JPH10218425A - 記録媒体ガイド装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録媒体の先端を駆動ローラで損傷させるこ
となく記録媒体を円滑に搬送し得る記録媒体ガイド装置
を提供する。 【解決手段】 駆動ローラ５から押圧ローラ６を離反さ
せた状態で搬送路１に記録媒体を挿入する場合に、駆動
ローラ５と押圧ローラ６との圧接位置に進出させた記録
媒体案内部材２１によって記録媒体を駆動ローラ５と押
圧ローラ６との間に導くことにより、記録媒体の先端が
停止中の駆動ローラ５の外周面に衝突してめくれたり折
れたりすることを防止し、接離駆動部１２で押圧ローラ
６を搬送路１に進出させて記録媒体を駆動ローラ５に圧
接させた状態では駆動ローラ５を駆動して記録媒体を搬
送し、このときに記録媒体案内部材２１を駆動ローラ５
と押圧ローラ６との圧接位置より退避させることで、記
録媒体を記録媒体案内部材２１によって進路を妨げるこ
となく円滑に搬送するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、搬送路を間にして
対向配置された駆動ローラと押圧ローラとにより搬送さ
れる記録媒体を案内する記録媒体ガイド装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、対をなすガイド板を所定の間隔を
開けて対向配置して形成された搬送路を間にして、駆動
ローラとこの駆動ローラに対して接離自在に支持された
押圧ローラとを対向配置し、通常は押圧ローラを搬送路
から退避させ、搬送路に挿入された記録媒体の先端が駆
動ローラと押圧ローラとの間を通過したときに接離駆動
部の動作により押圧ローラを搬送路に進出させてその押
圧ローラで記録媒体を駆動ローラに圧接させるようにし
た記録媒体ガイド装置がある。

【０００３】このような記録媒体ガイド装置では、記録
媒体を搬送路に挿入するときは、駆動ローラから押圧ロ
ーラを離反させて記録媒体の挿入を許容にし、記録媒体
の先端が駆動ローラと押圧ローラとの間を通過したとき
に、押圧ローラを搬送路に進出させて記録媒体を駆動ロ
ーラに圧接させ、駆動ローラを駆動して記録媒体を所望
の部位に搬送するものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前述した記録媒体ガイ
ド装置においては、駆動ローラが搬送路中に常時突出す
るため、挿入した記録媒体の先端が停止中の駆動ローラ
の外周面に突き当り、先端がめくれたり折れたりし、ジ
ャムやスキューの原因となる。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、対をなすガイ
ド板を所定の間隔を開けて対向配置して形成された搬送
路を間にして、駆動ローラとこの駆動ローラに対して接
離自在に支持された押圧ローラとを対向配置し、通常は
前記押圧ローラを前記搬送路から退避させ、前記搬送路
に挿入された記録媒体の先端が前記駆動ローラと前記押
圧ローラとの間を通過したときに接離駆動部の動作によ
り前記押圧ローラを前記搬送路に進出させてその押圧ロ
ーラで記録媒体を前記駆動ローラに圧接させるようにし
た記録媒体ガイド装置において、前記駆動ローラの上流
側の近傍において前記駆動ローラと前記押圧ローラとの
圧接位置に対して進出退避自在に支持されて進出時には
前記搬送路に挿入された記録媒体を前記駆動ローラと前
記押圧ローラとの間に導く記録媒体案内部材と、前記搬
送路への前記押圧ローラの進出動作に連動して前記記録
媒体案内部材を前記圧接位置から退避させる進退駆動部
とを具備する。

【０００６】従って、駆動ローラから押圧ローラを離反
させた状態で搬送路に記録媒体を挿入する場合に、記録
媒体は駆動ローラと押圧ローラとの圧接位置より押圧ロ
ーラ側に進出する記録媒体案内部材により駆動ローラと
押圧ローラとの間に導かれる。記録媒体の先端が駆動ロ
ーラと押圧ローラとの間に挿入されると、接離駆動部の
動作により押圧ローラが搬送路内に進出して駆動ローラ
上の記録媒体を圧接する。このときに、進退駆動部の動
作により記録媒体案内部材が圧接位置より駆動ローラ側
に退避される。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図面に基
づいて説明する。図中、１は記録媒体（図示せず）を案
内する搬送路で、この搬送路１は、対をなすガイド板
２，３、及びこれらのガイド板２，３の一端に連続する
ガイド板４ａ，４ｂが形成された記録媒体挿入口４を有
している。ガイド板２，３及びガイド板４ａ，４ｂの対
向間隔は搬送すべき記録媒体の最大の厚さにマージンを
見込んだ値に設定されている。このような搬送路１の記
録媒体挿入口４側には、駆動ローラ５と押圧ローラ６と
が対向配置され、その下流側には記録媒体の挿入を検出
するセンサ７が配置され、さらにその下流側には対をな
す搬送ローラ８，９が配置されている。センサ７は、搬
送路１を間にして発光素子１０と受光素子１１とを対向
配置することにより記録媒体を光学的に検出する透過型
のセンサである。駆動ローラ５と搬送ローラ８とは、モ
ータ（図示せず）に駆動されて定位置で回転するように
構成されている。下方の搬送ローラ９は上方の搬送ロー
ラ８側に付勢されて上下方向に変位自在に支持されてい
る。

【０００８】ここで、押圧ローラ６を駆動ローラ５に対
して接離自在に駆動する接離駆動部１２が設けられてい
る。この接離駆動部１２は、押圧ローラ６を一端で回転
自在に支承するローラアーム１３と、このローラアーム
１３の他端に連結軸１４を介して連結されたリンク１５
と、このリンク１５の一端に回動自在に連結されたリン
ク１６と、このリンク１６の端部が回動自在に連結され
たプランジャ１７を有するソレノイド１８と、リンク１
５の他端とフレーム１９との間に張設されたスプリング
２０とよりなる。ローラアーム１３とリンク１５とを一
体に回動するように連結する連結軸１４はフレーム１９
の定位置に回動自在に支持されている。

【０００９】すなわち、接離駆動部１２は、通常はスプ
リング２０の付勢力によりローラアーム１３とリンク１
５が連結軸１４とともに反時計方向に付勢されて押圧ロ
ーラ６を駆動ローラ５から離反する状態に維持し、記録
媒体挿入口４から挿入された記録媒体の先端が駆動ロー
ラ５と押圧ローラ６との間を通過したときに、ソレノイ
ド１８を励磁してローラアーム１３とリンク１５と連結
軸１４とを時計方向に回動させることにより、押圧ロー
ラ６を駆動ローラ５側に移動させるように構成されてい
る。記録媒体の先端が駆動ローラ５と押圧ローラ６との
間を通過する状態は、この例ではセンサ７により検出し
ているが、これに限られるものではない。

【００１０】さらに、ガイド板２の上部には、駆動ロー
ラ５の上流側の近傍に配置された記録媒体案内部材２１
が搬送路１に対して進出及び退避し得るように軸２２に
より回動自在に支持されている。この記録媒体案内部材
２１はスプリング（図示せず）により上方に付勢されて
いる。そして、接離駆動部１２の動作に連動して記録媒
体案内部材２１を搬送路１に対して進退させる進退駆動
部２３が設けられている。この進退駆動部２３は、下端
がリンク１５に連結されたリンク形状の形状をなし、そ
の上部には記録媒体案内部材２１の上面に接触する軸状
の押圧部材２４を有している。

【００１１】次に動作について説明する。図１に示すよ
うに、通常、押圧ローラ６は駆動ローラ５から離反する
状態に維持される。この状態では、リンク１５が反時計
方向側に変位しているため、進退駆動部２３が下降位置
に位置する。このため、記録媒体案内部材２１は進退駆
動部２３の押圧部材２４により押圧されて軸２２を中心
に反時計方向に回動し、搬送路１内に進出する。従っ
て、記録媒体挿入口４から記録媒体を挿入すると、記録
媒体は記録媒体案内部材２１により上側のガイド２より
も下方に押圧されて駆動ローラ５と押圧ローラ６との間
に導かれる。

【００１２】記録媒体の先端が搬送ローラ８，９に達す
るまでにはソレノイド１８が励磁される。この励磁のタ
イミングは、この例では、記録媒体の先端を検出するセ
ンサ７の検出信号をトリガとして設定しているが、これ
に限られるものではない。ソレノイド１８が励磁される
と、図２に示すように、プランジャ１７が引かれるた
め、ローラアーム１３とリンク１５とが連結軸１４とと
もに時計方向に回動し、押圧ローラ６が搬送路１内に進
出して記録媒体を駆動ローラ５に圧接位置Ａで圧接す
る。これにより、駆動ローラ５及び搬送ローラ８を駆動
すると、記録媒体は駆動ローラ５と押圧ローラ６とに挾
持されて下流側に搬送され、さらに搬送ローラ８，９に
受け渡されて下流側の印字部（図示せず）等の所望の部
位に搬送される。このときのリンク１５の時計方向への
動作により進退駆動部２３が上昇するので、記録媒体案
内部材２１は押圧部材２４から解放されスプリングの付
勢力により軸２２を中心に時計方向に回動し搬送路１の
上方に退避する。

【００１３】なお、本実施の形態では、記録媒体案内部
材２１を搬送路１の上方まで退避させているが、これに
限られるものではなく、圧接位置Ａより駆動ローラ５側
に退避させれば、どのような位置にあってもよい。ま
た、駆動ローラ５及び搬送ローラ８を駆動するモータ
は、センサ７の検出信号をトリガとして駆動するように
してもよい。

【００１４】記録媒体が印字部等に搬送されると搬送系
のモータが停止される。その停止のタイミングは、例え
ば、その搬送経路中に設けた記録媒体検出センサ（図示
せず）の検出信号により設定することができるが、これ
に限られるものではない。また、記録媒体の後端がセン
サ７を通過すると、ソレノイド１８への通電が遮断され
る。この制御も、例えば、センサ７が記録媒体の通過を
検出したときの出力をトリガとして制御する等の方法に
よって実現されるが、これに限られるものではない。ソ
レノイド１８への通電が遮断されると、図１に示すよう
に、ローラアーム１３とリンク１５とが連結軸１４とと
もに反時計方向に回動し押圧ローラ６が駆動ローラ５か
ら離反される。このときのリンク１５の反時計方向への
動作により進退駆動部２３が下降するので、記録媒体案
内部材２１は押圧部材２４に押圧されて軸２２を中心に
反時計方向に回動し、次に挿入される記録媒体を案内す
るために搬送路１内に進出する。

【００１５】以上のように、駆動ローラ５から押圧ロー
ラ６を離反させた状態で搬送路１に記録媒体を挿入する
場合に、搬送路１内に進出する記録媒体案内部材２１に
より記録媒体を駆動ローラ５と押圧ローラ６との間に導
くことができる。これにより、記録媒体の先端が停止中
の駆動ローラ５の外周面に衝突してめくれたり折れたり
することがない。また、押圧ローラ５が記録媒体を駆動
ローラ６に圧接した状態では、記録媒体案内部材２１は
記録媒体搬送中に圧接位置Ａより上方に退避しているた
め、記録媒体案内部材２１に記録媒体が当ることがな
い。さらに、記録媒体案内部材２１が搬送路１の上方に
退避されるので、記録媒体はその厚さが厚くても記録媒
体案内部材２１によって進路を妨げられることなく搬送
される。

【００１６】この記録媒体の搬送中、下流側の搬送ロー
ラ８，９は常時接触状態に維持されるが、記録媒体が到
達するまでの間には回転するため、記録媒体の先端が搬
送ローラ８，９の外周面に当接したとしても、記録媒体
を速やかに下流側に引き込むことができる。

【００１７】なお、駆動ローラ５及び押圧ローラ６の下
流側の搬送ローラ８，９は不可欠なものではなく、駆動
ローラ５及び押圧ローラ６だけで記録媒体を所望の部位
に搬送するようにしてもよい。また、リンク形状の進退
駆動部２３に変えて、記録媒体案内部材２１を独立的に
駆動するソレノイド等の駆動源を進退駆動部として用い
るようにしてもよい。

【００１８】

【発明の効果】本発明は、通常は押圧ローラを搬送路か
ら退避させ、搬送路に挿入された記録媒体の先端が駆動
ローラと押圧ローラとの間を通過したときに接離駆動部
の動作により押圧ローラを搬送路に進出させてその押圧
ローラで記録媒体を駆動ローラに圧接させるようにした
記録媒体ガイド装置において、駆動ローラの上流側の近
傍に駆動ローラと押圧ローラとの圧接位置に対して進出
退避自在に支持されて進出時には搬送路に挿入された記
録媒体を駆動ローラと押圧ローラとの間に導く記録媒体
案内部材を設け、搬送路への押圧ローラの進出動作に連
動して記録媒体案内部材を駆動ローラと押圧ローラとの
圧接位置から退避させる進退駆動部を設けたので、駆動
ローラから押圧ローラを離反させた状態で搬送路に記録
媒体を挿入する場合に、駆動ローラと押圧ローラとの圧
接位置に進出する記録媒体案内部材により記録媒体を駆
動ローラと押圧ローラとの間に導くことができ、これに
より、記録媒体の先端が停止中の駆動ローラの外周面に
衝突してめくれたり折れたりすることを防止することが
できる。また、押圧ローラが記録媒体を駆動ローラに圧
接した状態では、記録媒体案内部材を駆動ローラと押圧
ローラとの圧接位置より退避させることができ、これに
より、記録媒体搬送中は記録媒体案内部材が圧接位置か
ら退避しているため、記録媒体案内部材に記録媒体が当
ることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態を示すもので、搬送路か
ら押圧ローラを退避させた通常の状態を示す側面図であ
る。

【図２】搬送路に押圧ローラを進出させた状態を示す側
面図である。

【符号の説明】

１ 搬送路 ２，３ ガイド板 ５ 駆動ローラ ６ 押圧ローラ １２ 接離駆動部 ２１ 記録媒体案内部材 ２３ 進退駆動部 Ａ 圧接位置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 対をなすガイド板を所定の間隔を開けて
   対向配置して形成された搬送路を間にして、駆動ローラ
   とこの駆動ローラに対して接離自在に支持された押圧ロ
   ーラとを対向配置し、通常は前記押圧ローラを前記搬送
   路から退避させ、前記搬送路に挿入された記録媒体の先
   端が前記駆動ローラと前記押圧ローラとの間を通過した
   ときに接離駆動部の動作により前記押圧ローラを前記搬
   送路に進出させてその押圧ローラで記録媒体を前記駆動
   ローラに圧接させるようにした記録媒体ガイド装置にお
   いて、 前記駆動ローラの上流側の近傍において前記駆動ローラ
   と前記押圧ローラとの圧接位置に対して進出退避自在に
   支持されて進出時には前記搬送路に挿入された記録媒体
   を前記駆動ローラと前記押圧ローラとの間に導く記録媒
   体案内部材と、前記搬送路への前記押圧ローラの進出動
   作に連動して前記記録媒体案内部材を前記圧接位置から
   退避させる進退駆動部とを具備することを特徴とする記
   録媒体ガイド装置。