JPH10224877A - 車載用スピーカシステム - Google Patents

車載用スピーカシステム

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JPH10224877A
JPH10224877A JP9024080A JP2408097A JPH10224877A JP H10224877 A JPH10224877 A JP H10224877A JP 9024080 A JP9024080 A JP 9024080A JP 2408097 A JP2408097 A JP 2408097A JP H10224877 A JPH10224877 A JP H10224877A
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speaker
vehicle
speaker system
sound
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JP9024080A
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Shinji Koyano
進司 小谷野
Teruo Baba
輝夫 馬場
Shisei Chiyou
子青 張
Junko Yamamoto
順子 山本
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Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Electronic Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R5/00Stereophonic arrangements
    • H04R5/02Spatial or constructional arrangements of loudspeakers
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R2499/00Aspects covered by H04R or H04S not otherwise provided for in their subgroups
    • H04R2499/10General applications
    • H04R2499/13Acoustic transducers and sound field adaptation in vehicles

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)
  • Stereophonic Arrangements (AREA)
  • Details Of Audible-Bandwidth Transducers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 音像の前方定位可能な車載用スピーカシステ
ムを得る。 【解決手段】 車載用スピーカシステムは、それぞれが
自動車室内1前方に設置された、低域用スピーカ6と全
帯域スピーカ7と高域用スピーカ8とを備える。上記低
域用スピーカ6は、自動車室内1の幅方向両端部に、そ
の振動面を座席に対向させた状態で一対設ける。又、上
記高域用スピーカ8は、自動車室内1の幅方向両端部に
一対設けられている。且つ、高域用スピーカ8は、フロ
ントガラス9とサイドガラス10とダッシュボード11
上面とが、ホーンの一部として構成されたホーンスピー
カである。更に、上記全帯域スピーカ7は、自動車室内
1の幅方向中央部に1個設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車室内に設置
される車載用スピーカシステムに関し、特に、自動車室
内において音像定位のための直接音を増強した車載用ス
ピーカシステムを提供するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車内に設置される車載用スピーカシ
ステムとして、いわゆるマルチスピーカシステムが公知
である。上記マルチスピーカシステムは、図6に示すよ
うに自動車室内1のフロントドア部2やリアトレイ部3
等に、複数のスピーカ4、4を配置することにより構成
される。すなわち、自動車室内1の全域で一様な音圧レ
ベルを確保すべく、上述したように自動車室内1の前後
(図6の上下)に複数のスピーカ4、4を配置する。
【0003】ところで、自動車の普及、技術向上に伴
い、より快適な自動車室内環境を得たいという要求が高
まっている。例えば、自動車室内に設置される車載用ス
ピーカシステムに、リスニングルーム並みの音響性能
(品質)を望む声が大きい。
【0004】ところが、上述したマルチスピーカシステ
ムにおいては、元々、均一な音場空間を創出することに
主眼が置かれていた。このため、上記マルチスピーカシ
ステムを採用した場合には、いずれの座席に着席してい
る乗員5、5も、一様な音場で音響信号(音楽)を聴取
できる。しかしながら、自動車室内1においてリスニン
グルーム並みの音響性能を得るには、均一な音場空間を
創出するのみでは不十分である。すなわち、上記マルチ
スピーカシステムにおいては、各スピーカ4、4から放
射される直接音とこの直接音が自動車室内1で反射して
生じる反射音との合成(和或いは差)が生じてしまう。
このような合成により周波数特性が変動する(反射合成
効果)と言う欠点が存在する。従って、上記マルチスピ
ーカシステムのように自動車室内の前後左右等に多数の
スピーカ4、4を設けた場合、可聴周波数帯に複雑なピ
ーク/ディップが生じる。
【0005】このような反射合成効果を低減するために
は、音源をシンプルにする(必要最小限の個数のスピー
カを自動車室内一面に配置する)ことが重要である。そ
して、車載用スピーカシステムにリスニングルーム並み
の音響特性を実現するために、以下の(a)(b)
(c)の各条件を満たす必要がある。 (a)音像を前方に定位させる。 (b)座席差(乗員の着席位置の違い)に起因する音像
の片寄りを解消する。 (c)自動車室内特有の反射合成効果に起因するピーク
/ディップを解消する。 本発明は、上記(a)〜(c)の各条件のうち特に
(a)の条件(音像の前方定位)に着目してなされたも
のである。
【0006】すなわち、上述した音像の前方定位に関
し、従来構造における不都合について更に詳しく説明す
ると、人の耳の構造からも明らかなように、音楽は受聴
者の前方から来るのが自然である。言い換えれば、音像
が前方に定位しているのが自然である。これに対し、上
記マルチスピーカシステムにおいては、自動車室内全域
に亙って均一な音場空間を創出することを主目的にした
構成であるため、座席位置によって程度の差はあるが、
上述した理由により音像が前方に定位(前方定位)しな
い場合が多い。例えば、上述したように、フロントドア
部2、2にスピーカ4、4を組み込むとともにリアトレ
イ部3にも複数のスピーカ4、4を配置したマルチスピ
ーカシステムの場合、これらスピーカ4、4から放射し
た音のうちの自動車室内1で反射した反射音は、直接乗
員5、5の耳に到達する直接音に比較してかなり遅れて
到達する。このため、音像の定位が定まらず、不安定に
なってしまう。
【0007】特に、運転席を中心に考えた場合、上記マ
ルチスピーカシステムでは、音像がこの運転席の後方に
定位してしまう。従って、自動車室内1で音楽を聴く場
合、音像が前方定位しないことに起因して、乗員(この
場合、運転者)に違和感を感じさせてしまう。車載用ス
ピーカシステムには、運転者に快適な運転環境を提供す
ると言った使命があるが、上述したように音像が前方定
位しない場合、運転者に却ってストレスを感じさせてし
まうことにもなりかねない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の車載用スピー
カシステムは、上述のような事情に鑑みて考えたもの
で、スピーカからの直接音を増大させることにより、前
記(a)の条件を満たし(音像を前方に定位させ)、自
然な臨場感を得られる車載用スピーカシステムを提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の車載用スピーカ
システムは、請求項1に記載したように、自動車室内前
方の幅方向両端部に一対の高域用スピーカを備えた車載
用スピーカシステムであって、この上記高域用スピーカ
を、自動車のフロントガラスとサイドガラスとダッシュ
ボード上面とのそれぞれがホーンの一部として構成され
るホーンスピーカとしたことを特徴としている。
【0010】更に、請求項2に記載したように、上記一
対の高域用スピーカとともに、一対の中低域用スピーカ
を、それぞれ自動車室内前方で幅方向両端に設置するこ
ともできる。この場合に、上記中低域用スピーカは、そ
の振動面を座席に対向させた状態で設けられる。又、上
記中低域用スピーカを設ける場合、請求項3に記載した
ように、この中低域用スピーカとして、エッジレス式の
バスレフ型スピーカシステムを採用することができる。
このように中低域用スピーカとしてエッジレス式のバス
レフ型スピーカシステムを採用した場合、そのダクトが
自動車内のセンターコンンソールに向かうように配設す
る。又、請求項4に記載したように、それぞれ一対ずつ
設けられる上記中低域用スピーカと高域用スピーカとの
うち、自動車室内の幅方向で同じ側に設けられるスピー
カ同士を互いに近接させて配置することもできる。更
に、請求項5に記載したように、上記一対の高域用スピ
ーカの各開口面を、それぞれの高域用スピーカが設置さ
れているそれぞれの端部に対向する端部に近接する座席
位置に向けて配設しても良い。
【0011】
【作用】上述のように構成される本発明の車載用スピー
カシステムにおいては、一対の高域用スピーカを、自動
車室内前方の幅方向両端部であるAピラーコーナに配置
しているため、この一対の高域用スピーカから放射され
る直接音と、この直接音が自動車室内で反射して生じる
反射音との伝播差が小さくなる。すなわち、従来構造に
おいては反射面として作用していた上記フロントガラ
ス、サイドガラス、ダッシュボード上面を、高域用スピ
ーカを構成するホーンの一部として利用している。従っ
て、従来スピーカからの直接音とこれらの各面からの反
射音とに分離して受聴者に到達していた音響信号が、こ
れらの各面がホーンの一部として作用することにより直
接音のみ受聴者に到達するものと見なせる。この結果、
仮想的な音源分布がなくなり、特定の周波数で発生して
いた特性の乱れが解消される。このため、音源の前方定
位の確実化を図れる。この結果、いずれの座席に着席し
ている乗員に対しても音像を確実に前方に定位させるこ
とが可能になる。
【0012】更に、中低域用スピーカを配置した構成の
場合(請求項2)で、この中低域用スピーカとして、エ
ッジレス式のバスレフ型スピーカシステムを採用すれば
(請求項3)、上記中低域用スピーカの小型化と大振幅
化とを両立できる。この場合において、エッジレス式の
バスレフ型スピーカシステムを構成するダクトが乗員に
対向し、送出空気が乗員に向けて送り出されることが考
えられるが、上記請求項3に記載したように、これら一
対のエッジレス式のバスレフ型スピーカシステムのダク
トを自動車内のセンターコンソールに向けて配設すれ
ば、上記送出空気が直接乗員に吹きかかることが防止さ
れ、乗員に不快感を与えることが防止される。これとと
もに、乗員の有無、着席位置によるバスレフダクトとし
ての作用に及ぼす影響を低減できる。
【0013】更に、請求項4に記載したように、それぞ
れ一対ずつ設けられる上記中低域用スピーカと高域用ス
ピーカとのうち、自動車室内の幅方向で同じ側に設けら
れるスピーカ同士を、互いに近接させて設ければ、各帯
域の音響信号がほぼ同一点から放射されると見なすこと
ができ、クロスオーバー付近の指向性の変化、距離差に
よる特性の乱れを小さくできる。この結果、音像の定位
が明確になり、自然な音場感を得ることができる。又、
請求項5に記載したように、上記一対の高域用スピーカ
の各開口面を、それぞれの高域用スピーカが設置されて
いるそれぞれの端部に対向する端部に近接する座席位置
に向けて配設すれば、受聴者の両耳における音圧バラン
スが揃い、音の均一な拡がり感を得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態の一例
について説明する。本例における車載用スピーカシステ
ムは、図1に示すように、それぞれが自動車室内1の前
方(ダッシュボード11側)に設置された、低域用スピ
ーカ(ウーファー)6、6と全帯域スピーカ7と高域用
スピーカ(ツィーター)8、8とを備える。上記低域用
スピーカ6、6が、特許請求の範囲に記載した中低域用
スピーカである。これら各スピーカ6、7、8のうち、
上記低域用スピーカ6、6は、自動車室内1の幅方向
(図1の左右方向)両端部に、その振動面を座席に対向
させた状態で一対設けられている。本例の場合、この低
域用スピーカ6、6として、エッジレス式のバスレフ型
スピーカシステムを採用している。このため、低域用ス
ピーカ6、6を小型に構成できるにも拘らず大振幅化を
可能にでき、音圧レベルの低減を防止できる。尚、上記
エッジレス式のバスレフ型スピーカシステムの構造は周
知であり、本発明の要旨でもないため、詳細な説明は省
略する。
【0015】更に、本例の場合、このエッジレス式のバ
スレフ型スピーカシステムを図3(A)或いは同図
(B)に示すように、ダクト61を側方に配置した形状
とする。そして、これら一対のエッジレス式のバスレフ
型スピーカシステムのダクト61を、運転席と助手席と
の間位置に設けられるセンターコンソール12(図1参
照)に向けて配設している。尚、上記図3(A)に示し
たスピーカは、左側用のものを表している。従って、こ
の図3(A)に示す形状のものを採用する場合、右側用
のスピーカは、同図(A)とは左右対称の形状とし、そ
れぞれ図1に示すように設置した場合に、それぞれのダ
クト61が上記センターコンソールに向くようにする。
又、図3(B)に示したスピーカは、右側用のスピーカ
を示している。従って、この図3(B)に示す形状のも
のを採用する場合、左側用のスピーカは、同図(B)と
は左右対称の形状とし、それぞれ図1に示すように設置
した場合に、それぞれのダクト61が上記センターコン
ソールに向くようにする。但し、上記低域用スピーカ6
をなすエッジレス式のバスレフ型スピーカシステムの形
状は、これら図示の例に限定されるものではなく、配置
する空間に合わせて任意の形状を採用することができ
る。
【0016】一方、上記高域用スピーカ8、8として
は、一対のホーンスピーカを採用し、これら一対のホー
ンスピーカを、それぞれ自動車室内1の幅方向両端部に
設けている。すなわち、上記ダッシュボード11の下部
に設けられた一対の低域用スピーカ6、6の上部に、そ
れぞれ高域用スピーカ8、8を設ける。又、それぞれ一
対ずつ設けられる上記低域用スピーカ6、6と高域用ス
ピーカ8、8とのうち、自動車室内の幅方向で同じ側
(図1の左側及び右側)に設けられるスピーカ6、8同
士を、互いに近接させて設けている。更に、上記高域用
スピーカ8、8を構成するホーンは、自動車のフロント
ガラス9と一対のサイドガラス10、10とダッシュボ
ード11上面とのそれぞれ一部を含んで構成される。こ
のように構成される本発明に係るホーンスピーカについ
ては、後述する。
【0017】又、上記全帯域スピーカ7は、上記図1に
示すように、ダッシュボード11の幅方向中央部の上面
に組み込んでいる。これにより、自動車室内1の幅方向
中間部で、それぞれ一対ずつ設けられた上記低域用スピ
ーカ6、6及び高域用スピーカ8、8の間位置に設けた
構造としている。この全帯域スピーカ7としては、従来
知られた種々のスピーカを採用できる。
【0018】本例に係るホーンスピーカは、図4に示す
ように構成されている。すなわち、図示の例の場合、ホ
ーンスピーカを構成するホーンが振動板84を中心に3
つの放物面81、81を有する、パラボリック型のホー
ンスピーカを採用している。その正面形状は、図4
(A)に示すように、上記フロントガラス9、サイドガ
ラス10、10、ダッシュボード11上面のそれぞれに
連続する正三角形状としている。又、その横断面形状並
びに縦断面形状を、それぞれ図4(B)、同図(C)に
示すように形成している。
【0019】すなわち、正面形状における各頂点a1、
b1、c1と該正面形状の中心oとを結ぶ線分a1o、
b1o、c1oを、図4(B)に示す放物線形状82と
している。又、上記各頂点a1、b1、c1の対辺a1
b1、a1c1、b1c1と上記各線分a1o、b1
o、c1oの延長線との交点a2、b2、c2と、上記
中心oとを結ぶ線分a2o、b2o、c2oを、放物線
形状83としている。そして、これら放物線形状82、
83の等比距離(図4(B)に示す線分oo’上の各点
に対応する放物線上の位置)をスプライン状に結ぶこと
によって上記放物面81、81を形成している。これら
放物面81、81は、それぞれ上記フロントガラス9、
サイドガラス10、10、ダッシュボード11上面に、
それぞれ連続するように構成され、これらフロントガラ
ス9、サイドガラス10、10、ダッシュボード11上
面を、ホーンスピーカを構成するホーンの一部としてい
る。
【0020】尚、ホーンの放物面と自動車室内のフロン
トガラス、サイドガラス、ダッシュボードのそれぞれ各
面との連続性を容易に確保すべく、図4(A)に斜格子
で示すホーン各面の一部を、平面形状としても良い。
又、上記正面形状等は、図示の例のように正三角形状と
する必要はなく、上記フロントガラス9、サイドガラス
10、10、ダッシュボード11の各面を利用してホー
ンを構成する限り、他の形状を採用することは自由であ
る。
【0021】上述のように構成される本例の車載用スピ
ーカシステムにおいては、一対の高域用スピーカ6、6
を、自動車室内1前方のAピラーコーナに配置し、従来
構造においては反射面として作用していた上記フロント
ガラス9、サイドガラス10、10、ダッシュボード1
1上面を、高域用スピーカ8、8を構成するホーンの一
部として利用している。従って、従来構造では、スピー
カからの直接音とこれらの各面からの反射音とに分離し
て受聴者に到達していた音響信号が、これらの各面がホ
ーンの一部として作用することにより、直接音のみが受
聴者に到達するものと見なせる。この結果、仮想音源分
布がなくなり、特定の周波数で発生していた特性の乱れ
が解消される。
【0022】すなわち、音源の前方定位の確実化を図れ
る。これとともに、全帯域スピーカ7を、自動車室内1
前方で幅方向中央部に設置しているため、音像が前方
(フロントガラス面)に定位する。この結果、いずれの
座席に着席している乗員に対しても音像は確実に前方に
定位し、より自然な臨場感を得ることができる。
【0023】又、本例の構造の場合、上記低域用スピー
カ6、6として、エッジレス式のバスレフ型スピーカシ
ステムを採用しているため、上記低域用スピーカ6、6
の小型化と大出力化とを両立できる。この場合におい
て、エッジレス式のバスレフ型スピーカシステムを構成
するダクト61は、センターコンソールに向けて配設し
ているため、このダクト61から送り出される空気が直
接乗員に吹きかかることが防止され、乗員に不快感を与
えることが防止される。これとともに、乗員の有無、着
席位置によるバスレフダクトの作用に対する影響を少な
くできる。更に、それぞれ一対ずつ設けられる上記低域
用スピーカ6、6と高域用スピーカ8、8とのうち、自
動車室内1の幅方向で同じ側に設けられるスピーカ6、
8同士を、互いに近接させて設けているため、中低域と
高域との音響信号がほぼ同一点から放射されると見なす
ことができる。この結果、クロスオーバ付近における特
性の乱れが少なくなり、音像の定位が明確になるととも
に自然な音場感を得ることができる。更に、本例の場
合、従来足元或いはフロントドアの下方等、比較的下側
に設置されていた低域用スピーカ6、6を、図1に示す
ように比較的高い位置に設けているため、中域に生じる
ディプが改善され、切れの良い低音を得られる。
【0024】更に、本例の場合、上記高域用スピーカ
8、8として、3つの放物面を有するパラボリック型の
ホーンスピーカを採用したことに伴い、音像の前方定位
に係る性能向上を図ることが可能になる。
【0025】図5は、上記パラボリック型のホーンスピ
ーカの指向特性を示している。この図5に示した各線の
うち、実線はホーンの中心と対向する正面位置における
指向特性を、破線は上記正面位置から30度回転移動し
た位置における指向特性を、鎖線は同じく60度回転移
動した位置における指向特性を、それぞれ示している。
尚、いずれの場合も、上記ホーンからの距離は1mであ
り、測定の際の高さ位置も同一としている。この図5の
記載から明らかなように、いずれの位置においても周波
数特性の形状変化が少ないことが分かる。すなわち、音
質劣化に係わる指向特性は、測定位置に拘らず、その形
状が類似しているほど良い(音質劣化が小さい)と言え
る。この図5に示す試験結果においては、いずれの位置
においても、実線、破線、鎖線でそれぞれ示した形状は
きわめて類似しており、本例の構造がきわめて音質劣化
の小さいものであることが分かる。
【0026】又、上記パラボリック型ホーンスピーカ
は、図5に示すように、正面配置から回転移動した位置
に応じて、その音圧レベルが低下する指向特性を有して
いる。本例の場合、このような周波数特性の形状をほぼ
同一に保持したまま音圧レベルが低下すると言う高域用
スピーカ8、8の指向特性を利用して、音の均一な拡が
り感を得られるようにしている。すなわち、これら一対
の高域用スピーカ8、8の各開口面を、それぞれの高域
用スピーカ8、8が設置されているそれぞれの端部に対
向する端部に近接する座席位置に向けて配設する。言い
換えれば、前方右側(国産車の場合、運転席側)に配置
された高域用スピーカ8の開口面を左側(国産車の場
合、助手席側)に、又、前方左側(国産車の場合、助手
席側)に配置された高域用スピーカ8の開口面を右側
(国産車の場合、運転席側)に、それぞれ向ける構成
(各高域用スピーカ8、8の開口面の法線が交差する、
クロス配置)とする。このように配設することにより、
受聴者は、当該受聴者から遠い位置にある高域用スピー
カ8のほぼ正面に位置することになる。又、当該受聴者
に近い位置にある高域用スピーカ8に対しては、この受
聴者は当該近い位置にある高域用スピーカ8の正面から
或る程度回転移動した位置に存在する状態となる。この
ため、上記近い位置にある高域用スピーカ8の音圧は、
この受聴者が上記回転移動した位置に存在する状態であ
ることにより、相対的に低下する。この結果、上記遠い
位置にある高域用スピーカ8からの音圧と、上記近い位
置にある高域用スピーカ8の音圧とを、略同一とするこ
とができる。従って、高域用スピーカ8、8を上述した
ようにクロス配置とすることにより、運転席、助手席の
いずれに着席している者においても、受聴者の両耳にお
ける音圧バランスが揃い、音の均一な拡がり感を得るこ
とができる。尚、上記開口面を、対向する後部座席に向
ける(右側の高域用スピーカ8の開口面を後部左側の座
席に向けるとともに、左側の高域用スピーカ8の開口面
を後部右側の座席に向ける)ように配設しても、同様の
効果を期待できる。
【0027】これらの結果、本例における車載用スピー
カシステムは、上述したように音像が前方定位すること
に加え、音響変換効率や指向特性が優れており、バラン
スの取れた高品位なスピーカシステムを得られる。従っ
て、音像が前方定位して自然な臨場感を得られるととも
に高品位な車載用スピーカシステムを提供できる。
【0028】
【発明の効果】本発明の車載用スピーカシステムは、上
述のように構成され作用するため、音像を前方定位させ
ることができ、自然な音場感を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の要部を示す略斜視
図。
【図2】図1のC部拡大図。
【図3】低域用スピーカであるバスレフ型スピーカシス
テムの形状を示す、それぞれ略斜視図。
【図4】高域用スピーカである3つの放物面を有するパ
ラボリック型のホーンスピーカを示しており、(A)は
正面図、(B)は(A)のA−A断面図、(C)は
(A)のB−B断面図である。
【図5】高域用スピーカにおける指向特性を示す線図。
【図6】従来のマルチスピーカシステムの一例を示す略
平面図。
【符号の説明】
1 自動車室内 6 低域用スピーカ 7 中域用スピーカ 8 高域用スピーカ 9 フロントガラス、 10 サイドガラス 11 ダッシュボード 12 センターコンソール 61 ダクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 順子 埼玉県所沢市花園四丁目2610番地 パイオ ニア株式会社所沢工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車室内前方の幅方向両端部に一対の
    高域用スピーカを備えた車載用スピーカシステムであっ
    て、 上記高域用スピーカを、自動車のフロントガラスとサイ
    ドガラスとダッシュボード上面とのそれぞれがホーンの
    一部として構成されるホーンスピーカとした、車載用ス
    ピーカシステム。
  2. 【請求項2】 上記車載用スピーカシステムは、上記一
    対の高域用スピーカとともに、一対の中低域用スピーカ
    を、それぞれ自動車室内前方で幅方向両端に設置してお
    り、 上記中低域用スピーカは、その振動面を座席に対向させ
    た状態で設けられている、請求項1に記載の車載用スピ
    ーカシステム。
  3. 【請求項3】 上記中低域用スピーカが、エッジレス式
    のバスレフ型スピーカシステムであり、これら一対のバ
    スレフ型スピーカシステムを、そのダクトを自動車内の
    センターコンソールに向けて配設した、請求項2に記載
    の車載用スピーカシステム。
  4. 【請求項4】 それぞれ一対ずつ設けられる上記中低域
    用スピーカと高域用スピーカとのうち、自動車室内の幅
    方向で同じ側に設けられるスピーカ同士を互いに近接さ
    せて配置した、請求項2〜3のいずれかに記載の車載用
    スピーカシステム。
  5. 【請求項5】 上記一対の高域用スピーカの各開口面
    を、それぞれの高域用スピーカが設置されているそれぞ
    れの端部に対向する端部に近接する座席位置に向けて配
    設した、請求項1〜4のいずれかに記載の車載用スピー
    カシステム。
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