JPH1025685A - 化学パルプの脱リグニンおよび漂白方法 - Google Patents

化学パルプの脱リグニンおよび漂白方法

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JPH1025685A
JPH1025685A JP9092391A JP9239197A JPH1025685A JP H1025685 A JPH1025685 A JP H1025685A JP 9092391 A JP9092391 A JP 9092391A JP 9239197 A JP9239197 A JP 9239197A JP H1025685 A JPH1025685 A JP H1025685A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な重合度を保持しつつ高度に白色化され
たパルプを得ることができる、過酸化水素による化学パ
ルプの脱リグニンおよび漂白方法を提供する。 【解決手段】 化学パルプの脱リグニンおよび漂白方法
であって、遷移金属用の錯化剤または金属イオン封鎖剤
で前処理後、式(I)および/または式(II): 【化1】 〔ここで、R1 およびR2 は同一または異なっていて各
々水素原子または1〜3個の炭素原子を含むアルキル基
を表し、Mは水素原子、アンモニウム基、アルカリ金属
またはアルカリ土類金属を表す。〕の単位を含むポリマ
ーの存在下かつ水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ア
ルカリ金属炭酸塩およびアルカリ土類金属炭酸塩から選
ばれた化合物Aの存在下で、100℃より大の温度Tに
ておよび温度Tにおける水の飽和蒸気圧の1.5倍より
大の圧力にてパルプを過酸化水素で1回以上処理するこ
とを特徴とする上記方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学パルプの脱リ
グニンおよび漂白方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】化学
製紙用パルプすなわち化学パルプは、リグノセルロース
物質、特に木材をクラフトパルプ、亜硫酸パルプまたは
重亜硫酸塩パルプ用に水酸化ナトリウムのような化学薬
剤の存在下で蒸解することにより得られるものである。
【0003】あらゆるタイプの木材が適合し得る。例と
して、種々のマツ類およびモミ類のような針葉樹材また
はカンバ類、ポプラ類、ブナ類およびユーカリ類のよう
な広葉樹材が挙げられ得る。
【0004】蒸解により得られた化学パルプは、一般
に、複数回の脱リグニンおよび/または漂白処理工程に
付される。蒸解後脱リグニンする第1工程に続いて、漂
白が実施される。
【0005】これらの脱リグニンおよび漂白処理が済ん
だパルプは一般に、良好な機械的性質を保持し、即ちセ
ルロースを有意に分解することなく高白色度レベルおよ
び非常に低いカッパー価を示すべきである。該分解は、
パルプの重合度(DP)を測定することにより検出され
得る。DPはできる限り高くなければならない。
【0006】WO95/31598には、100℃より
大の温度Tにておよび温度Tにおける水の飽和蒸気圧の
1.5倍より大の圧力にてアルカリ金属珪酸塩の存在下
でパルプを過酸化水素で処理する脱リグニンおよび漂白
方法が記載されている。この出願明細書の表Iにおいて
指摘されるように、該珪酸塩の存在は、高白色度レベル
および高DPの両方を有する脱リグニンパルプを得るた
めに必須である。
【0007】更に、「1994年度国際パルプ漂白会議
(the 1994 International P
ulp Bleaching Conferenc
e)」にて発表された“改善TCF漂白のための加圧過
酸化水素漂白”と題するベルテル・ストロンベルグ氏お
よびリチャード・スゾピンスキ氏による記事は、加圧過
酸化水素により漂白するとセルロースは実質的に分解さ
れることを示している。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した偏見があったに
もかかわらず、本出願人は、化学パルプを加圧下で過酸
化水素でもってかつ珪酸塩の不存在下で処理した。
【0009】実際は、本出願人は、過酸化水素による化
学パルプの同時的脱リグニンおよび漂白のための新規な
方法であって、良好な重合度を保持しつつ高度に白色化
されたパルプを得ることを可能にする該方法を見出し
た。
【0010】この方法は、遷移金属特にマンガン用の錯
化剤または金属イオン封鎖剤で前処理後、式(I)およ
び/または(II):
【0011】
【化3】
【0012】〔ここで、R1 およびR2 は同一または異
なっていて各々水素原子または1〜3個の炭素原子を含
むアルキル基を表し、そしてMは水素原子、アンモニウ
ム基、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を表す。〕
の単位からなるポリマーの存在下かつ水酸化カリウム、
水酸化ナトリウムおよびアルカリ金属もしくはアルカリ
土類金属の炭酸塩から選ばれた化合物Aの存在下で、1
00℃より大の温度Tにておよび温度Tにおける水の飽
和蒸気圧の1.5倍より大の圧力にて過酸化水素での処
理にパルプを付す1つもしくは多数の段階からなる、こ
とを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】有利には、未置換ポリ(α−ヒド
ロキシアクリル酸)、対応するポリラクトンおよび/ま
たは未置換ポリ(α−ヒドロキシアクリル酸)(R1
よびR2 =Hである。)の塩が用いられる。カリウム、
ナトリウム、マグネシウムおよびカルシウム塩が、これ
らの塩から有利に選ばれる。
【0014】式(I)および/または式(II)の単位
を含むポリマーの数平均分子量は、一般に1000〜8
00,000、好ましくは2000〜100,000の
間にある。
【0015】式(I)および/または式(II)の単位
を含むポリマーは、過酸化物溶液用の安定剤として知ら
れている(GB1,524,013、FR2,601,
025)。前記ポリマーは、FR2,237,914、
FR2,237,916およびFR2,628,745
に記載されている方法を用いることにより製造され得
る。
【0016】化合物Aは、有利には、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、炭酸マグネシウムおよび炭酸カルシウム
のような炭酸塩から選ばれる。何故なら本発明による方
法は、どの化合物を用いても廃液(liquid ef
fluent)を生成しない(TEF(全く廃液を生じ
ない))という利点を呈するからである。かくして、洗
浄水(洗浄については、以下に記載する。)の蒸発およ
び有機物の灰化後、アルカリ金属もしくはアルカリ土類
金属の炭酸塩は、石灰で苛性化する段階を必要とするこ
となく容易に再生される。炭酸ナトリウムが好ましく用
いられる。
【0017】以下の記載において、生成物および試薬の
量は、別段特記されている場合を除いて、常にパルプの
乾燥物の重量に対する重量パーセントとして表されてい
る。
【0018】パルプのコンシステンシーは、パルプの総
重量に対する乾燥物の重量パーセントとして表される。
【0019】用いられるポリマーの量は、一般に約0.
05%〜約1.5%の間、好ましくは約0.1〜約1%
の間、一層特に約0.2%〜約0.5%の間である。
【0020】用いられる出発パルプおよび関与する過酸
化水素の量に依り、化合物Aは、炭酸塩については1〜
15%、好ましくは6〜10%の割合にて装入される。
【0021】用いられる過酸化水素の量は、0.5〜約
10%にて変えられ得る。好ましくは約1%〜約4%の
間、非常に特に約1.5%〜約2.5%の間の過酸化水
素の量が用いられる。
【0022】過酸化水素での処理中、追加的に、DTP
A(ナトリウムジエチレントリアミンペンタアセテー
ト)またはEDTA(ナトリウムエチレンジアミンテト
ラアセテート)のような金属イオン封鎖剤が好ましくは
0.2%未満の量で用いられ得る。
【0023】本発明によれば、パルプは、過酸化水素で
処理する前に、製紙工業において公知のオゾンおよび/
または二酸化塩素および/または有機もしくは無機の過
酸および/または酸素による脱リグニンに1回以上付さ
れ得る。酸素が好ましく用いられる。
【0024】脱リグニン処理終了後、パルプは熱水また
は冷水で1回以上洗浄され得る。
【0025】過酸化水素での処理の前に17を越えない
カッパー価(SCAN規格Cl−59)を有するパルプ
が特に適する。MCC(modified conti
nuous cooking)(改変連続蒸解)パル
プ、EMCC(extended modified
continuous cooking)(長期改変連
続蒸解)パルプおよびスーパー・バッチ(Super
Batch)パルプであって、それらのカッパー価が蒸
解後針葉樹材については15〜18、広葉樹材について
は13〜15の程度の低い値に達し得るパルプが、有利
に用いられる。
【0026】前処理において用いられる遷移金属用の錯
化剤または金属イオン封鎖剤は、DTPA、EDTA、
ホスホン酸またはホスホン酸の塩から選ばれ得る。多種
の金属に関して前処理の効率を増大させるために複数の
薬剤を組み合わせることも可能である。
【0027】錯化剤または金属イオン封鎖剤の量は、一
般に、約0.05%〜約1%の間である。約0.1%〜
約0.5%の間の量が好ましく用いられる。
【0028】前処理の温度は、一般に20〜100℃、
好ましくは約60℃〜約90℃の間である。
【0029】錯化剤での前処理期間は、一般に1〜30
分、好ましくは5〜15分である。
【0030】前処理中のパルプのコンシステンシーは、
1〜25%の範囲で変えられ得る。5%〜15%の間の
コンシステンシーが好ましい。
【0031】錯化剤での前処理は酸性pHにおける媒質
中で行われ得るけれども、該前処理を塩基性pHにおい
て行うことが好ましい。該pHは、有利には、7より大
でかつ12.5以下である。8〜10の間のpHが特に
好ましい。
【0032】前処理中のアルカリ性pHは、酸素での処
理終了時のパルプの残留アルカリ度によって、錯化剤も
しくは金属イオン封鎖剤のアルカリ度によって、または
NaOHのような塩基の添加によって得られ得る。
【0033】大部分のパルプについて、パルプの残留ア
ルカリ度はDTPAのアルカリ度と一緒になって、水酸
化ナトリウムを添加しなくとも9程度のpHを得ること
を可能にする。
【0034】好ましくは、過酸化水素での処理の前のパ
ルプのマンガン含有率は、同一パルプの乾燥物の重量に
対して5重量ppmを越えない。
【0035】錯化剤前処理の終了後、パルプは水で洗浄
される。洗浄は、製紙工業の公知の技法に従って熱水ま
たは冷水でもって行われ得る。
【0036】過酸化水素、化合物A、式(I)および/
または(II)の単位を含むポリマーおよび選ばれたコ
ンシステンシーを得るために随意に水が、錯化剤前処理
を付したパルプに添加され、この混合物が次いで処理温
度Tにおける水の飽和蒸気圧の1.5倍より大の圧力に
付され、そして次いでこの混合物が温度Tにもたらされ
る。試薬は、好ましくは、周囲温度にてまたは約60℃
未満の温度にてパルプに添加される。
【0037】第2の別の態様によれば、第1工程におい
て、圧力を高めそして次いで試薬をパルプと混合しかつ
同時に温度を上げることが可能である。
【0038】本操作は、好ましくは、第1の態様に従っ
て行われる。
【0039】パルプを蒸解するために製紙工業において
一般に用いられる装置であって、過酸化水素水溶液、化
合物Aおよびポリマーに含浸したパルプを高圧にかつ高
温に所定期間維持することができる装置が、本発明によ
る過酸化水素での処理の実施のために適している。
【0040】この処理後、パルプは解圧され、随意に冷
却されそして次いですべての可溶性の有機物および無機
物を除去するために水で洗浄される。洗浄水は、次い
で、製紙工業の通常の技法に従って蒸発により濃縮され
そして次いでボイラー中で灰化され得る。
【0041】得られた灰の大部分は炭酸塩から構成され
ており、よって精製後再循環され得る。
【0042】有機物および金属炭酸塩のみを含有しかつ
塩化物および珪酸塩を含まないこの処理段階から生じる
廃物はまた、クラフトパルプ装置からの排液(黒液)で
処理され得る。
【0043】過酸化水素での処理中のパルプのコンシス
テンシーは、一般に、約4〜35%の間である。本方法
は約4%〜約10%の低コンシステンシーにて効率的に
行われ得、そして反応混合物はポンプ輸送により容易に
運ばれ得る。
【0044】約15%〜約25%の間のパルプのコンシ
ステンシーにより、加熱エネルギーを節約しつつ、高レ
ベルの白色度および脱リグニンを得ることができる。約
8%〜約20%の間のコンシステンシーが有利には選ば
れる。何故なら本方法の収率を最適にすることができる
からである。
【0045】パルプに加えられる圧力は、一般に、媒質
の温度が100℃を越える前に、過酸化水素での処理の
温度Tにおける水の飽和蒸気圧の1.5倍より大の値に
達する。該圧力は、好ましくは、処理温度Tにおける水
の飽和蒸気圧の2倍より大である。
【0046】有利には、5バール絶対圧〜200バール
絶対圧の間の圧力が用いられる。実施上の操作的理由の
ために、圧力は好ましくは5バール絶対圧〜50バール
絶対圧の間である。5バール絶対圧〜20バール絶対圧
の間の圧力が経済的理由で好ましい。
【0047】パルプは、処理温度Tにおける水の飽和蒸
気圧の1.5倍より大の圧力を得ることができる任意の
適切な手段によって加圧され得る。かくして、この圧力
は、空気または窒素のような圧縮ガスを用いて得られ得
る。また、密閉室中でパルプを高圧容積式ポンプまたは
遠心ポンプでもってポンプ輸送することによっても該圧
力は得られ得る。
【0048】反応温度Tは、最もしばしば110〜18
0℃の間、有利には120〜150℃である。
【0049】過酸化水素での処理は、一般に、1分〜3
時間の期間行われる。該期間は、温度が上昇すると短縮
される。該期間は、好ましくは、15分〜1時間であ
る。これらの比較的短い期間により、脱リグニンされか
つ漂白されたパルプの時間当たりの収量を増大させるこ
とができる。
【0050】過酸化水素での処理の終了後、パルプは、
上記と同じ条件下でまたは通常の条件下(90℃未満の
温度、大気圧、硫酸マグネシウムまたは珪酸ナトリウム
のいずれかが存在するアルカリ媒質)で第2の処理段階
に付され得るか、または製紙工業の公知の条件下で二酸
化塩素での処理に付され得る。
【0051】本明細書において用いられる用語の定義
は、次の規格に相当する。
【0052】白色度: ISO規格2470 カッパー価: SCAN規格Cl−59 重合度(DP): SCAN規格SC15−12。
【0053】
【実施例】一般的処理操作 a)錯化剤または金属イオン封鎖剤での前処理 蒸解後および随意に酸素での脱リグニン後のパルプを、
0.5%の市販されている40重量%DTPA溶液でも
って10%のコンシステンシーにて懸濁させ、そして9
0℃にて15分間加熱する。最終pHは、選ばれたパル
プに依り8〜10である。
【0054】このパルプを次いで濾過し、そして脱イオ
ン水で洗浄する。
【0055】b)加圧過酸化水素での処理 過酸化水素水溶液、化合物A、ポリ(α−ヒドロキシア
クリル酸)または対応するポリラクトン、および所定の
コンシステンシーを得るために必要な脱イオン水を、
a)において回収したパルプに添加する。かくして得ら
れた反応混合物を、次いでステンレス鋼オートクレーブ
中に入れる。完全に充填されたオートクレーブを圧縮空
気で加圧し、そして次いで所定温度Tに所定期間加熱す
る。圧力を所定反応値に維持するために、オートクレー
ブを脱気するための弁を間欠的に開く。
【0056】反応後、オートクレーブを冷却しそして次
いで解圧し、そしてパルプをフィルター上に集めそして
脱イオン水で洗浄する。次いで、白色度、カッパー価お
よびDPを、製紙工業規格に従って測定する。
【0057】洗浄水は、蒸発により濃縮されそして次い
で灰化され得る。主として炭酸ナトリウムから構成され
ているこの灰は、再循環され得る。
【0058】すべての例において、試薬の量はパルプの
乾燥物の重量に対する重量パーセントとして表されてお
り、そして圧力は特記されている場合を除いて相対圧と
して表されている。
【0059】例1〜13において、蒸解により得られそ
して次の特性 白色度 =34.8°ISO カッパー価=15.2 DP =2100 を有する工業源の広葉樹材クラフトパルプ(HK1)を
用いる。
【0060】例1 パルプ(HK1)を金属イオン封鎖剤で前処理(a)に
付し、そして次いで次の条件下 コンシステンシー=15% 温度 =140℃ 期間 =20分 圧力 =10バール H2 2 =2% Na2 CO3 =10% ポリ(α−ヒドロキシアクリル酸)のポリラクトン(P
PHA)=1% で過酸化水素で処理する。
【0061】該前処理後のパルプのpHは9.5であ
る。処理後の終了時に、過酸化水素の99%が消費され
ており、そして最終pHは9.4である。
【0062】このパルプの白色度の程度は73.7°I
SOであり、カッパー価は7.4であり、そして重合度
(DP)は1500に等しい。
【0063】例2(比較) 操作を、例1と同一にしかしポリ(α−ヒドロキシアク
リル酸)および/または対応するポリラクトンの不存在
下で行う。その場合、白色度の程度は60.8°ISO
であり、カッパー価は8であり、そしてDPは1100
である。
【0064】例3〜8 操作を、ポリラクトンの量を変えること以外は例1と同
一に行う。
【0065】例9〜13 操作を、炭酸ナトリウムの量を変えること以外は例1と
同一に行う。
【0066】例1〜13の試験の終了時に得られたパル
プの特性が、表Iに要約されている。図1〜3は、HK
1パルプの白色度および重合度に対する炭酸ナトリウム
およびポリラクトンの効果を示す。
【0067】
【表1】
【0068】例14〜19 蒸解および酸素での脱リグニン後次の特性 白色度 =50.1°ISO カッパー価=9.7 DP =1400 を有する広葉樹材クラフトパルプ(HK2)を、例14
〜19において用いた。
【0069】錯化剤での前処理後、パルプを表IIに記
載の条件下で漂白する。
【0070】過酸化水素での処理の終了時のパルプの特
性もまた、表IIに記載されている。
【0071】例18においては、炭酸塩およびポリ(α
−ヒドロキシアクリル酸)の代わりに8%の市販されて
いる珪酸ナトリウム溶液(1.33の密度を有する。)
を用いる。
【0072】例19は、処理温度Tにおける水の飽和蒸
気圧に等しい圧力を適用した例であり、比較例である。
【0073】例20〜26 蒸解および酸素での脱リグニン後次の特性 白色度 =34.5°ISO カッパー価=12.4 DP =1100 を有する針葉樹材クラフトパルプ(SK1)を、塩基性
媒質中での金属イオン封鎖剤処理a)に付し(最終pH
9.3)、そして次いで表IIIに挙げられた条件下で
過酸化水素で処理する。
【0074】本発明によらない例21は、ポリマーの不
存在下で行われた。例25および26は、炭酸ナトリウ
ムおよびポリラクトンの代わりに水酸化ナトリウムおよ
び珪酸塩または水酸化ナトリウムおよび硫酸マグネシウ
ムを用いる比較例である。
【0075】例27および41 蒸解および酸素での脱リグニン後次の特性 白色度 =31.9°ISO カッパー価=15.2 DP =1600 を有する工業源の広葉樹材クラフトパルプ(HK3)を
塩基性媒質中の錯化剤での前処理a)に付し、そして次
いで表IVに記載の操作条件下で過酸化水素で処理す
る。
【0076】例35および40は、本発明によらない。
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリ(α−ヒドロキシアクリル酸)ラクトン%
に対して白色度ISOをプロットしたグラフである。
【図2】ポリ(α−ヒドロキシアクリル酸)ラクトン%
に対してDPをプロットしたグラフである。
【図3】炭酸塩%に対して白色度ISOをプロットした
グラフである。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学パルプの脱リグニンおよび漂白方法
    であって、遷移金属用の錯化剤または金属イオン封鎖剤
    で前処理後、式(I)および/または式(II): 【化1】 〔ここで、R1 およびR2 は同一または異なっていて各
    々水素原子または1〜3個の炭素原子を含むアルキル基
    を表し、Mは水素原子、アンモニウム基、アルカリ金属
    またはアルカリ土類金属を表す。〕の単位を含むポリマ
    ーの存在下かつ水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ア
    ルカリ金属炭酸塩およびアルカリ土類金属炭酸塩から選
    ばれた化合物Aの存在下で、100℃より大の温度Tに
    ておよび温度Tにおける水の飽和蒸気圧の1.5倍より
    大の圧力にてパルプを過酸化水素で1回以上処理するこ
    とを特徴とする上記方法。
  2. 【請求項2】 廃液を出さない化学パルプの脱リグニン
    および漂白方法であって、遷移金属用の錯化剤または金
    属イオン封鎖剤で前処理後、(i)式(I)および/ま
    たは式(II): 【化2】 〔ここで、R1 およびR2 は同一または異なっていて各
    々水素原子または1〜3個の炭素原子を含むアルキル基
    を表し、Mは水素原子、アンモニウム基、アルカリ金属
    またはアルカリ土類金属を表す。〕の単位を含むポリマ
    ーの存在下かつアルカリ金属炭酸塩およびアルカリ土類
    金属炭酸塩から選ばれた化合物Aの存在下で、100℃
    より大の温度Tにておよび温度Tにおける水の飽和蒸気
    圧の1.5倍より大の圧力にてパルプを過酸化水素で1
    回以上処理し、(ii)この処理の終結時にパルプを水
    で1回以上洗浄し、(iii)この洗浄水を灰化するこ
    とを特徴とする上記方法。
  3. 【請求項3】 過酸化水素での処理の前に、パルプを1
    回以上脱リグニンすることを特徴とする請求項1または
    2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 脱リグニン剤が酸素、オゾンおよび有機
    もしくは無機の過酸から選ばれることを特徴とする請求
    項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 錯化剤がDTPAであることを特徴とす
    る請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前処理中の混合物のpHが8〜10の間
    にあることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 化合物Aが炭酸ナトリウムであることを
    特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 用いられる炭酸ナトリウムの量がパルプ
    の乾燥分に対して1〜15%の間にあることを特徴とす
    る請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 ポリマーがポリ(α−ヒドロキシアクリ
    ル酸)または対応する塩もしくはポリラクトンであるこ
    とを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の
    方法。
  10. 【請求項10】 ポリマーの数平均分子量が2000〜
    100,000の間にあることを特徴とする請求項9に
    記載の方法。
  11. 【請求項11】 用いられるポリマーの量が乾燥状態の
    パルプの質量に対して0.1〜1%の間にあることを特
    徴とする請求項9または10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 混合物の圧力が、温度Tが100℃を
    越える前に、温度Tにおける水の飽和蒸気圧の1.5倍
    より大の値に達していることを特徴とする請求項1から
    11のいずれか一項に記載の方法。
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