JPH10225142A - インバータのデッドタイム補償回路 - Google Patents

インバータのデッドタイム補償回路

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JPH10225142A
JPH10225142A JP9023397A JP2339797A JPH10225142A JP H10225142 A JPH10225142 A JP H10225142A JP 9023397 A JP9023397 A JP 9023397A JP 2339797 A JP2339797 A JP 2339797A JP H10225142 A JPH10225142 A JP H10225142A
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JP9023397A
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Koya Yoshioka
康哉 吉岡
Koji Hino
浩二 日野
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インバータを構成する上下アームの短絡防止用
に設定しているデッドタイムが原因で生じる不具合を適
切に補償できるようにすることにある。 【解決手段】2相回転座標系の出力電流指令値を2相極
座標系の出力電流指令値に変換する逆ベクトルドレア2
1を設けるが、これの座標基準軸は基準位相指令値 sin
ωt よりも位相がφだけ進んだsin(ωt +φ) とする。
これを二相/三相変換器22で三相極座標系の出力電流
指令値に変換した後、電流極性検出器14に与える構成
のデッドタイム補償回路30を設ける。または三相極座
標系の出力電流指令信号の制御遅れ時間分だけ先行した
時点での大きさを予測する予測演算回路31と電流極性
検出器14で、電流極性切り換え時点を制御遅れ時間分
だけ進ませる構成のデッドタイム補償回路40を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電圧形パルス幅変調
制御インバータを構成する上下アームの短絡防止用に設
けたデッドタイムが及ぼす悪影響を補償するインバータ
のデッドタイム補償回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は直流を交流に変換するインバータ
の1相分を示した回路図であって、ゲートターンオフサ
イリスタ(以下ではGTOと略記する)とフリーホイー
リングダイオードとの逆並列接続でなる上側アーム5U
と、同じくGTOとフリーホイーリングダイオードとの
逆並列接続でなる下側アーム5Xとを直列に接続して、
この直列回路を直流電源(コンデンサ)6に接続する。
上側アーム5Uと下側アーム5Xとを交互にオン・オフ
させれば、両アームの結合点から図示していない負荷に
向かって出力電流IL が流れる。この出力電流IL の極
性は、負荷方向へ流れるときを正極性とし、逆にインバ
ータ方向へ流れるときを負極性とする。このとき両者の
結合点に出力電圧VU が現れる。ところで上側アーム5
Uと下側アーム5Xとが極めて短時間でも同時にオンす
ると直流電源6が両アームを介して短絡となるので、両
アームに過大な短絡電流が流れ、素子を破壊する恐れが
ある。これが所謂ア−ム短絡である。そこで上側アーム
5Uと下側アーム5Xが共にオフとなる時間を設けるこ
とにより、アーム短絡の確実な防止を図っている。この
両アーム同時オフの期間をデッドタイムと称し、Td
表示する。
【0003】図5は図4に図示のインバータにデッドタ
イムを設けた場合の各部の動作を示した動作波形図であ
って、図5は制御信号λとキャリア波Cの変化、図5
は上側アーム5Uの理想的なゲート信号の変化、図5
は下側アーム5Xの理想的なゲート信号の変化、図5
は上側アーム5Uの実際のゲート信号の変化、図5
は下側アーム5Xの実際のゲート信号の変化、図5は
出力電流が正極性(I L >0)のときの実際の出力電圧
U の変化、図5は出力電流が負極性(IL<0)の
ときの実際の出力電圧VU の変化、をそれぞれが示して
いる。即ちデッドタイムTd の影響で、出力電流IL
正極性のときにはデッドタイム期間に負電圧が現れ(図
5参照)、出力電流IL が負極性のときにはデッドタ
イム期間に正電圧が現れる(図5参照)。その結果、
出力電流IL が正極性の場合には出力電圧VU に負の偏
差を生じ、出力電流IL が負極性の場合には出力電圧V
Uに正の偏差を生じる。
【0004】図6は図4に図示のインバータにデッドタ
イムを設けた場合の従来のインバータの出力電圧と出力
電流の波形を示した波形図である。図6は出力電流I
L の波形、図6は出力電圧VU の波形であって、いず
れも理想的な波形を実線で示し、実際の波形を一点鎖線
で示している。図6で明らかなように、出力電流IL
極性が負のときは出力電圧VU は正側にバイアスされ、
出力電流IL の極性が正のときは出力電圧VU は負側に
バイアスされるので、電流が零点を通過する時点t1
2 (即ち電流極性が切り替わる時点)で出力電圧VU
に不連続点を生じる。そのためこの時点で電流制御が不
連続になり、電流は零点通過時に歪みを生じる。
【0005】前述の現象は、インバータの単位時間当た
りのスイッチング回数が少ない場合には無視できるけれ
ども、パルス幅変調制御インバータのようにスイッチン
グ周波数が高いと、全時間に占めるデッドタイムの割合
が大きくなるので、出力電圧の変動が大きく影響して、
制御性能を低下させることになる。そこでPWMインバ
ータなどのようにスイッチング周波数が高い電力変換装
置では、デッドタイムを補償する回路を設けて制御性能
が低下するのを抑制しなければならない。
【0006】図7はインバータのデッドタイムを補償す
る回路の従来例を示した回路図であって、特願平8−2
62650号に記載の回路である。最近のインバータは
その制御性能を向上させるためにベクトル制御が一般的
である。従って以下では、相互に直交する有効電流分と
無効電流分とに分解されているものとして説明する。但
し図示を簡略化するために、直交する2軸に分解されて
いる回路も三相回路も単線で表すものとする。
【0007】図7の従来例回路は、2軸回転座標系の出
力電流指令値を2軸極座標系に変換する逆ベクトルドレ
ア11,2軸極座標系の出力電流指令値を三相極座標系
の出力電流指令値に変換する二相/三相変換器12,こ
の出力電流指令値と出力電流実際値Iとの偏差を零にす
る制御信号λを出力する電流調節器13,および加算器
16とで構成している出力電流制御回路10と、コンパ
レータで構成して前述の出力電流指令値の極性が正のと
きは+1を出力し、極性が負のときは−1を出力する電
流極性検出器14,補正量Δλをゲインとする補償量演
算器としての増幅器15,および電流極性検出器14の
動作点を設定する逆ヒステリシス設定器17とで構成し
ているデッドタイム補償回路20とでなっている。
【0008】ここで逆ヒステリシス設定器17を電流極
性検出器14に付属させることにより、制御装置の制御
遅れが原因で、出力電流実際値の極性切り換えのタイミ
ングに対して補正した電圧指令値の極性切り換えのタイ
ミングが遅れるのを、当該逆ヒステリシス設定器17の
設定で補正電圧指令値の極性切り換えタイミングを任意
に進ませることで防止している。また、逆ベクトルドレ
ア11へは、2軸回転座標系から2軸極座標系へ変換す
る際の座標系の基準位相指令値である sinωtが与えら
れる。加算器16は増幅器15が出力する制御信号補正
分±Δλと電流調節器13からの制御信号λとを加算し
て出力電圧指令値を出力する。
【0009】この出力電圧指令値と別途に得られるキャ
リア波Cとから、パルス幅変調により作成されるパルス
列を各アームに分配してオン・オフ動作をさせることに
より、電力変換が行われる。図8は図7に図示のデッド
タイムの影響を補償した従来例回路の動作を示した動作
波形図であって、図の左半分は出力電流IL が負極性の
場合を示し、右半分は出力電流IL が正極性の場合を示
している。図8は制御信号λに制御信号補正分Δλを
加減算したときのキャリア波Cとの大小関係を示すも
の,図8は理想的な電圧波形,図8はデッドタイム
の影響を補正しない場合の電圧波形,図8は図7に図
示の従来例回路でデッドタイムの影響を補正した場合の
電圧波形,をそれぞれが示している。
【0010】図9は図7に図示のデッドタイムの影響を
補償した従来例回路の効果を示した電圧波形図であっ
て、一点鎖線はデッドタイムの影響を補正しない場合の
出力電圧波形,破線は補正電圧の波形,実線はデッドタ
イムの影響を補正した場合の出力電圧波形を示してい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図10は電流変化率が
大のときに図7に図示の従来例回路でのデッドタイム補
償動作を示した動作波形図であって、出力電流指令値が
電流零点を通過するt10時点が理論上の極性切り換え時
点であるが、逆ヒステリシス設定値により、極性切り換
え時点がt10からt11へ移動している。
【0012】図11は電流変化率が小のときに図7に図
示の従来例回路でのデッドタイム補償動作を示した動作
波形図であって、出力電流指令値が電流零点を通過する
10時点が理論上の極性切り換え時点であるが、逆ヒス
テリシス設定値は電流変化率が大のときと同じ値になっ
ているので、極性切り換え時点はt10からt12へ移動し
ている。即ち電流変化率が大のときよりも早い時点での
極性切り換えになっている。
【0013】即ち、図7で既述の従来例回路では、電流
極性検出器14に付属の逆ヒステリシス設定器17によ
る補正電圧指令値の極性切り換えタイミング時点を理論
上の極性切り換え時点t10よりも進ませているが、電流
指令値の変化率(di/dt )の大小によって、出力電流実
際値の極性切り換えタイミングに対する補正電圧指令値
の極性切り換えタイミングは一定とはならないので、所
望の時点での切り換えができなかったり、不規則に変化
する出力電流の極性に対応した補正電圧指令値を出力で
きないなどの不都合を生じる恐れがある。
【0014】そこでこの発明の目的は、インバータを構
成する上下アームの短絡防止用に設定しているデッドタ
イムが原因で生じる不具合を適切に補償できるようにす
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、この発明のインバータのデッドタイム補償回路
は、キャリア波と制御信号との大小関係に対応して上側
アームと下側アームとを交互にオン・オフさせる際に、
デッドタイムを設けて前記上下アームの同時オンを防止
して電力変換する電圧形インバータの出力電流信号,又
は当該電圧形インバータの出力電流指令信号の極性を検
出し、その検出極性に対応して+1または−1を出力す
る電流極性検出器と、この電流極性検出器の出力信号で
ある+1または−1に補償量Δλを乗算する補償量演算
器と、この補償量演算器の出力信号をインバータの出力
電圧信号に加算する加算回路とを備えているインバータ
のデッドタイム補償回路における前記出力電流信号,又
は出力電流指令信号の位相を制御遅れ時間分だけ進ませ
る位相補正回路を備え、この位相補正回路の出力信号を
前記電流極性検出器へ入力させることで、極性切り換え
時点を前記制御遅れ時間分だけ早めるものである。
【0016】または、前記前記出力電流信号か出力電流
指令信号の制御遅れ時間分だけ先行した時点での大きさ
を予測する予測演算回路を備え、この予測演算回路の出
力信号を前記前記電流極性検出器へ入力させることで、
極性切り換え時点を前記制御遅れ時間分だけ早めるもの
である。
【0017】
【発明の実施の形態】第1の発明は、インバータのデッ
ドタイム補償回路における前記出力電流信号,又は出力
電流指令信号の位相を制御遅れ時間分だけ進ませる位相
補正回路を備え、この位相補正回路の出力信号を前記電
流極性検出器へ入力させることで、極性切り換え時点を
前記制御遅れ時間分だけ早めるものである。
【0018】相互に直交する有効電流分と無効電流分と
に分解されているベクトル制御インバータでは、デッド
タイム補償回路専用の座標変換のために2軸回転座標系
の出力電流指令値を2軸極座標系に変換する逆ベクトル
ドレアと、2軸極座標系の出力電流指令値を三相極座標
系の出力電流指令値に変換する二相/三相変換器とを備
え、更にこの三相極座標系の出力電流指令値の零点を通
過時点を検出する電流極性検出器,および補正量Δλを
ゲインとする補償量演算器としての増幅器とでデッドタ
イム補償回路を構成させる。このとき前記逆ベクトルド
レアには座標基準軸sin(ωt +φ) を与えることで、基
準位相指令値 sinωt よりも位相がφだけ進んだ状態で
ある。このφが制御装置の制御遅れ時間分に相当する位
相である。これにより2軸極座標系から三相極座標系へ
変換するときの出力電流指令値が制御遅れ時間だけ進ん
だ状態にしている。
【0019】第2の発明は、インバータのデッドタイム
補償回路における前記出力電流信号,または出力電流指
令信号の制御遅れ時間分だけ先行した時点での大きさを
予測する予測演算回路,電流極性検出器,および補正量
Δλをゲインとする補償量演算器としての増幅器とでデ
ッドタイム補償回路を構成させ、前記予測演算回路の出
力信号を前記前記電流極性検出器へ入力させることで、
極性切り換え時点を前記制御遅れ時間分だけ早める。
【0020】予測演算回路は、出力電流指令値のサンプ
リングデータの今回値と前回値から、今回値と前回値の
2点間の傾斜を計算し、この傾斜を用いて、今回値より
も制御遅れ時間分だけ先の出力電流指令値の大きさを予
測し、この予測演算回路の出力信号を前記電流極性検出
器へ入力させることで極性切り換え時点を前記制御遅れ
時間分だけ早める。
【0021】図1は本発明の第1実施例を表した回路図
であるが、出力電流制御回路10を構成している逆ベク
トルドレア11,二相/三相変換器12,電流調節器1
3,加算器16と、デッドタイム補償回路30を構成し
ている電流極性検出器14,増幅器15の名称・用途・
機能は、図7で既述の従来例回路の場合と同じであるか
ら、これらの説明は省略する。
【0022】本発明では、デッドタイム補償回路30を
逆ベクトルドレア21,二相/三相変換器22,電流極
性検出器14,および増幅器15で構成しており、逆ベ
クトルドレア21へは2軸回転座標系の電流指令値が入
力する。ここで2軸回転座標系での出力電流指令値が下
記の数式1で表されるものと仮定する。但しdはd軸電
流成分(有効電流成分)であり、qはq軸電流成分(無
効電流成分)であるとする。
【0023】
【数1】d=Id q=0 前記の出力電流成分は、下記の数式2に示す回転座標変
換行列〔A(t)〕により2軸座標系に変換される。
【0024】
【数2】
【0025】数式1により2軸極座標系に変換された出
力電流指令値が下記の数式3で示される。
【0026】
【数3】
【0027】但し、数式3におけるαとβは下記の数式
4に示すとおりである。
【0028】
【数4】α=Id × cosωt β=0 数式3に示す2軸極座標系の出力電流指令値は、下記の
数式5に示す二相/三相変換行列〔B〕により三相極座
標系に変換される。
【0029】
【数5】
【0030】更に三相極座標系に変換された出力電流指
令値は下記の数式6となる。
【0031】
【数6】
【0032】但し、数式6に示すa,b,cは下記の数
式7に示すとおりである。
【0033】
【数7】a=Id × cosωt b=Id × cos (ωt − 2π/3) c=Id × cos (ωt − 4π/3) 次に、座標基準軸をφラジアン進ませた場合は、前述の
数式1は下記の数式8となる。
【0034】
【数8】
【0035】数式8と数式5を用いて、数式1で表され
る2軸回転座標系の出力電流指令値を三相極座標系に変
換した場合、出力電流指令値は下記の数式9となる。
【0036】
【数9】a=Id × cos (ωt +φ) b=Id × cos (ωt − 2π/3+φ) c=Id × cos (ωt − 4π/3+φ) 数式7と数式9とを比較した場合、数式9で表される三
相の各相成分が数式7のものよりφラジアン進んでいる
ことがわかる。φラジアンは制御装置の制御遅れ時間に
相当するので、座標基準軸をφラジアン進ませることに
より、出力電流指令値を制御装置の制御遅れ時間だけ進
ませることができる。
【0037】図2は本発明の第2実施例を表した回路図
であるが、出力電流制御回路10を構成している逆ベク
トルドレア11,二相/三相変換器12,電流調節器1
3,加算器16と、デッドタイム補償回路40を構成し
ている電流極性検出器14,増幅器15の名称・用途・
機能は、図7で既述の従来例回路の場合と同じであるか
ら、これらの説明は省略する。
【0038】本発明では、デッドタイム補償回路40を
予測演算器31,二相/三相変換器22,電流極性検出
器14,および増幅器15で構成しており、制御遅れ時
間分だけ先の出力電流指令値を予測演算器31で予測
し、制御遅れ時間分だけ進ませる。この予測演算器31
は、出力電流指令値のサンプリングデータの今回値と前
回値から、今回値と前回値の2点間の傾斜を計算し、こ
の傾斜を用いて、今回値よりも制御遅れ時間分だけ先の
出力電流指令値の大きさを予測し、この予測演算回路の
出力信号を前記電流極性検出器14へ与える。その結
果、電流極性検出器14へ入力する出力電流指令値は制
御遅れ時間分だけ進んだ状態になる。よって電流制御系
で使用される出力電流指令値の極性切り換えタイミング
に対して、常に一定時間だけ進んだ極性切り換えタイミ
ングを持った補正電圧指令値が得られる。この補正電圧
指令値と電流調節器13の出力信号とを加算器16で加
算することにより、出力電圧指令値が得られる。
【0039】図3は図2に図示の第2実施例回路の動作
を説明した動作波形図である。この図3において、出力
電流指令波形上にサンプリングデータの前回値と今回値
があり、今回値から制御遅れ時間分だけ時間が経過した
時点の予測値を、同じ出力電流指令波形上に予測する。
この予測値から前記制御遅れ時間分だけ進んだ時点に出
力電流指令値予測波形が得られるので、この出力電流指
令値予測波形が零点を通過する時点t20が予測演算後の
極性切り換え時点である。この時点t20は、理論上の極
性切り換え時点t10(出力電流指令値波形が零点を通過
する時点)よりも御遅れ時間分だけ先行していることは
勿論である。
【0040】
【発明の効果】インバータの上下アームが短絡するのを
防止するデッドタイムを設けていることが原因で出力電
流に歪みを生じるが、第1の発明では出力電流指令信号
の位相を制御遅れ時間分だけ進ませる位相補正回路を備
えることで、出力電流指令値の変化率が変化した場合で
も、補正電圧指令値の極性切り換えタイミングが常に出
力電流実際値の極性切り換えタイミングに同期するの
で、出力電流の極性が不規則に変化する場合でも、これ
に対応した補正電圧指令値を出力できるので、出力電流
の変化率が変動しても、出力電流が零点を通過する近傍
での歪みを大幅に改善できる効果が得られる。第2の発
明では、出力電流指令信号の制御遅れ時間分だけ先行し
た時点での大きさを予測する予測演算回路を備えること
により、第1の発明と同様の効果が得られると共に、出
力電流指令値に逆相電流分が含まれている場合でも、出
力電流実際値の極性切り換えタイミングに対して常に同
期した補正電圧指令値の極性切り換えタイミングを得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を表した回路図
【図2】本発明の第2実施例を表した回路図
【図3】図2に図示の第2実施例回路の動作を説明した
動作波形図
【図4】直流を交流に変換するインバータの1相分を示
した回路図
【図5】図4に図示のインバータにデッドタイムを設け
た場合の各部の動作を示した動作波形図
【図6】図4に図示のインバータにデッドタイムを設け
た場合の従来のインバータの出力電圧と出力電流の波形
を示した波形図
【図7】インバータのデッドタイムを補償する回路の従
来例を示した回路図
【図8】図7に図示のデッドタイムの影響を補償した従
来例回路の動作を示した動作波形図
【図9】図7に図示のデッドタイムの影響を補償した従
来例回路の効果を示した電圧波形図
【図10】電流変化率が大のときに図7に図示の従来例
回路でのデッドタイム補償動作を示した動作波形図
【図11】電流変化率が小のときに図7に図示の従来例
回路でのデッドタイム補償動作を示した動作波形図
【符号の説明】
5U 上側アーム 5X 下側アーム 6 直流電源 10 出力電流制御回路 11,21 逆ベクトルドレア 12,22 二相/三相変換器 13 電流調節器 14 電流極性検出器 15 補償量演算器としての増幅器 16 加算器 17 逆ヒステリシス設定器 20,30,40 デッドタイム補償回路 31 予測演算器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャリア波と制御信号との大小関係に対応
    して上側アームと下側アームとを交互にオン・オフさせ
    る際に、デッドタイムを設けて前記上下アームの同時オ
    ンを防止して電力変換する電圧形インバータの出力電流
    信号,又は当該電圧形インバータの出力電流指令信号の
    極性を検出し、その検出極性に対応して+1または−1
    を出力する電流極性検出器と、この電流極性検出器の出
    力信号である+1または−1に補償量Δλを乗算する補
    償量演算器と、この補償量演算器の出力信号をインバー
    タの出力電圧信号に加算する加算回路とを備えているイ
    ンバータのデッドタイム補償回路において、 前記出力電流信号,又は出力電流指令信号の位相を制御
    遅れ時間分だけ進ませる位相補正回路を備え、この位相
    補正回路の出力信号を前記電流極性検出器へ入力させる
    ことを特徴とするインバータのデッドタイム補償回路。
  2. 【請求項2】キャリア波と制御信号との大小関係に対応
    して上側アームと下側アームとを交互にオン・オフさせ
    る際に、デッドタイムを設けて前記上下アームの同時オ
    ンを防止して電力変換する電圧形インバータの出力電流
    信号,又は当該電圧形インバータの出力電流指令信号の
    極性を検出し、その検出極性に対応して+1または−1
    を出力する電流極性検出器と、この電流極性検出器の出
    力信号である+1または−1に補償量Δλを乗算する補
    償量演算器と、この補償量演算器の出力信号をインバー
    タの出力電圧信号に加算する加算回路とを備えているイ
    ンバータのデッドタイム補償回路において、 前記前記出力電流信号,又は出力電流指令信号の制御遅
    れ時間分だけ先行した時点での大きさを予測する予測演
    算回路を備え、この予測演算回路の出力信号を前記前記
    電流極性検出器へ入力させることを特徴とするインバー
    タのデッドタイム補償回路。
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