JPH10245573A - 改質ガス中の一酸化炭素除去装置 - Google Patents

改質ガス中の一酸化炭素除去装置

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JPH10245573A
JPH10245573A JP6175297A JP6175297A JPH10245573A JP H10245573 A JPH10245573 A JP H10245573A JP 6175297 A JP6175297 A JP 6175297A JP 6175297 A JP6175297 A JP 6175297A JP H10245573 A JPH10245573 A JP H10245573A
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reformed gas
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cooling
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応に必要な酸化空気又は酸素の供給量を少
なくして一酸化炭素の除去率を高め、水素消費量を少な
くするようにする。 【解決手段】 触媒層14と該触媒層14を冷却するた
めの冷却層15をプレート型として積層し、冷却層で触
媒層14を挟むようにする。触媒層14はケーシング1
1の長手方向に長く延びるようにして、その幅方向の中
央部分に、一酸化炭素を選択的に酸化できる触媒23を
充填し、触媒充填部24とする。該触媒充填部24の片
側をガスの導入部17、反対側を導出部18とする。改
質ガスFGと酸化空気又は酸素O2 が、上記導入部17
からケーシング11の長手方向から直角の方向へ流れを
変えて触媒充填部24を通るようにする。ガスの流れ方
向の触媒23は短かく且つ厚さも薄く、温度分布は少な
い。又、全面にわたり均一に冷却される。これにより酸
化空気又は酸素O2 の供給量が減らせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固体高分子型燃料電
池発電システムにおいて、改質器で改質されて得られた
改質ガス中に含まれる一酸化炭素COを選択的に除去し
て燃料電池の燃料極へ供給するようにするため改質ガス
の供給ラインの途中に設けて用いる一酸化炭素除去装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃料電池のうち、固体高分子型燃料電池
の場合、改質器で改質原料ガスとしてのメタノールを改
質した後、改質ガス(燃料ガス)を燃料電池の燃料極へ
供給するようにするが、改質ガスに一酸化炭素COが含
まれていると、このCOによって燃料電池の電極が被毒
して性能低下を来たすことから、改質ガスを燃料電池の
燃料極へ供給する前に該改質ガス中のCOを選択的に除
去する必要がある。
【0003】従来、かかる必要性を満足させるために改
質ガス中のCOを除去するようにした一酸化炭素除去装
置としては、図6(イ)(ロ)に示す如き長い円筒体1
の内部に、該円筒体1の軸心方向と平行に延びる複数本
の小径の管2を配設し、該各管2の内部にほぼ全長にわ
たって、COを選択的に酸化できる触媒としてロジウム
(Rh)系又はルテニウム(Ru)系等の触媒3を充填
して、各管2の外側を冷却媒体4を流す冷却室5とし、
円筒体1の一端側に開口させた各管2の入口2aより改
質ガスFGとともに酸化空気又は酸素O2 を導入させる
と共に、円筒体1の他端より冷却室5に冷却媒体4を導
入して上記各管2の入口2a側より取り出すようにし、
改質ガスFGと酸化空気又は酸素O2 を各管2内の触媒
3によりCO+1/2 O2 →CO2 の反応を行わせて、改
質ガスFG中のCOを選択的に除去するようにしたもの
があり、又、図7に示す如く、多数のハニカム状の通路
7を形成したセラミック製の触媒担持体6を、ケーシン
グ8内に該ケーシング8の長手方向に通路7が平行とな
るように組み込み、該触媒担持体6の通路7に、COを
選択的に酸化できる触媒3を、粉末状にして担持させ、
ケーシング8の入口側から改質ガスFGとともに酸化空
気又は酸素O2 を導入して、CO除去の反応を行わせ、
COを除去した改質ガスを燃料電池の燃料極へ供給する
ようにしたもの、等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図6に示す
一酸化炭素除去装置の場合、円筒体1内に平行に配設し
た各管2の長さが長いため、改質ガスの流れ方向におい
て触媒3の温度差が大きくなると共に、円筒体1の半径
方向にも大きな温度差が生じ、特に、改質ガスの流れ方
向に触媒温度差があると、各管2の入口2aから導入さ
れた酸化空気又は酸素O2 がガスの流れ方向で一様に一
酸化炭素と反応しないため、均一な反応温度とすること
ができない。CO除去率と反応温度の関係を示す図8の
ように、COを選択的に酸化できる触媒として、ロジウ
ム(Rh)系触媒又はルテニウム(Ru)系触媒を充填
して用いた場合のCOとH2 の除去率について見ると、
Rh系触媒を用いた場合は、◇印の如く反応温度が高く
なると、H2 の除去率は僅かに高くなって行く程度であ
るが、COの除去率は○印の如く、200℃以上になる
と、低下して来るため、最適温度範囲が狭い問題があ
り、又、Ru系触媒を用いた場合は、反応温度が高くな
っても、CO除去率は●印の如く低下しないが、◆印の
如くH2 の除去率が100℃を超えると急激に高くなっ
て来てこの場合も、最適温度の範囲が狭い。水素を消費
する副反応(H2 +1/2 O2 →H2 O)が起きると、燃
料電池の燃料極への燃料としてのH2 の量が少なくなる
という問題があると共に、上記のように副反応が起ると
それだけ多くの酸素が使用されるために、酸化空気又は
酸素O2 の導入量を多くしなければならず、通常は酸化
空気中の酸素又は酸素を理論上必要な量の4倍程度入れ
なければならないとされ(酸化空気量論比4.0)、こ
れに伴い供給機として圧縮機の能力を高めなければなら
ない、という問題があり、更に、冷却は、管2の外側か
ら行う構造であるため、管2の径が大きいと、該管2の
中央と周囲で触媒温度に差が生じ、一方、管2の径が小
さいと、ガスの流れの圧損が増大すると共に、触媒3を
詰めにくくなり、更に又、平行に配設された各管2の圧
損の違いから管2ごとの流量配分が異なる、等の問題が
ある。
【0005】又、図7に示す一酸化炭素除去装置の場合
は、同じハニカム状の通路内では下流ほど反応温度が高
くなるので、冷却に熱交換器を用いる場合はハニカム状
通路と熱交換器とを交互に配置する構成とすることにな
り、構造が複雑になる、という問題がある。
【0006】そこで、本発明は、改質ガス中の一酸化炭
素を選択的に除去する主反応が行われるときに水素消費
反応が行われる副反応(H2 +1/2 O2 →H2 O)が起
りにくいようにして、水素の消費を少なくすると共に、
酸化空気又は酸素の供給量を少なくして量論比を4.0
以下にすることができるようにし、更に、触媒充填部を
均一な反応温度とすることができるようにしようとする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、箱形ケーシングの内部に、触媒層と、該
触媒層での反応温度を調整するための冷却層とを水平の
隔壁を介し冷却層で触媒層を挟むように積層させてCO
除去部を構成し、且つ該CO除去部の触媒層の中央部分
に、一酸化炭素を選択的に酸化させる触媒を、厚さを薄
くして上記ケーシングの長手方向へ長くなるように充填
して触媒充填部とし、該触媒充填部の片側となる上記ケ
ーシングの幅方向一側を改質ガス及び酸化空気又は酸素
の導入部とすると共に、触媒充填部の反対側となる上記
ケーシングの幅方向他側を改質ガス及び酸化空気又は酸
素の導出部として、改質ガス及び酸化空気又は酸素がケ
ーシングの幅方向へ流れるようにし、更に上記ケーシン
グに、上記触媒層の改質ガス及び酸化空気又は酸素の導
入部と導出部、冷却層の冷却媒体導入部と導出部を各々
ケーシングの外部へ開口させてなる構成とする。
【0008】改質ガス及び酸化空気又は酸素が導入部を
ケーシングの長手方向へ流れてから直角方向に向きを変
えて触媒充填部を通過するようにしてあるので、ガスの
流れ方向で触媒は短かく、したがって、触媒の温度差は
小さく、又、触媒充填部の両面が全面にわたり冷却され
るので、均一冷却ができ、更に、触媒は薄くしてあるこ
とから、反応温度の均一化が図れる。これにより、酸化
空気又は酸素の供給量を減少できて量論比を下げること
ができ、改質ガス中の水素の消費量が減少する。
【0009】又、CO除去部を、ケーシング内の幅方向
に区画して複数構成し、各CO除去部の各改質ガス及び
酸化空気又は酸素の導入部同士及び導出部同士をそれぞ
れ連通させ、且つ各冷却層の入口側同士及び出口側同士
をそれぞれ連通させた構成とすると、効率よく一酸化炭
素を除去できる。
【0010】更に、CO冷却部の触媒充填部をケーシン
グの長手方向へ多数の仕切壁で仕切って区画した構成と
すると、触媒を小さいブロックとして詰めることができ
ると共に、改質ガスの流れを均一化できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0012】図1(イ)(ロ)(ハ)は本発明の実施の
一形態として、プレート型のCO除去部10aと10b
を1つの箱形ケーシング11の内部に左右別々に形成
し、ケーシング11の一端側から導入した改質ガスFG
及び酸化空気又は酸素O2 を同時に2つのCO除去部1
0aと10bに流して改質ガスFG中の一酸化炭素CO
を除去するようにしたものについて示す。
【0013】詳述すると、箱形に形成したケーシング1
1内の中央部に、中央仕切壁12を設けて左右に仕切る
と共に、該中央仕切壁12を挟んで左右対称的に水平の
隔壁13を多段に配設して、1つ置きに内部に触媒を充
填するためのプレート型の触媒層14と該触媒層14で
の反応温度を調整するために冷却媒体を流すようにする
プレート型の冷却層15を積層して形成するようにして
触媒層14が両面より冷却層15で挟まれているように
し、且つ上記各触媒層14と冷却層15の各中央部分に
のみ左右方向へ延びる仕切壁16を所要間隔で配設して
多数の小空間を形成させ、更に、該触媒層14中央部の
小空間形成部の片側をケーシング11の長手方向に沿う
ガス導入部17とし、又、反対側をガス導出部18と
し、同様に上記冷却層15中央部の小空間形成部の片側
を冷却媒体導入部19とし、反対側を冷却媒体導出部2
0とするようにして、ガスや冷却媒体の入口側となるケ
ーシング11の一端側では、各触媒層14のガス導入部
17と各冷却層15の冷却媒体導入部19のみを残して
閉塞板21で閉塞すると共に、ケーシング11の反対側
では、各触媒層14のガス導入部17と各冷却層15の
冷却媒体導入部19を除いて閉塞板22で閉塞して、上
記触媒層14の隣接する仕切壁16の間又は両端の仕切
壁16と閉塞板21,22との間で形成された各小空間
には、一酸化炭素を選択的に酸化できる触媒23を厚さ
を薄くして詰めて触媒充填部24を形成することによ
り、左右別々のCO除去部10aと10bを構成するよ
うにする。
【0014】25は触媒充填部24のガス導入部17側
に設けたガスの流量調整用の多孔板、26は酸化空気又
は酸素O2 を各小空間に均一に流すようにするために触
媒層14のガス導入部17に設けた流量調整用の多孔板
で、該多孔板26とケーシング11の内壁又は中央仕切
壁12との間に形成される流路27に、ケーシング11
の外部から酸化空気又は酸素O2 を供給できるようにし
てある。28は2つのCO除去部10a,10bの各触
媒層14のガス導入部17へ改質ガスFGを導くように
するため、各触媒層14に対応させてケーシング11に
設けた改質ガス入口、29はケーシング11の反対側に
各触媒層14に対応させて設けた改質ガス出口、30は
冷却媒体4を各冷却層15へ導入するため、ケーシング
11の一端側に設けた冷却媒体入口、31はケーシング
11の反対側に設けた冷却媒体出口である。
【0015】なお、冷却媒体4は図1(ハ)において、
流れ方向を逆にして冷却媒体出口31から導入して冷却
媒体入口30から排出するようにしてもよく、又、1つ
のケーシング11の内部に中央の仕切壁12にて左右に
別々のCO除去部10a,10bを構成した場合を示し
ているが、ケーシング11内に1つのCO除去部を構成
したものでもよい。
【0016】したがって、改質ガスFGがケーシング1
1の入口28から導入されると、該改質ガスFGはケー
シング11内の各層の触媒層14のガス導入部17から
流量調整用多孔板25を通って触媒充填部24へ入る。
一方、酸化空気又は酸素O2は、ケーシング11の外部
から流路27へと導かれた後、該流路27を仕切る流量
調整用多孔板26を通り、上記改質ガスFGとともに均
一に触媒充填部24へ入り、触媒23の存在下で主反応
(CO+1/2 O2 →CO2 )が行われることになる。こ
の間、冷却層15には冷却媒体4が流されているので、
上記発熱反応による一酸化炭素の除去時に冷却作用を行
うことができる。
【0017】上記において、本発明では、上述したよう
に、ケーシング11の長手方向に長くなるように形成し
たプレート型触媒層14の反応部となる幅方向中央部分
に、触媒23を充填して触媒充填部24として、改質ガ
スFGと酸化空気又は酸素O2 がケーシング11の長手
方向と直交する方向へ流れて触媒充填部24を通過する
ようにしてあり、又、上記触媒充填部24は、多数の仕
切壁16で小さな区画に仕切られていて、触媒充填部2
4の触媒23は厚さが薄く且つガスの流れ方向に短かく
なっており、しかもガスは触媒充填部24を全域にわた
って均一に流れ、更に、触媒充填部24は両面から冷却
層15で挟まれていて、全面にわたって均一な冷却が行
われるようになっているので、ガスの流れ方向や厚み方
向での温度差は小さく、且つ冷却面積は円管の場合より
大きくできるので触媒全体にわたり均一に冷却を行うこ
とができる。これにより、触媒充填部24での反応温度
を均一化することができ、図8に示したCOの除去率が
高く且つH2 の除去率が低い最適値の反応温度に保つこ
とができ、CO+1/2 O2 →CO2 の主反応のほかに起
るH2 +1/2 O2 →H2 OやCO+3H2 →CH4 +H
2 Oの如き副反応が少なくなり、これに伴い酸化空気又
は酸素O2 の供給量を予め少なくすることが可能とな
り、従来、前記したように酸化空気量論比を4.0とし
ていたものを、酸化空気量論比を4.0以下とすること
ができる。
【0018】すなわち、図2及び図3は酸化空気量論比
と出口CO濃度との関係及び酸化空気量論比と水素濃度
との関係を示すもので、酸化空気の量論比を多くする
と、一酸化炭素除去装置出口のCO濃度は、図2に△印
で示す如く低くなるが、副反応が起きて図3に▽印で示
す如く一酸化炭素除去装置出口の水素濃度も低くなると
いう関係にある。
【0019】本発明では、上述した如き構成としてある
ことから、酸化空気又は酸素O2 の供給量を減らすこと
ができるので、図2における一酸化炭素除去装置出口の
CO濃度(△印)を図上左方へシフトさせて酸化空気量
論比を4.0より少くしても十分なCO除去効果が得ら
れ、同時に、出口における水素濃度は図3に破線で示す
一酸化炭素除去装置入口水素濃度aとほとんど変らずに
水素消費量を少なくすることができる。これに伴い燃料
電池の効率を向上させることができる。
【0020】本発明の一酸化炭素除去装置は、たとえ
ば、船舶推進用燃料電池発電装置に用いるようにする。
【0021】図4は、船舶推進用燃料電池として固体高
分子型燃料電池による発電装置を示すもので、本発明の
一酸化炭素除去装置Iは、改質器32で改質され、CO
コンバータ33を経由した改質ガス中のCOを除去する
ようCOコンバータ33の下流側に設置して用いられ
る。
【0022】固体高分子電解質型燃料電池発電装置につ
いて説明すると、固体高分子電解質膜34を酸素極(カ
ソード)35と燃料極(アノード)36の両電極で両面
から挟んでなるセルをセパレータを介して積層し且つ任
意のセルに冷却部37を有してスタックとしてなる固体
高分子電解質型燃料電池FCの外側に、改質器32を設
置し、燃料としてのメタノールをメタノールタンク38
からメタノールポンプ39で加圧して蒸発器40、予熱
器41を経て改質器32の改質室に供給するようにし、
該改質器32で改質されたガス(燃料ガス)FGを、上
記予熱器41、COコンバータ33、熱交換器42を通
した後、本発明の一酸化炭素除去装置IでCOを除去し
た後、熱交換器43を経て100℃以下にし、更に、改
質ガスリザーバ44を通し、加湿器45を経て燃料極3
6に供給するようにし、且つ該燃料極36から排出され
たアノード排ガスAGを、気水分離器46で水分を除去
した後、アノード排ガスライン47により改質器32の
燃焼室に供給し燃焼させるようにすると共に、アノード
排ガスAGの一部を、アノード排ガスライン47より分
岐したバイパスライン48によりバイパスさせて触媒燃
焼器49に導入するようにし、更に、上記アノード排ガ
スライン47とバイパスライン48に流量調節弁50と
51を設け、改質器32の燃焼室の温度を検出する温度
計52からの検出温度に応じてアノード排ガス流量を調
節するよう流量調節弁50,51をコントロールする制
御部53を設けた構成としてある。又、上記触媒燃焼器
49には、改質器32から排出された燃焼ガスを燃焼ガ
スラインを通して導入するようにすると共に、排ガスタ
ービン54で駆動させられる圧縮機55で圧縮された空
気の一部を導入して、ここでアノード排ガス中の未反応
分を燃焼させるようにし、触媒燃焼器49へ入るバイパ
スライン48からのアノード排ガス量が少ないときは、
メタノールタンク38内からメタノールの一部をポンプ
56で加圧して触媒燃焼器49へ導入して燃焼させるよ
うにしてある。
【0023】57は蒸気発生器、58は蒸気ライン、5
9は酸素極35への酸化剤ガスOGとしての空気Aの供
給ライン、60と61は酸素極35から排出されたカソ
ード排ガスCGを改質器32の燃焼室に供給するライン
に設けた熱交換器と気水分離器である。
【0024】本発明の一酸化炭素除去装置Iを、かかる
固体高分子型燃料電池発電装置に用いる場合、改質器3
2及びCOコンバータ33をともにプレート型として、
本発明の一酸化炭素除去装置Iと組み合わせて積層する
ことができる。
【0025】図5はその一例として、本発明の一酸化炭
素除去装置Iを、COコンバータ33と改質器32の上
に重ねた場合を示すもので、改質器32は、中央部分の
反応部に改質用触媒62を充填したプレート型の改質室
63と燃焼用触媒64を充填した燃焼室65とを隔壁6
6を介し積層して、改質室63を燃焼室65で挟むよう
にし、改質室63には入口側から改質原料(メタノー
ル)と水蒸気67供給ラインより供給すると共に、燃焼
室65には入口側から燃焼ガス68を供給ラインより供
給して、燃焼室65で燃焼させ、燃焼により生じた熱を
隔壁66を通して改質室63で吸熱して改質反応を行わ
せ、改質ガスFGを改質室63出口側の改質ガスライン
69に排出させ、燃焼室65の出口側より燃焼排ガスを
排出させるようにしてある。又、COコンバータ33
は、触媒70を充填したプレート型の変成室71を、隔
壁72を介してプレート型の冷却室73で両面より挟む
ようにして積層し、改質器32で改質された改質ガスF
GをCOコンバータ33の変成室71で変成して排出す
るようにしてある。
【0026】上記3つの機器をプレート型にして積層
し、改質器32の出口側とCOコンバータ33の入口側
とを改質ガスライン69で接続すると共に、各冷却室7
3には冷却媒体供給ライン74より冷却媒体を供給する
ようにし、該COコンバータ33の変成室71から排出
された改質ガスを改質ガスライン69にて本発明の一酸
化炭素除去装置Iの触媒層14へ導入させるようにす
る。
【0027】なお、図5は一例であり、改質器32とC
Oコンバータ33を入れ替える等、組み合わせ方は任意
である。
【0028】このように、本発明の一酸化炭素除去装置
Iをプレート型の改質器32とプレート型のCOコンバ
ータ33と積層させて一体化させることにより、コンパ
クト化を図ることができ、発電装置のシステム構成を簡
略化することができる。
【0029】なお、触媒充填部24はハニカム状にして
触媒23を担持させるようにしてもよい。ハニカム状触
媒の場合、振動等によっても触媒が動きにくいので、仕
切壁16はなくすこともできる。
【0030】
【実施例】本発明者が行った実験結果について説明す
る。
【0031】10KW級メタノール改質ガス中一酸化炭
素除去装置において、 改質ガス流量:0.458Kmol /H(10.25Nm
3 /H) 触媒容積:430cm3 発熱量(量論比4):868Kcal /H 酸化空気量(量論比4):11.4Nl/min の条件で図6に示す従来装置を円筒体1の径を100m
m、各管2の長さを1500mmとして実施したとき、触
媒温度差は、ガス流れ方向に約50℃、半径方向に約5
0℃で、冷却媒体を入れたところが多く冷却されてい
る。
【0032】これに対し、本発明の場合は、触媒層14
及び冷却層15を積層して収納したケーシング11の幅
を450mm、長さを600mm、高さを15mmとし、冷却
媒体として水と空気を用いた場合の流量Qと温度上昇
(入口、出口の温度差)ΔTを求めたところ、 水冷却の場合:Q=1.44l/min ΔT=10℃
(量論比4.0のとき) 空気冷却の場合:Q=960Nl/min ΔT=60℃
(量論比4.0のとき) であった。空気冷却の場合は、ΔTが大きいので、この
ΔTを下げるためには、酸化空気量論比を4.0以下に
下げる必要がある。水冷却の場合はΔTは10℃である
から、図8においてCOの除去率が高く水素の除去率が
低いところの最適温度に触媒反応温度を保つことができ
る。
【0033】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の改質ガス中の
一酸化炭素除去装置によれば、プレート型とした触媒層
に一酸化炭素を選択的に除去できる触媒を厚さを薄くし
て、改質ガス及び酸化空気又は酸素が流れる方向に触媒
の長さを短かくし、且つ上記触媒層を、プレート型の冷
却層で両面より挟んで積層させ、改質ガス及び酸化空気
又は酸素が触媒を通過するときの発熱反応でCOを除去
するときに冷却層に流される冷却媒体により冷却させる
ようにしてあるので、触媒の温度差が極めて少なく且つ
触媒充填部は全体にわたって均一に冷却を行うことがで
きて、反応温度の均一化を図ることができると共に、酸
化空気又は酸素の供給量を少なくすることができて量論
比を従来より下げることができ、これに伴い改質ガス中
の水素の消費量をより少なくすることができて燃料電池
の効率向上を図ることができ、又、温度分布の均一化が
図れて反応の安定化が向上し、更に、酸化空気供給量の
減少から圧縮機による供給動力を大幅に減少できる、等
の優れた効果を奏し得られ、更に、プレート型とした本
発明の一酸化炭素除去装置を、プレート型とした改質器
及びプレート型としたCOコンバータと積層して一体化
させることにより発電装置のコンパクト化を図ることが
できる、という優れた効果を奏し得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一酸化炭素除去装置の実施の一形態を
示すもので、(イ)は切断側面図、(ロ)は(イ)のX
−X矢視図、(ハ)は(イ)のY−Y矢視図である。
【図2】酸化空気量論比と一酸化炭素除去装置出口CO
濃度の関係を示す図である。
【図3】酸化空気量論比と一酸化炭素除去装置出口水素
濃度の関係を示す図である。
【図4】固体高分子型燃料電池発電装置の一例を示すシ
ステム系統構成図である。
【図5】本発明の一酸化炭素除去装置をプレート型の改
質器、COコンバータと積層して一体とした場合を示す
概略図である。
【図6】従来の一酸化炭素除去装置の一例を示すもの
で、(イ)は切断側面図、(ロ)は(イ)のZ−Z矢視
図である。
【図7】従来の一酸化炭素除去装置の他の例を示す断面
図である。
【図8】触媒の反応温度とCO、H2 の除去率の関係を
示す図である。
【符号の説明】
4 冷却媒体 10a,10b CO除去部 11 ケーシング 12 中央仕切壁 13 隔壁 14 触媒層 15 冷却層 16 仕切壁 17 ガス導入部 18 ガス導出部 19 冷却媒体導入部 20 冷却媒体導出部 23 触媒 24 触媒充填部 32 改質器 33 COコンバータ 63 改質室 65 燃焼室 71 変成室 FG 改質ガス O2 酸化空気又は酸素

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 箱形ケーシングの内部に、触媒層と、該
    触媒層での反応温度を調整するための冷却層とを水平の
    隔壁を介し冷却層で触媒層を挟むように積層させてCO
    除去部を構成し、且つ該CO除去部の触媒層の中央部分
    に、一酸化炭素を選択的に酸化させる触媒を、厚さを薄
    くして上記ケーシングの長手方向へ長くなるように充填
    して触媒充填部とし、該触媒充填部の片側となる上記ケ
    ーシングの幅方向一側を改質ガス及び酸化空気又は酸素
    の導入部とすると共に、触媒充填部の反対側となる上記
    ケーシングの幅方向他側を改質ガス及び酸化空気又は酸
    素の導出部として、改質ガス及び酸化空気又は酸素がケ
    ーシングの幅方向へ流れるようにし、更に上記ケーシン
    グに、上記触媒層の改質ガス及び酸化空気又は酸素の導
    入部と導出部、冷却層の冷却媒体導入部と導出部を各々
    ケーシングの外部へ開口させてなることを特徴とする改
    質ガス中の一酸化炭素除去装置。
  2. 【請求項2】 CO除去部を、ケーシング内の幅方向に
    区画して複数構成し、各CO除去部の各改質ガス及び酸
    化空気又は酸素の導入部同士及び導出部同士をそれぞれ
    連通させ、且つ各冷却層の入口側同士及び出口側同士を
    それぞれ連通させた請求項1記載の改質ガス中の一酸化
    炭素除去装置。
  3. 【請求項3】 CO冷却部の触媒充填部をケーシングの
    長手方向へ多数の仕切壁で仕切って区画した請求項1又
    は2記載の改質ガス中の一酸化炭素除去装置。
  4. 【請求項4】 CO除去部の触媒層と冷却層を複数の積
    層とした請求項1、2又は3記載の改質ガス中の一酸化
    炭素除去装置。
  5. 【請求項5】 改質器及びCOコンバータをプレート型
    として、該プレート型の改質器及びCOコンバータと積
    層して一体としてなる請求項1記載の改質ガス中の一酸
    化炭素除去装置。
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