JPH1020142A - 光ファイバの観測系およびその観測系を用いた光ファイバ観測方法および光ファイバの軸合わせ方法 - Google Patents

光ファイバの観測系およびその観測系を用いた光ファイバ観測方法および光ファイバの軸合わせ方法

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JPH1020142A
JPH1020142A JP19576396A JP19576396A JPH1020142A JP H1020142 A JPH1020142 A JP H1020142A JP 19576396 A JP19576396 A JP 19576396A JP 19576396 A JP19576396 A JP 19576396A JP H1020142 A JPH1020142 A JP H1020142A
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optical
image
transmitted light
optical fibers
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Hidekazu Kojima
秀和 小嶋
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Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバの透過光画像の画質改善を図り、
この改善された光ファイバ画像に基づいて光ファイバの
光軸合わせを正確に行えるようにする。 【解決手段】 第1の光ファイバ3と第2の光ファイバ
4をその接続端面部23同士を対向させて配置し、第1、
第2の光ファイバ3,4の光軸(Z軸方向)に直交する
Y軸方向から接続端面23の対向部位に透過光を照射する
光源5を光ファイバ3,4の間隔を介して配置し、光源
5に対して光ファイバ3,4を挟んだ反対側には光ファ
イバ3,4と間隔を介して顕微鏡6と画像処理部10を接
続したテレビカメラ9を備えた光ファイバ観察装置11を
設ける。前記透過光の通路である顕微鏡6とテレビカメ
ラ9との間に、透過光のP波成分のみを選択的に透過さ
せる偏光フィルタ8を、P波の振動面と光ファイバ3,
4の光軸(Z軸方向)とが直交する方向に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば接続用の光
ファイバ同士を対向配置してその光軸を合わせるときに
用いられる光ファイバの観測系およびその観測系を用い
た光ファイバ観測方法および光ファイバの軸合わせ方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバは、周知の如く、コアの周り
をクラッドで覆って形成されており、例えばシングルモ
ード光ファイバにおいては、図15に示すように、空気と
クラッド25間で約40%、クラッド25とコア24間で約0.3
%の比屈折差を有している。
【0003】また、光ファイバは、光を透過させるため
に、例えば図16の(a)に示すように、光ファイバの側
方から平行光(透過光)を照射すると、光ファイバ自体
が円柱レンズとして機能するようになり、空気とクラッ
ド25との屈折率の差および、クラッド25とコア24との屈
折率の差により、光ファイバ断面を通過する光は光ファ
イバの中心方向に曲げられ、その結果、光線の粗の部分
と密の部分とその他の部分とにコントラストが生じ、同
図の(b)に示すような画像(透過光画像)が形成され
る。そしてこの画像の計測ラインでコントラストの輝度
レベルを計測すると、同図の(c)に示す特性を得るこ
とができる。
【0004】図17には、図16の(c)に示した輝度レベ
ルの拡大図が示されており、図17の特性線によって、空
気とクラッド25との境界(ファイバ境界)やクラッド25
とコア24との境界(コア境界)を検出することが可能で
あり、この特性データを利用して、光ファイバ同士の接
続の際の光軸合わせや接続による伝送ロスの推定等が行
われている。
【0005】図18には、従来の光ファイバの観測系の一
例が示されており、同図に示すように、従来は、第1の
光ファイバ3と第2の光ファイバ4をその接続端面23同
士を対向させて配置し、第1、第2の光ファイバ3,4
の光軸Z方向に直交するY軸方向から第1、第2の光フ
ァイバ3,4の接続端面対向部位に透過光を照射する光
源5を設け、光源5に対して第1、第2の光ファイバ
3,4を挟んだ反対側に設けた撮像面19に、光源5によ
る第1、第2の光ファイバ3,4の透過光画像を結像さ
せて観察を行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記境
界付近の画像は各境界付近の反射と透過の比率により必
ずしも急峻ではなかった。また、光ファイバ表面の傷や
光学系での多重反射等の他のノイズ等も重なって、境界
付近の画像は、光ファイバ観測を行うに際し満足できる
ものではなかったが、従来は、画像自体の画質改善を行
う方法が提案されていなかったために、前記ノイズ等の
影響をできるだけ減少させるために観測を複数回行って
その平均値を算出したり、予め用意した参照値と照らし
合わせたりといった統計的手法を用いることにより観測
精度を向上させるしかなかった。
【0007】また、前記従来の境界付近の画像観測は、
言い換えれば、光ファイバ画像の端にできる暗部の幅に
基づいて行われるものであり、この暗部の幅は顕微鏡の
レンズ系の球面収差によっても変動するため、従来の光
ファイバ観測方法においては、光ファイバ観測が顕微鏡
のレンズ系の球面収差に大きく影響されるといった問題
もあった。なお、この球面収差の影響を考慮して、予め
測定しておいた顕微鏡レンズ系の球面収差に基づいて光
ファイバ画像の暗部の幅を修正することが行われている
が、一般によく知られるように、球面収差はレンズ中心
部ほど小さくなり周辺部へいくほど大きくなるものであ
るため、この顕微鏡レンズの最も球面収差の大きい周辺
部に形成される暗部の幅を利用して光ファイバの軸合わ
せを行うと、どうしても誤差の割合が大きくなってしま
った。
【0008】本発明は上記従来の課題を解決するために
なされたものであり、その第1の目的は、光ファイバ画
像の画質改善を図ることが可能な光ファイバの観測系お
よびその観測系を用いた光ファイバ観測方法を提供する
ことにあり、第2の目的は、この改善された画像を利用
して正確に光ファイバの光軸合わせを行うことができる
光ファイバの軸合わせ方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のような構成により課題を解決するため
の手段としている。すなわち、本発明の光ファイバの観
測系は、第1の光ファイバと第2の光ファイバをその接
続端面同士を対向させて配置し該第1と第2の光ファイ
バの接続端面対向部位を観測する光ファイバの観測系に
おいて、第1と第2の光ファイバの光軸に直交するX軸
方向とY軸方向の少なくとも1方向から前記接続端面対
向部位に透過光を照射する光源が光ファイバに対して間
隔を介して配置されており、該光源に対して光ファイバ
を挟んだ反対側には光ファイバと間隔を介して顕微鏡と
画像撮像部とを備えた光ファイバ観察装置が設けられて
おり、前記光源からの透過光が前記接続端面対向部位を
介して光ファイバ観察装置の画像撮像部に入射するまで
の透過光の通路には該透過光のP波成分のみを選択的に
透過させるように偏光フィルタが該P波の振動面と光フ
ァイバの光軸とを直交させる方向に設けられていること
を特徴として構成されている。
【0010】また、本発明の光ファイバの観測系を用い
た光ファイバ観測方法は、第1の光ファイバと第2の光
ファイバをその接続端面同士を対向させて配置し該第1
と第2の光ファイバの接続端面対向部位を観測する光フ
ァイバの観測方法において、第1と第2の光ファイバの
光軸に直交するX軸方向とY軸方向の少なくとも1方向
から前記接続端面対向部位に透過光を照射する光源を光
ファイバに対して間隔を介して配置し、該光源に対して
光ファイバを挟んだ反対側には光ファイバと間隔を介し
て顕微鏡と画像撮像部とを備えた光ファイバ観察装置を
設け、前記光源からの透過光が前記接続端面対向部位を
介して光ファイバ観察装置の画像撮像部に入射するまで
の透過光の通路には該透過光のP波成分のみを選択的に
透過させるように偏光フィルタを該P波の振動面と光フ
ァイバの光軸とが直交する方向に設けて光ファイバを透
過する透過光のP波成分のみを前記画像撮像部に入射さ
せて第1の光ファイバと第2の光ファイバの接続端面対
向部位を観測することを特徴として構成されている。
【0011】さらに、本発明の光ファイバの観測系を用
いた光ファイバの軸合わせ方法の第1の発明は、第1の
光ファイバと第2の光ファイバをその接続端面同士を対
向させて配置し該第1と第2の光ファイバの接続端面対
向部位における第1と第2の光ファイバの相対位置を観
測し、第1と第2の光ファイバの光軸合わせを行う光フ
ァイバの軸合わせ方法であって、請求項1記載の光ファ
イバの観測系を用い、光ファイバを透過する透過光のP
波成分のみを前記画像撮像部に入射させ、該P波成分に
よって形成される第1と第2の光ファイバ画像の明部の
ブリュースタ角位置に生じる輝度ピーク間隔が互いに等
しい間隔となるように第1と第2の光ファイバの少なく
とも一方側を透過光の透過方向に相対移動させ、前記第
1の光ファイバ画像の輝度ピーク位置と第2の光ファイ
バ画像の輝度ピーク位置とが一致するように第1と第2
の光ファイバの少なくとも一方側を透過光透過方向と光
ファイバの光軸方向の両方に直交する方向に相対移動さ
せて第1と第2の光ファイバの光軸合わせを行うことを
特徴として構成されている。
【0012】さらに、本発明の光ファイバの観測方法を
用いた光ファイバの軸合わせ方法の第2の発明は、第1
の光ファイバと第2の光ファイバをその接続端面同士を
対向させて配置し該第1と第2の光ファイバの接続端面
対向部位における第1と第2の光ファイバの相対位置を
観測し、第1と第2の光ファイバの光軸合わせを行う光
ファイバの軸合わせ方法であって、請求項1記載の光フ
ァイバの観測系を用い、光ファイバを透過する透過光の
P波成分のみを前記画像撮像部に入射させ、該P波成分
によって形成される第1の光ファイバ画像の明部のブリ
ュースタ角位置に生じる輝度ピーク間隔が予め定められ
た間隔となるように第1の光ファイバに対する顕微鏡の
レンズの第1の焦点位置を定め、第2の光ファイバ画像
の明部のブリュースタ角位置に生じる輝度ピーク間隔が
前記予め定められた間隔となるように第2の光ファイバ
に対する顕微鏡のレンズの第2の焦点位置を定め、然る
後に第1の光ファイバと第1の焦点位置との距離および
第2の光ファイバと第2の焦点位置との距離を求めて両
距離の差から第1の光ファイバと第2の光ファイバとの
透過光透過方向のずれ量を検出し、該ずれ量を修正する
方向に第1と第2の光ファイバの少なくとも一方側を透
過光の透過方向に相対移動させ、前記第1の光ファイバ
画像の輝度ピーク位置と第2の光ファイバ画像の輝度ピ
ーク位置とが一致するように第1と第2の光ファイバの
少なくとも一方側を透過光透過方向と光ファイバの光軸
方向の両方に直交する方向に相対移動させて第1と第2
の光ファイバの光軸合わせを行うことを特徴として構成
されている。
【0013】さらにまた、前記第1と第2の光ファイバ
画像の明部のブリュースタ角位置に生じる輝度ピーク間
隔を顕微鏡レンズの球面収差に基づいて補正することも
上記光ファイバの軸合わせ方法の第1、第2の発明の特
徴的な構成とされている。
【0014】さらに、本発明の光ファイバの観測系を用
いた光ファイバの軸合わせ方法の第3の発明は、前記第
1の光ファイバと第2の光ファイバをその接続端面同士
を対向させて配置し該第1と第2の光ファイバの接続端
面対向部位における第1と第2の光ファイバの相対位置
を観測し、第1と第2の光ファイバの光軸合わせを行う
光ファイバの軸合わせ方法であって、請求項1記載の光
ファイバの観測系を用い、光ファイバを透過する透過光
のP波成分のみを前記画像撮像部に入射させ、該P波成
分によって形成される第1の光ファイバ画像の明部のブ
リュースタ角位置に生じる輝度ピーク間隔が予め定めら
れた間隔となるように第1の光ファイバに対する顕微鏡
のレンズの第1の焦点位置を定め、第2の光ファイバ画
像の明部のブリュースタ角位置に生じる輝度ピーク間隔
が前記予め定められた間隔となるように第2の光ファイ
バに対する顕微鏡のレンズの第2の焦点位置を定め、然
る後にこの各焦点位置での顕微鏡レンズによる画像拡大
率を顕微鏡レンズの球面収差に基づいた拡大率補正係数
で補正して第1の光ファイバのコア偏心量と第2の光フ
ァイバのコア偏心量とをそれぞれ求め、然る後に第1の
光ファイバのコア偏心量と第2の光ファイバのコア偏心
量のずれ量を修正する方向に第1と第2の光ファイバの
少なくとも一方側を透過光の透過方向および、該透過光
透過方向と光ファイバの光軸方向の両方に直交する方向
に相対移動させて第1と第2の光ファイバの光軸合わせ
を行うことを特徴として構成されている。
【0015】さらに、本発明の光ファイバの観測系を用
いた光ファイバの軸合わせ方法の第4の発明は、第1の
光ファイバと第2の光ファイバをその接続端面同士を対
向させて配置し該第1と第2の光ファイバの接続端面対
向部位における第1と第2の光ファイバの相対位置を観
測し、第1と第2の光ファイバの光軸合わせを行う光フ
ァイバの軸合わせ方法であって、請求項1記載の光ファ
イバの観測系を用い、光ファイバを透過する透過光のP
波成分のみを前記画像撮像部に入射させ、該P波成分に
よって形成される第1の光ファイバ画像の明部のブリュ
ースタ角位置に生じる輝度ピーク間隔が予め定められた
間隔となるように第1の光ファイバに対する顕微鏡のレ
ンズの第1の焦点位置を定め、第2の光ファイバ画像の
明部のブリュースタ角位置に生じる輝度ピーク間隔が前
記予め定められた間隔となるように第2の光ファイバに
対する顕微鏡のレンズの第2の焦点位置を定め、然る後
にこの各焦点位置での顕微鏡レンズによる画像拡大率を
顕微鏡レンズの球面収差に基づいた拡大率補正係数で補
正して第1の光ファイバ画像と第2の光ファイバ画像の
補正画像をそれぞれ求め、然る後に補正後の第1の光フ
ァイバ画像の外形と第2の光ファイバ画像の外形のずれ
量を修正する方向に第1と第2の光ファイバの少なくと
も一方側を透過光の透過方向および、該透過光透過方向
と光ファイバの光軸方向の両方に直交する方向に相対移
動させて第1と第2の光ファイバの光軸合わせを行うこ
とを特徴とすることも上記光ファイバの軸合わせ方法イ
バの軸合わせ方法の第1、第2の発明の特徴的な構成と
されている。
【0016】さらに、本発明の光ファイバの観測系を用
いた光ファイバの軸合わせ方法の第5の発明は、第1の
光ファイバと第2の光ファイバをその接続端面同士を対
向させて配置し該第1と第2の光ファイバの接続端面対
向部位における第1と第2の光ファイバの相対位置を観
測し、第1と第2の光ファイバの光軸合わせを行う光フ
ァイバの軸合わせ方法であって、請求項1記載の光ファ
イバの観測系を用い、光ファイバを透過する透過光のP
波成分のみを前記画像撮像部に入射させ、該P波成分に
よって形成される第1と第2の光ファイバ画像の明部の
ブリュースタ角位置に生じる輝度ピーク間隔を顕微鏡の
レンズの球面収差に基づいて補正し、然る後に該補正後
の輝度ピーク間隔に応じて第1の光ファイバに対する顕
微鏡レンズの第1の焦点位置と第2の光ファイバに対す
る顕微鏡レンズの第2の焦点位置を定め、この焦点位置
で第1の光ファイバのコア偏心量と第2の光ファイバの
コア偏心量をそれぞれ求め、然る後に第1の光ファイバ
のコア偏心量と第2の光ファイバのコア偏心量のずれ量
を修正する方向に第1と第2の光ファイバの少なくとも
一方側を透過光の透過方向および、該透過光透過方向と
光ファイバの光軸方向の両方に直交する方向に相対移動
させて第1と第2の光ファイバの光軸合わせを行うこと
を特徴として構成されている。
【0017】さらに、本発明の光ファイバの観測系を用
いた光ファイバの軸合わせ方法の第6の発明は、第1の
光ファイバと第2の光ファイバをその接続端面同士を対
向させて配置し該第1と第2の光ファイバの接続端面対
向部位における第1と第2の光ファイバの相対位置を観
測し、第1と第2の光ファイバの光軸合わせを行う光フ
ァイバの軸合わせ方法であって、請求項1記載の光ファ
イバの観測系を用い、光ファイバを透過する透過光のP
波成分のみを前記画像撮像部に入射させ、該P波成分に
よって形成される第1と第2の光ファイバ画像の明部の
ブリュースタ角位置に生じる輝度ピーク間隔を顕微鏡の
レンズの球面収差に基づいて補正し、然る後に該補正後
の輝度ピーク間隔に応じて第1の光ファイバに対する顕
微鏡レンズの第1の焦点位置と第2の光ファイバに対す
る顕微鏡レンズの第2の焦点位置を定め、この焦点位置
での第1の光ファイバ画像の外形と第2の光ファイバ画
像の外形を修正する方向に第1と第2の光ファイバの少
なくとも一方側を透過光の透過方向および、該透過光透
過方向と光ファイバの光軸方向の両方に直交する方向に
相対移動させて第1と第2の光ファイバの光軸合わせを
行うことを特徴として構成されている。
【0018】図17に示したように、光ファイバの光学的
観測の結果である画像の輝度レベルを詳細にみると、原
点(光ファイバ計測方向の距離が0の点)からファイバ
境界までの輝度レベルは観測光の強さで一定であり、フ
ァイバ境界より曲線を描いて船底状に低下していくとい
う傾向がみられる。また、コアのクラッドとの境界であ
るコア境界においてもコアの中心に向かって輝度レベル
が船底状に下がっていくという傾向がみられる。これ
は、光ファイバが円柱状であるため、光ファイバ側面か
ら当てた観測光(平行な透過光)に対し、光ファイバ各
部の傾斜が異なることによるものであり、以上のような
ことから、光ファイバは、中心部から外側に向かって光
軸に平行に透過率が変化する偏光子と見做すことができ
る。そこで、本出願人は、この性質をより強調すること
で光ファイバ画像の画質改善を図ることを考えた。
【0019】図8に示すように、光ファイバ等のガラス
体に、その光軸と直交する方向から入射光を照射する
と、この光は光ファイバ境界で屈折し、光ファイバ内部
へ透過する透過光と光ファイバ境界で反射する反射光と
に別れて進む。そして、これらの光において、入射光軸
と面法線とを含む面を光の入射面とすると、入射面の成
分がP波成分と呼ばれ、このP波成分に垂直な成分がS
波成分と呼ばれている。
【0020】そして、コアおよびクラッドを有していな
いガラスファイバ(円柱状のガラス体)に、P波成分お
よびS波成分を有する自然光と、P波成分のみを有する
偏光と、S波成分のみを有する偏光とをそれぞれ入射す
ると、そのときの空気とガラス境界面との反射率および
透過率は、図7に示すようになる。なお、このガラスの
屈折率nは1.5 であり、同図において、TP はP波成分
の偏光を入射させたときの透過率、TS はS波成分の偏
光を入射させたときの透過率、TSPは自然光を入射させ
たときの透過率を示し、RP はP波成分の偏光を入射さ
せたときの反射率、RS はS波成分の偏光を入射させた
ときの反射率、RSPは自然光を入射させたときの反射率
を示している。
【0021】この図から明らかなように、TP ,TS
SPを示す各特性線を比較すると、P波成分の偏光を入
射させたときの透過率TP を示す特性線が最も急峻にな
ることが分かり、したがって、光のP波成分のみによっ
て形成される光ファイバの透過光画像を観測することに
より、光ファイバと空気との境界付近が非常に急峻な画
像の観測が可能となる。
【0022】上記構成の本発明においては、接続端面同
士を対向させて配置した第1の光ファイバと第2の光フ
ァイバの接続端面対向部位に、第1と第2の光ファイバ
の光軸に直交する方向から透過光を照射する光源を設
け、この光源に対して光ファイバを挟んだ反対側に顕微
鏡と画像撮像部とを備えた光ファイバ観察装置を設けて
光ファイバ対向部位の観測を行うが、この観測に際し、
透過光の通路に透過光のP波成分のみを選択的に透過さ
せるように偏光フィルタが、P波の振動面を光ファイバ
の光軸に対し直交させる方向にして設けられているため
に、透過光のP波成分のみにより形成される光ファイバ
画像が画像撮像部に撮像され、したがって、境界付近が
急峻でクリアな光ファイバ画像観測が可能となり、画質
改善が図られ、上記第1の課題が解決される。
【0023】また、図7から明らかなように、P波成分
の透過率TP のピークは光ファイバ画像の明部に形成さ
れる周知のブリュースタ角(偏光角)位置に生じる。な
お、このピーク値は、空気と光ファイバのクラッドとの
境界や、クラッドとコアとの境界等の屈折率の異なると
ころに生じ、その位置は周知の如く屈折率によって予め
算出可能である。
【0024】上記構成の光ファイバの軸合わせ方法にお
いては、このブリュースタ角位置に生じる輝度ピーク間
隔が第1と第2の光ファイバ画像において互いに等しく
なるように、第1と第2の光ファイバの少なくも一方側
を透過光の透過方向に相対移動させたり、前記輝度ピー
ク間隔が予め定められた間隔となるように第1、第2の
光ファイバに対する顕微鏡の焦点位置を求めて第1の光
ファイバと第2の光ファイバとの透過光透過方向のずれ
量を修正する方向に第1と第2の光ファイバの少なくと
も一方側を透過光透過方向等に相対移動させるために、
非常に画質の良い明確な画像を用いて第1と第2の光フ
ァイバの透過光透過方向等の正確なずれ量修正を行うこ
とが可能となり、正確な光軸合わせが可能となり、上記
第2の課題が解決される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、本実施形態例の説明におい
て、従来例と同一名称部分には同一符号を付しその重複
説明は省略する。図1には、本発明に係る光ファイバの
観測系の一実施形態例の要部構成が、観測される第1、
第2の光ファイバ3,4と共に示されている。同図に示
すように、本実施形態例の光ファイバの観測系は、第1
の光ファイバ3と第2の光ファイバ4をその接続端面23
同士を対向させて配置し、この第1と第2の光ファイバ
3,4の接続端面対向部位を観測する観測系であり、第
1と第2の光ファイバ3,4の光軸Zに直交するY軸方
向から接続端面対向部位に透過光を照射する光源5が第
1、第2の光ファイバ3,4に対して間隔を介して配置
されている。
【0026】この光源5に対して、第1、第2の光ファ
イバ3,4を挟んだ反対側には、顕微鏡6と画像撮像部
としてのテレビカメラ9とを備えた光ファイバ観察装置
11が設けられており、テレビカメラ9には画像処理部10
が接続されている。また、光源5からの透過光が第1、
第2の光ファイバ3,4を介して光ファイバ観察装置11
のテレビカメラ9に入射するまでの透過光の通路であ
る、顕微鏡6の出射側とテレビカメラ9の入射側との間
には、透過光のP波成分のみを選択的に透過させるよう
に偏光フィルタ8が、P波の振動面と第1、第2の光フ
ァイバ3,4の光軸とを直交させる方向に設けられてい
る。本実施形態例の特徴的なことは、このように、透過
光のP波成分のみを選択的に透過させるように偏光フィ
ルタ8をP波の振動面と光ファイバの光軸とを直交させ
る方向に設けたことである。なお、図2には、本実施形
態例の特徴的な構成が模式的に示されており、図中、19
は、テレビカメラ9の撮像面を示している。
【0027】本実施形態例は以上のように構成されてお
り、本実施形態例の光ファイバの観測系を用いて第1、
第2の光ファイバ3,4の接続端面対向部位を観測する
ときには、図3に示すように、光源5からの透過光をY
軸方向から第1、第2の光ファイバ3,4に向けて照射
し、この光を顕微鏡6の顕微鏡レンズ16を介して偏光フ
ィルタ8に入射させ、さらに、偏光フィルタ8を介して
テレビカメラ9の撮像面19に入射させる。そして、この
ように、透過光のP波成分のみを選択的に透過させるよ
うに偏光フィルタ8を、P波の振動面と光ファイバ3,
4の光軸Zとが直交する方向に設けて偏光フィルタ8を
介して透過光画像を撮像面19に入射させることにより、
第1、第2の光ファイバ3,4を透過する透過光のP波
成分のみをテレビカメラ9の撮像面19に入射させて第
1、第2の光ファイバの接続端面対向部位を観測する。
【0028】そうすると、このP波成分によって形成さ
れる透過光画像は、P波成分のみを有する偏光を第1、
第2の光ファイバ3,4に入射させたときの透過光画像
と同様の画像となるため、図7に示したように、光の透
過率TP が示す特性線に対応し、光ファイバと空気との
境界付近の画像が急峻かつクリアな画像となる。また、
同様に、互いに屈折率が異なるコア24とクラッド25との
境界付近の画像も急峻かつクリアな画像となる。
【0029】本実施形態例によれば、上記のように、光
源5からの透過光が光ファイバ接続端面対向部位を介し
てテレビカメラ9に入射するまでの光の通路に、透過光
のP波成分のみを選択的に透過させる偏光フィルタ8を
P波の振動面と光ファイバ3,4の光軸とを直交させる
方向に設けることにより、偏光フィルタ8は光ファイバ
表面の傷や光学系での多重反射等のノイズに対しては阻
止するように働き、光源から光ファイバ3,4を透過し
た透過光のうちのP波成分のみによって形成される境界
付近が急峻でクリアな光ファイバ透過光画像をテレビカ
メラ9の撮像面19に撮像することができるために、光フ
ァイバ3,4と空気との境界付近および、コア24とクラ
ッド25との境界付近を非常に明確な画像として捉えるこ
とが可能となり、これらの境界位置を非常に正確に観測
することができる。
【0030】そのため、この観測系を用いることによ
り、例えば第1と第2の光ファイバ3,4の光軸合わせ
の精度向上を図ることが可能となり、第1と第2の光フ
ァイバ3,4の接続による伝送ロスの低減化を図ること
ができる。
【0031】次に、本実施形態例の光ファイバの観測系
を用いた光ファイバの軸合わせ方法について説明する。
この軸合わせ方法は、上記実施形態例の光ファイバの観
測系を用いて光ファイバ接続端面対向部位における第1
と第2の光ファイバ3,4の相対位置を観測し、第1と
第2の光ファイバの光軸合わせを行う方法であり、前記
透過光のP波成分のみにより形成される光ファイバ透過
光画像に基づいて第1と第2の光ファイバ3,4の光軸
合わせを行う。
【0032】具体的には、まず、前記第1、第2の光フ
ァイバ3,4の透過光画像の輝度レベルを測定する。そ
うすると、図4の(a)に示すような特性線が観測さ
れ、光ファイバの透過光画像の明部のブリュースタ角位
置に輝度ピークA1 ,A1 ′,A2 ,A2 ′が形成され
る。なお、輝度ピークA1 ,A1 ′は空気と第1、第2
の光ファイバ3,4のクラッド25との境界の内側に形成
されるクラッド25のブリュースタ角の位置のピークを示
し、A2 ,A2 ′は、クラッド25とコア24との境界の内
側に形成されるコア24のブリュースタ角位置のピークを
示している。
【0033】図4の(b)には、同図の(a)に示した
輝度レベル分布(光強度分布)を拡大した図が示されて
おり、このような光強度分布は、例えば図5に示すよう
に、光ファイバにその光軸と直交する方向から平行な透
過光が照射されたときに、その光の入射部位によって異
なる屈折に応じて形成されるものである。
【0034】具体的には、図5に示すように、光ファイ
バの外径直近を通過して光ファイバ外径を示す光線
5 、クラッド25を通りコア24の外径直近を通過してコ
ア外径を示す光線A3 、光ファイバおよび顕微鏡レンズ
16の中心を通る光線A4 、クラッド25とコア24の境界の
ブリュースタ角位置を通る光線A2 、クラッド25とコア
24の境界のP波成分の透過率が80%となる点を通る光線
6 、クラッド25とコア24の境界のP波成分の透過率が
20%となる点を通る光線A7 、空気とクラッド25の境界
のブリュースタ角位置を通る光線A1 、空気とクラッド
25の境界のP波成分の透過率が80%となる点を通る光線
9 、空気とクラッド25のP波成分の透過率が10%とな
る点を通る光線A10は、それぞれ同図に示すように屈折
して顕微鏡レンズ16に入射する。なお、同図において光
線A8 は、光ファイバに入射しない背景光を示してい
る。
【0035】そして、これらの光線A1 〜A10は、例え
ば図6に示すように、顕微鏡レンズ16を介して集光さ
れ、偏光フィルタ8により光のP波成分のみが選択的に
取り出されることにより、図4に示したような光強度分
布が形成される。なお、図6には、図5に示した光線A
1 〜A10のうち、主な光線のみを示してある。
【0036】本実施形態例の光ファイバの観測系を用い
た光ファイバの軸合わせ方法は、この図4に示した輝度
レベル(光強度分布)に基づいて第1と第2の光ファイ
バ3,4の光軸合わせを行うものであり、第1実施形態
例として、前記第1と第2の光ファイバ画像の明部のブ
リュースタ角位置に生じる輝度ピーク(A1 ,A1 ′,
2 ,A2 ′の)間隔が互いに等しい間隔となるよう
に、第1と第2の光ファイバ3,4の少なくとも一方側
を透過光の透過方向に相対移動させ、また、第1の光フ
ァイバ画像の輝度ピーク位置と第2の光ファイバ画像の
輝度ピーク位置とが一致するように第1と第2の光ファ
イバ3,4の少なくとも一方側を透過光透過方向と光フ
ァイバの光軸Z方向の両方に直交する方向(上記観測系
においてはX方向)に相対移動させて、第1と第2の光
ファイバ3,4の光軸合わせを行う方法が挙げられる。
なお、この光ファイバの軸合わせ方法において、本実施
形態例では、第1と第2の光ファイバ画像の明部のブリ
ュースタ角位置に生じる輝度ピーク間隔を顕微鏡レンズ
16の球面収差に基づいて補正するようにしている。
【0037】周知の如く、一般に、光ファイバの外径は
約125 μmであり、顕微鏡レンズ16としての対物レンズ
の口径は約5〜12mm程度であるために、例えば図6に示
すように、第1、第2の光ファイバ3,4が顕微鏡レン
ズ16の中心に配設されている場合でも、光ファイバ3,
4の外径を示す光線A5 が顕微鏡レンズ16の球面収差の
影響を受ける割合に比べてクラッド25とコア24の境界の
ブリュースタ角位置を通るA2 が顕微鏡レンズ16 の鏡
面収差の影響を受ける割合が大きくなる。このように、
第1、2の光ファイバ3,4と対物レンズ16との距離を
一定としても、前記各光線A1 〜A10の結像位置が顕微
鏡レンズ16の球面収差により変化し、顕微鏡6による画
像拡大率が異なってくる。
【0038】そこで、本実施形態例では、前記ように、
第1、第2の光ファイバ画像の輝度ピーク間隔を顕微鏡
レンズ16の球面収差に基づいて補正し、この補正後の光
ファイバ画像に基づき、第1と第2の光ファイバ画像の
輝度ピーク間隔が互いに等しい間隔となるように、第1
と第2の光ファイバ3,4の少なくとも一方側を透過光
の透過方向に相対移動させ、第1の光ファイバ画像の輝
度ピーク位置と第2の光ファイバ画像の輝度ピーク位置
とが一致するように、第1と第2の光ファイバ3,4の
少なくとも一方側を透過光透過方向と光ファイバの光軸
方向の両方に直交するX方向に相対移動させて光軸合わ
せを行うようにしている。
【0039】なお、従来は、光ファイバの光軸合わせを
行うときに、光ファイバ画像の暗部の幅に基づいて行っ
ていたが、図6に示すように、この暗部の幅を決めてい
る構成A10は、球面収差の大きい顕微鏡レンズ16の周辺
部に入射するために、この光線A10の結像位置は顕微鏡
レンズ16の球面収差により、A10a ,A10b 10c のよ
うに大きく変化する。これに対し、光ファイバ画像の明
部の幅を定める光線A1 等は前記光線A10に比べて顕微
鏡レンズ16の中心部に入射するために、顕微鏡レンズ16
の球面収差の影響を受けにくい。
【0040】そのため、この明部のブリュースタ角位置
に形成される輝度ピーク間隔に基づいて第1と第2の光
ファイバ3,4の光軸合わせを行うと、たとえ、前記顕
微鏡レンズ16の球面収差に基づく輝度ピーク間隔の補正
を行わなかったとしても、前記暗部の間隔に基づいて第
1、第2の光ファイバ3,4の光軸合わせを行うときに
比べて、顕微鏡レンズ16の球面収差による影響を受けに
くいことになる。
【0041】本実施形態例によれば、前記光ファイバの
観測系によって観測される、空気と光ファイバのクラッ
ド25との境界付近およびクラッド25とコア24との境界付
近の画像が明確な光ファイバ画像を用い、しかも顕微鏡
レンズ16の球面収差の影響を受けにくい第1と第2の光
ファイバ画像の明部のブリュースタ角位置に生じる輝度
ピーク間隔が互いに等しい間隔となるように、第1と第
2の光ファイバの少なくとも一方側を透過光透過方向に
相対移動させ、さらに、第1の光ファイバ画像の輝度ピ
ーク位置と第2の光ファイバ画像の輝度ピーク位置とが
一致するように第1と第2の光ファイバ3,4の少なく
とも一方側をX方向に相対移動させて第1と第2の光フ
ァイバの光軸合わせを行うようにしたために、コントラ
ストのはっきりした明確な画像を用いて非常に正確に第
1と第2の光の光軸合わせを行うことができる。
【0042】また、本実施形態例によれば、補正しなく
とも顕微鏡レンズ16の球面収差の影響を受けにくい前記
第1と第2の光ファイバ画像の輝度ピーク間隔を顕微鏡
レンズ16の球面収差に基づいて補正するために、顕微鏡
レンズ16の球面収差の影響を全く受けることなく第1の
光ファイバ3と第2の光ファイバ4の光軸合わせを行う
ことが可能となり、より一層正確に第1の光ファイバ3
と第2の光ファイバ4の光軸合わせを行うことができ
る。
【0043】次に、本発明に係る光ファイバの軸合わせ
方法の第2実施形態例について説明する。この実施形態
例も上記第1実施形態例と同様に、前記の光ファイバの
観測系を用い、第1、第2の光ファイバを透過する透過
光のP波成分のみをテレビカメラ9に入射させて行うも
のであり、本実施形態では、まず、このP波成分によっ
て形成される第1の光ファイバ画像の明部のブリュース
タ角位置に生じる輝度ピーク間隔が予め定められた間隔
となるように第1の光ファイバ3に対する顕微鏡レンズ
16の第1の焦点位置を定める。次に、同様に、第2の光
ファイバ画像の明部のブリュースタ角位置に生じる輝度
ピーク間隔が前記予め定められた間隔となるように第2
の光ファイバ4に対する顕微鏡レンズ16の第2の焦点位
置を定める。
【0044】そして、第1の光ファイバ3と第1の焦点
位置との距離および、第2の光ファイバ4と第2の焦点
位置との距離を求めて、両距離の差から第1の光ファイ
バ3と第2の光ファイバ4との透過光透過方向のずれ量
を検出し、このずれ量を修正する方向に第1と第2の光
ファイバの少なくとも一方側を透過光透過方向に相対移
動させる。
【0045】次に、この状態で、上記第1実施形態例と
同様に、第1の光ファイバ画像の輝度ピーク位置と第2
の光ファイバ画像の輝度ピーク位置とが一致するよう
に、第1と第2の光ファイバ3,4の少なくとも一方側
を、透過光透過方向と光ファイバの光軸方向の両方に直
交する方向(X方向)に相対移動させて第1と第2の光
ファイバの光軸合わせを行う。
【0046】なお、本実施形態例でも、上記第1実施形
態例と同様に、第1と第2の光ファイバ画像の輝度ピー
ク間隔は、顕微鏡レンズ16の球面収差に基づいて補正
し、この補正後の第1と第2の光ファイバ画像に基づい
て前記第1の焦点位置および第2の焦点位置を定める。
【0047】本実施形態例の光ファイバの軸合わせ方法
は以上のようにして行われるものであり、本実施形態例
でも、上記第1実施形態例と同様に、前記光ファイバの
観測系を用いて観測される非常にクリアでコントラスト
がはっきりしていて、しかも、光ファイバ画像の暗部に
比べて顕微鏡レンズ16の球面収差の影響を受けにくい光
ファイバ画像の明部に生じる輝度ピーク間隔に基づいて
第1と第2の光ファイバ3,4の光軸合わせが行われる
ために、非常に正確に第1と第2の光ファイバ3,4の
光軸合わせを行うことができる。
【0048】また、本実施形態例でも、上記第1実施形
態例と同様に、第1と第2の光ファイバ画像の輝度ピー
ク間隔を顕微鏡レンズ16の球面収差に基づいて補正して
いるために、顕微鏡レンズ16の球面収差の影響を全く受
けることなく第1と第2の光ファイバ3,4の光軸合わ
せを行うことが可能となり、より一層正確に光軸合わせ
を行うことができる。
【0049】次に、本発明に係る光ファイバの軸合わせ
方法の第3実施形態例について説明する。本実施形態例
においては、上記第2実施形態例と同様に、前記光ファ
イバの観測系を用いて前記P波成分によって形成される
第1と第2の光ファイバ画像の明部のブリュースタ角位
置に生じる輝度ピーク間隔を顕微鏡レンズ16の球面収差
に基づいて補正し、然る後に補正後の輝度ピーク間隔に
応じて第1の光ファイバ3に対する顕微鏡レンズの第1
の焦点位置と、第2の光ファイバ4に対する顕微鏡レン
ズ16の第2の焦点位置を定める。
【0050】そして、本実施形態例では、この焦点位置
で第1の光ファイバ3のコア偏心量と第2の光ファイバ
4のコア偏心量をそれぞれ求め、然る後に、第1の光フ
ァイバ3のコア偏心量と第2の光ファイバ4のコア偏心
量のずれ量を修正する方向に、第1と第2の光ファイバ
3,4の少なくとも一方側を透過光透過方向および、透
過光透過方向と光ファイバの光軸方向の両方に直交する
方向(X方向)に相対移動させる。そして、この移動に
より、第1と第2の光ファイバ3,4の光軸合わせを行
う。
【0051】周知のように、光ファイバを伝搬する伝搬
光は、光ファイバを形成するコア24とクラッド25のうち
のコア24内を主に通って伝搬するものであり、コア24
は、一般に、光ファイバの中心に位置する。しかしなが
ら、ミクロンオーダでコア24の位置を検出すると、コア
24の位置は光ファイバの中心位置から僅かにずれている
場合が多い。そこで、本実施形態例では、前記の如く定
めた第1、第2の焦点位置でそれぞれ第1の光ファイバ
3のコア偏心量と第2の光ファイバ4のコア偏心量をそ
れぞれ求め、第1の光ファイバ3のコア偏心量と第2の
光ファイバ4のコア偏心量のずれ量を修正する方向に第
1と第2の光ファイバ3,4の少なくとも一方側を移動
させることにより、第1の光ファイバ3のコア24と第2
の光ファイバ4のコア24の位置合わせを行って、第1の
光ファイバ3と第2の光ファイバ4の光軸合わせを行う
ことにした。
【0052】本実施形態例の光ファイバの軸合わせ方法
は以上のようにして行われ、本実施形態例でも上記第
1、第2実施形態例の光ファイバの軸合わせ方法と同様
の効果を奏することができる。
【0053】また、本実施形態例では、第1の光ファイ
バ3と第2の光ファイバ4の光軸合わせを行うに際し、
伝搬光が主に伝搬するコア24の位置合わせを行っている
ために、第1、第2の光ファイバ3,4の光軸合わせを
より実効的に行うことが可能となり、本実施形態例の方
法により光軸合わせして接続される第1、第2の光ファ
イバの接続損失を非常に小さいものにすることができ
る。
【0054】次に、本発明に係る光ファイバの軸合わせ
方法の第4実施形態例について説明する。本実施形態例
も、上記第3実施形態例と同様に、第1の光ファイバ3
のコア偏心量と第2の光ファイバ4のコア偏心量とをそ
れぞれ求めるものであるが、本実施形態例では、上記光
ファイバの観測系を用い、前記P波成分によって形成さ
れる第1の光ファイバ画像の明部のブリュースタ角位置
に生じる輝度ピーク間隔が予め定められた間隔となるよ
うに第1の光ファイバ3に対する顕微鏡レンズ16の第1
の焦点位置を定め、同様に、第2の光ファイバ4に対す
る顕微鏡レンズ16の第2の焦点位置を定め、然る後に、
この焦点位置での顕微鏡レンズ16による画像拡大率を顕
微鏡レンズの球面収差に基づいた拡大率補正係数で補正
して第1、第2の光ファイバ3,4のコア偏心量をそれ
ぞれ求める。
【0055】この顕微鏡レンズの球面収差に基づいた拡
大率補正係数は、周知の如く、顕微鏡レンズによって予
め定められているものであり、本実施形態例では、この
拡大率補正係数が予め与えられている。
【0056】本実施形態例の光ファイバの軸合わせ方法
は以上の方法により行われるものであり、前記の如く、
顕微鏡レンズ16による画像拡大率は顕微鏡レンズ16の球
面収差によって異なるものであるが、本実施形態例で
は、この球面収差に基づいた拡大率補正係数で顕微鏡レ
ンズ16による画像拡大率を補正して第1、第2の光ファ
イバ3,4の偏心量をそれぞれ求めることにより、上記
第3実施形態例と同様に、顕微鏡レンズ16の球面収差に
よる影響を全く受けることなく第1、第2の光ファイバ
3,4のコア偏心量を求めることが可能となり、上記第
3実施形態例と同様の効果を奏することができる。
【0057】なお、本発明は上記実施形態例に限定され
ることはなく様々な実施の態様を採り得る。例えば、上
記光ファイバの軸合わせ方法の第3実施形態例では、第
1と第2の光ファイバ画像の輝度ピーク間隔を顕微鏡レ
ンズ16の球面収差に基づいて補正して補正後の輝度ピー
ク間隔に応じて第1、第2の焦点位置を定め、この焦点
位置で第1、第2の光ファイバ3,4のコア偏心量を求
めてコア24の位置合わせを行うようにしたが、コア偏心
量を求めてコア24の位置を合わせる代わりに、各焦点位
置における第1の光ファイバ3の画像の外形と第2の光
ファイバ4の画像の外形のずれ量を修正する方向に、第
1と第2の光ファイバ3,4の少なくとも一方側を透過
光透過方向および、透過光透過方向と光ファイバの光軸
方向の両方に直交する方向に相対移動させて外形位置合
わせを行うようにしてもよい。
【0058】また、上記光ファイバの軸合わせ方法の第
4実施形態例では、第1と第2の光ファイバ画像の輝度
ピーク間隔が予め定められた間隔となるように第1、第
2の焦点位置を定め、この焦点位置での顕微鏡レンズ16
による画像拡大率を顕微鏡レンズ16の球面収差に基づい
た拡大率補正係数で補正し、第1 、第2の光ファイバ
3,4のコア偏心量をそれぞれ求めてコア24の位置合わ
せを行うようにしたが、コア偏心量を求めコア24の位置
を合わせる代わりに、第1、第2の光ファイバの補正画
像をそれぞれ求め、補正後の第1の光ファイバ画像の外
形と第2の光ファイバ画像の外形のずれ量を修正する方
向に、第1と第2の光ファイバ3,4の少なくとも一方
側を透過光透過方向および、透過光透過方向と光ファイ
バの光軸方向の両方に直交する方向に相対移動させて外
形位置合わせを行うようにしてもよい。
【0059】さらに、上記光ファイバの軸合わせ方法の
各実施形態例においては、いずれも顕微鏡レンズ16の球
面収差の影響を考慮して、第1、第2の焦点位置を定め
るときや、第1、第2の焦点位置での顕微鏡レンズ16に
よる画像拡大率を求めるときに顕微鏡レンズ16の球面収
差に基づく補正を行うようにしたが、第1、第2の光フ
ァイバ3,4と顕微鏡レンズ16との相対位置や、顕微鏡
レンズ16の球面収差の大きさによって、顕微鏡レンズ16
の球面収差による光ファイバ画像への影響が殆どない場
合には、顕微鏡レンズ16の球面収差に基づく補正を省略
することもできる。
【0060】さらに、上記実施形態例の光ファイバの観
測系は、偏光フィルタ8を顕微鏡6とテレビカメラ9と
の間に介設して構成したが、偏光フィルタ8は、例えば
図9に示すように、第1、第2の光ファイバ3,4と顕
微鏡6との間に介設してもよいし、図10に示すように、
偏光フィルタ8を光源5と第1、第2の光ファイバ3,
4との間に介設してもよい。このように、本発明の光フ
ァイバの観測系においては、光源5からの透過光が第
1、第2の光ファイバ3,4の接続端面対向部位を介し
てテレビカメラ9等の画像撮像部に入射するまでの透過
光の通路に設けられ、この偏光フィルタ8によって選択
的に透過されるP波成分と第1、第2の光ファイバ3,
4の光軸とが直交するように構成すればよい。
【0061】さらに、上記実施形態例の光ファイバの観
測系においては、光源5および偏光フィルタ8、顕微鏡
6、テレビカメラ9を、第1と第2の光ファイバ3,4
の光軸であるZ軸方向に直交するY軸方向に設けたが、
これらの各構成要素を第1、第2の光ファイバ3,4の
光軸(Z軸方向)に直交するX軸方向に設けてもよい
し、各構成要素をX軸方向とY軸方向の両方向に設けて
も構わない。
【0062】さらに、上記各実施形態例では光源5から
光ファイバ観察装置の画像撮像部に至る経路に偏光フィ
ルタ8を設けたが、例えば、図11〜図14に示すように、
この偏光フィルタ8に対して平行ニコルを構成するよう
に、さらに、偏光フィルタ26を設けてもよい。この場
合、偏光フィルタ8はP波成分のみを透過する偏光子と
して機能し、偏光フィルタ26は検光子として機能する。
このように、偏光フィルタ8,26を平行ニコルを構成す
るように設けることで、透過光画像の画質をより一層改
善することができる。
【0063】さらに、上記各実施形態例の光ファイバの
観察系や観測方法は、第1と第2の光ファイバ3,4の
接続のための軸合わせを主な対象として説明したが、本
発明は既に接続されている第1と第2の光ファイバ3,
4の接続部の軸ずれの測定や接続ずれによる伝送損失の
推定等を行う観察にも適用可能である。
【0064】
【発明の効果】本発明の光ファイバの観測系およびその
観測系を用いた光ファイバ観測方法によれば、光源から
第1と第2の光ファイバの接続端面対向部位に向けて照
射され、この光が光源に対して光ファイバを挟んだ反対
側に配設された光ファイバ観測装置の画像撮像部に入射
するまでの透過光の通路に、透過光のP波成分のみを選
択的に透過させる偏光フィルタを、P波成分と光ファイ
バの光軸(Z軸方向)とを直交させる方向に設けたもの
であるから、透過光のP波成分によって、光ファイバと
空気との境界付近および光ファイバのクラッドとコアと
の境界付近の非常に明瞭な画像を観測することができ
る。
【0065】また、本発明の光ファイバの観測系を用い
た光ファイバの軸合わせ方法によれば、以上のように非
常に明確な画像を利用し、しかも、その画像のうちの最
も明確に現れる、光ファイバ画像明部のブリュースタ角
位置に生じる輝度ピーク間隔に基づいて第1と第2の光
ファイバの光軸合わせを行うようにしたものであるか
ら、第1と第2の光ファイバの光軸合わせを非常に正確
に行うことができる。
【0066】特に、本発明の光ファイバの観測系を用い
た光ファイバの軸合わせ方法において、第1と第2の光
ファイバを相対移動させるときや、第1の光ファイバと
顕微鏡レンズとの第1の焦点位置および第2の光ファイ
バと顕微鏡レンズとの第2の焦点位置を定めるのに際
し、第1と第2の光ファイバ画像の輝度ピーク間隔を顕
微鏡レンズの球面収差に基づいて補正したり、第1と第
2の焦点距離を定めた後に顕微鏡レンズによる画像拡大
率を顕微鏡レンズの球面収差に基づく拡大率補正係数で
補正するようにしたものにおいては、顕微鏡レンズの球
面収差の影響を全く受けることなく焦点位置の設定や光
ファイバの相対移動を行うことができるために、第1と
第2の光ファイバの光軸合わせをより一層正確に行うこ
とができる。
【0067】さらに、本発明の光ファイバの観測系を用
いた光ファイバの軸合わせ方法において、第1、第2の
光ファイバと顕微鏡レンズとの各焦点位置において第
1、第2の光ファイバのコア偏心量をそれぞれ求めてこ
のコア偏心量のずれ量を修正する方向に第1、第2の光
ファイバの少なくとも一方側を相対移動させるようにし
たものにおいては、光ファイバのうち、伝搬光が主に伝
搬するコアの位置を正確に合わせることができるため
に、第1と第2の光ファイバの光軸合わせをより一層実
効的に行うことが可能となり、この方法によって接続し
た第1と第2の光ファイバの接続損失を非常に小さいも
のとすることができる。
【0068】さらに、本発明の光ファイバの観測系を用
いた光ファイバの軸合わせ方法において、第1、第2の
光ファイバに対する顕微鏡レンズの各焦点位置を定め、
この焦点位置での第1、第2の光ファイバ画像の外形ず
れ量を修正する方向に、第1、第2の光ファイバの少な
くとも一方側を移動させるようにしたものにおいては、
光ファイバの外形位置合わせを行う操作が、例えば光フ
ァイバのコアの位置合わせよりも容易であるために、第
1と第2の光ファイバの光軸合わせを非常に容易に行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバの観測系の一実施形態
例を示す構成図である。
【図2】上記実施形態例の要部構成を模式的に示す説明
図である。
【図3】上記実施形態例の動作を示す説明図である。
【図4】上記実施形態例の光ファイバの観測系によって
形成される光ファイバ画像の輝度レベルを示す説明図で
ある。
【図5】光ファイバの光軸(Z軸方向)に直交するY軸
方向から透過光を照射したときの照射部位の違いによる
光線A1 〜A10の屈折状態の違いを示す説明図である。
【図6】光ファイバの光軸(Z軸方向)に直交するY軸
方向から光ファイバに照射された光の光ファイバおよび
顕微鏡レンズによる屈折状態とそれに伴って形成される
光ファイバ画像の輝度レベルを示す説明図である。
【図7】光ファイバ等の円柱状のガラス体に自然光又は
偏光を入射させたときの光の反射率および透過率を示す
グラフである。
【図8】光ファイバに入射される入射光の反射状態およ
び透過状態を示す説明図である。
【図9】本発明に係る光ファイバの観測系の他の実施形
態例を示す構成図である。
【図10】本発明に係る光ファイバの観測系のさらに他の
実施形態例を示す構成図である。
【図11】他の実施形態例の図1に対応した説明図であ
る。
【図12】他の実施形態例の図2に対応した説明図であ
る。
【図13】他の実施形態例の図3に対応した説明図であ
る。
【図14】他の実施形態例の図9および図10に対応した説
明図である。
【図15】シングルモード光ファイバの屈折率分布構造の
一例を示す説明図である。
【図16】光ファイバに平行な透過光を照射したときの光
ファイバの透過光画像および透過光画像の輝度レベルを
示す説明図である。
【図17】図12の(c)に示した光ファイバの透過光画像
の輝度レベルを拡大して示す説明図である。
【図18】従来の光ファイバの観測系を模式的に示す説明
図である。
【符号の説明】
3 第1の光ファイバ 4 第2の光ファイバ 5 光源 6 顕微鏡 8 偏光フィルタ 9 テレビカメラ 10 画像処理部 16 顕微鏡レンズ 19 撮像面

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の光ファイバと第2の光ファイバを
    その接続端面同士を対向させて配置し該第1と第2の光
    ファイバの接続端面対向部位を観測する光ファイバの観
    測系において、第1と第2の光ファイバの光軸に直交す
    るX軸方向とY軸方向の少なくとも1方向から前記接続
    端面対向部位に透過光を照射する光源が光ファイバに対
    して間隔を介して配置されており、該光源に対して光フ
    ァイバを挟んだ反対側には光ファイバと間隔を介して顕
    微鏡と画像撮像部とを備えた光ファイバ観察装置が設け
    られており、前記光源からの透過光が前記接続端面対向
    部位を介して光ファイバ観察装置の画像撮像部に入射す
    るまでの透過光の通路には該透過光のP波成分のみを選
    択的に透過させるように偏光フィルタが該P波の振動面
    と光ファイバの光軸とを直交させる方向に設けられてい
    ることを特徴とする光ファイバの観測系。
  2. 【請求項2】 第1の光ファイバと第2の光ファイバを
    その接続端面同士を対向させて配置し該第1と第2の光
    ファイバの接続端面対向部位を観測する光ファイバの観
    測方法において、第1と第2の光ファイバの光軸に直交
    するX軸方向とY軸方向の少なくとも1方向から前記接
    続端面対向部位に透過光を照射する光源を光ファイバに
    対して間隔を介して配置し、該光源に対して光ファイバ
    を挟んだ反対側には光ファイバと間隔を介して顕微鏡と
    画像撮像部とを備えた光ファイバ観察装置を設け、前記
    光源からの透過光が前記接続端面対向部位を介して光フ
    ァイバ観察装置の画像撮像部に入射するまでの透過光の
    通路には該透過光のP波成分のみを選択的に透過させる
    ように偏光フィルタを該P波の振動面と光ファイバの光
    軸とが直交する方向に設けて光ファイバを透過する透過
    光のP波成分のみを前記画像撮像部に入射させて第1の
    光ファイバと第2の光ファイバの接続端面対向部位を観
    測することを特徴とする光ファイバの観測系を用いた光
    ファイバ観測方法。
  3. 【請求項3】 第1の光ファイバと第2の光ファイバを
    その接続端面同士を対向させて配置し該第1と第2の光
    ファイバの接続端面対向部位における第1と第2の光フ
    ァイバの相対位置を観測し、第1と第2の光ファイバの
    光軸合わせを行う光ファイバの軸合わせ方法であって、
    請求項1記載の光ファイバの観測系を用い、光ファイバ
    を透過する透過光のP波成分のみを前記画像撮像部に入
    射させ、該P波成分によって形成される第1と第2の光
    ファイバ画像の明部のブリュースタ角位置に生じる輝度
    ピーク間隔が互いに等しい間隔となるように第1と第2
    の光ファイバの少なくとも一方側を透過光の透過方向に
    相対移動させ、前記第1の光ファイバ画像の輝度ピーク
    位置と第2の光ファイバ画像の輝度ピーク位置とが一致
    するように第1と第2の光ファイバの少なくとも一方側
    を透過光透過方向と光ファイバの光軸方向の両方に直交
    する方向に相対移動させて第1と第2の光ファイバの光
    軸合わせを行うことを特徴とする光ファイバの観測系を
    用いた光ファイバの軸合わせ方法。
  4. 【請求項4】 第1の光ファイバと第2の光ファイバを
    その接続端面同士を対向させて配置し該第1と第2の光
    ファイバの接続端面対向部位における第1と第2の光フ
    ァイバの相対位置を観測し、第1と第2の光ファイバの
    光軸合わせを行う光ファイバの軸合わせ方法であって、
    請求項1記載の光ファイバの観測系を用い、光ファイバ
    を透過する透過光のP波成分のみを前記画像撮像部に入
    射させ、該P波成分によって形成される第1の光ファイ
    バ画像の明部のブリュースタ角位置に生じる輝度ピーク
    間隔が予め定められた間隔となるように第1の光ファイ
    バに対する顕微鏡のレンズの第1の焦点位置を定め、第
    2の光ファイバ画像の明部のブリュースタ角位置に生じ
    る輝度ピーク間隔が前記予め定められた間隔となるよう
    に第2の光ファイバに対する顕微鏡のレンズの第2の焦
    点位置を定め、然る後に第1の光ファイバと第1の焦点
    位置との距離および第2の光ファイバと第2の焦点位置
    との距離を求めて両距離の差から第1の光ファイバと第
    2の光ファイバとの透過光透過方向のずれ量を検出し、
    該ずれ量を修正する方向に第1と第2の光ファイバの少
    なくとも一方側を透過光の透過方向に相対移動させ、前
    記第1の光ファイバ画像の輝度ピーク位置と第2の光フ
    ァイバ画像の輝度ピーク位置とが一致するように第1と
    第2の光ファイバの少なくとも一方側を透過光透過方向
    と光ファイバの光軸方向の両方に直交する方向に相対移
    動させて第1と第2の光ファイバの光軸合わせを行うこ
    とを特徴とする光ファイバの観測系を用いた光ファイバ
    の軸合わせ方法。
  5. 【請求項5】 第1と第2の光ファイバ画像の明部のブ
    リュースタ角位置に生じる輝度ピーク間隔を顕微鏡レン
    ズの球面収差に基づいて補正することを特徴とする請求
    項3又は請求項4記載の光ファイバの観測系を用いた光
    ファイバの軸合わせ方法。
  6. 【請求項6】 第1の光ファイバと第2の光ファイバを
    その接続端面同士を対向させて配置し該第1と第2の光
    ファイバの接続端面対向部位における第1と第2の光フ
    ァイバの相対位置を観測し、第1と第2の光ファイバの
    光軸合わせを行う光ファイバの軸合わせ方法であって、
    請求項1記載の光ファイバの観測系を用い、光ファイバ
    を透過する透過光のP波成分のみを前記画像撮像部に入
    射させ、該P波成分によって形成される第1の光ファイ
    バ画像の明部のブリュースタ角位置に生じる輝度ピーク
    間隔が予め定められた間隔となるように第1の光ファイ
    バに対する顕微鏡のレンズの第1の焦点位置を定め、第
    2の光ファイバ画像の明部のブリュースタ角位置に生じ
    る輝度ピーク間隔が前記予め定められた間隔となるよう
    に第2の光ファイバに対する顕微鏡のレンズの第2の焦
    点位置を定め、然る後にこの各焦点位置での顕微鏡レン
    ズによる画像拡大率を顕微鏡レンズの球面収差に基づい
    た拡大率補正係数で補正して第1の光ファイバのコア偏
    心量と第2の光ファイバのコア偏心量とをそれぞれ求
    め、然る後に第1の光ファイバのコア偏心量と第2の光
    ファイバのコア偏心量のずれ量を修正する方向に第1と
    第2の光ファイバの少なくとも一方側を透過光の透過方
    向および、該透過光透過方向と光ファイバの光軸方向の
    両方に直交する方向に相対移動させて第1と第2の光フ
    ァイバの光軸合わせを行うことを特徴とする光ファイバ
    の観測系を用いた光ファイバの軸合わせ方法。
  7. 【請求項7】 第1の光ファイバと第2の光ファイバを
    その接続端面同士を対向させて配置し該第1と第2の光
    ファイバの接続端面対向部位における第1と第2の光フ
    ァイバの相対位置を観測し、第1と第2の光ファイバの
    光軸合わせを行う光ファイバの軸合わせ方法であって、
    請求項1記載の光ファイバの観測系を用い、光ファイバ
    を透過する透過光のP波成分のみを前記画像撮像部に入
    射させ、該P波成分によって形成される第1の光ファイ
    バ画像の明部のブリュースタ角位置に生じる輝度ピーク
    間隔が予め定められた間隔となるように第1の光ファイ
    バに対する顕微鏡のレンズの第1の焦点位置を定め、第
    2の光ファイバ画像の明部のブリュースタ角位置に生じ
    る輝度ピーク間隔が前記予め定められた間隔となるよう
    に第2の光ファイバに対する顕微鏡のレンズの第2の焦
    点位置を定め、然る後にこの各焦点位置での顕微鏡レン
    ズによる画像拡大率を顕微鏡レンズの球面収差に基づい
    た拡大率補正係数で補正して第1の光ファイバ画像と第
    2の光ファイバ画像の補正画像をそれぞれ求め、然る後
    に補正後の第1の光ファイバ画像の外形と第2の光ファ
    イバ画像の外形のずれ量を修正する方向に第1と第2の
    光ファイバの少なくとも一方側を透過光の透過方向およ
    び、該透過光透過方向と光ファイバの光軸方向の両方に
    直交する方向に相対移動させて第1と第2の光ファイバ
    の光軸合わせを行うことを特徴とする光ファイバの観測
    系を用いた光ファイバの軸合わせ方法。
  8. 【請求項8】 第1の光ファイバと第2の光ファイバを
    その接続端面同士を対向させて配置し該第1と第2の光
    ファイバの接続端面対向部位における第1と第2の光フ
    ァイバの相対位置を観測し、第1と第2の光ファイバの
    光軸合わせを行う光ファイバの軸合わせ方法であって、
    請求項1記載の光ファイバの観測系を用い、光ファイバ
    を透過する透過光のP波成分のみを前記画像撮像部に入
    射させ、該P波成分によって形成される第1と第2の光
    ファイバ画像の明部のブリュースタ角位置に生じる輝度
    ピーク間隔を顕微鏡のレンズの球面収差に基づいて補正
    し、然る後に該補正後の輝度ピーク間隔に応じて第1の
    光ファイバに対する顕微鏡レンズの第1の焦点位置と第
    2の光ファイバに対する顕微鏡レンズの第2の焦点位置
    を定め、この焦点位置で第1の光ファイバのコア偏心量
    と第2の光ファイバのコア偏心量をそれぞれ求め、然る
    後に第1の光ファイバのコア偏心量と第2の光ファイバ
    のコア偏心量のずれ量を修正する方向に第1と第2の光
    ファイバの少なくとも一方側を透過光の透過方向およ
    び、該透過光透過方向と光ファイバの光軸方向の両方に
    直交する方向に相対移動させて第1と第2の光ファイバ
    の光軸合わせを行うことを特徴とする光ファイバの観測
    系を用いた光ファイバの軸合わせ方法。
  9. 【請求項9】 第1の光ファイバと第2の光ファイバを
    その接続端面同士を対向させて配置し該第1と第2の光
    ファイバの接続端面対向部位における第1と第2の光フ
    ァイバの相対位置を観測し、第1と第2の光ファイバの
    光軸合わせを行う光ファイバの軸合わせ方法であって、
    請求項1記載の光ファイバの観測系を用い、光ファイバ
    を透過する透過光のP波成分のみを前記画像撮像部に入
    射させ、該P波成分によって形成される第1と第2の光
    ファイバ画像の明部のブリュースタ角位置に生じる輝度
    ピーク間隔を顕微鏡のレンズの球面収差に基づいて補正
    し、然る後に該補正後の輝度ピーク間隔に応じて第1の
    光ファイバに対する顕微鏡レンズの第1の焦点位置と第
    2の光ファイバに対する顕微鏡レンズの第2の焦点位置
    を定め、この焦点位置での第1の光ファイバ画像の外形
    と第2の光ファイバ画像の外形のずれ量を修正する方向
    に第1と第2の光ファイバの少なくとも一方側を透過光
    の透過方向および、該透過光透過方向と光ファイバの光
    軸方向の両方に直交する方向に相対移動させて第1と第
    2の光ファイバの光軸合わせを行うことを特徴とする光
    ファイバの観測系を用いた光ファイバの軸合わせ方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020162410A1 (ja) * 2019-02-04 2020-08-13 日東電工株式会社 プラスチック光ファイバのコア径計測方法およびそれに用いるプラスチック光ファイバのコア径計測装置
CN113218341A (zh) * 2021-05-21 2021-08-06 哈尔滨理工大学 一种电缆变向式红外偏心检测装置及检测方法
CN113218340A (zh) * 2021-05-21 2021-08-06 哈尔滨理工大学 一种小直径电缆变光式偏心检测装置及检测方法
CN113280761A (zh) * 2021-06-24 2021-08-20 哈尔滨理工大学 一种抖动下电缆红外偏心检测装置及检测方法
WO2023204121A1 (ja) * 2021-06-04 2023-10-26 住友電気工業株式会社 光ファイバ母材および光ファイバの屈折率変化位置の測定方法および測定装置

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