JPH10250242A - 感熱転写記録用色素、並びに、感熱転写記録用インク及びシート - Google Patents

感熱転写記録用色素、並びに、感熱転写記録用インク及びシート

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JPH10250242A
JPH10250242A JP6053297A JP6053297A JPH10250242A JP H10250242 A JPH10250242 A JP H10250242A JP 6053297 A JP6053297 A JP 6053297A JP 6053297 A JP6053297 A JP 6053297A JP H10250242 A JPH10250242 A JP H10250242A
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JP6053297A
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Inventor
Yukichi Murata
勇吉 村田
Akifumi Adachi
昌文 安達
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記構造式(I) 【化1】 (式中、Xは水素原子、フッ素原子により置換されてい
ても良いアルキル基、アルコキシ基、置換又は非置換の
フェノキシ基、ハロゲン原子、ホルミルアミノ基、フッ
素原子により置換されていても良いアルキルカルボニル
アミノ基、置換又は非置換のフェニルカルボニルアミノ
基、アルコキシカルボニルアミノ基あるいは置換又は非
置換のフェノキシカルボニルアミノ基を表し、R1 及び
2 はそれぞれ水素原子、置換又は非置換のアルキル
基、シクロアルキル基、アリル基あるいは置換又は非置
換のフェニル基を表し、互いに異なっていてもよい)で
示されるインドアニリン系感熱転写記録用色素並びに、
該色素を用いた感熱転写記録用シート及び該色素を用い
た感熱転写インク。 【効果】 本発明のインドアニリン系色素は熱応答性が
良好であるので、感熱転写用として使用され、低エネル
ギーで高い色濃度の鮮明な青色系記録物を得ることがで
き、記録物の耐光性が良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色素転写型感熱転
写記録に使用されるインドアニリン系色素、並びにそれ
を用いた感熱転写記録用インク及びシートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリンター、複写機、ファクシミ
リなどに於いてカラー記録技術が要望され、電子写真、
インクジェット、感熱転写などによるカラー記録技術が
検討されている。感熱記録方式は、装置の保守や操作が
容易で、装置や消耗品が安価であるため、他の方法に比
べ有利である。
【0003】感熱転写方式には、ベースフィルム上に熱
溶融性インク層を形成させた転写シートを、熱ヘッドで
加熱して、該インクを溶融し、被記録体上に転写記録す
る溶融転写方式と、ベースフィルム上に熱移行性色素を
含有するインク層を形成させた転写シートを、熱ヘッド
で加熱して、色素を昇華及び/又は熱拡散させ、被記録
体上に転写記録する色素転写方式とがあるが、色素転写
方式は熱ヘッドに与えるエネルギーを変えることによ
り、色素の転写量を制御することができるので、階調記
録が容易となり、フルカラー記録には特に有利である。
【0004】色素をこの方式に適用する場合、色素とし
ては以下のような条件が具備される必要がある。 熱記録ヘッドの作動条件で容易に昇華又は熱拡散する
こと。 熱記録ヘッドの作動条件で熱分解しないこと。 色再現上、好ましい色相を有すること。 分子吸光係数が大きいこと。 熱、光、湿気、薬品などに対して安定なこと。 合成が容易なこと。 インク化適性が優れていること。 安全性上問題の無いこと。 感熱転写記録方式に用いられる色素として、これらの条
件を全て満足する色素は少ない。例えば、特開平2−2
73291号公報に示されるインドアニリン系感熱転写
記録用色素においても、未だ十分な性能はえられておら
ず、特に青色系の色素では十分な性能の色素が無い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、色素転写型
感熱転写記録用の色素として、上記の条件を全て満足す
る、青色系色素及びそれを使用したインク及び転写シー
トの提供をその目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(I)
【0007】
【化2】
【0008】(式中、Xは水素原子、フッ素原子により
置換されていても良いアルキル基、アルコキシ基、置換
又は非置換のフェノキシ基、ハロゲン原子、ホルミルア
ミノ基、フッ素原子により置換されていても良いアルキ
ルカルボニルアミノ基、置換又は非置換のフェニルカル
ボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、ある
いは、置換又は非置換のフェノキシカルボニルアミノ基
を表し、R1 及びR2 はそれぞれ水素原子、置換又は非
置換のアルキル基、シクロアルキル基、アリル基あるい
は置換又は非置換のフェニル基を表し、互いに異なって
いてもよい。)で示されるインドアニリン系感熱転写記
録用色素、並びにそれを用いた感熱転写記録用インク及
びシートをその要旨とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に使用する前記一般式
(I)で示されるインドアニリン系色素は例えばアンス
ロンと下記一般式(II)
【0010】
【化3】
【0011】(式中、X、R1 、R2 は前記一般式
(I)におけるのと同義である。)で示されるp−フェ
ニレンジアミン類あるいはそれらの塩酸塩、硫酸塩等の
塩類を有機溶媒中あるいは水中で、酸化剤の存在下にア
ルカリ性の条件で通常−10〜20℃の温度条件下で常
法により反応させることにより得ることができる。本発
明に使用する前記一般式(I)で示されるインドアニリ
ン系色素としては、一般式(I)におけるX、R1 、R
2 が以下のようなものがあげられる。
【0012】Xについて、アルキル基としては、炭素数
1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基があげら
れ、フッ素原子により置換されたアルキル基としては、
トリフルオロメチル基があげられ、アルコキシ基として
は、炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキ
シ基があげられ、置換基を有するフェノキシ基として
は、炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル
基、フッ素原子、塩素原子もしくは臭素原子等のハロゲ
ン原子、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、シア
ノ基、トリフルオロメチル基等の炭素数1〜8のハロゲ
ン化アルキル基などを置換基として有するフェノキシ基
があげられ、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子などがあげられ、アルキルカルボニルア
ミノ基としては、アセチルアミノ基、プロピオニルアミ
ノ基、ブチロイルアミノ基などがあげられ、フッ素原子
により置換されたアルキルカルボニルアミノ基として
は、トリフルオロアセチルアミノ基などがあげられ、置
換基を有するフェニルカルボニルアミノ基としては、ベ
ンゼン環に炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状のア
ルキル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲ
ン原子、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、シア
ノ基、トリフルオロメチル基等の炭素数1〜8のハロゲ
ン化アルキル基などを置換基として有するフェニルカル
ボニルアミノ基があげられ、アルコキシカルボニルアミ
ノ基としては、炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状
のアルコキシ基を有するアルコキシカルボニルアミノ基
があげられ、置換基を有するフェノキシカルボニルアミ
ノ基としては、ベンゼン環に炭素数1〜8の直鎖状もし
くは分岐鎖状のアルキル基、フッ素原子、塩素原子、臭
素原子等のハロゲン原子、炭素数1〜4のアルコキシ
基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基等の炭
素数1〜8のハロゲン化アルキル基などを置換基として
有するフェノキシカルボニルアミノ基があげられる。
【0013】これらの中でも、Xとして特に有利なもの
としては、水素原子の他、炭素数1〜4のアルキル基、
ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基などがあげられ
る。R1 及びR2 について、アルキル基としては、炭素
数1〜8のの直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基があ
げられ、置換アルキル基としては、2−ヒドロキシエチ
ル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチ
ル基、2−ヒドロキシプロピル基などの炭素数1〜8の
ヒドロキシ置換アルキル基、カルボキシメチル基、2−
カルボキシエチル基、3−カルボキシプロピル基などの
炭素数2〜8のカルボキシ置換アルキル基、2−シアノ
エチル基、シアノメチル基などの炭素数2〜8のシアノ
置換アルキル基、2−アミノエチル基などの炭素数1〜
8のアミノ置換アルキル基、2−クロロエチル基、3−
クロロプロピル基、2−クロロプロピル基、2,2,2
−トリフルオロエチル基などの炭素数1〜8のハロゲン
原子置換アルキル基、ベンジル基、p−クロロベンジル
基、2−フェニルエチル基などの炭素数7〜20のフェ
ニル置換アルキル基、2−n−プロポキシエチル基、2
−iso−プロポキシエチル基、2−n−ブトキシエチ
ル基、2−iso−ブトキシエチル基、2−(2−エチ
ルヘキシルオキシ)エチル基、3−メトキシプロピル
基、4−メトキシブチル基、2−メトキシプロピル基な
どの炭素数2〜15のアルコキシ置換アルキル基、2−
(2−メトキシエトキシ)エチル基、2−(エトキシエ
トキシ)エチル基、2−(2−n−プロポキシエトキ
シ)エチル基、2−(2−iso−プロポキシエトキ
シ)エチル基、2−(2−n−ブトキシエトキシ)エチ
ル基、2−(2−iso−ブトキシエトキシ)エチル
基、2−{2−(2−エチルヘキシルオキシ)エトキ
シ}エチル基などの炭素数3〜20のアルコキシアルコ
キシ置換アルキル基、2−アリルオキシエチル基、2−
フェノキシエチル基、2−ベンジルオキシエチル基など
の炭素数3〜20のアルケニルオキシあるいはアリール
オキシ置換のアルキル基、2−アセチルオキシエチル
基、2−プロピオニルオキシエチル基、2−n−ブチリ
ルオキシエチル基、2−iso−ブチリルオキシエチル
基、2−トリフルオロアセチルオキシエチル基などの炭
素数3〜15のアシルオキシ置換アルキル基、メトキシ
カルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、n
−プロポキシカルボニルメチル基、iso−プロポキシ
カルボニルメチル基、n−ブトキシカルボニルメチル
基、iso−ブトキシカルボニルメチル基、2−エチル
ヘキシルカルボニルメチル基、ベンジルオキシカルボニ
ルメチル基、フルフリルオキシカルボニルメチル基、テ
トラヒドロフルフリルオキシカルボニルメチル基、2−
メトキシカルボニルエチル基、2−エトキシカルボニル
エチル基、2−n−プロポキシカルボニルエチル基、i
so−プロポキシカルボニルエチル基、n−ブトキシカ
ルボニルエチル基、iso−ブトキシカルボニルエチル
基、2−エチルヘキシルカルボニルエチル基、ベンジル
オキシカルボニルエチル基、フルフリルオキシカルボニ
ルエチル基、テトラヒドロフルフリルオキシカルボニル
エチル基などの炭素数3〜20の置換もしくは非置換の
アルコキシカルボニル置換アルキル基、2−メトキシカ
ルボニルオキシエチル基、2−エトキシカルボニルオキ
シエチル基、2−n−プロポキシカルボニルオキシエチ
ル基、iso−プロポキシカルボニルオキシエチル基、
n−ブトキシカルボニルオキシエチル基、iso−ブト
キシカルボニルオキシエチル基、2−エチルヘキシルカ
ルボニルオキシエチル基、ベンジルオキシカルボニルオ
キシエチル基、フルフリルオキシカルボニルオキシエチ
ル基、テトラヒドロフルフリルオキシカルボニルオキシ
エチル基などの炭素数3〜20の置換もしくは非置換の
アルコキシカルボニルオキシ置換アルキル基、フルフリ
ル基、テトラヒドロフルフリル基などの炭素数3〜15
のヘテロ環置換アルキル基などがあげられる。
【0014】R1 及びR2 について、置換フェニル基と
しては、置換基として炭素数1〜8の直鎖状もしくは分
岐鎖状のアルキル基を有するもの、炭素数1〜4の直鎖
状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基を有するもの、フッ
素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子を有す
るもの、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基等
の炭素数1〜8のハロゲン化アルキル基を有するものな
どがあげられる。
【0015】R1 及びR2 について、シクロアルキル基
としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの
炭素数3〜15のシクロアルキル基があげられる。これ
らの中でもR1 及びR2 として特に有利なものとして
は、炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル
基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2
−クロロエチル基、ベンジル基、2−フェニルエチル
基、2−(C1〜C4 アルコキシ)エチル基、2−アリ
ルオキシエチル基、2−ベンジルオキシエチル基、2−
(C1 〜C4 アルコキシカルボニル)エチル基、2−ア
セチルオキシエチル基、2−(C1 〜C4 アルコキシカ
ルボニルオキシ)エチル基、アリル基などがあげられ
る。前記一般式(I)で示される色素の更に具体的なも
のとしては第1表に示されるものがあげられる。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】
【表4】
【0020】
【表5】
【0021】
【表6】
【0022】本発明の色素は、単独で、或いは複数種組
み合わせて、溶剤中に溶解させることにより感熱転写記
録用インクを調製することができる。また、本発明の色
素の性能を損なわない範囲で他の色素と組み合わせて用
いることもできる。本発明の感熱転写記録用インクは、
シートに塗布することなく、ヒーターで加熱して蒸発さ
せ、直接記録紙に記録する方法で用いることもできる。
この際インクとしては結着剤を含有しないものが有利で
ある。
【0023】また、シートに塗布する場合には、色素を
結着剤とともに、溶剤中に溶解あるいは微粒子状に分散
させることにより、インクを調製する。該インクを後述
するベースフィルム上に塗布、乾燥し、感熱転写記録用
シートを作成することができる。該結着剤としては、セ
ルロース系、アクリル系、澱粉系、エポキシ系などの水
溶性樹脂、及びアクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリス
チレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテ
ルスルホン、ポリビニルブチラール、エチルセルロー
ス、アセチルセルロース、ポリエステル、AS樹脂、フ
ェノキシ樹脂などの有機溶剤に可溶性の樹脂をあげるこ
とができる。
【0024】インクの調製のための溶剤としては、メチ
ルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、イソブチルアルコールなどのアルコール類、メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブナドノセロソルブ類、
トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族類、
酢酸エステル、酢酸ブチルなどのエステル類、アセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケト
ン類、塩化メチレン、クロロホルム、トリクロロエチレ
ンなどの塩素系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン
などのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N
−メチルピロリドンなどの有機溶剤のほか、水等の水性
溶剤を組み合わせて用いることができる。
【0025】上記のインク中には上記の成分の他に、必
要に応じて、有機、無機の非昇華性微粒子、分散剤、帯
電防止剤、消泡剤、酸化防止剤、粘度調整剤などのその
他の添加剤を添加することができる。結着剤を用いない
場合のインク組成としては、一般式(I)で表される色
素を通常、3〜20重量%、好ましくは5〜10重量%
の濃度で溶剤中に溶解する。
【0026】また、結着剤を用いてシートに塗布する場
合のインク組成としては、該色素を通常、3〜15重量
%、好ましくは5〜10重量%の比率で、結着剤を通
常、5〜25重量%、好ましくは8〜15重量%の比率
で用いて、色素を、結着剤と共に溶剤中に溶解あるいは
微粒子状に分散させることにより、インクを調製する。
上記の結着剤以外のその他の添加剤は、合計量で、通
常、インク組成物中に、通常、1〜10重量%程度の範
囲で添加される。
【0027】溶剤中の有機溶媒と水性溶剤の比率は、通
常有機溶剤に対して、水性溶剤を0〜20容量%、好ま
しくは0〜10容量%である。転写シート作製のための
インクを塗布するベースフィルム(基材)としては、コ
ンデンサー紙、グラシン紙のような薄葉紙、ポリエステ
ル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリ
アラミドのような耐熱性の良好なプラスチックのフィル
ムが適しているが、それらの厚さとしては通常、3〜5
0μmの範囲をあげることができる。
【0028】上記のベースフィルムのうちポリエチレン
テレフタレートフィルムが機械的強度、耐溶剤性、経済
性などを考慮すると特に有利である。しかし、場合によ
ってはポリエチレンテレフタレートフィルムは必ずしも
耐熱性が充分でなく、サーマルヘッドの走行性が不十分
であるので色材層の反対面に潤滑剤、耐熱性の高い耐熱
微粒子などを含む耐熱性樹脂の層を設けることにより、
サーマルヘッドの走行性を改良したものを用いることが
できる。
【0029】インクをベースフィルムに塗布する方法と
しては、グラビアコーター、リバースロールコーター、
ロッドコーター、エアドクタコーターなどを使用して実
施することができ、インクの塗布層の厚さは乾燥後0.
1〜5μmの範囲となるように塗布すれば良い。本発明
の感熱転写シートは、加熱手段としてサーマルヘッドの
みならず赤外線、レーザ光なども利用することができ
る。又、ベースフィルムそのものに電気を流すことによ
って発熱する通電発熱フィルムを用いて、通電型染料転
写シートとして用いることもできる。
【0030】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例1 (第1表No.1の色素の合成)1−ヒドロキシアント
ラセンと4−(ジエチルアミノ)ーオルトートルイジン
の塩酸塩を水中で過硫酸アンモニウム及びアンモニアの
存在下に0〜5℃の温度条件下で酸化カップリング反応
させて第1表No.1の色素を合成した(融点:147
〜148℃、λmax(アセトニトリル中):605n
m)。
【0031】(感熱転写記録試験)第1表、No.1の
色素を用いて以下の転写記録試験を実施した。 a)インクの調製 上記の色素 6重量部 AS樹脂 10重量部 (製品名:デンカAS−S;電気化学工業株式会社製
品) メチルエチルケトン 24重量部 トルエン 60重量部 ────────────────────── 合 計 100重量部 上記組成の混合物をペイントコンディショナーで10分
間処理し、インクの調製を行った。
【0032】b)転写シートの作製 上記のインクをワイヤバーを用いて背面が耐熱滑性処理
のされた二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
(6μm厚)上に塗布、乾燥し(乾燥膜厚約1μm)転
写シートを得た。なお、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの耐熱滑性処理は、ポリエチレンテレフタレート
フィルムにアクリル樹脂(商品名:BR−80;三菱レ
ーヨン株式会社製品)10重量部、アミノ変成シリコン
オイル(商品名:KF393;信越化学工業株式会社製
品)1重量部、トルエン89重量部からなる液を塗布、
乾燥(乾燥膜厚約1μm)することにより行った。
【0033】c)受像体の作製 ポリビニルフェニルアセタール樹脂70重量部、塩化ビ
ニル/酢酸ビニル/ビニルアセタール共重合樹脂(商品
名:エスレックA;積水化学工業株式会社製品)30重
量部、シリコーンワニス(商品名:TSR−160、固
形分濃度60%;東芝シリコーン株式会社製品)30重
量部、ヘキサメチレンジイソシアネート化合物(商品
名:マイテックNY−710A、固形分濃度75%;三
菱化学株式会社製品)15重量部、アミノ変成シリコン
オイル(商品名:KF393;信越化学工業株式会社製
品)2.5重量部、メチルエチルケトン600重量部お
よびトルエン600重量部からなる液を合成紙(製品
名:ユポFPG150;王子油化合成紙株式会社製品)
にワイヤバーで塗布、乾燥し(乾燥膜厚約5μm)、更
にオーブン中で80℃で30分間処理することにより合
成紙上にインク受容層を設けた受像体を作製した。
【0034】d)転写記録 上記転写シートのインク塗布面を受像体のインク受容層
と重ね、サーマルヘッドを用いて下記条件で記録し、鮮
明な青色の記録物を得た。記録物の色濃度は、マクベス
社製デンシトメーターTR−927で赤色フィルターを
用いて測定した結果1.8であった。 記録条件 主走査、副走査の記録密度:6ドット/mm 記録電力 :0.2W/ドット 通電時間 :13ミリ秒
【0035】e)耐光性試験 上記記録物の耐光性試験をキセノンフェードメーター
(スガ試験機株式会社製造)を用いて実施し(ブラック
パネル温度:63±2℃)、80時間照射後の記録物の
変退色の程度{△E(L* * * )}を測定した結果
10であった。
【0036】実施例2 (第1表No.2の色素の合成)1−ヒドロキシアント
ラセンと4−(ジエチルアミノ)アニリンの硫酸塩を水
中に過硫酸アンモニウムとアンモニアの存在下に0〜5
℃の温度条件下で酸化カップリング反応させて第1表N
o.2の色素を合成した(融点:128〜129℃、λ
max(アセトニトリル中):588nm)。
【0037】(感熱転写記録試験)第1表、No.2の
色素を用いて実施例1と同様に、インクの調製、転写シ
ートの作製、転写記録、耐光性試験試験を実施した。そ
の結果、色濃度1.5の鮮明な青紫色の転写記録物が得
られ、そのものの耐光性試験での{△E(L*
** )}は、15であった。
【0038】
【発明の効果】本発明のインドアニリン系色素を用いて
感熱転写記録を実施することにより、鮮明で色濃度が高
く、耐光性の良好な青色系の記録物を得ることができ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、Xは水素原子、フッ素原子により置換されてい
    ても良いアルキル基、アルコキシ基、置換又は非置換の
    フェノキシ基、ハロゲン原子、ホルミルアミノ基、フッ
    素原子により置換されていても良いアルキルカルボニル
    アミノ基、置換又は非置換のフェニルカルボニルアミノ
    基、アルコキシカルボニルアミノ基あるいは、置換又は
    非置換のフェノキシカルボニルアミノ基を表し、R1
    びR2 はそれぞれ水素原子、置換又は非置換のアルキル
    基、シクロアルキル基、アリル基あるいは置換又は非置
    換のフェニル基を表し、互いに異なっていてもよい。)
    で示されるインドアニリン系感熱転写記録用色素。
  2. 【請求項2】 前記一般式(I)のインドアニリン系色
    素及び溶剤を含有することを特徴とする感熱転写イン
    ク。
  3. 【請求項3】 基材上に前記一般式(I)のインドアニ
    リン系色素及び結着剤を含む色材層を有する感熱転写記
    録用シート。
JP6053297A 1997-03-14 1997-03-14 感熱転写記録用色素、並びに、感熱転写記録用インク及びシート Pending JPH10250242A (ja)

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