JPH10240796A - 回路シミュレーション方法、回路シミュレーションプログラムを記録した記録媒体、および回路シミュレーション装置 - Google Patents

回路シミュレーション方法、回路シミュレーションプログラムを記録した記録媒体、および回路シミュレーション装置

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JPH10240796A
JPH10240796A JP9151950A JP15195097A JPH10240796A JP H10240796 A JPH10240796 A JP H10240796A JP 9151950 A JP9151950 A JP 9151950A JP 15195097 A JP15195097 A JP 15195097A JP H10240796 A JPH10240796 A JP H10240796A
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netlist
parasitic
simulation
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JP9151950A
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Tetsuo Tanigawa
哲郎 谷川
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線容量や配線抵抗等に対応するプロセスデ
ータである電気的特性値のばらつきを反映させたばらつ
き解析を可能とする。 【解決手段】 配線容量や配線抵抗等の寄生素子値に対
応するプロセスデータ(単位配線面積当たりのボトム容
量や配線のシート抵抗等)を変数として寄生素子値が関
数で記述されたネットリストをレイアウトデータから生
成し、これを用いてワーストケース解析を行う。すなわ
ち、関数記述された各寄生素子値の変数のばらつき幅を
予め設定しておき(P2)、それによって決まる最大値
又は最小値のいずれかを変数の代表値とし、代表値の全
ての組み合わせの数だけ、その代表値を変数に代入して
寄生素子値を計算しつつ(P3)回路特性解析(回路シ
ミュレーション)(P4)を行う。これにより、プロセ
スデータである変数のばらつきに対応する回路特性のば
らつきを求める(P7)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集積回路のレイア
ウトパターンを示すデータから抽出されたネットリスト
を用いて集積回路の動作のシミュレーションを行うため
の回路シミュレーション方法、回路シミュレーションプ
ログラムを記録した記録媒体、および回路シミュレーシ
ョン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の開発過程において、回
路シミュレーション等により設計結果を検証するという
作業が行われている。従来の回路シミュレーション技術
は、回路接続をネットリスト(即ち、接続情報)で表現
し、解析したいバイアス条件やコマンドを入力すると、
回路の節点方程式を立てると共に、この節点方程式に基
づいて行列演算を実行し、各ノードの電圧値及び電流値
を求めて結果を出力する機能を有していた。このような
機能を有する回路シミュレーションプログラムとして
は、UCB(カリフォルニア大学バークレー校)で開発
され、ソースコードが一般公開されているSPICE
(Simulation Program with Integrated Circuit Empha
sisの略称)が広く一般に知られている。
【0003】上記のような回路シミュレーションにより
集積回路の設計結果を検証するために必要となる回路構
成素子および回路接続情報を含むネットリストをレイア
ウトデータから抽出する機能を有するツールが市販され
ている。
【0004】半導体集積回路のレイアウトパターンデー
タから回路構成素子および回路接続情報を含むネットリ
ストを抽出する従来技術によるツールとしては、例えば
ケイデンス デザイン システムズ(Cadence Design Syst
ems)社のドラキュラ(Dracula)(商標名)やメンター グ
ラフィックス(Mentor Graphics)社のチェックメイト
(マスクPE)(CheckMate(MaskPE))(商標名)に代表
される、ネットリスト抽出機能を有する解析ツールが市
販されている。
【0005】このネットリストの抽出において以前は配
線部の寄生素子(具体的には寄生容量や寄生抵抗)は無
視されていたが、近年、回路シミュレーション等による
検証においてこれらの寄生素子を考慮することの重要性
が認識されるようになってきた。このため、前記市販ツ
ールにおいても、配線部の寄生容量および寄生抵抗を考
慮したネットリストをレイアウトデータから抽出できる
機能が追加されるようになっている。また、特開平5−
144941号公報において、マスクパターンデータ
(レイアウトデータ)から配線等の寄生抵抗を正確に抽
出し、抽出された寄生素子と駆動素子との関係から寄生
素子の値を評価・判定し、寄生素子のモデルを決定し、
シミュレーション用ネットリストの生成などを可能とす
るデータ処理装置が開示されている。さらに、特開平5
−216958号公報においても、レイアウトパターン
データ(レイアウトデータ)からバックアノテーション
された寄生容量、寄生抵抗情報を含んだトランジスタレ
ベルの論理・回路図面データが得られる論理・回路設計
支援装置が開示されている。
【0006】以下、回路シミュレーションの対象となる
集積回路の構成を記述するネットリストを、上記のよう
に配線部の寄生容量や寄生抵抗を考慮してレイアウトデ
ータから抽出する従来のネットリスト抽出方法(以下
「従来例」という)について説明する。
【0007】レイアウトデータからネットリストを抽出
する際には、通常、レイアウトデータから寄生容量およ
び寄生抵抗を抽出するための規則などの抽出ルールを記
述したファイル(以下「ルールファイル」という)が用
意される。ルールファイルには単位面積または単位長さ
当たりの配線容量または配線抵抗やシート抵抗値などの
プロセスデータが含まれていて、このプロセスデータと
レイアウトデータから得られる情報より、設計対象の回
路の各ノードに寄生する容量または各ノード間に寄生す
る抵抗の値が算出される。
【0008】ネットリストの抽出の対象となる集積回路
における配線構造の一例を図3に示す。図3(a)はア
ルミニウム配線(Al配線)を示す上面図であり、図3
(b)はこのAl配線を線X−Xに沿って切った断面図
である。この図に示した例では、Al配線100は、シ
リコン基板(Si基板)103上に層間絶縁膜102を
介して形成されている。レイアウトデータからネットリ
ストを抽出する際には、前述のルールファイルで指定さ
れた抽出ルールに基づき、レイアウトデータで示される
レイアウトパターンによって実現される分布定数回路が
所定の集中定数回路で近似される。いま、この従来例で
は、抽出ルールとして指定された近似モデルや配線の分
割段数等に基づき、図3(a)に示すようにノード10
および20をAl配線100上に設定してこれらのノー
ドでAl配線100を分割し、ノード10と20の間に
抵抗R10を、ノード20とSi基板103との間に容量
Cb+Cf1+Cf2をそれぞれ付加することにより、図3
に示した配線構造をL型回路網で近似するものとする
(以下、この近似を「L型近似」という)。この場合、
図3に示した配線構造は、図4に示す等価回路で表され
ることになる。ここで、抵抗R10はノード10と20の
間に存在する配線抵抗であり(図3(a)参照)、容量
CbはAl配線100の底面とSi基板103の間に存
在する容量(「ボトム容量」と呼ばれる)、容量Cf1お
よびCf2はAl配線100の側壁面とSi基板103の
間に存在する容量(「フリンジ容量」と呼ばれる)であ
る(図3(b)参照)。なお、図3に示した例ではCf1
=Cf2である。
【0009】ルールファイルには、このようなL型近似
等の近似モデルと分割段数等が設定されている他、集積
回路を製造するためのプロセスによって決まる電気的特
性値、すなわちAl配線100のシート抵抗値、単位配
線面積当たりのボトム容量値、単位配線フリンジ長(周
囲長)当たりのフリンジ容量値等が格納されている。こ
のようなルールファイルに含まれる情報に基づき、レイ
アウトデータを用いて、上記の配線抵抗R10、ボトム容
量Cb、フリンジ容量Cf1およびCf2を算出することが
できる。すなわち、上記従来例では、配線抵抗R10を
「シート抵抗値×配線長/配線幅」で、ボトム容量Cb
を「単位配線面積当たりのボトム容量値×配線面積」
で、フリンジ容量Cf1およびCf2を「単位配線フリンジ
長当たりのフリンジ容量値×配線フリンジ長」で、それ
ぞれ算出することができる。
【0010】例えば、シート抵抗値=0.1Ω/□、単位
面積当たりのボトム容量値=0.01fF/μm2、単位配
線フリンジ長当たりのフリンジ容量0.005fF/μmと
いう数値がルールファイルに与えられていて、ルールフ
ァイルに与えられた分割段数に基づきレイアウトデータ
より、ノード10と20の間の配線長=10μm、配線
幅=1μmという数値が得られた場合は、R10=1Ω、
Cb=0.1fF、Cf1=Cf2=0.05fFとなり、図3に示
した配線構造に対し図14に示すようなネットリストが
抽出される。このネットリストにおいて、「R」および
「C」で始まる名称は、それぞれ抵抗および容量(コン
デンサ)の素子名を示しており、「10」および「2
0」は、Al配線100上に設定された前記ノードを示
す符号、「0」は接地点(以下「接地ノード」という)
を示す符号である。そして、このネットリストの1行目
はノード10と20の間の配線抵抗R10の値が1Ωであ
ることを、2行目はノード20と0の間のボトム容量C
b=C20の値が0.1Fであることを、3行目はノード20
と0の間のフリンジ容量Cf1=C21の値が0.05Fである
ことを、4行目はノード20と0の間のフリンジ容量C
f2=C22の値が0.05Fであることを、それぞれ示してい
る。
【0011】半導体集積回路の開発過程において、プロ
セスばらつきによる回路特性のばらつきを予測したり、
配線や層間膜形成のプロセスが変更された場合に回路特
性の再予測をしたりするには、プロセスのばらつきや変
更に対応したネットリストが必要となる。ところで上記
従来技術(上記従来例や、特開平5−144941号公
報、特開平5−216958号公報)によりレアウトデ
ータから抽出されるネットリストでは、図14に示した
ように、寄生抵抗および寄生容量の値を示す情報が「数
値」として表現されている。したがって、プロセスのば
らつきや変更に対応するためには、新たなプロセスデー
タを反映させたルールファイルを作成するだけでなく、
レイアウトパターンに変更がなくとも、レイアウトデー
タからネットリストを抽出するという作業を再度行う必
要があり、多くの労力および時間を要していた。
【0012】このような問題を解決する目的で、寄生素
子値が関数記述された関数記述ネットリストを抽出し、
寄生素子値が変更されても関数記述ネットリストを再度
抽出する必要のない関数記述ネットリスト抽出方法を実
行し、集積回路のプロセスおよびレイアウトの変更に対
して寄生素子の算出を容易にできるレイアウト検証装置
が、特開平6−337904号公報に開示されている。
【0013】このレイアウト検証装置は、半導体集積回
路のレイアウトデータをもとに抽出された各寄生素子
(寄生容量素子や寄生抵抗素子)に対して、寄生素子パラ
メータをもとに寄生的に発生する容量値、抵抗値等の寄
生素子値を算出し、寄生素子を含んだ接続情報ファイル
(関数記述ネットリストファイル)をもとにレイアウト検
証を行うレイアウト検証装置であって、寄生素子値を寄
生素子パラメータの関数で表現した寄生素子値関数を作
成する寄生素子値関数作成部、および寄生素子パラメー
タを寄生素子関数に代入して寄生素子値を算出する寄生
素子値算出部、関数記述ネットリストのうちで抽出され
た寄生素子が付加しているネットを抽出する対応ネット
抽出部、レイアウトデータの変更点を抽出するレイアウ
トデータ変更点抽出部、およびその変更点に対応する寄
生素子値関数の係数を変更することによって寄生素子値
関数を変更する寄生素子値関数変更部を備え、寄生素子
パラメータの変更に対し、その変更に対応する寄生素子
値の変更を容易に行える機能、寄生素子に対応する寄生
素子値関数をネットとともに表示する機能を有してい
た。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】近年、半導体集積回路
の微細化および高集積化が進むにしたがって、回路特性
のばらつき幅を解析するワーストケース解析や統計解析
(以下、この種の解析を「ばらつき解析」という)がま
すます重要になってきている。そして、集積回路の微細
化および高集積化が進展により、いわゆるディープサブ
ミクロンの設計が行われるようになると、ゲート遅延よ
りも配線遅延が支配的になると考えられるため、回路特
性のばらつき解析を行う際には、配線の容量値や抵抗値
のばらつきを反映させることが重要となる。
【0015】しかし、従来の回路シミュレーションを利
用したばらつき解析は、トランジスタの特性を記述する
モデルパラメータをばらつかせることしかできない。一
方、特開平6−337904号公報に開示されている関
数記述ネットリスト抽出方法及びレイアウト検証装置を
用いることにより、レイアウトデータからネットリスト
を繰り返し抽出することなく、配線の容量値や抵抗値等
に対応するプロセスデータである電気的特性値(シート
抵抗値や単位面積当たりの容量値)が変化した場合のネ
ットリストを得ることができる。しかし、特開平6−3
37904号公報では、このようなネットリストを用い
た回路シミュレーションには言及されておらず、上記の
ような回路シミュレーションを利用したばらつき解析に
ついては示唆もされていない。
【0016】そこで本発明では、プロセスのばらつきや
変更に対応して回路シミュレーションにより回路特性を
再度予測する場合でも、ネットリストの抽出作業を新た
に行う必要がないようにし、かつ、配線容量や配線抵抗
に対応するプロセスデータである電気的特性値のばらつ
きを反映させたワーストケース解析や統計解析等のばら
つき解析を可能とする回路シミュレーション方法や回路
シミュレーション装置等を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた本発明に係る第1の回路シミュレーション方
法は、ネットリストによって回路構成が特定される集積
回路の動作のシミュレーションを行う回路シミュレーシ
ョン方法において、前記集積回路のレイアウトパターン
の幾何学的形状を示すパラメータである定数と集積回路
を製造するためのプロセスによって決まる電気的特性値
である変数とにより表現される関数であって前記レイア
ウトパターンの寄生容量または寄生抵抗の値を含む寄生
素子値を示す関数を使用しつつ前記集積回路の回路構成
を記述したネットリストを用い、該ネットリストにおい
て関数で記述された寄生素子値を数値化し、数値化され
た寄生素子値を用いて前記シミュレーションを行う、こ
とを特徴としている。
【0018】本発明に係る第2の回路シミュレーション
方法は、上記第1の回路シミュレーション方法におい
て、前記変数の各々に対してばらつき幅を設定する第1
ステップと、前記ばらつき幅の範囲内での前記変数の最
大値または最小値のいずれかを該変数の代表値として用
いて前記関数より前記寄生素子値の各々を算出する第2
ステップと、第2ステップで算出された前記寄生素子値
を用いて前記シミュレーションを行う第3ステップとを
備え、前記変数の各々に対する前記代表値の全ての組み
合わせにつき第2および第3ステップを繰り返し実行し
て、前記代表値の各組み合わせに対する前記シミュレー
ションの結果として前記集積回路の回路特性値を得るこ
とにより、該回路特性値のばらつき幅を求める、ことを
特徴としている。
【0019】本発明に係る第3の回路シミュレーション
方法は、上記第1の回路シミュレーション方法におい
て、前記変数の各々に対して所定の分布を設定する第1
ステップと、前記変数毎に設定された前記分布に基づい
て前記変数の代表値を設定する第2ステップと、第2ス
テップで設定された前記変数の代表値に基づいて、前記
関数より前記寄生素子値の各々を算出する第3ステップ
と、第3ステップで算出された前記寄生素子値を用いて
前記シミュレーションを行う第4ステップとを備え、前
記変数の各々に対する前記代表値の全ての組み合わせに
つき第2、第3および第4ステップを繰り返し実行し
て、前記代表値の各組み合わせに対する前記シミュレー
ションの結果として前記集積回路の回路特性値を得るこ
とにより、該回路特性値の分布を求める、ことを特徴と
している。
【0020】本発明に係る第4の回路シミュレーション
方法は、上記第3の回路シミュレーション方法であっ
て、前記第1ステップで、前記所定の分布としてガウス
分布を設定することを特徴としている。
【0021】本発明に係る第1の回路シミュレーション
プログラムを記録した記録媒体は、ネットリストによっ
て回路構成が特定される集積回路の動作のシミュレーシ
ョンをコンピュータに実行させるための回路シミュレー
ションプログラムを記録した記録媒体において、前記集
積回路のレイアウトパターンの幾何学的形状を示すパラ
メータである定数と集積回路を製造するためのプロセス
によって決まる電気的特性値である変数とにより表現さ
れる関数であって前記レイアウトパターンの寄生容量ま
たは寄生抵抗の値を含む寄生素子値を示す関数を使用し
つつ前記集積回路の回路構成を記述したネットリストを
用い、該ネットリストにおいて関数で記述された寄生素
子値を数値化し、数値化された寄生素子値を用いて前記
シミュレーションを行う、という機能をコンピュータに
実現させるための回路シミュレーションプログラムを記
録したことを特徴としている。
【0022】本発明に係る第2の回路シミュレーション
プログラムを記録した記録媒体では、上記第1の回路シ
ミュレーションプログラムを記録した記録媒体におい
て、前記回路シミュレーションプログラムは、前記変数
の各々に対してばらつき幅を設定する第1ステップと、
前記ばらつき幅の範囲内での前記変数の最大値または最
小値のいずれかを該変数の代表値として用いて前記関数
より前記寄生素子値の各々を算出する第2ステップと、
第2ステップで算出された前記寄生素子値を用いて前記
シミュレーションを行う第3ステップとを有し、前記変
数の各々に対する前記代表値の全ての組み合わせにつき
第2および第3ステップを繰り返し実行して、前記代表
値の各組み合わせに対する前記シミュレーションの結果
として前記集積回路の回路特性値を得ることにより、該
回路特性値のばらつき幅を求めるという機能をコンピュ
ータに実現させていることを特徴としている。
【0023】本発明に係る第3の回路シミュレーション
プログラムを記録した記録媒体では、上記第1の回路シ
ミュレーションプログラムを記録した記録媒体におい
て、前記回路シミュレーションプログラムは、前記変数
の各々に対して所定の分布を設定する第1ステップと、
前記変数毎に設定された前記分布に基づいて前記変数の
代表値を設定する第2ステップと、第2ステップで設定
された前記変数の代表値に基づいて、前記関数より前記
寄生素子値の各々を算出する第3ステップと、第3ステ
ップで算出された前記寄生素子値を用いて前記シミュレ
ーションを行う第4ステップとを有し、前記変数の各々
に対する前記代表値の全ての組み合わせにつき第2、第
3および第4ステップを繰り返し実行して、前記代表値
の各組み合わせに対する前記シミュレーションの結果と
して前記集積回路の回路特性値を得ることにより、該回
路特性値の分布を求めるという機能をコンピュータに実
現させていることを特徴としている。
【0024】本発明に係る第4の回路シミュレーション
プログラムを記録した記録媒体では、上記第3の回路シ
ミュレーションプログラムを記録した記録媒体におい
て、前記第1ステップで、前記所定の分布としてガウス
分布を設定することを特徴としている。
【0025】本発明に係る第1の回路シミュレーション
装置は、ネットリストによって回路構成が特定される集
積回路の動作のシミュレーションを行う回路シミュレー
ション装置において、前記集積回路のレイアウトパター
ンの幾何学的形状を示すパラメータである定数と集積回
路を製造するためのプロセスによって決まる電気的特性
値である変数とにより表現される関数であって前記レイ
アウトパターンの寄生容量または寄生抵抗の値を含む寄
生素子値を示す関数を使用しつつ前記集積回路の回路構
成を記述したネットリストを用い、該ネットリストにお
いて関数で記述された寄生素子値を数値化し、数値化さ
れた寄生素子値を用いて前記シミュレーションを行う、
ことを特徴としている。
【0026】本発明に係る第2の回路シミュレーション
装置は、上記第1の回路シミュレーション装置におい
て、前記変数の各々に対してばらつき幅を設定する設定
手段と、前記ばらつき幅の範囲内での前記変数の最大値
または最小値のいずれかを該変数の代表値として用いて
前記関数より前記寄生素子値の各々を算出する素子値算
出手段と、素子値算出手段によって算出された前記寄生
素子値を用いて前記シミュレーションを行うシミュレー
ション実行手段と、前記変数の各々に対する前記代表値
の全ての組み合わせにつき、素子値算出手段による前記
寄生素子値の算出とシミュレーション実行手段による前
記シミュレーションとを繰り返し実行して、前記代表値
の各組み合わせに対する前記シミュレーションの結果と
して前記集積回路の回路特性値を得ることにより、該回
路特性値のばらつき幅を求める解析手段と、を備えるこ
とを特徴としている。
【0027】本発明に係る第3の回路シミュレーション
装置は、上記第1の回路シミュレーション装置におい
て、前記変数の各々に対して所定の分布を設定する第1
設定手段と、前記変数毎に設定された前記分布に基づい
て前記変数の代表値を設定する第2設定手段と、第2設
定手段で設定された前記変数の代表値に基づいて、前記
関数より前記寄生素子値の各々を算出する算出手段と、
算出手段で算出された前記寄生素子値を用いて前記シミ
ュレーションを行うシミュレーション実行手段と、前記
変数の各々に対する前記代表値の全ての組み合わせにつ
き、第2設定手段による前記変数の代表値の設定、算出
手段による前記寄生素子値の各々の算出、およびシミュ
レーション実行手段による前記シミュレーションを繰り
返し実行して、前記代表値の各組み合わせに対する前記
シミュレーションの結果として前記集積回路の回路特性
値を得ることにより、該回路特性値の分布を求める解析
手段と、を備えることを特徴としている。
【0028】本発明に係る第4の回路シミュレーション
装置では、上記第3の回路シミュレーション装置におい
て、前記第1設定手段は、前記所定の分布としてガウス
分布を設定することを特徴としている。
【0029】本発明に係る第5の回路シミュレーション
方法は、前記集積回路のレイアウトパターンの幾何学的
形状を示すパラメータである定数と、集積回路を製造す
るためのプロセスによって決まる電気的特性値である変
数とにより表現される関数であって、前記レイアウトパ
ターンの寄生容量または寄生抵抗の値を示す関数を導出
する第1ステップと、前記シミュレーションの対象とな
る集積回路を製造するためのプロセスに対応する前記変
数の値を獲得する第2ステップと、第1ステップで導出
された関数の記述と第2ステップで獲得された前記変数
の値の定義とにより前記寄生容量または寄生抵抗の値を
表した前記ネットリストを、第1のネットリストとして
生成する第3ステップと、第3ステップで生成された第
1のネットリストにおいて関数で記述された寄生容量値
または寄生抵抗値を数値化する第4ステップと、第3ス
テップで生成されたネットリストで前記集積回路の回路
構成を特定するとともに第4ステップで数値化された寄
生容量値または寄生抵抗値を用いて前記集積回路の動作
のシミュレーションを行う第5ステップと、を備えるこ
とを特徴としている。
【0030】本発明に係る第6の回路シミュレーション
方法は、上記第5の回路シミュレーション方法におい
て、前記第1ステップで、前記レイアウトパターンの単
位面積または単位長さ当たりの容量値を前記変数として
前記寄生容量の値を示す関数を導出することを特徴とし
ている。
【0031】本発明に係る第7の回路シミュレーション
方法は、上記第5の回路シミュレーション方法におい
て、前記第1ステップで、前記レイアウトパターンの単
位長さ当たりの抵抗値またはシート抵抗値を前記変数と
して前記寄生抵抗の値を示す関数を導出することを特徴
としている。
【0032】本発明に係る第8の回路シミュレーション
方法は、上記第5ないし上記第7のいずれかの回路シミ
ュレーション方法において、前記レイアウトパターンの
単位長さ当たりの抵抗値、シート抵抗値、単位面積当た
りの容量値、および単位長さ当たりの容量値を含む前記
電気的特性値の中から、前記変数として使用される電気
的特性値を指定する第6ステップを備え、前記第1ステ
ップでは、第6ステップで指定された電気的特性値を用
いて計算される寄生容量及び寄生抵抗に対してのみ前記
関数を導出する、ことを特徴としている。
【0033】本発明に係る第9の回路シミュレーション
方法は、上記第5ないし上記第8のいずれかの回路シミ
ュレーション方法において、前記第3ステップで生成さ
れた前記第1のネットリストによって記述される回路構
成において並列接続された寄生容量を合成することによ
り、素子数を減らした第2のネットリストを生成する第
7ステップを備え、前記第4ステップでは、前記第3ス
テップで生成された第1のネットリストに代えて、第7
ステップで生成された第2のネットリストにおいて関数
で記述された寄生容量値または寄生抵抗値を数値化し、
前記第5ステップでは、前記第3ステップで生成された
第1のネットリストに代えて第7ステップで生成された
第2のネットリストで前記集積回路の回路構成を特定す
るとともに第4ステップで数値化された寄生容量値また
は寄生抵抗値を用いて前記集積回路の動作のシミュレー
ションを行う、ことを特徴としている。
【0034】本発明に係る第10の回路シミュレーショ
ン方法は、上記第5ないし上記第8のいずれかの回路シ
ミュレーション方法において、前記第3ステップで生成
された前記第1のネットリストによって記述される回路
構成において寄生容量または寄生抵抗の合成を行うこと
により、ノード数を減らした第3のネットリストを生成
する第8ステップを備え、前記第4ステップでは、前記
第3ステップで生成された第1のネットリストに代え
て、第8ステップで生成された第3のネットリストにお
いて関数で記述された寄生容量値または寄生抵抗値を数
値化し、前記第5ステップでは、前記第3ステップで生
成された第1のネットリストに代えて第8ステップで生
成された第3のネットリストで前記集積回路の回路構成
を特定するとともに第4ステップで数値化された寄生容
量値または寄生抵抗値を用いて前記集積回路の動作のシ
ミュレーションを行う、ことを特徴としている。
【0035】本発明に係る第11の回路シミュレーショ
ン方法は、上記第5ないし上記第8のいずれかの回路シ
ミュレーション方法において、前記第1ステップで導出
された前記関数に前記第2ステップで獲得された前記変
数の値を代入することにより、前記第1ないし第3のネ
ットリストにおいて前記寄生容量または寄生抵抗の値を
数値化した第4のネットリストを生成する第9ステップ
を備えることを特徴としている。
【0036】本発明に係る第5の回路シミュレーション
プログラムを記録した記録媒体は、ネットリストによっ
て回路構成が特定される集積回路の動作のシミュレーシ
ョンをコンピュータに実行させるための回路シミュレー
ションプログラムを記録した記録媒体において、前記集
積回路のレイアウトパターンの幾何学的形状を示すパラ
メータである定数と、集積回路を製造するためのプロセ
スによって決まる電気的特性値である変数とにより表現
される関数であって、前記レイアウトパターンの寄生容
量または寄生抵抗の値を示す関数を導出する第1ステッ
プと、前記シミュレーションの対象となる集積回路を製
造するためのプロセスに対応する前記変数の値を獲得す
る第2ステップと、第1ステップで導出された関数の記
述と第2ステップで獲得された前記変数の値の定義とに
より前記寄生容量または寄生抵抗の値を表した前記ネッ
トリストを、第1のネットリストとして生成する第3ス
テップと、第3ステップで生成された第1のネットリス
トにおいて関数で記述された寄生容量値または寄生抵抗
値を数値化する第4ステップと、第3ステップで生成さ
れたネットリストで前記集積回路の回路構成を特定する
とともに第4ステップで数値化された寄生容量値または
寄生抵抗値を用いて前記集積回路の動作のシミュレーシ
ョンを行う第5ステップと、をコンピュータに実行させ
る回路シミュレーションプログラムを記録したことを特
徴としている。
【0037】本発明に係る第5の回路シミュレーション
装置は、ネットリストにより回路構成が特定される集積
回路の動作のシミュレーションを行う回路シミュレーシ
ョン装置において、前記集積回路のレイアウトパターン
の幾何学的形状を示すパラメータである定数と、集積回
路を製造するためのプロセスによって決まる電気的特性
値である変数とにより表現される関数であって、前記レ
イアウトパターンの寄生容量または寄生抵抗の値を示す
関数を導出する関数導出手段と、前記シミュレーション
の対象となる集積回路を製造するためのプロセスに対応
する前記変数の値を獲得する値獲得手段と、関数導出手
段で導出された関数の記述と値獲得手段で獲得された前
記変数の値の定義とにより前記寄生容量または寄生抵抗
の値を表した前記ネットリストを、第1のネットリスト
として生成するリスト生成手段と、前記第1のネットリ
ストにおいて関数で記述された寄生容量値または寄生抵
抗値を数値化する数値化手段と、前記第1のネットリス
トで前記集積回路の回路構成を特定するとともに前記数
値化手段で数値化された寄生容量値または寄生抵抗値を
用いて前記シミュレーションを行うシミュレーション実
行手段と、を備えることを特徴としている。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
各種実施形態について説明する。 <1. 各種実施形態に共通する構成>まず、本発明に
係る回路シミュレーション装置の各種実施形態に共通す
る構成について説明する。本発明の実施形態としての回
路シミュレーション装置は、半導体集積回路の設計レイ
アウトパターンを示すレイアウトデータを用いて回路シ
ミュレーションを行うものであり、レイアウトデータか
ら集積回路の回路構成を示すネットリストを生成するネ
ットリスト抽出部と、生成されたネットリストによって
特定される集積回路の動作のシミュレーションを行うシ
ミュレーション部(狭義の回路シミュレーション装置)
とから構成される。
【0039】図2は、本発明の実施形態としての回路シ
ミュレーション装置のハードウェア構成を示すブロック
図である。本回路シミュレーション装置のハードウェア
は、エンジニアリング・ワークステーションなどのコン
ピュータであって、CPU56とメモリ58などから成
る本体50と、ハードディスク装置52と、キーボード
54と、CRT60とから構成されている。そして、メ
モリ58に格納される所定のプログラムに基づいてCP
U56が動作することにより、半導体集積回路のレイア
ウトデータからネットリストが抽出されるとともに、そ
のネットリストによって特定される集積回路の動作のシ
ミュレーションが行われる。すなわち、メモリ58に
は、後述のネットワーク抽出方法を実施するためのプロ
グラム(以下「ネットリスト抽出プログラム」という)
と、後述の回路シミュレーション方法を実施するための
プログラム(以下「シミュレーションプログラム」とい
う)とが格納され、上記コンピュータは、CPU56が
ネットリスト抽出プログラムを実行している場合にはネ
ットリスト抽出装置として動作し(上記ネットリスト抽
出部の実現)、CPU56がシミュレーションプログラ
ムを実行している場合には回路シミュレーション実行装
置(狭義の回路シミュレーション装置)として動作する
(上記シミュレーション部の実現)。
【0040】<1.2 ネットリスト抽出部の構成>次
に、本発明の実施形態としての回路シミュレーション装
置におけるネットリスト抽出部の各種構成例について説
明する。 <1.2.1 構成例1>本構成例についても、従来例の
説明と同様、図3に示す配線構造に対するネットリスト
の抽出を例として説明する。本構成例では、レイアウト
データから寄生容量および寄生抵抗を抽出するための抽
出ルールを記述したルールファイル、ならびに、半導体
集積回路のレイアウトパターンを示すレイアウトデータ
は、予めハードディスク装置52に格納されている。こ
こで、ルールファイルに記述された抽出ルールに基づ
き、すなわちルールファイルで指定された近似モデルお
よび配線構造の分割段数に基づき、従来例と同様、ノー
ド10および20をAl配線100上に設定してこれら
のノードでAl配線100を分割し、ノード10と20
の間に抵抗R10を、ノード20とSi基板103との間
に容量Cb+Cf1+Cf2をそれぞれ付加することによ
り、図3に示した配線構造をL型近似するものとする
(図4参照)。また本構成例では、ルールファイルにお
いて、Al配線100のシート抵抗値、単位配線面積当
たりのボトム容量値、単位配線フリンジ長当たりのフリ
ンジ容量値などの電気的特性値がプロセスデータとして
与えられているのみならず、これらの電気的特性値に対
して「RAL」、「CBAL」、「CFAL」というパ
ラメータ名が、それぞれ与えられており、この点におい
て従来例と相違する。
【0041】図1(a)は、本構成例におけるネットリ
スト抽出の手順を示すフローチャートである。本構成例
のネットリストの抽出部では、まず、ステップS10に
おいて、上述のルールファイルをハードディスク装置5
2から読み込む。続いてステップS12において、レイ
アウトデータをハードディスク装置52から読み込む。
その後、ステップS14において、ステップS10で読
み込まれたルールファイルに基づき、ステップS12で
読み込まれたレイアウトデータから、以下のようにして
ネットリストを生成し、生成されたネットリストをハー
ドディスク装置52に格納する(ネットリストの抽
出)。
【0042】図1(b)は、ステップS14におけるネ
ットリスト抽出の詳細手順を示すフローチャートであ
る。このフローチャートに示すように、ネットリストの
抽出の際には、まず、レイアウトデータによって表され
る配線等のパターン上に、ルールファイルによって指定
される分割段数に基づきノードを設定する(ステップS
20)。次に、レイアウトデータからトランジスタを認
識してトランジスタに関する情報を抽出する(ステップ
S22)。そして、前記ノードの設定およびルールファ
イルで指定される近似モデルに基づき、レイアウトパタ
ーンに対応する分布定数回路を集中定数回路で近似し、
その集中定数回路を構成する寄生容量および寄生抵抗の
値を示す関数であってシート抵抗値RAL、単位配線面
積当たりのボトム容量値CBAL、単位配線フリンジ長
当たりのフリンジ容量値CFALを変数とする関数を導
出する(ステップS24)。この関数の導出には、配線
長や配線幅、配線の面積など、レイアウトパターンの幾
何学的形状を示す数値が必要となるが、これらの数値は
レイアウトデータから得る。寄生容量および寄生抵抗の
値を示す関数を導出した後は、これらの寄生容量および
寄生抵抗の前記ノードへの付加を示す接続情報を生成す
る(ステップS26)。そして、このようにして得られ
た関数や接続情報等と、ルールファイルから読み込まれ
たプロセスデータとしての電気的特性値とを用いて、寄
生容量や寄生抵抗の値を示す関数の記述と、プロセスデ
ータとしての電気的特性値を示すパラメータRAL、C
BAL、CFALの値の定義(上記関数の変数の値の定
義)とを含むネットリストを生成する(ステップS2
8)。
【0043】一般に、配線抵抗R10は「RAL×配線長
/配線幅」で、ボトム容量Cbは「CBAL×配線面
積」で、フリンジ容量Cf1およびCf2は「CFAL×配
線フリンジ長」でそれぞれ算出されるため、ルールファ
イルで指定された分割段数とレイアウトデータより、例
えば、ノード10と20の間の配線長=10μm、配線
幅=1μmという数値が得られた場合は、R10=10・
RAL[Ω]、Cb=10・CBAL[fF]、Cf1=C
f2=10・CFAL[fF]となる。この場合、図3に
示した配線構造に対し図5に示すようなネットリストL
st_ntが生成される。このネットリストLst_ntは図
14に示した従来例とは異なり、寄生容量値および寄生
抵抗値が、パラメータRAL、CBAL、CFALを変
数とする関数で記述されている(以下、このような関数
による寄生容量値や寄生抵抗値等の記述を「関数記述」
という)。
【0044】本構成例では、対象となる集積回路を製造
するめのプロセスに対応した電気的特性値を示すパラメ
ータRAL、CBAL、CFALの値がルールファイル
に与えられており、これに基づき、ネットリストの最初
の3行(「.PARAM」で始まる行)においてRA
L、CBAL、CFALの値が定義される(以下、パラ
メータの値を定義するこのようなコマンドを「PARA
Mコマンド」という)。このネットリストの4行目から
7行目は、図14に示した従来のネットリストの1行目
から4行目に対応し、このネットリストの4行目はノー
ド10と20の間の配線抵抗R10の値が10・RAL
[Ω]であることを、5行目はノード20と0の間のボ
トム容量Cb=C20の値が10・CBAL[F]であるこ
とを、6行目はノード20と0の間のフリンジ容量Cf1
=C21の値が10・CFAL[F]であることを、7行
目はノード20と0の間のフリンジ容量Cf2=C22の値
が10・CFAL[F]であることを、それぞれ示して
いる。なお、ノード0は接地点を示す接地ノードであ
る。
【0045】図5に示した本構成例のネットリストLs
t_ntでは、RAL、CBAL、CFALの値は、PA
RAMコマンドによる形式で定義されているが、他の形
式で定義してもよい。また、レイアウト設計は終了して
いるが製造に使用するプロセスが未定の場合は、パラメ
ータRAL、CBAL、CFALに対して適当な仮の値
をネットリストに定義しておき、その後、プロセスが決
定した時点で、ネットリストにおけるPARAMコマン
ドの行を修正して、それらのパラメータに対し正しい値
を定義すればよい。大規模な集積回路を対象とする場合
はネットリストの規模が膨大となるが、パラメータを定
義する行はごく僅かであり、通常のテキスト・エディタ
などを用いることにより、PARAMコマンド等の行を
探して容易に修正することができる。
【0046】本構成例では、RC分布定数回路として動
作する配線構造(図3)をL型回路網である集中定数回
路で近似(L型近似)したが(図4参照)、このような
配線構造の集中定数回路による近似モデルとしては、π
型回路網による近似(π型近似)やT型回路網による近
似(T型近似)など他の近似モデルを用いてもよい。ま
た本構成例では、分布定数回路を集中定数回路で近似す
る際に分割段数を指定しているが、具体的な指定方法と
しては、他の層の配線と接続するためのホールからホー
ルまでを1本の配線とみなしてその間の分割数を指定す
るという方法を用いることができる。その他、分割段数
を指定する代わりにシート数を指定してそのシート数毎
に分割していくという方法を用いてもよいし、抵抗値や
配線長を指定してその抵抗値毎または配線長毎に分割し
てもよい。なお、配線構造を集中定数回路で近似する
際、いずれの近似モデルを用いても分割段数が増えるに
従って近似精度が向上するが、分割段数が増えると抽出
されるネットリストの規模も増大する。
【0047】以上のように本構成例によれば、配線のシ
ート抵抗や単位配線面積当たりのボトム容量などに対し
パラメータ名が与えられ、抽出されたネットリストにお
いて、これらのパラメータを変数とする関数として寄生
抵抗値や寄生容量値が記述される(図5参照)。このた
め、プロセスばらつきがあってプロセスが変動した場
合、ネットリストを再度抽出することなく、上記パラメ
ータを変動後に対応する値に定義し直すだけで、すなわ
ちネットリストにおけるPARAMコマンドを修正する
だけで対処することができる。そして、前記パラメータ
再定義後のネットリストを用いて回路シミュレーション
等を行うことにより、プロセスの変動による回路特性の
変動を予測することができる。また、レイアウトパター
ンが同一のままでプロセスを変更する場合にも、前記パ
ラメータを変更後のプロセスに対応する値に定義し直す
だけで(PARAMコマンドを修正するだけで)対処す
ることができ、ネットリストを再度抽出する必要はな
い。
【0048】<1.2.2 構成例2>本発明の実施形態
としての回路シミュレーション装置におけるネットリス
ト抽出部の第2の構成例(以下「構成例2」という)に
ついて説明する。本構成例のネットリスト抽出部のハー
ドウェア構成は上記構成例1と同様である。
【0049】本構成例におけるネットリストの抽出手順
も、基本的には上記構成例1と同様であって図1に示す
通りであるが、手順の詳細が若干相違している。以下、
この点につき、図1のフローチャートを参照しつつ説明
する。
【0050】まずステップS10において、ハードディ
スク装置52からルールファイルを読み込む。このルー
ルファイルには、上記構成例1の場合と同様の情報に加
えて、シート抵抗値RALや、単位配線面積当たりのボ
トム容量値CBAL、単位配線フリンジ長当たりのフリ
ンジ容量値CFALというプロセスに依存する電気的特
性を示すパラメータのうち、ネットリストにおいて寄生
容量値や寄生抵抗値を関数で記述する際に変数として使
用するパラメータを指定するための情報が含まれている
(以下、この指定を「変数指定」という)。
【0051】続くステップS12では、上記構成例1と
同様に、レイアウトデータをハードディスク装置52か
ら読み込む。
【0052】その後、ステップS14において、ステッ
プS10で読み込まれたルールファイルに基づき、ステ
ップS12で読み込まれたレイアウトデータから、以下
のようにしてネットリストを生成する(ネットリストの
抽出)。
【0053】ネットリストのうち、PARAMコマンド
で上記パラメータRAL、CBAL、CFALの値を定
義する行(パラメータ定義の行)、およびルールファイ
ルで変数指定されたパラメータを用いて表現される寄生
容量または寄生抵抗を記述する行(関数記述の行)の部
分は、上記構成例1と同様にして生成する。一方、ルー
ルファイルで変数指定されていないパラメータを用いて
表現される寄生容量または寄生抵抗については、従来例
と同様にして、それらの寄生容量値または寄生抵抗値を
算出し、算出した値をネットリストに記述する。すなわ
ち、これらの寄生容量値または寄生抵抗値については、
従来通り、数値で記述する。
【0054】例えば、ネットリスト抽出後に層間膜の形
成プロセスの変更が予定されている場合には(配線プロ
セスは変更されないものとする)、ボトム容量Cb、フ
リンジ容量Cf1およびCf2は将来変動する可能性がある
が、配線抵抗R10は変動しない。この場合、本構成例で
は、ルールファイルにおいて、配線のシート抵抗値RA
Lについては変数指定を行わない。これにより、ネット
リストにおいて配線抵抗R10の値が数値として記述さ
れ、図3に示した配線構造に対しては、図6に示すよう
なネットリストLst_ntが生成される。
【0055】このような本構成例によれば、プロセスに
依存する電気的特性を示す上記パラメータRAL、CB
AL、CFAL等のうちルールファイルで変数指定され
たパラメータを用いて表現される寄生容量値または寄生
抵抗値についてのみ関数で記述され、その他の寄生容量
値または寄生抵抗値については数値で記述される。した
がって、例えば層間膜形成プロセスのみ変更される可能
性がある場合は、寄生抵抗値(配線抵抗値)は変動しな
いと考えられるので、ルールファイルにおいて配線のシ
ート抵抗値に対し変数指定を行わないことにより、ネッ
トリストにおいて寄生抵抗値は数値で記述し寄生容量値
は関数で記述するというように、目的に応じて寄生抵抗
値や寄生容量値の記述形式を選択することができる。こ
れにより、目的に合った効率のよいネットリスト抽出が
可能となる。
【0056】<1.2.3 構成例3>本発明の実施形態
としての回路シミュレーション装置におけるネットリス
ト抽出部の第3の構成例(以下「構成例3」という)に
ついて説明する。本構成例のネットリスト抽出部のハー
ドウェア構成も上記構成例1と同様である。
【0057】本構成例におけるネットリストの抽出手順
は、図7に示す通りである。本構成例でも、上記構成例
1と同様に、ルールファイルの読み込み(ステップS1
0)、レイアウトデータの読み込み(ステップS1
2)、関数記述によるネットリストの抽出(ステップS
14)を行う。ただし、ルールファイルには、所定の寄
生素子合成条件が記載されている。本構成例では、ステ
ップS16において、この寄生素子合成条件に基づき、
抽出されたネットリストによって記述された寄生容量や
寄生抵抗という寄生素子の合成を行い、ステップS12
で抽出されたネットリストを寄生素子の合成後のネット
リストへと変換する。
【0058】ステップS16における寄生素子の合成で
は、前記の寄生素子合成条件として、同一ノード間に存
在する複数の寄生素子を一つにまとめることがルールフ
ァイルで指定された場合には、以下のような処理が行わ
れる。例えば、図4に示した等価回路におけるノード2
0とノード0(接地ノード)の間に存在する複数の寄生
素子であるコンデンサ、すなわちボトム容量Cbを表す
コンデンサとフリンジ容量Cf1およびCf2を表す2個の
コンデンサとを、容量値(Cb+Cf1+Cf2)の一つの
コンデンサで置き換える。そして、ステップS14で抽
出したネットリストを、このようにして3個のコンデン
サを1個のコンデンサで置き換えた等価回路すなわち図
8に示す等価回路を記述したネットリストへと変換す
る。この変換後のネットリストは図9に示す通りであ
り、このネットリストの5行目において、ノード20と
0の間に接続されたコンデンサC20の容量値が10・C
BAL+10・CFAL+10・CFALであることが示
されている。
【0059】このようにステップS16において寄生素
子の合成を行うことにより、寄生素子数を減らし、また
は、後述のように寄生素子とともにノード数を減らすこ
とができるため、ネットリストの規模が縮小される。な
お、図8に示した寄生素子の合成では、合成前の寄生素
子は全て関数記述となっているが、数値記述の寄生素子
が混在する場合でも同様な合成を行うことができ、同様
の効果が得られることは明らかである。
【0060】図10は、ステップS16において行われ
る他の合成例を示している。これは、前記寄生素子合成
条件として、配線構造を分割しπ型回路網で近似して
(以下、このような近似を「π型分割近似」という)得
られる集中定数回路における寄生素子を合成することが
ルールファイルで指定された場合を示すものである。こ
の場合、図10(a)に示すπ型回路網が図10(b)
に示すπ型回路網に変換される。この変換による合成手
法自体は公知のものであり、これにより、抵抗値R1、
R2の2個の抵抗が抵抗値R1+R2の1個の抵抗に置き
換えられ、容量値C0、C1、C2の3個のコンデンサが
容量値C0+{R2/(R1+R2)}C1、C2+{R1/
(R1+R2)}C1の2個のコンデンサに置き換えられ
るとともに、ノードが1個減る。このようにして、寄生
素子の合成によりネットリストを圧縮することができ
る。そして、合成後の回路に対し更に同様の合成が可能
であり、配線構造に対するπ型分割近似において、この
ようなネットリスト圧縮のための合成を繰り返すことが
できる。このとき、上述のように、寄生抵抗値および寄
生容量値を関数記述としたままで合成することができ
る。しかし、圧縮後のネットリストを用いて回路シミュ
レーションを行うと、圧縮前のネットリストを用いた場
合に比べ、シミュレーション精度が低下する。すなわ
ち、図10に示した合成手法によるネットリストの圧縮
とシミュレーション精度とはトレードオフの関係にあ
る。そこで本構成例では、ノード間の抵抗に対して閾値
を予め設定しておき、合成後の回路におけるノード間の
抵抗値がその閾値以下の間は合成を繰り返し、ノード間
の抵抗値がその閾値を越えるとその合成を停止する。こ
れにより、ネットリストの圧縮とシミュレーション精度
とをバランスさせることができる。
【0061】上記では、π型分割近似によって得られる
RC回路網に対する合成によりネットリストを圧縮して
いるが、他の合成手法を適用することも可能である。ま
た、構成例2のように関数記述と数値記述とが混在して
いるような場合にも、寄生素子の合成を行うことにより
ネットリストを圧縮することができる。
【0062】<1.2.4 構成例4>本発明の実施形態
としての回路シミュレーション装置におけるネットリス
ト抽出部の第4の構成例(以下「構成例4」という)に
ついて説明する。本構成例のネットリスト抽出部のハー
ドウェア構成も上記構成例1と同様であり(図2参
照)、メモリ58に格納されるネットリスト抽出プログ
ラムに基づいてCPU56が動作することにより、半導
体集積回路のレイアウトデータからネットリストが抽出
される。本構成例では、このようにネットリスト抽出プ
ログラムに基づき、ネットリスト抽出手段が実現される
他、ネットリストにおける寄生素子についての関数記述
を数値記述に変換する手段(以下「数値化手段」とい
う)が実現される。
【0063】図11は、本構成例における数値化手段の
動作を示すフローチャートである。本構成例では、構成
例1と同様にしてネットリストが抽出され(図1参
照)、その後、この図11のフローチャートで示す手順
により、そのネットリストにおける寄生素子に対する関
数記述が数値記述に変換される。
【0064】まずステップS50において、図1に示す
手順に従って抽出されたネットリスト、すなわち寄生素
子に対して関数記述がなされたネットリスト(以下「関
数記述ネットリスト」という)をハードディスク装置5
2から読み出す。次に、ステップS52において、この
ネットリストにおける関数記述を数値記述に書き直すこ
とにより、寄生素子に対して数値記述がなされたネット
リストすなわち従来の形式のネットリスト(図14参
照)へと変換する。具体的には、ステップS50におい
て読み出されたネットリストに記述された寄生容量値お
よび寄生抵抗値を示す関数における変数であるパラメー
タRAL、CBAL、CFALに、そのネットリスト内
のPARAMコマンドで定義されたパラメータの値を代
入することにより、それらの関数値を算出する。そし
て、そのネットリスト内の寄生容量値および寄生抵抗値
を示す関数を、算出された関数値(数値)で置き換え
る。ただし、必要ならば、関数記述ネットリストを保存
しておいてもよい。
【0065】例えば、ネットリストをプリント出力した
り、ネットリストに基づいて回路シミュレーションを行
ったりする場合、データ量が小さい等の理由から関数記
述を用いずに寄生容量および寄生抵抗を数値で記述した
従来形式のネットリスト(以下「関数不使用ネットリス
ト」という)の方が望ましいことがある。また、寄生容
量や寄生抵抗の値を確認したい場合もある。このような
場合、前述の数値化手段により、ネットリストの抽出を
再度行うことなく、関数不使用ネットリストを得ること
ができる。したがって、本構成例によれば、ネットリス
ト抽出を1回行うだけで、目的に応じ、関数記述ネット
リストと関数不使用ネットリストのいずれをも得ること
ができる。
【0066】なお、上記数値化手段は、関数記述ネット
リストにおける寄生容量値または寄生抵抗値を示す関数
の変数であるパラメータを全て数値化する必要はなく、
それらのパラメータのうち予め指定されたパラメータの
みを数値で置き換えるようにしてもよい。
【0067】<1.2.5 その他の構成例>以上におい
ては、ネットリスト抽出部の各構成例について、配線構
造における寄生素子を例にとって説明したが、本発明
は、配線構造に限定されるものではなく、いかなる構造
にも適用可能であり、また、いかなるプロセスに対して
も適用可能である。例えば、MOSトランジスタ構造に
おける拡散層の寄生容量値や寄生抵抗値も、単位面積ま
たは単位長さ当たりの容量値やシート抵抗値とレイアウ
トデータとから算出されるため、これらについても上記
各構成例と同様に関数記述ネットリストを生成すること
ができる。また、コンタクト抵抗やスルーホール抵抗に
ついても、ホール1個当たりの抵抗値とホール数から、
または、単位ホール面積当たりの抵抗値とホール面積か
ら抵抗値を算出することが可能であり、これらについて
も上記各構成例と同様に関数記述としたネットリストを
生成することができる。さらに、レイアウトデータから
抽出するネットリストに、寄生インダクタなどの他の寄
生素子を記述する場合においても、その寄生素子に対し
上記と同様にして関数記述を適用することができ、上記
と同様の効果を得ることができる。
【0068】<1.3 シミュレーション部の構成>次
に、本発明の実施形態としての回路シミュレーション装
置におけるシミュレーション部の構成(各種実施形態に
共通する構成)について説明する。本シミュレーション
部のハードウェア構成は、既述のように上記構成例1な
どのネットリスト抽出部と同様であるが(図2参照)、
メモリ58に格納されCPU56によって実行されるプ
ログラムが相違する。すなわち、図2に示したハードウ
ェア構成のコンピュータにおいてメモリ58に格納され
るシミュレーションプログラムに基づいてCPU56が
動作することにより、上記構成例1などにより抽出され
た関数記述ネットリストを読み込んで半導体集積回路の
動作をシミュレーションするシミュレーション部(狭義
の回路シミュレーション装置)が実現される。なお、こ
のシミュレーション部では、回路シミュレーション制御
情報、対象とする半導体集積回路(以下「対象回路」と
いう)のレイアウトデータから抽出された関数記述ネッ
トリスト、および、各種の回路素子の特性を示す情報
(以下「素子特性情報」という)が、ハードディスク装
置52に格納されている。
【0069】図12は、このようにして実現される本シ
ミュレーション部の構成を概念的に示す機能ブロック図
である。この図に示すように、本シミュレーション部
は、概念的には、従来の回路シミュレーション装置と同
様に、入力部30、解析部35および出力部40を備え
ている。ここで入力部30は、関数記述ネットリスト読
込手段32および数値化手段34を有しており、この点
が従来と相違する。また本シミュレーション部は、ハー
ドディスク装置52で実現された、回路シミュレーショ
ン制御情報保持部42、関数記述ネットリスト保持部4
4および素子特性情報保持部46を備えている。前記関
数記述ネットリスト読込手段32は、関数記述ネットリ
スト保持部44からネットリストを読み込み、そのネッ
トリストから、PARAMコマンドを認識してパラメー
タの値を得るとともに、回路素子の値を記述する「"」
で囲まれた部分を認識して寄生容量値や寄生抵抗値を示
す関数を得る。前述の数値化手段34は、シミュレーシ
ョン対象の集積回路の構成を特定する関数記述ネットリ
ストにおいて関数で記述された寄生素子値を数値化する
ものであって、関数記述ネットリスト読込手段32によ
って得られた関数およびパラメータの値を用いてそれら
の関数の値を算出することにより、寄生容量値や寄生抵
抗値を数値化し、関数不使用ネットリストを得ることが
できる。なお、後述のばらつき解析(ワーストケース解
析やモンテカルロ解析)では、数値化手段34は、予め
設定されたばらつき幅の下での上記関数の変数の最大値
もしくは最小値を代表値とし(後述の図15の場合)、
または、予め設定された分布特性の下でサンプリングに
より得られる上記関数の変数の値を代表値とし(後述の
図17の場合)、その代表値を用いて上記関数により寄
生素子値を算出している(寄生容量値や寄生抵抗値の数
値化)。
【0070】図13は、本シミュレーション部の動作を
示すフローチャートである。本シミュレーション部で
は、まず、ステップS100において、入力部30が、
回路シミュレーション制御情報保持部42、関数記述ネ
ットリスト保持部44および素子特性情報保持部46か
ら、回路シミュレーション制御情報、対象回路の関数記
述ネットリスト、および素子特性情報を、それぞれ読み
込む。このとき、入力部30内の関数記述ネットリスト
読込手段32および数値化手段34により、前述のよう
にして関数不使用ネットリストが得られる。
【0071】次のステップS110では、解析部35
が、ステップS100で読み込まれたデータに基づいて
対象回路の動作をシミュレーションする(回路シミュレ
ーションの実行)。このとき、対象回路の構成は関数不
使用ネットリストによって特定され、回路シミュレーシ
ョン実行のための手段としては、カリフォルニア大学バ
ークレー校で開発されたSPICE(Simulation Progr
am with Integrated Circuit Emphasis)などの既存の
回路シミュレーションプログラムを利用することができ
る。
【0072】その後、ステップS120において、回路
シミュレーションによって得られた対象回路の所定ノー
ドにおける電圧(変化)などを、シミュレーション結果
としてハードディスク装置52やCRT60に出力す
る。
【0073】以上のような本シミュレーション部によれ
ば、シミュレーション対象の回路の構成を示すデータと
して関数記述ネットリストを読み込むことができるた
め、レイアウトデータが同一でプロセスが変更された場
合や、プロセスがばらついた場合に、レイアウトデータ
からネットリストを再度抽出することなく、関数記述ネ
ットリストにおけるPARAMコマンドの行を修正して
回路シミュレーションを行うことにより、プロセスの変
更やばらつきによる回路特性の変化を容易に予測するこ
とができる。また、レイアウトデータが得られているが
プロセスが未確定の場合に、PARAMコマンドでパラ
メータを種々変更しながら回路シミュレーションを繰り
返すことにより、所望の回路特性を有するプロセスの決
定やプロセスの最適化を行うことができる。
【0074】なお、本シミュレーション部の動作につい
ての上記説明は、本発明の各種実施形態に共通する基本
的な動作についてのものであり、本シミュレーション部
においてワーストケース解析や統計解析等のばらつき解
析を行う場合には、後述のように、寄生容量や寄生抵抗
等の寄生素子値を表現する関数における変数の値(電気
的特性値)を変えて回路シミュレーション(回路特性解
析)を所定回数だけ繰り返し(図15、図17参照)、
これにより、その変数の各種の値に対する回路特性値
(信号の遅延時間や消費電力等)を得ている。
【0075】<2. 各種実施形態の説明>次に、本発
明に係る回路シミュレーション装置の各種実施形態を、
その実施形態に特有の特徴を中心に説明する。<2.1
第1実施形態>本発明の第1実施形態の回路シミュレ
ーション装置について説明する。本回路シミュレーショ
ン装置は、上述のシミュレーション部の説明からわかる
ように、集積回路におけるレイアウトパターンの幾何学
的形状を示すパラメータである幾何学的形状定数Cns
t_argと、集積回路を製造するためのプロセスに依存し
て決まる電気的特性値である電気的特性変数Var_elc
を用いて表現される関数に従って寄生素子の電気的特性
値(寄生容量値や寄生抵抗値など)を記述した関数記述
ネットリストを用いて、集積回路の動作のシミュレーシ
ョンを行う機能を有する点に特徴がある。
【0076】この様な機能を設けることに依り、ゲート
遅延の影響に比較して配線遅延の影響が支配的になると
思考されるディーブサブミクロンレベルの微細化や高集
積化が要求される集積回路に対する回路シミュレーショ
ンにおいて、集積回路の配線の容量値や抵抗値のばらつ
きを正確に考慮することが容易となるといった効果を奏
する。その結果、回路特性(具体的には信号の遅延時間
や集積回路の消費電力など)のばらつき幅を解析する回
路シミュレーションを精度良く実行できるようになると
いった効果を奏する。
【0077】既述のように本実施形態の回路シミュレー
ション装置は、ネットリスト抽出部とシミュレータ部と
から構成される。そして、ネットリスト抽出部により、
シミュレーション対象の集積回路(対象回路)の構成を
記述する関数記述ネットリストが生成され、シミュレー
タ部により、その関数記述ネットリストを用いて対象回
路の動作のシミュレーションが行われる。本実施形態に
おけるネットリスト抽出部の詳細は前述の通りである
(<1.2 ネットリスト抽出部の構成>および図1参
照)。これに対し、本実施形態のシミュレーション部で
は所定の回路シミュレーション方法によるワーストケー
ス解析が行われ、この点が本実施形態に特有の特徴とな
っている。そこで以下では、まず、本実施形態のシミュ
レーション部においてワーストケース解析を行うための
回路シミュレーション方法について説明する。
【0078】<2.1.1 第1実施形態の回路シミュレ
ーション方法>本回路シミュレーション方法では、関数
記述ネットリストLst_ntにおいて、集積回路を製造
するためのプロセスに依存して決まる電気的特性値であ
る所定のプロセスデータDt_prを変数(電気的特性変
数Var_elc)として扱っており、電気的特性変数Va
r_elcにばらつきを与えることに依って回路特性のばら
つき解析が容易に行える。
【0079】具体的には、指定した電気的特性変数Va
r_elcにばらつき幅ΔVarを与え、その最大値又は最
小値を用いてシミュレーションを行えば、回路特性にも
ばらつきが生じる。得られた回路特性の最大値Var_m
ax及び最小値Var_min、又は最善値及び最悪値(具体
的には信号の遅延時間や集積回路の消費電力等の最大値
及び最小値 又は最善値及び最悪値)をもって回路特性
のばらつきを解析している。このような解析は、ワース
トケース解析又はワーストコーナー解析等と呼ばれてい
る。本回路シミュレーション方法は、このワーストケー
ス解析(ワーストコーナ解析)を実施するための方法で
ある。
【0080】前述の図5の関数記述型ネットリストLs
t_ntを具体例として取り上げ説明する。電気的特性変
数Var_elcとしてAl配線のシート抵抗値RALと単
位配線面積当たりのボトム容量値CBALとを選択し、
RALのばらつき幅ΔVarを0.05〜0.2に設定
し、CBALのばらつき幅ΔVarを0.005〜0.
02に設定する。この条件で、変数の代表値Var_rp
(RAL,CBAL)=(0.05,0.005),
(0.05,0.02),(0.2,0.005),
(0.2,0.02)の4つ(則ち、組み合わせの数N
_cmb)のコーナーの条件に対して、各々、回路特性解析
を実行することにより、4種類の回路特性を得ることが
できる。すなわち、その4つのコーナーの条件に対し
て、各々、回路シミュレーションを実行することによ
り、所定信号の遅延時間や集積回路の消費電力などにつ
いて4種類の値を得ることができる。この結果を解析す
れば、各電気的特性変数Var_elcと回路特性との相関
の強さや、回路特性の最善値及び最悪値が得られる。
【0081】図15は、本実施形態の回路シミュレーシ
ョン方法により実行される上記ワーストケース解析を説
明するためのフローチャートである。
【0082】本ワーストケース解析は、第1ステップ乃
至第3ステップを有している。本ワーストケース解析が
開始されると(ステップP1)、まず第1ステップが実
行される。ここで、第1ステップは、電気的特性変数V
ar_elcの各々に対してばらつき幅ΔVarを設定する
ステップである。このような第1ステップは、図15の
ステップP2に示すように、電気的特性変数Var_elc
の各々に対してばらつき幅ΔVarを入力する工程と、
ワーストケース解析の対象となる集積回路(対象回路)
の回路構成を特定するための関数記述ネットリストLs
t_ntを入力する工程と、対象回路を構成する素子にか
かる電気的特性(素子特性情報)を入力する工程とを含
んで構成されている。
【0083】第1ステップに続いて実行される第2ステ
ップは、図15のステップP3に示すように、各寄生素
子D_stryにおける変数(具体的にはRALやCBAL
など)の最大値Var_max又は最小値Var_minのいず
れかを変数の代表値Var_rpとして用いて寄生素子D_
stry毎の寄生素子値V_stry(具体的には寄生容量値や
寄生抵抗値など)を求めるステップである。
【0084】第2ステップに続いて実行される第3ステ
ップ(ステップP4)は、第2ステップで求めた寄生素
子D_stry毎の寄生素子値V_stryを用いて対象回路の回
路特性解析を実行するステップである。
【0085】本ワーストケース解析は、以上の第1ステ
ップ(ステップP2)乃至第3ステップ(ステップP
4)を用いて、代表値の全ての組み合わせの数N_cmbに
応じた所定回数だけ、第2ステップ(ステップP3)及
び第3ステップ(ステップP4)を繰り返すことに依り
(ステップP3→ステップP4→ステップP5のYes
→ステップP6→ステップP3・・・)、回路特性のば
らつき幅を求める。
【0086】最後に、求めた回路特性のばらつき幅がス
テップP7において出力されてワーストケース解析が終
了する(ステップP8)。
【0087】この様な第1ステップ乃至第3ステップを
用い、関数記述ネットリストLst_ntにおいて所定の
プロセスデータDt_prを変数として用いてプロセスデ
ータDt_prにばらつきを与えることに依って、回路特
性のばらつきの最大値及び最小値(又は最善値及び最悪
値)を求めることができるようになるといった効果を奏
する。また、この様な回路特性のばらつきを用いること
に依り、従来は困難であった配線プロセス等のばらつき
による回路特性のばらつきを解析できるワーストケース
解析(特に、ワーストコーナー解析)を精度良く実行で
きるようになるといった効果を奏する。更に、この様な
ワーストケース解析の結果を解析することに依り、各寄
生素子D_stryの寄生素子値V_stryと回路特性との相関
の強さや最善値及び最悪値を精度良く求めることができ
るようになるといった効果を奏する。
【0088】<2.1.2 第1実施形態の回路シミュレ
ーションプログラム>上記回路シミュレーション方法に
よるワーストケース解析は、下記に述べる回路シミュレ
ーションプログラムをCPU56が実行することにより
実施される。
【0089】本回路シミュレーションプログラムは、本
実施形態の回路シミュレーション装置を実現するための
ハードウェアであるコンピュータを用いて読み出すこと
ができる記憶媒体(具体的には、フロッピーディスクや
磁気テープ等の磁気記憶手段、または、CD−ROM(C
ompact Disk-ROM)等の光学式記憶手段など)に記憶され
て提供される。
【0090】また、上記の記憶媒体から読み出された回
路シミュレーションプログラムは、回路シミュレーショ
ン装置(コンピュータ)内に設けられた内部記憶手段
(具体的には、EEPROM、RAM等の半導体記憶デ
バイス、磁気ディスク等の磁気記憶手段)に保持され、
回路シミュレーション方法の実行に応じて適時読み出さ
れる。
【0091】本回路シミュレーションプログラムは、幾
何学的形状定数Cnst_arg、及び電気的特性変数Va
r_elcを用いて表現される関数に従って寄生素子D_str
yの電気的特性値を記述した関数記述型のネットリスト
を用いて対象回路の動作のシミュレーションを行うこと
により回路特性のばらつきを解析する回路特性ばらつき
解析ルーチンプログラムを有している。
【0092】この様な回路特性ばらつき解析ルーチンプ
ログラムは、第1プログラムステップと第2プログラム
ステップと第3プログラムステップとを有して構成され
ている。ここで、第1プログラムステップは、電気的特
性変数Var_elcの各々に対してばらつき幅ΔVarを
設定するプログラムステップである。特に、ワーストケ
ース解析ルーチンプログラムを実行する場合の第1プロ
グラムステップは、電気的特性変数Var_elcの各々に
対してばらつき幅ΔVarを入力するプログラムステッ
プと、関数記述ネットリストLst_ntを入力するプロ
グラムステップと、集積回路である対象回路を構成する
素子の電気的特性(素子特性情報)を入力するプログラ
ムステップとを含んで構成されている。
【0093】また、第2プログラムステップは、各寄生
素子D_stryにおける変数の最大値Var_max又は最小
値Var_minのいずれかを変数の代表値Var_rpとし
て用いて寄生素子D_stry毎の寄生素子値V_stryを求め
るプログラムステップである。
【0094】更に、第3プログラムステップは、第2プ
ログラムステップで求めた寄生素子D_stry毎の寄生素
子値V_stryを用いて回路特性解析を実行するプログラ
ムステップである。
【0095】この様な回路特性ばらつき解析ルーチンプ
ログラムは、第1プログラムステップ乃至第3プログラ
ムステップを用いて、代表値の全ての組み合わせの数N
_cmbに応じた所定回数だけ、第2プログラムステップ及
び第3プログラムステップを用いた回路特性解析を繰り
返すことに依り、回路特性のばらつき幅を求めるワース
トケース解析を実行することができる。
【0096】<2.1.3 第1実施形態のハードウェア
構成>本実施形態の回路シミュレーション装置は、上記
ワーストケース解析を実施するために、集積回路の回路
構成を特定する関数記述ネットリストLst_ntにおい
て関数で記述された寄生素子値V_stryを数値化する数
値化手段(図15のステップP3に相当)や、数値化さ
れた寄生素子値V_stryを用いて回路シミュレーション
を実行する手段(ステップP5に相当)等を備えている
が、これらはコンピュータプログラムにより実現され
る。したがって、本実施形態の回路シミュレーション装
置は、ハードウェア的には図2に示したように、所定の
プログラムを実行することにより各種の演算処理等を行
うCPU56、前述のネットリスト抽出プログラムや回
路シミュレーションプログラム等の各種プログラムが保
持された記憶媒体(図中のハードディスク装置52)、
記憶手段(図中のメモリ58)、各種操作コマンドやパ
ラメータを入力するためのキーボード54、回路シミュ
レーション過程や結果を表示するCRT60、前述の記
憶媒体を読み出すための周辺装置等(図示せず)を中心
に構成されている。
【0097】この様に、必要とする回路シミュレーショ
ン装置の基本構成は、従来技術における回路シミュレー
ション装置の基本構成と同様であるため、従来技術の回
路シミュレーション装置のハードウエア資源(則ち、回
路シミュレーション環境)を有効に利用して回路シミュ
レーション環境を簡易に且つ低コストで実現できるとい
った効果を奏する。
【0098】<2.2 第2実施形態>次に、本発明の
第2実施形態の回路シミュレーション装置について説明
する。なお、第1実施形態において既に記述したものと
同一の部分については、同一符号を付し、重複した説明
は省略する。
【0099】本実施形態の回路シミュレーション装置も
概念的にはネットリスト抽出部とシミュレータ部とから
構成される。このうちネットリスト抽出部の構成および
動作は第1実施形態と同様であるが、本実施形態のシミ
ュレーション部では所定の回路シミュレーション方法に
よるモンテカルロ解析が行われ、この点が本実施形態に
特有の特徴となっている。そこで以下では、まず、本実
施形態のシミュレーション部でモンテカルロ解析を行う
ための回路シミュレーション方法について説明する。
【0100】<2.2.1 第2実施形態の回路シミュレ
ーション方法>本回路シミュレーション方法によって行
われるモンテカルロ解析は、ばらつき解析で一般的に用
いられる統計解析法であって、関数記述ネットリストL
st_ntにおいて、集積回路を製造するためのプロセス
に依存して決まる電気的特性値である所定のプロセスデ
ータDt_prを変数(電気的特性変数Var_elc)とし
て取扱い、電気的特性変数Var_elcに所定の分布特性
(後述するガウス分布特性Chr_dst)を与えることに
依って、回路特性の統計的ばらつき解析を容易に実行す
る点に特徴を有している。
【0101】具体的には、モンテカルロ解析法は、指定
した電気的特性変数Var_elcをガウス分布又はー定分
布等に沿ってサンプリング回数N_smpl(数十〜数百
回)だけサンプリングを実行し、その各々のサンプリン
グ値を用いて本実施形態の回路シミュレーション方法を
実行し、算出された結果(やはり分布を示す)に対して
統計的解析を行うものである。
【0102】次に、前述の図3(b)に示す構造の配線
100を有する回路の特性ばらつきについてのモンテカ
ルロ解析法を説明する。図3(b)に示すボトム容量C
bが層間膜厚のばらつきにより変動する事例を考える
(但し、簡単の為、フリンジ容量Cfl及びCf2は無
視するものとする)。
【0103】モンテカルロ解析において、配線100の
負荷を有する集積回路のレイアウトデータDt_lytを用
いて関数記述ネットリストLst_ntが抽出される。こ
の関数記述ネットリストLst_nt中では、前述の図5
で示したように、単位面積当たりのボトム容量(Cb)
に対してCBALという電気的特性変数Var_elcが与
えられ、CBALに対してガウス分布特性Chr_dstが
設定されている。但し、図5の関数記述ネットリストL
st_ntではCBALの値が指定されているが(CBA
L=0.01F)、ここではこの指定値の代わりに、ガ
ウス分布特性Chr_dstに基づいて分布の種類、センタ
ー値、標準偏差σ等が指定される。また、モンテカルロ
解析における解析条件設定においては、サンプリング回
数N_smpl等が設定される。
【0104】この様な条件下で、回路シミュレーション
を実行すれば、単位面積当たりのボトム容量CBALは
図16(a)のような頻度でサンプリングされ、CBA
Lのばらつきを反映した回路特性のばらつきが図16
(b)のように算出される。ここで、図16(a)は、
単位配線面積当たりのボトム容量CBALのばらつきの
一例を示すヒストグラムであり、図16(b)は、回路
特性値のばらつきを示すヒストグラムである。
【0105】このようにして算出した図16(b)のヒ
ストグラムに基づいて、回路特性のセンター値やσ値
(分散値)を求めたり、電気的特性変数Var_elcと回
路特性との相関の強さを調査したり等の統計的解析を行
うことができる。
【0106】図17は、本実施形態の回路シミュレーシ
ョン方法により実行される上記モンテカルロ解析を説明
するためのフローチャートである。
【0107】本実施形態の回路シミュレーション方法に
よるモンテカルロ解析は、第1ステップと第2ステップ
と第3ステップとを有している。モンテカルロ解析が開
始されると(ステップQ1)、まず第1ステップが実行
される(ステップQ2)。ここで、第1ステップは、電
気的特性変数Var_elcの各々に対して電気的特性にか
かる所定の分布特性Chr_dstを設定するステップであ
る。第1ステップ(ステップQ2)は、図17に示すよ
うに、電気的特性変数Var_elcの各々に対して分布特
性Chr_dstを入力する工程と、統計解析の繰り返し回
数にかかるサンプリング回数N_smplを入力する工程
と、モンテカルロ解析の対象となる集積回路(対象回
路)の回路構成を特定するための関数記述ネットリスト
Lst_ntを入力する工程と、対象回路を構成する素子
にかかる電気的特性(素子特性情報)を入力する工程と
を含んで構成されている。
【0108】本実施形態では、前述したように、分布特
性Chr_dstとしてガウス分布特性Chr_dstを用いて
いる。この様に、関数記述ネットリストLst_ntにお
いて、所定のプロセスデータDt_prを電気的特性変数
Var_elcとして用い、寄生素子D_stryの寄生素子値
V_stryを表す関数における電気的特性変数にガウス分
布特性Chr_dstを与えることに依り、すなわち単位配
線面積当たりのボトム容量CBALや、配線のシート抵
抗値RAL、単位配線フリンジ長当たりのフリンジ容量
CFAL等にガウス分布特性Chr_dstを与えることに
依り、回路特性の統計的ばらつき解析が精度良く且つ容
易実行できるようになるといった効果を奏する。
【0109】更に、第1ステップに続く第2ステップ
(ステップQ2)は、電気的特性変数Var_elc毎に設
定された分布特性Chr_dstに基づいて各電気的特性変
数Var_elcの値(具体的にはRALやCBAL等の
値)を設定するステップである。
【0110】第2ステップに続く第3ステップ(ステッ
プQ3)は、第2ステップで設定された電気的特性変数
Var_elcの値に基づいて、寄生素子D_stry毎の寄生
素子値V_stry(具体的には寄生容量値や寄生抵抗値
等)を求めるステップである。
【0111】第3ステップに続く第4ステップ(ステッ
プQ4)は、第3ステップで求めた寄生素子値V_stry
を用いて対象回路の回路特性解析を実行するステップで
ある。
【0112】本モンテカルロ解析は、この様な第1ステ
ップ(ステップQ2)乃至第4ステップ(ステップQ
4)を用い、設定されたサンプリング回数N_smplだ
け、第3ステップ(ステップQ3)及び第4ステップ
(ステップQ4)を繰り返すことに依り(ステップQ3
→ステップQ4→ステップQ5のNo→・ステップQ6
→ステップQ3→・・・)統計解析としてモンテカルロ
解析を実行し、これにより回路特性のばらつき幅を求め
る機能を有する点に特徴がある。
【0113】設定されたサンプリング回数N_smplだ
け、回路特性解析が実行されると(則ち、ステップQ5
のYes)、算出された回路特性(具体的には信号の遅
延時間や集積回路の消費電力など)のばらつきを図16
(b)に示すようなヒストグラムとして出力するステッ
プQ7が実行された後、モンテカルロ解析を終了する
(ステップQ8)。
【0114】この様に、ばらつき解析にモンテカルロ解
析法を用い、指定した寄生素子D_stryの寄生素子値V_
stryを表現する関数における電気的特性変数Var_elc
をガウス分布に従ってサンプリング回数N_smplだけサ
ンプリングし、その各々の値を用いて、従来は困難であ
った配線プロセス等のばらつきによる回路特性の統計的
ばらつき解析を容易に実現できるモンテカルロ解析を実
行するための回路シミュレーションを行うことができる
ようになるといった効果を奏する。この様な回路シミュ
レーションを実行すれば、(所望の寄生素子D_stryの
寄生素子値V_stryを表現する関数における)電気的特
性変数Var_elcとしての所定のプロセスデータのばら
つきを反映した回路特性のばらつき(ヒストグラム)を
求めることができるようになるといった効果を奏する。
更に、回路特性のばらつきのヒストグラムに基づいて、
回路特性のセンター値やσ値を求めたり、電気的特性変
数Var_elcとしての所定のプロセスデータ(又は寄生
素子値V_stry)と回路特性との相関の強さを考察する
といった統計的解析が精度良く且つ容易に実行できるよ
うになるといった効果を奏する。
【0115】なお、モンテカルロ解析についての以上の
説明では、1種類の電気的特性変数Var_elcすなわち
プロセスデータCBAL(単位配線面積当たりのボトム
容量)についてのみ分布を与えているが(図16(a)
参照)、この場合には回路特性の分布(図16(b)の
ヒストグラム)の概要は直感的に予測可能とも言える。
しかし、通常は、複数種類の電気的特性変数Var_elc
に対して分布が与えられ(各電気的特性変数Var_elc
によって分布の種類が異なっていてもよい)、それに対
する回路特性のばらつきを示すヒストグラムが本実施形
態の回路シミュレーション方法(モンテカルロ解析)に
より求められる。この場合には、回路特性の分布(ばら
つき)を直感的に予測するのは困難であるため、本実施
形態の回路シミュレーション(モンテカルロ解析)が特
に有効となる。
【0116】以上説明したように、第2実施形態の回路
シミュレーション方法に依れば、関数記述ネットリスト
Lst_ntにおいて、プロセスデータDt_prを電気的特
性変数Var_elcとして用い、寄生素子D_stryの寄生
素子値V_stryに所定の分布特性Chr_dstを与えるこ
とに依り、回路特性の統計的ばらつき解析が精度良く且
つ容易実行できるようになるといった効果を奏する。更
に、この様な統計的ばらつき解析の結果を解析すること
に依り、各寄生素子D_stryの寄生素子値V_stry
と回路特性との相関の強さや最善値及び最悪値を精度良
く求めることができるようになるといった効果を奏す
る。
【0117】<2.2.2 第2実施形態の回路シミュ
レーションプログラム>上記回路シミュレーション方法
によるワーストケース解析は、下記に述べる回路シミュ
レーションプログラムをCPU56が実行することによ
り実施される。
【0118】本回路シミュレーションプログラムは、本
実施形態の回路シミュレーション方法を実行するための
プログラムであって、本実施形態の回路シミュレーショ
ン装置を実現するためのハードウェアであるコンピュー
タを用いて読み出すことができる記憶媒体(具体的に
は、フロッピーディスクや磁気テープ等の磁気記憶手
段、または、CD−ROM(Compact Disk-ROM)等の光学
式記憶手段など)に記憶されて提供される。
【0119】また、上記の記憶媒体から読み出された回
路シミュレーションプログラムは、回路シミュレーショ
ン装置(コンピュータ)内に設けられた内部記憶手段
(具体的には、EEPROM、RAM等の半導体記憶デ
バイス、磁気ディスク等の磁気記憶手段)に保持され、
回路シミュレーション方法の実行に応じて適時読み出さ
れる。
【0120】本回路シミュレーションプログラムは、第
1プログラムステップと第2プログラムステップと第3
プログラムステップと第4プログラムステップとを有し
ている。第1プログラムステップは、電気的特性変数V
ar_elcの各々に対して電気的特性の所定の分布を設定
するプログラムステップである。特に、統計解析ルーチ
ンプログラムにおける第1プログラムステップは、電気
的特性変数Var_elcの各々に対して分布特性Chr_d
stを入力するプログラムステップと、統計解析のサンプ
リング回数N_smplを入力するプログラムステップと、
集積回路である対象回路の回路構成を特定するための関
数記述ネットリストLst_ntを入力するプログラムス
テップと、対象回路を構成する素子の電気的特性(素子
特性情報)を入力するプログラムステップとを含んで構
成されている。
【0121】第2プログラムステップは、電気的特性変
数Var_elc毎に設定された分布特性Chr_dstに基づ
いて各電気的特性変数Var_elcの値を設定するプログ
ラムステップである。
【0122】第3プログラムステップは、第2プログラ
ムステップで設定された電気的特性変数Var_elcに基
づいて、寄生素子D_stry毎の寄生素子値V_stryを求め
るプログラムステップである。
【0123】第4プログラムステップは、第3プログラ
ムステップで求めた寄生素子値V_stryを用いて回路特
性解析を実行するプログラムステップである。
【0124】本回路シミュレーションプログラムは、サ
ンプリング回数N_smplだけ、第3プログラムステップ
及び第4プログラムステップを用いて回路特性解析を繰
り返すことに依り、回路特性の分布(例えば図16
(b)に示すような回路特性値のヒストグラム)を求め
る統計解析ルーチンプログラムである。
【0125】<2.2.3 第2実施形態のハードウェア
構成>本実施形態の回路シミュレーション装置は、上記
モンテカルロ解析を実施するために、集積回路の回路構
成を特定する関数記述ネットリストLst_ntにおいて
関数で記述された寄生素子値V_stryを数値化する数値
化手段(図17のステップQ3に相当)や、数値化され
た寄生素子値V_stryを用いて回路シミュレーションを
実行する手段(ステップQ5に相当)等を備えている
が、これらはコンピュータプログラムにより実現され
る。したがって、本実施形態の回路シミュレーション装
置は、ハードウェア的には第1実施形態の回路シミュレ
ーション装置と同様(図2参照)、所定のプログラムを
実行することにより各種の演算処理等を行うCPU5
6、前述の回路シミュレーションプログラムやネットリ
スト抽出プログラム等の各種プログラムが保持された記
憶媒体(図中のハードディスク装置52)、記憶手段
(図中のメモリ58)、各種操作コマンドやパラメータ
を入力するためのキーボード54、回路シミュレーショ
ン過程や結果を表示するCRT60、前述の記憶媒体を
読み出すための周辺装置等(図示せず)を中心に構成さ
れている。
【0126】<3. その他>第1実施形態または第2
実施形態の回路シミュレーション装置は、既述のよう
に、図2に示したハードウェア構成のコンピュータにお
いてネットリスト抽出プログラムをCPU56が実行す
ることによりネットリスト抽出部として動作し、これに
より集積回路のレイアウトデータから関数記述ネットリ
ストLst_ntを生成することができる。
【0127】なお、第1実施形態および第2実施形態で
は、集積回路における配線構造の寄生素子値V_stry
(具体的には、寄生容量素子値や寄生抵抗素子値)が関
数記述された関数記述ネットリストLst_ntを用いて
回路シミュレーション(回路特性解析)を行っている
が、本発明は、これに限定されるものではない。既述の
ように、例えば、MOSトランジスタ構造における拡散
層の寄生容量値や寄生抵抗値も、単位面積または単位長
さ当たりの容量値やシート抵抗値とレイアウトデータと
から算出されるため、これらについても本発明の回路シ
ミュレーション装置におけるネットリスト抽出部により
関数記述ネットリストを生成することができる。また、
コンタクト抵抗やスルーホール抵抗についても、ホール
1個当たりの抵抗値とホール数から、または、単位ホー
ル面積当たりの抵抗値とホール面積から抵抗値を算出す
ることが可能であり、これらについても同様に関数記述
としたネットリストを生成することができる。さらに、
レイアウトデータから抽出するネットリストに、寄生イ
ンダクタなどの他の寄生素子を記述する場合において
も、その寄生素子に対し同様にして関数記述を適用する
ことができる。したがって、本発明の回路シミュレーシ
ョン装置におけるシミュレーション部は、このような各
種の関数記述ネットリストを用いて回路シミュレーショ
ンによる回路特性のばらつき解析(ワーストケース解析
やモンテカルロ解析など)を行うことができる。
【0128】
【発明の効果】本発明に係る第1の回路シミュレーショ
ン方法、第1の回路シミュレーションプログラムを記録
した記録媒体、または第1の回路シミュレーション装置
によれば、関数記述ネットリストによってシミュレーシ
ョン対象の集積回路の回路構成が特定される。このた
め、レイアウトデータが同一でプロセスが変更された場
合やプロセスがばらついた場合に、レイアウトデータか
らネットリストを再度抽出することなく、関数記述ネッ
トリストにおける変数の値の定義を修正して回路シミュ
レーションを行うことにより、プロセスの変更やばらつ
きによる回路特性の変化を容易に予測することができ
る。また、レイアウトデータが得られているがプロセス
が未確定の場合に、関数記述ネットリストにおける変数
の値の定義を種々変更しながら回路シミュレーションを
繰り返すことにより、所望の回路特性を有するプロセス
の決定やプロセスの最適化を行うことができる。
【0129】本発明に係る第2の回路シミュレーション
方法、第2の回路シミュレーションプログラムを記録し
た記録媒体、または第2の回路シミュレーション装置に
よれば、関数記述ネットリストにおいて所定のプロセス
データを電気的特性値を示す変数(電気的特性変数)と
して用いてプロセスデータにばらつきを与えることに依
り、回路特性のばらつきの最大値及び最小値(又は最善
値及び最悪値)を求めることができる。これにより、従
来は困難であった配線プロセス等のばらつきによる回路
特性のばらつきを解析できるワーストケース解析を精度
良く実行できるようになる。
【0130】本発明に係る第3もしくは第4の回路シミ
ュレーション方法、第3もしくは第4の回路シミュレー
ションプログラムを記録した記録媒体、または第3もし
くは第4の回路シミュレーション装置によれば、関数記
述ネットリストにおいて、所定のプロセスデータを電気
的特性値を示す変数(電気的特性変数)として用い、そ
の所定のプロセスデータに所定の分布特性を与えること
に依り、その所定のプロセスデータのばらつきを反映し
た回路特性のばらつき(分布)を求めることができる。
これにより、従来は困難であった配線プロセス等のばら
つきによる回路特性のばらつき(分布)を求め、それに
基づいて回路特性のセンター値やσ値を求めたり、電気
的特性変数としての所定のプロセスデータ(又は寄生素
子値)と回路特性との相関の強さを考察するといった統
計的解析が精度良く且つ容易に実行できるようになる。
【0131】本発明に係る第5ないし第7の回路シミュ
レーション方法、第5の回路シミュレーションプログラ
ムを記録した記録媒体、または第5の回路シミュレーシ
ョン装置によれば、シミュレーションの対象となる集積
回路の構成を示すネットリストが生成され、生成された
ネットリストにおいて、寄生容量または寄生抵抗の値が
単位面積当たりまたは単位長さ当たりの容量値または抵
抗値やシート抵抗値などの電気的特性値を変数とする関
数として記述されるとともに、それらの変数の値が別途
定義されている。そして、このような関数記述ネットリ
ストを用いて回路シミュレーションが行われる。このた
め、レイアウトデータが同一でプロセスが変更された場
合やプロセスがばらついた場合に、レイアウトデータか
らネットリストを再度抽出することなく、関数記述ネッ
トリストにおける変数の値の定義を修正して回路シミュ
レーションを行うことにより、プロセスの変更やばらつ
きによる回路特性の変化を容易に予測することができ
る。また、レイアウトデータが得られているがプロセス
が未確定の場合に、関数記述ネットリストにおける変数
の値の定義を種々変更しながら回路シミュレーションを
繰り返すことにより、所望の回路特性を有するプロセス
の決定やプロセスの最適化を行うことができる。
【0132】本発明に係る第8の回路シミュレーション
方法によれば、単位長さ当たりの抵抗値、シート抵抗
値、単位面積当たりの容量値、および単位長さ当たりの
容量値を含む前記電気的特性値のうち指定されたものだ
けが、寄生容量値または寄生抵抗値を表す関数の変数と
して用いられる。したがって、例えば層間膜形成プロセ
スのみ変更される可能性がある場合は、寄生抵抗値(配
線抵抗値)は変動しないと考えられるので、シート抵抗
値について変数指定しないことにより、寄生抵抗値は数
値で記述し寄生容量値は関数で記述するというように、
目的に応じて寄生抵抗値や寄生容量値の記述形式を選択
することができる。これにより、目的に合った効率のよ
いネットリストを生成することができ、そのネットリス
トを用いて回路シミュレーションを行うことができる。
【0133】本発明に係る第9の回路シミュレーション
方法によれば、同一ノード間に存在する複数の寄生容量
が関数記述のまま合成されて素子数が減るため、上記第
5ないし第8の回路シミュレーション方法によって生成
されるネットリストの利点を保持しつつ、ネットリスト
の規模を縮小することができる。そして、このネットリ
ストを用いることにより、回路シミュレーションを効率
よく行うことができる。
【0134】本発明に係る第10の回路シミュレーショ
ン方法によれば、寄生容量または寄生抵抗が関数記述の
まま合成されてノード数および素子数が減るため、上記
第5ないし第8回路シミュレーション方法によって生成
されるネットリストの利点を保持しつつ、ネットリスト
の規模を縮小することができる。そして、このネットリ
ストを用いることにより、回路シミュレーションを効率
よく行うことができる。
【0135】本発明に係る第11の回路シミュレーショ
ン方法によれば、まず関数記述ネットリストが生成さ
れ、次に、そのネットリストにおいて関数で記述された
寄生容量値または寄生抵抗値が数値化されるため、ネッ
トリストの生成を再度行うことなく、関数不使用ネット
リストを得ることができる。したがって、ネットリスト
の生成を1回行うだけで、目的に応じ、関数記述ネット
リストと関数不使用ネットリストのいずれをも得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の回路シミュレーション装置における
ネットリスト抽出部の構成例1によるネットリスト抽出
の手順を示すフローチャート。
【図2】 本発明の実施形態としての回路シミュレーシ
ョン装置のハードウェア構成を示すブロック図。
【図3】 ネットリスト抽出の対象となる集積回路にお
ける配線構造の一例を示す上面図(a)および断面図
(b)。
【図4】 図3に示す配線構造の等価回路を示す図。
【図5】 前記ネットリスト抽出部の構成例1によって
得られるネットリストの一例を示す図。
【図6】 前記ネットリスト抽出部の構成例2によって
得られるネットリストの一例を示す図。
【図7】 前記ネットリスト抽出部の構成例3によるネ
ットリスト抽出の手順を示すフローチャート。
【図8】 前記ネットリスト抽出部の構成例3によって
寄生素子が合成された回路の一例を示す図。
【図9】 前記ネットリスト抽出部の構成例3によって
得られるネットリストの一例を示す図。
【図10】 前記ネットリスト抽出部の構成例3によ
る、π型分割近似回路に対する寄生素子の合成を示す
図。
【図11】 前記ネットリスト抽出部の構成例4におけ
る数値化手段の動作を示すフローチャート。
【図12】 本発明の実施形態としての回路シミュレー
ション装置のシミュレーション部の構成を示す機能ブロ
ック図。
【図13】 前記シミュレーション部の基本的動作を示
すフローチャート。
【図14】 従来のネットリスト抽出方法によって得ら
れるネットリストの一例を示す図。
【図15】 第1実施形態の回路シミュレーション方法
により実行されるワーストケース解析を説明するための
フローチャート。
【図16】 単位配線面積当たりのボトム容量のばらつ
きをヒストグラムとして示す図(a)、および、回路特
性値のばらつきをヒストグラムとして示す図(b)。
【図17】 第2実施形態の回路シミュレーション方法
により実行されるモンテカルロ解析を説明するためのフ
ローチャート。
【符号の説明】
30 …入力部 32 …関数記述ネットリスト読込手段 34 …数値化手段 35 …解析部 40 …出力部 42 …回路シミュレーション情報保持部 44 …関数記述ネットリスト保持部 46 …素子特性情報保持部 50 …本体(コンピュータ本体) 52 …ハードディスク装置 56 …CPU 58 …メモリ R10 …寄生抵抗(配線抵抗) Cb …ボトム容量(寄生容量) Cf1、Cf2…フリンジ容量(寄生容量) RAL …シート抵抗値 CBAL …単位配線面積当たりのボトム容量値 CFAL …単位配線フリンジ長当たりのフリンジ容量
値 D_stry …寄生素子 Lst_nt …関数記述ネットリスト

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネットリストによって回路構成が特定さ
    れる集積回路の動作のシミュレーションを行う回路シミ
    ュレーション方法において、 前記集積回路のレイアウトパターンの幾何学的形状を示
    すパラメータである定数と集積回路を製造するためのプ
    ロセスによって決まる電気的特性値である変数とにより
    表現される関数であって前記レイアウトパターンの寄生
    容量または寄生抵抗の値を含む寄生素子値を示す関数を
    使用しつつ前記集積回路の回路構成を記述したネットリ
    ストを用い、 該ネットリストにおいて関数で記述された寄生素子値を
    数値化し、 数値化された寄生素子値を用いて前記シミュレーション
    を行う、ことを特徴とする回路シミュレーション方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の回路シミュレーション
    方法において、 前記変数の各々に対してばらつき幅を設定する第1ステ
    ップと、 前記ばらつき幅の範囲内での前記変数の最大値または最
    小値のいずれかを該変数の代表値として用いて前記関数
    より前記寄生素子値の各々を算出する第2ステップと、 第2ステップで算出された前記寄生素子値を用いて前記
    シミュレーションを行う第3ステップとを備え、 前記変数の各々に対する前記代表値の全ての組み合わせ
    につき第2および第3ステップを繰り返し実行して、前
    記代表値の各組み合わせに対する前記シミュレーション
    の結果として前記集積回路の回路特性値を得ることによ
    り、該回路特性値のばらつき幅を求める、ことを特徴と
    する回路シミュレーション方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の回路シミュレーション
    方法において、 前記変数の各々に対して所定の分布を設定する第1ステ
    ップと、 前記変数毎に設定された前記分布に基づいて前記変数の
    代表値を設定する第2ステップと、 第2ステップで設定された前記変数の代表値に基づい
    て、前記関数より前記寄生素子値の各々を算出する第3
    ステップと、 第3ステップで算出された前記寄生素子値を用いて前記
    シミュレーションを行う第4ステップとを備え、 前記変数の各々に対する前記代表値の全ての組み合わせ
    につき第2、第3および第4ステップを繰り返し実行し
    て、前記代表値の各組み合わせに対する前記シミュレー
    ションの結果として前記集積回路の回路特性値を得るこ
    とにより、該回路特性値の分布を求める、ことを特徴と
    する回路シミュレーション方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の回路シミュレーション
    方法において、 前記第1ステップでは、前記所定の分布としてガウス分
    布を設定することを特徴とする回路シミュレーション方
    法。
  5. 【請求項5】 ネットリストによって回路構成が特定さ
    れる集積回路の動作のシミュレーションをコンピュータ
    に実行させるための回路シミュレーションプログラムを
    記録した記録媒体において、 前記集積回路のレイアウトパターンの幾何学的形状を示
    すパラメータである定数と集積回路を製造するためのプ
    ロセスによって決まる電気的特性値である変数とにより
    表現される関数であって前記レイアウトパターンの寄生
    容量または寄生抵抗の値を含む寄生素子値を示す関数を
    使用しつつ前記集積回路の回路構成を記述したネットリ
    ストを用い、 該ネットリストにおいて関数で記述された寄生素子値を
    数値化し、 数値化された寄生素子値を用いて前記シミュレーション
    を行う、という機能をコンピュータに実現させるための
    回路シミュレーションプログラムを記録した記録媒体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の回路シミュレーション
    プログラムを記録した記録媒体において、 前記回路シミュレーションプログラムは、 前記変数の各々に対してばらつき幅を設定する第1ステ
    ップと、 前記ばらつき幅の範囲内での前記変数の最大値または最
    小値のいずれかを該変数の代表値として用いて前記関数
    より前記寄生素子値の各々を算出する第2ステップと、 第2ステップで算出された前記寄生素子値を用いて前記
    シミュレーションを行う第3ステップとを有し、 前記変数の各々に対する前記代表値の全ての組み合わせ
    につき第2および第3ステップを繰り返し実行して、前
    記代表値の各組み合わせに対する前記シミュレーション
    の結果として前記集積回路の回路特性値を得ることによ
    り、該回路特性値のばらつき幅を求めるという機能をコ
    ンピュータに実現させる、ことを特徴とする記録媒体。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の回路シミュレーション
    プログラムを記録した記録媒体において、 前記回路シミュレーションプログラムは、 前記変数の各々に対して所定の分布を設定する第1ステ
    ップと、 前記変数毎に設定された前記分布に基づいて前記変数の
    代表値を設定する第2ステップと、 第2ステップで設定された前記変数の代表値に基づい
    て、前記関数より前記寄生素子値の各々を算出する第3
    ステップと、 第3ステップで算出された前記寄生素子値を用いて前記
    シミュレーションを行う第4ステップとを有し、 前記変数の各々に対する前記代表値の全ての組み合わせ
    につき第2、第3および第4ステップを繰り返し実行し
    て、前記代表値の各組み合わせに対する前記シミュレー
    ションの結果として前記集積回路の回路特性値を得るこ
    とにより、該回路特性値の分布を求めるという機能をコ
    ンピュータに実現させる、ことを特徴とする記録媒体。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の回路シミュレーション
    プログラムを記録した記録媒体において、 前記第1ステップでは、前記所定の分布としてガウス分
    布を設定することを特徴とする記録媒体。
  9. 【請求項9】 ネットリストによって回路構成が特定さ
    れる集積回路の動作のシミュレーションを行う回路シミ
    ュレーション装置において、 前記集積回路のレイアウトパターンの幾何学的形状を示
    すパラメータである定数と集積回路を製造するためのプ
    ロセスによって決まる電気的特性値である変数とにより
    表現される関数であって前記レイアウトパターンの寄生
    容量または寄生抵抗の値を含む寄生素子値を示す関数を
    使用しつつ前記集積回路の回路構成を記述したネットリ
    ストを用い、 該ネットリストにおいて関数で記述された寄生素子値を
    数値化し、 数値化された寄生素子値を用いて前記シミュレーション
    を行う、ことを特徴とする回路シミュレーション装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の回路シミュレーショ
    ン装置において、 前記変数の各々に対してばらつき幅を設定する設定手段
    と、 前記ばらつき幅の範囲内での前記変数の最大値または最
    小値のいずれかを該変数の代表値として用いて前記関数
    より前記寄生素子値の各々を算出する素子値算出手段
    と、 素子値算出手段によって算出された前記寄生素子値を用
    いて前記シミュレーションを行うシミュレーション実行
    手段と、 前記変数の各々に対する前記代表値の全ての組み合わせ
    につき、素子値算出手段による前記寄生素子値の算出と
    シミュレーション実行手段による前記シミュレーション
    とを繰り返し実行して、前記代表値の各組み合わせに対
    する前記シミュレーションの結果として前記集積回路の
    回路特性値を得ることにより、該回路特性値のばらつき
    幅を求める解析手段と、を備えることを特徴とする回路
    シミュレーション装置。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の回路シミュレーショ
    ン装置において、 前記変数の各々に対して所定の分布を設定する第1設定
    手段と、 前記変数毎に設定された前記分布に基づいて前記変数の
    代表値を設定する第2設定手段と、 第2設定手段で設定された前記変数の代表値に基づい
    て、前記関数より前記寄生素子値の各々を算出する算出
    手段と、 算出手段で算出された前記寄生素子値を用いて前記シミ
    ュレーションを行うシミュレーション実行手段と、 前記変数の各々に対する前記代表値の全ての組み合わせ
    につき、第2設定手段による前記変数の代表値の設定、
    算出手段による前記寄生素子値の各々の算出、およびシ
    ミュレーション実行手段による前記シミュレーションを
    繰り返し実行して、前記代表値の各組み合わせに対する
    前記シミュレーションの結果として前記集積回路の回路
    特性値を得ることにより、該回路特性値の分布を求める
    解析手段と、を備えることを特徴とする回路シミュレー
    ション装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の回路シミュレーシ
    ョン装置において、 前記第1設定手段は、前記所定の分布としてガウス分布
    を設定することを特徴とする回路シミュレーション装
    置。
  13. 【請求項13】 ネットリストにより回路構成が特定さ
    れる集積回路の動作のシミュレーションを行う回路シミ
    ュレーション方法において、 前記集積回路のレイアウトパターンの幾何学的形状を示
    すパラメータである定数と、集積回路を製造するための
    プロセスによって決まる電気的特性値である変数とによ
    り表現される関数であって、前記レイアウトパターンの
    寄生容量または寄生抵抗の値を示す関数を導出する第1
    ステップと、 前記シミュレーションの対象となる集積回路を製造する
    ためのプロセスに対応する前記変数の値を獲得する第2
    ステップと、 第1ステップで導出された関数の記述と第2ステップで
    獲得された前記変数の値の定義とにより前記寄生容量ま
    たは寄生抵抗の値を表した前記ネットリストを、第1の
    ネットリストとして生成する第3ステップと、 第3ステップで生成された第1のネットリストにおいて
    関数で記述された寄生容量値または寄生抵抗値を数値化
    する第4ステップと、 第3ステップで生成されたネットリストで前記集積回路
    の回路構成を特定するとともに第4ステップで数値化さ
    れた寄生容量値または寄生抵抗値を用いて前記集積回路
    の動作のシミュレーションを行う第5ステップと、を備
    えることを特徴とする回路シミュレーション方法。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の回路シミュレーシ
    ョン方法において、 前記第1ステップでは、前記レイアウトパターンの単位
    面積または単位長さ当たりの容量値を前記変数として前
    記寄生容量の値を示す関数を導出することを特徴とする
    回路シミュレーション方法。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載の回路シミュレーシ
    ョン方法において、 前記第1ステップでは、前記レイアウトパターンの単位
    長さ当たりの抵抗値またはシート抵抗値を前記変数とし
    て前記寄生抵抗の値を示す関数を導出することを特徴と
    する回路シミュレーション方法。
  16. 【請求項16】 請求項13ないし請求項15のいずれ
    かに記載の回路シミュレーション方法において、 前記レイアウトパターンの単位長さ当たりの抵抗値、シ
    ート抵抗値、単位面積当たりの容量値、および単位長さ
    当たりの容量値を含む前記電気的特性値の中から、前記
    変数として使用される電気的特性値を指定する第6ステ
    ップを備え、 前記第1ステップでは、第6ステップで指定された電気
    的特性値を用いて計算される寄生容量及び寄生抵抗に対
    してのみ前記関数を導出する、ことを特徴とする回路シ
    ミュレーション方法。
  17. 【請求項17】 請求項13ないし請求項16のいずれ
    かに記載の回路シミュレーション方法であって、 前記第3ステップで生成された前記第1のネットリスト
    によって記述される回路構成において並列接続された寄
    生容量を合成することにより、素子数を減らした第2の
    ネットリストを生成する第7ステップを備え、 前記第4ステップでは、前記第3ステップで生成された
    第1のネットリストに代えて、第7ステップで生成され
    た第2のネットリストにおいて関数で記述された寄生容
    量値または寄生抵抗値を数値化し、 前記第5ステップでは、前記第3ステップで生成された
    第1のネットリストに代えて第7ステップで生成された
    第2のネットリストで前記集積回路の回路構成を特定す
    るとともに第4ステップで数値化された寄生容量値また
    は寄生抵抗値を用いて前記集積回路の動作のシミュレー
    ションを行う、ことを特徴とする回路シミュレーション
    方法。
  18. 【請求項18】 請求項13ないし請求項16のいずれ
    かに記載の回路シミュレーション方法であって、 前記第3ステップで生成された前記第1のネットリスト
    によって記述される回路構成において寄生容量または寄
    生抵抗の合成を行うことにより、ノード数を減らした第
    3のネットリストを生成する第8ステップを備え、 前記第4ステップでは、前記第3ステップで生成された
    第1のネットリストに代えて、第8ステップで生成され
    た第3のネットリストにおいて関数で記述された寄生容
    量値または寄生抵抗値を数値化し、 前記第5ステップでは、前記第3ステップで生成された
    第1のネットリストに代えて第8ステップで生成された
    第3のネットリストで前記集積回路の回路構成を特定す
    るとともに第4ステップで数値化された寄生容量値また
    は寄生抵抗値を用いて前記集積回路の動作のシミュレー
    ションを行う、ことを特徴とする回路シミュレーション
    方法。
  19. 【請求項19】 請求項13ないし請求項18のいずれ
    かに記載の回路シミュレーション方法であって、 前記第1ステップで導出された前記関数に前記第2ステ
    ップで獲得された前記変数の値を代入することにより、
    前記第1ないし第3のネットリストにおいて前記寄生容
    量または寄生抵抗の値を数値化した第4のネットリスト
    を生成する第9ステップを備えることを特徴とする回路
    シミュレーション方法。
  20. 【請求項20】 ネットリストによって回路構成が特定
    される集積回路の動作のシミュレーションをコンピュー
    タに実行させるための回路シミュレーションプログラム
    を記録した記録媒体において、 前記集積回路のレイアウトパターンの幾何学的形状を示
    すパラメータである定数と、集積回路を製造するための
    プロセスによって決まる電気的特性値である変数とによ
    り表現される関数であって、前記レイアウトパターンの
    寄生容量または寄生抵抗の値を示す関数を導出する第1
    ステップと、 前記シミュレーションの対象となる集積回路を製造する
    ためのプロセスに対応する前記変数の値を獲得する第2
    ステップと、 第1ステップで導出された関数の記述と第2ステップで
    獲得された前記変数の値の定義とにより前記寄生容量ま
    たは寄生抵抗の値を表した前記ネットリストを、第1の
    ネットリストとして生成する第3ステップと、 第3ステップで生成された第1のネットリストにおいて
    関数で記述された寄生容量値または寄生抵抗値を数値化
    する第4ステップと、 第3ステップで生成されたネットリストで前記集積回路
    の回路構成を特定するとともに第4ステップで数値化さ
    れた寄生容量値または寄生抵抗値を用いて前記集積回路
    の動作のシミュレーションを行う第5ステップと、をコ
    ンピュータに実行させる回路シミュレーションプログラ
    ムを記録した記録媒体。
  21. 【請求項21】 ネットリストにより回路構成が特定さ
    れる集積回路の動作のシミュレーションを行う回路シミ
    ュレーション装置において、 前記集積回路のレイアウトパターンの幾何学的形状を示
    すパラメータである定数と、集積回路を製造するための
    プロセスによって決まる電気的特性値である変数とによ
    り表現される関数であって、前記レイアウトパターンの
    寄生容量または寄生抵抗の値を示す関数を導出する関数
    導出手段と、 前記シミュレーションの対象となる集積回路を製造する
    ためのプロセスに対応する前記変数の値を獲得する値獲
    得手段と、 関数導出手段で導出された関数の記述と値獲得手段で獲
    得された前記変数の値の定義とにより前記寄生容量また
    は寄生抵抗の値を表した前記ネットリストを、第1のネ
    ットリストとして生成するリスト生成手段と、 前記第1のネットリストにおいて関数で記述された寄生
    容量値または寄生抵抗値を数値化する数値化手段と、 前記第1のネットリストで前記集積回路の回路構成を特
    定するとともに前記数値化手段で数値化された寄生容量
    値または寄生抵抗値を用いて前記シミュレーションを行
    うシミュレーション実行手段と、を備えることを特徴と
    する回路シミュレーション装置。
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