JPH10251082A - ボーンチャイナ用無鉛フリット釉 - Google Patents
ボーンチャイナ用無鉛フリット釉Info
- Publication number
- JPH10251082A JPH10251082A JP5448997A JP5448997A JPH10251082A JP H10251082 A JPH10251082 A JP H10251082A JP 5448997 A JP5448997 A JP 5448997A JP 5448997 A JP5448997 A JP 5448997A JP H10251082 A JPH10251082 A JP H10251082A
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- JP
- Japan
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- lead
- bone china
- glaze
- free
- flit
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- Pending
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- Glass Compositions (AREA)
Abstract
も光沢性、平滑性、耐急冷性、耐薬品性等に優れたボー
ンチャイナ用フリット釉を提供する。 【解決手段】ボーンチャイナの表面に施釉され、1120℃
程度の低温で焼成されるボーンチャイナ用無鉛フリット
釉であって、モル比で、SiO2:61〜73%、Al2O3:2〜
8%、B2O3:0〜7%、ZnO :3〜10%、アルカリ土類
金属酸化物:3〜10%、アルカリ金属酸化物:7〜13
%、ZrO2:0〜3%、TiO2:0〜2%の組成を有する。
Description
施釉されるボーンチャイナ用無鉛フリット釉に関するも
のである。ここでフリット釉とは、80重量%以上がフリ
ットであり、カオリン、粘土、珪石、長石等の生原料が
20重量%以下の釉を意味するものである。なお本明細書
においては、特に重量%と記した以外の%は全てモル%
を意味するものとする。
つ白色の磁器であって、高級食器等として広く用いられ
ている。このためその表面に施釉されるフリット釉にも
光沢性や平滑性が要求され、また耐急冷性、耐薬品性等
が要求される。さらにボーンチャイナは施釉後の再焼成
を高温で行うと気泡を生じやすいため、ボーンチャイナ
用フリット釉には一般磁器用の釉よりも低温で溶融でき
ることが要求される。
チャイナ用フリット釉としては、鉛を含有させた有鉛釉
が用いられてきた。有鉛釉は低温で溶融し光沢性や平滑
性の点でも優れている。しかし近年、鉛害や環境の鉛汚
染が問題視されるようになり、鉛を含有しないボーンチ
ャイナ用フリット釉が求められている。
に応え、鉛を含有することなく低温で溶融させることが
でき、しかも光沢性、平滑性、耐急冷性、耐薬品性等に
も優れたボーンチャイナ用無鉛フリット釉を提供するた
めになされたものである。
めになされた本発明のボーンチャイナ用無鉛フリット釉
は、モル比で、SiO2:61〜73%、Al2O3 :2〜8%、B2
O3:0〜7%、ZnO :3〜10%、アルカリ土類金属酸化
物:3〜10%、アルカリ金属酸化物:7〜13%、ZrO2:
0〜3%、TiO2:0〜2%の組成を有することを特徴と
するものである。
の第1の特徴は、鉛に代えて3〜10%のZnO を含有させ
たことである。ZnO は釉の溶融性を高め、光沢性や平滑
性をよくすることができる。その含有量が3%未満では
そのような効果が不十分であり、逆に10%を越えると耐
薬品性が低下するとともに失透や乳濁等により外観が悪
化する。ZnO の最も好ましい範囲は4〜6%である。
の第2の特徴は、B2O3の含有量を0〜7%としたことで
ある。B2O3は媒溶剤であり釉を平滑化する効果を持つ
が、上記のように3〜10%のZnO を含有させた場合に
は、B2O3が7%を越えると釉の溶解性が過度となり、発
泡のおそれが生じるとともに耐薬品性が低下する。B2O3
の最も好ましい範囲は1〜7%である。
フリット釉は、鉛に代えて3〜10%のZnO を含有させ、
またB2O3の含有量を0〜7%としたことによって、溶融
性、光沢性、平滑性、耐急冷性、耐薬品性等の各特性を
バランスさせたものである。その他の成分の数値限定の
理由は、以下の通りである。
分であり、61%以上を必要とする。これは鉛に代えて用
いたZnO による耐薬品性の低下をカバーするためであ
り、SiO2が61%未満では耐薬品性及び耐急冷性が悪くな
る。逆にSiO2が73%を越えると釉が高粘性となり、平滑
な表面が得られなくなる。SiO2の最も好ましい範囲は67
〜72%である。
酸性を向上させる成分であり、2%未満ではその効果が
不十分である。またSiO2を61〜73%と高めに設定したこ
とと関連して、Al2O3 が8%を越えると釉が高粘性とな
り、平滑な表面が得られなくなる。
金属酸化物は釉の溶融性を改善する成分であり、これら
のうち少なくとも1種以上が3〜10%の範囲で添加され
る。アルカリ土類金属酸化物が3%未満では釉が高粘性
となり、平滑な表面が得られなくなるが、10%を越える
と耐薬品性が低下するとともに失透や乳濁等により外観
が悪化する。
も釉の溶融性を改善する成分であり、これらのうち少な
くとも1種以上が7〜13%の範囲で添加される。7%未
満では釉が溶融しにくくなり、平滑な表面が得られなく
なるが、13%を越えると釉の熱膨張が大きくなり耐急冷
性が悪くなる。
させる成分であるが、本発明ではそれぞれ0〜3%、0
〜2%の範囲で添加できる。ZrO2は核形成剤としての機
能を有するため、3%を越えると平滑な表面が得られな
くなる。またTiO2は2%を越えると釉の着色が強くなっ
て高級感を失う原因となる。
ット釉は、上記のとおりSiO2:61〜73%、Al2O3 :2〜
8%、B2O3:0〜7%、ZnO :3〜10%、アルカリ土類
金属酸化物:3〜10%、アルカリ金属酸化物:7〜13
%、ZrO2:0〜3%、TiO2:0〜2%の組成範囲となる
ように、80重量%以上のフリットと20重量%以下のカオ
リン、粘土、珪石、長石等の生原料とを混合して製造さ
れる。このフリット釉は水に懸濁させてスリップとさ
れ、予め1200〜1300℃で焼成されたボーンチャイナの表
面にスプレー等の公知の手段によって施釉され、1120℃
程度の比較的低温で焼成される。
は、鉛を含有しないにもかかわらず上記の各成分のバラ
ンスによって1120℃程度の低温で十分に溶融し、ボーン
チャイナの表面に光沢性および平滑性に優れた釉層を形
成する。またこの釉層は耐急冷性、耐薬品性にも優れた
実用的なものである。
ボーンチャイナ用無鉛フリット釉を製造した。各フリッ
ト釉をボーンチャイナに施釉して1120℃で施釉して、表
面状態及び耐急冷性、耐薬品性を〇、△、×で評価し
た。
越えるために発泡が生じ、また耐薬品性が悪くなってい
る。比較例2はZnO を含まないので、光沢性と平滑性が
悪くなっている。比較例3はZnO が本発明の範囲を越え
るため、平滑性以外の全ての特性が悪化している。これ
らに比較して、実施例1〜4では全ての特性が満足でき
るものであることが分かる。
り、本発明のボーンチャイナ用フリット釉は鉛に代えて
亜鉛を使用し、それに合わせて各成分を調整したことに
よって、鉛を含有することなく低温で溶融させることが
でき、しかも光沢性、平滑性、耐急冷性、耐薬品性等に
も優れる利点がある。
Claims (2)
- 【請求項1】モル比で、SiO2:61〜73%、Al2O3 :2〜
8%、B2O3:0〜7%、ZnO :3〜10%、アルカリ土類
金属酸化物:3〜10%、アルカリ金属酸化物:7〜13
%、ZrO2:0〜3%、TiO2:0〜2%の組成を有するこ
とを特徴とするボーンチャイナ用無鉛フリット釉。 - 【請求項2】B2O3を1〜7%とした請求項1に記載のボ
ーンチャイナ用無鉛フリット釉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5448997A JPH10251082A (ja) | 1997-03-10 | 1997-03-10 | ボーンチャイナ用無鉛フリット釉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5448997A JPH10251082A (ja) | 1997-03-10 | 1997-03-10 | ボーンチャイナ用無鉛フリット釉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10251082A true JPH10251082A (ja) | 1998-09-22 |
Family
ID=12972068
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5448997A Pending JPH10251082A (ja) | 1997-03-10 | 1997-03-10 | ボーンチャイナ用無鉛フリット釉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10251082A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006206430A (ja) * | 2005-01-24 | 2006-08-10 | Schott Ag | ガラスまたはガラスセラミクスの施釉、ほうろう処理および加飾用の鉛フリーおよびカドミウムフリーガラス |
JP2015020918A (ja) * | 2013-07-16 | 2015-02-02 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド | 陶磁器用フリット釉 |
JP2016108173A (ja) * | 2014-12-03 | 2016-06-20 | クラレノリタケデンタル株式会社 | ガラス材料及び歯科用補綴物 |
CN106747660A (zh) * | 2015-11-20 | 2017-05-31 | 广东顺祥陶瓷有限公司 | 一种高锌硼熔块釉 |
JP2020518549A (ja) * | 2017-05-05 | 2020-06-25 | チャイナ タバコ フゥベイ インダストリアル コーポレーション リミテッド | 複合セラミック噴霧器及びその製造方法 |
-
1997
- 1997-03-10 JP JP5448997A patent/JPH10251082A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006206430A (ja) * | 2005-01-24 | 2006-08-10 | Schott Ag | ガラスまたはガラスセラミクスの施釉、ほうろう処理および加飾用の鉛フリーおよびカドミウムフリーガラス |
JP2015020918A (ja) * | 2013-07-16 | 2015-02-02 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド | 陶磁器用フリット釉 |
JP2016108173A (ja) * | 2014-12-03 | 2016-06-20 | クラレノリタケデンタル株式会社 | ガラス材料及び歯科用補綴物 |
CN106747660A (zh) * | 2015-11-20 | 2017-05-31 | 广东顺祥陶瓷有限公司 | 一种高锌硼熔块釉 |
JP2020518549A (ja) * | 2017-05-05 | 2020-06-25 | チャイナ タバコ フゥベイ インダストリアル コーポレーション リミテッド | 複合セラミック噴霧器及びその製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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Effective date: 20040105 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040226 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040511 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20040706 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20040914 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |