層した化粧シートの製造 「配合A」の0.15mm厚の化粧シート1に、上記の
方法に従って木目柄2を印刷し、その印刷面上に「配合
B」の0.08mm厚の透明シート3を上記エンボス加
工機を使用して積層・エンボス加工を行い、凹凸0.0
42mmを有し、木目柄を付した積層化粧シート(図4
(B))を得た。また、同様にエンボス加工していない
積層シート(図4(A))を得た。また、別の実施例と
して、上記の方法に従って木目柄2を印刷した「配合
A」の化粧シート1の印刷面上にアクリプレン(MMA
樹脂・三菱レイヨン社製)0.03mm厚の透明シート
3を同様に前記エンボス加工機を使用して積層・エンボ
ス加工を行い、積層化粧シート(図4(D))を得た。
また、同様にエンボス加工していない積層シート(図4
(C))を得た。
【0042】化粧シートの性能を比較するために、表2
の組成の比較シートをそれぞれ製造した。
【0043】
【表2】
【0044】表1及び表2の組成の樹脂及びMMA(ア
クリプレン・三菱レイヨン社製)についてそれぞれ10
cm角・厚さ3mmの金型に射出成型し、成型板の成型
収縮率を測定した。 成型収縮率=(射出成型用金型寸法ー成型品寸法)X1
00(%) 配合A=1.15% 配合B=0.98% 配合C=1.23% 配合D=1.41% 配合E=1.97% 配合F=1.74% 配合G=2.13% 配合H=1.42% 配合J=1.37% MMA=0.65%
【0045】表3、表4にそれぞれの組み合わせの化粧
シートについて、実施例1〜3及び比較例1〜10とし
て検討した特性の結果を一覧表にして示した。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【発明の効果】請求項1に係る発明の化粧シートは、エ
ンボス加工したり、合板、鋼板やプラスチック成形物等
に積層加工したり、最終目的の物品に仕上げるために折
り曲げ加工や切断加工したりするときの加工適性及び製
造された物品が目的製品に組み込まれ使用されるときの
使用適性が優れており、合板や鋼板に積層加工して住宅
内装、家具、弱電・家電機器、事務機器等の表面化粧材
として広く使用することができる。
【0049】請求項2に係る発明の化粧シートは、エン
ボス加工、積層加工や折り曲げ加工、切断加工等の加工
適性が特に優れている上に同等の成形収縮率を有する透
明シート、特にメチルメタアクリレート樹脂シート、エ
チレンビニルアルコール樹脂シート、ポリエチレンテレ
フタレート樹脂シートなどを積層する場合でもシートに
カールが発生しない。
【0050】請求項3に係る発明の化粧シートは、鋼板
等を積層後に、Vカット加工や折り曲げ加工を行っても
エンボス加工時の熱履歴によって結晶化が進むことによ
り白化が発生するようなことがない。
【0051】請求項4に係る発明の化粧シートは、美麗
な印刷で高い意匠性を示すことができる。
【0052】請求項5に係る発明の積層化粧シートは、
成形収縮率が同等の透明シート、例えば、本発明の請求
項1又は2記載の透明シートやメチルメタクリレート樹
脂シート、エチレンビニルアルコール樹脂シート、ポリ
エチレンテレフタレート樹脂シート等を積層することに
より、化粧シート表面の保護、例えば、印刷面の保護の
ほか、種々の表面特性を持つことが可能になり、化粧シ
ートの実用性を高めることができるとともに、成形収縮
率が同等であるため、化粧シートにカールが発生するこ
とがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧シートの実施例を示す図である。
【図2】本発明のエンボス加工した化粧シートの実施例
を示す図である。
【図3】本発明の印刷した化粧シートの実施例を示す図
である。
【図4】本発明の積層した化粧シートの実施例を示す図
である。
【符号の説明】
1 化粧シート 2 印刷インキ層 3 透明シート 4 エンボス柄

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン樹脂及びアモルファスポ
    リプロピレンとホモポリプロピレンとのブロック共重合
    樹脂の混合物のシートからなることを特徴とする化粧シ
    ート。
  2. 【請求項2】 ポリプロピレン樹脂及びアモルファスポ
    リプロピレンとホモポリプロピレンとのブロック共重合
    樹脂の合計量70重量%以上とポリスチレンと水添ビニ
    ル−ポリイソプレンの3次元ブロック共重合体樹脂30
    重量%以下との混合物のシートからなることを特徴とす
    る請求項1記載の化粧シート。
  3. 【請求項3】 表面にエンボス加工を施したことを特徴
    とする請求項1又は2記載の化粧シート。
  4. 【請求項4】 表面に印刷加工を施したことを特徴とす
    る請求項1、2又は3記載の化粧シート。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の化粧シー
    トの表面に、該化粧シートと同等の成形収縮率を有する
    透明シートを積層したことを特徴とする化粧シート。
JP9974597A 1997-04-01 1997-04-01 化粧シート Pending JPH10278200A (ja)

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JP9974597A JPH10278200A (ja) 1997-04-01 1997-04-01 化粧シート

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