JPH10225977A - 樹脂成形品及びその製造方法 - Google Patents

樹脂成形品及びその製造方法

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JPH10225977A
JPH10225977A JP9029315A JP2931597A JPH10225977A JP H10225977 A JPH10225977 A JP H10225977A JP 9029315 A JP9029315 A JP 9029315A JP 2931597 A JP2931597 A JP 2931597A JP H10225977 A JPH10225977 A JP H10225977A
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JP
Japan
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parison
outer layer
layer portion
layer part
resin
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JP9029315A
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English (en)
Inventor
Yasunobu Teramoto
泰庸 寺本
Hiroshi Mukai
浩 向井
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】製造に際し、作業性の向上及びコストの低減を
図るとともに、外観品質の悪化を抑制する。 【解決手段】リヤスポイラー11は中空状に形成され、
外層部12、内層部13及び最内層部14を備えた3層
構造をなす。外層部12及び内層部13は高結晶性ポリ
プロピレンにより構成され、外層部12は無色透明、内
層部13は成形の前段階から予め着色が施されている。
最内層部14はフィラーの混入されたポリプロピレンに
より構成される。リヤスポイラー11はブロー成形法に
よって製造される。研磨工程、塗装工程を経ずとも、内
層部13の着色の施された部分が容易に視認される。ブ
ロー成形に際し、仮に外層部12の表面に凹凸が存在し
たとしても、それは外層部12が透明であることから目
立ちにくい。さらに、外層部12は光が当たったとして
も、容易に退色したりはしない。その結果、優れた外観
品質を長期に渡って維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂成形品及びそ
の製造方法に係り、詳しくは、自動車用スポイラーの如
く、ブロー成形により成形されてなる樹脂成形品及びそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車用スポイラーの如き中
空樹脂製品は、ブロー成形法と称される成形法により得
られている。この成形法は、樹脂材料を軟化させた筒状
体(パリソン)を金型内に垂下させ、該パリソンの内部
に高圧ガスをブローし、パリソンを金型の成形面に転写
し、成形品とした後、該成形品を金型から取り出すもの
である。
【0003】前記成形品は、一般に、その内部に剛性を
確保するためのフィラーが混入されていること及び金型
への転写率がさほど良くないことから、成形後におい
て、その表面に対し研磨加工が施される。そして、製品
としての外観品質を確保するために、塗装工程を経た
後、さらにクリア塗装が施される。
【0004】このように、従来では、成形後において、
凹凸をなくすための研磨加工を必要とし、かつ、2回以
上の塗装工程を必要としており、作業工数の増大、ひい
てはコストの増大を招いていた。
【0005】一方、塗装工程を省略するべく、パリソン
を2層構造とすることも考えられる。すなわち、パリソ
ンを、フィラーの混入された樹脂材料よりなる内層と、
材料着色の施された樹脂材料よりなる外層とから構成
し、かかるパリソンを用いてブロー成形を行うのであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記技
術では、次に記すような問題があった。まず第1に、外
層にはフィラーが混入されていることがないため、フィ
ラーによる凹凸はなくすことができるものの、依然とし
てブロー成形時に転写率の悪さから外層表面に凹凸が存
在してしまう。そのため、外観品質の劣ったものとなっ
てしまうおそれがあった。
【0007】第2に、外層は着色の施された樹脂材料に
より構成されるが、製品が日光等にさらされる場合に
は、耐候性の問題から成形品が退色してしまうおそれが
あった。そのため、経時的に外観品質が悪化してしまう
おそれがあった。
【0008】第3に、外層に対し、耐候性を向上させる
ための薬剤を混入することも考えられる。ところが、こ
の場合には、薬剤の混入に起因して色斑が生じてしま
い、成形直後から外観品質の劣ったものとなってしまう
おそれがあった。
【0009】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、製造に際し、作業性の
向上及びコストの低減を図ることができるとともに、外
観品質の悪化を抑制することのできる樹脂成形品及びそ
の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、樹脂材料よりなる外層
部と、前記外層部と相溶性のある樹脂材料よりなる内層
部とにより構成され、ブロー成形法によって成形された
樹脂成形品であって、前記外層部を、耐候性改良処方を
施した透明又は半透明の樹脂により構成するとともに、
前記内層部を、着色が施された樹脂により構成したこと
をその要旨としている。
【0011】また、請求項2に記載の発明では、請求項
1に記載の樹脂成形品において、前記内層部の内側に
は、さらに、フィラーの混入された樹脂材料よりなる最
内層部が設けられていることをその要旨としている。
【0012】さらに、請求項3に記載の発明では、請求
項1又は2に記載の樹脂成形品において、前記外層部を
構成する樹脂材料は高結晶性ポリプロピレンよりなるこ
とをその要旨としている。
【0013】併せて、請求項4に記載の発明では、請求
項1から3のいずれかに記載の樹脂成形品において、前
記耐候性改良処方は、紫外線吸収剤を含有せしめること
であることをその要旨としている。
【0014】また、請求項5に記載の発明では、耐候性
改良処方が施され、透明又は半透明の樹脂材料よりなる
外層パリソン、及び該外層パリソンと相溶性があり、着
色が施された樹脂材料よりなる内層パリソンとからなる
パリソンを、脱気用の多数の透孔を有する金型内に垂下
させる工程と、前記金型を型締めした状態で、前記内層
パリソンの内部に高圧ガスをブローし、前記パリソンを
前記金型の成形面に転写する工程と、前記パリソンを固
化せしめて成形品とした後、該成形品を金型から取り出
す工程とを備えた樹脂成形品の製造方法をその要旨とし
ている。
【0015】加えて、請求項6に記載の発明では、請求
項5に記載の樹脂成形品の製造方法において、前記パリ
ソンは、前記内層パリソンの内側に、さらに、フィラー
の混入された樹脂材料よりなる最内層パリソンを有する
ものであることをその要旨としている。
【0016】また、請求項7に記載の発明では、請求項
5又は6に記載の樹脂成形品の製造方法において、前記
透孔の孔径は、0.01mm以上0.1mm以下である
ことをその要旨としている。
【0017】さらに、請求項8に記載の発明では、請求
項5から7のいずれかに記載の樹脂成形品の製造方法に
おいて、前記外層パリソンを構成する樹脂材料は、高結
晶性ポリプロピレンであり、かつ、前記転写工程におけ
る前記金型の温度は115℃以上160℃以下であるこ
とをその要旨としている。
【0018】(作用)上記請求項1に記載の発明によれ
ば、ブロー成形法によって成形された樹脂成形品は、樹
脂材料よりなる外層部と、前記外層部と相溶性のある樹
脂材料よりなる内層部とにより構成される。内層部が、
着色の施された樹脂により構成されており、外層部が透
明又は半透明の樹脂により構成されているため、内層部
の着色の施された部分が容易に視認される。また、ブロ
ー成形に際し、金型への転写の悪化が懸念されるが、仮
に外層部の表面に凹凸が存在したとしても、それは外層
部が透明又は半透明であることから、目立ちにくい。
【0019】さらに、外層部は、耐候性改良処方が施さ
れており、透明性が損なわれず、また、内層部は紫外線
や熱の影響等を受けにくく、容易に変退色しない。ま
た、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の
発明の作用に加えて、内層部の内側には、さらに、フィ
ラーの混入された樹脂材料よりなる最内層部が設けられ
ている。このため、成形品自体の剛性が確保される。
【0020】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
請求項1及び2に記載の発明の作用に加えて、前記外層
部を構成する樹脂材料は高結晶性ポリプロピレンよりな
る。このため、ブロー成形が容易に行われるとともに、
外層部の透明性が確保されうる。
【0021】併せて、請求項4に記載の発明によれば、
請求項1から3のいずれかに記載の発明の作用に加え
て、耐候性改良処方として紫外線吸収剤が含有されるこ
とから、内層部は紫外線の影響を特に受けにくい。
【0022】また、請求項5に記載の発明によれば、耐
候性改良処方が施され、透明又は半透明の樹脂材料より
なる外層パリソン、及び該外層パリソンと相溶性があ
り、着色が施された樹脂材料よりなる内層パリソンとか
らなるパリソンが、脱気用の多数の透孔を有する金型内
に垂下させられる。次に、前記金型が型締めされた状態
で、内層パリソンの内部に高圧ガスがブローされ、パリ
ソンが金型の成形面に転写させられる。その後、パリソ
ンが固化されて成形品となった後、該成形品が金型から
取り出される。従って、上記請求項1に記載の発明の発
明における作用を奏する成形品が容易に得られる。
【0023】また、本発明によれば、金型は脱気用の多
数の透孔を有するため、該透孔から脱気することによ
り、パリソンは成形面に対しより確実に転写されやすく
なる。そのため、 成形品の外層部の表面は、より滑らか
なものとなる。
【0024】さらに、請求項6に記載の発明によれば、
請求項5に記載の発明の作用に加えて、パリソンは、前
記内層パリソンの内側に、さらに、フィラーの混入され
た樹脂材料よりなる最内層パリソンを有する。このた
め、請求項2に記載の発明と同様、得られる成形品自体
の剛性が確保される。
【0025】また、請求項7に記載の発明によれば、請
求項5及び6に記載の発明の作用に加えて、記透孔の孔
径は、0.01mm以上0.1mm以下であるため、成
形時においてパリソンが透孔内に入り込んでしまうこと
がなく、 そのため、 成形品に凹凸が発生してしまうのを
防止することができる。
【0026】さらに、請求項8に記載の発明によれば、
請求項5から7に記載の発明の作用に加えて、前記外層
パリソンを構成する樹脂材料は、高結晶性ポリプロピレ
ンであり、かつ、前記転写工程における前記金型の温度
は115℃以上160℃以下である。従って、ブロー成
形が容易に行われるとともに、外層部の透明性が確保さ
れうる。また、温度が低すぎることによる光沢むらの発
生や、 温度が高すぎることによる成形のしにくさを回避
することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明の樹脂成形品及びそ
の製造方法を具体化した第1の実施の形態を、図1〜図
5に基づいて説明する。
【0028】図1,2に示すように、樹脂成形品として
のリヤスポイラー11は、自動車の後部に配設される一
種の外装製品であって、中空状に形成されている。この
リヤスポイラー11は、外層部12、内層部13、及び
内層部13のさらに内側に設けられた最内層部14を備
えた3層構造をなしている。
【0029】外層部12は、高結晶性ポリプロピレン
(結晶化度70%以上)により構成されており、無色透
明又は半透明である。また、その厚みは「1.0mm」
〜「1.5mm」程度となっている。さらに、外層部1
2には、耐候性改良処方として、紫外線吸収剤が混入さ
れている。
【0030】内層部13は、外層部12の内側面に接合
した状態で設けられており、同じく高結晶性ポリプロピ
レンにより構成されている。この内層部13は、成形の
前段階から予め着色が施されており(材料着色)、ま
た、その厚みは「2.0mm」〜「3.0mm」程度と
なっている。
【0031】最内層部14は、内層部13のさらに内側
面に接合した状態で設けられており、フィラーの混入さ
れたポリプロピレンにより構成されている。また、その
厚みは「2.0mm」〜「3.0mm」程度となってい
る。
【0032】上記のように構成されてなるリヤスポイラ
ー11は、いわゆるブロー成形法によって製造される。
図3は、ブロー成形に際し使用される金型装置を模式的
に示す断面図である。金型装置は、第1の金型21及び
第2の金型22を備えているとともに、それぞれ成形面
23,24を有している。本実施の形態では、第1の金
型21及び第2の金型22として、いわゆるポーラス電
鋳金型が用いられている。
【0033】両金型21,22には、それぞれ成形面2
3,24に開口する多数の透孔25,26が形成されて
いる。これらの透孔25,26の孔径は、「0.01m
m」〜「0.1mm」と、非常に小さく設定されてい
る。また、これとともに、両金型21,22には、各透
孔25,26に連通する脱気可能な脱気孔27,28が
形成されている。
【0034】上記のような金型装置を用いてリヤスポイ
ラー11を成形するには、まず、図4に示すように、第
1の金型21及び第2の金型22を型開きした状態で、
軟化状態にあるパリソン31を、図示しないダイより垂
下させる。このパリソン31は、上述した外層部12、
内層部13、及び最内層部14を構成するべく、これら
に対応した外層パリソン32、内層パリソン33、及び
最内層パリソン34によって構成され、筒状に形成され
ている。このとき、金型装置の温度は、115℃以上1
60℃以下に設定される。
【0035】そして、図5に示すように、第1の金型2
1及び第2の金型22を閉じるとともに、その状態で、
パリソン31の内側から高圧のエアーを吹き出し(ブロ
ーし)、パリソン31を膨張せしめる。すると、パリソ
ン31は、エアーの圧力によって第1及び第2の金型2
1,22の成形面23,24に当接し、転写されること
となる。
【0036】このとき、前記脱気孔27,28より、空
気を抜くことにより、成形面23,24及びパリソン3
1間の空気が除去されることとなり、パリソン31は成
形面23,24に対し、より強く当接することとなる。
従って、転写性の向上が図られる。
【0037】その後、金型装置を冷却せしめ、パリソン
31を冷却、固化させ、最後に第1及び第2の金型2
1,22を型開きして、成形物を取り出す。これによ
り、上記の構成を有するリヤスポイラー11が得られ
る。
【0038】次に、本実施の形態の作用及び効果につい
て説明する。 ・本実施の形態では、ブロー成形法によって成形された
リヤスポイラー11は、透明なポリプロピレンよりなる
外層部12と、材料着色の施された内層部13とを有す
る。このため、研磨工程、塗装工程を経ずとも、内層部
13の着色の施された部分が容易に視認される。その結
果、作業性の飛躍的な向上を図ることができる。
【0039】・また、ブロー成形に際し、成形面23,
24への転写の悪化が懸念されるが、仮に外層部12の
表面に凹凸が存在したとしても、それは外層部12が透
明であることから、目立ちにくい。そのため、外観品質
の低下を防止することができる。 ・さらに、外層部12は、紫外線吸収剤を含有している
ため、光が当たったとしても、容易に退色したりはしな
い。その結果、優れた外観品質を長期に渡って維持する
ことができる。また、紫外線吸収剤は、着色剤とは別の
層に混入されているため、紫外線吸収剤と着色剤とが混
合されることによる色むらの発生を防止することができ
る。
【0040】・併せて、内層部13の内側には、さら
に、フィラーの混入されたポリプロピレン樹脂材料より
なる最内層部14が設けられている。このため、リヤス
ポイラー11自体の剛性を確保することができる。ま
た、フィラーは、外層部12ではなく、最内層部14に
混入されるため、製品の表面にフィラーに凹凸が発生す
るのを防止することができる。
【0041】・加えて、外層部12を構成する樹脂材料
は高結晶性ポリプロピレンよりなる。このため、ブロー
成形が容易に行われるとともに、外層部12の透明性を
確保することができる。
【0042】・また、本実施の形態の製造方法によれ
ば、上記作用効果を奏するリヤスポイラー11を容易に
得ることができるとともに、第1及び第2の金型21,
22は脱気用の多数の透孔25,26を有するため、該
透孔25,26から脱気することにより、パリソン31
は成形面23,24に対しより確実に転写されやすくな
る。そのため、 リヤスポイラー11の外層部12の表面
を、より滑らかなものとすることができる。
【0043】・さらに、前記透孔25,26の孔径は、
「0.01mm」以上「0.1mm」以下と非常に小さ
いものであるため、成形時においてパリソン31が透孔
25,26内に入り込んでしまうことがない、 そのた
め、 リヤスポイラー11の表面に、透孔25,26に対
応した凹凸が発生してしまうのを防止することができ
る。
【0044】・併せて、転写工程における前記両金型2
1,22の温度は115℃以上160℃以下である。従
って、温度が低すぎることによる光沢むらの発生や、 温
度が高すぎることによる成形のしにくさを回避すること
ができる。
【0045】(第2の実施の形態)次に、本発明を具体
化した第2の実施の形態について説明する。但し、本実
施の形態の基本的構成等において、上述した第1の実施
の形態と同等である部分等については詳しい説明を省略
する。そして、以下には、第1の実施の形態との相違点
を中心として説明することとする。
【0046】図6,7に示すように、本実施の形態で
は、第1の実施の形態のリヤスポイラー11に代えて、
サイドモール41に本発明が具体化されている。本実施
の形態における樹脂成形品としてのサイドモール41
は、長尺状をなし、自動車のドアパネル等に取着される
ものであって、中空状をなしている。
【0047】このサイドモール41は、外層部42及び
内層部43を備えた2層構造をなしている。すなわち、
本実施の形態ではフィラーの混入された層を有していな
い点で第1の実施の形態と異なっている。外層部42
は、第1の実施の形態と同様、紫外線吸収剤を含有して
なる高結晶性ポリプロピレンにより構成されており、無
色透明又は半透明である。また、内層部43は、外層部
42の内側面に接合した状態で設けられており、ポリプ
ロピレンにより構成されている。この内層部43も、成
形の前段階から予め着色が施されている。
【0048】上記のように構成されてなるサイドモール
41も、上記と同様のブロー成形法によって製造され
る。本実施の形態においても、フィラーの混入された最
内層部を有していない点を除いては、上述した第1の実
施の形態と同等の作用効果が奏される。
【0049】尚、実施の形態は上記に限定されるもので
はなく、次のように変更してもよい。 (1)上記各実施の形態では、樹脂成形品としてリヤス
ポイラー11及びサイドモール41に本発明を具体化し
たが、中空状をなしていれば、それ以外の成形品に具体
化することもできる。その他の成形品としては、サイド
スポイラー、バンパー等の自動車用外装品や、センター
コンソールリッド等の自動車用内装品が挙げられる。
【0050】(2)上記両実施の形態では、樹脂材料と
してポリプロピレンを用いたが、熱可塑性の樹脂材料で
あれば、それ以外のいかなる素材(例えばポリエチレ
ン、PET、PBT、ポリアミド、ポリスチレン、AB
S等)を用いてもよい。
【0051】(3)上記実施の形態では、耐候性改良処
方とし紫外線吸収剤を含有せしめることとしたが、それ
以外にも、酸化防止剤、光安定剤等を含有せしめること
もできる。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の樹脂成形
品及びその製造方法によれば、製造に際し、作業性の向
上及びコストの低減を図ることができるとともに、外観
品質の悪化を抑制することができるという優れた効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態におけるリヤスポイラーを示
す図2のA−A線断面図である。
【図2】リヤスポイラーを示す斜視図である。
【図3】ブロー成形に際し使用される金型装置を模式的
に示す断面図である。
【図4】パリソンを垂下させた状態を示す断面図であ
る。
【図5】ブロー成形時の作用を示す金型装置等の断面図
である。
【図6】第2の実施の形態におけるサイドモールを示す
斜視図である。
【図7】サイドモールの断面図である。
【符号の説明】
11…樹脂成形品としてのリヤスポイラー、12,42
…外層部、13,43…内層部、14…最内層部、21
…第1の金型、22…第1の金型、23,24…成形
面、25,26…透孔、31…パリソン、32…内層パ
リソン、33…外層パリソン、34…最内層パリソン。
41…樹脂成形品としてのサイドモール。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 23:00 B29L 9:00 22:00 31:30

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂材料よりなる外層部と、 前記外層部と相溶性のある樹脂材料よりなる内層部とに
    より構成され、ブロー成形法によって成形された樹脂成
    形品であって、 前記外層部を、耐候性改良処方を施した透明又は半透明
    の樹脂により構成するとともに、前記内層部を、着色が
    施された樹脂により構成したことを特徴とする樹脂成形
    品。
  2. 【請求項2】 前記内層部の内側には、さらに、フィラ
    ーの混入された樹脂材料よりなる最内層部が設けられて
    いることを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形品。
  3. 【請求項3】 前記外層部を構成する樹脂材料は高結晶
    性ポリプロピレンよりなることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の樹脂成形品。
  4. 【請求項4】 前記耐候性改良処方は、紫外線吸収剤を
    含有せしめることであることを特徴とする請求項1から
    3のいずれかに記載の樹脂成形品。
  5. 【請求項5】 耐候性改良処方が施され、透明又は半透
    明の樹脂材料よりなる外層パリソン、及び該外層パリソ
    ンと相溶性があり、着色が施された樹脂材料よりなる内
    層パリソンとからなるパリソンを、脱気用の多数の透孔
    を有する金型内に垂下させる工程と、 前記金型を型締めした状態で、前記内層パリソンの内部
    に高圧ガスをブローし、前記パリソンを前記金型の成形
    面に転写する工程と、 前記パリソンを固化せしめて成形品とした後、該成形品
    を金型から取り出す工程とを備えたことを特徴とする樹
    脂成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記パリソンは、前記内層パリソンの内
    側に、さらに、フィラーの混入された樹脂材料よりなる
    最内層パリソンを有するものであることを特徴とする請
    求項5に記載の樹脂成形品の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記透孔の孔径は、0.01mm以上
    0.1mm以下であることを特徴とする請求項5又は6
    に記載の樹脂成形品の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記外層パリソンを構成する樹脂材料
    は、高結晶性ポリプロピレンであり、かつ、前記転写工
    程における前記金型の温度は115℃以上160℃以下
    であることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記
    載の樹脂成形品の製造方法。
JP9029315A 1997-02-13 1997-02-13 樹脂成形品及びその製造方法 Pending JPH10225977A (ja)

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JP9029315A Pending JPH10225977A (ja) 1997-02-13 1997-02-13 樹脂成形品及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6110547A (en) * 1997-04-01 2000-08-29 Grand Polymer Co., Ltd. Method of molding automobile outer trim part, laminated film or sheet for use therein and automobile outer trim part
KR100795390B1 (ko) 2007-02-15 2008-01-17 박용근 겹침 구조를 갖는 차량용 frp 중공형 구조물 및 그제조방법

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