JPH10218279A - 液晶表示装置用保護カバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示装置を輸送または保管のときにおけ
る外部からの衝撃または圧力などから容易にしかもより
完全に保護することができる保護カバーを提供する。 【解決手段】 液晶表示パネル１ａの周囲がフレーム１
ｂで囲まれた液晶表示装置１を輸送または保管するとき
に当該液晶表示装置１を保護するための液晶表示装置用
の保護カバー２であって、前記液晶表示装置１のフレー
ム１ｂの対向する一対の側面を保持するための一対の保
持部２ａと、両端部が前記一対の保持部２ａに連結さ
れ、かつ少なくとも当該両端部が前記液晶表示パネル１
ａから離間する方向に延設されたカバー本体２ｂとから
なる保護カバー２。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示装置用保護
カバー（以下、保護カバーという）に関する。さらに詳
しくは液晶表示装置を輸送または保管のときにおける外
部からの衝撃または圧力などから容易にしかもより完全
に保護することができる保護カバーに関する。

【０００２】

【従来の技術】液晶表示装置は、対向する一対のガラス
基板によって液晶表示パネルが構成されているため、一
般的に衝撃および圧力に対してあまり強くない。したが
って、輸送または保管のときには、外部からの衝撃およ
び圧力などから液晶表示装置を保護する必要がある。

【０００３】図５〜６は、たとえば、液晶表示装置を輸
送または保管するばあいに従来用いられてきた方法を示
す図である。

【０００４】図５には、液晶表示装置の単品を輸送また
は保管するばあいの保護手段が示されている。図５にお
いて、１１は、液晶表示装置、１２はガラス表面保護シ
ート、１３は保護クッション、１４は外装箱である。液
晶表示装置１１は、一対のガラス基板からなる液晶表示
パネル１１ａと、該液晶表示パネル１１ａの側面全体お
よび後面を囲むフレーム１１ｂとから構成されている。

【０００５】図５に示される液晶表示装置１１を輸送ま
たは保管するばあい、まず、液晶表示装置１１の液晶表
示パネル１１ａの前面（図５における上面）にガラス表
面保護シート１２を貼り付けることにより、液晶表示パ
ネル１１ａの前面を保護し、ついで、液晶表示装置１１
の全体を保護クッション１３で覆い、そののち、外装箱
１４に収納し、かかる外装箱１４に収納された状態で、
液晶表示装置１１を輸送または保管する。

【０００６】また、他の例として、図６には、複数の液
晶表示装置を輸送または保管するばあいの保護手段が示
されている。図６において、２１は液晶表示装置、２２
はガラス表面保護シート、２４は外装箱、２５は仕切板
である。液晶表示装置２１は、前記液晶表示装置１１と
同様に、一対のガラス基板からなる液晶表示パネルと、
該液晶表示パネルの側面全体および後面を囲むフレーム
とから構成されている。

【０００７】図６に示される液晶表示装置２１を輸送ま
たは保管するばあい、まず、液晶表示装置２１の液晶表
示パネルの前面にガラス表面保護シート２２を貼り付け
ることにより、液晶表示パネルの前面を保護し、つい
で、液晶表示装置２１を前記仕切板２５のスロット２５
ａに挿入し、そののち、外装箱２４に収納し、かかる外
装箱２４に収納された状態で、液晶表示装置２１を輸送
または保管する。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】前述の図５〜６のよう
な従来の液晶表示装置の輸送または保管方法では、液晶
表示装置１１、２１の液晶表示パネルの表面が、常に保
護クッション１３または仕切板２５に接触しているの
で、外部からの衝撃または圧力などが当該保護クッショ
ン１３または仕切板２５を介して液晶表示パネルに伝達
されるため、完全に液晶表示パネル表面を保護すること
は困難である。

【０００９】たとえば、外部から過大な圧迫が加わった
ばあいなどには、ガラス製の液晶表示パネルの表面に傷
が生じたり、液晶表示パネルが破損するなどの問題が生
じる。

【００１０】本発明はかかる問題を解消するためになさ
れたものであり、液晶表示装置を輸送または保管のとき
における外部からの衝撃または圧力などから容易にしか
もより完全に保護することができる保護カバーを提供す
ることを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明の保護カバーは、
液晶表示パネルの周囲がフレームで囲まれた液晶表示装
置を輸送または保管するときに当該液晶表示装置を保護
するための保護カバーであって、前記液晶表示装置のフ
レームの対向する一対の側面を保持するための一対の保
持部と、両端部が前記一対の保持部に連結され、かつ少
なくとも当該両端部が前記液晶表示パネルから離間する
方向に延設されたカバー本体とからなることを特徴とし
ている。

【００１２】前記一対の保持部およびカバー本体が少な
くとも前記液晶表示装置の側面の長さに対して２倍の長
さを有してなるのが好ましい。

【００１３】前記一対の保持部およびカバー本体が合成
樹脂によって作製されてなるのが好ましい。

【００１４】前記合成樹脂がスチロール樹脂または塩化
ビニル樹脂であるのが好ましい。

【００１５】前記一対の保持部およびカバー本体が一体
成形されてなるのが好ましい。

【００１６】少なくとも前記カバー本体の前後の開口部
を閉じるための蓋を具備してなるのが好ましい。

【００１７】前記カバー本体に補強用のリブが設けられ
てなるのが好ましい。

【００１８】本発明の保護カバーは、フレームを保持す
る一対の保持部と、前記液晶表示パネルから離間する方
向に延設されたカバー本体とから構成されているため、
液晶表示装置に保護カバーを装着しても保護カバーが液
晶表示パネルに接触しないようになっている。すなわ
ち、液晶表示パネルの前面とカバー本体とのあいだに空
間部ができるため、輸送または保管中における外部から
の衝撃または圧力など（いわゆる、機械的ストレス）か
ら液晶表示パネルを完全に保護することができる。

【００１９】また、本発明の保護カバーを液晶表示装置
に装着するばあい、一対の保持部によって液晶表示装置
のフレームの対向する両側面を保持することによって、
容易に装着することができる。

【００２０】

【発明の実施の形態】つぎに、図面を参照しながら、本
発明の保護カバーを詳細に説明する。図１は本発明の保
護カバーの一実施例を示す斜視説明図、図２は本発明の
保護カバーの他の実施例を示す斜視説明図、図３は本発
明の保護カバーのさらに他の一実施例を示す蓋を有する
保護カバーの斜視説明図および図４は本発明の保護カバ
ーのさらに他の一実施例を示す補強用のリブを有する保
護カバーの斜視説明図である。 実施の形態１．図１には、液晶表示装置１の単品を輸送
または保管するばあいにおいて、液晶表示装置１を保護
するための保護カバー２が示されている。

【００２１】保護される液晶表示装置１は、一対のガラ
ス基板からなる液晶表示パネル１ａと、該液晶表示パネ
ル１ａの側面全体および後面を囲むフレーム１ｂとから
構成されている。すなわち、液晶表示パネル１ａは、前
面のみが外部に露出し、その他の部分はフレーム１ｂに
よって被覆されている。

【００２２】保護カバー２は、一対の保持部２ａと、カ
バー本体２ｂとから構成されている。

【００２３】一対の保持部２ａは、液晶表示装置１のフ
レーム１ｂの対向する一対の側面を保持しうるように、
断面コ字状のガイド部材が用いられている。

【００２４】カバー本体２ｂは、両端部２ｃが前記一対
の保持部２ａに連結され、両端部２ｃが前記液晶表示パ
ネル１ａから離間する方向に延設されて構成さている。
なお、図１のカバー本体２ｂは、両端部２ｃのみが前記
液晶表示パネル１ａから離間する方向に延び、その他の
部分（両端部２ｃのあいだの部分２ｄ）は液晶表示パネ
ル１ａとほぼ平行に延びているが、本発明はこれに限定
されるものではなく、部分２ｄも前記液晶表示パネル１
ａから離間する方向に延びてもよい。たとえば、部分２
ｄが山形または円弧形断面形状などを呈するように、図
１の上方へ曲げられていてもよく、このばあい、部分２
ｄは平面のばあいよりも曲げ剛性が向上するため、機械
的ストレスに対してより強くなり、液晶表示パネル１ａ
をより完全に外部からの衝撃または圧力などから保護す
ることができる。また、両端部２ｃおよび部分２ｄを連
続的な山形または円弧形断面形状などを呈するようにし
ても前述と同様の効果を奏することができる。

【００２５】前記一対の保持部２ａおよびカバー本体２
ｂは、合成樹脂、ゴム、金属など種々の材料によって作
製することができる。たとえば、スチロール樹脂または
塩化ビニル樹脂などの合成樹脂によって作製すれば、射
出成形、押出成形、圧縮成形などの成形法によって容易
かつ安価に成形される。しかも、適度な剛性がえられる
ため、液晶表示装置１を傷付けることなく保護カバー２
の装着を行なうことができるとともに外部からの衝撃ま
たは圧力などはカバー本体２ｂのわずかな変形（液晶表
示パネル１ａに接触しない程度）によって吸収されると
いう効果を奏することができる。

【００２６】前記合成樹脂のうち、とくに、スチロール
樹脂にカーボンを添加したり、塩化ビニル樹脂表面に静
電防止剤を塗布して用いれば、静電気防止効果など、と
くにすぐれた効果を奏することができる。

【００２７】また、前記一対の保持部２ａおよびカバー
本体２ｂが、前記合成樹脂などを用いて、射出成形、押
出成形、圧縮成形などの成形法により一体成形されるこ
とによって、より容易かつ安価に成形される。しかも一
対の保持部２ａおよびカバー本体２ｂが一体になるた
め、保護カバー２の全体の剛性が高くなる。

【００２８】なお、本実施例では一体成形を例にあげて
説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
一対の保持部２ａおよびカバー本体２ｂを別体で作製し
たのち、接着または溶着などによって互いに固着しても
よい。

【００２９】以上のように構成された図１の保護カバー
２を用いて液晶表示装置１の単品を保護するばあい、保
護カバー２の一対の保持部２ａで液晶表示装置１のフレ
ーム１ｂの対向する一対の側面を保持することにより、
液晶表示パネル１ｂの前面（図１における上面）をカバ
ー本体２ｂによって容易に保護することができる。

【００３０】液晶表示装置１に保護カバー２を装着した
とき、保護カバー２は、液晶表示パネル１ａに接触せ
ず、液晶表示パネル１ａの前面とカバー本体２ｂとのあ
いだに空間部ができる。そのため、液晶表示パネル１ａ
の前面に対して何ら物理的接触がなくなるため、輸送ま
たは保管中における外部からの衝撃または圧力などから
液晶表示パネルを完全に保護することができる。

【００３１】そののち、液晶表示装置１に保護カバー２
が装着されたままの状態で、または保護カバー２の外か
ら全体をクッション（図示せず）で覆った状態で、また
は液晶表示装置１および保護カバー２を仕切板のスロッ
ト（図示せず）に収納された状態で、輸送または保管さ
れる。

【００３２】実施の形態２．前記実施の形態１では、液
晶表示装置１の単品を保護するばあいを示したが、本実
施の形態２のように、１個の保護カバー２によって複数
の液晶表示装置１を保護するばあいについても、同じよ
うに適用できる。図２には、前記保護カバー１の一対の
保持部およびカバー本体が少なくとも前記液晶表示装置
の２倍の長さ（通常、ｎ倍の長さ。ただし、ｎは２以上
の整数）になるように、前後方向に伸長することによ
り、複数の液晶表示装置１が一度に保護・収納できるよ
うにした保護カバー２が示されている。その他の構成に
ついては、前記実施の形態１のばあいと共通しているも
のとする。

【００３３】かかる構成の保護カバー２を用いて複数の
液晶表示装置１を保護するばあい、図２に示されるよう
に、液晶表示装置１を保護カバー２の前部または後部の
開口部５から挿入し、保護カバー２の一対の保持部２ａ
で液晶表示装置１のフレーム１ｂの対向する一対の側面
を保持することにより、複数の液晶表示装置１の液晶表
示パネル１ａの前面（図２における上面）をカバー本体
２ｂによって保護することができる。

【００３４】本実施の形態３．図３に示される保護カバ
ー２は、前記実施の形態１の保護カバー２の前後の開口
部５に蓋３が設けられたものである。その他の構成につ
いては、前記実施の形態１のばあいと共通しているもの
とする。

【００３５】蓋３は、肉薄部６を介してカバー本体２ｂ
に揺動自在に連結されており、蓋３を閉めることによ
り、液晶表示パネル１ａの前面は、カバー本体２ｂおよ
び蓋３によって外部から遮断されるため、防塵効果が向
上する。

【００３６】また、蓋３の周縁には、保護カバー２前後
方向にのびる鍔部３ａが設けられている。蓋３を閉めた
ときに、鍔部３ａが保持部２ａに対して外側から嵌合す
ることにより、蓋３を閉状態にしっかりと固着すること
ができる。その結果、保護カバー２の剛性をより高める
ことができるとともに防塵効果をより向上させることが
できる。

【００３７】本実施の形態４．図４に示される保護カバ
ー２は、前記実施の形態１の保護カバー２のカバー本体
２ｂに補強用のリブ４が設けられたものである。その他
の構成については、前記実施の形態１のばあいと共通し
ているものとする。

【００３８】リブ４は、カバー本体２ｂの剛性を向上さ
せるために、たとえば、図４に示されるように、カバー
本体２ｂの上面において保護カバー２の幅方向に沿って
配設されている。これにより、カバー本体２ｂは変形し
にくくなり、外部から過大な衝撃または圧力を受けても
カバー本体２ｂが液晶表示パネル１ａの前面に接触する
心配がない。

【００３９】なお、本実施の形態４では、保護カバー２
の幅方向に延びるリブ４を例にあげて説明したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、カバー本体２ｂの
軸方向または対角方向に延びていてもカバー本体２ｂの
剛性を向上させることができる。また、リブ４は連続し
た板状体であってもよいし、矩形またはブロック状のリ
ブを配設してもよい。さらに、リブ４は、カバー本体２
ｂの下面側に設けてもよい。

【００４０】以上の実施の形態１〜４では、保持部２に
よって保持される前記フレーム１ｂの対向する一対の側
面が縦横いずれであるか、とくに限定されていないが、
一対の保持部２ａおよびカバー本体２ｂの寸法を適宜変
更すれば、縦横いずれのばあいにも適用できる。

【００４１】

【発明の効果】本発明によれば、液晶表示装置を輸送ま
たは保管のときにおける外部からの衝撃または圧力など
から容易にしかもより完全に保護することができる。し
かも、従来から使用される表面保護シートの貼付けが不
要になるため、輸送前などの梱包作業が容易かつ迅速に
なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の保護カバーの一実施例を示す斜視説明
図である。

【図２】本発明の保護カバーの他の実施例を示す斜視説
明図である。

【図３】本発明の保護カバーのさらに他の一実施例を示
す蓋を有する保護カバーの斜視説明図である。

【図４】本発明の保護カバーのさらに他の一実施例を示
す補強用のリブを有する保護カバーの斜視説明図であ
る。

【図５】従来の液晶表示装置の単品を輸送または保管す
るばあいにおいて液晶表示装置を保護する方法を示す断
面図である。

【図６】従来の複数の液晶表示装置を輸送または保管す
るばあいにおいて液晶表示装置を保護する方法を示す斜
視図である。

【符号の説明】

１ 液晶表示装置 １ａ 液晶表示パネル １ｂ フレーム ２ 保護カバー ２ａ 保持部 ２ｂ カバー本体 ３ 蓋 ４ リブ

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 液晶表示パネルの周囲がフレームで囲ま
   れた液晶表示装置を輸送または保管するときに当該液晶
   表示装置を保護するための液晶表示装置用保護カバーで
   あって、前記液晶表示装置のフレームの対向する一対の
   側面を保持するための一対の保持部と、両端部が前記一
   対の保持部に連結され、かつ少なくとも当該両端部が前
   記液晶表示パネルから離間する方向に延設されたカバー
   本体とからなる液晶表示装置用保護カバー。
2. 【請求項２】 前記一対の保持部およびカバー本体が少
   なくとも前記液晶表示装置の側面の長さに対して２倍の
   長さを有してなる請求項１記載の液晶表示装置用保護カ
   バー。
3. 【請求項３】 前記一対の保持部およびカバー本体が合
   成樹脂によって作製されてなる請求項１または２記載の
   液晶表示装置用保護カバー。
4. 【請求項４】 前記合成樹脂がスチロール樹脂または塩
   化ビニル樹脂である請求項３記載の液晶表示装置用保護
   カバー。
5. 【請求項５】 前記一対の保持部およびカバー本体が一
   体成形されてなる請求項１、２、３または４記載の液晶
   表示装置用保護カバー。
6. 【請求項６】 少なくとも前記カバー本体の前後の開口
   部を閉じるための蓋を具備してなる請求項１記載の液晶
   表示装置用保護カバー。
7. 【請求項７】 前記カバー本体に補強用のリブが設けら
   れてなる請求項１記載の液晶表示装置用保護カバー。