JPH10230708A - ラグ付き走行体 - Google Patents

ラグ付き走行体

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Publication number
JPH10230708A
JPH10230708A JP9037825A JP3782597A JPH10230708A JP H10230708 A JPH10230708 A JP H10230708A JP 9037825 A JP9037825 A JP 9037825A JP 3782597 A JP3782597 A JP 3782597A JP H10230708 A JPH10230708 A JP H10230708A
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JP
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groove
lug
grooves
mud
traveling body
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JP9037825A
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Sakae Eomo
栄 江面
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/0311Patterns comprising tread lugs arranged parallel or oblique to the axis of rotation
    • B60C11/0316Patterns comprising tread lugs arranged parallel or oblique to the axis of rotation further characterised by the groove cross-section

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 農耕地が湿田、軟弱地、あるいは、泥濘地で
あっても、作業走行時に泥土等が付着しずらく、かつ、
前記農耕地から離れる時も該農耕地からの泥土等の持ち
出しを極力少なくしたラグ付き走行体(タイヤ)を提供
する。 【解決手段】 トレッド上に周方向に間隔をおいて配置
された複数のラグを備え、少なくともラグ底部の表面が
低硬度の弾性体層よりなる泥付着防止層によって被覆さ
れ、前記ラグ底部の泥付着防止層の表面に所定長さの略
直線状の複数の溝を該溝の長手方向に所定間隔を置いて
配設し、前記所定長さの略直線状の複数の溝は、複数列
に配設されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラグ付き走行体に
係り、特に、泥濘地帯及び湿田地帯等を走行する際に泥
土の付着に基づく弊害を防止する車両用のラグ付き走行
体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の土地及び住宅開発の情勢は、農耕
地が住宅地に転用開発されることがしばしば行われ、そ
の結果として、農耕地と住宅地とが混在して配置されて
いる地域が多くみられる。このような地域においては、
農道等が一般道路として使用され、かつ、該道路が舗装
されている場合が多いので、農耕地である湿田、軟弱
地、あるいは、泥濘地での作業を終了したトラクタある
いは田植機等の農業用車両が、前記一般舗装道路を走行
することとなり、走行した場合には、前記車両のタイヤ
あるいはクローラ等のラグ付き走行体に付着した泥土等
が、前記道路上に撒き散らかされ、公害問題ともなる不
具合を生じていた。
【0003】また、前記農業車両は、一つの農耕地での
作業が終了した後に、引き続き他の農耕地での作業を継
続して行うことがあるが、このような場合、前記一つの
農耕地の泥土や畑土を前記走行体に付着したまま、他の
農耕地に移動し、その後、該農耕地で前記泥土や畑土を
落とすことが起こる。前記一つの農耕地の泥土や畑土が
そこで栽培された農作物の病原に汚染されていた場合に
は、他の農耕地の泥土や畑土もその病原で汚染され、健
全な農耕地を病原菌が蔓延した農耕地としてしまい、そ
こで栽培される農作物に被害を与える結果となってしま
うと云う問題があった。
【0004】従来、一般にこの種の農業用車両のラグ付
き走行体おける泥土等の付着防止手段としては、該走行
体のトレッド上に多数配設されているラグの個数を減ら
して該ラグ間の溝幅を広げることで、該走行体が接地し
て走行するときにトラクションを発現させることが知ら
れている。しかし、前記ラグの極端な減少は、トラクシ
ョンを大幅に低下させるので、十分な泥土付着防止効果
が得られる程にはラグを減少させることができない。
【0005】また、従来の他のラグ付き走行体おける泥
土等の付着防止手段としては、ラグ間の溝底に薄い長方
形のマッドフィンを前記ラグと平行にわずかにラグ底よ
りも突出させて配置することにより泥掃け性を向上させ
た技術(実開昭60−118502号公報参照)が提案
されている。該提案技術は、ラグ間への泥詰まりによる
トラクションの減少を防ぐものであり、ある程度の泥付
着防止効果はあるものの、ラグ付き走行体の沈下深さが
大きくなるような軟弱地帯、特に、超湿田圃場における
湿田泥土においては、マッドフィンの動きによる泥掃け
性が効かず、むしろ泥が詰まり勝ちなものであった。
【0006】更に、ラグ底の動きを大きくするものとし
ての他の泥土等の付着防止としては、ラグ底に溝を設け
る手段(実開平6−32110号公報)、あるいは、ラ
グ底の肉厚を薄くする手段(実公昭61−23448号
公報参照)等が提案されているが、いずれも泥土を落と
すに充分なラグ底の動きが得られず、泥土付着防止効果
は充分でなかった。
【0007】そこで、本出願人は、先に、特願平8−2
0074号出願の発明として、トレッド上に、その周方
向に間隔をおいて配置した複数のラグを備えたラグ付き
走行体において、前記トレッドの表面を低硬度の弾性層
よりなる泥付防止層によって被覆する技術を提案してい
る。
【0008】前記提案のラグ付き走行体は、前記泥付着
防止層の柔軟な弾性的変形により付着した泥土の剥離を
効果的に促進するものであり、該ラグ付き走行体の生産
に当たっては、一枚の低硬度で弾性をもたらす層よりな
るシートを加硫前のトレッドゴム部材、もしくは、前記
低硬度で弾性をもたらす層を表層に有する二層構造の押
出しトレッドゴム部材を使用しており、これにより生産
性を向上させている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記特願平
8−20074号出願の提案のラグ付き走行体は、前記
泥付着層とトレッドとを一体的に積層したトレッド部材
を走行体の基部上に接合して成形済みの未加硫走行体、
いわゆる平板状のグリーンタイヤとし、加硫行程におい
て、前記グリーンタイヤを使用時のタイヤ形状に変形す
るものであるが、前記変形をする際に、前記トレッドの
ゴム流動に起因してラグ底部で泥付着防止層の肉厚が薄
くなる傾向があり、該肉厚が薄くなると前記ラグ付き走
行体の泥付着防止効果が減少してしまうとの問題が生じ
る。
【0010】そこで、本出願人は、前記点を改善すべ
く、更に、特願平8−272267号出願の発明とし
て、図9に示される如きラグ付き走行体の技術を提案し
ている。前記提案のラグ付き走行体1’は、トレッド2
上に周方向に間隔をおいて配置した複数のラグ3を備
え、該ラグ3の背面や側面、ラグ底部8、及び、サイド
ウォール部4やショルダ域5を含むトレッド2の表面が
低硬度の弾性体層よりなる泥付着層によって被覆されて
いる。前記トレッド2内には、カーカス7とビートコア
9とが配置されている。そして、前記ラグ底部8の泥付
着防止層6の外表面には、複数本の連続する長い溝Mが
配設されている。
【0011】前記提案のラグ付き走行体1’は、ラグ底
部8に複数本の連続する長い溝Mを配設したことで、走
行体1’成形の前記グリーンタイヤの加硫工程で、大き
なゴム流動を経て製品化される際に、該ゴム流動による
前記のような泥付付着防止層への影響を食い止め、該泥
付付着防止層のラグ底部での必要とする肉厚が確保され
るものである。
【0012】しかし、前記提案のラグ付き走行体1’
は、ラグ底部8の溝Mが連続的に長く形成されているの
で、該ラグ付き走行体1’が農耕地を走行して転動中に
押圧されると、前記溝Mが幅方向に広がってその幅寸法
を拡大する傾向がある。そのために、該拡大した溝Mに
泥土等が侵入し、該溝M部分の泥付付着防止層の弾性力
によって前記泥土等を該溝M内に保持する傾向があり、
前記溝M内に侵入した泥土等の該溝Mからの離脱・剥離
を阻害する要因となるとの不具合が生じるものである。
【0013】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的とするところは、農耕地が湿
田、軟弱地、あるいは、泥濘地であっても、作業走行時
に泥土等が付着しずらく、かつ、前記農耕地から離れる
時も該農耕地からの泥土等の持ち出しを極力少なくした
ラグ付き走行体を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するべ
く、本発明のラグ付き走行体は、トレッド上に周方向に
間隔をおいて配置された複数のラグを備え、少なくとも
ラグ底部の表面が低硬度の弾性体層よりなる泥付着防止
層によって被覆され、前記ラグ底部の泥付着防止層の表
面に所定長さの略直線状の複数の溝を該溝の長手方向に
所定間隔を置いて配設し、前記所定長さの略直線状の複
数の溝は、複数列に配設されていることを特徴としてい
る。
【0015】本発明のラグ付き走行体は、ラグ底部に配
設された所定長さの略直線状の複数の溝を該溝の長手方
向に間隔を置いて配設したことで、グリーンタイヤが加
硫工程で大きなゴム流動を経て製品化される際に、該ゴ
ム流動による泥付着防止層への影響を食い止められるこ
とで、該泥付着防止層のラグ底部において必要とする肉
厚が確保され、該ラグ底部が充分な厚さの低硬度の弾性
体層によって被覆される。泥土が接触する表面が低硬度
の弾性体で形成されていることで、泥土が付着しようと
する際に、接触表面の変形が特に大きくなるので、付着
が防がれると共に、前記泥付着防止層の柔軟な弾性的変
形によりいったん付着した泥土の剥離が効果的に促進さ
れる。
【0016】本発明のラグ付き走行体は、前記溝を所定
の長さの寸法とし、かつ該溝をその長手方向に間隔を置
いて複数個配置した構成としたことに、特に、技術的特
徴を有するものであり、前記構成とすることで、溝が該
溝の長手方向に連続的に長く形成されている場合に、走
行体の農耕地での転動中に、前記ラグ底部の泥付着防止
層が押圧されることで、前記泥付着防止層からなる溝が
幅方向に広がって、その幅寸法を拡大する傾向があるの
を阻止する働きをする。そのために、該溝に泥土等が侵
入するのを最小限に阻止すると共に、いったん侵入した
溝内の泥土の詰まりも防ぐことができる。
【0017】本発明のラグ付き走行体の前記溝の好まし
い具体的態様としては、前記所定長さの溝が、該溝の幅
Bを0.1〜2mm、溝の深さHを0.5〜3mm、及び、
溝の長さLと溝間の間隔Dとの比を0.05≦D/L≦
0.5としたことを特徴としている。
【0018】前記溝の幅Bは、0.1〜2mmの範囲内で
もより狭い方が好ましく、溝の深さHは、好ましくは1
〜2mmが良い。また、溝の長さLと溝間の間隔Dとの比
は、好ましくはD/L=0.1〜0.3が良い。
【0019】前記溝の幅Bは、前記幅を越えると、走行
体の転動時に該溝に泥土が詰まる傾向が大きくなってラ
グ底部での泥付着防止効果が薄くなり、前記溝の深さH
は、前記深さより深くなると、使用中に前記溝内にクラ
ック等が発生して、耐久性の面で問題が生じてくるが、
前記より深さが浅いと、加硫工程時における表層ゴムの
流れが阻止できなくなって、前記ラグ底部の泥付着防止
層の必要とする厚みが確保できなくなる傾向がある。更
に、溝の長さLと溝間の間隔Dとの比は、前記より小さ
い値になると、間隔Dの値が小さくなってしまい、ラグ
付き走行体の該間隔部が使用強度を維持できないことと
なってしまうと共に、逆に、溝の長さLと溝間の間隔D
との比が、前記より大きい値になると、溝自体の長手方
向の占有部分が少なくなって、加硫工程時における表層
ゴムの流れが阻止できなくなってしまい、前記ラグ底部
の泥付着防止層の必要とする厚みが確保できなってしま
う。
【0020】また、本発明のラグ付き走行体の他の具体
的態様は、前記複数列の溝が、その長手方向を前記ラグ
の長手方向、もしくは、走行体の周方向に向けて配設す
ることを特徴し、前記複数列の溝が、その長手方向を前
記ラグの長手方向に向いた溝と走行体の周方向に向いた
溝とからなり、該両溝が互いに交差して配設したことを
特徴としている。
【0021】前記構成によって、加硫工程において生じ
るラグ形成のためのラグ頂部へ向けたゴム流れの表層へ
の影響、もしくは、タイヤ軸方向へのゴム流れの表層へ
の影響を最小限に抑制することができる。即ち、泥付着
防止層での多方向へのゴム流れを抑制することができ、
ラグ底部における前記層の厚みを確保できる。そして、
前記二方向の溝を互いに交差させることで、溝の一層の
効果的な配設が達成でき、前記と同様に、加硫工程にお
ける前記泥付着防止層のゴム流れを効果的に抑制し、ラ
グ底部における該層の厚みを充分に確保することができ
る。
【0022】更に、本発明のラグ付き走行体の他の具体
的態様は、前記複数列の所定長さの各溝の端部が、その
隣接する列の各溝の端部と該溝の長手方向に直交する仮
想線上で、位置を同じくして配設するか、もしくは、位
置を異にして配設されていることを特徴している。
【0023】特に、位置を異にして配設する場合には、
表層のゴム流れをなお一層抑制することが出来、ラグ底
部の該層の厚みを確保することが出来る。本発明のラグ
付き走行体の泥付着防止層を形成する弾性体層は、前記
性能を発揮できる素材として、ASKAR−C硬度を2
〜70とし、比重を0.02〜0.8の独立気泡の発泡
ゴム層とするのが良い。
【0024】該独立気泡の発泡ゴム層は、C硬度が3〜
50が好ましく、5〜50が更に好ましい。また、比重
(密度)が0.05〜0.6であることが好ましい。前
記独立気泡の発泡ゴム層のC硬度が前記値より低くなる
と、泥から受ける重量で潰れたままの状態となり、弾性
変形による泥付着防止機能を損なうし、ヘタリも起きて
耐久性のないものとなり、前記C硬度が前記値より高く
なると、泥が剥がれるのに必要な弾性変形が起きないの
で、泥土付着防止機能のないものとなってしまう。比重
(密度)についても、C硬度と同様の理由によって、前
記範囲内にあることが求められる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の農業車両、土木建
設車両等のラグ付き走行体の実施形態を図面に基づいて
説明する。図1及び図2は、本発明の実施例1のバイヤ
スタイヤ1(以下、単にタイヤと云う)を示したもので
ある。前記タイヤ1は、タイヤサイズが11.2−24
の農業作業車両(トラクタ)用であり、トレッド2の外
周方向に間隔をおいて配置された複数のラグ3を備え、
該ラグ3の側面、サイドウオール部4、及び、ショルダ
域5を含むトレッドの表面は、低硬度の弾性体層よりな
る泥付着防止層6によって全面的に被覆されている。前
記トレッド2内には、カーカス7とビートコア9とが配
置されている。前記泥付着防止層6は、図2に示される
ように、ラグ3の頂部3Aをも被覆してもよく、あるい
は、前記頂部3Aを被覆しないようにしてもよい。
【0026】前記複数のラグ3の間のラグ底部8の前記
泥付着防止層6の外表面には、所定長さの略直線状の複
数の溝Mを該溝Mの長手方向に所定間隔を置いて配設
し、前記所定長さの略直線状の複数の溝Mは、複数列に
配設されている。
【0027】図3に断面図として示されているように、
前記低硬度の弾性体層よりなる泥付着防止層6は、前記
トレッド2の上に略均一な厚みで積層され、前記溝Mが
列状に配設されている。前記泥付着防止層6は、厚さP
がラグ底8で1〜2mmでその他の部分で2〜3mm、平均
発泡径100〜300μm、ASKAR−C高度20〜
40、比重0.5の天然ゴムとポリブタジエンゴムとの
混合系独立気泡の発泡ゴム層よりなっている。本実施例
1における発泡ゴム層のゴム組成は、表1に示すもので
ある。
【0028】
【表1】
【0029】前記所定長さの略直線状の各溝Mは、図3
と図4に示されているように、溝Mの幅Bが0.4〜1
mmで、長さLが10mm、深さHが1〜2mm、及び、溝と
溝との列方向の間隔Cが6〜10mm、溝と溝との長手方
向の間隔Dを2mm、溝の長さLと溝間の間隔Dとの比
(D/L)を0.2とした。
【0030】また、所定長さの略直線状の各溝Mは、図
1と図3に示すように、複数列に配列され、かつ、その
各列の各溝Mの端部が、その隣接する列の各溝の端部と
該溝の長手方向に直交する仮想線上で、位置を異にして
配設されている。
【0031】本実施例1においては、天然ゴムとポリブ
タジエンゴムとの混合系独立気泡の発泡ゴム層が用いら
れているが、シチレンブタジエンゴム(SBR)、イソ
プレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ア
クリロニトリルブタジエンゴム(NBR)またはエチレ
ンポリプロピレンジエンゴム(EPDM)などのジエン
系ゴムまたはウレタン系ゴムなどの独立気泡の発泡ゴム
層を使用することもできる。また、独立気泡の発泡ゴム
層に代えて、ASKAR−C硬度が2〜70のポリノル
ボルネン、ジエン系ゴムまたはウレタン系ゴムなどのハ
イオイル配合の軟質無発泡ゴム層よりなる泥付着防止層
を使用することができる。
【0032】[試験例]本発明の前記実施例1のタイヤ
を試験するために、比較例のタイヤとして、ラグ底部に
溝がない以外は本実施例1のタイヤと同じ従来のラグ底
部に低硬度弾性体層よりなる泥付着防止層を被覆したタ
イヤを、前記本実施例1のタイヤと同じ条件で成形、加
硫した。
【0033】本実施例1のタイヤと比較例のタイヤにつ
いて、比較試験を行った。試験条件は、供試タイヤをW
9×24のリムを組んで、1.2Kg/cm2の内圧を充填
し、四輪駆動の25psトラクタの後輪に装着し、湿田
一反分のロータリ荒起こし作業後、タイヤの表面に付着
した泥土の量を重量測定し、次に、畦道を30m走行し
た後に、舗装道路を走行したときのタイヤから該道路に
落とされた泥土の量を重量測定した。
【0034】試験の結果、比較例のタイヤに対して本実
施例1のタイヤは、泥土の付着量及び落下量が、35%
の低減効果が認められた。以上、本発明の一実施形態、
即ち、ラグ付き走行体(タイヤ)の特定の一実施例につ
いて詳述したが、前記実施例1のラグ付き走行体に限定
されるもんではなく、本発明の特許請求の範囲に記載さ
れている発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の変更が
できるものである。
【0035】例えば、前記実施例1においては、前記複
数列の所定長さの各溝の端部が、その隣接する列の各溝
の端部と該溝の長手方向に直交する仮想線上で位置を異
にして配設しているが、図5に示す実施例2のように、
特に、その隣接する列の各溝の端部が千鳥列状に配置す
ることもできるし、図6と図7の実施例3に示すよう
に、その隣接する列の各溝の端部と該溝の長手方向に直
交する仮想線上で位置を同じに配設することもできる。
【0036】前記実施例1においては、複数列の溝を、
その長手方向を前記ラグの長手方向に配設しているが、
図8の実施例4に示すように、該複数列の溝を走行体の
周方向に向けて配設することもでき、かつ、前記複数列
の溝を、その長手方向を前記ラグの長手方向に向いた溝
と走行体の周方向に向いた溝とが互いに交差した状態に
配設することもできる。前記実施例2〜4のタイヤにお
いても、前記実施例1のタイヤと同様な、タイヤへの泥
土の付着及び落下の低減効果が認められる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明のラグ付き走行体は、ラグ底部の泥付着防止層の表面
に所定長さの略直線状の複数の溝を該溝の長手方向に所
定間隔を置いて複数列に配設したことによって、湿田、
軟弱地、あるいは泥濘地等の走行時に必要な駆動力の低
下を事実上伴うことなく、泥土の付着を防止することが
でき、前記湿田等から出る時に、泥土の持ち出しを極力
少なくすることができ、舗装道路等を走行する時に、該
道路を汚したりすることことを低減できる。また、一つ
の湿田から他の湿田等に泥土等の移動を極力少なくでき
るので、農地の病原汚染の拡大を大幅に低減することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のタイヤ(ラグ付き走行体)
のトレッドの部分平面図。
【図2】図1のタイヤのII-II矢視断面図。
【図3】図1のタイヤのIII-III矢視断面図。
【図4】図1のタイヤの溝の部分断面斜視図。
【図5】本発明の実施例2のタイヤのトレッドの部分平
面図で、複数列の所定長さの各溝の端部が、その隣接す
る列の各溝の端部と該溝の長手方向に直交する仮想線上
で位置を異にし、千鳥状にしている図。
【図6】本発明の実施例3のタイヤのトレッドの部分平
面図で、複数列の所定長さの各溝の端部が、その隣接す
る列の各溝の端部と該溝の長手方向に直交する仮想線上
で位置を同じくしている図。
【図7】図6のVII-VII矢視断面図。
【図8】本発明の実施例4のタイヤのトレッドの部分平
面図で、複数列の溝をタイヤの周方向に向けて配設した
図。
【図9】先行技術のタイヤの断面図。
【符号の説明】
1 ラグ付き走行体(タイヤ) 2 トレッド 3 ラグ 3A ラグの頂部 4 サイドウオール部 5 ショルダ部 6 泥付着防止層 7 カーカス 8 ラグ底 9 ビートコア B 溝幅 C 溝の列間隔 D 溝の長手方向間隔 H 溝の深さ L 溝の長さ M 溝

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッド上に周方向に間隔をおいて配置
    された複数のラグを備えたラグ付き走行体において、 少なくともラグ底部の表面が低硬度の弾性体層よりなる
    泥付着防止層によって被覆され、前記ラグ底部の泥付着
    防止層の表面に所定長さの略直線状の複数の溝を該溝の
    長手方向に所定間隔を置いて配設したことを特徴とする
    ラグ付き走行体。
  2. 【請求項2】 前記所定長さの略直線状の複数の溝は、
    複数列に配設されていることを特徴とする請求項1に記
    載のラグ付き走行体。
  3. 【請求項3】 前記複数列の溝は、その長手方向を前記
    ラグの長手方向、もしくは、走行体の周方向に向けて配
    設していることを特徴とする請求項2に記載のラグ付き
    走行体。
  4. 【請求項4】 前記複数列の溝は、その長手方向を前記
    ラグの長手方向に向いた溝と走行体の周方向に向いた溝
    とからなり、両複数列の溝が互いに交差して配設されて
    いることを特徴とする請求項2に記載のラグ付き走行
    体。
  5. 【請求項5】 前記複数列の所定長さの各溝の端部は、
    その隣接する列の各溝の端部と該溝の長手方向に直交す
    る仮想線上で位置を同じくして配設したことを特徴とす
    る請求項2又は3に記載のラグ付き走行体。
  6. 【請求項6】 前記複数列の所定長さの各溝は、その隣
    接する列の各溝の端部と該溝の長手方向に直交する仮想
    線上で位置を異にして配設したことを特徴とする請求項
    2又は3に記載のラグ付き走行体。
  7. 【請求項7】 前記所定長さの各溝は、該溝の幅Bを
    0.1〜2mm、溝の深さHを0.5〜3mm、及び、溝の
    長さLと溝間の間隔Dとの比を0.05≦D/L≦0.
    5としたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一
    項に記載のラグ付き走行体。
JP9037825A 1997-02-21 1997-02-21 ラグ付き走行体 Pending JPH10230708A (ja)

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