JPH10231729A - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents

内燃機関の吸気装置

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JPH10231729A
JPH10231729A JP9032009A JP3200997A JPH10231729A JP H10231729 A JPH10231729 A JP H10231729A JP 9032009 A JP9032009 A JP 9032009A JP 3200997 A JP3200997 A JP 3200997A JP H10231729 A JPH10231729 A JP H10231729A
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JP
Japan
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passage
air
intake
internal combustion
combustion engine
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Application number
JP9032009A
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English (en)
Inventor
Goji Masuda
剛司 桝田
Koji Hiratani
康治 平谷
Kyugo Hamai
九五 浜井
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B2275/00Other engines, components or details, not provided for in other groups of this subclass
    • F02B2275/48Tumble motion in gas movement in cylinder
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関の吸気装置において、燃料の壁流を
吸気流によって吹き飛ばして成層燃焼を実現する。 【解決手段】 吸気通路9をシリンダ1の中心寄りに開
口する混合気通路8とシリンダ1の外周寄りに開口する
空気通路7に仕切る隔壁6と、混合気通路8に燃料を供
給する燃料噴射弁5と、運転状態に応じて混合気通路8
を絞る空気調整弁10とを備え、混合気通路8の断面積
を空気通路7の断面積より大きく形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の吸気装
置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】希薄混合気でも安定した燃焼を得る方法
として、シリンダに吸気旋回流を生起して点火栓近傍に
燃料を集める混合気の成層化が有効である。
【0003】運転条件に応じて吸気タンブルを生起する
吸気装置として、例えば図11に示すように特開平5−
321679号公報に開示されたものがある。
【0004】これについて説明すると、シリンダ20内
に吸気を導入する2本の吸気ポートは、シリンダ30の
中心寄りに開口部を有する中央側吸気路31と、シリン
ダ30の外周寄りに開口部を有する側方吸気路32とに
それぞれ仕切られる。
【0005】2本の吸気弁37は機関の回転に同期した
所定のタイミングで開閉作動する。中央側吸気路31に
は燃料噴射ノズル34が臨み、吸気弁37の開弁に伴っ
てシリンダ30の中心寄りには中央側吸気路31から混
合気が導入されるとともに、シリンダ30の外周寄りに
は側方吸気路32から空気が導入される。これにより、
シリンダ30では図中矢印で示すように2層状の吸気が
縦方向に旋回する吸気タンブルが生起されて、点火栓3
5の近傍に燃料を集める混合気の成層化がはかられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の内燃機関の吸気装置にあっては、シリンダ3
0で吸気が縦方向に旋回する吸気タンブルは、ピストン
36が上死点付近に到達するときに弱まり、点火栓35
の近傍に燃料を集めることが難しい。このため、安定し
た成層燃焼が行われず、失火を招いたり、サイクル変動
に起因する排気エミッションの悪化を招くという問題点
があった。
【0007】また、一つのシリンダに対して単一の吸気
弁および排気弁を備える二弁式の機関にあっては、点火
栓がシリンダに対して偏心して設けられるため、吸気タ
ンブルによって点火栓35の近傍に燃料を集めることが
難しい。
【0008】本発明は上記の問題点を鑑みてなされたも
のであり、内燃機関の吸気装置において、シリンダに生
起される2層状の吸気の旋回方向を適正化して成層燃焼
を実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の内燃機
関の吸気装置は、一つのシリンダに吸気を導く吸気通路
と、吸気通路を機関回転に同期して開閉する単一の吸気
弁と、シリンダから排気を排出する排気通路と、排気通
路を機関回転に同期して開閉する単一の排気弁と、排気
弁に略対向してシリンダに臨む点火栓とを備える内燃機
関において、吸気通路をシリンダの中心寄りに開口する
混合気通路とシリンダの外周寄りに開口する空気通路に
仕切る隔壁と、混合気通路に燃料を供給する燃料噴射弁
と、運転状態に応じて混合気通路を絞る空気調整弁とを
備え、混合気通路の断面積を空気通路の断面積より大き
く形成するものとした。
【0010】請求項2に記載の内燃機関の吸気装置は、
請求項1に記載の発明において、前記混合気通路の断面
積と空気通路の断面積の比を略6:4と設定するものと
した。
【0011】請求項3に記載の内燃機関の吸気装置は、
請求項1または2に記載の発明において、前記空気通路
の通路中心線を混合気通路の通路中心線より点火栓から
大きく離し、空気通路の通路中心線を混合気通路の通路
中心線より下方に配置するものとした。
【0012】請求項4に記載の内燃機関の吸気装置は、
請求項1から3のいずれか一つに記載の発明において、
前記混合気通路の通路中心線と交わる水平面が混合気通
路の通路中心線と空気通路の中心線を結ぶ線分と為す角
度を約45度に設定するものとした。
【0013】請求項5に記載の内燃機関の吸気装置は、
請求項1から4のいずれか一つに記載の発明において、
前記空気通路の少なくとも一部を混合気通路の下方に配
置するものとした。
【0014】請求項6に記載の内燃機関の吸気装置は、
請求項1から5のいずれか一つに記載の発明において、
前記混合気通路はその断面積が下方から上方にかけて拡
大する部位を有し、空気通路はその断面積が上方から下
方にかけて拡大する部位を有するものとした。
【0015】請求項7に記載の内燃機関の吸気装置は、
請求項1から6のいずれか一つに記載の発明において、
前記混合気通路はその断面積に対する空気通路の断面積
の比率が一定てあり、かつ横方向の最大幅が上流側から
下流側にかけて次第に増大する部位を有するものとし
た。
【0016】請求項8に記載の内燃機関の吸気装置は、
請求項1から7のいずれか一つに記載の発明において、
前記混合気通路はその断面積に対する空気通路の断面積
の比率が吸気通路の上流側から下流側にかけて次第に減
少する部位を有するものとした。
【0017】請求項9に記載の内燃機関の吸気装置は、
請求項1から8のいずれか一つに記載の発明において、
V型内燃機関の左右バンクに接続する混合気通路に介装
される空気調整弁を共通のシャフトを介して開閉駆動す
るものとした。
【0018】請求項10に記載の内燃機関の吸気装置
は、請求項1から9のいずれか一つに記載の発明におい
て、前記空気調整弁が低速低負荷域で閉弁する構成とし
た。
【0019】請求項11に記載の内燃機関の吸気装置
は、請求項1から10のいずれか一つに記載の発明にお
いて、前記吸気通路を混合気通路と空気通路に仕切る隔
壁を備えと、隔壁の下流縁部を吸気弁の傘裏部に対峙し
て形成するものとした。
【0020】
【発明の作用および効果】請求項1に記載の内燃機関の
吸気装置において、空気調整弁が閉位置に保持される運
転条件では、吸気の大部分が空気通路を通してシリンダ
にその外周寄りから流入する。燃料噴射弁から噴射され
る燃料は、混合気通路を通過してシリンダの中心寄りに
導入される。シリンダでは混合気通路から導かれる混合
気と空気通路から導かれる空気流とからなる2層状の吸
気が旋回して、点火栓の近傍に燃料を集める混合気の成
層化がはかられる。
【0021】しかし、空気調整弁が閉位置に保持される
運転条件で、シリンダに生起される吸気旋回流のスワー
ル成分あるいはタンブル成分の比率が適正でない場合、
ピストンが上死点に到達するのに伴って吸気旋回流の勢
力が減衰して、点火栓の近傍に燃料を集める混合気の成
層化をはかれない。
【0022】本発明はこれに対処して、混合気通路の断
面積を空気通路の断面積より大きく形成することによ
り、空気調整弁を閉弁する運転状態で、空気通路からシ
リンダの外周寄りに流入する空気流の速度成分を適度に
高められる。
【0023】こうして、シリンダに生起される吸気旋回
流の勢力を適正化することによって、点火栓の近傍に燃
料を集める混合気の成層化がはかれ、希薄混合気でも安
定した燃焼が得られる。この結果、失火を招いたり、サ
イクル変動に起因する排気エミッションの悪化を来すこ
とを防止できる。
【0024】請求項2に記載の内燃機関の吸気装置にお
いて、混合気通路の断面積と空気通路の断面積の比を
6:4に設定することにより、空気調整弁を閉弁する運
転状態で、空気通路からシリンダの外周寄りに流入する
空気流の速度成分を適度に高められる。
【0025】こうして、シリンダに生起される吸気旋回
流の勢力を適正化することによって、点火栓の近傍に燃
料を集める混合気の成層化がはかれ、希薄混合気でも安
定した燃焼が得られる。
【0026】請求項3に記載の内燃機関の吸気装置にお
いて、空気通路の通路中心線を混合気通路の通路中心線
より点火栓から大きく離し、空気通路の通路中心線を混
合気通路の通路中心線より下方に配置することにより、
空気調整弁を閉弁する運転状態で、シリンダに生起され
る吸気旋回流のタンブル成分を高め、ピストンが上死点
に到達するのに伴って吸気旋回流の勢力が減衰すること
を抑えられ、点火栓の近傍に燃料を集める混合気の成層
化がはかれる。
【0027】請求項4に記載の内燃機関の吸気装置にお
いて、混合気通路の通路中心線と交わる水平面が混合気
通路の通路中心線と空気通路の中心線を結ぶ線分と為す
角度を約45度に設定することにより、空気調整弁を閉
弁する運転状態で、シリンダに生起される吸気旋回流の
タンブル成分を適度に高め、ピストンが上死点に到達す
るのに伴って吸気旋回流の勢力が減衰することを抑えら
れ、点火栓の近傍に燃料を集める混合気の成層化がはか
れる。
【0028】請求項5に記載の内燃機関の吸気装置にお
いて、空気通路の少なくとも一部が混合気通路の下方に
位置することにより、空気調整弁を閉弁する運転状態
で、シリンダに生起される吸気旋回流のタンブル成分を
高め、ピストンが上死点に到達するのに伴って吸気旋回
流の勢力が減衰することを抑えられ、点火栓の近傍に燃
料を集める混合気の成層化がはかれる。
【0029】請求項6に記載の内燃機関の吸気装置にお
いて、混合気通路はその断面積が下方から上方にかけて
拡大する部位を有し、空気通路はその断面積が上方から
下方にかけて拡大する部位を有することにより、空気調
整弁を閉弁する運転状態で、シリンダに生起される吸気
旋回流のタンブル成分を高め、ピストンが上死点に到達
するのに伴って吸気旋回流の勢力が減衰することを抑え
られ、点火栓の近傍に燃料を集める混合気の成層化がは
かれる。
【0030】請求項7に記載の内燃機関の吸気装置にお
いて、混合気通路はその断面積に対する空気通路の断面
積の比率が一定であり、かつ横方向の最大幅が上流側か
ら下流側にかけて次第に増大する部位を有することによ
り、吸気通路の断面形を吸気ポートがインテークマニホ
ールドに接続する部位で円形に近づけて、インテークマ
ニホールドから吸気ポートにかけての吸気の流れを円滑
にするとともに、シリンダヘッドとインテークマニホー
ルド間のシール性を高められる。
【0031】請求項8に記載の内燃機関の吸気装置にお
いて、混合気通路の断面積に対する空気通路の断面積の
比率が吸気通路の上流側から下流側にかけて次第に減少
する部位を有することにより、空気通路からシリンダの
外周寄りに流入する空気流の速度成分を適度に高めら
れ、点火栓の近傍に燃料を集める混合気の成層化がはか
れる。
【0032】請求項9に記載の内燃機関の吸気装置にお
いて、V型内燃機関の左右バンクに接続する混合気通路
に介装される空気調整弁を共通のシャフトを介して開閉
駆動する構造のため、左右バンク毎に各空気調整弁の駆
動系を独立して設ける構造に比べて、構造の簡素化がは
かれる。
【0033】請求項10に記載の内燃機関の吸気装置に
おいて、空気調整弁が低速低負荷域で閉弁することによ
り、吸気の大部分が空気通路を通ってシリンダの外周寄
りから流入する。このとき、シリンダの中心寄りには混
合気通路から濃混合気が導入されることにより、シリン
ダでは濃混合気と空気流とからなる2層状の吸気が旋回
する吸気旋回流が生起されて、点火栓の近傍に燃料を集
める混合気の成層化がはかられる。
【0034】空気調整弁が開弁することにより、機関負
荷または回転数が所定値より高い運転条件では、空気調
整弁は全開位置に保持され、混合気通路と空気通路の吸
気流速を略等しくする。このとき、シリンダに生起され
る旋回流のタンブル成分が高められるとともに、混合気
通路に噴射された燃料は空気と十分に混合しながらシリ
ンダに流入し、シリンダに均質な混合気がつくられる。
【0035】請求項11に記載の内燃機関の吸気装置に
おいて、隔壁の下流縁部が吸気弁の傘裏部に対峙してい
るため、混合気通路からシリンダに吸入される混合気を
隔壁を介して吸気弁の傘裏部の直上流側まで導き、空気
通路からシリンダに吸入される空気と分離する効果を高
めて、点火栓の近傍に燃料を集める混合気の成層化がは
かられる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。
【0037】図1に示すように、シリンダ1には1本の
吸気通路9と1本の排気通路15がそれぞれ接続してい
る。図1の平面図上において、吸気通路9と排気通路1
5は互いに対向するように平行に延び、それぞれの通路
中心がシリンダ1の中心に対して互いに逆方向にオフセ
ットされている。
【0038】シリンダ1に臨む1本の点火栓4が設けら
れる。図1の平面図上において、点火栓4はシリンダ1
の中心に対してオフセットされ、排気通路15に対向す
るように排気通路15の略通路中心上に配置される。
【0039】吸気通路9と排気通路15は単一の吸気弁
2と排気弁3でそれぞれ開閉される。吸気弁2と排気弁
3は機関の回転に同期した所定のタイミングで開閉作動
する。
【0040】ピストンが下降するとともに吸気弁2が開
かれるのに伴って吸気通路9からシリンダ1に吸気(混
合気)が吸入され、この吸気をピストンで圧縮して、点
火栓4を介して着火燃焼させてピストンを下降させた
後、ピストンが上昇するとともに排気弁が開かれるのに
伴って排気が排気通路15から排出され、これらの各行
程が連続して繰り返されるようになっている。
【0041】吸気通路9の途中には図示しないスロット
ル弁が介装される。スロットル弁は図示しないアクセル
ペダルに連動し、運転者がアクセルペダルを踏み込むの
に伴って開弁作動し、シリンダ1に吸入される吸気量を
増やすようになっている。
【0042】吸気通路9は隔壁6を介して混合気通路8
と空気通路7に仕切られる。混合気通路8に臨んで燃料
を噴射する燃料噴射弁5が設けられる。
【0043】燃料噴射弁5から混合気通路8に噴射され
る燃料噴霧は、図1に2点鎖線で示すように、吸気弁2
の傘裏部に向けて放射状に拡がる。こうして燃料噴射弁
5から噴射される燃料は、混合気通路8を通過する吸気
と混合しながらシリンダ1へと導かれる。
【0044】図示しないコントロールユニットは、エア
フロメータで検出される吸気量Qaと、機関回転数セン
サで検出される機関回転数Nと、冷却水温センサで検出
される冷却水温度Tw等を入力して、運転状態に応じた
燃料噴射量を算出し、算出された燃料噴射量に対応する
パルス信号を燃料噴射弁5に出力し、燃料噴射量を制御
するようになっている。機関負荷が予め設定された所定
値以下となる希薄燃焼領域において、シリンダ1に供給
される混合気の空燃比を理論空燃比より希薄化する。機
関負荷が所定値を越えて上昇する希薄燃焼領域以外の運
転条件において、シリンダ1に供給される混合気の空燃
比を理論空燃比の付近に制御する。
【0045】混合気通路8はシリンダ1の中心寄りに連
通する。空気通路7はシリンダ1の外周寄りに連通し、
図1の平面図上においてシリンダ1の略接線方向に接続
している。
【0046】混合気通路8の途中にバタフライ式の空気
調整弁10が介装される。空気調整弁10は図示しない
コントロールユニットによりアクチュエータを介して機
関運転条件に応じて開閉駆動される。機関負荷が所定値
より高い希薄燃焼領域以外にある運転条件では、空気調
整弁10は全開位置に保持され、混合気通路8と空気通
路7の吸気流速を略等しくする。このとき、シリンダ1
に生起される旋回流のタンブル成分が高められるととも
に、混合気通路8に噴射された燃料は空気と十分に混合
しながらシリンダ1に流入し、シリンダ1に均質な混合
気がつくられる。
【0047】機関負荷が予め設定された所定値以下の希
薄燃焼領域にある運転条件では、空気調整弁10を閉位
置に保持し、吸気の大部分を空気通路7を通してシリン
ダ1にその接線方向から流入させる。このとき、シリン
ダ1の中心寄りには混合気通路8から図中矢印Bで示す
ように濃混合気が導入される一方、シリンダ1の外周寄
りには空気通路7から図中矢印Cで示すように高速空気
が導入される。これにより、シリンダ1では濃混合気と
空気流とからなる2層状の吸気が旋回する吸気旋回流が
生起されて、点火栓4の近傍に燃料を集める混合気の成
層化がはかられる。
【0048】しかし、希薄燃焼領域では、空気調整弁1
0を閉位置に保持して、シリンダ1に生起される吸気旋
回流のスワール成分あるいはタンブル成分の比率が適正
でない場合、ピストンが上死点に到達するのに伴って吸
気旋回流の勢力が減衰して、点火栓4の近傍に燃料を集
める混合気の成層化がはかれない。
【0049】本発明はこれに対処して、混合気通路8の
断面積S8を空気通路7の断面積Sより大きく形成す
る。
【0050】本実施形態において、混合気通路8の断面
積Sと空気通路7の断面積S7の比S8:S7を6:4
に設定する。
【0051】このように混合気通路8の断面積S8を空
気通路7の断面積S7に対して6:4の比で大きく設定
することにより、空気調整弁10を閉弁する運転状態
で、図1に矢印Cで示すように空気通路7からシリンダ
1の外周寄りに流入する空気流の速度成分を適度に高め
られる。
【0052】空気通路7は、その通路中心線O7が混合
気通路8の通路中心線O8より点火栓4から大きく離
れ、かつ混合気通路8の通路中心線O8より下方に位置
するように形成される。
【0053】空気通路7の下部が混合気通路8の下方に
位置するように、隔壁6の下部は混合気通路8側に湾曲
して形成される。
【0054】空気通路7はその下部で断面積が上方から
下方にかけて次第に拡大し、その底部14の断面が水平
な直線状に延びている。
【0055】このように空気通路7の断面積がその下部
で拡大することにより、空気調整弁10を閉弁する運転
状態で、図1に矢印Cで示すようにシリンダ1に生起さ
れる吸気旋回流のタンブル成分を高め、ピストンが上死
点に到達するのに伴って吸気旋回流の勢力が減衰するこ
とを抑えられ、点火栓4の近傍に燃料を集める混合気の
成層化をはかれる。
【0056】隔壁6の下流縁部6aは閉弁位置にある吸
気弁2の傘裏部19aの直上流側に配置され、吸気弁2
の傘裏部に対峙している。
【0057】この場合、吸気弁2が開かれるのに伴って
混合気通路8からシリンダ1に吸入される混合気と空気
は、隔壁6を介して吸気弁2の傘裏部の直上流側まで分
離して導かれ、点火栓4の近傍に燃料を集める混合気の
成層化がはかられる。
【0058】このようにして、シリンダ1に生起される
吸気旋回流の勢力を適正化することによって、点火栓4
の近傍に燃料を集める混合気の成層化がはかられ、希薄
混合気でも安定した燃焼が得られる。この結果、失火を
招いたり、サイクル変動に起因する排気エミッションの
悪化を来すことを防止できる。
【0059】次に、図3に示す実施形態として、混合気
通路8はその断面積が下方から上方にかけて拡大する、
逆三角形の断面形状をもって形成される。
【0060】空気通路7はその断面積が上方から下方に
かけて拡大する、三角形の断面形状をもって形成され
る。空気通路7は、その底部14の断面が水平な直線状
に延び、その側部15の断面が下方に向けて傾斜する直
線状に延びている。
【0061】混合気通路8の通路中心線O8と交わる水
平面L8が、混合気通路8の通路中心線O8と空気通路7
の通路中心線O7を結ぶ線分S7と為す角度を約45度に
設定する。
【0062】空気通路7の大部分が混合気通路8の下方
に位置している。隔壁6はその断面が直線状に形成さ
れ、線分S1と略直交するように延びている。
【0063】以上のように構成され、空気通路7の断面
積をその下部で最大限に拡大させることができる。これ
により、空気調整弁10を閉弁する運転状態で、図3に
矢印Cで示すようにシリンダ1に生起される吸気旋回流
のタンブル成分を高め、ピストンが上死点に到達するの
に伴って吸気旋回流の勢力が減衰することを抑えられ、
点火栓4の近傍に燃料を集める混合気の成層化をはかれ
る。
【0064】次に、図4に示す実施形態として、空気通
路7はその断面積が上方から下方にかけて拡大する、三
角形の断面形状をもって形成される。空気通路7は、そ
の底部14の断面が水平な直線状に延び、その側部15
の断面が垂直な直線状に延びている。
【0065】この場合、空気通路7の大部分が混合気通
路8の下方に配置され、空気通路7の断面積をその下部
で最大限に拡大させることができる。これにより、空気
調整弁10を閉弁する運転状態で、図4に矢印Cで示す
ようにシリンダ1に生起される吸気旋回流のタンブル成
分を高め、ピストンが上死点に到達するのに伴って吸気
旋回流の勢力が減衰することを抑えられ、点火栓4の近
傍に燃料を集める混合気の成層化をはかれる。
【0066】次に、図5に示す実施形態として、空気通
路7はその断面の最大横幅D3、D2、D1が下流側から
上流側にかけて次第に大きくなるように形成される。
【0067】混合気通路8の断面積S8と空気通路7の
断面積S7の比S8:S7は略全域で6:4に設定され
る。
【0068】この場合、吸気通路9の断面形を吸気ポー
トが図示しないインテークマニホールドに接続する部位
で円形に近づけて、インテークマニホールドから吸気ポ
ートにかけての吸気の流れを円滑にするとともに、シリ
ンダヘッドとインテークマニホールド間のシール性を高
められる。
【0069】次に、図6に示す実施形態として、空気通
路7はその断面の最大横幅が上流側からか下流側にかけ
て次第に小さくなるように形成される。
【0070】混合気通路8の断面積S8と空気通路7の
断面積S7の比S8:S7は、その上流端で6:4に設定
され、下流側にかけて混合気通路8の断面積S8に対す
る空気通路7の断面積S7の比率が次第に小さくなるよ
うに形成される。
【0071】この場合、空気調整弁10を閉弁する運転
状態で、図6に矢印Cで示すように空気通路7からシリ
ンダ1の外周寄りに流入する空気流の速度成分をさらに
高められ、点火栓4の近傍に燃料を集める混合気の成層
化をはかれる。
【0072】次に、図7、図8に示す実施形態について
説明する。なお、図1との対応部分には同一符号を付
す。
【0073】V型機関のシリンダヘッド20のバンク間
側にインテークマニホールド22が接続され、インテー
クマニホールド22に空気調整弁10が介装される。
【0074】エアクリーナから取り入れられた吸気は、
スロットルチャンバ23を経てインテークマニホールド
22に流入し、インテークマニホールド22から各気筒
の吸気ポートに分配される。
【0075】スロットルチャンバ23にはバタフライ式
のスロットル弁21が介装される。スロットル弁21は
図示しないアクセルペダルに連動し、運転者がアクセル
ペダルを踏み込むのに伴って開弁作動し、シリンダ1に
吸入される吸気量を増やすようになっている。
【0076】本実施形態においても、吸気通路9は隔壁
6を介して混合気通路8と空気通路7に仕切られる。混
合気通路8に臨んで燃料を噴射する燃料噴射弁5が設け
られる。
【0077】左右バンクに接続する各混合気通路8に介
装される各空気調整弁10は共通のシャフト17を介し
て開閉駆動される。
【0078】各空気調整弁10はシャフト17を介して
単一のアクチュエータにより開閉駆動される。これによ
り、左右バンク毎に各空気調整弁10の駆動系を独立し
て設ける構造に比べて、構造の簡素化がはかれる。
【0079】他の実施形態として、図9に示すように、
隔壁6は吸気通路9を混合気通路8と空気通路7を独立
した吸気管として仕切る構造としてもよい。
【0080】この場合、混合気通路8と空気通路7の各
通路長に対する設定自由度が大きくなる。
【0081】他の実施形態として、図10に示すよう
に、隔壁6は吸気通路9を混合気通路8と空気通路7を
独立した吸気管として仕切る構造とし、空気通路7を混
合気通路8より長く形成してもよい。これにより、低速
域の吸気充填効率を高めことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す概略平面図。
【図2】同じく図1のA−A線に沿う断面図。
【図3】他の実施形態を示す断面図。
【図4】さらに他の実施形態を示す断面図。
【図5】さらに他の実施形態を示す概略平面図および断
面図。
【図6】さらに他の実施形態を示す概略平面図。
【図7】さらに他の実施形態を示す概略平面図。
【図8】同じく概略正面図。
【図9】さらに他の実施形態を示す概略平面図。
【図10】さらに他の実施形態を示す概略平面図。
【図11】従来例を示す斜視図。
【符号の説明】
1 シリンダ 2 吸気弁 3 排気弁 4 点火栓 5 燃料噴射弁 6 隔壁 7 空気通路 8 混合気通路 9 吸気通路 10 空気調整弁

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一つのシリンダに吸気を導く吸気通路と、 吸気通路を機関回転に同期して開閉する単一の吸気弁
    と、 シリンダから排気を排出する排気通路と、 排気通路を機関回転に同期して開閉する単一の排気弁
    と、 排気弁に略対向してシリンダに臨む点火栓と、 を備える内燃機関において、 吸気通路をシリンダの中心寄りに開口する混合気通路と
    シリンダの外周寄りに開口する空気通路に仕切る隔壁
    と、 混合気通路に燃料を供給する燃料噴射弁と、 運転状態に応じて混合気通路を絞る空気調整弁とを備
    え、 混合気通路の断面積を空気通路の断面積より大きく形成
    したことを特徴とする内燃機関の吸気装置。
  2. 【請求項2】前記混合気通路の断面積と空気通路の断面
    積の比を略6:4に設定したことを特徴とする請求項1
    に記載の内燃機関の吸気装置。
  3. 【請求項3】前記空気通路の通路中心線を混合気通路の
    通路中心線より点火栓から大きく離し、 空気通路の通路中心線を混合気通路の通路中心線より下
    方に配置したことを特徴とする請求項1または2に記載
    の内燃機関の吸気装置。
  4. 【請求項4】前記混合気通路の通路中心線と交わる水平
    面が混合気通路の通路中心線と空気通路の中心線を結ぶ
    線分と為す角度を約45度に設定したことを特徴とする
    請求項1から3のいずれか一つに記載の内燃機関の吸気
    装置。
  5. 【請求項5】前記空気通路の少なくとも一部を混合気通
    路の下方に配置したことを特徴とする請求項1から4の
    いずれか一つに記載の内燃機関の吸気装置。
  6. 【請求項6】前記混合気通路はその断面積が下方から上
    方にかけて拡大する部位を有し、 空気通路はその断面積が上方から下方にかけて拡大する
    部位を有したことを特徴とする請求項1から5のいずれ
    か一つに記載の内燃機関の吸気装置。
  7. 【請求項7】前記混合気通路はその断面積に対する空気
    通路の断面積の比率が一定てあり、かつ横方向の最大幅
    が上流側から下流側にかけて次第に増大する部位を有し
    たことを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記
    載の内燃機関の吸気装置。
  8. 【請求項8】前記混合気通路はその断面積に対する空気
    通路の断面積の比率が吸気通路の上流側から下流側にか
    けて次第に減少する部位を有したことを特徴とする請求
    項1から7のいずれか一つに記載の内燃機関の吸気装
    置。
  9. 【請求項9】V型内燃機関において、 左右バンクに接続する前記混合気通路に介装される空気
    調整弁を共通のシャフトを介して開閉駆動することを特
    徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の内燃機
    関の吸気装置。
  10. 【請求項10】前記空気調整弁を低速低負荷域で閉弁す
    る構成としたことを特徴とする請求項1から9のいずれ
    か一つに記載の内燃機関の吸気装置。
  11. 【請求項11】前記吸気通路を混合気通路と空気通路に
    仕切る隔壁を備えと、 隔壁の下流縁部を吸気弁の傘裏部に対峙して形成したこ
    とを特徴とする請求項1から10のいずれか一つに記載
    の内燃機関の吸気装置。
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