JPH10234531A - ベビーキャリア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 組立てを簡単に行えるようにする。 【解決手段】 前当て部３，股当て部４および背当て部
５を一体に形成してなるキャリア本体２と、背当て部５
から上方に延びる肩掛けベルト６，７と、その各先端に
配置されたワンタッチバックル１２，１３と、前当て部
３の左右両端に配置され、ワンタッチバックル１２，１
３が係合するカバー付バックル２０，２１と、前当て部
３の左右両側方に配置されたフック部材３１，３２と、
背当て部５内に配置され、各フック部材３１，３２が係
合するリング部材２８，２８′または２９，２９′とを
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、乳幼児を保持しつ
つ運搬するためのベビーキャリア（子守帯）に関する。

【０００２】

【従来の技術およびその課題】ベビーキャリアとして、
特開平８−１５００５１号公報に示すようなものが本件
出願人により提案されている。このベビーキャリアは、
図７および図８に示すように、前当て部７３，股当て部
７４および背当て部７５を一体に形成してなるキャリア
本体７２を有している。

【０００３】前当て部７３には、下方に延びる肩掛けベ
ルト７６，７６′が設けられている。肩掛けベルト７
６，７６′の先端にはバックル７７，７７′が取り付け
られるとともに、肩掛けベルト７６，７６′の上部に
は、Ｄ字状のリング部材８０，８０′およびベルト部材
９１，９１′が設けられ、ベルト部材９１，９１′の先
端にはカバー付バックル９０，９０′が取り付けられて
いる。

【０００４】前当て部７４の側方には、バックル７７，
７７′に係合し得るバックル７８，７８′がベルト部材
７９，７９′を介して設けられている。背当て部７５の
上部には、リング部材８０，８０′に係合し得るフック
部材８１，８１′が設けられている。背当て部７５内に
は、カバー付バックル９０，９０′に係合し得るバック
ル９２，９２′がベルト部材７９，７９′を介して設け
られている。

【０００５】このように構成されるベビーキャリア７０
を組み立てる際には、まず肩掛けベルト７６，７６′を
子守者の両肩に掛け、肩掛けベルト下端の各バックル７
７，７７′をベルト部材７９，７９′側の各バックル７
８，７８′に係合させる。

【０００６】次に、乳幼児を抱き、一方の腕で背当て部
７５を持ち上げて、背当て部７５ごと乳幼児を抱き寄せ
る。この状態から、図９に示すように、フック部材８
１，８１′をリング部材８０，８０′に係合させる。次
に、カバー付バックル９０，９０′をバックル９２，９
２′に係合させる。これにより、ベビーキャリア７０が
組み立てられ、該ベビーキャリア７０内に乳幼児が収容
される。

【０００７】このように従来のベビーキャリアでは、ベ
ビーキャリアの組立ての際に、フック部材およびリング
部材のみならず、カバー付バックルおよびバックルをも
係合させなければならず、組立てがやや面倒である。ま
た、乳幼児を抱いた状態でベビーキャリアの組立作業を
行わなければならず、子守者の負担がやや大きい。

【０００８】本発明は、このような従来の実情に鑑みて
なされたもので、組立てを簡単に行えるベビーキャリア
を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明に係るベビーキャ
リアは、乳幼児の腹部，股部および背部をそれぞれ支持
するための前当て部，幅の狭い股当て部および背当て部
を一体に形成してなるキャリア本体を有し、前記背当て
部の左右両端部には、上方に延びる一対の肩掛けベルト
が設けられるとともに、該各肩掛けベルトの先端部には
それぞれベルト部材を介してバックルが設けられ、前記
前当て部の左右両端部には、前記各バックルにそれぞれ
係脱自在に係合し得るバックルがベルト部材を介して設
けられており、前記前当て部の左右両側方には、それぞ
れベルト部材を介してフック部材が設けられ、前記背当
て部内には、前記各フック部材がそれぞれ係脱自在に係
合し得る左右一対のリング部材が設けられていることを
特徴としている。

【００１０】本発明に係るベビーキャリアを組み立てる
際には、まず、キャリア本体を拡げてその上に乳幼児を
載せる。この状態から、前当て部を乳幼児の腹部側に折
り返し、前当て部の両側方に設けられた各フック部材
を、背当て部内の各リング部材に係合させる。これによ
り、股当て部が袋状に構成され、該股当て部内に乳幼児
が保持される。

【００１１】次に、肩掛けベルト側の各バックルを前当
て部側の各バックルに係合させ、肩掛けベルトを子守者
の肩に掛ける。これによりベビーキャリアが組み立てら
れ、該ベビーキャリア内に乳幼児が収容される。

【００１２】このように本発明によれば、ベビーキャリ
アの組立ての際に、前当て部側の各フック部材を背当て
部側の各リング部材に係合させるだけでよいので、組立
てが簡単になる。しかも、拡げたキャリア本体の上に乳
幼児を載せた状態でベビーキャリアの組立作業を行える
ので、子守者の負担が少ない。さらに、肩掛けベルトが
前当て部側ではなく背当て部の上方に配設されているの
で、前当て部側の各フック部材を背当て部側の各リング
部材に係合させる際に肩掛けベルトが邪魔になることが
なく、組立作業がさらに容易になる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施態様を添付図
面に基づいて説明する。図１ないし図６は本発明の一実
施態様によるベビーキャリアを説明するための図であっ
て、図１はベビーキャリアの展開状態の表面図（外側正
面図）、図２はその裏面図（内側正面図）、図３はベビ
ーキャリアの組立状態の平面図、図４はその側面図、図
５はベビーキャリアの使用例を示す斜視図、図６はその
側面図である。

【００１４】図１および図２に示すように、ベビーキャ
リア１はキャリア本体２を有しており、該キャリア本体
２は、乳幼児の腹部，股部および背部をそれぞれ支持す
るための前当て部３，幅の狭い股当て部４および背当て
部５を一体に連設して形成されている。

【００１５】背当て部５の上部左右端には、上方に延び
る肩掛けベルト６，７の下端が連結されている。肩掛け
ベルト６，７上には、同様に上方に延びるベルト部材１
０，１１が縫い付けられている。ベルト部材１０，１１
は肩掛けベルト６，７の上端を越えてさらに上方に延び
ており、その各先端部にはワンタッチバックル１２，１
３が取り付けられている。

【００１６】ベルト部材１０，１１は、背当て部５の左
右端面に沿って下方に延びるとともに、股当て部４の中
央部で交差してさらに前当て部３の下方まで延びてお
り、ベルト部材１０，１１のキャリア本体２内の部分
は、キャリア本体２上に縫い付けられている。

【００１７】ベルト部材１０，１１の各下端部には、カ
バー付ワンタッチバックル２０，２１が取り付けられて
いる。カバー付ワンタッチバックル２０，２１は、ワン
タッチバックル１２，１３とそれぞれ着脱自在に係合し
得るワンタッチバックル２２，２３と、ワンタッチバッ
クル２２，２３の各操作部を覆うカバー２４，２５とか
ら構成されている。

【００１８】背当て部５の上部には、乳児の後頭部を支
持するための頭当て部８が設けられている。頭当て部８
の下部は、背当て部５に設けられたポケット１５内にホ
ックまたは接着布（面ファスナ）等で取り付けられてい
る。また頭当て部８内には、心材４０が挿入されてい
る。

【００１９】前当て部３の下部には、左右両側方に延び
るベルト部材３０が連結されている。ベルト部材３０の
各端部にはフック部材３１，３２が取り付けられてい
る。一方、背当て部５上においてポケット１５の両側方
には、左右一対のＤ字状リング部材２８，２８′および
２９，２９′が取り付けられている。これらのリング部
材には、フック部材３１，３２がそれぞれ係脱自在に係
合し得るようになっている。なお、リング部材を背当て
部５の上下方向に二対設けたのは、乳幼児の体のサイズ
に応じて適宜使い分けるためである。

【００２０】上述のように構成されるベビーキャリア１
を組み立てる際には、まず、キャリア本体２上（図２
側）に乳幼児を載せる。この状態から、前当て部３を乳
幼児の腹部側に折り返し、前当て部３の両側方に設けら
れた各フック部材３１，３２を、背当て部５内の各々対
応するリング部材２８，２８′または２９，２９′に係
合させる。これにより、股当て部４が袋状に構成され、
該股当て部４内に乳幼児が保持される。

【００２１】このとき、股当て部４の幅が狭くなってい
ることにより、図３に示すように、乳幼児Ｂの股関節が
適度に開いた状態におかれる。これにより、ベビーキャ
リア１内への収容時に乳幼児Ｂが股関節を傷めるのを防
止できる。

【００２２】次に、ベルト部材１０，１１上端の各ワン
タッチバックル１２，１３をベルト部材１０，１１下端
のそれぞれ対応する各カバー付ワンタッチバックル２
０，２１に係合させる。この場合、カバー付ワンタッチ
バックル２０，２１のカバー２４，２５を開けた状態で
ワンタッチバックル２２，２３にワンタッチバックル１
２，１３をそれぞれ係合させ、係合後、カバー２４，２
５を閉じる。

【００２３】次に、子守者が二本の肩掛けベルト６，７
を手に持ってベビーキャリア１を持ち上げ（図４参
照）、図５および図６に示すように、各肩掛けベルト
６，７を子守者の肩に掛ける。このようにしてベビーキ
ャリア１が組み立てられ、該ベビーキャリア１内に乳幼
児が収容されることになる。

【００２４】このように本実施態様によれば、ベビーキ
ャリア１の組立ての際に、前当て部３側の各フック部材
３１，３２を背当て部５側の各リング部材２８，２８′
または２９，２９′に係合させるだけでよいので、組立
作業が簡単になる。しかも、拡げたキャリア本体２の上
に乳幼児を載せた状態でベビーキャリア１の組立作業を
行えるので、子守者の負担が少ない。

【００２５】さらに、肩掛けベルト６，７が前当て部３
側にではなく背当て部６側に設けられているので、前当
て部３側の各フック部材３１，３２を背当て部５側の各
リング部材２８，２８′に係合させる際に肩掛けベルト
６，７が邪魔になることがなく、組立作業がさらに容易
になる。

【００２６】

【発明の効果】以上のように本発明に係るベビーキャリ
アによれば、ベビーキャリアの組立ての際に、前当て部
側のフック部材を背当て部側のリング部材に係合させる
だけでよく、しかもこのとき肩掛けベルトが邪魔になる
ことがないので、組立作業を簡単に行えるようになる効
果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施態様によるベビーキャリアの展
開状態の表面図（外側正面図）。

【図２】展開状態のベビーキャリアの裏面図（内側正面
図）。

【図３】ベビーキャリアの組立状態の平面図。

【図４】ベビーキャリアの組立状態の側面図。

【図５】ベビーキャリアの使用例を示す斜視図。

【図６】ベビーキャリアの使用例を示す側面図。

【図７】従来のベビーキャリアの展開状態の表面図。

【図８】従来のベビーキャリアの展開状態の裏面図。

【図９】従来のベビーキャリアの組立状態の正面図。

【符号の説明】

１ ベビーキャリア ２ キャリア本体 ３ 前当て部 ４ 股当て部 ５ 背当て部 ６，７ 肩掛けベルト １０，１１ ベルト部材 １２，１３ ワンタッチバックル ２０，２１ カバー付ワンタッチバックル ２８，２８′ リング部材 ２９，２９′ リング部材 ３０ ベルト部材 ３１，３２ フック部材

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【手続補正書】

【提出日】平成９年４月１０日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項１

【補正方法】変更

【補正内容】

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００９

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明に係るベビーキャ
リアは、乳幼児の腹部，股部および背部をそれぞれ支持
するための前当て部，幅の狭い股当て部および背当て部
を一体に形成してなるキャリア本体を有し、前記背当て
部の左右両端部には、上方に延びる一対の肩掛けベルト
が設けられるとともに、該肩掛けベルトの各先端部には
それぞれベルト部材を介してバックルが設けられ、前記
前当て部の左右両端部には、前記各バックルにそれぞれ
係脱自在に係合し得るバックルがベルト部材を介して設
けられており、前記前当て部の左右両側方には、それぞ
れベルト部材を介してフック部材が設けられ、前記背当
て部内には、前記各フック部材がそれぞれ係脱自在に係
合し得る少なくとも左右一対のリング部材が設けられて
いることを特徴としている。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 乳幼児を保持しつつ運搬するためのベビ
   ーキャリアにおいて、 乳幼児の腹部，股部および背部をそれぞれ支持するため
   の前当て部，幅の狭い股当て部および背当て部を一体に
   形成してなるキャリア本体を有し、 前記背当て部の左右両端部には、上方に延びる一対の肩
   掛けベルトが設けられるとともに、その各先端部にはそ
   れぞれベルト部材を介してバックルが設けられ、 前記前当て部の左右両端部には、前記各バックルにそれ
   ぞれ係脱自在に係合し得るバックルがベルト部材を介し
   て設けられており、 前記前当て部の左右両側方には、それぞれベルト部材を
   介してフック部材が設けられ、 前記背当て部内には、前記各フック部材がそれぞれ係脱
   自在に係合し得る左右一対のリング部材が設けられてい
   る、ことを特徴とするベビーキャリア。